JP2002333370A - 赤外線検出器およびこれを用いた放射体温計 - Google Patents

赤外線検出器およびこれを用いた放射体温計

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JP2002333370A
JP2002333370A JP2001135999A JP2001135999A JP2002333370A JP 2002333370 A JP2002333370 A JP 2002333370A JP 2001135999 A JP2001135999 A JP 2001135999A JP 2001135999 A JP2001135999 A JP 2001135999A JP 2002333370 A JP2002333370 A JP 2002333370A
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JP2001135999A
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Makoto Shibuya
誠 渋谷
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、赤外線検出器において、視野が広
いため正確な温度検出ができないことを課題とするもの
である。 【解決手段】 被測定物3から放射される赤外線を集光
する集光素子13と、集光素子13で集光された赤外線
を受光する赤外線受光素子12と、被測定物から集光素
子13に向かう赤外線が通過する開口部15aを有する
筒状のプローブ15と、集光素子13外からの赤外線が
赤外線受光素子12に入射するのを遮る遮光体14とを
有し、赤外線受光素子12を前記集光素子13の焦点位
置から後方に離し、プローブ15を移動するモータ16
と歯車17を有する。従って、前記集光素子13で視野
が絞られ、かつ前記集光素子13を移動しながら温度検
出するので、正確に最高温度を検出できるという効果が
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体から放射され
る赤外線を検出する赤外線検出器と、この赤外線検出器
を用いた放射体温計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の赤外線検出器および赤外線
検出器を用いた放射体温計は、特開平8−254466
号公報に記載されているものが一般的であった。この赤
外線検出器1が赤外線を検知する原理について図11を
用いて以下に説明する。
【0003】すべての物体はその絶対温度に応じた赤外
線を放射しており、赤外線検出器1はこの赤外線を検知
するものである。赤外線検出器1は、赤外線を受けて信
号を出力する赤外線受光素子2と、被測定物3から放射
される赤外線を赤外線受光素子2に導くための導波管4
とを有している。また、導波管4は金属よりなり、その
内面は赤外線の反射を高めるように鏡面加工を施されて
いる。
【0004】被測定物3から放射される赤外線は、破線
Aのように赤外線受光素子2に直接入射するか、また
は、一点鎖線Bのように導波管4の内面で反射を繰り返
しながら赤外線受光素子2に入射する。従って、受光領
域は広く、広範囲の赤外線が赤外線受光素子2に入射す
ることになる。
【0005】赤外線受光素子2の出力信号電圧Vは、赤
外線受光素子2として焦電素子やサーモパイル等の熱型
素子を使用したものを用いた場合、被測定物3の絶対温
度をTt,赤外線受光素子2の絶対温度をTsとしたと
き、(数3)で表される(Kは比例定数)。
【0006】
【数3】
【0007】これは、赤外線受光素子2が、被測定物3
の絶対温度の4乗と赤外線受光素子2自身の絶対温度の
4乗差に比例した出力信号を発生することを意味してい
る。従って、赤外線受光素子2の出力信号より、被測定
物3と赤外線受光素子2自身の温度差を検知することが
できる。
【0008】この赤外線検出器1を放射体温計5に応用
した場合の従来例について図12を用いて以下に説明す
る。図12に示す放射体温計5は、赤外線検出器1と、
赤外線検出器1の温度を検知するサーミスタのような測
温素子6と、赤外線を通す開口部7aを有するプローブ
7と、赤外線検出器1の出力信号と測温素子6の出力信
号から体温を計算するマイクロコンピュータを含む電気
回路(信号処理手段)8と、計算された体温を表示する
液晶表示装置9(表示手段)と、これらを収納する本体
ケース10とを有している。プローブ7、及び本体ケー
ス10は一般的には樹脂で形成される。このとき導波管
4は、プローブ7を貫通するようにプローブ7の先端ま
で伸ばされている。
【0009】体温を測定する際は、プローブ1を外耳道
3aに挿入することで、赤外線検出器1が鼓膜3bおよ
びその近傍から放射される赤外線を受光し信号を出力す
る。信号処理手段8は、赤外線受光素子2から出力され
る鼓膜3bおよびその近傍と赤外線受光素子2の温度差
に関係する信号と、測温素子6から出力される赤外線受
光素子2の温度に関係する信号の双方から鼓膜およびそ
の近傍の温度を計算し、表示手段9に体温として表示す
る。
【0010】鼓膜3bにおいて体温を測定する理由は、
鼓膜3bの近くには、体温を調節する中枢である視床下
部に至る動脈血流があり、鼓膜3bの温度は人体の深部
の体温をよく反映しているといわれている。そのため、
放射体温計5は外耳道3aに挿入して鼓膜3b及びその
近傍の温度を測定するタイプとして実用化されている。
【0011】次に、プローブ7の先端まで導波管4を貫
通させる構成としている理由を説明する。体温を測定す
る際は、プローブ7を外耳道3aに挿入するため、外耳
道3aと接触するプローブ7は温度が上昇していく。図
9で説明したように赤外線検出器1の受光領域は広いの
で、温度上昇したプローブ7から放射される赤外線が赤
外線受光素子2に入射するとそれが測定誤差となり正確
な測定ができなくなる。従って、温度上昇するプローブ
7からの不要な赤外線を入射させないように、導波管4
をプローブ7先端まで貫通させ、その導波管4の内面は
赤外線放射を極力抑えるよう鏡面加工し放射率を低くす
る構成としている。これにより、外耳道3aの温度がプ
ローブ7を介して導波管4に伝わり導波管4の温度が上
昇しても赤外線放射は少なくなるはずである。
【0012】しかし、導波管4内面を完全反射体(反射
率=1)にすることは困難であり、しかも、導波管4は
プローブ7と近接して設置されるので、その温度上昇は
避けられず、それゆえ導波管4の内面からの赤外線の放
射を完全に無くすことはできない。従って、体温の測定
時には導波管4から放射する赤外線が赤外線受光素子2
に入射することになり正確な体温測定ができなくなる。
【0013】上記従来例においてはこの課題解決のため
に、導波管4を熱伝導率の高い金属より構成し、導波管
4と赤外線受光素子2及びサーミスタ6を熱結合よく設
置している。このようにすることで、外耳道3aからの
熱の影響を受けにくくするとともに、受けた熱は素早く
赤外線受光素子1に熱伝導させて影響をなくす工夫をし
ている。
【0014】また、特開平8−191800号公報に示
される放射体温計においては、導波管4の温度を検出す
る測温素子を配し、補正を加えることで熱の影響を除去
するよう工夫している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の赤外線検出器およびそれを用いた放射体温計では、
被測定物である外耳道からプローブを介して導波管に伝
わる熱の影響を排除して、正確に鼓膜およびその近傍の
温度を測定するには、上記いずれの方法も完全ではな
く、プローブと導波管の温度上昇の影響を受け、測定誤
差が発生し、体温測定の正確さを欠くという課題があっ
た。
【0016】また、上記従来の構成では、鼓膜及びその
近傍から外耳道までの赤外線が赤外線受光素子に入射す
る。その結果、測定した値は鼓膜と外耳道を含む広い範
囲の温度の平均値となる。耳孔内部の温度は、鼓膜及び
その近傍が一番高く、外耳道を外に向かうにつれて外気
等の影響等で徐々に低くなっている。そのため、測定値
が正確な体温を示しているのか不明確であるという課題
があった。
【0017】本発明は上記従来の課題を解決するもので
外耳道からプローブへ伝わる熱が測定値に与える影響を
排除し、また集光素子により赤外線を集光することで狭
い範囲の測定を可能にし、赤外線受光素子と集光素子を
移動する移動手段を有したことでで耳孔内部の温度分布
の測定が可能になり、正確な体温の測定を実現するもの
である。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の赤外線検出器は、被測定物から放射される
赤外線を集光する集光素子と、前記集光素子で集光され
た赤外線を受光する赤外線受光素子と、被測定物から前
記集光素子に向かう赤外線が通過する筒状のプローブ
と、前記集光素子外からの赤外線が前記赤外線受光素子
に入射するのを遮る遮光体とを有し、前記赤外線受光素
子を前記集光素子の焦点位置から後方に離すことにより
受光領域を制限し、かつ前記プローブを光軸に対して垂
直方向に移動する移動手段を有する構成とした。
【0019】上記発明によれば、赤外線受光素子を、集
光素子の焦点位置から離して設置することで、不要な領
域から集光素子に入射する赤外線を赤外線受光素子以外
の位置へ進行させることがでる。
【0020】従って、受光領域を制限し、被測定物から
伝わる熱により温度上昇するプローブの影響を受けず、
導波管も不要となり、測定誤差を抑えることができる。
【0021】また、プローブを光軸に対して垂直方向に
移動可能に設置することで非測定物の温度分布を測定す
ることができる。
【0022】また、上記赤外線検出器と、前記赤外線検
出器の温度を検知する測温素子と、前記赤外線検出器の
出力信号と前記測温素子の出力信号から体温を計算する
信号処理手段と、計算された体温を表示する表示手段と
前記赤外線検出器を収納する本体とを有した放射体温計
とした。
【0023】上記発明によれば、受光領域を制限し、プ
ローブからの赤外線を受光しない放射体温計とすること
ができる。従って、被測定物である鼓膜およびその近傍
からの赤外線だけを赤外線受光素子に入射させることが
でき、外耳道からの赤外線は赤外線受光素子に入射しな
い、また外耳道から伝わる熱によりプローブの温度が上
昇しても、正確な温度分布を測定できる放射体温計を実
現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の赤外線
検出器は、被測定物から放射される赤外線を集光する集
光素子と、前記集光素子で集光された赤外線を受光する
赤外線受光素子と、被測定物から前記集光素子に向かう
赤外線が通過する筒状のプローブと、前記集光素子外か
らの赤外線が前記赤外線受光素子に入射するのを遮る遮
光体とを有し、前記赤外線受光素子を前記集光素子の焦
点位置から後方に離すことにより受光領域を制限し、か
つ前期プローブを光軸に対して垂直方向に移動する移動
手段を有する構成とした。
【0025】そして、赤外線受光素子を、集光素子の焦
点位置から離して設置することで、不要な領域から集光
素子に入射する光を赤外線受光素子以外の位置へ進行さ
せることがでる。従って、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出できる
構成とすることができる。また、集光素子と赤外線受光
素子を光軸に対して少なくとも垂直方向に移動する移動
手段を有することで非測定物の温度分布を測定すること
ができる。
【0026】本発明の請求項2に記載の赤外線検出器
は、前記赤外線受光素子を、プローブが最大限移動した
時の前記集光素子の前記プローブに最も近い縁から光軸
に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内
壁に接するようにひいた直線が前記プローブの先端の面
と交叉する点から、前記集光素子の縁を通過して前記プ
ローブの先端の面と交叉する点の前記集光素子による像
点へ到達する光路と前記プローブの中心軸との交点より
も前記集光素子から遠く、且つ前記プローブの先端の面
と交叉する点の前記集光素子による像点よりも前記集光
素子に近い領域に設置する構成とした。
【0027】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出が可能
な構成とすることができる。
【0028】本発明の請求項3に記載の赤外線検出器
は、前記赤外線受光素子を、プローブが最大限移動した
時の前記集光素子の前記プローブに最も近い縁から光軸
に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内
壁に接するようにひいた直線が前記プローブの先端の面
と交叉する点から前記集光素子の縁を通過して前記プロ
ーブの先端の面と交叉する点の前記集光素子による2つ
の像点へ到達する光路が前記プローブの中心軸と交叉す
る点と、前記プローブ先端の面と交叉する点の前記集光
素子による像点と、前記像点の前記光軸に対する対称点
とで形成される三角形の内側に設置する構成とした。
【0029】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出が可能
な構成とすることができる。
【0030】本発明の請求項4に記載の赤外線検出器
は、前記赤外線受光素子を、前記集光素子の焦点距離f
と、前記赤外線受光素子の半径rsと、プローブが最大
限移動した時の前記集光素子の前記プローブに最も近い
縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プ
ローブの内壁に接するようにひいた直線が前記プローブ
先端の面と交叉する点と光軸との距離rαと、前記プロ
ーブが最大限移動した時の前記集光素子の前記プローブ
に最も近い縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ
側の前記プローブの内壁に接するようにひいた直線が前
記プローブの先端の面と交叉する点と前記集光素子との
距離Lαと、前記集光素子の半径r3と、前記プローブ
の光軸からの最大移動距離dを用いて、
【0031】
【数4】
【0032】で与えられるL3だけ前記集光素子の焦点
よりも集光素子から遠くに設置する構成とした。
【0033】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出ができ
る構成とすることができる。
【0034】本発明の請求項5に記載の赤外線検出器
は、前記赤外線受光素子を、プローブが最大限移動した
時の前記集光素子の前記プローブに最も近い縁から光軸
に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内
壁に接するようにひいた直線が前記プローブの先端の面
と交叉する点の前記集光素子による像点よりも前記集光
素子から遠い位置に設置する構成とした。
【0035】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出が可能
な構成とすることができる。
【0036】本発明の請求項6に記載の赤外線検出器
は、赤外線受光素子を、プローブが最大限移動した時の
集光素子の前記プローブに最も近い縁から光軸に対して
前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内壁に接す
るようにひいた直線が前記プローブの先端の面と交叉す
る点から、前記集光素子の光軸を挟んで反対側の縁を通
過して前記プローブの先端の面と交叉する点の前記集光
素子による像点へ到達する光路が前記プローブの中心軸
と交叉する点と、前記プローブ先端の面と交叉する点の
前記集光素子による像点と、前記像点の光軸に対する対
称点とで形成される、三角形の内側に設置する構成とし
た。
【0037】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出が可能
な構成とすることができる。
【0038】本発明の請求項7に記載の赤外線検出器
は、前記赤外線受光素子を、前記集光素子の焦点距離f
と、前記赤外線受光素子の半径rsと、プローブが最大
限移動時の前記集光素子の前記プローブに最も近い縁か
ら光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プロー
ブの内壁に接するようにひいた直線が前記プローブの先
端の面と交叉する点と光軸との距離rαと、最大限移動
した前記集光素子のプローブに最も近い縁から光軸に対
して前記集光素子の縁と同じ側の前記プローブの内壁に
接するようにひいた直線が前記プローブ先端の面と交叉
する点と前記集光素子との距離Lαと、前記集光素子の
半径r3と、前記プローブのの光軸からの最大移動距離
dを用いて、
【0039】
【数5】
【0040】で表されるL3だけ前記集光素子の焦点よ
りも集光素子から遠くに設置する構成とした。
【0041】これにより、受光領域を制限し、プローブ
からの赤外線を受光素子以外の点へ集光させるので、プ
ローブの温度上昇の影響を受けず正確な温度検出が可能
な構成とすることができる。
【0042】上記赤外線検出器の集光素子として、屈折
レンズ、透過型回折レンズ、集光ミラー又は反射型回折
レンズを用いることで正確な温度検出が可能な構成とす
ることができる。
【0043】本発明の請求項12に記載の放射体温計
は、上記赤外線検出器と、前記赤外線検出器の温度を検
知する測温素子と、前記赤外線検出器の出力信号と前記
測温素子の出力信号から体温を計算する信号処理手段
と、計算された体温を表示する表示手段と前記赤外線検
出器を収納する本体とを有した放射体温計とした。
【0044】これにより、外耳道の熱により温度上昇し
たプローブの影響を赤外線受光素子が受けないため、正
確な体温測定が可能な放射体温計を実現することができ
る。
【0045】また、温度分布を測定できる赤外線検出器
を用いているので耳孔内部の温度分布を測定することが
可能となる。
【0046】本発明の請求項13に記載の放射体温計
は、赤外線受光素子が移動している間に複数回体温を計
算し、その値の最大値を体温として表示する構成とし
た。
【0047】これにより、鼓膜と外耳道を含む耳孔の中
で、最高温度を示す鼓膜温を正確に測定することができ
る。
【0048】
【実施例】以下、本発明の各実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0049】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける赤外線検出器11を示すものである。図1におい
て、12は赤外線受光素子、13は集光素子で屈折レン
ズ、14は遮光体で集光素子13を透過しない赤外線光
が赤外線受光素子12に入射しないようにするためのも
のである。プローブ15は光軸に対して距離−dからd
の範囲で移動するようにしてある。移動手段は図示しな
いが例えばモータと歯車を組み合わせたものなどであ
る。15は穴の内部など凹部にある受光したい領域に赤
外線検出器11を固定して向けるためのプローブ、αは
最大限移動(距離d)した屈折レンズ13のプローブ1
5に近い縁からこの縁と光軸に対して同じ側のプローブ
15内面へ接する直線がプローブ15先端面と交わる
点、Fは屈折レンズ13の焦点、Fαは屈折レンズ13
によるαの像点、K1αはαから光軸に対して同じ側の
屈折レンズ13の縁を通過してFαへ進行する光(マー
ジナル光線)の光路、K2αはαから光軸と平行に進ん
で焦点Fを通過してFαに到達する光の光路、K3αは
αから屈折レンズ13の中心を通過してFαに到達する
光の光路、K4αはαから光軸を挟んで反対側の屈折レ
ンズ13の縁を通過してFαに到達する光(マージナル
光線)の光路、FXは光路K1αとプローブ15の中心
軸との交点である。
【0050】ここで、穴の内壁など凹部から放射される
赤外線のみを受光するような光学系を設計する。
【0051】赤外線受光素子12を遮光体14に取り付
け、屈折レンズ13を通過する赤外線のみを赤外線受光
素子12で受光するようにする。屈折レンズ13を通っ
た赤外線のみ受光する構成にした上で以下の設計を行
う。
【0052】被測定物からの赤外線のみを受光するため
には、プローブ15から放射される赤外線を受光しない
ようにすればよい。そのため、受光したい領域と受光し
たくない領域の境界に位置する点を仮想し、この点か
ら、光軸に対してこの仮想した境界に位置する点と同じ
側の屈折レンズ13の縁を通過する光(マージナル光
線)の光路よりも、光軸から遠くに位置するようにプロ
ーブ15を設置すればよい。そこで、上記仮想の境界に
位置する点を、屈折レンズ13の縁からこの縁と光軸に
対して同じ側のプローブ15内面へ接する直線がプロー
ブ15先端面と交わる点αとして、FαとFαの光軸に
対する対称点Fα’とFXで形成される三角形の内側に
赤外線受光素子12を設置する。これにより、プローブ
15をαと屈折レンズ13の間で光路K1αよりも光軸
から遠くに位置させることになるため、プローブ15か
らの光を受光しない光学系が得られる。
【0053】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図1中に示すように、光路K2αを通る光は、屈
折レンズ13を通過してFで集光素子13の光軸と交叉
したのち光軸から離れながらFαに到達する。
【0054】同じように、光路K1αを通る光は、屈折
レンズ13を通過して光軸と交叉したのち光軸から離れ
ながらFαに到達する。光路K3αを通る光は、屈折レ
ンズ13で光軸と交叉したのち光軸から離れながらFα
に到達する。光路K4αを通る光は、光軸と交叉して屈
折レンズ13を通過し、屈折レンズ13を通過してから
は光軸と交叉せずにFαに到達する。
【0055】このように、光路K1αと光軸が交叉する
点FXよりも屈折レンズ13から離れた位置かつFαよ
りも屈折レンズ13に近い位置で、αから放射される光
が通過しない領域が存在する。Fα、Fα’、FXで形
成される三角形の内側よりに赤外線受光素子12を設置
することで、αから放射される光を受光しない赤外線検
出器11が得られる。αと屈折レンズ13の間の光路K
1αより光軸から遠い部分からの光は、αと同じ面内で
光軸からの距離がαより大きい点からの光と置き換えら
れる。この点の屈折レンズ13による交点はFαよりも
光軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りである。
そのため、αからの光を受光しないようにすれば、αよ
りも光軸から遠い点からの光を受光せず、従ってプロー
ブ15からの光を受光しない構成となる。
【0056】以下、αからの光を受光しないような赤外
線受光素子12の位置を求める。
【0057】赤外線受光素子12はFαよりも屈折レン
ズ13に近い。この時、(式1)、(式2)が成り立
つ。
【0058】 LαF≧f+L3 (1) ∴L3≦LαF−f (2) 図1に示すように、受光面は光路K1αと光軸が交わる
点とFαとの間であるので、αからFαまでの各光路の
うち受光面で赤外線受光素子12に最も近づくものはK
1 αである。したがって、αからの光を赤外線受光素
子12で受光しないためには、(式3)を満たす必要が
ある。ここでrsは赤外線受光素子12の半径である。
【0059】rαs1>rs(3) ここで、幾何光学で周知の通りr3、rαF、rαS
1、L3、fおよびdは幾何関係として(数6)、(数
7)を満たす。
【0060】
【数6】
【0061】
【数7】
【0062】(数7)を(式3)へ代入することで(数
8)が得られる。
【0063】
【数8】
【0064】(式2)と(数8)から、αから放射され
る光を赤外線受光素子12で受光しないための条件は
(数9)となる。
【0065】
【数9】
【0066】さらに、幾何光学で周知の通り、rα、L
α、L2、rαF、LαFは幾何関係として(数1
0)、(数11)を満たす。
【0067】
【数10】
【0068】
【数11】
【0069】(数11)を(数9)式へ代入することに
より、αから放射される光を赤外線受光素子12で受し
ないための条件は(数12)となる。
【0070】
【数12】
【0071】また、ガウスの公式から(数13)、(数
14)式が成り立つ。
【0072】
【数13】
【0073】
【数14】
【0074】(数14)を(数12)に代入することに
より、αから放射される光を赤外線受光素子12で受光
しないための条件は(数15)となる。
【0075】
【数15】
【0076】以上のように、プローブ1先端のαから放
射される光を赤外線受光素子12で受光しないために
は、(数9)、或いは(数12)、或いは(数15)を
満たすよう光学系を設計する必要がある。(数9)、
(数12)、(数15)で与えられるL3だけ、赤外線
受光素子12を屈折レンズ13の焦点からずらして設置
することで、プローブ15から放射される赤外線を赤外
線受光素子12で受光せずに被測定物体3から放射光の
みを赤外線受光素子12で受光させることができるた
め、プローブ15の温度変化に起因する測定誤差を防ぐ
ことができる。
【0077】尚、本実施例においてプローブ15先端が
外側に向かって湾曲し、プローブ15先端が広がった形
状となる例を用いて説明してきたが、図2に示すよう
に、プローブ15の先端の内径が最も狭い場合も同様で
ある。その場合、点αは、プローブ15先端の内側の点
に一致するが、動作、作用そして効果は、図1を用いて
説明した場合と同じである。
【0078】次に図3(a)、(b)を用いて、プロー
ブ15を移動させた時の動作、作用について説明する。
プローブ15が、移動手段であるモータ16と歯車17
により光軸に対して+d移動した位置にある時は、被測
定物の中の範囲Cから発する赤外線を受光していること
になる。また、プローブ15が光軸に対して−d移動し
た位置にあるときは、被測定物の中の範囲Dから発する
赤外線を受光していることになる。つまり、プローブ1
5を移動させることにより被測定物3のそれぞれ別の位
置の温度を測定することになる。従って被測定物3の温
度分布を測定することができる。
【0079】尚、本実施例においてプローブ15はモー
ター16と歯車17によって移動する構成として説明し
たが、本発明の構成はこれに限られることなく、使用者
などがプローブ15を手で移動させるような構成として
も、同様な効果が期待できる。
【0080】また尚、本実施例において集光素子は屈折
レンズ13を用いた例を説明したが、透過型回折レンズ
を用いても同様の効果が得られる。
【0081】(実施例2)図4は本発明の実施例2にお
ける赤外線検出器11を示すものである。実施例1と異
なる点は、仮想の境界に位置する点を、屈折レンズ13
の縁からこの縁と光軸に対して同じ側のプローブ15内
面へ接する直線がプローブ15先端面と交わる点αとし
て、Fαよりも屈折レンズ13から遠い部分の光路K4
αと、K4αの光軸対称線K4α’で挟まれた領域に赤
外線受光素子12を設置するようにした点である。これ
により、プローブ15をαと屈折レンズ13の間で光路
K1αよりも光軸から遠くに位置させることになるた
め、プローブ15からの光を受光しない光学系が得られ
る。
【0082】上記について詳細を以下に述べる。αから
放射される光は光路K1α、K2α、K3α、K4αな
どを通ってαの像点Fαに到達する。幾何光学で周知の
通り、αの像点Fαは光軸を挟んでαと反対側に形成さ
れる。図4中に示すように、光路K2αを通る光は、屈
折レンズ13を通過してFで光軸と交叉してFαに到達
し光軸から離れていく。同じように、光路K1αを通る
光は、屈折レンズ13を通過して光軸と交叉してFαに
到達し光軸から離れていく。
【0083】光路K3αを通る光は、屈折レンズ13で
光軸と交叉してFαに到達し光軸から離れていく。光路
K4αを通る光は、光軸と交叉して屈折レンズ13を通
過し、屈折レンズ13を通過してからは光軸と交叉せず
にFαに到達し、その後光軸に近づくかあるいは遠ざか
っていく。
【0084】このように、αの像点Fαよりも屈折レン
ズ13から離れた位置でαから放射される光が通過しな
い領域が存在する。Fαよりも屈折レンズ13から遠い
部分の光路K4αと、K4αの光軸対称線K4α’で挟
まれた領域内に赤外線受光素子12を設置することによ
ってαから放射される赤外線を受光しない赤外線検出器
11が得られる。αと屈折レンズ13の間の光路K1α
より光軸から遠い部分からの光は、αと同じ面内で光軸
からの距離がαより大きい点からの光と置き換えられ
る。この点の屈折レンズ13による交点はFαよりも光
軸から遠くなることは幾何光学で周知の通りである。そ
のため、αからの光を受光しないようにすれば、αより
も光軸から遠い点からの光を受光せず、従ってプローブ
15からの光を受光しない構成となる。
【0085】以下、αからの光を受光しないような赤外
線受光素子12の位置を求める。
【0086】赤外線受光素子12はFαよりも屈折レン
ズ13から遠い。この時、(式4)、(式5)が成り立
つ。
【0087】 LαF≦f+L3 (4) ∴L3≧LαF−f (5) 図3に示すように、受光面はFαよりも屈折レンズ13
から遠いので、αからFαまでの各光路のうち受光面で
赤外線受光素子12に最も近づくものはK4αである。
したがって、αからの光を赤外線受光素子12で受光し
ないためには、(式6)を満たす必要がある。
【0088】rαs4>rs(6) ここで、幾何光学で周知の通りr3、rαF、LαF、
rαS4、L3、fおよびdは幾何関係として(数1
6)、(数17)を満たす。
【0089】
【数16】
【0090】
【数17】
【0091】(数17)を(式6)へ代入することで
(数18)が得られる。
【0092】
【数18】
【0093】(式5)(数18)から、αから放射され
る光を赤外線受光素子12で受光しないための条件は
(数19)となる。
【0094】
【数19】
【0095】さらに、幾何光学で周知の通り、rα、L
α、L2、rαF、LαFは幾何関係として(数2
0)、(数21)を満たす。
【0096】
【数20】
【0097】
【数21】
【0098】(数21)を(数19)へ代入することに
より、αから放射される光を赤外線受光素子12で受光
しないための条件は(数22)となる。
【0099】
【数22】
【0100】また、ガウスの公式から(数23)、(数
24)が成り立つ。
【0101】
【数23】
【0102】
【数24】
【0103】(数24)を(数22)に代入することに
より、αから放射される光を赤外線受光素子12で受光
しないための条件は(数25)となる。
【0104】
【数25】
【0105】以上のように、αから放射される光を赤外
線受光素子12で受光しないためには、(数19)、或
いは(数22)、或いは(数25)の条件を満たすよう
光学系を設計する必要がある。(数19)、(数2
2)、(数25)で与えられるL3だけ、赤外線受光素
子12を屈折レンズ13の焦点からずらして設置するこ
とで、プローブ15から放射される赤外線を赤外線受光
素子12で受光せずに被測定物体3から放射光のみを赤
外線受光素子12で受光させることができるため、実施
例1と同様に、プローブ15の温度変化の影響を受け
ず、正確な温度検出ができる。
【0106】次に、図5(a)、(b)を用いてプロー
ブ15を移動させたときの動作作用について説明する。
実施例1と異なる点は、赤外線受光素子12が、Fα、
Fαの光軸対称点Fα’およびFYで形成される三角形
内の(数19)または(数22)または(数25)の範
囲内に設置されている点である。
【0107】これにより実施例1と同様に被測定物3の
温度分布を測定することができる。
【0108】尚、本実施例において集光素子は屈折レン
ズを用いた例を説明したが、透過型回折レンズを用いて
も同様の効果が得られる。
【0109】(実施例3)図6は本発明の実施例3にお
ける赤外線検出器11を示すものである。実施例1と異
なる点は、集光素子として集光ミラー18を用いた点で
ある。この構成により、プローブ15から放射される赤
外線を赤外線受光素子12で受光せずに被測定物体3か
ら放射光のみを赤外線受光素子12で受光させることが
できるため、プローブ15の温度変化の影響を受けず、
正確な温度検出ができる。
【0110】また、図7(a)、(b)に示すようにプ
ローブ15の移動手段であるモータ16と歯車17を有
しているのでプローブ15が図7(a)、図7(b)に
移動したときに、それぞれ被測定物3のC、Dの位置の
赤外線を受光する。従って実施例1及び2同様、被測定
物3の温度分布を測定することができる。
【0111】尚、本実施例において集光素子は屈折レン
ズを用いた例を説明したが、反射型回折レンズを用いて
も同様の効果が得られる。
【0112】(実施例4)図8は本発明の実施例4にお
ける赤外線検出器11を示すものである。実施例2と異
なる点は、集光素子として集光ミラー18を用いている
点である。この構成により、プローブ15から放射され
る赤外線を赤外線受光素子12で受光せずに被測定物体
3から放射光のみを赤外線受光素子12で受光させるこ
とができるため、プローブ15の温度変化の影響を受け
ず、正確な温度検出ができる。
【0113】また、図9(a)、(b)に示すようにプ
ローブ15の移動手段であるモータ16と歯車17を有
しているので被測定物3の温度分布を測定することがで
きる。
【0114】尚、本実施例において集光素子は屈折レン
ズを用いた例を説明したが、反射型回折レンズを用いて
も同様の効果が得られる。
【0115】(実施例5)以下に本発明の実施例1から
4に記載した赤外線検出器11を放射体温計17に応用
した実施例を説明する。図10は、本発明の赤外線検出
器11、特に集光素子として集光ミラー18を使用した
赤外線検出器11を放射体温計19に応用した例を示す
ものである。
【0116】この放射体温計19は、赤外線検出器11
と、赤外線検出器11の近傍の温度を検知する測温素子
20と、プローブ15と、信号処理手段21と、表示手
段22を有しており、樹脂製の本体ケース23に収めら
れている。赤外線受光素子12と測温素子20はサーマ
ルグリスを介して熱結合良く設置されている。また、赤
外線受光素子12に入射する赤外線を断続するためのチ
ョッパー24を赤外線検出器11の、赤外線受光素子1
2と集光ミラー18の間に配置し、チョッパー24を駆
動するモータ25を適当な位置に設置する。また、プロ
ーブ15は第2のモータ16と歯車17を介して接続さ
れており光軸に対して垂直方向に位置を移動させられる
ようにしている。尚、実施例1ないし4または従来例と
同一符号のものは同一構造を有し、同様の動作、作用の
説明は省略する。
【0117】本発明の放射体温計19により体温を測定
するときには、測定中は赤外線受光素子12が第2のモ
ータ16により連続的に移動し、その移動中に複数回体
温を計算する。そして計算した体温の中で最高値を示し
たものを体温として表示する。
【0118】本発明の赤外線検出器11を放射体温計1
9に応用することで、外耳道3aに接触することにより
温度上昇したプローブ15からの赤外線を赤外線受光素
子12が受光しない構成とすることができる。また、耳
孔内部の温度を複数回測定した値の内最高温度を表示す
るので、耳孔内で最も温度が高い鼓膜3bの温度の測定
をすることができ、体温をより正確に表示することが可
能である。従って、測定誤差がなく正確な体温測定が可
能な放射体温計19を実現することができる。
【0119】尚、本実施例において、赤外線受光素子1
2として焦電素子を用いたため、チョッパー24のよう
な赤外線を断続する手段が必要となったが、赤外線受光
素子12としてサーモパイルを用いる場合はチョッパー
24及びチョッパー24を駆動するモータ25は使用せ
ずに同様の作用効果を持つ赤外線検出器11および放射
体温計19を構成することができる。
【0120】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる赤外線検
出器は、被測定物から伝わる熱により温度上昇するプロ
ーブの影響を受けず、正確な温度分布の検出が可能な赤
外線検出器を実現することができる。
【0121】また、集光素子と赤外線受光素子を移動さ
せる移動手段を有しているので、被測定物の温度分布を
測定することができる。
【0122】本発明にかかる放射体温計は、外耳道から
伝わる熱によるプローブの温度上昇の影響を赤外線受光
素子が受けないため、測定誤差が無く、また温度分布が
測定できる赤外線検出器を用いるため耳孔内の温度分布
の測定が可能である。
【0123】本発明にかかる放射体温計は、正確な鼓膜
温度つまり正確な体温測定を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における赤外線検出器の光路
を示す構成図
【図2】同実施例における異なった構成の赤外線検出器
の光路を示す構成図
【図3】(a)同実施例における赤外線検出器の光路を
示す構成図 (b)同実施例における赤外線検出器の光路を示す構成
【図4】本発明の実施例2における赤外線検出器の光路
を示す構成図
【図5】(a)同実施例における赤外線検出器の光路を
示す構成図 (b)同実施例における赤外線検出器の光路を示す構成
【図6】本発明の実施例3における赤外線検出器の光路
を示す構成図
【図7】(a)同実施例における赤外線検出器の光路を
示す構成図 (b)同実施例における赤外線検出器の光路を示す構成
【図8】本発明の実施例4における赤外線検出器の光路
を示す構成図
【図9】(a)同実施例における赤外線検出器の光路を
示す構成図 (b)同実施例における赤外線検出器の光路を示す構成
【図10】本発明の実施例5における放射体温計の構成
【図11】従来例における赤外線検出器の構成図
【図12】従来例における放射体温計の構成図
【符号の説明】
3 被測定物 11 赤外線検出器 12 赤外線受光素子 13 屈折レンズ(集光素子) 14 遮光体 15 プローブ 15a 開口部 16 モータ(プローブ移動手段) 17 歯車(プローブ移動手段) 18 集光ミラー(集光素子) 19 放射体温計 20 信号処理手段 21 表示手段 22 本体ケース α プローブ先端の点 α’ プローブ先端の点 F レンズの焦点 Fα レンズによるαの像点 Fα’ レンズによるα’の像点 f 集光素子の焦点距離 rs 赤外線受光素子の半径 rα プローブ先端の点とプローブ中心との距離 Lα プローブ先端の点と集光素子の距離 r3 集光素子の半径 d 集光素子のプローブ中心からの最大移動距離 L3 焦点と赤外線受光素子の距離

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物から放射される赤外線を集光す
    る集光素子と、前記集光素子で集光された赤外線を受光
    する赤外線受光素子と、被測定物から前記集光素子に向
    かう赤外線が通過する筒状のプローブと、前記集光素子
    外からの赤外線が前記赤外線受光素子に入射するのを遮
    る遮光体とを有し、前記赤外線受光素子を前記集光素子
    の焦点位置から後方に離すことにより受光領域を制限
    し、かつ前記プローブを光軸に対して垂直方向に移動す
    る移動手段を備えた赤外線検出器。
  2. 【請求項2】 筒状プローブは、被測定物に向きを固定
    し、被測定物から前記集光素子に向かう赤外線が通過す
    る開口部を有し、赤外線受光素子を、前記プローブが最
    大限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光素子
    の縁から光軸に対して、前記集光素子の縁と同じ側の前
    記プローブの内壁に接するようにひいた直線が前記プロ
    ーブの先端の面と交叉する点から、前記集光素子の縁を
    通過して前記プローブの先端の面と交叉する点の前記集
    光素子による像点へ到達する光路と前記プローブの中心
    軸との交点よりも前記集光素子から遠く、且つ前記プロ
    ーブの先端の面と交叉する点の前記集光素子による像点
    よりも前記集光素子に近い領域に設置したことを特徴と
    する請求項1に記載の赤外線検出器。
  3. 【請求項3】 赤外線受光素子を、筒状プローブが最大
    限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光素子の
    縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プ
    ローブの内壁に接するようにひいた直線が前記プローブ
    の先端の面と交叉する点から前記集光素子の縁を通過し
    て前記プローブの先端の面と交叉する点の前記集光素子
    による像点へ到達する光路が前記プローブの中心軸と交
    叉する点と、前記プローブ先端の面と交叉する点の前記
    集光素子による像点と、前記像点の光軸に対する対称点
    とで形成される、三角形の内側に設置したことを特徴と
    する請求項2記載の赤外線検出器。
  4. 【請求項4】 赤外線受光素子を、集光素子の焦点距離
    fと、前記赤外線受光素子の半径rsと、筒状プローブ
    が最大限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光
    素子の縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の
    プローブの内壁に接するようにひいた直線が前記プロー
    ブ先端の面と交叉する点と前記プローブの中心軸との距
    離rαと、最大限移動した前記集光素子の前記プローブ
    に最も近い縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ
    側の前記プローブの内壁に接するようにひいた直線が前
    記プローブの先端の面と交叉する点と前記集光素子との
    距離Lαと、前記集光素子の半径r3と、前記プローブ
    の、前記集光素子と赤外線受光素子の中心軸からの最大
    移動距離dを用いて、 【数1】 で与えられるL3だけ前記集光素子の焦点よりも集光素
    子から遠くに設置したことを特徴とする請求項3記載の
    赤外線検出器。
  5. 【請求項5】 赤外線受光素子を、筒状プローブが最大
    限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光素子の
    縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側のプロー
    ブの内壁に接するようにひいた直線が、前記プローブの
    先端の面と交叉する点の前記集光素子による像点よりも
    前記集光素子から遠い位置に設置したことを特徴とする
    請求項1記載の赤外線検出器。
  6. 【請求項6】 赤外線受光素子を、筒状プローブが最大
    限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光素子の
    縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の前記プ
    ローブの内壁に接するようにひいた直線が、前記プロー
    ブの先端の面と交叉する点から、前記集光素子の光軸を
    挟んで反対側の縁を通過して前記プローブの先端の面と
    交叉する点の前記集光素子による像点へ到達する光路が
    前記プローブの中心軸と交叉する点と、前記プローブ先
    端の面と交叉する点の前記集光素子による像点と、前記
    像点の光軸に対する対称点とで形成される、三角形の内
    側に設置したことを特徴とする請求項5記載の赤外線検
    出器。
  7. 【請求項7】 赤外線受光素子を、集光素子の焦点距離
    fと、前記赤外線受光素子の半径rsと、筒状プローブ
    が最大限移動した時の前記プローブに最も近い前記集光
    素子の縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ側の
    プローブの内壁に接するようにひいた直線が、前記プロ
    ーブの先端の面と交叉する点と前記プローブの中心軸と
    の距離rαと、最大限移動した前記集光素子のプローブ
    に最も近い縁から光軸に対して前記集光素子の縁と同じ
    側の前記プローブの内壁に接するようにひいた直線が前
    記プローブ先端の面と交叉する点と前記集光素子との距
    離Lαと、前記集光素子の半径r3と、前記プローブ
    の、前記集光素子と赤外線受光素子の中心軸からの最大
    移動距離dを用いて、 【数2】 で表されるL3だけ前記集光素子の焦点よりも集光素子
    から遠くに設置したことを特徴とする請求項6記載の赤
    外線検出器。
  8. 【請求項8】 集光素子が屈折レンズであることを特徴
    とする請求項1から7のいずれか1項に記載の赤外線検
    出器。
  9. 【請求項9】 集光素子が透過型回折レンズであること
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の赤
    外線検出器。
  10. 【請求項10】 集光素子が集光ミラーであることを特
    徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の赤外線
    検出器。
  11. 【請求項11】 集光素子が反射型回折レンズであるこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の
    赤外線検出器。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれか1項に記
    載の赤外線検出器と、前記赤外線検出器の温度を検知す
    る測温素子と、前記赤外線検出器の出力信号と前記測温
    素子の出力信号から体温を計算する信号処理手段と、計
    算された体温を表示する表示手段と前記赤外線検出器を
    収納する本体とを有した放射体温計。
  13. 【請求項13】 集光素子と赤外線受光素子が移動して
    いる間に複数回体温を計算し、その値の最大値を体温と
    して表示する請求項12記載の放射体温計。
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