JP2010012504A - レーザ溶接構造部材およびその製造方法 - Google Patents

レーザ溶接構造部材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010012504A
JP2010012504A JP2008175985A JP2008175985A JP2010012504A JP 2010012504 A JP2010012504 A JP 2010012504A JP 2008175985 A JP2008175985 A JP 2008175985A JP 2008175985 A JP2008175985 A JP 2008175985A JP 2010012504 A JP2010012504 A JP 2010012504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
laser welded
structural member
welding
welded portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008175985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4968201B2 (ja
Inventor
Hironori Fujimoto
博紀 富士本
Eisuke Nakayama
英介 中山
Takashi Imamura
高志 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2008175985A priority Critical patent/JP4968201B2/ja
Publication of JP2010012504A publication Critical patent/JP2010012504A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4968201B2 publication Critical patent/JP4968201B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】溶接部の引張せん断強度および剥離強度がいずれも高いレーザ溶接構造部材を提供する。
【解決手段】折り曲げ部に続くフランジ7を有する鋼板4と、他の一の鋼板5とをフランジ7で重ね合わせ、重ね合わせ部に、第1のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部Aを形成し、第1のレーザ溶接部Aの温度がMf点未満に低下した後に、形成された第1のレーザ溶接部Aに関して折り曲げ部の反対側となる第1のレーザ溶接部Aの近傍の領域に、第2のレーザ溶接を行って第2のレーザ溶接部Bを形成するとともに、第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部Aの熱影響部を焼き戻し処理して第1の熱影響部の硬さを第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ溶接構造部材およびその製造方法に関し、具体的には、溶接部の引張せん断強度および剥離強度がいずれも高いことから、例えば自動車用衝撃吸収部材として用いるのに好適なレーザ溶接構造部材とその製造方法とに関する。
周知のように、自動車の車体は、成形されたパネルを重ね合わせ部でスポット溶接して箱状に組み立てることにより製造される。また、荷重や応力が集中する要所に配置される、主に閉じた断面形状を有する補強部材(例えばサイドメンバー、サイドシル、ルーフレールサイド等)も、プレス成形されたハット状部材をそのフランジ部で重ね合わせてスポット溶接することによって、組み立てられてきた。
近年、自動車の車体のよりいっそうの高強度化や高剛性化を目的として、自動車の車体を構成する鋼板として高張力鋼板が積極的に採用されているとともに、上述したスポット溶接に替えてレーザ溶接を用いることが検討されている。
例えば特許文献1には、溶接金属での破断を防止し、良好な衝撃吸収特性を得るために、閉断面構造の衝撃吸収部材を構成するハット断面形状の鋼板と、フラット形状の鋼板またはハット断面形状の鋼板とを、ハット断面形状の鋼板のフランジ部で重ね合わせてレーザ溶接する際に、フランジ部の重ね合わせ面での溶融幅Wが板厚tの1.4倍以上3.0倍以下となるように連続溶接する方法に係る発明が開示されている。
特許文献2には、溶接金属での破断を防止し、良好な継手強度を得るために、被溶接部材の重ね継手をレーザ溶接する際に、被溶接部材の幅(Ws)に対するレーザ溶接部の溶接長さ(Lb)の比率(Lb/Ws)が0.6以上である場合にはレーザ溶接部の溶融幅(Wb)の板厚(t)に対する比率(Wb/t)を1以上3以下とし、被溶接部材の幅(Ws)に対するレーザ溶接部の溶接長さ(Lb)の比率(Lb/Ws)が0.6未満である場合にはレーザ溶接部の溶融幅(Wb)の板厚(t)に対する比率(Wb/t)を1.7以上3以下とする方法に係る発明が開示されている。
さらに、特許文献3には、炭素当量Ceqが0.35%(本明細書では組成に関する「%」は「質量%」を意味するものとする)を超える高張力鋼板をレーザ溶接する際に、溶接レーザビームが通過して1秒間以上経過した後に、Ac点直下かつ400℃以上の温度に0.1秒間以上10分間以内の時間で溶接金属を含む部分を部分的に加熱する加熱手段(レーザビーム、アークプラズマによる加熱、シーム溶接による通電加熱、高周波による誘導加熱)を用いて、高張力鋼板のレーザ溶接部を熱処理する方法に係る発明が開示されている。
特開2002−79388号公報 特開2002−79387号公報 特開2004−209497号公報
高張力鋼板からなるレーザ溶接構造部材において、母材である鋼板の高強度化に見合うだけの溶接継手の強度、具体的には引張せん断強度および剥離強度がともに得られないと、衝突の際に付与される荷重により、溶接継手が低い荷重で破断し、レーザ溶接構造部材が設計の狙い通りの衝突性能を発揮できない。
衝突の際にレーザ溶接構造部材の溶接継手に生じる変形の形態は、せん断と、剥離とが複合した形態となるので、レーザ溶接構造部材が設計の狙い通りの衝突性能を発揮するには、溶接継手の引張せん断強度および剥離強度をいずれも高める必要がある。
しかしながら、上述した特許文献1〜3のいずれにより開示された発明に基づいても、溶接継手の引張せん断強度および剥離強度をいずれも、母材である鋼板の高強度化に見合う程度に高めることはできない。
すなわち、特許文献1、2により開示された発明は、レーザ溶接部の溶融幅を大きくするものであるので、引張せん断強度を高めることは確かに可能であるが、剥離強度を高めることができない。また、特許文献3により開示された発明では、溶接部周辺が軟化するため、剥離強度は高めることができる可能性はあるが、引張せん断強度を高めることはできない。
本発明は、折り曲げ部、およびこの折り曲げ部に続くフランジを有する一の鋼板と、他の一または複数の鋼板とをこのフランジで重ね合わせ、この重ね合わせ部に、第1のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部を形成し、この第1のレーザ溶接部の温度がMf点未満に低下した後に、形成された第1のレーザ溶接部に関して折り曲げ部の反対側となる第1のレーザ溶接部の近傍の領域に、第2のレーザ溶接を行って第2のレーザ溶接部を形成するとともに、この第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理してこの熱影響部の硬さを第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下とすることによってレーザ溶接構造部材を製造することを特徴とするレーザ溶接構造部材の製造方法である。
別の観点からは、本発明は、折り曲げ部、およびこの折り曲げ部に続くフランジを有する一の鋼板と、他の一または複数の鋼板とをフランジで重ね合わせて構成され、この重ね合わせ部に形成された、第1のレーザ溶接部および第2のレーザ溶接部を有するレーザ溶接構造部材であって、第2のレーザ溶接部が、第1のレーザ溶接部に関して折り曲げ部の反対側となる第1のレーザ溶接部の近傍の領域に形成されるとともに、第1のレーザ溶接部の熱影響部の硬さが、第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下であることを特徴とするレーザ溶接構造部材である。
これらの本発明において「近傍の領域」とは、第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理することが可能な領域をいう。また、これらの本発明において「熱影響部の硬さ」とは、重ね合わせ面の表面から板厚方向に0.2mm離れた位置における熱影響部の硬さの平均値を意味する。
これらの本発明では、(a)第2のレーザ溶接部が、その中心が第1のレーザ溶接部の中心から{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下(符号tは重ね合わせた全ての鋼板の合計の板厚(mm)を意味する)離れて、形成されること、(b)第2のレーザ溶接により、第1のレーザ溶接部の熱影響部は400℃以上Ac点以下の温度に加熱されること、(c)一の鋼板が、フランジが縁部をなすハット状の断面を有することが、それぞれ望ましい。
さらに、これらの本発明では、レーザ溶接構造部材が、フランジが延びる方向へ負荷される衝撃荷重によってこの方向へ圧潰する機能を有する自動車用衝撃吸収部材であることが、例示される。
本発明により、溶接部の引張せん断強度および剥離強度がいずれも高いレーザ溶接構造部材を提供することができ、これにより、レーザ溶接構造部材の溶接継手が低い荷重で破断することを防止できるため、このレーザ溶接構造部材は例えば自動車用衝撃吸収部材として用いるのに好適であり、自動車の衝突安全性の向上に寄与することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
本実施の形態では、折り曲げ部、およびこの折り曲げ部に続くフランジを有する一の鋼板と、他の一の鋼板(または複数の鋼板)とをこのフランジで重ね合わせ、この重ね合わせ部に、第1のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部を形成した後に第2のレーザ溶接を行う。このようにして、上述した一の鋼板と、他の一の鋼板(または複数の鋼板)とをフランジで重ね合わせて構成され、この重ね合わせ部に形成される第1のレーザ溶接部および第2のレーザ溶接部を有するレーザ溶接構造部材を製造する。
本実施の形態の特徴は、この第2のレーザ溶接部を形成する第2のレーザ溶接を、先に形成された第1のレーザ溶接部の温度がMf点未満に低下した後であって、この第1のレーザ溶接部に関して折り曲げ部の反対側となる第1のレーザ溶接部の近傍の領域に行うことにより、第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理して、第1のレーザ溶接部の熱影響部の硬さを第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下とする点にある。そこで、この特徴を、本発明の原理とともに、説明する。
上述したように、強度および信頼性が高いレーザ溶接構造物材を製造するためには、溶接部の引張せん断強度および剥離強度を高い次元で両立する必要がある。本発明者らは、溶接継手の引張せん断強度および剥離強度それぞれの支配因子を鋭意検討した結果、以下に列記する知見(i)および(ii)を得た。
(i)引張せん断強度に関して
溶接継手に付与されるせん断荷重は、接合界面全体の広い範囲により分担されることとなるため、ひずみが接合界面全体に発生し、溶接継手は接合界面で破断することが多い。このため、引張せん断強度は、接合界面における「溶接金属の硬さ」と「接合幅」との積によって支配される。すなわち、引張せん断強度は、溶接金属の硬度の上昇もしくは接合幅の増加によって、増加する。
(ii)剥離強度
溶接継手に剥離方向の荷重が負荷されると、溶接部の熱影響部の近傍に部分的にひずみが集中するため、溶接継手はこの熱影響部付近で破断することが多い。このように、剥離強度は、ひずみが集中する熱影響部の部分的な延性によって、支配される。つまり、ひずみの集中部が変形して限界ひずみに達すると、溶接継手が破断する。熱影響部が硬化してその延性が低下すると、少ないひずみ量で破断に達するので、剥離強度が低下する。すなわち、剥離強度は、熱影響部の硬さの低下により、増加する。
本発明者らは、これらの知見(i)および(ii)に基づき、レーザ溶接を二回に分けて行って引張せん断強度および剥離強度を向上すること、すなわち、1回目の第1のレーザ溶接により形成する第1のレーザ溶接部の近傍に、2回目の第2のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部の溶接金属とは異なる位置に第2のレーザ溶接部の溶接金属を形成して、接合幅の拡大による引張せん断強度の向上と、第2のレーザ溶接の際に生じる溶接熱により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻してその硬さを低下して局部延性を向上することによる剥離強度の向上とを、ともに図ることを、以下に説明する基礎試験を行って検討した。
図1は、この基礎試験における引張せん断強度の評価用試験片2を示す説明図であり、図2は、この基礎試験における剥離強度の評価用試験片3を示す説明図である。
この基礎試験では、供試材として980MPa材(JSC980Y)からなる板厚1.2mmの高張力鋼板4、5を重ね合わせ、この重ね合わせ部にYAGレーザ溶接機を用いて、出力3.5kW、溶接速度1.8m/min、集光スポット径0.6mm、連続発振モードで第1のレーザ溶接および第2のレーザ溶接を行うことにより、図1に示す引張せん断強度の評価用試験片2、および図2に示す剥離強度の評価用試験片3を製作した。なお、試験片2、3の幅はいずれも30mmとした。
レーザ溶接の順序(A→B:溶接部Aをレーザ溶接した後に溶接部Bをレーザ溶接する場合、B→A:溶接部Bをレーザ溶接した後に溶接部Aをレーザ溶接する場合)と、ビード中心間距離dとを変化させて、引張せん断強度および剥離強度を調査した。なお、本基礎実験では、図2に示すように、縦壁側の溶接部を溶接部Aとし、反縦壁側の溶接部を溶接部Bとした。また、ビード中心間距離dは、溶接部Aおよび溶接部Bそれぞれの中心の間の距離とした。
図3は、剥離強度の評価結果を示すグラフであり、剥離強度比とビード中心間距離dとの関係を示す。ここで、剥離強度比とは、一回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の剥離強度に対する二回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の剥離強度の比(二回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の剥離強度/一回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の剥離強度)である。
図3にグラフで示すように、剥離強度は、第1のレーザ溶接により溶接部Aを形成した後に第2のレーザ溶接を行い、溶接部Bを形成することにより、ビード中心間距離dが特に0.5mm以上2.0mm以下の範囲において大幅に向上する。一方、第1のレーザ溶接により溶接部Bを形成した後に第2のレーザ溶接を行い溶接部Aを形成する場合には、ビード中心間距離dに関わらず剥離強度は殆ど向上しない。
一方、図4は、引張せん断強度の評価結果を示すグラフであり、引張せん断強度比とビード中心間距離dとの関係を示す。ここで、引張せん断強度比とは、一回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の引張せん断強度に対する二回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の引張せん断強度の比(二回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の引張せん断強度/一回のレーザ溶接によるレーザ溶接部の引張せん断強度)である。なお、図4において、●印と○印は殆ど重なっている。
図4にグラフで示すように、引張せん断強度は、溶接部Aおよび溶接部Bに対する溶接の順序に関わらず、第1のレーザ溶接を行った後に第2のレーザ溶接を行うことにより、向上する。
次に、第1のレーザ溶接を行い溶接部Aを形成した後に、第2のレーザ溶接を行い溶接部Bを形成することによって剥離強度が向上する理由を説明する。
図5(a)は、ビード中心間距離dが0mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の溶接方向に直交する方向の硬度分布を示すグラフであり、図5(b)は、ビード中心間距離dが1.0mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の溶接方向に直交する方向の硬度分布を示すグラフであり、さらに、図5(c)は、ビード中心間距離dが2.5mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の溶接方向に直交する方向の硬度分布を示すグラフである。なお、図5の横軸は、溶接方向に直交する方向の溶接部Aの中心からの距離を表す。
上述した図3のグラフにも示すように、図5(a)または図5(c)に示す場合は、ビード中心間距離dが0mmまたは2.5mmであって一回溶接に比べ剥離強度が殆ど向上しない場合であり、図5(b)に示す場合は、ビード中心間距離dが1.0mmであって一回溶接に比べ剥離強度が大幅に向上する場合である。なお、図5(a)〜図5(c)に示す断面は、硬度分布を測定した、溶接部を含む断面である。
図5(a)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが0mmである場合には、第1のレーザ溶接部である溶接部Aの熱影響部のビッカース硬さはおよそ410程度と、非常に硬い。これに対し、図5(b)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが1mmである場合には、溶接部Aの熱影響部のビッカース硬さはおよそ340程度に低下する。さらに、図5(c)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが2.5mmである場合には、溶接部Aの熱影響部のビッカース硬さは400程度と硬い。つまり、剥離の際にひずみが集中する、縦壁側に位置する溶接部Aの熱影響部の硬さを低下することによって、剥離強度を高めることが可能になる。
図6は、第1のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部である溶接部Aを形成した後に第2のレーザ溶接により第2のレーザ溶接部である溶接部Bを形成した場合における、溶接部Aの熱影響部の温度履歴を、溶接部Aの熱影響部(溶接部Aの中心から縦壁側に0.8〜1.0mmの位置の重ね合わせ面)に埋め込んだ熱電対によって測定した結果を示すグラフであり、図6(a)〜図6(d)はビード中心間距離dがそれぞれ0mm、0.5mm、2.0mm、3.0mmである場合を示す。図6(a)〜図6(d)のグラフにおいて、左側に位置するピークは第1のレーザ溶接による温度変化を示し、右側に位置するピークは第2のレーザ溶接による温度変化を示す。
図6(a)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが0mmである場合は、第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部である溶接部Aの熱影響部がAc点(約700度)以上の温度に加熱されており、第2のレーザ溶接により溶接部Aが再度焼き入れされるため、溶接部Aの熱影響部の硬さが低下しない。これに対し、図6(b)および図6(c)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが0.5mm、2mmである場合には、溶接部Aの熱影響部は400℃以上Ac点以下の温度に加熱されるので、溶接部Aの熱影響部は、焼き戻し処理されて硬さが低下する。さらに、図6(d)にグラフで示すように、ビード中心間距離dが3.0mmである場合には、第2のレーザ溶接により溶接部Aの熱影響部が到達する温度は300℃程度と低いため、十分な焼き戻し効果を得ることができず、溶接部Aの熱影響部の硬さは低下しない。
図6(a)〜図6(d)にグラフで示す結果から、第2のレーザ溶接により、第1のレーザ溶接部の熱影響部は400℃以上Ac点以下の温度に加熱されることが望ましいことがわかる。
さらに、第1のレーザ溶接により溶接部Bを形成した後に第2のレーザ溶接により溶接部Bより縦壁側の溶接部Aを形成してしまうと、剥離の際にひずみが集中する縦壁側の溶接部Aの熱影響部の硬度が低下せずに高いままとなるため、剥離強度を向上することはできない。
次に、第1のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部である溶接部Aを形成した後に第2のレーザ溶接により第2のレーザ溶接部である溶接部Bを形成することによって、引張せん断強度が向上する理由を説明する。
引張せん断強度は、上述したように、溶接金属の硬さと接合幅との積に支配される。第2のレーザ溶接を行うことにより第1のレーザ溶接部である溶接部Aの硬度は若干低下するものの、第1のレーザ溶接および第2のレーザ溶接を行うことにより接合幅が大幅に増加するので、全体として引張せん断強度が向上する。
次に、引張強度が980MPaであるとともに板厚が異なる種々の高張力鋼板を重ね合わせて、ビード中心間距離を変更しながら、第1のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部である溶接部Aをレーザ溶接した後に第2のレーザ溶接により第2のレーザ溶接部である溶接部Bをレーザ溶接して、剥離強度および引張せん断強度に及ぼす、重ね合わせた綱板の合計板厚(総板厚)、およびビード中心間距離の影響を調査した。
図7は、調査結果をまとめて示すグラフである。図7のグラフにおける○印は、引張りせん断強度および剥離強度が、いずれも、溶接部Bのレーザ溶接を行わずに溶接部Aのみレーザ溶接を行った場合に対して1.2倍以上に向上したものを示し、また×印はこの場合に剥離強度が1.2倍未満であったものを示す。
図7にグラフで示すように、重ね合わせた全ての鋼板の合計の総板厚をt(mm)とすると、○印で示す引張りせん断強度および剥離強度がともに良好となるビード中心間距離は、{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下であることがわかる。すなわち、第2のレーザ溶接部は、その中心が第1のレーザ溶接部の中心から{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下離れて、形成されることが望ましいことがわかる。
図8(a)〜図8(f)は、本実施の形態のレーザ溶接構造部材の構造例を示す説明図である。
以降の説明は、図8(b)に示すダブルハット形状の断面を有するレーザ溶接構造部材6bを参照しながら行うが、図8(a)、図8(c)〜図8(f)に示すレーザ溶接構造部材6a、6c〜6fについても同様に適用される。図8(b)に示すレーザ溶接構造部材6bの溶接状況を、図2も参照しながら説明する。
本実施の形態では、図2に示すように、第1のレーザ溶接によりフランジ部7に第1のレーザ溶接部である溶接部Aを形成する。そして、この溶接部Aの温度がMf点未満に低下した後に、溶接部Aに対して縦壁側すなわち折り曲げ部とは反対側の領域に第2のレーザ溶接を行って第2のレーザ溶接部である溶接部Bを形成する。このようにして、図8(b)に示すレーザ溶接構造部材6bが製造される。
この第2のレーザ溶接の入熱によって、第1のレーザ溶接部である溶接部Aの熱影響部は焼き戻し処理され、焼き戻し処理後の溶接部Aの熱影響部の硬さが溶接部Bの硬さの90%以下となるように、第2のレーザ溶接を行う。
ここで、溶接部Aおよび溶接部Bそれぞれのビード中心間距離dは、重ね合わせた鋼板4、5の総板厚をt(mm)とすると、総板厚tが1.2mm以上3.6mm以下の範囲では、{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下の範囲であることが望ましい。
例えば、板厚1.2mm程度同士の2枚の鋼板4、5をレーザ溶接する場合、ビード中心間距離dは0.5mm以上2.0mm以下の範囲とすることが望ましい。より好適には1.0mm以上1.5mm以下である。
第2のレーザ溶接により、溶接部Aの熱影響部は400度以上Ac点(700度)以下の温度に加熱され、溶接部Aの熱影響部が焼き戻し処理されるために硬さが低下する。第2のレーザ溶接による溶接部Aの熱影響部の温度が、400度未満であると硬さが十分に低下せず、またAc点を超えると再度焼き入れが起こり、硬さが上昇する。
第2のレーザ溶接は、第1のレーザ溶接を終了した溶接部Aの温度がMf点未満に低下した後に、例えば、第1のレーザ溶接を完了した後2秒間程度経過した時に行うことにより、十分な焼き戻し効果を得ることができる。
本実施の形態の鋼板4、5は、炭素鋼であればよく、特に、引張強度が440MPa以上である高張力鋼板に好適である。この鋼板の板厚は0.7mm以上2.3mm以下であることが望ましい。
図8(a)〜図8(f)に例示するように、本実施の形態のレーザ溶接構造部材6a〜6fは、折り曲げ部と折り曲げ部に続くフランジ7とを有する一の鋼板4、4−1と、他の一又は複数の鋼板5、4−2とをフランジ7で重ね合わせて、フランジ7をレーザ溶接して構成される部材であればよい。つまり、一の鋼板4が、そのフランジ7が縁部をなすハット状の断面を有することが、望ましい。
図8(a)に示すレーザ溶接構造部材6aは、ハット型断面に加工した部材4に板状の部材5をフランジ7で重ね合わせ溶接したものである。
図8(b)に示すレーザ溶接構造部材6bは、ハット型断面に加工した2枚の部材4、5同士を、それぞれの底部が反対側となるようにフランジ7で重ね合わせ溶接したダブルハット状のものである。
図8(c)に示すレーザ溶接構造部材6(c)は、ハット型断面に加工した2枚の部材4、5同士を、それぞれの底部が同じ方向となるようにフランジ7で重ね合わせ溶接したものである。
図8(d)は、フランジを有する部材4と、板状の部材5とをフランジ7で重ね合わせ溶接したものである。
図8(e)は,ハット型断面に加工した2枚の部材4−1、4−2同士を、それぞれの底部が同じ方向となるように配置し、さらに板状の部材5をフランジ7で重ね合わせて溶接したものである。
さらに、図8(f)は、部材4−1、5からなるダブルハット状の構造部材の内部にハット型断面の部材4−2を配置し、フランジ7で重ね合わせ溶接したものである。
なお、図8(a)〜図8(f)に示すレーザ溶接構造部材6a〜6fは、いずれも、長手方向に一様な断面を有する場合であるが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、長手方向で断面形状が変化する部材についても同様に適用できることはいうまでもない。
本実施の形態のレーザ溶接構造部材は、フランジが延びる方向へ負荷される衝撃荷重によってこの方向へ圧潰する機能を有する自動車用部品、例えばサイドメンバー等の自動車用衝撃吸収部材に用いるのに好適である。
本実施の形態におけるレーザ溶接方法は、特に限定されないが、例えばYAGレーザ、ディスクレーザ、ファイバーレーザ、炭酸ガスレーザ、さらにはLDレーザ等の溶接機による溶接方法を用いることができる。また、溶接方法として、1つのトーチで第1のレーザ溶接を行い、その後、第2のレーザ溶接を行なう方法や、1つのビームを2つに分岐し連続的に第1のレーザ溶接と第2のレーザ溶接とを行う方法がある
次に、本実施の形態のレーザ溶接構造部材の溶接形態を説明する。ここでは、レーザ溶接構造部材が、両ハット部材により構成される場合で説明する。
図9(a)〜図9(j)は、本実施の形態のレーザ溶接構造部材8a〜8jの溶接形態を示す説明図である。
これらのレーザ溶接構造部材8a〜8jは、重ね合わせたフランジ9、10に第1のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部11を形成し、次いで第2のレーザ溶接を行って第2のレーザ溶接部12を形成することにより、製造される。第1のレーザ溶接部11および第2のレーザ溶接部12それぞれのビード中心間距離は、いずれも、{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下となるようにした。
図9(a)に示すレーザ溶接構造部材8aは、フランジ9、10の端部に平行に連続した直線状の第1のレーザ溶接部11および第2のレーザ溶接部12が形成される。
図9(b)に示すレーザ溶接構造部材8bは、フランジ9、10の端部に沿い連続した曲線状の第1のレーザ溶接部11および第2のレーザ溶接部12が形成される。
図9(c)に示すレーザ溶接構造部材8cは、フランジ9の端部に平行に連続した直線状の第1のレーザ溶接部11と、隅肉溶接により直線状の溶接部12とが形成される。
図9(d)に示すレーザ溶接構造部材8dは、フランジ9、10の端部に平行に非連続の直線状の第1のレーザ溶接部11および第2のレーザ溶接部12が形成される。
図9(e)に示すレーザ溶接構造部材8eは、始終端を折り曲げた第1のレーザ溶接部11と、非連続の直線状の第2のレーザ溶接部12とが形成される。
図9(f)、図9(g)に示すレーザ溶接構造部材8f、8gは、C字状の第1のレーザ溶接部11の中に第2のレーザ溶接部12が形成される。
図9(h)に示すレーザ溶接構造部材8hは、C字状の第1のレーザ溶接部11の中に、C字状の第2のレーザ溶接部12が形成される。
図9(i)に示すレーザ溶接構造部材8iは、楕円状の第1のレーザ溶接部11の中に、楕円状の第2のレーザ溶接部12が形成される。
さらに、図9(j)に示すレーザ溶接構造部材8jは、所定のピッチで形成されるスポット溶接部13の間に、第1のレーザ溶接部11および第2のレーザ溶接部12が形成される。
なお、図9(f)〜図9(i)に示すように、第1のレーザ溶接部および第2のレーザ溶接部のビード間距離が部位により変化する場合には、本発明における「ビード中心間距離」は、各ビードの中心間の最短距離である。
このようにして、本実施の形態では、先に形成される第1のレーザ溶接部に関して折り曲げ部の反対側となる第1のレーザ溶接部の近傍の領域、すなわち第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理することが可能な領域に第2のレーザ溶接を行うことにより第2のレーザ溶接部を形成するとともに、この第2のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理して、第1のレーザ溶接部の熱影響部の硬さを第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下とすることによって、溶接部の引張せん断強度および剥離強度がいずれも高いレーザ溶接構造部材を提供することが可能になる。
YAGレーザ溶接機を用い、連続発振モード、ビーム径0.6mm、出力3.5kW、速度1.8m/minの溶接条件で、板厚が1.2mmの590MPa級の冷延鋼板または980MPa級の冷延鋼板4、5に第1のレーザ溶接および第2のレーザ溶接を行うことにより、上述した図1、2に示す引張せん断強度の評価用試験片2、および剥離強度の評価用試験片3を製作した。
溶接の順序(A→B又はB→A)、およびビード中心間距離dを0〜3mmの範囲で変更することによって、引張せん断強度および剥離強度を調査した。
なお、第1のレーザ溶接と第2のレーザ溶接との間の時間間隔は10秒間とした。また、溶接部Aの縦壁側の熱影響部のビッカース硬さと、溶接部Bの鋼板端部側の熱影響部のビッカース硬さとを測定した。ビッカース硬さの測定荷重は1kgfとし、鋼板の重ね面の表面から0.2mm離れた位置を、重ね面と平行に、溶接金属のボンド部から0.2mm、0.4mm離れた2点の熱影響部の硬さを測定し、その平均値を求めることにより行った。後述する表1には、「溶接部A側の熱影響部の硬さ/溶接部Bの鋼板端部側の硬さ」をパーセント表示した。
また、熱電対により溶接部Aの熱影響部の温度を測定し、第2のレーザ溶接による溶接部Aの熱影響部の最大到達温度が400度以上700度以下である場合を○とし、それ以外の温度の場合を×とした。熱電対は、溶接部Aの中心から0.8〜1.0mm離れた縦壁側(フランジ端部と反対側)であって下側の鋼板5に熱電対を通すための穴をあけて取付け、熱電対を取り付け重ね面の温度を測定した。
結果を表1にまとめて示す。
Figure 2010012504
表1に示すように、980MPa級の冷延鋼板を用いる試番1〜3では、溶接部Aの熱影響部の、溶接部Bの熱影響部に対する硬さの割合が90%以下であり、とくに試番5の比較例に対して引張せん断強度が1.4倍以上であるとともに剥離強度が1.8倍以上と、極めて良好であった。
また、590MPa級の冷延鋼板を用いる試番7〜8では、溶接部Aの熱影響部の、溶接部Bの熱影響部に対する硬さの割合が90%以下であり、とくに試番11の比較例に対して引張せん断強度が1.2倍以上であるとともに剥離強度が1.6倍以上と、極めて良好であった。
図1は、基礎試験における引張せん断強度の評価用試験片を示す説明図である。 図2は、基礎試験における剥離強度の評価用試験片を示す説明図である。 図3は、剥離強度の評価結果を示すグラフであり、剥離強度比とビード中心間距離との関係を示す。 図4は、引張せん断強度の評価結果を示すグラフであり、引張せん断強度比とビード中心間距離との関係を示す。 図5(a)は、ビード中心間距離が0mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の硬度分布を示すグラフであり、図5(b)は、ビード中心間距離が1.0mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の硬度分布を示すグラフであり、さらに、図5(c)は、ビード中心間距離が2.5mmである場合における、板厚方向の中央部における溶接部およびその周辺部の硬度分布を示すグラフである。 図6は、第1のレーザ溶接により第1のレーザ溶接部である溶接部Aを形成した後に第2のレーザ溶接により第2のレーザ溶接部である溶接部Bを形成した場合における、溶接部Aの熱影響部の温度履歴を、溶接部Aの近傍の熱影響部に埋め込んだ熱電対によって測定した結果を示すグラフであり、図6(a)〜図6(d)はビード中心間距離がそれぞれ0mm、0.5mm、2.0mm、3.0mmである場合を示す。 図7は、調査結果をまとめて示すグラフである。 図8(a)〜図8(f)は、実施の形態のレーザ溶接構造部材の構造例を示す説明図である。 図9(a)〜図9(j)は、本実施の形態のレーザ溶接構造部材の溶接形態を示す説明図である。
符号の説明
0 レーザ溶接構造部材
1 溶接継手
2 引張せん断強度の評価用試験片
3 剥離強度の評価用試験片
4、4−1、4−2、5 高張力鋼板
6a〜6f、8a〜8j レーザ溶接構造部材
7 フランジ
9、10 フランジ
11 第1のレーザ溶接部
12 第2のレーザ溶接部

Claims (8)

  1. 折り曲げ部、および該折り曲げ部に続くフランジを有する一の鋼板と、他の一または複数の鋼板とを前記フランジで重ね合わせ、該重ね合わせ部に、
    第1のレーザ溶接を行って第1のレーザ溶接部を形成し、該第1のレーザ溶接部の温度がMf点未満に低下した後に、形成された前記第1のレーザ溶接部に関して前記折り曲げ部の反対側となる前記第1のレーザ溶接部の近傍の領域に、第2のレーザ溶接を行って第2のレーザ溶接部を形成するとともに、該第2のレーザ溶接により前記第1のレーザ溶接部の熱影響部を焼き戻し処理して当該熱影響部の硬さを前記第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下とすること
    によってレーザ溶接構造部材を製造することを特徴とするレーザ溶接構造部材の製造方法。
  2. 前記第2のレーザ溶接部は、その中心が前記第1のレーザ溶接部の中心から{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下離れて、形成される請求項1に記載のレーザ溶接構造部材の製造方法。
    ただし、tは重ね合わせた全ての鋼板の合計の板厚(mm)を示す。
  3. 前記第2のレーザ溶接により、前記第1のレーザ溶接部の熱影響部は400℃以上Ac点以下の温度に加熱される請求項1または請求項2に記載のレーザ溶接構造部材の製造方法。
  4. 前記一の鋼板は、前記フランジが縁部をなすハット状の断面を有する請求項1から請求項3までのいずれかに記載のレーザ溶接構造部材の製造方法。
  5. 折り曲げ部、および該折り曲げ部に続くフランジを有する一の鋼板と、他の一または複数の鋼板とを前記フランジで重ね合わせて構成され、該重ね合わせ部に形成された、第1のレーザ溶接部および第2のレーザ溶接部を有するレーザ溶接構造部材であって、
    前記第2のレーザ溶接部は、前記第1のレーザ溶接部に関して前記折り曲げ部の反対側となる前記第1のレーザ溶接部の近傍の領域に形成されるとともに、
    前記第1のレーザ溶接部の熱影響部の硬さは、前記第2のレーザ溶接部の熱影響部の硬さの90%以下であること
    を特徴とするレーザ溶接構造部材。
  6. 前記第2のレーザ溶接部は、その中心が前記第1のレーザ溶接部の中心から{0.2Ln(t)+0.3}(mm)以上{Ln(t)+1.5}(mm)以下離れて、形成される請求項5に記載のレーザ溶接構造部材。
    ただし、tは重ね合わせた全ての鋼板の合計の板厚(mm)を示す。
  7. 前記一の鋼板は、前記フランジが縁部をなすハット状の断面を有する請求項5または請求項6に記載のレーザ溶接構造部材。
  8. 前記フランジが延びる方向へ負荷される衝撃荷重によって当該方向へ圧潰する機能を有する自動車用衝撃吸収部材である請求項5から請求項7までのいずれかに記載のレーザ溶接構造部材。
JP2008175985A 2008-07-04 2008-07-04 レーザ溶接構造部材およびその製造方法 Active JP4968201B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175985A JP4968201B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 レーザ溶接構造部材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008175985A JP4968201B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 レーザ溶接構造部材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010012504A true JP2010012504A (ja) 2010-01-21
JP4968201B2 JP4968201B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=41699131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008175985A Active JP4968201B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 レーザ溶接構造部材およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4968201B2 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012105326A1 (ja) * 2011-02-04 2012-08-09 三菱重工業株式会社 溶接方法及び溶接装置
US20130168371A1 (en) * 2010-10-12 2013-07-04 Seiji Furusako Laser welding method
US20150102623A1 (en) * 2013-10-16 2015-04-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Joint structure for vehicle body member, and vehicle body structure
JP2015074354A (ja) * 2013-10-09 2015-04-20 新日鐵住金株式会社 高張力鋼板製の車体用構造部材および溶接構造体
JP2015136705A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 株式会社神戸製鋼所 高強度鋼板のレーザ溶接継手およびその製造方法
JP2016083684A (ja) * 2014-10-27 2016-05-19 トヨタ車体株式会社 レーザー溶接方法
JPWO2014163203A1 (ja) * 2013-04-04 2017-02-16 新日鐵住金株式会社 自動車用構造部材、及びその製造方法
KR20170058427A (ko) 2014-10-30 2017-05-26 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 레이저 용접 조인트 및 그 제조 방법
JP2017113781A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 Jfeスチール株式会社 重ねレーザスポット溶接継手および該溶接継手の製造方法
JP6176428B1 (ja) * 2016-03-15 2017-08-09 Jfeスチール株式会社 重ねレーザ溶接継手、該溶接継手の製造方法および自動車用骨格部品
WO2017159425A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 Jfeスチール株式会社 重ねレーザ溶接継手、該溶接継手の製造方法および自動車用骨格部品
WO2018061526A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 Jfeスチール株式会社 レーザ溶接継手の製造方法、レーザ溶接継手および自動車用骨格部品
JPWO2020194687A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01
JP2021088001A (ja) * 2021-03-12 2021-06-10 トヨタ自動車株式会社 溶接方法及び溶接構造体
CN114728364A (zh) * 2019-11-13 2022-07-08 株式会社Posco 用于冷成形的加强构件以及使用该加强构件制造的部件
KR102556318B1 (ko) * 2022-02-14 2023-07-17 율천공업(주) 트랙터용 일체형 엔진후드 및 이의 제조방법
WO2023157424A1 (ja) 2022-02-17 2023-08-24 日本製鉄株式会社 重ね溶接継手、自動車用骨格部材、及び重ね溶接継手の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106715035B (zh) * 2014-09-19 2019-07-30 日本制铁株式会社 激光焊接接头以及激光焊接方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002079388A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Nippon Steel Corp 軸圧潰時の衝撃吸収に優れた衝撃吸収部材のレーザ溶接方法
JP2003200852A (ja) * 2001-10-25 2003-07-15 Toyota Motor Corp 中空構造体
JP2004209497A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nippon Steel Corp 高張力鋼板レーザ溶接部の熱処理方法
JP2008539086A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 ザ ティムケン カンパニー 低炭素鋼と、高炭素鋼との溶接

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002079388A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Nippon Steel Corp 軸圧潰時の衝撃吸収に優れた衝撃吸収部材のレーザ溶接方法
JP2003200852A (ja) * 2001-10-25 2003-07-15 Toyota Motor Corp 中空構造体
JP2004209497A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 Nippon Steel Corp 高張力鋼板レーザ溶接部の熱処理方法
JP2008539086A (ja) * 2005-04-29 2008-11-13 ザ ティムケン カンパニー 低炭素鋼と、高炭素鋼との溶接

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130168371A1 (en) * 2010-10-12 2013-07-04 Seiji Furusako Laser welding method
KR101463702B1 (ko) * 2010-10-12 2014-11-20 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 레이저 용접 방법
US9649725B2 (en) 2010-10-12 2017-05-16 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Laser welding method
JP2012161808A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶接方法及び溶接装置
WO2012105326A1 (ja) * 2011-02-04 2012-08-09 三菱重工業株式会社 溶接方法及び溶接装置
JPWO2014163203A1 (ja) * 2013-04-04 2017-02-16 新日鐵住金株式会社 自動車用構造部材、及びその製造方法
US9902429B2 (en) 2013-04-04 2018-02-27 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Automobile structural member and manufacturing method of the same
JP2015074354A (ja) * 2013-10-09 2015-04-20 新日鐵住金株式会社 高張力鋼板製の車体用構造部材および溶接構造体
US9399491B2 (en) * 2013-10-16 2016-07-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Joint structure for vehicle body member, and vehicle body structure
JP2015077870A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 トヨタ自動車株式会社 車体部材の接合構造及び車体構造
US20150102623A1 (en) * 2013-10-16 2015-04-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Joint structure for vehicle body member, and vehicle body structure
JP2015136705A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 株式会社神戸製鋼所 高強度鋼板のレーザ溶接継手およびその製造方法
JP2016083684A (ja) * 2014-10-27 2016-05-19 トヨタ車体株式会社 レーザー溶接方法
KR20170058427A (ko) 2014-10-30 2017-05-26 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 레이저 용접 조인트 및 그 제조 방법
US11174883B2 (en) 2014-10-30 2021-11-16 Nippon Steel Corporation Laser welded joint and method of production of same
JP2017113781A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 Jfeスチール株式会社 重ねレーザスポット溶接継手および該溶接継手の製造方法
JP6176428B1 (ja) * 2016-03-15 2017-08-09 Jfeスチール株式会社 重ねレーザ溶接継手、該溶接継手の製造方法および自動車用骨格部品
WO2017159425A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 Jfeスチール株式会社 重ねレーザ溶接継手、該溶接継手の製造方法および自動車用骨格部品
US10919113B2 (en) 2016-03-15 2021-02-16 Jfe Steel Corporation Laser lap-welded joint, method of manufacturing the same, and automobile framework component
KR20180114122A (ko) 2016-03-15 2018-10-17 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 겹치기 레이저 용접 조인트, 그 용접 조인트의 제조 방법 및 자동차용 골격 부품
JPWO2018061526A1 (ja) * 2016-09-29 2018-09-27 Jfeスチール株式会社 レーザ溶接継手の製造方法、レーザ溶接継手および自動車用骨格部品
WO2018061526A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 Jfeスチール株式会社 レーザ溶接継手の製造方法、レーザ溶接継手および自動車用骨格部品
CN112743228B (zh) * 2016-09-29 2022-11-01 杰富意钢铁株式会社 激光焊接接头及汽车用骨架零件
KR20200133391A (ko) * 2016-09-29 2020-11-27 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
KR102184912B1 (ko) * 2016-09-29 2020-12-01 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매의 제조 방법, 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
KR20190029688A (ko) * 2016-09-29 2019-03-20 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매의 제조 방법, 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
CN112743228A (zh) * 2016-09-29 2021-05-04 杰富意钢铁株式会社 激光焊接接头及汽车用骨架零件
KR102425207B1 (ko) 2016-09-29 2022-07-27 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
KR20210099210A (ko) * 2016-09-29 2021-08-11 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
CN109641321A (zh) * 2016-09-29 2019-04-16 杰富意钢铁株式会社 激光焊接接头的制造方法、激光焊接接头及汽车用骨架零件
KR102412797B1 (ko) * 2016-09-29 2022-06-23 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 레이저 용접 이음매 및 자동차용 골격 부품
JPWO2020194687A1 (ja) * 2019-03-28 2020-10-01
JP7211491B2 (ja) 2019-03-28 2023-01-24 Jfeスチール株式会社 重ねレーザスポット溶接継手とその製造方法および自動車車体用構造部材
CN114728364A (zh) * 2019-11-13 2022-07-08 株式会社Posco 用于冷成形的加强构件以及使用该加强构件制造的部件
JP2021088001A (ja) * 2021-03-12 2021-06-10 トヨタ自動車株式会社 溶接方法及び溶接構造体
KR102556318B1 (ko) * 2022-02-14 2023-07-17 율천공업(주) 트랙터용 일체형 엔진후드 및 이의 제조방법
WO2023157424A1 (ja) 2022-02-17 2023-08-24 日本製鉄株式会社 重ね溶接継手、自動車用骨格部材、及び重ね溶接継手の製造方法
KR20240129224A (ko) 2022-02-17 2024-08-27 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 겹침 용접 조인트, 자동차용 골격 부재 및 겹침 용접 조인트의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4968201B2 (ja) 2012-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4968201B2 (ja) レーザ溶接構造部材およびその製造方法
JP5967266B2 (ja) 重ね合せ部の溶接方法、重ね溶接部材の製造方法、重ね溶接部材及び自動車用部品
JP5640410B2 (ja) 抵抗スポット溶接継手の製造方法
JP5488703B2 (ja) 成形部材の製造方法
KR101943173B1 (ko) 겹침 용접 방법, 겹침 조인트, 겹침 조인트의 제조 방법 및 자동차용 부품
JP6079466B2 (ja) 高強度鋼板の重ね溶接部材およびその製造方法
JP6149522B2 (ja) 高強度鋼板の重ね溶接部材およびその製造方法
JP6191263B2 (ja) 重ね溶接部材およびその製造方法
JP6203647B2 (ja) 高強度鋼板のレーザ溶接継手およびその製造方法
CN107249800A (zh) 角焊接头及其制造方法
JP6379819B2 (ja) 重ね溶接部材、重ね溶接部材の重ね抵抗シーム溶接方法及び重ね溶接部を備える自動車用重ね溶接部材
JP5206448B2 (ja) 高強度薄鋼板の抵抗スポット溶接方法
JP7422080B2 (ja) テーラードブランク、テーラードブランクの製造方法、プレス成形品、及び、プレス成形品の製造方法
JP5640409B2 (ja) 抵抗スポット溶接継手の製造方法
JP2006021216A (ja) テーラードブランクプレス成形部品の製造方法
JP6885523B2 (ja) スポット溶接継手、及びスポット溶接継手の製造方法
JP6197126B1 (ja) レーザ溶接形鋼およびその製造方法
JP5995162B2 (ja) 焼入れ硬化性金属板の溶接方法
JPWO2020090916A1 (ja) 自動車骨格部材
WO2023157424A1 (ja) 重ね溶接継手、自動車用骨格部材、及び重ね溶接継手の製造方法
JP4016911B2 (ja) 高張力鋼のレーザ溶接方法
JP7151762B2 (ja) スポット溶接継手、スポット溶接継手を備える自動車骨格部品、及びスポット溶接継手の製造方法
CN112118932B (zh) 搭接激光焊接接头、搭接激光焊接接头的制造方法和汽车用骨架部件
JP2024033955A (ja) 重ね溶接継手、自動車用骨格部材、及び重ね溶接継手の製造方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120319

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4968201

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350