JP2009280758A - スラリー組成物、スラリー組成物の製造方法、樹脂ワニスの製造方法 - Google Patents

スラリー組成物、スラリー組成物の製造方法、樹脂ワニスの製造方法 Download PDF

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【課題】分散性が良好なスラリー組成物、スラリー組成物および樹脂ワニスの製造方法を提供すること。
【解決手段】樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物であって、有機溶剤と、この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含み、前記有機溶剤は、シクロアルカノン類である第1の有機溶剤と、前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、前記第1の有機溶剤は、シクロアルカン類であり、前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つであるスラリー組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、スラリー組成物、スラリー組成物および樹脂ワニスの製造方法に関する。
近年、電子機器の高機能化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、高密度実装化が進んでいる。高密度集積、高密度実装対応のプリント配線板や半導体装置等は、従来にも増して、薄型化、小型化、高密度化が要求される。
これらの要求を満たすためには、プリント配線板や半導体装置の低熱膨張化が重要となってくる。
そこで、プリント配線板や半導体装置の低熱膨張化を達成するために、プリント配線板や半導体装置の樹脂層に無機充填材を配合することが提案されている。
無機充填材を樹脂層に配合する方法としては、予めMEK(メチルエチルケトン)等の有機溶剤に無機充填材を分散させたスラリー組成物を製造し、その後、このスラリー組成物に樹脂を添加した樹脂組成物を用いる方法がある。(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2006−36916号公報 特開2007−238923号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載された従来のスラリー組成物を用いた場合には、以下のような課題があることがわかった。
従来のスラリー組成物においては、無機充填材の分散性が良好ではない。そのため、従来のスラリー組成物に樹脂を添加し、この樹脂組成物を使用して樹脂層を形成した場合に、樹脂層の平滑性に影響を及ぼすことがあった。
本発明は、分散性が良好なスラリー組成物、スラリー組成物および樹脂ワニスの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物であって、有機溶剤と、この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含み、前記有機溶剤は、第1の有機溶剤と、前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、前記第1の有機溶剤は、シクロアルカノン類であり、前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つであるスラリー組成物が提供される。
このような本発明によれば、有機溶剤に対するシリカフィラーの分散性が良好となる。
ここで、シクロアルカノン類である第1の有機溶剤のみを用いた場合には以下のような問題が生じる。第1の有機溶剤は、比重が大きく、比較的粘度の高い溶剤であるため、シリカフィラーを凝集させることなく、分散させることが難しい。しかしながら、撹拌等を工夫し、シリカフィラーを分散させることができれば、沈降が起こりにくく、シリカフィラーが良好に分散する。ただし、シリカフィラーを多量に使用した場合には、再凝集が起こりやすい。
一方で、第2の有機溶剤のみを用いた場合には、以下のような問題が生じる。第2の有機溶剤は、比重が小さく、粘度が比較的低いため、シリカフィラーを多量に添加すると、分散したシリカフィラーが沈降しやすく、シリカフィラー同士が凝集しやすくなってしまうが、シリカフィラーを少量添加した場合には、シリカフィラーの分散性が良好であり、シリカフィラーの再凝集も起こりにくい。
そこで、本発明では、第1の有機溶剤にて、シリカフィラーの沈降を防止するとともに、第2の有機溶剤にて、シリカフィラーの再凝集を防止し、分散性が良好なスラリーを確保する。
なお、本発明のスラリー組成物は、樹脂を添加することで、樹脂層を形成するための樹脂ワニスとなるものである。従って、本発明のスラリー組成物は、樹脂成分を含有しない。
この際、前記第1の有機溶剤がシクロヘキサノンあるいはシクロペンタノンであることが好ましい。
第1の有機溶剤としてシクロヘキサノンあるいはシクロペンタノンを使用することで、多量のシリカフィラーを使用した場合であっても、シリカフィラーの沈降を防止し、より確実に、良好に分散させることができる。
さらに、有機溶剤中の前記第1の有機溶剤の濃度が20重量%以上であり、前記有機溶剤中の前記第2の有機溶剤の濃度が30重量%以上であり、第1の有機溶剤と、第2の有機溶剤との重量比が2/8以上、7/3以下であることが好ましい。
第1の有機溶剤の濃度を有機溶剤全体に対し、20重量%以上とすることで、シリカフィラーの沈降が起こりにくくすることができる。
また、第2の有機溶剤の濃度を30重量%以上とすることで、シリカフィラーの再凝集防止を担保し、分散性が良好なスラリーを確保するができる。
また、第1の有機溶剤と、第2の有機溶剤との重量比を、2/8以上、7/3以下とすることで、第1の有機溶剤にて、シリカフィラーの沈降を防止するとともに、第2の有機溶剤にて、シリカの再凝集防止を担保し、分散性が良好なスラリーを確保することができる。
なお、有機溶剤全体に対し、第1の有機溶剤および第2の有機溶剤は、90%以上を占めることが好ましい。
さらに、前記有機溶剤中の前記第1の有機溶剤の濃度が20重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
第1の有機溶剤の濃度を有機溶剤全体に対し、20重量%以上とすることで、シリカフィラーの沈降が起こりにくくすることができる。
一方で、第1の有機溶剤の濃度を有機溶剤全体に対し、70重量%以下とすることで、シリカフィラーを有機溶剤中に分散させやすくすることができる。
また、前記スラリー組成物中の前記シリカフィラーの固形分濃度が50重量%以上80重量%以下であることが好ましい。
シリカフィラーの固形分濃度が50重量%未満である場合には、スラリー組成物中でのシリカフィラーの沈降が起こりやすくなる。
また、シリカフィラーの固形分濃度が80重量%を超えてしまうと、シリカフィラーが凝集したり、チキソ性が高くなったりすることがあり、濾過が難しくなる可能性がある。また、樹脂層を形成する場合に、フィルム状とすることが難しくなる場合もある。
スラリー組成物中のシリカフィラーの固形分濃度を、50重量%以上80重量%以下とすることで、シリカフィラーの分散性を良好なものとすることができる。
さらには、前記シリカフィラーの平均粒子径が0.05μm以上3.0μm以下であることが好ましい。
シリカフィラーの平均粒子径が0.05μm未満である場合には、シリカフィラーが凝集したり、チキソ性が高くなったりすることがあり、濾過が難しくなる可能性がある。また、樹脂層を形成する場合に、フィルム状(シート状)とすることが難しくなる場合もある。
また、シリカフィラーの平均粒子径が3.0μmを超える場合には、シリカフィラーが沈降する可能性がある。
シリカフィラーの平均粒子径を、0.05μm以上3.0μm以下とすることで、シリカフィラーの分散性を良好なものとすることができる。
また、本発明によれば、上述したスラリー組成物の製造方法も提供することができる。
すなわち、本発明によれば、樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物の製造方法であって、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つである有機溶剤にシリカフィラーを分散させる工程と、前記シリカフィラーが分散した前記有機溶剤に対し、シクロアルカノン類である他の有機溶剤を添加する工程とを含むスラリー組成物の製造方法が提供できる。
このような製造方法で、スラリー組成物を製造することで、シリカフィラーの分散性に優れたスラリー組成物を得ることができる。
さらには、本発明によれば、有機溶剤と、この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含み、前記有機溶剤は、第1の有機溶剤と、前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、前記第1の有機溶剤は、シクロアルカノン類であり、前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つであるスラリー組成物に対し、樹脂成分を添加する樹脂ワニスの製造方法も提供できる。
この際、前記樹脂成分がフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂であることが好ましい。
本発明によれば、シリカフィラーの分散性が良好なスラリー組成物、スラリー組成物および樹脂ワニスの製造方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(スラリー組成物)
本実施形態のスラリー組成物は、樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物であって、有機溶剤と、この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含み、前記有機溶剤は、第1の有機溶剤と、前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、前記第1の有機溶剤は、シクロアルカノン類であり、前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つである。
本実施形態のスラリー組成物は、樹脂成分を含まないことが好ましい。
第1の有機溶剤は、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のシクロアルカノン類である。これらの中でも特に沸点が120℃以上である有機溶剤が好ましい。
沸点が120℃以上の第1の有機溶剤を使用することで、スラリー組成物に樹脂成分を添加し、キャリアフィルム付き樹脂層を作製、あるいは樹脂組成物をガラス基材に含浸してガラス基材入り樹脂層を作製した際、樹脂組成物の乾燥工程での樹脂層表面の発泡や樹脂層中のボイドの発生を抑制することができる。また、スラリー組成物中の有機溶剤の蒸発によるシリカフィラーの再凝集を抑制しやすくする効果がある。
さらに、第1の有機溶剤としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどが好ましい。これにより、多量のシリカフィラーを使用した場合であっても、シリカフィラーの沈降を防止し、より確実に、良好に分散させることができる。
有機溶剤全体における第1の有機溶剤の濃度は20重量%以上70重量%以下であることが好ましい。
有機溶剤全体における第1の有機溶剤の濃度は25重量%以上65重量%以下がより好ましく、30重量%以上60重量%以下が特に好ましい。
前記有機溶剤中の第1の有機溶剤の濃度が20重量%未満であるとシリカフィラーの沈降を防止することが困難となる可能性がある。
一方で、第1の有機溶剤の濃度が70重量%を超えると、スラリー組成物中のシリカフィラーの凝集の発生、またスラリー組成物の粘度が高くなり、スラリー組成物や樹脂組成物のチキソ性の発生や乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡の際の泡抜けが低下するおそれがある。
なお、有機溶剤全体に対し、第1の有機溶剤および第2の有機溶剤は、90%以上を占めることが好ましい。
第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選択される少なくとも一つを含む。
このような第2の有機溶剤を使用することで、スラリー組成物中のシリカフィラーの分散性の低下を防止するとともに、またスラリー組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制し、スラリー組成物や樹脂組成物のチキソ性や乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡の際の泡抜けの低下を抑制する効果がある。
前記有機溶剤中の第2の有機溶剤の濃度は30重量%以上80重量%以下が好ましい。さらに35重量%以上75重量%以下が好ましく、さらに40重量%以上70重量%以下が好ましい。
前記有機溶剤中の第2の有機溶剤の濃度が30重量%未満であると、スラリー組成物中のシリカフィラーの分散性の低下が生じやすくなる。また、第2の有機溶剤の濃度が30重量%未満とした場合には、有機溶剤中の第1の有機溶剤の割合が増加するため、スラリー組成物の粘度が高くなりすぎ、スラリー組成物や樹脂組成物のチキソ性の発生や乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡の際の泡抜けの低下するおそれがある。
第2の有機溶剤の濃度が80重量%をこえると、シリカフィラーを多量に添加すると、分散したシリカフィラーが沈降しやすく、シリカフィラー同士が凝集しやすくなってしまう可能性がある。
なお、第1の有機溶剤と、第2の有機溶剤との重量比が2/8以上、7/3以下であることが好ましい。このようにすることで、シリカフィラーの分散性が良好なスラリー組成物とすることができる。
スラリー組成物中のシリカフィラーの固形分濃度は、50重量%以上80重量%以下であることが好ましい。スラリー組成物中のシリカフィラーの固形分濃度は55重量%以上75重量%以下であることがより好ましく、さらに60重量%以上70重量%以下が特に好ましい。
前記スラリー組成物中のシリカフィラーの固形分濃度が50重量%未満であると、スラリー組成物中のシリカフィラーの沈降が発生しやすくなり分散性が低下する可能性がある。また、スラリー組成物が低粘度化する可能性がある。
一方で、シリカフィラーの固形分濃度が80重量%を超えると、スラリー組成物中でシリカフィラーの再凝集が起こりやすくなり分散性が低下する。また、スラリー組成物が高粘度化して、スラリー組成物を用いた樹脂組成物中においてチキソ性の発現や乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡の際の泡抜けが低下するおそれがある。
前記シリカフィラーの種類は特に限定はされないが、溶融シリカ(特に球状溶融シリカ)が低熱膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、プレス成形時、内層回路の埋め込み性を確保するために樹脂組成物の溶融粘度を下げるには球状シリカを使う等、その目的にあわせた使用方法が採用される。
前記シリカフィラーの平均粒子径は特に限定はされないが、0.05μm以上3.0μm以下であることが好ましい。さらに、0.1μm以上2.5μm以下が好ましく、さらに0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
シリカフィラーの平均粒子径が0.05μm未満であると、スラリー組成物中でのシリカフィラーの再凝集が発生しやすくなり、さらには、スラリー組成物を用いた樹脂組成物中においても、凝集物が発生しやすくなる。また、スラリー組成物やスラリー組成物を用いた樹脂組成物の高粘度化によるチキソ性、スラリー組成物を用いた樹脂層の粉落ちやハンドリング性の低下などの発生するおそれがある。
一方で、シリカフィラーの平均粒子径が3.0μmを超えると、スラリー組成物やスラリー組成物を用いた樹脂組成物中においてシリカフィラーの沈降が発生しやすくなる。さらには、スラリー組成物やスラリー組成物を用いた樹脂組成物の低粘度化することがある。
シリカフィラーとしては、平均粒子径が単分散のシリカフィラーを用いることもできるし、平均粒子径が多分散のシリカフィラーを用いることができる。さらに平均粒子径が単分散及び/または、多分散のシリカフィラーを1種類または2種類以上とを併用したりすることもできる。
シリカフィラーの平均粒子径は、例えばレーザー回折散乱法により測定することができる。シリカフィラーを水中で超音波により分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA製、LA−500)により、シリカフィラーの粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒子径とすることで測定することができる。具体的には、シリカフィラーの平均粒子径はD50で規定される。
前記シリカフィラーは表面処理剤でフィラー表面を処理してもよい。これにより、シリカフィラーの凝集の抑制やシリカフィラーと樹脂成分との密着性の向上により、樹脂層の機械強度が上がる効果がある。表面処理剤としては特に限定はされないが、例えばエポキシシラン、スチリルシラン、メタクリロキシシラン、アクリロキシシラン、メルカプトシラン、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−アリルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、(シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、N−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルメトキシルジエトキシシラン、(フェニルアミノメチル)メチルジメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリエトキシシラン、N−メチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、スルフィドシラン、クロロプロピルシラン、ウレイドシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザンなどが挙げられる。
前記表面処理剤の含有量は特に限定はされないが、シリカフィラー100重量部に対して0.05重量部以上5.00重量部以下であることが好ましい。表面処理剤の含有量が前記下限値未満であると、シリカフィラーの凝集の抑制やシリカフィラーと樹脂成分との密着性の向上により樹脂層の機械強度を上げる効果が低下するおそれがあり、前記上限値を超えると、樹脂組成物を硬化した際に分離するおそれがある。
なお、前記スラリー組成物は、上記特性に悪影響を及ぼさない範囲内で、上記表面処理剤、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤等の添加物を添加しても良い。
また、スラリー組成物は、第1の有機溶剤、第2の有機溶剤以外の他の有機溶剤を含有していてもよい。ただし、有機溶剤全体に対し、第1の有機溶剤、第2の有機溶剤の合計が90重量%以上である必要がある。
以上のようなスラリー組成物は、以下のようにして製造することができる。
はじめに、第2の有機溶剤中に前記シリカフィラーを分散させる。シリカフィラーを分散させる方法としては、高速攪拌機を用いてもよく、また、超音波をかけてもよい。
次に、シリカフィラーが分散した第2の有機溶媒に、第1の有機溶媒を加え、攪拌する。
このようにしてスラリー組成物を得ることができる。
第1の有機溶媒は比較的粘度が高いため、第1の有機溶媒中に、直接シリカフィラーを添加すると、シリカフィラーを分散させることが難しく、撹拌等に工夫を要する。
これに対し、本実施形態のように、はじめに、第2の有機溶剤中にシリカフィラーを分散させることで、シリカフィラーを溶剤中に容易に分散させることができる。ただし、第2の有機溶剤は粘度が低いため、撹拌等を中止し、長時間放置すると、シリカフィラーが沈降し凝集しやすくなってしまう。そこで、シリカフィラーが沈降する前に第2の有機溶剤を添加することで、シリカフィラーの沈降を防止することができる。
(樹脂組成物(樹脂ワニス))
以上のようなスラリー組成物には、樹脂が添加され、樹脂組成物となる。樹脂としては、たとえば、フェノキシ樹脂や、エポキシ樹脂を添加することができる。
樹脂は、フェノキシ樹脂あるいは、エポキシ樹脂のみでも構わないし、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂を併用してもよい。さらには、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂の他に他の樹脂を含んでいても構わない。
前述したスラリー組成物は、フェノキシ樹脂となじみやすいため、樹脂成分としてフェノキシ樹脂を使用することが好ましい。
フェノキシ樹脂としては特に限定はされないが、例えばビスフェノールA骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールM骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールP骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールAP骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールZ骨格を有するフェノキシ樹脂等ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ノボラック骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。
またフェノキシ樹脂として、これら中の骨格を複数種類有した構造を用いることもできるし、それぞれの骨格の比率が異なるフェノキシ樹脂を用いることができる。さらに異なる骨格のフェノキシ樹脂を複数種類用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有するフェノキシ樹脂を複数種類用いたり、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
これらの中でも、ビフェニル骨格と、ビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂を用いることが好ましい。これにより、ビフェニル骨格が有する剛直性によりガラス転移温度を高くすることができるとともに、ビスフェノールS骨格により、多層プリント配線板を製造する際のメッキ金属の付着性を向上させることができる。ビフェニル骨格と、ビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂として、例えば下記一般式(1)が挙げられる。
Figure 2009280758
また、ビスフェノールA骨格とビスフェノールF骨格とを有するフェノキシ樹脂を用いることも好ましい。これにより、多層プリント配線板の製造時に内層回路基板への密着性を向上させることができる。ビスフェノールA骨格とビスフェノールF骨格とを有するフェノキシ樹脂として、例えば下記一般式(2)が挙げられる。

Figure 2009280758
さらに、ビスフェノールAP骨格を有するフェノキシ樹脂を用いることも好ましい。これにより、多層プリント配線板を吸湿させた際の絶縁信頼性を向上させることができる。ビスフェノールAP骨格を有するフェノキシ樹脂として、例えば下記一般式(3)が挙げられる。
Figure 2009280758
特に限定はされないが、前記ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールA骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールAP骨格を有するフェノキシ樹脂の2種類以上を併用してもよい。
前記フェノキシ樹脂の分子量は特に限定はされないが、重量平均分子量が1,000以上100,000以下であることが好ましい。さらに10,000以上60,000以下であることがこのましい。
フェノキシ樹脂の重量平均分子量が1,000未満であると、樹脂組成物を使用して形成した樹脂層表面からシリカフィラーが突出したり、樹脂層を粗化処理した後の樹脂表面粗さの均一性が低下したりする可能性がある。また、樹脂組成物中の樹脂の再結晶化、樹脂層のハンドリング性の低下のおそれがある。
一方で、フェノキシ樹脂の重量平均分子量が100,000を超えると、樹脂組成物中の樹脂成分の凝集や相溶性の低下、樹脂層の粗化処理後の粗化ムラ、プレス成形性の低下するおそれがある。なお、重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
前記フェノキシ樹脂の含有量は、特に限定はされないが、樹脂成分全体の5重量%以上が好ましい。さらに10重量%以上が好ましく、さらに15重量%以上が好ましい。フェノキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると、樹脂層表面のシリカフィラーの突出、粗化処理後の樹脂表面粗さの均一化の低下、樹脂層のハンドリング性の低下のおそれがある。
また、エポキシ樹脂としては、特に限定はされないが、例えばビスフェノールA骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールF骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールS骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールM骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールP骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールAP骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールZ骨格を有するエポキシ樹脂等ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、ノボラック骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂、フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ等が挙げられる。
またエポキシ樹脂として、これら中の骨格を複数種類有した構造を用いることもできるし、それぞれの骨格の比率が異なるエポキシ樹脂を用いることができる。さらに異なる骨格のエポキシ樹脂を複数種類用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有するエポキシ樹脂を複数種類用いたり、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
これらの中でも、ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂を用いることが好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性および難燃性を向上させることができる。
ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂として、例えば下記一般式(4)が挙げられる。
上記一般式(4)で示されるビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂の平均繰り返し単位nは、特に限定されないが、1〜10が好ましく、特に2〜5が好ましい。平均繰り返し単位nが前記下限値未満であるとビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は結晶化しやすくなり、汎用溶媒に対する溶解性が比較的低下するため、取り扱いが困難となる場合がある。また、平均繰り返し単位nが前記上限値を超えると樹脂の流動性が低下し、成形不良等の原因となる場合がある。
Figure 2009280758
また、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を用いることも好ましい。これにより、硬化後の樹脂組成物の低線膨張化や耐熱性を向上させることができる。ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂として、例えば下記一般式(5)、(6)、(7)が挙げられる。
Figure 2009280758
Figure 2009280758
Figure 2009280758
さらに、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂を用いることも好ましい。これにより、硬化後の樹脂組成物の低線膨張化や耐熱性を向上させることができる。アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂として、例えば下記一般式(8)が挙げられる。
Figure 2009280758
特に限定はされないが、前記ビフェニルアラルキル骨格を有するエポキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、アントラセン骨格を有するエポキシ樹脂の2種類以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量500以上20,000以下が好ましく、特に800以上15,000以下が好ましい。重量平均分子量が前記下限値未満であると樹脂組成物の低粘度化が発生したり、樹脂層の接続信頼性、微細配線加工性、粗化処理工程後の樹脂層表面の平滑性が低下したり、タック、プレス成形後のシリカフィラーの凝集が発生するおそれがあり、前記上限値を超えると樹脂組成物の高粘度化によるチキソ性、樹脂層の粉落ちやハンドリング性の低下、プレス成形性が低下するおそれがある。
前記エポキシ樹脂の重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
前記エポキシ樹脂の含有量は、特に限定はされないが、樹脂成分全体の10重量%以上が好ましい。さらに15重量%以上が好ましく、さらに20重量%以上が好ましい。これにより、前記作用を効果的に発現することができる。エポキシ樹脂の含有量が前記下限値未満であると、耐熱性や難燃性が低下するおそれがある。
前記エポキシ樹脂を含む樹脂に用いられるエポキシ以外の樹脂としては特に限定はされないが、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAを有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールM骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールP骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールZ骨格を有するフェノキシ樹脂等ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ノボラック骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するフェノキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
前記フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂を含む樹脂に用いられるフェノキシ樹脂、エポキシ樹脂以外の樹脂としては特に限定はされないが、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
前記樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を用いても良い。前記硬化促進剤としては公知の物を用いることが出来る。例えばイミダゾール化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等、またはこの混合物が挙げられる。硬化促進剤として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
前記硬化促進剤の含有量としては特に限定されないが、前記樹脂組成物中の樹脂成分に対して、0.01重量%以上5重量%以下が好ましく、特に0.05重量%以上3重量%以下が好ましい。これにより、特に耐熱性を向上させることができる。
また、前記樹脂組成物は、シリカフィラーに加えて他の無機充填材を含んでも構わない。これにより、低熱膨張性及び難燃性の向上をさらに図ることができる。
前記シリカフィラー以外の無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。シリカフィラー以外の無機充填材として、これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。
また、前記樹脂組成物には、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤等の上記成分以外の添加物を添加しても良い。
前述したスラリー組成物とフェノキシ樹脂を含む樹脂とを混合する順番は、スラリー組成物にフェノキシ樹脂を含む樹脂を添加してもよいし、フェノキシ樹脂を含む樹脂にスラリー組成物を添加してもどちらでもよい。また、予めスラリー組成物及び/またはフェノキシ樹脂を含む樹脂にその他の成分を配合してもよいし、スラリー組成物とフェノキシ樹脂を含む樹脂を混合してから前記その他の成分を配合しても構わない。
樹脂組成物の固形分中に対するシリカフィラーの固形分濃度は、30重量%以上80重量%以下である。さらに、35重量%以上75重量以下が好ましく、さらに40重量%以上70重量%以下が好ましい。これにより、樹脂組成物の硬化物の機械強度を高め、低熱膨張化や低吸水化、多層プリント配線板や半導体装置の厚さが薄くてもチップ実装後の半田リフローなど熱履歴がかかった際の反りをより効果的に低減する効果がある。樹脂組成物の固形分中に対するシリカフィラーの固形分濃度が前記下限値未満であると、上記効果を得られないおそれがあり、前記上限値を超えると、樹脂組成物の流動性の低下や樹脂層の成形性の低下、樹脂組成物中のシリカフィラーの再凝集、樹脂組成物の高粘度化によるチキソ性の発現、乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡の際の泡抜けが低下するおそれがある。
なお、樹脂組成物を作成する際には、スラリー組成物に、樹脂成分を添加するとともに、第1の有機溶剤と第2の有機溶剤とを添加して、樹脂成分の濃度を調整すればよい。このとき、第1の有機溶剤と第2の有機溶剤との割合は、スラリー組成物における第1の有機溶剤と第2の有機溶剤との割合と同じにすることが好ましい。
ここで、本実施形態のスラリー組成物において、シリカフィラーの分散性が良好となる理由、さらには、スラリー組成物を用いた樹脂組成物において、シリカフィラーや、樹脂成分の分散性が良好となる理由は、以下のようであると推測される。
シクロアルカノン類である第1の有機溶剤のみを用いた場合には以下のような問題が生じる。第1の有機溶剤は、比重が大きく、比較的粘度の高い溶剤であるため(図1参照)、シリカフィラーを凝集させることなく、分散させることが難しい。しかしながら、撹拌等を工夫し、シリカフィラーを分散させることができれば、沈降が起こりにくく、シリカフィラーが良好に分散する。ただし、シリカフィラーを多量に使用した場合には、分散はするものの再凝集が起こりやすい。
一方で、第2の有機溶剤のみを用いた場合には、以下のような問題が生じる。第2の有機溶剤は、比重が小さく、粘度が比較的低いため(図1参照)、シリカフィラーを多量に添加すると、分散したシリカフィラーが沈降しやすく、シリカフィラー同士が凝集しやすくなってしまうが、シリカフィラーを少量添加した場合には、シリカフィラーの分散性が良好であり、シリカフィラーの再凝集も起こりにくい。
そこで、本実施形態では、第1の有機溶剤にて、シリカフィラーの沈降を防止するとともに、第2の有機溶剤にて、シリカフィラーの再凝集防止し、分散性が良好なスラリーを確保する。
これにより、多量のシリカフィラーを使用した場合であっても、シリカフィラーの凝集、沈降を防止でき、分散性が良好なものとすることができる。
なお、たとえば、第1の有機溶剤として、シクロペンタノンを使用し、第2の有機溶剤として、シクロペンタノンよりも粘度が高いプロピレングリコールモノメチルエーテルを使用した場合には、分散性が良好なスラリー組成物は得られないと考えられる。
さらには、第1の有機溶剤と、第2の有機溶剤と併用し、シリカフィラーの分散性が良好なスラリー組成物を得ることで、このスラリー組成物を樹脂組成物とし、樹脂層を形成した際の樹脂層表面のシリカフィラー突出の防止、粗化処理後の樹脂表面粗さの均一化を図ることができる。
これは、以下の理由によるものであると考えられる。
第1の有機溶剤と、第2の有機溶剤とは沸点が大きく異なっており、第1の有機溶剤の沸点は、第2の有機溶剤の沸点よりも高くなっている(図1参照)。樹脂層を形成する際には、スラリー組成物に樹脂成分を添加した樹脂ワニスを加熱するが、このとき、沸点の高い第1の有機溶剤は、沸点の低い第2の有機溶剤に比べて蒸発速度が遅くなる。そのため、溶剤全体としては、溶剤が急激に蒸発することが抑制され、溶剤の急激な蒸発に伴い、フィラーが樹脂層表面に浮き上がってしまうことを防止できる。なお、スラリー組成物に第2の有機溶剤のみ使用した場合には、樹脂ワニスの加熱の際に、溶剤が急激に蒸発することとなるので、フィラーが樹脂層表面に浮き上がってしまい、樹脂層表面に、シリカフィラーが突出してしまう。
また、第2の有機溶剤を第1の有機溶剤と併用することで、スラリー組成物の粘度が高くなりすぎることを抑制し、スラリー組成物や樹脂組成物のチキソ性や乾燥工程前に行う樹脂組成物の脱泡時の泡抜け低下を抑制することができる。
さらに、本実施形態のスラリー組成物は、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂となじみやすいため、樹脂組成物中で樹脂成分を均一に分散させることができる。
(キャリアフィルム付き樹脂層)
次にキャリアフィルム付き樹脂層について説明する。
キャリアフィルム付き樹脂層は、前記樹脂組成物をキャリアフィルム上に形成してなるものである。
樹脂層をキャリアフィルム上に形成させる方法は、特に限定はされないが、例えば、前記樹脂組成物を溶剤などに溶解・分散させて樹脂組成物を調整して、各種塗工装置を用いて樹脂組成物をキャリアフィルム上に塗工した後、乾燥する方法、または、樹脂組成物をスプレー装置にてキャリアフィルムに噴霧塗工した後、乾燥する方法などが挙げられる。
これらの中でも、コンマコーター、ダイコーターなどの各種コーター装置を用いて、樹脂組成物をキャリアフィルムに塗工した後、乾燥する方法が好ましい。これにより、ボイドがなく、均一な樹脂層の厚みを有するキャリアフィルム付き樹脂層を効率よく作製することができる。
前記樹脂組成物に用いられる溶剤は、前記樹脂組成物中の樹脂成分に対して良好な溶解性を示すことが好ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶剤は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系が挙げられる。
前記樹脂組成物中の固形分含有量は、特に限定はされないが、30重量%以上80重量%以下が好ましく、特に、40重量%以上70重量%以下が好ましい。
本キャリアフィルム付き樹脂層において、樹脂組成物から構成される樹脂層の厚さは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは10μm以上80μm以下である。これにより、このキャリアフィルム付き樹脂層を用いて多層プリント配線板を製造する際に、内層回路の凹凸を充填して成形することができるとともに、好適な樹脂層厚みを確保することができ、またキャリアフィルム付き樹脂層の裁断時に、樹脂層の割れ発生を抑え、樹脂層の粉落ちを少なくすることができる。
キャリアフィルム付き樹脂層に用いるキャリアフィルムは、有機フィルムまたは金属箔からなる。
有機フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、フッ素系樹脂等を挙げることができる。
また金属箔としては、例えば銅及び銅系合金、アルミ及びアルミ系合金、銀及び銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金、鉄および鉄系合金等が挙げられる。
前記金属箔は、キャリア箔付き極薄金属箔を用いることもできる。キャリア箔付き極薄金属箔とは、剥離可能なキャリア箔と極薄金属箔とを張り合わした金属箔である。キャリア箔付き極薄金属箔を用いることで積層板の両面に極薄金属箔層を形成できることから、例えば、セミアディティブ法などで回路を形成する場合、無電解メッキを行うことなく、極薄金属箔を直接給電層として電解メッキすることで、回路を形成後、極薄銅箔をフラッシュエッチングすることができる。キャリア箔付き極薄金属箔を用いることによって、厚さ10μm以下の極薄金属箔でも、例えばプレス工程での極薄金属箔のハンドリング性の低下や、極薄銅箔の割れや切れを防ぐことができる。
前記極薄金属箔の厚さは、0.1μm以上10μm以下が好ましい。さらに、0.5μm以上5μm以下が好ましく、さらに1μm以上3μm以下が好ましい。前記極薄金属箔の厚さが前記下限値未満であると、キャリア箔を剥離後の極薄金属箔の傷つき、極薄金属箔のピンホールの発生、ピンホールの発生による回路パターン成形時のメッキバラツキ、回路配線の断線、エッチング液やデスミア液等の薬液の染み込みなどが発生する怖れがあり、前記上限値を超えると、極薄金属箔の厚みバラツキが大きくなったり、極薄金属箔の粗化面の表面粗さのバラツキが大きくなる場合がある。
前記キャリア箔の厚さは、9μm以上30μm以下が好ましい。さらに10μm以上20μm以下がこのましく、さらには12μm以上18μm以下が好ましい。前記キャリア箔の厚さが前記下限値未満であると、例えば絶縁樹脂組成物の塗工時にキャリア箔付き極薄金属箔が切れたり、キャリア箔付き極薄金属箔のハンドリング性の低下や打痕、割れなどが発生する怖れがあり、前記上限値を超えると、極薄金属箔の厚みバラツキが大きくなったり、キャリア箔付き極薄金属箔をロールに巻き取る際に巻癖がきつくなる場合がある。
通常、キャリア箔付き極薄金属箔は、プレス成形後の積層板に回路パターン形成する前にキャリア箔を剥離する。
前記キャリア箔付き極薄金属箔のキャリア箔としては、特に限定されないが、例えば、銅及び/又は銅系合金、アルミ及び/又はアルミ系合金、鉄及び/又は鉄系合金、銀及び/又は銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金等の金属箔などが挙げられる。また、極薄金属箔としては、銅及び/又は銅系合金、アルミ及び/又はアルミ系合金、鉄及び/又は鉄系合金、銀及び/又は銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金等の金属箔などが挙げられる。
前記キャリア箔付き極薄金属箔の極薄金属箔としては、特に限定されないが、例えば、銅及び/又は銅系合金、アルミ及び/又はアルミ系合金、鉄及び/又は鉄系合金、銀及び/又は銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金等の金属箔などが挙げられる。また、極薄金属箔としては、銅及び/又は銅系合金、アルミ及び/又はアルミ系合金、鉄及び/又は鉄系合金、銀及び/又は銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金等の金属箔などが挙げられる。
(ガラス基材入り樹脂層)
次にガラス基材入り樹脂層(プリプレグ)について説明する。
ガラス基材入り樹脂層は、前記樹脂組成物を繊維基材に含浸させてなるものである。これにより、誘電特性、高温多湿下での機械的、電気的接続信頼性等の各種特性に優れたプリント配線板を製造するのに好適なガラス基材入り樹脂層を得ることができる。
繊維基材としては、例えば、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維等を主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材等の有機繊維基材等が挙げられる。これらの中でもガラス繊維基材が好ましい。これにより、硬化後のガラス基材入り樹脂層の強度が上がり、低吸水化することができ、さらに線膨張係数を小さくすることができる。
樹脂組成物を繊維基材に含浸させる方法には、例えば、樹脂組成物を溶剤に溶解・分散させて樹脂組成物に調製し、繊維基材を樹脂組成物に浸漬する方法、各種コーター装置による塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、繊維基材を樹脂組成物に浸漬する方法が好ましい。これにより、繊維基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上させることができる。なお、繊維基材を樹脂組成物に浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
前記樹脂組成物を溶解・分散させる溶剤は、前記樹脂組成物中の樹脂成分に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系等が挙げられる。
前記樹脂組成物中の不揮発分濃度としては特に限定されないが、40重量%以上80重量%以下が好ましく、特に50重量%以上65重量%以下が好ましい。これにより、樹脂組成物の粘度を好適な水準とすることができ、繊維基材への含浸性を更に向上させることができる。前記繊維基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80℃以上200℃以下で乾燥させることによりガラス基材入り樹脂層を得ることが出来る。
(積層板)
次に積層板について説明する。
積層板は、上記のガラス基材入り樹脂層を少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、誘電特性、高温多湿化での機械的、電気的接続信頼性に優れた積層板を得ることができる。
ガラス基材入り樹脂層1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。また、ガラス基材入り樹脂層を2枚以上積層することもできる。ガラス基材入り樹脂層を2枚以上積層するときは、積層したガラス基材入り樹脂層の最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。次に、ガラス基材入り樹脂層と金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。前記加熱する温度は、特に限定されないが、120℃以上220℃以下が好ましく、特に150℃以上200℃以下が好ましい。また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2MPa以上5MPa以下が好ましく、特に2.5MPa以上4MPa以下が好ましい。
また、前記積層板に用いるフィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、フッ素系樹脂等を挙げることができる。
前記積層板に用いる金属箔としては、例えば銅及び銅系合金、アルミ及びアルミ系合金、銀及び銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金、鉄および鉄系合金等が挙げられる。前記金属箔は、前記キャリア箔付き極薄金属箔を用いることもできる。
(多層プリント配線板)
次に多層プリント配線板について説明する。
多層プリント配線板は、前記積層板を用いて製造することもできる。製造方法は、特に限定されないが、サブトラクティブ法、セミアディティブ法などがあり、例えば、前記両面に銅箔を有する積層板を用い、ドリル機で所定の位置に開孔部を設け、無電解めっきにより、内層回路基板の両面の導通を図る。そして、前記銅箔をエッチングすることにより内層回路を形成する。
なお、内層回路部分は、黒化処理等の粗化処理したものを好適に用いることができる。また開口部は、導体ペースト、または樹脂ペーストで適宜埋めることができる。
前述したガラス基材入り樹脂層、またはキャリアフィルム付き樹脂層を用い、前記内層回路を覆うように、積層し、樹脂層を形成する。積層(ラミネート)方法は、特に限定されないが、真空プレス、常圧ラミネーター、および真空下で加熱加圧するラミネーターを用いて積層する方法が好ましく、更に好ましくは、真空下で加熱加圧するラミネーターを用いる方法である。
その後、前記樹脂層を加熱することにより硬化させる。硬化させる温度は、特に限定されないが、例えば、100℃以上250℃以下の範囲で硬化させることができる。好ましくは150℃以上200℃以下で硬化させることである。
次に、樹脂層に、炭酸レーザー装置を用いて開孔部を設け、電解銅めっきにより樹脂層表面に外層回路形成を行い、外層回路と内層回路との導通を図る。なお、外層回路は、半導体素子を実装するための接続用電極部を設ける。
なお、キャリアフィルムが有機フィルムの場合には、有機フィルムを剥離する必要があるが、ラミネート後、硬化後、開孔後のいずれかに剥離しても構わない。
また、キャリアフィルムが金属箔の場合には、特に限定はされないが、サブトラクティブ法、セミアディティブ法などで回路加工する。
その後、最外層にソルダーレジストを形成し、露光・現像により半導体素子が実装できるよう接続用電極部を露出させ、ニッケル金メッキ処理を施し、所定の大きさに切断し、多層プリント配線板を得ることができる。
さらにビルドアップ層を形成する場合には、回路表面を粗化した後、片面または両面にガラス基材入り樹脂層、またはキャリアフィルム付き樹脂層を重ね合わせて、上記と同様な方法で加工することを繰り返すことで、多層プリント配線板を得ることができる。
(半導体装置)
次に半導体装置について説明する。
前記で得られた多層プリント配線板に半田バンプを有する半導体素子を実装し、半田バンプを介して、前記多層プリント配線板と半導体素子とを接続する。そして、多層プリント配線板と半導体素子との間には液状封止樹脂を充填し、半導体装置を形成する。半田バンプは、錫、鉛、銀、銅、ビスマスなどからなる合金で構成されることが好ましい。半導体素子と多層プリント配線板との接続方法は、フリップチップボンダーなどを用いて基板上の接続用電極部と半導体素子の半田バンプとの位置合わせを行ったあと、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、多層プリント配線板と半田バンプとを溶融接合することにより接続する。尚、接続信頼性を良くするため、予め多層プリント配線板上の接続用電極部に半田ペースト等、比較的融点の低い金属の層を形成しておいても良い。この接合工程に先んじて、半田バンプおよび、または多層プリント配線板上の接続用電極部の表層にフラックスを塗布することで接続信頼性を向上させることもできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
(実施例1)
(1)スラリー組成物の調整
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン27重量部に、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン13重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(2)樹脂組成物の調整
得られたスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
(3)キャリアフィルム付き樹脂層の作製
上記で得られた樹脂組成物を、厚さ25μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの片面に、コンマコーター装置を用いて乾燥後の絶縁樹脂層の厚さが60μmとなるように塗工し、これを160℃の乾燥装置で10分間乾燥して、キャリアフィルム付き樹脂層を作製した。
(4)ガラス基材入り樹脂層の作製
上記で得られた樹脂組成物をガラス繊維織布(厚さ80μm、質量95g/m、クロススタイル2319、日東紡績製)に含浸させ、150℃の加熱炉で2分間乾燥して、厚さ約0.1mmのガラス基材入り絶縁樹脂層を作製した。
(5)積層板の製造
上記で得られたガラス基材入り樹脂層を所定枚数を重ね、両面に厚さ12μmの銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形することによって、両面に銅箔を有する積層板を得た(厚さ0.6mm)。
(6)多層プリント配線板の製造
上記で得られた積層板をスルーホール形成後、サブトラクティブ法にての銅箔に所定の回路配線を形成した。その後、回路配線の表面を粗化処理し、積層板の両面に上記で得られたキャリアフィルム付き樹脂層の絶縁樹脂層面を内側にして重ね合わせ、これを、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度100℃、圧力1MPaにて真空加熱加圧成形させた。次にフィルムを剥離し、温度170℃、時間60分間加熱し、樹脂層を半硬化させた。
次に樹脂層に、炭酸レーザー装置を用いてφ60μmの開孔部(ブラインド・ビアホール)を形成し、70℃の膨潤液(スウェリングディップ セキュリガント P、アトテックジャパン株式会社製)に10分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(コンセントレート コンパクト CP、アトテックジャパン株式会社製)に20分浸漬後、中和して粗化処理を行った。次に脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅メッキ皮膜を約0.5μmの給電層を形成した。次にこの給電層表面に、厚さ25μmの紫外線感光性ドライフィルム(AQ−2558、旭化成株式会社製)をホットロールラミネーターにより貼り合わせ、最小線幅/線間が20/20μmのパターンが描画されたクロム蒸着マスク(株式会社トウワプロセス製)を使用して、位置を合わせ、露光装置(UX−1100SM−AJN01、ウシオ電機株式会社製)にて露光、炭酸ソーダ水溶液にて現像し、めっきレジストを形成した。
次に、給電層を電極として電解銅めっき(81−HL、奥野製薬工業株式会社製)を3A/dm2、30分間行って、厚さ約25μmの銅配線を形成した。ここで2段階剥離機を用いて、前記めっきレジストを剥離した。各薬液は、1段階目のアルカリ水溶液層にはモノエタノールアミン溶液(R−100、三菱ガス化学株式会社製)、2段階目の酸化性樹脂エッチング剤には過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする水溶液(マキュダイザー9275、9276、日本マクダーミッド株式会社製)、中和には酸性アミン水溶液(マキュダイザー9279、日本マクダーミッド株式会社製)をそれぞれ用いた。
次に、給電層を過硫酸アンモニウム水溶液(AD−485、メルテックス株式会社製)に浸漬処理することで、エッチング除去し、配線間の絶縁を確保した。次に絶縁樹脂層を温度200℃時間60分で最終硬化させ、最後に回路表面にソルダーレジスト(PSR4000/AUS308、太陽インキ製造株式会社製)を形成し多層プリント配線板を得た。
(7)半導体装置の製造
50mm×50mmサイズの上述の多層プリント配線板上に所定の位置に、厚さ0.75mm、15mm×15mmサイズの半導体素子をフリップチップボンダー、リフロー炉にて接合し、液状封止樹脂(CRP−4152S、住友ベークライト株式会社製)を充填し、液状封止樹脂を硬化させることで半導体装置を得た。尚、液状封止樹脂の硬化条件は、温度150℃、120分の条件であった。
(実施例2)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン9重量部に、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−5050、平均粒径1.5μm、株式会社アドマテックス社製)75重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン16重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
次に、このスラリー組成物を使用し、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)22重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)10重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.3重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例3)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルイソブチルケトン26重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)65重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてのシクロヘキサノン9重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
次に、このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(メトキシナフタレンジメチレン型エポキシ樹脂、EXA−7320、大日本インキ化学工業株式会社製)25重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)10重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例4)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン20重量部にシリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)55重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてのシクロヘキサノン25重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
次に、このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)32重量部、
フェノキシ樹脂として(ビスフェノールA骨格とビスフェノールF骨格とを有するフェノキシ樹脂、jER4275、ジャパンエポキシレジン株式会社製)13重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.5重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例5)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン24重量部、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン16重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
次に、このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)42重量部、
フェノキシ樹脂(ビスフェノールAP骨格を有するフェノキシ樹脂、YX6954、ジャパンエポキシレジン株式会社製)18重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.6重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例6)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルイソブチルケトン26重量部に、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)65重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロペンタノン9重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
次に、このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)67重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)28重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)1.0重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例7)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルイソブチルケトン27重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン13重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(HP−4700)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例8)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン27重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン13重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例9)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルイソブチルケトン9重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)65重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン26重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)32重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)13重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.5重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例10)
第2有機溶剤としてのメチルイソブチルケトン27重量部に、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)70重量部、を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン3重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)32重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)13重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.5重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例11)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン32重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン8重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例12)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン12重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン28重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(実施例13)
(スラリー組成物)
第2有機溶剤としてのメチルエチルケトン34重量部に、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。その後、第1有機溶剤としてシクロヘキサノン6重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、スラリー組成物を調整した。
(樹脂組成物)
このスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
スラリー組成物と同じ組成比の有機溶剤(メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンを含む有機溶剤であり、メチルエチルケトンと、シクロヘキサノンとの割合が、スラリー組成物と同じ)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10
分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
さらに、この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様に、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例1)
(スラリー組成物)
シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)70重量部を、シクロヘキサノン30重量部に分散させて、これをスラリー組成物とした。
(樹脂組成物の調整)
得られたスラリー組成物に、エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)32重量部、フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)13重量部、イミダゾールとして(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.5重量部、カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、シクロヘキサノンを加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
その後、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例2)
(スラリー組成物)
シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を、シクロヘキサノン40重量部に分散させて、これをスラリー組成物とした。
(樹脂組成物の調整)
得られたスラリー組成物に、エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、イミダゾールとして(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、シクロヘキサノンを加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
その後、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例3)
(スラリー組成物)
メチルエチルケトン30重量部に、シリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)70重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させ、これをスラリー組成物とした。
(樹脂組成物)
得られたスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)32重量部、フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)13重量部、イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.5重量部、カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、メチルエチルケトンを加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
その後、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例4)
(スラリー組成物)
メチルエチルケトン40重量部にシリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。これをスラリー組成物とした。
(樹脂組成物)
得られたスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を添加し、
メチルエチルケトンを加えて不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
その後、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例5)
ここでは、スラリー組成物を作製せずに、樹脂組成物を作製した。
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部を
メチルエチルケトン27重量部、シクロヘキサノン13重量部に添加して高速撹拌機を用いて10分撹拌した。
その後、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、有機溶剤(メチルエチルケトン:シクロヘキサノン=27:13の重量比となる)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整し、高速攪拌機を用いて10分撹拌した。これにより、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例6)
ここでは、スラリー組成物を作製せずに、樹脂組成物を作製した。
メチルイソブチルケトン27重量部、シクロヘキサノン13重量部を混合し、
さらに、エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部
を添加して高速撹拌機を用いて10分撹拌した。
その後、シリカフィラーとして(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、有機溶剤(メチルエチルケトン:シクロヘキサノン=27:13の重量比となる)を加えて不揮発分濃度が55%となるように調整し、高速攪拌機を用いて10分撹拌した。これにより、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を使用して、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
(比較例7)
メチルエチルケトン27重量部にシリカフィラー(球状溶融シリカ、SE−2050、平均粒径0.5μm、株式会社アドマテックス社製)60重量部を添加し、高速撹拌機を用いて10分撹拌後、超音波分散機で10分分散させた。これをスラリー組成物とした。
次に、得られたスラリー組成物に、
エポキシ樹脂(ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、NC−3000、日本化薬株式会社製)28重量部、
フェノキシ樹脂(ビフェニル骨格とビスフェノールS骨格とを有するフェノキシ樹脂、YX8100、ジャパンエポキシレジン株式会社製)12重量部、
イミダゾール(1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール1B2PZ、四国化成工業株式会社製)0.4重量部、
カップリング剤(エポキシシラン型カップリング剤、A−187、GE東芝シリコーン株式会社製)0.4重量部、
シクロヘキサノン13重量部を混合し
を添加して不揮発分濃度が55%となるように調整して高速攪拌機を用いて10分撹拌することで樹脂組成物を調整した。
その後、実施例1と同様の方法で、キャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置を作製した。
実施例および比較例で得られたスラリー組成物、樹脂組成物、ガラス基材入り樹脂層、積層板、多層プリント配線板、半導体装置について、特性の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009280758
評価方法は、以下の通りである。
1.スラリー組成物の濾過性
スラリー組成物500mlを400メッシュフィルターに通し、10分後にメッシュフィルターに残留物がないか確認した。
○:残留物が20ml未満、実用上問題なし
△:残留物が20ml以上、50ml未満、実用上問題なし
×:残留物が50ml以上、実用上問題有り
2.スラリー組成物中のシリカフィラーの再凝集
400メッシュフィルターで濾過したスラリー組成物500mlを7日間静置後、400メッシュフィルターに通し、10分後にメッシュフィルターに残留物がないか確認した。
各符号は以下の通りである。
○:残留物が20ml未満、実用上問題なし
△:残留物が20ml以上、50ml未満、実用上問題なし
×:残留物が50ml以上、実用上問題有り
3.樹脂組成物の濾過性
樹脂組成物500mlを400メッシュフィルターに通し、30分後にメッシュフィルターに残留物がないか確認した。
各符号は以下の通りである。
○:残留物が50ml未満、実用上問題なし
△:残留物が50ml以上、75ml未満、実用上問題なし
×:残留物が75ml以上、実用上問題有り
4.樹脂組成物中のシリカフィラーの再凝集
400メッシュフィルターで濾過した樹脂組成物500mlを7日間静置後、10分間撹拌してから400メッシュフィルターに通し、30分後にメッシュフィルターに残留物がないか確認した。
各符号は以下の通りである。
○:残留物が50ml未満、実用上問題なし
△:残留物が50ml以上、75ml未満、実用上問題なし
×:残留物が75ml以上、実用上問題有り
5.脱泡性
樹脂組成物500mlを1000mlのビーカーに入れ、突沸しないように注意しながら真空度が2.0×10Pa以下の真空装置内で30分間放置し、樹脂組成物中の空気が脱泡しやすいか目視で確認した。
各符号は以下の通りである。
○:気泡なく、実用上問題なし
△:気泡はわずかにあるが、実用上問題なし
×:気泡あり、実用上問題有り
6.プレス成形性
内層回路銅の厚さが35μm、20mm径のアンクラッドが配列されたパターンのテスト基板上下に、上記で得られたガラス基材入り樹脂層を各1枚、12μmの銅箔を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形後、銅箔を全面エッチングしてプレス成形ボイド、シリカフィラーの分離がないか目視で確認した。
各符号は以下の通りである。
○:成形ボイド、シリカフィラー分離なし
△:成形ボイド、シリカフィラー分離はわずかにあるが、実用上問題なし
×:成形ボイド、シリカフィラー分離あり
7.線膨張係数
前記で得られた厚さ60μmのキャリアフィルム付き樹脂層を2枚準備し、キャリアフィルム付き樹脂層の樹脂層面を内側にして重ね合わせ、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度100℃、圧力1MPaにて真空加熱加圧成形させ、その後、熱風乾燥装置にて170℃で60分間加熱硬化行い、キャリアフィルムを除去して樹脂層の厚さが120μmの樹脂層を得た。得られた絶縁樹脂層から、4mm×40mmのテストピースを切り出し、TMAを用いて5℃/分の引っ張り条件で、50℃での線膨張係数を測定した。
8.吸湿半田耐熱
厚さ0.6mmであり、両面に銅箔を有する上記積層板から50mm×50mmに切り出し、JIS C 6481に従い半面エッチングを行ってテストピースを作成した。121℃のプレッシャークッカーで2時間処理した後、260℃のはんだ槽に銅箔面を下にして浮かべ、120秒後における外観の異常を調べた。
各符号は以下の通りである。
○:異常なし
△:わずかにフクレがあるが、実用上問題なし
×:フクレあり、実用上問題あり
(結果)
表1からも明らかなように、実施例では、スラリー組成物中のシリカフィラーの沈降が防止されるとともに、再凝集が防止され、シリカフィラーの分散性が良好となった。そして各実施例において、スラリー組成物と樹脂を配合した樹脂組成物からなる樹脂層は、プレス成形性に優れたものであり、低熱膨張性、絶縁信頼性に優れたキャリアフィルム付き樹脂層、ガラス基材入り樹脂層、積層板、さらには、多層プリント配線板、及び半導体装置が得られた。
これに対し、比較例1、2では、第1の有機溶剤しか使用しかなったため、スラリー組成物中でシリカフィラーが再凝集し、分散性が悪いものとなった。
また、比較例3,4では、第2の有機溶剤のみ使用したため、シリカフィラーが沈降しやすく、濾過性が悪かった。
比較例5,6では、スラリー組成物を用いなかったため、樹脂組成物の濾過性やシリカフィラーの再凝集が好ましくなかった。これは、樹脂成分等が存在し、粘度が非常に高くなった状態で、シリカフィラーを分散させることは難しく、また、一度シリカフィラーが凝集してしまうと、攪拌してもシリカフィラーを分散させることが困難であるためである。
また、比較例7においても、スラリー組成物には、MEKのみを使用したため、シリカフィラーが沈降しやすく、濾過性が悪かった。
溶剤の物性値を示す図である。

Claims (11)

  1. 樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物であって、
    有機溶剤と、
    この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含み、
    前記有機溶剤は、第1の有機溶剤と、
    前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、
    前記第1の有機溶剤は、シクロアルカノン類であり、
    前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つであるスラリー組成物。
  2. 請求項1に記載のスラリー組成物において、
    前記第1の有機溶剤がシクロヘキサノンあるいはシクロペンタノンであるスラリー組成物。
  3. 請求項1または2に記載のスラリー組成物において、
    前記有機溶剤中の前記第1の有機溶剤の濃度が20重量%以上であり、
    前記有機溶剤中の前記第2の有機溶剤の濃度が30重量%以上であり、
    前記第1の有機溶剤と、前記第2の有機溶剤との重量比が2/8以上、7/3以下であるスラリー組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のスラリー組成物において、
    前記有機溶剤中の前記第1の有機溶剤の濃度が20重量%以上70重量%以下であるスラリー組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のスラリー組成物において、
    前記スラリー組成物中の前記シリカフィラーの固形分濃度が50重量%以上80重量%以下であるスラリー組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のスラリー組成物において、
    前記シリカフィラーの平均粒子径が0.05μm以上3.0μm以下であるスラリー組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のスラリー組成物において、
    当該スラリー組成物は、樹脂成分を含まないスラリー組成物。
  8. 樹脂成分を添加することにより、樹脂ワニスとして使用されるスラリー組成物の製造方法であって、
    アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つである有機溶剤にシリカフィラーを分散させる工程と、
    前記シリカフィラーが分散した前記有機溶剤に対し、シクロアルカノン類である他の有機溶剤を添加する工程とを含むスラリー組成物の製造方法。
  9. 有機溶剤と、この有機溶剤に添加されたシリカフィラーとを含むスラリー組成物であり、
    前記有機溶剤は、第1の有機溶剤と、
    前記第1の有機溶剤とは異なる第2の有機溶剤とを含み、
    前記第1の有機溶剤は、シクロアルカノン類であり、
    前記第2の有機溶剤は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中から選ばれる少なくとも1つである前記スラリー組成物に対し、
    樹脂成分を添加する樹脂ワニスの製造方法。
  10. 請求項9に記載の樹脂ワニスの製造方法において、
    前記樹脂成分がフェノキシ樹脂を含む樹脂ワニスの製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の樹脂ワニスの製造方法において、
    前記樹脂成分がエポキシ樹脂を含む樹脂ワニスの製造方法。
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