JP2006185498A - 光ピックアップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 光学部品の環境変化により発生する収差を補正し、安定した記録・再生を実現する。
【解決手段】 所定の波長の光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源31と対物レンズ32との間に設けられ、光源31から出射された光ビームの発散角を変換するカップリングレンズ33と、光ディスクで反射された戻り光を検出する光検出手段34と、光源31と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段35と、収差補正手段以外の光学部品の環境変化を検出する環境変化検出手段36と、環境変化検出手段36の信号に基づいて、収差補正手段35を制御する制御部27とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 所定の波長の光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源31と対物レンズ32との間に設けられ、光源31から出射された光ビームの発散角を変換するカップリングレンズ33と、光ディスクで反射された戻り光を検出する光検出手段34と、光源31と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段35と、収差補正手段以外の光学部品の環境変化を検出する環境変化検出手段36と、環境変化検出手段36の信号に基づいて、収差補正手段35を制御する制御部27とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う光ピックアップに関する。
昨今の光ディスク用の光ピックアップにおいては、メディアの大容量化にともなう高密度化、多層化に対応すべく、より微小で良好なビームスポットが得られるように、これまで以上に収差の管理が重要となってきている。
このため、あらかじめ設けられた電極パターンに電圧を印加することで屈折率を変化させ、透過するレーザ光に位相差を付加し球面収差、非点収差、コマ収差等の収差を補正することができる液晶光学素子や、2つのレンズ間距離を変化させることでレーザ光の発散角を変換しディスク盤面上の球面収差を補正することができるビームエキスパンダといった収差補正手段を搭載し、収差の管理を行うことが可能な光ピックアップが登場してきている。
しかしながら、収差の管理をおこなう上で重要な、環境変化による収差の変動についてはいまだ対応が不十分であるため、以下のような問題を抱えている。
例えば、アナモルフィックプリズムでビーム整形を行っている光ピックアップの場合、環境温度の変化によって、レーザ光の発振波長や屈折率等の光学的な変化と、熱膨張によるレンズの曲率、厚みの変化、支持体の位置の変化等のメカ的な変化が発生し、所望のビーム整形が行われず、結果的に非点収差の発生となって記録・再生特性に悪影響を及ぼすことがあった。このため従来技術では、それぞれの変化によって発生する収差を相殺するように最適化設計を行うことでこの問題を解決してきた。しかしながら、この手法では設計が複雑になり、また設計の自由度が低下するという問題があった。
次に、プラスチックレンズを使用する光ピックアップの場合、一般的にプラスチックレンズは、環境温度の変化よって起こる特性の変化がガラスレンズに比べて大きく、特に対物レンズにプラスチックレンズを用いる際は、環境温度変化だけでなく、アクチュエータ駆動で発生する熱などでも光学的、メカ的な変化を受けるため、球面収差、非点収差、コマ収差等の発生となって記録・再生特性に悪影響を及ぼすことがあった。この問題はガラスレンズを採用することで低減することができるが、プラスチックレンズに比べ高コスト、重量増大に繋がるという問題を抱えている。
すなわち、かかる光ピックアップでは、環境変化に対応した設計をおこなうことは、設計自由度の低下、複雑化、コスト、重量等の問題を抱えており、非常に困難であった。
また、特開2000−137926号公報に記載された光ピックアップ(特許文献1参照)は、液晶光学素子と、この液晶光学素子の温度を検出する検出手段と、補正手段とを備える。かかる光ピックアップにおいて、補正手段が、液晶光学素子の温度による特性変化を補正するので、液晶光学素子の温度変化による特性変化を修正することができる。
しかし、かかる光ピックアップにおいては、光ピックアップを構成するレーザの発振波長の変化、他の各光学部品の熱膨張による曲率の変化、厚みの変化、屈折率の変化、位置の変化等により発生する収差については、対応して補正を行うことができず、この収差により、記録・再生特性が劣化してしまうことがあった。
本発明の目的は、光学部品の環境変化により発生する収差を補正し、安定した記録・再生を可能とする光ピックアップを提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、光源と対物レンズとの間に設けられ、光源から出射された光ビームの発散角を変換するカップリングレンズと、光ディスクで反射された戻り光を検出する光検出手段と、光源と対物レンズとの間に設けられ、光検出手段で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段と、収差補正手段以外の他の光学部品の環境変化を検出する環境変化検出手段と、環境変化検出手段の信号に基づいて、収差補正手段を制御する制御部とを備える。
本発明に係る光ピックアップは、光学部品の環境変化を検出する環境変化検出手段を備え、光検出手段で検出される信号に基づいて収差補正を行う収差補正手段をこの環境変化検出手段の検出信号に基づいて制御することにより、光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以下、本発明を適用した光ピックアップを用いた記録再生装置について、図面を参照して説明する。
この記録再生装置10は、光ディスク11に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うことができる記録再生装置である。この記載再生装置10で記録及び/又は再生を行う光ディスク11として、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、情報の追記が可能とされるCD−R(Recordable)及びDVD−R(Recordable)、情報の書換えが可能とされるCD−RW(ReWritable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)等の光ディスクや、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能な光ディスクや、光磁気ディスク等が用いられる。
具体的に、この記録再生装置10は、図1に示すように、光ディスク11を回転するスピンドルモータ12と、スピンドルモータ12を制御するモータ制御回路13と、スピンドルモータ12により回転される光ディスク11に光ビームを照射し光ディスク11で反射した戻りの光ビームを検出する光ピックアップ1と、光ピックアップ1から出力された電気信号を増幅するRFアンプ15と、対物レンズのフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成するサーボ回路16と、サブコードデータを抽出するサブコード抽出回路17とを備える。
また、この記録再生装置10は、記録系として、パーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続され、記録すべきデータが入力される入力端子18と、入力端子18に入力された記録データに対してエラー訂正符号化処理を施すエラー訂正符号化回路19と、エラー訂正符号化処理が施されたデータを変調する変調回路20と、変調された記録データに対して記録処理を施す記録処理回路21とを備える。
更に、記録再生装置10は、再生系として、光ディスク11より読み出した再生データに対して復調する復調回路22と、復調された再生データに対してエラー訂正復号処理を施すエラー訂正復号化回路23と、エラー訂正復号処理されたデータを出力する出力端子24とを備える。更に、記録再生装置10は、装置に対して操作信号を入力する操作部25と、各種制御データ等を格納するメモリ26と、全体の動作を制御する制御回路27とを備える。
スピンドルモータ12は、スピンドルに光ディスク11が装着されるディスクテーブルが設けられており、ディスクテーブルに装着されている光ディスク11を回転する。モータ制御回路13は、光ディスクをCLV(Constant Linear Velocity)で回転することができるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。具体的に、モータ制御回路13は、水晶発振器からの基準クロックとPLL回路からのクロックとに基づいて光ディスク11の回転速度が線速一定となるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。なお、光ディスク11は、CAV(Cnstant Angular Velocity)やCLVとCAVとを組み合わせた制御で回転するようにしてもよい。
光ピックアップ1は、所定の波長の光ビームを出射する光学系を有する光ピックアップであり、光ディスク11の信号記録面に対して所定の波長の光ビームを出射する半導体レーザ等の光源、この光源より出射された光ビームを集束する光ディスク11の種類に対応した開口数の対物レンズ、光ディスク11で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器等を備える。光ピックアップ1は、光ディスク11に記録されているデータを読み出すとき、半導体レーザの出力を標準レベルに設定し、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。また、光ピックアップ1は、記録データを光ディスク11に記録するとき、半導体レーザの出力を、再生時の標準レベルより高い記録レベルにして、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。光ピックアップ1は、記録再生時、光ディスク11に光ビームを照射し、信号記録面で反射した戻りの光ビームを光検出器で検出し、光電変換する。また、対物レンズは、2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構に保持され、フォーカシングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位され、また、トラッキングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に駆動変位される。なお、半導体レーザ、対物レンズ及び光検出器等の光学系の構成については後に詳述する。
RFアンプ15は、光ピックアップ1を構成する光検出器からの電気信号に基づいて、RF信号、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成する。例えばフォーカシングエラー信号は、非点収差法により生成され、トラッキングエラー信号は、3ビーム法やプッシュプル法により生成される。そして、RFアンプ15は、再生時、RF信号を復調回路22に出力し、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ回路16に出力する。
サーボ回路16は、光ディスク11を再生する際のサーボ信号を生成する。具体的に、サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号に基づき、このフォーカシングエラー信号が0となるように、フォーカシングサーボ信号を生成し、また、RFアンプ15から入力されたトラッキングエラー信号に基づき、このトラッキングエラー信号が0となるように、トラッキングサーボ信号を生成する。そして、サーボ回路16は、フォーカシングサーボ信号及びトラッキングサーボ信号を光ピックアップ1を構成する対物レンズ駆動機構の駆動回路に出力する。この駆動回路は、フォーカシングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズを対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位させ、トラッキングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に対物レンズを駆動変位させる。
サブコード抽出回路17は、RFアンプ15より出力されたRF信号よりサブコードデータを抽出し、抽出したサブコードデータを制御回路27に出力し、制御回路27がアドレスデータ等を特定できるようにする。
入力端子18は、パーソナルコンピュータ等のホスト機器のSCSI(Small Computer System Interface)、ATAPI(Advanced Techonology Attachment Packet Interface)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394等のインタフェースに電気的に接続され、ホスト機器よりオーディオデータ、映画データ、コンピュータプログラム、コンピュータで処理された処理データ等の記録データが入力され、入力された記録データをエラー訂正符号化回路19に出力する。
エラー訂正符号化回路19は、例えば、クロスインターリーブ・リード・ソロモン符号化(Cross Interleave Reed-solomon Code;CIRC)、リードソロモン積符号化等のエラー訂正符号化処理を行い、エラー訂正符号化処理した記録データを変調回路20に出力する。変調回路20は、8−14変調、8−16変調等の変換テーブルを有しており、入力された8ビットの記録データを14ビット又は16ビットに変換して、記録処理回路21に出力する。記録処理回路21は、変調回路20から入力された記録データに対してNRZ(Non Return to Zero)、NRZI(Non Return to Zero Inverted)等の処理や記録補償処理を行い、光ピックアップ1に出力する。
復調回路22は、変調回路20と同様な変換テーブルを有しており、RFアンプ15から入力されたRF信号を14ビット又は16ビットから8ビットに変換し、変換した8ビットの再生データをエラー訂正復号化回路23に出力する。エラー訂正復号化回路23は、復調回路22から入力されたデータに対してエラー訂正復号処理を行い、出力端子24に出力する。出力端子24は、上述したホスト機器のインタフェースに電気的に接続されている。出力端子24より出力された再生データは、ホスト機器に接続されたモニタに表示され、また、スピーカで再生音に変換されて出力される。
操作部25は、記録再生装置10を操作するための各種操作信号を生成し、生成した各種操作信号を制御回路27に出力する。具体的に、この操作部25は、記録再生装置10に設けられたイジェクト釦25aの他、ディスクテーブルに装着された光ディスク11に対して記録データの記録を開始する記録釦25bや光ディスク11に記録されているデータの再生を開始する再生釦25cや記録再生動作を停止する停止釦25dを備える。記録釦25b、再生釦25c、停止釦25d等は、必ずしも記録再生装置10にイジェクト釦25aと共に設けられている必要は無く、例えばホスト機器のキーボード、マウス等を操作することにより、ホスト機器よりインタフェースを介して記録開始信号、再生開始信号、停止信号等を制御回路27に入力するようにしてもよい。
メモリ26は、例えばEP−ROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)等のメモリであり、制御回路27が行う各種制御データやプログラムが格納されている。具体的に、このメモリ26には、光ピックアップ1をディスクテーブルに装着された光ディスク11の径方向に送り操作する際の駆動源となるスレッドモータ28の光ディスク11の種類に応じた各種制御データが格納されている。
制御回路27は、マイクロコンピュータ、CPU等で構成されており操作部25からの操作信号に応じて装置全体の動作を制御する。また、制御回路27は、光ディスク11の表面反射率、形状的及び外形的な違い等から異なるフォーマットを検出して光ディスク11の種類を判別し、検出された光ディスク11の種類に応じて光ピックアップ1の半導体レーザの光源及び出力パワーを切り換える。
次に、本発明が適用された上述した光ピックアップ1について説明する。
本発明を適用した光ピックアップ1は、図2に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源部31と、光源部31から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源部31と対物レンズ32との間に設けられ、光源部31から出射され入射した光ビームの発散角を変換して平行光にするカップリングレンズ33と、光ディスク11で反射された戻り光を検出する光検出手段として信号検出用のフォトディテクタ34と、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段としてこの信号に基づいて電圧を印加することにより屈折率を変化させることにより収差を補正する液晶光学素子35と、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ36と、温度センサ36で検出した信号に基づいて、液晶光学素子35を制御する制御部27とから構成されている。
カップリングレンズ33と液晶光学素子35との間には、光ディスク11で反射された戻りの(復路側の)光ビームの光路を変更して、光源部31から出射される往路側の光ビームと分離する光分岐手段としてビームスプリッタ37が設けられる。尚、ビームスプリッタ37は、カップリングレンズ33と液晶光学素子35との間に配置されたが、これに限られるものではなく、例えば、液晶光学素子35と対物レンズ32との間に配置してもよい。また、このビームスプリッタ37と光検出手段34との間には、ビームスプリッタ37で光路を変更された復路側の光ビームの発散角を変換してフォトディテクタ34の受光面に集光させる光学素子として集光レンズ38が設けられている。
尚、光ピックアップ1には、さらに、光源31と対物レンズ32との間に波長板、回折格子等の光学素子を設けてもよい。
また、液晶光学素子35は、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。
光源部31は、所定の波長のレーザ光を出射する半導体レーザが用いられる。対物レンズ32は、入射した光ビームを光ディスク11の信号記録面上に集光させる。この対物レンズ32は、図示しない2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構によって移動自在に保持されている。そして、この対物レンズ32は、フォトディテクタ34で検出された光ディスク11からの戻り光のRF信号により生成されたトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号に基づいて、2軸アクチュエータ等により移動操作されることにより、光ディスク11に近接離間する方向及び光ディスク11の径方向の2軸方向へ移動される。そして、対物レンズ32は、光源部31から出射される光ビームが光ディスク11の信号記録面上で常に焦点が合うように、この光ビームを集束するとともに、この集束された光ビームを光ディスク11の信号記録面上に形成された記録トラックに追従させる。また、対物レンズ32の入射側には、通過する光ビームの開口数を光ディスクのフォーマットに適応させるため開口制限を行う開口絞り又はホログラム面等の図示しない開口制限手段が設けられている。
カップリングレンズ33は、入射した光ビームの発散角を変換して、平行光にして対物レンズ32側に出射させる。尚、ここでは、入射した光ビームの発散角を変換して平行光にしたが、発散角を変換して発散状態の光ビームとして対物レンズ32側に出射するように構成してもよい。
液晶光学素子35は、屈折率を可変することにより球面収差等の収差の収差量を調整するものである。この液晶光学素子35は、相対向して配置される2枚のガラス基板と、2枚のガラス基板の相対向する面に形成され、それぞれ電極パターンを有する電極と、この電極間に配向膜を介して挟まれて配向された液晶分子とから形成されている。電極に形成された電極パターンは、補正する収差に対応した形状とされている。ここでは、電極には、球面収差を補正する同心円状の電極パターンが形成されている。尚、上述の液晶光学素子35では、一方の電極に球面収差に対応した電極パターンを形成し、他方の電極に特に電極パターンを形成しなかったが、他方の電極に、例えば、非点収差、コマ収差等の収差に対応した電極パターンを形成し、球面収差とともに、非点収差又はコマ収差を補正するようにしてもよい。
液晶光学素子35には、制御部27に制御されて、電極に形成された電極パターンに印加する電圧を駆動制御する液晶駆動手段39が設けられる。液晶駆動手段39は、制御部27から信号を受け、電極パターンにより分割された各領域に印加する電圧を駆動制御することができ、電極パターンに応じて液晶光学素子35の屈折率を変更する。すなわち、液晶光学素子35は、電極パターンに印可される電圧を制御部27及び液晶駆動手段39に制御されることにより、印加された電圧による電界に従って、液晶分子の配向が偏倚され、電極パターンに応じて屈折率を変更する。液晶光学素子35は、電極パターンに応じて屈折率を変更することにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームに位相差を与える位相差発生手段として機能する。すなわち、液晶光学素子35は、光検出手段であるフォトディテクタ34から光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差の補正用の信号を受けた制御部27に制御されることにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームの光路差を変化させ、位相差を付加することで、球面収差を補正することができる。尚、フォトディテクタ34から制御部27に送られる補正用の信号は、上述の光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差だけでなく、例えば、光学系の位置のズレに起因する収差等を含めた収差の補正用の信号である。
温度センサ36は、カップリングレンズ33の温度を感知できる程度に近づけられて配置され、すなわち、カップリングレンズ33の近傍に配置され、カップリングレンズ33の温度を検出して温度検出信号を生成する。温度センサ36で生成された温度検出信号は、制御部27に入力される。制御部27は、温度センサ36で生成された温度検出信号を受け、液晶駆動手段39及び液晶光学素子35を制御して、温度変化により発生する収差を補正する、すなわち、環境温度変化に対応した収差補正を行う。光ピックアップ1の光学系においては、環境温度が変化すると、各光学部品の温度変化による曲率の変化、厚みの変化、屈折率の変化、位置の変化により、球面収差が発生し、液晶光学素子33は、この球面収差を補正する。
ビームスプリッタ37は、カップリングレンズ33と液晶光学素子35との間の光路上に設けられ、分離面37aを有し、その分離面37aで、光源部31から出射される往路側の光ビームを透過させ、光ディスク11で反射された復路側の光ビームを光検出器35側に反射させて光軸を略90度変化させて、往路側の光ビームの光路から光路分岐させて出射させる。集光レンズ38は、ビームスプリッタ37と光検出器34との間に設けられ、ビームスプリッタ37で光路分岐された光ビームを光検出器34の受光面上に集束させる。
上述したように、光ピックアップ1において、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子35は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ1において、液晶光学素子35は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出されるカップリングレンズ33の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な収差補正を行う。
すなわち、光ピックアップ1は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子35を、温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御することにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以上のように構成された光ピックアップ1は、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させることによって、光ディスク11の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦されて、光ディスク11に対して情報の記録又は再生が行われる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ1における、光源部31から出射された光ビームの光路について説明する。
図2に示すように、光源部31から出射された光ビームは、カップリングレンズ33により発散角を変換されて略平行光とされて、ビームスプリッタ37を透過して、液晶光学素子35に入射する。
液晶光学素子35に入射された光ビームは、球面収差を補正されて対物レンズ32に入射する。このとき、液晶光学素子35は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号に基づいて、制御部27から信号を受けた液晶駆動手段39により電極パターンに印加される電圧を駆動制御され、入射した光ビームに適切な位相差量を付加することで球面収差を補正する。
液晶光学素子35で球面収差を補正された光ビームは、対物レンズ32で光ディスク11の信号記録面上に集光される。
光ディスク11の信号記録面上に集光された光ビームは、この信号記録面で反射され、対物レンズ32、液晶光学素子35を通って、ビームスプリッタ37に入射する。ビームスプリッタ37に入射した光ビームは、その分離面37aで反射されて光軸を略90度変化されて、往路側の光ビームの光路から光路分岐されて集光レンズ38側に出射される。
ビームスプリッタ37で光路分岐された光ビームは、集光レンズ38で発散角を変換されて信号検出用のフォトディテクタ34の受光面に集光される。このとき、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦させる。また、フォトディテクタ34によって得られた収差補正用の信号は、制御部27に送られ、この収差補正用信号と、温度センサ36で検出される温度検出信号とに基づいて、液晶駆動手段39により液晶光学素子35を駆動制御させる。
本発明を適用した光ピックアップ1は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子35により、球面収差を最適に補正することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ1は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子35により、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ1は、液晶光学素子35が、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び液晶駆動手段39に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とし、安定した記録・再生を可能とする。
尚、上述の光ピックアップ1において、環境温度変化に対応して補正する収差は、球面収差に限られるものではなく、例えば、光ビームを整形するためのアナモルフィックプリズム等を含む光学系において、環境温度変化により発生する非点収差に対応して最適な収差補正を可能とするように構成してもよい。
次に、環境温度変化により発生する非点収差の最適な補正を可能とする、図3に示す光ピックアップ51について説明する。尚、以下の説明において、上述した光ピックアップ1と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ51は、図3に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源部31と、光源部31から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源部31と対物レンズ32との間に設けられ、光源部31から出射され入射した光ビームの発散角を変換して平行光にするカップリングレンズ33と、光ディスク11で反射された戻り光を検出する光検出手段として信号検出用のフォトディテクタ34と、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段としてこの信号に基づいて電圧を印加することにより屈折率を変化させることにより収差を補正する液晶光学素子55と、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ36と、温度センサ36で検出した信号に基づいて、液晶光学素子55を制御する制御部27とから構成されている。
カップリングレンズ33と液晶光学素子55との間には、入射した光ビームを一方向に拡大するビーム変形光学素子としてアナモルフィックプリズム52が設けられる。液晶光学素子55と対物レンズ32との間には、光ディスク11で反射された戻りの光ビームの光路を変更して、光源部31から出射される往路側の光ビームと分離する光分岐手段としてビームスプリッタ37が設けられる。尚、ビームスプリッタ37は、液晶光学素子55と対物レンズ32との間に配置されたが、これに限られるものではなく、例えば、カップリングレンズ33と液晶光学素子55との間に配置してもよい。また、このビームスプリッタ37と光検出手段34との間には、ビームスプリッタ37で光路を変更された復路側の光ビームの発散角を変換してフォトディテクタ34の受光面に集光させる光学素子として集光レンズ38が設けられている。
尚、光ピックアップ51には、さらに、光源31と対物レンズ32との間に波長板、回折格子等の光学素子を設けてもよい。
また、液晶光学素子55は、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。
アナモルフィックプリズム52は、入射した光ビームを一方向に拡大して、光ビームの強度分布を同心円状にビーム整形をして、液晶光学素子55側に出射させる。
液晶光学素子55は、屈折率を可変することにより球面収差、非点収差等の収差の収差量を調整するものである。この液晶光学素子55は、相対向して配置される2枚のガラス基板と、2枚のガラス基板の相対向する面に形成され、それぞれ電極パターンを有する電極と、この電極間に配向膜を介して挟まれて配向された液晶分子とから形成されている。電極に形成された電極パターンは、補正する収差に対応した形状とされている。ここでは、一方の電極には、球面収差に対応した電極パターンが形成されており、他方の電極には、非点収差に対応した電極パターンが形成されている。
液晶光学素子55には、制御部27に制御されて、電極に形成された電極パターンに印加する電圧を駆動制御する液晶駆動手段39が設けられる。液晶駆動手段39は、制御部27から信号を受け、電極パターンにより分割された各領域に印加する電圧を駆動制御することができ、電極パターンに応じて液晶光学素子55の屈折率を変更する。すなわち、液晶光学素子55は、電極パターンに印可される電圧を制御部27及び液晶駆動手段39に制御されることにより、印加された電圧による電界に従って、液晶分子の配向が偏倚され、電極パターンに応じて屈折率を変更する。液晶光学素子55は、電極パターンに応じて屈折率を変更することにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームに位相差を与える位相差発生手段として機能する。すなわち、液晶光学素子55は、光検出手段であるフォトディテクタ34から光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差の補正用の信号を受けた制御部27に制御されることにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームの光路差を変化させ、位相差を付加することで、球面収差及び非点収差を補正することができる。尚、フォトディテクタ34から制御部27に送られる補正用の信号は、上述の光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差だけでなく、例えば、光学系の位置のズレに起因する収差等を含めた収差の補正用の信号である。
温度センサ36は、カップリングレンズ33の温度を検出して温度検出信号を生成する。温度センサ36で生成された温度検出信号は、制御部27に入力される。制御部27は、温度センサ36で生成された温度検出信号を受け、液晶光学素子55を制御して、温度変化により発生する収差を補正する、すなわち、環境温度変化に対応した収差補正を行う。光ピックアップ51の光学系においては、アナモルフィックプリズム52を有しているので、環境温度が変化すると、各光学部品の温度変化による曲率の変化、厚みの変化、屈折率の変化、位置の変化により、非点収差が発生し、液晶光学素子55は、この非点収差を補正する。
光ピックアップ51において、液晶光学素子55は、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子55を、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ51において、液晶光学素子55は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出されるカップリングレンズ33の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な収差補正を行う。
すなわち、光ピックアップ51は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子55を、温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御することにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以上のように構成された光ピックアップ51は、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させることによって、光ディスク11の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦されて、光ディスク11に対して情報の記録又は再生が行われる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ51における、光源部31から出射された光ビームの光路について説明する。
図3に示すように、光源部31から出射された光ビームは、カップリングレンズ33により発散角を変換されて略平行光とされて、アナモルフィックプリズム52に一方向の径を拡大するように変形されて、すなわち、ビーム整形されて液晶光学素子55に入射する。アナモルフィックプリズム52に入射される光ビームは、断面楕円形状とされており、アナモルフィックプリズム52に一方向の径を拡大するように変形されてビーム整形される。
液晶光学素子55に入射された光ビームは、球面収差及び非点収差を補正されてビームスプリッタ37に入射する。このとき、液晶光学素子55は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号に基づいて、制御部27から信号を受けた液晶駆動手段39により電極パターンに印加される電圧を駆動制御され、入射した光ビームに適切な位相差量を付加することで球面収差及び非点収差を補正する。
液晶光学素子55で球面収差及び非点収差を補正された光ビームは、ビームスプリッタ37を透過して、対物レンズ32で光ディスク11の信号記録面上に集光される。
光ディスク11の信号記録面上に集光された光ビームは、この信号記録面で反射され、対物レンズ32を通って、ビームスプリッタ37に入射する。ビームスプリッタ37に入射した光ビームは、その分離面37aで反射されて光軸を略90度変化されて、往路側の光ビームの光路から光路分岐されて集光レンズ38側に出射される。
ビームスプリッタ37で光路分岐された光ビームは、集光レンズ38で発散角を変換されて信号検出用のフォトディテクタ34の受光面に集光される。このとき、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦させる。また、フォトディテクタ34によって得られた収差補正用の信号は、制御部27に送られ、この収差補正用信号と、温度センサ36で検出される温度検出信号とに基づいて、液晶駆動手段39により液晶光学素子55を駆動制御させる。
本発明を適用した光ピックアップ51は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子55により、球面収差及び非点収差を最適に補正することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ51は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子55により、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ51は、液晶光学素子55が、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び液晶駆動手段39に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とし、安定した記録・再生を可能とする。
尚、上述の光ピックアップ1及び光ピックアップ51において、温度センサ36がカップリングレンズの温度を検出して、この検出信号に基づいて液晶光学素子を制御するように構成したが、温度検出を行う光学部品は、これに限られるものではなく、液晶光学素子以外の他の光学部品であればよく、例えば、対物レンズの温度を検出することにより、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成しても良い。
次に、温度検出を行う温度検出手段が対物レンズ近傍に設けられた、図4に示す光ピックアップ61について説明する。尚、以下の説明において、上述した光ピックアップ1と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ61は、図4に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源部31と、光源部31から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源部31と対物レンズ32との間に設けられ、光源部31から出射され入射した光ビームの発散角を変換して平行光にするカップリングレンズ33と、光ディスク11で反射された戻り光を検出する光検出手段として信号検出用のフォトディテクタ34と、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段としてこの信号に基づいて電圧を印加することにより屈折率を変化させることにより収差を補正する液晶光学素子35と、対物レンズ32の近傍に配置され対物レンズ32の温度を検出する温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ66と、温度センサ66で検出した信号に基づいて、液晶光学素子35を制御する制御部27とから構成されている。
カップリングレンズ33と液晶光学素子35との間には、光ディスク11で反射された戻りの光ビームの光路を変更して、光源部31から出射される往路側の光ビームと分離する光分岐手段としてビームスプリッタ37が設けられる。尚、ビームスプリッタ37は、カップリングレンズ33と液晶光学素子35との間に配置されたが、これに限られるものではなく、例えば、液晶光学素子35と対物レンズ32との間に配置してもよい。また、このビームスプリッタ37と光検出手段34との間には、ビームスプリッタ37で光路を変更された復路側の光ビームの発散角を変換してフォトディテクタ34の受光面に集光させる光学素子として集光レンズ38が設けられている。
尚、光ピックアップ1には、さらに、光源31と対物レンズ32との間に波長板、回折格子等の光学素子を設けてもよい。
また、液晶光学素子35は、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。
温度センサ66は、対物レンズ32の温度を感知できる程度に近づけられて配置され、すなわち、対物レンズ32の近傍に配置され、対物レンズ32の温度を検出して温度検出信号を生成する。温度センサ66で生成された温度検出信号は、制御部27に入力される。制御部27は、温度センサ66で生成された温度検出信号を受け、液晶駆動手段39及び液晶光学素子35を制御して、温度変化により発生する収差を補正する、すなわち、環境温度変化に対応した収差補正を行う。光ピックアップ61の光学系においては、環境温度が変化すると、各光学部品の温度変化による曲率の変化、厚みの変化、屈折率の変化、位置の変化により、球面収差が発生し、液晶光学素子33は、この球面収差を補正する。
上述したように、光ピックアップ61において、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子35は、対物レンズ32の温度を検出する温度センサ66の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ61において、液晶光学素子35は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ66で検出される対物レンズ32の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な収差補正を行う。
すなわち、光ピックアップ61は、対物レンズ32の温度を検出する温度センサ66を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子35を、温度センサ66の温度検出信号に基づいて制御することにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以上のように構成された光ピックアップ61は、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させることによって、光ディスク11の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦されて、光ディスク11に対して情報の記録又は再生が行われる。
尚、上述のように構成された光ピックアップ61における、光源部31から出射された光ビームの光路については、光ピックアップ1と同様であるので、詳細な説明は省略する。尚、このとき、光ピックアップ1において、液晶光学素子35を駆動制御するための温度検出信号をカップリングレンズ33の近傍に配置された温度センサ36で行うのに対し、光ピックアップ61では、液晶光学素子35を駆動制御するための温度検出信号を対物レンズ32近傍に配置された温度センサ66で行う。
本発明を適用した光ピックアップ61は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子35により、球面収差を最適に補正することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ61は、対物レンズ32の温度を検出する温度センサ66の温度検出信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子35により、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ61は、液晶光学素子35が、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び液晶駆動手段39に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とし、安定した記録・再生を可能とする。
尚、上述の光ピックアップ51において、光学系の温度検出を行う光学部品を、上述の光ピックアップ61と同様に、対物レンズ32とし、すなわち、対物レンズ32近傍に温度センサを配置し、この温度センサが対物レンズの温度を検出して、この検出信号に基づいて液晶光学素子を制御して、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成しても良い。
また、上述の光ピックアップ1及び光ピックアップ51において、温度検出を行う光学部品は、これに限られるものではなく、波長板若しくは回折格子等の光学素子近傍に温度センサを配置し、この温度センサによりこの光学素子の温度を検出することにより、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成してもよい。
さらに、上述の光ピックアップ1、光ピックアップ51及び光ピックアップ61において、収差を補正する手段として、液晶光学素子35,55を用いたが、これに限られるものではなく、例えば、複数のレンズ群からなり、入射した光ビームの発散角を変換するビームエキスパンダ等の光学素子を備え、このビームエキスパンダ等の光学素子により収差を補正するように構成してもよい。
次に、収差を補正する手段としてビームエキスパンダを有する、図5に示す光ピックアップ71について説明する。尚、以下の説明において、上述した光ピックアップ1と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ71は、図5に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源部31と、光源部31から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源部31と対物レンズ32との間に設けられ、光源部31から出射され入射した光ビームの発散角を変換して平行光にするカップリングレンズ33と、光ディスク11で反射された戻り光を検出する光検出手段として信号検出用のフォトディテクタ34と、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段として、この信号に基づいて光ビームの発散角を変換して収差を補正する発散角変換手段となるビームエキスパンダ75と、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ36と、温度センサ36で検出した信号に基づいて、ビームエキスパンダ75を制御する制御部27とから構成されている。
カップリングレンズ33とビームエキスパンダ75との間には、光ディスク11で反射された戻りの(復路側の)光ビームの光路を変更して、光源部31から出射される往路側の光ビームと分離する光分岐手段としてビームスプリッタ37が設けられる。尚、ビームスプリッタ37は、カップリングレンズ33とビームエキスパンダ75との間に配置されたが、これに限られるものではなく、例えば、ビームエキスパンダ75と対物レンズ32との間に配置してもよい。また、このビームスプリッタ37と光検出手段34との間には、ビームスプリッタ37で光路を変更された復路側の光ビームの発散角を変換してフォトディテクタ34の受光面に集光させる光学素子として集光レンズ38が設けられている。
尚、光ピックアップ1には、さらに、光源31と対物レンズ32との間に波長板、回折格子等の光学素子を設けてもよい。
また、ビームエキスパンダ75は、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。
ビームエキスパンダ75は、負の屈折力を有する第1のレンズ76と、正の屈折力を有する第2のレンズ77と、この第1のレンズ76と第2のレンズ77とを保持するレンズ保持体とからなる。
ビームエキスパンダ75には、第1のレンズ76を光軸方向に移動させるアクチュエータ及びこの駆動回路等の駆動手段78が設けられている。ビームエキスパンダ75は、駆動手段78により第1のレンズ76が光軸方向に移動されることで、ビームエキスパンダ75を通過する光ビームの発散角を変化させることができる。ビームエキスパンダ75は、制御部27及び駆動手段78に駆動制御されて、球面収差がゼロとなる位置に第1のレンズ76を移動される。
すなわち、ビームエキスパンダ75は、光検出手段であるフォトディテクタ34から光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差の補正用の信号を受けた制御部27に制御されることにより、駆動手段78が第1のレンズ76を光軸方向に移動させて、通過する光ビームの発散角を変化させることにより、球面収差を補正することができる。尚、フォトディテクタ34から制御部27に送られる補正用の信号は、上述の光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差だけでなく、例えば、光学系の位置のズレに起因する収差等を含めた収差の補正用の信号である。
尚、上述のビームエキスパンダ75は、負の屈折力を有する第1のレンズ76と、正の屈折力を有する第2のレンズ77とを有し、第1のレンズ76をアクチュエータにより駆動させる構成としたが、これに限られるものではなく、正及び負の屈折力を有するレンズを各1枚以上有していればよく、また、1枚以上のレンズ又はビームエキスパンダ全体がアクチュエータにより駆動されて通過する光ビームの発散角を変換するように構成してもよい。
上述したように、光ピックアップ71において、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行うビームエキスパンダ75は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ71において、ビームエキスパンダ75は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出されるカップリングレンズ33の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な収差補正を行う。
すなわち、光ピックアップ71は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行うビームエキスパンダ75を、温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御することにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以上のように構成された光ピックアップ71は、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させることによって、光ディスク11の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦されて、光ディスク11に対して情報の記録又は再生が行われる。
尚、上述のように構成された光ピックアップ71における、光源部31から出射された光ビームの光路については、光ピックアップ1において、光ビームが液晶光学素子35を通過することにより収差が補正されるのに対し、光ピックアップ71では、光ピックアップ1の液晶光学素子35と同じ位置に配置されたビームエキスパンダ75を、光ビームが通過することにより収差が補正されることを除いて光ピックアップ1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ71は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び駆動手段78により第1のレンズ76の移動を制御されたビームエキスパンダ75により、発散角を変換されて球面収差を最適に補正することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ71は、カップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて、制御部27及び駆動手段78により第1のレンズ76の移動を制御されたビームエキスパンダ75により、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ71は、ビームエキスパンダ75が、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する収差及び光学系の位置ズレ等に起因する収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び駆動手段78に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とし、安定した記録・再生を可能とする。
尚、上述の光ピックアップ71において、光学系の温度検出を行う光学部品は、カップリングレンズに限られるものではなく、例えば、対物レンズ、又は、波長板若しくは回折格子等の光学素子の近傍に温度センサを配置し、この温度センサにより対物レンズ又はこの光学素子の温度を検出することにより、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成しても良い。
また、上述の光ピックアップ1、光ピックアップ51、光ピックアップ61及び光ピックアップ71において、収差を補正する手段として、液晶光学素子35,55、ビームエキスパンダ75の何れかを備えるように構成したが、これに限られるものではなく、液晶光学素子及びエキスパンダの両方を備え、環境温度変化により発生する球面収差及び非点収差に対応して最適な収差補正を可能とするように構成してもよい。
次に、収差を補正する手段として液晶光学素子及びビームエキスパンダを有する、図6に示す光ピックアップ81について説明する。尚、以下の説明において、上述した光ピックアップ1、51、61、71と共通する部分については、共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
本発明を適用した光ピックアップ81は、図6に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源部31と、光源部31から出射された光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光する対物レンズ32と、光源部31と対物レンズ32との間に設けられ、光源部31から出射され入射した光ビームの発散角を変換して平行光にするカップリングレンズ33と、光ディスク11で反射された戻り光を検出する光検出手段として信号検出用のフォトディテクタ34と、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて、非点収差を補正する第1の収差補正手段として、この信号に基づいて電圧を印加することにより屈折率を変化させることにより非点収差を補正する液晶光学素子85と、液晶光学素子85と対物レンズ32との間に設けられ、光検出手段であるフォトディテクタ34で検出された信号に基づいて、球面収差を補正する第2の収差補正手段として、この信号に基づいて光ビームの発散角を変換して球面収差を補正する発散角変換手段となるビームエキスパンダ75と、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する第1の温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ36と、対物レンズ32の近傍に配置され対物レンズ32の温度を検出する第2の温度検出手段としてサーミスタ等の温度センサ66と、第1の温度検出手段である温度センサ36で検出した信号に基づいて、第1の収差補正手段である液晶光学素子85を制御するとともに、第2の温度検出手段である温度センサ66で検出した信号に基づいて、第2の収差補正手段であるビームエキスパンダ75を制御する制御部27とから構成されている。
カップリングレンズ33と液晶光学素子85との間には、入射した光ビームを一方向に拡大するビーム変形光学素子としてアナモルフィックプリズム52が設けられる。液晶光学素子85とビームエキスパンダ75との間には、光ディスク11で反射された戻りの光ビームの光路を変更して、光源部31から出射される往路側の光ビームと分離する光分岐手段としてビームスプリッタ37が設けられる。尚、ビームスプリッタ37は、液晶光学素子85とビームエキスパンダ75との間に配置されたが、これに限られるものではなく、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に配置すればよい。また、このビームスプリッタ37と光検出手段34との間には、ビームスプリッタ37で光路を変更された復路側の光ビームの発散角を変換してフォトディテクタ34の受光面に集光させる光学素子として集光レンズ38が設けられている。
尚、光ピックアップ81には、さらに、光源31と対物レンズ32との間に波長板、回折格子等の光学素子を設けてもよい。
また、液晶光学素子85は、カップリングレンズ33と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。さらに、ビームエキスパンダ75は、液晶光学素子55と対物レンズ32との間に設けられたが、これに限られるものではなく、光源31と対物レンズ32との間に配置されればよい。
第1の収差補正手段である液晶光学素子85は、屈折率を可変することにより非点収差の収差量を調整するものである。この液晶光学素子85は、相対向して配置される2枚のガラス基板と、2枚のガラス基板の相対向する面に形成され、それぞれ電極パターンを有する電極と、この電極間に配向膜を介して挟まれて配向された液晶分子とから形成されている。電極に形成された電極パターンは、補正する収差に対応した形状とされている。ここでは、一方の電極には、非点収差に対応した電極パターンが形成されている。尚、ここでは、他方の電極は、特に電極パターンを設けないが、コマ収差に対応した電極パターンを形成してもよい。コマ収差に対応した電極パターンを形成した場合には、この液晶光学素子は、非点収差を補正するとともに、コマ収差も補正することができる。
液晶光学素子85には、制御部27に制御されて、電極に形成された電極パターンに印加する電圧を駆動制御する液晶駆動手段39が設けられる。液晶駆動手段39は、制御部27から信号を受け、電極パターンにより分割された各領域に印加する電圧を駆動制御することができ、電極パターンに応じて液晶光学素子85の屈折率を変更する。すなわち、液晶光学素子85は、電極パターンに印可される電圧を制御部27及び液晶駆動手段39に制御されることにより、印加された電圧による電界に従って、液晶分子の配向が偏倚され、電極パターンに応じて屈折率を変更する。液晶光学素子85は、電極パターンに応じて屈折率を変更することにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームに位相差を与える位相差発生手段として機能する。すなわち、液晶光学素子85は、光検出手段であるフォトディテクタ34から光学系の位置ズレ等に起因する非点収差の補正用の信号を受けた制御部27に制御されることにより、電極パターンにより分割された各領域を通過する光ビームの光路差を変化させ、位相差を付加することで、非点収差を補正することができる。尚、フォトディテクタ34から制御部27に送られる補正用の信号は、非点収差の補正用の信号である。
光ピックアップ81において、液晶光学素子85は、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて非点収差補正を行う液晶光学素子85を、カップリングレンズ33の近傍に配置されカップリングレンズ33の温度を検出する温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光学系の位置ズレ等に起因する非点収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する非点収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ81において、液晶光学素子85は、フォトディテクタ34で検出される光学系の位置ズレ等に起因する非点収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出されるカップリングレンズ33の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な非点収差補正を行う。
第2の収差補正手段であるビームエキスパンダ75は、負の屈折力を有する第1のレンズ76と、正の屈折力を有する第2のレンズ77と、この第1のレンズ76と第2のレンズ77とを保持するレンズ保持体とからなる。
ビームエキスパンダ75には、第1のレンズ76を光軸方向に移動させるアクチュエータ及びこの駆動回路等の駆動手段78が設けられている。ビームエキスパンダ75は、駆動手段78により第1のレンズ76が光軸方向に移動されることで、ビームエキスパンダ75を通過する光ビームの発散角を変化させることができる。ビームエキスパンダ75は、制御部27及び駆動手段78に駆動制御されて、球面収差がゼロとなる位置に第1のレンズ76を移動される。
すなわち、ビームエキスパンダ75は、光検出手段であるフォトディテクタ34から光ディスクの基板厚の誤差等に起因する球面収差の補正用の信号を受けた制御部27に制御されることにより、駆動手段78が第1のレンズ76を光軸方向に移動させて、通過する光ビームの発散角を変化させることにより、球面収差を補正することができる。尚、フォトディテクタ34から制御部27に送られる補正用の信号は、上述の光ディスクの基板厚の誤差等に起因する球面収差だけでなく、例えば、光学系の位置のズレに起因する球面収差等を含めた球面収差の補正用の信号である。
尚、上述のビームエキスパンダ75は、負の屈折力を有する第1のレンズ76と、正の屈折力を有する第2のレンズ77とを有し、第1のレンズ76をアクチュエータにより駆動させる構成としたが、これに限られるものではなく、正及び負の屈折力を有するレンズを各1枚以上有していればよく、また、1枚以上のレンズ又はビームエキスパンダ全体がアクチュエータにより駆動されて通過する光ビームの発散角を変換するように構成してもよい。
光ピックアップ81において、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行うビームエキスパンダ75は、対物レンズ32の温度を検出する温度センサ66の温度検出信号に基づいて制御部27に制御されることにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する球面収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する球面収差についても補正する。
換言すると、光ピックアップ81において、ビームエキスパンダ75は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差及び光学系の位置ズレ等に起因する球面収差の補正用の信号、並びに、温度センサ66で検出される対物レンズ32の温度検出信号を受けた制御部27に制御されることにより、環境温度変化に応じて最適な球面収差補正を行う。
すなわち、光ピックアップ81は、カップリングレンズ33の温度を検出する第1の温度検出手段として温度センサ36を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて非点収差補正を行う液晶光学素子85を、温度センサ36の温度検出信号に基づいて制御することにより、光学系の位置ズレ等に起因する非点収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する非点収差についても補正することを可能とし、さらに、対物レンズ32の温度を検出する第2の温度検出手段として温度センサ66を備え、制御部27が、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて球面収差補正を行うビームエキスパンダ75を、温度センサ66の温度検出信号に基づいて制御することにより、光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する球面収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する球面収差についても補正することを可能として、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
以上のように構成された光ピックアップ81は、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させることによって、光ディスク11の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦されて、光ディスク11に対して情報の記録又は再生が行われる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ81における、光源部31から出射された光ビームの光路について説明する。
図6に示すように、光源部31から出射された光ビームは、カップリングレンズ33により発散角を変換されて略平行光とされて、アナモルフィックプリズム52に一方向の径を拡大するように変形されて、すなわち、ビーム整形されて液晶光学素子85に入射する。アナモルフィックプリズム52に入射される光ビームは、断面楕円形状とされており、アナモルフィックプリズム52に一方向の径を拡大するように変形されてビーム整形される。
液晶光学素子85に入射された光ビームは、非点収差を補正されてビームスプリッタ37に入射する。このとき、液晶光学素子85は、フォトディテクタ34で検出される光学系の位置ズレ等に起因する非点収差の補正用の信号、並びに、温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号に基づいて、制御部27から信号を受けた液晶駆動手段39により電極パターンに印加される電圧を駆動制御され、入射した光ビームに適切な位相差量を付加することで非点収差を補正する。
液晶光学素子85で非点収差を補正された光ビームは、ビームスプリッタ37を透過して、ビームエキスパンダ75に入射する。
ビームエキスパンダ75に入射された光ビームは、球面収差を補正されて対物レンズ32に入射する。このとき、ビームエキスパンダ75は、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差及び光学系の位置ズレ等に起因する球面収差の補正用の信号、並びに、温度センサ66で検出される光学部品の温度検出信号に基づいて、制御部27から信号を受けた駆動手段78が第1のレンズ76を光軸方向に移動させて、通過する光ビームの発散角を変化させることにより、球面収差を補正する。
ビームエキスパンダ75で球面収差を補正された光ビームは、対物レンズ32で光ディスク11の信号記録面上に集光される。
光ディスク11の信号記録面上に集光された光ビームは、この信号記録面で反射され、対物レンズ32、ビームエキスパンダ75を通って、ビームスプリッタ37に入射する。ビームスプリッタ37に入射した光ビームは、その分離面37aで反射されて光軸を略90度変化されて、往路側の光ビームの光路から光路分岐されて集光レンズ38側に出射される。
ビームスプリッタ37で光路分岐された光ビームは、集光レンズ38で発散角を変換されて信号検出用のフォトディテクタ34の受光面に集光される。このとき、フォトディテクタ34によって得られたフォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させて、光ビームが光ディスク11の信号記録面上に合焦させる。また、フォトディテクタ34によって得られた収差補正用の信号は、制御部27に送られ、この収差補正用信号と、温度センサ36又は温度センサ66で検出される温度検出信号とに基づいて、液晶駆動手段39により液晶光学素子85を駆動制御させるとともに、駆動手段78によりビームエキスパンダ75の第1のレンズ76を駆動制御して光軸方向に移動させる。
本発明を適用した光ピックアップ81は、フォトディテクタ34で検出される光学系の位置ズレ等に起因する非点収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された液晶光学素子85により、非点収差を最適に補正するとともに、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差及び光学系の位置ズレ等に起因する球面収差の補正用の信号に基づいて、制御部27及び駆動手段78により第1のレンズ76の移動を制御されたビームエキスパンダ75により、発散角を変換されて球面収差を最適に補正することができる。
また、本発明を適用した光ピックアップ81は、カップリングレンズ33の温度を検出する第1の温度検出手段である温度センサ36の温度検出信号に基づいて、制御部27及び液晶駆動回路39により駆動電圧を制御された第1の収差補正手段である液晶光学素子85により、光学系の環境温度変化により発生する非点収差についても補正するとともに、対物レンズ32の温度を検出する第2の温度検出手段である温度センサ66の温度検出信号に基づいて、制御部27及び駆動手段78により第1のレンズ76の移動を制御された第2の収差補正手段であるビームエキスパンダ75により、光学系の環境温度変化により発生する球面収差についても補正することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ81は、第1の収差補正手段である液晶光学素子85が、フォトディテクタ34で検出される光学系の位置ズレ等に起因する非点収差の補正用の信号、並びに、第1の温度検出手段である温度センサ36で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び液晶駆動手段39に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な非点収差補正を可能とするとともに、第2の収差補正手段であるビームエキスパンダ75が、フォトディテクタ34で検出される光ディスク11の基板厚の誤差等に起因する球面収差及び光学系の位置ズレ等に起因する球面収差の補正用の信号、並びに、第2の温度検出手段である温度センサ66で検出される光学部品の温度検出信号を受けた制御部27及び駆動手段78に駆動制御されることにより、環境温度変化に対応した最適な球面収差補正を可能とし、安定した記録・再生を可能とする。
尚、上述の光ピックアップ81において、光学系の温度検出を行う光学部品は、カップリングレンズ及び対物レンズの2箇所としたが、これに限られるものではなく、例えば、カップリングレンズ、対物レンズ波長板若しくは回折格子等の光学素子の近傍に温度センサを配置し、この温度センサによりこの光学部品の温度を検出することにより、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成しても良い。また、カップリングレンズ、対物レンズ、波長板、及び、回折格子の光学素子から選ばれる2つの光学部品の近傍に温度センサを配置し、この温度センサによりこの光学部品の温度を検出することにより、環境温度変化により発生する収差を補正するように構成しても良い。
また、上述の光ピックアップ1、51、61、71、81において、カップリングレンズ33により入射した光ビームの発散角を変換して平行光にする無限系の光学系として構成したが、カップリングレンズ33により発散角を変換して発散状態の光ビームとして出射させる有限系の光学系として構成してもよく、また、このカップリングレンズ33を設けることなく発散状態の光ビームのまま対物レンズ32に入射させるような光学系として構成してもよい。
さらに、上述の光ピックアップ1、51、61、71、81において、光学部品の環境温度を検出する温度検出手段を設け、温度変化により発生する収差を補正するように構成したが、これに限られるものではなく、湿度変化、気圧変化等の環境変化を検出する環境変化検出手段を設け、これらの湿度変化、気圧変化による光学部品の形状変化、位置変化により発生する収差を補正するように構成してもよい。
次に、上述の光ピックアップ1を用いた記録再生装置10により、光ディスク11へ記録データを記録するときの記録・再生動作について説明する。尚、記録再生装置10において光ピックアップ51、61、71、81を用いた場合も同様であるので、詳細な説明は省略する。まず、光ディスク11へ記録データを記録するときの記録動作について説明する。
操作部25を構成する記録釦25bがユーザにより操作されて入力端子18より記録データが入力されると、この記録データは、エラー訂正符号化回路19で光ディスク11の種類に応じたエラー訂正符号化処理がされ、次いで、変調回路20で光ディスク11の種類に応じた変調処理がされ、次いで、記録処理回路21で記録処理がされた後、光ピックアップ1に入力される。すると、光ピックアップ1は、半導体レーザより所定の波長の光ビームを照射し、光ディスク11の記録層に照射すると共に、光ディスク11の反射層で反射された戻りの光ビームを光検出器で検出し、これを光電変換しRFアンプ15に出力する。RFアンプ15は、フォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号を生成する。サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいてフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらの信号を光ピックアップ1の対物レンズ駆動機構の駆動回路に出力する。これにより、対物レンズ駆動機構に保持された対物レンズは、フォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号に基づいて、対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向及び対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に駆動変位される。更に、モータ制御回路13は、アドレス用のピットより生成したクロックが水晶発振器からの基準クロックと同期するように回転サーボ信号を生成し、これに基づき、スピンドルモータ12を駆動し、光ディスク11をCLVで回転する。更に、サブコード抽出回路17は、RF信号からピットパターン等からリードインエリアのアドレスデータを抽出し、制御回路27に出力する。光ピックアップ1は、制御回路27の制御に基づいて、記録処理回路21で記録処理されたデータを記録するため、この抽出されたアドレスデータに基づいて所定のアドレスにアクセスし、半導体レーザを記録レベルで駆動し、光ビームを光ディスク11の記録層に照射しデータの記録を行う。光ピックアップ1は、記録データを記録するに従って、順次スレッドモータ28によって送り操作され、光ディスク11の内外周に亘って記録データを記録する。
次に、光ディスク11に記録されている記録データを再生するときの動作について説明する。
操作部25を構成する再生釦25cがユーザにより操作されると、光ピックアップ1は、記録動作のときと同様に、半導体レーザより所定の波長の光ビームを光ディスク11の記録層に照射すると共に、光ディスク11の反射層で反射された戻りの光ビームを光検出器で検出し、これを光電変換しRFアンプ15に出力する。RFアンプ15は、フォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号を生成する。サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいてフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらの信号に基づいて対物レンズのフォーカシング制御やトラッキング制御を行う。更に、モータ制御回路13は、同期信号より生成したクロックが水晶発振器からの基準クロックと同期するように回転サーボ信号を生成し、これに基づき、スピンドルモータ12を駆動し、光ディスク11をCLVで回転する。更に、サブコード抽出回路17は、RF信号からサブコードデータを抽出し、抽出したサブコードデータを制御回路27に出力する。光ピックアップ1は、所定のデータを読み出すため、この抽出されたサブコードデータに含まれるアドレスデータに基づいて所定のアドレスにアクセスし、半導体レーザを再生レベルで駆動し、光ビームを光ディスク11の記録層に照射し反射層で反射された戻りの光ビームを検出することによって光ディスク11に記録されている記録データの読み出しを行う。光ピックアップ1は、記録データを読み出すに従って、順次スレッドモータ28によって送り操作され、光ディスク11の内外周に亘って記録されている記録データの読み出しを行う。
RFアンプ15で生成されたRF信号は、復調回路22で記録時の変調方式に応じて復調処理がされ、次いで、エラー訂正復号化回路21でエラー訂正復号処理がされ、出力端子24より出力される。この後、出力端子24より出力されたデータは、そのままディジタル出力されるか又は例えばD/Aコンバータによりディジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ、モニタ等に出力される。
本発明を適用した光ピックアップ1を用いた記録及び/又は再生装置10は、光学部品の温度を検出する温度センサ36を備え、フォトディテクタ34で検出される信号に基づいて収差補正を行う液晶光学素子35をこの温度センサ36の検出信号に基づいて制御することにより、光ディスクの基板厚の誤差等に起因する収差、及び、光学系の位置ズレ等に起因する収差を補正するとともに、光学系の環境温度変化により発生する収差についても補正することを可能とし、安定した記録・再生を可能とする。よって、本発明を適用した光ピックアップ1を用いた記録及び/又は再生装置10は、環境温度変化に対応した最適な収差補正を可能とするとともに、安定した記録・再生を可能とする。
本発明を適用した光ピックアップ1、51、61、71、81は、記録再生装置に用いられたが、記録装置のみ及び再生装置のみに適用されてもよい。また、本発明は、上述したディスクフォーマット以外に対しても適用可能である。
1 光ピックアップ、 10 記録再生装置、 11 光ディスク、 12 スピンドルモータ、 27 制御部、 31 光源部、 32 対物レンズ、 33 カップリングレンズ、 34 フォトディテクタ、 35 液晶光学素子、 36 温度センサ、 37 ビームスプリッタ、 39 液晶駆動手段
Claims (7)
- 所定の波長の光ビームを出射する光源と、
上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
上記光源と上記対物レンズとの間に設けられ、上記光源から出射された光ビームの発散角を変換するカップリングレンズと、
上記光ディスクで反射された戻り光を検出する光検出手段と、
上記光源と上記対物レンズとの間に設けられ、上記光検出手段で検出された信号に基づいて収差を補正する収差補正手段と、
上記収差補正手段以外の他の光学部品の環境変化を検出する環境変化検出手段と、
上記環境変化検出手段の信号に基づいて、上記収差補正手段を制御する制御部とを備える光ピックアップ。 - 上記収差補正手段は、屈折率を変化させることにより収差を補正する液晶光学素子であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- 上記環境変化検出手段は、上記カップリングレンズ近傍に配置され、上記カップリングレンズの環境変化を検出することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- 上記環境変化検出手段は、上記対物レンズ近傍に配置され、上記対物レンズの環境変化を検出することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- さらに、上記光源と上記対物レンズとの間に配置される光学素子を有し、
上記環境変化検出手段は、上記光学素子近傍に配置され、上記光学素子の環境変化を検出することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。 - 上記収差補正手段は、光ビームの発散角を変換して収差を補正する発散角変換手段であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
- 上記環境変化検出手段は、温度変化を検出することを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080304 |