JP2009288667A - トナーおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面に外添粒子を固定することにより低温定着でき、耐熱性および耐久性に優れたトナーを提供することにある。
【解決手段】 外添粒子の少なくとも一部がトナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が、0.015Dt<Dad<0.15Dtで表され、前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%は、前記トナー母粒子内に当該外添粒子径の1/4以上が埋没した状態で露出している。
【選択図】なし
【解決手段】 外添粒子の少なくとも一部がトナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が、0.015Dt<Dad<0.15Dtで表され、前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%は、前記トナー母粒子内に当該外添粒子径の1/4以上が埋没した状態で露出している。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に用いられるトナー、特に表面に外添粒子を有するトナーおよびその製造方法に関する。
一般に電子写真法または静電記録法等においては、光導電性感光体または誘電体等よりなる潜像担持体上に形成された静電潜像を可視化してまたは静電潜像を反転現像により可視化して高品質な画像を得ている。一般にこれらの現像法に適用するトナーとしてはバインダーとしての熱可塑性樹脂に着色剤や帯電制御剤としての染料、顔料や、離剥剤としてのワックス、および磁性材料を混合して混練、粉砕、分級を行い平均粒径5〜15μmのトナー粒子としたものが用いられる。そして、一般的にはトナーに流動性を付与したり、クリーニング性を向上させたりするためにシリカや酸化チタン等の無機微粉末が添加される。
一方、複写機、プリンタを問わず省エネルギー化が大きな課題となっていることから、加熱定着方式においても何如に電力消費量を低減するか、換言すれば何如にトナーの定着に必要な最低温度を低下させるかが検討されている。
また、電子写真法、静電印刷法によるコピー機やプリンタ等の市場は、印刷の高速化とマシンの小型化が著しく進んでいる。印刷速度の高速化により、シャープメルトでかつ低温で定着できるトナーが求められている。また、印刷速度に合わせた画像特性、つまり帯電特性の安定化したものでなくてはならない。つまり、複写機やプリンタの用途に限らず低温での定着性に優れ、シャープメルトであり、帯電の安定したトナーが求められているのである。
このように省エネルギーや電子写真プロセス高速化の観点から、トナーの低融点化が進んできているが、低融点化のためにトナーの温度特性を下げるのが一般的である。しかし、トナーの温度特性を下げると、トナーの付着性、粒子強度、保存性など、定着以外のプロセスや加工、輸送等においては弊害となる。このため、トナーの低温化には限界があった。
そこで、これらの問題を解決するために、トナーの母粒子表面に熱、物理安定性の高い粒子を固定する試みがなされている。例えば、特許文献1には、クリーニング不良を防止する目的でトナー母粒子の1/2〜1/20の有機微粒子を結着樹脂の軟化点よりも10℃〜400℃高い熱風中でトナー母粒子に固定させる方法が提案されている。しかしながら、微粒子の固定化方法として熱風を利用して熱処理した場合、トナーに含有させているワックス成分が、トナー表面にしみだし、表面の帯電特性、粉体の流動性が悪化する不具合が発生する。
特許文献2には、0.03〜2.0μmの樹脂微粒子をトナー表面に機械的衝撃力により固定化する方法が提案されている。しかしながら、機械的衝撃による方法であるが、固定状態が明確ではなく固定状態が弱い場合、現像部内で脱落し、帯電性、流動性等の機能が低下する。また固定化の工程における衝撃により、トナー母粒子の破壊による微粒子が発生し、トナー性能が低下するという問題がある。
本発明の課題は、表面に外添粒子を固定することにより低温定着でき、耐熱性および耐久性に優れたトナーを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、トナー母粒子および外添粒子の体積平均粒子径が特定の関係を有し、前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子がその平均粒子径の特定の割合以上前記トナー母粒子に埋没して固定されることにより、低温定着でき、耐熱性および耐久性に優れたトナーを得ることができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のトナーおよびその製造方法は、以下の特徴を有する。
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤とからなるトナー母粒子と、外添粒子とを含む電子写真用等のトナーであって、該外添粒子表面の一部が前記トナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が下記式(1)で表され、
前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%以上は、前記トナー母粒子内に当該外添粒子径の1/4以上が埋没した状態で露出していることを特徴とするトナー。
(2)前記外添粒子が前記トナー母粒子よりも高いガラス転移点を有する有機微粒子であることを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)前記外添粒子の前記トナー母粒子への固定化工程後に、前記トナー粒子の分級工程および無機微粒子混合工程を有する(1)または(2)に記載のトナーの製造方法。
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤とからなるトナー母粒子と、外添粒子とを含む電子写真用等のトナーであって、該外添粒子表面の一部が前記トナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が下記式(1)で表され、
前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%以上は、前記トナー母粒子内に当該外添粒子径の1/4以上が埋没した状態で露出していることを特徴とするトナー。
(2)前記外添粒子が前記トナー母粒子よりも高いガラス転移点を有する有機微粒子であることを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)前記外添粒子の前記トナー母粒子への固定化工程後に、前記トナー粒子の分級工程および無機微粒子混合工程を有する(1)または(2)に記載のトナーの製造方法。
本発明によれば、トナー母粒子表面に、外添粒子、好ましくは上記(2)に記載のようにトナー母粒子より耐熱性が強い有機微粒子を、機械的衝撃力を用いて上記条件を満足するように固定化するので、トナーが外部(現像スリーブ、定着ロール、感光体等)と接触する際にまず外添粒子(有機微粒子等)と接触する状態になるため、トナーの粉体特性を低下させることなく、低温定着に有利な結着樹脂、ワックスを使用することができる。また、外添粒子の埋没状態を規定することで、長期に亘る実機での使用においても性能の低下がなく安定した画像が得られるという効果を有する。
以下に、本発明のトナーについて詳細に説明をする。
(外添粒子)
本発明のトナーは、外添粒子の少なくとも一部が前記トナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が上記式(1)で表され、前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%は該外添粒子径の1/4以上が前記トナー母粒子に埋没した状態で露出している。
(外添粒子)
本発明のトナーは、外添粒子の少なくとも一部が前記トナー母粒子に埋没した状態で固定されており、前記トナー母粒子の体積平均粒子径Dtと前記外添粒子の体積平均粒子径Dadの関係が上記式(1)で表され、前記トナー母粒子表面に存在する前記外添粒子のうち少なくとも50%は該外添粒子径の1/4以上が前記トナー母粒子に埋没した状態で露出している。
前記外添粒子の体積平均粒子径Dadが0.015Dt以下であると、トナー粒子が現像スリーブ、感光体あるいは定着ロール等の外部機器と接触する際、トナー粒子が直接前記外部機器と接触しやすくなるので、外部の熱等の影響を受けやすく、特に低温定着において好ましくない。また耐久時に埋没しやすく耐久性が低下する。一方、Dadが0.15Dtを超えると、帯電特性、流動性が低下し、また定着性が悪くなる。
また、前記トナー母粒子に埋没している外添粒子のうち該外添粒子径の1/4以上が埋没している割合が50%未満であると、トナー粒子が直接前記外部機器と接触しやすくなるので、上記した理由と同様に好ましくない。また、前記外添粒子がトナー粒子に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合が1/4未満であると、トナー粒子表面から剥がれやすくなる。
また、前記トナー母粒子に埋没している外添粒子のうち該外添粒子径の1/4以上が埋没している割合が50%未満であると、トナー粒子が直接前記外部機器と接触しやすくなるので、上記した理由と同様に好ましくない。また、前記外添粒子がトナー粒子に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合が1/4未満であると、トナー粒子表面から剥がれやすくなる。
前記外添粒子は、前記トナー母粒子よりも高いガラス転移点(Tg)を有する有機微粒子であるのが好ましい。好ましくはトナー粒子のガラス転移点より10〜80℃、より好ましくは20〜70℃高いのがよい。このように外添粒子がトナー母粒子よりも高いガラス転移点を有することにより、トナーの耐熱性が向上する。また外添粒子のTgが高すぎる場合には、トナーの定着性能に悪影響を及ぼす。
前記外添粒子をトナー母粒子へ固定化する方法は、公知の攪拌式混合機を用いてトナー粒子表面へ外添粒子を機械的衝撃力によりくい込ませることにより可能である。すなわち、外添粒子とトナー粒子をボールミル、Vブレンダー、ヘンシェルミキサーなどの混合機により混合し、これに機械的衝撃力を与える。機械的衝撃力を与える方法としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流により混合物を加速させ、粒子同士または粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。具体的な装置としてはヘンシェルミキサー[三井三池加工機(株)社製]、ハイブリダイゼーションシステム[(株)奈良機械製作所社製]、Qミキサー[三井鉱山(株)社製]、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)などが挙げられる。
前記攪拌式混合機を用いて外添粒子をトナー粒子表面に固定化する工程において、機械的衝撃力を与えた際、トナー母粒子が、その衝撃力によって粉砕され、トナー微粉が発生する。この微粉は流動性低下、画像劣化等のトナー性能の低下をもたらす原因となる。したがって、本発明においては、外添粒子のトナー粒子表面への固定化工程後に、得られたトナーをエルボージェット、D−S分級機等、既知の分級機により分級することで、固定化工程で発生する微粉、ならびに固定することができなかった外添粒子を除去する。これによりトナー性能の低下を防止することができる。
前記外添粒子がトナー粒子表面へ固定化された状態は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてトナー粒子表面を撮影しその電子顕微鏡写真を拡大して測定することができる。また、埋没して固定化した状態は、トナー粒子に外添粒子が埋没したものをミクロトームにより切断してトナー粒子薄切片を作製し、その断面を透過型電子顕微鏡(TEM)により複数箇所を測定することにより確認することができる。
本発明の外添粒子は、有機微粒子であるのが好ましく、乳化重合法、懸濁重合法等の公知の方法で作製することができる。
前記有機微粒子としては、特に制限されるものではないが、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂等を挙げることができ、またこれらの共重合体を使用することができる。さらにこれらに架橋剤を用いて強度を確保することもできる。
前記有機微粒子としては、特に制限されるものではないが、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、メラミン系樹脂等を挙げることができ、またこれらの共重合体を使用することができる。さらにこれらに架橋剤を用いて強度を確保することもできる。
(トナー)
本発明のトナーは、特に限定されるものでなく、磁性1成分トナーおよび非磁性2成分トナーのいずれを用いてもよい。
本発明のトナー母粒子としては、例えば粉砕法により、結着樹脂中に、着色剤などの種々の添加剤を分散させトナー母粒子を得ることができる。すなわち、トナー母粒子は、前記結着樹脂と各種添加剤とを混合し、押出機等の混練機を用いて、溶融混練した後、これを冷却し、粉砕および分級することによって得られる。上記のトナー母粒子は、体積平均粒子径4〜12μmであるのが好ましく、特に6〜10μmに粒度調整されているのが良い。
本発明のトナーは、特に限定されるものでなく、磁性1成分トナーおよび非磁性2成分トナーのいずれを用いてもよい。
本発明のトナー母粒子としては、例えば粉砕法により、結着樹脂中に、着色剤などの種々の添加剤を分散させトナー母粒子を得ることができる。すなわち、トナー母粒子は、前記結着樹脂と各種添加剤とを混合し、押出機等の混練機を用いて、溶融混練した後、これを冷却し、粉砕および分級することによって得られる。上記のトナー母粒子は、体積平均粒子径4〜12μmであるのが好ましく、特に6〜10μmに粒度調整されているのが良い。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、たとえばスチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、塩素化ポリスチレン、ホリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどを挙げることができ、とくにスチレン系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル系樹脂が好ましい。このうちスチレン系重合体、スチレン−アクリル系重合体としては、スチレンの単独重合体や、当該スチレンと他の単量体との共重合体を挙げることができる。
結着樹脂としては、たとえばスチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、塩素化ポリスチレン、ホリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどを挙げることができ、とくにスチレン系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル系樹脂が好ましい。このうちスチレン系重合体、スチレン−アクリル系重合体としては、スチレンの単独重合体や、当該スチレンと他の単量体との共重合体を挙げることができる。
スチレンと共重合可能な他の単量体としては、例えばp−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロぺニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物類等を挙げることができる。これら共重合モノマーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、スチレンと共重合させることができる。
またポリエステル系樹脂としては、例えば多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とを重縮合させて得られるものなどを用いることができる。このうち多価カルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロへキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸等の2価カルボン酸;n−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等の2価カルボン酸のアルキルもしくはアルケニルエステル;1,2,4−べンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−べンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−へキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロへキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等を挙げることができる。また、これら多価カルボン酸の無水物も使用できる。
一方、多価アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオぺンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ぺンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類の他、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−へキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ぺンタエリスリトール、ジぺンタエリスリトール、トリぺンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ぺンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルべンゼン等のトリオール以上の多価アルコール類を挙げることができる。
一方、多価アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオぺンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ぺンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類の他、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−へキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ぺンタエリスリトール、ジぺンタエリスリトール、トリぺンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ぺンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルべンゼン等のトリオール以上の多価アルコール類を挙げることができる。
結着樹脂のガラス転移点を50〜70℃の範囲内の値とするのが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が、50℃未満となると、得られたトナー同士が融着し、保存安定性が低下する場合があるためである。
一方、かかる結着樹脂のガラス転移点が、70℃を超えると、トナー粒子の定着性が乏しくなる場合があるためである。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
一方、かかる結着樹脂のガラス転移点が、70℃を超えると、トナー粒子の定着性が乏しくなる場合があるためである。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査型熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
(着色剤)
着色剤は、従来公知のものを使用でき、特に限定されず、トナー粒子の色に合わせた各色の着色剤を用いることができる。その好適な例は下記の通りである。
黒色顔料としては、マグネタイト、フェライト粉、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネープルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等が挙げられる。
橙色顔料としては、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
赤色顔料としては、べンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等が挙げられる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等が挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であるのが好ましく、2〜8質量部であるのがさらに好ましい。
着色剤は、従来公知のものを使用でき、特に限定されず、トナー粒子の色に合わせた各色の着色剤を用いることができる。その好適な例は下記の通りである。
黒色顔料としては、マグネタイト、フェライト粉、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等が挙げられる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネープルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等が挙げられる。
橙色顔料としては、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等が挙げられる。
赤色顔料としては、べンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等が挙げられる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等が挙げられる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等が挙げられる。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等が挙げられる。
着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であるのが好ましく、2〜8質量部であるのがさらに好ましい。
(電荷制御剤)
着色剤以外の他の添加剤の代表例としては、電荷制御剤、オフセット防止剤を挙げることができる。
電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電特性を制御するためのもので、トナーの帯電極性に応じて正電荷制御用および/または負電荷制御用の電荷制御剤を用いる。このうち正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理された充填剤等を挙げることができる。
また負電荷制御用の電荷制御剤としては、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック(CI26150)、ボントロンS、スピロンブラック等の油溶性染料;スチレン−スチレン
スルホン酸共重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(たとえばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等を挙げることができる。電荷制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜8質量部であるのがさらに好ましい。
着色剤以外の他の添加剤の代表例としては、電荷制御剤、オフセット防止剤を挙げることができる。
電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電特性を制御するためのもので、トナーの帯電極性に応じて正電荷制御用および/または負電荷制御用の電荷制御剤を用いる。このうち正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理された充填剤等を挙げることができる。
また負電荷制御用の電荷制御剤としては、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック(CI26150)、ボントロンS、スピロンブラック等の油溶性染料;スチレン−スチレン
スルホン酸共重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(たとえばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等を挙げることができる。電荷制御剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜8質量部であるのがさらに好ましい。
(オフセット防止剤)
オフセット防止剤は、トナーにオフセット防止効果を付与するために配合する。オフセット防止剤としては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等を挙げることができる。中でも、重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適当である。オフセット防止剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜8質量部であるのがさらに好ましい。その他、安定剤等の種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
オフセット防止剤は、トナーにオフセット防止効果を付与するために配合する。オフセット防止剤としては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等を挙げることができる。中でも、重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適当である。オフセット防止剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜8質量部であるのがさらに好ましい。その他、安定剤等の種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
(ワックス)
本発明のトナーにおいて、定着性助剤、ホットオフセット性改良剤としてワックスを用いることも可能である。ワックスとしては、特に制限されるものではない。例えば、合成ポリエチレンワックス、合成ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス、石炭及び天然ガス等からフィッシャー・トロプシュ法により作製されるフィッシャー・トロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、エステル系ワックス、テフロン(登録商標)系ワックス等が挙げられる。また、これらワックスを併用しても構わない。
本発明のトナーにおいて、定着性助剤、ホットオフセット性改良剤としてワックスを用いることも可能である。ワックスとしては、特に制限されるものではない。例えば、合成ポリエチレンワックス、合成ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス、モンタンワックス等の鉱物系ワックス、石炭及び天然ガス等からフィッシャー・トロプシュ法により作製されるフィッシャー・トロプシュワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、エステル系ワックス、テフロン(登録商標)系ワックス等が挙げられる。また、これらワックスを併用しても構わない。
前記ワックスのDSCにおける融点Wmpとした時、80≦Wmp≦120を満たすことが好ましい。80未満ではトナーの見かけのガラス転移温度を大きく下げてしまい、ブロッキング性を悪化させてしまう。120より大きくなると、樹脂の低溶融粘度化が鈍くなり、定着性不良を招いてしまう。
前記ワックスの添加量はトナー中に1〜5質量%の範囲内で使用することが好ましい。1質量%未満では、ワックスのトナーへの低溶融化の効果が薄れてしまい、定着不良を招く。5質量%を超えると、トナー中におけるワックスが単独で存在している確率が高くなり、感光体への汚染、すなわちドラムフィルミングを発生させたり、また、帯電量分布を大きく乱していまい、画像濃度低下、カブリ発生などの画像欠陥を引き起こしてしまう。
(外添剤)
本発明のトナーは、トナーに流動性、保存安定性を維持させるために、前記外添粒子と併用して、外添剤としてコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、マグネタイト、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン等の無機微粒子でトナー粒子表面を処理することができる。
本発明のトナーは、トナーに流動性、保存安定性を維持させるために、前記外添粒子と併用して、外添剤としてコロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、マグネタイト、チタン酸ストロンチウム、酸化チタン等の無機微粒子でトナー粒子表面を処理することができる。
(磁性粉体)
本発明のトナーは、公知の磁性粉体をトナー中に分散させ磁性トナーとして用いることができる。前記磁性粉体として、フェライト、マグネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、または二酸化クロム等を挙げることができる。これらの磁性粉体は平均粒子径が0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲内の微粉末の形でトナーの結着樹脂中に均一に分散される。また、磁性粉体は、上記金属単体であってもよく、あるいは上記金属にチタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で表面処理を施したものでもよい。
磁性粉体は、トナー中に35〜60質量%含有されるのが好適であり、好ましくは、40〜60質量%である。60質量%を超えると画像濃度が低くなり、また、定着性が極度に低下する傾向がある。35質量%未満では、カブリが悪化し、画像欠陥を引き起こす。
本発明のトナーは、公知の磁性粉体をトナー中に分散させ磁性トナーとして用いることができる。前記磁性粉体として、フェライト、マグネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、または二酸化クロム等を挙げることができる。これらの磁性粉体は平均粒子径が0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲内の微粉末の形でトナーの結着樹脂中に均一に分散される。また、磁性粉体は、上記金属単体であってもよく、あるいは上記金属にチタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で表面処理を施したものでもよい。
磁性粉体は、トナー中に35〜60質量%含有されるのが好適であり、好ましくは、40〜60質量%である。60質量%を超えると画像濃度が低くなり、また、定着性が極度に低下する傾向がある。35質量%未満では、カブリが悪化し、画像欠陥を引き起こす。
さらに、本発明のトナーは、フェライトキャリア等の現像剤キャリアと混合して二成分現像剤としてもよく、また、単独で一成分現像剤とするなど適宜の方法で使用できる。フルカラー用トナーとして使用することも可能である。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明にかかる電子写真用トナーをさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
(トナーの製造例)
結着樹脂(スチレンアクリル樹脂、Tg50℃:藤倉化成社製)49質量部に、磁性粉(796kA/m,印加時に保持力5.0kA/m、飽和磁化82Am2/kg、残留磁化11Am2/kgであり、個数平均粒径0.25μmであるもの:戸田工業製)45質量部、離型剤としてのワックス(サゾールワックスH1:サゾール社製)3質量部、正電荷制御剤として4級アンモニウム塩(ボントロンP−51:オリエント化学社製)3質量部を、ヘンシェルミキサー[三井三池加工機(株)社製]にて混合した後、2軸押出機にて溶融混練したのち冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕した。機械式粉砕機にてさらに微粉砕したものを気流式分級機により分級し、体積平均粒径7.0μmの磁性トナー粒子を得た。
(トナーの製造例)
結着樹脂(スチレンアクリル樹脂、Tg50℃:藤倉化成社製)49質量部に、磁性粉(796kA/m,印加時に保持力5.0kA/m、飽和磁化82Am2/kg、残留磁化11Am2/kgであり、個数平均粒径0.25μmであるもの:戸田工業製)45質量部、離型剤としてのワックス(サゾールワックスH1:サゾール社製)3質量部、正電荷制御剤として4級アンモニウム塩(ボントロンP−51:オリエント化学社製)3質量部を、ヘンシェルミキサー[三井三池加工機(株)社製]にて混合した後、2軸押出機にて溶融混練したのち冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕した。機械式粉砕機にてさらに微粉砕したものを気流式分級機により分級し、体積平均粒径7.0μmの磁性トナー粒子を得た。
上記で得られたトナー粒子100質量部と外添粒子[メタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸n−ブチル(nBA)の共重合体;平均粒子径0.13μm、Tg92℃;日本ペイント社製]2質量部をヘンシェルミキサーに投入し4800rpmで12分間混合し固定化した後、エルボージェット分級機で微粉除去を行なった。
その後、ヘンシェルミキサーに上記で得られたトナー粒子100質量部を再度投入し、シリカ(HDK-2050:ワッカー社製)を0.7質量部、およびチタネートカップリング剤で表面処理した酸化チタン(0.25μm、ルチル型:石原産業社製)を0.7質量部投入し、4800rpmで1分間混合しトナー粒子を得た。
なお、トナー粒子表面に埋没した外添粒子の数の割合(%)は、トナーサンプルの表面を走査型電子顕微鏡(JEOL社製 JSM-880)により1万倍に拡大し、100個の外添粒子を目視により測定して算出した。また、外添粒子のトナー粒子に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合は、トナーサンプルのミクロトーム切片を透過型電子顕微鏡(JEOL社製JEM-2100)により測定し、埋没している30個の外添粒子についてトナー粒子内に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合を算出し、その平均から求めた。また、トナー粒子および外添微粒子の体積平均粒径は、上記走査型電子顕微鏡による拡大写真を必要に応じてさらに拡大して行い、それぞれの粒子について100個以上の粒子を定規、ノギス等を用い、その個数平均粒径を測定した。
その後、ヘンシェルミキサーに上記で得られたトナー粒子100質量部を再度投入し、シリカ(HDK-2050:ワッカー社製)を0.7質量部、およびチタネートカップリング剤で表面処理した酸化チタン(0.25μm、ルチル型:石原産業社製)を0.7質量部投入し、4800rpmで1分間混合しトナー粒子を得た。
なお、トナー粒子表面に埋没した外添粒子の数の割合(%)は、トナーサンプルの表面を走査型電子顕微鏡(JEOL社製 JSM-880)により1万倍に拡大し、100個の外添粒子を目視により測定して算出した。また、外添粒子のトナー粒子に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合は、トナーサンプルのミクロトーム切片を透過型電子顕微鏡(JEOL社製JEM-2100)により測定し、埋没している30個の外添粒子についてトナー粒子内に埋没した外添粒子の粒子径に対する割合を算出し、その平均から求めた。また、トナー粒子および外添微粒子の体積平均粒径は、上記走査型電子顕微鏡による拡大写真を必要に応じてさらに拡大して行い、それぞれの粒子について100個以上の粒子を定規、ノギス等を用い、その個数平均粒径を測定した。
[実施例2〜4、比較例1〜4]
外添粒子の、組成、粒子径、ガラス転移点(Tg)、およびヘンシェルミキサーによる処理時間を表1に示す組合せに代えた他は、実施例1と同様にして実施例2〜4、比較例1〜4のトナー粒子を作製した。
なお、表1中、メタクリル酸メチル−メタクリル酸(MMA−MAA)およびスチレン−メタクリル酸メチル(St−MMA)はそれぞれ日本ペイント社製の共重合体である。
外添粒子の、組成、粒子径、ガラス転移点(Tg)、およびヘンシェルミキサーによる処理時間を表1に示す組合せに代えた他は、実施例1と同様にして実施例2〜4、比較例1〜4のトナー粒子を作製した。
なお、表1中、メタクリル酸メチル−メタクリル酸(MMA−MAA)およびスチレン−メタクリル酸メチル(St−MMA)はそれぞれ日本ペイント社製の共重合体である。
(評価試験および評価方法)
前記作製した実施例1〜4、比較例1〜4のトナーのいずれかを京セラミタ社製評価機(FS−4000DN)に搭載して、印字濃度0.36%で、10,000枚出力し、画像濃度、カブリ、および耐熱性の評価を行った。
これらの評価は、連続印字テスト(テスト1)および間欠印字テスト(テスト2)について行い、それらの結果を表2に示した。なお、間欠印字テストでは、1枚ずつ出力し、プリンタの駆動が完全に停止してから次のプリントを行なった。
前記作製した実施例1〜4、比較例1〜4のトナーのいずれかを京セラミタ社製評価機(FS−4000DN)に搭載して、印字濃度0.36%で、10,000枚出力し、画像濃度、カブリ、および耐熱性の評価を行った。
これらの評価は、連続印字テスト(テスト1)および間欠印字テスト(テスト2)について行い、それらの結果を表2に示した。なお、間欠印字テストでは、1枚ずつ出力し、プリンタの駆動が完全に停止してから次のプリントを行なった。
評価方法および評価基準は、以下の通りである。
(1)画像濃度(ID)
フルカラーソリッド画像をマクベス反射濃度計〔グレタグ・マクベス社製:RD914〕を用いて測定した。評価基準は、画像濃度が1.30以上のものを合格、1.30未満のものを不合格、とした。
○:ID 1.30以上
△:ID 1.20以上1.30未満
×:ID 1.20未満
(2)カブリ(FD)
フルカラーソリッド画像を反射濃度計〔東京電飾社製:TC−6D〕を用いて測定した。評価基準は、カブリ濃度が0.010以下のものを合格、0.010を超えるものを不合格、とした。
○:FD 0.010以下
△:FD 0.011以上0.020未満
×:FD 0.020以上
(3)耐熱性テスト
表2に示す各温度設定のオーブンにサンプルトナーを100時間投入し、トナーのブロッキング状態を目視により測定した。評価基準は下記の通りである。なお、実験に使用した上記評価機では、耐熱性が55℃において実機内、輸送保管で問題のない事が確認できている。
○:ブロッキングなし
△:指で軽く押してほぐれるブロッキング
×:強固なブロッキング
(1)画像濃度(ID)
フルカラーソリッド画像をマクベス反射濃度計〔グレタグ・マクベス社製:RD914〕を用いて測定した。評価基準は、画像濃度が1.30以上のものを合格、1.30未満のものを不合格、とした。
○:ID 1.30以上
△:ID 1.20以上1.30未満
×:ID 1.20未満
(2)カブリ(FD)
フルカラーソリッド画像を反射濃度計〔東京電飾社製:TC−6D〕を用いて測定した。評価基準は、カブリ濃度が0.010以下のものを合格、0.010を超えるものを不合格、とした。
○:FD 0.010以下
△:FD 0.011以上0.020未満
×:FD 0.020以上
(3)耐熱性テスト
表2に示す各温度設定のオーブンにサンプルトナーを100時間投入し、トナーのブロッキング状態を目視により測定した。評価基準は下記の通りである。なお、実験に使用した上記評価機では、耐熱性が55℃において実機内、輸送保管で問題のない事が確認できている。
○:ブロッキングなし
△:指で軽く押してほぐれるブロッキング
×:強固なブロッキング
表2に示すように、本発明の範囲内の実施例1〜4では、いずれも良好な画像濃度、カブリ、および耐熱性が得られ、また耐久性に優れたトナーが得られることがわかった。
これに対し、外添粒子がトナー粒子に埋没していない場合、耐熱性が低く、画像濃度およびカブリにおいて耐久劣化が認められた(比較例1)。Tgが低い外添粒子を用いた場合、耐熱性が低く、初期から画像濃度およびカブリが不良であった(比較例2)。外添粒子の粒子径が小さすぎると、固定化の効果が得られず、画像濃度およびカブリにおいて初期は良好であったが、耐久劣化が認められた(比較例3)。本発明にかかる外添粒子を用いない場合、耐熱性は不良で、画像濃度およびカブリにおいても初期から不良であった(比較例4)。
これに対し、外添粒子がトナー粒子に埋没していない場合、耐熱性が低く、画像濃度およびカブリにおいて耐久劣化が認められた(比較例1)。Tgが低い外添粒子を用いた場合、耐熱性が低く、初期から画像濃度およびカブリが不良であった(比較例2)。外添粒子の粒子径が小さすぎると、固定化の効果が得られず、画像濃度およびカブリにおいて初期は良好であったが、耐久劣化が認められた(比較例3)。本発明にかかる外添粒子を用いない場合、耐熱性は不良で、画像濃度およびカブリにおいても初期から不良であった(比較例4)。
Claims (3)
- 前記外添粒子が前記トナー母粒子よりも高いガラス転移点を有する有機微粒子であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記外添粒子の前記トナー母粒子への固定化工程後に、前記トナー粒子の分級工程および無機微粒子混合工程を有する請求項1または2記載のトナーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008143006A JP2009288667A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | トナーおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008143006A JP2009288667A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | トナーおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2009288667A true JP2009288667A (ja) | 2009-12-10 |
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JP2008143006A Pending JP2009288667A (ja) | 2008-05-30 | 2008-05-30 | トナーおよびその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012008555A (ja) * | 2010-05-24 | 2012-01-12 | Ricoh Co Ltd | 静電荷像現像用トナー、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
-
2008
- 2008-05-30 JP JP2008143006A patent/JP2009288667A/ja active Pending
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