JP2012061982A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012061982A
JP2012061982A JP2010208447A JP2010208447A JP2012061982A JP 2012061982 A JP2012061982 A JP 2012061982A JP 2010208447 A JP2010208447 A JP 2010208447A JP 2010208447 A JP2010208447 A JP 2010208447A JP 2012061982 A JP2012061982 A JP 2012061982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vent hole
airbag
base fabric
base
hole cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010208447A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5470209B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Mae
博行 前
Makoto Nagai
誠 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2010208447A priority Critical patent/JP5470209B2/ja
Publication of JP2012061982A publication Critical patent/JP2012061982A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5470209B2 publication Critical patent/JP5470209B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】接触時期に応じた理想のエネルギー吸収量で乗員を拘束できるエアバッグ装置を提供する。
【解決手段】ベントホール36bを閉塞可能とするとともに、エアバッグ32の内部にて第1基布36及び第2基布37に縫製されたベントホールカバー50を備え、ベントホールカバー50は、乗員Jの第2基布37への衝突により移動し、ベントホール36bを開放することを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、エアバッグ装置に関するものである。
エアバッグ装置は、第1の基布及び第2の基布の外周部同士が接合されてなるエアバッグ袋体(以下、エアバッグという)を備え、車両の衝突時にインフレータから供給されるガスでエアバッグを車室内に展開して乗員を拘束するためのものである。このようなエアバッグ装置では、乗員方向への膨張過程における内圧の変動を抑制し、安定した緩衝効果を得ることのできる技術の開発が進められている。
このような技術として、エアバッグの展開途中で破断する破断接合部をエアバッグに予め設けておき、破断接合部の破断によりエアバッグの内圧の上昇を抑制しつつ、容積を徐々に拡大していく構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、エアバッグの内圧が過剰に上昇するのを防止するために、ガス排出用のベントホールをエアバッグに設ける構成も知られている。
ここで、特許文献2には、ベントホールを塞ぐベントホールカバーを備え、このベントホールカバーの端部を破断接合部でエアバッグに接合する構成が知られている。この構成によれば、エアバッグの展開時に破断接合部が破断されることで、ベントホールカバーが破断接合部から解除される。そして、エアバッグの内圧の上昇によりベントホールカバーがベントホールから外部に押し出されることで、ベントホールが開放するようになっている。
また、特許文献3には、ベントホールカバーを覆うガイド部材を備え、破断接合部が破断されたときにガイド部材によってベントホールカバーの移動を案内する構成が記載されている。
特開2005−170206号公報 特開2007−302224号公報 特開2010−69974号公報
ところで、衝突時における乗員の持つ運動エネルギーは、乗員の着座位置や体格等により異なるため、これによりエアバッグにおける理想のエネルギー吸収量も異なる。すなわち、エアバッグから近い位置に着座した小柄な乗員に対しては、エアバッグから遠い位置に着座した大柄の乗員がエアバッグに衝突する際に比べて、エアバッグのエネルギー吸収量が少ないことが望ましい。そのため、近年では着座位置や体格の異なる様々な乗員に対応して、より理想的なエネルギー吸収量を発揮させるための技術の開発が望まれている。
ここで、乗員の着座位置や体格等の違いによる、エアバッグへの衝突時期に応じた理想的なエネルギー吸収量を発揮させるためには、ベントホールを所望のタイミングで開放してエアバッグの内圧上昇を抑制することが考えられる。この際、上述した特許文献2,3の構成では、ベントホールカバーが破断接合部によりエアバッグに接合されている関係で、破断接合部が破断された後でなければベントホールを開放することができなかった。
そこで、本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、接触時期に応じた理想のエネルギー吸収量で乗員を拘束できるエアバッグ装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ステアリング(例えば、実施形態におけるステアリングホイール12)側に配置される第1基布(例えば、実施形態における第1基布36)と、乗員側に配置される第2基布(例えば、実施形態における第2基布37)との外周部同士が接合されることによって構成されるエアバッグ袋体(例えば、実施形態におけるエアバッグ32)を備えたエアバッグ装置(例えば、実施形態におけるエアバッグ装置13)であって、前記第1基布には、インフレータ(例えば、実施形態におけるインフレータ31)に接続されるインフレータ開口(例えば、実施形態における開口36a)と、前記インフレータ開口の側方に設けられたベントホール(例えば、実施形態におけるベントホール36b)と、が形成され、前記ベントホールを閉塞可能とするとともに、前記エアバッグ袋体の内部にて前記第1基布及び前記第2基布に縫製されたベントホールカバー(例えば、実施形態におけるベントホールカバー50)を備え、前記ベントホールカバーは、前記乗員の前記第2基布への衝突により移動し、前記ベントホールを開放することを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記ベントホールカバーは、前記第1基布及び前記第2基布の中央部に縫製されて前記エアバッグ袋体の展開時における展開幅を規制する展開幅規制基布(例えば、実施形態におけるベース部51,52及び規制部54,55)を備え、前記乗員の前記第2基布への衝突による前記展開幅の減少に伴い移動して、前記ベントホールを開放することを特徴とする。
請求項3に記載した発明では、前記第1基布には、前記ベントホールカバーを間に挟んで前記ベントホールを覆うとともに、前記ベントホールカバーの移動を案内するガイド部材(例えば、実施形態におけるガイド部材61)が設けられ、前記ベントホールカバーは、前記乗員の前記第2基布への衝突により前記ガイド部材内を移動して、前記ベントホールを開放することを特徴とする。
請求項4に記載した発明では、前記ベントホールカバーは、一部が前記ガイド部材と共縫いされることで、前記第1基布に固定されていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明では、前記ガイド部材には、前記ベントホールと重なる位置に貫通孔(例えば、実施形態における貫通孔61a)が形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明では、前記ベントホールカバーは、前記エアバッグ袋体の展開時における展開幅を規制する展開幅規制基布と、前記ベントホールを閉塞可能な閉塞部(例えば、実施形態における閉塞部53)と、を備え、前記展開幅規制基布は、前記第1基布に縫製された第1ベース部(例えば、実施形態における第1ベース部51)と、前記第2基布に縫製された第2ベース部(例えば、実施形態における第2ベース部52)と、前記第1ベース部及び前記第2ベース部を連結する第1規制部(例えば、実施形態における第1規制部54)と、前記第2基布及び前記閉塞部を連結する第2規制部(例えば、実施形態における第2規制部55)と、を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ベントホールカバーが第1基布及び第2基布に縫製されているため、エアバッグ袋体の展開時にはベントホールカバーによりエアバッグ袋体の展開幅(車両前後方向の幅)が規制されることになる。この状態で、乗員が第2基布側からエアバッグ袋体に衝突してエアバッグ袋体の形状が変化すると、エアバッグ袋体の展開幅が減少する。すると、衝突によるエアバッグ袋体の内圧の上昇により、ベントホールを閉塞しているベントホールカバーがベントホールから外方に押し出され、エアバッグ袋体が開放する。これにより、エアバッグ袋体内のガスがベントホールから排出され、エアバッグ袋体の内圧の上昇を防止することができる。すなわち、乗員が第2基布に衝突した時点でベントホールを開放して、エアバッグ袋体の内圧を緩和できる。よって、乗員の接触時期に応じた理想のエネルギー吸収量で乗員を拘束できる。
請求項2に記載した発明によれば、乗員がエアバッグ袋体に衝突することで、展開幅規制基布による規制が解除され、エアバッグ袋体の展開幅が減少する。これにより、速やかにベントホールを開放する。よって、衝突時におけるエアバッグ袋体への荷重入力に速やかに応答して、エアバッグ袋体の内圧を緩和することができる。
請求項3に記載した発明によれば、エアバッグ袋体の展開途中であって乗員のエアバッグ袋体への衝突前における、ベントホールカバーの位置ずれによる排気を防止できるとともに、衝突による内圧上昇時にはベントホールカバーをスムーズにベントホールに案内できる。
請求項4に記載した発明によれば、ベントホールカバーにおける一部を、ガイド部材とともに第1基布に共縫いすることで、内圧上昇時のベントホールカバーの移動を許容した上で、ベントホールカバーの位置ずれを確実に防止できる。
請求項5に記載した発明によれば、ガイド部材にベントホールと重なるように貫通孔を形成することで、エアバッグ袋体の内圧が貫通孔を通じてベントホールカバーに作用することになる。これにより、衝突によるエアバッグ袋体の内圧上昇時に速やかにベントホールを開放できる。
請求項6に記載した発明によれば、乗員が第2基布側からエアバッグ袋体に衝突してエアバッグ袋体の形状が変化すると、展開幅を規制しているベントホールカバーの規制部は第1基布及び第2基布の間で緩むことで、エアバッグ袋の展開幅が減少する。このとき、衝突によるエアバッグ袋体の内圧の上昇により、閉塞部がベントホールから外方に向けて押し出される。そして、閉塞部に連結された第2規制部は、閉塞部の移動に引っ張られるようにベントホールに向けて移動する。これにより、閉塞部がベントホールから外方に向けて飛び出し、ベントホールが開放する。すなわち、乗員が第2基布に衝突した時点でエアバッグ袋体を開放して、エアバッグ袋体の内圧を緩和できるので、乗員の接触時期に応じた理想のエネルギー吸収量で乗員を拘束できる。
本発明の実施形態に係るエアバッグ装置を備えた車両の車室内を示す斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明に係るエアバッグ装置の一実施例におけるエアバッグの分解斜視図である。 エアバッグを前方から見た平面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 ベントホール周辺の平面図である。 エアバッグの展開時を示す断面図である。 図7に相当するエアバッグの断面図であり、衝突時における動作説明図である。
(エアバッグ装置)
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明するエアバッグ装置は、車両の運転者用にハンドル内に格納されたエアバッグ装置の態様であり、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。また、図中において、矢印UPは車両の上下方向における上方を示している。
図1は、エアバッグ装置を備えた車両の車室内を示す斜視図である。
図1に示すように、運転席のシート11の前方に配置されたステアリングホイール12の内部に、エアバッグ装置13が収納されている。
図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図2に示すように、ステアリングホイール12はステアリングシャフト14の後端にナット15によりボス部16が固定され、ボス部16にカップ状のフロントカバー17が固定されている。フロントカバー17の周縁には、フロントカバー17を閉塞するように複数のボルト18によりリヤカバー19が固定されている。フロントカバー17の外周面には放射状に延びる複数のスポーク部20が取り付けられ、このスポーク部20にステアリングホイール本体21が支持されている。
リヤカバー19の内周面にはリテーナ22がボルト18により共締めされ、このリテーナ22にエアバッグ装置13が支持されている。フロントカバー17及びリヤカバー19は、エアバッグ装置13を収納するエアバッグカバーを構成する。
リヤカバー19の内面には破断を促進するためのティアライン19aが形成されている。リヤカバー19を正面から見たときにティアライン19aは略H字状に形成されており、リヤカバー19はこのティアライン19aに沿って破断し、図2中上側及び下側に分かれて展開するようになる。
エアバッグ装置13は、燃焼により高圧ガスを発生する推薬を充填したインフレータ31と、後述する基布36,37を縫製して構成されインフレータ31から発生した高圧ガスが導入されて膨張するエアバッグ(エアバッグ袋体)32と、エアバッグ32の基部を固定する固定リング33とを備えている。リテーナ22の前面及び後面に、インフレータ31のフランジ31aと固定リング33とが重合され、複数のボルト34及びナット35で締め付け固定されている。このリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間にエアバッグ32の基部が挟み込まれた状態で固定されている。
(エアバッグ)
図3はエアバッグの分解斜視図であり、図4はエアバッグを前方から見た平面図である。また、図5は図4のB−B線に沿う断面図である。
図3〜図5に示すように、円形のエアバッグ32は前側(ステアリングホイール12側)に配置された第1基布36と、その前面側(乗員側)に配置された第2基布37とを備え、これら第1基布36と第2基布37の外周部が縫製部38で一体に縫製されたものである。また、重ね合わされた第1基布36及び第2基布37は、縫製部38の内側で、渦巻き状の複数の縫製部39で縫製されている。なお、本実施形態では渦巻き状の縫製部39を3個としているが、2個あるいは4個以上であってもよい。また、外周の縫製部38はエアバッグ32の膨張時に破断しないように太めの糸で強固に縫製されているが、その内側の渦巻き状の3つの縫製部39はエアバッグ32の膨張時に破断できるように細目の糸で脆弱に縫製されている。
渦巻き状の縫製部39の径方向内端39aはエアバッグ32の中心を指向しており、エアバッグ32の展開時に径方向内端39aに応力を集中させて縫製部39の破断開始を促進している。
第1基布36には、エアバッグ32の展開時にステアリングホイール12に対向するように車両前方側に位置するシートであり、インフレータ31を囲む円形の開口(インフレータ開口)36aと、円形のベントホール36bと、開口36aの周囲に形成されて複数のボルト34がそれぞれ挿通される複数の貫通孔(不図示)と、が形成されている。
開口36aは第1基布36の中心に配置され、インフレータ31の先端部をエアバッグ32内に挿入するようになっている(図5参照)。そして、インフレータ31の先端をエアバッグ32内に挿入した後、上述したように固定リング33の後面とリテーナ22の前面との間に、第1基布36を挟み込んだ状態で固定リング33とリテーナ22とが複数のボルト34で締め付けられている。そのため、インフレータ31が発生するガスは第1基布36の中心の開口36aからエアバッグ32の内部に供給される。
ベントホール36bは、エアバッグ32の展開時にエアバッグ32の内圧を調整するためのものであり、エアバッグ32内に導入されたガスの一部を外部へ放出するための円形の貫通孔である。このベントホール36bは、開口36aの上方に隣接して配置され、第1基布36の中心から偏心して配置されている。
ここで、エアバッグ32には、その内圧を制御するベントホールカバー50が設けられている。ベントホールカバー50は、ベントホール36bを閉塞可能とするとともに、エアバッグ32への乗員の衝突によりベントホール36bを開放するように移動可能な部材である。このベントホールカバー50は、第1基布36及び第2基布37と同一の材料がU字状に形成されたものである。具体的に、ベントホールカバー50は、第1基布36の中心部に縫製された第1ベース部(展開幅規制基布)51と、第2基布37の中心部に縫製された第2ベース部(展開幅規制基布)52と、ベントホール36bを閉塞可能な閉塞部53と、各ベース部51,52同士を接続する第1規制部(展開幅規制基布)54と、第2ベース部52及び閉塞部53同士を接続する第2規制部(展開幅規制基布)55と、が一体的に形成されたものである。
第1ベース部51は、開口36aの周囲を囲む環状の部材であり、開口36aと同等の内径に形成された貫通孔51aを有している。そして、第1ベース部51は、貫通孔51aと開口36aとを重ね合わせた状態で、外周部が縫製部56によって第1基布36に縫製されている。また、貫通孔51aの周囲には、第1基布36の貫通孔(不図示)に対応して形成された複数の貫通孔(不図示)が形成されている。そして、第1ベース部51は、第1基布36とともに固定リング33の後面とリテーナ22の前面との間に挟まれ、第1基布36とともにボルト34でリテーナ22に共締めされている。これにより、開口36a周縁を補強できる。
第2ベース部52は、第1ベース部51とほぼ同径に形成された円形の部材であり、第2基布37における中心部(第1ベース部51に対向する位置)で、外周部が縫製部57によって縫製されている。
閉塞部53は、ベントホール50を後側から覆うように形成された上下方向を長手方向とする矩形状の部材であり、その後面側において後述するガイド部材61とともに、第1基布36に共縫いされている。ガイド部材61は、ベントホール36bより大きく形成された矩形状の部材であり、各基布36,37やベントホールカバー50と同一材料により構成されている。また、ガイド部材61には、前後方向でベントホール36bと重なる位置に貫通孔61aが形成されている。
図6は、ベントホール周辺の平面図である。
図6に示すように、閉塞部53とガイド部材61とは、縫製部58によって第1基布36に共縫いされている。縫製部58は、ガイド部材61の上部及び左右の周縁部を囲むコ字状とされ、そのうち上縫製部58aにより閉塞部53が第1基布36に共縫いされている。すなわち、閉塞部53は、左右縫製部58bの内側に配置されるとともに、長手方向一端側(上端側)のみが上縫製部58aによって第1基布36に縫製されている。これにより、閉塞部53は、第1基布36、ガイド部材61、及び左右縫製部58bに囲まれた案内路62内を、左右縫製部58bの延在方向(上下方向)に沿って移動可能に構成されている。
図3〜図5に戻り、第1規制部54は、第1ベース部51及び第2ベース部52の周方向における一部同士を一体的に連結する帯状の部材であり、エアバッグ32の内部で折り畳まれた状態で収納されている。第1規制部54の長さは、エアバッグ32の展開時における所望の展開幅H(車両の前後方向における長さ)と同等に形成されている。すなわち、第1規制部54は、各ベース部51,52を介して第1基布36及び第2基布37を連結し、エアバッグ32の展開幅H以上の展開を規制するためのものである。
また、第2規制部55は、第1規制部54と同等の幅を有する帯状の部材であり、一端が第2ベース部52における第1規制部54の連結部分とは反対側(周方向で180度の位置)に連結される一方、他端側が閉塞部53の長手方向他端側(下端側)に連結されている。また、第2規制部55の長さは、第1規制部54と同等に形成されており、第1規制部54とともにエアバッグ32の展開幅H以上の展開を規制する。
(作用)
次に、上述したエアバッグ装置の作用について説明する。
本実施形態のエアバッグ装置13では、車両衝突時に所定以上の重力加速度が検出されるとインフレータ31が点火し、折り畳まれたエアバッグ32がインフレータ31から発生するガスで膨張を開始する。エアバッグ32が膨張するとこの圧力を受けてリヤカバー19はティアライン19aで破断し、そこに形成された開口からエアバッグ32が車室内に展開する。
図7はエアバッグの展開時を示す断面図である。
図7に示すように、エアバッグ32が膨張するときに3つの渦巻き状の縫製部39が第1基布36、第2基布37を一体に接合しているので、エアバッグ32が一気に膨張するのを防止して、まずは小容量のエアバッグ32を早期に形成する(図7中第1展開状態A)。この際、第1基布36及び第2基布37同士がベントホールカバー50によって連結されているので、エアバッグ32の展開幅Hは、ベントホールカバー50の規制部54,55の長さと同等になる。すなわち、エアバッグ32は、前後方向に扁平な形状に展開する。
その後、エアバッグ32の内圧の増加に伴って3つの縫製部39が径方向内側から外側へと破断することで、エアバッグ32は適切な内圧を維持しながら次第に容積を増加させ(図7中第2展開状態B,第3展開状態C)、最終的には縫製部38のみで各基布36,37が接合された状態となる(図7中最終展開状態D)。ただし、この場合も第1基布36及び第2基布37は、ベントホールカバー50により連結されているため、展開幅Hを保った状態で径方向外側に向けて展開する。
なお、エアバッグ32の展開時において、ベントホール36bはベントホールカバー50の閉塞部53により閉塞されてガスの漏洩が抑制されているため、エアバッグ32の内圧を速やかに立ち上げると共に、その内圧を適切に保持することができる。そして、エアバッグ32が最終展開状態Dになった後は、乗員Jとの衝突が行われるまでエアバッグ32の内圧は保持される。
図8は、図7に相当するエアバッグの断面図であり、衝突時における動作説明図である。
ここで、図8に示すように、エアバッグ32の最終展開状態Dにおいて、乗員Jがエアバッグ32に衝突した場合、衝突によりエアバッグ32が変形することで、エアバッグ32の中央部において展開幅Hが減少する。このとき、展開幅Hを規制しているベントホールカバー50の規制部54,55は第1基布36及び第2基布37の間で前後方向に緩む(規制部54,55による規制が解除される)。また、衝突によるエアバッグ32の内圧の上昇により、ガイド部材61の貫通孔61aを通じて閉塞部53が前方(外方)に向けて押し出される。このとき、閉塞部53に連結された第2規制部55は、閉塞部53の移動に引っ張られるように案内路62内(第1基布36とガイド部材61との間)を上方に向かって移動する。これにより、閉塞部53がベントホール36bから外部に向けて飛び出し、ベントホール36bが開放する。
その結果、エアバッグ32内の余剰のガスがベントホール36bから排出され、エアバッグ32の内圧の過剰な上昇を防止することができる。この際、閉塞部53及び第2規制部55が案内路62内をベントホール36bに向かって移動するため、閉塞部53及び第2規制部55の位置ずれを防止して、荷重入力時において閉塞部53をスムーズにベントホール36bに案内できる。また、ベントホール36bは第1基布36に設けてあるため、ベントホール36bから排出されるガスが乗員Jに直接的に当たることがなく、乗員Jに不快感を与えることがない。
ところで、エアバッグ装置13から近い位置に着座した小柄な乗員は、エアバッグ装置13から遠い位置に着座した大柄の乗員に比べて早期にエアバッグ32に衝突する。
ここで、エアバッグ32が最終展開状態Dになる前(例えば、第1展開状態A)に、乗員Jがエアバッグ32に衝突した場合、衝突によりエアバッグ32が変形することで、エアバッグ32の中央部において展開幅Hが減少する。このとき、上述した最終展開状態Dにおける衝突と同様に、閉塞部53がベントホール36bから外部に向けて飛び出し、ベントホール36bが開放する。すなわち、本実施形態のエアバッグ32では、展開状態に関わらず、乗員Jがエアバッグ32に接触して変形した際に、閉塞部53がベントホール36bから外部に向けて押し出されることで、ベントホール36bが開放するようになっている。その結果、エアバッグ32内の余剰のガスがベントホール36bから排出され、エアバッグ32の内圧の過剰な上昇を防止することができる。
このように、本実施形態では、ベントホールカバー50がエアバッグ32の展開幅Hを規制するように第1基布36及び第2基布37に縫製されるとともに、乗員の第2基布37への衝突により移動し、ベントホール36bを開放する構成とした。
この構成によれば、乗員の衝突によりエアバッグ32の形状が変化して、エアバッグ32の展開幅Hが減少することで、ベントホール36bを閉塞している閉塞部53がベントホール36bから外方に押し出され、エアバッグ32が開放する。これにより、エアバッグ32内のガスがベントホール36bから排出され、エアバッグ32の内圧の上昇を防止することができる。すなわち、乗員が第2基布37に衝突した時点でエアバッグ32を開放して、エアバッグ32の内圧を緩和できるので、乗員の接触時期に応じた理想のエネルギー吸収量で乗員を拘束できる。
このとき、ベントホールカバー50の閉塞部53が第2規制部55に連結されているため、エアバッグ32の展開幅Hが減少した時点で速やかにベントホール36bを開放する。これにより、エアバッグ32への荷重入力に速やかに応答してエアバッグ32の内圧を緩和することができる。
さらに、ベントホールカバー50における閉塞部53の一端側が、ガイド部材61とともに第1基布36に共縫いされているため、内圧上昇時の閉塞部53の移動を許容した上で、エアバッグ32の展開途中であって乗員のエアバッグ32への衝突前における、閉塞部53とベントホール36b及びガイド部材61との位置ずれを防止できる。よって、閉塞部53の意図しない位置ずれによる排気を防止できる。
また、ガイド部材61にベントホール36bと重なるように貫通孔61aを形成することで、エアバッグ32の内圧が貫通孔61aを通じて閉塞部53に作用することになる。これにより、エアバッグ32の内圧上昇時に速やかにベントホール36bを開放できる。
また、本実施形態のベントホールカバー50は、各ベース部51,52、閉塞部53及び各規制部54,55が一体的に形成されているので、それぞれを別々に形成する場合に比べて縫製工程を削減できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、ベントホールカバー50の形状は、上述した実施形態に限るものではなく、エアバッグ32の展開幅Hを規制しつつ、閉塞部53を閉塞するものであれば、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態ではハンドル内に格納されたエアバッグ装置の態様で説明したが、この発明はハンドル内格納式以外のエアバッグ装置にも適用可能である。
12…ステアリングホイール(ステアリング) 13…エアバッグ装置 31…インフレータ 32…エアバッグ(エアバッグ袋体) 36…第1基布 36a…開口(インフレータ開口) 36b…ベントホール 37…第2基布 50…ベントホールカバー 51…第1ベース部(展開幅規制基布) 52…第2ベース部(展開幅規制基布) 53…閉塞部(展開幅規制基布) 54…第1規制部(展開幅規制基布) 55…第2規制部(展開幅規制基布) 61…ガイド部材 61a…貫通孔

Claims (6)

  1. ステアリング側に配置される第1基布と、乗員側に配置される第2基布との外周部同士が接合されることによって構成されるエアバッグ袋体を備えたエアバッグ装置であって、
    前記第1基布には、インフレータに接続されるインフレータ開口と、前記インフレータ開口の側方に設けられたベントホールと、が形成され、
    前記ベントホールを閉塞可能とするとともに、前記エアバッグ袋体の内部にて前記第1基布及び前記第2基布に縫製されたベントホールカバーを備え、
    前記ベントホールカバーは、前記乗員の前記第2基布への衝突により移動し、前記ベントホールを開放することを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 前記ベントホールカバーは、前記第1基布及び前記第2基布の中央部に縫製されて前記エアバッグ袋体の展開時における展開幅を規制する展開幅規制基布を備え、前記乗員の前記第2基布への衝突による前記展開幅の減少に伴い移動して、前記ベントホールを開放することを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記第1基布には、前記ベントホールカバーを間に挟んで前記ベントホールを覆うとともに、前記ベントホールカバーの移動を案内するガイド部材が設けられ、
    前記ベントホールカバーは、前記乗員の前記第2基布への衝突により前記ガイド部材内を移動して、前記ベントホールを開放することを特徴とする請求項1または請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 前記ベントホールカバーは、一部が前記ガイド部材と共縫いされることで、前記第1基布に固定されていることを特徴とする請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 前記ガイド部材には、前記ベントホールと重なる位置に貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載のエアバッグ装置。
  6. 前記ベントホールカバーは、前記エアバッグ袋体の展開時における展開幅を規制する展開幅規制基布と、前記ベントホールを閉塞可能な閉塞部と、を備え、
    前記展開幅規制基布は、前記第1基布に縫製された第1ベース部と、前記第2基布に縫製された第2ベース部と、前記第1ベース部及び前記第2ベース部を連結する第1規制部と、前記第2基布及び前記閉塞部を連結する第2規制部と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のエアバッグ装置。
JP2010208447A 2010-09-16 2010-09-16 エアバッグ装置 Expired - Fee Related JP5470209B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010208447A JP5470209B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010208447A JP5470209B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 エアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012061982A true JP2012061982A (ja) 2012-03-29
JP5470209B2 JP5470209B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=46058147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010208447A Expired - Fee Related JP5470209B2 (ja) 2010-09-16 2010-09-16 エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5470209B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2703234A1 (en) 2012-08-29 2014-03-05 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus
DE102015002408A1 (de) 2014-02-27 2015-08-27 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbagvorrichtung für einen Fahrersitz
JP2016190569A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 豊田合成株式会社 運転席用エアバッグ装置
US20190077358A1 (en) * 2017-09-14 2019-03-14 Honda Motor Co., Ltd. Airbag apparatus

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010069974A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Honda Motor Co Ltd エアバッグ袋体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010069974A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Honda Motor Co Ltd エアバッグ袋体

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2703234A1 (en) 2012-08-29 2014-03-05 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus
US9050942B2 (en) 2012-08-29 2015-06-09 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus
DE102015002408A1 (de) 2014-02-27 2015-08-27 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbagvorrichtung für einen Fahrersitz
US9499119B2 (en) 2014-02-27 2016-11-22 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbag apparatus for a driver's seat
DE102015002408B4 (de) 2014-02-27 2021-08-05 Toyoda Gosei Co., Ltd. Airbagvorrichtung für einen Fahrersitz
JP2016190569A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 豊田合成株式会社 運転席用エアバッグ装置
US20190077358A1 (en) * 2017-09-14 2019-03-14 Honda Motor Co., Ltd. Airbag apparatus
US10787147B2 (en) * 2017-09-14 2020-09-29 Honda Motor Co., Ltd. Airbag apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP5470209B2 (ja) 2014-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7325830B2 (en) Airbag device for vehicles
JP5662813B2 (ja) エアバッグ装置
JP5007539B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
US8727378B2 (en) Air bag and air bag device
JP6584068B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP5485416B2 (ja) エアバッグ装置
JP3914221B2 (ja) エアバッグ装置
CN103963732B (zh) 制造气囊的方法
US9827941B2 (en) Airbag module with a control device
WO2013058329A1 (ja) エアバッグ装置
US20070241546A1 (en) Airbag apparatus
JP5997916B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
US20080106128A1 (en) Airbag for side collision, airbag device for side collision, and vehicle seat
JP2007302224A (ja) エアバッグ装置
JP5470209B2 (ja) エアバッグ装置
JP5886667B2 (ja) エアバッグ及びエアバッグ装置
JP2005193881A (ja) エアバッグ装置
JP2006224748A (ja) エアバッグ装置
JP4846422B2 (ja) エアバッグ装置
JP4444850B2 (ja) エアバッグ装置
JP2012153171A (ja) エアバッグ装置
JP2008006962A (ja) 車両用エアバッグ装置
JP2014231313A (ja) エアバッグ装置
WO2022049928A1 (ja) 運転席用エアバッグ装置
JP6950360B2 (ja) 運転席用エアバッグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130918

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130924

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5470209

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees