JP2009501104A - タンク用補給管 - Google Patents

Abstract

タンク補給ミスを防止するためのプラスチックタンク用補給管（１０）は液密式に収容された永久磁石（１１）と前記永久磁石（１１）用のプラスチックホルダ（１６）とを備えている。この種のプラスチックタンク用補給管（１０）をより少ない部品でより容易に製造・組付け可能とするために、前記補給管（１０）はプラスチックからなり、前記永久磁石（１１）を収容する前記プラスチックホルダ（１６）は前記補給管（１０）と直接に液密式に結合されている。

Description

本発明は請求項１の上位概念に記載のタンク補給ミスを防止するためのプラスチックタンク用補給管に関する。

たとえば自動車燃料タンクの給油ミス防止システムにおいて、補給管には永久磁石を設け、ポンプノズル（Ｚａｐｆｐｉｓｔｏｌｅ）にはセンサを設け、該センサは永久磁石の磁界に接触すると流入弁を開放するようにすることが知られている。この種のシステムにおいて、タンクをプラスチックから製造し、該タンク用補給管をアルミニウムから製造することが知られている。補給管とタンクとのこの材料組合わせのため、永久磁石は２つのシールリングに挟まれてプラスチック製のケースに載置され、その上に、該永久磁石を収容する内部空間が液密となるようにしてプラスチック製のフードが被嵌される。この多体式のプラスチックホルダがアルミニウム製の補給管に固定されて、プラスチック製のタンクと溶接接合される。給油ミス防止システム用のこのタイプの補給管は、複数の個別部品からなる別個のホルダ部品に永久磁石が装着されなければならない点で、製造および組付けが比較的コスト高となる。

本発明の目的は、より少ない部品でより容易な製造・組付けが可能な、冒頭に述べた類のタンク補給ミスを防止するためのプラスチックタンク用補給管を創作することである。

前記課題を解決するため、前記の類のタンク給油ミスを防止するためのプラスチックタンク用補給管には、第１の態様の特徴が設けられている。

本発明に基づく対策により、補給ミス防止に適した補給管に、インサート部品として前記補給管と連携して永久磁石の液密式収容を可能とする、永久磁石を備えた単一の部品を設けるだけでよいようにすることができる。前記補給管の好ましい実施形態は第２の態様および場合によりさらに第３の態様の特徴から生ずる。

プラスチックホルダと補給管との結合は第４の態様の特徴に基づく好ましい方法、つまり接着、溶接またはクリップ継ぎ（係止継ぎ）によって行うことができる。

前記補給管内への前記プラスチックホルダの容易な挿入は第５の態様の特徴が設けられることによって実現される。

第６の態様の特徴または場合により第７の態様の特徴により、補給さるべき前記タンクの通気は容易に達成される。

前記補給管の有利な構造態様は第８の態様の特徴によって実現される。

本発明はさらに、第９の態様のように、第１の態様および場合により第２〜８の態様の少なくともいずれか一の補給管が溶接接合されたプラスチックタンクに関する。

本発明のその他の詳細は、図面に示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明・解説する以下の記述から看取されよう。

図面に示した好ましい実施例による補給管１０は、この種の補給管１０と結合されたタンクの補給ミス防止システム用開閉磁石として機能する、図示実施例において、環状磁石の形の永久磁石１１を備えている。この種の補給ミス防止システムにおいて、ポンプノズルはポンプノズル挿入時に永久磁石の磁界によって作動させられるセンサを備えており、これによって流入弁開が行われる。たとえばこの種のシステムはトラックのディーゼル燃料用あるいはまたＮＯ_x低減触媒用尿素液のタンク補給にも使用される。

補給管１０はその自由アクセス端に開口１４を備えた管スリーブ１３を有し、前記開口は管スリーブ１３もしくは差込み封止蓋に着脱式に付設することができるように形成されている。プラスチック製の管スリーブ１３の他端は、不図示の方法で、なお説明されるべき組付け状態にて、図中不図示のプラスチックタンクに溶接接合される。

管スリーブ１３内には永久磁石１１用の同じくプラスチック製のホルダ１６が挿し込まれて固定されている。この場合、永久磁石１１はホルダ１６と管スリーブ１３との間に液密式に収容されている。

このため、補給管１０の管スリーブ１３は、その差込み封止蓋開口１４から軸方向に離間して、管スリーブ１３と一体に成形されたインナケージ２１を有する。この一体式インナケージ２１はボトム２２を有し、該ボトムの外周は管スリーブ１３の内周と一体に成形されている。ボトム２２は中央開口２３を有し、該中央開口は差込み封止蓋開口１４の下方に配置され、該開口と基本的に同心整列している。インナケージ２１はボトム２２から下方に向かって、管スリーブ１３と同心配置された管区域２４を有し、該管区域の外周と管スリーブ１３の内周との間には環状スペース２５が形成されている。管区域２４を越えて半径方向外側に張り出したボトム２２の保持リング２９には円周全体にわたって均等に分散配置されて、環状スペース２５内に開口する軸方向穴２６が設けられている。管区域２４は内周側に軸方向に延びる溝４１とリブ４２を備えている。

このような構造設計のもと、管スリーブ１３とインナケージ２１とからなる補給管１０は、たとえば射出成形により、プラスチックから一体成形される。

同じくプラスチックから一体成形されたホルダ１６は厚肉円筒状の本体部３１を有し、該本体部はインナケージ２１に対向して環状収容スペース３６を具備し、同所に図示実施例において環状の永久磁石１１が半径方向に対して不動に収容されている。環状収容スペース３６を制限する内壁は軸方向に延びて内部円筒３２を形成し、該内部円筒の自由端は上部リング面１８を形成している。本体部３１は半径方向外側に上部リング面１７を有する。永久磁石１１の軸方向寸法は環状収容スペース３６の軸方向寸法よりもやや短い。内部円筒３２は本体部３１と共に不図示のポンプノズル用の中央受入れスペースを形成し、不図示のタンク内への該液体用の流入スペースとして機能する。本体部３１と内部円筒３２との間の軸方向寸法差は、インナケージ２１のボトム２２と管区域２４との間の軸方向寸法差に等しい。本体部３１の自由下側面には円周方向全体にわたって分散配置された軸方向袋孔３４が設けられている。

本体部３１の外周には外周全体にわたって均等に分散配置された軸方向リブ３８と溝３９とが設けられている。この場合、溝３９は補給管１０のボトム２２に設けられた軸方向穴２６の２つごとに軸方向に整列して配置されており、他方、その間にある軸方向穴２６はリブ３８によって覆われている。ホルダ１６はリブ３８を介して管スリーブ１３内にセンタリングされ、場合により、管スリーブと接着されている。

このように構成されたプラスチック製のホルダ１６は環状収容スペース３６に環状の永久磁石１１が装着された後、突出した内部円筒３２を先にして管スリーブ１３の下側面内に、詳細には、ホルダ１６の本体部３１の上部リング面１７が管区域２４の下部リング面２７に当接すると共に、内部円筒３２の上部リング面１８が開口２３を包囲もしくは制限するボトム領域の下側面２８にそれぞれ当接するまで挿入される。その際、リング面１７はリング面２７と接着結合され、同じく、リング面１８は環状の下側面２８と接着結合されるため、永久磁石１１を収容した環状収容スペース３６は補給管１０もしくはその管スリーブ１３の内部およびホルダ１６に対して液密遮蔽されている。

ホルダ１６の末端をなす下側面は管スリーブ１３の下側面よりも軸方向手前で終止しており、この管スリーブは上記のように組み付けられた状態にて不図示の方法で不図示のプラスチックタンクに溶接接合される。

本発明の好ましい実施例による補給管を補給側から眺めた斜視図である。 図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図である。 図２の矢印ＩＩＩ側から眺めた底部平面図である。 図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図である。

Claims (9)

1. 液密式に収容された永久磁石（１１）と前記永久磁石（１１）用のプラスチックホルダ（１６）とを含む、タンク補給ミスを防止するためのプラスチックタンク用補給管（１０）であって、
   前記補給管（１０）はプラスチックからなり、前記永久磁石（１１）を収容する前記プラスチックホルダ（１６）は前記補給管（１０）と直接に液密式に結合されていることを特徴とする補給管。
2. 前記プラスチックホルダ（１６）は前記永久磁石（１１）を収容する底部の閉じた環状スペース（３６）を有し、前記環状スペース（３６）は前記補給管（１０）の半径方向内側に設けられた少なくとも１つの環状カバーと結合可能であることを特徴とする、請求項１に記載の補給管。
3. 前記永久磁石（１１）を収容する前記環状スペース（３６）は軸方向長さの相違する円筒状限界壁（３１、３２）を備えており、前記限界壁の端面はそれぞれ前記補給管（１０）のリング面（２７、２８）と当接していることを特徴とする、請求項２に記載の補給管。
4. 前記プラスチックホルダ（１６）と前記補給管（１０）とは互いに接着、溶接またはクリップ継ぎ（係止継ぎ）されていることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の補給管。
5. 前記プラスチックホルダ（１６）は外周側に軸方向に延びるリブ（３８）を備え、前記リブを介して前記補給管（１０）内にセンタリングされていることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の補給管。
6. 好ましくは、前記補給管（１０）の半径方向内側の保持リング（２９）の全体にわたって分散配置された複数の軸方向通気穴（２６）が設けられていることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の補給管。
7. 前記補給管（１０）の前記保持リング（２９）に設けられた前記軸方向通気穴（２６）は前記プラスチックホルダ（１６）の前記リブ（３８）の間に配置された外周溝（３９）と整列していることを特徴とする、請求項５および６に記載の補給管。
8. 前記補給管（１０）は差込み封止蓋開口（１４）から軸方向に離間して倒立した姿勢をとった同心インナケージ（２１）と一体化されており、前記インナケージのボトム（２２）は半径方向外周で前記補給管（１０）の内壁と結合され、前記内壁に隣接して前記軸方向通気穴（２６）ならびに中央に中央軸方向開口（２３）とを備えており、前記補給管と同心配置された前記円筒形インナケージ（２１）と前記補給管（１０）の内壁との間に前記通気穴（２６）と整列した環状空隙（３４）が存在することを特徴とする、請求項１〜７のいずれか一項に記載の補給管。
9. 請求項１および場合により後続請求項の少なくともいずれか一項に記載の補給管（１０）と溶接接合されたプラスチックタンク。

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