JP2002161208A - シリコーン剥離剤組成物及び剥離紙 - Google Patents

シリコーン剥離剤組成物及び剥離紙

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JP2002161208A
JP2002161208A JP2000360956A JP2000360956A JP2002161208A JP 2002161208 A JP2002161208 A JP 2002161208A JP 2000360956 A JP2000360956 A JP 2000360956A JP 2000360956 A JP2000360956 A JP 2000360956A JP 2002161208 A JP2002161208 A JP 2002161208A
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Hideyuki Ito
秀行 伊東
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 (A)(R12SiO1/22+a(R2
iO)n(RSiO3/2a(R1はアルケニル基、Rは一
価炭化水素基、30≦n≦250、aは0又は1)で、
25℃の粘度が50〜1,000mPa・sであるオル
ガノポリシロキサン、(B)(HR2SiO1/22(R2
SiO)m(Rは一価炭化水素基、2≦m≦20)で、
25℃の粘度が2〜30mPa・sであるジオルガノポ
リシロキサン((A)のRに対する水素のモル比が
0.3〜0.8)、(C)1分子中にケイ素原子に結合
した水素原子を少なくとも3個有するオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン((A)のRに対する水素のモ
ル比が0.4〜3.0)、(D)白金族金属系触媒を必
須成分とし、25℃の粘度が50〜600mPa・sで
あり、有機溶剤を含有しない硬化性シリコーン剥離剤組
成物。 【効果】 本発明のシリコーン剥離剤組成物は、薄膜塗
工性、硬化性、密着性に優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜塗工性、硬化
性に優れている上、剥離力の剥離速度依存性の高い剥離
性シリコーン硬化皮膜を与える付加反応型無溶剤タイプ
のシリコーン剥離剤組成物及びこの組成物の硬化皮膜が
形成された剥離紙に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
紙やプラスチックフィルムなどの基材と粘着性物質との
間の接着又は固着を防止することを目的として、基材面
にシリコーン組成物の硬化皮膜を形成させて剥離性を付
与することが行われている。
【0003】この場合、基材表面にシリコーン皮膜を形
成する方法としては、(1)白金系化合物を触媒とし
て、脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサン
とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応
させて剥離性皮膜を形成する方法、(2)有機錫化合物
などの有機酸金属塩触媒を使用し、オルガノポリシロキ
サンを縮合反応させて剥離性皮膜を形成する方法、
(3)アクリル基を含有するオルガノポリシロキサンと
光反応開始剤とを紫外線を照射して剥離性皮膜を形成す
る方法、(4)アクリル基を含有するオルガノポリシロ
キサンを電子線により硬化させる方法などが知られてい
る。
【0004】また、性状としてはトルエン等の有機溶剤
に溶解したタイプ、これらをエマルジョン化したエマル
ジョンタイプ、シリコーンのみからなる無溶剤タイプに
分類される。
【0005】これらシリコーン皮膜の中で、硬化性に優
れ、低速剥離及び高速剥離での種々の剥離特性の要求に
対して対応可能な(1)の付加反応型が広く用いられて
おり、近年では安全,衛生等の面から溶剤タイプから無
溶剤タイプヘの転換が進んでいる。また、生産性の面よ
り高速での塗工が求められており、レベリング性、ミス
ト発生防止の観点より、より低粘度の無溶剤タイプが要
求されている。
【0006】しかしながら、無溶剤タイプのアルケニル
基を有するベースポリマーの分子量は、溶剤タイプのそ
れに比べて圧倒的に小さく、架橋密度が高く硬い硬化皮
膜となるため、溶剤タイプに比べ高速剥離での剥離抵抗
は小さくなる傾向となる。更に、分子量が小さいほど、
即ち粘度が低くなるほど、この傾向は顕著となり、高速
剥離での剥離抵抗は小さく、低速剥離での剥離抵抗は大
きく、剥離力の剥離速度依存性は高くなり、目標とする
溶剤タイプの剥離力の剥離速度依存性は得られなくな
る。無溶剤タイプのベースポリマーの粘度を高くすれば
レベリング性が低下し、高速塗工時における塗工ロール
間から発生するミストによる作業者への安全,衛生の問
題、オーブンヘの吸引によるシリカダストの問題、更に
塗工への付着による塗工面状態低下の問題が生じる。
【0007】また、シリコーンレジンを使用する手法を
とる場合は、高速剥離での剥離抵抗は大きくなるもの
の、低速剥離での剥離抵抗も大きくなり、やはり目標と
する溶剤タイプの剥離力の剥離速度依存性は得られな
い。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
薄膜塗工性、硬化性に優れ、かつ高速剥離での剥離抵抗
の大きい付加反応溶剤型の剥離特性に近い剥離性シリコ
ーン硬化皮膜を与える付加反応型無溶剤タイプのシリコ
ーン剥離剤組成物及び剥離紙を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は上記目的を達成するため、主成分となるアルケ
ニル基含有オルガノポリシロキサンとヒドロシリル化反
応するオルガノハイドロジェンポリシロキサンについて
鋭意検討を行った結果、分子鎖両末端にケイ素原子に結
合した水素原子を有するジオルガノポリシロキサン及び
1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも
3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを併
用することにより、硬化皮膜の架橋密度を下げ、しかも
硬化性、基材との密着性を低下させることなく高速剥離
で剥離抵抗を大きくでき、目標とする付加反応溶剤タイ
プの剥離特性が得られることを知見し、本発明をなすに
至った。
【0010】即ち、本発明は、 (A)下記式(1) (R12SiO1/22+a(R2SiO)n(RSiO3/2a (1) (式中、R1はアルケニル基、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種 の一価炭化水素基であり、30≦n≦250、aは0又は1である。) で示され、25℃における粘度が50〜1,000mPa・sである分子鎖末端 にケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部 (B)下記式(2) (HR2SiO1/22(R2SiO)m (2) (式中、Hは水素原子、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種の一価 炭化水素基であり、2≦m≦20である。) で示され、25℃における粘度が2〜30mPa・sである分子鎖末端にケイ素 原子に結合した水素原子を有するジオルガノポリシロキサン 0.5〜15.0重量部 (但し、(A)のアルケニル基量に対する水素原子の量がモル比で0.3〜0. 8の範囲である。) (C)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するオルガ ノハイドロジェンポリシロキサン 0.3〜10.0重量部 (但し、(A)のアルケニル基量に対する水素原子の量がモル比で0.4〜3. 0の範囲である。) (D)触媒量の白金族金属系触媒 を必須成分とし、25℃における粘度が50〜600m
Pa・sの範囲内であり、有機溶剤を含有しないことを
特徴とする硬化性シリコーン剥離剤組成物及びこの組成
物の硬化皮膜が形成されてなる剥離紙を提供する。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明すると、
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記式(1) (R12SiO1/22+a(R2SiO)n(RSiO3/2a (1) (式中、R1はアルケニル基、Rは脂肪族不飽和結合を
含有しない同一又は異種の一価炭化水素基であり、30
≦n≦250、aは0又は1である。)で示され、硬化
性及び硬化後の皮膜の硬度を抑えるため分子鎖末端にの
みケイ素原子に結合したアルケニル基を有する。
【0012】ここで、R1のアルケニル基としては、炭
素数2〜8のものが好ましく、ビニル基、アリル基、プ
ロペニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、デセニル基
等が例示される。
【0013】Rで示される一価炭化水素基としては、炭
素数1〜12、特に1〜8のもの、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリ
ル基等のアリール基などが挙げられるが、硬化性、剥離
性向上の点から80モル%以上がメチル基であることが
好ましい。
【0014】aは0又は1であり、即ち直鎖状及び分岐
状でも構わないが、aが1を超えると本発明の手法を用
いても高速剥離での剥離抵抗を大きくできなくなる。
【0015】更に、25℃における粘度は、50〜1,
000mPa・sであり、50mPa・sより低いと基
材への染み込みが多くなるという不具合が生じ、1,0
00mPa・sより高い場合は塗工性が低下し、高速塗
工におけるミスト発生の問題や剥離が生じるため、重合
度:nは30〜250、好ましくは35〜250の範囲
とされる。
【0016】(B)成分のジオルガノポリシロキサン
は、下記式(2) (HR2SiO1/22(R2SiO)m (2) (式中、Hは水素原子、Rは脂肪族不飽和結合を含有し
ない同一又は異種の一価炭化水素基であり、2≦m≦2
0である。)で示されるもので、これは分子鎖両末端に
ケイ素原子に結合した水素原子をそれぞれ1個有し、こ
のSiH基と(A)成分中のアルケニル基とが付加反応
して鎖長延長の効果を出すものである。
【0017】Rで示される一価炭化水素基としては、炭
素数1〜12、特に1〜8のもの、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリ
ル基等のアリール基などが挙げられるが、硬化性、剥離
性向上の点から80モル%以上がメチル基であることが
好ましい。
【0018】また、mは2〜20であり、mが2より小
さいと沸点が低くなり、加熱硬化時に揮発してしまうと
いう不利が発生する。一方、mが20より大きい場合、
基材との密着が低下するため、25℃における粘度は2
〜30mPa・sの範囲とされる。
【0019】また、(B)成分の配合量は、(A)成分
100部(重量部、以下同じ)に対して0.5〜15.
0部とされるが、(A)成分のアルケニル基量とSiH
基量によって調整されるものであり、モル比で0.3〜
0.8、特に0.35〜0.75の範囲とされる。モル
比で0.3より小さいと目標とする溶剤タイプの剥離力
の剥離速度依存性は得られなく、モル比で0.8より大
きいと基材との密着が低下する。
【0020】(C)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは、1分中にケイ素原子に結合した水素原子
を少なくとも3個以上有し、このSiH基と(A)成分
中のビニル基とが付加反応して硬化皮膜が形成されるも
のであり、下記式(3) R2 bcSiO(4-b-c)/2 (3) (ここで、R2は非置換又は置換の一価炭化水素基であ
り、b,cはb+c≦3を満たす正数であり、好ましく
は1.02≦b≦2.01、0.11≦c≦1.02、
1.75≦b+c≦2.20である。)で示されるもの
が好ましい。
【0021】なお、R2の一価炭化水素基としては、炭
素数1〜12、特に1〜8のものが好ましく、Rで例示
したものと同様、メチル基、エチル基、プロピル基等の
アルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基など
が挙げられるが、付加反応速度の向上の点からメチル基
であることが好ましい。
【0022】この種のポリシロキサンとしては、(CH
3)HSiO2/2単位、HSiO3/2単位、(CH32
iO2/2単位、(CH32HSiO1/2単位、(CH3
SiO3/2単位、(CH33SiO1/2単位からなるポリ
マー又はコポリマーが例示されるが、これは直鎖状、環
状のいずれであってもよく、25℃における粘度が5〜
500mPa・sのものとすればよい。
【0023】また、(C)成分の配合量は、(A)成分
100部に対して0.3〜10.0部とされるが、
(A)成分のアルケニル基量とSiH基量によって調整
されるものであり、モル比で0.4〜3.0、特に0.
6〜2.5の範囲とされる。モル比で0.4より小さい
と硬化性が低下し、3.0より大きいと低速、高速とも
剥離抵抗が大きくなり実用的な剥離特性が得られない。
【0024】(B),(C)成分のSiH基は、いずれ
も(A)成分のアルケニル基と反応するものであるが、
反応性の高い末端のみにSiH基を有する(B)成分と
(A)成分が先ず反応し、鎖長延長し、残余のアルケニ
ル基と(C)成分のSiH基が反応するので、硬化皮膜
の硬度が低下して、目標とする溶剤タイプの剥離力の剥
離速度依存性が得られる。
【0025】(D)成分の白金族金属系触媒は、(A)
成分と(B),(C)成分との付加反応を促進するため
の触媒であり、付加反応触媒として公知のものが使用で
きる。このような白金族金属系触媒としては、例えば白
金系、パラジウム系、ロジウム系などの触媒が挙げら
れ、これらの中で特に白金系触媒が好ましい。このよう
な白金系触媒としては、例えば塩化白金酸、塩化白金酸
のアルコール溶液やアルデヒド溶液、塩化白金酸の各種
オレフィン又はビニルシロキサンとの錯体などが挙げら
れる。
【0026】これら白金族金属系触媒の添加量は触媒量
であるが、良好な硬化皮膜を得ると共に経済的な見地か
ら、(A)成分100部に対して白金族金属量として1
〜1,000ppmの範囲とすることが好ましい。
【0027】本発明の組成物は、上記(A)〜(D)成
分の所定量を配合することによって得られるが、以上の
各成分の他に任意成分、例えば白金族金属系触媒の触媒
活性を抑制する目的で、各種有機窒素化合物、有機りん
化合物、アセチレン系化合物、オキシム化合物、有機ク
ロロ化合物などの活性抑制剤、剥離力、硬化皮膜の摩擦
抵抗を制御する目的で末端にケイ素原子に結合した水酸
基を有するジオルガノポリシロキサン、シリコーンレジ
ン又はケイ素原子に結合した水素原子やビニル基を有さ
ないジオルガノポリシロキサンなどを必要に応じて添加
することができる。なお、任意成分の添加量は、本発明
の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
【0028】本発明のシリコーン剥離剤組成物の調製に
際しては、(A)〜(C)成分及び任意成分を予め均一
に混合した後、(D)成分を添加することが好ましく、
各成分は単一で使用しても2種以上併用してもよい。但
し、組成物全体としての25℃における粘度は50〜6
00mPa・s、特に100〜600mPa・sの範囲
内とされ、600mPa・sを超えると塗工時における
塗工ロール間から発生するミストのため高速塗工でき
ず、生産性が低下するため実用上の使用困難となる。
【0029】このようにして調製されたシリコーン組成
物は、例えば紙、プラスチックフィルムなどの基材に塗
布した後、常法によって加熱硬化される。本発明の組成
物の硬化皮膜が形成された基材は剥離紙などとして好適
に使用される。
【0030】
【発明の効果】本発明のシリコーン剥離剤組成物は、薄
膜塗工性、硬化性、密着性に優れるものであり、
(B),(C)成分のSiH基はいずれも(A)成分の
アルケニル基と反応するものであるが、反応性の高い末
端のみにSiH基を有する(B)成分と(A)成分が先
ず反応して鎖長延長し、残余のアルケニル基と(C)成
分のSiH基が反応するため、硬化皮膜の硬度を低下で
き、目標とする溶剤タイプの剥離力の剥離速度依存性が
得られ、溶剤タイプから無溶剤タイプヘの転換がスムー
ズに行える。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
り、粘度は25℃における値である。また、シリコーン
組成物の硬化性、剥離力、残留接着率は下記の方法によ
り測定した。硬化性 シリコーン組成物を薄膜状フィルム又はシート状の基材
表面に所定量塗布し、所定温度の熱風式乾燥機中で加熱
して形成される硬化皮膜を指で数回こすり、くもり及び
脱落のない状態になるまでの時間を測定した。剥離力 シリコーン組成物を薄膜状フィルム又はシート状の基材
表面に所定量塗布し、所定温度の熱風式乾燥機中で加熱
して硬化皮膜を成形した後、25℃で1日セパレーター
エージング後、この硬化皮膜表面にアクリル系溶剤型粘
着剤・オリバインBPS−5127(東洋インキ製造株
式会社製)をWetで130μm塗布して100℃で3
分間加熱処理した。次に、この処理面に坪量64g/m
2の上質紙を貼り合わせ、25℃で20時間エージング
させた後、試料を50mm幅に切断し、引張り試験機を
用いて180度の角度で剥離速度0.3m/分、60m
/分で貼り合わせ紙を引張り、剥離するのに要する力
(N)を測定した。なお、0.3m/分の剥離速度には
株式会社島津製作所製DSC−500型を、60m/分
の剥離速度にはテスター産業株式会社製TE−702型
試験機を用いて測定した。残留接着率 剥離力測定の場合と同様にして基材表面に形成されたシ
リコーン組成物の硬化皮膜の表面にポリエステルテープ
(商品名:No.31テープ、日東電工株式会社製)を
貼り合わせ、1.96MPaの荷重を載せて70℃で2
0時間エージングした後、テープを剥がしてステンレン
板に貼り付けた。次に、このテープをステンレス板から
180度の角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離
するのに要する力:A(N)を測定した。また、ブラン
クとしてポリエステルテープをテフロン(登録商標)板
に貼り合わせ、同様に処理したテープをステンレス板か
ら剥離するのに要する力:B(N)を測定し、(A/
B)×100により、残留接着率(%)とした。
【0032】[実施例1](A)成分として、式(1)
において、Rをメチル基、R1をビニル基、a=0、n
=146とした粘度が390mPa・sである分子鎖両
末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメ
チルシロキサン100部、(B)成分として、式(2)
において、Rをメチル基、m=8である粘度が5mPa
・sである分子鎖両末端がジメチルシロキシ基で封鎖さ
れたポリジメチルシロキサン3.3部(SiH/SiC
H=CH2:0.5)、(C)成分として分子鎖両末端
がトリメチルシロキシ基で封鎖された粘度が20mPa
・sであるメチルハイドロジェンポリシロキサン1.5
部(SiH/SiCH=CH2:1.3)、更に任意成
分として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.3
部を加え、均一になるまで撹拌した後、(D)成分とし
て白金とビニルシロキサンとの錯体を上記ジメチルポリ
シロキサンに対して白金換算で100ppmになるよう
に添加し、粘度が320mPa・sであるシリコーン組
成物を調製した。
【0033】次に、得られたシリコーン組成物をポリエ
チレンラミネート紙(坪量100g/m2)に0.6〜
0.7g/m2塗布し、キュアー性試験用としては12
0℃で硬化するまでの時間(秒)を求めた。また剥離
力、残留接着率用サンプルとしては、140℃で30秒
間加熱処理して硬化皮膜を形成させた。これらの測定結
果を表1に示す。
【0034】[比較例1]実施例1中で、(B)成分は
使用せず、(C)成分の量を2.2部(SiH/SiC
H=CH2:1.8)とした以外は実施例1と同様にし
て粘度が360mPa・sであるシリコーン組成物を調
製し、実施例1と同様の物性試験を行った。結果を表1
に併記する。
【0035】[実施例2](A)成分として、式(1)
において、Rをメチル基、R1をビニル基、a=0、n
=146とした粘度が390mPa・sである分子鎖両
末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメ
チルシロキサン65部、Rをメチル基、R 1をビニル
基、a=0、n=68とした粘度が97mPa・sであ
る分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
たポリジメチルシロキサン35部、(B)成分として、
式(2)において、Rをメチル基、m=8である粘度が
5mPa・sである分子鎖両末端がジメチルシロキシ基
で封鎖されたポリジメチルシロキサン4.6部(SiH
/SiCH=CH2:0.5)、(C)成分として分子
鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された粘度が2
0mPa・sであるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン1.2部(SiH/SiCH=CH2:0.7)、分
子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチ
ルシロキサン単位を27モル%含有した粘度が40mP
a・sであるメチルハイドロジェンポリシロキサン1.
2部(SiH/SiCH=CH2:0.5)、更に任意
成分として分子鎖両末端がジメチルハイドロキシシロキ
シ基で封鎖された粘度が99,000mPa・sである
ジメチルポリシロキサン7.9部、1−エチニル−1−
シクロヘキサノール0.3部、1,1−ジメチル−2−
プロペニルオキシトリメチルシラン0.5部を加え、均
一になるまで撹拌した後、(D)成分として白金とビニ
ルシロキサンとの錯体を上記ジメチルポリシロキサンに
対して白金換算で100ppmになるように添加し、粘
度が380mPa・sであるシリコーン組成物を調製
し、実施例1と同様の物性試験を行った。結果を表1に
併記する。
【0036】[比較例2]実施例2中で、(B)成分は
使用せず、(C)成分として分子鎖両末端がトリメチル
シロキシ基で封鎖された粘度が20mPa・sであるメ
チルハイドロジェンポリシロキサン1.6部(SiH/
SiCH=CH2:0.85)、分子鎖両末端がトリメ
チルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン単位を
27モル%含有した粘度が40mPa・sであるメチル
ハイドロジェンポリシロキサン1.8部(SiH/Si
CH=CH2:0.85)とした以外は実施例2と同様
にして、粘度が450mPa・sであるシリコーン組成
物を調製し、実施例1と同様の物性試験を行った。結果
を表1に併記する。
【0037】[実施例3](A)成分として、式(1)
において、Rをメチル基、R1をビニル基、a=1、n
=157とした粘度が260mPa・sである分子鎖両
末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメ
チルシロキサン100部、(B)成分として、式(2)
において、Rをメチル基、m=8である粘度が5mPa
・sである分子鎖両末端がジメチルシロキシ基で封鎖さ
れたポリジメチルシロキサン6.1部(SiH/SiC
H=CH2:0.6)、(C)成分として分子鎖両末端
がトリメチルシロキシ基で封鎖された粘度が20mPa
・sであるメチルハイドロジェンポリシロキサン2.2
部(SiH/SiCH=CH2:1.2)、更に任意成
分として1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.3
部を加え、均一になるまで撹拌した後、(D)成分とし
て白金とビニルシロキサンとの錯体を上記ジメチルポリ
シロキサンに対して白金換算で100ppmになるよう
に添加し、粘度が195mPa・sであるシリコーン組
成物を調製し、実施例1と同様の物性試験を行った。結
果を表1に併記する。
【0038】[比較例3]実施例3中で、(B)成分は
使用せず、(C)成分の量を3.3部(SiH/SiC
H=CH2:1.8)とした以外は実施例3と同様にし
て粘度が250mPa・sであるシリコーン組成物を調
製し、実施例1と同様の物性試験を行った。結果を表1
に併記する。
【0039】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 83/07 (C08L 83/07 83:05) 83:05) Fターム(参考) 4J002 CP042 CP043 CP131 CP141 DD046 FD156 GF00 GH00 4J040 EK031 EK042 GA01 HA076 HA086 HA136 JA01 KA14 LA06 MA09 MA10 MB03 NA05 NA08 PA30 4L055 AG86 AH38 BE08 EA08 EA14 FA13 FA22 GA43

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記式(1) (R12SiO1/22+a(R2SiO)n(RSiO3/2a (1) (式中、R1はアルケニル基、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種 の一価炭化水素基であり、30≦n≦250、aは0又は1である。) で示され、25℃における粘度が50〜1,000mPa・sである分子鎖末端 にケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部 (B)下記式(2) (HR2SiO1/22(R2SiO)m (2) (式中、Hは水素原子、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種の一価 炭化水素基であり、2≦m≦20である。) で示され、25℃における粘度が2〜30mPa・sである分子鎖末端にケイ素 原子に結合した水素原子を有するジオルガノポリシロキサン 0.5〜15.0重量部 (但し、(A)のアルケニル基量に対する水素原子の量がモル比で0.3〜0. 8の範囲である。) (C)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するオルガ ノハイドロジェンポリシロキサン 0.3〜10.0重量部 (但し、(A)のアルケニル基量に対する水素原子の量がモル比で0.4〜3. 0の範囲である。) (D)触媒量の白金族金属系触媒 を必須成分とし、25℃における粘度が50〜600m
    Pa・sの範囲内であり、有機溶剤を含有しないことを
    特徴とする硬化性シリコーン剥離剤組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物の硬化皮膜が形成
    されてなる剥離紙。
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