JP2011031722A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中心部側から内部に高圧ガスが供給されて膨張展開するエアバッグ本体32と、エアバッグ本体32を構成する第2基布37に設けられエアバッグ本体32の内部のガスを外部に排出するメインベントホール37bと、エアバッグ本体32の第1基布と第2基布37を接合する破断容易な複数の縫製部39と、縫製部39によってエアバッグ本体32に係止されるとともにメインベントホール37bを塞ぐベントホールカバー50と、を備えるエアバッグ装置であって、第2基布37上のベントホールカバー50と重畳しない領域にサブベントホール40が設けられており、サブベントホール40は、メインベントホール37bよりも開口面積が小さい。
【選択図】図4
Description
また、エアバッグ装置には、エアバッグの容積膨張および内圧を制御するために、展開途中で破断する破断接合部をエアバッグに予め設けておき、破断接合部の破断によりエアバッグの容積を徐々に拡大するものがある。
そこで、この発明は、エアバッグの内圧チューニングの自由度を拡大することができるエアバッグ装置を提供するものである。
請求項1に係る発明は、中心部側から内部に高圧ガスが供給されて膨張展開するエアバッグ本体(例えば、後述する実施例におけるエアバッグ本体32)と、前記エアバッグ本体を構成する基布(例えば、後述する実施例における第2基布37)に設けられ該エアバッグ本体の内部のガスを外部に排出するメインベントホール(例えば、後述する実施例におけるメインベントホール37b)と、前記エアバッグ本体の対向する基布(例えば、後述する実施例における第1基布36と第2基布37)同士を接合する破断容易な複数の破断接合部(例えば、後述する実施例における縫製部39)と、前記破断接合部によって前記エアバッグ本体に係止されるとともに前記メインベントホールを塞ぐベントホールカバー(例えば、後述する実施例におけるベントホールカバー50)と、を備えるエアバッグ装置であって、前記基布上の前記ベントホールカバーと重畳しない領域にサブベントホール(例えば、後述する実施例におけるサブベントホール40)が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置である。
このように構成することにより、破断接合部が破断する前はメインベントホールがベントホールカバーで閉塞されているが、その間にもサブベントホールを介してエアバッグ本体の内部のガスを外部に排出することができる。また、破断接合部が破断してベントホールカバーがメインベントホールから外れ、メインベントホールが開放されたときには、メインベントホールとサブベントホールの両方からエアバッグ本体の内部のガスを外部に排出することができる。
このように構成することにより、エアバッグ本体の内圧チューニングをより細やかに行うことができる。
このように構成することにより、破断接合部が破断する前のメインベントホールがベントホールカバーで覆われている間も、開口面積の小さいサブベントホールを介してエアバッグ本体の内部のガスを外部に排出することができる。また、破断接合部が破断してベントホールカバーがメインベントホールから外れ、メインベントホールが開放されたときには、開口面積の大きなメインベントホールからエアバッグ本体の内部のガスを外部に排出することができる。
図2に示すように、ステアリングホイール12はステアリングシャフト14の後端にナット15によりボス部16が固定され、ボス部16にカップ状のフロントカバー17が固定されている。フロントカバー17の周縁には、フロントカバー17を閉塞するように複数のボルト18によりリヤカバー19が固定されている。フロントカバー17の外周面には放射状に延びる複数のスポーク部20が取り付けられ、このスポーク部20にステアリングホイール本体(グリップ部)21が支持されている。
エアバッグモジュール13は、燃焼により高圧ガスを発生する推薬を充填したインフレータ31と、基布を縫製して構成されインフレータ31が発生させた高圧ガスが導入されて膨張するエアバッグ本体32と、エアバッグ本体32の基部を固定する固定リング33とを備えている。リテーナ22の前面及び後面に、インフレータ31のフランジ31aと固定リング33とが重合され、複数のボルト34及びナット35で締め付け固定されている。このリテーナ22の後面と固定リング33の前面との間にエアバッグ本体32の基部が挟み込まれた状態で固定されている。
渦巻き状の縫製部39の径方向内端39aはエアバッグ本体32の中心を指向しており、エアバッグ本体32の展開時に径方向内端39aに応力を集中させて縫製部39の破断開始を促進している。
開口37aは第2基布37の中心に配置されている。メインベントホール37bは開口37aの側部に1つだけ配置され、第2基布37の中心から偏心して配置されている。サブベントホール40は開口37aおよびメインベントホール37bから離間して2つ配置されており、開口37aの中心とメインベントホール37bの中心を結ぶ線に対して左右対称な位置であって、縫製部39よりも内側に配置されている。1つのサブベントホール40の開口面積はメインベントホール37bの開口面積よりも小さく設定されている。
図3及び図4に示すように、ベントホールカバー50は平面視略T字状をなし、直線的な帯状をなしその両端部52,53をエアバッグ本体32の外周部に配置される閉塞部51と、閉塞部51の長手方向の中間部54から開口37aに指向して延出する延出部55とを備えている。
そして、エアバッグ本体32の膨張過程においてその圧力を受けたリヤカバー19はティアライン19aで破断し、そこに形成された開口からエアバッグ本体32が車室内に展開する。
しかしながら、メインベントホール37bが閉塞されている間も、開口面積の小さいサブベントホール40は開放されているので、このサブベントホール40を介してエアバッグ本体32の内部のガスを外部に排出することができる。これにより、エアバッグ本体32の展開初期段階でメインベントホール37bが閉塞されている状態であっても、サブベントホール40からエアバッグ本体32内のガスを排出することで、エアバッグ本体32の内圧チューニングを細やかに行うことが可能となる。そして、エアバッグ本体32は適切な内圧を維持しながら次第に容積を増加させて、3つの縫製部39が全て破断したときに最終的に前後方向に扁平な形状に展開して最大限の拘束力を発揮することができる。ここで、サブベントホール40の開口面積を適宜設定することにより、この展開初期段階のエアバッグ本体32の内圧を所望にチューニングすることが可能となる。
なお、サブベントホール40は第2基布37に設けてあるため、サブベントホール40から排出されるガスが運転者に直接的に当たることがなく、運転者に不快感を与えることがない。
このように、メインベントホール37bはその設置位置が制約されることから、自ずとその大きさ(開口面積)にも制約を受けるが、サブベントホール40を設けることによって、メインベントホール37bの開口面積の不足分を補うこともできる。
なお、この実施例1では、サブベントホール40を2つ配置したが、サブベントホール40の数は1つでもよいし、3つ以上であってもよい。前述したように、サブベントホール40の設置位置の制約は緩いので、数多く配置することも容易である。
さらに、このエアバッグ装置では、閉塞部51がその中間部54から両端部52,53に接近するにしたがって幅が狭くなっているので、ベントホールカバー50がメインベントホール37bから抜け出す際の抵抗を低減することができる。
その結果、縫製部39が破断してベントホールカバー50の閉塞部51の端部52,53の少なくとも一方がエアバッグ本体32から外れるまでメインベントホール37bの閉塞を維持することができ、端部52,53の少なくとも一方がエアバッグ本体32から外れたときにメインベントホール37bを開放することができるので、エアバッグの内圧を適切に制御することができ、エアバッグ本体32を適切に展開制御することができる。
図9は、実施例2のエアバッグ装置において、第2基布37にベントホールカバー50を適正な位置に重ねた状態を示す図であり、第1基布36と縫合する前の状態を示している。
その他の構成は前述した実施例1と同じであり、ベントホールカバー50の閉塞部51の両端部52,53は第1基布36と第2基布37とを接合する縫製部39(図9では図示略)で同時に縫製される。
前述した各実施例ではエアバッグ本体32の破断接合部を縫製部39で構成したが、破断接合部は縫製に限るものではなく、織り合わせや接合などで構成してもよい。
ベントホールカバー50の形状は、前述した各実施例に限るものではなく、例えば延出部55の先端部56を円形にしても構わない。
また、前述した各実施例ではハンドル内に格納されたエアバッグ装置の態様で説明したが、この発明はハンドル内格納式以外のエアバッグ装置にも適用可能である。
36 第1基布(基布)
37 第2基布(基布)
37b メインベントホール
39 縫製部(破断接合部)
40,41 サブベントホール
50 ベントホールカバー
Claims (3)
- 中心部側から内部に高圧ガスが供給されて膨張展開するエアバッグ本体と、
前記エアバッグ本体を構成する基布に設けられ該エアバッグ本体の内部のガスを外部に排出するメインベントホールと、
前記エアバッグ本体の対向する基布同士を接合する破断容易な複数の破断接合部と、
前記破断接合部によって前記エアバッグ本体に係止されるとともに前記メインベントホールを塞ぐベントホールカバーと、
を備えるエアバッグ装置であって、
前記基布上の前記ベントホールカバーと重畳しない領域にサブベントホールが設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。 - 前記サブベントホールは、前記メインベントホールよりも開口面積が小さいことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 中心部側から内部に高圧ガスが供給されて膨張展開するエアバッグ本体と、
前記エアバッグ本体を構成する基布に設けられ該エアバッグ本体の内部のガスを外部に排出するメインベントホールと、
前記エアバッグ本体の対向する基布同士を接合する破断容易な複数の破断接合部と、
前記破断接合部によって前記エアバッグ本体に係止されるとともに前記メインベントホールを塞ぐベントホールカバーと、
を備えるエアバッグ装置であって、
前記ベントホールカバーには、前記メインベントホールと重畳する位置に前記メインベントホールよりも小さい開口面積を有するサブベントホールが設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。
Priority Applications (1)
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JP2009179290A JP2011031722A (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | エアバッグ装置 |
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JP2009179290A Pending JP2011031722A (ja) | 2009-07-31 | 2009-07-31 | エアバッグ装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014104965A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-09 | Toyoda Gosei Co Ltd | サイドエアバッグ装置 |
Citations (3)
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US9517747B2 (en) | 2012-11-30 | 2016-12-13 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Side airbag apparatus |
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