JP2006224748A - エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグの内圧が上昇した場合にベントホールカバーが確実にベントホールを開放できるエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】 エアバッグ32を構成する基布37に前記エアバッグ32内のガスを排出するベントホール37bが形成され、重ね合わせた基布36,37がエアバッグ展開時の荷重により分離可能な接合部39で接合され、前記ベントホール37bを閉塞すると共にその端部が前記接合部39で前記基布36,37に接合されるベントホールカバー40が設けられているエアバッグ装置であって、前記ベントホールカバー40には、前記基布37のベントホール37bと前記接合部39との間に、所定以上の荷重が作用すると伸長又は破断可能な分離部が設けられている。
【選択図】 図3

Description

この発明は、エアバッグを構成する基布にベントホールを形成し、車両衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグが展開する過程でベントホールを開放するエアバッグ装置に関する。
エアバッグ装置は車両衝突時にインフレータから供給されるガスにより車室内に展開して乗員を拘束するものであるが、このエアバッグには、その内圧を最適に設定するためにエアバッグが展開する過程でガスを開放するベントホールが設けられている。ところが、このベントホールがエアバッグの展開初期から開放していると、インフレータから供給されるガスがベントホールから漏洩してエアバッグの内圧の立ち上がりが遅れてしまうため、エアバッグが展開する途中でベントホールを開放するエアバッグ装置が提案されている(特許文献1参照)。
ところで、前記従来のエアバッグ装置は、エアバッグの最終展開形状を規制するためにエアバッグの内面間を接続するベントホールカバーを備えており、このベントホールカバーの中間部分をベントホールの周囲に縫製して該ベントホールを閉塞しておき、エアバッグが展開する過程でベントホールカバーに張力が作用して前記縫製部が破断するとベントホールが開放され、エアバッグ内のガスを排出するようになっている。
特開平6−107099号公報
ところで、従来のエアバッグ装置ではエアバッグが充分に展開する前にベントホールカバーの縫製部が破断しないように縫製強度を設定するのが困難であるという課題がある。 そこで出願人は先に出願した特願2004−188826において、エアバッグの重ね合わせた基布を分離可能な接合部で接合し、エアバッグが展開する際の荷重で前記接合部を分離させると共に、ベントホールを閉塞するベントホールカバーの端部をエアバッグの外周部近傍で前記接合部に接合し、前記接合部の分離によりベントホールカバーの端部を基布から分離してベントホールを開放する構造を提案している。
しかしこの構造では、ベントホールカバーの端部の前記接合部からの分離がエアバッグ展開時における接合部の分離に依存しているため、接合部の分離により確実にベントホールカバーが接合部から分離するよう精度の高い縫製が必要となり、縫製作業が困難であるという課題がある。
そこで、この発明は、エアバッグ展開時の接合部の分離の影響を受けず、エアバッグの内圧が上昇した場合にベントホールカバーが確実にベントホールを開放でき、前記接合部の縫製作業を容易に行うことができるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、エアバッグ(例えば、実施形態におけるエアバッグ32)を構成する基布(例えば、実施形態における第2基布37)に前記エアバッグ内のガスを排出するベントホール(例えば、実施形態におけるベントホール37b)が形成され、重ね合わせた前記基布(例えば、実施形態における第1基布36、第2基布37)がエアバッグ展開時の荷重により分離可能な接合部(例えば、実施形態における縫製部39…)で接合され、前記ベントホールを閉塞すると共にその端部が前記接合部で前記基布に接合されるベントホールカバー(例えば、実施形態におけるベントホールカバー40)が設けられているエアバッグ装置であって、前記ベントホールカバーには、前記基布のベントホールと前記接合部との間に、所定以上の荷重が作用すると伸長又は破断可能な分離部(例えば、実施形態における分離部S、伸長部W)が設けられていることを特徴とする。
このように構成することで、エアバッグが展開する際の荷重で前記基布の接合部を順次分離させることができ、エアバッグの内圧変化を適切に制御して乗員を柔らかく拘束できる。また、エアバッグの展開末期における接合部の分離によりベントホールカバーの端部を基布から分離させてベントホールを開放することができる。これによりエアバッグの展開がほぼ完了するまでベントホールを閉塞状態に保持して内圧の上昇を促進すると共にエアバッグの展開の完了後はベントホールからガスを排出して内圧の過剰な上昇を抑制することができる。
そして、仮に前記エアバッグの接合部の分離によりベントホールの端部が基布から分離しなかった場合でも、エアバッグの内圧の上昇により前記基布のベントホールと前記接合部との間に所定以上の荷重が作用すると、ベントホールカバーが分離部において伸長又は破断することでベントホールが開放されるためエアバッグの内圧の上昇を抑制することができる。
請求項2に記載した発明は、前記ベントホールカバーの分離部の分離強度は、前記エアバッグの接合部の破断強度よりも高く設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、エアバッグの接合部からベントホールカバーの端部が分離してベントホールが開放される場合であっても、ベントホールカバーの端部がエアバッグの接合部から完全に分離してはいないがベントホールカバーが分離部において伸長又は破断することによりベントホールが開放される場合であっても、エアバッグが完全に展開した後に確実にベントホールが開放される。
請求項1に記載した発明によれば、エアバッグ展開時の接合部の分離の影響を受けず、エアバッグの内圧が上昇した場合に、より一層確実にベントホールを開放できる効果がある。また、前記接合部において、接合部の破断によりベントホールカバーの端部が確実に分離するような縫製精度を確保する必要がないため縫製作業を容易に行うことができる効果がある。
請求項2に記載した発明によれば、エアバッグが完全に展開した後に確実にベントホールを開放できる効果がある。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、運転席のシート11の前方に配置されたステアリングホイール12の内部にエアバッグモジュール13が収納されている。
図2に示すように、ステアリングホイール12はステアリングシャフト14の後端にナット15によりボス部16が固定され、ボス部16にカップ状のフロントカバー17が固定されている。フロントカバー17の周縁には、フロントカバー17を閉塞するようにボルト18…によりリヤカバー19が固定されている。フロントカバー17の外周面には放射状に延びる複数のスポーク部20…が取り付けられ、このスポーク部20…にステアリングホイール本体21が支持されている。
ここで、前記リヤカバー19の内周面にはリテーナ22が前記ボルト18…により共締めされ、このリテーナ22にエアバッグモジュール13が支持されている。リヤカバー19の内面にはエアバッグ32の膨張時に破断するティアライン19aが形成されている。
エアバッグモジュール13は、燃焼により高圧ガスを発生する推薬を充填したインフレータ31と、基布を縫製して構成したエアバッグ32と、エアバッグ32の基部を固定する固定リング33とを備えている。リテーナ22の前面及び後面に、インフレータ31のフランジ31aと固定リング33とが重合され、ボルト34…及びナット35…で締め付け固定されている。このリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間にエアバッグ32の基部が挟み込まれた状態で固定されている。
図3〜図5に示すように、円形のエアバッグ32は後側(乗員に対向する側)の第1基布36とその前面に重合される第2基布37とを備え、第1基布36と第2基布37は外周の縫製部38で一体に縫製されている。エアバッグ32の第2基布37にはインフレータ31を囲む円形の開口37aと、この開口37aの周囲に形成されたボルト34…の貫通孔37c…と、エアバッグ32の膨張時に内部のガスの一部を逃がす1個のベントホール37bが形成されている。ここで、前記ベントホール37bは前記開口37aの上部に形成されている。
前述したようにリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間には、第2基布37が挟まれて前記ボルト34…で締め付けられているため、インフレータ31が発生するガスは第2基布37の中央の開口37aからエアバッグ32の内部に供給される。
重ね合わされた第1基布36と第2基布37は、その外周に近い位置が、例えば3個(2個あるいは4個以上であってもよい)の同心円状の縫製部(接合部)39…で縫製されている。外周の縫製部38はエアバッグ32の膨張時に破断しないように太めの糸で強固に縫製されているが、その内側の3個の同心円状の縫製部39…はエアバッグ32の膨張時に破断できるように細目の糸で脆弱に縫製されている。
エアバッグ32は第1基布36と第2基布37と同材質で形成されたベントホールカバー40を備えている。このベントホールカバー40は前記ベントホール37bを閉塞する幅を備えた帯状の部材であり、両端部は前記第1基布36及び第2基布37の周縁に沿うように縫製部38の手前で弧状にカットされている。このベントホールカバー40は前記第2基布37の内面であって前記ベントホール37bを閉塞する位置に第2基布37の周縁部に跨るようにして配置され、前記第1基布36と第2基布37とを接合する縫製部39…で同時に縫製されている。
ところで、図5に示すようにこの実施形態ではベントホールカバー40は最も外側の縫製部39に至る部位に渡って縫製されているが、最も外側の縫製部39よりも内側の縫製部39、例えばこの実施形態では内側から2番目の縫製部39まででベントホールカバー40の縫製をとめておくことができる。このように構成することで、最も外側の縫製部39が破断した時には既にベントホール37bが開いているような設定とすることができる。これによりベントホール37bが開放されるタイミングやエアバッグ32の内圧を調整することができる(第2実施形態においても同様)。
ここで、図6〜図9に示すように、ベントホールカバー40には、前記第2基布37のベントホール37bと前記縫製部39との間に、所定以上の荷重(例えば、エアバッグ内圧が50kPa以上の際にベントホールカバー40に作用する荷重)が作用すると伸長又は破断可能な伸長部(分離部)W又は分離部(分離部)Sが設けられている。尚、図示都合上、図3〜図5には分離部Sや伸長部Wは記載していない。
この分離部Sは、図6に示すようにベントホールカバー40を第1カバー40aと第2カバー40bに2分割しこれらの分割側の端部を所定以上の荷重が作用すると切れる縫製部S1により連結すべく縫製したもの、図7に示すように切り欠きS2を設けてこの切り欠きS2の形成されている部位において所定以上の荷重で切れるようにしたもの、図8に示すように、ベントホールカバー40を第1カバー40aと第2カバー40bに2分割しこれらの分割側の端部を所定以上の荷重が作用すると切れるように接着部S3で接合したものが採用できる。また、図9に示すように折り返し部S4を設け、この折り返し部S4を縫製あるいは接着し、所定以上の荷重が作用すると伸長する伸長部Wとしたものを採用することができる。
この場合、前記ベントホールカバー40の分離部Sの分離強度あるいは伸長部Wの折り返し部S4の折り返し状態が解除される強度は、前記エアバッグ32の縫製部39…の破断強度よりも高く設定されている。尚、ベントホールカバー40自体を伸縮性のある材料で形成してもよい。
上記実施形態によれば、車両衝突時に所定以上の重力加速度が検出されるとインフレータ31が点火し、折り畳まれたエアバッグ32がインフレータ31が発生するガスで膨張を開始する。エアバッグ32が膨張するとこの圧力を受けてリヤカバー19はティアライン19aで破断し、そこに形成された開口からエアバッグ32が車室内に展開する。
図10に示すように、エアバッグ32が膨張するときに3個の縫製部39…が第1基布36、第2基布37を一体に接合しているので、エアバッグ32が一気に膨張するのを防止して乗員を柔らかく拘束することができる。エアバッグ32の内圧の増加に伴って3個の縫製部39…が径方向内側のものから外側のものへと順に破断することで、エアバッグ32は適切な内圧を維持しながら次第に容積を増加させ、最終的に前後方向に扁平な形状に展開して最大限の拘束力を発揮することができる。
3個の縫製部39…が全て破断するまでの間、ベントホールカバー40は両端が第1基布36と第2基布37の縫製部39…によって拘束されているため、ベントホール37bはベントホールカバー40により閉塞されてガスの漏洩を防止され、エアバッグ32の内圧を速やかに立ち上げると共に、その内圧を適切に保持することができる。
そして、エアバッグ32の展開末期に3個の縫製部39…が全て破断すると、図11に示すように、ベントホールカバー40の両端の拘束が解除されるため、ベントホールカバー40の一部がベントホール37bから外部に押し出されることでベントホール37bが開放する。その結果、エアバッグ32内の余剰のガスがベントホール37bから排出されエアバッグ32の内圧の過剰な上昇を防止することができる。このとき、ベントホール37bは第2基布37に設けてあるため、エアバッグ32内の排出ガスが運転者に直接的に当たらないため、運転者に不快感を与えることはない。
ここで、例えば、前記エアバッグ32の3個の縫製部39…が破断しても、前記ベントホールカバー40が前記ベントホール37bを閉塞し続けエアバッグ32の内圧が所定圧以上に上昇した場合には、前記3個の縫製部39…が分離してエアバッグ32が確実に展開した後に、前記ベントホールカバー40が分離部S(図6〜図8参照)により破断したり、ベントホールカバー40の伸長部W(図9参照)を構成する折り返し部S4を解かれてその全長が延び、あるいはベントホールカバー40自体の全長が延びることにより、このベントホールカバー40の一部がベントホール37bから外部に押し出されることでベントホール37bが確実に開放される。
具体的には、ベントホールカバー40を第1カバー40aと第2カバー40bに2分割しこれらの分割側の端部を縫製部S1で一体化して分離部Sとした例(図6参照)で説明すると、図12に示すように、エアバッグ32の内圧が上昇して、3個の縫製部39…が破断してもベントホールカバー40がベントホール37bを開放していない場合でも、エアバッグ32が展開した後に、エアバッグ32の内圧が上昇することにより前記縫製部S1が破断しここで第1カバー40aと第2カバー40bとが分割される。よって、前記ベントホールカバー40の一部、正確には第1カバー40aと第2カバー40bの何れかの一部(ここでは第2カバー40bの一部)が、前記ベントホール37bから押し出されるためベントホール37bが開放する。その結果、エアバッグ32内の余剰のガスがベントホール37bから排出されエアバッグ32の内圧の過剰な上昇を防止することができる。しがって、エアバッグ32展開時に縫製部39…が分離するか否かの影響を受けず、エアバッグ32の内圧が上昇した場合にベントホールカバー40が確実にベントホール37bを開放でき、前記縫製部39…にベントホールカバー40を縫製する縫製作業を容易に行うことができる。
次に、この発明の第2実施形態を図13に基づいて説明する。
この実施形態はエアバッグ32が後側(乗員に対向する側)の第1基布36とその前面に重合される第2基布37とを備え、第1基布36と第2基布37は外周の縫製部38で一体に縫製されている点、前記第2基布37にベントホール37bが形成されている点、このベントホール37bを閉塞するように第1基布36と第2基布37とに縫製された帯状のベントホールカバー40を備えている点等の基本的構成は前記実施形態と同様である。ここで、重ね合わされた第1基布36と第2基布37は、その外周に近い位置が、例えば3個(2個あるいは4個以上であってもよい)の渦巻き状の縫製部39A…で縫製されている。外周の縫製部38はエアバッグ32の膨張時に破断しないように太めの糸で強固に縫製されているが、その内側の3個の渦巻き状の縫製部39A…はエアバッグ32の膨張時に破断できるように細目の糸で脆弱に縫製され、これら縫製部39A…にベントホールカバー40の端部が、ベントホール37bを閉塞するようにして縫製されている。尚、第1実施形態と同一部分は同一符号を付して説明する。
ここで、前記第1実施形態の縫製部39…は円形状であるため無端状に形成された3個の縫い目はエアバッグ32が展開する過程で内側から1個づつ破断してゆくが、渦巻き状の縫製部39A…は縫い目の内側の端部から破断してエアバッグ32を展開してゆく。したがって、縫製部39A…の縫製端末パターンにはスムーズな破断を実現するために様々な形態が採用できる。尚、この縫製端末パターンは内側端末パターンと外側端末パターンの双方に適用できる。
図14〜図17は、縫製部39Aの縫製端末パターンを示している。
縫製部39Aの端末パターンとしては、図14に示すように端末に結び目39Bを設けて縫い切り、これに連続する未縫製糸39bをそのままにしておくパターン、図15に示すように端末に縫製ラインと重ならないように折り返し縫い部39Cを設けるパターン、図16に示すように端末を縫製ラインと重なるように返し縫い部39Dを設けるパターン、図17に示すように端末に接着材を塗布した接着固定部39Eを設けるパターン、図18に示すように端末に交差するように別縫製部39Fで固定したパターン、あるいは縫製ラインに沿うように図示しない別縫製部で縫製するパターンを採用できる。このような縫製部39Aの端末パターンは、縫製部39Aの破断荷重を決定する上で重要であり、破断荷重に応じて最適な縫製端末パターンを選択することができる。また、各パターンを組み合わせて用いることも可能である。
次に、図19〜図22、図23〜図24に基づいて、助手席側のエアバッグ42を説明する。尚、前記実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。図19、図20に示すように、助手席側ではインストルメントパネル43の上面とフロントウインドウガラス44との間の空間部分45にインストルメントパネル43内に配置されたインフレータ31からのガスで展開するエアバッグ42が設けられている。このエアバッグ42は後方に大きく膨出する第1室46と、この第1室46の左右の側壁部47に接合され連絡路48で連通された第2室49とで構成されたものである。第2室49の側壁部を構成する外側基布50と、第1室46の側壁部47とは周囲が重ね合わされて、最も外側を縫製部38で縫製されて一体化され、その縫製部38の内側に近い位置が、例えば3個の同心円状のあるいは渦巻き状の縫製部(図19は渦巻き状の例を示す)39A…で縫製されている。第2室49の外側基布50には2つのベントホール51が前記3個の縫製部39A…の外側に形成され、第2室49が展開し3個の縫製部39A…が所定の圧力で破断するとベントホール51が開放するようになっている。
また、図21に示すように、第1室46と第2室49とを筒状の連絡路52で連通し、第1室46と第2室49を独立して設けたものでもよく、図22に示すように、第1室46の助手席乗員側に第1室46の壁部53を共用した第2室49を配置して壁部53に連絡路48を形成し、第2室49の前壁部54の周囲と壁部53とを図19と同様の縫製部38、39A…で接合してもよい。この場合も縫製部39A…の外側にベントホール51が形成され、縫製部39A…が破断するとベントホール51が開放するようになっている。
そして、図23、図24に示すようにインストルメントパネル43に対してフロントウインドウガラス44の傾斜角が小さいため、インストルメントパネル43の膨出ストロークを多めに確保する必要がある構造に適用することができる。つまり、第1室46を主第1室46Aと副第1室46Bとに分割構成して順次後側に配置し両者の仕切壁55に2個の流通路56を設け、副第1室46Bの両側に図20あるいは図21と同様の構成の第2室49を設けることができる。副第1室46Bの側壁57には第2室49に連通する連絡路58が形成されている。
ここで、図19〜図24に示した助手席乗員のエアバッグ42の第2室49に、前述した第1実施形態のエアバッグ32の構造を適用することができる。つまり、第2室49のガスを開放するベントホール51の位置を調整して、このベントホール51を閉塞する位置にベントホールカバー40を設け、ベントホールカバー40の両端部を前記縫製部39A…に接合し、ベントホールカバー40の縫製部39A…とベントホール51との間に分離部Sや伸長部Wを設けることができる。
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、運転席側のエアバッグは円形状に限られるものではなく、例えば横に広い楕円形状を採用する等種々の態様が採用可能である。
この発明の第1実施形態の斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 エアバッグの分解斜視図である。 エアバッグの背面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 ベントホールカバーの分離部を示す図である。 ベントホールカバーの分離部の他の例を示す図である。 ベントホールカバーの分離部の別の例を示す図である。 ベントホールカバーの伸長部を示す図である。 エアバッグ展開時の作用説明図である。 エアバッグ展開時の作用説明図である。 エアバッグ展開時のベントホールカバー分離状態の作用説明図である。 この発明の第2実施形態の図4に相当するエアバッグの背面図である。 この発明の第2実施形態の縫製端末パターンを示す図である。 この発明の第2実施形態の他の縫製端末パターンを示す図である。 この発明の第2実施形態の更に他の縫製端末パターンを示す図である。 この発明の第2実施形態の別の縫製端末パターンを示す図である。 この発明の第2実施形態の更に別の縫製端末パターンを示す図である。 助手席乗員用のエアバッグを示す側面説明図である。 図19のエアバッグの平面図である。 図20に相当するエアバッグの他の例を示す平面図である。 図20に相当するエアバッグの別の例を示す平面図である。 図19に相当する助手席乗員用のエアバッグの他の例を示す側面説明図である。 図23のエアバッグの平面図である。
符号の説明
32 エアバッグ
36 第1基布
37 第2基布
37b ベントホール
39 縫製部(接合部)
40 ベントホールカバー
S 分離部(分離部)
W 伸長部(分離部)

Claims (2)

  1. エアバッグを構成する基布に前記エアバッグ内のガスを排出するベントホールが形成され、重ね合わせた前記基布がエアバッグ展開時の荷重により分離可能な接合部で接合され、前記ベントホールを閉塞すると共にその端部が前記接合部で前記基布に接合されるベントホールカバーが設けられているエアバッグ装置であって、前記ベントホールカバーには、前記基布のベントホールと前記接合部との間に、所定以上の荷重が作用すると伸長又は破断可能な分離部が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ベントホールカバーの分離部の分離強度は、前記エアバッグの接合部の破断強度よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
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