WO2010116828A1 - 光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子、集光光学系及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子、集光光学系及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

 光ピックアップ装置の小型化や省エネ化を図ることができる光ピックアップ装置及びそれに好適な光学素子を提供することを目的とし、光学素子は中央領域と周辺領域をもち、入射した波長λ1の光束を、中央領域では保護層厚tCに、周辺領域では保護層厚tAと保護層厚tBの位置に集光し、各保護層厚はtA<tC<tBの関係とすることで、複数の情報記録面を有するBDであっても、カップリング素子を固定したまま、異なる情報記録面に対して情報の記録/再生を行うことができる光学素子及び該光学素子を備えた光ピックアップ装置とする。

Description

光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子、集光光学系及び光ピックアップ装置
 本発明は、高密度光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置及びそれに用いる集光光学系の光学素子に関する。
 近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザを用いて、情報の記録及び/又は再生(以下、「記録及び/又は再生」を「記録/再生」と記載する)を行える高密度光ディスクシステムの研究・開発が急速に進んでいる。一例として、NA0.85、光源波長405nmの仕様で情報の記録/再生を行う光ディスク、いわゆるBlu-ray Disc(以下、BDという)では、DVD(NA0.6、光源波長650nm、記憶容量4.7GB)と同じ大きさである直径12cmの光ディスクに対して、1層あたり25GBの情報の記録が可能である。
 更に、従来から存在した複数の情報記録面を有するDVDと同様に、複数の情報記録面を有するBDも開発され、かかるDVDやBDの各情報記録面に情報の記録/再生を行うことができる光ピックアップ装置も既に上市されている。ところで、複数の情報記録面を有するDVD用の光ピックアップ装置においては、DVDの各情報記録面に対して情報の記録/再生を行う際には、光ディスク表面から各情報記録面までの光軸方向の距離の違いにより生じる球面収差を補正する必要がなく、対物レンズのフォーカシングで充分であった。しかし、DVDに比べ像側開口数NAが大きく、使用波長の短いBDにおいては、複数の情報記録面の各情報記録面に対して情報の記録/再生を行う際には、光ディスク表面から各情報記録面までの光軸方向の距離の違いにより生じる球面収差の発生量が多いため、対物レンズのフォーカシングだけでは充分な集光スポットを得ることが出来ず、球面収差を補正する必要があった。そこで、特許文献1等に記載されている光ピックアップ装置においては、カップリングレンズを光軸方向に移動させることにより対物レンズに入射する光束の発散角又は収束角を変化させ、それにより球面収差の補正を行っている。
特許第4144763号明細書
 しかしながら、この様にカップリングレンズを光軸方向に移動させる機構として、モーターや圧電変換素子を光ピックアップ装置に設ける場合、大幅なコストの増加、また対応速度の低下に繋がるため、カップリングレンズを光軸方向に移動させずに、複数の情報記録面を有するBDに対して良好に情報の記録/再生を行える光ピックアップ装置が求められている。
 本発明は、上述の問題を考慮したものであり、光ピックアップ装置の小型化や省エネ化を図ることができる光ピックアップ装置及びそれに好適な光学素子を提供することを目的とする。
 請求項1に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、波長λ1(390nm<λ1<420nm)の光束を射出する第1光源と、少なくとも対物レンズを含む集光光学系とを有し、少なくとも2つの情報記録面を有する光ディスクの情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光させることによって情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子において、前記集光光学系の光学素子の少なくとも一つの光学面が、光軸を含む中央領域と、前記中央領域の外側に設けられた輪帯状の周辺領域とを有し、前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束は、前記光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光し、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の一部は、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の残りの少なくとも一部は、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光し、以下の式、
 tA < tC < tB
を満たすことを特徴とする。
 本発明によれば、光ディスクの或る情報記録面に情報の記録/再生を行う場合は、中央領域を通過する波長λ1の光束と、周辺領域を通過する波長λ1の光束の少なくとも一部を、或る情報記録面に情報の記録/再生を行うができるように集光でき、光ディスクの他の情報記録面に情報の記録/再生を行う場合は、中央領域を通過する波長λ1の光束と、周辺領域を通過する波長λ1の光束の残りの少なくとも一部を、他の情報記録面に情報の記録/再生を行うができるように集光できるため、或る情報記録面に集光させる場合と他の情報記録面に集光させる場合とで、球面収差を補正するためにカップリングレンズ等を光軸方向に移動させることなく、所望の情報記録面上に波長λ1の光束を入射させることにより、情報の記録/再生を行うことができる。
 図4は、本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図である。対物レンズ単体で考えたとき、図4(a)においてハッチングで示すように、対物レンズOBJの周辺領域OTを通過した波長λ1の光束は振り分けられて、光軸方向に離れた2つの焦点位置P1、P2に集光する。一方、図4(b)においてハッチングで示すように、対物レンズOBJの中央領域MDを通過した光束は、焦点位置P1,P2の間の焦点位置P3に集光することとなる(光ディスク表面からP1、P2,P3までの光軸方向までの距離が、それぞれtA、tB、tCとなる)。これにより、中央領域MDを通過した波長λ1の光束と、周辺領域OTを通過した前記波長λ1の光束の一部が、BDの或る情報記録面上に情報の記録/再生を行えるように集光され、中央領域MDを通過した波長λ1の光束と、周辺領域OTを通過した前記波長λ1の光束の残りの少なくとも一部が、BDの他の情報記録面上に情報の記録/再生を行うことができるように集光される。(尚、図4では、便宜上、対物レンズが光軸方向上同じ位置で、周辺領域の光束が、共に第1情報記録面と第2情報記録面に集光するように記載されているが、実際は、同時に第1情報記録面と第2情報記録面に集光することはないことが好ましい。その際に、第1情報記録面に集光する場合は、第2情報記録面には集光せず、第2情報記録面に集光するためには、対物レンズを光軸方向に移動する必要がある。当然、第2情報記録面に集光する場合は、第1情報記録面には集光しないことが好ましい。)ここで、中央領域MDを共通に用いる一方、周辺領域の光束を振り分けた理由を説明する。
 図5は、保護基板厚を一定(a)とした場合において、縦軸に球面収差SAをとり、横軸に開口数NAをとって示す図であるが、BDのように開口数が大きなレンズの場合、開口数が増大するに連れて高次曲線的に球面収差が増大し、周辺領域を通過する波長λ1の光束においては、中央領域を通過する波長λ1の光束に比べて、許容値THを超える大きな球面収差が発生する。そこで本発明においては、中央領域を通過した光束は各情報記録層に対する情報の記録/再生に共通して用い、周辺領域を通過した光束は各情報記録層に振り分けて情報の記録/再生を行うようにしている。更に、中央領域を通過する光束は、或る情報記録面と他の情報記録面とで振り分けられることなく、共通して用いられるため、光量のロスを低減でき、記録系の光ピックアップ装置のような多くの光量を必要とする光ピックアップ装置においても好適に用いることが可能となる。
 請求項2に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1に記載の発明において、前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の少なくとも一部は、前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光し、前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の残りの少なくとも一部は、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光することを特徴とする。
 請求項3に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記集光光学系の光学素子は、前記周辺領域に回折構造を有し、前記周辺領域を通過した前記波長λ1の光束のn次回折光が、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、前記周辺領域を通過した前記波長λ1の光束のm次回折光(n≠m)が、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光することを特徴とする。
 図1は、本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図である。本例において、中央領域MDは屈折面であり、周辺領域OTは回折構造を有しているが、実施形態はこれに限られない。図1においてハッチングで示す光束は、対物レンズOBJの周辺領域OTを通過した光束であり、その一部の光束であるn次回折光(光軸から上方に図示)はBDの第1情報記録面であるディスク表面からtAの距離に集光し、周辺領域OTを通過した光束のうち残りの一部であるm次回折光(n≠m)(光軸から下方に図示)は第2情報記録面であるディスク表面からtBの距離に集光するようになっている。(尚、図1では、便宜上、対物レンズが光軸方向上同じ位置で、周辺領域の光束が、共に第1情報記録面と第2情報記録面に集光するように記載されているが、実際は、同時に第1情報記録面と第2情報記録面に集光することはないことが好ましい。その際に、第1情報記録面に集光する場合は、第2情報記録面には集光せず、第2情報記録面に集光するためには、対物レンズを光軸方向に移動する必要がある。当然、第2情報記録面に集光する場合は、第1情報記録面には集光しないことが好ましい。)
 請求項4に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記集光光学系の光学素子は、前記周辺領域を、同心円状の複数の領域に分割し、前記複数の領域の或る領域を通過した前記波長λ1の光束が、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、前記複数の領域の他の領域を通過した前記波長λ1の光束が、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光することを特徴とする。
 図3は、本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図である。本例において、中央領域MDは屈折面であり、周辺領域OT1、OT2も共に屈折面であるが、実施形態はこれに限られない。図3において、周辺領域OT1は回折部を設けておらず、その代わり光軸を中心とした輪帯状の内側周辺領域OT1と外側周辺領域OT2に分けられており、それぞれ異なる非球面形状となっている。対物レンズOBJの内側周辺領域OT1を通過した波長λ1の光束はBDの第1情報記録面であるディスク表面からtAの距離に集光し、外側周辺領域OT2を通過した残りの光束は第2情報記録面であるディスク表面からtBの距離に集光するようになっている。(尚、図3では、便宜上、対物レンズが光軸方向上同じ位置で、周辺領域の光束が、共に第1情報記録面と第2情報記録面に集光するように記載されているが、実際は、同時に第1情報記録面と第2情報記録面に集光することはないことが好ましい。その際に、第1情報記録面に集光する場合は、第2情報記録面には集光せず、第2情報記録面に集光するためには、対物レンズを光軸方向に移動する必要がある。当然、第2情報記録面に集光する場合は、第1情報記録面には集光しないことが好ましい。)尚、対物レンズの代わりに、カップリング素子の周辺領域を同様に分割しても良い。また、本例では、周辺領域を2つに分割しているが、3つ以上の領域に分割しても良い。
 請求項5に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の発明において、前記集光光学系はプラスチック製の光学素子を少なくとも一つ有し、前記集光光学系の温度が+30℃変化したときの3次球面収差の変化量が+0.040λrms以内となるような温度特性補正構造を有することを特徴とする。
 集光光学系がプラスチック製の光学素子を有する場合、温度変化によって球面収差を生じる可能性が高くなる。当該球面収差を補正するために、カップリングレンズを光軸方向に動かすことが行なわれているが、本発明により、温度変化に伴う球面収差補正のためにもカップリングレンズを光軸方向に動かす必要もなくなるため、複数層の情報記録面対応においても、温度変化対応のいずれにおいても、カップリングレンズを光軸方向に動かす必要がなくなり、プラスチック製の光学素子を有する光ピックアップ装置においても、固定カップリングレンズを用いることが可能となる。
 請求項6に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の発明において、前記集光光学系の前記光学素子の光利用効率は前記中央領域及び前記周辺領域で略一様であることを特徴とする。なお、光利用効率とは、回折構造による回折効率とレンズの透過率とを掛け合わしたものとする。
 光学素子の周辺領域で光量が少なく、中央領域で光量が多くなる場合、光スポットのNAが小さくなってしまう可能性があるが、光学素子の光利用効率を中央領域及び周辺領域で略一様とすることにより、より良好な光スポットを得ることが可能となる。例えば周辺領域がX%(<50%)の効率で各情報記録面上に集光する場合、中央領域にX%の光束を透過する透過率調整膜や回折構造などを設けることが望ましい。
 請求項7に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の発明において、前記集光光学系の前記光学素子は、像側開口数NAが0.75以上の対物レンズであることを特徴とする。
 請求項8に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の発明において、前記集光光学系の前記光学素子は、カップリング素子であることを特徴とする。
 図2は、本発明の光学素子の一例であるカップリング素子(本例では、カップリングレンズ)及び対物レンズの断面図である。図2においてハッチングで示す光束は、カップリングレンズCULの周辺領域COT及び対物レンズOBJを通過した光束であり、その一部の光束(光軸から上方に図示)はBDの第1情報記録面であるディスク表面からtAの距離に集光し、周辺領域COTを通過した光束のうち残りの一部(光軸から下方に図示)は第2情報記録面であるディスク表面からtBの距離に集光するようになっている。(尚、図2では、便宜上、対物レンズが光軸方向上同じ位置で、周辺領域の光束が、共に第1情報記録面と第2情報記録面に集光するように記載されているが、実際は、同時に第1情報記録面と第2情報記録面に集光することはないことが好ましい。その際に、第1情報記録面に集光する場合は、第2情報記録面には集光せず、第2情報記録面に集光するためには、対物レンズを光軸方向に移動する必要がある。当然、第2情報記録面に集光する場合は、第1情報記録面には集光しないことが好ましい。)例えばカップリングレンズ周辺領域COTに回折部を設けることで、このような光束の振り分けを行える。
 請求項9に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子は、請求項1から請求項8までのいずれかに記載の発明において、前記光ディスクは、複数の情報記録面を有するBlu-ray Disc(BD)であることを特徴とする。
 請求項10に記載の光ピックアップ装置は、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の光学素子を有することを特徴とする。
 請求項11に記載の光ピックアップ装置は、請求項10に記載の発明において、前記光ピックアップ装置はカップリング素子を有し、前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合と、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合とで、前記カップリング素子の光軸方向の位置が同じであることを特徴とする。前記光学素子の光利用効率は前記中央領域及び前記周辺領域全体で略一様であることを特徴とする。これによりBDの各情報記録面に形成される集光スポットの形状を適切なものとできる。
 請求項12に記載の光ピックアップ装置は、請求項11に記載の発明において、前記カップリング素子は、常に光軸方向の位置が固定されていることを特徴とする。
 請求項13に記載の集光光学系は、波長λ1(390nm<λ1<420nm)の光束を射出する第1光源と、少なくとも対物レンズを含む集光光学系とを有し、少なくとも2つの情報記録面を有する光ディスクの情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光させることによって情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置用の集光光学系において、光軸を含む中央領域を通過した前記波長λ1の光束は素通しし、前記中央領域の外側に設けられた輪帯状の周辺領域を通過した前記波長λ1の光束の集光位置を変えることができる集光位置可変手段を有し、前記集光位置可変手段の前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束は、前記光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光し、前記集光位置可変手段は、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、を切替可能であり、以下の式、
 tA < tC < tB
を満たすことを特徴とする。
 対物レンズの周辺領域を通過した波長λ1の光束は、本発明においては、振り分けられることなく、集光位置可変手段によって、光軸方向に離れた2つの焦点位置P1、P2に、場合に応じて集光することが可能である。一方、対物レンズOBJの中央領域を通過した光束は、集光位置が変わることはなく、常に焦点位置P1,P2の間の焦点位置P3に集光することとなる。これにより、BDの或る情報記録面上の記録/再生を行う際には、中央領域を通過した波長λ1の光束と、周辺領域を通過した波長λ1の光束が、BDの或る情報記録面上に情報の記録/再生を行えるように集光され、次に、BDの他の情報記録面上の記録/再生を行う際には、集光位置可変手段によって、周辺領域の焦点位置を変え、中央領域を通過した波長λ1の光束と、周辺領域を通過した波長λ1の光束が、BDの他の情報記録面上に情報の記録/再生を行えるように集光される。中央領域を共通に用いる理由は、図5を用いて説明した理由と同様である。
 また、本発明は、周辺領域の光束を振り分けないため、光量の面で非常に有利である。また、周辺領域と中央領域で均一な光量を得やすく、良好な光スポットを得やすい。
 請求項14に記載の集光光学系は、請求項13に記載の発明において、前記集光位置可変手段は液晶素子であり、前記液晶素子の液晶の状態を変えることにより、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、を切替可能であることを特徴とする。
 請求項15に記載の集光光学系は、請求項14に記載の発明において、前記対物レンズは、ガラスレンズであることを特徴とする。
 本発明によれば、前記対物レンズはガラス製であるから、光学面に回折構造を形成することが通常は困難である。そこで、前記対物レンズには回折構造を設けず、その代わりに周辺領域を通過した光束は液晶素子等の集光位置可変手段によって集光位置を変えることができるようにする。
 請求項16に記載の集光光学系は、請求項13から請求項15までのいずれかに記載の発明において、前記光ディスクは、複数の情報記録面を有するBlu-ray Disc(BD)であることを特徴とする。
 請求項17に記載の光ピックアップ装置は、請求項13から請求項16までのいずれかに記載の集光光学系を有することを特徴とする。
 請求項18に記載の光ピックアップ装置は、請求項17に記載の発明において、前記光ピックアップ装置はカップリング素子を有し、前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合と、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合とで、前記カップリング素子の光軸方向の位置が同じであることを特徴とする。
 請求項19に記載の光ピックアップ装置は、請求項18に記載の発明において、前記カップリング素子は、常に光軸方向の位置が固定されていることを特徴とする。
 本発明に係る光ピックアップ装置は、波長λ1の光束(以下、第1光束という)を射出する光源(以下、第1光源という)を有するが、そのほかに波長λ2の第2光束を射出する第2光源、波長λ3の第3光束を射出する第3光源を有していてもよい。さらに、本発明の光ピックアップ装置は、第1光束をBDの各情報記録面上に集光させる集光光学系を有するが、第2光束をDVDの情報記録面上に集光させ、第3光束をCDの情報記録面上に集光させるための集光光学系を共通もしくは別途、有していても良い。また、本発明の光ピックアップ装置は、BD、DVD又はCDの情報記録面からの反射光束を受光する受光素子を有していて良い。
 光ディスクは複数の情報記録面を有する。好ましくは、光ディスクはBlu-ray Disc(BD)であるが、必要開口数が0.7以上であって、複数の情報記録面を有する他の光ディスクであっても良い。BDは、複数の情報記録面を有する複数層の光ディスクであるが、DVDも同様であってもよい。尚、光ディスク表面から各情報記録面までの保護基板の厚さというときは、0の場合も含み、或いは光ディスクに厚さ数~数十μmの保護膜が塗布されている場合には、その膜厚も含むものとする。
 BDは、NA0.85の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さt1が情報記録面によって0.03~0.12mm程度である。更に、DVDとは、NA0.60~0.67程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さt2が0.6mm程度であるDVD系列光ディスクの総称であり、DVD-ROM、DVD-Video、DVD-Audio、DVD-RAM、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW等を含む。また、本明細書においては、CDとは、NA0.45~0.53程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さt3が1.2mm程度であるCD系列光ディスクの総称であり、CD-ROM、CD-Audio、CD-Video、CD-R、CD-RW等を含む。尚、記録密度については、BDの記録密度が最も高く、次いでDVD、CDの順に低くなる。
 本明細書において、第1光源、第2光源、第3光源は、好ましくはレーザ光源である。レーザ光源としては、好ましくは半導体レーザ、シリコンレーザ等を用いることが出来る。第1光源から射出される第1光束の第1波長λ1、第2光源から射出される第2光束の第2波長λ2(λ2>λ1)、第3光源から射出される第3光束の第3波長λ3(λ3>λ2)は以下の条件式(7)、(8)を満たすことが好ましい。
 1.5×λ1<λ2<1.7×λ1   (7)
 1.8×λ1<λ3<2.0×λ1   (8)
 BDに対して情報の記録/再生を行う場合、DVDやCDに比べて集光スポットを小さくする必要が有り、そのためには第1光束の波長は第2光束の波長や第3光束の波長より短くする必要がある。光源に用いるレーザ装置は温度変化によって射出する光の波長に変化が生じる。そのうえで温度変化及び波長変化に対して発生する球面収差を、光ディスクの情報の記録/再生が行える程度に抑えるために条件式(7)、(8)を満たすことが好ましい。
 また、BD、DVD及びCDが用いられる場合、第1光源の第1波長λ1は、390nm以上、420nm以下であって、第2光源の第2波長λ2は好ましくは570nm以上、680nm以下、より好ましくは630nm以上、670nm以下であって、第3光源の第3波長λ3は好ましくは、750nm以上、850nm以下、より好ましくは、760nm以上、820nm以下である。
 また、第1光源、第2光源、第3光源のうち少なくとも2つの光源をユニット化してもよい。ユニット化とは、例えば第1光源と第2光源とが1パッケージに固定収納されているようなものをいう。また、光源に加えて、後述する受光素子を1パッケージ化してもよい。
 受光素子としては、フォトダイオードなどの光検出器が好ましく用いられる。光ディスクの情報記録面上で反射した光が受光素子へ入射し、その出力信号を用いて、各光ディスクに記録された情報の読み取り信号が得られる。さらに、受光素子上のスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、この検出に基づいて、合焦、トラッキングのために対物レンズを移動させることが出来る。受光素子は、複数の光検出器からなっていてもよい。受光素子は、メインの光検出器とサブの光検出器を有していてもよい。例えば、情報の記録再生に用いられるメイン光を受光する光検出器の両脇に2つのサブの光検出器を設け、当該2つのサブの光検出器によってトラッキング調整用のサブ光を受光するような受光素子としてもよい。また、受光素子は各光源に対応した複数の受光素子を有していてもよい。
 光ピックアップ装置で用いられる集光光学系は、対物レンズを有する。集光光学系は、対物レンズのみを有していても良いが、対物レンズの他にコリメートレンズやカップリングレンズ等のカップリング素子や液晶素子を有していてもよい。カップリングレンズとは、対物レンズと光源の間に配置され、光束の発散角を変える単レンズ又はレンズ群のことをいう。コリメートレンズは、カップリングレンズの一種で、コリメートレンズに入射した光を平行光にして射出するレンズである。但し、透明な平行平板上に回折構造を形成したような素子もカップリング素子に含まれる。更に集光光学系は、光源から射出された光束を、情報の記録再生に用いられるメイン光束と、トラッキング等に用いられる二つのサブ光束とに分割する回折光学素子などの光学素子を有していてもよい。本明細書において、対物レンズとは、光ピックアップ装置において光ディスクに対向する位置に配置され、光源から射出された光束を光ディスクの情報記録面上に集光する機能を有する光学系を指す。好ましくは、対物レンズとは、光ピックアップ装置において光ディスクに対向する位置に配置され、光源から射出された光束を光ディスクの情報記録面上に集光する機能を有する光学系であって、更に、アクチュエータにより少なくとも光軸方向に一体的に変位可能とされた光学系を指す。対物レンズは、単玉の対物レンズであっても良いし、複数の光学素子から構成されていても良い。また、対物レンズは、ガラスレンズであってもプラスチックレンズであっても、又は、ガラスレンズの上に光硬化性樹脂などで回折構造などを設けたハイブリッドレンズであってもよいが、成形の容易性やコストの低さの点から見てプラスチックレンズが一番好適である。また、対物レンズは、屈折面が非球面であることが好ましい。また、対物レンズは、回折構造が設けられる場合、そのベース面(母非球面ともいう)が非球面であることが好ましい。対物レンズから母非球面を判断する場合、回折構造の段差の最も光ディスク側の部分をつないだ包絡面を母非球面と捉えることができる。
 また、対物レンズをガラスレンズとする場合は、ガラス転移点Tgが500℃以下であるガラス材料を使用することが好ましく、480℃以下であることがより好ましい。ガラス転移点Tgが500℃以下であるガラス材料を使用することにより、比較的低温での成形が可能となるので、金型の寿命を延ばすことが出来る。
 さらに、ガラスレンズは一般的に樹脂レンズよりも比重が大きいため、対物レンズをガラスレンズとすると、質量が大きくなり対物レンズを駆動するアクチュエータに負担がかかる。そのため、対物レンズをガラスレンズとする場合には、比重が小さいガラス材料を使用するのが好ましい。具体的には、比重が3.0以下であるのが好ましく、2.75以下であるのがより好ましい。
 このようなガラス材料として具体的には、特開2005-306627号公報の実施例1~12を例示することができる。例えば、特開2005-306627号公報の実施例1は、ガラス転移点Tgが460℃、比重が2.58、屈折率ndが1.594、アッベ数が59.8である。
 また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合は、環状オレフィン系の樹脂材料を使用するのが好ましく、環状オレフィン系の中でも、波長405nmに対する温度25℃での屈折率が1.52乃至1.60の範囲内であって、-5℃から70℃の温度範囲内での温度変化に伴う波長405nmに対する屈折率変化率dN/dT(℃-1)が-20×10-5乃至-5×10-5(より好ましくは、-10×10-5乃至-8×10-5)の範囲内である樹脂材料を使用するのがより好ましい。また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合、カップリングレンズもプラスチックレンズとすることが好ましい。
 また、対物レンズを構成する材料のアッベ数は、50以上であることが好ましい。
 本発明の光学素子が対物レンズである場合について、以下に記載する。この場合、対物レンズの少なくとも一つの光学面が、少なくとも中央領域と、中央領域の外側に設けられた周辺領域とを有する。また、周辺領域内を分割して、内側周辺領域と外側周辺領域とを有するようにしても良い。
 中央領域は、対物レンズの光軸を含む領域であることが好ましいが、光軸を含む微小な領域を未使用領域や特殊な用途の領域とし、その周りを中央領域としてもよい。周辺領域及びそれ以外の領域があるときは、全ての領域は、同一の光学面上に設けられていることが好ましい。各領域は、同一の光学面上に、光軸を中心とする同心円状に設けられていることが好ましい。各領域はそれぞれ隣接していることが好ましいが、間に僅かに隙間があっても良い。
 対物レンズの中央領域を通過する波長λ1の光束は、光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光する。また、周辺領域は波長λ1の光束を振分け、周辺領域を通過する波長λ1の光束の一部は、光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、周辺領域を通過する波長λ1の光束の残りの少なくとも一部は、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光する。更に、以下の式、
 tA < tC < tB
を満たす。
 光ディスクの或る情報記録面に情報の記録/再生を行う場合は、中央領域を通過する波長λ1の光束と、周辺領域を通過する波長λ1の光束の少なくとも一部を、光ディスクの或る情報記録面に情報の記録/再生ができるように集光させる。また、光ディスクの他の情報記録面に情報の記録/再生を行う場合は、中央領域を通過する波長λ1の光束と、周辺領域を通過する波長λ1の光束の残りの少なくとも一部を、光ディスクの他の情報記録面に情報の記録/再生ができるように集光させる。別の捉え方をすると、中央領域は単一の焦点を有し、周辺領域は、光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる第1の焦点と、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる第2の焦点の2つの焦点を有するという捉え方も出来る。
 また、対物レンズの周辺領域は、以下の式を満たすような第1の焦点と第2の焦点とを有することが好ましい。
|Δf|≠|tα-tβ|/n
Δf:第1の焦点と第2の焦点の間の光軸方向の距離(μm)
tα:光ディスク表面から光ディスクの或る情報記録面までの保護層の厚み(μm)
tβ:光ディスク表面から光ディスクの他の情報記録面までの保護層の厚み(μm)
n:光ディスクの保護層の屈折率
 尚、Δfは、第1の焦点のベストフォーカス位置と、第2の焦点のベストフォーカス位置との間の距離である。
 上記条件式を満たすことにより、波長λ1の光束を第1の焦点に集光させて光ディスクの或る情報記録面上に情報の記録/再生を行うことができるように集光している際に、同時に、波長λ1の光束が光ディスクの他の情報記録面上に情報の記録/再生を行うことができるように集光しないこととなる。このことにより、BDの複数の情報記録面に同時に集光することを抑制でき、誤検出を防止することが可能となる。
 また、Δfは、以下の式を満たすことが好ましい。
5μm≦|Δf|≦200μm
 上記条件式を満たすことにより、誤検出をより防止でき、また、周辺領域に回折構造を設ける場合に、回折構造のピッチが細かくなりすぎることを防止でき、製造誤差が少なく、光量ロスの少ない光学素子を得ることが出来る。
 対物レンズは、周辺領域に回折構造を有するようにしてもよい。その場合、周辺領域を通過した波長λ1の光束のn次回折光が、光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、周辺領域を通過した波長λ1の光束のm次回折光(n≠m)が、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光することが好ましい。具体的な実施形態の一例については、図1を用いて先述した通りである。
 このとき、回折構造のピッチを細かくし過ぎないという観点から、n≠0、m≠0であることが好ましい。好ましい例としては、(n,m)=(1、-1)、(-1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,3)、(3,2)等が挙げられる。
 なお、本明細書でいう回折構造は段差を有し、回折によって光束を収束又は発散させる作用を持たせる構造の総称である。回折構造は、好ましくは段差を複数有する。段差は、光軸垂直方向に周期的な間隔をもって配置されていてもよいし、光軸垂直方向に非周期的な間隔をもって配置されていてもよい。又、対物レンズの光学面が、光軸を中心とし、段差で区切られた複数の輪帯を有し、輪帯ごとに個別の非球面で構成したものであっても、回折作用によって光束を収束又は発散させている対物レンズは、回折構造を有する対物レンズである。
 回折構造は、光軸を中心とする同心円状の複数の輪帯を有することが好ましい。また、回折構造は、様々な断面形状(光軸を含む面での断面形状)をとり得、光軸を含む断面形状がブレーズ型構造と階段型構造とに大別される。
 ブレーズ型構造とは、図6(a)、(b)に示されるように、回折構造を有する光学素子の光軸を含む断面形状が、鋸歯状の形状ということであり、回折構造が母非球面に対して、直角でも平行でもない、斜めの面を有する。尚、図6の例においては、母非球面としての平面に回折構造が形成されているものとする。
 また、階段型構造とは、図6(c)、(d)に示されるように、回折構造を有する光学素子の光軸を含む断面形状が、小階段状のもの(階段単位と称する)を複数有するということである。尚、本明細書中、「Xレベル」とは、階段型構造の1つの階段単位において光軸垂直方向に対応する(向いた)輪帯状の面(以下、光学機能面と称することがある)が、段差によって区分けされX個の輪帯面毎に分割されていることをいい、特に3レベル以上の階段型構造は、小さい段差と大きい段差を有し、「小さい段差」とは、1つの階段単位において、最も小さな光軸方向の段差をいい、「大きい段差」とは、1つの階段単位において、最も大きな光軸方向の段差をいうものとする。
 図6(c)に示す回折構造を、5レベルの階段型構造といい、図6(d)に示す回折構造を、2レベルの階段型構造という。第1回折構造は2レベルの階段型構造であって、光軸を中心とした同心円状の複数の輪帯を含み、対物レンズの光軸を含む複数の輪帯の断面の形状は、光軸に平行に延在する複数の段差面Pa、Pbと、隣接する段差面Pa、Pbの光源側端同士を連結する光源側光学機能面Pcと、隣接する段差面Pa、Pbの光ディスク側端同士を連結する光ディスク側光学機能面Pdとから形成され、光源側光学機能面Pcと光ディスク側光学機能面Pdとは、光軸に交差する方向に沿って交互に配置されている。
 また、階段型構造において、1つの階段単位の光軸垂直方向の長さをピッチPという。段差面は光軸に平行又は略平行であることが好ましいが、光学機能面は母非球面に平行である場合だけでなく、母非球面に対して斜めであってもよい。
 尚、回折構造は、ある単位形状が周期的に繰り返されている構造であることが好ましい。ここでいう「単位形状が周期的に繰り返されている」とは、同一の形状が同一の周期で繰り返されている形状は当然含む。さらに、周期の1単位となる単位形状が、規則性を持って、周期が徐々に長くなったり、徐々に短くなったりする形状も、「単位形状が周期的に繰り返されている」ものに含まれているとする。
 回折構造が、ブレーズ型構造を有する場合、単位形状である鋸歯状の形状が繰り返された形状となる。図6(a)に示されるように、同一の鋸歯状形状が繰り返されてもよいし、図6(b)に示されるように、母非球面の方向に進むに従って、徐々に鋸歯状形状の大きさが大きくなっていく形状、又は、小さくなっていく形状であってもよい。また、徐々に鋸歯状形状の大きさが大きくなった形状と、徐々に鋸歯状形状の大きさが小さくなっていく形状を組み合わせた形状としてもよい。但し、鋸歯状形状の大きさが徐々に変化する場合であっても、鋸歯状形状において、光軸方向(又は通過する光線の方向)の段差量の大きさはほとんど変化しないことが好ましい。加えて、ある領域においては、ブレーズ型構造の段差が光軸(中心)側とは逆を向いている形状とし、他の領域においては、ブレーズ型構造の段差が光軸(中心)側を向いている形状とし、その間に、ブレーズ型構造の段差の向きを切り替えるために必要な遷移領域が設けられている形状としてもよい。この様な形状とすることにより、輪帯ピッチを広げることが可能となり、回折構造の形状誤差による透過率低下を抑制できる。
 回折構造が、階段型構造を有する場合、図6(c)で示されるような5レベルの階段単位が、繰り返されるような形状等があり得る。さらに、母非球面の方向に進むに従って、徐々に階段の大きさが大きくなっていく形状や、徐々に階段の大きさが小さくなっていく形状であってもよいが、光軸方向(又は通過する光線の方向)の段差量はほとんど変化しないことが好ましい。
 また、対物レンズの周辺領域に回折構造を設けず、周辺領域を、同心円状の複数の領域に分割してもよい。この場合、周辺領域は複数の屈折面を有することになる。更に言えば、周辺領域は、複数の非球面係数で表すことができる複数の非球面で構成されることが好ましい、とも言える。この時、複数の領域の或る領域を通過した波長λ1の光束が、光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、複数の領域の他の領域を通過した波長λ1の光束が、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光する。具体的な実施形態の一例については、図3を用いて先述した通りである。複数の領域は、図3に示すように2領域でもよいが、3領域以上であっても良い。領域数を増やしすぎると加工が困難となり、また段差が増えると回折現象の影響が増加するため、8領域以下であることが好ましい。
 次に、集光光学系がプラスチック製の光学素子を少なくとも一つ有する場合、特に、プラスチック製の対物レンズを有する場合、集光光学系の温度が+30℃変化したときの3次球面収差の変化量が+0.040λrms以内となるような温度特性補正構造を対物レンズが有することが好ましい。温度特性補正構造の具体例としては回折構造が挙げられる。複数の焦点を形成するための周辺領域の回折構造と温度特性補正構造の回折構造とを重畳するようにしてもよい。また、複数の焦点を形成するために複数の領域に分割した周辺領域の各屈折面に、温度特性補正構造の回折構造を設けてもよい。また、中央領域にも温度特性補正構造の回折構造を設けても良い。
 更に、対物レンズに互換用の回折構造を設けることで、複数種類の光ディスク、例えば、BD、DVD、CDのいずれに対しても情報の記録/再生が可能な対物レンズとすることができる。
 また、対物レンズは、光利用効率が中央領域と、周辺領域とで略一様であることが好ましい。略一様とは、中央領域の光利用効率と、周辺領域の光利用効率の差が、30%以下であることをいう。好ましくは、15%以下である。
 光学素子の周辺領域で光量が少なく、中央領域で光量が多くなる場合、光スポットのNAが小さくなってしまう可能性があるが、光学素子の光利用効率を中央領域及び周辺領域で略一様とすることにより、より良好な光スポットを得ることが可能となる。例えば周辺領域がX%(<50%)の効率で各情報記録面上に集光する場合、中央領域にX%のみの光束を透過するフィルター等の透過率調整膜を設けることや、中央領域にX%のみの光束を透過し、他は回折現象でフレアにしてしまう回折構造などを設けることが望ましい。
 本発明の光ディスク(好ましくはBD)に対して情報を再生/記録するために必要な対物レンズの像側開口数をNA1とするが、これに加えてDVD、CDを互換使用する場合、DVDに対して情報を再生/記録するために必要な対物レンズの像側開口数をNA2(NA1≧NA2)とし、CDに対して情報を再生/記録するために必要な対物レンズの像側開口数をNA3(NA2>NA3)とする。NA1は、0.6以上、0.9以下であることが好ましく、より好ましくは、0.75以上、0.9以下である。特にNA1は0.85であることが好ましい。NA2は、0.55以上、0.7以下であることが好ましい。特にNA2は0.60又は0.65であることが好ましい。また、NA3は、0.4以上、0.55以下であることが好ましい。特にNA3は0.45又は0.53であることが好ましい。
 また、対物レンズは、非点収差や偏心コマ収差を抑えるという観点から、以下の条件式、
1.0<d/f<3.0
を満たすことが好ましい。d(mm)は、対物レンズの軸上厚であり、f(mm)は、対物レンズの波長λ1の光束における焦点距離である。
尚、以下の条件式、
1.1<d/f<2.0
を満たすことが更に好ましい。
 以上、本発明の光学素子が対物レンズである場合について説明をしてきたが、本発明の光学素子がカップリングレンズや平板素子などのカップリング素子である場合も、上述の説明を適用可能である。本発明の光学素子がカップリングレンズである場合の実施態様の一例は、図2を用いて先述した通りである。
 また、対物レンズがガラスレンズである場合、周辺領域に回折構造や、複数領域等、複雑な構造を設けることが、プラスチックレンズより加工上、困難となる。その場合、光ピックアップ装置において光軸を含む同心円状の中央領域を通過した波長λ1の光束の集光位置は固定され、中央領域の外側に設けられた輪帯状の周辺領域を通過した波長λ1の光束の集光位置を変えることができる集光位置可変手段を有することが好ましい。集光位置可変手段は、ガラス対物レンズとの組み合わせに限定されるわけでなく、プラスチック対物レンズと組み合わせて用いてもよい。
 このとき、集光位置可変手段の中央領域を通過する波長λ1の光束は、光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光する。さらに、集光位置可変手段は、周辺領域を通過する波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態とを切替る。また、以下の条件式、
 tA < tC < tB
を満たす。
 集光位置可変手段は、液晶素子を有することが好ましい。この場合、前記液晶素子の液晶の状態を変えることにより、例えば、液晶が与える位相を変えることにより、周辺領域を通過する波長λ1の光束を、光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、周辺領域を通過する波長λ1の光束を、光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態とを切替ることが好ましい。即ち、液晶素子において、周辺領域の位相差を変化させることにより、周辺領域の集光位置を変化させることが好ましい。更にいえば、液晶素子は、中央領域を通過した波長λ1の光束と、周辺領域を通過した波長λ1の光束に与える位相差を相対的に異ならせることにより、中央領域と周辺領域とで集光位置を異ならせることが好ましい。
 液晶素子は、例えば特開2005-158102号公報に記載されたものを用いることができる。
 光ピックアップ装置がカップリング素子を有する場合、光ディスクの或る情報記録面に情報の記録/再生ができるように集光する場合と、光ディスクの他の情報記録面に情報の記録/再生ができるように集光する場合とで、カップリング素子の光軸方向の位置が同じであることが好ましい。更に好ましくは、カップリング素子は、常に光軸方向の位置が固定されていることである。尚、本発明の光学素子が対物レンズである場合、或る情報記録面上に情報の記録/再生を行う場合と、他の情報記録面上に情報の記録/再生を行う場合とで、対物レンズに入射する光束の入射角度を変化させないことが好ましい。この様な構成とすることで、カップリング素子を可動するアクチュエータを設ける必要がなくなるため、光ピックアップ装置のコストを低減することが可能となる。
 第1光束は平行光として対物レンズに入射してもよいし、発散光若しくは収束光として対物レンズに入射してもよいが、対物レンズに入射する光束の発散角又は収束角は固定されている。好ましくは、第1光束が対物レンズに入射する時の、対物レンズの結像倍率m1が、下記の式、
-0.02<m1<0.02
を満たすことである。
 光情報記録再生装置は、上述の光ピックアップ装置を有する光ディスクドライブ装置を有する。
 ここで、光情報記録再生装置に装備される光ディスクドライブ装置に関して説明すると、光ディスクドライブ装置には、光ピックアップ装置等を収納している光情報記録再生装置本体から光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイのみが外部に取り出される方式と、光ピックアップ装置等が収納されている光ディスクドライブ装置本体ごと、外部に取り出される方式とがある。
 上述した各方式を用いる光情報記録再生装置には、概ね、次の構成部材が装備されているがこれに限られるものではない。ハウジング等に収納された光ピックアップ装置、光ピックアップ装置をハウジングごと光ディスクの内周あるいは外周に向けて移動させるシークモータ等の光ピックアップ装置の駆動源、光ピックアップ装置のハウジングを光ディスクの内周あるいは外周に向けてガイドするガイドレールなどを有した光ピックアップ装置の移送手段及び、光ディスクの回転駆動を行うスピンドルモータ等である。
 前者の方式には、これら各構成部材の他に、光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイおよびトレイを摺動させるためのローディング機構等が設けられ、後者の方式にはトレイおよびローディング機構がなく、各構成部材が外部に引き出し可能なシャーシに相当するドロワーに設けられていることが好ましい。
 本発明によれば、カップリングレンズを光軸方向に移動させず、複数層を有するBD等の光ディスクに対して、球面収差を補正した上で、良好に情報の記録/再生を行うことが可能となると共に、複数の情報記録面に同時に集光することがなくなり、誤検出を防止することができる光ピックアップ装置及び光学素子を提供することが可能となる。
本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図である。 本発明のカップリング素子の一例であるカップリングレンズ及び対物レンズの断面図である。 本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図である。 本発明の光学素子の一例である対物レンズの断面図であり、(a)は周辺領域を通過した光束の光路を示し、(b)は中央領域を通過した光束の光路を示す。 保護基板厚を一定(a)とした場合において、縦軸に球面収差SAをとり、横軸に開口数NAをとって示す図である。 回折構造の例を示す拡大断面図である。 BDとDVDとCDとに対して、適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる第1の実施の形態にかかる光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。 BDとDVDとCDとに対して、適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる第2の実施の形態にかかる光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
 (第1の実施の形態)
 以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図7は、複数(例えば二層)の情報記録面を有するBDと、DVDとCDとに対して、適切に情報の記録/再生を行うことができる光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。図7に示す光ピックアップ装置は、光情報記録再生装置に搭載できる。なお、本発明は、本実施の形態に限られるものではない。
 図7に示す光ピックアップ装置は、BD専用の第1対物レンズOL1、CD/DVD用の第2対物レンズOL2、第1反射面RP1と第2反射面RP2とを有するダイクロイックミラーDM、λ/4波長板QWP、光ピックアップ装置に固定された(光軸方向に移動しない)カップリングレンズCUL、偏光ビームスプリッタPBS、波長λ1=405nmのレーザ光束(第1光束)を射出する半導体レーザLD1(第1光源)と、波長λ2=650nmのレーザ光束(第2光束)を射出する半導体レーザ(第2光源)と波長λ3=785nmのレーザ光束(第3光束)を射出する半導体レーザ(第3光源)とを共通のパッケージに収容した2レーザ1パッケージ2L1P、センサ用レンズSL、BDの情報記録面RL1、RL1’、DVDの情報記録面RL2、CDの情報記録面RL3からの反射光束を受光する受光素子PDとを有する。
 尚、ここでは第1対物レンズOL1は、プラスチック製であり、図1に示すように光軸を含む中央領域と、その外側の周辺領域とを有し、周辺領域には回折構造が形成されている。かかる回折構造は、波長λ1の光束が入射したときに、m次の回折光とn次の回折光とを発生させるようになっている。第1対物レンズOL1は、単玉のレンズの例が示されているが、この対物光学素子に代えて、複数の光学素子からなる対物光学素子を使用してもよい。第2対物レンズOL2としては、良く知られているDVD/CD互換用の対物光学素子を用いることができる。このように、波長λ1の光束は第1対物レンズOL1に入射させ、波長λ2,λ3の光束は第2対物レンズOL2に入射させると、光ピックアップ装置の構成を簡素化できる。
 BDの第1情報記録面に対して記録/再生を行う場合について説明する。まず、青紫色半導体レーザLD1を発光させると、青紫色半導体レーザLD1から射出された第1光束(λ1=405nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDP、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1を通過し第2反射面RP2で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第1対物レンズOL1に入射する。ここで、フォーカシング動作により光軸方向に位置調整された第1対物レンズOL1の中央領域を通過した光束と、周辺領域を通過してm次光に変換された光束は、保護基板PL1を介してBDに入射し、表面から第1の深さにある第1情報記録面RL1に形成されるスポットとなる。
 第1情報記録面RL1上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第1対物レンズOL1、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第2反射面RP2で反射され第1反射面RP1を通過し、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第1対物レンズOL1をフォーカシングやトラッキングさせることで、BDの第1情報記録面RL1に記録された情報を読み取ることができる。
 次に、BDの第2情報記録面に対して記録/再生を行う場合について説明する。まず、青紫色半導体レーザLD1を発光させると、青紫色半導体レーザLD1から射出された第1光束(λ1=405nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDP、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1を通過し第2反射面RP2で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第1対物レンズOL1に入射する。ここで、フォーカシング動作により光軸方向に位置調整された第1対物レンズOL1の中央領域を通過した光束と、周辺領域を通過してn次光に変換された光束は、保護基板PL1’を介してBDに入射し、表面から、第1の深さとは異なる第2の深さにある第2情報記録面RL1’に形成されるスポットとなる。
 第2情報記録面RL1’上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第1対物レンズOL1、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第2反射面RP2で反射され第1反射面RP1を通過し、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第1対物レンズOL1をフォーカシングやトラッキングさせることで、BDの第1情報記録面RL1’に記録された情報を読み取ることができる。
 このように、本実施の形態によれば、BDが複数の情報記録面を有する場合であっても、カップリングレンズを固定したまま、異なる情報記録面に対して情報の記録/再生を行うことができるため、光ピックアップ装置の構成の簡素化と省エネを図ることができる。尚、対物レンズの周辺領域に回折構造を設ける代わりに、カップリングレンズCULの周辺領域に回折構造を設けても良い。
 次に、DVDの記録/再生を行う場合について説明する。まず、2レーザ1パッケージ2L1Pの赤色半導体レーザを発光させると、その赤色半導体レーザから射出された第2光束(λ1=650nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDPで反射され、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第2対物レンズOL2によって厚さ0.6mmの保護基板PL2を介して、DVDの情報記録面RL2上に形成されるスポットとなる。
 情報記録面RL2上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第2対物レンズOL2、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1で反射され、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第2対物レンズOL2をフォーカシングやトラッキングさせることで、DVDに記録された情報を読み取ることができる。
 次に、CDの記録/再生を行う場合について説明する。まず、2レーザ1パッケージ2L1Pの赤外半導体レーザを発光させると、その赤外半導体レーザから射出された第3光束(λ3=785nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDPで反射され、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第2対物レンズOL2によって厚さ1.2mmの保護基板PL3を介して、CDの情報記録面RL3上に形成されるスポットとなる。
 情報記録面RL3上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第2対物レンズOL2、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1で反射され、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第2対物レンズOL2をフォーカシングやトラッキングさせることで、CDに記録された情報を読み取ることができる。
 (第2の実施の形態)
 図8は、複数(例えば二層)の情報記録面を有するBDと、DVDとCDとに対して、適切に情報の記録/再生を行うことができる第2の実施の形態にかかる光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。図8に示す光ピックアップ装置は、光情報記録再生装置に搭載できる。なお、本発明は、本実施の形態に限られるものではない。
 図8に示す光ピックアップ装置は、上述した実施の形態に対して、回折構造を形成したプラスチック製の第1対物レンズOL1の代わりに、ガラス製の第1対物レンズOL1を用い、更にカップリングレンズCULより光ディスク側に液晶素子LQを配置した点が異なる。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様であるため説明を省略する。又、DVD、CDに対して情報の記録/再生を行う際には、液晶素子LQは平行平板として機能するため、上述した実施の形態と等価になり、よってその説明も省略する。
 BDの第1情報記録面に対して記録/再生を行う場合について説明する。まず、液晶素子LQを駆動して、第1対物レンズOL1の周辺領域に相当する部位に電圧を付与し、通過した光束に第1の位相(位相ゼロを含む)を与えることができるようにする。次いで、青紫色半導体レーザLD1を発光させると、青紫色半導体レーザLD1から射出された第1光束(λ1=405nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDP、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、液晶素子LQを通過して周辺領域に第1の位相が付与され、更にλ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1を通過し第2反射面RP2で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第1対物レンズOL1に入射する。ここで、フォーカシング動作により光軸方向に位置調整された第1対物レンズOL1の中央領域を通過した光束と、周辺領域を通過して第1の位相を付与された光束は、保護基板PL1を介してBDに入射し、表面から第1の深さにある第1情報記録面RL1に形成されるスポットとなる。
 第1情報記録面RL1上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第1対物レンズOL1、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第2反射面RP2で反射され第1反射面RP1を通過し、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、液晶素子LQを通過し、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第1対物レンズOL1をフォーカシングやトラッキングさせることで、BDの第1情報記録面RL1に記録された情報を読み取ることができる。
 次に、BDの第2情報記録面に対して記録/再生を行う場合について説明する。まず、液晶素子LQを駆動して、第1対物レンズOL1の周辺領域に相当する部位に電圧を付与し、通過した光束に第1の位相とは異なる第2の位相を与えることができるようにする。次いで、青紫色半導体レーザLD1を発光させると、青紫色半導体レーザLD1から射出された第1光束(λ1=405nm)の発散光束は、ダイクロイックプリズムDP、偏光ビームスプリッタPBSを透過し、カップリングレンズCULにより平行光束とされた後、液晶素子LQを通過して周辺領域に第2の位相が付与され、更にλ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、ダイクロイックミラーDMの第1反射面RP1を通過し第2反射面RP2で反射され、図示しない絞りによりその光束径が規制され、第1対物レンズOL1に入射する。ここで、フォーカシング動作により光軸方向に位置調整された第1対物レンズOL1の中央領域を通過した光束と、周辺領域を通過して第2の位相を付与された光束は、保護基板PL1’を介してBDに入射し、表面から、第1の深さとは異なる第2の深さにある第2情報記録面RL1’に形成されるスポットとなる。
 第2情報記録面RL1’上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び第1対物レンズOL1、絞りを透過した後、ダイクロイックミラーDMの第2反射面RP2で反射され第1反射面RP1を通過し、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、液晶素子LQを通過し、カップリングレンズCULにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射した後、センサ用レンズSLによって、受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、不図示のアクチュエータにより第1対物レンズOL1をフォーカシングやトラッキングさせることで、BDの第1情報記録面RL1’に記録された情報を読み取ることができる。
 (実施例)
 以下、上述した実施の形態に用いることができる実施例について説明する。
 以下に述べる実施例において設けられた回折構造は、以下の光路差関数φ(mm)に表の係数を代入して表せる。
[光路差関数]
φ=λ/λ×dor×(C+C+C+C+C1010
但し、
φ:光路差関数
λ:回折構造に入射する光束の波長
λ:製造波長
dor:光ディスクに対する記録/再生に使用する回折光の回折次数
y:光軸からの距離
,C,C,C,C10:回折面係数
 又、対物レンズの光学面は、それぞれ以下の非球面表現式に表に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
[非球面表現式]
z=(y/R)/[1+√{1-(K+1)(y/R)}]+A
 +A+A+A1010+A1212+A1414+A1616
 +A1818+A2020
但し、
z:非球面形状(非球面の面頂点から光軸に沿った方向の距離)
y:光軸からの距離
R:曲率半径
K:コーニック係数
,A,A,A10,A12,A14,A16,A18,A20:非球面係数
 これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5×E-3)を用いて表すものとする。
 (実施例1)
 実施例1のレンズデータを表1に示す。実施例1では、周辺領域に設けられた回折構造は、+1次回折光と-1次回折光とを最も多く発生し、温度変化に起因した球面収差を補正する機能を有していないものである。基準温度において、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、発生する3次球面収差は-0.016λrmsであり、保護基板厚が0.100mmの場合、発生する3次球面収差は0.016λrmsであり、何れにおいても、良好に集光していることが分かる。尚、実施例1では、tA=0.075mm、tB=0.100mm、tC=0.0875mmである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 (実施例2)
 実施例2のレンズデータを表2に示す。実施例2では、周辺領域に設けられた回折構造は、光路差関数φ1によって規定される+1次回折光と-1時回折光とを最も多く発生する回折構造と、光路差関数φ2によって規定される4次回折光を発生する回折構造を重畳したものである。光路差関数φ2によって規定される回折構造が、温度変化に起因した球面収差を補正する機能を有する温度特性補正構造である。基準温度において、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、発生する3次球面収差は0.008λrmsであり、保護基板厚が0.100mmの場合、発生する3次球面収差は-0.010λrmsであり、何れにおいても、良好に集光していることが分かる。基準温度から+30℃温度上昇が生じた場合、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、発生する3次球面収差は0.060λrmsであり、保護基板厚が0.100mmの場合、発生する3次球面収差は0.054λrmsである。一方、基準温度から+30℃温度上昇が生じ且つ波長シフト(+1.5nm/+30℃)が生じた場合、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、発生する3次球面収差は0.018λrmsであり、保護基板厚が0.100mmの場合、発生する3次球面収差は0.011λrmsであるため、温度変化時においても、良好に集光していることが分かる。コリメートレンズを含む集光光学系においては、温度変化時の収差変化はより小さくなり、さらに良好に集光する。尚、実施例2では、tA=0.075mm、tB=0.100mm、tC=0.0875mmである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 (実施例3)
 実施例3のレンズデータを表3に示す。実施例3では、屈折面のみからなるガラス製の対物レンズと、液晶素子を組み合わせたものである。液晶素子は、光軸の周囲に5輪帯の位相シフト面を持ち、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、全ての輪帯を通過した光束に位相を与えず、BDの保護基板厚が0.100mmの場合、中央の輪帯以外を通過した光束には、表3に示す位相を与えるようになっている。基準温度において、BDの保護基板厚が0.075mmの場合、発生する3次球面収差は-0.015λrmsであり、保護基板厚が0.100mmの場合、発生する3次球面収差は0.021λrmsであり、何れにおいても、良好に集光していることが分かる。実施例3では、tA=0.075mm、tB=0.100mm、tC=0.0875mmである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 本発明によれば、簡素な構成で省エネに適した光ディスクドライブ装置に好適な対物レンズ及び光ピックアップ装置を提供できる。
 CUL カップリングレンズ
 DM ダイクロイックミラー
 DP ダイクロイックプリズム
 LD1 青紫色半導体レーザ
 LQ 液晶素子
 OL1 第1対物レンズ
 OL2 第2対物レンズ
 PBS 偏光ビームスプリッタ
 PD 受光素子
 PL1、PL1’ BDの保護基板
 PL2 DVDの保護基板
 PL3 CDの保護基板
 QWP λ/4波長板
 RL1、RL1’ BDの情報記録面
 RL2 DVDの情報記録面
 RL3 CDの情報記録面
 RP1 第1反射面
 RP2 第2反射面
 SL センサ用レンズ

Claims (19)

  1.  波長λ1(390nm<λ1<420nm)の光束を射出する第1光源と、少なくとも対物レンズを含む集光光学系とを有し、少なくとも2つの情報記録面を有する光ディスクの情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光させることによって情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子において、
     前記集光光学系の光学素子の少なくとも一つの光学面が、光軸を含む中央領域と、前記中央領域の外側に設けられた輪帯状の周辺領域とを有し、
     前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束は、前記光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光し、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の一部は、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の残りの少なくとも一部は、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光し、
     以下の式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
     tA < tC < tB
  2.  前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の少なくとも一部は、前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光し、
     前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束と、前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束の残りの少なくとも一部は、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  3.  前記集光光学系の光学素子は、前記周辺領域に回折構造を有し、
     前記周辺領域を通過した前記波長λ1の光束のn次回折光が、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、
     前記周辺領域を通過した前記波長λ1の光束のm次回折光(n≠m)が、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  4.  前記集光光学系の光学素子は、前記周辺領域を、同心円状の複数の領域に分割し、
     前記複数の領域の或る領域を通過した前記波長λ1の光束が、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光し、
     前記複数の領域の他の領域を通過した前記波長λ1の光束が、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  5.  前記集光光学系はプラスチック製の光学素子を少なくとも一つ有し、
     前記集光光学系の温度が+30℃変化したときの3次球面収差の変化量が+0.040λrms以内となるような温度特性補正構造を有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  6.  前記集光光学系の前記光学素子の光利用効率は前記中央領域及び前記周辺領域で略一様であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  7.  前記集光光学系の前記光学素子は、像側開口数NAが0.75以上の対物レンズであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  8.  前記集光光学系の前記光学素子は、カップリング素子であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  9.  前記光ディスクは、複数の情報記録面を有するBlu-ray Disc(BD)であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の光ピックアップ装置用の集光光学系の光学素子。
  10.  請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の光学素子を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  11.  前記光ピックアップ装置はカップリング素子を有し、
     前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合と、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合とで、
     前記カップリング素子の光軸方向の位置が同じであることを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ装置。
  12.  前記カップリング素子は、常に光軸方向の位置が固定されていることを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ装置。
  13.  波長λ1(390nm<λ1<420nm)の光束を射出する第1光源と、少なくとも対物レンズを含む集光光学系とを有し、少なくとも2つの情報記録面を有する光ディスクの情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光させることによって情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置用の集光光学系において、
     光軸を含む中央領域を通過した前記波長λ1の光束は素通しし、前記中央領域の外側に設けられた輪帯状の周辺領域を通過した前記波長λ1の光束の集光位置を変えることができる集光位置可変手段を有し、
     前記集光位置可変手段の前記中央領域を通過する前記波長λ1の光束は、前記光ディスク表面から光軸方向にtC(mm)の厚さの位置に集光し、
     前記集光位置可変手段は、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、を切替可能であり、
     以下の式を満たすことを特徴とする集光光学系。
     tA < tC < tB
  14.  前記集光位置可変手段は、液晶素子であり、
     前記液晶素子の液晶の状態を変えることにより、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtA(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、
     前記周辺領域を通過する前記波長λ1の光束を、前記光ディスク表面から光軸方向にtB(mm)の厚さの位置に集光させる状態と、を切替可能であることを特徴とする請求項13に記載の集光光学系。
  15.  前記対物レンズは、ガラスレンズであることを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の集光光学系。
  16.  前記光ディスクは、複数の情報記録面を有するBlu-ray Disc(BD)であることを特徴とする請求項13から請求項15までのいずれか一項に記載の集光光学系。
  17.  請求項13から請求項16までのいずれか一項に記載の集光光学系を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  18.  前記光ピックアップ装置はカップリング素子を有し、
     前記光ディスクの或る情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合と、前記光ディスクの他の情報記録面に情報の記録及び/又は再生を行うことができるように集光する場合とで、
     前記カップリング素子の光軸方向の位置が同じであることを特徴とする請求項17に記載の光ピックアップ装置。
  19.  前記カップリング素子は、常に光軸方向の位置が固定されていることを特徴とする請求項18に記載の光ピックアップ装置。
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