図1Aから図1Zは、本発明の感知システム及び検知システムの望ましい実施例を示す。脳温度トンネル(BTT)の解剖学上の形状及び身体上の形状のため、感知装置の特殊な寸法及び形状が要求されることに注目することが重要であり、そのことはここに開示する本発明の特殊な寸法及び構造によって反映されるだろう。それゆえ、図1Aはここでは感知装置2000と呼び、本質的に曲げやすい基質と、アーム2004と、測定部2006としての感知部と、を有する特殊化された本体2002を含む特殊化された支持構造物2000を示す。
感知装置2000は図解するために、本体2002、アーム2004及び測定部2006の3部分からなるように示される。本体2002は線EF及び線CDによって区分される。アーム2004は線CD及び線ABによって区分される。測定部2006は線ABによって区分され、感知装置2000の自由端として働く。アーム2004は測定部2006と本体2002とに結合される。センサーシステム2000の本体2002は望ましくは板形状からなることが出来、上記板は望ましくは、人間または動物の身体部分の輪郭に合う及び/または人間または動物の身体部分に適合するような本質的に曲げやすい特性を有する。板2002は望ましくは接着手段または取り付け手段によって身体部分に取り付けられることが出来る。この記載の目的の身体部分とは人間や鳥類や昆虫のような他の種と同様にあらゆる種類の動物を含むあらゆる生き物の身体を含む。本体2002はまた、BTTの近接領域またはBTT上に本体2002をしっかりと固定するために用いられる接着面または他のあらゆる留め具、クリップでとめる手段等を含むことが出来る。
本発明は身体部分に着脱可能にしっかり固定され、脳トンネルからの生物学的パラメーターを測定するためのセンサーを有する、支持構造物2000を含む。非接触検出器形状と同様に接触検出器形状を含む分析物あるいは組織を感知、分析、及び/または測定できるあらゆるセンサー、検出器、感知構造、分子、残基(moiety)、素子、輻射線検出器、一対の発光器−受光器、蛍光性素子などが、使用されることが出来、測定部2006の中または上にまたはアーム2004の端部に配置されることが出来、全ては本発明の範囲に該当する。センサー及び/または検出器は、上まぶたまたは下まぶたの上に或いは近接して配置されることが望ましく、さらに望ましくは上まぶたの上に或いは近接して配置されることがより望ましく、目とまゆげの間の領域の上に或いは近接して配置されることがさらに望ましい。
感知装置2000は望ましくは、望ましくはしっかりとはりつけ、身体部分へ本体2002を適合させる接着面を含む身体部分へ配置するための内表面と、身体部分から離れて配置するための外表面とを有する本体2002と、センサー2010を脳トンネルに近接して、脳トンネル上に、または脳トンネルに対してしっかりと位置決めするために、位置調整可能な適合させる、本体2002に結合されたアーム2004と、及びセンサー2010を収容し、アーム2004に結合する測定部2006とからなる。本体2002は物理的に身体部分に適合しており、望ましくは外部層と内部層とを含む。内部層は本質的に柔らかな材料からなり、接着面を有し、外部表面にはりつけられている。外部層は身体部分に適合し、安定した取り付けを提供するために薄い金属シートのような曲げやすい基質を含む。ワイヤーは望ましくは外部層に配置されるか、内部層と外部層の間に配置される。
感知装置2000は図示する目的で3部品として示されているが、感知装置2000は1部品として組みたてられた一体化した装置を含むことが出来る。感知装置2000はまた、1部品として組み立てられるが、3つの異なる部分を有する一体化した1部品装置を含むことが出来る。付け加えると、例えば、アーム2004及び測定部2006は1部品として見なすことが出来る。ここに記載されたあらゆる部品の組み合わせ、すなわち本体、アーム及び測定部は、センサー、分子、または検出器のための支持構造物として使用されることが出来る。
図1Bは特殊化した本体2002、アーム2004及びセンサー2010を収容する測定部2006を含む図1Aの感知システム2000を更に詳細に示す。センサーシステム2000は望ましくは装置2000を身体部分にしっかりと固定するためのプレート2002を含み、さらに支持プレート2002を測定部2006に結合するアーム2004を含む。アーム2004は望ましくはプレート2002に従って動くことが出来る位置調整可能なアームである。アーム2004は、望ましくは形状記憶合金または記憶を有するプラスチックやポリマーを含む他の材料からなる。望ましくはアーム2004は変形可能で記憶を有する。アーム2004の端部2026は測定部2006で終わる。アーム2004は望ましくは位置調整可能なアームであるが、アーム2004もまた硬いアームを含むことが出来る。アーム2004の望ましい材料は、ステンレス鋼、アルミニウム等のような金属の薄いシート、または様々な種類のポリマーやプラスチックを含む。材料はまたゴム、シリコン、または他の材料も含むことが出来る。アーム2004の端部にあるセンサー2010は、ワイヤー部2065を通って、ここでは生物学的パラメーターモニターとも呼ばれる読み取り及び処理回路2012に結合されている。センサー2010はセンサー2010から信号を受信し、生物学的パラメーターの数値を決定し、視覚表示や音声報告によることを含む数値を報告する生物学的パラメーターモニターに電気的につながれている。
本発明は、アーム2004の自由端2026に沿って配置される測定部2006のように荷重を支えるためにプレート2002に硬く支持されたアーム2004内の感知システム2000のカンチレバー(cantilever)を使用することが出来る。アーム2004は本体2002の基部に固定され、本体2002は、プレート;ヘッドバンド、眼鏡のフレーム、帽子、ヘルメット、バイザー、髪を保持するバレッタを含む頭に着用する用具にしっかりと固定されるハウジング;眼鏡のフレームまたは頭に着用する用具のフレーム、シャツを含むあらゆる種類の衣服、服装のような製造物品にしっかりと固定される硬い構造物;等として典型的に実施例に記載される支持構造物である。アーム2004の自由端2026はセンサー2010が収容される測定部2006に結合されている。従って、本発明の感知装置2000は、力を分配し身体部分に圧力を加えることが出来るアーム2004を有する。アーム2004が位置決めされることが出来、及び/または身体部分に圧力を加える方法の一つはアーム2004の形状記憶材料の効力による。身体部分に圧力を加えるあらゆる手段が、ばね荷重システムを含む感知システム2000内に使用されることが出来、スプリングは本体2002とアーム2004の連結2024に位置することが出来、またスプリングはアーム2004の自由端2026に位置することが出来る。身体部分へ測定部2006をよりよく並置するように圧力を加えるために、例えば発泡体、スポンジ、ゲル、テンションリング、高炭素ばね鋼、合金ばね鋼、ステンレス綱、銅基合金、ニッケル基合金等のばね能力を有するあらゆる材料、他のあらゆる圧縮材料、ばね及び/または圧縮能力を有する他のあらゆる材料が感知装置2000に使用されることが出来る。本発明はよりよい並置を考案する及び/または身体部分に圧力を加える装置と方法またはあらゆるセンサー、装置、検出器、機械、設備などによる物品を教示する。測定部2006に収容されたセンサー2010は、従って例えば眼窩の頂部にある脳温度トンネル領域のような身体部分に圧力を加えることが出来る。
アーム2004の端部は、望ましくはセンサー2010を収容する例えば測定部2006のような、ふくらんでいる部分(bulging part)として終わる。アーム2004はプレート2002に従って動くことが出来、従ってアーム2004の自由端2026に収容されたセンサー2010の動くことが出来る。感知システム2000は身体部分用に記載されているが、感知装置2000は工業環境や物体または物品の測定が必要とされる他のあらゆる環境に適用されることが出来る。実例としてセンサー2010は温度及び圧力センサーを含むことが出来、同時にプレート2006は機械の横梁や壁のような支持構造物に取り付けられる。そしてセンサー2010は風船または表面にあてられ、従って風船または表面内の圧力及び温度の連続測定を提供する。本体2002の表面の外側は本体2002と身体部分や機械表面やあらゆる製造物品のような第2表面とをしっかりと固定するために接着面を含むことが出来る。
脳トンネルの特別な解剖学的及び肉体的形状に一致するために、特別な寸法と形状を有する特殊化された感知装置が必要である。ここで記載された望ましい寸法と形状は、図1から図19に記載された実施例を含む本発明のあらゆる実施例に適用されることが出来る。感知装置2000の望ましい形状は、アーム2004より広い幅を有する本体2002からなる。本体2002の幅はアーム2004の幅よりも長い寸法である。望ましくは本体2002の幅は少なくともアーム2004の幅の2倍である。最も望ましくは、アーム2004は本体2002の幅の1/3以下である幅を有する。更に望ましくはアーム2004は本体2002の幅の1/4以下である幅を有する。
典型的として図示された感知装置2000はアーム2004の本質的に湾曲した端部とアーム2004の本質的に平面が残った部位とを含み、平面部は本体2002に結合している。使用中、眉の骨の回りに一致するように、アーム2004は湾曲した形状に位置される。アーム2004は2つの端部、具体的には本体2002で終わる端部2024及び測定部2006で終わる自由端2026、を有する。アーム2004の望ましい長さは15cm以下であり、望ましくは8cm以下であり、最も望ましくは5cm以下である。人物のサイズによって、アーム2004の他の寸法が予期され、より更に望ましい長さは4cm以下であり、子供用には長さは3cm以下であり、赤ん坊や小さい子供用のアーム2004の望ましい長さは2cm以下である。動物のサイズによれば、また図15Rのバレッタ、図15Pのキャップ、または図15Tのバイザーのような使用される支持構造物によれば、アーム2004の長さが40cm以下のような他の寸法が予期される。
アーム2004の望ましい幅または直径は6cm以下であり、望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは1cm以下である。人物のサイズによって、アーム2004の他の寸法が予期され、より更に望ましい幅または直径は0.5cm以下であり、子供用には幅または直径は0.3cm以下であり、赤ん坊や小さい子供用には望ましくは0.2cm以下である。大きな人物のサイズによれば、また動物のサイズによれば、また使用される支持構造物によれば、幅または直径が12cm以下であるようなアーム2004の他の寸法が予期される。
アーム2004の望ましい高さ(または厚さ)は2.5cm以下であり、望ましくは厚みが1.0cm以下であり、最も望ましくは厚みが0.5cm以下である。人物のサイズによって、アーム2004の他の寸法が予期され、より更に望ましい厚みは0.3cm以下であり、子供用には0.2cm以下であり、赤ん坊や小さい子供用には望ましい厚みは0.1cm以下である。大きな人物のサイズによれば、また動物のサイズによれば、厚みが3.0cm以下であるようなアーム2004の他の寸法が予期される。
装置としては、アーム2004の望ましい形状は円筒であり、望ましいアーム2004の直径は2.0cm以下であり、望ましくは厚みが1.0cm以下であり、最も望ましくは厚みが0.5cm以下である。人物のサイズによって、アーム2004の他の寸法が予期され、より更に望ましい直径は0.25cm以下であり、最も望ましくは0.15cm以下である。また子供用には0.2cm以下であり、赤ん坊や小さい子供用には望ましい厚みは0.1cm以下である。大きな人物のサイズによれば、また動物のサイズによれば、また使用される支持構造物によれば、直径が3.0cm以下であるようなアーム2004の他の寸法が予期される。
アーム2004の望ましい最大の寸法は30cm以下であり、望ましくは20cm以下であり、最も望ましくは10cm以下である。望ましい寸法は人物のサイズまたは動物のサイズ及びバレッタやバイザーやキャップのような使用される構造物のサイズに基づく。アーム2004の望ましい長さは40cm未満であり、望ましくは長さが20cm以下であり、最も望ましくは長さが10cm以下である。人物のサイズによって、アーム2004の他の望ましい寸法が予期され、より更に望ましい長さは8cm以下であり、最も望ましくは6cm以下である。そして、小さなサイズの成人用には長さが5cm以下であり、子供用には長さが4cm以下であり、また小さい子供用には望ましい長さは2cm以下である。アーム2004は、脳トンネルの解剖学と顔の骨に一致するように望ましくはその自由端2026において湾曲している。
アーム2004の平均的なサイズの人物によって使用するための人間用の望ましい一般的な寸法は:高さ(または厚みまたは直径)は0.4cm以下、長さは6cm以下及び幅は0.5cm以下である。アーム2004の望ましい高さ(または厚みまたは直径)は0.1cm以上0.5cm以下の範囲である。望ましいアーム2004の長さは1.0cm以上8cm以下の範囲である。アーム2004の望ましい幅は0.1cm以上1cm以下の範囲である。
脳トンネルを用いるラット、マウス、ニワトリ、鳥及び他の動物にとっては、より小さなサイズ及び異なる形状が予期されることが注目されるべきである。
ある1つの実施例では、アーム2004の端部は、プレート2002と測定部2006で終わる。望ましくはアーム2004はステンレス鋼系材料またはアルミニウムからなり、しかしながら他の金属、プラスチック、ポリマー、ゴム、木、セラミックなどを含む他の材料が予期される。アーム2004は、センサー2010と身体部分との間の相対距離がセンサー2010が身体部分に接触した測定及びセンサー2010が身体部分から離れ、測定中、身体部分に接触しない測定を含む、実行される測定にしたがった必要に応じて、拡大または縮小されるほど十分に柔軟であるべきである。測定中身体部分に接触しない典型的なセンサーはサーモパイルである。よって測定部2006は上記サーモパイルまたはあらゆる輻射線検出器を含むことが出来る。
図1Bはプレート2002と比較して異なるサイズのアーム2004を示すが、アーム2004はプレート2002と同じサイズを有することが出来るし、プレート2002より大きいサイズを有することが出来ると考える。アーム2004の端部2026の望ましい最大の寸法は3cm以下であり、望ましくは2cm以下であり、最も望ましくは1cm以下である。人物のサイズによって、端部2026は更に望ましくは0.8cm以下のサイズを有する、または最も望ましくは0.6cm以下のサイズを有することもまた予期される。小さいサイズの成人用では、端部2026は更に望ましくは0.5cm以下のサイズを有し、子供用では、アーム2004の端部2026は0.4cm以下のサイズを有することもまた予期され、また赤ちゃん用では予期されるサイズは0.2cm以下である。
ナノテクノロジー、MEMS(微小電気機械システム microelectromechanical systems)、及びNEMS(ナノ電気機械システム nanoelectromechanical systems)の進歩につれて、本発明の他の形状、寸法及び適用が予期される。
図1Bは測定部2006と比較して異なる幅(または直径)のアーム2004を示すが、アーム2004は測定部2006と同じ幅(または直径)を有することが出来るし、測定部2006より大きい幅(または直径)を有することが出来ると考える。望ましくはアーム2004の幅(または直径)は、測定部2006の寸法(または直径)より小さいサイズである。望ましくはアーム2004に結合する測定部2006の部分はアーム2004の幅よりも大きな寸法である。
記載する目的では、厚みと高さは置き換え可能に使用される。感知装置2000の望ましい形状は、(図1から図19のあらゆる実施例の本体を含み、特に図14Aから図15Zのすべての図内に記載された、センサー/検出器にしっかりと固定されるハウジングまたは構造物に相当する本体を含む)アーム2004より厚い本体2002を含む。本体2002の高さまたは厚みは望ましくはアーム2004の厚み(または高さまたは直径)より大きなサイズである。アーム2004は、望ましくは本体2002の厚み(または高さ)より小さいサイズである厚み(または高さまたは直径)を有する。アーム2004は望ましくは本体2002の厚み(または高さ)の半分以下である厚み(または高さ)を有する。アーム2004は最も望ましくは本体2002の厚み(または高さ)の1/3以下である厚み(または高さ)を有する。
感知装置2000の望ましい形状は、アーム2004より厚い測定部2006を含む。測定部2006は望ましくはアーム2004より厚いふくらんでいる部分を含む。アーム2004は測定部2006より薄い。アーム2004は、望ましくは測定部2006の厚み(または高さまたは直径)の半分以下である厚み(または高さまたは直径)を有する。アーム2004は、最も望ましくは測定部2006の厚み(または高さまたは直径)の1/3以下である厚み(または高さまたは直径)を有する。更に望ましくは、アーム2004は、測定部2006の厚み(または高さまたは直径)の1/6以下である厚み(または高さまたは直径)を有する。使用者のサイズ及び本発明の原理に従って正しく機能をはたすために、測定部2006はアーム2004の厚み(または高さまたは直径)の3倍以上大きい厚み(または高さまたは直径)を有することがさらに予期される。
感知装置2000の望ましい形状は、測定部2006の高さ(または厚みまたは直径)より長いアーム2004を含む。アーム2004の長さは、望ましくは測定部2006の最大寸法より大きな寸法である。典型的な実施例内で、測定部2006は本質的に円筒状であり、それゆえ直径を有する円を含む。記載のために、円を有する実施例は長四角形、長方形または他の形によって置き換わることが出来、上記長四角形、長方形または他の形の長さは直径と同等な寸法とみなされる。従って測定部2006は、望ましくはアーム2004の長さの半分以下である直径(または同等の寸法)を有する。測定部2006は、望ましくはアーム2004の長さの1/3以下である直径(または同等の寸法)を有する。本発明の原理に従って正しく機能をはたすために、アーム2004は、測定部2006の直径(または同等の寸法)の5倍以上大きい望ましい長さを有することがさらに予期される。
感知装置2000の望ましい形状は、図1Bに図示された本体2002より厚い測定部2006を含む。図15Aから図15Zの実施例内で、ヘッドバンド及び電子装置用ハウジングとして表現されている本体は測定部2006よりも厚いことが予期されると考える。測定部2006の厚み(または高さ)は望ましくは本体2002の厚みまたは高さよりも大きい。本体2002は、望ましくは測定部2006の厚み(または高さ)の半分以下である。本体2002は、望ましくは測定部2006の厚み(または高さ)の1/3以下である。本発明の原理に従って正しく機能をはたすために、測定部2006は、本体2002の厚み(または高さ)の4倍以上大きいことがさらに予期される。実施例がワイヤレス送信器及び/または他の電気回路を収容する本体2002を含む時、本体2002は、望ましくは測定部2006の厚み(または高さ)と同等かより大きいことが出来る。
本体2002の長さは望ましくは測定部2006の最大寸法より大きい。感知装置2000の形状は、望ましくは測定部2006の長さより長い本体2002を含む。測定部2006が円形形状を含む時、望ましい本体2002は測定部2006の直径より長い。測定部2006は、望ましくは本体2002の長さ(または直径)の半分以下である。測定部2006は、望ましくは本体2002の長さ(または直径)の1/3以下である長さ(または直径)を有する。本発明の原理に従って正しく機能をはたすために、本体2002は、測定部2006の長さ(または直径)の4倍以上大きい長さ(または直径)を有することがさらに予期される。
感知装置2000の望ましい形状は、その最大寸法が測定部2006の最大寸法より長いアーム2004を含む。感知装置2000の望ましい形状は、その最大寸法が測定部2006の最大寸法より長い本体2002を含む。感知装置2000の望ましい形状は、その最小寸法が測定部2006の最小寸法の同等以下のアーム2004を含む。感知装置2000の望ましい形状は、図1Bに記載した、その最小寸法が測定部2006の最小寸法の同等以下である本体2002を含む。感知装置2000の望ましい形状は、その厚みが測定部2006の厚みより小さい寸法を有するアーム2004を含む。
長方形、円及び長四角形のほかに、例えば星形、五角形、八角形、不規則形状、あるいはあらゆる幾何学形状のような他の幾何学的形状が使用されることが出来、そしてこれらの実施例では感知装置2000のプレート2002(例えば本体)の最大寸法あるいは最小寸法はアーム2004あるいは測定部2006の様な他の部分の最大寸法または最小寸法に対して測定される。同様のことが感知装置2000の組み立て時で参照はアーム2004である時に適用されるが、ここでは本体2000及び/または測定部2006と比較される。さらに同様のことが感知装置2000の組み立て時で参照は測定部2006である時に適用されるが、ここでは本体2000及び/またはアーム2004と比較される。一つの部品の最大寸法は、他の部品の最大寸法と比較される。一つの部品の最小寸法は、他の部品の最小寸法と比較される。
なお図1Bに関してプレート2002に結合されたアーム2004の端部2024はさらに、アーム2004の回転及び/または測定部2006の上下動をさせる、回り継ぎ手または回転機構2008を含むことが出来る。回り継ぎ手または回転機構2008は、アーム2004を異なる角度に留めるための留め具を含むことが出来る。異なる角度と位置は、上記アーム2004によって身体部分に加えられる予め決めた圧力量に基づくことが出来る。さらにアーム2004は本体2002内の溝にスライドする可動アームとして働くことが出来る。この取り合わせによれば、可動アーム2004は、その自由端に測定部2006を収容するスライド可能なシャフトとして働く。この実施例は、ほほまたは鼻にしっかりと固定されるより大きなプレート2002を含むことが出来、スライド機構は本体2002を目の下または目と同じ位置に位置決めし、測定部2006のセンサー2010を眉の下の脳トンネル(BT)の皮膚に位置決めするために使用される。この実施例は、アーム2004が例えばヘッドバンドを用いるように額にしっかりと固定され、スライド機構は感知装置の本体を目の上または額に位置決めし、測定部2006のセンサー2010を眉の下の脳トンネル(BT)の皮膚に位置決めするために使用される実施例を含む図5から図15Zの実施例を含むことが出来る。他の実施例はヘッドバンドの一部として使用されるスライド可能機構及び回り継ぎ手機構及び図14から図15Zに記載される実施例を含むことが予期される。さらに他の実施例は顔の平面に向かう時計の針のようにアーム2004が右から左へ動くダイヤル機構を含むことが出来る。この実施例では例えば広い鼻柱を有する被験者の右の脳トンネル領域はダイヤルを7時の位置または8時の位置に動かすことによって届くことが出来、上記実例となる時計は外部観察者の見地から観察される。
測定部2006の端部のセンサー2010は、ワイヤー2014を通って処理及び表示ユニット2012に結合される。ワイヤー2014は3つの部分2060、2062、2064を有する。従って、ワイヤー部2060が測定部2006にしっかりと固定されていること、上記ワイヤー部2060の自由端2066がセンサー2010で終わり、上記ワイヤー部2060の反対端2068がアーム2004で終わることが図1Bに見られる。ワイヤー部2060の端部2068は望ましくは測定部2006とアーム2004とのなす90度の角度で終わる。第2ワイヤー部2062はアーム2004にしっかりと固定され、本質的に180度の角度で本体2002で終わり、一方ワイヤー2062の反対端部はワイヤー部2068と90度の角度を形成する。付け加えると、図14から図100Zの実施例では、アーム2004にしっかりと固定されるワイヤー部2062は、例えばヘッドバンドあるいはあらゆる頭に着用する用具にしっかりと固定されたハウジング及び/またはプリント基板で終わるかもしれない。第3ワイヤー部2064は本体2002にしっかりと固定されており、本質的に本体2002内で平坦なままである。ワイヤー部2064は4つめのワイヤー部2065を通って読み取り及び処理ユニット2012で終わる。ワイヤー部2065は本体2002を、信号処理を提供し結果を表示するかもしれない処理回路及びディスプレイ2012に結合する。測定部2006とアーム2004とのなす90度の角度は望ましい実施例を含むが、測定部2006とアーム2004とのなす180度の角度を含むあらゆる角度が使用されることが出来ると考える。他の実施例内では、測定部2006の軸はアーム2004及び本体2002と並行であることが出来、ワイヤー2014の全ての3つのワイヤー部2060、2062、2064は感知装置2000の同じ平面内に配置されることが出来る。それゆえワイヤー2014はこの他の実施例内では機能するために90度の曲がりを有する必要がない。
アーム2004の端部2026にあるセンサー2010はあらゆるセンサー、検出器、またはあらゆる素子、分子、残基、または物質を測定可能な、または分析物または組織を分析可能な素子を含む。典型的なセンサー2010は電気化学、光学、蛍光性、赤外線、温度、グルコースセンサー、化学センサー、超音波感知、音響感知、無線感知、光音響、電気、生物学的、オプトエレクトロニクス、あるいはそれらの組み合わせさらに一対の光源及び検出器などを加えて含み、記載するためにこれら全てはセンサー2010とここでは呼ぶ。
センサー2010の望ましい最大寸法は3cm以下であり、望ましくは1.5cm以下であり、最も望ましくは0.5cm以下である。望ましい寸法は人物あるいは動物のサイズによる。人物のサイズに基づいてセンサー2010の他の寸法、例えば0.3cm以下の最大寸法、小さなサイズの成人用には0.2cm以下の寸法、小さな子供用には0.1cm以下の寸法、赤ちゃん用には0.05cm以下の寸法が予期される。1つ以上のセンサーが用いられたら、寸法はより大きく、感知素子として分子あるいは残基(moiety)が用いられたら、寸法はとても小さくあらゆる上記寸法より極めて小さい。
センサー2010が温度センサー含む時、センサーの望ましい最大寸法は5mm以下であり、望ましくは4mm以下であり、最も望ましくは3mm以下であり、更に望ましくは2mm以下である。温度センサーが長四角形形状を有する時、望ましい幅は1mm以下であり、望ましくは500ミクロン以下である。これらの特殊化した小さい寸法は、センサーがトンネル及びBTTの入口点の熱構造物へ正しく適合するために必要である。
センサー2010はまた、例えば反射測定システム、送信測定システム及び/またはオプトエレクトロニクスセンサーのような一対の輻射線源及び輻射線検出器を含むことが出来る。望ましくは輻射線源(例えば発光器)の外部縁から検出器の外部縁までの距離は3.5cm以下であり、更に望ましくは2.0cm以下であり、最も望ましくは1.7cm以下であり、更に望ましくは1.2cm以下である。
一つの実施例では、センサーシステム2010はさらに温度センサーを含むことが出来、加熱あるいは冷却素子を含むことが出来る。本発明に従って、例えば光学センシング、蛍光性センシング、電気的センシング、電気化学的センシング、化学的センシング、酵素的センシングなど様々な感知システムがアーム2004の端部あるいは測定部2006内に収容されることが出来ると考える。典型的に、しかし限定するものではないが、例えば発光器(光源とも呼ぶ)及び受光器からなる、グルコース感知システム及び/またはパルスオキシメーターセンサーのような分析物感知システムがアーム2004の端部に収容されることが出来、センサーシステム2010として働くことが出来る。一方、光学的手段などによって酸素飽和、グルコースレベル、またはコレステロールレベルを検出するためにアーム2004の端部に直径的に相対して収容される発光器及び受光器の組み合わせが使用されることが出来、それらは本発明の範囲内である。さらに目及び眉の間、あるいは眼窩の頂部の脳トンネル及び/または脳トンネルの皮膚領域から自然に放出する輻射線を検出するために輻射線検出器がアーム2004の端部に収容されることが出来る。
センサー2010は接触センサーあるいは非接触センサーであることが出来る。典型的にサーミスターとして記載される接触センサーに適する実施例では、センサー2010がBTT上の皮膚に置かれ、測定の間中、皮膚に接触している様にアーム2004が位置決めされる。非接触センサーが使用されるときは2つの実施例が開示される。
実施例1:測定部2006は皮膚から距離をおいて、皮膚には接触せず、測定部2006及び測定部2006に収容されたセンサー2010の両方が測定中、皮膚に接触しない。この実施例は典型的に赤外線検出器として記載される。この赤外線検出器は目と眉との間の脳トンネルから自然に放出される赤外輻射線を受けるように適合される。典型的に放出される赤外輻射線は、近赤外輻射線、中赤外輻射線、及び遠赤外輻射線を含む。放出された赤外線はスペクトル情報及び/または分析物の輻射特徴を含むことが出来、上記赤外輻射特徴は例えばグルコースのような分析物の非侵入測定のために使用される。あるいは、限定されるものではないが、近赤外線または中赤外線を含む赤外輻射線源が使用されることが出来、脳トンネルに向けられた近赤外輻射線及び/または中赤外輻射線は脳トンネルから反射輻射線を発生し、このことは分析物の非侵入測定のために使用される。付け加えるとあらゆる放射電磁気的輻射線はスペクトル情報及び/または分析物の輻射特徴を含むことが出来、上記赤外輻射特徴はグルコースのような分析物の非侵入測定または組織の分析のために用いられる。
実施例2:センサー2010は皮膚に接触せず、しかしセンサー2010を収容する測定部2006の壁は皮膚に接触する。この実施例では、皮膚から間を開けているセンサー2010が皮膚にまだ接触しない一方で、空気または環境温度に晒されないように、測定部2006の内部とBTTの皮膚とには間隙(gap)または間隔(space)がある。従ってセンサー2010は、本質的に2つの構造物の壁:測定部2006の壁及びBTTの皮膚によって形成された壁:によって形成される限られた環境内に収容される。この実施例は典型的に赤外線検出器として記載される。この赤外線検出器は、脳トンネルから自然に放出する赤外輻射線を受け取るように適合される。典型的に放出される赤外輻射線は近赤外輻射線、中赤外輻射線、及び遠赤外輻射線を含む。放出された赤外線は分析物の輻射特徴を含むことが出来、上記赤外線輻射特徴は例えばグルコース、コレステロール、あるいはエタノールのような分析物の非侵入測定のために使用される。あるいは、蛍光性ライトを加える、例えば近赤外線、中赤外線及び遠赤外線のような赤外輻射線源が使用されることが出来、上記輻射線は脳トンネルに向けられ、脳トンネルから反射輻射線を発生させ、上記反射輻射線は分析物の輻射特徴を有し、分析物の非侵入測定のために使用される。付け加えるとあらゆる電磁気的輻射線、あらゆる音発生装置などが測定部内に収容されることが出来る。
センサー2010はエポキシ、金属シートあるいは他の材料で被覆されることが出来、これらの実施例内で本発明に従った寸法は材料被覆センサー2010の寸法である。
図1Bで長四角形のプレートによって実例的に示された本体2002の望ましい最大寸法は18cm以下であり、望ましくは10cm以下であり、最も望ましくは6cm以下である。人間の使用のためのプレート2002の望ましい寸法は、長さ8cm以下、幅6cm以下、厚み2cm以下である。人間の使用のためのプレート2002の最も望ましい寸法は、長さ6cm以下、幅4cm以下、厚み1cm以下である。最も望ましくはプレート2002の寸法は、長さ4cm以下、幅2cm以下、厚み0.5cm以下である。プレート2002は長四角形形状で記載されているが、円形、楕円形、正方形、長方形、不規則形などを含むあらゆる他の形状または外形が使用されることが出来る。図14から図15Zの実施例内でヘッドバンドとして描かれたような例えば箱であるハウジングの寸法が異なる寸法を有するかもしれないこともまた予期される。これらの実施例のために電子装置はとても薄くされたヘッドバンドに沿って広げられることが出来る。代わりに、一般に大きなサイズであるブルートゥース送信器を含むたくさんの数の構成素子が使用されたら、より大きな寸法が予期される。
プレート2002は望ましくは本発明に従って機能を達成するのに必要な、電子装置、マイクロチップ、ワイヤー、回路、メモリー、プロセッサー、ワイヤレス送信システム、光源、ブザー、バイブレーター、加速度計、LED及びあらゆる他のハードウエア及び動力源を収容することが出来ると考える。アーム2004もまたプレート2002で示したのと同様のハードウエアを収容することが出来、望ましくは必要時に使用者に警報を出すために使用者の見える範囲内にあるLEDあるいはライトも収容すると考える。感知装置2000はプレート2002に収容された動力源によって動力を供給されることが出来る。感知装置2000は外部動力源によって動力を供給されることが出来、ワイヤー2014は上記外部動力源と結合されることが出来ると考える。外部動力源は望ましくは処理回路及びディスプレイを含むことが出来る。
あらゆる支持構造物、頭に着用する用具、眼鏡のフレーム、ヘッドバンドなどが本体2002として使用されること、あるいは測定部2006と連結されること、あるいはアーム2004と結合されることも出来ると考える。アーム2004と上記アーム2004の端部のセンサー2010が例えば眼鏡のフレーム、ヘルメット等の他の支持構造物と連結される時、上記眼鏡のフレームあるいは上記ヘルメットは本体2002として働き、アーム2004への結合点として使用される。
さて図1Cに関して、図1Cでは典型的に図示されている測定部2006は、本質的に円筒状の形状を有する。測定部2006は望ましくはボディ2020とアーム2004に測定部2006を結合する結合部2011とを含む。ボディ2020は望ましくは2つの端部、具体的には上端2016と下端2018とを有し、上記上端2016は結合部2011とアーム2004に結合され、上記下端2018はセンサー2010を収容する。ボディ2020は、センサー2010を伝達及び/または処理回路及び/またはディスプレイ(図示せず)に結合するために、ワイヤー2060を収容する。測定温度のためのある実施例では、ボディ2020は望ましくは絶縁材料で形成された柔軟部2009を含み、上記ボディ2020は絶縁特性を有する。下端2018は、絶縁特性を有し、例えば金属、熱伝導性セラミック、熱伝導性ゲル、熱伝導性ポリマーなどのような熱伝導性成分が無い。測定される物品または身体からの熱伝達を増加するように温度センサーの回りに被膜をかぶせるために熱伝導性材料を用いる従来技術と反対に、本発明のプローブは熱伝導性材料が無い。
ボディ2020及び結合部2011はまた、電子装置、チップ、及び/または処理回路を収容することが出来る。ある実施例では、ボディ2020は柔軟部と、硬質部を有する結合部2011とを含む。
温度測定のためにはまた、ある生物学的パラメーターをモニターするためには、測定部2006は望ましくはワイヤー部2060を収容する非金属ボディ2020を含む。温度測定のための一つの実施例では、センサー2010は温度センサーを含み、ボディ2020は望ましくは絶縁材料からなり、上記絶縁材料は柔軟材料であり、圧縮特性を有する。圧縮特性は望ましいが、ボディ2020は剛直な特性、あるいは剛直部と柔軟部の組み合わせを有することも出来ると考える。最も望ましいボディ2020は剛直部分と柔軟部分との組み合わせを有し、上記柔軟部分はボディ2020の自由端に位置し、例えば哺乳動物の身体部分に接触する。
一つの実施例では、センサー2010は圧力センサーまたは圧電気素子を含み、心拍及び/または圧力測定部として働く。他の実施例では、センサー2010は例えばグルコースのような分析物を測定するための電気化学センサーを含む。他の実施例では、センサー2010は超音波感知システムを含む。他の実施例では、センサー2010は例えばグルコースのような化学物質を測定するための光音響感知システムを含む。他の実施例では、センサー2010は温度、圧力、心拍、例えばグルコースのような分析物を含む化学物質を評価するための蛍光性素子あるいは蛍光性分子を含む。他の実施例では、センサー2010は脳トンネルから自然に放出される輻射線から温度及び/または化学物質の血中濃度を測定するための赤外線検出器を含む。
温度センサーを収容するボディ2020の直径として図解された測定部2006の望ましい直径は、4cm以下であり、望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは2cm以下である。人物のサイズによって測定部2006の更に他の望ましい寸法、例えば直径1.2cm以下、更に望ましくは0.8cm以下が予期される。子供にとって望ましい直径は0.6cm以下であり、赤ちゃん用また小さな子供用では望ましい直径は0.4cm以下である。動物あるいは人物のサイズによって測定部2006の他の寸法、例えば直径5cm以下が予期される。円筒形状が用いられるとき、化学測定あるいはある物理測定のための測定部2006の望ましい直径は、4cm以下であり、望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは2cm以下である。同様の寸法が非円筒形状、例えば長四角形のような形状に適用され、長四角形の望ましい長さは4cm以下であり、望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは2cm以下である。人物のサイズによって測定部2006の更に望ましい寸法、例えば直径1.2cm以下、更に望ましくは0.8cm以下が予期される。子供にとって望ましい直径は0.7cm以下であり、赤ちゃん用また小さな子供用では望ましい直径は0.5cm以下である。動物あるいは人物のサイズによって測定部2006の他の寸法、例えば直径6cm以下が予期される。
例えば長四角形のような非円筒形状が使用されるとき、測定部2006の望ましい幅は、2cm以下であり、望ましくは1.5cm以下であり、最も望ましくは1cm以下である。人物のサイズによって測定部2006の更に望ましい寸法、例えば幅0.8cm以下、更に望ましくは0.5cm以下が予期され、子供にとって望ましい幅は0.4cm以下であり、赤ちゃん用また小さな子供用では望ましい幅は0.3cm以下である。動物あるいは人物のサイズによって測定部2006の他の寸法、例えば幅5cm以下が予期される。
円筒形状を考えた場合、測定部2006の望ましい高さ(あるいは厚み)は、厚み(あるいは高さ)4cm以下であり、望ましくは2cm以下であり、最も望ましくは1.5cm以下であり、更に望ましくは1.3cm以下である。人物のサイズによって測定部2006の更に望ましい寸法、例えば高さ(厚み)1.0cm以下が予期され、子供にとって望ましい高さ(厚み)は0.8cm以下であり、赤ちゃん用また小さな子供用では0.5cm以下である。動物のサイズによって測定部2006の他の寸法、例えば厚み(高さ)5cm以下が予期される。測定部が長四角形形状を有する場合、ここで呼ばれる厚みあるいは高さは長四角形の長さによって置き換わり、ゆえに上記寸法が適用出来る。
このパラグラフ内の以下の望ましい寸法は、例えば、温度センサーあるいは心拍センサー、あるいは化学センサーのような単一センサーに適する。この実施例では、測定部2006の望ましい最大寸法は、6cm以下であり、望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは1.5cm以下である。円筒形状を有する測定部2006の人間が使用するのに望ましい一般寸法は厚み(高さ)1.2cm以下、直径0.8cm以下であり、最も望ましい高さは1.0cm以下、直径0.6cm以下である。非円筒形状の測定部2006の望ましい長さは1.2cm以下であり、幅は0.8cm以下である。最も望ましい長さは1.0cm以下であり、幅は0.6cm以下である。測定部2006の望ましい高さまたは厚みは0.4cm以上2.0cm以下の範囲である。測定部2006の望ましい直径は0.4cm以上2.0cm以下の範囲である。温度センサーが記載されているが、あらゆるセンサーが使用されることが出来ると考える。一対のセンサー−検出器、一対の発光器―検出器、赤外線センサー、あるいは一つのセンサー及び例えば加熱素子のような他の素子との組み合わせにとって、他の寸法が望ましく使用されることが出来、以下に記載される。
測定部2006は、アームと測定部を有する単一部品を形成し、アーム2004と一体的に形成されることが出来る。望ましくは、少なくとも測定部2006に用いられる材料の部分は、アーム2004に用いられる材料とは異なる。アーム2004及び測定部2006は望ましくは2つの分離する部品からなる。温度測定のために一つの実施例では、アーム2004は大部分が例えば変形可能な材料のような位置調整可能な材料で形成され、一方測定部2006は例えばポリマー、プラスチック及び/または圧縮性材料のような非金属材料の部分を含む。アーム2004の金属部分は、快適性のために望ましくはゴムでカバーされることが出来る。測定部2006の望ましい材料は発泡体、ゴム、ポリプロピレン、ポリウレタン、プラスチック、あらゆる種類のポリマーなどを含む。望ましくは、温度センサーを収容する測定部2006は絶縁材料を含み、かつ圧縮性材料及び/または柔軟材料を含む。測定部2006はさらにボディ2020に収容されるスプリングを含む。ばね能力を有する他のあらゆる材料が測定部2006のボディ2020に収容されることが出来る。
望ましくは、測定部2006の端部2018は絶縁材料からなる。望ましくは端部2018は非金属性材料または非金属材料を含む非熱伝導性材料からなる。望ましくは端部2018は、発泡体、スポンジ、ゴムなどに加えて、例えばポリウレタン、ポリプロピレン、シンサレート等のようなポリマーを含む柔軟材料から成る。
測定部2006の端部2018の最大寸法は、望ましくは4cm以下であり、最も望ましくは2cm以下であり、更に望ましくは1.5cm以下である。従ってセンサー2010の寸法は望ましくは端部2018のこれらの寸法に従い、上記センサー2010は端部2018の寸法より小さい寸法である。温度測定のための実施例にとって、端部2018の最大寸法は望ましくは1cm以下であり、最も望ましくは0.8cm以下であり、更に望ましくは0.6cm以下である。
方法と装置は、測定中、身体部分に接触する測定部2006または身体部分からスペースをあけて位置し、測定中、身体に接触しない測定部2006を含む。
一つの望ましい実施例では、測定部2006の端部2018は接着面は持たず、センサー2010のまわりの表面も接着剤なしである。従来技術では、センサーは接着面によって場所にしっかりと固定されており、上記接着剤はセンサーを取り巻いている。従来技術と反対に、本発明のセンサーは上記センサーを取り囲む接着剤を持たず、本発明の上記センサーは哺乳類の身体の測定部位の場所に、例えばアーム2004のような他の構造物によってしっかりと固定され、接着面はセンサー表面から離れて位置する。従って本発明の一つの望ましい実施例ではセンサー表面及びセンサーの回りを取り囲む材料表面は接着剤なしである。
ここで実例としての図1Dに関して、図1Dは四角形として形成された本体2002−a、ジグザグ構造に形成されたアーム2004−a及び六角形として形成された測定部2006−aを含む実施例の平面線図を示す。この実施例では、測定部2006の高さ(または厚み)(ここでは六角形2006−aの高さあるいは厚みによって表す)はアーム2004の高さあるいは厚み(ここではジグザグアーム2004−aの厚みとして表す)よりも大きな寸法である。上記六角形2006−aの点(a)から点(b)の長さである六角形2006−aの最小寸法と比較して、四角い本体2002−aの厚みは、上記四角い本体2002−aの最小寸法である。従って四角形2002−a(本体)の厚みは、測定部を表す六角形2006−aの長さよりも小さい。図1Eに示されるように、上記六角形2006−aの点(c)から点(d)までの高さあるいは厚みである六角形2006−aの最大寸法と比較して、アーム2004−aの長さは、アーム2004−aの最大寸法である。
図1Eは、図1Dの実施例の側面線図であり、図1Dの実施例の厚み(あるいは高さ)を図解する。従って本発明の原理により、点(e)から点(f)によって表すジグザグアーム2004−aの長さは、点(c)から点(d)によって表す六角形2006−aの厚みより大きな寸法である。
さらに本発明の原理を図解するために、図1Fは不規則な幾何学形状として形成された本体2002−b、三角形構造に形成されたアーム2004−b及び長四角形として形成された測定部2006−bを含む実施例を示す。上記長四角形2006−bの点(g)から点(h)の幅である長四角形2006−bの最小寸法と比較して、アーム2004−bの厚みは、アーム2004−bの最小寸法である。従って本発明の原理により、アーム2004−bの厚みは、測定部を表す長四角形2006−bの幅以下である。
図1Gは、一対の輻射線源−輻射線検出器とも呼ぶ、一対の発光器−受光器組立品2030を有する測定部2006の端部2018を示す他の望ましい実施例の斜視線図である。この実施例では測定部2006の端部2018は望ましくは上記測定部2006のボディ2020の直径(あるいは寸法)よりも大きな寸法を有する。一対の輻射線源−輻射線検出器2030は望ましくは、例えばプラスチックプレートのような本質的に剛直な基板2024に収容される。基板2024はあらゆる形状を有することが出来るが、典型的に望ましくは基板2024は本質的に長四角形形状を有する。長四角形プレート2024は、一方の側に少なくとも一つの発光器2032及び反対側に少なくとも一つの受光器2034を収容する。発光器2032は、測定部2006のボディ2020にしっかりと固定された少なくとも一つのワイヤー2036に結合される。受光器2034は、測定部2006のボディ2020にしっかりと固定された少なくとも一つのワイヤー2038に結合される。ワイヤー2036、2038はプレート2024内の一対の発光器−受光器2030ではじまり、ボディ2020に沿って通る。一対の発光器−受光器組立品2030を処理回路及びディスプレイ及び/または送信器2031と結合するために、ワイヤー2036及びワイヤー2038は、望ましくは、ボディ2020を測定部2006の上部2016で出て、アーム2004上にあるいはアーム2004内に配置され、さらに本体2002上にあるいは本体2002内に配置される、単一のマルチストランドワイヤー2040を形成する。測定部2006のボディ2020は望ましくは剛直な材料からなることが出来る。この図解された実施例では、発光器2032及び受光器2034はプレート2024内に中心的に位置している。発光器2032及び受光器2034は、測定される被験者の解剖学的形状によって、プレート2024内に偏心的に位置することも出来ると考える。
図1Hは、望ましい実施例の断面線図であり、その自由端に、光源2032に近接する受光器2034を有する一対の光源−受光器2030を有する測定部2006のボディ2020を含む感知装置2000を描写する。一対の輻射線源―検出器組立品2030は望ましくは例えばプレート2024のような本質的に硬いホルダーに搭載される。プレート2024は、安定した反射測定をさせるために、望ましくは剛直なあるいは半剛直な材料からなる。検出器2034は、光源2032から受光し、赤外線輻射線を含む輻射線を検出するように適合された光検出器を含み、プリント基板を有することが出来る。光源組立品2032は、赤外輻射線を含む輻射線を脳トンネルに向けるように放出するように適合され、またプリント基板を含むことが出来る。プレート2024は単一のあるいは多数の光源及び単一のあるいは多数の受光器を収容することが出来る。例えばパルスオキシメーターセンサー内の光源組立品は、赤色発光ダイオード及び赤外発光ダイオードのような多数の光源を含んでも良い。実例的にプレート2024は、一方の側に一つの光源2032を収容し、反対側に一つの受光器2034を収容するように示される。発光器2032は、測定部2006のボディ2020にしっかりと固定された少なくとも一つのワイヤー2036に結合される。受光器2034は、測定部2006のボディ2020にしっかりと固定された少なくとも一つのワイヤー2038に結合される。ボディ2020はアーム2004と一体化した部品として示される。この実施例では、測定部2006のボディ2020はアーム2004と一部品を形成する。ワイヤー2036及びワイヤー2038はプレート2024内の一対の光源−受光器組立品2030ではじまり、ボディ2020上あるいはボディ2020内を通る。ワイヤー2036及びワイヤー2038は、望ましくは、ボディ2020を出て、アーム2004に沿って延び、さらに本体2002上にあるいは本体2002内に配置される、単一のマルチストランドワイヤー2040を形成する。電気信号は、望ましくは処理回路及びディスプレイ及び/または送信器(図示せず)と結合するために電気コネクターで終端するマルチストランド電気ケーブル2040によって光源−受光器組立品2030へ及び光源−受光器組立品2030から運ばれる。ワイヤー2036、2038及び2040は、測定部2006、アーム2004または本体2002の上にまたは測定部2006、アーム2004または本体2002の中に配置されることが出来る。プレート2024は、望ましくは一対の発光器―受光器2030に届く周囲からの光を防ぐ用意をするように適合されることが出来る。
図1−Iは、上記プレート2024の典型的な実施例を示すプレート2024の平面底面図である。プレート2024は、望ましくは、それぞれ発光器2032及び受光器2034を収容する2つの開口部2035、2033を有する。発光器2032及び受光器2034は望ましくはお互いに近接してかつプレート2024の中央に配置される。光源2032及び受光器2034は例えばシリコンのような透明保護材料によって包まれても良い。
望ましい実施例は感知装置2000として働く支持構造物のためにアーム2004を含むが、アーム2004はワイヤーあるいはコードによって置き換えられることが出来ると考える。従って図1Jはプレート2024にしっかりと固定され、コード2041を通って読み取り及びディスプレイユニット2043に結合される接着パッチ2025を含む他の実施例の平面線図を示す。この実施例の測定部はセンサー組立品を収容する接着パッチを含み、上記接着パッチはコードを通じてディスプレイユニットへ結合される。実例としてこの実施例のセンサーあるいは感知部は一対の光源−受光器2030によって表現される。プレート2024は、各々ワイヤー2036及びワイヤー2038に結合される発光器2032及び受光器2034を含む。ワイヤー2036及びワイヤー2038はコード2041内で終端する。コード2041はワイヤー2036、2038を収容し、望ましくは本質的に柔軟である。トンネルに合わせるために及び本発明に従って、特殊化された寸法が機能を果たすために必要である。プレート2024の縁と接着パッチとの間の望ましい最長距離は12mm以下であり、望ましくは6mm以下であり、最も望ましくは3mm以下である。パッチ2025の最大寸法は望ましくは3cm以下であり、最も望ましくは2cm以下であり、さらに望ましくは1.5cm以下である。望ましいプレート2024は接着パッチ2025上の偏心した場所に位置している。
図1Jは、実例としてコード2041の反対側のパッチ2025の自由端に両方とも位置するプレート2024の縁2023とパッチ2025の縁2027を示す。縁2023は望ましくは接着パッチ2025の縁2027から8mm以下に位置し、最も望ましくは接着パッチ2025の縁2027から5mm以下に位置し、さらに望ましくは接着パッチ2025の縁2027から3mm以下に位置する。プレート2024の望ましい寸法は図1Nに記載される。接着パッチ2025の望ましい寸法は25mm以下の幅あるいは直径を含み、望ましくは15mm以下であり、更に望ましくは10mm以下である。これらの寸法は望ましくは、中心に配置された単一センサー、多数のセンサー、一対の発光器−受光器あるいは偏心して配置されたセンサーのために使用される。望ましい接着パッチの形状は長四角形あるいは長方形あるいは幾何学的な形状の側面の大きさが異なるあらゆる形状である。この実施例では、図1H及び図1Gの実施例としての支持構造物の本体はない。この実施例の支持構造物は処理回路及びディスプレイユニット2043に終端するコード2041に結合する特殊化された接着パッチ2025からなる。コード2041はパッチのあらゆる側面からパッチ2025を出ることが出来ることもまた予期される。
図1Kは使用者によって着用される時、接着パッチ2060の縁に近接する例えばプレート2064のようなホルダー内に収容される一対の発光器−受光器2062を収容する接着パッチ2060からなる他の実施例を示す。接着パッチ2060の少なくとも一つの部分及び一対の発光器−受光器2062は眉2066と目2068の間に位置する。接着パッチ2062は、額に位置する額部2070及び上まぶたに位置する上まぶた部2072を含む。一対の発光器−受光器を含むあらゆるセンサーが、望ましくは鼻2075の上部と眉2066の端との交差点を示し、図1Kで暗い円として描かれた交差点2074に近接して配置される。接着パッチ内に収容されたセンサーは望ましくは眉のちょうど下の眼窩領域の頂部に位置する。接着パッチ2060はさらに処理回路及びディスプレイユニット2078で終端するワイヤー2076を含む。
図1Lは、使用者によって着用される時、接着パッチ2080の縁2084に近接してお互いに離れて位置する一対の発光器−受光器2082を収容する接着パッチ2080からなる他の実施例を示す。接着パッチ2080の少なくとも一つの部分及び例えば一対の発光器−受光器2082のようなセンサーは眉2086と目2088の間に位置する。少なくとも一対の発光器−受光器2082は、目2086と眉2088の間に位置する。接着パッチ2080は、鼻に位置する鼻部2090及び上まぶた部2092を含む。一対の発光器−受光器を含むあらゆるセンサーが、望ましくは眉2086に近接して配置される。接着パッチ内に収容されたセンサーは望ましくは目2088の上部かつ眉2086のちょうど下に位置する。接着パッチ2080はさらに酸素飽和及び/または分析物の濃度を検知するために従来方法で信号を処理する処理回路及びディスプレイユニット2096で終端するワイヤー2094を含む。
図1Mは接着パッチ2100の縁2106に望ましくは近接してプレート2104内に収容される一対の発光器−受光器2102を収容するクローバーの葉形の接着パッチ2100からなる他の実施例を示す。接着パッチ2100はプレート2104に収容される感知部2108及び接着面を有する支持部2110からなる。一対の発光器−受光器2102は、望ましくはパッチ2100上に偏心して配置され、さらに発光器2114からのワイヤー2113及び受光器2118からのワイヤー2116を含む。ワイヤー2113及び2116は、プレート2104の縁で連結し、処理回路2124、メモリー2126及びディスプレイ2122を収容するユニット2120で終端するコード2112を形成する。
発光器2114は望ましくは少なくとも一つの赤外線波長を放射し、受光器2118は少なくとも一つの赤外線波長を受信し、検知するように適合される。一対の発光器−受光器2102は、望ましくは接着パッチ2100内に偏心して配置され、パッチ2100の縁に位置する。一対の発光器−受光器2102を収容する接着パッチ2100上のプレート2104を横切る、点(A)から点(B)の想像上のラインは、長さが3.0cm以下であり、望ましくは2.0cm以下であり、最も望ましくは1.5cm以下である。一対の発光器−受光器2102の外部縁2103とパッチ2100の縁2105との望ましい距離は14mm未満であり、望ましくは10mm未満であり、最も望ましくは5mm未満である。
他の実施例は非接着面によって交差される接着面を有するセンサーを収容する接着パッチを含む。従って図86M(1)は、皮膚に向かって配置され、皮膚と接触する側であり、第1接着面2121、第2非接着面2123及び第3接着面2125を有し、センサー2127を収容する接着パッチ2131の背面を示す。接着面は非接着面によって交差される。非接着面2123は、接着剤が眉の毛にくっつかないように眉を超えるように適合される。
図1Nは一対の発光器−受光器2130及びプレート2136の形状と寸法を示す他の実施例である。発光器2132及び受光器2134は望ましくは一対として配置され、反射測定のために並行して位置する。発光器2132の望ましい寸法は、その最大寸法で1.5cm未満であり、望ましくは0.7cm未満であり、最も望ましくは0.5cm未満であり、更に最も望ましくは0.4cm未満である。受光器2034の望ましい寸法は、その最大寸法で1.5cm未満であり、望ましくは0.7cm未満であり、最も望ましくは0.5cm未満であり、更に最も望ましくは0.4cm未満である。発光器2132の内側の縁2138と受光器2134の内側の縁2140との望ましい距離は、0.7cm以下であり、望ましくは0.5cm以下であり、最も望ましくは0.25cm以下である。人口の大部分の脳トンネルの解剖学的形状によりよく合わせるために、発光器2132及び受光器2134は望ましくは並行に配置され、発光器2132の内側の縁2138と受光器2134の内側の縁2140との距離は望ましくは0.1cm以下であると考える。
一対の輻射線放射器−検出器が記載されるが、他の実施例は輻射線検出器のみを含み、測定部2006は脳トンネルによって自然に放射される輻射線を検出するために輻射線検出器からなると考える。この実施例は赤外線検出器を含むことが出来、検出器を皮膚に接触するように適合させる、あるいは測定中、皮膚に接触しない非接触検出器として適合させることによって温度と同様にグルコースを含む分析物の非侵入測定に適している。
図1Pは本質的に円筒状の測定及び感知部2150を含む他の実施例を示す。円筒状構造物2150は、アーム2154に結合する測定部2150として働き、一対の放射器−検出器2152及びワイヤー2153を収容する。アーム2154は、ワイヤー2155を収容する、位置調整可能なアームからなる。アーム2154は望ましくは平面形状を有するアーム2004に対して望ましくは円筒状である。アーム2154は測定部2150を接着剤及び/または取り付け部を含む支持部2151に結合させる。発光器2156及び受光器2158は望ましくは円錐体構造物として示されるホルダー2150内にお互いに近接して配置される。一対の発光器−受光器2152は、望ましくは円筒状の測定部2150の縁2162の面を超える突出部を有することが出来る。円筒状の測定部2150は、ワイヤー2153に沿って配置される、スプリング2160または他のあらゆる圧縮性材料あるいはスプリングのような特性を有する材料を含むことも出来る。一対の発光器−受光器2152は上記スプリング2160の自由端に配置される。あらゆるセンサー、分子、検出器、化学センサー等がスプリング2160の自由端に配置されることが出来ると考える。ワイヤー2155は、本体2151上にあるいは本体2151内に配置されるワイヤー2149で終端する。本体2151は、眼鏡のフレーム、ヘッドバンド、ヘルメット構造物、帽子構造物あるいはあらゆる頭に着用する用具と同様にあらゆる支持構造物、望ましくは図1Aに示されるようなプレートを含むことが出来る。ワイヤー2149はさらに処理回路及びディスプレイ2147に結合されることが出来る。
測定部2150の自由端の望ましい直径は3.5cm以下であり、望ましくは2.0cm以下であり、最も望ましくは1.5cm以下であり、更に最も望ましくは1.0cm以下である。被験者のサイズ及び例えば温度、圧力などのセンサーのタイプによって、測定部2150の自由端の望ましい直径は0.8cm以下であり、望ましくは0.6cm以下であり、さらに望ましくは0.4cm以下である。測定部2150の点2150(a)から点2150(b)の望ましい長さは3cm以下であり、望ましくは1.5cm以下であり、最も望ましくは1cm以下である。被験者のサイズによって、円錐体構造物2150の点2150(a)から点2150(b)の望ましい長さは、0.8cm以下であり、望ましくは0.6cm以下であり、さらに望ましくは0.4cm以下である。測定部2150は、センサーが脳トンネルの皮膚に接触する接触センサーあるいはセンサーが測定中、脳トンネルの皮膚に接触しない非接触センサーを含むことが出来る。
図1P(1)は、脳トンネル2187への非接触測定のための典型的な感知装置2191であり、脳トンネル2187から来る赤外輻射線2185を検出するための赤外線センサー2183として記載されたセンサーを収容する感知部2181を示す。センサー2183を収容する感知部2181は位置調整可能なアーム2189を通じて本体2193に結合される。ワイヤー2195はセンサー2183を本体2193に結合させる。センサー2183は、あらゆる赤外検出器を含むことが出来、温度、グルコースを含む物質の濃度を決定するために、また他のあらゆる分析物または組織の測定のために、脳トンネル2187からの赤外輻射線を受信及び検出するように適合される。センサー2183は蛍光性センサーとして働くことも出来、蛍光性分子の蛍光性光源を含んでも良い。さらにセンサー2183は酵素センサーあるいは光学センサーを含むことが出来る。
図1P(2)は、脳トンネル2187の非接触測定のための典型的な感知装置2197であり、例えば赤外線センサーまたは蛍光性素子のような一対の光源−受光器組立品2201を収容する感知部2199を示す。分析物の濃度及び/または分析物の有無を測定するために及び/または組織を評価するためにラジオ波を含むあらゆる電磁気輻射線が脳トンネルに向けられることが出来ることが予期される。光源2203は、例えば中赤外輻射線及び/または近赤外輻射線のような輻射線2207を(例えばグルコースのような分析物を含む)分子2205を含む脳トンネル2187に向け、分析物の輻射特徴を含む反射輻射線を発生する上記輻射線2207は、上記輻射線2207が測定される分析物と相互作用した後で測定される。反射輻射線2209は、その後検出器2211によって検出される。検出器2211によって発生された電気信号はその後、アーム2215内に収容されたワイヤー2213を通って、本体2217内に収容された処理回路(図示せず)に供給される。一対の組立品2201を収容する感知部2199は、望ましくは位置調整可能なアームを通じて本体2217に結合される。検出器2211はあらゆる赤外検出器を含むことが出来、温度測定、グルコースを含む物質の濃度測定、及び分析物あるいは組織のあらゆる他の測定をするために、脳トンネル2187から赤外輻射線を受け取り、検出するように適合される。検出器2211はまた、発生した蛍光を検出するための蛍光検出器として働くことが出来る。
図1P(3)は、脳トンネル2187の非接触測定のための典型的な手持ちの感知装置2219であり、一対の光源−受光器組立品2221を示す。光源2223は、輻射線2225を(例えばグルコースのような分析物を含む)分子2205を含む脳トンネル2187に向け、分析物の輻射特徴を含む反射輻射線2227を発生する上記輻射線2225は、上記輻射線2225が測定された分析物と相互作用した後で測定される。反射輻射線2227は、その後検出器2231によって検出される。検出器2231によって発生された電気信号はその後、メモリー2235内に蓄積された検定基準に基づいて分析物の濃度を計算し、ディスプレイ2237に上記濃度を表示する処理回路2233に供給される。一対の光源−受光器の代わりに、脳トンネルから自然に発生する赤外輻射線を検出する孤立した検出器も使用されることが出来ると考える。感知装置2219は、使用者に一対の組立品2221を、まぶた領域のBTT2187の皮膚と一致する正しい位置にさせるように望ましくは鏡2229を含むことが出来ると考える。感知装置2219が、電子装置、ディスプレイ、及び一対の組立品2221を搭載する鏡を含むことが出来ることは予期され、上記鏡は、使用者が鏡を見るときはいつでも温度測定及び分析物の濃度測定がされるようにする。本発明のあらゆる実施例は正確な測定のため及びBTTにセンサーを正しく整列させるために鏡を含むことが出来ると考える。
図1P(4)は、脳トンネル2187の非接触測定のための典型的な感知装置2239であり、上記感知装置2239は、例えば壁のような支持構造物2267に、あるいは製造物品上あるいは冷蔵庫、テレビ、電子レンジ、オーブン、携帯電話、カメラ、ビデオカメラ等を含む電子装置上に搭載されている。この実施例では、例えば冷蔵庫のドアを開けるような通常活動を実行するだけで、使用者に芯温度をチェックさせたり、グルコースを測定させたり、ガンマーカーをチェックさせたり等する。脳トンネルからの輻射線が含有するスペクトル情報は、異なる高さの個人と一直線になるためにこれらの電子装置や物品上を滑ることが出来るように位置するセンサーによって捕まえられる。よりよく感知装置2239を脳トンネル領域2187と一直線にするために、例えばLEDのような光源2241あるいは他の限定された光源が使用される。使用者の目2243が、チューブから、あるいは装置を限定あるいは収縮する他の光路から放出される光2241と一直線になる時、BTT領域は、目から予め決まった距離に位置する一対の光源−受光器2251と一直線になる。光源2253は、輻射線を(例えばグルコース、コレステロール、エタノールなどの分析物を含む)分子2205を有する脳トンネル2187に向け、上記輻射線2255は測定される分析物の輻射特徴を含む反射輻射線2257を発生する。反射輻射線2257はその後検出器2259で検出される。検出器2259によって発生された電気信号はその後、メモリー2263及びディスプレイ2265と操作上で結合される処理回路2261に供給される。虹彩スキャナー、網膜スキャナーなどあるいは例えば指紋検出器、カメラ調装置のようなあらゆる生物学的測定装置が感知装置2239と結合されることが出来ると考える。この実施例では、一対の光源−受光器は望ましくは、本発明で前に記載したように、例えばサーモパイルあるいはサーモパイルアレイのような検出器によって置き換えられる。従って光源2241は、人物の芯体温を測定しながら人物を確認する虹彩スキャナーを含む、または上記虹彩スキャナーによって置き換えられることが出来る。この実施例は、例えばSARS、鳥インフルエンザ、インフルエンザなどの致命的な病気の入場を引き起こすことになる検出されない熱を有する人々の入場を防ぐために例えば空港のような輸入港において役に立つことが出来る。BTTにあてたセンサーによって測定された人物の体温は、虹彩スキャナーを通じて獲得された人物同定と結びつけられ、上記温度データと虹彩スキャンデータはメモリーに蓄積される。システムは身体の芯温度と虹彩スキャンと人物の写真とを結びつけるようにデジタルカメラを含んでも良い。プロセッサーは温度が範囲から外れているかどうか同定し、熱を検出すると警報を出させる。システムは、使用者が虹彩スキャナーを見る時はいつでも温度測定と分析物の濃度測定がなされるようにする。
脳トンネルからの輻射線を検出するためのあるいは脳トンネルからの信号をつかまえるためのセンサーは、あらゆる装置あるいは製造物品に搭載されることが出来ることと考える。従って、更なる実例として、図86P(5)は、脳トンネル2187からの輻射線を測定するために、コンピューター2275にしっかりと固定されたウエブカメラ2271に搭載されたセンサー2269を含む感知装置2273を示し、上記感知装置2273はコンピューター2275に結合し、検出器2269で発生した電気信号を運ぶコード2277を有し、上記電気信号はコンピューター2275に供給される。この実施例ではプロセッサー、ディスプレイ、及び他の電子装置はコンピューター内に収容される。使用者がウエブカメラを見るときはいつでも、身体温度測定及び/または分析物の濃度測定が成し遂げられることが出来る。
図1Qは、測定部2006を詳細に示す感知装置2000の側面断面図である。図示するように測定部2006は異なる直径を有する外側部品2162と内側部品2164の2つの部分を含む。測定部2006は2つの水平面(level)(あるいは2つの高さ構造物)2163からなる。外側部品2162は、内側部品2164と比較してより大きな直径を有する。内側部品2164の高さ(あるいは厚み)は、外側部品2162の高さ(あるいは厚み)よりも大きな寸法を有する。外側部品2162と内側部品2164のそれぞれの部品は望ましくは異なる厚み(あるいは高さ)を持つ。外側部品2162と内側部品2164はアーム2161の自由端2165と結合し、本体2159で終端する。
測定部2006は本質的に円形形状を有し、内側部品2164内に配置されたワイヤー部2166を有す。外側部品2162は内側部品2164のまわりのワッシャーとリングとを含む。内側部品2164は望ましくは円筒状形状を有し、ワイヤー部2166をその構造物の内側に収容し、その自由端にセンサー2167を収容する。ワイヤー部2166はアーム2161にしっかりと固定されたワイヤー部2167で終端する。円形形状が示されているが、あらゆる他の形状あるいはあらゆる形の組み合わせが予期される。
図1Q(1)は、2つの重ねられた外側部品2162及び内側部品2164を示す図1Qの測定部2006の斜視線図であり、ワイヤー2166を収容する上記内側部品2164はセンサー2170で終端する。脳トンネルに合わせるために、特殊化された形状と寸法が必要である。部品2162の望ましい直径(あるいは非円形形状の場合の長さ)は3.0cm以下であり、望ましくは直径あるいは長さ1.5cm以下であり、最も望ましくは直径あるいは長さ1.0cm以下である。幅を有する非円形形状では、部品2162の望ましい幅は、3.0cm以下であり、望ましくは幅2.0cm以下であり、最も望ましくは幅1.0cm以下である。部品2162の望ましい高さ(あるいは厚み)は、3.5cm以下であり、望ましくは厚み2.5cm以下であり、最も望ましくは厚み1.5cm以下であり、さらに望ましくは厚み0.5cm以下である。部品2162の望ましい最大寸法は、3.5cm未満であり、望ましくは2.0cm未満であり、最も望ましくは1.5cm未満である。
部品2164は、本発明に従ってあらゆる他の形状あるいは外形が予期され、使用されることが出来るが、望ましくは本質的に円筒形状を有する。部品2164の望ましい直径は3.0cm以下であり、望ましくは直径あるいは長さ2.0cm以下であり、最も望ましくは直径あるいは長さ1.0cm以下である。幅を有する非円形形状では、部品2164の望ましい幅は、3.0cm以下であり、望ましくは幅1.5cm以下であり、最も望ましくは幅1.0cm以下である。部品2164の望ましい高さ(あるいは厚み)は、3.5cm以下であり、望ましくは2.5cm以下であり、最も望ましくは1.0cm以下であり、さらに望ましくは0.7cm以下である。部品2164の望ましい最大寸法は、3.5cm未満であり、望ましくは直径あるいは長さ2.0cm未満であり、最も望ましくは1.5cm未満である。
温度モニタリングには、他のポリマー、発泡体などを含む他の材料も予期されるが、部品2162及び部品2164は、望ましくは例えばポリウレタン、ポリプロピレン、シンサレート等のような絶縁性材料から成る。部品2162及び部品2164は、望ましくはある適用のためには圧縮性材料からなる。
図1Rは、プレート2180を含み、上記プレート2180が、クッションのために例えばパッドのような望ましくは柔らかく柔軟な部分2172を有する感知装置2000の略斜視図を示し、上記パッドは発泡体、シリコン、ポリウレタンなどを含み、上記柔軟部2172は引きはがす裏カバー2176によってカバーされた接着面2174を有する。使用時にカバー2176は引っ張りつまみ2175によって取り去られ、接着面2174は、あらゆる他の身体部分が適当であるが、望ましくは額あるいは他のあらゆる顔の部分及び頭の皮膚につけられ、固定プレート2180をしっかりと固定するために使用されることが出来る。プレート2180はさらに、望ましくは本質的にやや硬い部分2281からなり、上記やや硬い部分2281は柔軟部2172に結合される。やや硬い部分2281は望ましくは例えばスチールと同様の記憶形状を有する金属のような薄い金属シートからなる。やや硬い部分2281はまたプラスチックやポリマーを含むことが出来る。望ましい上記やや硬い部分2281は身体部分に従わせるために曲げやすい特性を有すると考える。やや硬い部分2281は好ましい実施例として記載されるが、代わりにプレート2180は柔軟部2172だけと共に機能を果たすことが出来る。
プレート2180の硬い部分2281はアーム2184として続き、上記アーム2184は測定部2186に結合する自由端2188を有する。測定部2186はセンサー2190を含み、上記センサー2190は望ましくはふくらみ部として配置される。使用中、方法は、プレート2180を皮膚に当て、アーム2184を使用者の特別な解剖学的構造に合わせるように曲げ、本発明のBTTあるいは他のトンネルの皮膚上にあるいは近接してセンサー2190を位置決めするための工程を含む。他の工程は分析物を測定することあるいは組織の解析をすること、測定及び解析に相当する信号を生産すること及び結果を報告することを含む。更なる工程は信号を処理すること及び英数字フォーマット、可聴フォーマット、それらの組み合わせなどでの結果を表示することを含むことが出来る。更なる工程は、無線を使用してあるいはワイヤー送信器を用いて信号を他の装置に送信することを含むことが出来る。分析物の化学測定の工程は例えば温度、心拍、あるいは圧力のような物理パラメーターの測定によって置き換えられることが出来る。
図1R(1)は使用者2293によって着用された、額のまわりのヘッドバンド2283を含む感知装置2289の略図を示し、上記ヘッドバンド2283はプレート2291に取り付けられ、上記プレート2291はアーム2285及び脳トンネル2187からの輻射線を受け取るセンサー2287を有する。
図1R(2)は、アーム2299と本体2301の接合点に回り継ぎ手構造2297を有する感知装置2295の略図を示し、上記回り継ぎ手構造は、脳トンネル上にあるいは近接してセンサー2303を位置決めするために、(破線で示す)アーム2299を回転及び作動させる。センサー2303は、処理及びディスプレイユニット2307へ上記センサー2303を結合するワイヤー2305と共に、一対の光源−受光器として図示される。
図1R(3)は脳トンネル2187に位置決めされた一対の光源−受光器2303を描く、使用者2309によって着用された時の図86R(2)の実施例を示す。本体2301は、望ましくは本体2301の内部表面に配置された接着手段2313によって額2311にしっかりと固定され、上記本体2301は望ましくは眉を超えて位置決めされた回り継ぎ手構造2297によってアーム2299に結合される。
図1S(1)は、曲がりなしで平坦に配置され、測定部2196のセンサー2210から本体2192へ通るワイヤー2198を含む感知装置2000の側面図を示す。測定部2196はアーム2194及び本体2192と一直線になっている。この実施例では、測定部2196の軸は、アーム2194と一直線であり、180°の角度を形成する。組み立て中、180°角度の形状と平坦な形が得られる。使用時、本発明の方法に従ってアーム2194は曲げられる。アーム2194は柔軟であり位置調整可能であるので、使用時に、アーム2194は測定部2196を脳トンネルに一致するように位置決めするために曲げられる。
従って図1S(2)は、測定部2196のセンサー2210を眉2212と目2216の間の脳トンネル領域2214上にあるいは近接して位置決めするために、アーム2194を曲げた状態で使用者に着用された感知装置2000を示す。ワイヤー2198はセンサー2210を本体2192に結合し、上記本体2192は望ましくは額にしっかりと固定される。
感知装置2000は、本体2002にしっかりと固定されたバッテリーを含む能動的な動力(active power)、ソーラーパワー、あるいは感知装置2000を処理ユニットに結合するワイヤーによって動力を供給されることが出来る。またセンサーシステムには動力源が収容されておらず、接着パッチに収容されたあるいは支持構造物2000に収容されたあらゆるセンサーは受動ベースで操作されることが出来るとも考える。受動的システムの場合では、動力は電磁波によって遠隔的に提供されることが出来る。典型的な実施例は看護士が遠隔的に本発明のパッチあるいは本発明のセンサーシステム2000を活性化し、活性化された時間に測定された温度と共に患者の同定を戻し報告するラジオ周波数ID法を含む。センサーシステムはまた、第2装置によって遠隔的に動力を供給され、センサーシステムに動力を供給するために、ラジオ信号あるいはあらゆる適した電磁波を発生するトランスポンダーを含むことが出来る。温度の他に、例えば心拍、血圧、及びグルコース、コレステロール等の化学物質のレベルのようなあらゆる他の生物学的パラメーターが血中ガス、酸素レベル、酸素飽和量に加えて測定されることが出来る。
また測定部2006に結合したアーム2004は、取り外し出来るようにプレート2002に結合されることが出来、望ましくは高価な無線送信器及び他の電子装置及び動力源を収容するプレート2002が装置2000の恒久的部品として働く一方で、上記アーム2004及び測定部2006は廃棄可能な部品となると考える。また廃棄可能な測定部2006は、アーム2004に取り外しできるように結合されることが出来ると考える。またセンサー2010を収容し、廃棄可能な部品である測定部2006の自由端は測定部2006のボディ2020内でワイヤーと結合されることが出来ると考える。本発明は、廃棄可能な部品は本体2002であり、恒久的な最使用可能な部品は測定部2006及びアーム2004である方法及び装置を指していることもまた予期される。この実施例では、たとえば、赤外検出器のような高価なセンサーは、測定部2006に配置されることが出来、プレート2002に取り外し可能に結合され、本体2002が廃棄可能な部品である一方、上記センサーは再使用可能な部品である。従って図1T(1)はアーム2004、センサー2010を含む測定部2006、操作上、メモリー2228と連結されたプロセッサー2222を含む回路基板2200を収容するプレート2002、動力源2224及び送信器2226を含む感知装置2000を示す。ワイヤー2220は、センサー2010を回路基板2200に結合する。
図1T(2)は、本体として記載された恒久部品2230と、アーム及び測定部によって記載された廃棄部品2232とを含む2つの分離可能な部品からなる感知装置2000の典型的な実施例を示す。感知装置は一つ以上の部品及び恒久的部品及び廃棄可能な部品の組み合わせからなることが出来ると考える。従って図1T(2)では、プレート2002によって記載される恒久的な部品2230が見られ、上記プレート2002は、操作上、メモリー2228と連結されたプロセッサー2222を含む回路基板2200、動力源2224及び送信器2226を含む。廃棄可能な部品2232は、アーム2204及び測定部2006を含む。プレート2002は、望ましくは電気結合のための雄雌インターフェースを形成する、アーム2004の電気コネクター2236に電気的に取り外し可能に結合される電気コネクター2234を有し、アーム2004のワイヤー2229はプレート2002の雌コネクター2234に結合するために適合された雄コネクター2236として終端する。
図1T(3)は、さらにアーム2004及びプレート2002からなる恒久部品2240と、測定部2006からなる廃棄部品2242とを含む2つの分離可能な部品からなる感知装置2000の典型的な実施例を示し、上記測定部2006は一対の発光器−受光器2244を含む。アーム2004は測定部2006の電気コネクター2248に電気的に取り外し可能に結合される電気コネクター2246を有する。
プレート2002で記載される恒久的な部品は、動力源と、生物学的パラメーターの変化を警報するための、あるいは装置の寿命が満了したかどうか同定するための、LEDと、からなることが出来ることは予期される。プレート2002はまた、動力源と無線送信器あるいは動力源と数字表示のためのディスプレイと、及び/またはそれらの組み合わせを収容することが出来る。代わりにプレート2002は受動装置として働き、アンテナ及び遠隔の動力源との電磁気相互作用のための他の部品を有する。他の実施例は受動装置あるいはセンサーとLEDとを有するパッチからなる能動装置を含み、上記LEDはセンサーによってある値が検出されたとき起動され、看護士にLEDが付いているか点滅しているかどうかパッチを見ることによって例えば熱のある患者を確認させる。
温度、化学物質濃度、血圧、心拍等を含むあらゆる生物学的パラメーター及び組織が、脳トンネルで測定されることが出来、及び/または分析されることが出来る。典型的な血中ガス分析機及び化学分析機が記載される。実施例は脳トンネル(BT)とも呼ぶ、脳温度トンネル(BTT)位置における皮膚を通る電気化学、あるいは酸素分圧の光学決定及び/または人間または動物の血液分析のための装置に関する。本発明は電極を有する測定電池を含む測定部2006を含み、上記電池はBTTの皮膚に接触して配置される表面を有する。測定部2006の電池は、脳トンネルの温度を変えるために加熱素子あるいは冷却素子を含むことが出来る。望ましくは、測定部2006は電気加熱素子を有する。皮膚に接触するほかに、測定部2006の測定表面は、分析物及び酸素分圧の測定のために、脳トンネルの皮膚から距離をあけることが出来る。
酸素測定のために、測定部2006は望ましくはクラーク型センサーを含むことが出来、しかしあらゆる電気化学システムあるいは光学システムが本発明に従って及び本発明の範囲内で使用されることが出来ると考える。ポーラリグラフィックセンサー、酵素センサー、蛍光センサー、光学センサー、分子インプリント、輻射線検出器、光検出器などを含む様々なセンサー、電極、装置が使用されることが出来る。
一つの実施例では、測定部2006は、例えば実例として加熱要素、吸引要素、あるいは皮膚透過性を増加する液体のような血流量を増加させるための要素を含む。望ましくは加熱要素が提供され、それによって測定部2006の感知表面(または測定表面)が脳トンネルの皮膚の温度を増加するように適合される。この加熱要素は、BTの入口への血流量を増加し、BTの皮膚を通る酸素拡散を加速する。動脈酸素及び動脈の酸素分圧の理想的な測定を獲得するために、測定部2006は望ましくは、動脈供給及び眼窩動脈あるいはBT領域に位置するあらゆる動脈分枝に関係するBT周辺と並置して置かれる。BTの入口の皮膚上の皮膚を通過して測定された酸素圧は、本発明及びここに記載されたセンサー及び支持構造物の特殊な寸法及び形に従って、特殊な外形及び寸法の特殊化された測定部2006をBTTの皮膚上に置くことによって得られる。
動脈血の中で、酸化ヘモグロビンの割合と酸素分圧との間に平衡が生じる。血液が加熱されると、この平衡が酸素分圧が増加するようにシフトする。従ってBT方法が使用されるとき、BTの末梢血管内の酸素分圧は動脈内よりも高い。BTの動脈領域から来る酸素はBTTの皮膚を通じて拡散する。
BTの皮膚を除いては、身体中の皮膚細胞は、厚く、皮下組織の下にある厚い層(脂肪組織)を有するので、皮膚を通って酸素が拡散する間に酸素を消費する。それゆえBT領域を除いた身体のあらゆる領域の表皮領域の酸素圧は、実際の末梢血管の酸素圧よりもかなり低い。しかしながらBTの特殊な皮膚領域内では、BTの皮膚は身体全体内で最も薄い皮膚であり、脂肪組織がないため、酸素レベルは安定して保たれる。
図1Uに示す眼窩の頂部にある眉と目の間のBTの特殊な皮膚領域は、酸素、グルコース、血中ガス、薬物及び一般的な分析物を含む化学物質の安定したレベルを有する。図1Uでは、眉2254の右下、目2256の上に位置する、上まぶた領域2250と眼窩領域頂部2252を含むBT領域2260が見られる。BT領域2260は、眉2254の下に、眉2254と目2256の間に位置し、鼻2258はBT領域の他の境界を形成する。従って図1Uは眉2254によって形成される第1境界、目2256によって形成される第2境界及び鼻2258によって形成される第3境界を、眼窩頂部に位置し、鼻2258と眉2254の間の交差点内に位置する、BTの主な入口点2262と共に示す。生物学的パラメーターの測定に最も安定な領域は、眉2254の下の眼窩頂部2252にある主な入口点2262を有するBT領域2260からなるが、第2の生理学的トンネルは、下まぶたの端から10mm下に延びる下まぶたに近接した領域に位置する。BT領域では、例えば酸素のような血中ガス及びグルコースを含む他の分子は安定に保たれる。
酸素の消費は皮膚の厚みと皮下組織(脂肪組織を含む)の厚みに比例し、上記のBT及び本発明で開示された周囲の生理解剖学的トンネルは非常に薄い皮膚を有し皮下組織がないことを考えると、上記トンネルの入口の表皮(皮膚)における酸素量は減少されず、末梢血管に存在する量とつりあったままである。そのためBTTの皮膚に存在する分析物と同様に例えば酸素、二酸化炭素及び他のガスのようなガス量は血中に存在する量と釣り合っている。
本発明の他の長所は、トンネル領域は、きわめて血管が発達しており、身体中で一番薄い皮膚を有するのに加えて、末端である(この意味は総血液量がその部分に配達されるという意味である)独特の血管と関係しており、そのため加熱要素の低い温度がその領域の血流量を増加するのに使用されるようになっているので、加熱要素が例えば44℃のような高温に達する必要がないことである。望ましい加熱要素の温度は44℃以下であり、望ましくは41℃以下であり、最も望ましくは39℃以下であり、更に最も望ましくは38℃以下である。
血中ガス及びグルコース分析のための測定部2006の電気化学センサーは、本発明に従って及びBTと他の周囲のトンネルの特別な解剖学的形状に従って、本発明の他のセンサーのために記載したのと同様の特別な寸法と形状を有する。装置は、望ましくは電気化学センサーあるいは光学センサーであるセンサーを有する測定部2006及び関連づけられた特殊な寸法の加熱要素を含み、上記測定部2006はBTあるいは本発明で記載した他のトンネルに近接してあるいはBTあるいは本発明で記載した他のトンネルの皮膚上に位置している。本発明の目的の一つは、動脈酸素圧及び例えば二酸化炭素、一酸化炭素、麻酔ガス等のような他の血中ガスを測定するためのBT上で使用される種類の記載された装置を提供することである。
図2は、従来技術と本発明の動脈酸素圧の皮膚を横切る測定の比較を図解する。図2は身体の全てに存在する3つの厚い層を有する皮膚2270を示す。従来技術の方法では、具体的には皮下組織(脂肪組織)2272、厚い真皮2274及び厚い表皮2276である幾つかの厚い層を有するこの皮膚2270を用いる。この厚い皮膚組織2270の下に小さな血管2278がある。小さな四角2280で表された酸素は、各血管2278内に2つの小さな矢印で示されるように、小さな血管2278の壁を通って拡散する。従来技術によって使用される方法を含む、厚く多層の皮膚2270が身体の他の部分に存在するのに反して、本発明の方法及び装置は、大きな血管床2284を有し、脂肪組織がなく、薄い真皮2286、及び薄い表皮2288を有するBT2282の特別な皮膚2290を用いる。脳トンネルに存在する大きな血管及び大きな血管床2284は、例えばグルコースのような他の血中物質のレベル(level)と同様の例えば酸素レベルのような分子及び物質のレベルを更に安定に更に正確に提供する。血管収縮を受ける領域及び薬剤の影響を受ける領域において物質を測定しようとする従来技術に反して、本発明は、そのような血管収縮を受けない脳トンネルの血管床2284を用いる装置及び方法を教示する。
従来技術の皮膚2270は、BTの薄い皮膚2290に比べて、厚く、厚い皮下層2272を有する。従来技術の方法では、上記酸素分子2280を従来技術の従来のセンサーに届けるために、身体内に深く位置する小さな血管2278からの酸素分子2280は、上記皮膚2270に存在する、皮膚21742(脂肪組織)、2174(真皮)、2176(表皮及び死んだ細胞)の厚い層を横切らないと行けない。従って従来技術の方法では、血管2278からの酸素2280は、従来技術のセンサーに到達するために長い路を有する。酸素2280は小さな血管2278の壁を通って、皮下組織2272を通って拡散し、ついに厚い真皮2274と皮膚2270の死んだ細胞2276の厚い層に到達し、それから従来技術の従来センサーに到達する。見られるように、身体に存在する従来の厚い皮膚2270の長い路に沿って動くので、多数の酸素分子2280は、血管2278の回りから皮膚2271の表面までに激しく落ちる。
従来技術に反して、血管2284からの酸素分子2280が本発明の特別なセンサー2000に到達するまでの大変短い路を有するので、本発明の方法及び装置は、BTの特別な極めて薄い皮膚2290を用いる。終端の大きな血管領域2284が薄い皮膚2290の下にちょうど横たわるので、酸素分子2280は、ちょうど薄い皮膚2290の下にあり、酸素2280は急速に邪魔の入らない仕方で特別なセンサー2000に届く。このことは、酸素分圧を少しも落とさずに、血管2284からセンサー2000までの邪魔の入らない酸素拡散をさせる。BTの特別な皮膚2290は、本発明の特別なセンサー2000への急速な邪魔されない酸素(及び他の血中ガス)の拡散を生み出し、測定領域は過灌流の自然な状態によって特徴づけられるので、本発明は、結果として血中ガス分圧の従来の適用可能な評価よりも更に正確な測定となる。
本発明の典型的な皮膚を横切る血中ガスセンサーは、電極内部に閉じこめられたリン酸緩衝液及び塩化カリウムの保有体を有する酸素浸透性疎水膜によってカバーされたプラチナと銀の組み合わされた電極からなる。図2Aは、銀陽極内に位置する小さな加熱要素2298を示す。酸素2280は、皮膚2290を通って拡散し、酸素の減少が酸素分圧に換算される電流の発生を起こすセンサー2292に到達する。他の物質が測定されることが出来ると考える。典型的に、二酸化炭素が本発明で測定されることが出来、そこでは二酸化炭素分子は浸透性プラスチック膜を横切り、電極の内部区画に拡散し、分子が逆に緩衝液と反応することによってPHを変え、それによって物質の量あるいはガス分圧と一致する、測定出来る信号を発生する。処理回路が予め決定された検量線に基づいて物質の分圧を計算するために使用されることが出来る。
図2Aに関して、センサーシステムの測定部2006はBT2282の皮膚2290に配置され、要素2294を有する。要素2294は、血中ガスセンサー、酸素飽和センサー、グルコースセンサーあるいは血中物質あるいは身体組織を測定するあらゆる他のセンサーとして働くことが出来る。この実施例の感知要素2294は、酸素分子2280を検出するクラーク型センサー2292と、熱を発生するために周期的に発動するように適合された加熱要素2298と、を含む。測定部2006は、電池2300と温度センサー2296とを含む。化学感知部である電池2300は、センサー2292と加熱要素2298とを含む。電池2300の望ましい最大長さあるいは直径は、2.5cm以下であり、望ましくは1.5cm以下であり、最も望ましくは線C−Dによって示すように1.0cm以下である。感知装置2000は、ワイヤー2306を通じて、処理回路2302及び動力供給回路2304に結合される。測定部2006は、空中の酸素がセンサー2292に到達するのを防ぐために、完全に漏れがないやり方で皮膚2290上にしっかりと固定される。望ましくは測定部2006の表面2308は、接着層あるいは密閉するための他の要素を提供される。センサー2292の表面2310は、望ましくは、酸素、二酸化炭素、グルコース及び測定される分析物によるあらゆる他の血中物質に対して透過性がある。測定部2006は、4cm以下の望ましい最大長さあるいは直径を有し、望ましくは2.5cm以下であり、最も望ましくは図2Aにて線A−Bによって示すように1.5cm以下である。
BT2282の皮膚2290は、センサー2292の領域に近接する加熱源2298によって加熱され、結果として動脈血流が増加する。処理回路2302内の電極及び電圧源は、電流がセンサー2292における酸素分圧に従う回路を提供する。
接触装置及び方法が実例として示されたが、本発明に従って、非接触方法及び装置が等しく使用されることが出来ると考える。また、接着パッチ、例えばアイウェア及びヘッドバンドを含む頭に着用する用具などを含む、本発明で開示された様々な支持構造物が測定部2006の要素を収容するために使用されることが出来ると考える。有線送信器に加えてあるいは有線送信器の代わりとして、信号の送信は無線送信器を使用することが出来、本発明のセンサーシステムは無線送信器を含むことが出来る。
図2Bは本質的に凸状の感知表面2322を含むセンサーシステム2320を示す。実例として凸状の表面が記載されるが、平坦な表面もまた使用されることが出来る。センサーシステム2320は、発光器2324、2326及び発光器2324、2326から放射された光を受光する受光器2328の2つの部品からなる感知部を含む反射センサーである。センサーシステム2320は、地域的な血中酸素飽和を検出するためにBT2282の皮膚2290にしっかりと取り付けられた特別なパッド内の赤外光源2324、2326及び受光器2328を用いる。感知部2330は、望ましくは2.1cm以下、更に望ましくは1.6cm以下、最も望ましくは1.1cm以下の点Cから点Dの寸法を有する。センサーシステム2320は、望ましくはブルートゥースTM技術を用いる無線送信データのための無線送信器2334に結合されたプロセッサーを含む処理回路2332を含む。発光器は、近赤外線発光器を含むことが出来る。あらゆる近赤外輻射線源が使用されることが出来る。望ましくは700から900nmの波長を有する輻射線が、酸素及び他の物質の測定に用いられることが出来る。輻射線源は、近赤外線波長を有する。輻射線源2324、2326はまた中赤外線波長を含むことが出来ると考える。また輻射線源2324、2326は様々な波長の組み合わせあるいはあらゆる電磁気輻射線を含むことが出来ると考える。使用されるスペクトル領域及び波長は測定される物質あるいは分析物による。3,000nm及び30,000nmの間の波長を有する中赤外光源もまた使用されることが出来ると考える。光源は、評価される分析物あるいは組織によって、さらに可視光及び蛍光を含むことが出来る。
図2Cは、本質的に凸状の表面2334及び中央平面表面2336によって形成される特別な2つの平面表面を含むセンサー2340を示す。平面表面2336は望ましくはセンサー2340の感知面である。2つの平面表面、凸−平坦−凸は、BT2282の皮膚2290に望ましい位置決めをさせる。測定部2006は、発光器2338及び発光器2338から放射された光を受光する受光器2342の2つの部品からなる反射センサーを含む。測定部2006は、発光器2338を収容する。測定部2006は、近赤外光源あるいは中赤外光源を用いる発光器2338と、受光器2342と、下灌流の場合灌流を増加するために、ワイヤー2346を通じて動力を供給されたとき、周期的な運動を引き出し、BT2282の皮膚2290をやさしく軽くたたく機械プランジャー2344と、を収容する。機械プランジャーが記載されるが、動きによってBTTの皮膚を圧縮及び減圧するあらゆる装置または物品は、増加された灌流を引き起こし、吸引カップ等の本発明の範囲内にあるすべてと同様に本発明内で使用することが出来ると考える。点A1から点B1の測定部2006の寸法は望ましくは、3.1cm以下の最大長さあるいは直径を有し、望ましくは2.1cm以下であり、最も望ましくは1.6cm以下である。
BTの皮膚は高く酸化され、高い血流を有しているので、ほとんどの患者には加熱要素あるいは血流量を増加させるあらゆる要素は必要ない。従って本発明の他の望ましい実施例は図3に示され、上記実施例は加熱要素を含んでいない。図3は、目2350及び2352、眉2354、鼻2356を有し、本体2002、アーム2004、目2350の上で眉2354の下の皮膚にしっかりと固定されたセンサー2358を有する測定部2006を含む感知装置2000をつけた顔を示す。実例として、センサー2358は、上記した血中ガスセンサーとして働き、上記センサー2358は、脳トンネルの皮膚上、あるいは脳トンネルの皮膚2290に近接して位置決めされ、上記センサーは測定中、皮膚に接触しているかあるいは脳トンネルの皮膚から距離を置いている。
本発明の装置は、BT及び本発明の他の生理学的及び解剖学的トンネルの皮膚に近接するあるいは並置する複数のセンサーを利用することによって血中に存在するあらゆる成分の測定をするように適合される。電気化学センサーあるいは光学センサーが例えばグルコース、二酸化炭素、コレステロール、PH、電解質、乳酸塩、ヘモグロビン、及びあらゆる血中成分のような他の血中成分を測定するために使用されることが出来ると考える。
本発明のセンサーシステムは、様々な新しい特別な支持構造物によって構成される、BTTの皮膚上の特別な装置を局部的に適用することによって皮膚表面酸素圧測定、二酸化炭素圧測定及び動脈酸素分圧あるいは動脈二酸化炭素分圧の測定を含む。処理回路は、動脈酸素分圧あるいは動脈二酸化炭素分圧を計算するために、BTT及び他の本発明のトンネルの皮膚表面酸素あるいは二酸化炭素圧を用いる。処理回路は、得られた値と蓄積された値とを関連づけるために、操作上メモリーと結合されることが出来る。処理回路はさらにその値を視覚あるいは聴覚的に報告するためにディスプレイと結合されることが出来る。
本発明はまた、BT及び他のトンネルの入口の皮膚上にあるいは近接して電気化学センサーあるいは光学センサーあるいは輻射線検出器方法を適用する工程と、電気エネルギーを適用する工程と、及びグルコース、酸素、コレステロール、酸素及び二酸化炭素の少なくとも一つを含む少なくとも一つの分析物を測定する工程と、からなる方法を開示する。他の工程は、加熱すること、吸引を形成すること、機械的に領域を軽くたたくこと、超音波のような音波を用いること、レーザー光でBTの皮膚浸透性を増加すること等のうちの少なくとも一つを用いることによって、領域の血流量を増加することを含む。
センサー2358はまた、グルコースのような分析物を測定するための赤外線検出器として働くことが出来る。同様にセンサー2358は、分析物の測定のために、一対の発光器−受光器として働くことが出来る。本発明の非侵入測定方法は、例えばグルコースのような物質の測定のために、BTが、精密な正しいスペクトル輻射線の理想的な赤外輻射線放射器であるという長所を利用する。BTからの放射は分析物の輻射特徴を含む。輻射が身体内部で深い、身体の他の部分と反して、BTの輻射は身体の表面に最も近い。様々な冷却あるいは加熱要素がBTにおけるグルコース測定を強めるために組み入れられることが出来る。また中赤外輻射線の他に、近赤外分光器がBTTでのグルコース測定に用いられることが出来ると考える。また中赤外分光器がBTTでのグルコース測定に用いられることが出来ると考える。また遠赤外分光器がBTTでのグルコース測定に用いられることが出来ると考える。
さらにまた、本発明のBTT及び他のトンネルにおける血中分析物の濃度測定のために例えばラマン分光器のような技術もまた用いられることが出来る。ラマン分光器は各分子を特徴づけるはっきりとしたスペクトル特徴を有する。この強さは、多くが血中分析物よりもかなり強い、たくさんの干渉スペクトルが存在する血中分析物測定に、理想的に適合される。従って本発明では、ラマン光はBTの組織で発生され、例えば眼鏡のフレーム、クリップ、皮膚にはり付けられた接着パッチ、プレートとアームとを有する指のような構造物などのような本発明のあらゆる支持構造物にしっかりと固定された鏡によって集められる。本発明のあらゆる支持構造物内の繊維束は、集められたラマン光を、携帯用分光写真機及び/またはプロセッサー及びCCDに導く。BTには干渉成分がないので、ラマンのはっきりとしたスペクトル特徴は、グルコース、尿素、トリグリセライド、総蛋白質、アルブミン、ヘモグロビン及びヘマトクリットを含む血中分析物スペクトルの正確な検出を可能にする。
光源は脳トンネル領域の皮膚を照らすことが出来、スペクトルに基づく分析物の検出のために検出可能なラマンスペクトルを発生させることが出来る。従って本発明の他の実施例は、脳トンネル内に向けられた励起光を発生する光源と、検出可能なラマンスペクトルを発生させるために励起光を脳トンネルに向けるように設計された、上記励起光と連結する光学システムと、上記光学システムと連結され、脳トンネルからのラマンスペクトルを検出するように設計された受光器と、操作上、上記検出器に連結されたプロセッサーと、及び上記プロセッサーと操作上連結されたメモリーと、を含む非侵入の分析物決定のための装置及び方法を含み、上記プロセッサーは、脳トンネルからのラマンスペクトルと分析物の濃度に相当する参照輻射線とを比較するために具体化された、コンピューターの読み取り可能なプログラムのためのコードを有するコンピューターの読み取り可能な媒体を持つ処理回路を含む。脳トンネルからのラマンスペクトルに相当する電気信号は、処理回路に供給され、メモリーに蓄積された分析物濃度に相当する脳トンネルからのラマンスペクトルと比較される。
またBTTのグルコースは、人工グルコースレセプターと同様に例えばグルコースオキシダーゼのような酵素センサーを用いて測定されることが出来ると考える。蛍光技術もまた使用されることが出来、変化する蛍光強度あるいは結合グルコースのスペクトル特性を表す設計された分子の使用、または蛍光共鳴エネルギー転換技術内の2つの蛍光性分子を使用する競合的結合検定法の使用、を含むことが出来る。付け加えると、例えば眼鏡のような本発明の特殊な支持構造物に保持された装置を有する“逆イオン泳動”が使用されることが出来、BT領域からの間質液は分析のために除かれた。グルコースをBT及び目の回りの他のトンネルの薄い皮膚を横切って動かすために、対流輸送(電気浸透)による、BTに適用された超音波及び/またはBTの皮膚上の低いレベルの電流が使用されることが出来る。付け加えると、光散乱分光法及び光音響分光法が例えばグルコースのような様々な物質の測定に使用されることが出来る。BTに向けられたパルス赤外光は、分子による吸収時に、BTから検出可能な超音波を生じ、その強度とパターンはグルコースの値を測定するために使用することが出来る。本発明の装置と方法はその後、脳トンネルからの信号を脳トンネルからの信号に相当する分析物の値を有する参照表と関係づけるプロセッサーを用いて分析物の濃度を決定する。
さらに超音波を有する検出器及び光源は、超音波及び光吸収に基づいて分析物を検出するために、測定される分析物によって吸収され、検出可能な超音波を脳トンネルから発生する波長を用いて脳トンネル領域の皮膚を照らす。従って本発明の他の実施例は、脳トンネルに向ける光及び脳トンネルから発生する波長に設計された超音波を発生するための光源と、上記超音波に操作上連結されたプロセッサーと、上記プロセッサーに操作上連結されたメモリーと、を含む分析物の非侵入決定のための装置及び方法を含み、上記プロセッサーは、超音波からの信号に基づく脳トンネルからの輻射線吸収と分析物の濃度に相当する参照輻射線とを比較するために具体化された、コンピューターの読み取り可能なプログラムのためのコードを有するコンピューターの読み取り可能な媒体を持つ処理回路を含む。音波強度に相当する電気信号は、分析物の濃度を決定するのに使用される、脳トンネルからの光の輻射吸収の決定に使用され、上記信号は、処理回路に供給され、メモリーに蓄積された分析物濃度に相当する脳トンネルからの輻射吸収と比較される。
本発明は、BTに存在する分析物の濃度を測定するための非侵入光学方法及び装置を含む。伝達、反射、散乱測定、周波数領域、あるいは例えば興味ある物質を通じて伝達されるあるいはBTから反射されるあるいはその組み合わせの調整光の位相シフト、を含む、BT内の測定を達成するために、赤外分光学、蛍光分光学、及び可視光を含む様々な光学アプローチが本発明に使用されることが出来る。
本発明は脳トンネルからの黒体輻射線放射の輻射特徴を利用することを含む。BT及びBTの血管からの赤外線輻射の自然なスペクトル放射は例えばグルコースのような血液成分のスペクトル情報を含む。熱としてBTによって放射される輻射線は、興味ある物質の濃度同定及び測定に相互関係を示すことが出来る赤外線エネルギーとして使用されることが出来る。BT内の赤外放射は、BTからセンサーへごく小さな距離のみ横切り、このことは干渉成分によって減衰することが無いことを意味する。装置及び方法は、BT表面皮膚への直接接触器具を含むことが出来、あるいは本発明の装置は測定中、BTから間を開けていることが出来る。
本発明の方法、装置、及びシステムは、全ての現実的あるいは潜在的誤差源、干渉源、変異性及び雑音を取り除くあるいは減ずる一方、そのようなBT内に存在する化学物質の濃度を決定するために、BTからの輻射線の分光学解析を用いることが出来る。BTからの自然なスペクトル放射は、興味ある物質の存在及び濃度に従って変化する。一つの方法及び装置は、興味ある物質と相互に作用し、検出器によって集められる上記輻射線を有するBTに電磁気輻射線を向けるために輻射源を使用することを包含する。他の方法及び装置は、興味ある物質と相互に作用し、検出器によって集められる上記輻射線を有するBTからの自然に放射する電磁気輻射線を受け取ることを包含する。集められたデータは、その後、興味ある物質の濃度を示す値を得るために処理される。
脳トンネルから放射される赤外熱輻射線は、化学物質の濃度の決定に用いられることが出来るプランクの法則に従う。1つの実施例は、物質の濃度を計算するために、測定された物質の輻射特徴の決定を含む。他の実施例は、興味ある物質の帯域の外側の熱エネルギー吸収を測定することによって計算された参照強度を用いることを含む。興味ある物質の帯域内の熱エネルギー吸収は、BTにおける測定値と予測値を比較することによる分光学手段によって決定されることが出来る。信号はその後、吸収された赤外エネルギー量に従って興味ある物質の濃度へ換算される。
装置は、輻射特徴の強度を表す出力電気信号を出す工程とプロセッサーに信号を送る工程とを使用する。プロセッサーは、興味ある物質の濃度を決定するために信号の必要な解析を提供するように適合され、興味ある物質、ここでは分析物とも称される、の濃度を表示するためにディスプレイに連結される。
測定されたあるいは検出された分析物は、あらゆる分子、マーカー、成分、あるいは輻射特徴を有する物質でも良い。輻射特徴は望ましくは、近赤外、中赤外、遠赤外を含む赤外線波長領域内の輻射特徴を含む。測定された分析物は望ましくは、中赤外線領域あるいは近赤外線領域内の輻射特徴を有することが出来る。
本発明の幾つかの実施例で使用されている赤外分光法は、電磁スペクトルの赤外領域内の特別な共鳴吸収ピークとして描写されるその独特な分子振動パターンに従って上記物質の同定と共に物質による赤外輻射線の吸収に基づく技術である。それぞれの化学物質は、独特の方法で赤外輻射線を吸収し、その原子及び分子配列と振動及び旋回振動パターンとに基づくそれぞれ自身の独特な吸収スペクトルを有する。この独特な吸収スペクトルは、それぞれの化学物質を基本的にそれ自身の赤外スペクトルを有するようにさせ、それぞれの物質を同定するために用いられることが出来る指紋あるいは輻射特徴とも呼ばれる。
一つの実施例では、様々な赤外線波長を含む輻射線が、それぞれの吸収スペクトルに従って上記物質の定性及び定量のために、物質あるいは測定された成分、ここでは“興味ある物質”として称される、において放射される。輻射線の吸収量は、ベール−ランバートの法則(Beer−Lambert‘s Law)に従って、測定された上記化学物質の濃度に依存する。
一つの実施例は、750nmと3000nmの間の近赤外線波長領域内の、また望ましくは、例えば測定された物質の輻射吸収特徴のような一番高い吸収ピークがおこることが知られている領域内の、例えば血中グルコース測定のような分析物測定のための方法と装置を含む。例えば、グルコースにとっては、近赤外線領域は2080と2200nmの間の領域を含み、コレステロールにとっては、輻射特徴は2300nmのまわりに集中する。スペクトル領域はまた、グルコースまたはコレステロールを含む他の化学物質を検出するために可視波長を含むことが出来る。
装置は、興味ある物質に相互に作用し、検出器によって集められる赤外から可視光までの少なくとも一つの輻射線源を含む。輻射線源からの質問波長の数及び値は、測定される化学物質及び要求される正確さの程度に依存する。本発明は干渉源や誤差源の減少あるいは削除を提供するので、正確さを犠牲にすることなしに、波長の数を削減することが可能である。従来、脂肪組織の存在と浸透深さをミクロン単位に縮小する高い水分吸収のために、中赤外領域は、人間の分析物の測定には実行可能とは考えられていない。本発明は、興味ある物質を有する血液が、上記興味ある物質を測定するために十分な輻射線の浸透をさせる、脂肪組織のない領域内の大変表面に位置されているので、この中赤外線領域を用いることが出来る。
本発明は、脂肪構造物、干渉成分及び興味ある物質の信号に寄与するノイズによる変量を減じ、最後に実質上、実験的な方法または物理的な方法のどちらでもによる、変数及びデータ解析の複雑さを減じる。実験的な方法は、Partial Least Squares(PLS)、主成分解析、人工神経ネットワークなどを含む一方、物理的方法は計量化学技術、数学モデル等を含む。さらに、計算法は、深い組織の測定と共にあるいは例えば脂肪組織を有する皮膚内のような過剰のバックグランドノイズと共におこる時完全に原因となる、無関係の組織及び干渉物質のない試験管内(in-vitro)のデータを用いて開発された。逆に、脳トンネルの構造は、ランバート(Lambertian)表面に接近しており、脳トンネルの皮膚は、ベール−ランバートの法則によって特徴付けられた光伝送及び光散乱条件と適合することが出来る同質構造であるので、試験管内(in-vitro)テストの標準計算法は、本発明の生体内(in-vivo)テストに相互関係がある。
脳トンネルからの赤外線エネルギーのスペクトル輻射線は、興味ある物質あるいは分析物のスペクトル情報に相当することが出来る。38℃の熱として照らされるこれらの熱放射は、3,000nmから30,000nmの波長領域を含むことが出来、更に正確には4,000nmから14,000nmの波長領域を含む。例えばグルコースは、グルコースの輻射特徴に相当する9,400nm帯域の光を強く吸収する。中赤外熱輻射線が脳トンネルによって放射されると、グルコースはその吸収帯域に相当する輻射線の部分を吸収するだろう。グルコースの帯域による熱エネルギーの吸収は、脳トンネル内の血中グルコース濃度に直線的に関連する。
BTTによって放射される赤外輻射線は、測定される物質の輻射特徴を含み、分析物濃度の決定は、脳トンネルから放射される赤外輻射線のスペクトル特性とその輻射特徴のための分析物の濃度とを関連付けることによって行われる。分析物濃度は、赤外輻射特徴の強度を検出強度から計算されることが出来、上記輻射特徴は、検出器によって電気信号を発生し、上記信号はマイクロプロセッサーに供給される。マイクロプロセッサーは、測定された分析物の輻射特徴の強度に従って分析物の濃度を蓄積するメモリーに連結されることが出来る。プロセッサーは、メモリーに蓄積された値に基づいて物質濃度を計算する。プロセッサーは上記検出器に操作上、連結され、上記プロセッサーは処理回路を含み、上記処理回路はコンピューターが読み取り可能な媒体を有し、上記媒体は脳トンネルからの赤外線スペクトルを分析物の濃度に相当する参照輻射線と比較するためにそこで具体化するコンピューターが読み取り可能なプログラムのためのコードを有し、メモリーは上記プロセッサーに操作上、連結される。脳トンネルからの赤外線スペクトルに相当する電気信号は処理回路に供給され、メモリーに蓄積された分析物の濃度に相当する脳トンネルからの赤外線スペクトルと比較される。赤外線スペクトルは望ましくは、近赤外輻射線あるいは中赤外輻射線を含む。
一つの実施例は、BTの血中あるいは組織中の分析物濃度を測定する装置及び方法を含む。一つの実施例は、BTTに放射線を向けた後、BTから放射される赤外輻射線のレベルを検出することを含む。
一つの実施例は、脳トンネルの表面からの中赤外輻射線のレベルを測定し、分析物の赤外輻射特徴に基づいて分析物の濃度を決定する装置を含む。輻射特徴は望ましくは、近赤外線あるいは中赤外線を含むスペクトルの赤外線領域内にあることが出来る。装置は、フィルター、検出器、マイクロプロセッサー、及びディスプレイを含むことが出来る。
光源を有する検出器は、脳トンネル領域の皮膚を照らすことが出来、上記赤外スペクトルに基づく分析物の検出のために、検出可能な赤外輻射線を発生することが出来る。脳トンネルからの検出可能な赤外輻射線は、測定される分析物の輻射特徴を含む。従って本発明の他の実施例は、脳トンネルに向ける赤外光を発生するための光源と、脳トンネルからの赤外輻射線を検出するように形成された赤外輻射線検出器と、上記検出器に操作上、連結されたプロセッサーと、上記プロセッサーはコンピューターが読み取り可能な媒体を有する処理回路を含み、上記媒体は脳トンネルからの赤外輻射線を分析物の濃度に相当する参照輻射線と比較するためにそこで具体化するコンピューターが読み取り可能なプログラムのためのコードを有し、上記プロセッサーに操作上、連結されたメモリーと、からなる分析物の非侵入測定のための装置及び方法を含む。脳トンネルからの赤外輻射特徴に相当する電気信号は、処理回路に供給され、メモリーに蓄積された分析物の濃度に相当する脳トンネルからの赤外輻射特徴と比較される。
スペクトルフィルターを含むLEDあるいはスペクトルフィルターを含まないLED、ダイオードレーザーを含む様々なレーザー、ネルンスト燈広帯域発光ダイオード、狭帯域発光ダイオード、ニクロム線、ハロゲン光、グローバー、及び赤外領域において最大出力を有するフィルターあり及びなしの白色光源等を含む様々な輻射線源が本発明で使用されることが出来る。輻射線源は望ましくは、測定に要求される十分な力と波長を有し、興味ある物質に相互に関係する高いスペクトルを有する。選ばれた波長領域は望ましくは既知の領域に相当し、興味ある物質の吸収帯域あるいは物質の輻射特徴を含む。装置は、中赤外光源、近赤外光源、遠赤外光源、蛍光光源、可視光源、電波などを含むあらゆる適した赤外光源でもよい光源を含む。
光源は、脳トンネル内の興味ある物質に向けられる上記光を有する興味ある帯域幅を提供できる。様々なフィルターが、興味ある物質に高く相関する選択的に一つのあるいはそれ以上の波長を通過するために使用されることが出来る。フィルターは、波長を選ぶことが出来、バンドパスフィルター、干渉フィルター、吸収フィルター、モノクロメーター、格子モノクロメーター、プリズムモノクロメーター、線形可変フィルター、円形可変フィルター、超音波光学チューナブルフィルター、プリズム及びあらゆる波長分散装置を含む。
輻射線は、光源から直接放射されることが出来、光学検出器によって直接集められ、あるいは輻射線は、光学繊維ケーブルを用いて配達され、集められることが出来る。界面レンズシステムは、例えば入射発散ビームから空間的平行ビームへのような、光線を空間的平行光線に変換するために用いられることが出来る。
検出器は、検出器を冷やす液体窒素、集積回路としての増幅器へ連結された直径400μmの光感受性領域を有する半導体フォトダイオードなどを含むことが出来る。光検出器は、伝送された光領域においてスペクトル感受性を持つ。光検出器は、減衰された反射輻射線を受け取り、輻射線を電気信号に変換する。検出器は、熱電対、サーミスター、及びマイクロボロメーターも含むことが出来る。
ここで用いられる分析物は、測定されるためのあらゆる特別な物質を記載する。赤外輻射線検出器は、赤外輻射線を登録することが可能なあらゆる検出器あるいはセンサーに当てはまる。適した赤外輻射線検出器の例は、限定されないが、マイクロボロメーター、熱電対、サーミスター、等を含む。結合された検出赤外輻射線は、例えばフーリエ変換のような手段を用いて分析物濃度に相当する波長に相互に関係づけられるかもしれない。
BTは、そこに存在する分析物の中赤外輻射特徴及び近赤外輻射特徴を提供する。BTからの赤外輻射特徴は、BT内の分析物の濃度に影響される。BT内に存在する分子の内の一つはグルコースであり、脳トンネルの自然な赤外輻射線に含まれるグルコースの自然な中赤外あるいは近赤外特徴は、グルコースの非侵入測定を許す。例えばグルコース、コレステロール、エタノール、等のようなある分析物の濃度変化は、分析物の濃度を測定するために用いられることが出来る脳トンネルの赤外輻射線の自然放出において増加あるいは変化を引き起こすかもしれない。
BTは、赤外輻射スペクトル内に電磁輻射線を放出する。BTによって放射される赤外輻射線のスペクトル特徴は、分析物の濃度と相互に関係づけることが出来る。例えばグルコースは、約8.0ミクロンと約11.0ミクロンの間の波長において中赤外輻射線を吸収する。もし中赤外輻射線がグルコースが存在する脳トンネルから通過あるいは反射したら、独特な輻射特徴が、減衰した輻射線あるいは分析物によって吸収されないそのままの輻射線から検出されることが出来る。脳トンネルに適用される(興味ある物質に含まれる)輻射線のある量の吸収は、結果として分析物の濃度の決定に利用されることが出来る輻射線エネルギーの量において計測できる減少となるかもしれない。本発明の一つの実施例は、血中のあるいは他の組織内の分析物濃度の非侵入測定のための方法及び装置を提供し、脳トンネルによって自然に放射される中赤外輻射線を検出する工程と、スペクトル特徴に相互に関連づけることによってあるいは分析物の濃度に相当する輻射特徴を有する検出された赤外輻射線の輻射特徴に関連づけることによって上記分析物の濃度を決定する工程と、を含む。方法はまた、脳トンネルからの自然に放射された赤外輻射線にフィルターをかけることによる検出前にフィルターをかける工程を含むことが出来る。グルコース測定の場合、フィルターをかけることは、約8,000ナノメーターから11,000ナノメーターまでの波長のみフィルターを通過することを許す。更に方法は、受け取った輻射線に基づいて電気信号を発生し、信号をプロセッサーに供給する赤外輻射線検出器を用いる検出工程を含む。中赤外輻射線検出器は、脳トンネルから自然に放射される中赤外輻射線を測定することが出来る。熱電対、サーミスター、マイクロボロメーター、例えばニコレット(Nicolet)によってMTCを冷却する液体窒素を含む様々な検出器が使用されることが出来る。プロセッサーは、スペクトル特徴あるいは分析物の輻射特徴を有する検出された中赤外輻射線の輻射特徴を解析する及び相互に関係づけるために使用されることが出来る。グルコースにとって、発生された輻射特徴は、約8,000nmから11,000nmの間の波長内にある。方法は、輻射特徴をグルコース濃度に相互に関係づけるプランクの法則に基づいた計算法を用いる解析工程を含んでも良い。方法はさらに、例えば視覚表示あるいは音声報告のような報告工程を含んでも良い。
化学感知のための多数の例示された実施例が提供されたが、本発明に従ってあらゆる他の感知システムが使用されることが出来ると考える。例えば、酸素分圧、二酸化炭素、PH、硝酸、乳酸塩、及び麻酔ガスを測定するために蛍光を使用する変換器も、吸光度、反射度、ルミネッセンス、複屈折などを含むあらゆる他の光化学センサーと同様に使用されることが出来る。
図4は、多数のセンサー及び/または検出器からなる測定部2006を示す他の望ましい実施例の斜視線図である。上記測定部2006に収容された一対の発光器−受光器2360と温度センサー2362とを有する測定部2006が見られる。一対の輻射線源−検出器2360は、望ましくはプレート2364に収容される。プレート2364は、あらゆる形状を有することが出来、典型的にかつ望ましくはプレート2364は、本質的に長四角形形状を有する。長四角形プレート2364は、少なくとも一つの発光器2366を一方の側に収容し、少なくとも一つの検出器2368を反対側に収容する。発光器2366は、少なくとも一つのワイヤー2372に結合され、検出器2368は少なくとも一つのワイヤー2374に結合される。ワイヤー2372、2374は、一対の発光器−受光器2360で始まり、測定部2006に沿って通り、アーム2004のマルチストランドワイヤー2382で終端する。ワイヤー部2382は、本体2002のワイヤー部2384で終端する。温度感知部2370は、本質的に円筒状であり、そのボディ2380内のワイヤー部2375(破線で示す)及び温度感知部2370の自由端2378に配置される温度センサー2362を収容する。温度感知部2370は、体温測定に発光器2366によって発生される熱が影響を与えるのを避けるために、一対の発光器−受光器2360に近接して配置され、望ましくは受光器2368の隣に配置される。ワイヤー2372、2374、及び2376は、望ましくは測定部2006を出る単一のマルチストランドワイヤー2385を形成する。ワイヤー部2382は、アーム2004上にあるいはアーム2004内に配置され、さらに本体2002上にあるいは本体2002内に配置される。温度センサー2362を収容する温度感知部2370の自由端2378は、望ましくは測定部2006の底面2386を超えて突き出す。測定部2006の温度感知部2370は、望ましくは柔軟な圧縮性の材料からなる。一対の発光器−受光器2360はまた、底面2386を超えて突き出すことが出来る。ワイヤー部2384は、処理回路、メモリー及びディスプレイ及び/または送信器に結合されていても良い。センサー、感知分子、及び検出器のあらゆる組み合わせが、測定部2006に収容されることが出来る。他の実施例は温度センサー及びグルコースセンサーと結合された心拍センサーを含む。測定部2006はまたさらに、例えばパルスオキシメーター法のような酸素飽和量を測定するための光学センサー及び酸素分圧を測定するための電気化学センサーを含む酸素センサーを含むことが出来る。あらゆる化学測定あるいは光学測定を有する温度、圧力、心拍を含むあらゆる物理測定のあらゆる組み合わせが使用されることが出来かつ予想される。
図5Aは、本体2002と、ワイヤーを収容する孔2001を有するアーム2004と、ワイヤーを収容するための孔2003を有する測定部2006と、からなる感知装置2000を示す他の実施例の斜視平面図である。
図5Bは、ワイヤーを収容するトンネル構造物2005と、ワイヤーを収容する2つの孔2007、2009を有するアーム2004と、例えばBT領域にセンサーを位置決めするために、アーム2004のよりよく柔軟な曲げ及び/または延びをさせるためのアコーディオン部のような調整可能な延長できるネック部2011と、を有する本体2002を示す感知装置2000の他の実施例の斜視側面図である。測定部2006は、円筒1999に入り、センサーで終端するワイヤー2013を有する円筒1999からなる。ワイヤー2013は、望ましくはテフロン(登録商標)チューブ内に収容され、上記チューブは、アコーディオン部2011に近接した孔2007でアーム2004を貫通し、第2孔2009でアーム2004の反対端に出る。
図5Cは、ワイヤー部2015を収容するトンネル構造物2005と、ワイヤー部2017を収容する2つの孔2007、2009を有するアーム2004を示す薄い金属シートと、を有する本体2002を示す感知装置2000の他の実施例の側面図である。温度測定のために、測定部2006は、上記円筒1999に入り、上記円筒1999の中央に沿って通り、温度センサー2010内で終端するワイヤー2013を有する絶縁性材料の円筒1999を含む。ワイヤー2017は、望ましくはテフロン(登録商標)チューブ内に収容され、上記チューブは、中央部内でアーム2004を貫通し、本体2002との交点のアーム2004の端部において出る。本体2002は、望ましくは金属あるいはプラスチックのやや剛直な上部部品2019と、ゴム、ポリウレタン、ポリマーあるいは他のあらゆる柔軟材料で作製された柔軟な低部部品2021との2つの部品を有する。ワイヤー部2015は、本体2002のトンネル2005内を通り、処理及び読み取りユニット2012で終端する。
図5Dは、本体2002と、ワイヤーを収容するための孔2007及び2009を有し、延長可能部2011を持つアーム2004と、測定部2006と、を示す図5Cの感知装置2000の平面図である。
図5Eは、望ましくは金属あるいはプラスチックの薄いシートであるやや剛直な上部部品2019及びゴム、ポリウレタン、ポリマーあるいは他のあらゆる柔軟材料で作製された柔軟な低部部品2021の2つの部品を有する感知装置2000の底面図である。ワイヤー部2017は、アーム2004にしっかりと固定され、上記アーム2004は、調節可能な延長できる部分2011を有する。測定部2006は、円筒1999の端部に配置されるセンサー2010を有する円筒によって示されるホルダー1999からなる。
図5Fは、望ましくは金属の薄いシートであるやや剛直な上部部品2019及びゴム、ポリウレタン、ポリマーあるいは他のあらゆる柔軟材料で作製された柔軟な低部部品2021の2つの部品を有する本体2002を示す感知装置2000の底面図である。ワイヤー部2017は、アーム2004にしっかりと固定され、上記アーム2004は、調節可能な延長できる部分2011を有する。測定部2006は、円筒1999の端部に配置されるセンサー2010を有し、上記円筒1999にワイヤー2013をしっかりと固定するのを容易にするためのスリット2023を有する円筒として示されるホルダー1999からなる。
図5Gは、本体2002と、使用するために曲げられたアーム2004と、2つの異なる高さの2つの水平面の絶縁性材料2027を有する測定部2006と、及び本体2002を出るワイヤー2025を示す感知装置2000の底面図の実例である。この実施例内のワイヤーは、さらされておらず、アーム2004内では完全に絶縁性ゴムによって被覆されており、測定部2006ではポリウレタンの円筒によって被覆されており、本体2002では、金属プレート2019と柔軟なクッションパッド2021との間にはさまれている。
図5Hは、鼻と眉の間の交点に位置決めされた測定部2006を有し、使用者2031に着用された時の感知装置2000を示す。本体2002はアーム2004に結合され、上記本体2002は、接着柔軟表面2021を介して額2033にしっかりと固定される。
図5Iは、使用者2035に着用された時の感知装置2000を示し、上記感知装置はばね能力を有するプラスチックアーム2004からなり、上記プラスチックアーム2004は鼻と眉の間の交点に位置する自由端にセンサー2010を有する。本体2002は、ディスプレイと同様に、電気回路、処理回路、動力源、及び送信器を収容しても良いヘッドバンドからなる。
図5Jは、使用者2035によって着用されるとき、分離出来る感知装置2450の2つの部品を示し、上記2つの部品、分離可能な感知装置は、(1)ばね能力を有するプラスチックアーム2454を含む保持装置2451と、(2)パッチ2462を測定するための安定な位置に保持する上記プラスチックアーム2454と共にセンサー2460を収容するパッチ2462と、からなる。更に良い安定性を確実にするために、パッチ2462は接着面を有しても良い。センサー2460は、パッチ2462の中心に置かれることが出来、アーム2452によって適合される圧力によって場所に保持される。アーム2454は、本体2452に結合され、典型的にヘッドバンド2456に搭載されて示されたが、本発明のあらゆる支持構造物と同様に、例えばプレート、眼鏡のフレーム、頭に着用する用具などあらゆる他の構造物が、アーム2454に結合された本体2452として使用されることが出来る。この実施例では、センサー2460は、パッチ2462内に配置される。アーム2454及び本体2452は、あらゆる電気部品あるいは電子部品を持たず、機械的ホルダーとして役立つ。反対に、アーム2454及び/または本体2452は、パッチ2462からワイヤーと結合するための電気コネクターを有しても良い。アーム2454の寸法は、感知装置2000のアーム2004として記載されている寸法と事実上同様である。アーム2454は、パッチ2462を鼻と眉の間の交点に位置決めするのを助ける。本体2452は、ディスプレイと同様に、電気回路、処理回路、動力源、及び送信器を収容しても良いヘッドバンドからなる。クッションパッド2458は、安定のためにアーム2454と連結されることが出来る。
図6は、鼻ブリッジ部品2502、位置調整可能なアーム2504及び測定部2506からなる鼻ブリッジあるいはクリップ感知装置2500を示す他の実施例である。鼻ブリッジ部品2502は、望ましくは2つのパッド2512、2514及び2つのパッド2512、2514に結合するブリッジ2520を含み、上記パッドは望ましくは接着面を有する。アーム2504は、鼻ブリッジ部品2502から分岐し、測定部2506で終端する。測定部2506は、実例としてセンサー2510を収容する例えば2つの水平面の段のある“ウエディングケーキ”形状のような2つの水平面の構造物2516として示される。アーム2504は、センサー2510をBT上にあるいはBTに近接して位置決めするために、眼窩の頂部の上方に向けられる。コードあるいはストラップ2518は、よりよい安定性と、頭にしっかりと固定されるために、鼻ブリッジ部品2502にしっかりと固定されていても良い。
図7Aから図92Fは、本発明の感知システム2400の望ましい実施例を示す。従って図7Aに関して、本発明の特別な支持及び感知構造物2400は、感知システム2400を例えば頭(図示せず)のような身体部分にしっかりと固定するために、本体2402(例えば眼鏡のフレーム、ヘッドバンド、ヘルメット、帽子等)、ここでは眼鏡のフレームとして図示される、を含む。感知システム2400は、望ましくは形状記憶合金あるいは変形可能で記憶を有するあらゆる材料で作られた位置調整可能なアーム2404を含み、ここではこのアーム2404の端部が、ワイヤー2419を介して電気的に本体2402に結合されるセンサー2410を収容する測定部2406で終端する。測定部2406内のワイヤー部2418は、圧縮可能な要素2422、望ましくはスプリングによって囲まれている。スプリング2422は、センサー2410に結合されている。使用時、スプリング2422は、皮膚に対して小さなへこみを形成するようにセンサー2410を押す。ワイヤー2418は、処理回路2422及び送信素子2424及び動力源2421を含む回路基板2420を収容する構造物2402と結合するために、ワイヤー部2419で終端し、望ましくはアーム2404内を進み、反対端で出る。測定部2406は、望ましくは外殻2407を含み、上記外殻は、望ましくはゴム状の材料からなる。センサー2410は、温度センサーを含むことが出来、上記センサーは望ましくは金属シートによって覆われており、その取り付けは熱伝達接着剤を用いて成し遂げられる。
本発明の眼鏡は、カンチレバーシステムの使用を含むことが出来る。本発明は望ましくは、眼鏡のフレームによって表される本体2402のひとつの端部に硬く保持されるアーム2404を含み、上記アーム2404は、センサー2410を収容する壁2407を有する測定部2406を含む自由端を有する。アーム2404の端部は、例えば典型的には加熱要素と同様に化学センサーだけでなく温度センサーも含む血中ガス解析器のようなあらゆるタイプのセンサーあるいは検出器を収容することが出来る。例えば光学感知、蛍光感知、電気感知、超音波感知、電気化学感知、化学感知、酵素的感知、圧電気、圧力感知、心拍感知、等のような様々な感知システムが本発明に従ってアーム2404の端部に収容できると考える。典型的に、限定されるものではないが、光検出器、フィルター、及びプロセッサーからなるグルコース感知システムが、アーム2404の端部に収容でき、センサー2410として働くことが出来る。同様に、光学手段などによって酸素飽和、グルコースあるいはコレステロールを検出するための、アーム2404の端部に収容された全く反対のあるいは並んだ発光器と光検出器の組み合わせは、本発明の範囲内である。
図7Bは、使用者2401によって着用された図7Aの特別な支持及び感知構造物2400を示し、望ましくは眉及び鼻の交点で、眉の下、目の上の脳トンネル2409において位置決めされた本質的に円錐形のような構造物を有する測定部2406を含む。測定部2406は、柔軟で、曲がった位置で示される位置調整可能なアーム2404に結合され、上記アーム2404は、身体部分に測定部2406をしっかりと固定するための感知構造物の本体として働くヘッドバンド2405に結合される。ヘッドバンド2405の中央2446は、電気回路、プロセッサー、動力源、無線送信器を収容する延長部2443を有する。ヘッドバンド2405は、分離できるレンズを有する眼鏡のフレームとして機能することが出来る。
図7Cは、眼鏡のフレーム2440の上部2438から分岐し、フレーム2440の中央部2446から延び、鼻当て2442の上に位置する、2つのアーム2434、2444を有する2元感知システムからなる本発明の特別な感知眼鏡2430の他の実施例を示す。アーム2434、2444は、眼鏡のフレーム2440のほぼ真ん中に位置する。アーム2434、2444は、測定部2436、2437に結合されるロッド2438、2439を収容する開口を含んでも良く、上記ロッド2438、2439は、アーム2434、2444内の上記開口内をスライドあるいは動くことが出来る。測定部2436、2437は、その外部端に典型的に温度測定センサー2410及び心拍測定センサー2411として示した、センサー2410、2411を収容する。フレーム2410の中央部は、動力源、送信器、及び処理回路を収容する貯蔵領域を有することが出来る。
図7Dは、本発明の特別な支持及び感知構造物2400−aの他の実施例を示し、眼鏡のフレーム2400−aと、レンズ2421−aと、鼻当て2423−aと、位置調整可能なアーム2404−a及び本質的に円筒形の様な構造物を有し、センサー2410−aに結合されるスプリング2422−aを収容する測定部2406−aとからなる。測定部2406−aは、アーム2404−aに結合され、上記アーム2404−aは、眼鏡のフレーム2400−aに結合される。スプリング2422−aは、測定部2406−aを超えてセンサー2410−aを突き出す。
図7Eは、感知眼鏡2480の測定部を表すホルダー2476内のセンサー2470と、感知眼鏡2480のフレーム2477から分岐する調整可能なアーム2474と、レンズの縁2482に沿って鼻当て2484の上部に配置されたLED2478と、からなるLEDを基にする感知眼鏡2480の底面図を示す望ましい実施例の写真であり、上記LED2478は、測定された生物学的パラメーターの値が通常領域から外れたときにLED2478を点灯させるように、フレーム2477内に収容されたプロセッサーと操作上結合されている。
図7Fは、無線感知眼鏡2490の測定部を表すホルダー2488内のセンサー2486と、感知眼鏡2490のフレーム2494から分岐する調整可能なアーム2492と、フレーム2494から鼻当て2498の上部に延びるハウジング2496と、からなる無線を基にする感知眼鏡2490を示す望ましい実施例の写真である。プロセッサー、動力源及び送信器は上記ハウジング2496内に搭載されても良く、センサー2486に電気的に結合されても良い。測定された生物学的パラメーターに相当する無線信号は、ハウジング2496内の送信器によって受信器へ送信される。
図93Aは本発明のパッチ感知システムの他の実施例を示す。従って図93Aは、(1)クローバーの葉形状2522内の薄くて大きな柔軟部、及び(2)センサー2528をしっかりと固定する、ボタンとして表される、厚くて丸い形状部2524の2つの部品からなるクローバーの葉形のパッチ2530を示し、上記ボタン2524は、大きくて下にあるクローバーの葉形状部品2522よりも厚い。センサー2528をしっかりと固定するボタン2524は、より薄い大きな部品2522へはり付けられる。パッチ2530の大きな部分は、薄い部品2522と、薄い部品2522と比較すると小さなサイズの部品からなるセンサー2528を保持するパッチ2530の部分と、からなる。センサー2528を保持する部分は、パッチ2530の下にある部分よりも小さくて厚い。大きな部品2522は、上記センサー2500を保持する部分よりも薄くサイズが大きい。センサー2528は、ボタン2524の側面部と大きな部分2522の平面の間でほぼ90°曲がっているワイヤー2526と結合される。ワイヤー2526は、ボタン2524に沿って通り、その後薄い部分2522に沿って通り、薄い部分2522を出る。センサー2528を保持するボタン2524は、薄い部分2522の表面を超えて突き出し、上記ボタン2524は、望ましくは本質的にパッチ2530の薄い下にある部分2524上に位置する。パッチ2530の薄い部分2522と厚い部分2524は共に、身体部分に面するパッチ2530の表面上に接着面を有しても良い。
図94Aから図94Bは、脳トンネル2532において動物2536のまぶた領域2538に置かれたセンサー2550を有する、動物に用いるための、本発明の支持構造物あるいは感知システム2540の他の実施例の実例を示す。動物BTT感知装置2540は、プレートによって表される本体2542と、上記プレート2542にはり付けられた位置調整可能な延長できるアーム2544と、上記アーム2544の自由端に配置されたセンサー2550と、を含む。アーム2544はプレート2542にしっかりと固定され、上記アーム2544は望ましくはスライド機構を有し、上記プレート2542は望ましくは溝2552を有し、プレート2542が動物2536の皮膚上に固定して位置する間、BTT領域2532上にセンサー2550を位置決めするように、アーム2544をこのようにプレート2542に関して動かせる。溝機構2552は、アーム2544を異なる位置に固着させる複数の固着部を持つ。アーム2544は、ワイヤー2546を通じて処理及び送信器ユニット(図示せず)に結合される。センサー2550は、望ましくは長四角形形状を有する。望ましくはセンサー2550あるいは例えばエポキシのようなセンサー2550の周囲の材料は、厚みが1mm〜6mmであり、最も望ましくは、厚みが2mm〜4mmであり、最も望ましくは、厚みが1mm〜3mmである。センサー2550は絶縁性材料、あるいはセンサー2550にセンサーが脳トンネルに入るように導くことを強いるあらゆる材料によって被覆されることが出来、上記他の材料は、センサー部の総体的な厚みを増加することが出来る。
プレート2542は、回路基板として働き、プロセッサー、無線送信器及び動力源を収容することが出来ると考える。代わりに、プレート2542は、更に結果を処理及び表示するために遠隔の受信器へ送信される信号を有する送信器及び動力源を収容し、あるいはプレート2542は、受動装置を含む遠隔の電磁気力のためのアンテナを保持する。電子装置、送信器、プロセッサー及び動力源が動物の皮膚の下に移植するための箱の中に収容されることが出来ると考える。この実施例では、プレート2542は、この箱によって置き換えられ、方法は、皮膚に開口を形成する工程と、アーム2544が望ましくは皮膚上面にあるままで、上記箱は皮膚の下に据え付けられる、皮膚の下にあるいは皮膚上面に箱を移植する工程と、を含む。さらに、センサーのよりよい安定性及び保護を提供するために、センサー2550の回りの皮膚を縫合する工程を含んでも良く、上記縫合は、脳トンネルの上部分の皮膚2554及び脳トンネルの下部分の皮膚2556をつかみ、上記皮膚2554、2556のそれぞれの端を縫い、上記縫い目はセンサー2550の右上に位置する。
図9Bは、望ましくは絶縁特性を有し、プレート2542の上面に搭載された多層保護カバー2558と、(層2558によってカバーされるため図示されない)センサーと、アーム2544と、ワイヤー2546と、からなる動物感知装置2540の他の実施例を示す。望ましくは、センサーとBTTの皮膚の間によりよい並置を形成するために、センサーの形の中に例えば木のような材料の硬い部品のような厚い支持物が、上記センサーの上面に配置される。
方法は、望ましくは接着剤あるいは接着表面を用いて、プレート2542の内部表面を動物の皮膚にくっつけることによってプレート2542を哺乳類の頭にしっかりと固定する工程と、センサー2550をまぶた領域2538のBTT2532上に位置決めする工程と、を含み、上記工程は望ましくは、センサー2550がBTT領域2532上に、あるいは近接するまで、プレート2542内の溝2552内のアーム2544をスライドすることによって完遂される。更なる工程は、アーム2544の自由端を曲げる工程と、センサー2550によってBTT2532に圧力を加える工程と、上記センサーによって信号を出す工程と、を含んでも良い。更なる工程は、電流を与える工程と、センサー2550によって信号を発生する工程と、を含む。他の工程は、上記信号を処理及び解析する工程と、上記信号の値を報告する工程と、を含んでも良い。同様の工程が、感知装置2000を適用するときに使用されることが出来るが、望ましくは人間の医療に用いる時は、位置決めにはスライド工程を含まない方がよい。
ここで図10Aに関しては、例えばBTT信号を例えば衣類のような衣装に搭載されたあるいは履き物と連結された警告手段と連結する工程のような生理学トンネルからの信号を連結する工程からなる本発明の他の方法及び装置が示される。あらゆるタイプの衣装あるいは衣類と同様に、スニーカー、滑り止めを付けた靴、スポーツシューズ、サンダル、ブーツ、等を含む履き物のあらゆる物品が本発明の範囲内であると考えられると考えるべきである。
従来技術は、例えば心臓の鼓動をモニターする胸のストラップからの心拍数の値を見るために腕時計を見るような使用者に運動の強さについて案内するための数値を信頼した。数字を見ることは、ストレス及び注意散漫を増加することを含む様々な不利があり、両方とも動作を減ずることを導くことが出来る。追加すると、人間の脳は、例えば数字のようなしるしを、特別な情報あるいは状態と関連づけて考えるように組織化され、脳が、例えば運動のための最適な心拍数の範囲外であることを意味する毎分100鼓動(beats per minute (bpm))という数字あるいは最適な熱の範囲外であることを意味する39.5℃という数字である場合の関連づけを完了するために、運動の集中力を少し減ずるかもしれない。数字を見ることは、焦点を合わせるために目の毛様体筋を使用することが必要であり、また例えば腕を安定して目と一直線にするように保持するように、ディスプレイを本質的に静止した位置に保持することが必要であるので、数字を見るために腕を保持することだけでも、貴重な動作の瞬間を運び去るかもしれない。追加すると45歳以上の人物は、老眼かもしれず、そのため眼鏡を使用しないと数字を見ることが困難であるかもしれない。従来技術のこれらの不利に反して、本発明は、例えば数字を読むためのような焦点を合わせるために目の毛様体筋を使用することを要求しない報告手段を頼みにする。本発明はまた、45歳以上の人々、老眼の人及び白内障の人ですら含む全ての年齢の人物によって使用されるのに適している。追加すると、本発明はディスプレイを本質的に不動の位置に保持することを要求しない。実際に本発明の報告手段は、望ましくは使用者に情報を提供する間中、一定に動いている。さらに、数字を読もうとすること及びその数字を生物学的状態に関連づけようとすることのような気が散ることがない。さらに、数字を見たり眺めたりする時におこる様なストレスの増加が無く、また数字を解釈する余分な脳の仕事もない。これら全ての有利な点は、本発明に従って報告手段として光源を用いることによって完遂され、上記光源は、生物学的パラメーターの値に従って情報を提供するように適合される。追加すると、例えば靴内の光源は、直接的に光源を見たり焦点を合わせなければならない被験者なしに、自然に人間の視野内にある。このことは、情報が自然に伝達され、使用者によって努力なしに受け取られることとなる。さらに後頭皮質を通る脳は、数字的刺激よりも視覚的刺激をよりよく理解するように適合されており、脳はまた、例えば147bpmあるいは38.9℃のような数字を記憶よりも、例えば黄色のLEDは潜在的な危険を知らせるというような視覚的刺激を記憶するように、よりよく適合される。さらに光源のような情報は、すぐに利用でき、数字でおこる関連づけの必要がない。追加すると、人間の脳は、例えば交通信号の緑、黄色、赤の光あるいは装置がつけられていることを示す電子装置のLEDのような視覚的刺激を認識し処理するように日常ベースで訓練される。従って本発明は、視覚的刺激と関連がある生物学的状況を工学と連結し、望ましくは数値の代わりに、報告手段として衣類、衣装アクセサリー、あるいは靴のような着用できる物品の上にあるいは着用できる物品の中に搭載されたLEDを含むそのような監視装置を開示する。
図10Aは、例えば温度、心拍のような生理学的信号と履き物との組み合わせを図解し、上記履き物は、信号の受信器として働き、また使用者に異常な生理学的な値を警告するために働く。この実施例は、例えばセンサーによって測定された生理学的値に従って起動される、LEDによって表される光源、振動、ブザー、スピーカーなど一つのあるいは複数の警告手段を有する履き物物品を示す。あらゆる数値を表示する必要が無く、使用者に例えば腕時計を見るような情報を探すことを要求することをしないで、使用者に努力なしに自然に生物学的パラメーターの値を知らせるために、あらゆる音が作り出されることが出来、あらゆる視覚的しるしが使用されることが出来ると考える。情報は使用者によって受動的に努力なしに獲得される。使用者の視野は、腕時計を見るために腕を保持するようなあらゆる余分な動きをしなければいけないということなしに、視覚的刺激を受け取ることを許す。運動レベルを測定する重要な観点は、本発明により視覚刺激あるいは音刺激によって表される数値範囲あるいは閾値(例えば高すぎるあるいは低すぎる)であるので、運動中の実際の数値は、第2次的に興味がある。生物学的パラメーターの値に相当するように光を照らすようにすることによって、使用者が表示された数字について考えなければならないことあるいはその後数字が決定された運動レベルとなるかどうか解析することなしに、すぐ応答する苦労のないやり方で、使用者は、運動レベルを導くように及び安全領域に居続けるように援助される。
温度及び心拍に加えて、例えば歩数計等の他の装置からの信号と同様に、酸素レベル、血圧、グルコースレベル、眼圧などのあらゆる他の信号が使用されることが出来る。追加すると、本発明の光に基づく報告手段は、例えば距離を示すためにあるいは速度計の場合は使用者に速度を示すために、LEDのような光源の起動を含むことが出来る。例えば使用者は、例えばマラソン中に、1000歩毎にあるいはマイル毎に点灯するように歩数計をプログラムすることが出来る。プログラムはまた、使用者が、使用者によって予め決められたある速度内で走っている時LEDを点灯するように適合される。この実施例では例えば、歩数計は、予め決められた速度あるいは距離に従って点灯されるようにプログラムされている青、緑及び赤の3つのLEDを持つ。例えば、青のLEDは、速度が6分/マイルより小さいと点灯し、緑のLEDは、速度が6マイル/分と7マイル/分の間の時、点灯し、赤のLEDは、速度が7マイル/分より大きいと点灯する。システムはまた、決められた速度あるいは距離が獲得されると点灯する光、あるいは代わりにプログラムされた速度や距離が獲得されなかった時に点灯する光を有する、汎地球測位システムあるいは速度及び/または距離を探知するための他のシステムを含んでもよい。
警告手段は、センサーから受信された信号が適当なレベル内にある時、使用者を警告する、あるいは信号が安全なレベル外にあるとき、使用者に警告する。例えば警告手段は、使用者に、例えば熱ショックタンパク質の形成を促進するために体温が理想的なレベル内である最適温度領域(OTZ)に使用者がいることを知らせる。OTZは、熱ショックタンパク質の形成を促進するために、例えば37.0℃及び39.4℃の間、更に望ましくは38.0℃の周辺、及びさらに望ましくは38.5℃の周辺で、39℃までの温度領域のような健康及び運動に適切なレベルと考えられる。OTZは、安全で、過熱することなしに最善の運動を導く温度領域を示す。燃焼は体温の上昇に反映される熱を発生するので、OTZの異なるレベルは、効果的に脂肪を燃やすことを導くことが出来る。同様に、最適心拍領域(OPZ)は、心臓の健康を増進するために最適な領域を示す。第2領域OPZ−Fは、脂肪燃焼を導くことが出来る心拍領域を示す。様々な最適な領域が使用されることが出来、また例えばフィットネス、持久力、心肺運動、心臓血管改善フィットネス、脂肪燃焼等のような興味ある最適領域に従ってLEDを点灯するようにプログラムされることが出来る。
履き物あるいは衣類の警告手段は、望ましくは例えば使用者の温度領域、あるいは心拍のような生物学的パラメーターの値に従って点灯される1セットの光を含む。本発明の1つの態様は、履き物及び/または衣装からの光が目に見えるようにする及び/または履き物及び/または衣装からの音を聞くようにすることによって、最適領域内の肉体の運動を使用者が続けるのに役立つ、相互作用する履き物あるいは衣装を提供することを含む。LEDアレイは、例えば履き物の上部あるいは胸を覆う衣装の部分あるいは四肢下部の正面部分のような簡単に目に見ることが出来る履き物あるいは衣類の部分に搭載される。あらゆる頭に着用する用具も、肉体運動中に簡単に目で見える場所に搭載されたLEDのアレイと共に使用されることが出来ると考える。運動レベルに関する情報は、その後、努力なしの自然な方法で獲得される。光アレイは努力のレベルを示すことが出来、使用者が計画された活動のための最適な領域内にあるかどうかを示すことが出来るので、望ましい実施例では、特別な数は必要でない。例えば靴の舌皮あるいは靴の上部分に搭載されたLEDのアレイは、例えば心拍レベル、酸素レベル、血圧レベル、あるいは温度レベルのような生物学的パラメーターのレベルを示すために、あるいは身体内に存在する薬物あるいはあらゆる分析物のような化学物質の存在を確認するために、ある方法で照明し、あるいはある連続でパッと光る。
一つの実施例では、LEDアレイは、靴の上部分あるいは舌皮に搭載され、上記LEDは、生理学的パラメーターをモニタリングするセンサーに連結された送信器から受信する電気信号に基づいてLEDアレイを制御、運転するプロセッサーに電気的に結合されている。プロセッサーは、操作上、受信器に連結され、上記受信器は、生理学的パラメーターあるいは例えば環境温度、湿度、風などのような環境パラメーターを含むあらゆるパラメーターをモニタリングする上記センサーからの信号を受け取り、上記センサーからの上記信号は、望ましくは無線で履き物内の受信器へ送信される。他の実施例では、例えば血流量、温度、心拍、及びあらゆる他の生理学的パラメーターのような生理学的パラメーターのためのセンサー及び/または例えば環境温度、湿度、紫外線、風などのような環境状態を検出するためのセンサーを含むセンサーは、靴内に配置される。これらの実施例では、光源もまた靴内に配置され、上記光源はセンサーと合体させることが出来るので、遠隔的にセンサーを配置するような信号を送信する必要はない。プロセッサーは、望ましくはOTZ及び/またはOPZにいる使用者には例えば緑色のLEDを点灯するようなことに従ってLEDをある一定時間点灯するように働く。代わりに処理回路は、温度あるいは心拍が高すぎることを使用者に知らせるために赤のLEDを点灯し、あるいは温度あるいは心拍が低すぎることを使用者に知らせるために青のLEDを点灯し、あるいは、あらゆる色あるいはLEDの数を包含するあらゆるそれらの組み合わせを点灯する。
センサーに連結された送信器からの信号は、靴あるいは衣類内の受信器に送信され、上記信号は、上記靴あるいは衣類内のLEDを点灯、あるいはスピーカーを運転する。例えば、BTTサングラスによって、心拍及び温度をモニタリングされる人間の患者が、上記BTTサングラスからの無線信号を上記使用者によって着用された靴内の受信器へ送るとき、上記信号が最適温度領域及び最適心拍領域に相当していると、上記信号は温度も心拍も理想的なレベルであることを示すために、2つの緑のLEDが靴内で点灯することを引き起こし、靴に最適領域という音を作らせる。使用者に苦労なく自然に生物学的パラメーターレベルを知らせるために、あらゆる音が作られることができ、あるいはあらゆる視覚的しるしが使用されることが出来ると考える。従って受け取られた信号が使用者が熱すぎ、心拍が高すぎることを示すと、例えば熱損傷を避けるために、その後Coca−Cola(登録商標)のロゴあるいはPepsi−Cola(登録商標)のロゴを示すしるしが点灯し、使用者に何か液体を摂取すべき、及び水和されるべきであるであることを示す。同様に、高い温度を示す信号は、靴あるいは衣装内のスピーカーに“水”“Coke(登録商標)の時間です”“Pepsi(登録商標)の時間です”等の音を生みださせることが出来る。BTT装置によって心拍のモニターをするほかに、従来の心拍検出のための胸部ストラップを含む心拍検出のためのあらゆる他の装置が使用されることが出来、上記モニタリング装置は、光、スピーカーなどを運転するために、信号を靴あるいは衣装に送信する。生理学的パラメーターをモニタリングするあらゆる装置からのあらゆる信号が使用されることが出来るとも考える。従って、グルコース、眼圧、薬物レベル、コレステロール等をモニタリングする装置は、信号を履き物あるいは衣装に送信することが出来、例えば低いグルコースレベルを示すLEDを点灯させ、スピーカーに“低糖−ジュースを飲め”の音を作り出させ、あるいは生理学的値を示すために靴あるいは衣装内に投薬名を点灯させる。それゆえ糖尿病患者が本発明の生物学的光―音システムの使用者であった時、及び使用者がグルコースをモニタリングしていると、靴、衣類あるいはアクセサリー内に“インシュリン”という言葉が点灯され、そのため使用者は糖分レベルが高すぎることを知る。
RF受信器、動力源、プロセッサー、LED及びスピーカーを含む、ここではモジュールあるいは生物学的モニタリング電子装置−LEDモジュールとして示されるハウジングが取り外し可能に靴あるいは衣装に取り付けられることが出来る、あるいは永久に靴あるいは衣装に搭載されることが出来ると考える。例えば、靴の舌皮内のポケットのような靴あるいは衣装のポケットが、生物学的モニタリング電子装置−LEDモジュールを収容するために使用されることが出来る。一あるいは複数のモジュールを靴あるいは衣装にしっかりと固定するためのあらゆるポケットあるいは他の手段が予期され、使用されることが出来る。例えば2つのモジュール、BTTサングラスからの温度をモニターする1つは、フックアンドループファスナー(例えばVelcro(登録商標)のような)によってシャツにしっかりと固定され、一方胸部ストラップから心拍をモニターする第2モジュールは、靴の舌皮内のポケット内に配置される。BTTサングラスが、使用者に温度レベルを知らせるために温度信号を送信するとき、シャツにしっかりと固定されたLEDが点灯する。同様のことが胸部ストラップからの心拍信号によって点灯する靴内のLEDにおこる。
ここで、図10Aに関すると、モジュール2610を収容するための例えばポケットのようなハウジング2606を有する舌皮2604を含む上部2602を有する靴2600が見られ、上記モジュール2610は、動力源2612、無線受信器回路2614及びLEDの運転者として機能する無線受信器回路2614に操作上連結される少なくとも一つのLED2620を含む。モジュール2610は更に、プロセッサー2616及びスピーカー2618を含むことが出来る。モジュール2610は、望ましくはプラスチックあるいはあらゆる耐水性材料からなる。モジュール2610は、靴2600の舌皮2604内に搭載されて記載されるが、モジュール2610は、あらゆる靴のあらゆる部分に及びあらゆるタイプの靴内に搭載されることが出来ると考える。更にモジュール2610は、光学繊維へ結合された靴のある位置に搭載された電子装置あるいは靴内の第2の位置に搭載されたLEDを含むことが出来ると考える。例えば、バッテリー、無線受信器及びコントローラーは靴のかかと内の空洞に収容され、かかと内の上記電子装置及びバッテリーは、ワイヤーを通じて靴の舌皮内のLEDへ結合され、あるいは靴の底の電子回路は靴の正面部分に位置する光学繊維に結合されることが出来る。LED、光学繊維、例えば光の棒、蛍光性光のような化学発光源等を含むあらゆるタイプの光源が使用することが出来る。光源及びスピーカーの位置は衣装あるいは靴のあらゆる部分を含み、望ましくは光源は人間の自然な視野内に配置される。靴で記載された全ての装置は、衣装あるいは衣類にも使用されることが出来ると考える。
モジュール2610は、靴が使用される時の圧力の適用によって起動されることが出来るスイッチ2622を含むことが出来、あるいはモジュール2610は手動で操作されるスイッチを含むことが出来る。モジュール2610は、自動的にモジュール2610の受信システムを起動させるあらゆるタイプの慣性ベーススイッチを含むことが出来る。従って靴が使用されないとき、あるいは圧力ベースのスイッチが靴の受信システムを起動しないとき、自動的に止まる。付け加えると、靴の受信システムが例えば10分間のようなある一定時間の間、信号を何も受信しないと、その後、靴の受信システムはまた自動的に止まる。自動的に靴を付けたり、とめたりするこのような装置は、バッテリーの力を節約させ、及び/または本発明のシステムを使いやすくする。使用者が生物学的パラメーターの実際の数値を知りたい時は、センサーに連結したモニタリング装置に位置するスイッチは起動されることが出来、あるいは靴あるいは衣装内の第2スイッチが起動されることが出来、及び靴あるいは衣装内あるいはモニタリング装置内に数値が表示されることが出来る。この実施例では、靴あるいは衣装あるいはモニタリング装置は数値ディスプレイを含むことが出来る。例えば使用者によって要求されれば、BTTサングラスはレンズに数値を表示するように適用されることが出来ると予期される。
図10B−1では、心拍及び温度測定のための本発明の概略図が示され、心臓の鼓動を検出するための胸ストラップとして表わされる心拍数モニタリング装置2624、体温を検出するための眼鏡として表される温度計2626、LEDからなるロゴ2628を有する靴2630を含む。ロゴ2628は、図95B−2に拡大図が示され、第1LED2632及び心拍数領域に相当する第2LED2634を示し、上記第1LED2632は遅い心拍数を示す信号に連結しており、上記第2LED2634は早い心拍数を表す信号に連結される。心臓モニタリング領域に連結されるLED2632、2634の他にも、第3LED2636は、体温領域に相当し、上記LED2636は、例えば高体温のような安全でない体温レベルを表す信号に連結される。
いくつかの運動プログラムが本発明で実施されることが出来る。相応の運動強度を獲得するために、使用者は情報を眼鏡や胸ストラップ装置のようなモニタリング装置に入力するキーパッドあるいはボタンを用いることが出来、反対に使用者は情報を受信するように適合された靴に情報を入力することが出来、上記情報は年齢、体重、身長、運動目標などを含む。プロセッサーはその後、受信された信号及び運動目標に従ってLEDを点灯させるであろう、各人の運動目標のための最適体温領域及び最適心拍数領域を計算することが出来る。例えば40歳、身長1.80m、体重95kg、脂肪を燃やす(体重減少)ことを目標として長いトレーニング(45分より長い)をやりたい使用者がプロセッサーに供給される情報を入力する。プロセッサーは操作上、運動目標と使用者データに関係するOTZ及びOPZを蓄積するメモリーに連結される。例えば使用者データによれば、OTZは38.1℃及び38.5℃の間であり、OPZは117鼓動/分(bpm)及び135bpmの間であり、それは最適心拍が117と135bpmの間であることを意味する。望ましいOPZの計算方法は、年齢から220を引き去ること、これは180を規定し、及びその後使用者及び運動目標に基づいてOPZの数字(180)のパーセンテージを計算すること、この例の場合65%と75%の間である、を含む。
プロセッサーは操作上、LEDに連結され、典型的な実施例では、温度計眼鏡2626からの温度信号が38.5℃より高い温度に相当すると、LED2636は高体温を示すように照らされ、使用者が彼あるいは彼女のOTZから外れているので、例えば水和の必要がある、あるいは運動強度を下げる必要があると解釈する。同様に心臓モニタリング装置2624からの心拍信号が、一番低い心拍数の目標である117鼓動/分よりも小さい心拍数に相当すると、プロセッサーは従って運動目標のためには遅い心拍数であると示し、照らされるLED2632を点灯する。心臓モニタリング装置2624から受信された信号が一番速い心拍数の目標である135bpmよりも早い心拍数に相当すると、LED2636が点灯され照らされる。
Tを印す2つのLEDとPを印す2つのLEDからなる4つのLEDを有する他の実施例を考えると、体温が38.1℃より下がると、“Tを印す黄色のLED”が照らされ、OTZには低い温度であることを示し、38.5℃より高ければ“Tを印す赤色のLED”が照らされる。心拍が117bpmより遅いと“Pを印す黄色のLED”が照らされ、心拍が135bpmより速いと“Pを印す赤色のLED”が照らされる。
本発明に従って心臓モニタリングのための典型的な計算法が図10C−1に示され、望ましくは心臓モニタリング装置2624から無線で受け取る“心拍数信号の獲得”ステップ2640を含む。ステップ2642はその後、この実施例では117bpmより遅い心拍数として図示される“心拍数が目標最低心拍数より遅い”かどうかを決定する。もしYESなら、その後ステップ2644は、低い心拍数を示すために、LED2632を点灯し、その後、心拍数信号を獲得するためのステップ2640におけるプログラムに進む。もしNOなら、その後ステップ2646はこの実施例では135bpmより速い心拍数として図示される“心拍数が目標最速心拍数より速い”かどうかを決定する。もしYESなら、その後ステップ2648は、速い心拍数を示すためにLED2634を点灯し、ステップ2640へ進む。もしNOなら、その後処理は継続し、プログラムはステップ2640へ進む。同様に図10C−2は、本発明に従った体温モニタリングのための計算法を示す。ステップ2650は体温レベルを獲得し、及びステップ2652は、この実施例では38.5℃より高い体温として図示される“温度が目標最高温度より高い”かどうかを決定する。もしYESなら、その後ステップ2654は、高い温度を示すためにLED2636を点灯し、その後ステップ2650へ進む。もしNOなら、プログラムはステップ2650へ続き、処理は継続する。
本発明は、生物学的パラメーターを検出及び送信し、送信された信号を靴あるいは衣装に結合された受信器と共に受信し、受信された信号を処理し、生物学的パラメーターの値を決定し、その値に基づいて光源を点灯する方法を含む。更なる工程はスピーカーを起動することを含んでも良い。他の工程は数値を表示し、他の装置に信号を送信することを含んでも良い。
プログラムは順々にされることが出来、例えば酸素レベル及び消費、グルコースレベル、血圧、乳酸レベル、熱ショックタンパク質、及びあらゆる他の生物学的パラメーターのような、あるいは例えば環境温度、湿度、風速などの環境パラメーターのような他のパラメーターを含むことが出来ると考える。これらのパラメーターの全ては、例えば本発明のLEDシステムのような本発明の報告手段を用いて報告される。従って本発明の更に他の実施例では、複数のLEDアレイが提供される。例えば最初のLEDアレイは一つのパラメーター(例えば心拍)を検出し、上記LEDアレイは、第2パラメーター(例えば温度)を測定する第2LEDアレイから分離され、そして第1、第2LEDアレイの両方は第3パラメーター(例えば環境湿度)を測定する第3LEDアレイから分離される。それぞれのLEDグループは、それぞれの特定のLEDアレイに結合する分離された送信器からの信号によって点灯されることが出来る。
それぞれのLEDは、生理学的状態を示すしるしと共に印されることが出来るとも考える。従って生理学的状態を報告するために、一つのLEDは例えば“高温”及び/または“速いHR” 及び/または“遅いHR”という言葉を持つことが出来る。さらにスピーカーあるいは音声合成装置は含まれることが出来、例えば“高温”及び/または“速いHR” 及び/または“遅いHR”という音声を製造するために付随して起動される。生物学的パラメーターの異なるレベルを示すために、様々な色のLEDが使用されることが出来るとも考える。例えば緑のLEDは、130bpmより遅い心拍数を表し、黄色のLEDは、130bpmより速く170bpmより遅い心拍数を表し、赤のLEDは、170bpmより速い心拍数を表す。棒の列もまた使用されることが出来、一本の棒は130bpmより遅い心拍数を示すために照らされ、2本の棒は170bpmより遅い心拍数を示すために照らされ、3本の棒は130bpmより速い心拍数を示すために照らされる。本発明は更に生物学的パラメーターをモニターする装置と、靴あるいは衣装とを含むキットを含む。キットは更に使用説明書を含むことが出来る。例えばLEDのような照明装置は、照明光の色の交換可能な選択を許すために、取り外し可能であることも出来る。
ここで図10Dを参照すると、BTT送信システム2656、心拍数送信システム2658、及び靴受信システム2660を含むブロック図が概略的に図解される。BTT送信システム2656は、BTTセンサー2662(例えば温度センサー)、体温演算法を含むプロセッサー及び処理回路2664、送信器2666、アンテナ2668及びバッテリー2670を含む。心拍数送信システム2658は、心拍数センサー2672、心拍数演算法を含むプロセッサー及び処理回路2674、送信器2676、アンテナ2678及びバッテリー2680を含む。心拍数送信システム2658は、例えば胸ストラップに収容されることが出来る使用者の身体に貼り付けられた電極と送信器とからなるシステムを含むことが出来る。心拍数モニタリングシステム2658は、リストバンド、ヘッドバンド、頭に着用する用具、あるいは心拍数をモニターするためのあらゆる他の手段、あるいは使用者の心拍数を検出するように適合された用具もまた含むことが出来る。靴受信システム2660は、受信器2682、プロセッサー及びディスプレイコントロール回路2684、アンテナ2686及びLED2688、2690、2692を含み、上記LED2688、2690、2692は、上記した異なる生理学的状態に相当する。従ってLED2688、2690、2692はLED2632、2634、2636の機能に相当することが出来る。各システム2656、2658、2660は、必要な機能を果たすために、スイッチ、電気的接続、及び他の集積回路を含むことが出来ると考える。センサー2662、2672は靴受信システム2660に送信される電気信号を発生する。送信システム2666、2676から受け取った信号に応じて、プロセッサー及びディスプレイコントロール回路2684は、閃光を含むある一定時間の間、1あるいはそれ以上のLEDを点灯させても良い。LEDの光の列及び閃光の本質的なあらゆる組み合わせが、受信された信号に応じて採用されることが出来る。本発明のシステムは、生物学的パラメーターのレベルが特定のLEDを照らすことを通じて示される新しい方法を提供する。生物学的パラメーターの値に相当して光を照らすことによって、使用者が表示された数字について考えることなしに、その後、数字が決定された運動レベル及び/または安全レベルとなるかどうか解析せずに、すぐに応答する努力しない方法で使用者は運動レベルを導かれ、安全な領域のままにいることを援助される。
他の受信装置が予期され、本発明から利益を得ることが出来ると考える。例えば運動器具は信号を受信することが出来、上記器具内に搭載されたLEDのアレイは使用者が数値に頼らなければならないことなしに運動状態及び生物学的パラメーターの値を使用者に示す。予期される他の装置は、生物学的パラメーターのレベルに基づいて点灯される、少なくとも一つのLEDを掲載したリストバンドを含み、上記リストバンドはレベルを検出し、少なくとも1つのLEDを通じてそのレベルを報告する。この実施例では、リストバンドは心拍を検出することが出来、そのため検出及び報告機能が同じ装置内で完遂するので、無線送信の必要がない。同様に胸ストラップは、心拍レベルを示すために、1つあるいはそれ以上の光源を持つことが出来、上記胸ストラップは、LEDの閃光をも見やすくするために、望ましくは衣服の一部であるか、薄いシャツの下にある。他の実施例では、心拍数をモニターする胸ストラップは、数値の音声報告のための、あるいは例えばOPZあるいはOTZのような運動最適領域を報告するためのスピーカーを含むことが出来る。腕時計は、OPZ及びOTZあるいは生物学的パラメーターのあらゆる他の最適値を示すように照らされる1セットの光を含むことが出来るとも考える。なお、領域及び閾の平均値もまた計算されることが出来、これらの平均値への達成を示すようにあるいは例えば平均心拍数値のような平均値外であることを示すようにLEDが点灯されることが出来る。フィードバックのために光を照らすのに加えて、使用者が選べば、即時音声フィードバックがトレーニング中、上記使用者に例えばマイル数のような里程標を警告することが出来ると考える。靴あるいは衣装は、取り外し可能な取り付けられたモジュールとして働くことが出来るモジュール2610を認めるクリップを含んでも良いことも予期され、そのため使用者はモジュール2610を一つの靴から取り外し、同じモジュール2610を衣装の中にあるいは上にまたは他の靴の中にあるいは上に挿入することが出来、そのためクリップを有するあらゆる靴または衣装はモジュール2610として使用できる。
従来技術で接触センサーを用いる基本的に2つのタイプの温度計プローブがあり、1)一つは、測定される対象の内部に挿入される、食物温度計及び例えば口中温度計の体温計のような内部温度を測定するもの、及び2)2つめは、例えばグリルの温度を測定するような表面温度を測定するためのものである。従来技術に反して、本発明は内部温度測定と表面温度測定の両方に特徴がある同じ温度計プローブを結合する新しい方法及び装置を教示し、そのような装置は脳トンネルの温度を測定するのに必要である。
例えば口中/直腸体温計のような、従来技術の内部温度測定のための温度計プローブは、金属キャップあるいは熱伝導性の良い他の材料によって覆われた温度センサーを有する。従来技術の体温計の先端は、金属あるいはセラミックスなどの熱伝導性材料から作られ、先端が金属製のキャップによって囲まれた温度センサーを含む。従来技術に反して、本発明は、温度センサーが絶縁性材料によって囲まれる温度計を教示する。従来技術と区別して、本発明の温度計は、温度センサーを囲む金属あるいはあらゆる導電性材料がない先端からなる。本発明の温度計の先端の側面は、絶縁性材料からなり、そのため先端の側面は少なくとも一つの絶縁層を有する。付け加えると、本発明は、金属性の先端に代わって温度センサーを収容する絶縁性の先端を含む新しい温度感知先端と特殊化された寸法を連結する。
表面温度を測定する温度計プローブは、測定される表面だけに関係し、プローブの大きな範囲の絶縁性及び熱移動を増加する金属性カバーを要求しない。基本的に従来技術のこれらの表面温度計プローブは、プローブの端部に熱電対を有し、上記端部は剛直であり、硬い材料で作られる。
本発明の設計は、内部温度及び表面温度を同時に測定することを達成させる。正確な表面温度を獲得するために、BTTセンサーは、プローブの端部において完全に絶縁体によって囲まれる。内部温度を測定するために、センサーはトンネルの中に入らなければならず、皮膚にくぼみを付ける。BTT領域及び皮膚の特性のために、プローブがトンネル内に押し込まれると、むしろ重要なへこみが出来、そのことは皮膚に先端を取り囲ませて取り巻かせ、皮膚が冷たいので熱センサーの温度に影響を及ぼす。これを防ぐために、本発明のプローブはセンサーの上に絶縁性材料のむしろ長い領域(長さ)を持ち、プローブの先端のまわりに熱伝導性材料はなく、さらに上記した特別な寸法を有する。追加すると、BTTの皮膚の特殊化された幾何学に適合させるために、本発明の絶縁性材料は、先端において柔軟で、望ましくは圧縮性の絶縁材料からなる。本発明に反して、従来技術のプローブは、BTTの皮膚のような不定型な表面ではなく、硬く及び/または平坦な表面を測定するために使用されるので、従来技術は先端において硬い材料が使用される。付け加えると、BTTの幾何学は自然ではくぼんでいるので、本発明のプローブの先端の望ましい実施例は、本質的に凸状である。さらにプローブの先端は、1またはそれ以上のセンサーを含んでも良く、望ましくは複数のセンサーが本質的に凸状の表面に配置される。
プロセッサーのプログラミングは、全てのセンサーの中で最も高い温度を選択し、最も高い温度を有するトンネルの主な入り口点における温度を読むことを促進する。望ましくはプローブの先端あるいはプローブの測定表面は、上記表面にセンサーと絶縁性材料の両方を有し、上記プローブは、本質的に円筒形である。プローブの先端に配置される本発明のセンサーは、上記センサーの頂部及び上記センサーの側面の回りの両方とも絶縁性材料によって取り巻かれる。本発明のセンサーは望ましくは、上記センサーを覆うあらゆる材料なしにプローブの先端がさらされる。従来技術の硬い絶縁性材料に反して、本発明のセンサーは柔軟な絶縁性材料に囲まれている。プローブは望ましくは棒状の手持ちの形状を使用する。表面測定温度計内で用いられるようなプローブの先端を支持するために硬い材料を用いる従来技術に反して、本発明は、そっくりそのまま温度センサーの回りに柔軟な材料をもっぱら用い、金属製のあるいは硬い材料はセンサーに近接しておらず、またセンサーの先端から4mm以内に配置されておらず、この材料はボディ2020を含む様々な実施例で図解されている。本発明のプローブの先端の形状は、眉及び鼻の下で、眉及び鼻に近接するBTT領域の形状に適合され、その形状を取るように、さらに明確には鼻とまぶた領域による眼窩の頂部にそろうように設計される。従来技術は、内部温度を測定するように設計されていなかったので、先端の回りにはほんの少しの絶縁性材料しか有しない。従来技術に反して、本発明は、センサーをトンネルに入れる間、プローブを取り囲むかもしれない皮膚の温度を避ける必要性があることによって、かなり大きな量の絶縁体が使用される。プローブの先端の材料の望ましい長さは、上記絶縁性材料は環境に面しており、3.5mm以下であり、望ましくは5mm以下であり、最も望ましくは10mm以下である。先端の絶縁性材料は望ましくは、他のあらゆる材料によって覆われていない。本発明の温度計プローブは独特で、貫通測定温度計及び表面測定温度計の両タイプの温度計の特徴を有する。本発明の温度計の先端は、望ましくは変形可能な材料を用い、測定される表面に適合する。プローブの先端は、測定される領域の外形をとり、そのためあらゆる環境温度から遮蔽され、トンネルのまわりの囲まれた皮膚組織が温度要素に触れることを防ぐ。望ましくは孤立する絶縁性材料はプローブの先端を支持するものであり、上記材料は望ましくは、ばね特性を有する圧縮性材料である。ここで言及した形状は、測定部及び図11V−1から図12M−2を含む本発明の様々な実施例内に記載される。
更に、本発明は温度などの生物学的パラメーターを測る為の新しい方法、装置を教示している。図11に示す様に、本発明は、例えば、PDA、手に持てる計算機、卓上型コンピューター、ノートブック型コンピューター、或いは、スクリーンにタッチさせる機能用のロッド(スタイラス)を用いるあらゆる電子装置のような電子装置2702とこれと連携するインテリジェント・スタイラス2700を教示している。本発明の装置は、ここではタッチスクリーン・スタイラスで代表したインテリジェント・スタイラス2700、或いは、電子装置2702のスクリーンにタッチするあらゆるロッドを含んでいる。スタイラス2700の一端2706にはセンサー2704が収容されている。この端はスクリーンにタッチする端とは反対側にあり、ここでは、この端2706をスタイラス2700の感知端という。スタイラスの他端2708は、今後、スタイラス2700のタッチ端と言う。スタイラス2700と電子装置2702を接続させる為に、ワイヤー2710をスタイラス2700の上、または、内側、望ましくは、スタイラス2700のボディ2712の内側に配線する。ワイヤー2710の自由端はセンサー2704と接続し、他端はスタイラス2700から外へ出て、電子装置2702と接続している太目の外部ワイヤーと接続している。ワイヤー2710はスタイラス2700の中央部2716から外へ出るのが望ましい。先行技術では、ワイヤーはロッドの中間部ではなく、ロッドの端、または、先端から外へ出ていた。ワイヤーがロッドの中央部から出ている本発明の新しい配置では感知端2706、タッチスクリーン端2708の両端が自由になり、タッチ端2708は電子装置2702のスクリーン2718にタッチでき、センサー2704を有する感知端2706は測定の為に体に触れることが出来る。
電子装置2702は、センサー2704が得た信号の数値を表示する表示ボックス2720、測定している信号の蓄積値を表示するウインドウ部2722、電子装置2702とスタイラス2700を接続するワイヤー2714、更に、望むらくは、患者の識別名などの利用者の情報を表示するダイヤログボックス2724、プロセッサー2726、電源2728を有するタッチスクリーン2718から成る。電子装置2702を個人用デジタル補助装置( Personal Digital Assistant, PDA)として使う場合には、PDA用の従来のキーパッド2730を持っているのが望ましい。
図11Aは先行技術に関するもので、体内温度計の様な体温測定装置用の接触感知端2734を持ったロッド(rod)2732を示す。この感知端2734は大きな熱伝導性を有する金属、または、他の材料でできている。ロッド2732の先端2734にあるセンサー2745は熱伝導性の大きな材料2735で覆われている。この先行技術の先端部2734も硬い材料でできている。更に、この先行技術の金属、または、熱伝導性の材料で覆われた温度計先端部は、熱伝導性材料の寸法として10mm以上を有している。
この先行技術に対して、図11Bは本発明の特殊な温度測定装置2760を示す。温度センサー2736を持った感知端2740を有するロッド2742は絶縁性材料2738で囲まれている。この絶縁性材料2738は熱伝導性の小さい材料である。ロッド2742は本体2752に結合しており、本体2752はマイクロプロセッサー2754、バッテリー2756、表示部2758を持ったプリント回路板を有している。温度センサーを持った感知端2740は低熱伝導性材料2738でできている。本発明の温度計のロッドの感知端2740は温度センサー2736と低熱伝導性材料2738を組み合わせている。温度センサー2736は絶縁性材料2738に囲まれているが、温度センサー2736の感知面2746だけは絶縁性材料2738でカバーされていない。感知端2740の外側面2744は絶縁性材料2738でできている。温度センサー2736は絶縁性材料2738で囲まれている。この絶縁性材料2738は、測定中、体、または、皮膚に接触し、センサー2736を支持している外部感知面2748、感知面2748に対して基本的に垂直な外側面2744、それに、ロッド2742の内部に向いている内面2750とを持っている。図11−Cはセンサー2736と絶縁性材料2738を示す図11−Bのロッド2742の感知端2740の模式斜視図である。絶縁性材料2738は外部感知面2748と外側面2744を有している。絶縁性材料2738の外部感知面2748の最長寸法部の最大寸法は20mm以下が望ましく、より望ましくは15mm以下、最も望ましくは10mm以下、更に最も望ましくは8mm以下である。温度センサー2736の最長寸法部の最大寸法は、脳トンネルの主な入口点、一般入口点への適合を考慮すると、6mm以下が望ましく、より望ましくは4mm以下、最も望ましくは2mm以下、更に最も望ましくは1mm以下である。圧力センサー、ピエゾ電気センサーなど他のセンサーの寸法も同様である。一対の発光器、受光器に対しては、これより大きい寸法でもよい。絶縁性材料に関する寸法、及び、記述はインテリジェント・スタイラス2700など本発明のロッド状の実施例、ペン、アンテナ、その他スティック状の物などロッド状感知装置にも当てはまる。先行技術の温度センサーを収容、保持する先端部は本質的には硬い先端部である。この先行技術に対して、本発明の温度センサーを収容、保持する先端部は基本的には軟らかい。図11Dは他の実施例で、ロッド2764の端から外へ出ている、絶縁性材料2766に囲まれた突き出しセンサー2762を持っているロッド2764である。
本発明のインテリジェント・スタイラスは従来の様に金属キャップを使うことが出来るが、先行技術の温度計とは異なり、本発明のインテリジェント・スタイラスのワイヤーはスタイラスの中間部から外へ出ている。先行技術を示す図11−Eに見られる様に、先行技術の温度計2784のワイヤー2782はロッド2786の端2788から出ている。ワイヤー2782はセンサー2790と電子装置2792を接続している。ロッドとワイヤーを有する先行技術の温度計は、Welch Allynの温度計、Fillacの温度計などに見られる様に、その一端にセンサーがあり、他端にはワイヤーがある。
図11−Fは本発明の他の実施例を示す。センサー2770はスタイラス2768の端部に収容されており、センサー2770は金属、セラミック、或いは、他の熱伝導性の材料、最も望ましくは、金属でできているキャップ2772でカバーされ、キャップ2772はスタイラス2768の端部2774を完全にカバーし、センサー2770はスタイラス2768の中央部2776から外に出ているワイヤー2778に接続している。矢印2769で示した、金属キャップ2772の先端からスタイラス2768の中央部2776までの距離は30mm以上、300mm未満が望ましく、30mm以上、200mm未満が最も望ましく、更に、最も望ましいのは20mm以上、40mm未満である。スタイラス2768を電子装置2780に接続するワイヤー2778が中央部2776で外へ出ていることは独特な特徴である。本発明では、中央部、または、中間部はスタイラス、または、ロッド状構造体の両端の間にある、どの部分も指すものとする。
図11−G1は他の望ましい実施例を示す。グルコース・オキシダーゼの様な試薬2796を収めたキャップ2794がスタイラス2802のセンサー2800を収めた感知端2798最上部にはまっている。キャップ2794を感知端2798最上部に保持する為にキャップ2794にはアーム2804が付いている。グルコースを含む血液をキャップ2794の最上部に置くと、試薬2796が反応を起こし、この反応は電気化学センサー、光センサーなどのセンサー2800で感知され、発生した信号は標準処理を経てグルコースレベルに直される。図11−G2は図11−G1の特殊なキャップ2794を詳しく示したものである。キャップは基本的には円筒状が望ましく、試薬2796を持っている。更に、キャップには取扱いと取り付けの便の為にアーム2804と突起2806が付いている。
図11Hは本発明の温度計の特殊な端部2807を示す。これは温度センサー2809をカバーし、金属、または、熱伝導性の材料で出来ているキャップ2805を持ったロッド2811を有している。矢印2813で示した寸法”2813”はキャップ2805の縁部からその先端部までを示し、本発明の金属キャップの最大寸法に相当する。寸法2813の望ましい長さは3mm以下で、2mm以下が望ましく、より望ましくは1.5mm、更に望ましくは1mm以下である。
図11Jは他の実施例で、スタイラス2810はタッチ端2812と感知端2814を有しており、感知端2814には化学反応用細片試薬(strip reagent for a chemical reaction)などの細片(strip)2818を入れるようになっている溝2808が設けられている。この化学反応用細片試薬は細片2818に付けた血液中のグルコースを検出するためのグルコース・オキシダーゼを含んでいる。更に、スタイラス2810には細片2818が入るようになっていて、細片2818で起きた化学反応を検出し、細片2818中に存在する化学物質あるいは分析物の量に相当する信号を出す検出部2816がある。ワイヤー2820は一端では検出部2816に接続しており、スタイラス2810の中央部2822からスタイラス2810の外へ出ている。外部のワイヤー2826はスタイラス2810を処理・表示ユニット2824に接続している。タッチ端2812はスクリーンにタッチ出来る端部、または、ペン、鉛筆のような書くことの出来る端部を有している。
有線システムを用いる実施例もあるが、本発明のインテリジェント・スタイラスは無線システムを用いることも可能である。図11Kに示すように、本実施例ではスタイラス2830は無線電波2828で無線電子装置2832と接続している。スタイラス2830は感知端2836、タッチ端2844、中央部2838の三つの部分を有している。センサー2834はスタイラス2830の感知端2836に収容されており、スタイラス2830の中央部2838には無線発信器を有するプリント回路板2840と電源2842が収容されている。中央部2838の寸法はセンサー2834を有する感知端2836、及び、タッチ端2844より大きいことが望ましい。中央部2838の寸法A−A1はタッチ端2844の寸法B−B1、及び、感知端2836の寸法C−C1より大きいことが望ましい。
タッチ端2844は感知端2836の反対側の端にあるのが望ましく、このスタイラス2830のタッチ端2844は無線電子装置2832の表面2846にタッチするのに使われるもので、いかなるセンサーも無いのが望ましい。こういう配置にすると、タッチ端にセンサーがある場合に無線電子装置2832の表面2846に生じる引っかき傷や損傷を防ぐことが出来る。同様に、こういう配置では表面2846などの表面にタッチすることでセンサー2834に生じる損傷を防ぐことが出来る。
本発明の他の望ましい実施例では、図11−Lに示すように、感知部2870と書記部2872から成る棒状の部品から成るのが望ましい感知−書記装置2850を用いる。感知部2870は電子部品2864、2866とバッテリー2868を収容し、センサー2854を収容した感知端2852を有している。書記部2872は書記用素子2856を収容しており書記端2874を有している。書記用素子2856はインク2858を含んでおり、インク2858を出す様になっている先端2860を持っている。感知−書記装置2850は、更に、センサー2854をセンサー2854からの測定値を表示する電子表示回路2864に接続するワイヤー2862、センサー2854からの信号に基づいた値を計算するプリント回路板/マイクロチップ2866、それに、電源2868を有している。これらは皆、装置2850の上部に収容するのが望ましい。書記用素子2856はスプリング2876に取り付けてもよい。感知部2870の直径は書記部2872の直径より大きい方が望ましい。この望ましい実施例では、センサー2854は書記端2874の反対側になっているが、センサー2854は書記端2874側に収容することも出来る。円筒(示してない)内でセンサー2854と書記用素子2856を隣接させた回転型の円筒とスプリングを持った構造が望ましい。作動させると、センサー端が現れ、更に作動させると、センサー端が引っ込み書記端が現れる。書記用素子2856にはインクを保有するチューブを持たせてもよく、また、表現の目的によっては、字や線や絵が描ける物質を出す部品や種々のペン、鉛筆、クレヨン等のワックス系を使う描画器具、絵筆などを持たせてもよい。
英字、数字、線描字などを認識できるいかなる電子装置も本発明の範囲内である。その典型的な電子装置として、本発明に適合したセンサーを収容した書記装置が書いた字画を認識できる電子面を有する装置が挙げられる。この装置では、この電子面の上に普通の紙を置いて書いたり、その筆跡を種々の光学的文字認識システムなどでデジタル情報に変換できる。
次に、インテリジェント・スタイラス用の代表的なセンサーやシステムについて例を挙げて説明するが、これらに限定する訳では無い。そのセンサーは、温度センサー、電気化学センサー(酸素測定用の血中ガスセンサーなど)、酵素センサー(グルコース測定用のグルコース・オキシダーゼ・センサーなど)、蛍光センサー、発光器と検光器を並べ、グルコースや酸素などの物質の飽和度測定に反射率を利用するのが望ましい赤外線感知システムの中の少なくとも1つ、あるいは、そのいずれかの組合せである。
多くの感知システム、検出システムが考えられるが、その1つが脈拍、血圧を測定する、マイクロフォン、圧力センサーを備えたインテリジェント・スタイラスである。このスタイラスの端には、血流を変え、その時の音の変化を引き出す為に、音を検出する圧電センサーと血圧カフの様な圧力を掛ける機構が備えられているのが望ましい。この血圧カフには無線圧力送信機が付いていて圧力情報をPDAの様な電子装置に伝える。スタイラスの圧電センサー、または、マイクロフォンが音の変化を検出するとPDAへ信号を送る。PDAは血圧カフから送られた圧力データを蓄積し、血圧カフで測定した圧力とスタイラスで検出した音の変化との間の関連づけをする。スタイラスに圧力センサーと血管に圧力を掛ける機械的な加圧装置を対にして設け、平均動脈血圧や動脈血圧に対応する圧力変化を検出することも出来る。また、本発明のスタイラスの端には蛍光を測定したり、測定部位を照らしたり、動脈拍を見つけたりする為の光ファイバーシステム、または、他の光学システムを設けることも可能である。
他の望ましい実施例としては感知能力のあるアンテナがある。この感知アンテナは、その自由端にセンサーを持ち、反対側の端にはセンサーを持っていなくて、従来の無線電子装置、または、通信電子装置に接続されるホイップアンテナやワイヤーアンテナ、及び、携帯電話やラジオ受信機に見られるアンテナの様なグラウンドプレーンアンテナ等のロッド状アンテナが望ましい。センサーはアンテナの端に在るのが望ましいが、アンテナの自由端の近くに設けてもよい。望ましい実施例には、アンテナの自由端に温度センサーを持ち、センサー信号を温度信号に変換する電子的手段と測定温度を視覚、聴覚で分かるようにする表示手段、または、その他の表示手段を有する携帯電話が含まれる。本発明のラジオ受信機、または、携帯電話はアンテナで測定した生物学的パラメーター信号を生成、処理出来る様にでき、従って、これらのアンテナを有する携帯電話、ラジオ受信機、その他の装置はアンテナに内臓されたセンサーを用いて体温を測る温度計として機能することが可能である。アンテナは体温を測定する以外に、液体など一般的な温度、更には、周囲温度も測れるようにすることが出来る。
図11−Mは他の望ましい実施例の電話2880を示す。この電話2880はダイヤルパッド2888、表示部2890、電子装置2892、自由端2886にセンサー2884を有する感知アンテナ2882を持っている。センサー2884はワイヤー2895を通じてグラウンドプレーンアンテナと電子装置2894に接続されている。
図11−N, 図11−Pは本発明の感知能力のあるアンテナの典型的な構造を詳細に示したものである。図11−Nに示した感知アンテナ2900は二つの区画を有している。センサー2896とワイヤー2902を有する区画2898と電磁波を送受信するアンテナ2904を有する区画とである。センサー2896は区画2898の最上部、または、側部に設けても良い。図11−Pはアンテナ2910の内部にセンサー2906とワイヤー2908を設けた場合を示す。本法はBTの皮膚等の測定部位にセンサーを持ったアンテナの自由端を置き、測定する生物学的パラメーターの値に基づく電気信号を発生し、その値を数値等で表示する等して報告するステップを含む。いかなる接触型、非接触型センサー、または、検出器をアンテナ内、または、アンテナ表面に設けても良い。
更に、本システムには風の影響を測定するシステムを持たせることも出来る。本実施例での温度センサーはサーミスターである。携帯電話の電子部を起動させてサーミスターに電流を流しサーミスターの温度を上昇させる。アンテナは空気に触れているので、サーミスターの温度上昇速度は風速に反比例する。風速が大きいほど、センサーの温度を一定に保つ為にはエネルギーを増加させる必要性が増す。ソフトウェアを用いて、風速を確認し、周囲温度と加熱されるサーミスターの温度変化に基づいて加熱、または、冷却の指標を求めるようにすることができる。
感知アンテナの端部、または、感知−書記装置の端部にあるセンサーにプローブ用カバーを付け、体に触れる時、または、飲料の温度測定時に飲料に触れる時の汚染を避けるようにすることが出来る。また、ソフトウエアを用いて、排卵に関する情報を表示するための温度変化や指標を確認する手段を持った携帯電話やラジオによって、排卵、または、排卵前期の微妙な温度変化を検出できるようにすることが出来る。
感知部、検出部の配置には図11−Q1から図96−Q4に示す様に種々のものが考えられる。図11−Q1は温度計、スタイラス、書記装置、アンテナなどロッド状の感知装置の平面図で、センサー2914を有するロッド状感知装置の感知面2912を示している。感知面2912全体がセンサー、または、検出器であってもよい。感知面2912の最大寸法は21mm以下が望ましく、15mm以下が更に望ましく、10mm以下が最も望ましい。センサー2914が1つだけのセンサーとした場合、センサー2914の最大寸法は15mm以下が望ましく、10mm以下が更に望ましく、5mm以下が最も望ましい。図11−Q2は他の望ましい実施例の側面図で、赤外線検出器2918と感知面2920を有するロッド状構造体2916を示す。図11−Q3はロッド状構造体2924に取り付けた一対の発光器−検光器2922を示す。センサーはロッド2924の端面と同一面になる様に配置されている。図11−Q4は一対の発光器−検光器2926が突き出しているロッド状感知構造体2928を示している。
図11R−1は他の望ましい実施例で、トンネルの役目をする中空のロッド2932、位置を調整できるアーム2944、スプリング2936、センサー2934を含んだスプリングを用いた測定部2930を示す。このセンサー2934は感知支持構造物2940に固定され、キャップ2938でカバーされている。スプリング2936は一端は自由端2946、他端2942はロッド2932やアーム2944に繋がっている基本的に円筒状の構造体2952で覆われている。感知支持構造物2940は2つの部分を含むのが望ましい。センサー2934を収容した末端部2948とロッド状部分から成る中央に近い部分2950とである。このロッド状部分はスプリング2936の一端を固定できる様になっている。スプリング2936は一端で感知支持構造物2940の中央部2950と接続しており、他端でロッド2932に接続している。スプリング2936を感知支持構造物2940とロッド2932に付ける為には接着剤、熱など、どの接合方法を使っても良い。スプリング2936を付ける中央部2950の長さは7mm以下が望ましく、3mm以下がより望ましく、2mm以下が最も望ましい。スプリング2936を付けるロッド2932の長さは7mm以下が望ましく、3mm以下がより望ましく、2mm以下が最も望ましい。ロッド2932の端は位置調整が可能なアーム2944内に収まる。このアームは中空で柔軟性があり記憶効果が有り、上述したアーム2004に類似のものが望ましい。スプリング2936がどの構造体とも接触しない長さに相当する、中央部2950の端からロッド2932の端までの長さは9mm以下が望ましく、4mm以下がより望ましく、3mm以下が最も望ましい。スプリング2936の直径は10mm以下が望ましく、4mm以下がより望ましく、2mm以下が最も望ましい。ロッド2932の直径は10mm以下が望ましく、4mm以下がより望ましく、2mm以下が最も望ましい。センサー2934はスプリング2936の内部、ロッド2932とアーム2944の内部を通るワイヤー2947に接続している。キャップ2938の端から部品2932までの長さは14mm以下が望ましく、11mm以下がより望ましく、8mm以下が最も望ましい。センサー2934の最大寸法は14mm以下が望ましく、10mm以下がより望ましく、5mm以下が最も望ましく、更にもっと望ましいのは2mm以下である。図11R−1の実施例は図1A、図6、図7A、図7B、図7D、図100A〜100Zの実施例の支持構造体を含むいかなる支持構造体にも使用することが出来る。図7Dは図11R−1の実施例を眼鏡などに組み込んだ例を示す。
図11R−2はスプリングを使った測定部2930の平面図で、キャップ2938の下にセンサーチップ2960を設けたキャップ2938の表面を示す。キャップ2938は金属、または、他の熱伝導性材料で作られている事が望ましい。ハンダ接合部2962によってセンサーチップ2960とワイヤー2964は接続され、ハンダ接合部2968によって、もう一本のワイヤー2966とキャップ2938とが接続されている。キャップ2938の直径は14.8mm以下が望ましく、10.8mm以下がより望ましく、5.8mm以下が最も望ましく、2.8mm以下が更にもっと望ましい。
図11S−1〜図96S−4は本発明の測定部の実施例を例示したものである。図11S−1は、望ましくは銅で出来ている凸状キャップ2972と、このキャップ2972の下に収容されているセンサー部とから成る測定部2970を示す。センサー部は電極2976と電極2978の間に挟まれたセンサーチップ2974から成り、ワイヤー2982に接続している。また、キャップ2972には、もう一本のワイヤー2980が接続している。図11S−2は凸状キャップ2986と、このキャップ2986の下にあって電極2990と電極2992に挟まれたセンサーチップ2988から成るセンサー部とから成る測定部2984を示す。ワイヤー2994が電極2992にハンダ付けされており、ワイヤー2996は電極2990とキャップ2986の間にある。図11S−3は図11S−1で凸状キャップ2972の代わりに平らなキャップ2998を用いた実施例を示す。この実施例では熱損失が最小になる。図11S−4は図11S−1で平らな銅製キャップ2998の代わりに中実の金属製キャップ3000を用いた実施例を示す。
図11T−1は図11S−3の実施例のセンサー群を含む測定部3002とスプリング3004、ロッド3008を示す。スプリング3004は断面図で示してあり、その近くにはスプリング3004を圧縮した後で曲がっているワイヤー部3006(小さい矢印で示す)がある。このワイヤー部3006はスプリング3004を圧縮すると曲がるようになっている。ロッド3008はスプリング3004に付いておりワイヤー部3010を収容している。このワイヤー部3010は動いたり滑ったり出来ない様になっている。図11T−2はスプリング3004を押し込めると曲線状になるワイヤー部3006の詳細図である。圧縮時にワイヤー3006が作るカーブの大きさはスプリングの直径で制限される。本法はセンサーの位置決め、スプリングの圧縮、センサーからの電気信号の発生などのステップを含むものとする。ワイヤーのカーブの大きさはスプリングの直径の中に収まる様に調整される。
図11Uは本発明の測定部、あるいは、感知組立品3012の望ましい実施例の断面線図で平らなキャップ3014を有している。キャップ3014の縁から先端に及ぶキャップ3014の厚さは2mm以下が望ましく、キャップ3014の直径は2mm以下が望ましい。これらの寸法は温度や脈拍の測定に用いるのに好適である。キャップ3014にはセンサー3016が付いており、キャップ3014はセンサー3016をカバーしている。スプリング3018は一端でキャップ3014に接合しており、他端でロッド3020に接合している。図ではセンサー3016に接合しているワイヤー3022は曲がった状態になっており、スプリング3018で囲まれた領域内にある。スプリング3018は一端ではキャップ3014に、他端ではロッド3020に付いている。ワイヤー3022は一端ではセンサー3016に他端ではロッド3020に固定されていて、スプリング3018を圧縮、圧縮除去時にワイヤー3022が曲がったり、伸びたり出来る様になっている。測定部3012は望ましくは軟質のプラスチックで出来ている構造体3024でカバーされていて、スプリング3018やワイヤー3022などの関連部品を保護するようになっている。この構造体3024はキャップ3014やセンサー3016が妨害されずに自由に動ける様に、端部3026が開いている円筒状になっているのが望ましい。スプリングとして働く材料、あるいは、圧縮、復帰の性能を有する材料はいずれも同様にスプリング3018として使う事が出来る。スプリング性能を持った発泡材料、ゲル状物質、圧縮性物質はいずれも使う事が出来る。また、酵素センサー、光センサー、蛍光センサー、一対の発光器−検出器、赤外線検出器などの輻射線検出器などを含むいずれのセンサー、または、センサーシステムも使う事が出来、キャップ3014の代わりになる。また、用いるセンサーの種類によって寸法を望みどうりに選ぶことが出来る。
図11V−1は生物学的パラメーターを測る為の手に持てる装置を示す他の実施例で、2つの部分から成るボディ3032を含む手に持てる装置3030を例として示す。この2つの部分は、1つは真直ぐな部分3036で、もう1つは曲がった部分3034である。真直ぐな部分3036は曲がった部分3034より直径が大きくワイヤー3042に繋がっている。曲がった部分には、センサー3044とセンサー3044を囲む絶縁材料3040を有する感知チップ3038がある。図11V−2は、この手に持てる装置3030の平面図で、感知チップ3038と感知チップ3038の中心にあり絶縁材料3040で囲まれたセンサー3044を示す。
図11V−3は手で持てるプローブ3046の斜視線図である。このプローブは基本的には凸状の感知端3050とプローブ3046の端に付いたセンサー3048を有している。感知端3050にはセンサー3048と、センサー3048を支持し、これを絶縁する支持構造物3052がある。この支持構造物3052は軟質の絶縁材料で出来ているのが望ましい。センサー3048は望ましくはプローブ3046の内部を通るワイヤー3056によって処理・表示ユニット3054に接続している。図11V−4は感知端3062に一対の発光器−検光器3060を有する手で持てるプローブ3058の斜視線図である。この感知端3062は望ましくは赤外線に対して障壁となる材料を含む支持構造物3064を有する。この一対の発光器−検光器3060はワイヤー3068を通じて処理・表示ユニット3066に接続している。図11V−5は他の実施例で手で持てる測定装置3080のJ型プローブ3070を示している。このプローブ3070は長さの異なる二つのアーム3074、3072を持っている。アーム3074の端にはセンサー3078を保持している感知端3078がある。アーム3074は、もう一方のアーム3072より長い。2つのアーム3074、3072の間の曲線部3082は鼻の上の方の位置に置き、センサー3078が脳トンネル上、または、その近傍に来る様にアーム3074の位置を調整できる様になっている。センサー3078はワイヤー3084を通じてプロセッサー3088と表示装置3090を収容しているプリント基板3086に接続している。このプリント基板3086は電源3092に繋がっている。センサー3078は接触型、非接触型のセンサー、及び、独立型の赤外線検出器などの検出器を含む。センサーは測定点から離れていても、測定点上にあってもよい。
図12A〜97Gは本発明による感知装置の典型的な製作工程を示す。図12Aは典型的な測定部3102とワイヤー3108に接続したセンサー3110を示す。測定部3102は二段状の感知端3106ができるように配置した絶縁材料3104を含んでいる。最初の製作工程ではセンサー3110とワイヤー3108を入れる通路3116を材料3104内に作る。図12Bは通路3116と通路3116の両端にある2つの孔3112、3114を有する材料3104を示す。センサー3110とワイヤー3108は材料3104内に挿入する。図12Cは選択自由な次の工程で、センサー3110のワイヤー3108の端3109を曲げる。曲げた後でセンサー3110が感知端3106の幾何学的中心に来るようにする為には通路3116は中心からはずした方がよい。本発明のサーミスターのように長い長方形状のセンサーのワイヤーをこのように曲げると、材料3104を通る通路3116を小さくできる。少量の接着剤3120、または、他の取り付け手段を用いるなどして、図12Dに示すように、ワイヤー3108を材料3104に固定する工程を加えてもよい。図12Eは測定部3102の下部3122に沿って板3118を配置する様子を示す。板3118は薄い金属板が望ましい。この板3118は両端3124、3126を有し、本発明の感知装置のアームと本体を形成している。アームは板3118の部分3134で示し、本体は板3118の部分3132で示した。板3118の一端3124は下部3122に付け、ワイヤー3108を板3118の一端3124と測定部3102の間にはさむ。次の工程として、図12Fに示すように、熱収縮性のチューブを含んだゴム性のスリーブ3128を板3118の中に挿入する工程がある。しかし、この工程は板3118を測定部3102に付ける前に行なってもよい。この方法は板3118の端3126が端3124より大きい場合に好んで用いられる。図12Fには、軟らかい板3130を端部3126に付ける方法を示した。この軟らかい板3130は接着面3136を有することが望ましい。図12Gは完成した感知装置3100を示す。これには感知装置3100のアームに対応する部分3134をおおうゴム性のスリーブ3128、感知装置3100の本体に対応する板3118の端部3126に付けた軟らかい板3130、及び、センサー3110の有る測定部3102がある。本発明では、図12A〜12M−2に示したセンサーは本来、軟質の絶縁材料だけで支持され囲まれており、他の材料は使われていないことに注意すべきである。
図12Hはワイヤー3142を付けた大きなセンサー3138を通路3140に通した状態を示す。この実施例では、ワイヤーを曲げる工程は無い。ビーズ状サーミスター、キャップで覆ったセンサー、サーモパイル、輻射線検出器などのセンサー3138を材料3142に通す為に大きな通路3140にした。
図12Jは本発明による測定部の望ましい実施例を示す。図12Jは一段型の感知端3146から成る測定部3148の支持構造物3144を示す。感知端3146にはセンサー3150が固定されている。ワイヤー3152は孔3154から支持構造物3144の中に挿入され、測定部3148のこの支持構造物3144の中に配置される。ワイヤー3152の一端はセンサー3150と接続され、他端は処理装置(表示されていない)と接続されている。図12K−1は他の実施例で、ワイヤー3156は測定部の支持構造物3158の外表面に配置されている。この実施例では支持構造物3158には孔は無く、支持構造物3158の表面にワイヤー3156を配置する。図12K−2に示すように、製作工程では、ワイヤー3156及び/またはセンサー3160を支持構造物3158に、材料3162で表わした接着剤などを使って貼り付けるか、固定する。図12Lは更に他の実施例で、支持構造物3166にスリット3164を切り、ワイヤー3168をスリット3164に沿って配置し、スリット3164に固定する。製作には図12Eと97Fに示した工程も使える。
図12M−1は更に他の実施例で、センサーを固定するような構造にした構造体3174で表わした測定部を受け入れる穴3172を一端3182に持った穴のあいた板3170を示す。穴のあいた板はアーム3184と本体3186に分かれていて、本体はトンネル状の構造3188を有している。センサーを有する測定部を穴のあいた板に入れてから、板の穴を通してワイヤーを挿入する。また、図12M−2は構造体3174、ワイヤー3178、センサー3180から成る測定部3176を示す。この測定部3176は端部3182で穴あき板3170に取り付けられる。センサー3180はワイヤー3178と接続しており、ワイヤーは構造体3174の中を通り、アーム3184の表面を通ってから、穴3190から本体3186に入り、本体3186の内部トンネル3188を通る。本発明で述べる測定部はいずれも手で持てる装置に使え、プローブの端部に配置できる。
本発明のこの実施例では、脳トンネルから放射される赤外線を検出することによって脳直近の血管中の分析物を検出し、脳の温度を測定する装置、方法について述べる。前述した様に、脳トンネルは脳の生理的状態、物理的状態を直接、教えてくれる。脳トンネルの血管は、身体の他の部分及び/または頭部での循環状態の変化及び/または血管収縮にかかわらず常に開いている。
身体の熱的状態を最も良く表わし、臨床的にも意義の大きいのは脳の温度、特に視床下部の体温調節センターの温度である。本発明では視床下部の体温調節センター近くの脳内の蓄熱中心領域を確認し、脳温度トンネル(Brain Temperature Tunnel, BTT)と言われる、身体表面への最も熱抵抗の小さい通路を明らかにする。このトンネルは生理学的トンネルとして働き、トンネルの一端で起きた熱的、生理学的事象がトンネルの他端に乱されることなく再現されるからである。BTTは脳内の蓄熱領域と眼窩近傍の特殊な伝熱性の皮膚との間を乱されずに直接、熱を伝える道である。
この蓄熱中心領域は海綿静脈洞(cavernous sinus,CS)に相当する。CSは頭蓋骨の基部にあり静脈血管を内皮でライニングされている組織で、視床下部の体温調節センター近傍の静脈血の貯蔵所としての役目をする空洞を形成している。CS内の静脈血は動きが遅いので熱エネルギーは均一に分散する。静脈血は脳の温度をより良く表わす血液タイプである。物理学的見地から見ても、血液の動きが遅いほど血管の両端間の熱勾配は小さくなる。側頭部動脈温度計を扱った従来技術などで用いられた動脈血は動きが速く、熱勾配が大きくなるので、芯温度、即ち、脳温度を正確に表わせない。
本発明はCSでのみ見られる特有の熱的特性を明らかにする。CSは、脳の組織と熱的平衡にある低速で動く酸素を取られた血液、即ち、脳静脈、硬膜静脈、蝶口蓋動脈洞、上錐体静脈洞、下錐体静脈洞、翼状突起状静脈叢からの血液によって運ばれる脳の種々の部分からの熱エネルギーを集め、貯蔵する。視床下部の体温調節センター近傍にある種々の脳組織からの血液を集め、血液の動きが遅いので周囲の組織と熱平衡が維持されて熱損失も小さいので、CSは蓄熱センターとしての機能を果たす。脳の種々の部分と熱的な連絡がとれ体温調節センターの近くにあるCSは上眼静脈(SOV)に相当する熱抵抗の小さい路を通って体の表面と乱されることなく熱的な連絡ができることを本発明では明らかにする。
脳から皮膚までの熱の路を調べ、脳組織の温度を求める方法を考案する為に、本発明では脳トンネルの脳と皮膚の間にある各生物学的層を熱的観点から調べ各組織の熱抵抗を求めた。脳トンネルでの脳と皮膚の間の温度勾配は各組織での温度勾配の総和である。脳と測定点との間の熱抵抗が小さい程、その温度差は小さい。
熱力学の第二法則によると熱は温度の高い点から低い点へ自然に流れるので、温度勾配がマイナスの場合は熱の流れはプラスになる。脳内で起きる新陳代謝によって、かなりの量の熱が発生する。頭蓋内での作動温度を一定に安全に保つには脳はこれらの熱を放散させる必要がある。こうしてプラスの熱の流れが生じる。脳トンネルの皮膚の温度とこの皮膚の周囲の空気の温度の差が大きく放散する熱が脳で発生する熱より大きい場合には、プラスの熱の流れは減少し、脳トンネルの脳と皮膚の間は平衡状態となる。
熱の大部分は循環系を通じて直接の伝導によって放散する。しかしながら、物理的に保護する目的で脳を囲んでいる組織は熱を絶縁しているのである。このように、これら2つの要求条件は互いに対立の関係にある。いくつかの保護層(1.厚い皮膚 2.皮下組織 3.(頭蓋頂)腱膜結合組織 4.緩い網目状組織 5.頭骨骨膜 6.頭蓋骨 7.脳硬膜 8.脳脊髄液)は、また、断熱層でもある。これらの断熱層は熱抵抗、TR1, TR2, TR3, TR4, TR5, TR6, TR7, TR8によって表わす。
本発明では、BTTを通る伝熱路は除いて、脳内部から額などの外部へ流れる熱エネルギーは約8つの絶縁組織を通らなければならず、TR1からTR8までの各層で温度降下があることを明らかにする。熱は体の外部の低温部へ向かって流れるので多くの絶縁層を通る熱の路(伝熱路)について調べた。これらの絶縁層のため頭部など体のあらゆる部分の皮膚表面では温度はかなり降下する。外表層、特に、厚い皮膚、脂肪組織、汗腺(厚さ約5mm)のある表層は熱抵抗に大きく貢献する。これらの層はそれぞれ異なるので、BTTを除いた体のどの表面でも異なる測定値が得られる。テスト中測定したところ、BTT以外の皮膚面の温度はコア(芯)温度と1.8〜7.5℃異なることが分かった。
脳から体表面に通じる最も熱抵抗の小さい路を分析し、この路の機能的、解剖学的構造についても調べた。脳温度と熱抵抗路のモデルを作った。このモデルは1822年にフランスの科学者, J.J. Fourierが提案した伝導による伝熱に関する関係を利用する。これによると、物質中の熱流速は次の三つの量の積に等しい。
1.k, 材料の熱伝導度
2.A, 伝導によって熱が流れる断面の面積
3.dT/dx, 上記断面での温度勾配、即ち、熱流方向の距離xに対する温度Tの変化率
この伝導による伝熱の原理によると、熱流量が一定の場合、熱伝導度が大きいほど温度降下は小さい。逆に、熱流路の熱抵抗が大きいほど温度降下は大きい。熱抵抗を通る熱流量は電気抵抗を通る直流の量と類似している。これら2種類の流れは同じ様な式に従うからである。
熱回路: q= △T/R 式1−1
q = 熱エネルギー流量
△T=2点間の温度差
R=2つの測定点間の熱抵抗
電気回路: i= △E/Re 式1−2
i = 電気の流量、即ち、電流
△E= 電圧の差
Re= 電気抵抗
脳から皮膚までの幾つかの可能な熱経路の熱抵抗の大きさを比較する為に、脳を囲む種々の絶縁層の熱抵抗を抵抗器(resistors)で表わした。真の表面温度を測定する為に熱流センサーを作った。これは2つのセンサーを持った特殊な温度プローブである。薄い熱絶縁体を2つの温度センサーの間にはさむ。1つのセンサー(S1)は温度を測定する面(BTT)に接触し、他のセンサー(S2)は絶縁体の反対側(測定点と反対側)にある。絶縁層を通って正味の熱の流れが無ければ(式1−1でQ=0)、2つのセンサーの間には温度差はない(式1−1で△Tは0になる)。熱流温度プローブの制御回路によって、S1とS2の温度差を丁度ゼロにする電力がセンサーS2に隣接した小さな加熱素子に送られる。外部環境への熱の流れを無くすることにより上眼静脈からS1の下の皮膚表面への熱の流れを完全とはいかないまでも最小にできる。これによって皮膚表面の温度を非常に正確に測定できる(Q=0であれば静脈と皮膚の間には温度差が無くなる)。BTTでの熱流温度プローブを使った測定と小型温度プローブ(非常に軽量、38ゲージ結線ワイヤー、十分な断熱)を使った測定を比較することによって、体の中の熱源(CSで代表される)の温度を算定することが出来た。
1つの実施例では脳トンネルから放射される輻射線を利用する。輻射線の測定は眼と眉毛の間の領域を利用し脳トンネル全体にわたって輻射線検出器を走査し、位置決めをするのが望ましい。また、約5〜10秒間かけて脳トンネル領域を走査し脳トンネルから放射される赤外線の最大ピークを求めるのがよい。この最大ピークが脳トンネル領域の最高温度を表わす。今までより高い温度が感知される度にビーッという音が出るようになっているので、音が出なくなったら最高温度が得られたことが分かる。この温度は脳からの血液で表わされる脳の温度を表わす。脳の芯温度を得るには特殊な処理をする。この処理では脳トンネルの皮膚と脳の間の経路の熱抵抗(TR)を考慮する。この熱抵抗は2つの主たる熱抵抗、即ち、TRB1(皮膚による熱抵抗)とTRB2(脈管壁と関連組織による熱抵抗)を使って単純化できる。芯温度の計算でのもう1つの因子はトンネルの両端間の熱勾配である。
我々が製作した熱流センサーを用いた実験で、TRB1と TRB2の熱抵抗によって0.65℃もの影響が出ることが分かった。それ故、脳の芯温度を求める為に、本発明では脳の芯温度で代表される体の内部温度を求めるための処理を行なうのに適した装置と方法を発明した。脳の芯温度は次式で表わせる。
Tb = Tbt+ TR (式1−3)
ここで、Tbは脳の芯温度、Tbtは輻射線検出器で求めた脳トンネルの皮膚のピーク温度、TRは経験的に決められる因子で脳トンネルの皮膚と脳との間の熱抵抗を含む。
処理としては体内の熱エネルギーの発生源からの熱抵抗に皮膚の測定温度を加算する処理がある。つまり、脳の芯温度は脳トンネルの皮膚の温度に脳トンネルの皮膚と脳の間の組織の熱抵抗の和を加えたものである。より具体的に言うと、望ましい処理回路及び処理では、脳トンネルの皮膚のピーク温度に脳トンネルの皮膚と脳の間の熱抵抗の和を加えることで、しかも、各熱抵抗の因子は0.20℃以下、0.05℃以上であることである。更に望ましい処理回路及び処理では、脳トンネルの皮膚のピーク温度に脳トンネルの皮膚と脳の間の熱抵抗の和を加えることで、しかも、各熱抵抗の因子は0.30℃以下、0.20℃以上であることである。最も望ましい処理回路及び処理では、脳トンネルの皮膚のピーク温度に脳トンネルの皮膚と脳の間の熱抵抗の和を加えることで、しかも、各熱抵抗の因子は0.65℃以下、0.30℃以上であることである。
輻射線検出器は芯温度を求める為の計算を行なうためのコンピューター可読プログラム用のコードを有する処理回路とプロセッサーを持っており、更に、プロセッサーと連結して有効に働くメモリーや得られた値を知らせる、耳で聞こえる、または、眼で見える表示装置を有する場合もある。
もう1つの実施例は熱の流れと脳トンネル周囲の温度に関連する因子を含む脳トンネル皮膚の温度を利用して脳組織の温度を求める方法である。脳組織の温度(実質温度)を求めるのに、本発明が教示する方法が使え、熱抵抗と脳トンネル周囲の温度に基づいて脳組織の温度を算出する処理機能を装置に含ませることも出来る。この装置、方法に含まれる処理回路では、脳の温度を脳トンネル端部にある皮膚の温度、及び、脳トンネルの皮膚の入口から半径90cm以内の空気の温度に関連した因子の関数として計算する。この脳周囲の温度は、ここでは、BT−ET300 (brain tunnel Environmental Temperature at 300cm radius, 脳トンネルから半径300cmの周囲温度)で表わす。また、BT−300とも表わす。このBT−300因子は測定点の周囲温度で変わり、熱の流れに基づいている。各範囲の周囲温度に対する因子を含む、この方法は脳トンネル以外の体の他の部分にも使えることは理解できよう。
BT−300は脳トンネル、または、測定皮膚周囲の環境温度によって変わる。熱流がマイナスの場合には、BT−300値は下記の式1−4ではゼロとなり、下記の式1−5では1となる。脳から周囲へ0.1℃のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.003になる。更に例を挙げると、脳から周囲へ0.2℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.006になる。脳から周囲へ0.3℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.009になる。脳から周囲へ0.5℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.012になる。脳から周囲へ0.5℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.015になる。脳から周囲へ0.6℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.018になる。脳から周囲へ0.7℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.021になる。 脳から周囲へ0.8℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.024になる。 脳から周囲へ0.9℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.027になる。脳から周囲へ1.0℃の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.030になる。脳から周囲へ1.0℃以上、1.5℃以下の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.045になる。脳から周囲へ1.5℃以上、2.0℃以下の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.060になる。脳から周囲へ2.0℃以上の差のプラスの熱流があるとBT−300因子は1.090になる。従って、式1−4から脳の補正した温度を算出する方法が得られる。
Tbc = Tbt * BT−300 (式1−4)
ここで、Tbcは脳からの熱流に対して補正した脳の芯温度、Tbtは輻射線検出器で測定した脳トンネルの皮膚のピーク温度、BT−300は熱流に基づく因子である。
式1−4を用いると、脳組織の補正した温度が次の式で求められる。
Tct = TR + (Tbt*BT−300) (式1−5)
ここで、Tctは脳組織の補正した芯温度、Tbtは同じく輻射線検出器で測定した脳トンネルの皮膚のピーク温度である。 TRは経験的に決められる因子で脳トンネルの皮膚と脳との間の熱抵抗を含み、BT−300は熱流に基づく因子である。
図13Aは本発明の装置、方法のもう1つの実施例を示すもので、被験者3202は輻射線検出器3200を顔面3204に対して適当な対角線の位置に持っている。赤外線検出器3200の端部3208、または、赤外線検出器の先端を眉毛3210の下のいずれかの部分に置き、赤外線センサーが脳トンネル領域3206を視野に捕らえるようにするのが望ましい。また、赤外線検出器と顔面の間の角度は15〜75°がよく、望ましいのは30〜60°で、最も望ましいのは40〜50°、更に最も望ましいのはx、y、z軸に対して45°にする方法である。赤外線検出器の先端は、赤外線センサーが脳トンネル領域を最適視野に捕らえるような位置に置く。サーモパイルの様な赤外線検出器は眉毛直下の眼窩頂部を指すようにする。センサーは鼻に隣接したトンネル領域を指すのが望ましい。また、センサーは眼と眉毛の間の領域を指すのが望ましい。顔面は額面、顔、額、または、類似の解剖学的組織の表面を含むものと考える。この方法での角度を決める基準点は、頭を直立状態に保つ場合、床または類似の構造物でもよい。赤外線検出器は顔に対して垂直に置き、センサーがこの垂直な位置から脳トンネル領域を望むようにすることも可能だが、最適な位置は斜めで、三次元的に、Z軸が成す角度は15〜75°がよく、望ましいのは30〜60°で、最も望ましいのは40〜50°で、更に最も望ましいのは45°である。
この方法では、赤外線検出器を眉毛の下から脳トンネルを狙って斜めの位置にし、脳トンネルからの赤外線を受け、この赤外線に基づく電気信号を発生させる。脳トンネルは眼と眉毛の間の領域を含む。脳トンネルからの赤外線を受ける前に検出器によって赤外線を発生させたり向きを変えることもある。更に、信号の処理、体温または化学物質或いは分析物の濃度を求める。本発明での望ましい体温の範囲は15℃から45℃である。
本発明のもう1つの実施例は取り外し可能なセンサーを眼鏡に取り付ける装置である。特に、センサーを眼鏡に取り付けるクリップで、眼鏡と位置を調整できるセンサーをクリップに固定する力があるテンションリングやスプリングを含む。更に、この取り付け感知装置にはプロセッサーや生物学的パラメーターの値を報告するLEDや無線発信機などの報告手段などの電子装置を含む場合がある。取り外し可能なセンサーを取り付けるクランプは眼鏡、ヘッドバンド、帽子(縁有り、縁無し)、ヘルメット、睡眠用マスクなど頭に付けるどんな用具にも固定できるように改造できる。
本発明には、センサーを脳トンネル上、または、その隣接部に位置するように眼鏡に取り外し可能な状態で取り付けられるように改造した赤外線検出器などの検出器、または、センサー、感知システムが含まれる。センサーは位置調整が出来るのが望ましく、センサーを眼窩頂部、眼と眉毛の間に置くのが最も望ましい。本発明では、光センサー、圧力センサー、心拍センサー、蛍光素子などどの種類のセンサーまたは検出器を眼鏡または頭に付ける用具に脱着可能な状態で付けることを目的としている。また、本発明のクリップはイオントフォレシス・システムのような医薬品供給システム、ペルチエ・システムなどの熱電流システムのような熱エネルギー供給システム、ポリプロピレングリコールなどの対象部の温度を変えるゲルなど、種々の治療システムを保持できるように改造できる。本発明の頭に付ける用具はいずれも物理的素子、電気装置、物質、ペルチエ装置、抵抗器、冷却素子、加熱素子を保持、または、収容することが出来、これらの冷却素子、または、加熱素子を脳トンネル領域に置いて脳トンネルの温度、従って、脳の温度を変えることができる。従って、この実施例は熱射病や低体温症の治療に役立つ。
本発明では、センサーを眼鏡に取り付けるのにクリップを使う。クリップの前部と後部を共に保持し、眼鏡のフレームや頭に着用する用具を掴むのに必要な力を得るにはスプリングを用いるのがよい。前部に電源や電子装置を収容し、後部にセンサーを収容するのが望ましい。クリップには電子装置収容部、支持部、支持部との距離を変えられるセンサー取り付け部、支持部に応じて可動の眼鏡取り付け部、それに、スプリング、または、テンションリングの様な締め付け部がある。
図14Aは、右のレンズ3244と左のレンズ3246で表わした眼鏡に取り付けた本発明の感知クリップ3212の前面概略図である。この感知クリップ3212は支持部3214、感知部3216、右方取り付け部3218と左方取り付け部3222、それに、ここではスプリングで示したが圧力をかける締め付け部3220からなる。最後の締め付け部は中央にある支持部3214に収容するのが望ましい。右方、左方取り付け部3218、3222は、いずれも、それぞれ、前部取り付け素子と後部取り付け素子から成っている。これらは基本的に類似しているので一方の側だけを示した。この典型的な実施例では、左側は感知側で、その左方取り付け部3222が図に示してある。これは左前方取り付け素子3224と左後方取り付け素子3226とから成る。スプリング3220は眼鏡、または、頭に着用する用具の一部を掴む力を右方、左方取り付け部3218、3222に与える。感知部3216にはセンサー3240があるが、これは本発明で述べるどんなセンサーでも検出器でもよい。感知部3216を支持部3214の上部から分岐させるか、センサー3240を支持部3214の上部に組み込むのが望ましい。
支持部3214は中央に位置し、右方取り付け部3218と左方取り付け部3222を結合している。図に示した支持部3214にはマイクロプロセッサー3236が収容されている。左前方取り付け素子3224には電源3232を収容し、皮膚に近い左後方取り付け素子3226にはLED3234の様な光源を収容するのが望ましい。しかし、LED3234は左前方取り付け素子3224に収容することも出来る。また、この実施例ではLED3234にプラスチック片を付けてもよい。このプラスチックにロゴまたは他の標識を付け、これらはLED3234が起動すると光り、外部の観察者もロゴが見えるようになる。ワイヤー3242は電子回路3236と電源3232を光源3234とセンサー3240に接続する。
右方取り付け部3218、左方取り付け部3222は着用者の鼻の両側にくるのが望ましい。前方取り付け素子3224、後方取り付け素子3226は中央にある支持部3214から下方に伸び、眼鏡のレンズやフレーム、頭に着用する用具を掴むようにできている。前方取り付け素子3224、後方取り付け素子3226は一直線上に位置し眼鏡や頭に着用する用具を掴む脚の役目をする。スプリング3220は中央にある支持部3214の中に入れるのが望ましい。スプリングは右方取り付け部3218と左方取り付け部3222を結合し、眼鏡のフレームを掴み、感知クリップ3212を安定した位置に保つのに必要な力を出す働きをする。
図14Bは図14Aに示した実施例の側面図で、左側のレンズ3246の上部に感知クリップ3212を付けた状態を示す。感知クリップ3212は左右いずれの側でも前部と後部を持っていることが望ましい。左側の前後部は右側の前後部と類似なので、ここでは左側だけを示す。左側は左後部3228と左前部3230で表わす。この左前部3230と左後部3228はスプリング3220で結合されている。後部3228と前部3230は、それぞれ、端部に後方取り付け素子と前方取り付け素子を持っている。ここでは、左前方取り付け素子3224と左後方取り付け素子3226で示した。左後方取り付け素子3226は眼3248に隣接している。バッテリー3232は左前方クランプ3230、より詳しくは、前方クランプ素子3224に収容するのが望ましい。LED3234は、後方クランプ素子3226に収容するのが望ましい。ワイヤー3242は前部3230の部品をセンサー3240など後部3228の部品に接続する。バッテリー、マイクロチップ、光源は中央支持部3214、または、後部3228に収容してもよい。
センサー3240は皮膚の近傍、または、皮膚と接触している後部3228に沿って配置するのが望ましい。センサー3240はセンサー3240の位置を調整するためのアーム3238を備えているのが望ましい。また、センサー3240にはパラメーターの測定対象領域、または、その近傍にあるセンサー、または、赤外線検出器などの検出器の位置を調整できる他の機構を持たせてもよい。本発明で述べるいかなるセンサーや検出器もセンサー3240として働ける。ワイヤー3242は前部3230にある電子装置、光源、電源を後部3228にある感知システムに接続する。
アーム3238にワイヤーを入れてもよいし、その表面に光源を付けてもよい。感知部3216はアームが無くても働く。本発明の感知部はアームを使わず、センサーを組み込みにすることも出来る。組み込みセンサーは支持部3214や本発明のどの留め具にも入れることが出来る。種々のクリップ留め、クランプシステムにセンサーを持たせることができ、本発明によるパラメーターの測定に使うことができる。例えば、レンズを取り付けたクリップ留め具は、使用時にはレンズが着用者の視軸と重なり、非使用時にはレンズが視軸からはずれた位置になるようにできる。
クランプを抑えると、前部3230の上端と後部3228の上端は閉じ、前方留め具3224と後方留め具3226は互いに遠ざかり眼鏡などを入れるスペースができる。前部3230の上端と後部3228の上端を放すと、前方留め具3224と後方留め具3226はスプリング3220によって閉じ眼鏡、または、他の頭に付ける用具を掴む。
他の望ましい実施例を図14Cに示す。これは感知クリップ3250の正面図で、この感知クリップは2つの主要部、クリップ3252とセンサー3261を持った感知部3260とを含んでいる。このクリップ3252はスプリング3262のある中央部3258と右と左の取り付け部3264、3266とから成る。右方取り付け部3264は前方クランプと後方クランプを有し、左方取り付け部3266は前方クランプと後方クランプを有している。ここでは、左前方クランプ3270と左後方クランプ3256を示す。センサー3260はクリップ3252の後方留め具3256にアーム3254によって付けられている。左後方留め具と右後方留め具はパッドを持っていることが、後方クランプ3256と前方クランプ3270の間に眼鏡のガラスをしっかり留めるのに望ましい。ここでは左のパッド3268を示した。
図14Dは実施例の1つの感知クリップ3272の側面図である。これは閉じた状態で、前方クランプ3274と後方クランプ3276を示す。後方クランプ3276は脚部にパッド3278を有するのが望ましく、センサー3280を収容している。センサーに付けたアームについては今まで色々述べてきたが、センサーは種々の方法で留めることも出来るし、感知クリップの一部にすることも出来る。それ故、図14Dに示す本実施例では、センサー3280は後方クランプ3276と一体構造になるように一体成形されている。閉じた状態では前方クランプ3274は後方クランプ3276にもたれた状態になっている。前方クランプ部3274は後方クランプ部3276より長いことが望ましい。前方クランプ3274は周囲に向いているレンズの前面にあり、後方クランプ3276は皮膚や眼に隣接している。図14Eは開いた状態の感知クリップ3272を示す。後方クランプ3276のパッド3278は前方クランプ3274から離れ、眼鏡のフレームや頭に着用する用具を挟めるようになっている。
感知装置を眼鏡、または、頭に着用する用具に付ける為に感知装置を留めたり、掴んだり、取り付ける為には他の組立品も使えることが考えられる。これにはスプリングを使わないクランプ部品も含まれる。例として、図14Fに感知装置3280の正面図を示す。感知装置は右、左のテンションバー3282、3284、右、左のクランプ(取り付け)部3294、3296、テンションバー3282、3284に連結した右、左のパッド3288、3290を有する中央部3286とセンサー3294をLED3300を持った後方取り付けクランプ3298につなぐアーム3292とから成る。図14Gは図14Fに示した感知装置3280の側面図で、テンションバー3282は閉じていて、左のパッド3290は左後方のクランプ素子3300にもたれた状態になっている。図14Hはテンションバー3282が開いた位置にある感知装置3280の側面図である。この実施例では、眼鏡のフレームなどがパッド3290を後方クランプ3298から離し、テンションバー3282が開いて眼鏡を掴む。
眼鏡や頭に着用する用具に取り付けるためのセンサーを持った取り付け具や、眼鏡や頭に着用する用具に取り付けられる様に改造した感知装置も考えられる。図99Jはフック状の物3304で眼鏡のフレームに取り付けられる様にした感知装置3302を示す。このフック状の物は支持部3306から分岐しセンサー3312を持っている。支持部3306は2つの脚3308、3310を持ったU字型をしており、脚には電子装置、光源、電源(示してない)が収容されている。
図14Kは右のレンズ3314と左のレンズ3316を有する眼鏡3322に取り付けた感知装置3320を示す。この感知装置3320はフック3334を持っており眼鏡のフレームで支持される様になっていて右脚3324と左脚3326を持っている。右脚3324には電子処理回路3328があり、左脚3326には電源3330と光源3332がある。右脚3324と左脚3326は外に向いておりレンズ3316の前面に位置している。レンズ3316の反対側にあるセンサー3336は使用者の顔に向いている。
図14Lは眼鏡3338に留めた感知装置3340を示す。この感知装置3340は2つの感知システムを有している。例として図に示したのは心拍を感知する右側の感知システム3342と温度を感知する左側の感知システム3344である。感知装置3340の構造は図14Aから14Kの感知装置の構造と類似している。感知装置3340は、図に示すように、右側のLED3346と左側のLED3348の様に2つの報告システムを有している。
図14Mは典型的な実施例の1つで、後部3354と前部3356を持ち、二重像で示した眼鏡3352のフレームに取り付けた感知装置3350の側面図である。後部3354にはセンサー3360が付けてあり、使用者3362の視軸と一直線を成す位置にLED3358が有る。
他の望ましい実施例を図14N−1に示す。これは感知装置3370の側面図で、この感知装置は眼鏡のフレーム、または、頭に着用する用具を挟むのに適したスペース3364と逆U字型形状を有している。感知装置3370は前部3374と後部3376を持っており、記憶性のあるプラスチック、または、ポリマー、あるいは、形状記憶合金からできている事が望ましい。内面3382、3384は眼鏡のフレームなどの構造物にしっかりと固定するのに適した、物をしっかり掴む面を有しているか、ゴムを張るのが望ましい。後部3376には位置調整が出来るアーム3366によってセンサー3380が付けてある。後部3376にはセンサー3380と機能的に結合しているLED 3378がある。この実施例ではスプリング、テンションバー、クランプ具などが無い。U字型形状によって安定した位置が得られている。
図14N−2は、図14N−1に示した感知クリップ装置3370の正面図で、その前部3374はプリント回路3378、メモリー部3386、無線送信器3388、プロセッサー3390を有している。前部3374にはバッテリー3392がある。このバッテリー3392は感知クリップ3370に付けたままでもよいし、感知クリップ3370に着脱自由にすることもできる。後部3376にはLED 3394とセンサー3380を持ったセンサーホルダー3396から成る感知部とがある。センサーホルダー3396はアーム3366によって感知クリップ3370に接続している。図14N−3は図14N−1の感知クリップ3370を二重像で示した眼鏡3398に付けた様子を模式的に示した正面図である。
図14Pは二元感知クリップ3400の正面図である。左側にはグルコースを検出する為の輻射線発生器3404、輻射線検出器3406などの一対の発光器−受光器3402があり、反対側には酸素やパルスオキシメトリーを検出する為の輻射線発生器3410、輻射線検出器3412などの第2の一対の発光器−受光器3408が示してある。また、発光器−受光器の代わりに、または、これらに加えて、温度センサー、その他のセンサーを使用することができる。感知クリップ3400は測定される領域に接触、または、離れて測定、分析できるようにすることが出来る。無線送信器3414は遠くにある電話器3416、時計3418、靴3420、または、音楽プレイヤー、計算器などのデジタル機器3422に向けて無線信号を発信できるようにする事が出来る。
更に、感知装置には眼鏡のツルや頭に着用する用具の一部に巻きつけたり、付けたりできるアームを持たせることも出来る。感知部は脳トンネルのような測定対象部の上、または、その隣接部にセンサーが行くように感知装置から分岐させる事もできる。また、パラメーター測定用のセンサーを軽い日除け帽子やクリップで留める日除けに持たせることも考えられる。
本発明は生物学的パラメーターを測定する頭に着用する用具のモジュール構造について述べる。従って図15Aは、ハウジング3434を受入れるくぼみ3432のある特殊化されたヘッドバンド3430を構成する他の支持構造物の概略斜視図であり、上記ハウジングは望ましくは上記ヘッドバンド3430に取外し可能に取り付けられたモジュールであり、右アーム3436と左アーム3438とを含む。アーム3436および3438は、右側および左側の感知部3440、3442で終端する。ハウジング3434はセンサー3440、3442から出ているワイヤーを収納するボックスを構成し、さらにボックス3434から出ているワイヤー3444を含み、ヘッドバンド3430の表面3446に沿って配置され、もっと具体的には溝3448に配置することができる。溝3448はヘッドバンド3430に取付けられるストリップ3450でカバーされるように適合される。ストリップ3450は、望ましくは織物製としヒンジ機構を持ち、ヘッドバンド3430にワイヤー3444をしっかりと固定するために、溝3448上に設置されるストリップ3450の端部3456は、望ましくはヘッドバンド3430にしっかりと固定されるフックおよびループ材料3454に適合したフックおよびループ材料で作られる。ワイヤー3444は、プロセッサーおよびディスプレイユニット(図示せず)に結合するためにコネクター3452で終端する。
図15BはBTT温度モジュール3460を詳細に示し、ハウジング3434および逆U字型をし、ハウジング3434をしっかりと固定する鋼製ロッド3458が含まれる。ワイヤー3462は右ロッド3466に沿ってまたはその中を通して配線し、センサー3470をPCB 3464およびプロセッサー3478に結合する。プロセッサー3478は、センサー3470および3468によってここでは図示された右側と左側で測定された二つの温度信号の最高値を選択することで、ここに図示された最良の信号を選択する。プロセッサー3478は操作上メモリー3476に連結されることができ、ワイヤー3482によりディスプレーに連結される、上記ワイヤー3482は、ハウジング3434から出て電気コネクター3484で終端する。センサー部3468と3470は、ここに述べるどれかの構成を有することができ、具体的には測定部2006の構成および寸法にすることができる。右ロッド3466および左ロッド3474はここに述べる形状を有することができ、具体的にはアーム2004の形状および寸法を有することができる。上記アーム2004の厚さは上記アーム2004の直径に置換えることができ、それはロッド3466、3474が本質的に円筒状であり、アーム2004として機能するからである。
図15Cは使用者3486が着用した場合の本発明の感知モジュールヘッドバンド3500の別の実施例の正面斜視図であり、BTT温度モジュール3490を受入れる領域3488を持つヘッドバンド3480を含み、上記領域3488にはヘッドバンド3480にモジュール3490を電気的に結合するためのコネクター3492を有する。温度モジュール3490はプロセッサー3494、メモリー3496、およびアーム3498と3502を含み、上記アーム3498と3502は、測定部3504と3506でそれぞれに終端する。測定部3504と3506は脳トンネル領域3508と3510の上部またはその近くに配置され、かつ眉毛3512と3514の下部に設置する。電気コネクター3492は、電気的パッドとして機能することができ、ヘッドバンド3480の表面または内側に沿って配置されるワイヤー3516に結合される。
図15Dは、使用者(ゴースト像)が着用した場合の本発明の別の感知モジュールヘッドバンド3520の側面図であり、4種の生物学的パラメーターモジュール、つまりBTT温度モジュール3522、耳温度モジュール3524、ここではパルスオキシメトリーモジュールとして図示している赤外検出モジュール3526、および耳の後の温度モジュール3528を含む。BTT温度モジュール3522は、皮膚3536から離れた感知モジュールヘッドバンド3520の表面3580に配置され、位置調整可能なアーム3530と眉毛3534の下側でその近くに設置された測定部3532とを含む。耳温度モジュール3524は、クリップ3538で固定した取外し可能なモジュールを含む。耳温度モジュール3524は、ヘッドバンド3520の端部にクリップ3538によってしっかりと固定された取外し可能なモジュールを含んでもよい。モジュール3524は、さらに耳孔に取り付けた感知プローブ3544で終端するコード3542をしっかりと固定する引込み可能なコード・スプール3540を含んでもよく、上記プローブ3544には少なくとも一個の赤外線検出器、一対の赤外線発光器‐赤外線検出器、サーミスターのような温度センサー、RTD、および熱電対等を含むこともできる。モジュール3524は、さらに耳の後、もっと明確に言えば耳3546の下部および/または耳たぶ3548の近辺の温度を測定する耳の後の温度モジュール3528から電気入力を受取る。耳の後の温度モジュール3528は、フックまたはループのような締付け構造物3556によりヘッドバンド3520に取外し可能に取り付けられることができ、C形状のハウジング3550およびセンサー3552を含み、上記センサー3552はC形状ハウジング3550上のあるいはそれに沿って配置されるワイヤー3554によって、モジュール3524に結合される。
パルスオキシメトリーモジュール3526は、眉毛3534の上部右側に設置され、皮膚3536近くのヘッドバンド3520の内側面に配置され、接着パッチ3558内に収容される一対の発光器−受光器3582を含み、さらにヘッドバンド3520にある穴3564を通り抜けたあと、ヘッドバンド3520の外面3562上を通るワイヤー3560を含む。耳温度モジュール3524のワイヤー3556、BTTモジュール3522のワイヤー3568、およびパルスオキシメトリーモジュール3526のワイヤー3560は、すべて外面3562に沿って通り、もっと明確にはワイヤー3566、3568、3560を包む可動リップ3570とヘッドバンド3520の外面3562の間に挟まれている。ワイヤー3566、3568、3560はヘッドバンド3520より外に出て、コネクター3574、3576、および3578を経てディスプレイ/プロセス・ユニット3572に結合する。
図15Eは、本発明の他の感知モジュールヘッドバンド3590を使用者3592が着用した場合の正面斜視図であり、二種の生物学的パラメーターモジュール、すなわちBTT温度モジュール3594、および耳モニタリング・モジュール3596を含み、上記モジュール3594および3596は本発明に述べるいずれかのセンサーと、赤外線輻射、サーミスター等の温度センサーを含む。BTT温度モジュール3594は感知モジュールヘッドバンド3590の表面3598に配置され、位置調整が可能なアーム3600、3602および眉毛3606、3610の下部で近辺にある測定部3604、3608を含み,さらにヘッドバンド3590から外に出て耳3628の後を通りワイヤー3616に繋がるコネクター3614で終端するワイヤー3612を含む。上記ワイヤー3616はディスプレイとインタフェース3618に結合される。耳モニタリングモジュール3596は、レシーバとディスプレイ3622に無線で結合された無線送信器3520を含み、さらに耳プローブ3626で終端するワイヤー3624を含む。
第15F図は、本発明の別の感知モジュールヘッドバンド3630で下側に目3674、3678と鼻3680を示す概略図である。上記ヘッドバンド3630は8種の生物学的パラメーターモジュール、すなわち左側の輻射線検出器3634と右側の一対輻射線発射器‐検出器3636で図示した脳トンネル・モジュール3632、耳温度モジュール3638、パルスオキシメトリーモジュールと心拍検出モジュール3642としてここに図示した赤外線検出モジュール3640、血圧検出モジュール3644、3個の電極3648、3650、3652でここに図示されたデジタルEEG(脳電図)のような脳モニタリングモジュール、望ましくはこめかみの動脈に対するセンサーを用いる皮膚温度モジュール3654、および鼻カニューレ(挿管)・モジュールで図示された医療器材保持モジュール3656を含む。脳トンネルモジュール3632は、グルコース等の分析物検出用の一対の赤外線発光器‐検出器によりここに図示した測定部3636で終端する位置調整可能なアーム3660、および鼻柱および/またはまぶたの隣の脳トンネルに隣接しあるいは脳トンネル上に設置された赤外線検出器により図示した測定部3634で終端する位置調整可能なアーム3662を含む。
パルスオキシメトリーモジュール3640は、ヘッドバンド3630の内面にある空洞または凹み3666に配置され、一対の発光器−受光器3664を含む。耳温度モジュール3638は、耳穴3668内に設置した感知プローブ3658で終端するコード3646を含み、上記耳穴から輻射線3670を受信することができる。心拍検出モジュール3642および血圧検出モジュール3644は、圧力感知装置、圧電装置等のいずれかを含むことができる。脳モニタリング・モジュールは、患者の意識レベルを直接監視することができ、各患者の必要性に合わせまた手術内(intraoperative)の意識を防ぐための薬剤の正確な量の決定および管理するのに役立っている。脳モニタリング・モジュールは、患者の額に設置されたセンサーを用いて作動させ、EEGから脳の電気的な動作を測定し、この動作はデジタル化し数値として表示される。脳モニタリング・モジュールは、患者に与える麻酔剤の量や鎮痛剤の量を規定化することができ、したがって患者が無意識で苦痛を伴わないことが保証され、その上早急に意識回復し、麻酔剤および鎮痛剤の副作用を最小限にすることができる。脳モニタリング・モジュール3646は、3種の電極3648、3650、および3652でここでは図示される。電極3648、3650、3652からの情報は処理され、患者の意識レベルを直接測定値で提示された数値によって臨床医は最も効果的な麻酔剤と鎮痛剤の調合法を確定し、その結果患者は意識回復がより速くかつ予測でき、ほとんど吐き気や嘔吐がなく高度の回復が得られる。脳モニタリング・モジュールは、EGG信号を解析し、表示する外部モニターを持つことができ、さらにEEG信号をデジタル・データに置換し、さらにこのデータを処理,解析、および表示するために外部モニターに移行する。鼻カニューレ・モジュールは、鼻の上部へ持上げるカニューレを含み、望ましくは先行技術のように両側面には使用しない。鼻カニューレ・モジュール3672は、フックおよび/またはVELCRO等の締付け方法でしっかりと固定され、ヘッドバンド3630の表面に設置される。鼻カニューレを支持する器材および方法は、図100Fのヘッドバンドや図100Xのフレームのような頭に着用する用具内の多数のフックを含み、このようにカニューレを吊下げ、頭に着用する用具の表面に沿ってカニューレを支持し、睡眠中および輸送中の移動(シフト)を防止している。
図15Gは、本発明の感知モジュールヘッドバンド3680の概略断面図であり、皮膚3684に向い合う内側表面3682および皮膚3684から離れた面にあるヘッドバンド3680の外面3686にある本モジュールの配置状況を示す。ストラップ3688は太い矢線で示すように皮膚3684にしっかりと固定するために適合され、上記ストラップ3688は脳トンネル・モジュール3692を受取るため外面3686にある領域および/または凹み3690があり、上記領域または凹み3690は望ましくは本モジュールに安定性を与えるためにプラスチックまたはその他のポリマー材の薄板で作成する。内側面3682上の2箇所の領域または凹み3694、3696は、赤外線モジュール3698と皮膚温度モジュール3700を受取るためのものである。脳トンネルは、右および左の調整可能なアーム(断面図に示されていない)と、調整アームからプロセッサー3712までワイヤー3706、3708によって結合しているハウジング3730との接合点を示す、2箇所の領域3702、3704を含む。ワイヤー3710は、プロセッサー3712をディスプレイ・ユニット(図なし)と結合しており、上記ワイヤー3710は外側面3686と望ましくは織物または柔軟な材料でできたリップ3714との間に配置する。領域3690は、望ましくは2個のプラグ3716、3718を備え、モジュールを凹みまたは空洞にしっかりと固定するため差込み操作等でこれを留め、しっかりと固定する。プラグ3716、3718は、また電気コネクタとしても使用することができる。
パルスオキシメトリーモジュール3698は、ストラップ3688の内側面3682上の空洞または凹み3696に配置され、一対の発光器−受光器3720を含む。ワイヤー3722は、一対の3720をディスプレイ・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3722は穴3724を通った後、外側面3686とリップ3714の間に配置する。皮膚温度センサー・モジュール3700は、ストラップ3688の内側面3682上の空洞または凹み3694に設置され、センサー3726を含む。ワイヤー3728はセンサー3726をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3728は皮膚3684と向い合う内側面3682に沿って配置する。さらにフラップ3714も示されているが、これはリップとも呼ばれて、フックおよびループのファスナーにより外側3686と結合している。ワイヤー3710はプロセッサー3712をディスプレイ・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3710は、外側面3686と望ましくは織物または柔軟な材料で作られたリップ3714との間に配置する。
図15Hは感知モジュールヘッドバンド3680の概略平面図であり、ストラップ3688の外側面3686を示し、上記外側面3686には脳トンネル・モジュール3692を受取るため領域または凹み3690がある。領域3690は、望ましくはモジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3716、3718を有する。ここには、さらに穴3724と赤外線検出モジュールをしっかりと固定する外側面3686上に領域3696のプラスチック板の跡が見られる。さらにフラップ3714が示され、これはリップとも呼ばれるが、フックおよびループ・ファスナー3732で外側面3686に結合している。
図15Jは、本発明の感知モジュールヘッドバンド3740の断面線図であり、皮膚3744から離れたヘッドバンド3740の外側面3742にあるモジュールの配置を示す。ストラップ3746は、太矢印で示すように皮膚3744にしっかりと固定するのに適用しており、上記ストラップ3746は脳トンネル・モジュール3744を受取るために外側面3742に領域および/または凹み3750があり、上記領域、空洞、または凹み3750は、望ましくは本モジュールに安定性を与えるためにプラスチックまたはその他のポリマー材の薄板で作成し;他の特殊化された領域または凹み3752は赤外線モジュール3754を受取るためにある。ワイヤー3756は、脳トンネル・モジュール3744をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3756は外側面3742とフラップ3758の間に配置する。領域3750は、望ましくはモジュールの固定用に2つのプラグ3760、3762を備える。
パルスオキシメトリーモジュール3754は、外側面3742の空洞または凹み3752に配置されており上記パルスオキシメトリーモジュール3574には、一対の発光器‐受光器3756がある。ストラップ3746の領域、空洞、または凹み3752は、発光器3770および受光器3772それぞれを受取るための、望ましくは2個の開口部3758、3748を持つ。発光器3770および受光器3772は、望ましくは皮膚3744に対しこれらの発光器3770および受光器3772を押付けるようにし、くぼみができるように配置する。開口部3758は発光器3770により光が皮膚3744に向けるようにし、光は開口部3748を通り検出器3772によって受取られるようにする。プラグ3764と3766は、凹み3752の底部に配置され、モジュール3754をストラップ3746に留め、しっかりと固定する。ワイヤー3768は、パルスオキシメトリーモジュール3754をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)に結合し、上記ワイヤー3768は外側面3742とフラップ3758の間に配置する。ストラップ3746の内側面3778は、はぎ取りできる接着剤3776を含んでもよく、ストラップ3746を身体の部分に安定にしっかりと固定するように接着剤面を露出する。オキシメトリーモジュールは、望ましくは目の上のヘッドバンド部に設置し、上記オキシメトリーモジュールは温度測定用モジュールの隣に設置する。
ここに述べるモジュールはすべて、望ましくは患者の身体部分例えば額などに体格的に適合させ、センサーと活力のある身体部分との間で確実に密着させる。一対の発光器−受光器は、柔軟なパッチのようなフレキシブル構造を持ち、患者の身体部分に対し体に快適に取り付けるようにする。一対の発光器‐受光器は、患者の体の部分を照射する光源組立品と、反射光を測定する受光器組立品を含む。この一対の発光器‐受光器が感知ヘッドバンドの凹みまたは空洞に望ましくは上記ヘッドバンドの差込プラグを使用して適合させる場合、発光源と受光器組立品、および/または電極、および/または温度センサー、および/または圧力センサーおよび心拍センサー並びに本発明のいずれかのセンサーと接触する箇所において身体の部位に局部的な圧力を加える。
通常のパルスオキシメトリーセンサーのように発光器または光源は、赤色および赤外線の波長で発光する2個の発光ダイオードを含むことがあり、本受光器組立品はそれに適応できる2個以上の受光器を持つことがある。単一受光器は、両波長の光の検出に使用できると考える。電気信号は、電気コネクターに結合している電気ケーブルによりこの光源と受光器組立品を出入りし、上記コネクターは制御及び処理回路、およびディスプレイと結合している。
本発明は、高価な部品を最小限にし、使い捨て部品のみにしているが、高価な部品を再利用する方法および機器を教示する。電子機器類および医療用センサー類は高価であり、したがって本発明の設備器材のためにこれらの高価な部品は皮膚に接触したままにしないし、皮膚に接着する接着剤面もない。一つの光学センサーが皮膚に接触するただ1箇所の領域とするモジュール構成では、上記光学センサーの洗浄が容易で、パルスオキシメトリー等は再使用することができる。温度測定の場合、非常に低コスト使い捨てカバーは、BTTに設置する本センサーをカバーするのに必要な唯一の使い捨て材料である。本発明の装置において、望ましくは電子機器、センサー、およびその他の高価な部品は皮膚に接触させないので、上記部品は再使用することができる。したがって本装置では、額部の材料だけが身体に接触するようにし、額に接する高価な材料を最小限にしているので、実際には低コストになっている。本発明の器材は、再使用部品と使い捨て部品とを含む。
図15Kは感知モジュールヘッドバンド3740の外面の概略平面図であり、ストラップ3746の外側面3742を示し、上記外側面3742は脳トンネル・モジュール3744を受取る領域または凹み3750があり;パルスオキシメトリーモジュール3754を受取る領域または凹み3752がある。領域3750は、望ましくはモジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3760、3762を持つ。領域3752は、望ましくは赤外線モジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3764、3766があり、一対の発光器−受光器3756に対し皮膚に出入りする光の通路になる開口3758、3748がある。ここにはリップとも呼ばれるフラップ3758がフックおよびループ・ファスナー3774により外側面3742に結合しているのを示す。
図15Lは、感知モジュールヘッドバンド3740の外側面3778の概略平面図であり、裏当て3776を取除いたあと露出した接着剤表面3780を示す。各種異なる位置に接着剤表面があるストラップを使用し、皮膚がより適切に呼吸ができるような方法とする。従って最初のストラップは中央に接着剤面があり、上記ストラップは例えば3日間使用する。3日後、接着剤が最初のストラップのように中央部でなく両側だけに付けた新しいストラップ、すなわち第2のストラップを適用する。このように接着剤が塗布した領域は連続して接着剤で被覆されないので皮膚が呼吸することができる。
図15Mは、生物学的パラメーターを監視するモジュール3784を受取る典型的な空洞または凹み3782の概略平面図である。空洞3782は、プロセッサー3788、無線送信器3790、およびディスプレイ3792の他に電子回路とプリント回路を収容する隣接ハウジングを含むことがある。
図15Nは、使用者が帽子を着用しているときを図示した頭に着用する用具3800
で構成した他の実施例の概略側面図であり、測定部3794で終端するアーム3794が含まれ、上記アーム3796は帽子3800にしっかりと固定しており、さらに帽子3800に沿って配置され、処理/報告ユニット3802と結合しているワイヤー3798を含む。報告ユニット3802は、測定するパラメーターの数値を音声で報告することもでき、さらにワイヤー3806で処理/報告ユニット3802と結合するイヤーバッド(ear bud )組立品3804を含むことができる。
図15Pは、使用者3822が帽子を装着しているときを図示した頭に着用する用具3804で構成した他の実施例の概略透視図であり、測定部3808に結合したアーム3806を含み、上記アーム3806は帽子3804にしっかりと固定しており、さらに帽子3804に沿って配置され、第2の測定部3812に結合したワイヤー3810を含み、上記測定部3812にはハウジング3816とセンサー3814がある。上記測定部3812は、帽子3804のつばの下に配置され、上記測定部3812に帽子3804にしっかりと固定されたハウジング3816がある。センサー3814は、ハウジング3816によって皮膚に押付けられ、上記センサーはいくつかのセンサー、あるいは一対の発光器−受光器、または本発明の赤外線検出器で構成している。ワイヤー3818は、測定部3808と3812を使用者3822の後ろに配置された処理、送信、および報告ユニット3820と結合する。
図15Qは、帽子で図示された頭に着用する用具3824で構成された他の実施例の概略斜視図であり、帽子3824にしっかりと固定した赤外線検出システム3830および圧電システム3832のそれぞれを収容する測定部3828、3826を含み、さらに溝3826を含む。測定部3828と3826は移動ができ、矢印で示す溝に沿って滑らすことができ、ここではセンサー3830の適正な位置決めのための溝3840を図示する。ワイヤー3834と3836は帽子3824の後で結合し、処理/報告ユニット(図示なし)と結合する一本のワイヤー3838を形成する。測定部は、ヘッドバンド用に前に述べた移動可能な取付けモジュールとして構成できると考える。
図15Rは、使用者3844が装着したバレッタによって示す頭に着用する用具3842を構成する他の実施例の概略斜視図であり、目3866と鼻3852に近い眉毛3868の間にある生理学的トンネル3850に接し、またはその近くに配置された測定部3846で終端するアーム3846があり、上記アーム3846はバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿って配置され処理/送信ユニット3856と結合したワイヤー部3854がある。第2アーム3858は、目3866と耳3864に近い眉毛3868との間にある第2生理学的トンネル3862に接しまたはその近くに配置された第2測定部3860で終端し、上記アーム3858にはバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿い、処理/送信ユニット3856と結合したワイヤー部3870がある。第3アーム3872は、耳3864の後にある第3生理学的トンネル3876に接するかまたは近くに配置された第3測定部3874で終端し、上記アーム3872はバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿って配置され、処理/送信ユニット3856と結合しているワイヤー部3878がある。本発明のどのアームも用途に応じて調節により位置を変えたり延長することができると考える。
図15Sは、使用者3882が着用している光源を示す、頭に着用する用具3880を構成する他の実施例の概略斜視図であり、眉毛3890の近くの生理学的トンネル3888に接するかまたはその近くに配置された測定部3886で終端するアーム3884を含み、上記アーム3884は感知ヘッドライト3880にしっかりと固定され、さらにヘッドライト3880に接するかまたはその中に配置され、処理/送信ユニット3894と結合したワイヤー部3892を含む。ヘッドライト3880は、使用者3882の頭3898に上記ヘッドライト3880をしっかりと固定するアーム3896を備え、上記アーム3896は酸素または分析物測定装置3900を含むハウジングを備えており、ここに示すのは一対の輻射線発射器−輻射線検出器3902であり、ワイヤー3904により処理/送信ユニット3894と結合している。
図15Tは、使用者3912が着用した感知バイザー(viser)を図示した頭に着用する用具3910が構成する他の実施例の概略斜視図であり、測定部3916で終端し、また第2パラメーターを測定する第2測定部3918で終端するアーム3914を含み、上記アーム3914は上記感知バイザー3910に対しループ掛けのような締付け手段3920によって感知バイザー3910にしっかりと固定される。感知バイサー3910は、顔の側面に沿って配置され、柄3930を経て処理、送信、および報告回路3922に結合するマイクロホン3928を備え、ワイヤー3932を経て処理、送信、および報告回路3922に結合するデータまたは情報の目視表示用のディスプレイ3924を備えることがある。感知バイザー3910は、ワイヤー3934を経て処理、送信、および報告回路3922と結合したイヤー・バッド組立品3926を備えることがある。この実施例は、運動選手が生物学的な数値またはその他の情報をコーチに報告したい場合など体育上の用途がある。従って、使用者は、イヤー・バッド組立品3926による音声かまたはディスプレイ3924による目視の情報を受け、さらにマイクロホン3928を介して関連情報を伝達する。
図15Uは、使用者3942が感知能力のあるシャツを着用した場合を示す衣装または衣類3940で構成された他の実施例の概略斜視図であり、望ましくは安定性を高めるためメモリーを備えた成形可能なワイヤーを含む耳またはその他のファスナー(図示なし)で支持される。ワイヤー3944は、位置調整可能なアーム3946で終端し、さらに測定部3948で終端する。アーム3946には、さらに接着パッチ3956に含まれ、使用者3942の額に張付ける感知システム3958を持つ測定部がある。ワイヤー3944は、感知シャツ3940のカラー3952にしっかりと固定した支持構造物で終端し、上記支持構造物3950は望ましくは衣類の一部にしっかりと固定した報告/ディスプレイ・ユニット3954にワイヤー3960を経て電気的に結合する。
図15Vは、ヘルメットの場合を示す頭に着用する用具3962を構成する他の実施例の概略斜視図であり、温度センサーを構成する測定部3966で終端するアーム3964を含み、上記アーム3964はヘルメット3962上または内側に配置されワイヤー3970を経て処理、送信、および報告回路3968に結合する。感知能力を持つヘルメット3962は、ワイヤー3976を経て処理、送信、および報告回路3968に結合したイヤー・バッド組立品を含むことがある。感知能力を持つヘルメット3962は、さらに頭の側面に沿って配置された心拍測定の第2センサー3974を含むことがあり、上記センサー3974はワイヤー3978を経て処理、送信、報告ユニット3974へ結合する。ユニット3974は、さらに音楽プレイヤーを含むことがあり、生物学的パラメーターを音で送信する場合にはボリュームを低く調節する。
図15Xは、本発明の他の感知フレーム3980の概略図であり、上記フレーム3890は7種の生物学的パラメーターモジュールを含み、すなわち、左側に輻射線放射器/検出器3984で図示した脳トンネル・モジュール3982および右側に一対の輻射線放射器‐検出器3968;耳モニタリング・モジュール3988、ここではパルスオキシメトリーモジュールとして図示した赤外線検出モジュール3990、心拍検出モジュール3992、耳後の検出モジュール3994、望ましくは側頭動脈のセンサーを用いた皮膚温度モジュール3996、および鼻カニューレ・モジュールでここに示す医療装置保持モジュール3998を含む。取外し可能な取付けモジュールが述べられているが、本発明には永久に取付けられた複数のモジュール、および一体型一部品構造として働くフレームを含み、あるいはいくつかの装置は頭に着用する用具または眼鏡に対し取外し可能に取付けられ、またいくつかの装置は永久的に取付けられ、したがってこれらの形状はこの用途に述べるすべての装置に適用される。
脳トンネル・モジュール3982は、ここではグルコースのような分析物検出用の一対の赤外線発光器−検出器で図示した測定部3984で終端する位置調整可能なアーム3400、および鼻柱の隣および/ またはまぶたに接している脳トンネルに接しまたは近くに配置される赤外線発光器−検出器で図示した測定部3986で終端する位置調整可能なアーム3402を含み、心拍および酸素を検出する。パルスオキシメトリーモジュール3990のハウジング3414は、フレーム3980から分岐し、フレーム3980の右側に眉毛3404の上に置かれた一対の発光器−検出器と共に配置されているのが分かる。耳モニタリング・モジュール3988は、フレーム3980からのコード3406を含み、これには引込み式ケーブルのあるものと無いものがあり、上記コード3406は、耳カナーレに付けた感知プローブ3408で終端し、上記耳カナーレからの輻射線を受取る。心拍検出モジュール3992は、フレーム3980から分岐し上記モジュール3992に配置されたセンサー3416を用いて血管の拍動を検出するために適合しており、上記センサー3416は眉毛3410の上に設置し、そして圧力感知装置、圧電装置、トノメータ装置等を含む。フレーム3980から反れた皮膚温度モジュール3996は、望ましくは側頭動脈の上かまたは側頭動脈の近くに配置された温度センサー3412を含む。耳後モニタリングモジュール3994には、フレーム3980に置かれた、さらに詳細には眼鏡のつるの端部に、さらにもっと詳細にはつるの自由端に置かれたセンサー3420がある。鼻カニューレモジュール3998は鼻の上部へ上がるカニューレ3999があり、望ましくは先行技術による両側面にしないようにする。鼻カニューレモジュール3998は、フレーム3980に沿って配置されたフックおよび/ またはループのような締付け手段でしっかりと固定し、ここではフレーム3980の左側にフック−ループ3424、3426、3428により、また右側に1個のフック3430により図示する。図解によって鼻カニューレは、フレーム3980に沿う破線のように左側に示すが、上記鼻カニューレは右側にも同じ手法で配置されると考える。眼鏡のフレームに鼻カニューレをしっかりと固定するためには、どれかの固定手段が適用できる。
ワイヤー3432は、電気コネクター3436を通り赤外線モジュール3390を処理/ ディスプレイ回路3434に結合する。ワイヤー3438は、電気コネクター3436を通り耳モニターリング・モジュール3988を処理/ディスプレイ回路3434と結合する。ワイヤー3440は、電気コネクター3436を通り耳後のモニタリング・モジュール3994を処理/ディスプレイ回路3434に結合する。脳トンネル・モジュール3982、心拍検出モジュール3992および皮膚温度モジュール3996は、ワイヤー3446と電気コネクター3444を通り処理/ディスプレイ回路3442に結合する。
図15Yは、使用者3448が装着している感知フレーム3450を示す他の実施例の概略側面図であり、以下を含み、:化学センサー3456および温度センサー3458からなる耳後のモニタリング部3452で、上記耳後のモニタリング部3452はフレーム3450と一体化している;フレーム3450と一体化している温度センサー3460からなる皮膚温度部3454;レンズ枠3464に沿って配置された赤外線発光器−検出器3462;および脳トンネルから自然に発生する輻射線を検出するため位置調整が可能なアームで保持された輻射線検出器3466。化学センサー3456は、グルコース・センサー、電解質センサー、たんぱく質センサーのような汗および汗の中あるいは身体表面に存在する分析物(analyte)を分析するセンサーを含むことがある。
図15Zは、特殊化された感知フレーム3470を示す他の実施例の概略平面図であり、使用者の頭に上記フレーム3470を調整するためほぼ丸型のフレームで構成し、使用者の頭に押付ける方法でフレーム3740をしっかりと固定するように適合した眼鏡つる3472、3474を備えている。先行技術と異なり本発明の感知フレームはヒンジがない。ここにはアーム3480、3482、で保持された2重の温度センサー3476、3478、鼻を支えるための鼻当て3484および処理回路3488によって保持されているのが分かる。センサー3476、3478に結合しているワイヤー3486は、フレーム3470の表面またはその中に配置する。処理回路3488は、センサー3476、3478からの最高温度を選び、上記最高値を報告するに適合しているか、あるいは処理回路3488はセンサー3476、3478からの最も安定な信号を選び、上記数値を報告するのに適合している。
他の実施例には、手術内の意識の測定および防止、ならびに体温、より詳細にはBTTからの温度に基づく脳の活動を検出する方法および装置を含む。
本方法および装置には、体温およびもっと具体的には脳の芯温度に基づき薬剤,例えば麻酔薬または鎮痛剤の注入速度の自動的かつ精密な調節のためにBTT温度に基づく注入ポンプの自動フィード・バック制御を備えている。
第一段階で体温を測定し、第二段階ではこの温度が高くなるかどうかを確かめる。もしそうであれば、本ポンプの注入速度を増加する。麻酔中に芯温度が高くなる場合は、薬剤代謝が増大し、薬剤の消耗が早くなる、したがって注入速度を大きくする必要がある。麻酔中に芯温度が下がる場合は、薬剤代謝が下がり、薬剤の消耗が遅くなる、したがって注入速度を小さくする必要がある。
集中治療室では、装置類および手法は体温に基づき血管作用のある薬剤等の注入速度を調整する。芯温度が下がる場合、患者は暖めることが必要であり、これで血管の拡張を導くが過剰に過ぎると低血圧になる、従って高価で危険性のあるエピネフリンのような血管収縮剤の管理が必要である。このように本発明によって、芯温度に基づき体の加温と冷却を慎重かつ精密に調整してこれらのすべての問題点が避けることができる。
さらに、本発明は脳意識を確認し、手術内意識の危険性を検出する方法および装置を提供する。手術中に温度が高くなると、薬剤代謝の増加を招き、またより一層外面的な麻酔レベルと手術内意識の危険性を招く。従って本発明の方法および装置は薬剤注入の速度を調整し、注入の速度を高める。脳温度が高くなると脳への血流が増大し、手術内意識の危険性が増大する、従って本発明の方法および装置は注入の速度を調整し注入速度を増大する。手術中に温度が上がると、脳への血液の流れが増大し、手術内意識の危険性が増大する、従って本発明の方法および装置は薬剤注入の速度を調整し,増加する。手術中温度が下がると薬剤代謝が下がり、有効な麻酔剤がより一層有効に作用し、患者を深い麻酔レベルにする、そして合併症や死に至ることもあり、その上病院滞在や回復期間が長引くことになる。このように、本発明により麻酔剤のレベルが正確に調整され、芯温度が低い場合、注入速度を減少して注入速度を必然的に調整する。温度が下がると脳への血流も減り、手術内意識の危険性が減る、従って本発明の方法および装置は注入速度を調整し注入速度を減少する。薬剤ポンプをBTT信号と統合化すると、つまり心臓、心肺、外傷,脳神経外科的な、長時間手術および危険度の高い手術、血管抗張剤が使用できない手術、またはショック性体質や低血圧特質の患者を含むほとんど一般の人の手術手法の薬剤注入速度の調整に役立つことができる。
BTT信号とポンプを統合化により次のような医学的恩恵がある:
1)流速の自動化および高精度調整
2)適正レベルの麻酔の達成
3)手術内意識の危険性を低減化(手術内意識の危険性に伴う脳温度の上昇)
4)薬剤量の過不足の可能性を解消/ 減少
5)薬剤レベルを希望範囲内に保持
6)最適な薬剤管理
7)薬剤使用量の削減
8)手術時間の短縮
9)空調の補助時間の短縮
10) ICU期間の短縮
11) 手術後の回復が早い
12) 入院期間の短縮
13) 手術内の合併症率の減少
14) 手術後の合併症率の減少
15) 手術からの起床までの時間の改善および促進
16) 低体温および高体温による合併症率の減少
17) 医療介護費の削減
18) 患者の成果の改善
注入ポンプとBTT連続信号との統合化により、ほとんど一般的な薬剤、すなわちすべての注射可能な麻酔剤、プロポフォール、フェンタニール、ミドアゾラム、およびその他のベンゾジアゼピン類、インシュリンおよび一酸化窒素のような血管活性剤、およびすべての血管拡張剤、フェニールフェリンおよびすべての血管収縮剤等の注入速度の調整に役立つことができる。芯温度レベルは、薬剤の効果およびパーソンキン病、アルツハイマー病やうつ病等の病気の診断および予後を確認するためにも適用できる。従って図101は、温度モニタリング・システム3502に結合した注入ポンプ3500の概略図であり、上記温度モニタリング・システムは生体(living creature)3504にしっかりと固定する。ポンプ3500は、温度モニタリング・システム3502から信号を受信し、上記ポンプは生体3504に薬剤を供給する組立品3506がある。
図17は、BTT受動感知装置3516と組合わされた典型的な携帯用遠隔出力装置3510である。本装置3510は、画面3528とアンテナ3532を備え、被験者の手に持ち目3522の上に設置したBTT感知装置3516に出力を加えるように配置する。BTT感知装置3516は、センサー3520と電磁エネルギーを発射するアンテナ3518を含む。装置3510は、受信装置3516を電磁エネルギー3514で作動し、また測定された被験者の確認事項および測定された生物学的パラメーターレベルを含む電波3524で表された反射エネルギーを受取る。実例として、温度が測定され、画面3528にそのレベルが表示される。装置3510は、受信した信号に基づくフィードバック情報と生物学的パラメーターレベルを提供するのに適用する。この実施例では、画面3528の対話ボックス3256に示すように抗生物質や解熱剤の投薬で発熱の情報を表示させるために温度を高くしている。さらに本信号は、受信した信号で確認する患者に付き添う薬剤師および医者の名前を対話ボックス3530に示すようにしている。
図18Aは、測定部3550およびアーム3554を含む感知装置3540の別の実施例の概略図である。アーム3554の端部3552はホルダー3550で終わり、反対側端部3564は感知装置の本体で終わっている(図示なし)。測定部3550は、ポリウレタンのような軟質で圧縮性の絶縁材料で構成した構造3542を含む。本体3542は、アーム3544のワイヤー3556で終端するワイヤー部分3548を収納する開口部3544がある。ここでは材料3542で示した本体3542は、露出した底面3560および3562として示す露出した側面がある。ホルダー3550は材料3542を包囲し、アーム3554と結合している。ホルダー3550の端部3558は、望ましくは表面3560から2mm以下の距離に設置し、もっと望ましくは表面3560から4mm以下の距離に設置し、さらにもっと望ましくは表面3560から6mm以下の距離に設置し、上記距離は、3562として示す寸法で表している。表面3560は、センサー3546を含む。従って表面3560は、ここではセンサー3546で示すサーミスターおよび本体3542で示すポリウレタンのような絶縁材料とが組合わされたものである。
図18Bは、図86Aから図18Aまでの実施例の測定部とアームのような本発明の感知装置に使用する測定部および/またはアーム用のプローブカバー3570の概略図である。この発明のプローブカバーは、本質的に柔軟で薄く、そして本発明の感知装置および支持構造物の寸法に適合している。本プローブカバー3570は、1個の本体3576と2個所の端部3574、3572がある;一つの端部3574は開いていて測定部の受取りに適合し、反対側の端部3572は閉じていてセンサーの取付けに適合している。開放端部3574にはその近くに設置した接着面3578があり、上記接着面は本体3576の遠位端部3580を拡張する形になっている。本接着面は本体3576の延長部にはぎ取りカバーも含まれ、使用時このはぎ取りカバーを取除いて接着剤面を露出させる。本接着面3578は、プローブカバーを本体2002、眼鏡フレーム、ヘッドバンド等の感知装置の本体に接合する。プローブカバーを感知装置のアームまたは本体に接合またはしっかりと固定するために種々の手段が使用される。測定部がアームより大きい寸法の場合は、プローブカバーは測定部を含む両部分を覆い、合うように適合させる。
本発明のどのセンサー・システムも指状の構造、鼻柱および図1A〜図6に述べるその他の構造あるいは図7〜図15に述べる眼鏡フレームおよび頭に着用する用具と組合すことができると考える。さらに本発明の眼鏡は、2個の別個の部品、望ましくは使い捨て部品となる取外しができるセンサーで構成する。棒状温度計あるいは棒状心拍検出器の先端部には識別チップまたは無線周波数識別(RF ID)チップを収納することもでき、上記先端部は再使用ができるが、RF IDまたはIDチップで識別される一人の患者に限られ、このように(人間や動物の)全追跡性および感知装置の携帯性が可能である。さらにその他の実施例には、この発明の感知装置に収納された種々の検出手段の適用、通常の手段による血流の評定、およびグルコースを含む分析成分の濃度の測定に脳トンネルに設置したレーザー・ドップラーの適用のように分析成分濃度の測定が含まれると考える。さらに本発明のいずれかの感知装置およびセンサーは、太陽エネルギーまたはその他の再生可能エネルギー源で作動ができると考える。
他の実施例には、PDAに結合した聴診器があり、上記聴診器は心臓や肺などの身体の音を聴取し、PDAは心臓や肺など音をデジタル・ファイルに記録し、その後このようにして得られた音響とPDAに記憶させた音響とを比較し、状態診断を判定する。
本発明は、センサーに塗布したコーティングの厚さに基づいてセンサーの有効寿命または機能を判定する方法も含む。センサーは、パリレーンで被覆し、被覆の厚さは装置の寿命を決定するために使用する。一例として、温度センサーはパリレーンの100ミクロン厚さの層で被覆し、センサーの機能をX日間数保持する。次にパリレーンの200ミクロン厚さの層にすると、センサーは2X日数間(2倍だけ)機能し、また50ミクロンの層ではセンサーは1/2X(半分)間機能する。センサーを連続使用すると、コーティング層が徐々に溶け出し、ついに全コーティングが溶解しセンサーが露出すると上記センサーは使用不能となる。例えば、温度センサーは身体から出る水分および塩分がセンサーに達すると正常な機能を失い、パリレーン層が取除かれた後の抵抗値を変化させる。
他の実施例では、血流の検知および病気の診断の方法と装置を含む。さらに実施例として、脳トンネル領域に局部的に薬剤を投与したり、あるいは経口または侵入的な手法で系統的に薬剤を投与した後、脳トンネル領域の血流変化の確認がある。この方法には、自律神経の機能障害の確認および糖尿病、心臓病,血管性障害等の診断に一例としてアセチルコリンを含むパッチの貼付がある。工程には、血流の測定、薬剤の貼付けまたは投与、および脳トンネル領域のように同一の位置での血流の測定がある。脳トンネル領域で血流の変化が持続する場合は、機能が正常であると確信できる。薬剤を貼付けあと、血流の変化が持続しない場合は、自律神経の機能障害を示す。
他の実施例では、脳の冷却およびBTTの温度監視による肥満、および体重減少の治療および/または防止がある。被験者を麻酔状態にし、芯温度を下げ、脳の温度を低くする。麻酔前の優先的ステップは、磁気共鳴画像のような画像調査であり、脳の空腹中枢あるいは脳の他の領域の神経活動を詳細に調査し、数値化する。身体の冷却および脳の冷却は、空腹中枢を冷却するために行われ、従って空腹中枢の神経細胞の刺激を減少し,当然食欲も低下する。活動基準線 (baseline activity)が測定された後、脳の芯温度が34℃になるまで冷却する。BTTのような温度センサーからの信号が温度レベルまたはその他の予測レベルを指示する場合は、警報が鳴り目標温度が達成されたことを示す。神経細胞の刺激レベルおよび基準線によっては重度の肥満の人に空腹中枢および食欲を抑圧するために、麻酔は期間を延長して継続し、その期間は6箇月以上にも及ぶことができる。本方法および装置は、目と眉毛の間にあるBTT領域を使い、脳の活性を直接低減するためにこの領域を冷却することができる。中枢部が異状活性である場合は、冷却は神経細胞の刺激の安定化に役立てることができる。本方法および装置は、脳卒中、アルツハイマー病,パーキンソン病、うつ病等の種々の神経障害の治療に使用することができる。
本発明は、さらに予定の記憶量を持つ装置に収納した記憶チップを含む本装置の寿命と相関関係が得られる。このように、100時間分の測定量の容量を持つチップは、100時間でチップ記憶量が満たされ感知装置が作動しなくなった後、望ましくは本体2002のような装置に付いている照明灯または読取りユニットの画面にある警報器が使用者に装置が満期になったことを知らせる。
他の望ましい実施例を図14N−1に示す。これは感知装置3370の側面図で、この感知装置は眼鏡のフレーム、または、頭に着用する用具を挟むのに適したスペース3364と逆U字型形状を有している。感知装置3370は前部3374と後部3376を持っており、記憶性のあるプラスチック、または、ポリマー、あるいは、形状記憶合金からできている事が望ましい。内面3382、3384は眼鏡のフレームなどの構造物にしっかりと固定するのに適した、物をしっかり掴む面を有しているか、ゴムを張るのが望ましい。後部3376には位置調整が出来るアーム3366によってセンサー3380が付けてある。後部3376にはセンサー3380と機能的に結合しているLED3378がある。この実施例ではスプリング、テンションバー、クランプ具などが無い。U字型形状によって安定した位置が得られている。
図14N−2は、図14N−1に示した感知クリップ装置3370の正面図で、その前部3374はプリント回路3378、メモリー部3386、無線送信器3388、プロセッサー3390を有している。前部3374にはバッテリー3392がある。このバッテリー3392は感知クリップ3370に付けたままでもよいし、感知クリップ3370に着脱自由にすることもできる。後部3376にはLED3394とセンサー3380を持ったセンサーホルダー3396から成る感知部とがある。センサーホルダー3396はアーム3366によって感知クリップ3370に接続している。図14N−3は図14N-1の感知クリップ3370を二重像で示した眼鏡3398に付けた様子を模式的に示した正面図である。
図14Pは二元感知クリップ3400の正面図である。左側にはグルコースを検出する為の輻射線発生器3404、輻射線検出器3406などの一対の発光器−受光器3402があり、反対側には酸素やパルスオキシメトリーを検出する為の輻射線発生器3410、輻射線検出器3412などの第2の一対の発光器−受光器3408が示してある。また、発光器−受光器の代わりに、または、これらに加えて、温度センサー、その他のセンサーを使用することができる。感知クリップ3400は測定される領域に接触、または、離れて測定、分析できるようにすることが出来る。無線送信器3414は遠くにある電話器3416、時計3418、靴3420、または、音楽プレイヤー、計算器などのデジタル機器3422に向けて無線信号を発信できるようにする事が出来る。
更に、感知装置には眼鏡のツルや頭に着用する用具の一部に巻きつけたり、付けたりできるアームを持たせることも出来る。感知部は脳トンネルのような測定対象部の上、または、その隣接部にセンサーが行くように感知装置から分岐させる事もできる。また、パラメーター測定用のセンサーを軽い日除け帽子やクリップで留める日除けに持たせることも考えられる。
本発明は生物学的パラメーターを測定する頭に着用する用具のモジュール構造について述べる。従って図15Aは、ハウジング3434を受入れるくぼみ3432のある特殊化されたヘッドバンド3430を構成する他の支持構造物の概略斜視図であり、上記ハウジングは望ましくは上記ヘッドバンド3430に取外し可能に取り付けられたモジュールであり、右アーム3436と左アーム3438とを含む。アーム3436および3438は、右側および左側の感知部3440、3442で終端する。ハウジング3434はセンサー3440、3442から出ているワイヤーを収納するボックスを構成し、さらにボックス3434から出ているワイヤー3444を含み、ヘッドバンド3430の表面3446に沿って配置され、もっと具体的には溝3448に配置することができる。溝3448はヘッドバンド3430に取付けられるストリップ3450でカバーされるように適合される。ストリップ3450は、望ましくは織物製としヒンジ機構を持ち、ヘッドバンド3430にワイヤー3444をしっかりと固定するために、溝3448上に設置されるストリップ3450の端部3456は、望ましくはヘッドバンド3430にしっかりと固定されるフックおよびループ材料3454に適合したフックおよびループ材料で作られる。ワイヤー3444は、プロセッサーおよびディスプレイユニット(図示せず)に結合するためにコネクター3452で終端する。
図15BはBTT温度モジュール3460を詳細に示し、ハウジング3434および逆U字型をし、ハウジング3434をしっかりと固定する鋼製ロッド3458が含まれる。ワイヤー3462は右ロッド3466に沿ってまたはその中を通して配線し、センサー3470をPCB 3464およびプロセッサー3478に結合する。プロセッサー3478は、センサー3470および3468によってここでは図示された右側と左側で測定された二つの温度信号の最高値を選択することで、ここに図示された最良の信号を選択する。プロセッサー3478は操作上メモリー3476に連結されることができ、ワイヤー3482によりディスプレーに連結される、上記ワイヤー3482は、ハウジング3434から出て電気コネクター3484で終端する。センサー部3468と3470は、ここに述べるどれかの構成を有することができ、具体的には測定部2006の構成および寸法にすることができる。右ロッド3466および左ロッド3474はここに述べる形状を有することができ、具体的にはアーム2004の形状および寸法を有することができる。上記アーム2004の厚さは上記アーム2004の直径に置換えることができ、それはロッド3466、3474が本質的に円筒状であり、アーム2004として機能するからである。
図15Cは使用者3486が着用した場合の本発明の感知モジュールヘッドバンド3500の別の実施例の正面斜視図であり、BTT温度モジュール3490を受入れる領域3488を持つヘッドバンド3480を含み、上記領域3488にはヘッドバンド3480にモジュール3490を電気的に結合するためのコネクター3492を有する。温度モジュール3490はプロセッサー3494、メモリー3496、およびアーム3498と3502を含み、上記アーム3498と3502は、測定部3504と3506でそれぞれに終端する。測定部3504と3506は脳トンネル領域3508と3510の上部またはその近くに配置され、かつ眉毛3512と3514の下部に設置する。電気コネクター3492は、電気的パッドとして機能することができ、ヘッドバンド3480の表面または内側に沿って配置されるワイヤー3516に結合される。
図15Dは、使用者(ゴースト像)が着用した場合の本発明の別の感知モジュールヘッドバンド3520の側面図であり、4種の生物学的パラメーターモジュール、つまりBTT温度モジュール3522、耳温度モジュール3524、ここではパルスオキシメトリーモジュールとして図示している赤外検出モジュール3526、および耳の後の温度モジュール3528を含む。BTT温度モジュール3522は、皮膚3536から離れた感知モジュールヘッドバンド3520の表面3580に配置され、位置調整可能なアーム3530と眉毛3534の下側でその近くに設置された測定部3532とを含む。耳温度モジュール3524は、クリップ3538で固定した取外し可能なモジュールを含む。耳温度モジュール3524は、ヘッドバンド3520の端部にクリップ3538によってしっかりと固定された取外し可能なモジュールを含んでもよい。モジュール3524は、さらに耳孔に取り付けた感知プローブ3544で終端するコード3542をしっかりと固定する引込み可能なコード・スプール3540を含んでもよく、上記プローブ3544には少なくとも一個の赤外線検出器、一対の赤外線発光器‐赤外線検出器、サーミスターのような温度センサー、RTD、および熱電対等を含むこともできる。モジュール3524は、さらに耳の後、もっと明確に言えば耳3546の下部および/または耳たぶ3548の近辺の温度を測定する耳の後の温度モジュール3528から電気入力を受取る。耳の後の温度モジュール3528は、フックまたはループのような締付け構造物3556によりヘッドバンド3520に取外し可能に取り付けられることができ、C形状のハウジング3550およびセンサー3552を含み、上記センサー3552はC形状ハウジング3550上のあるいはそれに沿って配置されるワイヤー3554によって、モジュール3524に結合される。
パルスオキシメトリーモジュール3526は、眉毛3534の上部右側に設置され、皮膚3536近くのヘッドバンド3520の内側面に配置され、接着パッチ3558内に収容される一対の発光器−受光器3582を含み、さらにヘッドバンド3520にある穴3564を通り抜けたあと、ヘッドバンド3520の外面3562上を通るワイヤー3560を含む。耳温度モジュール3524のワイヤー3556、BTTモジュール3522のワイヤー3568、およびパルスオキシメトリーモジュール3526のワイヤー3560は、すべて外面3562に沿って通り、もっと明確にはワイヤー3566、3568、3560を包む可動リップ3570とヘッドバンド3520の外面3562の間に挟まれている。ワイヤー3566、3568、3560はヘッドバンド3520より外に出て、コネクター3574、3576、および3578を経てディスプレイ/プロセス・ユニット3572に結合する。
図15Eは、本発明の他の感知モジュールヘッドバンド3590を使用者3592が着用した場合の正面斜視図であり、二種の生物学的パラメーターモジュール、すなわちBTT温度モジュール3594、および耳モニタリング・モジュール3596を含み、上記モジュール3594および3596は本発明に述べるいずれかのセンサーと、赤外線輻射、サーミスター等の温度センサーを含む。BTT温度モジュール3594は感知モジュールヘッドバンド3590の表面3598に配置され、位置調整が可能なアーム3600、3602および眉毛3606、3610の下部で近辺にある測定部3604、3608を含み,さらにヘッドバンド3590から外に出て耳3628の後を通りワイヤー3616に繋がるコネクター3614で終端するワイヤー3612を含む。上記ワイヤー3616はディスプレイとインタフェース3618に結合される。耳モニタリングモジュール3596は、レシーバとディスプレイ3622に無線で結合された無線送信器3520を含み、さらに耳プローブ3626で終端するワイヤー3624を含む。
第15F図は、本発明の別の感知モジュールヘッドバンド3630で下側に目3674、3678と鼻3680を示す概略図である。上記ヘッドバンド3630は8種の生物学的パラメーターモジュール、すなわち左側の輻射線検出器3634と右側の一対輻射線発射器‐検出器3636で図示した脳トンネル・モジュール3632、耳温度モジュール3638、パルスオキシメトリーモジュールと心拍検出モジュール3642としてここに図示した赤外線検出モジュール3640、血圧検出モジュール3644、3個の電極3648、3650、3652でここに図示されたデジタルEEG(脳電図)のような脳モニタリングモジュール、望ましくはこめかみの動脈に対するセンサーを用いる皮膚温度モジュール3654、および鼻カニューレ(挿管)・モジュールで図示された医療器材保持モジュール3656を含む。脳トンネルモジュール3632は、グルコース等の分析物検出用の一対の赤外線発光器‐検出器によりここに図示した測定部3636で終端する位置調整可能なアーム3660、および鼻柱および/またはまぶたの隣の脳トンネルに隣接しあるいは脳トンネル上に設置された赤外線検出器により図示した測定部3634で終端する位置調整可能なアーム3662を含む。
パルスオキシメトリーモジュール3640は、ヘッドバンド3630の内面にある空洞または凹み3666に配置され、一対の発光器−受光器3664を含む。耳温度モジュール3638は、耳穴3668内に設置した感知プローブ3658で終端するコード3646を含み、上記耳穴から輻射線3670を受信することができる。心拍検出モジュール3642および血圧検出モジュール3644は、圧力感知装置、圧電装置等のいずれかを含むことができる。脳モニタリング・モジュールは、患者の意識レベルを直接監視することができ、各患者の必要性に合わせまた手術内(intraoperative)の意識を防ぐための薬剤の正確な量の決定および管理するのに役立っている。脳モニタリング・モジュールは、患者の額に設置されたセンサーを用いて作動させ、EEGから脳の電気的な動作を測定し、この動作はデジタル化し数値として表示される。脳モニタリング・モジュールは、患者に与える麻酔剤の量や鎮痛剤の量を規定化することができ、したがって患者が無意識で苦痛を伴わないことが保証され、その上早急に意識回復し、麻酔剤および鎮痛剤の副作用を最小限にすることができる。脳モニタリング・モジュール3646は、3種の電極3648、3650、および3652でここでは図示される。電極3648、3650、3652からの情報は処理され、患者の意識レベルを直接測定値で提示された数値によって臨床医は最も効果的な麻酔剤と鎮痛剤の調合法を確定し、その結果患者は意識回復がより速くかつ予測でき、ほとんど吐き気や嘔吐がなく高度の回復が得られる。脳モニタリング・モジュールは、EGG信号を解析し、表示する外部モニターを持つことができ、さらにEEG信号をデジタル・データに置換し、さらにこのデータを処理,解析、および表示するために外部モニターに移行する。鼻カニューレ・モジュールは、鼻の上部へ持上げるカニューレを含み、望ましくは先行技術のように両側面には使用しない。鼻カニューレ・モジュール3672は、フックおよび/またはVELCRO等の締付け方法でしっかりと固定され、ヘッドバンド3630の表面に設置される。鼻カニューレを支持する器材および方法は、図100Fのヘッドバンドや図100Xのフレームのような頭に着用する用具内の多数のフックを含み、このようにカニューレを吊下げ、頭に着用する用具の表面に沿ってカニューレを支持し、睡眠中および輸送中の移動(シフト)を防止している。
図15Gは、本発明の感知モジュールヘッドバンド3680の概略断面図であり、皮膚3684に向い合う内側表面3682および皮膚3684から離れた面にあるヘッドバンド3680の外面3686にある本モジュールの配置状況を示す。ストラップ3688は太い矢線で示すように皮膚3684にしっかりと固定するために適合され、上記ストラップ3688は脳トンネル・モジュール3692を受取るため外面3686にある領域および/または凹み3690があり、上記領域または凹み3690は望ましくは本モジュールに安定性を与えるためにプラスチックまたはその他のポリマー材の薄板で作成する。内側面3682上の2箇所の領域または凹み3694、3696は、赤外線モジュール3698と皮膚温度モジュール3700を受取るためのものである。脳トンネルは、右および左の調整可能なアーム(断面図に示されていない)と、調整アームからプロセッサー3712までワイヤー3706、3708によって結合しているハウジング3730との接合点を示す、2箇所の領域3702、3704を含む。ワイヤー3710は、プロセッサー3712をディスプレイ・ユニット(図なし)と結合しており、上記ワイヤー3710は外側面3686と望ましくは織物または柔軟な材料でできたリップ3714との間に配置する。領域3690は、望ましくは2個のプラグ3716、3718を備え、モジュールを凹みまたは空洞にしっかりと固定するため差込み操作等でこれを留め、しっかりと固定する。プラグ3716、3718は、また電気コネクタとしても使用することができる。
パルスオキシメトリーモジュール3698は、ストラップ3688の内側面3682上の空洞または凹み3696に配置され、一対の発光器−受光器3720を含む。ワイヤー3722は、一対の3720をディスプレイ・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3722は穴3724を通った後、外側面3686とリップ3714の間に配置する。皮膚温度センサー・モジュール3700は、ストラップ3688の内側面3682上の空洞または凹み3694に設置され、センサー3726を含む。ワイヤー3728はセンサー3726をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3728は皮膚3684と向い合う内側面3682に沿って配置する。さらにフラップ3714も示されているが、これはリップとも呼ばれて、フックおよびループのファスナーにより外側3686と結合している。ワイヤー3710はプロセッサー3712をディスプレイ・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3710は、外側面3686と望ましくは織物または柔軟な材料で作られたリップ3714との間に配置する。
図15Hは感知モジュールヘッドバンド3680の概略平面図であり、ストラップ3688の外側面3686を示し、上記外側面3686には脳トンネル・モジュール3692を受取るため領域または凹み3690がある。領域3690は、望ましくはモジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3716、3718を有する。ここには、さらに穴3724と赤外線検出モジュールをしっかりと固定する外側面3686上に領域3696のプラスチック板の跡が見られる。さらにフラップ3714が示され、これはリップとも呼ばれるが、フックおよびループ・ファスナー3732で外側面3686に結合している。
図15Jは、本発明の感知モジュールヘッドバンド3740の断面線図であり、皮膚3744から離れたヘッドバンド3740の外側面3742にあるモジュールの配置を示す。ストラップ3746は、太矢印で示すように皮膚3744にしっかりと固定するのに適用しており、上記ストラップ3746は脳トンネル・モジュール3744を受取るために外側面3742に領域および/または凹み3750があり、上記領域、空洞、または凹み3750は、望ましくは本モジュールに安定性を与えるためにプラスチックまたはその他のポリマー材の薄板で作成し;他の特殊化された領域または凹み3752は赤外線モジュール3754を受取るためにある。ワイヤー3756は、脳トンネル・モジュール3744をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)と結合し、上記ワイヤー3756は外側面3742とフラップ3758の間に配置する。領域3750は、望ましくはモジュールの固定用に2つのプラグ3760、3762を備える。
パルスオキシメトリーモジュール3754は、外側面3742の空洞または凹み3752に配置されており上記パルスオキシメトリーモジュール3574には、一対の発光器‐受光器3756がある。ストラップ3746の領域、空洞、または凹み3752は、発光器3770および受光器3772それぞれを受取るための、望ましくは2個の開口部3758、3748を持つ。発光器3770および受光器3772は、望ましくは皮膚3744に対しこれらの発光器3770および受光器3772を押付けるようにし、くぼみができるように配置する。開口部3758は発光器3770により光が皮膚3744に向けるようにし、光は開口部3748を通り検出器3772によって受取られるようにする。プラグ3764と3766は、凹み3752の底部に配置され、モジュール3754をストラップ3746に留め、しっかりと固定する。ワイヤー3768は、パルスオキシメトリーモジュール3754をディスプレイ/プロセス・ユニット(図示なし)に結合し、上記ワイヤー3768は外側面3742とフラップ3758の間に配置する。ストラップ3746の内側面3778は、はぎ取りできる接着剤3776を含んでもよく、ストラップ3746を身体の部分に安定にしっかりと固定するように接着剤面を露出する。オキシメトリーモジュールは、望ましくは目の上のヘッドバンド部に設置し、上記オキシメトリーモジュールは温度測定用モジュールの隣に設置する。
ここに述べるモジュールはすべて、望ましくは患者の身体部分例えば額などに体格的に適合させ、センサーと活力のある身体部分との間で確実に密着させる。一対の発光器−受光器は、柔軟なパッチのようなフレキシブル構造を持ち、患者の身体部分に対し体に快適に取り付けるようにする。一対の発光器‐受光器は、患者の体の部分を照射する光源組立品と、反射光を測定する受光器組立品を含む。この一対の発光器‐受光器が感知ヘッドバンドの凹みまたは空洞に望ましくは上記ヘッドバンドの差込プラグを使用して適合させる場合、発光源と受光器組立品、および/または電極、および/または温度センサー、および/または圧力センサーおよび心拍センサー並びに本発明のいずれかのセンサーと接触する箇所において身体の部位に局部的な圧力を加える。
通常のパルスオキシメトリーセンサーのように発光器または光源は、赤色および赤外線の波長で発光する2個の発光ダイオードを含むことがあり、本受光器組立品はそれに適応できる2個以上の受光器を持つことがある。単一受光器は、両波長の光の検出に使用できると考える。電気信号は、電気コネクターに結合している電気ケーブルによりこの光源と受光器組立品を出入りし、上記コネクターは制御及び処理回路、およびディスプレイと結合している。
本発明は、高価な部品を最小限にし、使い捨て部品のみにしているが、高価な部品を再利用する方法および機器を教示する。電子機器類および医療用センサー類は高価であり、したがって本発明の設備器材のためにこれらの高価な部品は皮膚に接触したままにしないし、皮膚に接着する接着剤面もない。一つの光学センサーが皮膚に接触するただ1箇所の領域とするモジュール構成では、上記光学センサーの洗浄が容易で、パルスオキシメトリー等は再使用することができる。温度測定の場合、非常に低コスト使い捨てカバーは、BTTに設置する本センサーをカバーするのに必要な唯一の使い捨て材料である。本発明の装置において、望ましくは電子機器、センサー、およびその他の高価な部品は皮膚に接触させないので、上記部品は再使用することができる。したがって本装置では、額部の材料だけが身体に接触するようにし、額に接する高価な材料を最小限にしているので、実際には低コストになっている。本発明の器材は、再使用部品と使い捨て部品とを含む。
図15Kは感知モジュールヘッドバンド3740の外面の概略平面図であり、ストラップ3746の外側面3742を示し、上記外側面3742は脳トンネル・モジュール3744を受取る領域または凹み3750があり;パルスオキシメトリーモジュール3754を受取る領域または凹み3752がある。領域3750は、望ましくはモジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3760、3762を持つ。領域3752は、望ましくは赤外線モジュールを留め、しっかりと固定するための2個の差込プラグ3764、3766があり、一対の発光器−受光器3756に対し皮膚に出入りする光の通路になる開口3758、3748がある。ここにはリップとも呼ばれるフラップ3758がフックおよびループ・ファスナー3774により外側面3742に結合しているのを示す。
図15Lは、感知モジュールヘッドバンド3740の外側面3778の概略平面図であり、裏当て3776を取除いたあと露出した接着剤表面3780を示す。各種異なる位置に接着剤表面があるストラップを使用し、皮膚がより適切に呼吸ができるような方法とする。従って最初のストラップは中央に接着剤面があり、上記ストラップは例えば3日間使用する。3日後、接着剤が最初のストラップのように中央部でなく両側だけに付けた新しいストラップ、すなわち第2のストラップを適用する。このように接着剤が塗布した領域は連続して接着剤で被覆されないので皮膚が呼吸することができる。
図15Mは、生物学的パラメーターを監視するモジュール3784を受取る典型的な空洞または凹み3782の概略平面図である。空洞3782は、プロセッサー3788、無線送信器3790、およびディスプレイ3792の他に電子回路とプリント回路を収容する隣接ハウジングを含むことがある。
図15Nは、使用者が帽子を着用しているときを図示した頭に着用する用具3800
で構成した他の実施例の概略側面図であり、測定部3794で終端するアーム3794が含まれ、上記アーム3796は帽子3800にしっかりと固定しており、さらに帽子3800に沿って配置され、処理/報告ユニット3802と結合しているワイヤー3798を含む。報告ユニット3802は、測定するパラメーターの数値を音声で報告することもでき、さらにワイヤー3806で処理/報告ユニット3802と結合するイヤーバッド(ear bud )組立品3804を含むことができる。
図15Pは、使用者3822が帽子を装着しているときを図示した頭に着用する用具3804で構成した他の実施例の概略透視図であり、測定部3808に結合したアーム3806を含み、上記アーム3806は帽子3804にしっかりと固定しており、さらに帽子3804に沿って配置され、第2の測定部3812に結合したワイヤー3810を含み、上記測定部3812にはハウジング3816とセンサー3814がある。上記測定部3812は、帽子3804のつばの下に配置され、上記測定部3812に帽子3804にしっかりと固定されたハウジング3816がある。センサー3814は、ハウジング3816によって皮膚に押付けられ、上記センサーはいくつかのセンサー、あるいは一対の発光器−受光器、または本発明の赤外線検出器で構成している。ワイヤー3818は、測定部3808と3812を使用者3822の後ろに配置された処理、送信、および報告ユニット3820と結合する。
図15Qは、帽子で図示された頭に着用する用具3824で構成された他の実施例の概略斜視図であり、帽子3824にしっかりと固定した赤外線検出システム3830および圧電システム3832のそれぞれを収容する測定部3828、3826を含み、さらに溝3826を含む。測定部3828と3826は移動ができ、矢印で示す溝に沿って滑らすことができ、ここではセンサー3830の適正な位置決めのための溝3840を図示する。ワイヤー3834と3836は帽子3824の後で結合し、処理/報告ユニット(図示なし)と結合する一本のワイヤー3838を形成する。測定部は、ヘッドバンド用に前に述べた移動可能な取付けモジュールとして構成できると考える。
図15Rは、使用者3844が装着したバレッタによって示す頭に着用する用具3842を構成する他の実施例の概略斜視図であり、目3866と鼻3852に近い眉毛3868の間にある生理学的トンネル3850に接し、またはその近くに配置された測定部3846で終端するアーム3846があり、上記アーム3846はバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿って配置され処理/送信ユニット3856と結合したワイヤー部3854がある。第2アーム3858は、目3866と耳3864に近い眉毛3868との間にある第2生理学的トンネル3862に接しまたはその近くに配置された第2測定部3860で終端し、上記アーム3858にはバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿い、処理/送信ユニット3856と結合したワイヤー部3870がある。第3アーム3872は、耳3864の後にある第3生理学的トンネル3876に接するかまたは近くに配置された第3測定部3874で終端し、上記アーム3872はバレッタ3842にしっかりと固定され、さらにバレッタ3842に沿って配置され、処理/送信ユニット3856と結合しているワイヤー部3878がある。本発明のどのアームも用途に応じて調節により位置を変えたり延長することができると考える。
図15Sは、使用者3882が着用している光源を示す、頭に着用する用具3880を構成する他の実施例の概略斜視図であり、眉毛3890の近くの生理学的トンネル3888に接するかまたはその近くに配置された測定部3886で終端するアーム3884を含み、上記アーム3884は感知ヘッドライト3880にしっかりと固定され、さらにヘッドライト3880に接するかまたはその中に配置され、処理/送信ユニット3894と結合したワイヤー部3892を含む。ヘッドライト3880は、使用者3882の頭3898に上記ヘッドライト3880をしっかりと固定するアーム3896を備え、上記アーム3896は酸素または分析物測定装置3900を含むハウジングを備えており、ここに示すのは一対の輻射線発射器−輻射線検出器3902であり、ワイヤー3904により処理/送信ユニット3894と結合している。
図15Tは、使用者3912が着用した感知バイザー(viser)を図示した頭に着用する用具3910が構成する他の実施例の概略斜視図であり、測定部3916で終端し、また第2パラメーターを測定する第2測定部3918で終端するアーム3914を含み、上記アーム3914は上記感知バイザー3910に対しループ掛けのような締付け手段3920によって感知バイザー3910にしっかりと固定される。感知バイサー3910は、顔の側面に沿って配置され、柄3930を経て処理、送信、および報告回路3922に結合するマイクロホン3928を備え、ワイヤー3932を経て処理、送信、および報告回路3922に結合するデータまたは情報の目視表示用のディスプレイ3924を備えることがある。感知バイザー3910は、ワイヤー3934を経て処理、送信、および報告回路3922と結合したイヤー・バッド組立品3926を備えることがある。この実施例は、運動選手が生物学的な数値またはその他の情報をコーチに報告したい場合など体育上の用途がある。従って、使用者は、イヤー・バッド組立品3926による音声かまたはディスプレイ3924による目視の情報を受け、さらにマイクロホン3928を介して関連情報を伝達する。
図15Uは、使用者3942が感知能力のあるシャツを着用した場合を示す衣装または衣類3940で構成された他の実施例の概略斜視図であり、望ましくは安定性を高めるためメモリーを備えた成形可能なワイヤーを含む耳またはその他のファスナー(図示なし)で支持される。ワイヤー3944は、位置調整可能なアーム3946で終端し、さらに測定部3948で終端する。アーム3946には、さらに接着パッチ3956に含まれ、使用者3942の額に張付ける感知システム3958を持つ測定部がある。ワイヤー3944は、感知シャツ3940のカラー3952にしっかりと固定した支持構造物で終端し、上記支持構造物3950は望ましくは衣類の一部にしっかりと固定した報告/ディスプレイ・ユニット3954にワイヤー3960を経て電気的に結合する。
図15Vは、ヘルメットの場合を示す頭に着用する用具3962を構成する他の実施例の概略斜視図であり、温度センサーを構成する測定部3966で終端するアーム3964を含み、上記アーム3964はヘルメット3962上または内側に配置されワイヤー3970を経て処理、送信、および報告回路3968に結合する。感知能力を持つヘルメット3962は、ワイヤー3976を経て処理、送信、および報告回路3968に結合したイヤー・バッド組立品を含むことがある。感知能力を持つヘルメット3962は、さらに頭の側面に沿って配置された心拍測定の第2センサー3974を含むことがあり、上記センサー3974はワイヤー3978を経て処理、送信、報告ユニット3974へ結合する。ユニット3974は、さらに音楽プレイヤーを含むことがあり、生物学的パラメーターを音で送信する場合にはボリュームを低く調節する。
図15Xは、本発明の他の感知フレーム3980の概略図であり、上記フレーム3890は7種の生物学的パラメーターモジュールを含み、すなわち、左側に輻射線放射器/検出器3984で図示した脳トンネル・モジュール3982および右側に一対の輻射線放射器‐検出器3968;耳モニタリング・モジュール3988、ここではパルスオキシメトリーモジュールとして図示した赤外線検出モジュール3990、心拍検出モジュール3992、耳後の検出モジュール3994、望ましくは側頭動脈のセンサーを用いた皮膚温度モジュール3996、および鼻カニューレ・モジュールでここに示す医療装置保持モジュール3998を含む。取外し可能な取付けモジュールが述べられているが、本発明には永久に取付けられた複数のモジュール、および一体型一部品構造として働くフレームを含み、あるいはいくつかの装置は頭に着用する用具または眼鏡に対し取外し可能に取付けられ、またいくつかの装置は永久的に取付けられ、したがってこれらの形状はこの用途に述べるすべての装置に適用される。
脳トンネル・モジュール3982は、ここではグルコースのような分析物検出用の一対の赤外線発光器−検出器で図示した測定部3984で終端する位置調整可能なアーム3400、および鼻柱の隣および/ またはまぶたに接している脳トンネルに接しまたは近くに配置される赤外線発光器−検出器で図示した測定部3986で終端する位置調整可能なアーム3402を含み、心拍および酸素を検出する。パルスオキシメトリーモジュール3990のハウジング3414は、フレーム3980から分岐し、フレーム3980の右側に眉毛3404の上に置かれた一対の発光器−検出器と共に配置されているのが分かる。耳モニタリング・モジュール3988は、フレーム3980からのコード3406を含み、これには引込み式ケーブルのあるものと無いものがあり、上記コード3406は、耳カナーレに付けた感知プローブ3408で終端し、上記耳カナーレからの輻射線を受取る。心拍検出モジュール3992は、フレーム3980から分岐し上記モジュール3992に配置されたセンサー3416を用いて血管の拍動を検出するために適合しており、上記センサー3416は眉毛3410の上に設置し、そして圧力感知装置、圧電装置、トノメータ装置等を含む。フレーム3980から反れた皮膚温度モジュール3996は、望ましくは側頭動脈の上かまたは側頭動脈の近くに配置された温度センサー3412を含む。耳後モニタリングモジュール3994には、フレーム3980に置かれた、さらに詳細には眼鏡のつるの端部に、さらにもっと詳細にはつるの自由端に置かれたセンサー3420がある。鼻カニューレモジュール3998は鼻の上部へ上がるカニューレ3999があり、望ましくは先行技術による両側面にしないようにする。鼻カニューレモジュール3998は、フレーム3980に沿って配置されたフックおよび/ またはループのような締付け手段でしっかりと固定し、ここではフレーム3980の左側にフック−ループ3424、3426、3428により、また右側に1個のフック3430により図示する。図解によって鼻カニューレは、フレーム3980に沿う破線のように左側に示すが、上記鼻カニューレは右側にも同じ手法で配置されると考える。眼鏡のフレームに鼻カニューレをしっかりと固定するためには、どれかの固定手段が適用できる。
ワイヤー3432は、電気コネクター3436を通り赤外線モジュール3390を処理/ ディスプレイ回路3434に結合する。ワイヤー3438は、電気コネクター3436を通り耳モニターリング・モジュール3988を処理/ディスプレイ回路3434と結合する。ワイヤー3440は、電気コネクター3436を通り耳後のモニタリング・モジュール3994を処理/ディスプレイ回路3434に結合する。脳トンネル・モジュール3982、心拍検出モジュール3992および皮膚温度モジュール3996は、ワイヤー3446と電気コネクター3444を通り処理/ディスプレイ回路3442に結合する。
図15Yは、使用者3448が装着している感知フレーム3450を示す他の実施例の概略側面図であり、以下を含み、:化学センサー3456および温度センサー3458からなる耳後のモニタリング部3452で、上記耳後のモニタリング部3452はフレーム3450と一体化している;フレーム3450と一体化している温度センサー3460からなる皮膚温度部3454;レンズ枠3464に沿って配置された赤外線発光器−検出器3462;および脳トンネルから自然に発生する輻射線を検出するため位置調整が可能なアームで保持された輻射線検出器3466。化学センサー3456は、グルコース・センサー、電解質センサー、たんぱく質センサーのような汗および汗の中あるいは身体表面に存在する分析物(analyte)を分析するセンサーを含むことがある。
図15Zは、特殊化された感知フレーム3470を示す他の実施例の概略平面図であり、使用者の頭に上記フレーム3470を調整するためほぼ丸型のフレームで構成し、使用者の頭に押付ける方法でフレーム3740をしっかりと固定するように適合した眼鏡つる3472、3474を備えている。先行技術と異なり本発明の感知フレームはヒンジがない。ここにはアーム3480、3482、で保持された2重の温度センサー3476、3478、鼻を支えるための鼻当て3484および処理回路3488によって保持されているのが分かる。センサー3476、3478に結合しているワイヤー3486は、フレーム3470の表面またはその中に配置する。処理回路3488は、センサー3476、3478からの最高温度を選び、上記最高値を報告するに適合しているか、あるいは処理回路3488はセンサー3476、3478からの最も安定な信号を選び、上記数値を報告するのに適合している。
他の実施例には、手術内の意識の測定および防止、ならびに体温、より詳細にはBTTからの温度に基づく脳の活動を検出する方法および装置を含む。
本方法および装置には、体温およびもっと具体的には脳の芯温度に基づき薬剤,例えば麻酔薬または鎮痛剤の注入速度の自動的かつ精密な調節のためにBTT温度に基づく注入ポンプの自動フィード・バック制御を備えている。
第一段階で体温を測定し、第二段階ではこの温度が高くなるかどうかを確かめる。もしそうであれば、本ポンプの注入速度を増加する。麻酔中に芯温度が高くなる場合は、薬剤代謝が増大し、薬剤の消耗が早くなる、したがって注入速度を大きくする必要がある。麻酔中に芯温度が下がる場合は、薬剤代謝が下がり、薬剤の消耗が遅くなる、したがって注入速度を小さくする必要がある。
集中治療室では、装置類および手法は体温に基づき血管作用のある薬剤等の注入速度を調整する。芯温度が下がる場合、患者は暖めることが必要であり、これで血管の拡張を導くが過剰に過ぎると低血圧になる、従って高価で危険性のあるエピネフリンのような血管収縮剤の管理が必要である。このように本発明によって、芯温度に基づき体の加温と冷却を慎重かつ精密に調整してこれらのすべての問題点が避けることができる。
さらに、本発明は脳意識を確認し、手術内意識の危険性を検出する方法および装置を提供する。手術中に温度が高くなると、薬剤代謝の増加を招き、またより一層外面的な麻酔レベルと手術内意識の危険性を招く。従って本発明の方法および装置は薬剤注入の速度を調整し、注入の速度を高める。脳温度が高くなると脳への血流が増大し、手術内意識の危険性が増大する、従って本発明の方法および装置は注入の速度を調整し注入速度を増大する。手術中に温度が上がると、脳への血液の流れが増大し、手術内意識の危険性が増大する、従って本発明の方法および装置は薬剤注入の速度を調整し,増加する。手術中温度が下がると薬剤代謝が下がり、有効な麻酔剤がより一層有効に作用し、患者を深い麻酔レベルにする、そして合併症や死に至ることもあり、その上病院滞在や回復期間が長引くことになる。このように、本発明により麻酔剤のレベルが正確に調整され、芯温度が低い場合、注入速度を減少して注入速度を必然的に調整する。温度が下がると脳への血流も減り、手術内意識の危険性が減る、従って本発明の方法および装置は注入速度を調整し注入速度を減少する。薬剤ポンプをBTT信号と統合化すると、つまり心臓、心肺、外傷,脳神経外科的な、長時間手術および危険度の高い手術、血管抗張剤が使用できない手術、またはショック性体質や低血圧特質の患者を含むほとんど一般の人の手術手法の薬剤注入速度の調整に役立つことができる。
BTT信号とポンプを統合化により次のような医学的恩恵がある:
1)流速の自動化および高精度調整
2)適正レベルの麻酔の達成
3)手術内意識の危険性を低減化(手術内意識の危険性に伴う脳温度の上昇)
4)薬剤量の過不足の可能性を解消/ 減少
5)薬剤レベルを希望範囲内に保持
6)最適な薬剤管理
7)薬剤使用量の削減
8)手術時間の短縮
9)空調の補助時間の短縮
10) ICU期間の短縮
11) 手術後の回復が早い
12) 入院期間の短縮
13) 手術内の合併症率の減少
14) 手術後の合併症率の減少
15) 手術からの起床までの時間の改善および促進
16) 低体温および高体温による合併症率の減少
17) 医療介護費の削減
18) 患者の成果の改善
注入ポンプとBTT連続信号との統合化により、ほとんど一般的な薬剤、すなわちすべての注射可能な麻酔剤、プロポフォール、フェンタニール、ミドアゾラム、およびその他のベンゾジアゼピン類、インシュリンおよび一酸化窒素のような血管活性剤、およびすべての血管拡張剤、フェニールフェリンおよびすべての血管収縮剤等の注入速度の調整に役立つことができる。芯温度レベルは、薬剤の効果およびパーソンキン病、アルツハイマー病やうつ病等の病気の診断および予後を確認するためにも適用できる。従って図101は、温度モニタリング・システム3502に結合した注入ポンプ3500の概略図であり、上記温度モニタリング・システムは生体(living creature)3504にしっかりと固定する。ポンプ3500は、温度モニタリング・システム3502から信号を受信し、上記ポンプは生体3504に薬剤を供給する組立品3506がある。
図17は、BTT受動感知装置3516と組合わされた典型的な携帯用遠隔出力装置3510である。本装置3510は、画面3528とアンテナ3532を備え、被験者の手に持ち目3522の上に設置したBTT感知装置3516に出力を加えるように配置する。BTT感知装置3516は、センサー3520と電磁エネルギーを発射するアンテナ3518を含む。装置3510は、受信装置3516を電磁エネルギー3514で作動し、また測定された被験者の確認事項および測定された生物学的パラメーターレベルを含む電波3524で表された反射エネルギーを受取る。実例として、温度が測定され、画面3528にそのレベルが表示される。装置3510は、受信した信号に基づくフィードバック情報と生物学的パラメーターレベルを提供するのに適用する。この実施例では、画面3528の対話ボックス3256に示すように抗生物質や解熱剤の投薬で発熱の情報を表示させるために温度を高くしている。さらに本信号は、受信した信号で確認する患者に付き添う薬剤師および医者の名前を対話ボックス3530に示すようにしている。
図18Aは、測定部3550およびアーム3554を含む感知装置3540の別の実施例の概略図である。アーム3554の端部3552はホルダー3550で終わり、反対側端部3564は感知装置の本体で終わっている(図示なし)。測定部3550は、ポリウレタンのような軟質で圧縮性の絶縁材料で構成した構造3542を含む。本体3542は、アーム3544のワイヤー3556で終端するワイヤー部分3548を収納する開口部3544がある。ここでは材料3542で示した本体3542は、露出した底面3560および3562として示す露出した側面がある。ホルダー3550は材料3542を包囲し、アーム3554と結合している。ホルダー3550の端部3558は、望ましくは表面3560から2mm以下の距離に設置し、もっと望ましくは表面3560から4mm以下の距離に設置し、さらにもっと望ましくは表面3560から6mm以下の距離に設置し、上記距離は、3562として示す寸法で表している。表面3560は、センサー3546を含む。従って表面3560は、ここではセンサー3546で示すサーミスターおよび本体3542で示すポリウレタンのような絶縁材料とが組合わされたものである。
図18Bは、図86Aから図18Aまでの実施例の測定部とアームのような本発明の感知装置に使用する測定部および/またはアーム用のプローブカバー3570の概略図である。この発明のプローブカバーは、本質的に柔軟で薄く、そして本発明の感知装置および支持構造物の寸法に適合している。本プローブカバー3570は、1個の本体3576と2個所の端部3574、3572がある;一つの端部3574は開いていて測定部の受取りに適合し、反対側の端部3572は閉じていてセンサーの取付けに適合している。開放端部3574にはその近くに設置した接着面3578があり、上記接着面は本体3576の遠位端部3580を拡張する形になっている。本接着面は本体3576の延長部にはぎ取りカバーも含まれ、使用時このはぎ取りカバーを取除いて接着剤面を露出させる。本接着面3578は、プローブカバーを本体2002、眼鏡フレーム、ヘッドバンド等の感知装置の本体に接合する。プローブカバーを感知装置のアームまたは本体に接合またはしっかりと固定するために種々の手段が使用される。測定部がアームより大きい寸法の場合は、プローブカバーは測定部を含む両部分を覆い、合うように適合させる。
本発明のどのセンサー・システムも指状の構造、鼻柱および図1A〜図6に述べるその他の構造あるいは図7〜図15に述べる眼鏡フレームおよび頭に着用する用具と組合すことができると考える。さらに本発明の眼鏡は、2個の別個の部品、望ましくは使い捨て部品となる取外しができるセンサーで構成する。棒状温度計あるいは棒状心拍検出器の先端部には識別チップまたは無線周波数識別(RF ID)チップを収納することもでき、上記先端部は再使用ができるが、RF IDまたはIDチップで識別される一人の患者に限られ、このように(人間や動物の)全追跡性および感知装置の携帯性が可能である。さらにその他の実施例には、この発明の感知装置に収納された種々の検出手段の適用、通常の手段による血流の評定、およびグルコースを含む分析成分の濃度の測定に脳トンネルに設置したレーザー・ドップラーの適用のように分析成分濃度の測定が含まれると考える。さらに本発明のいずれかの感知装置およびセンサーは、太陽エネルギーまたはその他の再生可能エネルギー源で作動ができると考える。
他の実施例には、PDAに結合した聴診器があり、上記聴診器は心臓や肺などの身体の音を聴取し、PDAは心臓や肺など音をデジタル・ファイルに記録し、その後このようにして得られた音響とPDAに記憶させた音響とを比較し、状態診断を判定する。
本発明は、センサーに塗布したコーティングの厚さに基づいてセンサーの有効寿命または機能を判定する方法も含む。センサーは、パリレーンで被覆し、被覆の厚さは装置の寿命を決定するために使用する。一例として、温度センサーはパリレーンの100ミクロン厚さの層で被覆し、センサーの機能をX日間数保持する。次にパリレーンの200ミクロン厚さの層にすると、センサーは2X日数間(2倍だけ)機能し、また50ミクロンの層ではセンサーは1/2X(半分)間機能する。センサーを連続使用すると、コーティング層が徐々に溶け出し、ついに全コーティングが溶解しセンサーが露出すると上記センサーは使用不能となる。例えば、温度センサーは身体から出る水分および塩分がセンサーに達すると正常な機能を失い、パリレーン層が取除かれた後の抵抗値を変化させる。
他の実施例では、血流の検知および病気の診断の方法と装置を含む。さらに実施例として、脳トンネル領域に局部的に薬剤を投与したり、あるいは経口または侵入的な手法で系統的に薬剤を投与した後、脳トンネル領域の血流変化の確認がある。この方法には、自律神経の機能障害の確認および糖尿病、心臓病,血管性障害等の診断に一例としてアセチルコリンを含むパッチの貼付がある。工程には、血流の測定、薬剤の貼付けまたは投与、および脳トンネル領域のように同一の位置での血流の測定がある。脳トンネル領域で血流の変化が持続する場合は、機能が正常であると確信できる。薬剤を貼付けあと、血流の変化が持続しない場合は、自律神経の機能障害を示す。
他の実施例では、脳の冷却およびBTTの温度監視による肥満、および体重減少の治療および/または防止がある。被験者を麻酔状態にし、芯温度を下げ、脳の温度を低くする。麻酔前の優先的ステップは、磁気共鳴画像のような画像調査であり、脳の空腹中枢あるいは脳の他の領域の神経活動を詳細に調査し、数値化する。身体の冷却および脳の冷却は、空腹中枢を冷却するために行われ、従って空腹中枢の神経細胞の刺激を減少し,当然食欲も低下する。活動基準線 (baseline activity)が測定された後、脳の芯温度が34℃になるまで冷却する。BTTのような温度センサーからの信号が温度レベルまたはその他の予測レベルを指示する場合は、警報が鳴り目標温度が達成されたことを示す。神経細胞の刺激レベルおよび基準線によっては重度の肥満の人に空腹中枢および食欲を抑圧するために、麻酔は期間を延長して継続し、その期間は6箇月以上にも及ぶことができる。本方法および装置は、目と眉毛の間にあるBTT領域を使い、脳の活性を直接低減するためにこの領域を冷却することができる。中枢部が異状活性である場合は、冷却は神経細胞の刺激の安定化に役立てることができる。本方法および装置は、脳卒中、アルツハイマー病,パーキンソン病、うつ病等の種々の神経障害の治療に使用することができる。
本発明は、さらに予定の記憶量を持つ装置に収納した記憶チップを含む本装置の寿命と相関関係が得られる。このように、100時間分の測定量の容量を持つチップは、100時間でチップ記憶量が満たされ感知装置が作動しなくなった後、望ましくは本体2002のような装置に付いている照明灯または読取りユニットの画面にある警報器が使用者に装置が満期になったことを知らせる。
図19−Aは、特定の非浸入性内面温度測定プローブ3590の概略図で示した他の実施例である。プローブ3590のセンサーヘッド3594は、表面温度と内面温度の両測定ができる特徴を有する。センサーヘッド3594を皮膚のくぼみを経て脳トンネル内に入れて内部温度を検知することによって、プローブ3590は内部温度を測定する。皮膚の表面に非熱伝導性の先端部を触れさせることによって、センサーヘッド3594は表面温度測定プローブとして機能する。プローブ3590はBTTのような特定の領域、つまり凹面形で不規則な形状で特にトンネルの主な入口点については解剖学上の変動が伴うような領域にのみ適用する。図19−Aに示すプローブ3590は、マルチセンサーヘッド3594、真直ぐのハンドル3600、湾曲ハンドル3606を含む。温度測定用のセンサーヘッド3594は、例えばサーミスター、熱電対、シリコーン・ゴム等のような多くの熱センサー3598を住まわせる絶縁材料3596で構成する。絶縁材料はセンサー3598を保持する支持構造物として働く。熱センサー3598は、望ましくは本発明の望ましい実施例によりサーミスターで構成する。熱センサー3598のアレイは、マルチセンサーヘッド3594の絶縁材料3596の表面に配置される。マルチセンサーヘッドは、望ましくは凸面形状とし、特定寸法を有する。センサーヘッド3594の先端部3592からセンサーヘッド3594の下端3602までの距離は、望ましくは2.5m以下であり、さらに望ましくは45mm以下であり、さらにもっと望ましくは6.5mm以下であり、さらにもっと望ましくは5mm以下である。センサーヘッド3594は、1個または2個以上の熱センサー、望ましくはセンサー3598のアレイを持ち、各センサーはワイヤー3604で示されるそれぞれのワイヤーと結合される。真直ぐのハンドル3600と湾曲ハンドル3606間の変わり目において、全部のワイヤーはここではワイヤー部3610で終端するマルチストランドケーブルから合体するワイヤー3604として示すセンサー(複数)を形成し、上記ワイヤー部3610は処理 / 表示回路3612に結合される。
図19−Bはセンサーヘッド3594の平面図で、センサー3598のアレイを住まわせた絶縁構造物3596を示す。センサーヘッド3594は、本質的に円形状である。センサーヘッド3594の望ましい直径は、5.0mm以下であり、望ましくは8.0mm以下であり、さらに最も望ましくは12mm以下であり、さらにもっと望ましくは20mm以下である。図19−Cは、本質的に平坦型センサーヘッド3616で構成された手持ち携帯用感知プローブ3620の実施例の概略図である。プローブ3620は、3個の部品、すなわちセンサーヘッドとも呼ばれる平坦型感知先端部3634;ワイヤー3604とマルチストランドワイヤー3618を収納しているハンドル3630;およびチップ3624、バッテリー3626、およびディスプレイ3622を収納する電子装置/表示部品3628を含む。センサーヘッド3634は感知表面3616を含み、上記感知表面は絶縁材料3632および表面に沿って配置された1個または2個以上のセンサー3614を含み、図19−Aの実施例と同様の配置をしている。
図19−Cに示すように、ハンドル3630は望ましくはセンサーヘッド3634より小さい直径とする。センサーヘッド3634の先端部3616からセンサーヘッド3634の下端3602までの距離は、望ましくは2.0mm以下であり、最も望ましくは4.0mm以下であり、さらに最も望ましくは7.0mm以下であり、さらにもっと望ましくは5.0mm以下である。
図19−Dは、ブーメラン型センサープローブ3640の側面斜視図であり、ブーメラン型センサーヘッド3656およびハンドル3650を含む。ハンドル3650は、アーム2004または本発明に述べる他のアームに取替えることができ、ここで述べるいずれかのセンサーヘッドは他の実施例の測定部分に使用することができると考える。ブーメラン型センサーヘッド3656は、二つの翼3642、3644があるが、通常のブーメランの形状が本質的に平坦であるのとは違って、これらの翼は膨らみがあり本質的に凸面を持ち、脳トンネルの入り口箇所の身体形に適合させている。ブーメラン型センサーヘッド3656には、さらに2個の翼3642、3644を結合する結合部3658があり、上記結合部は本質的な膨らみと凸面3648があり、上記凸面3648は翼3642、3644の凸面部半径よりずっと小さい半径を持ち、従って結合部は翼3642、3644よりももっと大きい膨らみがある。結合部3658は、本質的に突起状の形状を持ち、少なくても1個のセンサー3646を収納する、しかし望ましくはその表面に沿って多数のセンサーを収納し、上記センサーは望ましくはこれも膨れ出た形状にする。センサー(複数)はここには小さい点で表しているが、過剰の繰返しを避けるため、ただ一つの番号3646だけが多数のセンサーを述べるために使用されている。センサー(複数)3646は熱センサーのような1種類のセンサーとして図示しているが、多くのセンサーは種々のパラメーターを測定するセンサーが使用できると考える。また例えば酸素飽和赤外線センサーで構成したセンサーヘッド、電気化学的ガスセンサー、熱センサー、および心拍センサーのようないくつかのセンサーの組合わせが予期される。各センサー3646は、ここでは有線結合として図示しているようにワイヤー3652を用いてハンドル3650に結合し、望ましくはハンドル3650内でマルチストランドケーブル3654になる。ハンドル3650は、上記ハンドル3650の端部にある結合点3660と3662を通ってセンサーヘッド3656に取付けられる。望ましいプローブ3640の寸法は、脳トンネル領域の寸法および形状に一致し、もっと詳細には、目と、上まぶたと眼窩の上にある眉毛と、の間の領域の形状に一致する。
図19−Eは、ブーメラン型センサープローブ3640の平面斜視図であり、センサーヘッド3656の感知表面3664を示す、この表面は接触測定の間,皮膚に触れている表面であるか、あるいは非接触測定で皮膚に向かっている表面である。感知表面3664は、結合用の膨らみ部分3658と翼3642、3644で構成され、上記感知表面3662はその表面上に1個または2個以上のセンサーがある。ハンドルをセンサーヘッド3656に結合する結合点3660、3662は、破線で示されている。
図19−Fは、ブーメラン型センサーヘッド3656の概略平面図であり、鼻3672、眉毛3666、目3674のような解剖学上の構造との関連性を示す。眉毛3666の下に設置された翼3642は、望ましくは鼻3672の近くに設置している翼3644より長くする。なお本質的に中央に配置された膨れた結合部3658、およびその中央点3668、およびハンドル結合点3660と3662のくぼみが示されている。本発明のブーメランプローブ3640は、望ましくは通常のブーメラン形状と比べ鋭い角度を持っている。
従って翼3642および3644間の望ましい角度3670は、45度以下であり、望ましくは65度以下であり、さらにもっと望ましくは90度以下である。翼3642としてここに図示している眉毛3666に沿って通る望ましい翼の長さは、35mm以下であり、望ましくは25mm以下であり、最も望ましくは20mm以下であり、さらに最も望ましくは14mm以下である。上記長さは点3668から翼3642の端部3676までとする。望ましい翼3642の幅は30mm以下であり、望ましくは20mm以下であり、最も望ましくは15mm以下であり、更に最も望ましくは10mm以下である。翼3642の望ましい厚さは25mm以下であり、望ましくは20mm以下であり、最も望ましくは15mm以下であり、さらにもっと望ましくは10mm以下である。
翼3644としてここに図示している鼻3672に沿って延びる翼の望ましい長さは、33mm以下であり、望ましくは23mm以下であり、さらに望ましくは18mm以下であり、さらにもっと望ましくは12mm以下であり、上記長さは点3668から翼3644の端部3678までとする。翼3644の望ましい幅は30mm以下であり、望ましくは20mm以下であり、最も望ましくは15mm以下であり、さらにもっと望ましくは10mm以下である。翼3644の望ましい厚さは25mm以下であり、望ましくは20mm以下であり、最も望ましくは15mm以下であり、さらにもっと望ましくは10mm以下である。
膨れた結合部3658は、トンネルの主な入り口点にあう最もよく適合された部分であり、眉毛3666と鼻柱3672との交点の近くに配置される。膨れた結合部3658の望ましい寸法または直径は、30mm以下であり、また望ましくは25mm以下であり、さらに望ましくは20mm以下であり、さらにもっと望ましくは15mm以下である。結合部3658の望ましい厚さは30mm以下であり、望ましくは20mm以下であり、さらに望ましくは15mm以下であり、さらにもっと望ましくは10mm以下である。
プロセッサー3624のような処理回路は、複数のセンサーから受けた複数の信号から用途に従って最も最適な信号を選別および選択する。熱センサーの場合、処理は連続して最高温度を選別してから選択し、その後報告する。1個または多数の感知点が定期的に点検することができ、1個または多数の信号が選択され表示されることができる。温度測定のために、熱センサーは、BTTポケットの解剖学的および熱的な特性に適した形状にした絶縁材料内に埋め込まれ、配置を容易にし、熱伝達を適正にしている。熱センサーは、望ましくは不規則な皮膚表面の外形/形状に適合できる軟質で厚い非伝導性の絶縁材料でカプセル化され、包囲されて、完全に外部のあらゆる環境温度を遮蔽し、BTT入り口の外側であらゆる皮膚または組織がセンサーと接触するのを防止する。
皮膚の折り重ね部分は、BTTに対し押付けられるとき、センサーヘッドの先端に接触することが出来るので、センサーヘッドはセンサーを包囲する絶縁材料の独自の特定な寸法を有する。図19−Gおよび図19‐Hに示すように、それは望ましくは3〜5mm、最も望ましくは2〜7mm、さらにもっと望ましくは1.5〜10mmとする。図19−Gは、センサーヘッド3680およびハンドル3682を示す。センサーヘッド3680には、3個の熱センサー3684、3686および3688がある。センサーヘッド3680は、絶縁材料3690および絶縁材料3690の表面に沿って配置された3個のセンサー3684、3686、および3688からなる。センサー3684、3686および3688のすべての表面は、環境に露出するセンサーの表面を除いて、絶縁材料で包囲されている。絶縁材料3690の寸法は、熱伝導性材料またはハンドル3682のような金属で作られた部品として図示された非絶縁性部品3692に最も近い熱センサーの位置を基準にしている。センサー3688はセンサー3684、3686に比べ低い位置にあるので、絶縁材料3690の長さまたは寸法3694を測定する最初の点は、上記センサー3688に基準を置いており、この寸法3694はセンサー3688から開始し、非絶縁材料3692で終っている。
図19−Hは、熱伝導性材料3692で終端する絶縁材料3690の表面にある突出センサー3696を示す。センサー3696の全表面は、測定しようとする環境または目標領域に露出するセンサーの表面を除いて、絶縁材料3690で包囲されている。絶縁材料3690の寸法は、非絶縁部分3692に最も近い熱センサーの位置を基準にしている。センサー3696(複数)が一つの熱センサーだけの場合、上記センサーが絶縁材料3690の寸法を決定するので、寸法3694はセンサー3696から始まり、非絶縁材料3692で終わる。寸法3694は、図19−Gおよび図19−Hに示す両実施例と同じである。センサーの絶縁には、通常の先行技術の表面温度プローブでは厚さを薄くする必要があるのとは違って、前述の厚さにする必要がある。その理由は、BTTセンサーがBTTトンネル開口部内に押込まれること、より厚い絶縁材料は外部環境の影響を防ぐこと、そして組織がBTTの開口部表面領域を測定する温度センサーと完全に接触させることを防ぐことである。本発明による絶縁材料および絶縁材料の寸法または長さは、センサーヘッドまたは測定部のまわりのあらゆる絶縁材料を含み、図103Aに示す絶縁ホルダー3550のような絶縁ホルダーを含む。
この発明の感知システムは、閉ループ・システム用のフィードバック情報を測定、記録および/または処理し、また図101の注入ポンプのような2次装置を制御し、そのため受信信号に基づいて脳の冷却および加熱、または酸素センサーの信号に基づく酸素供給量の増大、またはグルコース・センサーからの信号に基づくグルコースやインシュリンの流量の増加の治療適用が可能である。
本発明のモジュール設計の他の構成は、技術的に通常の技能の一つであることが明らかであると考える。帽子、眼鏡等のその他の頭に着用する用具を使用した他の構成が予期される。これらの頭に着用する用具は、ドッキング器具としてセンサー組立品を配置し、しっかりと固定し、さらにパルスオキシメトリー、心拍数,体温等のようなモジュラー設計における多数のパラメーターを測定し、記録し、フィードバックすることができる。
図20は、支持構造物の本体に塗布した接着剤によるBTT上のセンサーの保持状態を示す。支持構造物は使用者のほおに適用している。
この発明は、単に例えば体温のような生物学的パラメーターの測定、記録および処理だけを提供するものでなく、治療を収納する装置も含むことに留意すべきである。実例として、本発明のモジュール式額ドッキングシステムは、脳の冷却または加熱用にBTTサイトに置かれた冷却または過熱要素のための機械的な保持および設置構造物を含むことができ、この加熱または冷却にはペルチエ装置のような熱電流装置、循環流体用の蛇紋石等を含む。この発明のヘッドバンドのような頭に着用する用具は、BTTサイトを加熱または冷却する装置を位置調整、可動、および制御をする電子装置構造物にすることもできる。感知ヘッドバンドのモジュールは、一方の側にBTT温度計があり、他方の側にBTTサイトの低温/高温装置があり、このように装置を監視、制御および冷却/加熱する独立医療閉ループを提供することによって、それ自身が治療のための閉ループ装置として働くことが出来る制御 / 処理回路を有する。
感知ヘッドバンドボックスのモジュールは、さらに温度信号またはその他の生物学的な信号を分析し、それを他の患者のデータと相関性を求め、感知ヘッドバンド装置上にその他のパラメーターを表示する、あるいは他の主モニターや装置に有線または無線の手段を経て情報を伝達するよう設計されている。本システムが相関 / 計算 / 分析するパラメーターには、睡眠障害パターン、アルツハイマー症候群、肥満パラメーター、体重管理のためのカロリー燃焼、疲労 / 眠気、ECG / EKG、脳波パターン等が含まれる。