JP2015025689A - 放射線遮蔽材の接合方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放射線遮蔽能を有する放射線遮蔽材を、放射線遮蔽能を有する接着剤組成物及び/又はシーリング材で接合する放射線遮蔽材の接合方法であって、前記放射線遮蔽材が、硫酸バリウムを50質量%以上配合するコンクリート材であり、前記接着剤組成物及びシーリング材が、(A)1分子中に平均して0.5個以上の架橋性シリル基を含有し且つ主鎖がポリシロキサンでない液状有機重合体、及び(B)放射線遮蔽物質として硫酸バリウム50質量%以上、を含有するようにした。
【選択図】なし
Description
キル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基またはR1 3SiO−(R1は、前記と同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。dは0、1、2または3を、eは0、1または2を、それぞれ示す。またp個の下記一般式(2)におけるeは同一である必要はない。pは0〜19の整数を示す。但し、d+(eの和)≧1を満足するものとする。
考慮し、十分な硬化速度を有する組成物を得るには、前記式(3)においてdは2以上が好ましく、3がより好ましい。
シル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基や、R1 3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基等があげられる。これらの中ではメチル基が好ましい。
ルジエトキシシリル基等のジアルコキシシリル基[−SiR1(OR)2]が挙げられ、反応性が高いことにより、トリアルコキシシリル基[−Si(OR)3]が好適であり、ト
リメトキシシリル基がより好適である。ここでRはメチル基やエチル基のようなアルキル基である。
前記(A)の主鎖骨格としては、具体的には、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシプロピレン−ポリオキシブチレン共重合体等のポリオキシアルキレン系重合体;エチレン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等との共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、イソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリルおよび/またはスチレン等との共重合体、ポリブタジエン、イソプレンあるいはブタジエンとアクリロニトリル及びスチレン等との共重合体、これらのポリオレフィン系重合体に水素添加して得られる水添ポリオレフィン系重合体等の炭化水素系重合体;アジピン酸等の2塩基酸とグリコールとの縮合、または、ラクトン類の開環重合で得られるポリエステル系重合体;エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のモノマーをラジカル重合して得られる(メタ)アクリル酸エステル系重合体;(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン等のモノマーをラジカル重合して得られるビニル系重合体;前記有機重合体中でのビニルモノマーを重合して得られるグラフト重合体;ポリサルファイド系重合体;ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン6・6、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイ
ロン6・10、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有する共重合ナイロン等のポリアミド系重合体;たとえばビスフェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造されるポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体等が例示される。
−R2−O−・・・(4)
前記一般式(4)中、R2は炭素数1〜14の直鎖状もしくは分岐アルキレン基であり
、炭素数1〜14の、さらには2〜4の、直鎖状もしくは分岐アルキレン基が好ましい。
−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(C2H5)O−、−CH2C(CH3)2O−、−CH2CH2CH2CH2O−
等が挙げられる。ポリオキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、1種類だけの繰り返し単位からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。
等の官能基を有する有機重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および不飽和基を有する有機化合物を反応させ、不飽和基を含有するポリオキシアルキレン系重合体を得ることができる。
ことにより容易に製造することが可能であり、分子量500〜100,000程度を、分子量分布1.5以下で重合でき、分子末端に各種官能基を導入できることが知られている。
らに限定されるものではない。
ーフルオロヘキサデシルエチル等のフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル系モノマー等が挙げられる。
原子移動ラジカル重合において用いられる(メタ)アクリル系モノマーやビニル系モノマーとしては特に制約はなく、例示した(メタ)アクリル系モノマーやビニル系モノマーをすべて好適に用いることができる。
数平均分子量が500未満では、硬化物の伸び特性の点で不都合な傾向があり、100,000を越えると、高粘度となる為に作業性の点で不都合な傾向がある。また、(A)重合体の数平均分子量は、500以上、特に1,000〜30,000で分子量分布の狭いものが、硬化前の粘度が低いので取り扱い易く、硬化後の強度、伸び、モジュラス等の物性が好適である。また、数平均分子量を該範囲とすることにより、他の有機重合体、例えば、架橋性シリル基を有するポリオキシアルキレン系重合体と併用した際に、その相溶性を向上させることができる。
−CH2−C(R3)(COOR4)−・・・(5)
(式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は炭素数1〜5のアルキル基を示す)で表される(メタ)アクリル酸エステル単量体単位と、下記一般式(6):
−CH2−C(R3)(COOR5)−・・・(6)
(式中、R3は前記に同じ、R5は炭素数6以上のアルキル基を示す)で表される(メタ)アクリル酸エステル単量体単位からなる共重合体に、架橋性シリル基を有するポリオキシ
アルキレン系重合体をブレンドして製造する方法である。
チル基、t−ブチル基等の炭素数1〜5、好ましくは1〜4、さらに好ましくは1〜2のアルキル基があげられる。なお、R4のアルキル基は単独でもよく、2種以上混合してい
てもよい。
デシル基、セチル基、ステアリル基、ベヘニル基等の炭素数6以上、通常は7〜30、好ましくは8〜20の長鎖のアルキル基があげられる。なお、R5のアルキル基はR4の場合と同様、単独でもよく、2種以上混合したものであってもよい。
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤,エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ダイアセトンアルコール等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤,クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリエチル等のクエン酸エステル系溶剤,メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤等の各種溶剤が挙げられ、ノルマルパラフィン、イソパラフィン等の飽和炭化水素系溶剤,及びリニアレンダイマー等の下記式(I)で表されるα−オレフィン誘導体が粘度
を下げる希釈効果が高く、より好適である。また、沸点150℃以上の希釈剤が好ましく、180℃以上の希釈剤がより好ましい。
R51−Z−R52 ・・・(I)
(前記式(I)において、R51、R52はそれぞれ独立に炭素数2〜20の直鎖状アルキル基を表し、Zは下記式(Ia)〜(Ic)のいずれかで表される2価基を表わす。)
を所定量配合し、また必要に応じて他の配合物質を配合し、脱気攪拌することにより製造することができる。
プロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下プロピレンオキサイドを反応させ数平均分子量20,000の水酸基末端ポリオキシプロピレンを得た。この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体にNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理後、ヒドロシリル化合物であるメチルジメトキシシランを白金触媒の存在下反応させ、末端にメチルジメトキシシリル基を持ち、平均して1分子中に1.6個の架橋性珪素基を有する数平均分子量20,000の重合体(1)を得た。なお、数平均分子量は送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GELHタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに、トルエン43gを投入し、110℃に加熱した。その後、アクリル酸ブチル6.0g、メタクリル酸メチル66g、メタクリル酸ステアリル13g、γ―メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン5.4g、γ―メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン7.0gおよびトルエン23g混合物、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル2.6gを溶かした溶液を4時間かけて滴下した後、2時間反応させた。反応終了後、エバポレーターを用いて、トルエンを完全に除去し、1分子中に1.75個の架橋性珪素基を有する数平均分子量2,200のアクリル重合体(1)を得た。なお、数平均分子量は送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GELHタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
プロピレングリコールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテート−グライム錯体触媒の存在下プロピレンオキサイドを反応させ数平均分子量16,000の水酸基末端ポリオキシプロピレンを得た。この水酸基末端ポリオキシプロピレン重合体にNaOCH3のメタノール溶液を添加してメタノールを留去し、さらに塩化アリルを添加して末端の水酸基をアリル基に変換した。脱塩精製処理後、ヒドロシリル化合物であるメチルジメトキシシランを白金触媒の存在下反応させ、末端にメチルジメトキシシリル基を持ち、平均して1分子中に1.3個の架橋性珪素基を有する数平均分子量16,000の重合体(2)を得た。なお、数平均分子量は送液システムとして東ソー製HLC−8120GPCを用い、カラムは東ソー製TSK−GELHタイプを用い、溶媒はTHFを用いて測定したポリスチレン換算分子量である。
表1に示すように、攪拌機、温度計、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを装着した500mLのフラスコに、重合体(1)(1分子中に平均して1.6個の架橋性シリル基含有)を48g、アクリル重合体(1)(1分子中に平均して1.75個の架橋性シリル基含有)を32gと重合体(2)(1分子中に平均して1.3個の架橋性シリル基含有)を20g、重晶石[硫酸バリウム]を300g、遥変剤(楠本化成(株)製、商品名ディスパロン#6500)を10g入れ、混合した。該混合物を加熱(100℃)、撹拌を1時間することによって混練した。室温まで戻し、その混合物に希釈剤[JX日鉱日石エネルギー(株)製、商品名N−11、ノルマルパラフィン]を10g、水分吸収剤[信越化学工業(株)製、商品名KBM1003、ビニルトリメトキシシラン]を5g、接着性付与剤[信越化学工業(株)製、商品名KBM603、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン]を2g、錫触媒[日東化成(株)製、商品名ネオスタンU−220H]を3g、それぞれ添加し、25℃で脱気撹拌することにより、硬化性組成物を得た。
*1)重合体(1)(1分子中に平均して1.6個の架橋性シリル基含有)。
*2)アクリル重合体(1)(1分子中に平均して1.75個の架橋性シリル基含有)。
*3)重合体(2)(1分子中に平均して1.3個の架橋性シリル基含有)。
*4)重晶石。
*5)商品名ホワイトンSB、白石カルシウム(株)製。
*6)商品名ディスパロン#6500、楠本化成(株)製。
*7)商品名N−11、JX日鉱日石エネルギー(株)製、ノルマルパラフィン。
*8)商品名KBM1003、信越化学工業(株)製、ビニルトリメトキシシラン。
*9)商品名KBM603、信越化学工業(株)製、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン。
*10)商品名ネオスタンU−220H、日東化成(株)製。
(1)追従性試験
硬化性組成物を、型枠を用いて長さ150mm×幅15mm×厚み3mmとなるように充填し、23±2℃相対湿度50±5%環境下で14日間養生後、さらに30±2℃環境下で14日間養生させた硬化物を得た。得られた組成物を長さ方向に30%伸長させ、破断するかどうかを目視にて評価した。評価基準は、以下の通りである。
○:破断なし、×:破断あり
得られた硬化性組成物を用いて下記方法により放射線遮蔽用構造体を作製した。
特許文献5記載の方法により、硫酸バリウムを70質量%含有する繊維強化コンクリート材(100×100×25mm)の両側に繊維強化コンクリート板(100×100×5mm)の隔板を設けてなる放射線防護板(100×100×35mm)を準備した。2枚の該放射線防護板の間に硬化性組成物を10mm厚で塗布し、接合して、放射線防護板と、該防護板を接合する接着剤層とを含む放射線遮蔽用構造体(100×210×35m
m)を作製した。
JIS Z 4501「X線防護用品類の鉛当量試験方法」に準じて透過X線量を測定し、鉛3mm当量に相当する場合を○、相当しない場合を×として評価した。試験条件は下記の通りである。
・X線管電圧:100kVp
JIS K 6833「接着剤―一般試験方法―第1部:基本特性の求め方」に準じて、単一円筒形回転粘度計を用いて23℃での粘度及び構造粘度指数を測定した。
JIS A 1439「建築用シーリング材の試験方法」に準じて、H型試験体を作成し(被着体:JIS H4000に規定するアルマイト処理アルミニウム)、養生後(養
生条件:23℃50%RH環境下で2週間の前養生後、30℃環境下で2週間の後養生)、引張試験を行い、50%引張応力および破断時伸び率を測定し、評価した。評価基準は、以下の通りである。
・50%引張応力;○:2.0N/mm2以下、×:2.0N/mm2より大きい、または50%伸長しない。
・破断時伸び率;○:50%以上、×:50%より小さい。
表1に示すように配合物質の配合割合を変更した以外は実施例1と同様の方法で硬化性組成物を得た。得られた硬化性組成物に対して、実施例1と同様の測定を行った。結果を表2に示した。
硫酸バリウムを70質量%(比較例2)又は60質量%(比較例3)含有するコンクリート材料に対して、実施例1と同様の測定を行った。結果を表2に示した。
Claims (3)
- 放射線遮蔽能を有する放射線遮蔽材を、放射線遮蔽能を有する接着剤組成物及び/又はシーリング材組成物で接合する放射線遮蔽材の接合方法であって、
前記放射線遮蔽材が、硫酸バリウムを50質量%以上配合するコンクリート材であり、
前記接着剤組成物及びシーリング材組成物が、
(A)1分子中に平均して0.5個以上の架橋性シリル基を含有し且つ主鎖がポリシロキサンでない液状有機重合体、及び
(B)放射線遮蔽物質として硫酸バリウム50質量%以上、を含有することを特徴とする放射線遮蔽材の接合方法。 - 請求項1記載の接合方法により接合されてなる、放射線遮蔽用構造体であって、前記放射線遮蔽材と、該遮蔽材を接合する接着剤層及び/又はシーリング材層と、を含むことを特徴とする放射線遮蔽用構造体。
- 請求項1記載の方法に用いられる放射線遮蔽能を有する接着剤組成物及び/又はシーリング材組成物であって、
(A)1分子中に平均して1個以上の架橋性シリル基を含有し且つ主鎖がポリシロキサンでない液状有機重合体、及び
(B)放射線遮蔽物質として硫酸バリウム50質量%以上、を含有することを特徴とする組成物。
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