JP2015136705A - 高強度鋼板のレーザ溶接継手およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】引張強度が780MPa以上の2枚の高強度鋼板1,2の重ね合せ部に板幅方向に沿って2本の平行な溶接ビード3,4を接合幅Lが1.5〜10.0mmとなるように作製した後、これら2本の溶接ビード3,4の間に、これらと平行に、さらに、3本目の溶接ビード5、または、3本目および4本目の溶接ビード5,6を、前記最初の2本の溶接ビード3,4とこれらにそれぞれ隣接する溶接ビードとの中心間距離d1,d2が、ともに0.2〜2.0mmとなるように作製する。ここに、前記接合幅Lは、前記2枚の鋼板1,2の接合面における、前記最初の2本の溶接ビード3,4の両外側端面間の距離を意味する。
【選択図】図1
Description
引張強度が780MPa以上の2枚の高強度鋼板の重ね合せ部をレーザ溶接して重ね継手を製造する方法であって、
レーザ溶接により、まず、前記重ね合せ部に板幅方向に沿って2本の平行な溶接ビードを接合幅Lが1.5〜10.0mmとなるように作製した後、
これら2本の溶接ビードの間に、これらと平行に、さらに、3本目の溶接ビード、または、3本目および4本目の溶接ビードを、前記最初の2本の溶接ビードとこれらにそれぞれ隣接する溶接ビードとの中心間距離d1,d2が、ともに0.2〜2.0mmとなるように作製することを特徴とする高強度鋼板のレーザ溶接継手の製造方法である。
ここに、前記接合幅Lは、前記2枚の鋼板の接合面における、前記最初の2本の溶接ビードの両外側端面間の距離を意味する。
上記第1発明の製造方法により作製されたことを特徴とする高強度鋼板のレーザ溶接継手である。
(1)レーザ溶接による溶接ビードを複数化することで、有効接合幅を拡大する。
(2)3本以上のレーザ溶接を行い、そのうちの2本を外側に施し、3本目以降は最初の2本の内側に焼き戻しをするように溶接する。
(3)このようにすることで、1本1本の溶接ビードの間隔を狭め、溶接速度を高められるため、溶接作業の生産性を大幅に劣化させることなく、継手強度を高められる。
引張強度が780MPa以上の2枚の高強度鋼板1,2の重ね合せ部をレーザ溶接して重ね継手を製造する方法であって、
レーザ溶接により、まず、前記重ね合せ部に板幅方向に沿って2本の平行な溶接ビード3,4を接合幅Lが1.5〜10.0mmとなるように作製した後、
これら2本の溶接ビード3,4の間に、これらと平行に、さらに、3本目の溶接ビード5(図1(a)参照)、または、3本目および4本目の溶接ビード5,6(図1(b)参照)を、前記最初の2本の溶接ビード3,4とこれらにそれぞれ隣接する溶接ビードとの中心間距離d1,d2が、ともに0.2〜2.0mmとなるように作製することを特徴とする。
ここに、前記接合幅Lは、前記2枚の鋼板1,2の接合面における、前記最初の2本の溶接ビード3,4の両外側端面間の距離を意味する。
本発明の作用効果は、低強度の鋼板のレーザ溶接重ね継手に対しても発現しうるが、上述したように、継手強度飽和の問題は高強度鋼板のスポット溶接で顕著に現れることから、本発明は、引張強度が780MPa以上の2枚の高強度鋼板1,2のレーザ溶接重ね継手を対象とする。なお、本発明に係る溶接継手は、薄鋼板の接合を対象としており、2枚の高強度鋼板1,2の板厚は、同じでも、異なっていてもよいが、ともに0.10〜5.0mmの範囲、さらには、ともに0.2〜3.0mmの範囲とするのが推奨される。また、高強度鋼板1,2の種類としては、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、アルミめっき鋼板等、表面処理の有無、相違を問わない。
溶接部(「接合部」ともいう。)の強度は、接合部の幅の大きさに比例するが、接合部の幅の間の領域については完全に接合している必要はなく、外側の2本の溶接ビード3,4で囲まれた部分の幅の大きさ、すなわち、接合幅Lで、溶接部の強度などの特性が決定される。ここに、接合幅Lは、前記2枚の鋼板1,2の接合面(重ね合わせ面)における、前記最初の2本の溶接ビード3,4の両外側端面間の距離で定義される。接合幅Lは狭すぎると溶接部の強度が不足し、大きすぎると溶接部として広い面積が必要になるため、溶接作業性や美観の面から好ましくないので、接合幅Lは1.5〜10.0mm、好ましくは2.0〜8.0mmとする。
最初の2本の溶接ビード3,4を作製した後に、それらの内側に追加の溶接を行うことで、その際における溶接熱で溶接ビード3,4を焼き戻すことにより溶接部の延性を高めて継手強度を得ることができる。また、溶接ビード3,4の作製が完了した後、冷却されてマルテンサイトが形成されるのに十分な時間が経過したのち(好ましくは0.5s以上のち、さらに好ましくは2.0s以上のち)に、追加の溶接を行うことで、焼き戻しの効果をさらに高めることができる。
なお、最初の2本の溶接は、必ずしも同時に行う必要はないが、溶接作業の生産性の観点からは同時に行うことが好ましい。また、追加の3本目および4本面の溶接を行う場合、これら追加の溶接についても、必ずしも同時に行う必要はないが、やはり溶接作業の生産性の観点からは同時に行うことが好ましい。
追加の溶接による焼き戻し効果を得るためには、追加の溶接を最初の溶接ビードに適度に近接させる必要がある。ただし、近づけすぎると最初の溶接ビードの外部が再度焼き入れされて硬質化するため好ましくない。したがって、最初の2本の溶接ビード3,4とこれらにそれぞれ隣接する溶接ビードとの中心間距離d1,d2は、ともに0.2〜2.0mmとする。
3,4,5,6…溶接ビード
Claims (2)
- 引張強度が780MPa以上の2枚の高強度鋼板の重ね合せ部をレーザ溶接して重ね継手を製造する方法であって、
レーザ溶接により、まず、前記重ね合せ部に板幅方向に沿って2本の平行な溶接ビードを接合幅Lが1.5〜10.0mmとなるように作製した後、
これら2本の溶接ビードの間に、これらと平行に、さらに、3本目の溶接ビード、または、3本目および4本目の溶接ビードを、前記最初の2本の溶接ビードとこれらにそれぞれ隣接する溶接ビードとの中心間距離d1,d2が、ともに0.2〜2.0mmとなるように作製することを特徴とする高強度鋼板のレーザ溶接継手の製造方法。
ここに、前記接合幅Lは、前記2枚の鋼板の接合面における、前記最初の2本の溶接ビードの両外側端面間の距離を意味する。 - 請求項1に記載の製造方法により作製されたことを特徴とする高強度鋼板のレーザ溶接継手。
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