JP6496980B2 - 免疫測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非特異反応を低減させることでブランク値を低減させ、生体中の微量成分を高感度で測定する新規免疫分析方法に関する。
免疫学的分析方法は、臨床検査において血液や髄液などの各種体液、便や尿などの排泄物、各種組織の抽出液などの生体試料中の微量物質の測定で広く普及している。免疫測定方法としては、RIA法、EIA法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、金属コロイド凝集法、イムノクロマト法等多くの方法が知られている。何れの免疫測定方法においても、反応系の微量化や測定時間の短縮が望まれており、測定感度を向上させることが重要な課題である。
免疫測定法の測定感度を向上させる方法としては、測定領域の検出上限を上げる方法と、検出下限を下げる方法がある。免疫測定法は、特異性の高さと感度の良さを特徴としているが、一方で抗原と抗体の特異的な反応の検出を妨害する種々の干渉が存在することも知られている。免疫測定において測定感度の向上を図るほど、これらの干渉による非特異反応を生じやすくなり、非特異反応は擬陽性の結果を招くという問題がある。検出下限を下げて高感度化するには、上記のような非特異反応を抑える必要がある。
これまでに、固相化担体を用い、抗原抗体反応を利用する免疫測定法において、測定感度の向上あるいは非特異反応抑制を図るための技術は多々知られている。
例えば、検体中の非目的物質の固相表面への非特異的な結合を抑制する方法(特許文献1)や検体由来の不純物による非特異反応を抑制する方法(特許文献2)などが挙げられる。
しかしながら、上記の検討において非特異反応の原因が全て明らかにされたわけではなく、上記の手法を活用しても、依然として、真値とは異なる測定値が得られるケースが散見されている。
特開2008−216237 特開平11−337551
本発明の目的は、免疫測定において非特異反応が発生する可能性をさらに低下させ、より正確で感度の良い測定法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、真値とは異なる測定値が得られる原因の1つが、検出時において担体上などの検出エリアに残存する未反応抗体や抗原など反応系由来の物質が非特異反応を起こしてブランク値を上昇させるためであることを明らかにした。特に、液相中にて測定物質と抗原又は抗体とのサンドイッチ複合体を作り、固相上に該複合体を含む溶液を添加し、複合体を固相に結合させる際、洗浄が不十分の場合に、未結合の抗体が固相上に残存するため、検出時に真値とは異なる測定値となってしまうことが分かった。
そして、本発明者らがさらに検討した結果、液相中における免疫反応を用いて検体中の抗原又は抗体を測定する際に、特定の性質を持つ界面活性剤を液相反応系に添加することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(項1)
検体中の抗原又は抗体との免疫反応を12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で起こし、次いで、固相上で測定を行うことを特徴とする、検体中の抗原又は抗体の測定におけるブランク値の低減方法。
(項2)
項1に記載の方法であって、以下の工程(1)〜(4)に従って実行される、測定対象物質の測定におけるブランク値の低減方法。
工程(1):測定対象物質を含有する試料と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であってリガンドで修飾された抗体(一次抗体)を含む溶液と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であって酵素で標識された抗体(二次抗体)を含む溶液とを混合し、12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で、免疫反応により前記一次抗体、前記測定対象物質および前記二次抗体のサンドイッチ複合体をつくる。
工程(2):前記サンドイッチ複合体を含む溶液を、あらかじめ前記リガンドと結合可能な物質を固相化した担体に触れさせて、前記複合体を前記固相化担体上の抗体に結合させる。
工程(3):前記固相化担体を洗浄液で洗浄することにより、前記固相化担体上の抗体に結合していない一次抗体および二次抗体を除去する。
工程(4):前記固相化担体に前記酵素の基質を含む液を添加し、前記固相化担体上で酵素による基質の化学変化量をモニタリングすることにより測定を行う。
(項3)
前記固相をブロッキング処理する工程を含む、項1または項2に記載の方法。
(項4)
前記非イオン性界面活性剤のHLB値が16〜19である、項1〜項3のいずれかに記載の方法。
(項5)
前記工程(1)における液相中の非イオン性界面活性剤の濃度が0.005〜10重量%である、項1〜項4のいずれかに記載の方法。
(項6)
前記工程(1)における液相中の非イオン性界面活性剤の濃度が0.2〜5重量%である、項5に記載の方法。
本発明によれば、液相中において検体中の抗原又は抗体と免疫反応を起こし、固相上で測定する免疫測定法において、反応系由来の非特異反応によるブランク値の上昇を防止し、かつ免疫反応を促進させることができるため、より正確で感度の良い免疫測定法を提供することができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明は、液相中において検体中の抗原又は抗体と免疫反応を起こし、固相上で測定する免疫測定法を用いて検体中の抗原又は抗体を測定する免疫測定法において、12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤を免疫反応系に存在させて免疫反応を行なうことを特徴とする検体中の抗原又は抗体の測定におけるブランク値の低減方法に関する。
本発明の方法が適用される免疫測定法は、液相中において検体中の抗原又は抗体と免疫反応を起こし、固相上で測定する免疫測定法を用いて検体中の抗原又は抗体を測定する方法であればその態様は特に限定されない。このような免疫測定法としては、RIA法、EIA法、免疫比濁法、ラテックス凝集法、金属コロイド凝集法、イムノクロマト法などが例示できる。
EIA法の場合、例えば以下の手順(A)からなる方法が挙げられる。
工程(1):後述の固相化担体と結合できるよう修飾された一次抗体と、酵素標識二次抗体と、測定対象物質を成分として含有する試料とを混合、インキュベートし、測定対象物質とのサンドイッチ複合体をつくる。
工程(2):工程(1)でできた複合体を含む溶液を、あらかじめ、修飾された一次抗体と結合可能な抗体を固相化し、ブロッキング剤を添加した担体の反応層に添加し、上記複合体を固相に結合させる。
工程(3):反応層を、洗浄液で洗浄することにより、未反応の標識抗体などを除去する。
工程(4):反応層に基質液を添加し、発色・発光量などをモニタリングする。
本発明の方法において「液相中における免疫反応」とは、固相に結合していない遊離した抗体を用いて液相中にて抗体−抗原複合体を生成する免疫反応のことを言う。
上記の手順(A)においては、工程(1)の「固相と結合できるよう修飾された抗体」および「酵素標識抗体」が固相から遊離して未結合である状態であり、工程(1)が液相中で該抗体を抗原と反応させ抗体−抗原複合体を生成する免疫反応に該当する。
したがって、以下の手順(B)からなる方法は、本発明の適用外となる。
工程(1):一次抗体を固相化した反応層に測定対象物質を成分として含有する試料を添加、インキュベートし、測定対象物質を一次抗体に捕捉させる。
工程(2):反応層を洗浄液で洗浄することにより、一次抗体に捕捉された測定対象物質以外の試料成分を除去する。
工程(3):酵素標識二次抗体を含む溶液を反応層に添加し、一次抗体に捕捉された測定対象物質に該標識抗体を結合させる。
工程(4):反応層を、洗浄液で洗浄することにより、未反応の標識抗体などを除去する。
工程(5):反応層に基質液を添加し、発色・発光量などをモニタリングする。
以下、上記の手順(A)を例に本発明を説明するが、これにより本発明が限定されることはない。
EIA法による免疫測定法は、上記の例示のほか種々のバリエーションがあり、それぞれの方法が、既に当該技術分野において確立されている。よって、その知見を本発明に適用して、各種試料中の生体成分の量または濃度を測定することができ、その態様は特に制限されない。
本発明の実施形態の一つは、検体中の抗原又は抗体との免疫反応を12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で起こし、次いで、固相上で測定を行うことを特徴とする、検体中の抗原又は抗体の測定におけるブランク値の低減方法である。
そのような方法の一形態として、以下の工程(1)〜(4)に従って実行される、測定対象物質の測定におけるブランク値の低減方法が例示される。
工程(1):測定対象物質を含有する試料と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であってリガンドで修飾された抗体(一次抗体)を含む溶液と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であって酵素で標識された抗体(二次抗体)を含む溶液とを混合し、12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で、免疫反応により前記一次抗体、前記測定対象物質および前記二次抗体のサンドイッチ複合体をつくる。
工程(2):前記サンドイッチ複合体を含む溶液を、あらかじめ前記リガンドと結合可能な物質を固相化した担体に触れさせて、前記複合体を前記固相化担体上の抗体に結合させる。
工程(3):前記固相化担体を洗浄液で洗浄することにより、前記固相化担体上の抗体に結合していない一次抗体および二次抗体を除去する。
工程(4):前記固相化担体に前記酵素の基質を含む液を添加し、前記固相化担体上で酵素による基質の化学変化量をモニタリングすることにより測定を行う。
例えば、固相としてはビーズ、磁性粒子、マイクロタイタープレート、チューブ、膜など種々のものが使用できる。好ましくはガラスフィルターである。前記固相にはあらかじめ前記リガンドと結合可能な物質を固相化する。固相化の方法は特に限定されない。固相化担体としてマイクロタイタープレートやチューブを用いる場合は、固相化担体自体を反応容器とすることができるが、固相化担体とは別途に各種の反応容器を用いることもできる。
測定対象物質に特異的に結合する抗体としては、検体中の測定すべき物質に応じて選択されうる各種物質が使用できる。これらは市販品を用いても良いし、公知の方法により取得することも可能である。
また、これらの抗体等を、そのタンパク質中の第1級アミンあるいは遊離のスルフヒドリル基を標的に、グルタルアルデヒドやマレイミド基を導入して活性化した酵素やビオチン結合タンパク質(アビジン)等のリガンドで、目的に応じて、修飾または標識反応する方法も公知であり、特に限定されない。このような方法で、例えば、前記固相に固相化された物質と結合可能なリガンドで修飾された抗体(一次抗体)や、酵素等で標識された抗体(二次抗体)を作成することができる。これらの修飾抗体または標識抗体等は、通常水溶液として保持されるが、その組成は、それぞれの機能を損ねない範囲で、特に限定されない。
本発明の方法においては、測定対象物質を含有する試料と、前記一次抗体を含む溶液と、前記二次抗体を含む溶液とを混合し、液相中における免疫反応を12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤の存在下で行なうことを特徴とする。前記免疫反応におけるその他の条件は、特に限定されない。通常、4〜50℃の範囲内及びpH4〜9の範囲内において行なうのが好ましい。
固相と測定対象物質との結合方法も、特に限定されない。固相と測定対象物質との結合は、例えば、前記の一次抗体を修飾しているリガンドと、そのリガンドと前記固相化物質との結合を介して行われる。リガンドと固相化物質との結合原理は特に限定されず、上記のほか、固相化したストレプトアビジンとビオチン標識抗体との組合せなどを用いることができる。これらの結合にはさらに適宜公知のスペーサーを挿入しても良い。
本発明のブランク値の低減方法は、さらに前記固相をブロッキング処理する工程を含むことが好ましい。ブロッキング処理する工程は、工程(2)の前であればいつ行われてもよく、工程(1)の以前に実施してもよく、工程(1)以後に実施してもよい。
ブロッキング処理の方法は特に限定されない。例えば、手順(A)の工程(2)で用いられる担体に、あらかじめブロッキング剤を添加する方法でもよい。本発明で用いるブロッキング剤は、特に限定されない。例えばカゼイン、スキムミルク、ウシ血清アルブミン(BSA)、ゼラチンなどのほか、血液タンパク質または植物タンパク質を有効成分とするもの、兎血液成分などが挙げられる。なかでもカゼインが好ましい。
免疫反応の後、常法によりB/F分離(手順(A)では、工程(3)に該当する。)及び検出(手順(A)では、工程(4)に該当する。)を行なう。
B/F分離等に用いる洗浄液の組成は、測定対象物質に未結合の標識物を洗浄する機能を実用上保持するものであれば、特に限定されない。
また、検出に利用する酵素−基質系についても限定されない。例えば、ペルオキシダーゼやアルカリホスファターゼを用いる系が挙げられる。酵素活性の検出に用いる基質も特に限定されない。これらは、市販品を用いることができる。基質を含む基質液の組成は、その機能を損ねない範囲で、特に限定されない。
測定対象物質を成分として含有する検体(本明細書では試料とも表記する。)としては、血清、血漿、血液、髄液等の各種体液や尿等の排泄物、便等の希釈物から固形分を除去したもの、各種組織の抽出液等が挙げられ、特に限定されない。これらに希釈や前処理等の操作を行って得たものも、検体となりうる。なお、検体には必ずしも測定対象物質が成分として含有されている必要はなく、測定対象物質を成分として含有する可能性があることを前提とした検体であってもよい。
本発明の方法が適用される測定対象としては、本発明の免疫測定方法にて測定される被測定物質としては、タンパク質、脂質、糖類があり、それには例えば、各種抗原、抗体、レセプター、酵素などが含まれる。
本発明の方法においては、手順(A)で例示した工程に、適宜工程を追加または省略することができる。
本発明の方法においては、12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤を免疫反応系に存在させて免疫反応を行なうことを特徴とする。
非イオン性界面活性剤としては、HLB値が12〜20であれば特に限定されない。
HLB値の好ましい下限は12.1であり、さらに好ましくは14であり、さらに好ましくは15であり、さらに好ましくは16であり、さらに好ましくは16.3である。HLB値の好ましい上限は19であり、さらに好ましくは18.1である。
また、その構造は特に限定されないが、好ましくは、ポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤及からなる群から選ばれる化合物が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルなどの、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
そのような化合物として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(具体的には、エマルゲン108(HLB12.1)、エマルゲン109P(HLB13.6)、エマルゲン120(HLB15.3)、エマルゲン123P(HLB16.9)、エマルゲン130K(HLB18.1)、エマルゲン147(HLB16.3)、エマルゲン150(HLB18.4)(以上ポリオキシエチレンラウリルエーテル)、エマルゲン220(HLB14.2)(ポリオキシエチレンセチルエーテル)、エマルゲン320P(HLB13.9)、エマルゲン350(HLB17.8)(以上ポリオキシエチレンステアリルエーテル)、エマルゲン420(HLB13.6)、エマルゲン430(HLB16.2)(以上ポリオキシエチレンオレイルエーテル)(以上花王製、「エマルゲン」は登録商標)など)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ノニオンNS−208.5(HLB13.5)、ノニオンNS−220(HLB16.0)、ノニオン270(HLB18.7)(以上日本油脂製、「ノニオン」は登録商標)、NIKKOL BT−9(HLB13.5)(日光ケミカルズ製、「NIKKOL」は登録商標)など)、ショ糖脂肪酸エステル(例えば、DKエステルSS(HLB約19)(第一工業製薬製、「DKエステル」は登録商標)や、コスメライクM−160(HLB16)(第一工業製薬製、「コスメライク」は登録商標))、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(Triton X−100(HLB13.5)(和光純薬製、「Triton」は登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(Tween20(HLB16.7)(ナカライテスク製、「Tween」はICI Americas,Incの商標登録)などが挙げられる。
これらのほかにも、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル(日光ケミカルズ製、PBC44)(HLB12.5)、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル(花王製、エマルゲンB−66)(HLB13.2)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ製、HCO−50)(HLB13.5)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル(日本エマルジョン製、DAPE−0220)(HLB14)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(花王製、エマルゲンLS−114)(HLB14)、ポリオキシエチレンヒマシ(日光ケミカルズ製、CO−60TX)(HLB14)、ピログルタミン酸エステル(日本エマルジョン製、GPI−25)(HLB15)、ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP15)(HLB18)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(日油製、ノニオンNS270)(HLB18.7)、ポリオキシエチレン(18)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP18TX)(HLB19)、ポリオキシエチレン(20)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP20)(HLB20)、ポリオキシエチレン(30)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOLOP30)(HLB20)などが例示できる。
非イオン性界面活性剤は単一組成であっても良いし、2種以上の混合物であっても良い。非イオン性界面活性剤としては、界面活性剤として販売されている市販品を好ましく用いることができる。
本明細書において、界面活性剤のHLB値は、市販品であって該製品のHLB値がわかっている場合はその値をそのまま採用する。界面活性剤の混合物のHLB値は各成分のHLB値の加重平均となる。
HLB値がわからない場合は、例えば、界面活性剤の性質と応用(刈米孝夫著、昭和55年、幸書房発行)p.89〜97に記載されたHLB既知の乳化剤Bとの混合物の乳化試験によるHLBの測定方法により次式によって求めることができる。
HLBo=(Wa×HLBa+Wb×HLBb)/(Wa+Wb)
Wa:被検界面活性剤の重量%
Wb:HLB既知の乳化剤の重量%
HLBa:被検界面活性剤のHLB値
HLBb:HLB既知の乳化剤のHLB値
HLBo:乳化する油剤の所要HLB値
ここで、WaとWbは最適な乳化状態を示す場合の配合比を用いる。既知の乳化剤としては、HLB9以上のノニオン乳化剤が使用されており、例えばモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO)(HLB14.9)等が挙げられる。また、乳化する油剤としては一般的な炭化水素油やエステル油等が使用されており、例えば流動パラフィン(所要HLB10)が挙げられる。
あるいは、高速液体クロマトグラフィーによって求める方法も挙げられる。
本発明で使用する非イオン性界面活性剤の免疫反応系への添加濃度は特に限定されないが、免疫反応をより促進させるためには、好ましい下限は0.05重量%であり、さらに好ましい下限は0.2%である。また、ブロッキング剤を用いる場合、その効果をより高めるためには、添加濃度の好ましい上限は10重量%であり、さらに好ましくは5重量%である。
非イオン性界面活性剤の添加方法は、少なくとも免疫反応の際にその系内に非イオン性界面活性剤が存在すれば特に制限されない。たとえば、手順(A)であれば、工程(1)において非イオン性界面活性剤が免疫反応系に含まれるよう添加すればよい。
非イオン性界面活性剤は、そのまま添加しても、水溶液または分散液として添加してもよい。また、「固相と結合できるよう修飾された一次抗体」および/または「酵素標識二次抗体」を、予め、非イオン性界面活性剤を含む溶液の状態で作成しておいても良い。
本発明が適用される免疫反応系は、いくつかのステップに分かれるケースがありうる。たとえば、手順(A)であれば、工程(1)において非イオン性界面活性剤が添加されるところを、「固相と結合できるよう修飾された一次抗体」と測定対象物質との抗原抗体反応のステップと、「酵素標識二次抗体」と測定対象物質との抗原抗体反応のステップとを、別々に行っても良い。そして、この場合、いずれのステップを先に行っても良い。
このような場合は、非イオン性界面活性剤を、特定のステップのみに加えても良いし、全ての免疫反応系のステップに加えても良く、特に限定されるものではない。特定のステップのみに加える場合は、その最初のステップで添加することが好ましい。
非イオン性界面活性剤の添加時期は、少なくとも免疫反応の際にその系内に非イオン性界面活性剤が存在すれば特に制限されないが、抗原抗体反応の開始から検出・定量までの間にわたって共存させることが好ましい。
たとえば、固相化担体と結合できるよう修飾された一次抗体を含む溶液、酵素標識二次抗体を含む溶液、測定対象物質を成分として含有する試料および洗浄液などに添加しておいても良いが、特に好ましくは測定対象物質を成分として含有する試料への添加が挙げられる。
本発明によれば、液相中において検体中の抗原又は抗体と免疫反応を起こし、あらかじめブロッキング剤を添加した固相上で測定する際に、反応系由来の物質による非特異的な反応を減少させることによりブランクを下げることができる。更に免疫反応が促進されるため、S/N比が高くなり、これにより測定感度が向上する。
S/N比は、界面活性剤非添加時に比べて1・5倍以上であることが好ましく、さらに2倍以上であることが好ましく、さらに3倍以上であることが好ましい。
ブランクは、界面活性剤非添加時に比べて7割以下であることが好ましく、さらには5割以下であることが好ましい。
より精度よい測定のためには、S/N比の向上とブランクの低減は、その両方が改善されていることが好ましい。具体的にはS/N比1.5倍以上かつブランク7割以下であることが好ましい。さらにS/N比2倍以上かつブランク7割以下であることが好ましく、さらにS/N比3倍以上かつブランク5割以下であることが好ましい。
これは、担体と抗体または抗原の疎水領域同士による非特異結合が、該界面活性剤によって可溶化され、該界面活性剤の持つ親水性によって反応液中に分散され、洗浄液によって除去されやすくなるためである。また、担体に吸着した抗体や抗原が反応液中に分散されることで、反応効率が高くなるためである。
液相での反応は、前記サンドイッチ複合体に該界面活性剤が作用してから担体に結合という順で進むので、複合体を作らない遊離抗体が水溶液中でコーティングされて可溶化し、担体に非特異結合する力が弱まると考えられる。
なお、上記の例示では、測定物質を抗体ではさむ形態のサンドイッチ複合体を用いる方法について述べたが、本発明の本質は、上記のとおり、本発明で用いる界面活性剤が疎水領域同士による非特異結合に影響を与える点にあるので、そのような形態に限定されない。例えば、測定物質と抗原が結合する形態を含むサンドイッチ複合体を用いる方法であってもよい。このような方法として、例えば、測定物質を抗原ではさむ形態のサンドイッチ複合体を用いる方法が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
HLB値 10.5のポリオキシエチレン(5)アルキルエーテル(花王製、エマルゲン705)、または18.1のポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)を、0.2 重量%となるよう添加した抗原前処理液を用いて検討した。対照としてポリエチレングリコール(PEG)4000を0.2重量%となるよう添加した前処理液、またはPEGや界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
0.2重量%の各種界面活性剤等(表1に記載)を含む前処理液を用いて、抗原濃度が0.86ng/mlとなるよう抗原液を希釈処理した。
以下の手順からなる方法を液相反応として反応を行った。
(1)POCube専用13連容器の試薬ウェルに5ng/mlビオチン標識アデノウイルス抗体液Aと0.2ng/mlアルカリホスファターゼ標識抗体液Bをそれぞれ70μlずつ添加した。
(2)(1)で添加した該試薬ウェルから抗体液Aを30μl、抗体液Bを40μl吸引し、別の試薬ウェルに添加して混合した。
(3)該13連容器の検体ウェルに希釈処理済抗原液を150μl添加した。ブランクとしては抗原を含まない前処理液を150μl添加した。
(4)(2)で作製した抗体液Aと抗体液Bの混合液を含むウェルに、(3)で用意した抗原液(またはブランク)のうち100μlを添加して混合し、40℃で4分間反応させ、抗原−抗体のサンドイッチ複合体を形成した。
(5)POCube専用反応容器(第一抗体に結合したリガンドを特異的に認識するリガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタ(抗ビオチン抗体を結合させたガラスフィルター固相)を含む容器)に、1重量%カゼインを含むブロッキング剤を50μl添加した後、(4)で作製した混合液を該POCube専用反応容器に150μl添加し、抗原−抗体のサンドイッチ複合体を反応容器に結合させた。
(6)該13連容器の試薬ウェルに分注したB/F分離用緩衝液で洗浄し、該13連容器の試薬ウェルに分注した発色基質30μlを添加し、発光強度を測定した。
以下の手順からなる方法を固相反応として反応を行った。
(1)POCube専用13連容器の試薬ウェルに5ng/mlビオチン標識アデノウイルス抗体液Aと0.2ng/mlアルカリホスファターゼ標識抗体液Bをそれぞれ70μlずつ添加した。
(2)該13連容器の検体ウェルに希釈処理済抗原液を150μl添加した。ブランクとしては抗原を含まない前処理液を150μl添加した。
(3)POCube専用反応容器(第一抗体に結合したリガンドを特異的に認識するリガンド捕捉剤が結合された多孔性フィルタ(抗ビオチン抗体を結合させたガラスフィルター固相)を含む容器)に1重量%カゼインを含むブロッキング剤を50μl添加した後、(1)でウェルに添加した標識抗体液A70μlのうち、25μlを添加し、40℃で3分間反応させ、抗体を反応容器に結合させた。
(4)該13連容器の試薬ウェルに予め分注しておいたB/F分離用緩衝液で洗浄した後、該反応容器に検体を含む前処理液を添加し、40℃で3分間反応させ、抗原−抗体免疫反応を起こした。
(5)該反応容器に(1)でウェルに添加した標識抗体液B70μlのうち、35μlを添加し、40℃で3分間反応させ、抗原−抗体のサンドイッチ複合体を形成した。
(6)該13連容器の試薬ウェルに分注したB/F分離用緩衝液で洗浄した後、該13連容器の試薬ウェルに分注した発色基質30μlを添加し、発光強度を測定した。
結果を表1に示す。
液相反応での検討において、非イオン性界面活性剤でありHLB値18.1のポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)を前処理液に添加すると、ブランクが低く、高いS/N値を示した。
これに対し、PEG4000の場合は、対照(添加物なし)と比較してブランク、S/N比ともに目立った改善は見られなかった。また、非イオン界面活性剤であっても、HLB値10.5のポリオキシエチレン(5)アルキルエーテルの場合は、目立った改善は見られなかった。
また、固相反応での検討では、すべての試験において目立った改善は見られなかった。
実施例2
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
HLB値 10.5のポリオキシエチレン(5)アルキルエーテル(花王製、エマルゲン705)、または18.1のポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)を、0.2 重量%となるよう添加した抗原前処理液を用いて検討した。対照としてポリエチレングリコール(PEG)4000を0.2 重量%となるよう添加した前処理液、またはPEGや界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
実施例1に記載の液相反応と同様の手順で反応を行った。
同様の検討を、ブロッキング剤を添加せずに行い、それぞれの発光強度を測定した。
結果を表2に示す。
液相反応での検討において、非イオン性界面活性剤でありHLB値18.1のポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)を前処理液に添加すると、ブロッキング剤を添加しない場合に比べ、添加した場合は非イオン性界面活性剤によるブランク低減効果が顕著に見られた。S/N比もブロッキング剤を添加しない場合に比べ添加した場合のほうが顕著に向上した。
実施例3
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ナカライテスク製、Tween20)(HLB16.7)、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬製、コスメライクM−160)(HLB16)、ポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)(HLB18.1)を、0.2重量%となるよう添加した前処理液を用いて検討した。対照としてポリエチレングリコール(PEG)400、PEG4000、PEG20000を0.2 重量%となるよう添加した前処理液、または界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
0.2重量%の各種界面活性剤等(表3に記載)を含む前処理液を用いて、抗原濃度が0.86ng/mlとなるよう抗原液を希釈処理した。
実施例1に記載の液相反応と同様の手順で反応を行った。
結果を表3に示す。
非イオン性界面活性剤でありHLB値13〜20のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ナカライテスク製、Tween20)(HLB16.7)、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬製、コスメライクM−160)(HLB16)、ポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)(HLB18.1)を添加した場合、ブランクが低く、高いS/N値を示した。
これに対し、PEG400、PEG4000、PEG20000の場合は、対照(添加物なし)と比較してブランク、S/N比ともに目立った改善は見られなかった。
実施例4
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
界面活性剤として、POE(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル(日光ケミカルズ製、PBC44)(HLB12.5)、POEトリベンジルフェニルエーテル(花王製、エマルゲンB−66)(HLB13.2)、POE硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ製、HCO−50)(HLB13.5)、POEポリオキシプロピレンデシルエーテル(日本エマルジョン製、DAPE−0220)(HLB14)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(花王製、エマルゲンLS−114)(HLB14)、POEヒマシ(日光ケミカルズ製、CO−60TX)(HLB14)、ピログルタミン酸エステル(日本エマルジョン製、GPI−25)(HLB15)、POE(15)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP15)(HLB18)、POEノニルフェニルエーテル(日油製、ノニオンNS270)(HLB18.7)、POE(18)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP18TX)(HLB19)、POE(20)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOL NP20)(HLB20)、POE(30)ノニルフェニルエーテル(日光ケミカルズ製、NIKKOLOP30)(HLB20)を、それぞれ0.2重量%となるよう添加した前処理液、または界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
0.2重量%の各種界面活性剤等(表4に記載)を含む前処理液を用いて、抗原濃度が0.86ng/mlとなるよう抗原液を希釈処理した。
実施例1に記載の液相反応と同様の手順で反応を行った。
結果を表4に示す。
非イオン性界面活性剤でありHLB値12.5〜20の各種非イオン性界面活性剤を添加した場合、対象(界面活性剤なし)に比べ、ブランクが低く、高いS/N値を示した。
実施例5
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
界面活性剤としてHLB値 10.5のポリオキシエチレンアルキルエーテル(花王製、エマルゲン705)、および12.1、16.3、18.1のポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王製、エマルゲン108、エマルゲン147、エマルゲン130K)を、0.2 重量%となるよう添加した前処理液を用いて検討した。対照として界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
0.2 重量%の各種界面活性剤を含む前処理液を用いて、抗原濃度が0.86 ng/mlとなるよう抗原液を希釈処理した。
実施例1に記載の液相反応と同様の手順で反応を行った。
結果を表5に示す。
添加した界面活性剤のHLB値が高いほど、ブランクが低く、高いS/N値を示した。
実施例6
各種界面活性剤の効果を下記のサンドイッチ法によるアデノウイルス抗原の酵素免疫測定法により調べた。
界面活性剤としてHLB値18.1のポリオキシエチレン(41)ラウリルエーテル(花王製、エマルゲン130K)を用い、0.005〜20 重量%となるよう前処理液に添加して検討した。対照として界面活性剤を含まない前処理液を用いて検討した。
測定操作は東洋紡社製小型化学発光免疫自動分析装置POCube(東洋紡社製)を用いて以下の様に行った。
実施例1に記載の液相反応と同様の手順で反応を行った。
結果を表6に示す。
0.005〜10重量%の範囲において、ブランクが低く、高いS/N値を示した。
本発明により、免疫反応における非特異反応を軽減し、高感度化することができた。臨床現場における測定で非特異反応による偽陽性を抑え、対象物質を高感度で測定することも非常に容易であることからも、産業界に大きく寄与することが期待される。

Claims (8)

  1. 検体中の抗原又は抗体との免疫反応を12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で起こし、次いで、固相上で測定を行うことを特徴とする、検体中の抗原又は抗体の測定におけるブランク値の低減方法であって、検体中の抗原又は抗体の測定がアデノウイルス抗原の免疫測定を含む、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、以下の工程(1)〜(4)に従って実行される、測定対象物質の測定におけるブランク値の低減方法。
    工程(1):測定対象物質を含有する試料と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であってリガンドで修飾された抗体(一次抗体)を含む溶液と、前記測定対象物質と結合可能な抗体であって酵素で標識された抗体(二次抗体)を含む溶液とを混合し、12〜20のHLB値を有する非イオン性界面活性剤が存在する液相中で、免疫反応により前記一次抗体、前記測定対象物質および前記二次抗体のサンドイッチ複合体をつくる。
    工程(2):前記サンドイッチ複合体を含む溶液を、あらかじめ前記リガンドと結合可能な物質を固相化した担体に触れさせて、前記複合体を前記固相化担体上の抗体に結合させる。
    工程(3):前記固相化担体を洗浄液で洗浄することにより、前記固相化担体上の抗体に結合していない一次抗体および二次抗体を除去する。
    工程(4):前記固相化担体に前記酵素の基質を含む液を添加し、前記固相化担体上で酵素による基質の化学変化量をモニタリングすることにより測定を行う。
  3. 前記固相をブロッキング処理する工程を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記非イオン性界面活性剤のHLB値が16〜19である、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. 記液相中の非イオン性界面活性剤の濃度が0.005〜10重量%である、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の方法。
  6. 記液相中の非イオン性界面活性剤の濃度が0.2〜5重量%である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. 検体が体液又は組織抽出液である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ、ピログルタミン酸エステル、ポリオキシエチレン(15)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(18)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ノニルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレン(30)ノニルフェニルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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