JP2009501723A - 抗不整脈前駆体化合物、合成方法、及び使用方法 - Google Patents

抗不整脈前駆体化合物、合成方法、及び使用方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、式1の化合物、並びにその水和物、溶媒和物、塩、及び互変異性体を含む(式中、Rは独立に、H又はハロゲンであり;Rは、例えばH又は−R10−NR1112であり、但しR10はC〜Cアルキルであり、R11及びR12は独立に、H、C〜Cアルキルである)。本発明はさらに、本発明の化合物を作製するための方法と、本発明の化合物から心不整脈の治療又は予防に有用な化合物を作製するための方法とを含む。

Description

うっ血性心不全(CHF)は、米国の人口の約2%が患う疾患である(Sami,M.H.[1991]J.Clin.Pharmacol.31:1081)。CHFの診断及び治療の進歩にもかかわらず、予後は不十分なままであり、診断時から5年間の死亡率が50%よりも高い(McFate Smith,W.[1985]Am.J.Cardiol.55:3A;McKee,P.A.,W.P.Castelli,P.M.McNamara,W.B.Kannel[1971]N.Engl.J.Med.285:1441)。CHFの患者では、左心室機能に著しい低下のある患者、及び頻繁な心室性不整脈のある患者において、生存率が最も低い。心室性不整脈及び虚血性心筋症の患者には、突然死の高いリスクがある。重篤なCHFの患者には心室性頻拍が存在し、その結果、頻拍のない者に比べて突然死が3倍に上昇する(Bigger,J.T.,Jr.[1987]Circulation 75(suppl.IV):28)。CHFの患者では、突然の予期しない死が高い率で生ずるので、これらの患者における不整脈の予後重要性に、益々関心が集まっている。
いくつかの化合物が、うっ血性心不全の患者の心不整脈の管理に使用されている。残念ながら、抗不整脈薬療法は期待外れであった。抗不整脈薬の効能は、左心室機能が低下するにつれて目に見えて低下し、CHFの患者のごく一部しか抗不整脈療法に応答しない。抗不整脈薬は、CHFの患者の突然死を予防せず、ある特定の抗不整脈薬に関連した高い死亡率が、さらに問題となっている(the CAST investigators[1989]N.Engl.J.Med.321:406)。
科学者は、頻拍及び心室細動を、複合的性質と定義する。現在では、興奮旋回は、ほとんどの持続性不整脈にとって根本的なメカニズムであることが明らかなようであり、当技術分野で受け入れられている。その結果、心室性不整脈を予防する手段としての遅延心室性再分極が、新たな関心を集めている。これは、不整脈の治療における最適な薬物として、クラスIII薬を指し示している。本明細書で述べるクラスIII剤は、抗不整脈薬のヴォーン−ウィリアムズ分類に分類される薬剤である。クラスIII薬は、伝導に影響を及ぼすことなく、心活動電位持続時間(APD)を延ばし、それによって有効不応期(ERP)を延ばすことによって、その主要な抗不整脈活性を発揮する。心カリウムチャネルの遮断によってもたらされる、これらの電気生理学的変化は、当技術分野で周知である。心カリウムチャネルの遮断は心臓の収縮機能の低下を伴わないので、クラスIII薬は、CHFの患者に使用するのに特に魅力的である。残念ながら既存のクラスIII薬は、その有用性が、別の薬理学的活性、良好な経口バイオアベイラビリティの欠如、又は不十分な毒性プロファイルによって制限されている。現在市販されている2種のクラスIII薬は、ブレチリウム(静脈内のみ)及びアミオダロン(静脈内及び経口投与)である。
アミオダロンは、重篤な心不全の患者に利益をもたらすことができる、血管拡張特性を有する抗不整脈薬である。アミオダロンは、無症候性高度心室性不整脈がある心筋梗塞後患者の生存率を改善することが示されており、左心室機能を損なうことなく、その他の抗不整脈薬に耐性のある患者に有効であることが証明された。血管拡張薬及びβ遮断薬との相乗的組合せでアミオダロンを用いる心保護的な薬剤及び方法を、冠血流不全の患者で使用することが記述されている(米国特許第5175187号)。アミオダロンは、降圧薬、例えば(S)−1−[6−アミノ−2−[[ヒドロキシ(4−フェニルブチル)ホスフィニル]オキシル]−L−プロリン(米国特許第4962095号)及びゾフェノプリル(米国特許第4931464号)と組み合わせて使用したときに、CHFに関連する不整脈を低減させることについても記述されている。しかしアミオダロンは、数多くの副作用があり、その一部が深刻な副作用であるため、管理するのが難しい薬剤である。
アミオダロンの最も深刻な長期毒性は、その分布及び排出の動態に由来する。アミオダロンは、低バイオアベイラビリティで、且つ比較的長い半減期で、ゆっくりと吸収される。これらの特徴は、負荷用量を与える必要があり、十分な抗不整脈作用の実現が遅くなり、またその投与後の薬物の排出期間が長引くことを含む、臨床的に重要な結果をもたらす。
アミオダロンは、アプリンジン、ジゴキシン、フレカイニド、フェニトイン、プロカイナミド、キニジン、及びワルファリンを含む非常に数多くの薬物と、負の方向に相互に作用する可能性もある。また、カテコールアミン、ジルチアゼム、プロプラノロール、及びキニジンとは薬理学的に相互に作用し、その結果、それぞれα及びβ拮抗作用、洞停止及び低血圧、徐脈及び洞停止、並びにトルサードドポアンツ及び心室性頻拍を生じる。また、アミオダロンは、ビタミンK依存性凝固因子を抑制し、それによってワルファリンの抗凝血作用を高めるという証拠もある。
数多くの副作用が、アミオダロンの臨床的利用可能性を制限する。角膜沈積、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、肝機能不全、肺胞炎、光過敏症、皮膚炎、青変現象、及び末梢神経障害を含めた重要な副作用が、生ずる可能性がある。
CHFの患者に安全に使用することができる、現在市販されているクラスIII薬はない。心血管薬市場は、薬物研究のあらゆる分野の中で最大であり、CHFの患者に有用な、効果的で安全なクラスIII抗不整脈薬が、かなりの利益をもたらすことが予測される。したがって、CHF患者の予後を首尾良く改善することができ、しかしアミオダロンの場合よりも安全プロファイルがかなり改善された薬物が、極めて有用であり望ましいと考えられる。アミオダロンの様々な類似体が、既に記述されている(米国特許第6372783号、第6362223号、第6316487号、第6130240号、第5849788号、第5440054号、及び第5364880号)。本発明は、この化合物の宝庫を増大させる。
本発明は、式1の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩及び互変異性体を含む
Figure 2009501723

(式中、
は、H又はハロゲンであり;
は、H又は−R10−NR1112であり;
は、H又はハロゲンであり;但し
10は、C〜Cアルキレンであり、
11及びR12は、独立に、H、C〜Cアルキルである)。
本発明はさらに、式1の化合物、並びに本明細書の他の部分に記述される式2〜4の化合物を作製するための方法を含む。
式1の化合物は、心不整脈の治療又は予防に有用であり且つアミオダロンの投与に伴う副作用、例えば薬物間相互作用、角膜沈積、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、肝機能不全、肺胞炎、皮膚炎、及び末梢神経障害などの副作用を顕著に低減させる、式5による化合物の合成に有用である。したがって、本発明はさらに、式1の化合物を使用する、心不整脈を治療し又は予防するための式5の化合物を作製するための方法を含む。
本発明は、(R)−sec−ブチル2−(3−(4−(2−(ジエチルアミノ)エトキシ)−3,5−ジヨードベンゾイル)ベンゾフラン−2−イル)アセテートを作製するための方法も含む。
本発明はさらに、式2の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩及び互変異性体を含む
Figure 2009501723

(式中、
は、H又はハロゲンであり、
は、H又はハロゲンである)。
本発明はさらに、式3の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩及び互変異性体を含む。
Figure 2009501723
本発明はさらに、式4の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩及び互変異性体を含む。
Figure 2009501723
本発明はさらに、式5の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩を含む
Figure 2009501723

(式中、
は、H又はハロゲンであり;
は、H又は−−R10−NR1112であり;但し
10は、C〜Cアルキレンであり、
11及びR12は、独立に、H、C〜Cアルキルであり;
は、H又はハロゲンであり;
は、C〜Cアルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどである)。
1つ又は複数のキラル中心を有するアルキル部分が特に考えられ、例えばS−2−ブチルである。
本発明はさらに、式1〜5の化合物を作製するための方法を含む。
本発明はさらに、式1〜5の化合物を使用する方法を含む。
本発明はさらに、表1の化合物、及びその水和物、溶媒和物、塩を作製する方法を含む。
Figure 2009501723

Figure 2009501723
本発明は、アミオダロンよりも血清及び/又はサイトゾルエステラーゼによって分解し易く、したがって、シトクロムP450による代謝に関連した副作用を回避する化合物を作製するための方法を提供する。
有利な場合には、本発明の方法により作製される治療用化合物は、保存中は安定であるが、生理学的環境において比較的短い半減期を有する。したがって本発明の化合物は、より低い副作用及び毒性の発生率で使用することができる。
本発明のある態様では、心不整脈の治療に有用であり、且つエステラーゼによって分解し易いエステル基を含有し、それによって化合物を分解し、治療がなされた個体からのその効率的な除去を促進させる、治療用立体異性化合物を作製するための方法が提供される。好ましい態様では、治療用立体異性化合物は、第I相薬物解毒系によって代謝される。特に、そのような立体異性化合物を生成し精製する方法が教示される。そのようなエステル部分を付加する方法、及び立体異性体を生成し精製する方法は、当業者に周知であり、本明細書に示される指針を利用して容易に実施することができる。
定義及び慣例
下記の定義及び説明は、明細書及び特許請求の範囲の両方を含むこの文書全体を通して使用される用語に関する。
I.式の慣例及び変数の定義
明細書及び特許請求の範囲で様々な化合物又は分子断片を表す化学式は、明らかに定義された構造的特徴の他に、可変置換基を含有してもよい。これらの可変置換基は、文字、又は下付き若しくは上付きの数字が付された文字、例えば「Z」若しくは「Z」、又は「R」(「i」が整数である)によって特定される。これらの可変置換基は、1価又は2価である。即ち、1つ又は2つの化学結合によって、分子の残りの部分に結合された基を表す。1つ又は2つの結合が存在するか否かは、文脈から当業者に明らかにされよう。例えば基Zは、CH−C(=Z)Hのように2価の変数を表すことができる。別の例として、基R及びRは、CH−CH−C(R)(R)−Hのように1価の可変置換基を表すことができる。化学構造が、上述のように線状に描かれる場合、括弧内に含まれる可変置換基は、括弧で閉じられた可変置換基のすぐ左手の原子に結合される。2個以上の連続する可変置換基が括弧で閉じられる場合、これら連続する可変置換基のそれぞれは、括弧で閉じられていないすぐ左手の(即ち第1の)先行する原子に結合される。このように上述の式では、R及びRの両方が、先行する炭素原子に結合されている。またステロイドなど、炭素原子に番号が付された確立された系を有する任意の分子では、これらの炭素原子がC(但し「i」は、炭素原子の番号に対応した整数である)として指定される。例えばCは、6位、即ちステロイド化学の当業者により伝統的に指定されるような、ステロイド核中の炭素原子の番号を表す。「C」は、i番目の炭素、又は「i」個の炭素原子を含む部分を指す。どの意味を用いるかは、用法の文脈において当業者に明らかにされよう。
線状に描かれる化学構造又はその部分は、直鎖状の原子を表す。記号「−−」及び「−」は一般に、鎖中の2個の原子間の結合を表す。したがって、CH−−O−−CH−−CH(R)−−CH及びCH−O−CH−CH(R)−CHと、それらの「−−」及び「−」の組合せは、2置換−1−メトキシプロパン化合物を表す。同様に、構造を線状に表したものは、「−−」及び/又は「−」結合なしで示すことができる。例えばCHOCHCH(R)CHも、2−置換−1−メトキシプロパン化合物を表す。同様にして、記号「=」は二重結合、例えばCH=C(R)−−O−−CHを表し、記号「≡」は三重結合、例えばHC≡C−−CH(R)−−CH−−CHを表す。カルボニル基は、一般に4つの方法のうちの1つ、即ちCO、C(O)、C(=O)、又はC=Oで表され隣接する「−−」結合を含み又は含まず、簡略化のために最初の2つの表示が好ましい。化学式又はその一部の原子の直後に続く数字は、化学分野では標準的な技法であるように、標準的なフォントであろうと下付きフォントであろうと、先行する原子又は原子群の数を数えたものである。このように、例えば「C1〜C8アルキル」及び「C〜Cアルキル」は共に、長さが1から8個の間の炭素のアルキル部分を示す。
本明細書の化合物における剛性環状(環)構造は、剛性環状化合物の各炭素原子に結合されている置換基に関し、環の平面に対する向きを定める。環系の一部である炭素原子に結合されている2個の置換基を有する飽和化合物−−C(X)(X)−−の場合、2個の置換基は、環に対してアキシアル位又はエクアトリアル位を取り得、アキシアル/エクアトリアルの間で変化し得る。しかし、環及び互いに対する2個の置換基の相対的位置は、固定されたままである。どちらの置換基も、時には平面の上方又は下方(アキシアル)ではなく環の平面内(エクアトリアル)にあってよいが、1個の置換基は常に、特定の向きで描かれる際環の平面に対して相対的にもう一方の上方にある。そのような化合物を示す化学構造式では、別の置換基である他の置換基(X)の「下」にある置換基(X)は、α構造にあるとして同定され、炭素原子に対する破線、鎖線、又は点線接続によって、即ち記号「−−−」又は「...」によって、文中で特定される。(X)の「上方」に結合している対応する置換基である他の置換基(X)は、β構造にあるとして文中で特定され、炭素原子に対する連続線結合によって示される。Xの「下」にあるXの例は、次の通りである:Xがエクアトリアル方向に位置している場合、Xは、環の平面から「上方」に、紙の平面の外にこの構造の2次元表示を見ている者に向かってアキシアル方向に位置している。別の例は、Xがエクアトリアル方向に位置している場合、Xは、環の平面から「下」に下がり、紙の平面に、この構造の2次元表示を見る者から離れるように、アキシアル方向に位置する。
可変置換基が2価の場合、価数は、変数の定義において、一緒になり又は別々になり又はその両方でもよい。例えば、−C(=R)−として炭素原子に結合されている変数Rは、2価でもよく、オキソ又はケトと定義してもよく(したがってカルボニル基(−CO−)を形成する)、又は2個の別々に結合された1価の可変置換基α−Ri−j及びβ−Ri−kとして定義してもよい(但し、「i」は特定のR基を示し、「j」及び「k」は特定のRを示す)。2価の変数Rが、2個の1価の可変置換基からなると定義される場合、1価の変数を定義するのに使用される慣例は、式「α−Ri−j及びβ−Ri−k」の形式であるか、又はそのいくつかの変形例である。そのような場合、α−Ri−j及びβ−Ri−kの両方が炭素原子に結合して、−C(α−Ri−j)(β−Ri−k)−を与える。例えば2価の変数R、−C(=R)−が、2個の1価の可変置換基からなると定義される場合、2個の1価の可変置換基は、α−R6−1:β−R6−2であり、−C(α−R6−1)(β−R6−2)−が得られる。同様に、2価の変数R11、−−C(=R11)−−では、2個の1価の可変置換基がα−R11−1:β−R11−2である。別々のα及びβの向きが存在しない環置換基(例えば、環内に炭素間二重結合が存在するので)、及び環の一部ではない炭素原子に結合された置換基では、上述の慣例が依然として使用されるが、α及びβの表示は省略される。
ちょうど2価の変数を2個の別々の1価の可変置換基と定義することができるように、2個の別々の1価の可変置換基は、一緒になって2価の変数を形成するように定義することができる。例えば式−C(R)H−C(R)H−では(C及びCは、任意に第1及び第2の炭素原子をそれぞれ定義する)、R及びRが一緒になって、(1)CとCとの間の第2の結合、又は(2)オキサ(−O−)などの2価の基、及びそれによってエポキシドを表す式を形成するように定義することができる。
可変置換基の炭素原子の含量は、下記の通り示される:定義事項の各部分のみの炭素原子の含量は、「C〜C」という表示を括弧で閉じ、それを、定義された定義事項の前に置くことにより、個別に定義される。この第1の慣例によって、C〜Cアルコキシカルボニルは、基CH−(CH−O−CO−を表す(但しnは1、2、又は3である)。同様に、C〜Cアルコキシアルキル及び(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキルの両方は、2から6個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基を定義するが、前者の定義によれば、アルコキシ部分又はアルキル部分のみが4又は5個の炭素原子を含有することが可能であるのに対し、後者の定義によれば、これらの基のいずれかが3個の炭素原子に限定されるので、2つの定義は異なっている。
必須のヘテロ原子(括弧なしでの「ヘテロ」という記述による)又は任意選択のヘテロ原子(括弧内の「ヘテロ」という記述による。例えば「(ヘテロ)」)を導入する場合、その番号付けは優先的に、ヘテロ原子を有する部分に存在する炭素原子の置換えを反映する。したがって、一般的な「Cアルキル」という記述は、6個の炭素を有する直鎖状、分枝状、及び環状のアルキル基を含み、「Cヘテロアルキル」という記述(又は、ヘテロ原子が含まれている「C(ヘテロ)アルキル」)は、この例では5個の炭素と、ヘテロ原子によって置換されている炭素を含有する。
本明細書で使用される「a」は、単数及び複数の両方を含むことが理解されよう。
本明細書で使用される一般的な定義は、本発明の範囲内で下記の意味を有する。
II.定義
総ての温度は、他に特に指示しない限り摂氏温度で表す。
TLCは、薄層クロマトグラフィーを指す。
psiは、ポンド/インチを指す。
HPLCは、高圧液体クロマトグラフィーを指す。
Acは、アセチル(メチルカルボニル)を指す。
aqは、水性を指す。
BFAAは、ベンゾフラン−2−イル−酢酸を指す。
Bnは、ベンジルを指す。
BOCは、1,1−ジメチルエトキシカルボニル、及びt−ブトキシカルボニル、−−CO−−O−−C(CHを指す。
cは、濃度(他に特に指示しない限り、g/mL)を指す。
CDIは、1,1’−カルボニルジイミダゾールを指す。
クロマトグラフィー(カラム及びフラッシュクロマトグラフィー)は、(担体、溶離剤)として表される、化合物の精製/分離を指す。適切な画分を貯留し、濃縮することによって、所望の化合物が得られることが理解される。
濃(Conc.)は、「濃縮された」を指す。例えば「濃塩酸」又は「濃HCl」は、濃縮された塩酸を指す。
DCMは、ジクロロメタン、又は塩化メチレン、又はCHClを指す。
deは、過剰なジアステレオマーを指す。
DMAは、ジメチルアセトアミドを指す。
DMEは、ジメトキシエタンを指す。
DMFは、N,N−ジメチルホルムアミドを指す。
EAは、酢酸エチル(EtOAc)を指す。
EDTAは、エチレンジアミン四酢酸を指す。
eqは、当量を指す。
Etは、エチルを指す。
エーテルは、ジエチルエーテルを指す。
EtOHは、エタノールを指す。
gは、グラムを指す。
hは、時間を指す。
IC50は、酵素活性を半分に低下させる(阻害する)化合物の濃度を指す。
イソ(iso)は、末端基2−メチルプロピルを有するアルキル鎖、即ち−−CH(CHを指す。
Lは、リットルを指す。
Minは、分を指す。
maxは、最大を指す。
mgは、ミリグラムを指す。
mLは、ミリリットルを指す。
mmは、ミリメートルを指す。
mMは、ミリモルを指す。
mmolは、ミリモルを指す。
mpは、融点を指す。
Meは、メチルを指す。
mpは、融点を指す。
nは、ノルマル、即ち非分枝状を指し、例えばn−Prは、括弧又は大括弧が先行しない限り、例えば−−(CH−−でない限り、−−CH−−CH−−CHであり、但しnは変数を指す。
Nは、ノルマルを指す。
ngは、ナノグラムを指す。
nmは、ナノメートルを指す。
NMRは、核(陽子)磁気共鳴分光法を指し、化学シフトは、TMSからのppm(d)ダンウンフィールドで報告される。
ODは、光学密度を指す。
pgは、ピコグラムを指す。
pMは、ピコモルを指す。
RTは、室温を指す。
t又はtertは、アルキル鎖の第3級を指し、例えばt−ブチルは−−C(CHである。
互変異性体は、平衡に存在し且つ1つの異性形態から別の異性形態に容易に変換される、2つ以上の構造異性体の1つを指す。可能な様々なタイプの互変異性体の中で、2つの異性体、即ちケト−エノール及び環−鎖互変異性体が一般に観察される。ケト−エノール互変異性体では、電子と水素原子との同時シフトが生ずる。環−鎖互変異性体では、糖鎖分子中のアルデヒド基が、同じ分子中のヒドロキシ基の1つと反応して、環状(環の形をした)形態を与える。一例として、式1のR2がOHである場合、化合物は、互変異性になり得る。
Figure 2009501723
TEAは、トリエチルアミンを指す。
TFAは、トリフルオロ酢酸、CF−−COOHを指す。
THFは、テトラヒドロフランを指す。
Tolは、トルエンを指す。
UVは、紫外線を指す。
μL=マイクロリットル
μM=マイクロモル(マイクロモル/リットルを単位とする濃度の表現)
他に特に指示しない限り、総ての官能基(例えばアルキル、アリール、シクロアルキルなど)は、任意選択で置換される。置換官能基は、他に特に指示しない限り、1個又は複数の置換基で置換される。置換官能基に適切な置換基には、非限定的な例として、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状、及び環状(ヘテロ)アルキルとヘテロ原子含有類似体とを含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどが含まれ、これらは、化合物の任意の利用可能な位置で結合される。
また、他に特に指示しない限り、鎖を含む総ての官能基(例えばアルキル、ヘテロアルキルなど)は、他に特に指示しない限り、直鎖状、分枝状、又は環状でもよい。
基の定義
本明細書で使用される「アルカン」又は「アルキル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、1から約20個、好ましくは1から約15個の炭素原子を含有する飽和炭化水素由来の基を指す(特に指示しない限り)。「アルキル」は、直鎖状アルキル、分枝状アルキル、又はシクロアルキル基及び置換基(即ち置換)を指す。好ましくは、直鎖状又は分枝状アルキル基は、メチルやエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ−、sec−、及びtert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、3−エチルブチルなど、1から約15個、より好ましくは1から約8個、さらにより好ましくは1から約6個、さらにより好ましくは1から4個、より好ましくは1から約2個の炭素原子を含有する。好ましくはシクロアルキル基は、それぞれ独立に、シクロプロピルやシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどの、環当たり3から約10個、より好ましくは3から約6個の環原子を持つ単環、2環、又は多環式の環系である。アルキルは、シクロアルキル部分を含有し又はシクロアルキル部分によって中断されている、直鎖状又は分枝状のアルキル基も含む。直鎖状又は分枝状(共に独立に、以下に示すように置換されており、又は置換されていない)のアルキル基は、安定な化合物が生成されるように任意の利用可能な位置に結合される。この例には、4−(イソプロピル)−シクロヘキシルエチル又は2−メチル−シクロプロピルペンチルが含まれるが、これらに限定するものでない。「アルキル」には、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分が、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどの1から約6個の基又は置換基で独立に置換された、先に定義された直鎖状アルキル、分枝状アルキル、及び/又はシクロアルキル基も含まれこれらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される「ヘテロアルキル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、本明細書で定義される「アルキル」であって、N、O、S、及びPから選択される1個又は複数のヘテロ原子が、「アルキル」部分の1個又は複数の原子を置換するアルキルを指す。例えば「Cヘテロアルキル」は、−C−N−C−、−C−N−C−、及び−C−N−C−などによって例示することができる。ヘテロアルキル基は、置換されていないか、又は例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどで置換されており、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される「アルケン」及び「アルケニル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、2から約20個、好ましくは2から約17個、より好ましくは2から約10個、さらにより好ましくは2から約8個、最も好ましくは2から約4個の炭素原子と、少なくとも1つ、好ましくは1から3つ、より好ましくは1から2つ、最も好ましくは1つの炭素間二重結合を含有する直鎖状、分枝状、又は環状(又は直鎖状若しくは分枝状と環状との組合せ)の炭化水素を指す。シクロアルケニル基の場合、複数の炭素間における二重結合の共役は、芳香族性を環に与えるようなことではない。炭素間二重結合は、シクロプロピルを除いてシクロアルキル部分に含有され(それによって「シクロアルケニル」になる)、又は直鎖若しくは分枝状部分に含有される。アルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニル、及びシクロヘキセニルアルキルなどが含まれる。「アルケン」及び「アルケニル」は、例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキニル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどの、1から約10個の基又は置換基で独立に置換された、先に定義された置換及び非置換直鎖状アルケニル、分枝状アルケニル、又はシクロアルケニル基を指し、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される、「ヘテロアルケン」及び「ヘテロアルケニル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、本明細書で定義される「アルケン」及び「アルケニル」基であって、N、O、S、及びPから選択される1個又は複数のヘテロ原子が、「アルケン」又は「アルケニル」部分の1個又は複数の原子を置換する「アルケン」及び「アルケニル」を指す。例えば「Cヘテロアルケニル」は、−C=C−N−C−−、−C=C−N−C−、及び−C−N−C=C−などによって例示することができる。ヘテロアルケニル及びヘテロアルケン基は、任意選択で置換されていないか又は例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどで置換することができ、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される、「アルキン」又は「アルキニル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、少なくとも1つ、好ましくは1つの炭素間三重結合を含む、2から約20個、好ましくは2から約17個、より好ましくは2から約10個、さらにより好ましくは2から約8個、最も好ましくは2から約4個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状炭化水素を指す。アルキニル基の例には、エチニル、プロピニル、及びブチニルなどが含まれる。置換アルキニルは、例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状、及び環状(ヘテロ)アルキルと、ヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどの、1から約10個の基又は置換基で独立に置換された、先に定義された直鎖状アルキニル又は分枝状アルケニルを指し、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される、「ヘテロアルキン」及び「ヘテロアルキニル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、本明細書で定義される「アルキン」及び「アルキニル」基であって、N、O、S、及びPから選択される1個又は複数のヘテロ原子が、「アルキン」又は「アルキニル」部分の1個又は複数の原子を置換している「アルキン」又は「アルキニル」を指す。例えば「Cヘテロアルキニル」は、−−C≡C−N−C−−、−−C≡C−N−C−−、及び−−C−N−C≡C−−などによって例示することができる。ヘテロアルキニル及びヘテロアルキン基は、任意選択で置換されていないか又は例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどで置換することができ、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用される「アルコキシ」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、酸素架橋を通して親分子部分に結合された、指示された数の炭素原子のアルキル基を指す。アルコキシ基の例には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びイソプロポキシが含まれる。
本明細書で使用される「ハロアルコキシ」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、少なくとも1個のハロゲン原子で置換され、且つ任意選択でさらに少なくとも1個の追加のハロゲン原子で置換されたアルコキシ基を指し、各ハロゲンは独立に、F、Cl、Br、又はIである。好ましいハロゲンは、F又はClである。好ましいハロアルコキシ基は、1〜6個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素、さらにより好ましくは1〜2個の炭素を含有する。「ハロアルコキシ」は、OCFやOCFCFなどのパーハロアルコキシ基を含む。
本明細書で使用する「アリール」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、任意選択でその他の芳香族炭化水素環又は非芳香族炭化水素環に縮合され又はその他の方法で結合される単環を有する、芳香族炭素環基(例えばフェニル)を指す。「アリール」は、少なくとも1個が芳香族である複数の環の縮合環を含み(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、ナフチル)、各環は任意選択で、以下に特定される基で1置換、2置換、又は3置換されている。本発明の好ましいアリール基は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インダニル、インデニル、ジヒドロナフチル、フルオレニル、テトラリニル、又は6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[a]シクロヘプテニルである。フェニル、ビフェニル、及びナフチルがより好ましい。フェニルが最も好ましい。本明細書のアリール基は、任意選択で、1つ又は複数の置換可能な位置で、様々な基により置換される。例えば、そのようなアリール基は、例えば、C〜C(ヘテロ)アルキル(即ち「アルキル」部分は、直鎖状、分枝状及び環状(ヘテロ)アルキル、及びヘテロ原子含有類似体を含む)、C〜C(ヘテロ)アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、モノ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、ジ(C〜C)(ヘテロ)アリールアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アリール−(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ、C〜C(ヘテロ)アルケニル、C〜C(ヘテロ)アルキニル、C〜Cハロアルキル、C〜Cハロアルコキシ、アミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、モノ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、ジ(C〜C)(ヘテロ)アルキルアミノ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、=O、チオール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールオキシ、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリール(C〜C)(ヘテロ)アルコキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニル、(ヘテロ)アリールカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(C〜C)(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アリールオキシカルボニル(C〜C)(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールカルボニルオキシ(ヘテロ)アリール、(C〜C)(ヘテロ)アルキルチオ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルフィニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニル、(ヘテロ)アシルオキシ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基でN−1置換又はN,N−2置換されたアミノスルホニル、(C〜C)(ヘテロ)アルキルスルホニルアミノ、(ヘテロ)アリールスルホニルアミノ、(C〜C)(ヘテロ)アルキルカルボニルアミノ、(ヘテロ)アリールカルボニルアミノ、任意選択で(C〜C)(ヘテロ)アルキル及び/又は(ヘテロ)アリール基で置換された尿素、アミド、スルファミド、アセチレン、及びアミジノなどで任意選択で置換され、これらは化合物の任意の利用可能な位置に結合される。
本明細書で使用する「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、総てのハロゲン、即ちクロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)、ヨード(I)を指す。
本明細書で使用する「ヒドロキシル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−OHを指す。
本明細書で使用する「チオール」、「チオ」、又は「メルカプト」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−SHを指す。
本明細書で使用する「アルキルチオ」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−SR及び−S(O)n=1〜2−R(即ち、スルフィニル及びスルホニル基)を指し、Rは、例えば、本明細書に定義されるアルキル、(ヘテロ)アリール、及び(ヘテロ)アリールアルキルである。
本明細書で使用する「アミノ」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基NRR’を指し、R及びR’は独立に、例えば本明細書で定義される水素、(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)アルケニル、(ヘテロ)アルキニル、及びアシルであって、その総て(H以外)が任意選択で置換されるものであってもよい。
本明細書で使用される「アミド」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−−C(O)NRR’を指し、R及びR’は独立に、例えば本明細書で定義される水素、(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、(ヘテロ)アルケニル、(ヘテロ)アルキニル、(ヘテロ)アリール、及びアシルであって、その総て(H以外)が任意選択で置換されるものでもよい。
本明細書で使用される「カルボキシル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−−C(O)ORを指し、Rは、例えば本明細書で定義される水素、(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、(ヘテロ)アルケニル、(ヘテロ)アルキニル、(ヘテロ)アリール、及びアシルであって、その総て(H以外)が任意選択で置換されていてもよい。
本明細書で使用される「アシル」という用語は、単独で又はその他の基及び/又は置換基と組み合わせて、基−−C(O)Rを指し、Rは、例えば本明細書で定義される水素、(ヘテロ)アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、(ヘテロ)アルケニル、(ヘテロ)アルキニル、及び(ヘテロ)アリールであって、その総て(H以外)が任意選択で置換されていてもよい。
本明細書で使用される「医薬品として許容される塩」又は「医薬品として許容されるその塩」という用語は、無機酸及び無機塩基、並びに有機酸及び有機塩基を含む、医薬品として許容される無毒性の酸又は塩基から調製された塩を指す。本発明の化合物は塩基性であるので、塩は、医薬品として許容される無毒性の酸から調製することができる。本発明の化合物に適切な、医薬品として許容される酸付加塩には、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシレート)、安息香酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、粘液酸塩、硝酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、及びp−トルエンスルホン酸塩などが含まれる。さらに、本明細書で使用される塩という用語には、本発明のイオン化合物と1つ又は複数の対イオンとの配位錯体も含まれる。最も好ましい態様では、式5の化合物は、遊離塩基として、又は酒石酸塩又は一若しくは二塩酸塩として投与される。
本明細書で使用される「治療」及び「治療する」という用語は、化合物又は化合物(「予防薬」)を含む医薬品組成物の予防的投与、並びに本明細書で記述される疾患又は障害を軽減し、抑制し、又は排除する改善治療を包含する。予防的投与は、本明細書に記述される1つ又は複数の障害を有し又は罹る危険性のある被験者の、障害を予防することを目的とする。したがって、本明細書で使用される「治療」という用語又はその派生語は、本発明の活性成分が予防的に又はそのような活性成分が投与される疾患状態の開始後に投与される場合、言及される疾患状態の部分的又は完璧な抑制を企図している。「予防」は、本明細書に記述される障害並びにその他のものから哺乳類を保護するための、哺乳類への活性成分の投与を指す。
「治療上有効な量」という用語は、不整脈の現象、又はその重症度若しくは持続時間の減低又は排除などの所望の治療効果を達成するのに必要な量を指す。
「哺乳類」は、例えばマウス、ラット、ブタ、ウマ、ウサギ、ヤギ、ウシ、ネコ、イヌ、又はヒトでもよい。好ましい態様では、哺乳類はヒトである。
「個体」という用語は、本発明の化合物が投与される単一の哺乳類と定義される。哺乳類は、例えばマウス、ラット、ブタ、ウマ、ウサギ、ヤギ、ウシ、ネコ、イヌ、又はヒトでもよい。好ましい態様では、個体はヒトである。
基及びそのヘテロ原子置換タイプ(例えば、アリール及びヘテロアリール;「ヘテロ」置換基は、例えばN、O、S、及びPのような1個又は複数のヘテロ原子を含む)は、括弧付きの(ヘテロ)という接頭語と一緒に示すことができる。例えば「(ヘテロ)アリール」は、本明細書で定義されたようなアリール及びヘテロアリール基の両方を指す。さらに各基の定義は、任意選択の置換基、適切な場合には、直鎖状、分枝状、及び/又は環状の表示(例えば、(ヘテロ)アルキル及び(ヘテロ)アルケニル基などは、直鎖状、分枝状、及び/又はシクロアルキル/シクロアルケニルの表示を有することができる)を含むので、(ヘテロ)基(例えば「(ヘテロ)アリール」及び「(ヘテロ)アルキル」)という表現は、任意選択で1個又は複数のヘテロ原子を含有する基を指し、適切な場合には、直鎖状、分枝状、及び/又は環状の表示(及び本明細書で記述されるこれらの組合せ)を含有することができる。同様に、(ヘテロ)基の組合せ(例えば「(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリールオキシカルボニル」)を含む化学的記述は、上述の各基に含まれる特徴のいずれかの組合せを指すことができる。したがって、「(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アリールオキシカルボニル」部分は、例えば、任意選択で置換された、直鎖状、分枝状、及び/又は環状(ヘテロ)アルキルで置換された、任意選択で置換された(ヘテロ)アリールオキシカルボニル部分を指すことができる。(ヘテロ)アリール基は、その定義で記述されるように任意選択で置換されるので、指定された(ヘテロ)アルキル置換基の域を超える1個又は複数の追加の置換基が存在してもよい。追加の例として、同じ基の連続した組合せの表現(例えば、(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アルキルオキシ)は、各基の総ての組合せも指す。例えば(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アルキルオキシ基は、多くの例の1つとして、分枝状アルキル置換複素環式アルキルオキシ基を指すことができる。しかし(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アルキルオキシ基は、多くの例の1つとして、直鎖状アルキル置換複素環式アルキルオキシ基を指すこともできる。したがって、「(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アルキルオキシ」の各「(ヘテロ)アルキル」基は、1個又は複数のヘテロ原子を含有し又はヘテロ原子を含有しないものから、種々の長さの直鎖状、分枝状、又は環状の特性などを持つアルキル鎖まで、種々の特徴を有することができる。同様に、先の例を使用して、各(ヘテロ)アルキル基は、同じ一般的な特徴を有することができる。例えば(ヘテロ)アルキル(ヘテロ)アルキルオキシ基は、複素環式アルキルで置換された複素環式アルキルオキシ基を指すことができる。しかし、「複素環式アルキルで置換された複素環式アルキルオキシ基」という用語は、複数の種(例えばC対C複素環式アルキル置換基)を包含する。このように、同一名称が付された連続的な基の一般的特徴は、直前の例のように同じでもよいが、各基の特定の化学的定義は、同じである必要はない。
官能基に関するこれらの用語の組合せも、使用される。典型的には、表示の最後の用語は、化学構造の残りの部分に結合する基を含有する。例えば「ハロアルキル」は、ハロゲンによって置換されたアルキル基を指し、「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルによって置換されたアルキル基を指し、「アルキルシクロアルキル」は、アルキルによって置換されたシクロアルキル基を指す。
簡略化のため、化学部分を、主に単一価の化学部分(例えばアルキル、アリールなど)と定義し、全体を通してそのように呼ぶ。それにもかかわらず、そのような用語は、当業者に明らかな適切な構造環境下で、対応する多価部分を伝えるのにも使用される。例えば、「アルキル」部分は一般に、ある環境で1価の基(例えばCH−CH−)を指すが、2価のリンク部分を「アルキル」にすることができ、その場合は当業者なら、アルキルが、「アルキレン」という用語に等しい2価の基(例えば−CH−CH−)になることが理解されよう(同様に、2価の部分が必要とされ且つ「アリール」と呼ばれる場合、当業者なら、「アリール」という用語が、対応する2価の部分、アリーレンを指すことが理解されよう)。総ての原子は、結合の形成に関してその通常の価数を有することが理解される(即ち、炭素の場合は4、Nの場合は3、Oの場合は2、Sの場合は、Sの酸化状態に応じて2、4、又は6)。
さらなる詳細なしに、当業者なら、先の記述を使用して、本発明を最も完全な程度にまで実施することができると考えられる。下記の詳細な実施例は、様々な化合物(即ち、式1から4によって包含されるもの、並びに式5によって包含されるものであって式1〜4から合成されるもの)をどのように調製し、且つ/又は本発明の様々なプロセスをどのように実施するかについて述べており、単なる例示として解釈すべきであり、先の開示をいかなる方法によっても限定するものではない。当業者なら、反応物と反応条件及び技法との両方に関する手順から、様々な変形例が即座に理解されよう。
本発明の新規な化合物の調製を、下記の実施例で例示するが、これらはいかなる限定も目的とするものではない。
本明細書に記載される反応の記述は、特定量の試薬、即ち「重量部(parts by weight)」及び「モル分率(mole fractions)」を引用する。「重量部」及び「モル分率」という表現は、例えば、任意に割り当てられた標準物質に基づいて、反応で利用される試薬間での質量及び化学量論的な関係を述べる。例えば、水36g(約2モル)の使用を要する反応で、水を参照試薬として選択してもよい。参照試薬として、使用される水を質量及びモルで表した量は、例えば1重量部及び1×モル分率と定義することができる。したがって、この段落の例では、水36gが1重量部と定義され、水2モルが1×モル分率と定義される。重量部及びモル分率についての参照番号の選択(本明細書ではそれぞれに関して「1」が選択される)のように、単一の反応又は反応スキームにおける参照試薬として何を選択するかは、完全に任意である。
以後、試薬の量は、水又は任意のその他の選択された参照試薬に対して記述することがある。例えば、酢酸エチル(分子量=88g)400g(4.55モル)の使用は、400g/36g、又は11.1重量部、及び4.55モル/2モル、又は2.27×モル分率と記述することができる。
(実施例1)
4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−3,9−ジオキサ−フルオレン−2−オン(「エノール−ラクトン」)の例示的な合成
例示的な合成スキーム:
Figure 2009501723
例示的なステップ1:ベンゾフラン−2−イル−酢酸メチルエステル(「BFAAメチルエステル」)の合成
Figure 2009501723
ベンゾフラン−2−イル−酢酸(BFAA、1重量部;1×モル分率と定義される)をトルエン(約4.3重量部)と合わせ、メタノール(約1.96重量部)を添加して、溶液を形成した。濃(conc.)塩酸(約0.28重量部;0.5×モル分率)を、温度を約25℃よりも低く制御しながら添加し、反応混合物を数時間撹拌した。反応を、過剰な重炭酸ナトリウム水溶液で停止させた。水層を分離し、有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。水層を分離し、有機生成物層を真空濃縮した。この特定の実施例では、ヘプタンを残留物に添加し、真空濃縮することにより、生成物であるBFAAメチルエステルが得られた。
例示的なステップ2:[3−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸メチルエステル(「ジメチルアリールケトン」)の合成
Figure 2009501723
ステップ1からのBFAAメチルエステル(1×モル分率と仮定する)に、塩化p−アニソイル(約1.08重量部;1.1×モル分率)を添加し、その後、塩化メチレン(約3.11重量部)を添加した。混合物を撹拌し、約0〜5℃に冷却した。塩化スズ(IV)(約1.46重量部)を、バッチ温度を約10℃よりも低く制御しながら添加した。反応を、約0〜10℃で約3時間撹拌し、次いで温め、約20〜25℃で数時間撹拌した。塩化メチレンを添加し、反応を冷却し、温度を約10℃よりも低く制御しながら4%塩酸水溶液で停止させた。有機層を分離し、水で洗浄した。有機層を真空濃縮し、より多くの塩化メチレンの蒸留によって乾燥した。得られた生成物を塩化メチレンに溶解し、清浄な容器に移した。
例示的なステップ3:[3−(4−ヒドロキシ−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸メチルエステル(「フェノールメチルエステル」)の合成
Figure 2009501723
塩化アルミニウム(約2.08重量部;2.77×モル分率)を塩化メチレン(約8.88重量部)と組み合わせて、懸濁液を形成した。臭化テトラブチルホスホニウム(約1.69重量部;0.88×モル分率)を塩化メチレン(約3.35重量部)に溶かした溶液を、温度を約30℃以下に制御しながら添加した。ステップ2で調製したジメチルアリールケトン溶液(約4.04重量部溶液、0.5×モル分率と仮定する)の半分を、温度を約35℃以下に制御しながら反応容器に添加した。反応を、約30℃で数時間撹拌した。反応混合物を、約10℃よりも低く冷却し、次いで冷却した14%塩酸水溶液(約18.08重量部)中に、温度を約20℃よりも低く制御しながら移した。有機層を分離し、水で数回洗浄した。有機層を、真空濃縮した。残留物を、例えば酢酸エチルに再度溶解し、水及び10%塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。フェノールメチルエステル生成物の洗浄済み酢酸エチル溶液を、清浄な容器に排出した。ジメチルアリールケトン出発物質の残りの半分を、この同じ手順及び後処理によって、フェノールメチルエステルに変換した。合計で約19.96重量部の、フェノールメチルエステル生成物の酢酸エチル溶液を、本明細書に記述される2つの例示的な実験操作で生成した。合わせた溶液を真空濃縮し、例えばn−ヘプタンを添加して生成物を沈殿させた。生成物を約0℃で収集し、窒素を用いてフィルタ上で乾燥させた。湿り気のあるフェノールメチルエステルが、約1.96重量部の収量で得られた。
例示的なステップ4:[3−(4−ヒドロキシ−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸(「フェノール酸」)の合成
Figure 2009501723
ステップ3のフェノールメチルエステル生成物(約1.96重量部、約0.80×モル分率と仮定する)を、反応容器内で、水(約8.46重量部)中に懸濁した。9%水酸化ナトリウム水溶液(約180kg、6.92重量部、2.70×モル分率)を、温度を約40℃よりも低く制御しながら添加した。約10〜30℃で約4時間後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄した。水性生成物層を冷却し、温度を約10℃よりも低く制御しながら濃塩酸(約1.5重量部、2.64×モル分率)で酸性化した。生成物を、有機物、例えば酢酸エチル中に抽出し、水層を分離した。有機生成物層を水で洗浄した。フェノール酸生成物(約8.54重量部)の酢酸エチル溶液を、例示的なステップ5での使用に向けて保存した。乾燥状態に至るまでのサンプルの濃縮に基づいて、76%の質量収率が想定された。
例示的なステップ5:[3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸(ジヨードフェノール酸)の合成
Figure 2009501723
炭酸カリウム(約1.08重量部、1.39×モル分率)を水(約13.08重量部)に溶かした溶液に、ステップ4から得た、酢酸エチルに溶かしたフェノール酸の溶液の半分(4.31重量部、約0.30×モル分率)を添加した。水層を分離し、不要の有機層を廃棄した。水層に、ヨウ化ナトリウム(約0.017重量部、0.020×モル分率)を添加した。ヨウ素(約1.27重量部、0.89モル分率)を3回に分けて、20〜25℃で約3.5時間にわたって添加した。反応を、最後にヨードを添加した後に約3時間撹拌した。反応混合物を、例えば酢酸エチルで洗浄し、水性生成物層を分離した。水層を冷却し、濃塩酸(約1.08重量部、1.89×モル分率)で酸性化して、生成物を沈殿させた。生成物の懸濁液を、約35〜40℃で約1時間保持し、その後、フィルタに生成物を収集した。固形分を水で洗浄し、次いで水中に再懸濁し、フィルタ上に収集し、水で洗浄した。水で湿ったケークをトルエンに再懸濁し、固形分を、約45℃以下で、真空中でトルエン−水の共沸混合物の蒸留によって乾燥した。次いで固形分を濾過によって収集し、例えばトルエンで洗浄した。このプロセスを、フェノール酸出発物質の残りの半分に関して繰り返した。
例示的なステップ6:4−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−3,9−ジオキサ−フルオレン−2−オン(「エノール−ラクトン」)の合成
Figure 2009501723
ステップ5からの総てのフェノール酸のウェットケーク(約10.7重量部ウェット、約1.92重量部 活性、0.61×モル分率)をTHF(4.5重量部)と合わせ、その混合物を約35℃に加熱した。1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI;約0.88重量部、0.97×モル分率)をTHF(約2.19重量部)に懸濁させた懸濁液を、温度を約32〜40℃に制御しながら出発物質に添加した。THF(約0.46重量部)の濯ぎを使用して、移動を終了させた。反応を、約35℃で約1時間保ち、次いで冷却した。反応を、温度を約25〜40℃に制御しながら水(約3.65重量部)で停止させた。反応をさらに冷却し、その温度を約10〜20℃に制御しながら、約3のpHが得られるように濃塩酸(約1.64×モル分率)で酸性化した。得られた生成物の懸濁液を、約0〜5℃で約7時間撹拌し、次いで生成物を濾過によって収集し、冷却したTHF/水の混合物で洗浄した。生成物を真空乾燥器内で乾燥した結果、約1.60重量部の乾燥エノール−ラクトン(約0.53×モル分率、87%、アッセイ用に補正されていない)が得られた。代表的なエノール−ラクトンの物理データ:
Figure 2009501723
上述の例示的なステップを介して生成されたエノール−ラクトン(即ち、式3の生成物、及びその互変異性体、式4)は、不整脈を低減させる作用を必要とする個人に対し、そのような作用をもたらすのに使用することのできる、広く様々な化合物を生成するのに役立てることができる。下記の例示的なステップは、上記ステップと組み合わせて、一般式、式5によって記述される種類の1つのメンバー、即ち(R)−sec−ブチル2−(3−(4−(2−(ジエチルアミノ)エトキシ)−3,5−ジヨードベンゾイル)ベンゾフラン−2−イル)アセテートを合成するための方法を示す。しかしこの方法は、式5によって示される種類の広く様々な化合物に利用可能であることが重要である。式5の種類によって示されるその他の化合物は、例えば、ステップ5において異なる反応種に代えることによって(例えばIの代わりにFl又はBr)、又は水素が「フェノール酸」上に保持されるようにステップ5を削除することによって、作製することができ、どちらの合成経路も式1により包含される化合物、及びその互変異性体、式2を生成することができる。追加の蓄積された又は独立した変更を、上述の方法のその他のステップで行うことができ、例えば、下記のステップ7における種々のアルコール及び/又はステップ8の種々のアミンの置換を行うことができる。したがって、実施例1の方法及び本明細書の他の部分に記載される開示を、当業者に対する指針として使用して、式1〜4の化合物を作製し、これらの化合物を使用して式5の化合物を作製することができる。
例示的なステップ7:[3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸(S)−sec−ブチルエステル(「ブチルエステルフェノール」)の合成
Figure 2009501723
エノール−ラクトン(約0.80重量部、0.26×モル分率)をTHF(約4.31重量部)に懸濁し、その懸濁液を約−5℃に冷却した。個別の反応容器内で、(S)−2−ブタノール(約0.32重量部、0.77×モル分率)を、リチウムtert−ブトキシド(約1.50重量部、0.63×モル分率)の19%(w/w)溶液に添加して、リチウム(S)−2−ブトキシド溶液を生成した。得られたリチウム(S)−2−ブトキシド溶液を、温度を約10℃よりも低く制御しながら冷エタノール−ラクトン懸濁液に添加した。THFの濯ぎ(約1.85重量部)を使用して、移動を終了させた。反応を、約0±5℃で約6時間撹拌した。反応を、塩酸及び塩化ナトリウムの希釈水溶液を使用して、約10℃よりも低い温度で停止させた。水層を分離し、有機層を25%塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を真空濃縮した。酢酸エチルを添加し、真空濃縮し、濃縮物を濾過して総ての不溶物質を除去した。メタノールを溶液に添加し、次いで真空濃縮した。追加のメタノールを添加し、溶液を再び濃縮した。濃縮物を約−6℃に冷却し、生成物を濾過によって分離し、冷メタノールで洗浄した。生成物を、約60℃で真空乾燥した。収量は、乾燥ブチルエステルフェノール生成物が約0.71重量部であった(この場合、約78%)。
上述のように、様々なアルコールを、上述の(s)−2−ブタノールの代わりに使用することができる。例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、及びt−ブタノールなどである。さらに、例えば1つ又は複数のキラル中心を有するアルコール、例えば(S)−2−ブタノール、(R)−2−ブタノール、(S)−3−ペンタノール、及び(R)−3−ペンタノールが挙げられ、考えられる。さらに、ハロゲン化アルコール、例えば(S)−4,4,4−トリフルオロブタン−2−オール、(S)−4,4,4−トリフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オール、(2S)−4,4、4−トリフルオロ−3−メチルブタン−2−オール、(R)−4,4,4−トリフルオロブタン−2−オール、4,4,4−トリフルオロブタン−2−オール、及び(S)−4,4,4−トリクロロブタン−2−オールなどを利用することができる。アルコールは、例えば、HO−(C〜C)アルキルによるもの、好ましくはHO−(C〜C)アルキル、本明細書で定義されるようなアルキル、したがって例えば、直鎖状及び分枝状のアルキル部分を含めたものにすることができる。さらにアルコールは、1つ又は複数のキラル中心を有することができ、任意選択で本明細書に記述されるように置換することができる。好ましい置換基には、1つ又は複数のハロゲンが含まれる。
例示的なステップ8:{(2S)ブタン−2−イル2−[3−(4−{2−(ジエチルアミノ)エトキシ}−3,5−ジヨードベンゾイル)ベンゾフラン−2−イル]アセテート}(L)酒石酸水素塩(ATI−2042酒石酸塩)の合成
Figure 2009501723
ブチルエステルフェノール(約0.71重量部、0.21×モル分率)、重炭酸カリウム(約0.35重量部、0.62×モル分率)、トルエン(約3.08重量部)、及びUSP精製水(約0.35重量部)を、反応容器内で合わせた。2−(ジメチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(約0.23重量部、0.23×モル分率)をUSP精製水(約0.29重量部)に溶かした溶液を、温度を約25〜30℃に制御しながら添加した。追加の水(約0.19重量部)を添加して、移動を終了させた。反応混合物を加熱し、約50℃で数時間撹拌した。バッチを約35℃に冷却し、濾過して、不溶物質を除去した。水層を分離し、有機層を塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を真空濃縮して、残留物をイソプロパノールに再び溶解した。
L−酒石酸(約0.19重量部、0.22×モル分率)をUSP精製水に溶かした溶液を添加した。約45℃に加熱した後、追加のUSP精製水を添加することによって溶液が得られ、これを研磨濾過した。生成物ATI−2042酒石酸塩溶液を冷却し、イソプロパノール/水の混合物から結晶化させ、フィルタ上に収集し、約20〜35°で真空乾燥することによって、約15kg重量部の生成物が得られた。生成物を、イソプロパノール/水に入れて再びスラリー化し、フィルタ上に収集した。
上述のように、様々なハロゲン化アミン及びアミン塩(例えば塩酸塩)を、上述の2−(ジメチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(2−クロロ−N,N−ジエチルエタンアミン)の代わりに使用することができる。例えば、2−クロロ−N−エチル−N−メチルエタンアミン塩酸塩又は臭化水素酸塩、2−クロロ−N,N−ジメチルエタンアミン塩酸塩又は臭化水素酸塩、2−クロロ−N−メチルエタンアミン塩酸塩又は臭化水素酸塩、2−クロロ−N−エチルエタンアミン塩酸塩又は臭化水素酸塩、2−クロロ−N−エチル−N−メチルエタンアミン塩酸塩又は臭化水素酸塩、2−クロロ−N,N−ジメチルエタンアミン、2−クロロ−N−メチルエタンアミン、及び2−クロロ−N−エチルエタンアミンなどを代わりに用いて、別のアミン部分を生成してもよい。アミンは例えば、X−R10−NR1112によるものにすることができ;但しXはハロゲンであり;R10はC〜Cアルキルであり(本明細書で定義されるように、即ち、例えば直鎖状及び分枝状のアルキルを含む);R11及びR12は、独立に、H、本明細書で定義されるC〜Cアルキルである。
(実施例2)
4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3,9−ジオキサ−フルオレン−2−オン(「エノール−ラクトン」)の例示的な合成
例示的な合成スキーム:
Figure 2009501723
実施例2に関する例示的なステップ1から3までは、例えば実施例1に記載した通りにすることができる。
例示的なステップ4:[3−(4−ヒドロキシ−ベンゾイル)−ベンゾフラン−2−イル]−酢酸(「フェノール酸」)の合成
Figure 2009501723
ステップ3のフェノールメチルエステル生成物(約1.96重量部、約0.80×モル分率と仮定する)を、反応容器内で水(約8.46重量部)に懸濁した。9%水酸化ナトリウム水溶液(約180kg、6.92重量部、2.70×モル分率)を、温度を約40℃よりも低く制御しながら添加した。約10〜30℃で約4時間経過した後、反応混合物を塩化メチレンで洗浄した。水性生成物層を冷却し、その温度を約10℃よりも低く制御しながら濃塩酸(約1.5重量部、2.64×モル分率)で酸性化し、それによって生成物を沈殿させた。生成物をフィルタに収集した。固形分を水で洗浄し、次いで水中に再懸濁し、フィルタ上に収集し、水で洗浄した。水で湿ったケークを、例えばトルエンに再懸濁し、固形分を、約45℃以下の真空中で、トルエン−水の共沸混合物の蒸留によって乾燥した。次いで固形分を、濾過によって収集し、例えばトルエンで洗浄した。
例示的なステップ5:4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3,9−ジオキサ−フルオレン−2−オンの合成
Figure 2009501723
ステップ4から得た総てのフェノール酸のウェットケーク(約11重量部ウェット、約2重量部 活性、0.6×モル分率)をTHF(約4.5重量部)と合わせ、この混合物を約35℃に加熱した。1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI;約0.88重量部、0.97×モル分率)をTHF(約2.2重量部)に懸濁した懸濁液を、温度を約32〜40℃に制御しながら出発物質に添加した。THF(約0.5重量部)の濯ぎを使用して、移動を終了させた。反応を、約35℃で約1時間保持し、次いで冷却した。反応を、温度を約25〜40℃に制御しながら水(約3.7重量部)で停止させた。反応をさらに冷却し、その温度を約10〜20℃に制御しながら、約3のpHが得られるように濃塩酸(約1.7×モル分率)で酸性化した。得られた生成物の懸濁液を、約0〜5℃で約7時間撹拌し、次いで生成物を濾過によって収集し、冷THF/水混合物で洗浄した。生成物を真空乾燥器で乾燥することによって、約1.7重量部の乾燥エノール−ラクトン(約0.6×モル分率)が得られた。

Claims (8)

  1. 式1若しくは2の化合物、又はそれらの水和物、溶媒和物、塩、若しくは互変異性体
    Figure 2009501723

    (式中、
    は独立に、H又はハロゲンであり;
    は、H又は−−R10−NR1112であり、但し
    10はC〜Cアルキルであり;
    11及びR12は独立に、H、C〜Cアルキルであり;
    は独立に、H又はハロゲンである)。
  2. 及びRが独立にハロゲンであり、Rがヒドロキシ(−OH)である、請求項1に記載の化合物。
  3. 及びRがヨウ素であり、Rがヒドロキシ(−OH)である、請求項1に記載の化合物。
  4. (a)ベンゾフラン−2−イル−酢酸(BFAA)をアルカノールと反応させて、BFAAエステルを作製するステップと;
    (b)BFAAエステルを塩化p−アニソイル(塩化4−メトキシベンゾイル)と反応させて、ジアルキルアリールケトンを作製するステップと;
    (c)ジアルキルアリールケトンのアニソール部分(
    Figure 2009501723

    )を脱アルキル化して、アルキルアリールケトンのフェノールタイプ(
    Figure 2009501723

    )を作製するステップと;
    (d)エステルを、これに対応するカルボン酸に変換するステップと;
    (e)任意選択でハロゲン化するステップと;
    (f)カルボン酸含有化合物をエノール−ラクトンに変換するステップと
    を含む、式1〜4による化合物、又はその水和物、溶媒和物、塩、若しくは互変異性体を作製するための方法
    Figure 2009501723

    (式中、
    はH又はハロゲンであり;
    は、H又は−−R10−NR1112であり、但し
    10はC〜Cアルキルであり;
    11及びR12は独立に、H、C〜Cアルキルであり;
    はH又はハロゲンである)。
  5. (a)請求項1に記載の化合物を、(C〜C)アルキル含有アルコールと反応させて、エステルを作製するステップと;
    (b)得られた化合物を、X−R10−NR1112によるハロゲン化アミン
    (式中、
    Xはハロゲンであり;
    10はC〜Cアルキルであり;
    11及びR12は独立に、H、C〜Cアルキルである。)
    と反応させるステップと
    を含む、式5による化合物、並びにその水和物、溶媒和物、塩、及び互変異性体を作製するための方法
    Figure 2009501723

    (式中、
    はH又はハロゲンであり;
    は、H又は−−R10−NR1112であり、但し
    10はC〜Cアルキルであり、
    11及びR12は独立に、H、C〜Cアルキルであり;
    はH又はハロゲンであり;
    はC〜Cアルキルである)。
  6. (C〜C)アルキル含有アルコールが、(S)−2−ブタノール又は(R)−2−ブタノールであり、X−R10−NR1112によるアミンが、2−(ジエチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(2−クロロ−N,N−ジエチルエタンアミン塩酸塩でもある)又は2−(エチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(2−クロロ−N−エチルエタンアミン塩酸塩でもある)である、請求項5に記載の方法。
  7. 心不整脈の治療を必要とする患者に、請求項5に記載の化合物又は塩を投与するステップを含む、心不整脈を治療する方法。
  8. 心不整脈が、心室性不整脈、上室性不整脈、及び心房細動からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
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