JP2010000869A - 荷受台昇降装置の搬送架台及び荷受台昇降装置の架装方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 荷受台昇降装置4の取付ブラケット8を車体2後部の取り付け部6a1に配置した状態で、車体2後部の外側面7aより外側方に位置する第1支持部材36、及び車体2の後端面7bより後方に位置する第2支持部材37により、荷受台5を折り畳み状態で車体2後部の上面7cより上方位置で支持する。車体2後部に荷受台昇降装置4を取り付ける際は、車体2上に荷箱3を搭載する前に、荷受台5を折り畳み状態で支持した搬送架台30を、車体2後方から車体2後部に移動させ、取付ブラケット8を車体2の取り付け部6a1に固定する。
【選択図】 図8
Description
そこで、従来の荷受台昇降装置は、その搬送効率を高めるために、荷受台昇降装置をコンパクトな荷姿にして搬送できるようにしている(例えば、特許文献1)。
具体的には、特許文献1の図5に示すように、製造場所において完成した荷受台昇降装置を搬送パレットに載置し、このパレット上に固定した受け支柱等により、荷受台を、取付ブラケットの上部に折り畳んだ状態で支持する。この状態でフォークリフト等により搬送パレットを持ち上げて輸送用の貨物自動車等に積み込み、架装場所まで搬送するようになっている。
そこで本発明は、作業スペースが狭い架装場所でも荷受台昇降装置を架装することができる荷受台昇降装置の搬送架台を提供することを目的とする。
この場合、荷受台昇降装置の支持基部を取り付け部に取り付けた後、第1支持部材を架台本体とともに車両後方に引き出す際に、第1支持部材による荷受台の支持は解除されるが、第2支持部材は支持基部に設けられているため、荷受台は第2支持部材により車体後部の上方位置で支持されたまま保持される。このため、第1支持部材と架台本体を車両後方に引き出す際に、荷受台が車体後部の上面と干渉して損傷するのを防止することができる。
この場合、架台本体に設けられた第1支持部材と第2支持部材とにより荷受台を支持するようにしたので、搬送架台によって荷受台昇降装置を搬送する際に、荷受台の荷重を第1支持部材及び第2支持部材を介して架台本体で受けることができる。このため、荷受台昇降装置の搬送中に、荷受台の荷重が支持基部に作用することに起因して荷受台昇降装置が変形破損するのを防止することができる。
上記のような荷受台昇降装置の搬送架台を用いた荷受台昇降装置の架装方法によれば、荷受台昇降装置の支持基部を車両後方から車体後部の取り付け部に移動したときに、折り畳まれた荷受台や支持手段が車体後部と干渉するのを防止することができる。したがって、車体上に荷箱を搭載する前に、荷受台が折り畳まれたコンパクトな荷姿の状態のままで荷受台昇降装置を車体に取り付けることができるため、作業スペースの狭い架装場所でも荷受台昇降装置を車体に取り付けることができる。
[荷受台昇降装置の全体構成]
まず、本発明の搬送対象物となる荷受台昇降装置について、車両に取り付けた状態で説明する。
図1及び図2において、貨物自動車1の車体2上には荷箱3が搭載されており、この車体2の後部には荷受台昇降装置4が取り付けられている。この荷受台昇降装置4は、地面と荷箱3の床面3aとの間で荷受台5を昇降させることにより荷物を積み降ろしすることができる。
上記シャシフレーム6後部の外側面6aには、前後一対の取付ブラケット8が溶接により固定されている。以下、この外側面6aにおける取付ブラケットの固定位置を取り付け部6a1という(図11参照)。上記取付ブラケット8の水平面8aには、支持フレーム9の上面9aが、その一部をシャシフレーム6の下面に当接させた状態でボルト10とナット(図示せず)により垂下固定されている。左右の支持フレーム9は、車幅方向(左右方向)に延びる断面ボックス状のクロスメンバ11により一体的に固定されている。
さらに、上記チルトリンク14には、上記上アーム16と下アーム18を上下回動させる昇降シリンダ20のピストンロッド側端部がピン21により取り付けられており、この昇降シリンダ20のシリンダチューブ側端部はピン22により上アーム16の先部に取り付けられている。
上記取付ブラケット8、支持フレーム9、クロスメンバ11、内側支持ブラケット12及び外側支持ブラケット13とにより荷受台昇降装置4の支持基部Aを構成している。
図3は、上アーム16及び下アーム18の先部側の拡大図であり、上アーム16(アーム連結部16b)及び下アーム18の先部は、ピン24及びピン25により、先部リンク26に回動可能に取り付けられている。ここで、図1に示すようにピン17、19、24及び25は平行四辺形の各頂点となるように配置されており、上アーム16及び下アーム18は平行リンクとして構成されている。
上記構成により、開閉シリンダ27を伸長作動させることにより、ピン24を中心として荷受台5が反時計回り方向に回動し、図1の二点鎖線で示す起立状態になる。逆に、荷受台5を起立状態から開閉シリンダ27を収縮作動させることにより、ピン24を中心として荷受台5が時計回り方向に回動し、図1の実線で示すように荷受台5の荷受面5bを水平にした倒伏状態になる。
また、上記最下降位置の状態から、昇降用シリンダを伸長作動させることにより、上アーム16及び下アーム18がピン17及びピン19を中心として上方回動するとともに、荷受台5は水平状態を保持しながら上昇して、図1の実線で示すように荷箱3の床面3aと同一高さの最上昇位置の状態となる。
図4は、本発明の第1の実施形態による搬送架台30により上記荷受台昇降装置4を搬送している状態を示す側面図である。上記搬送架台30は、荷受台昇降装置4を、荷受台昇降装置4の製造場所から、貨物自動車1に取り付ける架装場所まで搬送するためのものであり、荷受台5が上アーム16の上方に折り畳まれたコンパクトな荷姿で荷受台昇降装置4を搬送できるようになっている。
以下、上記搬送架台30の詳細構造について説明する。搬送架台30は、荷受台昇降装置4を載置する架台本体31と、荷受台昇降装置4の荷受台5を上アーム16の上方に折り畳んだ状態で支持する支持手段32とを備えている。
図5及び図6において、上記架台本体31は、断面略コ字形のチャンネル材からなる左右一対の縦フレーム33と、この縦フレーム33上面の前後両端部に固定された同形状のチャンネル材からなる前後一対の横フレーム34、35とにより井桁状に構成されている。
上記横フレーム34の上面34aには、荷受台昇降装置4の内側支持ブラケット12の下端部が載置されるようになっている。この上面34aの左右両端部にはL字形のアングル材からなる規制部34bが突設されており、上面34aに載置された内側支持ブラケット12下端部の外側面が、この規制部34bに当接することにより、内側支持ブラケット12が載置状態から左右方向にずれるのを防止している。
上記横フレーム35の上面35aには、下アーム18の先部が、ピン25による先部リンク26との連結が解除された状態で載置されている。なお、下アーム18と先部リンク26との連結を解除することにより、荷受台5は、図4に示すように、先部リンク26とともにピン24を中心として反時計回り方向に回動され、上アーム16の上方に折り畳まれるようになっている。
上記第1支持部材36は、図5及び図6に示すように上下方向を長手方向とする断面L字形のアングル材からなる柱部36aを有し、この柱部36aの下端部は横フレーム35の上面35aの左右両端部に固定されている。また、第1支持部材36の上端部には、半円状に形成された板状の支持部36bが固定されており、この支持部36bにより荷受台昇降装置4の連結部材23の左右両端部が支持される(図4参照)。
上記取付部37cは、下向きに開口させた断面略コ字形のチャンネル材から構成されており、この取付部37cをクロスメンバ11の上方から嵌め込むことにより、第2支持部材37をクロスメンバ11に対して着脱可能に取り付けることができる。また、上記支持部37bは、取付部37cにより第2支持部材37をクロスメンバ11に取り付けた状態で、折り畳まれた荷受台5の回動中心(ピン24)より先部側の位置で、その荷受面5bを支持するようになっている。
これにより、荷受台5の荷重は、回動中心(ピン24)に近い部分(連結部材23)を第1支持部材36により支持されるとともに、荷受台の回動中心より離れた部分(先部側の荷受面5a)を第2支持部材37により支持される。
上記第1支持部材36は、図8及び図9に示すように、車体2の後端面6b(7b)より後方に配置されている。上記第2支持部材37は、図9及び図10に示すように、取付部37cをクロスメンバ11の内側支持ブラケット12と外側支持ブラケット13との間に取り付け、柱部37aを車体2の外側面6a(7a)より外側方に配置させている。
上記荷受台5は、図8に示すようにサブフレーム7後部の上面7cより上方位置に配置されるように、その回動中心側となる基部5aが、第1支持部材36により連結部材23及び上アーム16を介して支持されるとともに、荷受台5の先部側の荷受面5bが第2支持部材37により支持されている。
次に、上記搬送架台30により架装場所まで搬送された荷受台昇降装置4を、貨物自動車1の車体2後部に取り付ける方法について、図11〜図15を参照しながら説明する。
まず、サブフレーム7に荷箱3を搭載する前に、荷受台昇降装置4を支持する搬送架台30を台車38に載せて、車体2の後方まで移動させる。そして、図11に示すように、折り畳まれた荷受台5の先部を車体2の後部側に向けた状態で、台車38をジャッキアップし、荷受台昇降装置4の取付ブラケット8を、車体2に取り付ける取り付け部6a1の高さHまで上昇させる。
その際、車体2の後方から取り付け部6a1までの移動中において、荷受台5はサブフレーム7の上面7cより上方に配置されているため、荷受台5が車体2後部と干渉することはない。また、第2支持部材37は車体2の外側面6a(7a)より外側方に配置されているため、第2支持部材37が車体2と干渉することはない。さらに、第1支持部材36は常に車体2の後端面6b(7b)の後方に配置されているため、第1支持部材36が車体2と干渉することもない。
その際、荷受台5の基部5aとともに上アーム16の先部が、ピン17を中心として下方回動しようとするが、上アーム16を回動させる昇降シリンダ20の伸縮作動が規制されているため、荷受台5の基部5aは車体2の上方位置で保持される。また、第2支持部材37は荷受台昇降装置4側のクロスメンバ11に取り付けられているため、搬送架台30を車体2の後方に引き出しても、荷受台5の先部側は第2支持部材37によって上記上方位置に支持された状態で保持される。このため、架台本体31と第1支持部材36による荷受台昇降装置4の支持が解除されても、荷受台5の荷受面5bが、サブフレーム7の上面7cと干渉して損傷するのを防止することができる。
搬送架台30を地面側に下げた後は、搬送架台30とともに台車38を車体2の後方に引き出す(図13の実線参照)。
上記架装作業後は、サブフレーム7に荷箱3を搭載する(図15参照)。その際、荷受台5は展開回動位置で保持されているため、荷箱3を荷受台昇降装置4と干渉することなく搭載することができる。
図16は、第2の実施形態に係る搬送架台30により荷受台昇降装置4を搬送している状態を示す側面図であり、第1の実施形態における図4に対応する図である。図16(a)において、第2の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、第2支持部材137の構造とその取り付け位置が異なる点である。具体的には、図16(b)に示すように、第2支持部材137の柱部137aの下端に折り曲げ形成された一対の取付部137cが、前後の取付ブラケット8間の支持フレーム9の上面9aに、ボルト39により着脱可能に固定されている。この固定された状態において、第2支持部材137の支持部137bは、車体2の外側面6a(7a)より外側の位置で、荷受台5の荷受面5bを支持するようになっている。
これにより、荷受台5は、架台本体31側に設けられた第1支持部材36と第2支持部材337とにより支持されるため、搬送架台30によって荷受台昇降装置4を搬送する際に、荷受台5の荷重を第1支持部材36及び第2支持部材37を介して架台本体31で受けることができる。このため、荷受台昇降装置4の搬送中に、荷受台5の荷重がクロスメンバ11、支持フレーム9及び取付ブラケット8に作用することに起因して荷受台昇降装置4が変形破損するのを防止することができる。
まず、搬送架台30により荷受台5を折り畳み状態で支持している荷姿の状態のまま、台車38をジャッキアップし、荷受台昇降装置4の取付ブラケット8を車体2後部の取り付け部6a1の高さHまで上昇させる(図19参照)。なお、上記荷姿の状態において、第2支持部材337は、その取付部337cを横フレーム34の上面34a及び前面34eに当接させた状態で、ボルト41をナット部34dに螺合させて横フレーム34に固定されている。
その際、車体2後方から取り付け部6a1までの移動中において、荷受台5はサブフレーム7の上面7cより上方に配置されているため、荷受台5が車体2後部と干渉することはない。また、第2支持部材337は車体2の外側面6a(7a)より外側方に配置されているため、第2支持部材337が車体2と干渉することはない。さらに、第1支持部材36は常に車体2の後端面6b(7b)より後方に配置されているため、第1支持部材36が車体2と干渉することもない。
その際、荷受台5の基部5aとともに上アーム16の先部が、ピン17を中心として下方回動しようとするが、上アーム16を回動させる昇降シリンダ20の伸縮作動が規制されているため、荷受台5の基部5aは車体2の上方位置で保持される。また、荷受台5の先部はピン24を中心として下方回動しようとするが、荷受台5の先部側は枕木42によって上記上方位置に支持された状態で保持される。このため、搬送架台30による荷受台昇降装置4の支持が解除されても、荷受台5の荷受面5bが、サブフレーム7の上面7cと干渉して損傷するのを防止することができる。
これにより、上アーム16と下アーム18とからなる平行リンクによって荷受台5は展開回動位置に保持されるため、台車38をジャッキダウンし、搬送架台30を地面側に下降させ、第1支持部材36及び第2支持部材337による荷受台5の支持を解除する。そして、サブフレーム7上の枕木42を取り外すとともに、台車38を搬送架台30とともに車体2後方に引き出す。これにて荷受台昇降装置4の架装作業は完了する。
以上のように、第4の実施形態による搬送架台30によれば、荷受台5は、第2支持部材337により安定した状態で保持されているため、クレーンによって荷受台5を展開回動位置に吊り下げ保持す必要がなく、下アーム18を容易に荷受台5の基部5aに連結することができる。
また、車体2は、シャシフレーム6とサブフレーム7とから構成されているが、シャシフレーム6のみで構成することも可能である。この場合、第1支持部材36及び第2支持部材37、137、237、337は、荷受台5をシャシフレーム6の上面より上方位置で支持すればよい。
また、架装作業時に搬送架台30をジャッキ付きの台車38に載せているが、搬送架台30に車輪とジャッキを設けることも可能である。
また、下アーム18は、先部リンク26との連結を解除した状態で搬送しているが、下アーム18と先部リンク26とを連結した状態で、ピン28による先部リンク26と起伏シリンダのピストンロッドとの連結を解除し、先部リンク26に対して荷受台5をピン24を中心として折り畳み回動させた状態で搬送させるようにしてもよい。
2 車体
3 荷箱
4 荷受台昇降装置
5 荷受台
6a1 取り付け部6a1
16 上アーム
18 下アーム
30 搬送架台
31 架台本体
32 支持手段
36 第1支持部材
37 第2支持部材
A 支持基部
Claims (4)
- 車体後部の取り付け部に取り付けられる支持基部と、この支持基部に上下回動可能に取り付けられたアームと、このアームの先端部に回動可能に取り付けられ当該アームの上方に折り畳み可能である荷受台とを備えた荷受台昇降装置を搬送する荷受台昇降装置の搬送架台において、
前記支持基部を前記取り付け部に配置させた状態で、車体後部の外側方又は車体後方に位置し、かつ前記折り畳み状態とした荷受台を車体後部の上方位置で支持する支持手段を架台本体に直接又は間接的に備えていることを特徴とする荷受台昇降装置の搬送架台。 - 前記支持手段は、前記架台本体に設けられているとともに前記折り畳み状態の荷受台の荷重を当該荷受台の回動中心に近い部分で支持する第1支持部材と、前記支持基部に設けられているとともに前記折り畳み状態の荷受台の荷重を当該荷受台の回動中心より離れた部分で支持する第2支持部材と、を備えている請求項1に記載の荷受台昇降装置の搬送架台。
- 前記支持手段は、前記架台本体に設けられているとともに前記折り畳み状態の荷受台の荷重を当該荷受台の回動中心に近い部分で支持する第1支持部材と、前記架台本体に設けられているとともに前記折り畳み状態の荷受台の荷重を当該荷受台の回動中心より離れた部分で支持する第2支持部材と、を備えている請求項1に記載の荷受台昇降装置の搬送架台。
- 荷箱を搭載する車両の車体後部の取り付け部に取り付けられる支持基部と、この支持基部に上下回動可能に取り付けられたアームと、このアームの先端部に回動可能に取り付けられ当該アームの上方に折り畳み可能である荷受台とを備えた荷受台昇降装置を、前記荷受台を折り畳み状態として搬送架台が支持した状態で、車体後部に架装する荷受台昇降装置の架装方法であって、
前記車体上に荷箱を搭載する前に、前記支持基部を車両後方から前記取り付け部に接近させて、前記荷受台を折り畳み状態として支持する支持手段を、車体後部の外側方又は車体後方に配置し、かつ前記折り畳み状態にある荷受台を車体後部の上方に配置し、
前記支持基部を車体後部の取り付け部に取り付けることを特徴とする荷受台昇降装置の架装方法。
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