JP2010006356A - エアバッグカバーおよびエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグ膨張展開による開裂が容易である一方、乗員からの押圧力に対する耐久性も兼ね備え、しかも、テアラインにて予定されている範囲を越えた開裂を防止可能なエアバッグカバーおよびエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバー124において、エアバッグカバーは、実質的に並列なテアライン131、132を備え、並列なテアラインのうち、第1のテアライン131は、エアバッグカバー124の表面171に形成され、第2のテアライン132は、エアバッグカバー124の裏面に形成され、エアバッグカバー124は、第1または第2のテアライン131、132に沿った、あるいはそれらテアラインの間における開裂軌跡500で開裂されることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーと、かかるエアバッグカバーを含むエアバッグ装置とに関するものである。
車両内の各所に設けられるエアバッグ装置は、エアバッグの膨張展開時、エアバッグカバーを開裂させて膨張展開する。エアバッグカバーには、予め、テアライン(tear line)が設けられている。テアラインは破断溝から成り、周囲より脆弱な構造となっているため、膨張展開するエアバッグから力を受けると開裂する。かかるテアラインは、エアバッグカバーの裏面(エアバッグ収容側)に形成される。
例えば特許文献1では、高温雰囲気にあっても、エアバッグカバーの開裂がテアラインに沿って予定通りに行われるよう、テアラインが設けられたカバーの縁部に、U型溝を形成し、開裂が所定の範囲を超えて行われないようにしている。カバーの取付部等にまで開裂が及んでしまうとエアバッグの固定に支障をきたすことを防止したものである。
特開平6−239192号公報
しかし、特許文献1のような構成では、H型に相当する複数のテアラインの中央のテアラインなど、複数のテアラインの一部にしか、上記のような予定された範囲での開裂を促進するための構造を設けることができない。
テアラインは、およそ車両内のエアバッグが設けられる位置には、すべて形成される。例えば運転席用エアバッグ(ステアリングホイール)、助手席用エアバッグ(インストルメントパネル)、ヒザ用エアバッグ、ドアマウントインフレータブルカーテン(DMIC; Door Mount Inflatable Curtain)エアバッグ、サイドエアバッグなどである。それらのエアバッグを収容するエアバッグカバーの形状は様々であるため、常に特許文献1のような、予定された範囲での開裂を促進する構造を設けることが可能とは限らない。
テアラインは、エアバッグの膨張展開による力を受けるとたやすく開裂すべきであるが、その一方、乗員が接触しても開裂しない必要がある。テアラインに、特許文献1のように開裂を促進する構造を設けると、乗員が接触した際に開裂してしまいかねない。
本発明は、このような課題に鑑み、エアバッグ膨張展開による開裂が容易である一方、乗員から押圧を受けても開裂を防ぐ耐久性も兼ね備え、しかも、テアラインにて予定されている範囲を越えた開裂を防止可能なエアバッグカバーおよびエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーにおいて、当該エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、当該エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、当該エアバッグカバーの裏面に形成され、当該エアバッグカバーは、第1または第2のテアラインに沿った、あるいはそれらテアラインの間における開裂軌跡で開裂されることを特徴とする。
上記のように、並列な接近したテアラインが設けられているために、エアバッグカバー開裂の開裂軌跡は、並列なテアラインの間からはみ出さない、予定された範囲で行われる。また、並列なテアラインは、その間を1本の開裂軌跡が通ることを想定しているものであり、同じ箇所が二重に開裂することはない。
本発明の他の構成によれば、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーにおいて、当該エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、当該エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、当該エアバッグカバーの裏面に形成され、第1および第2のテアラインは、それぞれ破断溝から成り、第1および第2のテアラインの破断溝を横断面形状は、破断溝の面方向にオーバーラップしているか、あるいは、第1および第2のテアラインの破断溝の横断面形状の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分を、第1および第2のテアラインの破断溝それぞれの、互いに最も離間している端点から互いに接近する方向に伸ばしたとき、線分は、破断溝の面方向にオーバーラップしていることを特徴とする。
上記の構造によれば、本発明によるエアバッグカバーは、並列な接近したテアラインがエアバッグカバーの表裏面それぞれに設けられているため、エアバッグカバーの裏面だけに破断溝が設けられていた従来のカバーと比較すると、撓み易い構造となっている。このため、エアバッグカバーの表面(車内側)から乗員が加える比較的小さな力については、開裂しにくい一方、エアバッグカバーの裏面(エアバッグ収容側)から膨張時のエアバッグが加える大きな力に対しては、開裂が非常に容易である。
したがって、本発明によるエアバッグカバーは、乗員が接触しても開裂しない安定した構造であるとともに、エアバッグ膨張展開時には迅速に開裂するという利点を兼ね備えている。
上記の安定した構造や迅速な開裂という機能を実現するには、破断溝同士が接近していること、あるいは、破断溝の深さが深いことが必要である。そこで本発明では、第1および第2のテアラインの各破断溝の横断面形状の周囲長を用いて定義している。
第1のテアラインの破断溝の横断面形状の周囲長は、第2のテアラインの破断溝の横断面形状の周囲長より短くてよい。
これにより、乗員が接触しても開裂しない安定した構造であるとともに、エアバッグ膨張展開時には迅速に開裂するという利点がより顕著に両立するからである。
当該エアバッグカバーは樹脂製としてよい。およそあらゆるエアバッグは、かかる樹脂製のエアバッグカバーに収容可能であり、樹脂を開裂させて膨張展開する。例えば、運転席用エアバッグ(ステアリングホイール)、助手席用エアバッグ(インストルメントパネル)、ヒザ用エアバッグ、ドアマウントインフレータブルカーテン(DMIC)エアバッグ、サイドエアバッグなどである。
第1および第2のテアラインの破断溝の横断面形状は、三角形または台形としてよい。第1と第2とで破断溝の形状が異なっていてもよいし、三角形や台形以外の他の形状としてもよい。
上記課題を解決するために、本発明は、エアバッグと、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーとを含むエアバッグ装置において、エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、エアバッグカバーの裏面に形成され、エアバッグカバーは、第1または第2のテアラインに沿った、あるいはそれらテアラインの間における開裂軌跡で開裂されることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明は、エアバッグと、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーとを含むエアバッグ装置において、エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、エアバッグカバーの裏面に形成され、第1および第2のテアラインは、それぞれ破断溝から成り、第1および第2のテアラインの破断溝を横断面形状は、破断溝の面方向にオーバーラップしているか、あるいは、第1および第2のテアラインの破断溝の横断面形状の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分を、第1および第2のテアラインの破断溝それぞれの、互いに最も離間している端点から互いに接近する方向に伸ばしたとき、線分は、破断溝の面方向にオーバーラップしていることを特徴とする。
上述したエアバッグカバーにおける技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該エアバッグ装置にも適用可能である。
本発明によれば、エアバッグ膨張展開による開裂が容易である一方、乗員からの押圧力に対する耐久性も兼ね備え、しかも、テアラインにて予定されている範囲を越えた開裂を防止可能なエアバッグカバーおよびエアバッグ装置を提供することが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は本発明によるエアバッグカバーおよびエアバッグ装置の実施形態を適用可能な車両内を例示する図である。エアバッグ装置100は、車両のインストルメントパネル(インパネ)612内部に設置されていて、助手席122の乗員710(図2参照)の頭部730および上半身740を保護する、後述の助手席用エアバッグ(Passenger Air Bag; 以下PABと略称することあり)610(図2)を含む。エアバッグ610は、インパネ612に設けられたテアライン130を開裂して展開する。
図2は、図1のエアバッグ610が膨張展開する様子を例示する図である。車両の衝突時、助手席122(図2では不図示)に着座している乗員710の腰部720を回転中心として頭部730および上半身740が回転し、その回転軌跡750上に、エアバッグ装置100が内蔵されたインパネ612が存在し、乗員710の頭部730がインパネ612上面に衝突するおそれがある。
エアバッグ装置100は、車両の運転席・助手席前方に設置されるクロスメンバであるビーム(クロスビーム170)に、ブラケット173を介してボルト接続されている。エアバッグ装置100から展開したエアバッグ610を、2段階に分けて仮想的に破線で示す。かかる展開動作により、エアバッグ610は、インパネ612に衝突しようとする乗員710の頭部730および上半身740を保護する。
図3は図1のテアライン130に沿った開裂の様子を模式的に例示する図である。テアライン130は、実質的に並列なテアライン131、132を備えている。2列のテアライン131、132は、図3(a)に例示するように、略「日」の字に形成されていて、この部分をエアバッグカバー124と呼ぶ。エアバッグ610が膨張する際は、図3(a)の状態から、中央のテアライン130が開裂し、図3(b)に例示するように、開裂部140が上下に観音開きになり、内部からエアバッグ610が展開する。ただし、略「日」の字のテアライン130が設けられた開裂部140は、観音開きに開裂するとは限らず、どの部分が開裂してもよい。
図4は図3のA−A断面図のバリエーションを示す図である。図4(a)に例示するように、本実施形態のエアバッグカバー124の表面は、意匠面としての表皮126で被覆されている。エアバッグカバー124は、上述の並列なテアラインのうち、第1のテアライン131は、エアバッグカバー124の表面171に形成され、第2のテアライン132は、当該エアバッグカバーの裏面172に形成されている。
一方、従来のエアバッグカバー10は、図4(b)に例示するように、裏面側にしかテアラインを構成する破断溝20を有していない。以下の説明では、表皮126は図示を省略する。
(テアラインのバリエーション)
図4(c)は本実施形態の第1のバリエーションである。図4(c)では、第1および第2のテアライン131、132は、それぞれ破断溝211、212から成る。補助線208で示すように、第1および第2のテアライン131、132の破断溝211、212の横断面形状(図3のA−A断面図の方向、すなわち図4に示す断面形状)は、破断溝の面方向(表面171に平行な方向)にオーバーラップしている。より詳しく説明すると、各破断溝211、212の横断面形状を拡大した図4(k)に示すように、面方向に両者はオーバーラップしている(オーバーラップ部分210)。なお、図4(k)では、破断溝211、212は、深さ方向(表面171に垂直な方向)にもオーバーラップしている(オーバーラップ部分213)。
図4(d)は本実施形態の第2のバリエーションである。既に述べた図4(c)では、深さ方向にも、破断溝211、212の横断面形状はオーバーラップしている。しかしこの図4(d)の破断溝221、222のように、深さ方向には、オーバーラップしていなくてもよい。
図4(e)は本実施形態の第3のバリエーションである。破断溝231、232は、破断溝の面方向にはオーバーラップしていない。しかし、破断溝231、232の横断面形状の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分331、332を、破断溝231、232それぞれの、互いに最も離間している端点334、336から互いに接近する方向に伸ばしたとき、線分331、332は、破断溝231、232の面方向にオーバーラップしていれば、本実施形態のバリエーションである。
図4(l)は図4(e)の破断溝232の拡大図である。破断溝232の周囲長はa+b+cであり、これと同一の長さの線分332が、最も離間している端点336から伸ばされている様子を例示している。
なお図4(c)の場合、破断溝211、212自体も面方向にオーバーラップしているし、破断溝211、212の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分も面方向にオーバーラップしている。このように、両方のオーバーラップ条件を満たしているものも、無論、本実施形態のバリエーションである。
本実施形態の各バリエーションによれば、エアバッグカバー124は、並列な接近したテアライン131、132がエアバッグカバー124の表裏面171、172それぞれに設けられているため、エアバッグカバー124の裏面だけに破断溝20が設けられていた従来のカバー(図4(b))と比較すると、撓み易い構造となっている。
図5は本実施形態である図4(c)のエアバッグカバー124に力がかかった場合の動作を例示する図である。図5(a)のように、エアバッグカバー124の表面(車内側)171から乗員が加える比較的小さな力400に対しては、並列なテアラインによって撓み易い構造となっていることから、開裂しにくい。一方、図5(b)のように、エアバッグカバー124の裏面(エアバッグ収容側)172から膨張時のDMIC150が加える大きな力410に対しては、並列なテアラインが設けられていることから、開裂が非常に容易である。図5(a)(b)は、観音開き状に開裂するテアラインの場合に相当する。
一方、図5(c)は本実施形態であって、力がかかってもほとんど変位しない固定側と、変位側とに区分されている場合である。力410がかかると、実質的に、変位側だけが変位してせん断が生じる。
図5(d)は比較例であり、エアバッグカバーの裏側だけに破断溝があった場合のせん断の様子である。開裂する薄肉部が本実施形態と比較すると格段に狭小であり、クラック412が生じた後の開裂は、予測不能な開裂軌跡を生じてしまう可能性が高い。それに比較して、本実施形態では、薄肉部(例えば図5(c)の斜線部415)が広範囲に形成されるため、クラック414やクラック416が生じた後の開裂の開裂軌跡は、並列なテアラインの間からはみ出さない、予定された範囲で生じることとなる。なお図5のクラック414、416の生じる位置は例示にすぎず、並列なテアラインの間の薄肉部のあらゆる位置に生じ得る。
また、本実施形態によるエアバッグカバーは、乗員が接触しても開裂しない安定した構造であるとともに、エアバッグ膨張展開時には迅速に開裂するという利点を兼ね備えている。
図4(f)は本実施形態の第4のバリエーションであり、図4(e)のバリエーションにおける破断溝を遠ざけた場合である。このようにした場合であっても、上記と同様に、横断面形状の周囲長を用いた判定を行うと、オーバーラップしているため、本実施形態のバリエーションである。
一方、図4(g)は、図4(f)のバリエーションにおける破断溝の深さを浅くしたものである。これから分かる通り、たとえ破断溝間の距離が等しくても、より深い溝241、242(横断面形状の周囲長が長い)を有するもの(図4(f))は本実施形態と判定される。すなわち破断溝間が近接しているのと同様の意味を有する。一方、浅い溝41、42を有するもの(図4(g))は、横断面形状の周囲長(図4(l)のa+b+c)を用いた判定方法によれば、本実施形態に該当しないと判定される。
これは、既に述べた、安定した構造や迅速な開裂という機能を実現するには、破断溝同士が接近していること、あるいは、破断溝の深さが深いことが必要だからである。そこで本実施形態では、第1および第2のテアラインの各破断溝の横断面形状の周囲長を用いて、本実施形態に該当するか否かを判定している。
図4(h)は本実施形態の第5のバリエーションである。第1のテアラインの破断溝251の横断面形状の周囲長は、第2のテアラインの破断溝252の横断面形状の周囲長より短い。
これにより、乗員が接触しても開裂しない安定した構造であるとともに、エアバッグ膨張展開時には迅速に開裂するという利点が、より顕著に両立することとなる。
図4(i)は本実施形態の第6のバリエーションである。破断溝の横断面形状は、上述したバリエーションの三角形だけでなく、本バリエーションの破断溝261、262のように、台形としてもよい。
図4(j)は本実施形態の第7のバリエーションである。本バリエーションのように、破断溝271、272の形状が異なっていてもよいし、三角形や台形以外の他の形状としてもよい。
上述の第1〜第7のバリエーションにおいて、当該エアバッグカバー124は樹脂製としてよい。本実施形態であるDMIC150をはじめ、およそあらゆるエアバッグは、かかる樹脂製のエアバッグカバー124に収容可能であり、樹脂を開裂させて膨張展開可能である。
エアバッグカバー124に破断溝を形成する方法は、レーザ加工にて樹脂に破断溝を形成してもよいし、予め破断溝を形成した型によって樹脂を成形してもよい。レーザ加工によれば、例えば断続的な破断溝(ミシン目状のテアライン)を形成可能である。一方、型を用いて連続的な破断溝を形成してもよい。
図6は図4(c)のエアバッグカバー124を表面171側から見た拡大図である。エアバッグカバー124は、図6に例示するように、第1または第2のテアライン131、132に沿った、あるいはそれらテアライン131、132の間における開裂軌跡500で開裂される。
上記のように、並列な接近したテアライン131、132が設けられているために、エアバッグカバー124の開裂の開裂軌跡500は、並列なテアライン131、132の間からはみ出さない、予定された範囲で行われる。また、並列なテアラインは、その間を1本の開裂軌跡500が通ることを想定しているものであり、同じ箇所が二重に開裂することはない。
図6の開裂軌跡500のような、両テアラインの間からはみ出さない開裂軌跡で開裂される、あらゆるエアバッグカバーを本発明の実施形態としてよい。かかる開裂軌跡で開裂されるためには、第1および第2のテアラインの破断溝が互いに接近していることが必要である。「接近している」とはいかなる形態を指すのかを明確にするため、これまで、破断溝の横断面形状の周囲長を用いた定義を行ってきた。
しかしながら、このように幾何的に定義された「接近している」形状に該当しなくても、既に述べたように、開裂軌跡が2つのテアラインの間からはみ出さないように破断溝を配置しているものであれば、本発明の実施形態としてよい。例えば図4(g)に例示した溝41、42から成るテアラインは、テアラインの各破断溝の横断面形状の周囲長(図4(l)のa+b+c)を用いた幾何的な判定方法では、本実施形態に該当しないと判定される。しかし、かかるテアラインであっても、開裂軌跡が2つのテアラインの間からはみ出さないという機能を実現できれば、本発明の実施形態に該当する。
図7は図4のような並列な破断溝から成るテアラインを形成したとき、同時に形成される薄肉部の寸法を例示する図である。本発明の実施形態に該当するか否か、つまり、開裂軌跡が2つのテアラインの間からはみ出さないかどうかは、破断溝を形成した後に残る深さ方向の厚みd1や、薄肉部の厚みd2が深く関係していると考えられる。
本実施形態では、典型的には、d1は0.5mm程度としている。d2の大きさは、一概には言えず、図7(a)のように、エアバッグカバー124の厚さd(2〜4mm)より小さい場合(d>d2)もあれば、図7(b)のように、dより大きい場合(d<d2)もある。
図8は本実施形態であるエアバッグカバーを適用可能な車両内の各箇所を例示する図である。例えば、運転席用エアバッグ600(ステアリングホイールから展開して運転者の頭部および上半身を保護)、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置100、ヒザ用エアバッグ620(インストルメントパネル612の下部から展開して乗員のヒザを保護。助手席側のみ例示)、ドアマウントインフレータブルカーテンエアバッグ(DMIC)150、サイドエアバッグ630(シートバックにカバーごと埋没されていて、前方に展開し、側突時等に乗員の上半身および頭部を保護)、カーテンエアバッグ640(サイドドア上方に設けられ、下方へ展開し、側突時等に乗員の上半身および頭部を保護。運転席側のみ例示。DMIC150が存在するときは必ずしも設けなくてよい)などである。
この他にも、エアバッグカバーが開裂することによってエアバッグが膨張展開する、車内のあらゆる箇所に、本実施形態は適用可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、折り畳まれたエアバッグを収容し、エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーと、かかるエアバッグカバーを含むエアバッグ装置に利用することができる。
本発明によるエアバッグカバーおよびエアバッグ装置の実施形態を適用可能な車両内を例示する図である。 図1のエアバッグが膨張展開する様子を例示する図である。 図1のテアラインに沿った開裂の様子を模式的に例示する図である。 図3のA−A断面図のバリエーションを示す図である。 図4(c)に力がかかった場合の動作を例示する図である。 図4(c)のエアバッグカバーを表面側から見た拡大図である。 図4のような並列な破断溝から成るテアラインを形成したとき、同時に形成される薄肉部の寸法を例示する図である。 本実施形態であるエアバッグカバーを適用可能な車両内の各箇所を例示する図である。
符号の説明
100 …エアバッグ装置、120 …運転席、122 …助手席、124 …エアバッグカバー、126 …表皮、130 …テアライン、131 …第1のテアライン、132 …第2のテアライン、150 …DMIC、171 …表面、172 …裏面、211、212 …破断溝、500 …開裂軌跡

Claims (7)

  1. 折り畳まれたエアバッグを収容し、該エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーにおいて、
    当該エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、
    前記並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、当該エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、当該エアバッグカバーの裏面に形成され、
    当該エアバッグカバーは、第1または第2のテアラインに沿った、あるいはそれらテアラインの間における開裂軌跡で開裂されることを特徴とするエアバッグカバー。
  2. 折り畳まれたエアバッグを収容し、該エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーにおいて、
    当該エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、
    前記並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、当該エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、当該エアバッグカバーの裏面に形成され、
    第1および第2のテアラインは、それぞれ破断溝から成り、
    第1および第2のテアラインの破断溝の横断面形状は、該破断溝の面方向にオーバーラップしているか、あるいは、
    第1および第2のテアラインの破断溝の前記横断面形状の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分を、第1および第2のテアラインの破断溝それぞれの、互いに最も離間している端点から互いに接近する方向に伸ばしたとき、該線分は、該破断溝の面方向にオーバーラップしていることを特徴とするエアバッグカバー。
  3. 第1のテアラインの破断溝の前記横断面形状の周囲長は、第2のテアラインの破断溝の前記横断面形状の周囲長より短いことを特徴とする請求項2に記載のエアバッグカバー。
  4. 当該エアバッグカバーは樹脂製であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエアバッグカバー。
  5. 第1および第2のテアラインの破断溝の前記横断面形状は、三角形または台形であることを特徴とする請求項2または3に記載のエアバッグカバー。
  6. エアバッグと、
    折り畳まれた前記エアバッグを収容し、該エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーとを含むエアバッグ装置において、
    前記エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、
    前記並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、前記エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、前記エアバッグカバーの裏面に形成され、
    前記エアバッグカバーは、第1または第2のテアラインに沿った、あるいはそれらテアラインの間における開裂軌跡で開裂されることを特徴とするエアバッグ装置。
  7. エアバッグと、
    折り畳まれた前記エアバッグを収容し、該エアバッグの膨張展開時に開裂されるエアバッグカバーとを含むエアバッグ装置において、
    前記エアバッグカバーは、実質的に並列なテアラインを備え、
    前記並列なテアラインのうち、第1のテアラインは、前記エアバッグカバーの表面に形成され、第2のテアラインは、前記エアバッグカバーの裏面に形成され、
    第1および第2のテアラインは、それぞれ破断溝から成り、
    第1および第2のテアラインの破断溝の横断面形状は、該破断溝の面方向にオーバーラップしているか、あるいは、
    第1および第2のテアラインの破断溝の前記横断面形状の周囲長とそれぞれ同一の長さの線分を、第1および第2のテアラインの破断溝それぞれの、互いに最も離間している端点から互いに接近する方向に伸ばしたとき、該線分は、該破断溝の面方向にオーバーラップしていることを特徴とするエアバッグ装置。
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