JP4888147B2 - 樹脂組成物、フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、多層プリント配線板の製造方法および半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、多層プリント配線板の製造方法および半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、多層プリント配線板の製造方法および半導体装置に関するものである。
現在の電子機器において、より高速伝送化、高密度集積化が進んでおり、これらの電子機器に用いられるプリント配線板はビルドアップ方式の多層プリント配線板が多く採用されている。
近年、高密度集積化に伴いプリント配線板の薄型化が進んでいるが、薄くすることで強度が低下するという問題が生じている。前記問題を解決すべく、熱硬化性樹脂を用いた樹脂組成物をガラス布に含浸させたプリプレグを多層プリント配線板の絶縁樹脂層に用いる検討がなされている(特許文献1、2)。しかし、プリプレグを薄くした場合、積層時にプリプレグ上の樹脂厚みが均一とならず、平坦性を保てないため、後の微細配線加工ができない問題があった。また、レーザー照射によるビアの小径化が難しいこと、レーザー開孔が不十分であるために絶縁層間の接続信頼性が低下することなどの問題もあった。そのため、多層プリント配線板のさらなる薄型化、高密度化の要求に伴い、ガラス布等に含浸させたプリプレグを用いることなく、高強度で成形性が容易であることに加え、多層プリント配線板に用いた場合、絶縁層間の接続信頼性に優れ、半導体装置に用いた場合、反りが小さく、実装信頼性に優れる樹脂組成物が必要とされている。
特開2002−305374号公報 特開2003−73543号公報
本発明の目的は、前記多層プリント配線板の絶縁層を形成した場合に、線熱膨張係が15〜21ppm/K、且つ最低動的粘度が、4000Pa・s以下の樹脂組成物を提供する。また、加工性に優れるフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、並びに、前記絶縁樹脂シートを用いた信頼性に優れた薄型で、微細配線回路形成が可能な多層プリント配線板およびその製造方法、更には前記多層プリント配線板を用いた信頼性に優れる半導体装置を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(13)に記載の本発明により達成される。
(1)
(A)シアネートエステル樹脂、
(B)分子内に3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、
(C)無機充填材、
を必須成分とする多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物であって、
前記無機充填材は予め官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、およびアルキルシラザン類からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の表面処理剤によって表面処理された球状シリカを全無機充填材中の5〜50重量%含有するものであり、
樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が、15〜21ppm/Kの範囲であり且つ、
樹脂組成物の最低最低複素粘度[測定条件 周波数:10Hz、昇温速度:5℃/min平面ずり、測定温度50℃〜220℃)]が、4000Pa・s以下であることを特徴とする樹脂組成物。
(2)
前記樹脂組成物の硬化物は、動的粘弾性試験におけるガラス転移温度が200℃以上である(1)に記載の樹脂組成物。
(3)
前記樹脂組成物の硬化物は、250℃における弾性率が0.65GPa以上である(1)または(2)に記載の樹脂組成物。
(4)
前記(A)シアネートエステル樹脂は、80℃における粘度が15〜550mPa・sの範囲である(1)ないし(3)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)
前記官能基含有シラン類が、エポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、ウレイドシラン、(5-ノルボルネン-2-イル)アルキルシラン、およびフェニルシランからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である(1)ないし(4)のいずれかに記載の樹脂組成物。
(6)
(1)ないし(5)のいずれかに記載の樹脂組成物より構成される絶縁樹脂層をフィルム上または金属箔上に積層してなるフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート。
(7)
(6)に記載のフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを内層回路板の内層回路パターンが形成された面に重ね合わせて積層する工程、前記絶縁樹脂層をレーザー照射により開孔する工程、及び導体回路層を形成する工程を含む多層プリント配線板の製造方法。
(8)
前記フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを内層回路板の内層回路パターンが形成された面に重ね合わせて積層する工程は、真空下で加熱加圧ラミネートを用いて行う工程である(7)に記載の多層プリント配線板の製造方法。
(9)
(7)または(8)に記載の製造方法により得られる多層プリント配線板。
(10)
(9)に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
本発明は、
(A)シアネートエステル樹脂、
(B)分子内に3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、
(C)無機充填材、
を必須成分とする多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物であって、
前記無機充填材は予め官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、およびアルキルシラザン類からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の表面処理剤によって表面処理された球状シリカを全無機充填材中の5〜50重量%含有するものであり、樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が、15〜21ppm/Kの範囲であり且つ、
樹脂組成物の最低複素粘度[測定条件 周波数:10Hz、昇温速度:5℃/min平面ずり、測定温度50℃〜220℃)]が、4000Pa・s以下である樹脂組成物を提供するものである。本発明の樹脂組成物からなる絶縁樹脂層を有するフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを用いた本発明の多層プリント配線板製造方法により、成形性が良好であり、高強度で、絶縁層間の接続信頼性に優れ、前記多層プリント配線板よりなる半導体装置は低反りである。
以下、本発明の樹脂組成物、フィルム付き絶縁樹脂シートまたは金属箔付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、多層プリント配線板の製造方法および半導体装置について説明する。
本発明の樹脂組成物は、多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物であって、(A)シアネートエステル樹脂、(B)分子内に3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(以下、(B)エポキシ樹脂)、および、(C)無機充填材を必須成分とし、樹脂組成物を硬化させてなる硬化物の線熱膨張係数が、15〜21ppm/Kの範囲であり、且つ、樹脂組成物の粘弾性試験(AntonPar社製、10Hz、昇温速度:5℃/min平面ずり、測定温度50〜220℃)による動的粘度(複素粘度:η*)における、粘度の極小値(最低動的粘度)が、4000Pa・s以下である。前記樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が、15〜21ppmの範囲であることにより、前記樹脂組成物を用い多層プリント配線板の絶縁樹脂層を形成した場合、導体回路と絶縁樹脂層との線熱膨張係数の差が小さくなる。よって絶縁樹脂層間の接続信頼性に優れ、また前記プリント配線板を用いた半導体装置は、反りが小さく、実装信頼性に優れる。前記下限値未満では、半田リフロー時に反りが大きくなる恐れがあり、前記上限値を超えると、半田リフロー時にクラックが発生する恐れがある。また最低動的粘度が、4000Pa・s以下であることでこれにより、ビルドアップ方式による多層プリント配線板の製造工程において、フィルム付きまたは、金属箔付き絶縁樹脂シートを積層した場合に絶縁樹脂層表面の平滑性に優れ、接続信頼性を向上させる。前記粘度以上では、回路形成不良が発生する恐れがある。
さらに、前記樹脂組成物は、温度150〜200℃、30分〜120分で加熱硬化させた場合、動的粘弾性試験(TAインスツルメント社製、10Hz、昇温速度:5℃/min、引っ張りモード)によるガラス転移温度が200℃以上、また250℃における弾性率が0.65GPa以上であることが好ましい。これにより、半導体装置製造時において鉛フリー半田実装を行う場合においても、多層プリント配線板と半導体素子との接続信頼性に優れる。前記ガラス転移温度未満、または前記弾性率未満では半導体素子を接続する際に位置ずれ等を起こし、接続不良が生じる恐れがある。
以下、樹脂組成物について説明する。
本発明の樹脂組成物に用いる(A)シアネートエステル樹脂は、特に限定されないが、例えばハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させ、必要に応じて加熱等の方法でプレポリマー化することにより得ることができる。具体的には、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。これにより、耐熱性を向上させることができる。
さらに前記シアネート樹脂は、これをプレポリマー化したものも用いることができる。すなわち、前記シアネート樹脂を単独で用いてもよいし、重量平均分子量の異なるシアネート樹脂を併用したり、前記シアネート樹脂とそのプレポリマーとを併用したりすることもできる。
前記プレポリマーは、通常、前記シアネート樹脂を加熱反応などにより、例えば3量化することで得られるものであり、樹脂組成物の成形性、流動性を調整するために好ましく使用されるものである。
前記プレポリマーは、特に限定されないが、例えば3量化率が20〜50重量%のプレポリマーを用いた場合、良好な成形性、流動性を発現できる。
さらに前記(A)シアネートエステル樹脂は、80℃における粘度が15〜550mPa・sであることが好ましい。これは真空下で加熱加圧積層(ラミネート)した時に内層回路パターン上に平坦性よく絶縁樹脂層を形成するため、またエポキシ樹脂等の他成分との相溶性を保つためである。前記上限値を超えると、絶縁樹脂層表面の平坦性を損ねる恐れがある。また、前記下限値未満であると、相溶性が悪化して、ラミネート時に分離してブリードする恐れがある。
前記(A)シアネートエステル樹脂の含有量は、特に限定されないが、(C)無機充填材を除く、前記樹脂組成物全体の10〜90重量%が好ましく、特に25〜75重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると絶縁樹脂層を形成するのが困難となる場合があり、前記上限値を超えると絶縁樹脂層の強度が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物に用いる(B)エポキシ樹脂は、分子内に3つ以上のエポキシ基を有していれば特に限定されない。例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂などを挙げることができる。この中でも特にフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性および難燃性を向上させることができる。
前記(B)エポキシ樹脂の含有量は、特に限定されないが、(C)無機充填材を除く前記樹脂組成物全体の10〜90重量%が好ましく、特に25〜75重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると樹脂組成物の硬化性が低下したり、得られる製品の耐湿性が低下したりする場合があり、前記上限値を超えると低熱膨張性、耐熱性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物に用いる(C)無機充填材は、特に限定されないが、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。これらの中でも特に、シリカが好ましく、溶融シリカが低熱膨張性に優れる点で好ましい。また、破砕状、球状のシリカが存在するが、樹脂組成物の溶融粘度を下げる点において、球状シリカが好ましい。
前記球状シリカは、さらに予め表面処理する処理剤で処理されたものであることが好ましい。前記処理剤は、官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、およびアルキルシラザン類からなる群から選ばれる少なくとも1種類以上の化合物であることが好ましい。
また、前記処理剤の中でも、オルガノハロシラン類およびアルキルシラザン類を用いて球状シリカの表面処理することは、シリカ表面を疎水化するのに好適であり、前記樹脂組成物中における球状シリカの分散性に優れる点において好ましい。通常の官能基含有シラン類と、前記オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類の組合せで使用する場合、いずれを先に表面処理に用いても良いが、オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類を先に分散させる方が、球状シリカ表面に有機物親和性を与え、次の官能基含有シラン類の表面処理を効果的にすることができるので好ましい。ここで用いる通常の官能基含有シラン類と、前記オルガノハロシラン類またはアルキルシラザン類の使用量の比は、500/1〜50/1(重量比)であることが好ましい。前記範囲を外れると機械的強度が低下する場合がある。
前記官能基含有シラン類は、特に限定されないが、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、および2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、3−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクロキシプロピルトリエトキシシラン、および3−メタクロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの(メタ)アクリルシラン、3−メルカトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカトプロピルトリエトキシシラン、および3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプトシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、およびN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、およびビニルトリクロロシランなどのビニルシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、および3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイドシラン、(5-ノルボルネン-2-イル)トリメトキシシラン、(5-ノルボルネン-2-イル)トリエトキシシラン、および(5-ノルボルネン-2-イル)エチルトリメトキシシランなどの(5-ノルボルネン-2-イル)アルキルシラン、およびフェニルトリメトキシシランなどのフェニルシランなどを挙げることができる。これらの官能基含有シラン類は、(C)無機充填材の分散性向上および樹脂組成物の最低動的粘度を4000Pa・s以下を維持するために好適に選択される。
前記環状オリゴシロキサン類は、特に限定されないが、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、オリタメチルシクロテトラシロキサンなどを挙げることができる。
前記オルガノハロシラン類は、特に限定されないが、例えばトリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシランおよびメチルトリクロロシランなどを挙げることができる。これらの中で、ジメチルジクロロシランがより好ましい。
前記アルキルシラザン類は、特に限定されないが、例えばヘキサメチルジシラザン、1,3 −ジビニル1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザンおよびへキサメチルシクロトリシラザンなどを挙げることができる。これらの中でヘキサメチルジシラザンがより好ましい。
前記球状シリカを予め表面処剤を用い処理する方法は、公知の方法により行うことができる。例えば、球状シリカをミキサーに入れ、窒素雰囲気下で、撹拌しながら前記処理剤を噴霧し、所定温度で一定時間保持することにより行うことができる。前記噴霧する処理剤は予め溶剤に溶かしておいても良い。また、球状シリカと処理剤とをミキサーに入れ、さらに溶剤を添加し撹拌したり、シリカ表面のシラノールとカップリング剤の反応を促進するために、加温したり、少量の水を添加したり、酸やアルカリを用いることもできる。
前記処理時の温度は、処理剤の種類によるが、処理剤の分解温度以下で行うことが必要である。また、処理温度が低すぎると処理剤と球状シリカの結合力が低く、処理の効果が得られない。よって処理剤にあわせた適切な温度で処理を行う必要がある。更に、保持時間は、処理剤の種類または処理温度により適宜調製できる。
前記(C)無機充填材の平均粒子径は、特に限定されないが、0.01〜5.00μmであることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜2.0μmである。(C)無機充填材の平均粒子径が前記下限値未満であると、本発明の樹脂組成物を用いて樹脂ワニスを調製する際に、樹脂ワニスの粘度が高くなるため、フィルム付きまたは、金属箔付き絶縁樹脂シートを作製する際の作業性に影響を与える場合がある。一方、前記上限値を超えると、樹脂ワニス中で(C)無機充填材の沈降等の現象が起こる場合がある。(C)無機充填材の平均粒子径を前記範囲内とすることにより、これらの特性のバランスに優れたものとすることができる。
また前記(C)無機充填材は、平均粒子径が単分散の無機充填材を用いることもできるし、平均粒子径が多分散の無機充填材を用いることができる。さらに平均粒子径が単分散及び/または、多分散の無機充填材を1種類または2種類以上とを併用したりすることもでき、特に限定されない。
前記(C)無機充填材の含有量は、前記樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が、15ppm〜21ppm/Kになるように調整し含有する。(C)無機充填材の含有量は前記樹脂組成物全体の40〜85重量%であれば、硬化物の線熱膨張係数を、15ppm〜21ppmに調製することができる。さらに好ましくは(C)無機充填材の含有量が55〜75重量%とすることで、低吸水性を付与する効果が発現できる。
前記予め表面処理された球状シリカの含有量は、全無機充填材中の5〜50重量%であることが好ましい。これにより成形性および機械強度に優れる。前記下限値未満では、機械強度が低下する恐れがある。また、前記上限値より多いと、無機充填材が凝集し成形性が低下する恐れがある。
本発明の樹脂組成物は、さらに熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。これにより、前記樹脂組成物から得られる硬化物の機械強度を向上させることができる。
前記熱可塑性樹脂は、例えば、フェノキシ系樹脂、オレフィン系樹脂などを挙げることができるが、本発明は何らこれらに限定されない。単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。これらの中でも、フェノキシ系樹脂が好ましい。これにより、耐熱性および難燃性を向上させることができる。
前記フェノキシ樹脂は、特に限定はされないが、例えば、ビスフェノールA骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールM(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールP(4,4'-(1,4)-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂、ビスフェノールZ(4,4'-シクロヘキシィジエンビスフェノール)骨格を有するフェノキシ樹脂等ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ノボラック骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。またフェノキシ樹脂として、これら中の骨格を複数種類有した構造を用いることもできるし、それぞれの骨格の比率が異なるフェノキシ樹脂を用いることができる。さらに異なる骨格のフェノキシ樹脂を複数種類用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有するフェノキシ樹脂を複数種類用いたり、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
前記樹脂組成物は、必要に応じて硬化促進剤を用いても良い。前記硬化促進剤は、特に限定されないが、例えばイミダゾール化合物、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸等、またはこの混合物が挙げられる。これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
前記硬化促進剤の中でも特にイミダゾール化合物が好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性を向上させることができる。前記イミダゾール化合物は、前記前記(A)シアネートエステル樹脂と(B)エポキシ樹脂と、共に有機溶剤に溶解したさいに、実質的に分子レベルまで溶解、または、それに近い状態まで分散することができるような性状を指すものである。
本発明の樹脂組成物は、このようなイミダゾール化合物を用いることにより、(A)シアネートエステル樹脂、(B)エポキシ樹脂の反応を効果的に促進させることができ、また、イミダゾール化合物の配合量を少なくしても同等の特性を付与することができる。
さらに、このようなイミダゾール化合物を用いた樹脂組成物は、樹脂成分との間で微小なマトリックス単位から高い均一性で硬化させることができる。これにより、多層プリント配線板に形成された絶縁樹脂層の絶縁性、耐熱性を高めることができる。
そして、このような本発明の樹脂組組成物からなる絶縁樹脂層は、例えば過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の酸化剤を用いて表面の粗化処理を行うと、粗化処理後の絶縁層表面に均一性の高い微小な凹凸形状を多数形成することができる。
このような粗化処理後の絶縁樹脂層表面に金属メッキ処理を行うと、粗化処理面の平滑性が高いため、微細な導体回路を精度よく形成することができる。また、微小な凹凸形状によりアンカー効果を高め、絶縁樹脂層とメッキ金属との間に高い密着性を付与することができる。
本発明の樹脂組成物で用いられる前記イミダゾール化合物は、例えば、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2−フェニルー4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルー5−ヒドロキシメチルイミダゾールなどを挙げることができる。
これらの中でも、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、及び、2−エチル−4−メチルイミダゾールから選ばれるイミダゾール化合物であることが好ましい。これらのイミダゾール化合物は、特に優れた相溶性を有することで、均一性の高い硬化物が得られるとともに、微細かつ均一な粗化面を形成することができるので、微細な導体回路を容易に形成することができるとともに、多層プリント配線板に高い耐熱性を発現させることができる。
前記イミダゾール化合物の含有量は、特に限定されないが、前記(A)シアネートエステル樹脂、(B)エポキシ樹脂との合計に対して、0.01〜5.00重量%が好ましく、特に0.05〜3.00重量%が好ましい。これにより、特に耐熱性を向上させることができる。
前記樹脂組成物は、さらにカップリング剤を用いることが好ましい。前記カップリング剤は、特に限定されないが、シラン系、チタネート系、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。例えば、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン化合物、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランおよび2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、その他として、3−メルカトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカトプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、及び3−メタクロキシプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。カップリング剤を用いることで、前記(A)シアネートエステル樹脂及び(B)エポキシ樹脂と、前記(C)無機充填材との界面の濡れ性を向上させることができる。そのことにより、耐熱性、特に吸湿半田耐熱性を向上させることができる。
前記カップリング剤の含有量は、特に限定されないが、無機充填材100重量部に対して0.05〜5.00重量部であることが好ましい。特に0.01〜2.5重量部がより好ましい。カップリング剤の含有量が前記下限値未満であると、無機充填材を被覆して耐熱性を向上させる効果が充分でないことがある。一方、前記上限値を超えると、絶縁層の曲げ強度が低下することがある。カップリング剤の含有量を前記範囲内とすることにより、これらの特性のバランスに優れたものとすることができる。
本発明の樹脂組成物は、さらにポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等のポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマ−、ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、アクリル変性ポリブタジエン、メタクリル変性ポリブタジエン等のジエン系エラストマーを適宜併用しても良い。
また、本発明の樹脂組成物は、樹脂の相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、顔料、染料、消泡剤、難燃剤、紫外線吸収剤、イオン捕捉剤、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を適宜添加しても良い。
次に、フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートについて説明する。
本発明の樹脂組成物の樹脂組成物は、まず、前記(A)シアネートエステル樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)無機充填材を必須成分として含有する。
前記樹脂組成物を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンシクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール等の有機溶剤中で、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶解、混合、撹拌して樹脂ワニスを作製する。
前記樹脂ワニス中の樹脂組成物の含有量は、特に限定されないが、45〜85重量%が好ましく、特に55〜75重量%が好ましい。
次に前記樹脂ワニスを、各種塗工装置を用いて、フィルム上または金属箔上に塗工した後、これを乾燥する。または、樹脂ワニスをスプレー装置によりフィルム若しくは金属箔に噴霧塗工した後、これを乾燥する。これらの方法によりフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを作製することができる。
前記塗工装置は、特に限定されないが、例えば、ロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、グラビアコーター、ダイコーター、コンマコーターおよびカーテンコーターなどを用いることができる。これらの中でも、ダイコーター、ナイフコーター、およびコンマコーターを用いる方法が好ましい。これにより、ボイドがなく、均一な絶縁樹脂層の厚みを有するフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを効率よく製造することができる
図1は、本発明のフィルム付き絶縁樹脂シート(図1(a))または金属箔付き絶縁樹脂シート(図1(b))の一例を模式的に示す断面図である。
フィルム付き絶縁樹脂シート1または金属箔付き絶縁樹脂シート2は、前記の樹脂組成物で構成される絶縁樹脂層3を、フィルム4または金属箔5上に積層してなるものである。前記樹脂組成物で構成される絶縁樹脂層は、回路段差の埋め込み性、および埋め込み後の平坦性、およびレーザー加工性に優れる。
前記フィルム付き絶縁樹脂シート1または金属箔付き絶縁樹脂シート2の絶縁樹脂層3の厚さは、特に限定されないが、1〜60μmが好ましく、特に5〜40μmが好ましい。絶縁樹脂層の厚さは、絶縁信頼性を向上させる上で前記下限値以上が好ましく、多層配線板における目的の一つである薄膜化を達成する上で前記上限値以下が好ましい。これより、多層プリント配線板を製造する際に、内層回路の凹凸を充填して成形することができるとともに、好適な絶縁樹脂層厚みを確保することができる。
前記フィルムは、絶縁樹脂層を積層して用いるため積層時の取扱いが容易であるものを選択することが好ましい。また、フィルム付き絶縁樹脂シートを内層回路に積層後、フィルムを剥離することから、内層回路板に積層後、剥離が容易であるものであることが好ましい。したがって、前記樹脂フィルムは、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂などの耐熱性を有した熱可塑性樹脂フィルムなどを用いることが好ましい。これらフィルムの中でも、ポリエステルで構成されるフィルムが最も好ましい。これにより、絶縁樹脂層3から適度な強度で剥離することが容易となる。
金属箔は、前記フィルム同様、内層回路に金属箔付き絶縁樹脂シートを積層後、剥離して用いても良いし、また、金属箔をエッチングし導体回路として用いても良い。その点において、銅やアルミニウムを用いることが好ましい。前記フィルムまたは金属箔の厚さは、特に限定されないが、1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。金属箔またはフィルムの厚さが前記範囲内であると、取扱いが容易で、また絶縁樹脂層の平坦性に優れる。
次に、多層プリント配線板の製造方法について説明する。
図2にフィルム付き絶縁樹脂シートを用いた多層プリント配線板を製造する方法を例示する。図2(a)は、コア基板(例えばFR−4の両面銅箔)に回路パターン形成を行った内層回路基板6である。ドリル機で開孔して開口部11を設けた後、無電解めっきにより、開口部11にメッキ処理を行い、内層回路基板6の両面の導通を図る。そして、前記銅箔をエッチングすることにより内層回路7を形成する。
なお、前記多層プリント配線板を得る際に用いられる内層回路板は、例えば、内層回路部分を黒化処理等の粗化処理したものを好適に用いることができる。また開口部11は、導体ペースト、または樹脂ペーストで適宜埋めることができる。
内層回路7の材質は、この製造方法に適するものであれば、どのようなものでも良いが、内層回路の形成においてエッチングや剥離などの方法により除去可能であることが好ましく、前記エッチングにおいては、これに使用される薬液などに対し、耐薬品性を有するものが好ましい。そのような内層回路7の材質は、例えば、銅箔、銅板、銅合金板、42合金およびニッケル等が挙げられる。特に、銅箔、銅板および銅合金板は、電解めっき品や圧延品を選択できるだけでなく、様々な厚みのものを容易に入手できるため、内層回路7として使用するのに最も好ましい。
次にフィルム付き絶縁樹脂シートを用い、内層回路7を覆うように、積層する(図2(b))。フィルム付き絶縁樹脂シートの積層(ラミネート)方法は、特に限定されないが、真空プレス、常圧ラミネーター、および真空下で加熱加圧するラミネーターを用いて積層する方法が好ましく、更に好ましくは、真空下で加熱加圧するラミネーターを用いる方法である。
次に、形成した樹脂層3を加熱することにより硬化させる。硬化させる温度は、特に限定されないが、100℃〜250℃の範囲が好ましい。特に、150℃〜200℃が好ましい。また、次のレーザー照射および樹脂残渣の除去を容易にするため半硬化状態にしておく場合もある。また、一層目の絶縁樹脂層3を通常の加熱温度より低い温度で加熱により一部硬化(半硬化)させ、絶縁樹脂層3上に、一層ないし複数の絶縁樹脂層をさらに形成し半硬化の絶縁樹脂層を実用上問題ない程度に再度加熱硬化させることにより絶縁樹脂層間および絶縁樹脂層と回路との密着力を向上させることができる。この場合の半硬化の温度は、80℃〜200℃が好ましく、100℃〜180℃がより好ましい。尚、次工程においてレーザーを照射し、樹脂に開口部12を形成するが、その前にフィルム4を剥離する必要がある、フィルム4の剥離は、絶縁樹脂層を形成後、加熱硬化の前、または加熱硬化後のいずれに行っても特に問題はない。
次に、絶縁樹脂層3に、レーザーを照射して、開口部12を形成する(図3(c))。前記レーザーは、エキシマレーザー、UVレーザーおよび炭酸ガスレーザー等が使用できる。前記レーザーによる開口部12の形成は、絶縁樹脂層3の材質が、感光性・非感光性に関係なく、微細な開口部12を容易に形成することができる。したがって、絶縁樹脂層3に微細な開口部を形成することが必要とされる場合に、特に好ましい。
なお、レーザー照射後の樹脂残渣等は過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の酸化剤などにより除去することが好ましい。また、平滑な絶縁樹脂層3の表面を同時に粗化することができ、続く金属メッキにより形成する導電配線回路の密着性を上げることができる。本発明の樹脂組成物から形成された樹脂層は、前記粗化工程において微細な凹凸形状を均一に施すことができる。また、樹脂層表面の平滑性が高いため微細な配線回路を精度よく形成することができる。
次に、外層回路10を形成する(図2(d))。外層回路10の形成方法は、例えば、公知の方法であるセミアディティブ法などで形成することができるが、本発明は何らこれらに限定されない。次に、導体ポストを形成する(図2(e))。導体ポスト13の形成方法としては、公知の方法である電解メッキ等で形成することができる。例えば、外層回路10を電解メッキ用リードとして、銅電解メッキを行い、銅で充填し銅ポストを形成することができる。前記工程において、前記図2(b)〜図2(e)で示した工程を繰り返すことにより、さらに多層にすることができる。尚、前記で絶縁樹脂層を半硬化状態にした場合は、後硬化(ポストキュア)を行う場合もある。
次に、ソルダーレジスト14を形成する(図2(f))。ソルダーレジスト14の形成方法は、特に限定されないが、例えば、ドライフィルムタイプのソルダーレジストをラミネートし、露光、および現像により形成する方法、または液状レジストを印刷したものを露光、および現像により形成する方法によりなされる。なお、接続用電極部は、金めっき、ニッケルメッキおよび半田めっき等の金属皮膜で適宜被覆することができる。このような方法により多層配線板を製造することができる。
図3に金属箔付き絶縁樹脂シートを用いた多層プリント配線板を製造する方法を例示する。金属箔付き絶縁樹脂シートを用い、前記で用いた図2(a)の内層回路基板6の内層回路7を覆うように、積層する(図3(a))。金属箔付き絶縁樹脂シートの積層(ラミネート)方法は、フィルム付き絶縁樹脂シートを積層した際と同様、特に限定されないが、真空プレス、常圧ラミネーター、および真空下で加熱加圧するラミネーターを用いて積層する方法が好ましく、更に好ましくは、真空下で加熱加圧するラミネーターを用い積層する方法である。
次に、銅箔5にレーザーでビアを開けるため、銅箔5にビア形成位置となるところをエッチングし(図3(b))、エッチングされた部分にレーザー照射してビアを形成する(図3(c))。レーザー照射後の樹脂残渣等は過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の酸化剤などにより除去する。そして金属メッキにより絶縁樹脂層間の接続を図り、エッチングにより外層回路パターン形成を行う(図3(d))。その後は、フィルム付き絶縁樹脂シートを用いたときと同様にして、多層プリント配線板を得ることができる。厚い銅箔を使用した金属箔付き絶縁樹脂シートを使うとその後の回路パターン作製においてファインピッチ化が困難になるので、1〜5μmの極薄銅箔を使うか、または12〜18μmの銅箔をエッチングにより1〜5μmに薄くするハーフエッチングする場合もある。また、直接銅箔を通して絶縁層に穴を同時に開ける場合もある。この時、銅箔は薄いものがよく、ハーフエッチングまたは、極薄銅箔を用いる。
一方、銅箔表面の微細な凹凸が絶縁樹脂層表面に転写されることを利用し、銅箔を全面エッチングする場合は、フィルム付き絶縁樹脂シートを用いたときと同様ににして多層プリント配線板を製造することもできる。これにより、絶縁樹脂層にできた微細な凹凸により回路と絶縁樹脂層との密着性を向上させることができる。
次に半導体装置について説明する。
図4は、本発明の半導体装置15の一例を示す断面図である。
図4に示すように、多層プリント配線板16の片面は、複数の接続用電極部17が設けられている。この多層プリント配線板の接続用電極部に対応して設けられた半田バンプ19を有する半導体素子18は、半田バンプ19を介して、前記多層プリント配線板と接続される。そして、多層配線板16と半導体素子18との間には液状封止樹脂20を充填し、半導体装置を形成する。尚、多層プリント配線板16は、内層回路基板6上に内層回路7、絶縁層3、および外層回路10が形成されており、内層回路7と外層回路10は導体ポスト13介して接続されている。また、最外層はソルダーレジスト14で覆われている。半田バンプ19は、錫、鉛、銀、銅、ビスマスなどからなる合金で構成されることが好ましい。半導体素子と多層プリント配線板の接続方法は、フリップチップボンダーなどを用いて基板上の接続用電極部と半導体素子の金属バンプの位置合わせを行ったあと、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、基板上の多層プリント配線板と半田バンプとを溶融接合することにより接続する。尚、接続信頼性を良くするため、あらかじめ多層プリント配線板上の接続用電極部に半田ペースト等、比較的融点の低い金属の層を形成しておいても良い。この接合工程に先んじて、半田バンプおよび、または多層プリント配線板上の接続用電極部の表層にフラックスを塗布することで接続性を向上させることもできる。
以下、本発明の樹脂組成物、およびフィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置の実施例および比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
1、樹脂組成物の製造
(A)シアネートエステル樹脂としてノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、プリマセットPT−15、80℃粘度35mPa・s)40重量部、(B)分子内に3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、EOCN−120−80)40重量部、(C)無機充填材として球状シリカ(アドマテックス社製、SO−25R、平均粒子径0.5μm)155重量部、硬化促進剤として1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、キュアゾール1B2PZ)0.5重量部、その他の成分としてフェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、EP4275)20重量部、添加剤としてエポキシシラン化合物(GE東芝シリコーン株式会社製、A−187)2重量部とを、メチルイソブチルケトン、およびシクロヘキサノンに溶解・混合させた。次いで、高速撹拌装置を用いて60分間撹拌して、固形分約65重量%の樹脂ワニスを調製した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率は60.2重量%であった。
2、フィルム付き絶縁樹脂シートの製造
前記で得られた樹脂ワニスを、厚さ50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(三菱ポリエステルフィルム社製、ダイアホイルMRX−50)の片面に、コンマコーター装置を用いて乾燥後の樹脂層が40μmとなるように塗工し、これを150℃の乾燥装置で10分間乾燥して、フィルム付き絶縁樹脂シートを製造した。
実施例1の樹脂組成物に関して、次の測定を行い、樹脂組成物の物性値を表1に示した。尚、各物性値を求めるのに用いた装置、並びに測定条件を以下に示す。
<線熱膨張係数>
前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シートよりフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間、加熱硬化した樹脂組成物をサンプルとした。
熱機械測定装置(TAインスツルメント社製)を用い、窒素雰囲気下、引っ張りモードで昇温速度10℃/min、温度25〜300℃、荷重5g、2サイクル測定を行った。線熱膨張係数は、2サイクル目の温度25〜100℃における平均線熱膨張係数とした。
<ガラス転移温度>
前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シートよりフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間、加熱硬化した樹脂組成物をサンプルとした。
動的粘弾性装置(TAインスツルメント社製)を用い、窒素雰囲気下、周波数10Hz、昇温速度5℃/min、温度25〜350℃の引っ張り測定を行った。ガラス転移温度は、tanδ値が極大値を示すさいの温度とした。
<250℃における弾性率>
前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シートよりフィルムを除去し、続いて窒素雰囲気下の乾燥機により200℃で1時間、加熱硬化した樹脂組成物をサンプルとした。
前記ガラス転移温度の測定と同様、動的粘弾性装置(TAインスツルメント社製)を用い、窒素雰囲気下、周波数10Hz、昇温速度5℃/min、温度25〜350℃の引っ張り測定を行い、温度250℃における貯蔵弾性率の値とした。
<最低動的粘度>
前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シートよりフィルムを除去し、サンプルとした。
粘弾性測定装置(Anton Par社製)で、周波数10Hz、昇温速度5℃/min、温度50〜220℃の平面ずり測定を行った。最低動的粘度は、複素粘度(η*)の極小値とした。
次に、前記で得られたのフィルム付き絶縁樹脂シートを用いて作製した多層プリント配線板について説明する。
1、内層回路および絶縁樹脂層の形成
総厚さが0.3mmで銅箔厚さが18μmの両面銅張り積層板(住友ベークライト(株)製ELC−4765GS)を用いて、ドリル機で開孔後、無電解めっきで上下銅箔間の導通を図り、前記両面の銅箔をエッチングすることにより内層回路を両面に形成した。(L/S=120/180μm、クリアランスホール1mmφ、3mmφ、スリット2mm)
次に内層回路に過酸化水素水と硫酸を主成分とする薬液(旭電化工業(株)製テックSO−G)をスプレー吹きつけすることにより粗化処理による凹凸形成を行った。次に前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シートを内層回路上に真空積層装置を用いて積層した。次にキャリアフィルムを剥離し、温度170℃、時間60分間加熱し、絶縁樹脂層を半硬化させた。尚、フィルム付き絶縁樹脂シートを積層する条件は、温度100℃、圧力1MPa、時間30秒とした。
2、レーザー加工および外層回路の形成
次に、炭酸レーザー装置を用いてφ60μmの開口部(ブラインド・ビアホール)を形成し、70℃の膨潤液(アトテックジャパン社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に10分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテックジャパン社製、コンセントレート コンパクト CP)に20分浸漬後、中和して粗化処理を行った。次に脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅メッキ皮膜を約0.5μmの給電層を形成した。次にこの給電層表面に、厚さ25μmの紫外線感光性ドライフィルム(旭化成社製AQ−2558)をホットロールラミネーターにより貼り合わせ、最小線幅/線間が20/20μmのパターンが描画されたクロム蒸着マスク(トウワプロセス社製)を使用して、位置を合わせ、露光装置(ウシオ電機社製UX−1100SM−AJN01)にて露光、炭酸ソーダ水溶液にて現像し、めっきレジストを形成した。
次に、給電層を電極として電解銅めっき(奥野製薬社製81−HL)を3A/dm2、30分間行って、厚さ約25μmの銅配線を形成した。ここで2段階剥離機を用いて、前記めっきレジストを剥離した。各薬液は、1段階目のアルカリ水溶液層にはモノエタノールアミン溶液(三菱ガス化学社製R−100)、2段階目の酸化性樹脂エッチング剤には過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを主成分とする水溶液(日本マクダーミッド社製マキュダイザー9275、9276)、中和には酸性アミン水溶液(日本マクダーミッド社製マキュダイザー9279)をそれぞれ用いた。
次に、給電層を過硫酸アンモニウム水溶液(メルテックス(株)製AD−485)に浸漬処理することで、エッチング除去し、配線間の絶縁を確保した。次に絶縁層を温度200℃時間60分で最終硬化させ、最後に回路表面にソルダーレジスト(太陽インキ社製PSR4000/AUS308)を形成し多層プリント配線板を得た。
次に、前記で得た多層プリント配線板を用いて製造した半導体装置について説明する。
前記多層プリント配線板は、半導体素子の半田バンプ配列に相当するニッケル金メッキ処理が施された接続用電極部を配したものを50mm×50mmの大きさに切断し使用した。半導体素子(TEGチップ、サイズ15mm×15mm、厚み0.8mm)は、半田バンプはSn/Pb組成の共晶で形成され、回路保護膜はポジ型感光性樹脂(住友ベークライト社製CRC−8300)で形成されたものを使用した。半導体装置の組み立ては、まず、半田バンプにフラックス材を転写法により均一に塗布し、次にフリップチップボンダー装置を用い、多層プリント配線板上に加熱圧着により搭載した。次に、IRリフロー炉で半田バンプを溶融接合した後、液状封止樹脂(住友ベークライト社製、CRP−4152S)を充填し、液状封止樹脂を硬化させることで半導体装置を得た。尚、液状封止樹脂の硬化条件は、温度150℃、120分の条件であった。
前記で得られたフィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置について、以下の評価項目の評価を行った。また、その結果を表2に示す。
(1)加工性(ラミネート性)
線幅/線間/厚み=20μm/20μm/10μmである回路層を有する回路基板上に、前記で得たフィルム付き絶縁樹脂シートを温度120℃、圧力1.0MPaの条件で真空積層装置により積層(ラミネート)後、フィルムを剥離し、乾燥機により温度170℃で1時間加熱処理し、樹脂組成物を硬化させて絶縁樹脂層を形成した。得られた絶縁樹脂層を有する回路基板の断面を観察し、線間の樹脂の埋め込み性を評価した。
各符号は、以下の通りである。
◎:良好 樹脂が隙間なく、埋め込まれている
○:実質上問題なし 2μm以下の微小な円形ボイド
△:実質上使用不可 2μm以上のボイド
×:使用不可 埋め込み不良
(2)絶縁樹脂層間の接続信頼性
絶縁樹脂層間の接続信頼性は、前記で得られた多層プリント配線板を、温度30℃、湿度70%の雰囲気下で196時間放置後、260℃リフローを3回行い、温度サイクル試験(−40℃、125℃各30分、さらしなし)を行い、100サイクル毎に導通テストして、不良発生サイクルで評価した。
各符号は以下の通りである。
◎:良好 800サイクル以上
○:実質上問題なし 500〜800サイクル
△:実質上使用不可 100〜500サイクル
×:使用不可 100サイクル未満
(3)実装信頼性
実装信頼性は、前記で得られた半導体装置を、温度85℃、湿度85%の雰囲気下で100時間放置後、260℃リフローを3回行い、超音波深傷検査装置で半導体素子裏面の剥離、および半田バンプの欠損を価した。
各符号は以下の通りである。
◎:良好 剥離、バンプ欠損なし
○:実質上問題なし アンダーフィル周辺に微小剥離のみ、バンプ欠損なし
△:実質上使用不可 10%以上の剥離およびバンプ欠損
×:使用不可 80%以上の剥離、およびバンプ欠損
(4)反り評価
反り評価は、前記で得られた半導体装置を、温度30℃、湿度70%の雰囲気下で196時間放置後、260℃リフローを3回行い、基板の反りを評価した。
各符号は以下の通りである。
◎:良好 反り50μm未満
○:実質上問題なし 反り50μm以上150μm未満
△:実質上使用不可 反り150μm以上250μm未満
×:使用不可 反り250μm以上
(実施例2)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を、球状シリカを250重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の無機充填材の比率を70.9重量%であった。
(実施例3)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を、球状シリカを165重量部、予めN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050−KMF、平均粒子径0.5μm、溶剤カット65重量%)30重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を65.5重量%であった。
(実施例4)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を球状シリカ60重量部、予めN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050−KMF、平均粒子径0.5μm、溶剤カット65重量%)135重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を65.5重量%であった。
(実施例5)
実施例1で用いたノボラック型シアネートエステル樹脂40重量部をノボラック型シアネートエステル樹脂(プリマセットPT−15)60重量部に、実施例1で用いたエポキシ樹脂40重量部をフェノールノボラック型エポキシ樹脂(EOCN−120−80)を20重量部に、実施例1で用いた球状シリカ155重量部を球状シリカ125重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を54.9重量%であった。
(実施例6)
実施例1で用いたノボラック型シアネートエステル樹脂(プリマセット、PT−15)40重量部を80℃粘度が5,000mPa・sのシアネートエステル樹脂(プリマセット、PT−60)40重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。
(実施例7)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を球状シリカ60重量部、予めヘキサメチルジシラザンで表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050−KMH、平均粒子径0.5μm、溶剤カット65重量%)135重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を65.6重量%であった。
(実施例8)
シクロヘキサノン中に65重量%の濃度で高速分散させながら球状シリカに対して約1重量%の3−グリドキシプロピルトリメトキシシランを5分かけて逐次添加した後、約1時間攪拌する方法で処理したシリカを用い、実施例1で用いた球状シリカ155重量部を、球状シリカを60重量部、前記表面処理された球状シリカ(アドマテックス社製、SO−25R、平均粒子径0.5μm)135重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を65.5重量%であった。
(実施例9)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を、球状シリカ162.5重量部、予め3−メルカプトプロピルトリメトキシシランで表面処理された球状溶融シリカ(アドマテックス社製、SC2050−KLM、平均粒子径0.5μm、溶剤カット60重量%)32.5重量部に変更した以外は、実施例1と同じように、フィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の(C)無機充填材の比率を65.5重量%であった。
(比較例1)
実施例1で用いた球状シリカ155重量部を、球状シリカを70重量部に変更した以外は、実施例1と同じようにフィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。尚、樹脂組成物中の無機充填材の比率を40.6重量%であった。
(比較例2)
実施例1で用いたノボラック型シアネートエステル樹脂40重量部を、シアネートエステル樹脂を25重量部、実施例1で用いたエポキシ樹脂40重量部をエポキシ樹脂25重量部、実施例1で用いたフェノキシ樹脂20重量部を、フェノキシ樹脂50重量部に変更した以外は、実施例1と同じにようにフィルム付き絶縁樹脂シートを作製し、樹脂組成物の物性値、評価後を調べ、表1に示す。またその後、実施例1同様、フィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示す。尚、樹脂組成物中の無機充填材の比率を60.2重量%であった。
(比較例3)
特開2003−73543号公報、実施例1に記載の樹脂組成物を用い塗布含浸によりプレプレグ(厚み40μm)を作製した後、両面銅張積層板を得た。そして、銅箔を全面エッチングして除去したガラス繊布(日東紡社製、E03E)を含む樹脂組成物の物性値を測定し、表1に示した。またその後、プリプレグを用いて実施例1同様に、多層プリント配線板、半導体装置を評価し、その結果を表2に示した。
表1に実施例1〜9及び比較例1〜3の樹脂組成物の特性を、表2に実施例1〜9及び比較例1〜3のフィルム付き絶縁樹脂シート、多層プリント配線板及び半導体装置の評価結果を示した。
Figure 0004888147
Figure 0004888147
表1から明らかなように、実施例1〜9は、線熱膨張係数、ガラス転移温度、250℃の弾性率が高く、最低動的粘度が良好な値であった。その結果、フィルム付き絶縁樹脂シートは加工性(ラミネート性)に優れていた。また多層プリント配線板の接続信頼性、半導体装置の実装信頼性に優れ、半導体装置の反りも小さなものであった。これに対して、比較例1は、線熱膨張係数が大きくなった。また加工性は良好であるものの、多層プリント配線板の接続信頼性、半導体装置の実装信頼性が低下し、半導体装置の反りも大きいものであった。比較例2は樹脂の最低溶融粘度が高いため加工性に劣るため、多層プリント配線板の接続信頼性、半導体装置の実装信頼性が低下した。比較例3は樹脂のガラス織布を含んでいるため最低溶融粘度が高く、加工性に劣るため接続信頼性、実装信頼性がやや劣る結果ととなった。また、実施例1〜9の250℃における弾性率は、比較例3のガラス織布入りの弾性率同等程度であったことから十分な強度が維持できていると考えられる。
本発明によれば、絶縁層として必要な高信頼性と加工性を合わせ持った樹脂組成物を得ることができるので、高密度化のための微細加工を必要とする多層プリント配線板などの絶縁材として用いることができる。また、部品の小型化や信号の高速伝送性、および高信頼性が要求される電子機器用の多層プリント配線板が得られるので、高密度化、薄型化、および信頼性に優れた半導体装置などに適用できる。
フィルム付き絶縁樹脂シートまたは金属箔付き絶縁樹脂シートの例 フィルム付き絶縁樹脂シートを用いた多層プリント配線板を製造する方法の例 金属箔付き絶縁樹脂シートを用いた多層プリント配線板を製造する方法の例 半導体装置の断面図の例
符号の説明
1 フィルム付き絶縁樹脂シート
2 金属箔付き絶縁樹脂シート
3 絶縁樹脂層
4 フィルム
5 金属箔
6 内層回路基板
7 内層回路
10 外層回路
11 開口部
12 ビア開口部
13 導体ポスト
14 ソルダーレジスト
15 半導体装置
16 多層プリント配線板
17 接続用電極部
18 半導体素子
19 半田バンプ

Claims (10)

  1. (A)シアネートエステル樹脂、
    (B)分子内に3つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、
    (C)無機充填材、
    を必須成分とする多層プリント配線板用絶縁樹脂組成物であって、
    前記無機充填材は予め官能基含有シラン類、環状オリゴシロキサン類、オルガノハロシラン類、およびアルキルシラザン類からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の表面処理剤によって表面処理された球状シリカを全無機充填材中の5〜50重量%含有するものであり、
    樹脂組成物の硬化物の線熱膨張係数が、15〜21ppm/Kの範囲であり且つ、
    樹脂組成物の最低複素粘度[測定条件 周波数:10Hz、昇温速度:5℃/min平面ずり、測定温度50℃〜220℃)]が、4000Pa・s以下であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記樹脂組成物の硬化物は、動的粘弾性試験におけるガラス転移温度が200℃以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記樹脂組成物の硬化物は、250℃における弾性率が0.65GPa以上である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(A)シアネートエステル樹脂は、80℃における粘度が15〜550mPa・sの範囲である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 前記官能基含有シラン類が、エポキシシラン、(メタ)アクリルシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、ビニルシラン、イソシアネートシラン、ウレイドシラン、(5-ノルボルネン-2-イル)アルキルシラン、およびフェニルシランからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載の樹脂組成物より構成される絶縁樹脂層をフィルム上または金属箔上に積層してなるフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シート。
  7. 請求項に記載のフィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを内層回路板の内層回路パターンが形成された面に重ね合わせて積層する工程、前記絶縁樹脂層をレーザー照射により開孔する工程、及び導体回路層を形成する工程を含む多層プリント配線板の製造方法。
  8. 前記フィルム付きまたは金属箔付き絶縁樹脂シートを内層回路板の内層回路パターンが形成された面に重ね合わせて積層する工程は、真空下で加熱加圧ラミネートを用いて行う工程である請求項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  9. 請求項またはに記載の製造方法により得られる多層プリント配線板。
  10. 請求項に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
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