JP2010014613A - 抗原処理物付着担体の製造方法および抗原処理物付着担体 - Google Patents

抗原処理物付着担体の製造方法および抗原処理物付着担体 Download PDF

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Abstract

【課題】検体中の抗体を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出し得る抗原処理物付着担体の製造方法、および、かかる抗原処理物付着担体の製造方法で製造された抗原処理物付着担体を提供すること。
【解決手段】本発明の抗原処理物付着担体の製造方法は、抗原処理物21がウェル12の底面に担持された抗原処理物付着担体1を得るに際し、抗原処理物21の前記底面への担持に前後して、界面活性剤を含有する処理液で抗原を処理して、前記抗原が有する抗体認識部位を前記処理前よりも多く露出した状態の抗原処理物21とする。また、抗原処理物21を前記底面に担持した後に、ウェル12の抗原処理物が付着していない領域に、抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質を主材料として構成される被覆層31を形成するのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、抗原処理物付着担体の製造方法および抗原処理物付着担体に関するものである。
検体中に含まれる、抗原または抗体を検出する方法として、抗原抗体反応を利用した酵素免疫測定法(ELISA法)が知られている。
ELISA法は、1)検出すべき抗原または抗体を高感度で検出することができ、定量性にも優れていること、2)抗原抗体反応を利用して検出するため、検体中に夾雑物が混在する粗抽出段階で測定が可能であり、他の検査法で必要とされる精製や前処理といった煩雑なステップを必要としないこと、3)短時間で大量の検体を測定し得ること等の利点を有していることから、近年、広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなELISA法の一種である直接吸着法(間接競合ELISA法)を用いて、検体中の抗体を検出する場合、例えば、次のようにして抗体が検出される。
I)まず、検出すべき抗体が特異的に認識する抗原を担体に接触させることにより担持させる。II)次に、前記抗原が担持された担体に、抗体(一次抗体)を含有する検体を接触させることにより、これら一次抗体と抗原との間に抗原抗体反応を起こさせる。III)次に、酵素標識され、かつ一次抗体を認識する二次抗体を、前記工程II)において、抗原を認識した一次抗体に作用させた後、一次抗体に結合していない二次抗体を洗い流す。IV)次に、二次抗体が備える酵素と反応する基質を添加して、この酵素と基質との反応を測定することにより、抗体(一次抗体)の有無や含有量等を検出することができる。
かかる手順で抗体が検出される直接吸着法において、感度を向上させるためには、より多くの抗原を担体に付着させる必要があるが、抗原の担持量を多くするとコストが嵩むという問題がある。そのため、担体への担持に供される抗原の量を少なくしても、優れた感度を発揮させ得る担体の製造方法が求められている。
特開平9−145713号公報
本発明の目的は、検体中の抗体を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出し得る抗原処理物付着担体の製造方法、および、かかる抗原処理物付着担体の製造方法で製造された抗原処理物付着担体を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(16)の本発明により達成される。
(1) 抗原処理物が基材に担持された抗原処理物付着担体を得るに際し、
前記抗原処理物の基材への担持に前後して、界面活性剤を含有する処理液で抗原を処理して、前記抗原が有する抗体認識部位を前記処理前よりも多く露出した状態の前記抗原処理物とすることを特徴とする抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、検体中の抗体を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出し得る抗原処理物付着担体を製造することができる。
(2) 前記抗原処理物は、前記界面活性剤の処理により、前記抗原が変性、変質または分解した状態で、前記基材に付着している上記(1)に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、抗原処理物は、抗原が有する抗体認識部位を処理前よりも多く露出した状態となる。
(3) 前記処理により前記抗原処理物を得た後に、該抗原処理物を基材に担持させる上記(1)または(2)に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、抗原処理物が形成された後に、抗原処理物が基材に担持されることから、より均一な状態で基材の全体にわたって担持させることができる。
(4) 前記抗原は、ウイルスである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
ウイルスは、界面活性剤により容易に変性、変質または分解されるため、抗原として好適に用いられる。
(5) 前記ウイルスは、その表面にエンベロープを備えるものである上記(4)に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
エンベロープを有するウイルスは、エンベロープの内部に抗体認識部位を取り込んでいると推察されるので、エンベロープを界面活性剤により変性、変質または分解することにより、この内部に存在する抗体認識部位を露出した状態とすることができる。
(6) 前記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系の界面活性剤である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
ポリオキシエチレン系の界面活性剤は、特に、タンパク質等に対する作用が温和であり、その浸透作用に優れることから、抗体認識部位に変性等を生じさせることなく、抗体認識部位を確実に表面に露出させることができる。
(7) 前記基材は、平板状をなし、その上面に複数の穴部を備えている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、検体中の抗体が抗原処理物を認識したのを検出することができる。
(8) 前記基材は、主として樹脂材料で構成される上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これらは、抗原処理物に対して高い親和性を示すものであるため、基材に抗原処理物を強固に担持することができる。
(9) 前記処理液中での前記抗原の濃度は、0.01〜5000μg/mLである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
かかる範囲内に設定すれば、検体中の抗体が抗原処理物を認識したのを検出することができる程度に、基材に抗原処理物を担持させることができる。
(10) 前記処理液中での前記界面活性剤の濃度は、1.0×10−5〜10wt%である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
かかる範囲内に設定することにより、抗原に対して界面活性剤を確実に接触させることができ、より多くの抗体認識部位を表面に露出させることができる。
(11) 前記抗原を前記処理液で処理する時間は、10秒〜4週間である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、抗原の界面活性剤による処理を十分に行うことができる。
(12) 前記抗原を前記処理液で処理する際の前記処理液の温度は、50℃以下である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、界面活性剤による抗原の処理がより円滑に行われるようになり、より多くの抗体認識部位を表面により確実に露出させることができる。
(13) 前記抗原を前記処理液で処理する際に、前記処理液を攪拌する上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、処理液中の抗原に対して均一に界面活性剤を接触させることができる。その結果、界面活性剤で均一に処理された抗原処理物が得られる。
(14) 前記抗原処理物を基材に担持した後に、前記基材の前記抗原処理物が付着していない領域に、抗体との相互作用が前記基材より低いタンパク質を主材料として構成される被覆層を形成する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、抗原処理物が備える抗体認識部位を認識する抗体が抗体認識部位に特異的に結合する際に、この特異的に結合する抗体以外の抗体が基材に非特異的に結合してしまうのを好適に防止することができる。
(15) 前記被覆層は、前記界面活性剤が含まれるように形成する上記(14)に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
これにより、被覆層としての機能が向上して、検体中の抗体が非特異的に基材または被覆層に結合してしまうのをより確実に防止することができる。
(16) 上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法で製造されたことを特徴とする抗原処理物付着担体。
これにより、検体中の抗体を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出し得る抗原処理物付着担体とすることができる。
本発明によれば、抗原処理物付着担体が備える抗原処理物を界面活性剤による処理前よりも抗原認識部位をより多く露出した状態となる。さらに、隣り合った抗原処理物が分散することにより、抗体同士の立体障害が無くなり効率良く抗原抗体反応が行われる。これらのことが相まって、検体中の抗体を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出し得る抗原処理物付着担体を製造することができる。
また、抗原を処理する界面活性剤として、ポリオキシエチレン系の界面活性剤を用いることにより、抗原認識部位としての機能を維持しつつ、確実にこのものを露出した状態とすることができる。
以下、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法および抗原処理物付着担体について、好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法について説明する。
なお、以下では、抗原処理物を付着させる担体として、マイクロプレートを用い、このマイクロプレートが備える複数のウェル内に抗原処理物が付着している抗原処理物付着担体を製造する場合を一例に説明する。
図1は、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法で製造される抗原処理物付着担体の実施形態を示す縦断面図である。
本発明の抗原処理物付着担体の製造方法で製造される抗原処理物付着担体1は、図1に示すように、複数のウェル(穴部)12を備える平板状をなすマイクロプレート(基材)11と、ウェル12内に担持された抗原処理物21と、抗原処理物21が担持されていないウェル12内の表面を被覆する被覆層31とを有している。
かかる構成の抗原処理物付着担体1は、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法を用いて、例えば、次のようにして製造される。
本実施形態の抗原処理物付着担体の製造方法では、[1A]抗原処理物を得る工程と、[2A]マイクロプレートに抗原処理物を担持させる工程と、[3A]抗原処理物が担持されたマイクロプレートを洗浄する工程と、[4A]マイクロプレートに被覆層を形成する工程と、[5A]被覆層が形成されたマイクロプレートを洗浄する工程とを有する。
以下、各工程について順次説明する。
[1A] まず、抗原を界面活性剤で処理して抗原処理物21を得る(第1の工程)。
[1A−1] まず、界面活性剤で処理する抗原を用意する。
界面活性剤で処理する抗原としては、後述する検体の検出方法において、検体中から検出する抗体(検査対象物)が特異的に結合(認識)する抗体認識部位を有するものが選択される。
具体的には、例えば、バクテリア細胞、植物細胞、動物細胞等の各種細胞や、デングウイルスおよび日本脳炎ウイルスが属するフラビウイルス科、インフルエンザウイルスが属するオルトミクソウイルス科、風疹ウイルスが属するトガウイルス科、麻疹ウイルスおよびムンプスウイルスが属するパラミクソウイルス科のウイルスのようなエンベロープを有するウイルスならびにパピロマーウイルスが属するパピロマーウイルス科、レオウイルスおよびロタウイルスが属するレオウイルス科のウイルスのようなエンベロープを有さないウイルス等のウイルスの他、各種アレルギー関連物質等が挙げられる。
[1A−2] 次いで、抗原を処理する界面活性剤を用意する。
界面活性剤としては、抗原を次工程[1A−3]において、抗原に界面活性剤を接触させることにより、抗原が変性、変質または分解等して、検体中から検出すべき抗体が特異的に結合する抗体認識部位を、その表面により多く露出させ得るものであればよく、非イオン性界面活性剤およびイオン性界面活性剤のいずれであってもよいが、非イオン性界面活性剤であるのが好ましい。非イオン性界面活性剤は、イオン性界面活性剤と比較して、タンパク質等に対する作用が温和であり、その浸透作用に優れることから、抗体認識部位に変性等を生じさせることなく、抗体認識部位を確実に表面に露出させることができる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、n−オクチル−α−D−グルコピラノシド、n−オクチル−β−D−グルコピラノシド、n−デシル−α−D−グルコピラノシドのようなアルキルグルコシド系非イオン界面活性剤、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビンタン(TEWWN20)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビンタン(TWEEN40)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビンタン(TWEEN60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビンタン(TEWWN80)のようなポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤は、上述した非イオン性界面活性剤としての特性が特に優れることから、界面活性剤としてより好ましく用いられる。
[1A−3] 次いで、抗原に界面活性剤を接触させることにより、抗原処理物21を得る。
抗原に界面活性剤を接触させる方法としては、特に限定されないが、抗原が分散液中に懸濁した状態の処理液中に、界面活性剤を供給した後、攪拌する方法が好適に用いられる。かかる方法によれば、目的とする処理条件で、処理液中の抗原に対して均一に界面活性剤を接触させることができる。その結果、界面活性剤で均一に処理された抗原処理物21が得られる。
このように、抗原に界面活性剤を接触させると、抗原は、そのものが変性、変質または分解、分散した状態となり、通常、その表面に露出している抗体認識部位ばかりでなく、内部に取り込まれている抗体認識部位までもその表面に露出し、且つ抗原同士が分散していると推察される。そこで、本明細書では、このように抗体認識部位が抗原の処理前よりも多く露出し、分散した状態の抗原を抗原処理物21ということとする。
ところで、上記のように抗原の界面活性剤による処理で内部に取り込まれている抗体認識部位までもその表面に露出し分散するようになるのは、抗原としてウイルスを選択したときに顕著に認められると推察される。これは、ウイルスが界面活性剤により容易に変性、変質または分解されることに起因すると考えられる。
さらに、ウイルスの中でもエンベロープを有するウイルスは、エンベロープの内部に抗体認識部位を取り込んでいると推察されるので、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法が好適に適用される。
分散液としては、等張液(細胞やウイルス内液の浸透圧とほぼ等しい浸透圧の液体)が好適である。これにより、分散液が抗原に接触した際における、抗原内の浸透圧の違いによる抗原の破壊を防止することができる。
この等張液には、例えば、Dulbecco液(PBS:リン酸緩衝生理食塩水)、Locke液、Ringer液、Tyrode液、Earle液、Krebs液、生理食塩水等を用いることができる。
処理液中における抗原の濃度は、抗原の種類によっても若干異なるが、0.01〜5000μg/mL程度であるのが好ましく、0.1〜500μg/mL程度であるのがより好ましい。抗原の濃度が低過ぎると、次工程[2A]において抗原処理物21をウェル12内に担持させる際に、担持される抗原処理物21の量が少なくなり過ぎるおそれがある。また、抗原の濃度が高過ぎると、界面活性剤による処理が均一に施されなくなるおそれがあり好ましくない。
また、処理液中における界面活性剤の含有量は、処理する抗原の種類によっても若干異なるが、1.0×10−5〜10wt%程度であるのが好ましく、0.001〜1wt%程度であるのがより好ましい。界面活性剤の含有量が低すぎると、抗原に対して界面活性剤が接触する機会が減少し、抗原の種類等によっては、抗原の内部に存在する抗体認識部位を表面に露出できなくなるおそれがある。また、界面活性剤の濃度を高くしても、それ以上の効果の増大が期待できないばかりか、抗原認識部位そのものを界面活性剤により変性または変質させてしまうおそれがあり好ましくない。
この抗原の界面活性剤による処理時間は、10秒〜4週間程度であるのが好ましく、1分〜1週間程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、界面活性剤と抗原が均一に混ざらないおそれがあり、一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めないばかりか、抗原認識部位そのものを界面活性剤により変性または変質させてしまうおそれがあり好ましくない。
また、この際(処理時)の処理液の温度は、50℃以下であるのが好ましく、5〜50℃程度であるのがより好ましい。
また、処理液のpHは、4.5〜10.0程度とするのが好ましく、5.5〜9.0程度とするのがより好ましい。
処理液の温度およびpHをかかる範囲内に設定することにより、界面活性剤による抗原の処理がより円滑に行われるようになり、抗原認識部位を抗原の内部からその表面により確実に露出させることができる。
[2A] 次に、マイクロプレート11に抗原処理物21を担持させる。
本実施形態では、図1に示すように、マイクロプレート11は、底面が平坦面で構成される複数のウェル12を備えており、このウェル12の底面に、抗原処理物21が担持される。
マイクロプレート11の構成材料としては、抗原処理物21に対して高い親和性を示すものであれば特に限定されず、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
かかる構成のウェル12の底面に抗原処理物21を担持させる場合、前記工程[1A−3]で得られた抗原処理物21を含有する処理液を、ウェル12内に供給する。これにより、ウェル12の底面に抗原処理物21が接触するため、マイクロプレート11の構成材料と抗原処理物21との親和性の大きさに基づいて、抗原処理物21がウェル12の底面に担持される(吸着する)。
ここで、マイクロプレート11は、抗原処理物21に対して高い親和性を示す構成材料で構成されているので、ウェル12の底面に抗原処理物21が強固に担持される。
この処理液をマイクロプレート11に接触させる時間は、1〜24時間程度であるのが好ましく、2〜12時間程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、ウェル12の底面に付着する抗原処理物21の数が少なくなり、抗原処理物付着担体1を用いて検体中に含まれる目的とする抗体を検出する際に、この目的とする抗体を十分に認識できなくなるおそれがある。一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めない。
また、この際(処理時)の処理液の温度は、50℃以下であるのが好ましく、2〜44℃程度であるのがより好ましい。処理時の処理液の温度が低く過ぎると、抗原処理物21の種類等によっては、ウェル12の底面に抗原処理物21を付着させるのに時間を要するおそれがある。一方、処理時の被処理液の温度を前記上限値を超えて高くしても、それ以上の効果の増大が見込めないばかりか、抗原処理物21が変性・変質して、検体中の抗体が抗原処理物21を認識する認識能が低下してしまうおそれがある。
なお、本実施形態では、本工程[2A]と前記工程「1A」とを別工程とし、工程[1A]の後に工程「2A」を行う構成、すなわち、抗原を界面活性剤で処理して抗原処理物21を得た後、この抗原処理物21をウェル12の底面に担持させる構成としたが、このような場合に限定されるものではない。
例えば、工程[2A]の後に工程[1A]を行う構成としてもよい。すなわち、抗原をウェル12の底面に担持させた後に、底面に担持された抗原を界面活性剤で処理して抗原処理物21としてもよい。
さらに、工程[1A]と工程[2A]とを1つの工程としてもよい。すなわち、界面活性剤による処理をウェル12内で直接行い、抗原処理物21の生成と抗原処理物21の底面への担持を同時に行うようにしてもよい。
ただし、本実施形態のように、工程[1A]の後に工程「2A」を行う構成とすれば、抗原処理物21が形成された後に、抗原処理物21がウェル12の底面に担持されることから、より均一な状態でウェル12の底面全体にわたって担持させることができるという利点が得られる。
[3A] 次に、抗原処理物21が担持されたマイクロプレート11を洗浄する。
具体的には、ウェル12内に洗浄液を供給し、その後、洗浄液を穏やかに攪拌等することにより、洗浄液中に、ウェル12に担持されなかった抗原処理物21を分散させる。そして、抗原処理物21が洗浄液中に分散した状態で除去して廃棄することにより、ウェル12内を洗浄する。
本工程[3A]で用いる洗浄液としては、各種のものが使用可能であるが、抗原処理物21に変性・変質が生じるのを防止するために、等張液が好適に用いられる。この等張液には、前記工程[1A]で説明したのと同様のものが挙げられる。
また、本工程[3A]は、必要に応じて、複数回繰り返して行うようにしてもよい。これにより、ウェル12に担持されなかった抗原処理物21をより確実に除去することができる。
この場合、用いる洗浄液は、各回において、同一のものを用いてもよく、異なる種類(条件)のものを用いるようにしてもよい。
なお、次工程[4A]において形成する被覆層を、界面活性剤を含有する構成とする場合には、本工程を省略してもよい。また、これとは別に、本工程に用いる洗浄液を、界面活性剤を含有するものとすることによっても、次工程[4A]において形成する被覆層を、界面活性剤を含有するものとすることができる。
[4A] 次に、マイクロプレート11の抗原処理物21が付着していない領域の少なくとも一部(より好ましくは、ほぼ全て)に、抗体との相互作用がウェル12の内面よりも低いタンパク質を主材料として構成される被覆層31を形成する。
かかる構成の被覆層31は、例えば、ウェル12の底面に抗原処理物21が担持されたマイクロプレート11のウェル12内に、抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質を含む処理液を供給する処理により形成される。
具体的には、ウェル12内に抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質を含む処理液を供給し、その後、この処理液を攪拌等する。これにより、このタンパク質がウェル12内の抗原処理物21が付着していない領域に接触して担持される。これにより、抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質を主材料として構成される被覆層31が形成される。
なお、ここで言う「抗体」とは、検体中に含有され、抗原処理物21を認識する抗体以外の複数種の抗体を含み、一般的な抗体のことを指す。また、「抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質」とは、抗体を担持(吸着)する能力、抗体と結合する能力等が無いか、極めて低いタンパク質のことを言う。
このような被覆層31を備える構成とすれば、抗原処理物21が備える抗体認識部位を認識する抗体が抗体認識部位に特異的に結合する際に、この特異的に結合する抗体以外の抗体がウェル12の内面に非特異的に結合(吸着)してしまうのを好適に防止することができる。
このようなタンパク質としては、例えば、カゼイン、ビテリン、ホスビチン、シトクロムc、トランスフェリンのような金属タンパク質、アルブミンおよびミオグロビン等が挙げられる。これらの中でも、タンパク質としては、カゼインおよびアルブミンのうちの少なくとも1種を用いるのが好ましい。これらのタンパク質は、マイクロプレート11の構成材料である樹脂材料への吸着能に優れている。さらに、これらの中でも、タンパク質としては、カゼインが最適である。カゼインは、前記樹脂材料への吸着能に優れ、かつ、抗体との相互作用が極めて低い。
また、被覆層31には、その構成材料として、界面活性剤が含まれているのが好ましい。これにより、被覆層31としての機能が向上して、検体中の抗体が非特異的にウェル12の内面または被覆層31に結合してしまうのをより確実に防止することができる。このような界面活性剤を含有する被覆層31は、前記工程[3A]を省略するか、前記工程[3A]に用いられる洗浄液を、界面活性剤を含有するものとすればよい。
処理液中における抗体との相互作用がウェル12の内面より低いタンパク質の濃度は、特に限定されないが、100〜5000mg/mL程度であるのが好ましく、500〜2000mg/mL程度であるのがより好ましい。タンパク質の濃度が低く過ぎると、タンパク質の種類等によっては、ウェル12の内面を十分に被覆できない場合があり、一方、タンパク質の濃度を前記上限値を超えて高くしても、それ以上の効果の増大が見込めないばかりか、タンパク質の種類によっては、抗原処理物21をも被覆層31で被覆してしまうおそれがある。
また、タンパク質を溶解する溶媒としては、例えば、前記工程[1A]で説明した分散液と同様の等張液が好適である。
この処理液による処理時間は、10分以上であるのが好ましく、20分〜12時間程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、被覆層31の形成が十分に行われないおそれがあり、一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めないばかりか、抗原処理物21が変性、分解により失活するおそれがあり好ましくない。
また、この際(被覆層31形成時)の処理液の温度は、50℃以下であるのが好ましく、5〜50℃程度であるのがより好ましい。
また、処理液のpHは、4.5〜10.0程度とするのが好ましく、5.5〜9.0程度とするのがより好ましい。
処理液の温度およびpHをかかる範囲内に設定することにより、タンパク質のウェル12の内面への担持がより円滑に行われるようになり、被覆層31を確実に形成することができる。
[5A] 次に、抗原処理物21が担持されていない領域に被覆層31が形成されたマイクロプレート11を洗浄する。
具体的には、前記工程[3A]と同様にして、ウェル12内に洗浄液を供給し、その後、洗浄液を穏やかに攪拌等することにより、洗浄液中に、ウェル12に吸着されなかったタンパク質を溶解させる。そして、タンパク質が洗浄液中に溶解した状態で除去して廃棄することにより、ウェル12内を洗浄する。
本工程[5A]で用いる洗浄液としては、各種のものが使用可能であるが、前記工程[3A]で説明したのと同様の理由により、等張液が好適に用いられる。
また、この等張液には、前記工程[1A]で説明したのと同様のものが挙げられる。
さらに、本工程[5A]は、必要に応じて、複数回繰り返して行うようにしてもよい。これにより、ウェル12に吸着されなかったタンパク質をより確実に除去することができる。
この場合、用いる洗浄液は、各回において、同一のものを用いてもよく、異なる種類(条件)のものを用いるようにしてもよい。
なお、ウェル12に担持されないタンパク質が含まれていたとしてもごく微量である場合には、本工程を省略することもできる。
以上のような工程を経て、抗原処理物付着担体1が製造される。
このような本発明の抗原処理物付着担体の製造方法では、抗原を界面活性剤による処理前よりもその表面に抗原認識部位をより多く露出した状態の抗原処理物21がウェル12の底面に付着することとなる。そのため、ウェル12の底面に抗原を直接付着させた場合と比較して、より高感度に検体中の目的とする抗体を検出することができる。さらに、底面に付着させる抗原処理物21の担持量を少なくしても、抗原を付着させた場合と、ほぼ同様の検出感度が期待できることから、製造コストの削減をも図ることができる。
なお、本実施形態では、ウェル12は、その底面が平坦面で構成されるものを用いたが、このような形状のものに限定されず、例えば、その断面形状がV字形、U字形またはその変形形状をなしたものであってもよい。
次に、上述した本発明の抗原処理物付着担体を用いて、検体中の抗体を検出する抗体の検出方法について説明する。
図2は、本発明の抗原処理物付着担体を用いて、検体中の抗体を検出する抗体の検出方法を説明するための縦断面図である。
本実施形態の抗体の検出方法は、[1B]検体中の抗体に抗原処理物を認識させる工程と、[2B]検体中の抗体が付着したマイクロプレートを洗浄する工程と、[3B]酵素標識された抗体にマイクロプレートに付着した抗体を認識させる工程と、[4B]酵素標識された抗体が付着したマイクロプレートを洗浄する工程と、[5B]酵素と反応する基質を供給する工程とを有する。
以下、各工程について順次説明する。
[1B] まず、検出すべき抗体25を含有する検体200を用意し、この検体200を、マイクロプレート11が備えるウェル12内に供給することにより、検体200中に含まれる検出すべき抗体(検査対象物)25に、ウェル12の底面に担持されている抗原処理物21を認識させる。
[1B−1] まず、検出すべき抗体25を含有する検体200を用意する。
検体200としては、上述した抗原処理物21が有する抗体認識部位を特異的に認識する抗体25が含まれているか否かを判定するべきものが用意され、例えば、血液、リンパ液、唾液、尿等の体液、または当該体液対して希釈や、遠心分離による固体物の除去等の処理が施されたものが用いられる。
なお、検体200として、体液の希釈物を用いる場合、体液を希釈するための希釈液としては、前記工程[1]で説明したのと同様の等張液が好適に用いられる。
また、以下では、検体中に含まれる検出すべき抗体25を「一次抗体」と言うこともある。
[1B−2] 次に、前記工程[1B−1]で準備した検体200を、ウェル12内に供給する。
これにより、検体200中に含まれる検出すべき抗体(一次抗体)25に、ウェル12の底面に担持されている抗原処理物21を認識させる。すなわち、ウェル12の底面に、検体200中に含まれる一次抗体25が抗原処理物21を介して、特異的に担持(吸着)される(図2(a)参照。)。
この検体200をウェル12内に留置しておく時間は10分〜24時間程度であるのが好ましく、20分〜12時間程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、抗原処理物21を認識する一次抗体25の数が少なくなるおそれがあり、一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めない。
また、この際(処理時)の検体200の温度は、50℃以下であるのが好ましく、2〜40℃程度であるのがより好ましい。
また、検体200のpHは、4.5〜9.5程度とするのが好ましく、5.0〜9.0程度とするのがより好ましい。
処理液の温度およびpHをかかる範囲内に設定することにより、検体200中に含まれる一次抗体25が抗原処理物21をより迅速かつ確実に認識するようになる。
[2B] 次に、マイクロプレート11が備えるウェル12内を洗浄する。
これにより、検体200中に含まれる抗体のうち、抗原処理物21を認識した一次抗体25以外の抗体が、ウェル12外に廃棄される。
具体的には、ウェル12内に洗浄液を供給し、その後、洗浄液を穏やかに攪拌等することにより、抗原処理物21を認識しなかった抗体を洗浄液中に溶解または分散させる。そして、抗原処理物21が洗浄液中に溶解または分散した状態で洗浄液を除去して廃棄する。
なお、検体200中に、一次抗体25以外の抗体が含まれる場合、洗浄液中には、抗原処理物21を認識しなかった一次抗体25と、一次抗体25以外の抗体が含まれることとなる。
本工程[2B]で用いる洗浄液としては、各種のものが使用可能であるが、等張液が好適に用いられ、この等張液には、前記工程[1A]で説明したのと同様のものが挙げられる。
また、本工程[2B]は、必要に応じて、複数回繰り返して行うようにしてもよい。これにより、抗原処理物21を介してウェル12に担持されなかった抗体をより確実に除去することができる。
この場合、用いる洗浄液は、各回において、同一のものを用いてもよく、異なる種類(条件)のものを用いるようにしてもよい。
[3B] 次に、酵素標識された抗体26を含有する試薬300を、マイクロプレート11が備えるウェル12内に供給する。
ここで、酵素標識された抗体(以下、このものを「二次抗体」と言うこともある。)26に含まれる抗体は、一次抗体25を認識する抗体(抗一次抗体抗体)が選択されているため、ウェル12内に供給されると、ウェル12の底面に、抗原処理物21を介して、担持されている一次抗体25を認識する(図2(b)参照。)。すなわち、ウェル12の底面に、試薬300中に含まれる二次抗体26が、ウェル12の底面側から抗原処理物21および一次抗体25をこの順に介して担持(吸着)される。
抗体を標識する酵素としては、特に限定されないが、例えば、ペルオキシダーゼ(POD)、グルコースオキシダーゼ、チロシナーゼ、酸性ホスファターゼおよびアルカリ性ホスファターゼ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような酵素を用いれば、後工程[5B]において、この酵素と反応する際に発色反応や吸光度変化等をともなう基質と反応させて、この反応を観察することにより、抗原処理物21に担持された一次抗体25の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体200中の一次抗体25の量を定量することが可能となる。
また、試薬300としては、二次抗体26を含有すればよく、特に限定されるものではないが、二次抗体26を等張液中に溶解または分散したものが好適に用いられる。
さらに、等張液としては、前記工程[1]で説明したのと同様のものが挙げられる。
[4B] 次に、マイクロプレート11が備えるウェル12内を洗浄する。
これにより、試薬300中に含まれる二次抗体26のうち、一次抗体25を認識することなく溶液中に残存しているものが、ウェル12外に廃棄される。
具体的には、ウェル12内に洗浄液を供給し、その後、洗浄液を穏やかに攪拌等することにより、一次抗体25を認識しなかった二次抗体26を洗浄液中に溶解または分散させる。そして、二次抗体26が洗浄液中に溶解または分散した状態で洗浄液を除去して廃棄する。
本工程[4B]で用いる洗浄液としては、各種のものが使用可能であるが、等張液が好適に用いられ、この等張液には、前記工程[1A]で説明したのと同様のものが挙げられる。
また、本工程[4B]は、必要に応じて、複数回繰り返して行うようにしてもよい。これにより、抗原処理物21および一次抗体25を介してウェル12に担持されなかった二次抗体26をより確実に除去することができる。
この場合、用いる洗浄液は、各回において、同一のものを用いてもよく、異なる種類(条件)のものを用いるようにしてもよい。
[5B] 次に、酵素標識された抗体(二次抗体)26に含まれる酵素と反応する基質27を含有する試薬400を、マイクロプレート11が備えるウェル12内に供給する(図2(c)参照)。
ここで、この基質27としては、二次抗体26と反応する際に、発色反応や吸光度変化等を伴うものが選択されている。そのため、これら同士の反応を観察することにより、抗原処理物21に担持された一次抗体25の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体200中の一次抗体25の定量を間接的に行うことが可能となる。
このような基質としては、特に限定されないが、例えば、3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)、o−フェニレンジアミン(OPD)、テトラメチルベンジジン(TMB)等が挙げられる。
また、試薬400としては、基質27を含有すればよく、特に限定されるものではないが、基質27を等張液中に溶解したものが好適に用いられる。
さらに、等張液としては、前記工程[1]で説明したのと同様のものが挙げられる。
以上、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法および抗原処理物付着担体を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の抗原処理物付着担体は、前記実施形態のうち、任意の1つまたは2つ以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の抗原処理物付着担体の製造方法、および、本発明の検体の検出方法では、必要に応じて、1以上の任意の目的の工程を追加してもよい。
例えば、前記実施形態では、抗原処理物を担持させる基材として、平板状をなすマイクロプレートを用いる場合について説明したが、このような場合に限定されず、基材としては、粒状、ブロック状(塊状)またはペレット状をなすものを用いることができる。この場合、少なくとも表面付近が主としてリン酸カルシウム系化合物で構成されたものが好ましく用いられる。
そして、粒状をなす担体を用いる場合、この担体に担持された抗原処理物と一次抗体との反応による、担体の凝集反応を観察することにより、検体中の一次抗体の有無等を判定することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.抗原として日本脳炎ウイルスを用いた検討
(1−1)抗原処理物付着担体の製造
<1A> まず、日本脳炎ウイルス抗原(234.7μg/mL)を用意し、この日本脳炎ウイルス抗原(JE抗原)5mLに対して、それぞれ、表1に示すA〜Dの抗原液が得られるようにTWEEN20含有量が異なるβ−プロピオラクトン(BPL)溶液を添加し、その後、37℃の恒温水槽に30分間静置し、さらに4℃で1週間静置することにより、日本脳炎ウイルスの不活化を行った。
Figure 2010014613
<2A> 次に、得られる各サンプル中の抗原量が10μg/mLとなるように、各抗原液A〜Dを、表2中に示す各希釈液を用いて希釈した。
Figure 2010014613
なお、表2中、PBS−TはTWEEN20含有PBS溶液を表し、ELISA PLATE No.の列は、後工程<4A>において、各サンプルをアプライするマイクロプレートNo.を示し、ELISA希釈TWEEN20濃度の列は、後工程<4A>において、マイクロプレート上で各サンプルを希釈する際に用いるTWEEN20含有PBS溶液中に含まれるTWEEN20濃度を示している。
<3A> 次に、図3に示すような、縦横8×12=96個のウェルを備えるポリスチレン製の96−wellマイクロプレート(ベクトンデッキンソン社製)を4つ用意した。
なお、以下では、説明の便宜上、表3〜6に示すように、それぞれ、マイクロプレートの横の行をA〜Hレーンと言い、各レーンのウェルを左から順にナンバリングして、例えば、Aレーンの左から3番目(ウェルNo.3)のウェルをウェルA−3、Eレーンの左から5番目(ウェルNo.6)のウェルをウェルE−5と言うこととする。
<4A> 次に、前記工程<2A>で調製した、各サンプルを、それぞれ、表3〜6に示す各プレート1〜4におけるAレーンのウェルに100μL/well×2wellずつアプライ(供給)した。そして、Aレーンにアプライされた各サンプルを、表2のELISA希釈TWEEN20濃度に対応するTWEEN20含有PBS溶液またはPBS溶液を用いて、B〜Gレーンまで段階希釈した。
また、Hレーンには抗原が含まれないコントロールを作製した。
Figure 2010014613
Figure 2010014613
Figure 2010014613
Figure 2010014613
なお、各表中で、各ウェルに対応する位置(カラム)に記載されている数値(%)は、各ウェル内にアプライした試料中に含まれるTWEEN20の濃度を示している。
<5A> 次に、各プレート1〜4を、大気中、37℃で30分間放置することにより、抗原(不活化日本脳炎ウイルス抗原)が界面活性剤(TWEEN20)で処理された抗原処理物を各プレートのウェル内に担持させた。
<6A> 次に、各プレート1〜4の各ウェル内に、それぞれ、1wt%牛血清アルブミン(BSA)/PBS溶液を100μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間放置することにより、各ウェル内の抗原処理物が担持されていない領域に、BSAを吸着させて、主としてBSAで構成される被覆層を形成した。
なお、本工程に先立って行うウェル内の洗浄を省略したため、本工程で形成された被覆層には、TWEEN20を含有する状態で形成されている。
<7A> 次に、各プレート1〜4の抗原処理物が担持され、被覆層が形成された各ウェル内を、それぞれ、0.1wt%TWEEN20/PBS溶液(PBS−T)を約300μLずつ供給した後、このものを除去することにより、洗浄した。このTWEEN20/PBS溶液による各ウェルの洗浄を合計3回行った。
以上のような工程を経て、抗原処理物付着担体(プレート1〜プレート4)を得た。
(1−2)検体中の抗体の検出
<1B> まず、検体として、抗日本脳炎ウサギ血清を1wt%BSA/PBS溶液により2000倍希釈したものを用意した。
<2B> 次に、各プレート1〜4の各ウェル内に、それぞれ、抗日本脳炎ウサギ血清を含む検体を50μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間静置することにより、検体中に含まれる抗日本脳炎ウサギ抗体(一次抗体)にウェル内に担持された抗原処理物を認識させた。
<3B> 次に、各プレート1〜4の各ウェル内を、それぞれ、0.1wt%TWEEN20/PBS溶液を300μLずつ供給した後、このものを除去することにより、洗浄した。このTWEEN20/PBS溶液による各ウェルの洗浄を合計3回行った。
<4B> 次に、酵素標識された抗体(二次抗体)を含有する試薬として、POD標識された抗ウサギIgG抗体を1wt%BSA/PBS溶液により500倍希釈したものを用意した。
なお、抗ウサギIgG抗体としては、「CAPPLE PROXDASE-CONJUGATED GOAT AFFYNITY PURIFIED ANTIBODY TO RABBIT IGG Coad:5589 Lot#04347」を用いた。
<5B> 次に、各プレート1〜4の各ウェル内に、それぞれ、抗ウサギIgG抗体(二次抗体)を含む試薬を50μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間放置することにより、二次抗体にウェル内に抗原処理物を介して担持された一次抗体を認識させた。
<6B> 次に、前記工程<3B>と同様にして各ウェル内を洗浄した。
<7B> 次に、各プレート1〜4の各ウェル内に、それぞれ、PODの基質であるTMBを含む試薬を50μLずつ供給して160秒間静置し、さらに1N・HClを50μLずつ供給した後、各ウェル内の450nmにおける吸光度をそれぞれ測定した。
なお、吸光度の測定は、吸光度測定装置(「GENios Spectra FLUOR plus」、和光純薬社製)を用いて行った。
測定された各ウェルでの吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を図4〜図7に示す。
各図に示すように、抗原をTWEEN20で処理したウェル(実施例)では、抗原をTWEEN20で処理していないウェル(比較例)と比較して、吸光度が明らかに高くなった。このことは、抗原をTWEEN20で処理することにより、抗原自体が変性、変質または分解したため、抗原に含まれる抗体認識部位がその表面により多く露出したものと推察される。
また、同一の抗原濃度で処理された抗原処理物が担持されているウェルでは、TWEEN20濃度が増加するにしたがって、吸光度が高くなったことから、抗体認識部位の抗原表面への露出は、TWEEN20濃度に対して依存性を示すと考えられた。
なお、このような抗原をTWEEN20で処理することによる吸光度の増加は、TWEEN20を添加する時期が抗原を不活化する際または抗原を不活化した後の双方で認められたことから、その添加時期は特に問われないことが判った。
2.抗原としてデングウイルスを用いた検討
(2−1)抗原処理物付着担体の製造
<1C> まず、デングMIX(蔗糖密度勾配超遠心を用いて精製したデングウイルス1型、2型、3型、4型を混合した溶液)(186μg/mL)を用意し、この不活化デングMIXに含まれるデングウイルスの含有量が5μg/mLとなるように、1.027wt%TWEEN20/PBS溶液を用いて希釈することにより、デングウイルス抗原含有量が5μg/mLで、TWEEN20含有量が1wt%の抗原・界面活性剤含有液を得た。
<2C> 次に、TWEEN20/PBS溶液に含まれるTWEEN20の含有量が、0.1027wt%、0.01027wt%、0.001027wt%および0.0001027wt%のものを用いた以外は、前記工程<1C>と同様にして、不活化デングMIX抗原含有量が5μg/mLで、TWEEN20含有量が、それぞれ、0.1wt%、0.01wt%、0.001wt%、0.0001wt%、の抗原・界面活性剤含有液を得た。
<3C> 次に、縦横8×12=96個のウェルを備えるポリスチレン製の96−wellマイクロプレート(ベクトンデッキンソン社製)を2つ用意した。
<4C> 次に、前記工程<1C>、<2C>で調製した、TWEEN20含有量が1〜0.0001wt%の抗原・界面活性剤含有液を、それぞれ、表7、8に示す各プレート1、2におけるAレーンのウェルA−1〜A−6に50μL/well×2wellずつアプライ(供給)した。
<5C> 次に、プレート1を用意し、Bレーン〜Hレーンのウェルに、Aレーンの各ナンバーにアプライした抗原・界面活性剤含有液に含まれるTWEEN20と同様の濃度のTWEEN20/PBS溶液を、それぞれ、各ナンバーのウェルに対応するようにして50μLずつアプライした。
<6C> 次に、プレート2を用意し、Bレーン〜Hレーンのウェルに、PBS溶液をそれぞれ50μLずつアプライした。
<7C> 次に、プレート1およびプレート2に対して、それぞれ、以下のような操作を同様に行った。
すなわち、AレーンのウェルA−1〜A−6から抗原・界面活性剤含有液を50μLずつ分注し、これらのものを、それぞれの各ナンバーが対応するようにして、BレーンのウェルB−1〜B−6にアプライした。そして、この操作を、BレーンからCレーンに、CレーンからDレーンへと、Gレーンにまで同様にして段階希釈を行うことにより、Aレーン〜Gレーンに含まれる抗原量が5〜0.078125μg/mLとなるように調製した。
なお、かかる操作により、Hレーンには抗原が含まれておらず、このHレーンをコントロールとした。
<8C> 次に、各プレート1、2を、大気中、37℃で30分間放置することにより、抗原(不活化デングMIX抗原)を界面活性剤(TWEEN20)で処理された抗原処理物を得つつ、この抗原処理物を各ウェルA−1〜G−6内に担持させた。
<9C> 次に、各プレート1、2の抗原処理物が担持された各ウェルA−1〜G−6内を、それぞれ、0.1wt%TWEEN20/PBS溶液を約300μLずつ供給した後、このものを除去することにより、洗浄した。このTWEEN20/PBS溶液による各ウェルの洗浄を合計3回行った。
<10C> 次に、各プレート1、2の各ウェルA−1〜G−6内に、それぞれ、1wt%牛血清アルブミン(BSA)/PBS溶液を100μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間放置することにより、各ウェル内の抗原処理物が担持されていない領域に、BSAを吸着させて、主としてBSAで構成される被覆層を形成した。
<11C> 次に、各プレート1、2の抗原処理物が担持され、被覆層が形成された各ウェルA−1〜G−6内を、それぞれ、0.1wt%TWEEN20/PBS溶液を約300μLずつ供給した後、このものを除去することにより、洗浄した。このTWEEN20/PBS溶液による各ウェルの洗浄を合計3回行った。
以上のような工程を経て、抗原処理物付着担体(プレート1、プレート2)を得た。
Figure 2010014613
Figure 2010014613
なお、各表中で、各ウェルに対応する位置(カラム)に記載されている数値(%)は、各ウェル内にアプライした試料中に含まれるTWEEN20の濃度を示している。
(2−2)検体中の抗体の検出
<1D> まず、検体として、αDengueMix−MU(一次抗体)をPBSにより500倍希釈したものを用意した。
なお、αDengueMix−MUとは、Dengu1型〜4型のウイルスを接種した数種類のマウスから得られた血清に含まれるDengu1型〜4型抗体の抗体価をそろえて混合したものである。
<2D> 次に、各プレート1、2の各ウェルA−1〜H−6内に、それぞれ、αDengueMix−MU(一次抗体)を含む検体を50μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間放置することにより、一次抗体にウェル内に担持された抗原処理物を認識させた。
<3D> 次に、各プレート1、2の各ウェルA−1〜H−6内を、それぞれ、0.1wt%TWEEN20/PBS溶液を300μLずつ供給した後、このものを除去することにより、洗浄した。このTWEEN20/PBS溶液による各ウェルの洗浄を合計3回行った。
<4D> 次に、酵素標識された抗体(二次抗体)を含有する試薬として、POD標識αMUIgGFC(cat:64-6420 Zymed)をPBSにより300倍希釈したものを用意した。
<5D> 次に、各プレート1、2の各ウェルA−1〜H−6内に、それぞれ、POD標識αMUIgGFC(二次抗体)を含む試薬を50μLずつ供給した後、大気中、37℃で30分間放置することにより、二次抗体にウェル内に抗原処理物を介して担持された一次抗体を認識させた。
<6D> 次に、前記工程<3D>と同様にして各ウェルA−1〜H−6内を洗浄した。
<7D> 次に、各プレート1、2の各ウェルA−1〜H−6内に、それぞれ、PODの基質であるTMBを含む試薬を50μLずつ供給して30秒間放置し、さらに1N・HClを50μLずつ供給した後、各ウェル内の450nmにおける吸光度をそれぞれ測定した。
なお、吸光度の測定は、吸光度測定装置(「GENios Spectra FLUOR plus」、和光純薬)を用いて行った。
測定された各ウェルでの吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を図8、図9に示す。
各図に示すように、抗原として不活化デングMIX抗原を用いた場合も、日本脳炎ウイルス抗原を用いた場合と同様に、同一の抗原濃度で処理された抗原処理物が担持されているウェルでは、TWEEN20濃度が増加するにしたがって、吸光度が高くなる傾向を示した。このことから、不活化デングMIX抗原おいても、抗原自体が変性、変質または分解し、抗原に含まれる抗体認識部位がその表面により多く露出しているものと推察された。
このようなTWEEN20濃度の増加による吸光度の増加は、抗原濃度が1.25〜0.625mg/mLである場合、TWEEN20濃度が0.01〜0.001wt%である時に顕著に認められた。
本発明の抗原処理物付着担体の製造方法で製造される抗原処理物付着担体の実施形態を示す縦断面図である。 本発明の抗原処理物付着担体を用いて、検体中の抗体を検出する抗体の検出方法を説明するための縦断面図である。 抗原処理物が担持されるマイクロプレートを模式的に示す平面図である。 プレート1のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。 プレート2のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。 プレート3のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。 プレート4のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。 プレート1のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。 プレート2のウェルで測定された吸光度と、抗原処理物付着担体を形成する際のTWEEN20濃度との関係を示す図である。
符号の説明
1 抗原処理物付着担体
11 マイクロプレート
12 ウェル
21 抗原処理物
25 検出すべき抗体(一次抗体)
26 酵素標識された抗体(二次抗体)
27 基質
31 被覆層
200 検体
300 試薬
400 試薬

Claims (16)

  1. 抗原処理物が基材に担持された抗原処理物付着担体を得るに際し、
    前記抗原処理物の基材への担持に前後して、界面活性剤を含有する処理液で抗原を処理して、前記抗原が有する抗体認識部位を前記処理前よりも多く露出した状態の前記抗原処理物とすることを特徴とする抗原処理物付着担体の製造方法。
  2. 前記抗原処理物は、前記界面活性剤の処理により、前記抗原が変性、変質または分解した状態で、前記基材に付着している請求項1に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  3. 前記処理により前記抗原処理物を得た後に、該抗原処理物を基材に担持させる請求項1または2に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  4. 前記抗原は、ウイルスである請求項1ないし3のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  5. 前記ウイルスは、その表面にエンベロープを備えるものである請求項4に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  6. 前記界面活性剤は、ポリオキシエチレン系の界面活性剤である請求項1ないし5のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  7. 前記基材は、平板状をなし、その上面に複数の穴部を備えている請求項1ないし6のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  8. 前記基材は、主として樹脂材料で構成される請求項1ないし7のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  9. 前記処理液中での前記抗原の濃度は、0.01〜5000μg/mLである請求項1ないし8のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  10. 前記処理液中での前記界面活性剤の濃度は、1.0×10−5〜10wt%である請求項1ないし9のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  11. 前記抗原を前記処理液で処理する時間は、10秒〜4週間である請求項1ないし10のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  12. 前記抗原を前記処理液で処理する際の前記処理液の温度は、50℃以下である請求項1ないし11のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  13. 前記抗原を前記処理液で処理する際に、前記処理液を攪拌する請求項1ないし12のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  14. 前記抗原処理物を基材に担持した後に、前記基材の前記抗原処理物が付着していない領域に、抗体との相互作用が前記基材より低いタンパク質を主材料として構成される被覆層を形成する請求項1ないし13のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  15. 前記被覆層は、前記界面活性剤が含まれるように形成する請求項14に記載の抗原処理物付着担体の製造方法。
  16. 請求項1ないし15のいずれかに記載の抗原処理物付着担体の製造方法で製造されたことを特徴とする抗原処理物付着担体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012242170A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Tosoh Corp 測定容器
JP2019148529A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 株式会社Jvcケンウッド 分析ユニット及び分析方法

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