JP2009292883A - 無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)式(1)で示される、R1 3SiO1/2単位、R1 2SiO単位、R1SiO3/2単位(R1は1価炭化水素基で、−(CH2)d−CH=CH2(dは0〜6)を少なくとも含む)からなるオルガノポリシロキサン、
(B)式(2)で示される、両末端にアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(C)式(3)で示される、末端のみにOH基を含有するオルガノポリシロキサン、
(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(E)白金族金属系化合物
を主成分とする無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物。
【選択図】なし
Description
即ち、下記(A)〜(E)成分を主成分とする無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物が、滑り性を有し、粘着剤に対して軽剥離で、なおかつシリコーン移行が少ない硬化皮膜となり得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
(A)下記一般組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:10〜20質量部、
(C)下記一般式(3)で示される末端のみにOH基を含有するオルガノポリシロキサン:0.5〜3質量部、
(D)1分子中にケイ素原子と直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子のモル数が上記オルガノポリシロキサン(A)とオルガノポリシロキサン(B)のアルケニル基の総モル数に対して1.5〜2.2倍モルに相当する量、
(E)触媒量の白金族金属系化合物
を主成分とする無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物を提供する。
また、このオルガノポリシロキサンの分子中のアルケニル基量は、0.02〜0.05mol/100gであり、好ましくは0.02〜0.04mol/100gである。
このように、このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、100〜400mPa・sであり、好ましくは150〜350mPa・sである。粘度が100mPa・s未満では十分な硬化性が得られなくなり、400mPa・sより大きくなると、本発明の組成物の粘度が高くなり塗工が難しくなる。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定できる(以下、同じ)。
また、このオルガノポリシロキサン(A)の配合量は、その他の配合量の基準となるため100質量部であればよい。
このオルガノポリシロキサン(B)の25℃における粘度は、30〜100Pa・sであり、好ましくは30〜50Pa・sである。30Pa・s未満では十分な滑り性が得られず、100Pa・sを超えると本組成物としての粘度が高くなりすぎ、実用的ではない。
R5 nHmSiO(4-n-m)/2 (4)
シリコーン組成物を調製直後、ポリエチレンラミネート紙基材にシリコーン組成物を0.6〜0.8g/m2となるように塗布し、140℃の熱風式乾燥機中で60秒間加熱してこれをシリコーンセパレーター(剥離紙)とし、以下の測定に使用した。
前記したシリコーン組成物の硬化方法に従い、得られたシリコーンセパレーターを25℃で1日間保存した後、日東両面テープNo.502テープをシリコーンセパレーターに貼りあわせ、5cm×23cmに切断し、そのサンプルをガラス板にはさみ、荷重6,864Pa、70℃で20時間保存したものを試料とし、粘着面を、引っ張り試験機を使用し、180°の角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離するのに要した力を測定して剥離力(N)とした。この値が小さいほど剥離力が小さく軽剥離であることを表す。
前記したシリコーン組成物の硬化方法に従い、得られたシリコーンセパレーターの表面に、ポリエステルテープ ニットー31B(日東電工株式会社製商品名)を貼り合せ、1,976Paの荷重をかけ、70℃で20時間加熱処理してから、このテープを剥がし、このテープのシリコーン移行量を、蛍光X線測定装置を用いて測定した。この値が小さいほどシリコーン移行量が少ないことを表す。
前記したシリコーン組成物の硬化方法に従い、得られたシリコーンセパレーターの表面に、ポリエステルテープ ニットー31B(日東電工株式会社製商品名)を貼り合せ、1,976Paの荷重をかけ、70℃で20時間加熱処理してから、このテープを剥がし、これをステンレス板に貼り付け、この処理したテープを、引っ張り試験機を用い、ステンレス板から剥離するのに要した力を低速剥離力試験と同様の方法で測定し、接着力(A)とした。
同様に、このポリエステルテープ ニットー31Bテープをポリテトラフルオロエチレン板に貼り合せ、1,976Paの荷重をかけ、70℃で20時間加熱処理してから、このテープを剥がし、これをステンレス板に貼り付け、この処理したテープを、引っ張り試験機を用い、ステンレス板から剥離するのに要した力を低速剥離力試験と同様の方法で測定し、シリコーン硬化表面に触れていないブランクの接着力(B)とした。残留接着率は次の式から求めた。
残留接着率=接着力(A)/ブランクの接着力(B)×100
この値が大きいほど、粘着剤の特性を低下させていないことになる。
前記したシリコーン組成物の硬化方法に従い、得られたシリコーンセパレーターの表面に、200gの錘をのせたSBRを置き、水平方向に引っ張り試験機を用い、0.3m/分の速度で引っ張り、定常的になったときに要する力(N)を測定し、この力を200gで割って得た数を動摩擦係数とした。この値が小さいほど滑り性に優れることになる。
[実施例1]
下記式で示される成分(A)に該当するアルケニル基量が0.033mol/100gで、粘度が300mPa・sであるオルガノポリシロキサンAを100質量部、
実施例1のオルガノポリシロキサンAを100質量部、オルガノポリシロキサンB−1を10質量部、オルガノポリシロキサンCを3質量部、メチルハイドロジェンポリシロキサンDを3.5質量部(オルガノポリシロキサンDのSiH基モル数/オルガノポリシロキサンA,B−1のアルケニル基総モル数=1.8)、エチニルシクロヘキサノール0.3質量部を均一に混合し、シリコーン混合物2を得た。この混合物2の100質量部に、塩化白金酸とビニルシロキサンの錯塩を2質量部(白金換算100ppm)添加し、よく混合してシリコーン組成物2を得た。このシリコーン組成物2を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、移行量、残留接着率及び滑り性を測定した。その結果を表1に示した。
実施例2のオルガノポリシロキサンB−1の代わりに、下記式で示されるアルケニル基量0.0025mol/100gで、粘度が100Pa・sであるオルガノポリシロキサンB−2
下記式で示される本発明に非該当のアルケニル基量が0.033mol/100gで、粘度が150mPa・sであるオルガノポリシロキサンEを100質量部、
下記式で示される成分(A)に該当するアルケニル基量が0.033mol/100gで、粘度が300mPa・sであるオルガノポリシロキサンAを100質量部、
下記式で示される成分(A)に該当するアルケニル基量が0.033mol/100gで、粘度が300mPa・sであるオルガノポリシロキサンAを100質量部、
Claims (1)
- (A)下記一般組成式(1)で示されるオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)下記一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサン:10〜20質量部、
(C)下記一般式(3)で示される末端のみにOH基を含有するオルガノポリシロキサン:0.5〜3質量部、
(D)1分子中にケイ素原子と直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子のモル数が上記オルガノポリシロキサン(A)とオルガノポリシロキサン(B)のアルケニル基の総モル数に対して1.5〜2.2倍モルに相当する量、
(E)触媒量の白金族金属系化合物
を主成分とする無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物。
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