JPH1075934A - 放射体温計 - Google Patents
放射体温計Info
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- JPH1075934A JPH1075934A JP8234007A JP23400796A JPH1075934A JP H1075934 A JPH1075934 A JP H1075934A JP 8234007 A JP8234007 A JP 8234007A JP 23400796 A JP23400796 A JP 23400796A JP H1075934 A JPH1075934 A JP H1075934A
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- infrared sensor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、鼓膜近傍の赤外線エネルギーを検
出して体温を測定する放射体温計に関するものであり、
測定精度を向上させることである。 【解決手段】 鼓膜4近傍から放射される赤外線を検知
する赤外線センサ3と、赤外線センサ3の前方に配置さ
れ赤外線を集光するレンズ20と、前記レンズ20の前
方に配置され赤外線を前記赤外線センサ3方向へ通す貫
通孔を持つ部材21を有し、前記部材21の前記貫通孔
の内面23を高輻射率としたことで、赤外線センサ3の
視野の周辺の赤外線を遮蔽できるので鼓膜以外の部位か
ら放射される赤外線を遮蔽する。そのため、正確な鼓膜
温度が測定できる。また、レンズ20で赤外線を集光す
るため赤外線センサ3の視野周辺を遮蔽することによる
入射赤外線量を補うことができる。従って、信号がノイ
ズに埋もれることなく精度良く測定できる。
出して体温を測定する放射体温計に関するものであり、
測定精度を向上させることである。 【解決手段】 鼓膜4近傍から放射される赤外線を検知
する赤外線センサ3と、赤外線センサ3の前方に配置さ
れ赤外線を集光するレンズ20と、前記レンズ20の前
方に配置され赤外線を前記赤外線センサ3方向へ通す貫
通孔を持つ部材21を有し、前記部材21の前記貫通孔
の内面23を高輻射率としたことで、赤外線センサ3の
視野の周辺の赤外線を遮蔽できるので鼓膜以外の部位か
ら放射される赤外線を遮蔽する。そのため、正確な鼓膜
温度が測定できる。また、レンズ20で赤外線を集光す
るため赤外線センサ3の視野周辺を遮蔽することによる
入射赤外線量を補うことができる。従って、信号がノイ
ズに埋もれることなく精度良く測定できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鼓膜近傍の赤外線
エネルギーを検出して体温を測定する放射体温計に関す
るものである。
エネルギーを検出して体温を測定する放射体温計に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に体温を測定するためには水銀体
温計や、サーミスタを用いた電子体温計が使用されてい
る。しかしながらこれらの体温計は測定時間が長く、こ
れらの中で比較的測定時間の短い予測式の電子体温計を
用いても1分弱の測定時間が必用なのが現状である。そ
こで、赤外線センサを用いた放射体温計が開発され数秒
の測定時間という迅速な体温測定が可能となった。一
方、鼓膜の近くには、視床下部を流れる動脈血流があ
り、そのため鼓膜温度は人体の深部の体温をよく反映し
ているといわれている。そのため、放射体温計は外耳道
に挿入して測定するタイプとして実用化された例が多
い。
温計や、サーミスタを用いた電子体温計が使用されてい
る。しかしながらこれらの体温計は測定時間が長く、こ
れらの中で比較的測定時間の短い予測式の電子体温計を
用いても1分弱の測定時間が必用なのが現状である。そ
こで、赤外線センサを用いた放射体温計が開発され数秒
の測定時間という迅速な体温測定が可能となった。一
方、鼓膜の近くには、視床下部を流れる動脈血流があ
り、そのため鼓膜温度は人体の深部の体温をよく反映し
ているといわれている。そのため、放射体温計は外耳道
に挿入して測定するタイプとして実用化された例が多
い。
【0003】従来この種の放射体温計は、特表昭60−
503119号公報に記載されているようなものが一般
的であった。図11に示すようにこの放射体温計1で体
温を測定する際は、突出部2を外耳道に挿入して測定す
る。
503119号公報に記載されているようなものが一般
的であった。図11に示すようにこの放射体温計1で体
温を測定する際は、突出部2を外耳道に挿入して測定す
る。
【0004】このような放射体温計1が体温を測定する
原理を図12を用いて説明する。放射体温計は、赤外線
を受けて信号を出力する赤外線センサ3と、測定対象で
ある鼓膜4を含む外耳道5から放射される赤外線を赤外
線センサ3に指向するための導波管6とを有している。
また、導波管6はなめらかで光沢がある内面を有してお
り導波管6の受光端7から赤外線センサ3への赤外線の
伝達を容易にしている。また、赤外線センサ3は赤外線
を受けることによって、受けた赤外線エネルギーに応じ
た出力信号を発生する。この出力信号は増幅回路8によ
り増幅され、増幅された信号はマイクロコンピュータ9
により体温に換算され、表示部10に体温として表示さ
れる。
原理を図12を用いて説明する。放射体温計は、赤外線
を受けて信号を出力する赤外線センサ3と、測定対象で
ある鼓膜4を含む外耳道5から放射される赤外線を赤外
線センサ3に指向するための導波管6とを有している。
また、導波管6はなめらかで光沢がある内面を有してお
り導波管6の受光端7から赤外線センサ3への赤外線の
伝達を容易にしている。また、赤外線センサ3は赤外線
を受けることによって、受けた赤外線エネルギーに応じ
た出力信号を発生する。この出力信号は増幅回路8によ
り増幅され、増幅された信号はマイクロコンピュータ9
により体温に換算され、表示部10に体温として表示さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のこのような放射
体温計1に用いられる一般的な赤外線センサ3の出力信
号は非常に小さく数μv/℃から数十μV/℃程度であ
る。しかしマイクロコンピュータ9で処理するためには
数mv/℃から数十mv/℃以上の信号が必要となる。
そのため、増幅回路8を用いて出力信号を増幅してい
る。しかしながら、一般的に信号の増幅度合いが大きい
と赤外線センサ3の信号に重畳しているノイズ成分も同
時に増幅してしまい測定精度が悪化する。ノイズによる
影響を抑えるためには、例えば赤外線センサ3に入射す
る赤外線量を増やせば相対的にノイズ成分が減少するた
め精度が向上する。従来例において、赤外線センサ3に
入射する赤外線量を増やすために導波管6を用いて赤外
線を集光している。導波管6を用いることにより鼓膜4
を含む外耳道5から放射される赤外線は導波管6内面で
反射を繰り返しながら赤外線センサ3まで到達する。例
えば、図10に示すように、鼓膜上の点Pから放射され
る赤外線は赤外線センサ3に直接入射する。また、外耳
道上の点Qから放射される赤外線は導波管6に遮られて
赤外線センサ3に入射することはできないが、導波管6
内面で反射して赤外線センサ3に入射する。従って、赤
外線センサ3は鼓膜4近傍から外耳道5までの広い範囲
の赤外線を受けるので、赤外線センサ3が受ける赤外線
量は増加する。しかしながら、このような構成において
測定される温度は鼓膜4と外耳道5を含めたの温度の平
均となる。従って、精度良くかつ、正確に鼓膜4の温度
を測定することは困難であった。
体温計1に用いられる一般的な赤外線センサ3の出力信
号は非常に小さく数μv/℃から数十μV/℃程度であ
る。しかしマイクロコンピュータ9で処理するためには
数mv/℃から数十mv/℃以上の信号が必要となる。
そのため、増幅回路8を用いて出力信号を増幅してい
る。しかしながら、一般的に信号の増幅度合いが大きい
と赤外線センサ3の信号に重畳しているノイズ成分も同
時に増幅してしまい測定精度が悪化する。ノイズによる
影響を抑えるためには、例えば赤外線センサ3に入射す
る赤外線量を増やせば相対的にノイズ成分が減少するた
め精度が向上する。従来例において、赤外線センサ3に
入射する赤外線量を増やすために導波管6を用いて赤外
線を集光している。導波管6を用いることにより鼓膜4
を含む外耳道5から放射される赤外線は導波管6内面で
反射を繰り返しながら赤外線センサ3まで到達する。例
えば、図10に示すように、鼓膜上の点Pから放射され
る赤外線は赤外線センサ3に直接入射する。また、外耳
道上の点Qから放射される赤外線は導波管6に遮られて
赤外線センサ3に入射することはできないが、導波管6
内面で反射して赤外線センサ3に入射する。従って、赤
外線センサ3は鼓膜4近傍から外耳道5までの広い範囲
の赤外線を受けるので、赤外線センサ3が受ける赤外線
量は増加する。しかしながら、このような構成において
測定される温度は鼓膜4と外耳道5を含めたの温度の平
均となる。従って、精度良くかつ、正確に鼓膜4の温度
を測定することは困難であった。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、鼓膜近傍から放射される赤外線を検知する
赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され赤外線
を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置され鼓膜
近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方向へ通
す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記貫通孔
の内面を高輻射率とした。
するために、鼓膜近傍から放射される赤外線を検知する
赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され赤外線
を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置され鼓膜
近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方向へ通
す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記貫通孔
の内面を高輻射率とした。
【0007】上記発明によれば、外耳道に挿入して体温
を測定する際、管部材で視野を絞るので外耳道からの赤
外線輻射が赤外線センサに入射するのを抑え、鼓膜近傍
からの赤外線輻射により体温を測定することになるの
で、人体の深部体温をより正確に測定することができ
る。さらにレンズを用いて赤外線を集光しているので管
部材によって視野を絞ることによる赤外線量の減少を補
い測定値の精度を向上させることができる。
を測定する際、管部材で視野を絞るので外耳道からの赤
外線輻射が赤外線センサに入射するのを抑え、鼓膜近傍
からの赤外線輻射により体温を測定することになるの
で、人体の深部体温をより正確に測定することができ
る。さらにレンズを用いて赤外線を集光しているので管
部材によって視野を絞ることによる赤外線量の減少を補
い測定値の精度を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、鼓膜近傍から放射され
る赤外線を検知する赤外線センサと、赤外線センサの前
方に配置され赤外線を集光するレンズと、前記レンズの
前方に配置され鼓膜近傍から放射される赤外線を前記赤
外線センサ方向へ通す貫通孔を持つ管部材を有し、前記
管部材の前記貫通孔の内面を高輻射率とした放射体温計
である。
る赤外線を検知する赤外線センサと、赤外線センサの前
方に配置され赤外線を集光するレンズと、前記レンズの
前方に配置され鼓膜近傍から放射される赤外線を前記赤
外線センサ方向へ通す貫通孔を持つ管部材を有し、前記
管部材の前記貫通孔の内面を高輻射率とした放射体温計
である。
【0009】そして、赤外線センサの前面に、内面を高
輻射率にした管部材を配置することで視野を絞るので、
鼓膜近傍以外からの赤外線輻射が赤外線センサに入射す
るのを抑えることができる。さらにレンズを用いて赤外
線を赤外線センサに集光しているので管部材によって視
野を絞ることによる赤外線量の減少を補うことができ
る。
輻射率にした管部材を配置することで視野を絞るので、
鼓膜近傍以外からの赤外線輻射が赤外線センサに入射す
るのを抑えることができる。さらにレンズを用いて赤外
線を赤外線センサに集光しているので管部材によって視
野を絞ることによる赤外線量の減少を補うことができ
る。
【0010】また、鼓膜近傍から放射される赤外線を検
知する赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され
赤外線を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置さ
れ鼓膜近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方
向へ通す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記
貫通孔の内面を高輻射率とし、前記レンズの前方に配置
されかつ前記管部材を囲むように構成されるプローブを
備え、プローブの内面から放射される赤外線が、赤外線
センサの前方に配置され赤外線が通る貫通孔を持つ管部
材により遮蔽されるよう構成した放射体温計である。そ
のため、プローブから放射される赤外線は赤外線センサ
に入射することがない。
知する赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され
赤外線を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置さ
れ鼓膜近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方
向へ通す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記
貫通孔の内面を高輻射率とし、前記レンズの前方に配置
されかつ前記管部材を囲むように構成されるプローブを
備え、プローブの内面から放射される赤外線が、赤外線
センサの前方に配置され赤外線が通る貫通孔を持つ管部
材により遮蔽されるよう構成した放射体温計である。そ
のため、プローブから放射される赤外線は赤外線センサ
に入射することがない。
【0011】また、レンズの前方に配置され赤外線が通
る貫通孔を持つ管部材の前記貫通孔の内面の輻射率が
0.9以上1以下である。そのため、管部材の内面での
赤外線の反射が抑えられるので管部材により赤外線セン
サの視野を絞ることができる。
る貫通孔を持つ管部材の前記貫通孔の内面の輻射率が
0.9以上1以下である。そのため、管部材の内面での
赤外線の反射が抑えられるので管部材により赤外線セン
サの視野を絞ることができる。
【0012】また、鼓膜近傍から放射される赤外線を検
知する赤外線センサと、前記レンズの前方に配置され赤
外線が通る貫通孔を持つ管部材との間に熱結合手段を設
けた構成である。そのため、管部材の温度とセンサの温
度が常に一致する。
知する赤外線センサと、前記レンズの前方に配置され赤
外線が通る貫通孔を持つ管部材との間に熱結合手段を設
けた構成である。そのため、管部材の温度とセンサの温
度が常に一致する。
【0013】また、レンズは、回折レンズを用いる構成
とする。回折レンジを使用すると、エッチング処理でレ
ンズが加工でき、磨きレンズに比べて加工が容易とな
る。従って安価な構成で赤外線を集光できる。
とする。回折レンジを使用すると、エッチング処理でレ
ンズが加工でき、磨きレンズに比べて加工が容易とな
る。従って安価な構成で赤外線を集光できる。
【0014】また、レンズの前方に配置され赤外線が通
る貫通孔を持つ管部材の、前記貫通孔の先端を塞ぐよう
に赤外線透過膜を着設するものである。そのため、耳あ
か等の異物が管部材の貫通孔内面に付着することが無く
管部材の貫通孔内面を常に高輻射率に維持することがで
きる。
る貫通孔を持つ管部材の、前記貫通孔の先端を塞ぐよう
に赤外線透過膜を着設するものである。そのため、耳あ
か等の異物が管部材の貫通孔内面に付着することが無く
管部材の貫通孔内面を常に高輻射率に維持することがで
きる。
【0015】以下、本発明の実施例についてについて図
面を用いて説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の放射体温計の要
部断面図である。
面を用いて説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の放射体温計の要
部断面図である。
【0016】赤外線センサ3の前方にはレンズ20が配
置されており、レンズ20の前方には、管部材21が配
置されており、鼓膜4近傍から放射される赤外線を前記
赤外線センサ3方向へ通す貫通孔を持っている。
置されており、レンズ20の前方には、管部材21が配
置されており、鼓膜4近傍から放射される赤外線を前記
赤外線センサ3方向へ通す貫通孔を持っている。
【0017】管部材21は本体ケース22から突出して
おり、管部材21を外耳道5に挿入し鼓膜4近傍から放
射される赤外線を赤外線センサ3で受けることで体温を
測定する。ここで、レンズ20は鼓膜4近傍から放射さ
れた赤外線を赤外線センサ3に集光するするように配置
されている。また、管部材21は中空円筒形状をしてお
り管部材21の中心軸と赤外線センサ3の光軸はほぼ一
致するように配置される。管部材21の内面23は黒色
に塗装されており管部材内面23での赤外線の反射を抑
えるよう構成している。例えば、図2に示すように鼓膜
4から放射される赤外線は経路Aの様に赤外線センサに
入射する。しかし、外耳道の点Bから放射される赤外線
は、管部材21の陰になり赤外線センサ3に直接入射す
ることはなく、また経路Cの様に管部材21に入射して
も内面23は高輻射率であるため赤外線は反射しないの
で赤外線センサ3に入射することはない。
おり、管部材21を外耳道5に挿入し鼓膜4近傍から放
射される赤外線を赤外線センサ3で受けることで体温を
測定する。ここで、レンズ20は鼓膜4近傍から放射さ
れた赤外線を赤外線センサ3に集光するするように配置
されている。また、管部材21は中空円筒形状をしてお
り管部材21の中心軸と赤外線センサ3の光軸はほぼ一
致するように配置される。管部材21の内面23は黒色
に塗装されており管部材内面23での赤外線の反射を抑
えるよう構成している。例えば、図2に示すように鼓膜
4から放射される赤外線は経路Aの様に赤外線センサに
入射する。しかし、外耳道の点Bから放射される赤外線
は、管部材21の陰になり赤外線センサ3に直接入射す
ることはなく、また経路Cの様に管部材21に入射して
も内面23は高輻射率であるため赤外線は反射しないの
で赤外線センサ3に入射することはない。
【0018】赤外線センサ3とレンズ20の間にはチョ
ッパ24が設置される。このチョッパ24は図中矢印の
方向に周期的に往復振動しており赤外線センサ3に入射
しようとする赤外線を周期的に断続する。これにより赤
外線センサ3の出力信号は周期的に変動する。また、赤
外線センサ3近傍にはサーミスタ25を配置し赤外線セ
ンサ3の温度を測定する。
ッパ24が設置される。このチョッパ24は図中矢印の
方向に周期的に往復振動しており赤外線センサ3に入射
しようとする赤外線を周期的に断続する。これにより赤
外線センサ3の出力信号は周期的に変動する。また、赤
外線センサ3近傍にはサーミスタ25を配置し赤外線セ
ンサ3の温度を測定する。
【0019】赤外線センサ3の出力信号Vは、入射する
赤外線をチョッパー24で断続することによって、測定
対象の絶対温度をTt、赤外線センサの絶対温度をTs
としたとき、次の式で表される。(Kは比例定数) V=K(Tt4−Ts4) これは、赤外線センサ3の出力信号が、測定対象の温度
の4乗とセンサ自身の温度の4乗の差に比例しているこ
とを意味している。よって、赤外線センサ3の出力信号
と、赤外線センサ3自身の温度情報を得るためのサーミ
スタ25の出力信号から測定対象の温度を演算すること
ができる。本実施例において、赤外線センサ3として焦
電センサを用い、チョッパ24は85Hzの周期で往復振
動している。
赤外線をチョッパー24で断続することによって、測定
対象の絶対温度をTt、赤外線センサの絶対温度をTs
としたとき、次の式で表される。(Kは比例定数) V=K(Tt4−Ts4) これは、赤外線センサ3の出力信号が、測定対象の温度
の4乗とセンサ自身の温度の4乗の差に比例しているこ
とを意味している。よって、赤外線センサ3の出力信号
と、赤外線センサ3自身の温度情報を得るためのサーミ
スタ25の出力信号から測定対象の温度を演算すること
ができる。本実施例において、赤外線センサ3として焦
電センサを用い、チョッパ24は85Hzの周期で往復振
動している。
【0020】赤外線センサ3の出力信号は増幅回路8に
より増幅される。このときの増幅回路の利得は約60d
Bである。増幅された赤外線センサ3の出力信号と赤外
線センサ3近傍に設置されるサーミスタ25の出力信号
はマイクロコンピュータ9により処理され体温に換算さ
れる。換算された体温は表示手段10である液晶表示装
置により表示される。
より増幅される。このときの増幅回路の利得は約60d
Bである。増幅された赤外線センサ3の出力信号と赤外
線センサ3近傍に設置されるサーミスタ25の出力信号
はマイクロコンピュータ9により処理され体温に換算さ
れる。換算された体温は表示手段10である液晶表示装
置により表示される。
【0021】図3は本発明における実施例1の赤外線セ
ンサ視野特性を示す図である。赤外線センサ3の前方に
レンズ20及び管部材21を設置することで効果的に視
野を絞り、かつ赤外線センサ3に入射する赤外線量の減
少を抑えることができることを以下に説明する。
ンサ視野特性を示す図である。赤外線センサ3の前方に
レンズ20及び管部材21を設置することで効果的に視
野を絞り、かつ赤外線センサ3に入射する赤外線量の減
少を抑えることができることを以下に説明する。
【0022】図3(a)(b)は赤外線の視野特性を示
しており、グラフの横軸はどちらも光軸からの角度θ
で、縦軸は角度θにおける赤外線センサ3の感度であ
る。図3(a)の曲線30は赤外線センサ3の前方に管
部材21がないときの視野特性を示している。赤外線セ
ンサ3の光軸(θ=0)に感度のピークがあり光軸から
離れるに従って感度が弱くなることを示している。また
この曲線30をθで積分した面積が赤外線センサ3が受
ける全赤外線量を示す。この様な特性を持つ赤外線セン
サ3の前方に内面を黒色に塗装した管部材21を配置す
ると視野の周辺部から入射しようとする赤外線が管部材
21により遮蔽されるので曲線30のうち、―θ0以下
である斜線部分31、及びθ0以上である斜線部32の
赤外線が遮られることになる。よって、外耳道5のよう
な視野の周辺部から入射する赤外線を遮ることができる
が、赤外線センサ3に入射する赤外線量は、斜線部分3
1と32を除いた面積になるので減少してしまう。しか
し、赤外線センサ3と管部材21の間にレンズ20を配
置することによって、赤外線センサ3の視野特性は図3
(b)の曲線35に示すように赤外線センサ3の視野中
央部に圧縮される。従って、管部材21により減少する
赤外線量は曲線35のうち―θ0以下である斜線部分3
6、及びθ0以上である斜線部分37となる。従って、
視野の広さは−θ0からθ0までと変わらないが、管部
材21によって遮られる赤外線量は減少する。結果とし
て入射する赤外線量を減らすことなく赤外線センサ3視
野を絞ることができる。そのため、赤外線センサ3へ入
射する赤外線量の減少により出力信号がノイズ成分に埋
もれてしまうこともなく、十分な測定精度を得ることが
できる。
しており、グラフの横軸はどちらも光軸からの角度θ
で、縦軸は角度θにおける赤外線センサ3の感度であ
る。図3(a)の曲線30は赤外線センサ3の前方に管
部材21がないときの視野特性を示している。赤外線セ
ンサ3の光軸(θ=0)に感度のピークがあり光軸から
離れるに従って感度が弱くなることを示している。また
この曲線30をθで積分した面積が赤外線センサ3が受
ける全赤外線量を示す。この様な特性を持つ赤外線セン
サ3の前方に内面を黒色に塗装した管部材21を配置す
ると視野の周辺部から入射しようとする赤外線が管部材
21により遮蔽されるので曲線30のうち、―θ0以下
である斜線部分31、及びθ0以上である斜線部32の
赤外線が遮られることになる。よって、外耳道5のよう
な視野の周辺部から入射する赤外線を遮ることができる
が、赤外線センサ3に入射する赤外線量は、斜線部分3
1と32を除いた面積になるので減少してしまう。しか
し、赤外線センサ3と管部材21の間にレンズ20を配
置することによって、赤外線センサ3の視野特性は図3
(b)の曲線35に示すように赤外線センサ3の視野中
央部に圧縮される。従って、管部材21により減少する
赤外線量は曲線35のうち―θ0以下である斜線部分3
6、及びθ0以上である斜線部分37となる。従って、
視野の広さは−θ0からθ0までと変わらないが、管部
材21によって遮られる赤外線量は減少する。結果とし
て入射する赤外線量を減らすことなく赤外線センサ3視
野を絞ることができる。そのため、赤外線センサ3へ入
射する赤外線量の減少により出力信号がノイズ成分に埋
もれてしまうこともなく、十分な測定精度を得ることが
できる。
【0023】(実施例2)図4は本発明の実施例2の放
射体温計の赤外線センサ3部分の要部断面図である。
射体温計の赤外線センサ3部分の要部断面図である。
【0024】実施例1と異なる点は、管部材21の前方
にプローブ40を有しているところである。尚実施例1
と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
測定時にはこのプローブ40を外耳道5に挿入して測定
する。プローブ40は中空の円筒形状をしており、管部
材21を取り囲むように配置する。プローブ40の円筒
の中心軸は赤外線センサ3の光軸とほぼ一致するように
配置される。また、プローブ40の外形は先端に向かっ
て細くなるようにテーパが付けられており外耳道5に挿
入しやすい形状とする。
にプローブ40を有しているところである。尚実施例1
と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
測定時にはこのプローブ40を外耳道5に挿入して測定
する。プローブ40は中空の円筒形状をしており、管部
材21を取り囲むように配置する。プローブ40の円筒
の中心軸は赤外線センサ3の光軸とほぼ一致するように
配置される。また、プローブ40の外形は先端に向かっ
て細くなるようにテーパが付けられており外耳道5に挿
入しやすい形状とする。
【0025】以下に本実施例のプローブ40と管部材2
1の関係を説明する。図5中のEは赤外線センサ3の視
野範囲を示している。実施例1で説明したように管部材
21を設けることにより赤外線センサ3の視野範囲は−
θ0からθ0となりこの視野範囲外の赤外線は管部材21
によって遮断され赤外線センサ3に入射しない。ここで
プローブ40は、赤外線センサ3の視野範囲Eに入らな
い様にプローブ40の内径Dと長さLを設計する。そう
することによってプローブ40の内面から放射される赤
外線は管部材21によって遮断され赤外線センサ3に入
射することはない。
1の関係を説明する。図5中のEは赤外線センサ3の視
野範囲を示している。実施例1で説明したように管部材
21を設けることにより赤外線センサ3の視野範囲は−
θ0からθ0となりこの視野範囲外の赤外線は管部材21
によって遮断され赤外線センサ3に入射しない。ここで
プローブ40は、赤外線センサ3の視野範囲Eに入らな
い様にプローブ40の内径Dと長さLを設計する。そう
することによってプローブ40の内面から放射される赤
外線は管部材21によって遮断され赤外線センサ3に入
射することはない。
【0026】本実施例の放射体温計で体温を測定する
際、プローブ40が外耳道5に挿入されるため外耳道5
とプローブ40は接触する。その結果、熱が外耳道5か
らプローブ40に伝わりプローブ40の温度が上昇す
る。しかし説明したように、プローブ40から放射され
る赤外線は管部材21によって遮断され赤外線センサ3
に入射しないので、測定値に影響を与えることはない。
よって、本実施例に示すようにプローブ40を用いても
外耳道5からの伝熱の影響がなく精度良く鼓膜温度を測
定することができる。
際、プローブ40が外耳道5に挿入されるため外耳道5
とプローブ40は接触する。その結果、熱が外耳道5か
らプローブ40に伝わりプローブ40の温度が上昇す
る。しかし説明したように、プローブ40から放射され
る赤外線は管部材21によって遮断され赤外線センサ3
に入射しないので、測定値に影響を与えることはない。
よって、本実施例に示すようにプローブ40を用いても
外耳道5からの伝熱の影響がなく精度良く鼓膜温度を測
定することができる。
【0027】(実施例3)図6は本発明の実施例3の放
射体温計の赤外線センサ3部分の要部断面図である。
射体温計の赤外線センサ3部分の要部断面図である。
【0028】実施例1及び実施例2と異なる点は、赤外
線センサ3の前方に配置される管部材21の内面43が
赤外線の反射がないように暗色塗装されていることであ
る。実施例1のような黒色塗装をすると塗装面の放射率
は0.9から0.95程度である。従って反射を抑える
という目的を達成するためには放射率が0.9以上であ
れば黒色である必用はない。尚、着色塗装以外の手段に
よって、例えば表面を荒くする等により放射率を高くし
てもかまわない。放射率は1に近いほど良い。
線センサ3の前方に配置される管部材21の内面43が
赤外線の反射がないように暗色塗装されていることであ
る。実施例1のような黒色塗装をすると塗装面の放射率
は0.9から0.95程度である。従って反射を抑える
という目的を達成するためには放射率が0.9以上であ
れば黒色である必用はない。尚、着色塗装以外の手段に
よって、例えば表面を荒くする等により放射率を高くし
てもかまわない。放射率は1に近いほど良い。
【0029】(実施例4)図7は本発明の実施例4の放
射体温計の赤外線センサ部分の断面図である。
射体温計の赤外線センサ部分の断面図である。
【0030】前記実施例と異なる点は、赤外線センサ3
と、赤外線センサ3前方に配置されている赤外線を通過
させる貫通孔を持つ管部材21が良熱伝導体により連結
されており、かつ管部材21も良熱伝導体により構成さ
れて点である。本実施例では管部材21をアルミニウム
製とする。また、赤外線センサ3と管部材21を結合さ
せる良熱伝導体としてアルミニウム製のセンサマウント
44を用いる。赤外線センサ3はセンサマウント44に
熱結合するように密着して設置され、管部材21もセン
サマウント44に密着して接合される。それぞれの接合
部には熱結合を確実にするためサーマルグリスを用いる
と尚良い。
と、赤外線センサ3前方に配置されている赤外線を通過
させる貫通孔を持つ管部材21が良熱伝導体により連結
されており、かつ管部材21も良熱伝導体により構成さ
れて点である。本実施例では管部材21をアルミニウム
製とする。また、赤外線センサ3と管部材21を結合さ
せる良熱伝導体としてアルミニウム製のセンサマウント
44を用いる。赤外線センサ3はセンサマウント44に
熱結合するように密着して設置され、管部材21もセン
サマウント44に密着して接合される。それぞれの接合
部には熱結合を確実にするためサーマルグリスを用いる
と尚良い。
【0031】本実施例の放射体温計で体温を測定すると
き、管部材21を外耳道5に挿入して測定する。そのた
め、管部材21は外耳道5の温度の影響を受け温度が上
昇する。また、プローブ26を有する実施例の場合は、
プローブ26を外耳道5に挿入して測定する。そのた
め、プローブ26は外耳道5の温度の影響を受け温度が
上昇する。プローブ26は管部材21の周囲を囲んでい
るためプローブ26の熱が管部材21に伝わる。このよ
うに管部材21に熱が加わり、赤外線センサ3の温度よ
りも管部材21の温度の方が高くなった場合、管部材2
1からの赤外線輻射により赤外線センサ3の出力が変動
してしまう。
き、管部材21を外耳道5に挿入して測定する。そのた
め、管部材21は外耳道5の温度の影響を受け温度が上
昇する。また、プローブ26を有する実施例の場合は、
プローブ26を外耳道5に挿入して測定する。そのた
め、プローブ26は外耳道5の温度の影響を受け温度が
上昇する。プローブ26は管部材21の周囲を囲んでい
るためプローブ26の熱が管部材21に伝わる。このよ
うに管部材21に熱が加わり、赤外線センサ3の温度よ
りも管部材21の温度の方が高くなった場合、管部材2
1からの赤外線輻射により赤外線センサ3の出力が変動
してしまう。
【0032】しかしながら本発明は赤外線センサ3と管
部材21がセンサマウント44により熱結合されている
ので管部材21の温度は即座にセンサに伝達する。従っ
て、管部材21の温度と赤外線センサ3の温度が常に一
致する。そのため管部材21からの赤外線輻射は赤外線
センサ3の温度を測定するサーミスタ25により補償す
ることができる。従って、測定の誤差が生じることな
く、精度良く体温を測定することができる。
部材21がセンサマウント44により熱結合されている
ので管部材21の温度は即座にセンサに伝達する。従っ
て、管部材21の温度と赤外線センサ3の温度が常に一
致する。そのため管部材21からの赤外線輻射は赤外線
センサ3の温度を測定するサーミスタ25により補償す
ることができる。従って、測定の誤差が生じることな
く、精度良く体温を測定することができる。
【0033】尚、センサマウント44及び管部材21の
材質はアルミニウムに限られるものではなく、同じく良
熱伝導体の金属である銅、銀等を用いても良い。
材質はアルミニウムに限られるものではなく、同じく良
熱伝導体の金属である銅、銀等を用いても良い。
【0034】(実施例5)図8は本発明の実施例5の放
射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
【0035】実施例4と異なる点は、赤外線センサ3
と、外線センサ3前方に配置されている赤外線を通過さ
せる貫通孔を持つ管部材45aとを熱結合させるセンサ
マウント45が、管部材45aと一体成形されている点
である。この構成により実施例4と同様の効果が得られ
る。尚、センサマウント45の材質はアルミニウムであ
るがこの材質に限られるものではなく、同じく良熱伝導
体の金属である銅、銀等を用いても良い。
と、外線センサ3前方に配置されている赤外線を通過さ
せる貫通孔を持つ管部材45aとを熱結合させるセンサ
マウント45が、管部材45aと一体成形されている点
である。この構成により実施例4と同様の効果が得られ
る。尚、センサマウント45の材質はアルミニウムであ
るがこの材質に限られるものではなく、同じく良熱伝導
体の金属である銅、銀等を用いても良い。
【0036】(実施例6)図9は本発明の実施例6の放
射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
【0037】前記実施例と異なる点は、鼓膜4近傍から
放射される赤外線を赤外線センサ3に集光するためのレ
ンズとして回折レンズ46を用いることである。回折レ
ンズ46を用いることにより、通常の磨きレンズを用い
る場合と比較して加工性が向上する。磨きレンズを加工
する場合はレンズを造るためには研磨工程が必要とな
る。しかし回折レンズ46を用いればエッチング処理で
レンズを加工することができるため加工が容易であり大
幅なコストダウンを図ることができる。従って、安価な
構成で赤外線を集光することができる。
放射される赤外線を赤外線センサ3に集光するためのレ
ンズとして回折レンズ46を用いることである。回折レ
ンズ46を用いることにより、通常の磨きレンズを用い
る場合と比較して加工性が向上する。磨きレンズを加工
する場合はレンズを造るためには研磨工程が必要とな
る。しかし回折レンズ46を用いればエッチング処理で
レンズを加工することができるため加工が容易であり大
幅なコストダウンを図ることができる。従って、安価な
構成で赤外線を集光することができる。
【0038】(実施例7)図10は本発明の実施例7の
放射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
放射体温計の赤外線センサ3部分の断面図である。
【0039】前記実施例と異なる点は、外線センサ3前
方に配置されている赤外線を通過させる貫通孔を持つ管
部材21の先端部分に、管部材21を塞ぐように赤外線
透過膜47が接着されている点である。この赤外線透過
膜47は例えばポリエチレンやポリプロピレン等の材質
である。この赤外線透過膜47は管部材21の内部に耳
あか等の異物が入り込まないようにするためである。管
部材21内部に耳あか等の異物が入り込むと放射率の高
い管部材21内面23に細かい異物が付着して放射率が
低くなる。放射率が低くなると管部材21の内面23で
赤外線の反射が起こり鼓膜以外からの赤外線が赤外線セ
ンサ3に入射すようになり、測定値の誤差要因となる。
しかし、本発明のように管部材21の先端を赤外線透過
膜47で塞ぐことによって耳あか等の異物が管部材21
の内部23に付着することが無く、管部材21の内部2
3を常に高輻射率に維持することができる。従って測定
の誤差を抑え、精度良く体温を測定することができる。
方に配置されている赤外線を通過させる貫通孔を持つ管
部材21の先端部分に、管部材21を塞ぐように赤外線
透過膜47が接着されている点である。この赤外線透過
膜47は例えばポリエチレンやポリプロピレン等の材質
である。この赤外線透過膜47は管部材21の内部に耳
あか等の異物が入り込まないようにするためである。管
部材21内部に耳あか等の異物が入り込むと放射率の高
い管部材21内面23に細かい異物が付着して放射率が
低くなる。放射率が低くなると管部材21の内面23で
赤外線の反射が起こり鼓膜以外からの赤外線が赤外線セ
ンサ3に入射すようになり、測定値の誤差要因となる。
しかし、本発明のように管部材21の先端を赤外線透過
膜47で塞ぐことによって耳あか等の異物が管部材21
の内部23に付着することが無く、管部材21の内部2
3を常に高輻射率に維持することができる。従って測定
の誤差を抑え、精度良く体温を測定することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、赤外線セ
ンサ3の前面に、内面を高輻射率にした管部材21を配
置することで視野を絞るので、外耳道5からの赤外線輻
射が赤外線センサ3に入射するのを抑えるので、人体の
深部体温をより正確に測定することが測定できる。さら
にレンズを用いて赤外線を集光しているので管部材21
によって視野が絞った分の赤外線輻射の減少を補いノイ
ズ成分による測定値の誤差をなくし、測定精度を向上さ
せることができる。
ンサ3の前面に、内面を高輻射率にした管部材21を配
置することで視野を絞るので、外耳道5からの赤外線輻
射が赤外線センサ3に入射するのを抑えるので、人体の
深部体温をより正確に測定することが測定できる。さら
にレンズを用いて赤外線を集光しているので管部材21
によって視野が絞った分の赤外線輻射の減少を補いノイ
ズ成分による測定値の誤差をなくし、測定精度を向上さ
せることができる。
【0041】また、前記レンズの前方に配置されかつ前
記部材を囲むように構成されるプローブ26を備えてお
り。赤外線センサ3の視野は赤外線を集光するレンズ
と、前記レンズの前方に配置され赤外線が通る貫通孔を
持つ部材により限定され、プローブ26の内面が前記視
野の範囲外になるよう構成したため、プローブ26から
放射される赤外線は赤外線センサ3に入射することがな
い。従って、測定値の誤差がなく、測定精度を向上させ
ることができる。
記部材を囲むように構成されるプローブ26を備えてお
り。赤外線センサ3の視野は赤外線を集光するレンズ
と、前記レンズの前方に配置され赤外線が通る貫通孔を
持つ部材により限定され、プローブ26の内面が前記視
野の範囲外になるよう構成したため、プローブ26から
放射される赤外線は赤外線センサ3に入射することがな
い。従って、測定値の誤差がなく、測定精度を向上させ
ることができる。
【0042】また、レンズの前方に配置され赤外線が通
る貫通孔を持つ部材の前記貫通孔の内面の輻射率が0.
9以上1以下としているので、管部材21により赤外線
センサ3の視野を効果的に絞ることができる。
る貫通孔を持つ部材の前記貫通孔の内面の輻射率が0.
9以上1以下としているので、管部材21により赤外線
センサ3の視野を効果的に絞ることができる。
【0043】また、鼓膜近傍から放射される赤外線を検
知する赤外線センサ3と、前記レンズの前方に配置され
赤外線が通る貫通孔を持つ部材との間に熱結合手段を設
けたため、赤外線センサ3と管部材21が熱伝導体によ
り結合されているので管部材21の温度とセンサの温度
が常に一致するため管部材21からの熱輻射がセンサの
出力に影響しない。従って、測定値の誤差がなく、測定
精度を向上させることができる。
知する赤外線センサ3と、前記レンズの前方に配置され
赤外線が通る貫通孔を持つ部材との間に熱結合手段を設
けたため、赤外線センサ3と管部材21が熱伝導体によ
り結合されているので管部材21の温度とセンサの温度
が常に一致するため管部材21からの熱輻射がセンサの
出力に影響しない。従って、測定値の誤差がなく、測定
精度を向上させることができる。
【0044】また、レンズとして、回折レンズを用いる
構成としたため、加工が容易である。従って安価な構成
で赤外線を集光できる。
構成としたため、加工が容易である。従って安価な構成
で赤外線を集光できる。
【0045】また、レンズの前方に配置され赤外線が通
る貫通孔を持つ部材の、前記貫通孔の先端を塞ぐように
赤外線透過膜を着設したため、耳あか等の異物が管部材
21内部にたまることが無く管部材21内部を常に高輻
射率に維持することができるため、管部材21により赤
外線センサ3の視野を効果的に絞ることができる。
る貫通孔を持つ部材の、前記貫通孔の先端を塞ぐように
赤外線透過膜を着設したため、耳あか等の異物が管部材
21内部にたまることが無く管部材21内部を常に高輻
射率に維持することができるため、管部材21により赤
外線センサ3の視野を効果的に絞ることができる。
【図1】本発明の実施例1の放射体温計の要部断面図
【図2】同体温計の先端部拡大図
【図3】(a)同体温計の管部材がないときの視野を表
す図 (b)同体温計の管部材があるときの視野を表す図
す図 (b)同体温計の管部材があるときの視野を表す図
【図4】本発明の実施例2の放射体温計の要部断面図
【図5】同体温計の視野範囲を表す図
【図6】本発明の実施例3の放射体温計の要部断面図
【図7】本発明の実施例4の放射体温計の要部断面図
【図8】本発明の実施例5の放射体温計の要部断面図
【図9】本発明の実施例6の放射体温計の要部断面図
【図10】本発明の実施例7の放射体温計の要部断面図
【図11】従来の放射体温計の外観図
【図12】同放射体温計の要部断面図
1 放射体温計 3 赤外線センサ 20 レンズ 21 管部材(貫通孔を持つ部材) 23 管部材内面(貫通孔の内面) 40 プローブ 43 管部材内面(貫通孔の内面) 44、45 センサマウント(熱結合手段) 46 回折レンズ 47 赤外線透過膜
Claims (7)
- 【請求項1】鼓膜近傍から放射される赤外線を検知する
赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され赤外線
を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置され鼓膜
近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方向へ通
す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記貫通孔
の内面を高輻射率とした放射体温計。 - 【請求項2】鼓膜近傍から放射される赤外線を検知する
赤外線センサと、赤外線センサの前方に配置され赤外線
を集光するレンズと、前記レンズの前方に配置され鼓膜
近傍から放射される赤外線を前記赤外線センサ方向へ通
す貫通孔を持つ管部材を有し、前記管部材の前記貫通孔
の内面を高輻射率とし、前記レンズの前方に配置されか
つ前記部材を囲むように構成されるプローブを備えた放
射体温計。 - 【請求項3】プローブの内面から放射される赤外線が、
赤外線センサの前方に配置され赤外線が通る貫通孔を持
つ管部材により遮蔽されるよう構成した請求項2記載の
放射体温計。 - 【請求項4】レンズの前方に配置され赤外線が通る貫通
孔を持つ管部材の前記貫通孔の内面の輻射率が0.9以
上1以下である請求項1または2記載の放射体温計。 - 【請求項5】鼓膜近傍から放射される赤外線を検知する
赤外線センサと、前記レンズの前方に配置され赤外線が
通る貫通孔を持つ管部材との間に熱結合手段を設けた請
求項1または2記載の放射体温計。 - 【請求項6】レンズは、回折レンズを用いる構成とする
請求項1または2記載の放射体温計。 - 【請求項7】レンズの前方に配置され赤外線が通る貫通
孔を持つ管部材の、前記貫通孔の先端を塞ぐように赤外
線透過膜を着設した請求項1または2記載の放射体温
計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8234007A JPH1075934A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 放射体温計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8234007A JPH1075934A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 放射体温計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1075934A true JPH1075934A (ja) | 1998-03-24 |
Family
ID=16964100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8234007A Pending JPH1075934A (ja) | 1996-09-04 | 1996-09-04 | 放射体温計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1075934A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999056629A1 (fr) * | 1998-05-06 | 1999-11-11 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Thermometre auriculaire a usage feminin |
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-
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- 1996-09-04 JP JP8234007A patent/JPH1075934A/ja active Pending
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