JP7106464B2 - 剥離剤組成物及び剥離シート - Google Patents

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Description

本発明は、優れた重剥離効果を与える付加反応硬化型の剥離剤組成物、及びこれを用いた剥離シートに関する。より詳細には、溶剤系やエマルジョン系ではない剥離剤組成物に関するものであり、より好ましくは無溶剤タイプの剥離剤組成物に関する物である。
従来、紙やプラスチック等の基材と粘着材料との接着、固着を防止するために、基材面にオルガノポリシロキサン組成物の硬化皮膜を形成させて剥離特性を付与させている。上述の基材面にオルガノポリシロキサン硬化皮膜を形成させる方法としては、付加反応による剥離性皮膜形成方法が硬化性に優れることから広く用いられている。
この付加反応による剥離性皮膜形成方法には、オルガノポリシロキサン組成物を有機溶剤に溶解させたタイプ、乳化剤を用いて水に分散させてエマルションにしたタイプ、オルガノポリシロキサンのみからなる無溶剤タイプがあるが、溶剤タイプは人体や環境に対して有害な場合があるという欠点を有するため、安全性の面から溶剤タイプから無溶剤タイプへの切り替えが進んでいる。
一般に、剥離紙用オルガノポリシロキサン組成物には、目的に応じ種々の剥離力を持つものが求められており、重剥離が必要な用途に対しては、MQレジンと呼ばれる三次元網状のオルガノポリシロキサン(M単位とはR’3SiO1/2単位、Q単位とはSiO4/2単位を意味する。R’は1価炭化水素基)を添加した組成物が広く使われている。
しかしながら、MQレジンは樹脂状または高粘度の化合物である場合が多く、多量に添加する場合は有機溶剤に希釈しなければ使用することができない。また、少量の添加であれば無溶剤で使用することも可能であるが、その場合は重剥離効果が不十分である。特に近年では生産性向上を目的として高速塗工が行われており、より粘度が低くかつ重剥離効果の高い無溶剤タイプの組成物の開発が望まれている。
また、無溶剤タイプの剥離紙用オルガノポリシロキサン組成物から得られる硬化物において、低速(例えば0.3m/min)でテープを硬化皮膜から剥離した場合の剥離力(低速剥離力)は、架橋密度が高いほど重くなる。ここで架橋密度とは、組成物中のビニル基とSiH基が反応してできるシルエチレン結合よる分岐密度、及び、前記Q単位のようなオルガノポリシロキサンの三次元構造の密度を意味する。一方で、高速(例えば50m/min)で硬化皮膜から剥離した場合の剥離力(高速剥離力)は、架橋密度が高いほど軽くなる。一般的に、重剥離効果の高い剥離紙用オルガノポリシロキサン組成物は架橋密度が高いため、低速剥離力は重くなるが、高速剥離力が軽くなってしまう場合がある。そのため、低速剥離力と高速剥離力が共に重くなり、かつ低速剥離と高速剥離の剥離力の差が小さい組成物も求められている。
特公平5-53183号公報(特許文献1)は、剥離紙用オルガノポリシロキサン組成物中にアルケニル基含有MQレジンとアルケニル基非含有MQレジンを併用することを記載しており、無溶剤タイプで重剥離を達成し、かつ経時での剥離力の変化が少ないといった特徴を有している。しかしながら、0.3m/分の低速剥離での剥離力しか測定しておらず、高速剥離における剥離力については記載がない。また、特許第2750896号公報(特許文献2)は、高級アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンレジンからなる剥離性硬化皮膜形成用オルガノポリシロキサン組成物を記載している。高級アルケニル基を含有することで、低温硬化性と経時変化の少ない剥離力が得られているが、やはり高速剥離における剥離力については言及されていない。
さらに、付加反応型オルガノポリシロキサン組成物に粘着性を有するオルガノポリシロキサン樹脂を添加して重剥離化を行う方法として、例えば、特公平6-086582号公報(特許文献3)には、両末端水酸基含有オルガノポリシロキサンとMQ単位含有オルガノポリシロキサンレジンの部分脱水縮合物を硬化性シリコーンゴム組成物に添加した粘着性シリコーン保護被覆剤が記載されている。該シリコーンゴムとオルガノポリシロキサン樹脂は高粘度あるいは固体であるため、溶剤が必要である。
特開平7-188562号公報(特許文献4)は、アルケニル基含有MQレジンとα,ω-ジオレフィンを用いた無溶剤タイプの剥離改質剤を記載している。アルケニル基含有MQレジンとα,ω-ジオレフィンを用いることで低速剥離における高い剥離力を付与することができるが、高速剥離については記載していない。
特開平7-252360号公報(特許文献5)は、高級アルケニル基を含有するMQレジンをシリコーン系剥離組成物用剥離改質剤として用いることを記載している。該MQレジンのM単位とQ単位のモル比を1.1~1.8とすることで、無溶剤タイプのシリコーン系剥離組成物とすることができ、低速及び高速剥離において高い剥離力を与えることができる。しかしながら、高級アルケニル基を含有するMQレジンは、ケイ素に結合した水素原子(SiH)を含有するMQレジンを合成した後に、更にそのSiHにα,ω-ジオレフィンを付加反応させることで得られるため、合成が煩雑であるという欠点を有する。
特開2010-37557号公報(特許文献6)は、(a1)M単位とQ単位のモル比が0.6~1.0であり、水酸基又はアルコキシ基の含有量が0.3~2.0質量%の範囲にあるMQ型レジン100質量部と(a2)水酸基又はアルコキシ基を有する平均重合度100~1,000の鎖状ポリジオルガノシロキサン20~150質量部とを縮合反応させた縮合反応物からなる剥離調整剤を記載している。該剥離調整剤を軽剥離の付加反応型オルガノポリシロキサン組成物に添加することで、低速及び高速剥離共に重剥離を達成することはできる。しかし(a1)成分と(a2)成分の縮合反応に手間がかかるため、より簡便で安価な方法で製造できる重剥離組成物が望まれている。
特公平5-53183号公報 特許第2750896号公報 特公平6-086582号公報 特開平7-188562号公報 特開平7-252360号公報 特開2010-37557号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低粘度であり、低速剥離及び高速剥離共に重剥離効果に優れ、低速剥離と高速剥離の剥離力の差が小さい無溶剤タイプの剥離剤組成物、及び該組成物の硬化皮膜が形成された剥離シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状のオルガノポリシロキサンと、(B)M単位及び、Q単位及び/又はT単位を含み、下記所定の構成を有する三次元網状のオルガノポリシロキサンと、(C)25℃で液状のオレフィンと、(D)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(E)白金族金属系触媒とを含む剥離剤組成物が、低速剥離及び高速剥離共に重剥離効果に優れ、かつ、低速剥離と高速剥離の剥離力の差が小さくなることを見出し、本発明を成すに至った。特に25℃で液状のオレフィンを含有することで、より低粘度の組成物となり、無溶剤タイプの剥離剤組成物として好適となる。
即ち本発明は、下記(A)~(E)成分を含む、剥離剤組成物を提供する。
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状オルガノポリシロキサン:該(A)成分及び下記(B)成分の合計100質量部に対して30~65質量部
(B)R’SiO1/2単位、及び、SiO4/2単位及び/又はR’SiO3/2単位を有する、三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン(前記各式において、R’は不飽和結合を有してよい、置換又は非置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基である):前記(A)成分及び該(B)成分の合計100質量部に対して35~70質量部、
該(B)成分は、下記(B1)成分15~69質量部と下記(B2)成分1~20質量部との組合せ(但し、合計が35~70質量部となる量である)である
(B1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
(B2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有さない、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
(C)25℃で液状のオレフィン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して0.1~20質量部、
(D)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分、(B)成分及び(C)成分中のアルケニル基の合計個数に対して該(D)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の個数比が0.5~5となる量、及び
(E)白金族金属系触媒:触媒量。
また本発明は、シート状基材と、該基材の片面又は両面に上記剥離剤組成物を硬化して成る硬化皮膜とを有する剥離シートを提供する。
上述したように、重剥離であり無溶剤型の剥離剤組成物を提供するためには、溶剤を添加せず組成物を低粘度化することが望まれる。しかし、粘度を下げるために低粘度オルガノポリシロキサンの量を増やすと高速で軽剥離になる。また、低粘度オルガノポリシロキサンの量を減らす又は含まないと低粘度化ができなくなる。これに対し、本発明は、25℃で液体のオレフィンを剥離剤組成物に所定量配合することにより、低粘度化し、且つ、低速重剥離且つ高速重剥離を達成することができた。更には、本発明の剥離剤組成物に含む(B)三次元網状オルガノポリシロキサンとして、(B1)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを必須とし、また(B2)アルケニル基を有さないオルガノポリシロキサンの併用であってよく、併用の方が剥離力の差をより小さくすることができる。
本発明の剥離剤組成物は、低粘度であるために無溶剤タイプとして使用することができる。また低速剥離及び高速剥離共に重剥離効果に優れ、低速剥離と高速剥離の剥離力の差が小さいため、重剥離用の剥離シートの材料として有用である。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
[(A)アルケニル基含有直鎖状オルガノポリシロキサン]
(A)成分は、組成物の粘度及び硬化物の剥離力を調整させるための成分である。(A)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個、好ましくは2~50個、より好ましくは2~40個有する直鎖状オルガノポリシロキサンである。該オルガノポリシロキサンは、25℃における粘度5,000mPa・s以下、好ましくは3,000mPa・s以下、より好ましくは1,500mPa・s以下を有するのがよい。主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された、直鎖状の分子構造を有するオルガノポリシロキサンであればよい。粘度が上記上限値を超えると、硬化物の架橋密度を低下させる要因となるおそれがあり、目標とする重剥離効果を得ることが困難となる場合があるため好ましくない。下限値は特に制限されないが、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上であるのがよい。
さらには組成物の粘度が著しく高くなるといった問題が生じるおそれがある。なお、本発明において粘度の測定は、25℃におけるB型回転粘度計により測定される絶対粘度の値である(以下、同様)。
前記ケイ素原子に結合したアルケニル基は、炭素原子数2~8、好ましくは2~4を有すればよい。例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、及びヘプテニル基等が挙げられ、好ましくはビニル基である。該ケイ素原子に結合したアルケニル基は、オルガノポリシロキサンの分子中において、分子鎖末端及び分子鎖側鎖のいずれかに存在しても、あるいはこれらの両方に存在してもよい。
前記アルケニル基以外の、ケイ素原子に結合する有機基は、脂肪族不飽和結合を有しないものであれば特に限定されない。例えば、非置換または置換の、炭素原子数が、通常、1~12、好ましくは1~10の一価炭化水素基であればよい。該非置換または置換の一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びヘプチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、及びナフチル基等のアリール基; ベンジル基、及びフェネチル基等のアラルキル基; これらの基の水素原子の一部または全部が塩素原子、フッ素原子、及び臭素原子等のハロゲン原子で置換された、クロロメチル基、3-クロロプロピル基、及び3,3,3-トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等が挙げられる。好ましくはアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。
(A)直鎖状オルガノポリシロキサンとしては例えば、下記に示す構造が挙げられる。
Figure 0007106464000001
中でも、より好ましくは、(CH=CH)(CH2SiO1/2単位及び(CH2SiO単位で構成された直鎖状オルガノポリシロキサンである。このようなオルガノポリシロキサンを用いることで、得られる硬化物の剥離力の調整がより容易となる。尚、(A)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[(B)三次元網状オルガノポリシロキサン]
(B)成分は、重剥離効果を付与するための成分であり、一般式R’SiO1/2(M単位)及び一般式SiO4/2(Q単位)及び/又は一般式R’SiO3/2(T単位)を含む、三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサンである。前記において、R’は置換又は非置換の炭素数1~12の1価炭化水素基である。(B)成分は25℃において蝋状もしくは固体であることが好ましい。ここで「蝋状」とは、25℃において、10,000Pa・s以上、特に100,000Pa・s以上の、ほとんど自己流動性を示さないガム状(生ゴム状)を意味する。
該(B)成分は下記(B1)成分である、又は、下記(B1)成分15~69質量部と下記(B2)成分1~20質量部の組合せ(但し、合計が35~70質量部となる量である)であることを特徴とする。
(B1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
(B2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有さない、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
(B)成分の量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対し35~70質量部であり、好ましくは35~60質量部であり、より好ましくは35~50質量部である。(B)成分の含有量が上記上限値超えでは、得られる組成物の粘度が著しく高くなってしまい、塗工精度が低下する。また(B)成分の量が上記下限値未満では、硬化物の架橋密度が低下してしまい、目標とする重剥離効果を得ることが困難となる。
本発明において(B)三次元網状オルガノポリシロキサンは、上記(B1)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンを必須とし、(B2)アルケニル基を有さないオルガノポリシロキサンの併用であってよく、併用の方が剥離力の差を小さくすることができる。(B)成分として(B1)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンのみを含む場合、その量は上述した(B)成分量であればよい。即ち、(A)成分及び(B1)成分の合計100質量部に対して35~70質量部であり、好ましくは35~60質量部であり、より好ましくは35~50質量部である。上記条件超えでは、組成物の粘度が著しく高くなってしまい、塗工精度が低下する。(B1)成分の含有量が上記下限値未満では、硬化物の架橋密度が低下し、目標とする重剥離効果を得ることが困難となる。
(B1)成分と(B2)成分の併用の場合、前記(A)成分及び該(B1)成分と(B2)成分の合計100質量部に対して(B1)成分及び(B2)成分の合計が35~70質量部であり、且つ、(B1)成分15~69質量部に対して(B2)成分1~20質量部となる量である。好ましくは、(A)成分及び該(B1)成分と(B2)成分の合計100質量部に対して(B1)成分及び(B2)成分の合計が35~60質量部であり、且つ、(B1)成分15~59質量部に対して(B2)成分1~20質量部となる量である。より好ましくは、(A)成分及び該(B1)成分と(B2)成分の合計100質量部に対して(B1)成分及び(B2)成分の合計が35~50質量部であり、且つ、(B1)成分15~49質量部に対して(B2)成分1~20質量部となる量である。(B1)成分の量に対して(B2)成分の量が多すぎると、低速で軽剥離になり、低速剥離と高速剥離の剥離力の差が大きくなり、また残留接着率が低下するため好ましくない。以下、(B1)成分及び(B2)成分について、より詳細に説明する。
[(B1)成分]
(B1)成分は、下記平均組成式(2)で表される、アルケニル基含有オルガノポリシロキサンである。ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有し、及び、T単位及び/又はQ単位を必須に有する。
(R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (2)
(式中、Rは互いに独立に、炭素数2~8のアルケニル基であり、Rは互いに独立に、アルケニル基でない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基であり、但し、全Rの少なくとも80モル%はメチル基であり、l、m、n、p、q、r及びsは、互いに独立に、0以上の数であり、但し、m+n+q>0、q+r+s>0であり、かつ、l+m+n+p+q+r+s=1である)。
上記式(2)において、Rで表されるアルケニル基としては、前記(A)成分にて例示したケイ素原子結合アルケニル基が挙げられ、特にはビニル基が好ましい。Rで表される、アルケニル基以外の、非置換または置換の一価炭化水素基としては、前記(A)成分にて例示したケイ素原子結合アルケニル基以外の有機基が挙げられる。中でもメチル基が好ましく、全Rの少なくとも80モル%、好ましくは90~98%がメチル基であるのがよい。メチル基の割合が全Rの80モル%未満であると上述した(A)成分との相溶性に劣り、剥離剤組成物が白濁分離してしまい、均一な被膜が得られないおそれがある。
上記式(2)において、l、m、n、p、q、r及びsは、互いに独立に、0以上の数であり、但し、m+n+q>0、q+r+s>0であり、かつ、l+m+n+p+q+r+s=1である。好ましくは、lは0~0.65の数であり、mは0~0.65の数であり、nは0~0.5の数であり、pは0~0.5の数であり、qは0~0.8の数であり、rは0~0.8の数であり、sは0~0.6の数であることが好ましい。また、m+n+qは0~0.8であり、特に0~0.65であることが好ましく、q+r+sは0.1~0.8であり、特に0.2~0.6であることが好ましい。
(B1)成分中、ケイ素原子に結合したアルケニル基の含有量は、(B1)成分100g当たり、0.01~1molの範囲であることが好ましく、0.05~0.5molの範囲であることがより好ましい。アルケニル基の含有量が0.01~1molの範囲を満たすと、架橋反応が十分に進行し、より高硬度の硬化物が得られる。
(B1)成分は重量平均分子量1,000~10,000を有することが好ましく、より好ましくは1,500~9,000であり、さらに好ましくは2,000~8,000であるのがよい。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCという)分析による標準ポリスチレン換算で得られる平均分子量である(以下、同様)。
(B1)オルガノポリシロキサンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。
(Me3SiO1/2)l(ViMe2SiO1/2)m(SiO4/2)s
(ViMe2SiO1/2)m(SiO4/2)s
(ViMeSiO)n(Me2SiO)p(MeSiO3/2)r
(ViMe2SiO1/2)m(Me2SiO)p(ViSiO3/2)q
(ViMe2SiO1/2)m(Me2SiO)p(MeSiO3/2)r
(Me3SiO1/2)l(ViMe2SiO1/2)m(Me2SiO)p(MeSiO3/2)r
(Me3SiO1/2)l(ViMe2SiO1/2)m(Me2SiO)p(ViMeSiO)n(MeSiO3/2)r
(式中、Meはメチル基であり、Viはビニル基であり、l、m、n、p、q、r及びsは、上記の通りである)
中でも、特にMeSiO1/2、ViMeSiO1/2及びSiO4/2単位で構成されたオルガノポリシロキサンがより好ましい。このようなオルガノポリシロキサンを用いることで、得られる硬化物の架橋密度が十分高いものとなり、所望する重剥離効果を得ることが可能となる。尚、(B1)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[(B2)成分]
(B2)成分は、ケイ素原子に結合したアルケニル基を有さない、三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサンであり、下記平均組成式(3)で表され、T単位及び/又はQ単位を必須に含有するものが挙げられる。
(R SiO1/2(R SiO)(RSiO3/2(SiO4/2 (3)
(式中、Rは互いに独立に、アルケニル基でない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基であり、但し、全Rの少なくとも80モル%はメチル基であり、t、u、v及びwは、互いに独立に0以上の数であり、但し、v+w>0であり、かつ、t+u+v+w=1である)。
上記式(3)において、Rで表される、アルケニル基でない、非置換または置換の一価炭化水素基としては、前記(A)成分の為に例示した、ケイ素原子に結合したアルケニル基以外の有機基が挙げられる。好ましくはメチル基であり、全Rの少なくとも80モル%はメチル基であるのがよい。メチル基の割合が全Rの80モル%未満では、上記(A)成分との相溶性に劣るため、組成物が白濁分離してしまい、均一な被膜が得られないおそれがある。t、u、v及びwは、互いに独立に0以上の数であり、但し、v+w>0であり、かつ、t+u+v+w=1である。好ましくは、tは0~0.65の数であり、uは0~0.5の数であり、vは0~0.8の数であり、wは0~0.6の数であるのがよい。また、v+wは0.1~0.8であり、特に0.2~0.6であることが好ましい。
(B2)成分は重量平均分子量1,000~10,000を有するのが好ましく、より好ましくは1,500~9,000であり、さらに好ましくは2,000~8,000であるのがよい。重量平均分子量の測定方法は上記の通りである。
(B2)オルガノポリシロキサンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。
(Me3SiO1/2)t(MeSiO3/2)v
(Me3SiO1/2)t(SiO4/2)w
(Me2SiO)u(MeSiO3/2)v
(Me3SiO1/2)t(Me2SiO)u(MeSiO3/2)v
(Me3SiO1/2)t(Me2SiO)u(SiO4/2)w
(Me3SiO1/2)t(Me2SiO)u(MeSiO3/2)v(SiO4/2)w
(式中、Meはメチル基であり、t、u、v及びwは、上記の通りである)
中でも特に、MeSiO1/2及びSiO4/2単位で構成されたオルガノポリシロキサンがより好ましい。このようなオルガノポリシロキサンを用いることで、高い重剥離効果を得ることが可能となる。尚、(B2)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[(C)液状オレフィン]
(C)成分は、少量添加で組成物を低粘度化できる、いわゆる減粘剤である。25℃で液状の形態を有しているオレフィンであれば特に限定されず、公知のオレフィンの中から適宜選択すればよいが、特にはモノオレフィンが好ましい。例えばジオレフィンの場合、架橋密度が高くなりすぎるため剥離時に剥離音が生じる恐れがある。好ましくは、炭素原子数10~18の直鎖状モノオレフィン又は炭素原子数10以上の分岐状モノオレフィンであるのがよい。
従来より、オルガノポリシロキサン組成物の粘度を下げるためには溶剤を添加する、もしくは低粘度のオルガノポリシロキサン成分を添加する等の方法が採られていたが、揮発性が高い溶剤を使用する場合、人体や環境に対して有害となることがあり、安全性の面を考慮すると溶剤の使用は好ましくない。また、揮発性の低い低粘度のオルガノポリシロキサン成分を添加することでも粘度を下げることはできるが、本発明者が鋭意検討した結果、炭化水素系の化合物に比べると減粘効果は低い。そのため、低粘度オルガノポリシロキサン成分の添加で粘度を下げるためには、該成分を大量に添加する必要が生じ、その結果目標とする重剥離効果を得ることが困難となる。
これに対し、25℃で液状のオレフィン(特に好ましくは、炭素原子数10~18の直鎖状又は炭素数10以上の分岐状モノオレフィン)は、オルガノポリシロキサン組成物に対する減粘効果が高いため少量で低粘度化が可能であり、重剥離効果を損なうことがない。また、オルガノポリシロキサン組成物(特にSiH)との反応性基(特にオレフィン部位)を有しているため、硬化皮膜に取り込まれ、揮発したり、テープへ移行することがない。従って、剥離剤組成物の粘度をコントロールする上で、非常に有用である。
本発明において、オレフィンは直鎖状及び分岐状のいずれであってもよいが、炭素原子数10~18の直鎖状モノオレフィン又は炭素原子数10以上の分岐状モノオレフィンであるのが好ましい。直鎖状のモノオレフィンとしては、炭素原子数10~18が好ましく、より好ましくは12~18である、更に好ましくは14~18である。モノオレフィンの炭素原子数が上記上限値を超えると25℃で固体状になってしまう場合がある。また、モノオレフィンの炭素原子数が上記下限値より少なくなると、揮発性が高まるため、人体や環境に対して有害となる場合がある。このような直鎖状のモノオレフィンとしては、例えば、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、及び1-オクタデセン等が挙げられる。より詳細には、商品名「リニアレン」(出光興産株式会社製)のシリーズ(例えば、商品名「リニアレン14」、「リニアレン16」、「リニアレン18」等)の市販品を用いることができる。
分岐状のモノオレフィンは、揮発性の観点から、炭素原子数10以上が好ましく、より好ましくは15以上である。炭素原子数の上限は特に制限されるものでなく、25℃で液状であればよい。好ましくは50以下であり、更に好ましくは40以下である。また、下記に例示されるHSダイマー A-20Pのように、分岐状モノオレフィンが2種以上の混合である場合、炭素原子数50超を有する分岐状モノオレフィンが少量混合していてもよい。このような分岐状のモノオレフィンとしては、例えば、下記式で表される商品名「HSダイマー」(豊国製油株式会社製)のシリーズ(例えば、商品名「A-20」、「A-20P」等)の市販品を用いることができる。(C)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
Figure 0007106464000002
Figure 0007106464000003
(C)成分の配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して0.1~20質量部であり、好ましくは0.1~18質量部であり、より好ましくは0.3~15質量部である。(C)成分の量が上記上限値を超えると、得られる組成物の粘度が低くなりすぎてしまい塗工性が低下する。(C)成分の量が上記下限値未満では減粘剤としての効果が十分に得られない場合があり、また、組成物の粘度が高くなってしまうため好ましくない。
[(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
(D)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(以下、SiH基という)を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、付加反応型シリコーン組成物に使用される公知のオルガノハイドロジェンシロキサンであればよい。例えば、下記平均組成式(1):
SiO(4-a-b)/2・・・(1)
(式中、Rは独立にアルケニル基を含まない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基を表し、但し、全Rの少なくとも50モル%はメチル基であり、a及びbは、0.7≦a≦2.1、0.001≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦3.0を満たす数である。)
で表される。
(A)成分、(B)成分及び(C)成分中に含まれるアルケニル基と(D)成分中のSiH基とが付加反応して架橋構造を形成する。即ち(D)成分は架橋剤として機能する。(D)成分は25℃での粘度1,000mPa・s以下を有するのが好ましく、より好ましくは0.5~500mPa・sであり、さらに好ましくは2~200mPa・sである。粘度が上記上限値を超えると、組成物全体が高粘度になり、塗工精度が低下するおそれがある。粘度は、25℃におけるB型回転粘度計により測定される絶対粘度の値である。(D)成分の配合量は、架橋バランスの観点から、(A)成分、(B)成分及び(C)成分中の全アルケニル基の個数に対する(D)成分中のSiH基の個数比が0.5~5.0、好ましくは0.7~3.0となる量が好ましい。(D)成分の量が上記範囲を満たさないと、架橋バランスが不適切となることがある。
(D)成分中、上記SiH基の含有量は、(D)成分100g当たり、0.1~2molの範囲が好ましく、0.2~1.7molの範囲がより好ましい。上記平均組成式(1)において、Rで表される、アルケニル基を含まない、非置換又は置換の1価炭化水素基は、上記(A)成分の為に例示した、アルケニル基以外のケイ素原子に結合した有機基が挙げられる。好ましくはメチル基であり、全Rの少なくとも50モル%、典型的には60~100モル%がメチル基であることが好ましい。メチル基の割合が全Rの50モル%未満の場合、(A)成分及び(B)成分との相溶性に劣り、剥離剤組成物が白濁する、もしくは相分離するおそれがある。上記平均組成式(1)において、aは0.7≦a≦2.1、好ましくは1.0≦a≦2.0を満たす正数であり、bは0.001≦b≦1.0、好ましくは0.01≦b≦0.98を満たす正数であり、a+bは0.8≦a+b≦3.0、好ましくは1.3≦a+b≦2.5を満たす正数である。
上記(D)成分はSiH基を、一分子中に少なくとも2個有し、通常2~200個であり、好ましくは2~100個有する。該SiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置してもよく、またこの両方に位置してもよい。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は直鎖状、環状、分岐状、及び三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は通常2~300個、好ましくは3~200個程度が望ましい。
上記平均組成式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等が挙げられる。(D)成分は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(D)成分としては、例えば、下記式で表される環状シロキサン又は直鎖状シロキサンが挙げられる。
Figure 0007106464000004
Figure 0007106464000005
[(E)白金族金属系触媒]
(E)成分の白金族金属系触媒は、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分と(D)成分の付加反応を促進するための触媒であり、いわゆるヒドロシリル化反応を促進するものとして当業者に公知のものはいずれも使用することができる。このような白金族金属系触媒としては、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系等の触媒が挙げられ、これらの中で特に白金系触媒が好ましく用いられる。この白金系触媒としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液又はアルデヒド溶液、塩化白金酸の各種オレフィン又はビニルシロキサンとの錯体、白金の各種オレフィン又はビニルシロキサンとの錯体等が挙げられる。
(E)成分の配合量は、触媒としての所謂有効量であればよい。例えば、良好な硬化皮膜を得ると共に経済的な見地から、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の合計質量に対して白金族金属の質量換算として0.1~1000ppm、より好ましくは1~500ppmの範囲であればよい。
[その他の成分]
本発明の剥離剤組成物には、上記(A)~(E)成分以外にも、その他の任意の成分を配合することができる。例えば以下の成分が挙げられる。これらその他の成分は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
・(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のアルケニル基含有化合物
本発明の組成物には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外にも、(D)成分と付加反応するアルケニル基含有化合物を、本発明の効果を損ねない範囲において適宜配合してもよい。(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のこのようなアルケニル基含有化合物としては、硬化物の形成に関与するものが好ましく、1分子あたり少なくとも1個のアルケニル基を有する(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外のオルガノポリシロキサンが挙げられる。その分子構造は、例えば、直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網状等、いずれでもよい。
・付加反応制御剤
ポットライフを確保するために、付加反応制御剤を本発明組成物に配合することができる。付加反応制御剤は、上記(E)白金族金属系触媒に対して硬化抑制効果を有する化合物であれば特に限定されず、従来公知のものであればよい。例えば、トリフェニルホスフィンなどのリン含有化合物;トリブチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾールなどの窒素含有化合物;硫黄含有化合物;アセチレンアルコール類(例えば、1-エチニルシクロヘキサノール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール)等のアセチレン系化合物;アルケニル基を2個以上含む化合物;ハイドロパーオキシ化合物;マレイン酸誘導体などが挙げられる。付加反応制御剤による硬化抑制効果の度合は、その化学構造によって異なる。よって、使用する付加反応制御剤の各々について、その添加量は従来公知の方法に従い、適宜調整すればよい。付加反応制御剤を適量添加することにより、剥離剤組成物は室温での長期貯蔵安定性及び加熱硬化性により優れたものとなる。
・その他の任意成分
更に、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて、公知の酸化防止剤、顔料、安定剤、帯電防止剤、消泡剤、密着向上剤、増粘剤、又はシリカ等の無機充填剤を配合することができる。配合量は従来技術に従い適宜選択されればよい。
[剥離剤組成物]
本発明の組成物は、25℃における粘度50~500mPa・sを有するのが好ましい。より好ましくは80~450mPa・sである。粘度が上記範囲外では、基材上に硬化皮膜を形成する際に塗工できない、又は塗工できたとしても均一な皮膜とならない等の問題を生じることがある。本発明の組成物は溶媒を必要としないことから、無溶媒型剥離剤組成物とすることができる。
[剥離シート用組成物の製造方法]
本発明の剥離剤組成物の製造方法は特に制限されるものでないが、上記(A)~(D)成分及び任意成分を予め均一に混合した後、(E)触媒を使用直前に添加する方法が、ポットライフの面で望ましい。
[剥離シート]
本発明は、更にシート状基材と、該基材表面の片面又は両面に上記剥離剤組成物を硬化して成る硬化皮膜とを有する剥離シートを提供する。塗工方法は特に制限されないが、例えば、本発明の組成物を、コンマコーター、リップコーター、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、キスコーター、グラビアコーター、及びワイヤーバーコーター等による塗工、スクリーン塗工、浸漬塗工、又はキャスト塗工等の塗工方法を用いて、紙、フィルム等のシート状基材の片面又は両面上に、0.01~100g/m2塗工した後、50~200℃の範囲の温度で1~120秒間加熱することにより、基材上に硬化皮膜を形成させることができる。基材の両面に剥離層を作る場合は、基材の片面ずつ硬化皮膜の形成操作を行なうことが好ましい。
シート状基材は、紙及び公知の各種フィルム等を含む。該基材としては、例えば、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、上質紙、クラフト紙、及びクレーコート紙等の各種コート紙、ユポ等合成紙、ポリエチレンフィルム、及びCPPやOPP等のポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ乳酸フィルム、ポリフェノールフィルム、及びポリカーボネートフィルム等が挙げられる。また人工皮革、セラミックシート、及び両面セパレーター等の製造用の工程紙であってもよい。これらの基材と剥離層(硬化皮膜)との密着性を向上させるために、基材面にコロナ処理、エッチング処理、プライマー処理あるいはプラズマ処理したものを用いてもよい。
剥離シートの製造方法としてより詳細には、例えば、グラシン紙基材上に本発明の剥離剤組成物を0.6~1.5g/m2塗工した後、150℃で30秒間加熱することにより作製することができる。
本発明の剥離シートは低速剥離及び高速剥離にて重剥離を有する。即ち、剥離シートの硬化被膜面に50mm幅のポリエステル粘着テープを貼り付けて、180°の角度、剥離速度0.3m/分で測定した剥離力(低速剥離力)が0.3N/50mm以上であり、かつ、180°の角度、剥離速度50m/分で測定した剥離力(高速剥離力)が0.5N/50mm以上であることを特徴とする。更には、本発明の剥離シートは低速剥離力と高速剥離力の差が小さいことも特徴とする。より好ましくは、上記低速剥離力と高速剥離力の差が0.3N/50mm以下であり、差は小さければ小さいほど好ましい。これにより、重剥離効果の高い剥離材料として好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記に挙げる粘度はいずれも25℃においてB型回転粘度計を用いて測定した値である。また下記において、部は質量部を表す。なお以下、Me及びViはそれぞれメチル基、ビニル基を表す。
実施例及び比較例で用いた各成分は以下の通りである。以下において、ビニル価とは各成分100gに対するビニル基のmol数であり、SiH基含有量とは各成分100gに対するSiH基のmol数である。また、括弧内に示される各シロキサン単位の結合順序は下記に制限されるものでない。
(A)成分
(A1)(ViMeSiO1/2(MeSiO)40
ビニル価:0.063mol/100g、粘度:50mPa・s
(A2)(ViMeSiO1/2(MeSiO)80
ビニル価:0.033mol/100g、粘度:120mPa・s
(A3)(ViMeSiO1/2(MeSiO)210
ビニル価:0.013mol/100g、粘度:940mPa・s
(A4)(ViMeSiO1/2(MeSiO)
ビニル価:0.317mol/100g、
粘度:7.0mPa・s(低粘度オルガノポリシロキサン成分)
(B)成分
(B1)(Me3SiO1/20.38(ViMe2SiO1/20.06(SiO4/20.56
ビニル価:0.086mol/100g、25℃で固体
(B2-1)(Me3SiO1/20.41(SiO4/20.59
ビニル基無し、25℃で固体
(B2-2)(Me3SiO1/20.52(SiO4/20.48
ビニル基無し、25℃で固体
(C)成分
(C1)1-ヘキサデセン(出光興産株式会社製リニアレン16)
(C2)下記構造で表される分岐状オレフィン(豊国製油株式会社製HSダイマーA-20)
Figure 0007106464000006
(D)成分
(D1)(MeSiO1/2(MeHSiO)50
SiH基含有量:1.58mol/100g、粘度:20mPa・s
(D2)(MeSiO1/2(MeHSiO)50(MeSiO)20
SiH基含有量:1.08mol/100g、粘度:44mPa・s
(E)成分
(E)触媒:白金-ビニルシロキサン錯体
(F)成分(その他の成分)
(F)付加反応制御剤(ポットライフ延長剤):1-エチニルシクロヘキサノール
参考例1]
上記(A1)平均式:(ViMeSiO1/2(MeSiO)40で表される直鎖状ジメチルポリシロキサンと、上記(B1)平均式(MeSiO1/20.38(ViMeSiO1/20.06(SiO4/20.56で表されるオルガノシロキサンのキシレン溶液とを、固形分換算で質量比45.9/45.9の割合で混合した。該混合液から150℃で20mmHg以下の減圧下でキシレンを除去し、冷却した後に、上記(C1)1-ヘキサデセン2.0部、上記(D1)平均式:(MeSiO1/2(MeHSiO)50で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン6.0部、上記(F)1-エチニルシクロヘキサノール0.2部を混合し、透明液体を得た。(上記(A1)、(B1)及び(C1)成分中のアルケニル基の合計個数に対する(D1)成分中のSiH基の個数比、すなわちH/Viは1.2である)。
上記で得た混合物に、上記(E)触媒を上記(A1)、(B1)、(C1)及び(D1)成分の合計質量に対して白金質量換算で100ppmになるよう添加し、撹拌混合することで、粘度290mPa・sの透明な組成物を得た。
[参考例2~5、実施例6~8、比較例1~7]
参考例1と同じ手順にて、下記表1~3に示す組成で、(A)成分と(B)成分を混合した後に、減圧留去にて(B)成分中のキシレンを除去し、次いで(C)成分、(D)成分、及び(F)成分を混合した後、(E)白金触媒を混合し、参考例2~5、実施例6~8及び比較例1~6の組成物を得た。下記表1~3に各成分の配合量を示す。得られた組成物を用いて後述の方法で塗工品(剥離シート)を作製し、評価した。
[剥離力]
・低速及び高速剥離試験:
得られた組成物を厚さ65μmのグラシン紙の表面に1.0~1.1g/m塗布し、150℃の熱風式乾燥機中で30秒間加熱して硬化皮膜を形成した。得られた硬化皮膜を70℃で1日間セパレーターエージング後、硬化皮膜表面に50mm幅のポリエステル粘着テープ(NO.31B75ハイ、日東電工製商品名)を貼り合わせ、25℃下荷重50gf/cmで1日間貼り合わせエージングさせた。その後、該テープの一端を剥がし、該端部を、基材であるグラシン紙に対して180°の角度の方向に、剥離速度0.3m/min、または剥離速度50m/minで引張り、剥離力(N/50mm)を引張試験機を用いて測定した。なお引張試験機は、剥離速度0.3m/minの場合は株式会社島津製作所AGS-50G型を、剥離速度60m/minの場合はテスター産業株式会社TE-702 高速剥離試験機300mTYPEを使用した。
[残留接着率]
上記セパレーターエージング後の硬化皮膜表面に、25mm幅のポリエステル粘着テープ(NO.31B35ハイ、日東電工製商品名)を貼り合わせ、70℃下荷重20gf/cmで1日間貼り合わせエージングさせた。そのテープを硬化皮膜から剥がし、50μmのPETフィルムに貼り合わせ、2kgのテープローラーで1往復圧着後、引張試験機を用いて180°の角度で0.3m/分で剥離し、剥離させるのに要する力F(N/25mm)を測定した。比較として、硬化皮膜の代わりにテフロン(登録商標)板に貼り合わせた上記ポリエステル粘着テープについて、上記と同様にして、剥離させるのに要する力F(N/25mm)を測定した。剥離層から剥離した後の上記ポリエステル粘着テープには、テフロン(登録商標)板から剥離した上記ポリエステル粘着テープと比較して何%の接着力が残っているか(残留接着率(%))を、式:F/F×100により計算した。結果を表1~3に示す。
Figure 0007106464000007
Figure 0007106464000008
Figure 0007106464000009
表3に示す通り、(C)液状オレフィンを含まず、代わりに低粘度オルガノポリシロキサン(A4)を多く含む比較例1の組成物は、粘度は所望の範囲に収まっているものの、低速での剥離力が軽い(剥がすのに要する力が小さい)。そこで、比較例1の組成を基に比較例2のように(A4)成分の量を減らす、もしくは比較例3のように(C)成分及び(A4)成分共に含まない組成とすると、剥離力は重くなるが、得られる組成物の粘度が高くなった。また比較例2及び3の組成物はグラシン紙に塗工することはできたが、塗工時にムラが発生し、均一な塗工面を得られない。逆に、(C)成分を大量に添加した比較例5では、粘度が低くなりすぎてしまい塗工することができなかった。また、ビニル基を含有していないオルガノポリシロキサン(B2-1)成分を多く含む比較例4は、低速での剥離が軽く、低速剥離と高速剥離の剥離力差も大きい。これは、非反応性のオルガノポリシロキサンが多いためであり、残留接着率も低下した。更に、(B)成分の合計量が少ない比較例6の組成物は、低速剥離及び高速剥離共に軽剥離となり、重剥離を有さない。
これに対し、表1及び2に示す通り、本発明の剥離剤組成物(実施例1~8)は、25℃において500mPa・s以下という、無溶剤タイプの重剥離組成物として好適な粘度を有している。該組成物を用いて得られる剥離シートは、低速剥離及び高速剥離共に重い剥離力を有し(剥離するのに要する力が大きい)、かつ、高速剥離と低速剥離の剥離力の差も小さい。よって、該組成物から得られる硬化皮膜は、重剥離を有する剥離シート等に好適に使用できる。
本発明の剥離剤組成物は、無溶剤型の剥離剤として好適に機能する。該剥離剤組成物からなる硬化皮膜を紙基材及びプラスチック基材等の基材表面に形成することにより、剥離力の重い剥離紙及び剥離フィルムを与える。

Claims (9)

  1. 下記(A)~(E)成分を含む、剥離剤組成物。
    (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状オルガノポリシロキサン:該(A)成分及び下記(B)成分の合計100質量部に対して30~65質量部
    (B)R’SiO1/2単位、及び、SiO4/2単位及び/又はR’SiO3/2単位を有する、三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン(前記各式において、R’は不飽和結合を有してよい、置換又は非置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基である):前記(A)成分及び該(B)成分の合計100質量部に対して35~70質量部、
    該(B)成分は、下記(B1)成分15~69質量部と下記(B2)成分1~20質量部との組合せ(但し、合計が35~70質量部となる量である)である
    (B1)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
    (B2)ケイ素原子に結合したアルケニル基を有さない、前記三次元網状構造を有するオルガノポリシロキサン
    (C)25℃で液状のオレフィン:(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して0.1~20質量部、
    (D)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:(A)成分、(B)成分及び(C)成分中のアルケニル基の合計個数に対して該(D)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の個数比が0.5~5となる量、及び
    (E)白金族金属系触媒:触媒量。
  2. (B1)成分が下記平均組成式(2)で表され、(B2)成分が下記平均組成式(3)で表される、請求項1記載の剥離剤組成物
    [化1]
    (R SiO1/2(R SiO1/2(RSiO)(R SiO)(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2 (2)
    (式中、Rは互いに独立に炭素数2~8のアルケニル基であり、Rは互いに独立に、アルケニル基でない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基であり、但し、全Rの少なくとも80モル%はメチル基であり、l、m、n、p、q、r及びsは、互いに独立に、0以上の数であり、但し、m+n+q>0、q+r+s>0であり、かつ、l+m+n+p+q+r+s=1である)
    [化2]
    (R SiO1/2(R SiO)(RSiO3/2(SiO4/2 (3)
    (式中、Rは互いに独立に、アルケニル基でない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基であり、但し、全Rの少なくとも80モル%はメチル基であり、t、u、v及びwは、互いに独立に0以上の数であり、但し、v+w>0であり、かつ、t+u+v+w=1である)。
  3. (C)成分が、炭素原子数10~18の直鎖状モノオレフィン、又は炭素原子数10以上の分岐状モノオレフィンである、請求項1又は2記載の剥離剤組成物。
  4. (D)成分が、下記式(1)で表される、請求項1~3のいずれか1項記載の剥離シート用組成物
    [化3]
    SiO(4-a-b)/2 (1)
    (式中、Rは互いに独立に、アルケニル基でない、非置換または置換の、炭素数1~12の1価炭化水素基であり、但し、全Rの少なくとも50モル%はメチル基であり、a及びbは、0.7≦a≦2.1、0.001≦b≦1.0、かつ0.8≦a+b≦3.0を満たす数である)。
  5. 25℃での粘度50~500mPa・sを有する、請求項1~4のいずれか1項記載の剥離剤組成物。
  6. 溶剤を含まない、請求項1~5のいずれか1項記載の剥離剤組成物。
  7. シート状基材と、該基材表面の片面又は両面に、請求項1~6のいずれか1項記載の剥離剤組成物を硬化して成る硬化皮膜とを有する剥離シート。
  8. 前記硬化皮膜に50mm幅のポリエステル粘着テープを貼り付けて、180°の角度、剥離速度0.3m/分で測定した低速剥離力0.3N/50mm以上を有し、かつ、180°の角度、剥離速度50m/分で測定した高速剥離力0.5N/50mm以上を有する、請求項7記載の剥離シート。
  9. 請求項8記載の低速剥離力と高速剥離力の差が0.3N/50mm以下である、請求項7又は8記載の剥離シート。
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