JP2009513938A - 血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための装置及び方法 - Google Patents

血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、液体試料中の複数の被分析物を同時且つ定性的又は定量的に決定するための装置であって、膜(2)を含み、膜が、液体試料を塗布するためのチャージ・ゾーン(5)と、分析物と相互作用可能な2つ以上のインジケータ・ゾーンと、インジケータ・ゾーン通過後の液体を吸収する1つ以上の吸収領域(3)とを有しており、インジケータ・ゾーンがチャージ・ゾーン(5)と吸収領域(3)との間に設けられている形式のものにおいて、流動方向がチャージ・ゾーン(5)から、それぞれのインジケータ・ゾーンを通って、吸収領域(3)に向かって(流動軌跡)、ほぼ平行に形成されており、そして2つ以上の異なる流動軌跡が存在することを特徴とする、装置に関する。さらに、本発明は、液体試料中の複数の被分析物又はこれらの誘導体を決定する方法であって:請求項1から8までのいずれか1項に記載の装置の1つ以上の膜(2)のチャージ・ゾーン(5)上に試料を塗布することを含み、試料液体が吸収領域(3)の方向にインジケータ・ゾーンを貫流するようにするのに十分な量であり、そして試料液体中の被分析物又はこれらの誘導体が、インジケータ・ゾーン内で複合体を形成するようにするのに十分な量で前記試料が存在する、方法に関する。

Description

本発明は、特に、免疫血液学及び感染血清学の分野における、液体試料中の複数の被分析物を同時に且つ定性的又は定量的に決定するための、横方向-対角線方向-流動マルチパラメーター試験用装置であって、1つ以上の膜を含み、該膜が、該液体試料を塗布するためのチャージ・ゾーンと、該分析物と相互作用可能な2つ以上のインジケータ・ゾーンと、該インジケータ・ゾーン通過後の該液体を吸収する1つ以上の吸収領域とを有しており、該インジケータ・ゾーンが該チャージ・ゾーンと該吸収領域との間に設けられている形式のものにおいて、流動方向が該チャージ・ゾーンから、それぞれのインジケータ・ゾーンを通って、該吸収領域に向かって(流動軌跡)、ほぼ平行に形成されており、そして2つ以上の異なる流動軌跡が存在することを特徴とする、装置に関する。
本発明はさらに、特に細胞及び血漿のパラメーターを同時に決定するために、好ましくは血液型決定、血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に行うために、並びに、血液型決定、及び輸血に関連する感染血清学的マーカーの決定を同時に行うために、並びに、血液型決定及び、赤血球とは別の血液細胞に対する抗体、特に抗血小板及び抗リンパ球抗体の決定を同時に行うために、液体試料中の複数の被分析物を決定する方法であって、本発明による装置の膜のチャージ・ゾーン上に試料を塗布することを含み、該試料液体が吸収領域の方向に該インジケータ・ゾーンを貫流するようにするのに十分な量であり、そして該試料液体中の被分析物又はこれらの誘導体が、該インジケータ・ゾーン内で複合体を形成するようにするのに十分な量で前記試料が存在する、方法に関する。
例えば輸血時、特に血液型不適合時、ウィルス及び/又は細菌による汚染時に複雑な事態が生じるのを予防するために、レシピエントと血液型血清学的に適合性を有し、しかも周知の伝染性病原体が無い成分を提供するべく、ドナー及び患者の血液において、周知の種々様々な検査室検査が行われる。それぞれの血清学的試験は通常、ドナー及びレシピエントにおける、特に血液型系AB0、Rh及びKellの血液型の決定、ドナー及びレシピエントの血清クロスチェック、ドナー及びレシピエントにおける、不規則性抗体を求める抗体検索、並びに、不規則性抗体が存在する場合のレシピエントの抗体同定を含む。血小板及び/又はリンパ球に対する抗体の検出も、輸血及び移植に関連して行われる。ドナーにおける感染血清学的試験は、周知のように、特にHIV-1、HIV-2、HCV、Treponema pallidum(梅毒)に対する抗体の日常的な決定、並びに、肝炎B表面抗原(=HbsAg:Hepatitis surface Antigen)の決定を含む。
血液型血清学的診断においては、一般に、特に輸血もしくは新生児溶血性疾患Morbus Haemolyticus Neonatorum(Mhn)との関連において有意義なパラメーターが検出される。中でも、血液型にとって特徴的な赤血球の表面における抗原の検出が行われる(血液型決定)。別の重要な抗原系が、輸血及び移植において所定の役割を演じる血小板、顆粒球、リンパ球上にも位置している。母親と胎児との間の血小板抗原及び顆粒球抗原が同じでないことにより、Mhnに匹敵する疾患形成が新生児に生じる。さらに、血清又は血漿中の規則性血液型抗体(同種凝集素)の検出、及び不規則性血液型抗体の検出が行われる。
同種凝集素又は規則性抗体は、生後の早い時期に全ての人間によって獲得され、ABO系のそれぞれの血液型に対応する。これらは、その個体自体には欠けている血液型抗原AもしくはBに対する抗体である。すなわち、血液型Aの人物は抗B同種凝集素を有し、血液型Bの人物は抗A同種凝集素を有し、血液型Oの人物は抗A及び抗B同種凝集素を有し、血液型ABの人物は同種凝集素を有さない。規則性抗体は「完全」とも呼ばれる。なぜならばこれらの抗体はNaCl環境において赤血球を直接的に凝集させることができるからである。
不規則性抗体又は同種異系抗体は同種凝集素とは異なり、より遅い時期の免疫化によって、特に輸血又は妊娠によって獲得される。従って、大抵の人間は不規則性血液型抗体を有さない。輸血に関連する不規則性抗体は通常、熱反応性であり、大部分がIgGクラスに所属する。これらの抗体はNaCl環境における規則性抗体とは異なり、赤血球を直接的に凝集することはできない。
周知のように、血液型決定するために、被験者(ドナー又はレシピエント)の赤血球を、血液型特異的抗体を含有する試薬と合体させる。通常、赤血球保持試料と、所定の血液型特徴に対する抗体を含有する試料とを混合することにより、試験調製物を形成する液体試験が行われる。この試験調製物は次いで、定義された時間にわたって、そして定義された条件下でインキュベートされ、そしてインキュベーション終了後、又は直接的に、又は遠心分離ステップ後に、視覚的に又は光学法によって、赤血球の凝集又は吸着に対して試験される。血液型血清学における大部分のエンドポイント測定は、赤血球凝集の前と同じように後にも行われる。決定すべき各血液型に対して、固有の調製物がピペット供給されなければならない。すなわち、例えば9種の重要な血液型A、B、D、C、c、E、e、Cw及びKを決定するためには、対照なしで9種の別個の調製物が必要となる。
血清クロスチェックのためには、ABO-血液型(A1、A2、B、O)を有する周知の細胞試薬が使用される。これらの細胞試薬は、被験者の血清又は血漿と一緒にインキュベートされる。遠心分離ステップ後に、視覚的に又は光学法によって、赤血球の場合によっては生じる凝集に対して試験される。4種の試験細胞を有する血清クロスチェックの場合には、従来は4種の調製物をピペット供給しなければならない。
不規則性抗体を検索するために、通常2種又は3種の血液型0細胞から成る周知のパネルが使用される。これらの細胞の組み合わされた抗原プロフィールは、特に血液型Rh、Kell、Duffy、Kidd、MNS、P、ルイス、ルテランの最も重要な抗原を含有する。細胞調製物は、被験者の血清又は血漿と合体され、インキュベートされ、そして遠心分離ステップ後に、視覚的に又は光学法によって、赤血球の場合によっては生じる凝集に対して試験される。患者試料を決定するためには、2種〜3種の調製物がピペット供給されなければならない。
通常の場合にはポジティブな抗体検索試験後に行われる不規則性抗体の同定のために、最大16種の血液型0細胞から成る周知のパネルが使用される。これらの細胞の抗原プロフィールは、特に血液型Rh、Kell、Duffy、Kidd、MNS、P、ルイス、ルテランの最も重要な抗原を、正確に調和された形式でカバーしている。細胞試薬は、被験者の血清又は血漿と合体され、インキュベートされ、そして視覚的に又は光学法によって、赤血球の場合によっては生じる凝集に対して試験される。患者の試料を決定するためには、最大16種の調製物がピペット供給されなければならない。
大抵の輸血関連の不規則性抗体はIgGタイプであり、従って不完全なので、エンドポイント赤血球凝集を検出可能にするために、抗体検索及び抗体同定に関して記載された反応を通常は増強しなければならない。通常の試薬はこの場合、ポリクローナル抗ヒトグロブリン-抗体試薬であり、この試薬にはしばしば抗補体抗体が付加される(典型的には抗C3d及び/又は抗C3b)。
血小板抗体を検出する通常の方法は、いわゆるMAIPA試験(血小板抗原のモノクローナル抗体固定化)である。この場合、試験血小板は被験血清と一緒にインキュベートされる。洗浄ステップ後に、所定の血小板糖タンパク質に対して特異的なモノクローナルの例えばマウス抗体と一緒に、インキュベートされる。血小板は続いて溶解され、そして希釈された溶解物は、例えばヤギ抗マウス抗体がコーティングされた、マイクロタイター・プレートの反応容器内に入れられる。ヤギ抗マウス抗体は、マウス抗体に結合し、マウス抗体に位置する血小板糖タンパク質-ヒト抗体-複合体に結合する。ヒト抗体は、酵素接合型ヤギ抗ヒトIgGを付加することにより検出される。
従来の診断試験を用いた場合、細胞パラメーター又は血漿パラメーターしか決定することができない。血液成分を決定するためには、基本的に、予め細胞及び血漿を分離しなければならない。
横方向流動試験は今日、感染マーカーを決定するための高速テスト、例えば妊娠テストとして、又は薬物スクリーンとして多様に利用されている。横方向流動試験装置は、周知のように、固い支持体と、支持体上に被せられた被験試料のためのチャージ・ゾーンと、結合要素、例えば捕捉抗体もしくは捕捉抗原が結合されて結合反応を検出することができる隔膜と、被験試料が線状に隔膜を貫流するようにさせる吸引性吸収領域とから成っている。
従来の横方向流動試験の隔膜は通常、クロマトグラフィに類似した分離によって説明される。試料中の被分析物は、膜内に固定された結合要素に特異的に結合する。これらの結合要素は通常、互いに前後もしくは互いに上下に位置するバンド内にインジケータ・ゾーンとして配置されて存在している。結合複合体はインジケータ粒子によって目に見えるようにされる。インジケータ粒子は通常、接合-解放パッド内に乾燥させられた状態で、装置内に既に存在している。接合-解放パッドはチャージ・ゾーンと膜との間に取り付けられている。予めコーティングされた着色インジケータ粒子は、例えば、検索される被分析物に対する抗体でコーティングされている。
一般の横方向流動試験フォーマットは、いわゆる「サンドイッチ・アッセイ」のフォーマットである。サンドイッチ・アッセイでは、インジケータ・ゾーンにもインジケータ粒子にも、検索される被分析物に対するリガンド、通常の場合抗体が被覆されている。この場合、リガンド(結合要素)は膜に固定化されている。検出体試薬、通常の場合、着色されたポリスチロール粒子又はコロイド金属に結合された抗体は、接合-解放パッド内に交換可能にデポジットされている。この結合複合体は、インジケータ粒子として役立つ。被験試料の塗布後、試料は接合-解放パッドを極めて急速に湿らせ、これによりインジケータ粒子が可動化される。インジケータ粒子は、多孔質膜に沿って液体前部と一緒に移動する。試料中に位置する被分析物は、インジケータ粒子にカップリングされた抗体によって結合される。試料がインジケータ・ゾーンを通過すると、インジケータ・ゾーン内の被分析物/インジケータ粒子複合体は、被分析物がインジケータ・ゾーン内で結合された抗体と反応することにより固定化され、このことは可視シグナルを生じさせる。
2種の抗体と同時には結合することができないただ1つの抗原決定基だけを有する小さな分析物のための別の周知の試験フォーマットが、いわゆる「競合アッセイ」である。インジケータ粒子に結合された検出体試薬は、通常の場合、被分析物と同一又は類似の分子である。インジケータ粒子は接合-解放パッド内にデポジットされる。インジケータ粒子は、多孔質膜に沿って液体前部と一緒に移動する。試料が被分析物を含有し、そしてインジケータ粒子(効果的にはやはり被分析物を含有する)がインジケータ・ゾーンを通過すると、試料中の被分析物分子の一部及びインジケータ粒子の一部が結合する。被分析物が試料中に多く位置すればするほど、被分析物はインジケータ粒子の結合とより効果的に競合するようになり、シグナルはより弱くなる。
周知のように、これらのインジケータ粒子は大部分がコロイド金又はポリスチロールから成っており、これらは当業者に知られた方法で製造されコーティングされる。典型的な横方向流動試験フォーマットにおいて、被分析物は間接的に決定される。被分析物の直接的な決定とはここでは、被分析物がすでにインジケータ粒子(例えば赤血球)に自然の状態で結合されているものを意味する。被分析物の間接的決定の通常の場合、被験試料は通常、細胞結合されていない、例えば血漿成分を分析物として含有し、そして被験試料の他には、2種の試薬成分、つまりインジケータ粒子及び結合要素が必要とされる。間接的な決定の場合、被分析物は、接合-解放パッドから解放されたインジケータ粒子に先ず結合し、その後、このような複合体は次いで、インジケータ・ゾーン内の結合要素との第2の反応によって固定化される。
決定されるべき被分析物、例えば血液型特異的抗原に結合しているインジケータ粒子として赤血球を使用する従来の横方向流動試験を用いた場合、従来は、インジケータ・ゾーン内に、対応血液型抗原に対する抗体が、ただ1つの流動軌跡の互いに前後にもしくは互いに上下に位置するバンド内に結合要素として配置される。この抗体の例は、血液型抗原AもしくはBに対する抗A、抗B、又はRh血液型系の抗原に対する抗体である。この場合、従来の横方向流動試験の欠点は、抗体に結合された赤血球が、さらに検査されるべき被分析物、例えば別の細胞会合された抗原に対する流動バリヤを試料中に形成することである。チャージ・ゾーンに対して近位側の、結合要素バンド内で細胞が凝集又は吸着することによって、被験試料中の更なる被分析物、特に細胞もしくは細胞断片はこれ以上解放されて可視的に分離することはなく、従って一義的もしくは完全に検出することができない。このことは、血液型AB Rh Dプラスの人物の場合、Bバンド及びDバンドの弱化もしくは排除を招き、このことは血液型A Rhマイナスであるという誤った解釈を招くおそれがある。従って、従来、特に血液型血清学的な診断においては、2つ以上のインジケータ・ゾーンを有する横方向流動試験を用いることはできなかった。より多くの、特に細胞及び血漿の血液型パラメーターを測定するために、従来は個別パラメータ試験を別々に行わなければならない。
本発明の課題は、従来技術に関して挙げられた欠点、特に互いに前後にもしくは互いに上下に位置する従来の横方向流動試験のインジケータ・ゾーンもしくは検出ゾーンの欠点を、種々の試料パラメーター、特に細胞及び血漿のパラメーターを同時に測定するために克服することである。
この課題は本発明によれば、一方では、1種又は2種以上の液体試料中の1種又は2種以上の被分析物を同時に且つ定性的又は定量的に決定するための装置であって、1つ以上の膜を含み、該膜が、該液体試料を塗布するためのチャージ・ゾーンと、該分析物と相互作用可能な2つ以上のインジケータ・ゾーンから成る1つ以上の群と、該インジケータ・ゾーン通過後の該液体を吸収する吸収領域と
を有しており、該インジケータ・ゾーンが該チャージ・ゾーンと該吸収領域との間に設けられている形式のものにおいて、流動方向が該チャージ・ゾーンから、1つの群のそれぞれのインジケータ・ゾーンを通って、吸収領域に向かって(これらは流動軌跡を形成する)、ほぼ平行に形成されており、そして2つ以上の異なる流動軌跡が存在することを特徴とする、装置によって解決される。
本発明の装置のインジケータ・ゾーンは、膜上に位置しており、結合要素を有している。結合要素は、試料中の決定されるべき被分析物を捕捉もしくはこれに結合する。インジケータ・ゾーン内では、被分析物と結合要素との間の結合反応が検出される。特に好ましい結合要素として、抗体もしくは抗体断片、レクチン、抗原もしくは抗原エピトープ及び/又は細胞もしくは細胞断片が、多孔質膜に塗布される。インジケータ・ゾーンは好ましくは、検査されるべき被分析物に対するそれぞれ1つの結合要素を含む。
本発明の1実施態様の場合、インジケータ・ゾーンは、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流しないように配置されている。例えばインジケータ・ゾーンは膜上でずらされて配置されている。インジケータ・ゾーンの配置関係は好ましくは、近位側から遠位側に向かって又はその逆に、対角線方向に延びる列を成して形成されている。特別な実施態様は、V字形、W字形、M字形、又はN字形或いは逆V字形、逆W字形、逆M字形、又は逆N字形に形成されている。別の実施態様の場合、インジケータ・ゾーンは平行に相並んでずらされて、直線状の列を成して配置されている。
ずらされたインジケータ・ゾーンを導入することにより、横方向配置でインジケータ粒子として赤血球を有するマルチ・パラメーター試験が初めて可能になる。対角線方向配置の特に好ましい実施態様の利点は、結果の表示が特に実用的であり、本発明による装置上に容易に読み取り可能にこれを取り付けることができることである。それというのも、本発明による装置の配置関係を縦座標(流動方向の平面)及び横座標(塗布ゾーンの平面)を有する座標系と見なすと、検出されるべきパラメーターは定義されたX位置及びY位置を有しているからである。
本発明の別の実施態様の場合、2つ以上のこのようなインジケータ・ゾーン列が、好ましくはそれぞれ近位側から遠位側に向かって又はその逆に、対角線方向に延びて、又は例えばまたV字形、W字形、M字形、又はN字形、或いは逆V字形、逆W字形、逆M字形、又は逆N字形に延びて、流動方向に互いに前後に且つ/又は側方にずらされて配置されており、そして異なる列の該インジケータ・ゾーンが互い違いに配置されているので、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流しないようになっているか、或いは、互い違いには配置されていないので、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流するようになっている。
2つ以上のこのようなインジケータ・ゾーン列、例えばチャージ・ゾーンに対する距離が異なっている2つのインジケータ・ゾーン列は、全血試料から細胞及び血漿のパラメーターを決定しようとする場合に有利である。1実施態様の場合、例えば試料として全血を有する試験調製物において、血漿中に含有された被分析物、例えば、チャージ・ゾーンからインジケータ・ゾーンを通って吸収領域に流れる各種の抗体が、チャージ・ゾーンに対して近位側に配置されたインジケータ・ゾーン列において、結合要素に結合するように、結合要素が選択される。これに対して、細胞結合された被分析物を検出するための結合要素、例えば赤血球抗原は、これらの被分析物がチャージ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン列において、結合要素に結合するように、選択される。このような好ましい実施態様の場合、好ましくは、赤血球に加えて別の種類のインジケータ粒子、好ましくはコロイド金又はポリスチロール又は固定された赤血球から成る粒子で作業される。これらのインジケータ粒子は、赤血球には結合されない被分析物、例えば血漿中に遊離して存在する抗体を、インジケータ・ゾーン内の結合複合体中で肉眼で見ることができるようにするために特に使用される。例えば、一方が赤血球ではない2種類のインジケータ粒子が使用される場合には、両インジケータ・ゾーン列は互い違いに配置せず、もしくは1つの流動軌跡において互いに前後に配置することができる。この場合このような配置関係の利点は、血漿から検出される被分析物を近接側インジケータ・ゾーン内で検出でき、赤血球結合された被分析物を遠位側インジケータ・ゾーン内で検出できることである。各列の結合要素がインジケータ粒子としての赤血球と反応もしくは結合する、前述のような2つ以上のインジケータ・ゾーン列を有する本発明の1実施態様は、互い違いに配置されるかもしくは流動方向に互いに前後しては配置されないインジケータ・ゾーン列である。
本発明の別の特に好ましい実施態様の場合、2つ以上のこのようなインジケータ・ゾーン列が、好ましくは、近位側から遠位側に向かって又はその逆に延びる列、又は例えばV字形、W字形、M字形、又はN字形、或いは逆V字形、逆W字形、逆M字形、又は逆N字形に延びる列、又は例えば中央のチャージ・ゾーンに対して双方向に(例えば180°の角度まで)相並んで平行にずらされて延びる列を成して配置されている。このような配置関係は、全血試料から細胞及び血漿のパラメーターを決定したいときに特に有利である。
1実施態様の場合、例えば試料として全血を有する試験調製物において、血漿中に含有された被分析物、例えば、チャージ・ゾーンからインジケータ・ゾーンを通って吸収領域に流れる各種の抗体が、チャージ・ゾーンに対して一方の側に配置されたインジケータ・ゾーン列において、結合要素に結合するように、結合要素が選択される。これに対して、細胞結合された被分析物を検出するための結合要素、例えば赤血球抗原は、これらの被分析物がチャージ・ゾーンに対して対向側に配置されたインジケータ・ゾーン列において、結合要素に結合するように、選択される。このような好ましい実施態様の場合、好ましくは、赤血球に加えて別の種類のインジケータ粒子、好ましくはコロイド金又はポリスチロールから成る粒子で作業される。これらのインジケータ粒子は、赤血球には結合されない被分析物、例えば血漿中に遊離して存在する抗体を、インジケータ・ゾーン内の結合複合体中で肉眼で見ることができるようにするために特に使用される。
好ましい実施態様の場合、一方のチャージ・ゾーンはさらに、多孔率が異なる2つの異なる膜を含む。このような好ましい実施態様の場合、好ましくは、赤血球に加えて別の種類のインジケータ粒子、好ましくはコロイド金又はポリスチロールから成る粒子で作業される。これらのインジケータ粒子は、赤血球には結合されない被分析物、例えば血漿中に遊離して存在する抗体を、インジケータ・ゾーン内の結合複合体中で肉眼で見ることができるようにするために特に使用される。
特に好ましい実施態様の場合、一方のチャージ・ゾーンは1つの膜、又は多孔率が異なる2つの異なる膜を含む。さらに、これら両方の膜の一方は、接合パッドを含み、この接合パッドはシール部材とインジケータ・ゾーンとの間に配置されている。このような好ましい実施態様の場合、好ましくは赤血球に加えて別の種類のインジケータ粒子、好ましくはコロイド金又はポリスチロールから成る粒子で作業される。これらのインジケータ粒子は、赤血球には結合されない被分析物、例えば血漿中に遊離して存在する抗体を、インジケータ・ゾーン内の結合複合体中で肉眼で見ることができるようにするために特に使用される。赤血球に加えて使用される別の種類のインジケータ粒子は、好ましくは接合パッド内に乾燥させられた状態で挿入されている。さらに、接合パッドの作用により、赤血球の流れがゆっくりになる。このことにより、ただ1つの共通のチャージ・ゾーンにおける双方向配置において、一方の方向では、細胞特性の検出のための最適化された条件が提供され、そして他方の方向では、血漿特性の検出のための最適化された条件が提供される。
本発明による装置によって、特に血液型血清学的診断のための横方向流動試験を提供することができ、この試験によって、インジケータ粒子として赤血球を使用し、そして1試験調製物中で同時に複数の細胞パラメーター、特に赤血球抗原もしくは抗原エピトープ、血漿パラメータ及び/又は血液細胞特性を特に全血成分から、1被験試料で決定することができる。さらに、これにより、できる限り簡単に製造することができ、そして特にわずかな一連の検査でそして試料の前調製なしに、簡単に取り扱いできる低廉な試験システムが提供され、このシステムによって、1試料又は複数の被験試料の種々の細胞パラメーター及び/又は血漿パラメーターを同時に決定することができる。
このような利点は、特に輸血医学の範囲における各診断のために、例えば特に赤血球結合される抗原もしくは抗原エピトープを決定する血液型決定、特に規則性抗体(同種凝集素)を決定する血清クロスチェック、及び/又は特に不規則性抗体を決定する抗体検索試験を同時に行うために、並びに、血液型決定と、輸血に関連する感染血清学的マーカー、例えばHIV-1、HIV-2、HCV、Treponema pallidum(梅毒)に対する抗体並びに肝炎Bウィルス表面抗原(HbsAg)の決定とを同時に行うために、並びに血液型決定と、赤血球とは別の血液細胞に対する抗体、特に抗血小板及び抗リンパ球抗体の決定とを同時に行うために、同時に種々の細胞パラメーター及び血漿パラメーターが決定されるようになっている各医学診断分野、特に血液型血清学及び感染血清学の分野上にも、本発明による装置を提供する。
このために、抗凝固処理済又は天然の全血を使用することができる。このような全血の場合、決定前に、赤血球及び血清もしくは血漿画分を互いに分離するのに、大きな手間をかけずに済む。決定は、機器(電流を含む)を用いずに十分に間に合うマニュアル・フォーマットで行うことができる。
本発明による装置の好ましい実施態様の場合、インジケータ・ゾーンは、好ましくはチャージ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン列内に、抗体もしくは抗体断片もしくはレクチンを含み、これらは全ての考えられる血液型系の決定されるべき血液型抗原、ひいては、試料中のこれらの抗原を担持する細胞を捕捉もしくはこれらに結合する。好ましい結合要素として、特に血液型系AB0、Rh、及びKellの抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片もしくはレクチン、例えば抗A、抗B、抗D及び抗Kが、インジケータ・ゾーンにおいて多孔質膜に、好ましくは他のインジケータ・ゾーン例に対して遠位側に配置された列内に塗布される。
好ましくは、このインジケータ・ゾーン列の1つのインジケータ・ゾーンにおいて、好ましくは、このような列の全ての残りのインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーンにおいて、対照結合要素(対照 = ctl)が塗布される。この対照結合要素は、インジケータ・ゾーンを通る試料の貫流をポジティブに示す。対照結合要素は好ましくはポリクローナルな抗赤血球抗体である。
本発明による装置のこのような好ましい実施態様は、好ましくはチャージ・ゾーンに対して近位側に配置された別のインジケータ・ゾーン列内に、試料中の規則性抗体を捕捉もしくはこれらに結合する抗原もしくは抗原エピトープを含む。好ましい結合要素として、このためにA1、A2、B、O血液型抗原もしくは抗原エピトープ、例えば定義された血液型(A1、A2、B、O)の赤血球の赤血球膜又は合成的に製造された血液型物質が、多孔質膜に塗布される。好ましくは、このインジケータ・ゾーン列の1つのインジケータ・ゾーンにおいて、好ましくは、このような列の全ての残りのインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーンにおいて、対照結合要素(対照 = ctl)が塗布される。この対照結合要素は、インジケータ・ゾーンを通る試料の貫流をポジティブに示す。対照結合要素は好ましくは抗IgG抗体である。
本発明による装置のこのような好ましい実施態様は、好ましくはチャージ・ゾーンに対して近位側に配置された別のインジケータ・ゾーン列内に、試料中の不規則性抗体又はその断片を捕捉もしくはこれらに結合する抗原もしくは抗原エピトープを含む。好ましい結合要素として、輸血に関連する最重要の不規則性抗体に対する抗原をカバーする組み合わせ抗原プロフィールを有する種々の血液型0赤血球調製物の細胞膜が、多孔質膜に塗布される。好ましくは、このような列の全ての残りのインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーンにおいて、対照結合要素(対照 = ctl)が塗布される。この対照結合要素は、インジケータ・ゾーンを通る試料の貫流をポジティブに示す。対照結合要素は好ましくは抗IgG抗体である。
本発明による装置の別の好ましい実施態様の場合、インジケータ・ゾーンは、好ましくはチャージ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン列内に、抗体もしくは抗体断片もしくはレクチンを含み、これらは血液型決定時に決定されるべき血液型抗原、ひいては、試料中のこれらの抗原を担持する細胞を捕捉もしくはこれらに結合する。好ましい結合要素として、AB0血液型系の抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片もしくはレクチン、例えば抗A、抗B、抗A及び抗Bが、インジケータ・ゾーンにおいて多孔質膜に、好ましくはチャージ・ゾーンに対して且つ他のインジケータ・ゾーン例に対して遠位側に配置された列内に塗布される。
好ましくは、このような列の全ての残りのインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーンにおいて、対照結合要素(対照 = ctl)が塗布される。この対照結合要素は、インジケータ・ゾーンを通る試料の貫流をポジティブに示す。対照結合要素は好ましくはポリクローナル抗赤血球抗体である。
本発明による装置のこのような好ましい実施態様は、好ましくはチャージ・ゾーンに対して近位側に配置された別のインジケータ・ゾーン列内に、抗血小板/リンパ球抗体を検出するための結合要素として血小板膜及び/又はリンパ球膜もしくは膜成分を含む。
本発明による装置の別の好ましい実施態様の場合、インジケータ・ゾーンは、好ましくはチャージ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン列内に、抗体もしくは抗体断片もしくはレクチンを含み、これらは血液型決定時に決定されるべき血液型抗原、ひいては、試料中のこれらの抗原を担持する細胞を捕捉もしくはこれらに結合する。好ましい結合要素として、AB0血液型系の抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片もしくはレクチン、例えば抗A、抗B、抗A及び抗Bが、インジケータ・ゾーンにおいて多孔質膜に、好ましくはチャージ・ゾーンに対して且つ他のインジケータ・ゾーン例に対して遠位側に配置された列内に塗布される。
好ましくは、このような列の全ての残りのインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーンにおいて、対照結合要素(対照 = ctl)が塗布される。この対照結合要素は、インジケータ・ゾーンを通る試料の貫流をポジティブに示す。対照結合要素は好ましくはポリクローナル抗赤血球抗体である。
本発明による装置のこのような好ましい実施態様は、好ましくはチャージ・ゾーンに対して近位側に配置された別のインジケータ・ゾーン列内に、感染物質、特に合成的に製造されたペプチド、又は、それぞれのマーカーの診断上有意義な表面タンパク質配列を有する、組換えDNA法で試験された組換え抗原(抗体検出)、又は感染物質の(表面)タンパク質に対する抗体(抗原検出)を含む。
本発明による装置によって、細胞及び血漿のパラメータを1つの試料から同時決定するために、もはやそれぞれ個々の決定のために別個にピペット供給する必要はなく、特に血液型決定、血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に実施する場合、並びに、血液型決定と、血液型決定と各感染血清学的マーカーの検出とを組み合わせることができる、輸血に関連する感染血清学的マーカーの決定とを同時に実施する場合、並びに、血液型決定と、赤血球とは別の血液細胞に対する抗体、特に抗血小板及び抗リンパ球抗体の決定を同時に実施する場合に、1つの試料で、同時に所望のパラメーター全体を決定することができる。
このことは、作業過程の著しい合理化となる。多くの血清学的パラメーターの同時決定という利点の他に、従来に試験と比較して、試料の前調製が事実上完全に省かれることが挙げられる。対角線方向の配置関係において示された結果を読み取ることも著しく低廉である。このように、本発明による装置において、例えば血液型特性、特にAB0特性及び血清クロスチェック及び抗体検索試験、又は血液型特性、特にAB0特性及び他の免疫血液学的パラメータ、特に抗血小板及び/又は抗リンパ球抗体もしくはこれらの断片、又は血液型特性、特にAB0特性及び感染血清学的マーカー、特に細菌性及び/又はウィルス性物質に対する抗体、ウィルス及び/又は細菌抗原又はエピトープを、1つの装置内で相並んで決定して読み取ることができる。
反応の二次元の平面状の結果、並びに安定的なエンドポイントは、肉眼による読み取り、及び、慣用の画像分析法、例えばCCDカメラによる結果の自動読取りを助成する。作業の手間は、マニュアルによる作業時でさえ軽減される。本発明による装置はさらに、環境への負荷を低減し、低廉な効果をもたらす。緊急の非常時でさえ、短時間で、ただ1つの検査装置内で、例えば完全ABO血液型決定を、血清クロスチェック及び不規則性抗体を求める抗体検索試験とともに行うことができ、例えば完全ABO血液型決定を、感染血清学的マーカー決定又は抗血小板/リンパ球抗体決定とともに行うことができる。
製造技術的に見て、横方向流動構造は、使用される試薬の消費量を著しく少なくし、そして従来は別々に試験しなければならない多数の試験パラメーターをただ1つの装置内で提供することにより、従来技術に対して著しく大きな利点を有している。
本発明による装置によって、特に免疫血液学的且つ感染血清学的な診断のための横方向流動試験が提供され、これにより試験調製物中で同時に複数の細胞抗原もしくは抗原エピトープ、特に赤血球抗原もしくは抗原エピトープ、血漿パラメーター及び/又は血液細胞特性、特に全血成分を、1被験試料で決定することができる。2種類以上のインジケータ粒子が使用され、該インジケータ粒子のうちの1種類以上が赤血球である。さらに、これにより、できる限り簡単に製造することができ、そして特にわずかな一連の検査でそして試料の前調製なしに、簡単に取り扱いできる低廉な試験システムが提供され、このシステムによって、1試料の種々の細胞パラメーター及び/又は血漿パラメーター、特に血液型特徴、規則性及び不規則性抗体、血小板及び/又はリンパ球及び/又は感染血清学的マーカーに対する抗体の検出、特に輸血医学的な関連を有する前記のものを同時に決定することができる。
本発明の装置の膜は多孔質膜である。好ましい膜材料は例えばニトロセルロース(例えばSartoriusのUniS-art、MilliporeのHiFlow、Schleicher & SchuellのWhatman, AE99もしくはFF85/100)、ポリエチレン(Porex CorporationのLateral Flo)、又はナイロン(CUNOのNovylon)である。好ましくは膜は、できる限り大きな孔サイズを有している。なぜならば、膜の高い多孔率は、特に決定されるべき試料の細胞成分、例えば赤血球が多孔質構造内に侵入するのを助成するからである。特に有利なのは、吸収性の膜の使用である。しかし本発明による装置は、これらの特性に制限されない。好ましくは、高い毛管流動速度(毛管速度)を有する全ての膜が使用される。毛管流動速度とは、色素溶液が所与の膜上で40mmだけ進むのに必要な時間である。特に好ましいのは、毛管流動速度<100の膜である。
2つの異なる膜を有する双方向の実施態様の場合には、一方の膜は好ましくは高い毛管流動速度、好ましくは<100を有し、他方の膜は好ましくはより低い毛管流動速度、好ましくは>100を有する。
本発明の好ましい実施態様の場合、流動方向で見て本発明の装置のチャージ・ゾーンの後ろで、多孔質膜上に、シール部材が配置されている。使用されるのは二次元又は三次元シール部材であり、これらのシール部材は多孔質膜上に位置決めされ、これらのシール部材によって、多孔質膜の残りの面から分離された試験塗布ゾーンが形成される。シール部材は本発明によれば、第1に、液体バリヤの作用を有し、そして試料液体及び試験試薬の多孔質膜内への指向性の分配を可能にする。さらに、シール部材は本発明によれば、横方向流動装置の他の領域内に液体が望ましくないほど過剰に侵入するのを阻止するために、試薬塗布ゾーンをシールする。
シール部材の好ましい実施態様は、ウェブ形又はトラフ形もしくは漏斗形である。シール部材の成形は、シール部材の製造のために使用される材料から、切削法によって行われる。漏斗形もしくはトラフ形の場合、シール部材は内側の開口を得る。この開口の好ましい変化実施態様は、円形、正方形又は方形であり、漏斗形の場合には、シール部材の下側(膜接触側)に向かって先細りした形である。
シール部材のための好ましい材料は、非吸水性(疎水性)の材料である。特別な実施態様の場合、材料の一方の側には、接着剤フィルム、例えばアクリレート粘着剤が被覆されている。これにより、シール部材は、多孔質膜の表面上に直接的に接着することができる。或いは、シール部材は横方向流動ハウジングに結合、例えば接着されていてもよい。この実施態様の場合、シール部材の横方向流動ハウジングは、多孔質膜の表面に圧着し、ひいてはシール部材の機能が達成される。
二次元シール部材を形成するための好ましい材料は、接着テープ又は接着フィルムのそれぞれの形態である(例えばBeiersdorf AGのTcsa 4124、Adhesives ResearchのARcare 7815)。
三次元シール部材を形成するための好ましい材料は、フレキシブルな閉鎖孔性エラストマー材料、又は異なる材料厚、好ましくは3-5 mmのフレキシブルなシリコン材料(例えばPitznerのセルゴム EPDM140、Castanのシリコーンゴム又は全ゴム、硬度40°以下)である。
これらの本発明による実施態様により、本発明による装置は、細胞を含有する液体試料、例えば全血を、細胞を濾過することなしに吸収することができる。さらに、シール部材は、より大きな試料容積を多孔質膜(チャージ・ゾーン)上に塗布することを可能にし、しかもこの場合、この膜に試料が氾濫することはない。これにより、シール部材は、多孔質膜の吸収性の利用を支援する。さらに、シール部材は、指向性の試料流動を保証する。しかし本発明による装置は、シール部材の有無にかかわらず良好に機能することができる。
本発明による吸収の吸収領域(吸収パッド)のためには、好ましくは給水能力20-30 g/100 cm2(例えばSchleicher & Schuell、ウィッキング紙、タイプ300)を有する機械的に安定的な材料が好ましい。本発明による装置の吸収パッドと横方向流動膜との接触は、圧着して多孔質膜とオーバーラップさせることにより形成される。膜上での吸収パッドの正確な位置決めは、吸収パッドを、横方向流動膜を支持する支持体層(バッキング・シート)と貼り合わせることにより達成される。
接合パッドは、好ましくはガラス繊維又はセルロースから成っており、そして好ましくは、天然型の赤血球の流れを遅くする特性を有する。
別の実施態様の場合、本発明による装置の成分は、機械的な強化のために、下層もしくは支持体層上に被せられている。しかし、本発明による装置は支持体層の有無にかかわりなく機能することができる。好ましくは、接着剤フィルム、例えばアクリレート粘着剤(例えば0.005''ポリエステルW/GL-187, G & L)が一方の側又は両側に被覆された材料厚100μm以上の機械的に安定な非吸水性材料が使用される。支持体層上に、多孔質膜及び吸収パッドが固定される。両面接着性の支持体層の場合、第2の接着性の側は、ステープルを別の面、例えば横方向流動ハウジング内部の面に固定するために使用される。
別の実施態様の場合、本発明による装置は、本発明による装置の構成部分が取り付けられた支持体を有するか又は有さずに、ハウジング内に一体的に組み込まれている。これにより、膜構成部分は互いに圧着され、ハウジングはシール部材機能を支持する。しかし本発明による装置は、ハウジングの有無にかかわらず同じく良好に機能することができる。
本発明の別の対象は、特に血液型決定及び血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に行うため、及び/又は、血液型決定と、感染性物質、特に細菌性物質及び/又はウィルス性物質もしくはこれらの断片に対する抗体又は感染物質の抗原の検出とを同時に行うため、及び/又は、血液型決定と、赤血球とは別の血液細胞に対する抗体、特に抗血小板及び抗リンパ球抗体、もしくはこれらの断片の検出とを同時に行うために、本発明による血液分析装置を使用することである。
前記課題は本発明によれば、他方では、液体試料中の複数の被分析物又はこれらの誘導体を決定する方法であって、本発明による装置の膜のチャージ・ゾーン上に試料を塗布することを含み、該試料液体が吸収領域の方向に該インジケータ・ゾーンを貫流するようにするのに十分な量であり、そして該試料液体中の被分析物又はこれらの誘導体が、該それぞれのインジケータ・ゾーンに結合し、もしくは該インジケータ・ゾーン内で複合体を形成するようにするのに十分な量で前記試料が存在する、方法により解決される。
本発明のよる方法の特別な実施態様は、血液型決定及び血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に実施する。
例えば全血又はその希釈物を、装置のチャージ・ゾーン上に塗布する。全ての成分は、シール部材によって案内されて多孔質膜内に侵入し、そして吸収パッドの方向で移動するときには、先ずインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」を通過する。このインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」は、細胞A1、A2、B、Oの断片、並びに抗IgG/IgMを有する対照インジケータ・ゾーンを含む。血清中に存在する同種凝集素は、細胞結合された対応抗原に結合する。血清IgGは、対照結合要素に結合する(血清クロスチェック;感作)。
細胞結合された抗原は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」に対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」内にさらに移動する。この領域において、各インジケータ・ゾーン内に、別の血液型特徴に対する抗体が固定化されている(例えば抗A、抗B、抗AB)。この領域のチャージ・ゾーンに対する最遠位側のインジケータ・ゾーンは、例えば、結合要素としてポリクローナル抗赤血球抗体を有する。このようなインジケータ・ゾーン領域内では、赤血球は、それぞれの血液型特徴に対応する結合要素に結合する。対照結合要素には各血液型の赤血球が結合する(血液型決定)。
続く洗浄ステップにおいて、未結合の材料を膜から洗い流す。後続の検出ステップでは、抗IgG/IgMが被覆された合成粒子によって、近位側のインジケータ・ゾーン列の結合要素に固定化された同種凝集素及び対照抗体が目に見えるようにする(血清クロスチェック:検出)。
血液型決定及び血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に実施するための本発明による方法の別の実施態様の場合、血液型特徴は上述のように直接的に決定され、これに対して血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験は競合試験として実施される。
例えば全血又はその希釈物を、装置のチャージ・ゾーン上に塗布する。全ての成分は、シール部材によって案内されて多孔質膜内に侵入し、そして吸収パッドの方向で移動するときには、先ずインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」を通過する。このインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」は、細胞A及びBの断片を含み、また、血液型0の細胞の断片を含む対照インジケータ・ゾーンを含む。血清中に存在する同種凝集素は、細胞結合された対応抗原に結合する (血清クロスチェック;感作)。
細胞結合された抗原は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」に対して遠位側に配置されたインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」内にさらに移動する。この領域において、各インジケータ・ゾーン内に、別の血液型特徴に対する抗体が固定化されている(例えば抗A、抗B、抗AB)。この領域のチャージ・ゾーンに対する最遠位側のインジケータ・ゾーンは、例えば、結合要素としてポリクローナル抗赤血球抗体を有する。このようなインジケータ・ゾーン領域内では、赤血球は、それぞれの血液型特徴に対応する結合要素に結合する。対照結合要素には各血液型の赤血球が結合する(血液型決定)。
続く洗浄ステップにおいて、未結合の材料を膜から洗い流す。後続のステップにおいて、それぞれ抗A、抗B又は抗Hが被覆された異なる合成粒子の懸濁液がチャージ・ゾーン上に塗布される。粒子はそれぞれ、感作ステップにおいて血清同種凝集素とは接触しないインジケータ・ゾーン「血清クロスチェック」内の結合要素にだけ結合することができる。すなわち、着色バンドが、この場合、対応同種凝集素の不在を示す。例えば血液型A(同種凝集素抗Bの人物)の場合、B細胞の細胞断片は、同種凝集素によってブロックされ、このことにより、A細胞の細胞断片は、合成粒子の続いて塗布された混合物により、この混合物中に存在する抗体A粒子によって着色される。血液型0断片は、考えられる全ての状況において着色される。それというのは、血液型0断片は同種凝集素によってブロックされず、そしてこれにより、着色された抗H粒子との反応のために常に自由であるからである。これにより、競合アッセイの変化実施態様においても、対照要素が提供される(血清クロスチェック:検出)。
血液型決定及び血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に実施するための本発明のよる方法の別の実施態様であって、血液型特徴を直接的に決定し、そして血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を競合試験として決定することを含む実施態様において、以下のことが行われる:
全血又はその希釈物を、2つの異なる多孔質膜を有する装置の非対照的チャージ・ゾーン上に塗布する。一方の多孔質膜は他方の膜よりも低い毛管流動速度を有している。後者の膜において、シール部材とインジケータ・ゾーンとの間に、乾燥させられた抗A/抗B/抗H粒子を含有する接合パッドを取り付ける。全ての成分は、シール部材によって案内されて、両方の多孔質膜内に侵入する。このことは、下記流動挙動を生じさせる:
「膜側のみ」:すべての成分は、所属する吸収パッドの方向に移動するときに、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を通過する。この領域において、各インジケータ・ゾーン内に、別の血液型特徴に対する抗体が固定化されている(例えば抗A、抗B、抗D)。この領域のチャージ・ゾーンに対する最遠位側のインジケータ・ゾーンは、例えば、結合要素としてポリクローナル抗赤血球抗体を有する。このようなインジケータ・ゾーン領域内では、赤血球は、それぞれの血液型特徴に対応する結合要素に結合する。対照結合要素には各血液型の赤血球が結合する。
「膜/接合パッド側」:全ての成分は、膜内に侵入してシール部材を通過した後、接合パッドと接触し、細胞成分を固定もしくは制動し、そして液状成分(血漿)は妨害されることなしに、さらに流れることができる。液状成分は接合パッドから抗A/抗B/抗H粒子を放出する。インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」は、血液型A及びBの細胞の断片、並びに対照要素として血液型0の細胞の断片を含む。血清中に存在する同種凝集素は、細胞結合された対応抗原に結合し、そしてこれらと有色の抗A、抗B粒子の結合をめぐって競合する。すなわち、それぞれの同種凝集素が存在しない場合にだけ、粒子が結合することができる。例えば、血液型Aの人物は抗B同種凝集素を有し、このことにより、インジケータ・ゾーン領域内の血液型B断片がブロックされ、血液型A断片だけを、有色抗A粒子によって着色することができる。対向する同種凝集素が存在しない対照要素は、従って常にブロックされないままであり、接合パッドの粒子混合物中に含有された抗H粒子によって、目に見えるバンドとして着色される。
本発明による方法のさらに別の実施態様は、血液型決定と、抗血小板及び/又は抗リンパ球抗体もしくはこれらの断片の決定とを同時に行う。
例えば、抗血小板抗体を決定するために、インジケータ・ゾーンは、チャージ・ゾーンに対して近位側の領域内で、結合要素として血小板断片を含む。血小板断片には、血清中に含有される抗血小板抗体が、もしこれが試料中に存在する場合には結合する。残りの方法は、本発明による方法の前述の実施態様において説明した通りであり、特に、そこに記載されているように血液型決定が行われる。
本発明による方法のさらに別の実施態様は、血液型決定と、輸血関連の感染血清学的マーカーの決定とを同時に行う。
例えば、感染マーカーを結合するために、第1の近位側のインジケータ・ゾーン領域のインジケータ・ゾーンは、結合要素として、ウィルス性物質又は細菌性物質のタンパク質の配列に対応する合成ペプチド及び/又は組換えタンパク質(感染マーカーに対する抗体、例えば抗HIV-1の決定)、並びに、感染マーカーのタンパク質に対する抗体(抗原、例えばHbsAgの決定)を含む。血清中に含有された抗体もしくは抗原は、第1ステップにおいて、対応する抗原もしくは抗体に結合する。残りの方法は、本発明による方法の前述の実施態様において説明した通りであり、特に、そこに記載されているように血液型決定が行われる。
本発明による方法の場合、決定されるべき被分析物は特に、血液型抗原もしくは抗原エピトープ、好ましくは血液型系AB0、Rh、Kellの血液型抗原もしくは抗原エピトープであり、血液型抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくはこれらの断片、好ましくは規則性抗体、不規則性抗体であり、感染物質に対する抗体であり、感染物質の(表面)抗原であり、且つ/又は、抗血小板又は抗リンパ球抗体もしくはこれらの断片である。
被験試料、例えば天然型又は抗凝固処理された全血又は赤血球濃縮物又は希釈赤血球懸濁液、血液成分又は試験液体、例えば対照血清又は対照細胞が、本発明による装置のチャージ・ゾーン上に塗布される。被分析物を担持する、試料中に含有される赤血球は同時にインジケータ粒子としても役立つ。
特に2つのインジケータ粒子群が使用される。一方の群は、赤血球に結合された被分析物を直接的に検出するための赤血球によってだけ形成される。他方の群は、結合反応を検出することができる、それぞれ考えられる形式及び組み合わせの粒子、好ましくはコロイド金又はポリスチロールから成る粒子、又は固定された赤血球から成る。好ましい実施態様の場合、1試験経過当たり、種々のインジケータ粒子が使用され、これらのうち1種以上が天然型赤血球である。
以下に本発明を図面及び実施例によってさらに詳しく説明する。これらの図面及び実施例は本発明を制限することはない。
図1に、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、ウェブ状に形成された二次元シール部材4とから成っている。多孔質膜2は、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3の一部が多孔質膜2とオーバーラップしている。多孔質膜2の上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5と、吸収パッド3と接触する多孔質膜2の領域との間には、インジケータ・ゾーン領域6が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域6は、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-IXから形成され、インジケータ・ゾーンI-IVはインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」を含み、インジケータ・ゾーンVI-IXはインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を含み、そして下記結合要素から成っている:
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンVは、血清クロスチェックのための対照(ctl)であり、抗ヒトIgG/IgM抗体を含む。インジケータ・ゾーンIXは血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンIXは全てのその他のインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されている。
図2に、図1に示された本発明による横方向流動試験用装置の分解図を示す。この装置は、支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、シール部材4とから成っている。シール部材4は、残りの膜からチャージ・ゾーン5を分離する。膜はやはりインジケータ・ゾーン領域6を含む。インジケータ・ゾーン領域6は、対角線方向にずらされて配置されたインジケータ・ゾーンI-IXを有するインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」及び「血液型決定」から成っている。
図3には、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例の場合、装置の構成部分は、図1に示した装置の構成部分に相当するが、ただしこの場合、多孔質膜2の上面に、三次元ウェブ形で形成されたシール部材4が固定されている。
図4には、支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、三次元ウェブ形で形成されたシール部材4という構成部分を有する、図3に示された本発明による横方向流動試験用装置の分解図を示す。シール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離する。膜はやはりインジケータ・ゾーン領域6を含む。インジケータ・ゾーン領域6は、対角線方向にずらされて配置されたインジケータ・ゾーンI-IXを有するインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」及び「血液型決定」から成っている。
図5には、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例の場合、装置の構成部分は、図1に示した装置の構成部分に相当するが、ただしこの場合、多孔質膜2の上面に、三次元トラフ形で形成されたシール部材4が固定されている。
図6には、支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、三次元ウェブ形で形成されたシール部材4という構成部分を有する、図5に示された本発明による横方向流動試験用装置の分解図を示す。シール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離する。膜はやはりインジケータ・ゾーン領域6を含む。インジケータ・ゾーン領域6は、対角線方向にずらされて配置されたインジケータ・ゾーンI-IXを有するインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」及び「血液型決定」から成っている。
図7に、レシピエントにおける血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、ウェブ状に形成された二次元シール部材4とから成っている。多孔質膜2は、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3の一部が多孔質膜2とオーバーラップしている。多孔質膜2の上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5と、吸収パッド3と接触する多孔質膜2の領域との間には、インジケータ・ゾーン領域6が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域6は、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-XIIから形成され、インジケータ・ゾーンI-VIIIはインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索試験」を含み、インジケータ・ゾーンIX-XIIはインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を含み、そして下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンVIIは、血清クロスチェック及び抗体検索のための対照(ctl)であり、抗ヒトIgG/IgM抗体を含む。インジケータ・ゾーンXIIは血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンXIIは全てのその他のインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されている。
図8に、血液ドナーにおける血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、ウェブ状に形成された二次元シール部材4とから成っている。多孔質膜2は、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3の一部が多孔質膜2とオーバーラップしている。多孔質膜2の上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5と、吸収パッド3と接触する多孔質膜2の領域との間には、インジケータ・ゾーン領域6が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域6は、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-Xから形成され、インジケータ・ゾーンI-VIはインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索試験」を含み、インジケータ・ゾーンVII-Xはインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を含み、そして下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンVIは、血清クロスチェック及び抗体検索のための対照(ctl)であり、抗ヒトIgG/IgM抗体を含む。インジケータ・ゾーンXは血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンXは全てのその他のインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されている。
図9に、血液型決定及び感染マーカーの検出を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、ウェブ状に形成された二次元シール部材4とから成っている。多孔質膜2は、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3の一部が多孔質膜2とオーバーラップしている。多孔質膜2の上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5と、吸収パッド3と接触する多孔質膜2の領域との間には、インジケータ・ゾーン領域6が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域6は、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-XIIから形成され、インジケータ・ゾーンI-VIはインジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」を含み、インジケータ・ゾーンVII-XIIはインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を含み、そして下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンVIは、感染物質に対する抗体の検出のための対照(ctl)であり、抗ヒトIgG/IgM抗体を含む。インジケータ・ゾーンXIIは血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンXIIは全てのその他のインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されている。
図10に、血液型決定及び血小板抗原に対する抗体の検出を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、多孔質膜2と、吸収パッド3と、ウェブ状に形成された二次元シール部材4とから成っている。多孔質膜2は、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3の一部が多孔質膜2とオーバーラップしている。多孔質膜2の上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5を分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5と、吸収パッド3と接触する多孔質膜2の領域との間には、インジケータ・ゾーン領域6が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域6は、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-IXから形成され、インジケータ・ゾーンI-IIIはインジケータ・ゾーン領域「血小板抗原に対する抗体の検出」を含み、インジケータ・ゾーンIV-IXはインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」を含み、そして下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンIIIは、血小板抗原に対する抗体の検出のための対照(ctl)であり、抗ヒトIgG/IgM抗体を含む。インジケータ・ゾーンIXは血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンIXは全てのその他のインジケータ・ゾーンに対して遠位側に配置されている。
図11に、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための、双方向流動を伴う横方向流動試験用装置の斜視図を一例として示す。この例において、装置は支持体層1と、血液型決定のための多孔質膜2aと、多孔質膜2aとは異なる、血清クロスチェックのための多孔質膜2bと、吸収パッド3a及び3bと、トラフ状に形成された三次元シール部材4と、接合パッド6とから成っている。多孔質膜2a及び2bは、アクリレート粘着剤を備えた支持体層1上に固定されている。吸収パッド3も支持体層1上に固定されている。吸収パッド3a及び3bのそれぞれ一部が多孔質膜2a及び2bとオーバーラップしている。多孔質膜2a及び2bの上側に固定されたシール部材4は、残りの膜表面からチャージ・ゾーン5aもしくは5bを分離し、試験液体及び試験試薬の多孔質膜2a及び2b内への指向された分配を可能にする。チャージ・ゾーン5aと、吸収パッド3aと接触する多孔質膜2aの領域との間には、インジケータ・ゾーン領域7a(血液型決定)が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域7aは、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンI-VIから形成され、インジケータ・ゾーン7aのインジケータ・ゾーンは、下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
インジケータ・ゾーンVIは、血液型決定のための対照(ctl)であり、ポリクローナル抗赤血球抗体を含む。インジケータ・ゾーンVIはインジケータ・ゾーンI-Vに対して遠位側に配置されている。
チャージ・ゾーン5bと、吸収パッド3bと接触する多孔質膜2bの領域との間には、インジケータ・ゾーン領域7b(血清クロスチェック)が配置されている。このインジケータ・ゾーン領域7bは、定義されたX及びY位置に配置された、対角線方向にずらされた点状のインジケータ・ゾーンVII-IXから形成され、インジケータ・ゾーン7bのインジケータ・ゾーンは、下記結合要素から成っている。
Figure 2009513938
図12には、支持体層1と、血液型決定のための多孔質膜2aと、多孔質膜2aとは異なる、血清クロスチェックのための多孔質膜2bと、吸収パッド3a及び3bと、トラフ状に形成された三次元シール部材4と、接合パッド6とから成る、図11に示された本発明による双方向の流動を伴う横方向流動試験用装置の分解図を示す。試料チャージ・ゾーンは、膜2aの試料チャージ・ゾーン5a及び膜2bの試料チャージ・ゾーン5bとを有する両多孔質膜全体にわたって延びており、トラフ状に形成されたシール部材4が、膜2a及び2bの残りの面から分離される。膜2aは、近位側から遠位側に向かって対角線方向にずらされて配置されたインジケータ・ゾーンI-VIを備えたインジケータ・ゾーン領域7aを含むのに対して、膜2bは、近位側から遠位側に向かって対角線方向にずらされて配置されたインジケータ・ゾーンVII-IXを備えたインジケータ・ゾーン領域7bを含む。
実施例1:同時に行われる血液型決定(直接アッセイ)及び血清クロスチェック(直接結合アッセイ)
試験片の製造
試験片は、チャージ・ゾーンと、インジケータ・ゾーンと、吸収領域とから成っている。商品名Millipore HiFlow Plus 065の膜をストリップ状に、15 mm x 35 mm(幅/長さ;x/y)の大きさに正しく切断し、そして支持体層(例えばG & Lのバッキング・シート)上に接着する。インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」(チャージ・ゾーンに対して近位側に配置)と「血液型決定」(チャージゾーンに対して遠位側に配置)とに分けられたインジケータ・ゾーン領域内で、ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、種々の結合要素の点を0.2 μlずつ、対角線方向にずらして塗布する。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」-血液型A1、血液型A2、血液型B及び血液型0仕様(赤血球濃縮物から製造)の赤血球ゴーストの懸濁液、並びに、対照として抗ヒトIgG/IgM抗体(ヤギ抗ヒトIgG、ヤギ抗ヒトIgM、Sigma, I-3382, I-0759);インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」-抗A抗体-クローン Birma-1(Serologicals, TLJ0105);抗B抗体-クローン ES-4(Serologicals, NCA0201);抗AB抗体-クローン AB6, AB26, AB92(Medion Diagostics, 010062);抗赤血球抗体(抗ヒトRBCのウサギIgG画分、Rockland, 209-4139)。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」の結合要素の位置決めを、位置x=2.5mm/y=10mmにおける血液型A1仕様の赤血球ゴーストで開始する。全ての他の結合要素を、血液型A1仕様の赤血球ゴーストの位置に対してx=2.5 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。赤血球ゴーストを、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中の0.1-0.5%(v/v)懸濁液として計量分配し、抗ヒトIgG/IgM抗体を、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中50 μg/mlの濃度の1:1混合物として計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めを、位置x=3mm/y=20mmにおける抗A抗体で開始する。全ての他の結合要素を、抗A抗体の位置に対してx=3 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。抗体を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中に、以下のように希釈する:抗A抗体1:3、抗B抗体1:2、抗AB抗体1:4、抗RBC抗体1:3。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して遠位端部に、膜と3mmだけオーバーラップする15 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=5 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
血液試料として、抗凝固処理済全血を使用する。実際の試験のために、100 μlの無希釈血液、もしくは希釈緩衝液(EnlisstII, Medion Diagnostics又はDiluent 1, DiaMed)中に1:3又は1:6で希釈された血液を、チャージ・ゾーン内に塗布する。血液がチャージ・ゾーンを出たら、100 μlのEnlisstIIで2回洗浄することにより、未結合の赤血球を膜から除去する。続いて、TBS中に1:10(v/v)で希釈された抗IgG/A/M抗体接合型の金粒子(20〜40 nm、Arista Biologicals、CGIGA-0800、CGIGG-0800、CGIGM-0800)、0.08 %ゼラチン、及び0.5 %アルブミンから成る混合物50 μlをチャージ・ゾーン上に塗布する。金粒子の代わりに、例えばMerck Eurolab France/Estaporの100〜400 nmの着色ポリスチロール粒子を使用することもできる。金粒子がチャージ・ゾーンを出たら、膜を100 μlのEnlisstIIで、さらに1回又は2回洗浄する。
結果:
(a)対照:抗RBC対照(インジケータ・ゾーンIX、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンV、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色に着色されている場合に、この試験は有効である。
(b)試験結果:それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」における対応位置に、赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。対応する同種凝集素は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」において、金粒子の特徴的な紫によって紫色の点として、又は使用されたポリスチロール粒子の色で認識可能である。同種凝集素が不在の場合には、背景とは異なるシグナルをこれらの位置において認識できることはない。
実施例2:同時に行われる血液型決定(直接アッセイ)及び血清クロスチェック(競合アッセイ)
試験片の製造
試験片は、チャージ・ゾーンと、チャージ・ゾーンの両側の2つのインジケータ・ゾーン領域と、2つの吸収領域とから成っている。商品名Millipore HiFlow Plus 065及びHiFlow Plus 140の膜をストリップ状に、15 mm x 20 mm(幅/長さ;x/y)の大きさに正しく切断し、そして支持体層(例えばG & Lのバッキング・シート)上に相並べて接着する。HiFlow Plus 140膜上に、A/抗B/抗H接合型金粒子が乾燥させられた状態で挿入されている接合パッドを付加的に被せることにより、シール部材(接着テープ)とインジケータ・ゾーンとの間にこの接合パッドが位置するようにする。金粒子の代わりに、例えばMerck Eurolab France/Estaporの100〜400 nmの着色ポリスチロール粒子を使用することもできる。HiFlow Plus 065膜上に位置するインジケータ・ゾーン領域「血液型決定」内で、ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、下記結合要素の点を0.2 μlずつ、対角線方向にずらして塗布する:抗A抗体-クローン Birma-1(Serologicals, TLJ0105);抗B抗体-クローン ES-4(Serologicals, NCA0201);抗AB抗体-クローン AB6, AB26, AB92(Medion Diagostics, 010062);抗赤血球抗体(抗ヒトRBCのウサギIgG画分、Rockland, 209-4139)。
同様に、HiFlow Plus 140膜上に位置するインジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」内に、血液型A、血液型B及び血液型0(赤血球濃縮物から製造)の赤血球ゴーストの懸濁液を塗布する。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」の結合要素の位置決めを、位置x=3mm/y=10mmにおける血液型A仕様の赤血球ゴーストで開始する。全ての他の結合要素を、血液型A仕様の赤血球ゴーストの位置に対してx=3 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。赤血球ゴーストを、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中の0.1-0.5%(v/v)懸濁液として計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めを、位置x=2.5mm/y=20mmにおける抗A抗体で開始する。全ての他の結合要素を、抗A抗体の位置に対してx=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。抗体を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中に、以下のように希釈する:抗A抗体1:3、抗B抗体1:2、抗AB抗体1:4、抗RBC抗体1:3。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して両遠位側に、膜と3mmだけオーバーラップする15 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=5 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
血液試料として、抗凝固処理済全血を使用する。実際の試験のために、100 μlの無希釈血液、もしくは希釈緩衝液(EnlisstII, Medion Diagnostics又はDiluent 1, DiaMed)中に1:3又は1:6で希釈された血液を、チャージ・ゾーン内に塗布する。血液がチャージ・ゾーンを出たら、100 μlのEnlisstIIで2回洗浄することにより、未結合の赤血球を膜から除去する。
結果:
(a)対照:抗RBC対照(インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして赤血球-血液型O対照(インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色に着色されている場合に、この試験は有効である。
(b)試験結果:それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」における対応位置に、赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。対応する同種凝集素は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」において、対応バンドがないことによって特徴づけられる。同種凝集素が不在の場合には、対応バンドが特徴的に着色されている。
実施例3:同時に行われるレシピエントにおける血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験
試験片の製造:
試験片は、チャージ・ゾーンと、インジケータ・ゾーン領域と、吸収領域とから成っている。商品名Millipore HiFlow Plus 065の膜をストリップ状に、20 mm x 35 mm(幅/長さ;x/y)の大きさに正しく切断し、そして支持体層(例えばG & Lのバッキング・シート)上に接着する。インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」(チャージ・ゾーンに対して近位側に配置)と「血液型決定」(チャージゾーンに対して遠位側に配置)とに分けられたインジケータ・ゾーン領域内で、ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、種々の結合要素の点を0.2 μlずつ、対角線方向にずらして塗布する。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」-血液型A1、血液型A2、血液型B、血液型0及び血液型0 Rh-式R1R1w(検索細胞1)、血液型0 Rh-式R2R2(検索細胞2)、血液型0 Rh-式R1R1(検索細胞3)の仕様の赤血球ゴーストの懸濁液、並びに、対照として抗ヒトIgG/IgM抗体(ヤギ抗ヒトIgG、ヤギ抗ヒトIgM、Sigma, I-3382, I-0759);インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」-抗A抗体-クローン Birma-1(Serologicals, TLJ0105);抗B抗体-クローン ES-4(Serologicals, NCA0201);抗AB抗体-クローン AB6, AB26, AB92(Medion Diagostics, 010062);抗赤血球抗体(抗ヒトRBCのウサギIgG画分、Rockland, 209-4139)。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」の結合要素の位置決めを、位置x=3mm/y=10mmにおける血液型A1仕様の赤血球ゴーストで開始する。続いて、血液型A2、B、O仕様の赤血球ゴーストの位置決めを、x=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて繰り返し行った。検出細胞1の赤血球ゴーストの位置決めを位置x=11mm/y=10mmで行い、検出細胞2及び3並びにヒトIgG/IgMの赤血球ゴーストの位置決めを、x=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて繰り返し行った。赤血球ゴーストを、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中の0.1-0.5%(v/v)懸濁液として計量分配し、抗ヒトIgG/IgM抗体を、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中50 μg/mlの濃度の1:1混合物として計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めを、位置x=4mm/y=20mmにおける抗A抗体で開始する。全ての他の結合要素を、抗A抗体の位置に対してx=4 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。抗体を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中に、以下のように希釈する:抗A抗体1:3、抗B抗体1:2、抗AB抗体1:4、抗RBC抗体1:3。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して遠位端部に、膜と3mmだけオーバーラップする20 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=5 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
血液試料として、抗凝固処理済全血を使用する。実際の試験のために、120 μlの無希釈血液、もしくは希釈緩衝液(EnlisstII, Medion Diagnostics又はDiluent 1, DiaMed)中に1:3又は1:6で希釈された血液を、チャージ・ゾーン内に塗布する。血液がチャージ・ゾーンを出たら、120 μlのEnlisstIIで2回洗浄することにより、未結合の赤血球を膜から除去する。続いて、TBS中に1:10(v/v)で希釈された抗IgG/A/M接合型の金粒子(20〜40 nm、Arista Biologicals、CGIGA-0800、CGIGG-0800、CGIGM-0800)、0.08 %ゼラチン、及び0.5 %アルブミンから成る混合物75 μlをチャージ・ゾーン上に塗布する。金粒子の代わりに、例えばMerck Eurolab France/Estaporの100〜400 nmの着色ポリスチロール粒子を使用することもできる。金粒子がチャージ・ゾーンを出たら、膜を120 μlのEnlisstIIで、さらに1回又は2回洗浄する。
結果:
(a)対照:抗RBC対照(インジケータ・ゾーンXII、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンVIII、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色に着色されている場合に、この試験は有効である。抗IgG/IgM対照はいずれの場合にも着色されていなくてはならないので、不規則性抗体を有さない血液型ABの人物において、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」内の他のシグナルが完全に不在の場合にこのようなインジケータ・ゾーンが着色することは、正しい試験実施を意味する。インジケータ・ゾーンIV(赤血球ゴースト血液型O)は、同種凝集素に対する負の対照である。このインジケータ・ゾーンの着色は、同種凝集素の他に、不規則性抗体が存在すること、すなわち、3つのインジケータ・ゾーンV、VI、VIIのうちの1つ以上もまた着色されていなければならないことを意味する。このことが当てはまらない場合には、試験は無効である。
(b)試験結果:それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」における対応位置に、赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。対応する同種凝集素は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」において、金粒子の特徴的な紫によって紫色の点として、又は使用されたポリスチロール粒子の色で認識可能である。同種凝集素が不在の場合には、背景とは異なるシグナルをこれらの位置において認識できることはない。不規則性抗体が存在する場合には、検索細胞1,2又は3の赤血球ゴーストを有するインジケータ・ゾーンのうちの1つ、2つ又は3つ全てを、金粒子の特徴的な紫によって、又は使用されたポリスチロール粒子の色で認識することができる。
実施例4:同時に行われるドナーのための血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験
試験片の製造:
試験片の基本的な構造は、実施例2における試験片構造に相当する。Millipore HiFlow Plus 065の膜は15 mm x 35 mm(幅/長さ;x/y)である。インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」のインジケータ・ゾーンは、実施例2に相当する。インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」内で、ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、下記結合要素の点を0.2 μlずつ計量分配する:
血液型A1、血液型A2、血液型B、血液型0の赤血球ゴースト、検索細胞1-3の混合物(実施例2参照)の赤血球ゴーストの懸濁液、並びに対照として、抗ヒトIgG/IgM(ヤギ抗ヒトIgG、ヤギ抗ヒトIgM、Sigma, I-3382, I-0759)。
インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」の結合要素の位置決めを、位置x=2.5mm/y=10mmにおける血液型A1仕様の赤血球ゴーストで開始する。血液型A2、B、O仕様の赤血球ゴーストの位置決めを、x=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて繰り返し行った。検出細胞1-3の混合物の赤血球ゴーストの位置決めを位置x=10.5mm/y=13mmで行い、ヒトIgG/IgMの位置決めを位置x=12.5mm/y=14.5mmで行った。赤血球ゴーストを、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中の0.1-0.5%(v/v)懸濁液として計量分配し、抗ヒトIgG/IgM抗体を、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中50 μg/mlの濃度の1:1混合物として計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めを、位置x=3mm/y=20mmにおける抗A抗体で開始する。全ての他の結合要素を、抗A抗体の位置に対してx=3 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。抗体を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中に、以下のように希釈する:抗A抗体1:3、抗B抗体1:2、抗AB抗体1:4、抗RBC抗体1:3。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して遠位端部に、膜と3mmだけオーバーラップする15 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=6 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
試験調製物は表1の評価に相当する。
結果:
(a)対照:抗RBC対照(インジケータ・ゾーンX、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンVI、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色に着色されている場合に、この試験は有効である。抗IgG/IgM対照はいずれの場合にも着色されていなくてはならないので、不規則性抗体を有さない血液型ABの人物において、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック/抗体検索」内の他のシグナルが完全に不在の場合にこのようなインジケータ・ゾーンが着色することは、正しい試験実施を意味する。インジケータ・ゾーンIV(赤血球ゴースト血液型O)は、負の対照である。このインジケータ・ゾーンの着色は、同種凝集素の他に、不規則性抗体が存在すること、すなわち、3つのインジケータ・ゾーンV、VI、VIIのうちの1つ以上もまた着色されていなければならないことを意味する。このことが当てはまらない場合には、試験は無効である。
(b)試験結果:それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」における対応位置に、赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。対応する同種凝集素は、インジケータ・ゾーン領域「血清クロスチェック」において、金粒子の特徴的な紫によって紫色の点として、又は使用されたポリスチロール粒子の色で認識可能である。同種凝集素が不在の場合には、背景とは異なるシグナルをこれらの位置において認識できることはない。不規則性抗体が存在する場合には、検索細胞1,2又は3の赤血球ゴーストを有するインジケータ・ゾーンのうちの1つ、2つ又は3つ全てを、金粒子の特徴的な紫によって、又は使用されたポリスチロール粒子の色で認識することができる。
実施例5:同時に行われる血液型決定及び感染マーカーの検出
試験片は、チャージ・ゾーンと、インジケータ・ゾーン領域と、吸収領域とから成っている。商品名Millipore HiFlow Plus 065の膜をストリップ状に、15 mm x 35 mm(幅/長さ;x/y)の大きさに正しく切断し、そして支持体層(例えばG & Lのバッキング・シート)上に接着する。インジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」(チャージ・ゾーンに対して近位側に配置)と「血液型決定」(チャージゾーンに対して遠位側に配置)とに分けられたインジケータ・ゾーン領域内で、ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、種々の結合要素の点を0.2 μlずつ、対角線方向にずらして塗布する。
インジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」-組換え抗原(梅毒;TpN 15, TpN 17, TpN 47)、一連の糖タンパク質gp-14, gp-41(HIV-1; HIV-O)及びgp-36(HIV-2)の合成ペプチドの溶液、組換えHCV抗原(C-100、C-200、C33c、C22)、モノクローナル抗体(HBsAg)並びに、対照として抗ヒトIgG/IgM抗体(ヤギ抗ヒトIgG、ヤギ抗ヒトIgM、Sigma, I-3382, I-0759);インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」-抗A抗体-クローン Birma-1(Serologicals, TLJ0105);抗B抗体-クローン ES-4(Serologicals, NCA0201);抗AB抗体-クローン AB6, AB26, AB92(Medion Diagostics, 010062);抗D抗体-クローン LDM3/ESD1(SNBTS)、抗CDE抗体- クローン MS-24/MS-201/MS80/MS-258(Serologicals)、抗赤血球抗体(抗ヒトRBCのウサギIgG画分、Rockland, 209-4139)。
インジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」の結合要素の位置決めを、位置x=2.5mm/y=10mmにおけるHIV-1(gp-14, gp-41)仕様の合成ペプチドで開始する。全ての他の結合要素を、インジケータ・ゾーンIの位置に対してx=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。インジケータ・ゾーンI-Vの結合要素を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中の好適な濃度で計量分配し、抗ヒトIgG/IgM抗体を、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中50 μg/mlの濃度で計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めを、位置x=2.5 mm/y=20 mmにおける抗A抗体で開始する。全ての他の結合要素を、抗A抗体の位置に対してx=2 mm/y=1.5mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。抗体を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中に、以下のように希釈する:抗A抗体1:3、抗B抗体1:2、抗AB抗体1:4、抗RBC抗体1:3。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して遠位端部に、膜と3mmだけオーバーラップする15 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=6 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
血液試料として、抗凝固処理済全血を使用する。実際の試験のために、100 μlの無希釈血液、もしくは希釈緩衝液(EnlisstII, Medion Diagnostics又はDiluent 1, DiaMed)中に1:3又は1:6で希釈された血液を、チャージ・ゾーン内に塗布する。血液がチャージ・ゾーンを出たら、100 μlのEnlisstIIで2回洗浄することにより、未結合の赤血球を膜から除去する。
続いて、TBS中に1:10(v/v)で希釈された抗IgG/A/M接合型の金粒子(20〜40 nm、Arista Biologicals、CGIGA-0800、CGIGG-0800、CGIGM-0800)、0.08 %ゼラチン、0.5 %アルブミン、並びに、適宜に希釈された抗HbsAg接合型の金粒子(Arista Biologicals、ABHBS-0500)から成る混合物50 μlを、チャージ・ゾーン上に塗布する。金粒子の代わりに、例えばMerck Eurolab France/Estaporの100〜400 nmの着色ポリスチロール粒子を使用することもできる。金粒子がチャージ・ゾーンを出たら、膜を100 μlのEnlisstIIで、さらに1回又は2回洗浄する。
結果:
抗RBC対照(インジケータ・ゾーンXII、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンVI、インジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色で着色されている場合に、この試験は有効である。それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、対応位置に赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。HIV-1、HIV-2、梅毒もしくは肝炎B表面抗原(HBsAg)に対する抗体が存在する場合には、それぞれの位置が、金粒子にとって特徴的な紫によって着色され、そして紫色の点として認識することができる。インジケータ粒子としてポリスチロール粒子を使用する場合には、それぞれの位置が、使用されたポリスチロール粒子の色で着色される。極めて多くの場合、つまり全ての感染マーカーに対する陰性反応の場合、抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンVI、インジケータ・ゾーン領域「感染マーカーの検出」)だけが着色される。
実施例6:同時に行われる血液型決定、及び血小板抗原に対する抗体の検出
試験片の製造:
試験片の基本的な構造及びフォーマットは、実施例4における試験片構造に相当する。インジケータ・ゾーン領域は、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」と「血小板抗原に対する抗体の検出」とに分けられる。ディスペンサー、例えばAD3200(Biodot)を使用して、下記結合要素の点を0.2 μlずつ計量分配する:
インジケータ領域「血小板抗原に対する抗体の検出」-HPA 1bb3aa5bb及びHPA 1aa3bb5aaのような明確なHPA-抗原プロフィールを有する血液型0の血小板の膜タンパク質、並びに、対照として抗ヒトIgG/IgM(ヤギ抗ヒトIgG、ヤギ抗ヒトIgM、Sigma, I-3382, I-0759);インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」-抗A抗体-クローン Birma-1(Serologicals, TLJ0105);抗B抗体-クローン ES-4(Serologicals, NCA0201);抗AB抗体-クローン AB6, AB26, AB92(Medion Diagostics, 010062);抗D抗体-クローン LDM3/ESD1(SNBTS)、抗CDE抗体- クローン MS-24/MS-201/MS80/MS-258(Serologicals)、抗赤血球抗体(抗ヒトRBCのウサギIgG画分、Rockland, 209-4139)。血小板の膜タンパク質の代わりとして、対応して特性が明示される組換え抗原(HPA-抗原プロフィール)を塗布することもできる。
インジケータ・ゾーン領域「血小板抗原に対する抗体の検出」の結合要素の位置決めを、位置x=4 mm/y=10 mmにおける膜タンパク質HPA 1bb3aa5bbで開始する。全ての他の結合要素を、インジケータ・ゾーンIの位置に対してx=3.5 mm/y=2 mmの間隔を置いて、繰り返し計量分配する。インジケータ・ゾーンI及びIIの結合要素を15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH 7.5、10%(v/v)メタノール中の好適な濃度で計量分配し、抗ヒトIgG/IgM抗体を、15 mM リン酸カリウム緩衝液 pH7.5、10%(v/v)メタノール中50 μg/mlの濃度で計量分配する。
インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」の結合要素の位置決めは、実施例4に相当する。
結合要素の計量分配後、20分間にわたって40℃で膜を乾燥させ、次いで、試験実施まで一定の空気湿度で保管する。チャージ・ゾーンに対して遠位端部に、膜と3mmだけオーバーラップする15 x 15 mmの大きさの吸収パッド(Schleicher & Schuell, 300)を接着する。位置y=6 mmで膜の全幅にわたって、1-2 mm幅の接着テープ(Tesa 4124)を貼付けることによって、チャージ・ゾーンを、残りの膜から分離する。
試験調製物:
血液試料として、抗凝固処理済全血を使用する。実際の試験のために、100 μlの無希釈血液、もしくは希釈緩衝液(EnlisstII, Medion Diagnostics又はDiluent 1, DiaMed)中に1:3又は1:6で希釈された血液を、チャージ・ゾーン内に塗布する。血液がチャージ・ゾーンを出たら、100 μlのEnlisstIIで2回洗浄することにより、未結合の赤血球を膜から除去する。
続いて、TBS中に1:10(v/v)で希釈された抗IgG/A/M接合型の金粒子(20〜40 nm、Arista Biologicals、CGIGA-0800、CGIGG-0800、CGIGM-0800)、0.08 %ゼラチン、及び0.5 %アルブミンから成る混合物50 μlを、チャージ・ゾーン上に塗布する。金粒子の代わりに、例えばMerck Eurolab France/Estaporの100〜400 nmの着色ポリスチロール粒子を使用することもできる。金粒子がチャージ・ゾーンを出たら、膜を100 μlのEnlisstIIで、さらに1回又は2回洗浄する。
結果:
抗RBC対照(インジケータ・ゾーンIX、インジケータ・ゾーン領域「血液型決定」)が明確に陽性のシグナル(赤い点)を示し、そして抗IgG/IgM対照(インジケータ・ゾーンVIII、インジケータ・ゾーン領域「血小板抗原に対する抗体の検出」)が特徴的に紫(金粒子)であるか、又は使用されるポリスチロール粒子の色に着色されている場合に、この試験は有効である。それぞれの血液型抗原の存在又は不在に応じて、対応位置に、赤い点(陽性)又は膜のほぼ白い背景色(陰性)が出現する。血小板抗原に対する抗体が存在する場合には、それぞれの位置が、金粒子にとって特徴的な紫によって着色され、そして紫色のスポットとして認識することができる。インジケータ粒子としてポリスチロール粒子を使用する場合には、それぞれの位置が、使用されたポリスチロール粒子の色で着色される。
図1は、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図2は、図1に示された本発明による横方向流動試験用装置を示す分解図である。 図3は、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための本発明による横方向流動試験用装置を、ウェブ形の三次元シール部材を有するように構成された状態で示す斜視図である。 図4は、図3に示された本発明による横方向流動試験用装置を示す分解図である。 図5は、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための本発明による横方向流動試験用装置を、トラフ形の三次元シール部材を有するように構成された状態で示す斜視図である。 図6は、図5に示された本発明による横方向流動試験用装置を示す分解図である。 図7は、レシピエントのための血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図8は、ドナーのための血液型決定、血清クロスチェック及び抗体検索試験を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図9は、血液型決定及び感染マーカーの検出を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図10は、血液型決定及び血小板抗原に対する抗体の検出を同時に行うための、本発明による横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図11は、血液型決定及び血清クロスチェックを同時に行うための、双方向流動を伴う横方向流動試験用装置を示す斜視図である。 図12は、図17に示された本発明による横方向流動試験用装置を示す分解図である。

Claims (25)

  1. 液体試料中の複数の被分析物を同時に且つ定性的又は定量的に決定するための装置であって、1つ以上の膜(2)を含み、該膜が
    -該液体試料を塗布するためのチャージ・ゾーン(5)、
    -該分析物と相互作用可能な2つ以上のインジケータ・ゾーンから成る1つ以上の群、及び
    -該インジケータ・ゾーン通過後の該液体を吸収する1つ以上の吸収領域(3)
    を有しており、
    該インジケータ・ゾーンが該チャージ・ゾーン(5)と該吸収領域(3)との間に設けられている形式のものにおいて、
    流動方向が該チャージ・ゾーン(5)から、1つの群のそれぞれのインジケータ・ゾーンを通って、1つの吸収領域(3)に向かって(流動軌跡)、ほぼ平行に形成されており、そして2つ以上の異なる流動軌跡が存在する
    ことを特徴とする、装置。
  2. 該インジケータ・ゾーンは、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流しないように配置されている、請求項1に記載の装置。
  3. 該インジケータ・ゾーンは、対角線方向の、V字形、W字形、M字形、N字形、又は直線状の列を成して配置されている、請求項1に記載の装置。
  4. 2つ以上のインジケータ・ゾーン列が流動方向で互いに前後に且つ/又は側方にずらされて配置されており、異なる列の該インジケータ・ゾーンが互い違いに配置されているので、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流しないようになっている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
  5. 2つ以上のインジケータ・ゾーン列が流動方向で互いに前後に且つ/又は側方に配置されており、異なる列の該インジケータ・ゾーンが互い違いには配置されていないので、1流動軌跡当たりの試料液体が、2つ以上のインジケータ・ゾーンを貫流するようになっている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
  6. 2つ以上のインジケータ・ゾーン群が配置されており、該インジケータ・ゾーンが、チャージ・ゾーンから、異なる流動方向で設けられている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
  7. 該インジケータ・ゾーンが、抗体もしくは抗体断片もしくはレクチン、抗原もしくは抗原エピトープ及び/又は細胞もしくは細胞断片を含む、請求項1から6までのいずれか1項に記載の装置。
  8. 該インジケータ・ゾーンが特に、血液型抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片、及び血液型A1、A2、B及び/又はOの赤血球の膜もしくは細胞断片を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の装置。
  9. 該インジケータ・ゾーンが特に、血液型抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片、及び合成ペプチド、組換え抗原、及び/又は感染マーカーに対する抗体もしくは抗体断片を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の装置。
  10. 該インジケータ・ゾーンが特に、血液型抗原もしくは抗原エピトープに対する抗体もしくは抗体断片、及び、血小板及び/又はリンパ球の断片を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の装置。
  11. 該膜(2)が好ましくは、ポリエチレン、ニトロセルロース、又はナイロンから成っている、請求項1から10までのいずれか1項に記載の装置。
  12. 該チャージ・ゾーン(5)の後ろ且つ該インジケータ・ゾーンの前で、該膜(2)上に、1つ以上のシール部材(4)が配置されている、請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置。
  13. 該シール部材(4)の後ろ及び該インジケータ・ゾーンの前で、1つ以上の接合パッドが取り付けられている、請求項1から12までのいずれか1項に記載の装置。
  14. 機械的な強化のための該装置の構成部分が、支持体層(1)上に被せられている、請求項1から13までのいずれか1項に記載の装置。
  15. 該装置の構成部分がハウジング内に一体的に組み込まれている、請求項1から14までのいずれか1項に記載の装置。
  16. 血液の分析のため、特に血液型決定及び血清クロスチェック及び/又は抗体検索試験を同時に実施するための、請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置の使用。
  17. 血液の分析のため、特に血液型決定及び感染血清学的マーカーもしくはその断片の検出を同時に実施するための、請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置の使用。
  18. 血液の分析のため、特に血液型決定、及び、血液細胞に対する抗体、特に抗血小板又は抗リンパ球抗体、もしくはそれぞれの断片の検出を同時に実施するための、請求項1から11までのいずれか1項に記載の装置の使用。
  19. 液体試料中の複数の被分析物又はこれらの誘導体を決定する方法であって:
    請求項1から15までのいずれか1項に記載の装置の1つ以上の膜(2)のチャージ・ゾーン(5)上に試料を塗布することを含み、該試料液体が吸収領域(3)の方向に該インジケータ・ゾーンを貫流するようにするのに十分な量であり、そして該試料液体中の被分析物又はこれらの誘導体が、該インジケータ・ゾーン内で複合体を形成するようにするのに十分な量で前記試料が存在する、方法。
  20. 該被分析物又はこれらの誘導体は、血液型抗原もしくは抗原エピトープ、血液型抗原に対する抗体又はその断片、血小板又は白血球に対する抗体もしくはその断片、又は感染物質に対する抗体又はその断片、又は感染物質の抗原もしくは抗原エピトープである、請求項19に記載の方法。
  21. 該被分析物又はこれらの誘導体は特に、血液型系AB0、Rh及びKellの抗原もしくは抗原エピトープを含む、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 該被分析物又はこれらの誘導体は特に、血小板及び/又はリンパ球に対する抗体もしくはこれらの断片を含む、請求項19又は20に記載の方法。
  23. 該被分析物又はこれらの誘導体は特に、細菌性物質及び/又はウィルス性物質、もしくはウィルス抗原又は細菌抗原もしくは抗原エピトープを含む、請求項19又は20に記載の方法。
  24. 該液体試料が好ましくは全血、血液細胞濃縮物、血清、血漿、及び/又は試験液体、例えば対照血清又は対照細胞から成る、請求項19から23までのいずれか1項に記載の方法。
  25. 2種類以上のインジケータ粒子が使用され、該インジケータ粒子のうちの1種類以上が赤血球である、請求項19から24までのいずれか1項に記載の方法。
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