JP2009286863A - 接着剤用硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加水分解性シリル基を含有するオキシアルキレン系重合体、並びに、(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの少なくともどちらかの単量体を5〜30重量部、その他の単量体を95〜70重量部の割合で共重合して得られた、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量が2000未満である(メタ)アクリル系共重合体、を使用する。該共重合体は、高温連続重合で製造することが好ましい。
【選択図】なし
Description
近年、タイルやパネルなどの金属系や窯業系の外壁材が多用されるようになり、外壁のムーブメントに追従することができる弾性接着剤が求められている。
また、タイルやパネルの接合には、接着剤自身が露出することがあるため、外壁材との接着性のみならず、長期にわたり性能を維持する耐侯性、耐変色性が重要であり、これまでにも様々な検討がなされている。
[1](A)成分 加水分解性シリル基を含有するオキシアルキレン系重合体、(B)成分 (ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの少なくともどちらかの単量体(b1)を5〜30重量部、その他の単量体を95〜70重量部の割合で共重合して得られた、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量が2000未満である(メタ)アクリル系共重合体、を含有することを特徴とする接着剤用硬化性組成物。
[2](A)成分と(B)成分の重量比が、合計量100重量部に対し(A)成分/(B)成分が80〜35/20〜65である[1]に記載の接着剤用硬化性組成物。
[3](B)成分のその他の単量体が、炭素数1〜20のいずれかであって分岐してもよいアルキル基を有する1種以上の(メタ)アクリレート単量体(b2)である[1]又は[2]に記載の接着剤用硬化性組成物。
[4](B)成分の(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの単量体に含まれるオキシアルキレン繰返し単位が5以上である[1]〜[3]のいずれか一に記載の硬化性組成物。
[5](B)成分がメルカプタンを使用しないで、170〜300℃の高温連続重合により得られたものであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
[6](B)成分のその他単量体が、炭素数1〜20のいずれかであって分岐してもよいアルキル基を有する1種以上の(メタ)アクリレート(b2)以外に、官能基を有する単量体(b3)を含んでもよく、硬化性組成物を100重量部としたときに、(B)成分の単量体における(b3)が0〜25重量部である[1]〜[5]のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
[7](A‘)成分として、加水分解性シリル基を含有する(メタ)アクリル系共重合体を、(A)成分中に含有してもよく、(A)成分100重量部中に占める(A’)成分の割合が0〜200重量部である[1]〜[6]のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
[8](A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、(C)成分として充填剤を20〜300重量部含有し、該充填剤が重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムであって、重質炭酸カルシウム/軽質炭酸カルシウムの比率(重量比)が50/50〜0/100であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
[9](B)成分の官能基を有する単量体(b3)の官能基が水酸基又は加水分解性シリル基である[6]〜[8]いずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
[10](A‘)成分が160〜230℃の高温連続重合により得られたものであることを特徴とする[7]〜[9]のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
である。
本発明で使用される加水分解性シリル基を含有するオキシアルキレン系重合体としては、一般には変成シリコーン系重合体と呼ばれるものが知られており、代表的な変成シリコーン系重合体は、ポリオキシアルキレンの分子末端に加水分解性シリル基を有するという構造の重合体である。
該重合体の骨格となるポリオキシアルキレンとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンおよびポリオキシブチレン等が挙げられ、好ましくはポリオキシプロピレンである。該重合体の好ましい数平均分子量は1000〜20000であり、さらに好ましくは2000〜15000である。また、該重合体の好ましいガラス転移温度は、−100℃〜0℃である。
該重合体は、市販品を使用してもよく、市販品としては(株)カネカ製の商品名MSポリマー及びサイリル、または旭硝子(株)製の商品名エクセスター等がある。
(A’)成分の具体例としては、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量が3000以上1000000以下であって、加水分解性シリル基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体が好ましい。
かかる(メタ)アクリル酸エステル重合体は、通常のラジカル溶液重合によって製造することができるほか、高温連続重合によっても製造することができる。
高温連続重合における、重合条件としては、温度が160〜230℃であるのが好ましい。
メルカプタンのような連鎖移動剤を使用せず、安定した品質を得られる点から高温連続重合を採用するのが好ましく、高温連続重合法としては、特開昭57−502171号、同59−6207号、同60−215007号等に開示された公知の方法に従えば良い。
本発明における(B)成分としては、(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの少なくともどちらかの単量体(b1)、その他の単量体(b2)を共重合して得られた(メタ)アクリル系共重合体である。
(b1)の(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとしては、一般式〔−(R−O)n−、式中のRは炭素数1〜4であるアルキレン基を示す。〕で表されるポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイドの一種以上を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、具体的には、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが例示される。
本発明の接着剤が作業性に優れ、かつ耐候性が良好である点から、(ポリ)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
具体的な商品名としては、日本油脂(株)製のブレンマ−APシリーズ、AEPシリーズ、PEPシリーズ、PETシリーズを挙げることができる。
耐候性と作業性及び耐変色性の点から(ポリ)オキシエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
具体的な商品名としては、日本油脂(株)製のブレンマ−PMEシリーズ、AMEシリーズ、AEEシリーズを挙げることができる。
かかる単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸セカンダリーブチル、(メタ)アクリル酸ターシャリーブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル及び(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル及び(メタ)アクリル酸トリシクロデシニル等の(メタ)アクリル酸脂環式アルキルエステル;(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル等の(メタ)アクリル酸ハロゲン化アルキルエステル等が例示される。
接着剤として使用する場合の作業性の点から、炭素数1〜8のアルキル基含有(メタ)アクリレートが好ましく、メチル(メタ)アクリレート(本発明では(メタ)アクリル酸メチルともいうこともある)、ブチル(メタ)アクリレート(本発明では(メタ)アクリル酸ブチルともいうこともある)、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート(本発明では(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルともいうこともある)の1種以上を使用するのが、よりが好ましい。
該共重合体のゲルパーミエーション(GPC)によるポリスチレン換算の数平均分子量は2000未満である。2000以上では(A)成分との相溶性が低下して好ましくない。また、該数平均分子量は500以上であることが好ましい。500未満では揮発分が多く悪臭、ブリードアウトの原因となる。
水酸基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン付加反応物等が例示される。
加水分解性シリル基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸トリエトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸メチルジメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸メチルジエトキシシリルプロピル等が例示される。
官能基を有する単量体(b3)の使用量は、(b2)単量体の0〜25重量部を置換する量であり、かかる場合は、官能基を含有する単量体の使用量に見合う量の他の単量体(b2)を削減することになる。
すなわち、硬化性組成物を100重量部としたときに、(B)成分の単量体における(b3)が0〜25重量部になる。
本発明の(B)成分の製造は、有機溶媒中で行う溶液重合、無溶剤で行う塊状重合、水媒体中で行う懸濁重合や乳化重合を用いることができるが、好ましくは、メルカプタンを使用せずに、170〜300℃の温度連続重合によって製造する。より好ましくは200〜280℃、更に好ましくは220〜270℃である。反応温度が170℃未満であるとGPCによるポリスチレン換算の数平均分子量が2000未満である共重合体を得るためには多量の開始剤又は有機溶媒を必要とし、これら不純物の含有により組成物の耐候性が低下するため好ましくない。一方、300℃以上であると分解反応が発生し得られる共重合体が着色するため好ましくない。圧力は反応温度と使用する単量体混合物、溶媒の沸点に依存するもので、反応に影響を及ぼさないが前記反応温度を維持できる圧力であればよい。単量体混合物の滞留時間は1〜60分が好ましい。滞留時間が1分に満たない場合は単量体が充分に反応しない恐れがあり、滞留時間が60分をこれる場合は生産性が低下し好ましくない。より好ましい滞留時間は2〜40分である。
かかる重合方法は、上記の温度であれば、重合開始剤を用いる必要がないか、又は重合開始剤を用いる場合でも少量の使用で目的の分子量の共重合体が得られるため、熱や光によりラジカル種を発生する場合のような不純物をほとんど含有しない純度の高い重合体が得られる。また、温度の調節により分子量の調節が可能となるため、メルカプタンのような連鎖移動剤は必要としない。これらのため、組成物をより耐候性に優れたものとすることができる。また、連続重合であるため重合の暴走がなく、安全な製造方法といえる。
本発明においては、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、(C)成分として充填剤を20〜300重量部含有させる。
該充填剤としては、重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムが好ましく、重質炭酸カルシウム/軽質炭酸カルシウムの重量比が50/50〜0/100である。
重質炭酸カルシウムとしては、平均粒径1.0〜5.0μm程度の炭酸カルシウムであり、軽質炭酸カルシウムとしては、平均粒径0.02〜2.0μm程度の炭酸カルシウムである。具体的には丸尾カルシウム株式会社、白石工業株式会社、白石カルシウム株式会社等で販売されているものを使用すればよい。
具体的には、シリカ、珪酸類、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、カーボンブラック、クレー、タルク、ベントナイト、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、亜鉛華、シラスバルーン、石綿、ガラス繊維、フィラメントなどが例示される。
強度を上げる場合には、シリカ、珪酸類、カーボンブラック、クレー、亜鉛華などが好適であり、弾性を重視する場合には酸化チタン、炭酸マグネシウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛、およびシラスバルーンなどが好適である。
本発明の(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0〜20質量部の範囲で添加することが好ましい。
かかるエポキシ樹脂としては、例えば、エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、石油樹脂などのごとき不飽和重合体のエポキシ化物、グリシジル(メタ)アクリレート共重合体などが例示されるが、これらに限定されるものではなく、一般に使用されているエポキシ樹脂が使用されうる。これらのエポキシ樹脂のうちではとくにエポキシ基を少なくとも分子中に2個含有するものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次元的網目をつくりやすいなどの点から好ましい。これらの中でもビスフェノールA型エポキシ樹脂類またはノボラック型エポキシ樹脂などがより好ましい。
本発明の全重合体100質量部に対し、0〜20質量部の範囲で添加することが好ましい。
また、有機酸塩系として、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ステアリン酸錫、フェルザチック酸スズなどが例示される。
その他にも、有機カルボン酸、有機スルホン酸、酸性リン酸エステルも使用することができる。
オイルジャケットを備えた容量1000mlの加圧式攪拌槽型反応器の温度を200℃に保った。次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、アクリル酸n−ブチル(以下、BAという。)を85.0重量部(以下、重量部を単に「部」という)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(n=5)15.0部、メチルエチルケトン(以下、MEKという)10部、重合開始剤としてジターシャリーブチルパーオキサイドを1.0部からなる単量体混合物を、一定の供給速度(48g/分、滞留時間:12分)で原料タンクから反応器に連続供給を開始し、単量体混合物の供給量に相当する反応液を出口から連続的に抜き出した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められたが、オイルジャケット温度を制御することにより、反応温度を248〜252℃、圧力1.5MPaに保持した。
単量体混合物の供給開始から温度が安定した時点を、反応液の採取開始点とし、これから25分間反応を継続した結果、1.2kgの単量体混合液を供給し、1.2kgの反応液を回収した。その後反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離して濃縮液を得た。溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下、GPCという。)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(以下、Mnという。)は1270、重量平均分子量(以下、Mwという。)は2110であった。反応により得た共重合体を「重合体1」として、表1にまとめて示した。
表1に示した条件に変更した以外は合成例1と同様に重合および処理を行い、共重合体を合成した。得られた重合体をそれぞれ「重合体2〜9,11〜13」という。これらの結果を合わせて表1に示した。
なお、表1において、HEMAとは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、HEAとは2−ヒドロキシエチルアクリレートをいう。
単量体混合物をアクリル酸2−エチルヘキシル(以下、HAという。)57部、メチルメタクリレート(以下、MMAという。)20部、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(n=5)を20部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MSiという)を3部、オルト酢酸メチル(以下、MOAという)10部、メチルエチルケトン(以下、MEKという)を6.5部、重合開始剤としてジターシャリーヘキシルパーオキサイドを1.0部に変更し、反応温度を232〜235℃にした以外は合成例1と同様に重合および処理を行い、共重合体を合成した。Mnは1400、Mwは2510であった。反応により得た共重合体を「重合体10」といい、表1にまとめて示した。
滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機の付いた3リットルフラスコに、溶剤としてMEK500重量部を仕込み、窒素置換しながら80℃まで昇温した。温度が一定になったことを確認後、アクリル酸2−エチルヘキシル(以下、HAという。)700重量部、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(n=5)300重両部、ドデシルメルカプタンを181重量部、MEK200重両部、およびアゾビスイソブチロニトリル30重両部の混合物を4時間かけて滴下した。更に1時間攪拌後重合を停止して、MEKを留去後に液状の共重合体を1070重量部得た。Mn=2300、Mw=3750であった。反応により得た共重合体を「重合体14」という。
単量体混合物をメタクリル酸ブチル(以下、BMAという。)を5部、メタクリル酸メチル(以下、MMAという)を5部、アクリル酸ブチル(以下、BAという)を44部、HAを42.5部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、MSiという)を3.5部、イソプロピルアルコール(以下、IPAという)6部、オルト酢酸メチル(以下、MOAという)4部、メチルエチルケトン(以下、MEKという)を8部、重合開始剤としてジターシャリーヘキシルパーオキサイドを0.1部に変更し、反応温度を197〜199℃にして重合をおこなった。得られた共重合体のMnは3600、Mwは11000であった。また、重合体1分子あたりの加水分解性シリル基の数は0.5個であった。反応により得た共重合体を「重合体A」という。
滴下ロート、窒素導入管、温度計、攪拌機の付いた1リットルフラスコに、溶剤としてトルエン400重量部、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(MDSi)を3.0重量部を仕込み、窒素置換しながら90℃まで昇温した。温度が一定になったことを確認後、BA100.0重量部、HA97.5重量部、MMA50.0重量部、MDSi2.5重量部、およびアゾビスイソブチロニトリルの混合物を5時間かけて滴下した。更に3時間攪拌後重合を停止して、トルエンを留去後に液状の共重合体を224重量部得た。この共重合体の組成は、BA/HA/MMA/MDSi=39/39/20/2であり、Mn=3900、Mw=10200であった。また、重合体1分子あたりの加水分解性シリル基の数は0.5個であった。反応により得た共重合体を「重合体B」という。
実施例の配合を表2及び表3、比較例の配合を表4に示した。なお表中の「部」は「重量部」である。
加水分解性シリル基を有するポリオキシアルキレン重合体としては、ES−S2420(旭硝子株式会社製)を用いた。
これらの配合物につき以下の評価を実施した。評価結果を配合とともに表2〜表4に示した。
接着剤配合物を塗布する際の作業性(塗布しやすさ)を次の判定基準で評価した。
・ :良好、△:やや悪い、×:大変悪い
<接着性>
上記配合物についてJIS A5557「外装タイル張り用有機系接着剤」に基づき試験片を作成し接着強さを測定した。同様に破壊状態を目視で観察し凝集破壊率(%)を求めた。
<引張り試験>
上記配合物について厚さ2mmで塗布し、23℃、50%RHの条件下で1週間養生して硬化シートを作成した。得られた硬化物より引張り試験用ダンベル(JIS K 6251 3号型)を作成し、引張り試験機(東洋精機製、テンシロン200)により破断強度(表中のTs)、破断伸び(表中のEl)を測定した。
<耐候性試験>
上記配合物について厚さ0.4mmで塗布し、23℃、50%RHの条件下で1週間養生して硬化シートを作製した。メタリングウェザーメーター(DAIPLA METAL WEATHER KU-R5NCI-A、ダイプラ・ウィンテス製)で促進耐候性試験を行い、外観変化を観察し異常が発生した時間を記録した。
・ :変化無し △:浅いクラックが発生 ×:基材に至る深いクラック発生
<耐変色性>
モルタル板に上記配合物について厚さ5mmで塗布し、JIS A 5209に規定する外装モザイクタイルを接着し、23℃、50%RHの条件下で1週間養生してテストピースを作製した。傾斜角45度の屋外暴露台にて暴露試験を行い、試験前後の外装モザイクタイル色調からΔEを求めた。
Claims (10)
- (A)成分 加水分解性シリル基を含有するオキシアルキレン系重合体、
(B)成分 (ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの少なくともどちらかの単量体(b1)を5〜30重量部、その他の単量体を95〜70重量部の割合で共重合して得られた、GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量が2000未満である(メタ)アクリル系共重合体、
を含有することを特徴とする接着剤用硬化性組成物。 - (A)成分と(B)成分の重量比が、合計量100重量部に対し(A)成分/(B)成分が80〜35/20〜65である請求項1に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (B)成分のその他の単量体が、炭素数1〜20のいずれかであって分岐してもよいアルキル基を有する1種以上の(メタ)アクリレート単量体(b2)である請求項1又は2に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (B)成分の(ポリ)オキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート及び(ポリ)オキシアルキレングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリレートの単量体に含まれるオキシアルキレン繰返し単位が5以上である請求項1〜3のいずれか一に記載の硬化性組成物。
- (B)成分がメルカプタンを使用しないで、170〜300℃の高温連続重合により得られたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (B)成分のその他単量体が、炭素数1〜20のいずれかであって分岐してもよいアルキル基を有する1種以上の(メタ)アクリレート(b2)以外に、官能基を有する単量体(b3)を含んでもよく、硬化性組成物を100重量部としたときに、(B)成分の単量体における(b3)が0〜25重量部である請求項1〜5のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (A’)成分として、加水分解性シリル基を含有する(メタ)アクリル系共重合体を、(A)成分中に含有してもよく、(A)成分100重量部中に占める(A’)成分の割合が0〜200重量部である請求項1〜6のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、(C)成分として充填剤を20〜300重量部含有し、該充填剤が重質炭酸カルシウムと軽質炭酸カルシウムであって、重質炭酸カルシウム/軽質炭酸カルシウムの比率(重量比)が50/50〜0/100であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (B)成分の官能基を有する単量体(B2)の官能基が水酸基又は加水分解性シリル基である請求項6〜8いずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
- (A‘)成分が160〜230℃の高温連続重合により得られたものであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一に記載の接着剤用硬化性組成物。
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