JPH10328146A

JPH10328146A - 鼓膜体温計

Info

Publication number: JPH10328146A
Application number: JP9157759A
Authority: JP
Inventors: Noboru Hayakawa; 昇早川
Original assignee: Horiba Ltd
Current assignee: Horiba Ltd
Priority date: 1997-05-31
Filing date: 1997-05-31
Publication date: 1998-12-15

Abstract

(57)【要約】【課題】測定値のバラツキが低減できて正確かつ再現
性のよい体温測定を行える鼓膜体温計を提供すること。【解決手段】耳孔Ａ内に挿入される外耳挿入部４と、
この外耳挿入部の先端４ａで捕らえた鼓膜Ｃおよびその
周囲から放射される赤外線を検出する検出部と、前記赤
外線の量に基づき体温に換算、表示する表示部１４で構
成された鼓膜体温計において、前記外耳挿入部とこの外
耳挿入部から屈曲状態で連設された連設部分７とを少な
くとも耳孔周縁上部８を挟む形状としてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、鼓膜およびその
周囲から放射される赤外線を検出部で検出し、この赤外
線の量に基づいて体温に換算、表示する鼓膜体温計に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の鼓膜体温計では、プローブ
先端を耳孔から外耳道に挿入することにより、鼓膜およ
びその周囲から放射される赤外線をプローブ内に設けた
導波管を介して赤外線センサで検出し、温度換算が施さ
れることにより体温が測定されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記プロー
ブは、先端にいくにしたがい細くなる円錐形ないしは円
錐形に近い形状を有する一方、導波管はストレートな円
筒形状を有しており、挿入時はプローブ基端が耳孔の入
口に挟まれた状態であるから、プローブを動かないよう
に保持しながら常にプローブ先端および導波管の先端を
鼓膜に対向する状態に位置させるのが難しい。結果とし
て、測定値のバラツキが大きくなり、正確な体温測定が
行われないおそれがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
に鑑みてなしたもので、その目的は、測定値のバラツキ
が低減できて正確かつ再現性のよい体温測定を行える鼓
膜体温計を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、耳孔内に挿入される外耳挿入部と、こ
の外耳挿入部の先端で捕らえた鼓膜およびその周囲から
放射される赤外線を検出する検出部と、前記赤外線の量
に基づき体温に換算、表示する表示部で構成された鼓膜
体温計において、前記外耳挿入部とこの外耳挿入部から
屈曲状態で連設された連設部分とを少なくとも耳孔周縁
上部を挟む形状としてある。

【０００６】また、別の観点からこの発明は、耳孔内に
挿入される導波管と、この導波管を介して鼓膜およびそ
の周囲から放射される赤外線を検出する検出部と、前記
赤外線の量に基づき体温に換算、表示する表示部で構成
された鼓膜体温計において、前記導波管を、その先端が
鼓膜に対向するよう屈曲させて形成してある。

【０００７】更に別の観点からこの発明は、導波管が内
蔵され、耳孔内に挿入される外耳挿入部と、この外耳挿
入部の先端で捕らえた鼓膜およびその周囲から放射され
る赤外線を前記導波管を介して検出する検出部と、前記
赤外線の量に基づき体温に換算、表示する表示部で構成
された鼓膜体温計において、前記外耳挿入部とこの外耳
挿入部から屈曲状態で連設された連設部分とを少なくと
も耳孔周縁上部を挟む形状としてあり、かつ、前記導波
管を、その先端が鼓膜に対向するよう屈曲させて形成し
てある。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。

【０００９】図１、図２は、外耳挿入部とこの外耳挿入
部から屈曲状態で連設された連設部分とを耳孔周縁上部
を挟む形状としてあるこの発明の第１の実施形態を示
す。

【００１０】図１、図２において、１はハンディタイプ
の鼓膜体温計で、鼓膜温度測定機構２と信号処理部３と
を一体に備えている。まず、鼓膜温度測定機構２につい
て説明する。

【００１１】４は、測定時に耳孔Ａ内の外耳道Ｂに挿入
される外耳挿入部、５は外耳挿入部４に被われた樹脂製
の導波管で、内面を金メッキ膜１３等で鏡面仕上げして
いる。６は赤外線センサである。この赤外線センサ６
は、外耳挿入部４の先端４ａで捕らえた鼓膜Ｃおよびそ
の周囲から放射される赤外線を赤外線入射窓１１、導波
管５を介して検出する。

【００１２】７は、外耳挿入部４から屈曲状態で連設さ
れた連設部分で、外耳挿入部４の基端４ｂ側に位置す
る。この連設部分７は、外耳挿入部４を耳孔Ａ内へ挿入
した際に耳Ｄの外側から耳孔周縁上部８に当接するのが
可能な略楕円形の当接面７ａを有し、外耳挿入部４とで
耳孔周縁上部８を挟むことによって外耳挿入部４を動か
ないように保持する。つまり、外側から連設部分７が耳
孔周縁上部８に当接した状態で、外耳挿入部４の基端４
ｂによって内側（外耳道Ｂ側）から耳孔周縁上部８が押
圧されることによって外耳挿入部４の先端４ａを動くこ
となく常に鼓膜Ｃに対向する状態に位置させることがで
きる。この実施形態では、外耳挿入部４は、連設部分７
の下部位置から鼓膜Ｃを捕らえる角度で上向き状態に一
定長の外径Ｔを有しながら延設されている。なお、連設
部分７の厚みｄは、赤外線センサ６を収容するケース９
の端部９ａが連設部分７の耳孔周縁上部８への当接動作
の邪魔にならない程度に設定されている。

【００１３】そして、導波管５も、外耳挿入部４の形状
に合わせるようにカーブした形状になっている。一方、
外耳挿入部４の外耳道Ｂとの密着部分４ｃは薄肉に形成
され、かつ導波管５と外耳挿入部４間には空気層１２が
形成されている。そのため、測定したい鼓膜の熱が熱伝
導により外耳道Ｂから密着部分４ｃに逃げるのを最小限
に押さえることができる。なお、空気層１２の代わりに
導波管５と外耳挿入部４間に断熱材を設けてもよい。

【００１４】信号処理部３は、赤外線センサ６に入射し
た赤外線量に基づき、入力回路、マイクロコンピュータ
を用いて液晶パネル１４に体温が表示されるよう構成さ
れている。

【００１５】而して、挿入時には、連設部分７が耳孔周
縁上部８に当たるので、外耳挿入部４の先端４ａが動く
ことなく固定される。しかも、外耳挿入部４の先端４ａ
を常に鼓膜Ｃを捕らえる角度で挿入されるとともに、導
波管５を外耳挿入部４の形状に合わせるようにカーブし
た形状であるので、正確かつ再現性のよい鼓膜温度の測
定が行える。

【００１６】図３は、外耳挿入部４、連設部分７、導波
管５および赤外線センサ６で構成される鼓膜温度測定機
構２と信号処理部３を分離し、測定時に鼓膜温度測定機
構２を耳たぶ１５に保持するように構成したこの発明の
第２の実施形態を示す。図３において、図１、図２で用
いた符号と同一の符号は、同一物または相当物である。

【００１７】図３において、１６はクリップで、連設部
分７に取り付けられた中空のホールド部１７に設けられ
ている。１８はリード線で、鼓膜温度測定機構２に設け
た赤外線センサ６に入射した赤外線量に基づく電気信号
を信号処理部３の入力回路に入力させる。この実施形態
でも、連設部分７が耳孔周縁上部８に当たり、外耳挿入
部４の先端４ａが常に鼓膜Ｃを捕らえる角度に挿入され
る。

【００１８】図４、図５は、連設部分７の中央位置から
鼓膜Ｃを捕らえる角度で屈曲状態に一定長の外径Ｔを有
しながら延設されている外耳挿入部４で構成したこの発
明の第３の実施形態を示す。図４、図５において、図
１、図２で用いた符号と同一の符号は、同一物または相
当物である。

【００１９】この実施形態では、連設部分７は、外耳挿
入部４を耳孔Ａ内へ挿入した際に耳Ｄの外側から耳孔周
縁部分２８に当接するのが可能な略円形の当接面２７を
有し、外耳挿入部４とで耳孔周縁部分２８を挟むことに
よって外耳挿入部４を動かないように保持する。

【００２０】図６は、外耳挿入部４、連設部分７、導波
管５および赤外線センサ６で構成される鼓膜温度測定機
構２と信号処理部３を分離し、測定時に鼓膜温度測定機
構２を耳たぶ１５で保持するとともに、連設部分７とし
て上記第３の実施形態と同じものを用いたこの発明の第
４の実施形態を示す。図６において、図１〜図５で用い
た符号と同一の符号は、同一物または相当物である。

【００２１】図７、図８は、連設部分７として上記第
３，４の実施形態と同じものを用い、外耳挿入部４の外
耳道Ｂとの密着部分を少なくしてあるこの発明の第５の
実施形態を示す。図７、図８において、図１〜図６で用
いた符号と同一の符号は、同一物または相当物である。

【００２２】図７、図８において、外耳挿入部４は、連
設部分７の中央位置から鼓膜Ｃを捕らえる角度で屈曲状
態に一定長の外径ｔを有しながら延設された、基端４ｂ
を含む小径部分４４と、先端４ａを構成する大径部分４
５で構成される。大径部分４５の径Ｔは、上記各実施形
態で用いた外耳挿入部４の径と同じである。

【００２３】而して、図８において、二点鎖線で示す形
状の外耳道Ｂに外耳挿入部４を挿入した場合、外耳挿入
部４の前記小径部分４４とで耳孔周縁上部８を挟むこと
と、大径部分４５が外耳道Ｂに密着することとによって
外耳挿入部４を動かないように保持できる。

【００２４】一方、図８において、点線で示す形状の外
耳道Ｂ’に外耳挿入部４を挿入した場合、外耳挿入部４
の前記小径部分４４とで耳孔周縁下部８’を挟むこと
と、大径部分４５が外耳道Ｂ’に密着することとによっ
て外耳挿入部４を動かないように保持できる。このよう
に、被測定者の耳の形状がそれぞれ異なっても対応でき
る。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明において
は、外耳挿入部とこの外耳挿入部から屈曲状態で連設さ
れた連設部分とを少なくとも耳孔周縁上部を挟む形状と
してあり、かつ、前記導波管を、その先端が鼓膜に対向
するよう屈曲させて形成したので、挿入時には、外耳挿
入部を動かないように保持しながら常に外耳挿入部先端
および導波管の先端を鼓膜に対向する状態に位置させる
ことができ、正確かつ再現性のよい鼓膜温度の測定が行
える。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図２】上記実施形態における使用状態を示す構成説明
図である。

【図３】この発明の第２の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図４】この発明の第３の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図５】上記第３の実施形態における使用状態を示す構
成説明図である。

【図６】この発明の第４の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図７】この発明の第５の実施形態を示す全体斜視図で
ある。

【図８】上記第５の実施形態における使用状態を示す構
成説明図である。

【符号の説明】

４…外耳挿入部、４ａ…外耳挿入部の先端、５…導波
管、６…赤外線センサ、７…連設部分、８…耳孔周縁上
部。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】耳孔内に挿入される外耳挿入部と、この
外耳挿入部の先端で捕らえた鼓膜およびその周囲から放
射される赤外線を検出する検出部と、前記赤外線の量に
基づき体温に換算、表示する表示部で構成された鼓膜体
温計において、前記外耳挿入部とこの外耳挿入部から屈
曲状態で連設された連設部分とを少なくとも耳孔周縁上
部を挟む形状としてあることを特徴とする鼓膜体温計。
【請求項２】耳孔内に挿入される導波管と、この導波
管を介して鼓膜およびその周囲から放射される赤外線を
検出する検出部と、前記赤外線の量に基づき体温に換
算、表示する表示部で構成された鼓膜体温計において、
前記導波管を、その先端が鼓膜に対向するよう屈曲させ
て形成してあることを特徴とする鼓膜体温計。
【請求項３】導波管が内蔵され、耳孔内に挿入される
外耳挿入部と、この外耳挿入部の先端で捕らえた鼓膜お
よびその周囲から放射される赤外線を前記導波管を介し
て検出する検出部と、前記赤外線の量に基づき体温に換
算、表示する表示部で構成された鼓膜体温計において、
前記外耳挿入部とこの外耳挿入部から屈曲状態で連設さ
れた連設部分とを少なくとも耳孔周縁上部を挟む形状と
してあり、かつ、前記導波管を、その先端が鼓膜に対向
するよう屈曲させて形成してあることを特徴とする鼓膜
体温計。
【請求項４】前記導波管は空気が出入りする隙間を介
して前記外耳挿入部内に設けられている請求項３に記載
の鼓膜体温計。
【請求項５】前記導波管は断熱部材を介して前記外耳
挿入部内に設けられている請求項３に記載の鼓膜体温
計。
【請求項６】前記外耳挿入部、前記検出部および前記
表示部が一体に設けられたハンディタイプのものである
請求項１〜５のいずれかに記載の鼓膜体温計。
【請求項７】前記外耳挿入部および検出部を耳たぶに
保持するためのホールド部を備えている請求項１〜５の
いずれかに記載の鼓膜体温計。