JP2010001239A - 外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、優れた活性酸素消去効果、チロシナーゼ阻害効果、還元効果を持ち、抗酸化効果による抗老化作用やチロシナーゼ阻害効果による美白作用をもつ皮膚外用剤又は化粧料、また毛髪の損傷を防ぐ毛髪化粧料、さらにはジスルフィド結合の還元効果によるパーマ剤、カーリング剤、くせ毛矯正剤、染毛剤などになりうる外用組成物を提供することである。
【解決手段】本発明に係る外用組成物は、(化1)で示される2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは(化2)で示される2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体或いはそれらの塩を含有する外用組成物に関する。
現代社会では、紫外線の増加、ストレスの増加、食生活の偏りなど様々な要因が重なり合い、過剰な皮膚の老化が誘引されている。シワ、たるみ、シミのないハリのある潤った肌、また、はり、こしのある毛髪は、いつの時代でも常に人々の要求するものである。近年では、その老化メカニズムの研究が盛んに行われ、それに基づいた抗老化を目的とする外用組成物が開発されてきた。
まず、皮膚老化に関して、大きな原因の1つは活性酸素と言われている。活性酸素とは、スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカル、一重項酸素等の総称である。通常、生体内では、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)やカタラーゼのような酵素により分解され不活化される。しかし、ストレスの増加や加齢と共にそれらの酵素活性は低下し、さらに活性酸素は、大気汚染、放射線、紫外線、喫煙等により増加し、ついには生体内での分解・不活化が不十分な状態に陥ってしまう。これまでに活性酸素は、非酵素的にコラーゲンや弾性繊維の架橋を促進することなどが報告されている(例えば非特許文献1を参照。)。つまり、分解・不活化されずに残った活性酸素が、肌荒れ、しわ、たるみのような好ましくない皮膚老化症状を誘発する。この状況を緩和するために、抗酸化剤の皮膚外用組成物への配合が有用とされている。
また、皮膚の老化だけでなく、毛髪のダメージにも活性酸素が関わっていることが最近明らかにされている。また、抗酸化作用のある抽出物の毛髪への塗布により、毛髪の枝毛、切れ毛の発生を抑制することが可能であるという報告もなされている(例えば非特許文献2を参照。)。つまり、毛髪外用組成物への抗酸化剤の配合は、毛髪のダメージの緩和に有用と思われる。
さらに、しわやたるみと並び、皮膚老化の代表的な症状としてしみや色素沈着がある。このしみや色素沈着は、紫外線や活性酸素の刺激によりメラニンが過剰に産生されるバランスが崩れた皮膚の状態といえる。メラニンは、アミノ酸の一種であるチロシンを出発原料に合成される。その最初の反応はチロシナーゼと呼ばれる酵素によりチロシンがドーパ、ドーパキノンに酸化される反応から始まる。その後、ドーパキノンが自動酸化によりドーパクロムを経てジヒドロキシインドール(DHI)となり、再度チロシナーゼに酸化されて黒色で不溶性のメラニンとなる。この状況を緩和するには、紫外線や活性酸素の影響を抑えると共に、メラニン生成の律速段階であるチロシナーゼによるチロシンの酸化反応を抑制することが重要である。これらの活性酸素除去作用やチロシナーゼ活性阻害作用を併せ持つ化合物を外用組成物へ配合することは皮膚の老化を抑制すると共に美白効果を与えるのでスキンケアのより有効な手段となる。
一方、近年ではファッションの多様化に伴い、ヘアスタイルを変え、髪のおしゃれを楽しむために、ストレートヘアをウェービーヘアに変える人が多い。また、縮毛、くせ毛に悩まされそれらを伸ばし、矯正するためにストレートパーマ剤を利用する人も多い。さらには、毛髪の形状のみならず、染毛や脱色により毛髪の色を変える人も増えてきた。そのため、上述のような抗老化や皮膚及び毛髪のダメージに対する外用組成物の他に、このような要望に対する外用組成物、例を挙げるとパーマ剤や染毛剤の開発も望まれている。
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(TTCA)は、第四級アンモニウム塩系除草剤の植物への薬害軽減作用(例えば、特許文献1を参照。)や、イモチ病菌などに対する殺菌作用(例えば、特許文献2又は3を参照。)が示されている。
また、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(MTDC)は、粘液溶解作用(例えば、特許文献4を参照。)や、パラセタモールの肝毒性軽減作用(例えば、特許文献5を参照。)、さらには抗がん作用(例えば、特許文献6又は7を参照。)が示されている。
J Invenst Dermatol 108巻 797‐802頁 1997年 インターネットURL(http://www.lion.co.jp/press/2004032.htm) 特開平11‐171710号公報 特開昭52‐041235号公報 特開昭49‐093534号公報 WO98/38995号公報 WO98/38994号公報 WO2001/060343号公報 WO2005/105062号公報
特許文献1〜3で開示されているように、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸を配合した組成物は、農薬との組み合わせ調製物や農業用殺菌剤としては公知であるが、この化合物を皮膚化粧料や毛髪化粧料等の外用組成物に利用しようという着想はまったく知られていないし、現実にも行われていない。
また、特許文献4〜7で開示されているように、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸を配合した組成物は、粘液溶解剤、肝毒性軽減作用又は抗がん剤としては公知であるが、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸と同様、この化合物を皮膚化粧料や毛髪化粧料等の外用組成物に利用しようという着想はまったく知られていないし、現実にも行われていない。
そこで本発明は、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体或いはその両方を用いて、老化やダメージを緩和する皮膚化粧料、毛髪化粧料等の外用組成物、また、毛髪の形状や色を変える毛髪化粧料等の外用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体或いはその両方を配合した皮膚化粧料や毛髪化粧料等の外用組成物を提供することで、上記の課題を解決することを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明にかかる外用組成物は、構造式(化1)で表わされる化合物又は構造式(化2)で表わされる化合物或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上(但し、(化1)及び(化2)共に構造式中のR、R及びRはそれぞれ、ヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基又はエトキシ基を表わす。)を含有することを特徴とする。なお、Rがヒドロキシル基であれば、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸であるが、Rがアミノ基、メトキシ基又はエトキシ基である場合を、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸の誘導体と表記する。また、R及びRがヒドロキシル基であれば、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸であるが、RかつRがヒドロキシル基以外の、R及びRの組み合わせを2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸の誘導体と表記する。
Figure 2010001239
Figure 2010001239
本発明に係る外用組成物では、この1種又は2種以上について、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜2質量%を含有してなる。
本発明にかかる外用組成物は、例えば、皮膚外用剤又は皮膚化粧料となる。また、毛髪化粧料ともなる。
本発明の外用組成物に含有される2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上は、優れた活性酸素消去効果、チロシナーゼ阻害効果、還元効果を持つことから、本発明の外用組成物は、抗酸化効果による抗老化作用やチロシナーゼ阻害効果による美白作用、さらに還元効果による皮膚ケラチン中ジスルフィド結合開裂に伴う古くなった角質の除去・ターンオーバー促進及び皮膚軟化作用、若しくはその殺菌作用によるアクネ菌除去に基づく尋常性座瘡の改善作用をもつ皮膚外用剤又は化粧料、また毛髪の損傷を防ぐ毛髪化粧料、さらにはジスルフィド結合の還元効果によるパーマ剤、カーリング剤、くせ毛矯正剤、染毛剤など有用な外用組成物となりうる。
本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。本発明の効果を奏する限り、種々の形態変更をしてもよい。
本発明の外用組成物に含有される2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体は構造式(化1)で表わされる。ここで、(化1)の構造式中のRはヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基又はエトキシ基であり、(化1)の構造式を有する化合物は合計4種ある。このうちRがヒドロキシル基又はメトキシ基又はエトキシ基である化合物が好ましく、このうちRがヒドロキシル基である化合物、すなわち2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸がより好ましい。また本発明の外用組成物に含有される2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体は構造式(化2)で表わされる。ここで、(化2)の構造式中のRはヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基又はエトキシ基であり、Rも同じくヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基又はエトキシ基であり、(化2)の構造式を有する化合物は合計16種ある。このうちRがヒドロキシル基で、Rがヒドロキシル基又はメトキシ基又はエトキシ基又はアミド基の組み合わせ、又はRがメトキシ基で、Rがヒドロキシル基の組み合わせの化合物が好ましく、中でもRがヒドロキシル基で、R3がヒドロキシル基の組み合わせの化合物がより好ましい。RとRがヒドロキシル基の化合物、すなわち2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸がより好ましい。本発明における2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又はその誘導体或いは2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸又はその誘導体は、光学活性体またはラセミ体のいずれでも良い。塩としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニア等の無機塩基との塩又はメチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等の一般の有機塩基又はアルギニン、リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩をあげることができる。外用組成物に含有される組み合わせとしては、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)のみ、その塩のみ、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)のみ又はその塩(又はその誘導体の塩)のみがあり、これらを2種以上組み合わせてもよい。例えば、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)と2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)の両方、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)の塩と2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)の塩の両方、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)とその塩との組み合わせ、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)とその塩との組み合わせがあるが、他の組み合わせでも良い。
また、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)の塩と2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)の塩を、それぞれ塩としてから配合しても良いし、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)と2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)とそれらと塩を形成する成分を別々に配合して、組成物中で塩を形成させても良い。また、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)とそれと塩を形成する成分を別々に配合して、組成物中で塩を形成させても良い。さらに、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)とそれと塩を形成する成分を別々に配合して、組成物中で塩を形成させても良い。
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸は、例えば非特許文献3に記載されているように、L-シスチンから容易に導くことができる。また、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸は、例えば非特許文献4に記載されているように、L‐システインから容易に導くことができる。
Bull. Soc. Chim. Belg,93巻 231頁 1984年 J. Biol. Chem.,114巻 341〜350頁 1936年
本発明の外用組成物には、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)或いはこれらの塩の他に、一般に外用組成物として使用されている成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で添加できる。つまり、例えば、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、美白剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合することができる。またこれら2種類以上を配合しても良い。以下に配合可能な成分の具体例を列挙するが、本発明は、一般的に外用組成物に使用可能な成分であれば、これらに限定されるものではない。
粉末成分としては、例えば、雲母、カオリン、カラミン、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、コメデンプン、絹雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、金、銀、白金、タルク、ヒドロキシアパタイト、シリカ、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、黄酸化鉄、カーボンブラック、フラーレン、ナノダイヤモンド、トルマリン、群青、紺青、黒酸化鉄、酸化クロム、水酸化クロム、ベンガラ、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、シルクパウダー、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、セルロース粉末の有機粉末、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等の金属粉末顔料、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、又は青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号又は青色1号などのジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料、クロロフィル、β−カロチン等の天然色素等があげられる。
液体油脂としては、例えばアマニン油、アーモンド油、アボガド油、オリーブ油、カヤ油、キューカンバー油、キャンドルナッツ油、グレープシード油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメヌカ油、ダイズ油、茶油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ハトムギ油、ホホバ油、ピスタチオナッツ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、メドウフォーム油、ピーナッツ油、オレンジラフィー油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等があげられる。
固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等があげられる。
ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等があげられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等があげられる。
高級脂肪酸としては、例えば、アラキドン酸、イソステアリン酸、ウンデレシレン酸、オレイン酸、ステアリン酸、セバシン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等があげられる。
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。
合成エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12‐ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ‐2‐エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ‐2‐ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ‐2‐エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ‐2‐エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ‐2‐エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2‐エチルヘキサノエート、2‐エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ‐2‐ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2‐ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N‐ラウロイル‐L‐グルタミン酸‐2‐オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ‐2‐ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2‐ヘキシルデシル、パルミチン酸2‐ヘキシルデシル、アジピン酸2‐ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2‐エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等があげられる。
シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等があげられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸K等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN‐アシルサルコシン酸、N‐ミリストイル‐N‐メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ジ‐2‐エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N‐ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N‐ミリストイル‐L‐グルタミン酸モノナトリウム等のN‐アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N‐パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等があげられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N’‐ジメチル‐3,5‐メチレンピペリジニウム),塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等があげられる。
両性界面活性剤としては、例えば、2‐ウンデシル‐N,N,N‐(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)‐2‐イミダゾリンナトリウム、2‐ココイル‐2‐イミダゾリニウムヒドロキサイド‐1‐カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン系両性界面活性剤、2‐ヘプタデシル‐N‐カルボキシメチル‐N‐ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤等があげられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等があげられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート、システアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、ブルロニック等のプルアロニック型類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2‐デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等があげられる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、1,3‐ブチレングリコール、1,2‐ヘキサンジオール、1,2‐ペンタンジオール、ポリオキシエチレングリセリン(26E.O.)、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル‐12‐ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl‐ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等があげられる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子があげられる。
半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子があげられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール) 等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、4,000,000、600,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等があげられる。
無機の水溶性高分子としては、例えば、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等があげられる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト等があげられる。
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1‐ヒドロキシエタン‐1,1‐ジフォスホン酸、1‐ヒドロキシエタン‐1,1‐ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸等があげられる。
低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t‐ブチルアルコール等があげられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2‐ブチレングルコール、1,3‐ブチレングルコール、テトラメチレングルコール、2,3‐ブチレングルコール、ペンタメチレングルコール、2‐ブテン‐1,4‐ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6‐ヘキサントリオール等の3価のアルコール、ペンタエリスリトール等の4価アルコール、キシリトール等の5価アルコール、ソルビトール、マンニトール等の6価アルコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングルコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2‐メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等の2価のアルコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等の2価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアステート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の2価アルコールエーテルエステル、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、スクロース、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール、グリソリッド、テトラヒドロフルフリルアルコール、POEテトラヒドロフルフリルアルコール、POPブチルエーテル、POP・POEブチルエーテル、トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル、POPグリセリンエーテル、POPグリセリンエーテルリン酸、POP・POEペンタンエリスリトールエーテル等が挙げられる。
単糖としては、例えば、D‐グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等の三炭糖、D‐エリトロース、D‐エリトルロース、D‐トレオース、エリスリトール等の四炭糖、L‐アラビノース、D‐キシロース、L‐リキソース、D‐アラビノース、D‐リボース、D‐リブロース、D‐キシルロース、L‐キシルロース等の五炭糖、D‐グルコース、D‐タロース、D‐ブシコース、D‐ガラクトース、D‐フルクトース、L‐ガラクトース、L‐マンノース、D‐タガトース等の六炭糖、アルドヘプトース、ヘプトース等の七炭糖、オクトース等の八炭糖、2‐デオキシ‐D‐リボース、6‐デオキシ‐L‐ガラクトース、6‐デオキシ‐L‐マンノース等のデオキシ糖、D‐グルコサミン、D‐ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等のアミノ糖、D‐グルクロン酸、D‐マンヌロン酸、L‐グルロン酸、D‐ガラクツロン酸、L‐イズロン酸等のウロン酸等があげられる。
オリゴ糖としては、例えば、スクロース、ゲンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α‐トレハロース、ラフィノース、リクノース類、スタキオース、ベルバスコース類等が挙げられる。
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、グアーガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等があげられる。
アミノ酸として、例えばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン等の酸性アミノ酸、およびアルギニン、ヒスチジン、リジン、ヒドロキシリジン等の塩基性アミノ酸があげられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ‐アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等があげられる。
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2‐アミノ‐2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、2‐アミノ‐2‐メチル‐1‐プロパノール等があげられる。
合成樹脂エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン等があげられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸‐乳酸ナトリウム、クエン酸‐クエン酸ナトリウム等の緩衝剤等があげられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、E又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、ビオチン等があげられる。
酸化防止剤又は抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、α‐トコフェロール、β‐トコフェロール、γ‐トコフェロール、δ‐トコフェロール、α‐トコトリエノール、β‐トコトリエノール、γ‐トコトリエノール、δ‐トコトリエノール、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、ニコチン酸トコフェロール、トロロックス、N‐アセチルシステイン、α‐リポ酸、デヒドロリポ酸、尿酸、ジヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸、没食子酸プロピル、タンニン酸、カテキン、コーヒー酸、フェルラ酸、プロトカテク酸、オリザノール、クェルセチン、エピガロカテキンガレート、カルノソール、セサモール、セサミン、セサモリン、ジンゲロン、ショウガオール、レチノール、デヒドロレチノール、ビタミンA油、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチノール、レチノイン酸、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、スーパーオキシドジスムターゼ、ユビキノール、ユビキノン、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼフェロキシダーゼ、メタロチオネイン、セルロプラスミン、トランスフェリン、ラクトフェリン、アルブミン、ビリルビン、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、フィチン酸、フラーレン、白金コロイド、ナノダイヤモンド等があげられる。
美白剤としては、例えばアルブチン、エラグ酸、カモミラET、t‐AMCHA、トラネキサム酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸2グルコシド、アスコルビン酸エチル、アセチルチロシン、レチノイン酸、リノール酸、ルシノール、ハイドロキノン、コウジ酸、カミツレエキス、ジュエキス、クジンエキス、カンゾウエキス、アロエエキス、プラセンタエキス、ルムプヤンエキス等があげられる。
香料としては、動物性香料、植物性香料、合成香料、調合香料等をあげることができる。
さらに外用組成物におけるその他の常用成分を、本発明の外用組成物に本発明の効果を阻害しない範囲で添加することができる。外用組成物におけるその他の常用成分としては、防腐・殺菌剤、紫外線吸収剤、褪色防止剤、にきび用薬剤、ふけ・かゆみ防止剤、制汗防臭剤、熱傷用薬剤、抗ダニ・シラミ剤、角質軟化剤、乾皮症用薬剤、抗ウイルス剤、経皮吸収促進剤、ホルモン類、ペプチド類、タンパク質類、収れん剤、抗炎症剤、清涼・刺激剤、抗生物質、抗真菌剤、育毛剤等を挙げることができる。
本発明に係る外用組成物において、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計濃度は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1から〜5質量%とする。さらに好ましくは0.5〜2.0質量%とする。化粧品へ配合する活性成分は、通常、添加濃度に応じて目的とする効果が増強されていくが、ある一定濃度を超えると添加量を増やしても効果が変わらなくなる場合が多い。化粧品において添加される活性成分の量を、市場に出ている商品から推測すると皮膚に使用するものでは5質量%、毛髪に使用するものでは10質量%がほぼ上限とされている。つまり、本発明においても、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸(又はその誘導体)又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸(又はその誘導体)或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上の合計濃度が10質量%を超えると、添加量に応じた目的の効果が得られず、経済的に不利である。また、この合計濃度が0. 01質量%未満であると添加量が少なすぎ、効果が得られにくい。
本発明の外用組成物の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、油液系、ゲル系、粉末分散系、水‐油二層系、水‐油‐粉末三層系等、上記の任意配合成分の一種または二種以上と本発明の必須成分とを配合して常法により目的とする製品に応じて幅広い剤形を採ることが出来る。
本発明の外用組成物とは、化粧料、医薬品、医薬部外品として、外皮(頭皮を含む)又は毛髪に適用されるものを指し、その用途は任意であり、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料やファンデーション、口紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料、紫外線防止を目的としたサンスクリーンやボディー化粧料、芳香化粧料、ヘアケア剤、パーマ剤、カーリング剤、染毛剤等に用いることができる。
上記成分を用いた処方例を以下に挙げる。
(処方例1)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸或いはこれらの合計として 1.0質量%
アスコルビン酸 1.0質量%
グリセリン 2.0質量%
1,3−ブチレングリコール 2.0質量%
トリメチルグリシン 3.0質量%
1,2−ペンタンジオール 3.0質量%
ポリオキシエチレンメチルグルコシド 3.5質量%
キサンタンガム 0.3質量%
クエン酸 0.02質量%
クエン酸Na 0.2質量%
メチルパラベン 0.15質量%
精製水 残部
なお、処方例1において、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸或いはこれらの合計を1.0質量%とするのは、例示であり、0.01〜10質量%の範囲で、変更しても良い。また、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸の誘導体、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸の誘導体を用いても良い。
処方例1のようにアスコルビン酸のような酸化されやすく安定性の低い化合物と2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸或いはその塩を配合すると、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸或いはその塩の還元作用により、安定性の低い化合物の安定化にも寄与し、さらには抗酸化効果や美白効果の相乗効果も見込まれる。
(実施例1)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物について、化粧品としての実用レベルでのラジカル消去能を有しているか否かの確認を行った。本検討において実用レベルのラジカル消去能とはラジカル消去率50%以上の時を指す。ラジカル消去能の確認は次のようにして行った。DPPH(1,1‐diphenyl‐2‐picrylhydrazyl)をエタノールにより溶解し、1mM溶液濃度に調製した。さらに、被験化合物は、水に溶解し0.5又は1.0w/v%溶液濃度に調製し、被験化合物溶液とした。被験化合物溶液1mLに、エタノールを5mL及びDPPH溶液0.27mL加え混合した。その後、20分間室温に放置し、試験溶液とした。別に水1mLにエタノールを5mLおよびDPPH溶液0.27mL加え混合した。その後、20分間室温に放置し、空試験溶液とした。試験溶液、空試験溶液につき、波長520nmにおける吸光度A、Aを測定した。被験化合物のDPPHラジカル消去率は、次式(数1)により算出し、DPPHラジカル消去能を判定した。表1からわかるように、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物ともに、1.0w/v%時では充分実用レベルのラジカル消去能を示した。また、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物は0.5w/v%時にも実用レベルのラジカル消去能を示した。
Figure 2010001239
Figure 2010001239
(実施例2)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物について、化粧品としての実用レベルでの過酸化水素消去能を有しているか否かの確認を行った。本検討において実用レベルの過酸化水素消去能とは過酸化水素消去率50%以上の時を指す。過酸化水素消去能の確認は次のようにして行った。フェノール、4‐アミノアンチピリンをそれぞれ1M Tris緩衝液(pH8.0)に溶かし、それぞれ40mM、8mM溶液濃度に調製した。また、ペルオキシダーゼを1M Tris緩衝液(pH8.0)に溶かし、約3125U/mL溶液濃度に調製した。さらに上記のように調製したフェノール溶液、4‐アミノアンチピリン溶液、ペルオキシダーゼ溶液をそれぞれ1mL、及び1M Tris緩衝液(pH8.0)7mLを混合し発色溶液とした。ジエチレントリアミン5酢酸をリン酸緩衝液PBS(−)に溶かし、0.5mM溶液濃度に調製した。さらに、被験化合物は、水に溶解し0.5又は1.0w/v%溶液濃度に調製し、被験化合物溶液とした。被験化合物溶液0.4mLと1mMの過酸化水素溶液0.4mLを混合し、37℃で10分間加温した後、発色溶液0.4mLを加え、さらに37℃で10分間加温した。別に、空試験として被験化合物溶液の代わりにジエチレントリアミン5酢酸溶液0.4mLで同様の操作を行った。また、試薬ブランクとして過酸化水素溶液の代わりに水0.4mLで同様の操作を行った。試験溶液、空試験溶液、試薬ブランク溶液につき、波長510nmにおける吸光度A、A、Aを測定した。被験化合物の過酸化水素消去率は、次式(数2)により算出し、過酸化水素消去能を判定した。表2からわかるように、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物ともに、1.0w/v%時では充分実用レベルの過酸化水素消去能を示した。また、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物は0.5w/v%時にも実用レベルの過酸化水素消去能を示した。
Figure 2010001239
Figure 2010001239
(実施例3)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物について、化粧品としての実用レベルでのチロシナーゼ活性阻害能を有しているか否かの確認を行った。本検討において実用レベルのチロシナーゼ活性阻害能とはチロシナーゼ活性阻害率50%以上の時を指す。チロシナーゼ活性阻害能の確認は次のようにして行った。チロシナーゼ、チロシンをそれぞれ0.67Mリン酸緩衝液(pH6.8)により溶解し、それぞれ50U/mL、0.03w/v%の溶液濃度に調製した。さらに、被験化合物は、水に溶解し0.5w/v%溶液濃度に調製し、被験化合物溶液とした。被験化合物溶液1.2mLに、チロシン溶液、およびチロシナーゼ溶液をそれぞれ1.2mL加え混合した。その後、30分間30℃で加温し、試験溶液とした。別に水1.2mLにチロシン溶液、およびチロシナーゼ溶液をそれぞれ1.2mL加え混合した。その後、30分間30℃で加温し、空試験溶液とした。試験溶液、空試験溶液につき、波長475nmにおける吸光度A、Aを測定した。被験化合物のチロシナーゼ活性阻害率は、次式(数3)により算出しし、チロシナーゼ阻害能を判定した。表3からわかるように、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物ともに、0.5w/v%時に充分実用レベルのチロシナーゼ活性阻害能を示した。
Figure 2010001239
Figure 2010001239
(実施例4)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物について、化粧品としての実用レベルでの毛髪ウェーブ・カーリング能を有しているか否かの確認を行った。毛髪ウェーブ・カーリング能の確認は次のようにして行った。被験化合物は、水に溶解しアンモニアによりpH=9.0に調製した後に被験化合物濃度を5.0%に調製した溶液を被験化合物溶液とした。洗浄した人毛で毛束(25cm、0.5g/1束)を所定数準備し、その毛束を、ガラス製ロッド(直径6mm)に均一に巻きつけた。各毛髪束を、被験化合物溶液もしくは比較例として水に漬けた状態で、50℃の恒温水槽に15分間放置した。次に、被験化合物溶液もしくは水から取り出した毛束を1分間水洗し、よく水分を切った後、2%過酸化水素溶液に漬けた状態で、室温に10分間放置する。その後、上記と同様の2%過酸化水素溶液への浸漬及び室温放置操作を更に1回繰り返した後に1分間水洗し、毛髪束をロッドからていねいに取り外し、その毛髪束のカールの状態を観察し、目視で毛髪ウェーブ効果の判定をした。
判定基準:
◎:強いカールがかかっている
○:穏やかなカールがかかっている
×:カールがほとんどかかっていない
Figure 2010001239
(実施例5)
含硫化合物はしばしばその不快な強い刺激臭が問題となる。そのことから、本発明に使用される2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸の臭いに関して官能試験を行った。臭いの官能試験は次のようにして行った。被験化合物をそれぞれ0.5g量り、無作為に選出したモニター男女14人(男9人、女5人)により、嗅覚による官能試験を行った。評価は5段階評価とし、14人の平均点を示した。表5からわかるように、本発明に使用される2−チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸又は2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸は臭いの問題がない。
評価基準:
5:強く刺激臭を感じ、使用に問題がある。
4:刺激臭を感じ、使用に問題がある。
3:わずかに刺激臭を感じるが、使用に差し支えない。
2:刺激臭をほとんど感じず、使用に問題がない。
1:刺激臭を全く感じず、使用に問題がない。
Figure 2010001239
(実施例6)
2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸含有の外用組成物及び2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸含有の外用組成物について、化粧品としての実用レベルでの安定性を有しているか否かの確認を行った。被験化合物は、水に溶解し5.0w/v%溶液濃度に調製し、被験化合物溶液とした。被験化合物と同様にラジカル消去能、過酸化水素消去能、チロシナーゼ活性阻害能を持ち、化粧品等へ配合されるL‐システインを比較化合物として同様に水に溶解し5.0w/v%溶液濃度に調製し、比較化合物溶液とした。用意した各溶液を、室温で1週間静置した後に、各溶液の状態を目視で観察し、安定性を判定した。
判定基準:
○:安定性が良く化粧品に適用できる
△:やや安定性に欠けるため制限付きで適用できる
×:安定性が悪く化粧品に適用できない
Figure 2010001239
また、被験化合物1.0w/v%溶液を調製し、40℃、75%RHに一定時間放置し、被験化合物の含量をHPLCにより測定した。調製直後の被験化合物の含量を100%とした時、24時間放置後の含量は、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸溶液、2‐メチルチアゾリジン‐2,4‐ジカルボン酸溶液ともに90%以上であった。さらに、2‐チオチアゾリジン‐4‐カルボン酸溶液に関しては1ヵ月間放置しても含量は、低下しなかった。

Claims (3)

  1. Figure 2010001239
    Figure 2010001239
    構造式(化1)で表わされる化合物又は構造式(化2)で表わされる化合物或いはそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上(但し、(化1)及び(化2)共に構造式中のR、R及びRはそれぞれ、ヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基又はエトキシ基を表わす。)を含有することを特徴とする外用組成物。
  2. 皮膚外用剤又は皮膚化粧料であることを特徴とする請求項1に記載の外用組成物。
  3. 毛髪化粧料であることを特徴とする請求項1に記載の外用組成物。
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