JP2006048830A - 集光装置、光ピックアップ並びに記録及び/又は再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 往路、復路における光学倍率の違いが大きな光学系において、光ビームの倍率変換を行う素子に樹脂製材料を用いても、温度変化による焦点位置ズレを防止する。
【解決手段】 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源31と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源32と、第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズ33と、第1の光源31から出射された光ビームの光路と第2の光源32から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段35と、第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子38と、第1の光源31から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子39とを備え、第1及び第2の光学素子38,39は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、第2の光学素子39は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられる。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源31と、第2の波長の光ビームを出射する第2の光源32と、第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズ33と、第1の光源31から出射された光ビームの光路と第2の光源32から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段35と、第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子38と、第1の光源31から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子39とを備え、第1及び第2の光学素子38,39は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、第2の光学素子39は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う光ピックアップに用いられる集光装置、光ピックアップ並びに記録及び/又は再生装置に関する。
異なるフォーマットとされた光ディスク、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)といった光ディスクを記録及び再生するために、それぞれのフォーマットに対応する波長の光ビームを出射することができる光源を有する光ピックアップがある。
このような、異なるフォーマットとされた光ディスクの記録再生を行う(CD,DVDの記録再生する)光ピックアップにおいて、信号検出及び信号記録に必要とされる光量、信号品質向上に即したスポット径やサーボ信号品質等の制約により、光ディスクのフォーマットに応じて、光学系の往路における最適な倍率、復路における最適な倍率がある。
例えば、DVDの記録性能を向上させるための最適な往路倍率は5〜7倍とされる。また、CDの記録性能を向上させるためには、CDはDVDに比べて記録パワーを多く必要とするので、最適な往路倍率は3.5〜4.5倍とされる。
一方、復路においては、共通の受光素子で検出するので、ディスク上の集光点と、受光素子上の集光点との復路の倍率は、DVDとCDとで略一致する。このとき、復路の倍率は、フォーカスサーボの電圧変動マージンを広く確保するため、通常7〜10倍程度とされる。
上述の光ピックアップにおいて、DVDの光源から受光素子上の集光点までの往復倍率(復路の倍率/往路の倍率)は、1〜2倍となる。そして、CDの光源から受光素子上の集光点までの往復倍率は、1.7〜2.8倍となり、DVDに比べて約1.5倍程度の往復倍率が必要となる。
この往復倍率を実現するために、この光ピックアップのCDに対して記録再生を行う光学系のように往復倍率の大きな光学系においては、正の屈折力を有する倍率を変換する光学素子が複数必要となる。
一方で、光ピックアップを構成する倍率を変換する光学素子は、その製作の簡易化、コスト面での優位性を考慮して、樹脂製のレンズを用いることが望ましい。
しかし、このような往復倍率を有する光ピックアップにおいて、CDに対して記録再生を行う光学系のように往復倍率の大きな光学系においては、正の屈折力を有する倍率を変換する光学素子を樹脂製のレンズとしたとき、温度変化による屈折率変化が大きく、焦点位置ズレを起こすおそれがある。
すなわち、例えば、環境温度が上昇したとき、倍率を変換する光学素子の屈折力は低下し、焦点距離は長くなる。上述の光ピックアップは、この焦点距離の変化により、焦点位置ズレを起こしてしまう。
これを防止するために、倍率を変換する光学素子にガラス製のレンズをしようすることで、焦点位置ズレに対応するようにしていたが、製作上の効率面及びコスト面においても不利な要因となっていた。
本発明の目的は、往路、復路における光学倍率の違いが大きな光学系において、光ビームの倍率変換を行う素子に樹脂製材料を用いても、環境温度変化による焦点位置ズレを防止することができ、環境温度変化によらず良好な光ビームの集光を可能とする集光装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、往路、復路における光学倍率の違いが大きな光学系において、光ビームの倍率変換を行う素子に樹脂製材料を用いても、温度変化による焦点位置ズレを防止することができ、環境温度変化により信頼性を損なうことなく良好な記録再生を可能とする光ピックアップを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、光学系における往路及び復路における光学倍率の違いが大きい系においても、環境温度変化により、信頼性を損なうことなく、良好な記録及び再生を可能とする記録及び/又は再生装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る集光装置は、異なるフォーマットとされた複数の光ディスクに対して、少なくとも第1の光源及び第2の光源から出射された異なる波長の光ビームを集光する集光装置において、第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、第1の光学素子により発散角を変換された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、第1の光源と第1の光学素子との間に設けられ、第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子とを備え、第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする。
また、この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第1の波長と異なる第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1の光源から出射された光ビームの光路と第2の光源から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段と、光路合成手段と対物レンズとの間に配置され、第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、第1の光源と光路合成手段との間に配置され、第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子と、光ディスクからの戻りの光ビームを受光する光検出部とを備え、第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする。
さらに、この目的を達成するため、本発明に係る記録及び/又は再生装置は、光ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光ピックアップと、光ディスクを回転するディスク回転駆動手段とを備える記録及び/又は再生装置において、光ピックアップは、 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、第1の波長と異なる第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、第1の光源から出射された光ビームの光路と第2の光源から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段と、光路合成手段と対物レンズとの間に配置され、第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、第1の光源と光路合成手段との間に配置され、第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子と、光ディスクからの戻りの光ビームを受光する光検出部とを備え、第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする。
本発明の集光装置は、異なるフォーマットとされた複数の光ディスクに対して、第1の光源及び第2の光源から出射された光ビームを集光する際に、第1の光源から出射された光ビームが、第1の光学素子及び第2の光学素子により、発散角を変換され、第2の光源から出射された光ビームが、第1の光学素子により、発散角を変換されるので、光ディスクのフォーマットに適した往路倍率及び復路倍率でそれぞれの光ビームを光ディスクの信号記録面に集光することができるとともに、第1の光ビームが、樹脂材料によりなり、正の屈折力を有する第1の光学素子と、樹脂材料によりなり正の回折パワーを有する輪帯回折面を備え、正の屈折力を有する第2の光学素子とを通過するので、環境温度変化による屈折力及び焦点距離の変化を相殺でき、環境温度変化による焦点位置ズレを防止することができる。よって、本発明の集光装置は、往復倍率の大きな光学系に用いた場合においても、環境温度変化による焦点位置ズレを防止するので、環境温度が変化しても常に良好で最適な光ビームの集光を可能とする。
また、本発明の光ピックアップは、第1の光源から出射された光ビームが、第1の光学素子及び第2の光学素子により、発散角を変換され、第2の光源から出射された光ビームが、第1の光学素子により、発散角を変換されるので、光学系の往路倍率及び復路倍率を光ディスクのフォーマットに適したものとすることができ、第1の光ビームが、樹脂材料によりなり、正の屈折力を有する第1の光学素子と、樹脂材料によりなり正の回折パワーを有する輪帯回折面を備え、正の屈折力を有する第2の光学素子とを通過するので、環境温度変化による屈折力及び焦点距離の変化を相殺でき、環境温度変化による焦点位置ズレを防止することができる。よって、本発明の光ピックアップは、往復倍率の大きな光学系において、環境温度変化による焦点位置ズレを防止するので、環境温度変化により信頼性を損なうことなく、常に良好で最適な記録及び再生を可能とするとともに、倍率変換を行う素子に樹脂材料を用いることで製作の簡易化、低コスト化及び量産化を可能とする。
本発明の記録及び/又は再生装置は、光ディスクのフォーマットに適した往路倍率及び復路倍率の光学系を実現することができ、環境温度変化による光ビームの焦点位置ズレを防止するので、環境温度変化により信頼性を損なうことなく、常に良好で最適な記録及び再生を可能とするとともに、樹脂材料を用いることで製作の簡易化、低コスト化及び量産化を可能とする。
以下、本発明を適用した記録再生装置について、図面を参照して説明する。
この記録再生装置10は、フォーマットの異なる2種類の光ディスク11に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うことができる記録再生装置である。この記載再生装置10で記録及び/又は再生を行う光ディスク11として、例えば波長655nmの光ビームを記録再生光として使用する第1のディスク3としてCD(Compact Disc)と、波長785nmの光ビームを記録再生光として使用する第2のディスク4としてDVD(Digital Versatile Disc)とが用いられる。
具体的に、この記録再生装置10は、図1に示すように、光ディスク11を回転するスピンドルモータ12と、スピンドルモータ12を制御するモータ制御回路13と、スピンドルモータ12により回転される光ディスク11に光ビームを照射し光ディスク11で反射した戻りの光ビームを検出する光ピックアップ1と、光ピックアップ1から出力された電気信号を増幅するRFアンプ15と、対物レンズのフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成するサーボ回路16と、サブコードデータを抽出するサブコード抽出回路17とを備える。
また、この記録再生装置10は、記録系として、パーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続され、記録すべきデータが入力される入力端子18と、入力端子18に入力された記録データに対してエラー訂正符号化処理を施すエラー訂正符号化回路19と、エラー訂正符号化処理が施されたデータを変調する変調回路20と、変調された記録データに対して記録処理を施す記録処理回路21とを備える。
更に、記録再生装置10は、再生系として、光ディスク11より読み出した再生データに対して復調する復調回路22と、復調された再生データに対してエラー訂正復号処理を施すエラー訂正復号化回路23と、エラー訂正復号処理されたデータを出力する出力端子24とを備える。更に、記録再生装置10は、装置に対して操作信号を入力する操作部25と、各種制御データ等を格納するメモリ26と、全体の動作を制御する制御回路27とを備える。
スピンドルモータ12は、スピンドルに光ディスク11が装着されるディスクテーブルが設けられており、ディスクテーブルに装着されている光ディスク11を回転する。モータ制御回路13は、光ディスクをCLV(Constant Linear Velocity)で回転することができるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。具体的に、モータ制御回路13は、水晶発振器からの基準クロックとPLL回路からのクロックとに基づいて光ディスク11の回転速度が線速一定となるようにスピンドルモータ12を駆動制御する。なお、光ディスク11は、CAV(Cnstant Angular Velocity)やCLVとCAVとを組み合わせた制御で回転するようにしてもよい。
光ピックアップ1は、装着された光ディスク11の種類に応じた波長を出射する、例えば2波長互換光学系を有する光ピックアップであり、規格の異なる光ディスクの信号記録面に対して上述した異なる波長の光ビームを出射する半導体レーザ等の光源と、この光源より出射された光ビームを集束する光ディスク11の種類に対応した開口数の対物レンズ、光ディスク11で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器等を備える。光ピックアップ1は、光ディスク11に記録されているデータを読み出すとき、半導体レーザの出力を標準レベルに設定し、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。また、光ピックアップ1は、記録データを光ディスク11に記録するとき、半導体レーザの出力を、再生時の標準レベルより高い記録レベルにして、半導体レーザよりレーザ光である光ビームを出射する。光ピックアップ1は、記録再生時、光ディスク11に光ビームを照射し、信号記録面で反射した戻りの光ビームを光検出器で検出し、光電変換する。また、対物レンズは、2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構に保持され、フォーカシングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位され、また、トラッキングサーボ信号に基づいて対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に駆動変位される。なお、半導体レーザ、対物レンズ及び光検出器等の光学系の構成については後に詳述する。
RFアンプ15は、光ピックアップ1を構成する光検出器からの電気信号に基づいて、RF信号、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号を生成する。例えばフォーカシングエラー信号は、非点収差法により生成され、トラッキングエラー信号は、3ビーム法やプッシュプル法により生成される。そして、RFアンプ15は、再生時、RF信号を復調回路22に出力し、フォーカシングエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ回路16に出力する。
サーボ回路16は、光ディスク11を再生する際のサーボ信号を生成する。具体的に、サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号に基づき、このフォーカシングエラー信号が0となるように、フォーカシングサーボ信号を生成し、また、RFアンプ15から入力されたトラッキングエラー信号に基づき、このトラッキングエラー信号が0となるように、トラッキングサーボ信号を生成する。そして、サーボ回路16は、フォーカシングサーボ信号及びトラッキングサーボ信号を光ピックアップ1を構成する対物レンズ駆動機構の駆動回路に出力する。この駆動回路は、フォーカシングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズを対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向に駆動変位させ、トラッキングサーボ信号に基づき2軸アクチュエータを駆動し、対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に対物レンズを駆動変位させる。
サブコード抽出回路17は、RFアンプ15より出力されたRF信号よりサブコードデータを抽出し、抽出したサブコードデータを制御回路27に出力し、制御回路27がアドレスデータ等を特定できるようにする。
入力端子18は、パーソナルコンピュータ等のホスト機器のSCSI(Small Computer System Interface)、ATAPI(Advanced Techonology Attachment Packet Interface)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394等のインタフェースに電気的に接続され、ホスト機器よりオーディオデータ、映画データ、コンピュータプログラム、コンピュータで処理された処理データ等の記録データが入力され、入力された記録データをエラー訂正符号化回路19に出力する。
エラー訂正符号化回路19は、例えば、クロスインターリーブ・リード・ソロモン符号化(Cross Interleave Reed-solomon Code;CIRC)、リードソロモン積符号化等のエラー訂正符号化処理を行い、エラー訂正符号化処理した記録データを変調回路20に出力する。変調回路20は、8−14変調、8−16変調等の変換テーブルを有しており、入力された8ビットの記録データを14ビット又は16ビットに変換して、記録処理回路21に出力する。記録処理回路21は、変調回路20から入力された記録データに対してNRZ(Non Return to Zoro)、NRZI(Non Return to Zoro Inverted)等の処理や記録補償処理をを行い、光ピックアップ1に出力する。
復調回路22は、変調回路20と同様な変換テーブルを有しており、RFアンプ15から入力されたRF信号を14ビット又は16ビットから8ビットに変換し、変換した8ビットの再生データをエラー訂正復号化回路23に出力する。エラー訂正復号化回路23は、復調回路22から入力されたデータに対してエラー訂正復号処理を行い、出力端子24に出力する。出力端子24は、上述したホスト機器のインタフェースに電気的に接続されている。出力端子24より出力された再生データは、ホスト機器に接続されたモニタに表示され、また、スピーカで再生音に変換されて出力される。
操作部25は、記録再生装置10を操作するための各種操作信号を生成し、生成した各種操作信号を制御回路27に出力する。具体的に、この操作部25は、記録再生装置10に設けられたイジェクト釦25aの他、ディスクテーブルに装着された光ディスク11に対して記録データの記録を開始する記録釦25bや光ディスク11に記録されているデータの再生を開始する再生釦25cや記録再生動作を停止する停止釦25dを備える。記録釦25b、再生釦25c、停止釦25d等は、必ずしも記録再生装置10にイジェクト釦25aと共に設けられている必要は無く、例えばホスト機器のキーボード、マウス等を操作することにより、ホスト機器よりインタフェースを介して記録開始信号、再生開始信号、停止信号等を制御回路27に入力するようにしてもよい。
メモリ26は、例えばEP−ROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)等のメモリであり、制御回路27が行う各種制御データやプログラムが格納されている。具体的に、このメモリ26には、光ピックアップ1をディスクテーブルに装着された光ディスク11の径方向に送り操作する際の駆動源となるスレッドモータ28の光ディスク11の種類に応じた各種制御データが格納されている。
制御回路27は、マイクロコンピュータ、CPU等で構成されており操作部25からの操作信号に応じて装置全体の動作を制御する。また、制御回路27は、光ディスク11の表面反射率、形状的及び外形的な違い等から異なるフォーマットを検出して光ディスク11の種類を判別し、検出された光ディスク11の種類に応じて光ピックアップ1の半導体レーザの光源及び出力パワーを切り換える。
次に、本発明が適用された上述した光ピックアップ1について説明する。
本発明を適用した光ピックアップ1は、図2に示すように、第1の波長の第1の光ビームを出射する半導体レーザ等の第1の光源部31と、第2の波長の第2の光ビームを出射する半導体レーザ等の第2の光源部32と、この第1の光源部31又は第2の光源部32から出射された第1又は第2の光ビームを光ディスク11の信号記録面に集光させる対物レンズ33と、第1の光源部31から出射された第1の光ビームの光路を変更して対物レンズ33側に導く光路変更手段として第1のビームスプリッタ34と、第2の光源部32から出射された第2の光ビームの光路を変更して対物レンズ33側に導くとともに、第2の光ビームの光路を第1のビームスプリッタ34に光路変更された第1の光ビームの光路と合成させる光路合成手段として第2のビームスプリッタ35と、光ディスク11で反射された戻りのレーザ光を検出するフォトディテクタ等の光検出器36とを備える。
また、光ピックアップ1は、第2のビームスプリッタ35と対物レンズ33との間に配置され、第1の光ビーム及び第2の光ビームの発散角を変換する第1の光学素子としてコリメータレンズ38と、第1のビームスプリッタ34と第1の光源部31との間に配置され、第1の光ビームの発散角を変換する第2の光学素子としてカップリングレンズ39とを備える。
さらに、光ピックアップ1は、第1のビームスプリッタ34と光検出器36との間に配置され、樹脂材料により負の屈折力を有するように形成され、光ディスクからの戻り光の発散角を変換するとともに、各収差を補正するマルチレンズ37を有する。マルチレンズ37は、光学系の倍率変換を行う光学素子である。
第1の光源部31は、第1のディスク3に対して波長785nm程度の第1の波長の第1の光ビームを出射する。第2の光源部32は、第2のディスク4に対して波長655nm程度の第2の波長の第2の光ビームを出射する。
対物レンズ33は、2つの焦点を有する2波長用の対物レンズが用いられる。また、この対物レンズ33は、図示しない2軸アクチュエータによって移動自在に支持されている。そして、この対物レンズ33は、光検出器36により受光された光ディスク11からの戻りの光ビームにより生成されたトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号に基づいて、2軸アクチュエータにより移動操作されることにより、光ディスク11に近接離間する方向及び光ディスクの径方向の2軸方向へ移動される。
そして、対物レンズ33は、第1の光源31又は第2の光源32から出射される第1又は第2の光ビームが光ディスク11の信号記録面で常に焦点が合うように、この光ビームを集束するとともに、この集束された光ビームを光ディスク11の信号記録面上に形成された記録トラックに追従させる。
また、対物レンズ33の入射側には、開口絞り40が設けられている。この開口絞り40は、通過する光ビームの開口数をNA=0.65となるように開口制限を行う。さらに、対物レンズ33の入射側の面には、開口制限を行うホログラム面33aが設けられている。このホログラム面33aは、波長により開口数が変化するように見える波長依存性を有するものであり、第1の波長に対してNA=0.51であり、第2の波長に対しては、開口制限を行わない。
第1のビームスプリッタ34は、第1の光源部31から出射された第1の光ビームの光路を第2のビームスプリッタ35側に向けて略90°曲げて変更される。すなわち、第1のビームスプリッタ34は、その分離面34aが第1の光源部31から出射された第1の波長の第1の光ビームの往路光を反射させる。この分離面34aは、第1の波長の第1の光ビームの往路光を反射させるとともに、光ディスク11で反射された第1の光ビーム及び第2の光ビームを透過させて、光検出器36側に導くような波長依存性及び偏向依存性
を備えた膜特性を有して形成されている。
を備えた膜特性を有して形成されている。
第2のビームスプリッタ35は、第1のビームスプリッタ34により光路を変更された第1の光ビームを透過するとともに、第2の光源部32から出射された第2の光ビームの光路を略90°曲げて変更して第1の光ビームの光路と一致するように合成させる。すなわち、第2のビームスプリッタ35は、その分離面が35aが第2の光源部32から出射された第2の波長の第2の光ビームの往路光を反射させる。この分離面35aは、第1の波長の第1の光ビームの往路光を透過させ、第2の波長の第2の光ビームの往路光を反射させるとともに、光ディスク11で反射された第1の光ビーム及び第2の光ビームを透過させて、第1のビームスプリッタ34側に導くような波長依存性及び偏向依存性を備えた膜特性を有して形成される。
また、第2のビームスプリッタ35により光路を合成された第1の光ビーム及び第2の光ビームの光路上には、この第1の光ビーム及び第2の光ビームを対物レンズ33側に反射させて光路を略90°曲げる反射手段としてミラー41が設けられている。すなわち、ミラー41は、第2のビームスプリッタ35と対物レンズ33との間に設けられる。ミラー41、コリメータレンズ38、第2のビームスプリッタ35、第1のビームスプリッタ34、マルチレンズ37及び光検出器36は、略直線上に順に並んで配置されている。
コリメータレンズ38は、樹脂材料からなり、正の屈折力を有するように形成されている。このコリメータレンズ38は、第1の光源部31から出射され、カップリングレンズ39に発散角を変換され第1のビームスプリッタ34で反射され第2のビームスプリッタ35を透過した第1の光ビームの発散角を変換して略平行光とする。また、コリメータレンズ38は、第2の光源部32から出射され第2のビームスプリッタ35で反射された第2の光ビームの発散角を変換して略平行光とする。このコリメータレンズ38の屈折力は、第2の光ビームの第2のディスク4上でのスポットサイズが最適となるように、すなわち、第2の光ビームの往路側の光学系における光学倍率が最適となるように決定される。このように、コリメータレンズ38は、光学系の倍率変換を行う光学素子である。
カップリングレンズ39は、樹脂材料からなり、その少なくとも一方の面、例えば入射側の面に、正の回折パワーを有する輪帯回折面39aが設けられる。ここで、正の回折パワーを有する輪帯回折面39aは、第1の光ビームがこのカップリングレンズに入射される際に、その入射光束に対して正の回折パワーを有する、換言すると、その光束を集束する方向に発散角を変化させる作用を有する、光軸方向に対して輪帯状に形成された回折面である。ここで、輪帯状とは、光軸またはその近傍を中心に略同心円状の形状が連続して形成されたものである。
このカップリングレンズ39は、その形状及び輪帯回折面39aにより、正の屈折力を有する。すなわち、図2に示すように、ここでは、カップリングレンズ39の形状による屈折力φ11が正とされ、輪帯回折面39aによる屈折力φ12(回折パワー)も上述したように正とされる。よって、この屈折力φ11及び屈折力φ12を加えた次式(1)で表されるカップリングレンズ39としての屈折力φ1は、正とされる。
φ11+φ12=φ1 ・・・(1)
φ11+φ12=φ1 ・・・(1)
このカップリングレンズ39は、第1の光源31から出射された第1の光ビームの発散角を、第1の光ビームがコリメータレンズ38を通過したときに略平行光となるような発散角に変換する。このカップリングレンズ39の屈折力は、第1の光ビームの第1のディスク3上でのパワーが最適となるように、すなわち、第1の光ビームの往路側の光学系における光学倍率が最適となるように決定される。このように、カップリングレンズ39は、光学系の倍率変換を行う光学素子である。
ここで、第1及び第2の光ビームの往路側及び復路側の光学倍率について説明する。
上述したように、第1の光ビームの往路側の光学倍率は、各光学素子の間隔並びに対物レンズ33、コリメータレンズ38及びカップリングレンズ39の屈折力により決定される。また、第1の光ビームの復路側の光学倍率は、各光学素子の間隔並びに対物レンズ33、コリメータレンズ38及びマルチレンズ37の屈折力により決定される。
さらに、第2の光ビームの往路側の光学倍率は、上述したように、各光学素子の間隔並びに対物レンズ33及びコリメータレンズ38の屈折力により決定される。また、第2の光ビームの復路側の光学倍率は、各光学素子の間隔並びに対物レンズ33、コリメータレンズ38及びマルチレンズ37の屈折力により決定される。
一方、往復路における光学倍率は、光ディスク11の種類により、所定の範囲とされることが要求される。すなわち、往路側の光学倍率は、光ディスクに照射される光ビームの光量や光ビームのスポット径に影響を及ぼすため、光ディスクの種類及び光源部で出射される光ビームのパワーに応じて最適な値が決定される。また、復路側の光学倍率は、フォーカスサーボの引き込み範囲に影響を及ぼし、フォーカスサーボの電圧変動マージンを広く取るため、最適な値が決定される。ここでは、第1のディスク3としてCD、第2のディスク4としてDVDを用いたので、各光学倍率における最適の範囲は、以下の表1に示すとおりである。この光ピックアップ1では、各光学素子の間隔及び屈折力を上述のように、調整することで表1に示す最適な倍率となるように設定されている。
次に、環境温度が変化したときの屈折力及び焦点距離の変化について説明する。
コリメータレンズ38及びマルチレンズ37は、一般的な樹脂材料よりなるので、環境温度の変化によるその屈折力の変化は、図3に示すとおりである。図3(a),(b)において、縦軸のnは、屈折力を表す。また、図3(a)において、横軸Tは、環境温度[℃]を表し、実線(λ1),(λ2),(λ3)は、それぞれの波長λ1、λ2、λ3の光ビームに対する環境温度が変化したときの屈折率の変化を示すものである。但し、λ1<λ2<λ3とする。また、図3(b)において、横軸Tは、光ビームの波長[nm]を表し、実線(T1),(T2),(T3)は、それぞれの環境温度T1、T2、T3のときの、光ビームの波長が変化したときの屈折率の変化を示すものである。但し、T1<T2<T3とする。正の屈折力を有するコリメータレンズ38は、温度が上昇するにつれて屈折率が低下して、屈折力が小さくなるために焦点距離が長くなる。
カップリングレンズ39に形成された輪帯回折面39a等の回折光学素子は、その波長分散が、樹脂材料又は硝材等の波長分散と逆極性とされる。輪帯回折面39aは、環境温度変化による光源の波長変動を利用することで、温度上昇に伴う焦点距離変化を樹脂材料又は硝材と逆極性とすることができる。すなわち、光源部から出射されるレーザ光の波長は、環境温度が上昇すると長くなる。輪帯回折面39a等の回折光学素子において、通過するレーザ光の波長が長くなるとその回折角が大きくなり、屈折力が大きくなる。一方、一般的に、波長が長くなると、屈折率が小さくなり、屈折力が小さくなる。したがって、正の屈折力を有する回折面を備える正の屈折力を有するレンズでは、温度上昇に伴う焦点距離の変化が小さくなる。
したがって、本発明が適用された光ピックアップ1によれば、第1の光ビームが、樹脂材料によりなり、正の屈折力を有するコリメータレンズ38と、樹脂材料によりなり、正の回折パワーを有する輪帯回折面39aを有するカップリングレンズ39とを通過するので、環境温度が変化した場合、カップリングレンズ39及びコリメータレンズ38の屈折力及び焦点距離の変化を相殺でき、環境温度変化による信号記録面及び受光部での焦点位置ズレを防止することができる。例えば、環境温度が上昇した場合、輪帯回折面39aを有するカップリングレンズ39による焦点距離は短くなる方向に変化し、コリメータレンズ38による焦点距離は長くなる方向に変化するので、それぞれの変化を相殺することで環境温度変化による焦点距離変化を防止できる。
次に、上述のように構成された光ピックアップ1における、第1の光源31及び第2の光源32から出射された光ビームの光路について説明する。
まず、第1の光源31から出射された第1の光ビームの往路側の光路について説明する。図2に示すように、第1の光源31から出射された第1の光ビームは、カップリングレンズ39によりその発散角を変換されて、第1のビームスプリッタ34の分離面34aで反射されて光路を略90°変更される。このとき、分離面34aを透過した光は、後の工程には影響を及ぼさない。
第1のビームスプリッタ34で反射された第1の光ビームは、第2のビームスプリッタ35を透過されて、コリメータレンズ38により発散角を変換されて略平行光とされ、ミラー41で反射され光路を略90°曲げられて、ホログラム面33aで開口数を0.51程度とされて、対物レンズ33で第1のディスク3の信号記録面3a上に集光される。
次に、第2の光源32から出射された第2の光ビームの往路側の光路について説明する。図2に示すように、第2の光源32から出射された第2の光ビームは、第2のビームスプリッタ35の分離面35aで反射されて光路を略90°変更される。このとき、分離面35aを透過した光は、後の工程には影響を及ぼさない。
第2のビームスプリッタ35aで反射された第2の光ビームは、コリメータレンズ38により発散角を変換されて略平行光とされ、ミラー41で反射されて、開口絞り40で開口数を0.65程度とされて、対物レンズ33で第2のディスク4の信号記録面4a上に集光される。
次に、第1又は第2のディスク3,4の信号記録面3a,4aで反射された、第1及び第2の光ビームの復路側の光路について説明する。図2に示すように、第1又は第2のディスク3,4に集光された第1又は第2の光ビームは、第1又は第2のディスク3,4で反射され、対物レンズ33、ミラー41、コリメータレンズ38を通って、再び、第2のビームスプリッタ35に入射する。第2のビームスプリッタ35に入射した第1又は第2の光ビームは、分離面35aを透過され、さらに、第1のビームスプリッタ34の分離面34aも透過してマルチレンズ37側に出射される。このとき、分離面34a,35aで反射した光は、後の工程には影響を及ぼさない。
第1のビームスプリッタ34を透過した第1又は第2の光ビームは、マルチレンズ37により発散角を変換されるとともに、各収差を補正されて、光検出器36の受光面に集束される。
本発明を適用した光ピックアップ1は、第1の光源31から出射された光ビームが、コリメータレンズ38及びカップリングレンズ37により、発散角を変換され、第2の光源32から出射された光ビームが、コリメータレンズ38により、発散角を変換されるので、光学系の往路倍率及び復路倍率を光ディスクのフォーマットに適したものとすることができる。すなわち、光ピックアップ1では、複数種類の光ディスクの信号記録面にそれぞれの光ディスクに対応した光ビームを適切に集光することができるとともに、光ディスクのフォーマットに適した光学倍率とすることができるので、最適な光量で光ビームを集光することができる。
また、光ピックアップ1は、第1の光ビームが、樹脂材料によりなり、正の屈折力を有するコリメータレンズ38と、樹脂材料によりなり、正の回折パワーを有する輪帯回折面39aを備え、正の屈折力を有するカップリングレンズ39とを通過するので、環境温度変化による屈折力及び焦点距離の変化を相殺でき、環境温度変化による焦点位置ズレを防止することができる。
よって、本発明を適用した光ピックアップ1は、往復倍率の大きな光学系において、環境温度変化による焦点位置ズレを防止するので、環境温度変化によらず、常に良好で最適な記録及び再生を可能とするとともに、樹脂材料を用いることで製作の簡易化、低コスト化及び量産化を実現する。
また、光ピックアップ1のコリメータレンズ38、対物レンズ33及びカップリングレンズ39は、異なるフォーマットとされた複数の光ディスクに対して第1の光源又は第2の光源から出射された異なる波長の光ビームを所定の位置に集光させる集光装置を構成することができる。この集光装置は、第1の光源から出射された光ビームが、コリメータレンズ38及びカップリングレンズ39により、発散角を変換され、第2の光源から出射された光ビームが、コリメータレンズ38により、発散角を変換されるので、光ディスクのフォーマットに適した往路倍率及び復路倍率でそれぞれの光ビームを光ディスクの信号記録面に集光することができる。また、この集光装置は、第1の光ビームが、樹脂材料によりなり、正の屈折力を有するコリメータレンズ38と、樹脂材料によりなり、正の回折パワーを有する輪帯回折面39aを備え、正の屈折力を有するカップリングレンズ39とを通過するので、環境温度変化による屈折力及び焦点距離の変化を相殺でき、環境温度変化による焦点位置ズレを防止することができる。よって、本発明を適用した集光装置は、往復倍率の大きな光学系に用いた場合においても、環境温度変化による焦点位置ズレを防止するので、環境温度変化によらず、常に良好で最適な光ビームの集光を可能とする。
以上に説明した光ピックアップ1は、第1及び第2の光ビームの発散角を変換するコリメータレンズ38と、第1の光ビームの発散角を変換するカップリングレンズ39により、第1の光ビーム及び第2の光ビームの往路及び復路の倍率を調整可能とするものであるが、さらに、第2の光源32と第2のビームスプリッタ35との間に発散角を変換する第3の光学素子として第2のカップリングレンズを設けるように構成してもよい。さらに第2のカップリングレンズを追加した光ピックアップは、第2の光源から出射される光ビームについても往路及び復路の光学倍率に自由度を与えることができるので、光ピックアップ1と同様の効果に加えて、用いる光ディスクのフォーマットの選択性を向上することができる。
次に、光ディスク11へ記録データを記録するときの記録動作について説明する。
操作部25を構成する記録釦25bがユーザにより操作されて入力端子18より記録データが入力されると、この記録データは、エラー訂正符号化回路19で光ディスク11の種類に応じたエラー訂正符号化処理がされ、次いで、変調回路20で光ディスク11の種類に応じた変調処理がされ、次いで、記録処理回路21で記録処理がされた後、光ピックアップ1に入力される。すると、光ピックアップ1は、光ディスク11の種類に応じて半導体レーザより所定の波長の光ビームを照射し、光ディスク11の記録層に照射すると共に、光ディスク11の反射層で反射された戻りの光ビームを光検出器7で検出し、これを光電変換しRFアンプ15に出力する。RFアンプ15は、フォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号を生成する。サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいてフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらの信号を光ピックアップ1の対物レンズ駆動機構の駆動回路に出力する。これにより、対物レンズ駆動機構に保持された対物レンズは、フォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号に基づいて、対物レンズの光軸と平行なフォーカシング方向及び対物レンズの光軸に直交するトラッキング方向に駆動変位される。更に、モータ制御回路13は、アドレス用のピットより生成したクロックが水晶発振器からの基準クロックと同期するように回転サーボ信号を生成し、これに基づき、スピンドルモータ12を駆動し、光ディスク11をCLVで回転する。更に、サブコード抽出回路17は、RF信号からピットパターン等からリードインエリアのアドレスデータを抽出し、制御回路27に出力する。光ピックアップ1は、制御回路27の制御に基づいて、記録処理回路21で記録処理されたデータを記録するため、この抽出されたアドレスデータに基づいて所定のアドレスにアクセスし、半導体レーザを記録レベルで駆動し、光ビームを光ディスク11の記録層に照射しデータの記録を行う。光ピックアップ1は、記録データを記録するに従って、順次ステッピングモータ28によってステップ送りされ、光ディスク11の内外周に亘って記録データを記録する。
次に、光ディスク11に記録されている記録データを再生するときの動作について説明する。
操作部25を構成する再生釦25cがユーザにより操作されると、光ピックアップ1は、記録動作のときと同様に、光ディスク11の種類に応じて半導体レーザより所定の波長の光ビームを光ディスク11の記録層に照射すると共に、光ディスク11の反射層で反射された戻りの光ビームを光検出器で検出し、これを光電変換しRFアンプ15に出力する。RFアンプ15は、フォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号、RF信号を生成する。サーボ回路16は、RFアンプ15から入力されたフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいてフォーカシングサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらの信号に基づいて対物レンズのフォーカシング制御やトラッキング制御を行う。更に、モータ制御回路13は、同期信号より生成したクロックが水晶発振器からの基準クロックと同期するように回転サーボ信号を生成し、これに基づき、スピンドルモータ12を駆動し、光ディスク11をCLVで回転する。更に、サブコード抽出回路17は、RF信号からサブコードデータを抽出し、抽出したサブコードデータを制御回路27に出力する。光ピックアップ1は、所定のデータを読み出すため、この抽出されたサブコードデータに含まれるアドレスデータに基づいて所定のアドレスにアクセスし、半導体レーザを再生レベルで駆動し、光ビームを光ディスク11の記録層に照射し反射層で反射された戻りの光ビームを検出することによって光ディスク11に記録されている記録データの読み出しを行う。光ピックアップ1は、記録データを読み出すに従って、順次ステッピングモータ28によってステップ送りされ、光ディスク11の内外周に亘って記録されている記録データの読み出しを行う。
RFアンプ15で生成されたRF信号は、復調回路22で記録時の変調方式に応じて復調処理がされ、次いで、エラー訂正復号化回路21でエラー訂正復号処理がされ、出力端子24より出力される。この後、出力端子24より出力されたデータは、そのままディジタル出力されるか又は例えばD/Aコンバータによりディジタル信号からアナログ信号に変換され、スピーカ、モニタ等に出力される。
本発明を適用した記録及び/又は再生装置10は、光ディスク11のフォーマットに適した往路倍率及び復路倍率の光学系を実現することができ、環境温度変化による光ビームの焦点位置ズレを防止するので、環境温度変化により信頼性を損なうことなく、常に良好で最適な記録及び再生を可能とするとともに、樹脂材料を用いることで製作の簡易化、低コスト化及び量産化を実現する。
本発明を適用した光ピックアップは、記録再生装置に用いられたが、記録装置のみ及び再生装置のみに適用されてもよい。
また、本発明は、上述したディスクフォーマット以外に対しても適用可能である。例えば、光ディスクは、光変調記録を用いた種々の方式の記録再生ディスク、いわゆる光磁気記録、相変化記録及び色素記録等を含む光ディスク、具体的には「CD−R/RW」、「DVD−RAM」、「DVD−R/RW」、「DVD+RW」等、又は、各種光磁気記録媒体であってもよい。
1 光ピックアップ、 10 記録再生装置、 11 光ディスク、 12 スピンドルモータ、 31 第1の光源部、 32 第2の光源部、 33 対物レンズ、 34 第1のビームスプリッタ、 35 第2のビームスプリッタ、 36 光検出器、 37 マルチレンズ、 38 コリメータレンズ、 39 カップリングレンズ、 40 開口絞り、 41 ミラー
Claims (3)
- 異なるフォーマットとされた複数の光ディスクに対して、第1の光源及び第2の光源から出射された異なる波長の光ビームを集光する集光装置において、
上記第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、
上記第1の光学素子により発散角を変換された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズと、
上記第1の光源と上記第1の光学素子との間に設けられ、上記第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子とを備え、
上記第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、
上記第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする集光装置。 - 第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
上記第1の波長と異なる第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
上記第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
上記第1の光源から出射された光ビームの光路と上記第2の光源から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段と、
上記光路合成手段と上記対物レンズとの間に配置され、上記第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、
上記第1の光源と上記光路合成手段との間に配置され、上記第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子と、
上記光ディスクからの戻りの光ビームを受光する光検出部とを備え、
上記第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、
上記第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする光ピックアップ。 - 光ディスクに対して情報を記録及び/又は再生する光ピックアップと、上記光ディスクを回転するディスク回転駆動手段とを備える記録及び/又は再生装置において、
上記光ピックアップは、第1の波長の光ビームを出射する第1の光源と、
上記第1の波長と異なる第2の波長の光ビームを出射する第2の光源と、
上記第1及び第2の光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面上に集光する対物レンズと、
上記第1の光源から出射された光ビームの光路と上記第2の光源から出射された光ビームの光路とを合成する光路合成手段と、
上記光路合成手段と上記対物レンズとの間に配置され、上記第1及び第2の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第1の光学素子と、
上記第1の光源と上記光路合成手段との間に配置され、上記第1の光源から出射された光ビームの発散角を変換する第2の光学素子と、
上記光ディスクからの戻りの光ビームを受光する光検出部とを備え、
上記第1及び第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の屈折力を有し、
上記第2の光学素子は、樹脂材料により形成され、正の回折パワーを有する輪帯回折面が設けられることを特徴とする記録及び/又は再生装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104209303A (zh) * | 2014-07-30 | 2014-12-17 | 江西合力泰科技有限公司 | 一种触摸屏钢化玻璃清洁方法 |
-
2004
- 2004-08-04 JP JP2004228621A patent/JP2006048830A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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