JP2007302224A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エアバック32に、インフレータ開口37aと、インフレータ開口37aの側方に設けられたベントホール37bと、ベントホール37bを塞ぐベントホールカバー50を備えるエアバッグ装置であって、ベントホールカバー50は、ベントホール37bを覆う帯状の閉塞部51と、閉塞部51の長手方向中間部54からインフレータ開口37aへ指向して延出する延出部55とを有し、閉塞部51の両端部52,53がエアバッグ展開時に破断する縫製部39でエアバッグ32に接合されている。
【選択図】図4
Description
また、エアバッグ装置には、エアバッグの容積膨張および内圧を制御するために、展開途中で破断する破断接合部をエアバッグに予め設けておき、破断接合部の破断によりエアバッグの容積を徐々に拡大するものがある。
この場合、破断接合部が破断される前のエアバッグ展開途中においてベントホールカバーの位置がずれてベントホールが開放されないようにする必要がある。これについて、特許文献1には、ベントホールの近傍でベントホールカバーをエアバッグに縫製することが記載されている。
また、エアバッグ製造時にベントホールカバーを配置するのに手間がかかり、改善の余地があった。
そこで、この発明は、ベントホールを塞ぐベントホールカバーの位置ずれを防止でき且つ生産性が向上するエアバッグ装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、エアバック(例えば、後述する実施例におけるエアバッグ32)に、インフレータ開口(例えば、後述する実施例における開口37a)と、該インフレータ開口の側方に設けられたベントホール(例えば、後述する実施例におけるベントホール37b)と、該ベントホールを塞ぐベントホールカバー(例えば、後述する実施例におけるベントホールカバー50)を備えるエアバッグ装置であって、前記ベントホールカバーは、前記ベントホールを覆う帯状の閉塞部(例えば、後述する実施例における閉塞部51)と、該閉塞部の長手方向中間部(例えば、後述する実施例における中間部54)から前記インフレータ開口へ指向して延出する延出部(例えば、後述する実施例における延出部55)とを有し、前記閉塞部の両端部(例えば、後述する実施例における端部52,53)がエアバッグ展開時に破断する破断接合部(例えば、後述する実施例における縫製部39)で前記エアバッグに接合されていることを特徴とするエアバッグ装置である。
このように構成することにより、エアバッグの製造時および展開時にベントホールカバーが位置ずれするのを防止することができ、ベントホールカバーの端部がエアバッグから外れるまでベントホールの閉塞を維持することができる。
このように構成することにより、エアバッグ装置の製造時にベントホールカバーをエアバッグに容易にセットすることができる。また、延出部がインフレータ開口周りのエアバッグを補強する補強部材として機能する。
このように構成することにより、ベントホールカバーがベントホールから抜け出す際の抵抗を低減することができる。
このように構成することにより、ベントホールカバーをエアバッグに対して適正な位置に容易に配置することができるとともに、適正な位置に配置されたことを容易に確認することができるので、エアバッグとベントホールカバーを確実に重合して破断接合部を形成することができる。
このように構成することにより、エアバッグの内側に配置されるベントカバーの位置を適切に把握することができる。
このように構成することにより、エアバッグとベントホールカバーとの相対位置を適切に調整することができる。
このように構成することにより、ベントホールカバーの端部をエアバッグの所望する位置に配置することが容易にできる。
このように構成することにより、エアバッグの展開時に、ベントホールが展開したエアバッグカバーと干渉するのを防止することができ、ベントホールからの排気をスムーズに安定して行うことができ、また、エアバッグの荷重特性を安定化させることができる。
このように構成することにより、エアバッグの展開時に、ベントホールがステアリングホイールのグリップ部と干渉するのを防止することができ、ベントホールからの排気をスムーズに安定して行うことができ、また、エアバッグの荷重特性を安定化させることができる。
また、延出部がインフレータ開口周りのエアバッグを補強する補強部材として機能するので、部品点数を増やさずにインフレータ開口周りを補強することができる。
請求項4に係る発明によれば、ベントホールカバーをエアバッグに対して適正な位置に容易に配置することができるとともに、適正な位置に配置されたことを容易に確認することができるので、エアバッグとベントホールカバーを確実に重合して破断接合部を形成することができ、エアバッグ展開時にベントホールから安定にガスを排出することができる。
請求項6に係る発明によれば、エアバッグとベントホールカバーとの相対位置を適切に調整することができる。
請求項7に係る発明によれば、ベントホールカバーの端部をエアバッグの所望する位置に配置することが容易にできる。
請求項8および請求項9に係る発明によれば、ベントホールからの排気をスムーズに安定して行うことができ、また、エアバッグの荷重特性を安定化させることができる。
図2に示すように、ステアリングホイール12はステアリングシャフト14の後端にナット15によりボス部16が固定され、ボス部16にカップ状のフロントカバー17が固定されている。フロントカバー17の周縁には、フロントカバー17を閉塞するように複数のボルト18によりリヤカバー19が固定されている。フロントカバー17の外周面には放射状に延びる複数のスポーク部20が取り付けられ、このスポーク部20にステアリングホイール本体(グリップ部)21が支持されている。
リヤカバー19の内面には破断を促進するためのティアライン19aが形成されている。図8に示すように、リヤカバー19を正面から見たときにティアライン19aは略H字状に形成されており、リヤカバー19はこのティアライン19aに沿って破断し、図中上側および下側に分かれて展開するようになる。
エアバッグモジュール13は、燃焼により高圧ガスを発生する推薬を充填したインフレータ31と、基布を縫製して構成されインフレータ31が発生させた高圧ガスが導入されて膨張するエアバッグ32と、エアバッグ32の基部を固定する固定リング33とを備えている。リテーナ22の前面及び後面に、インフレータ31のフランジ31aと固定リング33とが重合され、複数のボルト34及びナット35で締め付け固定されている。このリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間にエアバッグ32の基部が挟み込まれた状態で固定されている。
渦巻き状の縫製部39の径方向内端39aはエアバッグ32の中心を指向しており、エアバッグ32の展開時に径方向内端39aに応力を集中させて縫製部39の破断開始を促進している。
前述したようにリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間には、第2基布37が挟まれて複数のボルト34で締め付けられているため、インフレータ31が発生するガスは第2基布37の中央の開口37aからエアバッグ32の内部に供給される。
図3及び図4に示すように、ベントホールカバー50は平面視略T字状をなし、直線的な帯状をなしその両端部52,53をエアバッグ32の外周部に配置される閉塞部51と、閉塞部51の長手方向の中間部54から開口37aに指向して延出する延出部55とを備えている。
第1の位置決め手段は、第1基布36および第2基布37の色よりも、ベントホールカバー50の色を濃い色にする。すなわち、第1基布36および第2基布37の色と、ベントホールカバー50の色とを異ならせておく。このように色を変えておくと、第1基布36と第2基布37の間に配置されたベントホールカバー50を、第1基布36あるいは第2基布37を透かして見ることができるので、ベントホールカバー50の閉塞部51の両端部52,53が縫製部39が形成される位置に正しく配置されているか否かを容易に目視確認することができる。そして、適正な位置に配置されていないときには、ベントホールカバー50の位置を適正な位置に容易に調整することができる。
また、前記第1の位置決め手段と前記第2の位置決め手段と前記第3の位置決め手段を適宜組み合わせてもよい。
さらに、この実施例では、閉塞部51がその中間部54から両端部52,53に接近するにしたがって幅が狭くなっているので、ベントホールカバー50がベントホール37bから抜け出す際の抵抗を低減することができる。
また、延出部55の先端部56が開口37a周りの第2基布37を補強する補強部材として機能するので、部品点数を増やさずに開口37a周りを補強することができる。
また、エアバッグ装置の製造時には、ベントホールカバー50の延出部55の先端部56を第2基布37の中央に重ね合わせ、開口37aと孔55aを同心上に配置し、ボルト34をベントホールカバー50の貫通孔55bおよび第2基布37の貫通孔37cに挿通することにより、ベントホールカバー50をエアバッグ32に容易に位置決めし、セットすることができる。よって、生産性が向上する。
前述した実施例ではエアバッグ32の破断接合部を縫製部39で構成したが、破断接合部は縫製に限るものではなく、織り合わせや接合などで構成してもよい。
ベントホールカバー50の形状は、前述した実施例に限るものではなく、例えば延出部55の先端部56を円形にしても構わない。
さらに前述した実施例では、ベントホールカバー50の延出部55の先端部56を第2基布37の開口(インフレータ開口)37aの周囲を覆うように配置してリテーナ22と共締めしているが、開口37aの周囲で部分的にリテーナ22と共締めしてもよいし、リテーナ22との共締め以外の手段で留めるようにしてもよい。
また、前述した実施例ではハンドル内に格納されたエアバッグ装置の態様で説明したが、この発明はハンドル内格納式以外のエアバッグ装置にも適用可能である。
19 リヤカバー(エアバッグカバー)
21 ステアリングホイール本体(グリップ部)
32 エアバッグ
37a 開口(インフレータ開口)
37b ベントホール
39 縫製部(破断接合部)
50 ベントホールカバー
51 閉塞部
52,53 端部
54 中間部
55 延出部
60,61 位置決め用ライン(マーク)
Claims (9)
- エアバックに、インフレータ開口と、該インフレータ開口の側方に設けられたベントホールと、該ベントホールを塞ぐベントホールカバーを備えるエアバッグ装置であって、
前記ベントホールカバーは、前記ベントホールを覆う帯状の閉塞部と、該閉塞部の長手方向中間部から前記インフレータ開口へ指向して延出する延出部とを有し、前記閉塞部の両端部がエアバッグ展開時に破断する破断接合部で前記エアバッグに接合されていることを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記延出部は、前記インフレータ開口の周囲を覆うことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記閉塞部の端部は、前記破断接合部で幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバッグ装置。
- 前記閉塞部の両端部と前記エアバッグとの接合時に前記エアバッグに対して前記ベントホールカバーを位置決めする位置決め手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 前記位置決め手段は、前記エアバッグの色と前記ベントホールカバーの色とを異ならせることにより構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエアバッグ装置。
- 前記位置決め手段は、前記エアバッグにおける前記ベントホールカバーが配置される部位に設けられたマークを有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載のエアバッグ装置。
- 前記位置決め手段は、前記ベントホールカバーの端部近傍に設けられたマークを有することを特徴とする請求項4から請求項6に記載のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
- 前記エアバッグを折り畳んだ状態で収納するエアバッグカバーを備え、
前記ベントホールは、前記エアバッグの展開状態において前記エアバッグカバーの展開軌跡と干渉しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。 - 車両のステアリングホイールに設けられ、
前記ベントホールは、前記エアバッグの展開状態において前記ステアリングホイールのグリップ部よりも内側に位置することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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