JP2009279705A - 砥石接触感知方法およびその装置、ならびにホーニング加工方法およびホーニング盤 - Google Patents

砥石接触感知方法およびその装置、ならびにホーニング加工方法およびホーニング盤 Download PDF

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Abstract

【課題】ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を、高い精度をもって感知することができる砥石接触感知技術を提供する。
【解決手段】ホーニングツール1を備えた回転主軸2を回転駆動する主軸回転駆動源とホーニング砥石10、10、…を切込み動作させる切込み駆動源として、それぞれ主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37が使用され、両サーボモータ16、37の動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)から、ホーニングツール1のホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…ワークWの内周面Waに対する接触位置を感知する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、砥石接触感知方法およびその装置、ならびにホーニング加工方法およびホーニング盤に関し、さらに詳細には、ホーニング砥石を、ワークの内周面に対して、機械的に一定の切込み量をもって積極的に切込みながらホーニング加工を行うホーニング加工技術に適した砥石切込み技術に関する。
工作物(以下、ワークと称する。)に対して加工ツールを用いて切削加工や研削加工を行う各種の工作機械においては、ワークに対する加工ツールの位置決め、切込み等の動作を行うタイミングの判定あるいは動作制御を行うために、実際の加工ツールのワークに対する位置とりわけ接触位置を正確に特定する必要がある。
この目的のため、加工ツール近傍位置にタッチプローブ等の接触型センサやAE(アコースティックエミッション)センサ等の非接触型センサが設けられて、実際のワークに対する加工ツールの接触位置を検出する接触感知装置が採用されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、このような接触位置感知装置を採用する工作機械においては、加工ツールと別個独立した装置機器を装備しなければならないことから、工作機械全体の構造が大型複雑化するという問題があった。
また、このような装置構成は、ワークに対する加工ツールの加工空間が狭い場合にはセンサの設置空間や感知空間が確保できず採用することができなかった。
特に、ワークの穴内周面を鏡面に仕上げるホーニング加工においては、ホーニング砥石がワークの穴内に挿入されるため、その加工空間はきわめて狭く、従来の一般的な工作機械に採用される接触感知装置は採用不可能であった。
そして、このような事情もあって、従来のホーニング加工においては、ホーニング砥石とワークとの接触位置に関係なく、ホーニング砥石の最終拡張量(最終切込み量)が決められ、この最終拡張量を目標点として、ホーニング加工が実施される構成とされているのが一般的であった。
ところで、近時、例えば、雌雄嵌合する一対の部品の機械加工において、一方の部品の仕上がり寸法に対して他方の部品の仕上がり寸法を合わせる、いわゆるマッチング加工ないしは狙い加工というものが注目されており、ワークの穴内周面を仕上げ加工するホーニング加工においては、正にこのマッチング加工が最も期待されている。
このホーニング加工におけるマッチング加工いわゆるマッチホーニング加工においては、ホーニング砥石がワークの内周面に当たったところつまり接触位置からどれだけ削るという加工方法となり、このためには、ホーニング砥石とワークとの接触位置が加工基準位置となり、この接触位置を検出することが必須である。しかも、要求される仕上がり精度がサブミクロン単位となる高精度なホーニング加工においては、上記接触位置感知精度にもサブミクロン単位の高精度が要求されることになる。
特開2005−262385号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を、高い精度をもって感知することができる砥石接触感知技術を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、上記砥石接触感知技術を適用して、加工サイクルタイムを短縮することができるとともに、高い仕上がり精度を確保することができるホーニング加工技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の砥石接触感知方法は、ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、ワークの内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、上記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、ワークの内周面をホーニング加工おいて、上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触を感知する方法であって、上記ホーニングツールを備えた回転主軸を回転駆動する主軸回転駆動源および上記ホーニング砥石を切込み動作させる切込み駆動源としてそれぞれ主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータを使用し、これら両サーボモータの動作から得られる各種電気的情報から上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を感知するようにしたことを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)(a)上記主軸回転駆動用サーボモータにより上記ホーニングツールを回転させながら、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程と、(b)上記急速拡張工程終了後、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された中速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触状態を高感度の予備接触感度で感知する予備接触感知工程と、(c)上記予備接触感知工程終了後、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された低速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触状態を上記予備接触感度よりも低い本接触感度で感知する本接触感知工程とを備えてなる。
(2)上記予備接触感知工程および本接触感知工程における上記電気的情報は、少なくとも上記主軸回転駆動用サーボモータの主軸電流値、主軸回転数および上記切込み駆動用サーボモータの拡張電流値を含む。
また、本発明のホーニング加工方法は、ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、ワークの内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、上記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、ワークの内周面をホーニング加工する方法であって、上記砥石接触感知方法により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を感知し、この接触位置を基準として、ホーニング砥石の切込み量を制御しながらワークの内周面をホーニング加工するようにしたことを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)(a)上記ホーニングツールを、上記ホーニング砥石のワークとの接触を感知させるストローク位置までストローク移動させる加工開始工程と、(b)上記加工開始工程終了後、上記砥石接触感知方法を実行する砥石接触感知工程と、(c)上記砥石接触感知工程終了後、回転する上記ホーニングツールをワークの内周面の軸線方向へ往復ストローク移動させながら、上記ホーニング砥石の切込み量を上記砥石接触感知工程で感知したホーニング砥石の接触位置を基準として制御して、ホーニング砥石によるワークの内周面のホーニング加工を行う加工工程とを備えてなる。
また、本発明の砥石接触感知装置は、ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、ワークの内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、上記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、ワークの内周面をホーニング加工するホーニング盤に備えられて、上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触を感知するものであって、上記ホーニングツールを備えた回転主軸を回転駆動する主軸回転駆動用サーボモータと、上記ホーニング砥石を切込み動作させる切込み駆動用サーボモータと、これら両サーボモータの動作から得られる各種電気的情報を監視して、その監視結果から上記砥石のワークの内周面に対する接触位置を感知する接触感知手段とを備えてなり、この接触感知手段は、上記本発明の砥石接触感知方法を実行するように構成されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、上記サーボモータの複数種類の電気的情報の中から、上記接触感知手段で監視すべき電気的情報を選択設定する監視情報設定手段を備え、また、上記電気的情報は、少なくとも上記主軸回転駆動用サーボモータの主軸電流値、主軸回転数および上記切込み駆動用サーボモータの拡張電流値を含む。
さらに、本発明のホーニング盤は、ワークの内周面の軸線方向へ往復移動可能とされるとともに、軸線まわりに回転可能に軸支されてなる回転主軸と、回転主軸を軸線回りに回転駆動する主軸回転手段と、回転主軸を上記内周面の軸線方向へ往復動作させる主軸往復手段と、回転主軸先端に装着され、上記内周面に沿った砥石面を有するホーニング砥石を拡縮可能に備えるホーニングツールと、このホーニングツールのホーニング砥石に所定の切込み動作を与える砥石切込み手段と、上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触を感知する砥石接触感知手段と、この砥石接触感知手段からの感知結果を受け取って、上記主軸回転手段、主軸往復手段および砥石切込み手段の動作を相互に連動して自動制御する制御手段とを備えてなり、上記砥石接触感知手段は、請求項6から8のいずれか一つに記載の砥石接触感知装置により構成されていることを特徴とする。
(1)本発明の砥石接触感知方法によれば、ホーニングツールを備えた回転主軸を回転駆動する主軸回転駆動源とホーニング砥石を切込み動作させる切込み駆動源として、それぞれ主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータを使用し、これら両サーボモータの動作から得られる各種電気的情報から、上記ホーニングツールのホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を感知するようにしたから、ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を、高い精度をもって感知することができる。
すなわち、この砥石接触感知方法においては、従来の同種の感知技術のように、特別な装置機器を新設したり、基本的な機械的装置構成に修正を加えることなく、砥石のワークに対する接触感知を実現することができる。
特に、加工ツールであるホーニング砥石がワークの穴内に挿入されて、その加工空間がきわめて狭いホーニング加工においても、従来困難または不可能であったホーニング砥石のワーク内周面に対する接触感知が可能となる。
これにより、ホーニング加工技術分野において近時注目されかつ最も期待されているマッチング加工(狙い加工)つまりマッチホーニング加工(ホーニング砥石がワークの内周面に当たったところつまり接触位置からどれだけ削るというホーニング加工方法)が実現することとなる。
(2)さらに、上記砥石接触感知方法が、(a)上記主軸回転駆動用サーボモータにより上記ホーニングツールを回転させながら、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程(ステップ1)、(b)上記急速拡張工程終了後、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された中速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触状態を高感度の予備接触感度で感知する予備接触感知工程(ステップ2)、および(c)上記予備接触感知工程終了後、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された低速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触状態を上記予備接触感度よりも低い本接触感度で感知する本接触感知工程(ステップ3)という3段階の工程から構成されていることにより、ホーニング砥石のワーク内周面に対する接触感知を非常に高い精度をもって実現することができる。
これにより、要求される仕上がり精度がサブミクロン単位となる高精度なホーニング加工においても、上記接触位置感知をサブミクロン単位の高精度をもって実行することができ、高精度なマッチホーニング加工が実現することとなる。
(3)また、本発明の砥石接触感知方法によれば、従来、ホーニング砥石交換時初期に手作業で行っていた砥石張出し調整を、自動で行うことができる。
すなわち、ホーニング盤においては、ホーニングツールのホーニング砥石が使用により経時的に所定量摩耗すると新しいホーニング砥石と交換する構成とされており、ホーニング砥石の交換時には初期の砥石張出し調整を行って、ホーニング砥石の切込み基準位置を設定調整する必要がある。
従来、この砥石張出し調整作業は、熟練工が手作業で砥石張出し調整用のハンドルを操作して行っており、その調整精度は熟練した作業者の勘(ホーニング砥石が基準設定用ワークに当たったという感覚)が頼りであった。
本発明の砥石接触感知方法によれば、この砥石張出し調整がホーニング盤自体の機械動作により自動で行うことができ、作業者の熟練度に依存することなく、高精度な砥石張出し調整が安定してかつ迅速に行える。
(4)また、本発明の砥石接触感知方法によれば、従来、手作業で行っていたホーニング砥石のツルーイングを、自動で行うことができる。
すなわち、ホーニング砥石は、使用により経時的に摩耗等により型崩れして、回転主軸に対する振れや円筒度が低下するため、これを修正回復するツルーイングを適宜あるいは所定のインターバルをもって行うところ、従来のツルーイングは、作業者が手作業で、ツルーイング・ブロックやツルーイング・スリーブ等のツルーイング治具を用いて、このツルーイング治具に、ホーニング砥石を適当量だけ張出した状態のホーニングツールを挿入して、ホーニング砥石の砥石面をホーニング治具のツルーイング面に当てながら研磨するという方法が一般的にとられていたため、やはり、上記砥石張出し調整と同様に、そのツルーイング精度は熟練した作業者の勘が頼りであった。
本発明の砥石接触感知方法によれば、上記ツルーイング治具例えばツルーイング・スリーブをワークの代わりにホーニング盤に保持させることで、上記ホーニング砥石の張出しと回転動作等をホーニング盤自体の機械動作により自動で行うことができ、作業者の熟練度に依存することなく、高精度なツルーイングが安定してかつ迅速に行える。
(5)また、本発明のホーニング加工方法によれば、上記砥石接触感知方法により上記ホーニング砥石のワークの内周面に対する接触位置を感知し、この接触位置を基準として、ホーニング砥石の切込み量を制御しながらワークの内周面をホーニング加工するようにしたから、上述したマッチホーニング加工を効率よく実施することができる。
しかも、上記ホーニング加工方法の開始段階において、上記3段階の工程から構成される砥石接触感知方法を実行することにより、そのステップ1つまり主軸回転駆動用サーボモータにより上記ホーニングツールを回転させながら、上記切込み駆動用サーボモータにより上記ホーニング砥石を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程の作用により、ホーニング砥石がワークを加工していない時間いわゆるエアカット時間を可及的に短縮することができ、その結果として、ホーニング加工の1サイクルにおける加工サイクルタイムの短縮化が可能となる。
(6)さらに、上述した砥石接触感知技術を適用した本発明の砥石接触感知装置およびホーニング盤によれば、上述した効果が有効に発揮されることはもちろん、従来一般的なホーニング盤の基本的な機械的装置構成がそのまま採用可能であり、マッチホーニング加工が可能なホーニング盤を安価に提供することが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係るホーニング盤を図1に示し、このホーニング盤は、具体的にはワークWの円筒状の加工穴の内周面Waを加工する立形のもので、先端にホーニングツール1を備える回転主軸2、主軸回転駆動部(主軸回転手段)3、主軸往復駆動部(主軸往復手段)4、砥石切込み部(砥石切込み手段)5、砥石接触感知部(砥石接触感知手段)6および装置制御部(制御手段)7などを主要部として備えてなる。
ホーニングツール(いわゆるホーニングヘッド)1は、回転主軸2の先端つまり下端2aに交換可能に装着されている。
このホーニングツール1の内部には、図2に示すように、径方向へ拡縮可能に配された複数のホーニング砥石10、10、…、これらホーニング砥石10、10、…を拡張動作させるコーンロッド11およびホーニング砥石10、10、…を復帰動作させる復帰ばね(図示省略)等を備える。
各ホーニング砥石10は、ワークWの内周面Waに沿った砥石面10aを有する。また、コーンロッド11は、上記ホーニングツール1内において上下方向へ移動可能に設けられており、その先端ウェッジ11aが各ホーニング砥石10の砥石台10bを押圧する砥石拡張部とされるとともに、その上部である基部ロッド11bが、後述する砥石拡張ロッド35に連結されている。また、図示しないが、ホーニング砥石10、10、…は上記復帰ばねにより常時縮閉方向へ弾発的に付勢されている。
そして、上記ホーニング砥石10、10、…は、上記コーンロッド11の下動に伴って拡開動作される一方、コーンロッド11の上動に伴って上記復帰ばねにより縮閉動作されることとなる。
回転主軸2は、その下端にホーニングツール1を備えるとともに、駆動軸15、動力伝達部25a〜25cおよび駆動モータ16等を含む上記主軸回転駆動部3と、スライド本体18、送りネジ機構19、駆動モータ20等を含む上記主軸往復駆動部4とにそれぞれ連係されている。
すなわち、回転主軸2はスライド本体18に回転可能に軸支されており、このスライド本体18は、案内レール22により昇降案内されるとともに、昇降駆動源である上記送りネジ機構19および駆動モータ20に駆動連結されている。
上記案内レール22は、機体21上に上下方向へ直線状に延びて設けられ、この案内レール22に上記スライド本体18の摺動部18aが摺動案内可能に支持されている。また、スライド本体18の摺動部18aには、送りネジ寄稿19のナット体19aが一体的に連結固定され、このナット体19aが、機体21に垂直上下方向へ延びるとともに回転可能に軸支された送りネジ19bに上下方向へ螺進退可能に螺合されている。送りネジ19bは、その上端部がカップリング23を介して上記駆動モータ20のモータ軸20aに駆動連結されている。この駆動モータ20としては、ロータリエンコーダ等の位置検出センサ73が一体的に内蔵されてなるサーボモータが使用されており、上記位置検出センサ73により駆動モータ20の回転量が検出される。
そして、この駆動モータ20のモータ軸20aが回転駆動することにより、ボールねじ機構19の送りネジ19bが回転されて、ナット体21bと一体のスライド本体18が上下方向へ移動され、このスライド本体18を介して、回転主軸2つまりはホーニングツール1が昇降動作されることとなる。
また、回転主軸2の上端部2bは、機体21のヘッド部21aに回転可能に設けられた駆動軸15にスプライン嵌合されて、この駆動軸15に対して、上下方向(軸線方向)へ相対的に移動可能でかつ一体回転可能に連結されている。
具体的には、回転主軸2の上端部2bが、ロータリスプライン装置24により、機体21のヘッド部21aに上下方向へ摺動可能に軸支されるとともに、上記主軸駆動軸15に同軸上にかつ一体回転可能に接続されている。
駆動軸15には伝動プーリ25aが取り付けられ、この伝動プーリ25aが、伝動ベルト25bを介して、駆動モータ16のモータ軸16aに取り付けられた伝動プーリ25cに連結されている。この駆動モータ16は、後述するように、砥石接触感知部6の主要部も構成するもので、サーボモータが使用されている。この駆動モータ16には、ロータリエンコーダ等の位置検出センサ63が一体的に内蔵されており、この位置検出センサ63により駆動モータ16の回転量が検出される。そして、この駆動モータ16の回転駆動により、駆動軸15を介して、回転主軸2つまりはホーニングツール1が回転駆動されることとなる。
砥石切込み部5は、上記ホーニング砥石10、10、…に切込み動作を与えるもので、図1および HYPERLINK "http://www6.ipdl.ncipi.go.jp/Tokujitu/tjitemdrw.ipdl?N0000=231&N0500=1E#N/;%3e:%3e8?%3c;;///&N0001=48&N0552=9&N0553=000004" \t "tjitemdrw" 図5に示すように、砥石切込み駆動部(切込み駆動手段)30および砥石切込み制御部(切込み制御手段)62を主要部として備えてなる。
砥石切込み駆動部30は、ホーニング砥石10、10、…に所定の切込み量をもった切込み動作を機械的に与えるもので、具体的には、上記ホーニングツール1のコーンロッド11(図2)、砥石拡張ロッド35(図2)、切り込み駆動機構36および駆動モータ37等を備える。
砥石拡張ロッド35は、具体的には図示しないが、回転主軸2の下半部に設けられた軸穴内において、その軸線方向(上下方向)へ移動可能に設けられており、その下端部35aが上記コーンロッド11の基部ロッド11bに連結されるとともに(図2参照)、その上端部35bが切込み駆動機構36に連結されている。
この切込み駆動機構36は、砥石拡張ロッド35を上下方向(軸線方向)へ移動させるもので、従来公知のように、砥石拡張ロッド35に連結された従動体40およびこの従動体40を上下動させる駆動ねじ軸部材41を主要部として構成されている。
従動体40は、回転主軸2に対して、相対的に上下方向へ摺動可能に設けられるとともに、この回転主軸2内に配された上記砥石拡張ロッド35に対して、上下方向へ一体的に連結されている。
また、従動体40は、これに一体固定された雌ねじ部材(図示省略)を介して、上記駆動ねじ軸部材41に上下方向へ螺進退可能に係合されている。この駆動ねじ軸部材41は、スライド本体18に、回転主軸2と平行にかつ回転可能に軸支される。
駆動ねじ軸部材41は、機体21のヘッド部21aに回転可能に設けられた切込み駆動軸42に連係されている。具体的には、この切込み駆動軸42は、駆動ねじ軸部材41と平行に軸支されるとともに、その上端部42aが、機体21のヘッド部21aに回転可能に設けられた歯車機構43の回転歯車軸43aにスプライン嵌合されて、この回転歯車軸43aに対して、上下方向へ相対的に移動可能でかつ一体回転可能に連結されている。
具体的には、切込み駆動軸42の上端部42aが、ロータリスプライン装置44により、機体21のヘッド部21aに上下方向へ摺動可能に軸支されるとともに、上記回転歯車軸43aに同軸上にかつ一体回転可能に接続されている。この回転歯車軸43aは、歯車43bと噛合し、この歯車43bが駆動モータ37のモータ軸37aに一体的に取付け固定されている。一方、切込み駆動軸42は、歯車機構44を介して上記駆動ねじ軸部材41の上端部41aに駆動連結されている。
駆動モータ37は、後述するように、主軸回転駆動部3の駆動モータ16と同様に、砥石接触感知部6の主要部も構成するもので、サーボモータが使用されている。この駆動モータ37には、ロータリエンコーダ等の位置検出センサ64が一体的に内蔵されており、この位置検出センサ64により駆動モータ37の回転量が検出される。
そして、この駆動モータ37のモータ軸37aの回転駆動により、切込み駆動軸42が回転すると、駆動ねじ軸部材41が回動されて、これに螺進退可能に螺合された従動体40が、回転主軸2に対して相対的に下動または上動されることとなる。つまり、従動体40の下動時は、これと一体の砥石拡張ロッド35がコーンロッド11を下方へ押動して、ホーニング砥石10、10、…が拡張動作される。一方、従動体40の上動時は、砥石拡張ロッド35の上動に伴って、ホーニングツール1内の復帰ばね(図示省略)によりホーニング砥石10、10、…が縮閉動作される。
砥石接触感知部(砥石接触感知手段、砥石接触感知装置)6は、ホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触を感知するもので、具体的には、上記主軸回転駆動部3および砥石切込み部5の駆動モータ16および37の動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)を監視して、その監視結果から上記ホーニングツール1のホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触位置を感知する構成とされ、主要部として、上記主軸回転駆動部3、上記砥石切込み部5および砥石接触感知制御部60を備えてなる。
この目的のため、前述したように、上記両駆動モータ16および37は、サーボモータから構成されている。
図示の実施形態の砥石接触感知制御部60は、上記主軸回転駆動部3の主軸回転駆動用サーボモータ16および砥石切込み部5の切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる各種電気的情報を監視しつつ、上記両サーボモータ16、37を相互に連動して駆動制御するもので、後述する装置制御部7の一部を構成している(図5参照)。
すなわち、この砥石接触感知制御部60は、図3に示すように、後述する主制御部70からの指令により、主軸回転制御部61および砥石切込み制御部62を介して主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37を回転制御し、後述する砥石接触感知工程(砥石接触感知方法)を実行する。
上記主軸回転制御部61は、図3に示すように、演算部61aとモータ駆動部61bとから構成されたサーボアンプであり、回転主軸2つまりは駆動モータ16のモータ軸16aの回転数を検出するロータリエンコーダ等の位置検出センサ63からの検出信号が上記演算部61aにフィードバック入力されて、この演算部61aが、上記入力された検出値(回転数)を砥石接触感知制御部60からの指令値(回転数)と比較演算して、その演算結果に基づき、これら検出値と指令値を一致させるべく上記駆動モータ16に検出値と指令値の誤差に比例した電力を供給する。
同様に、上記砥石切込み制御部62は、図3に示すように、演算部62aとモータ駆動部62bとから構成されたサーボアンプであり、切込み駆動軸42つまりは駆動モータ37のモータ軸37aの回転数を検出するロータリエンコーダ等の位置検出センサ64からの検出信号が上記演算部62aにフィードバック入力されて、この演算部62aが、上記入力された検出値(回転数)を砥石接触感知制御部60からの指令値(回転数)と比較演算して、その演算結果に基づき、これら検出値と指令値を一致させるべく上記駆動モータ37に検出値と指令値の誤差に比例した電力を供給する。
砥石接触感知制御部60はまた、主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37を回転制御しつつ、これらサーボモータ16および37の動作から得られる各種電気的情報を監視して、その監視結果、つまりこれら電気的情報を予め設定された設定値と比較した比較結果から、ホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触を判定感知する。
上記サーボモータ16、37の動作から得られる接触判定用の電気的情報としては、図示の実施形態の場合、図4に示すように、各サーボモータ16および37について、それぞれ回転数、トルク、電流値および溜まりパルスの4つの情報で、合計8つの電気的情報が利用され、これら電気的情報は上記主軸回転制御部61および砥石切込み制御部62を構成するサーボアンプからそれぞれ得られる。
また、これら電気的情報は、そのすべてが常時接触判定用として利用されるわけではなく、対象となるワークWの材質、加工径等の形状寸法、ホーニングツール1の仕様(ツール径、ツールタイプ、砥石の種類、形状寸法等)や動作条件等に応じて適宜選択利用される。この目的のため、サーボモータ16、37の複数種類の電気的情報(図示の場合は上述の8種類)の中から、上記砥石接触感知部6で監視すべき電気的情報を選択設定する監視情報設定部(監視情報設定手段)65を備える。
砥石接触感知制御部60により実行される砥石接触感知工程(砥石接触感知方法)は、後述するホーニング加工工程(ホーニング加工方法)の初期の段階、つまり加工動作開始から砥石接触検出までの工程であり(図8参照)、具体的には以下の3工程から構成される。
このように砥石接触感知工程が3段階からなるのは、高精度な接触感知を実現しつつ加工動作開始から砥石接触検出までの時間を可及的に短縮させるためであり、本発明者らの種々の試験研究の結果として得られたものである。この3段階の砥石接触感知工程において、ステップ1およびステップ2は時間短縮実現のための工程で、ステップ3は感知精度を上げるための工程である。以下、図6を参照して詳細に説明する。
(A)急速拡張工程(ステップ1):
主軸回転駆動用サーボモータ16によりホーニングツール1を回転させながら、切込み駆動用サーボモータ37によりホーニング砥石10、10、…を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる(図6(a)→(b))。
この場合の急速拡張時の切込み量Rは、ホーニング盤の設計上、ホーニング砥石10、10がワークWの内周面Waに当たらない拡張量が判明していることから、この拡張量を上記切込み量Rとして、この拡張位置まで速い速度で切込み動作させる。
具体的には、上記ホーニング砥石10、10、…が、上記切込み(拡張)原点位置(例えば、ホーニング砥石10の砥石面10aがホーニングツール1の内部に格納された位置)からワークWに接触するまでの拡張量の範囲は、機械(ホーニング盤)の設計上、機械の仕様とワークWの下穴の公差とにより決定される。そこで、このホーニング砥石10の拡張量の範囲の最大値を上記急速拡張時の切込み量Rとして設定して、この最大拡張位置まで速い速度で切込み動作するように構成されている。ちなみに、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…がワークWの内周面Waに接触する位置まで急速拡張されると、ホーニング砥石10、10、…はワークWに接触してしまう可能性がある。
(B)予備接触感知工程(ステップ2):
上記急速拡張工程終了後、切込み駆動用サーボモータ37により上記ホーニング砥石10、10、…を予め設定された中速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる各種電気的情報によりホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…がワークWの内周面Waに対する接触状態を高感度の予備接触感度で感知する(図6(b)→(c))。
すなわち、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…がワークWの内周面Waに接触しても、食いつかない拡張速度(可能な限り速い速度)で拡張させる。この時、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…とワークWの内周面Waの接触を敏感に感じとれるような設定(予備接触感度)で、上記主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる各種電気的情報によりに従って、上記ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…とワークWの内周面Waとの接触・非接触状態を監視、解析する。
図示の実施形態においては、上記電気的情報として、切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる拡張電流、ならびに主軸回転駆動用サーボモータ16の動作から得られる主軸電流および主軸回転数を選択的に監視、解析する。これら3つの電気情報が採用されているのは、以下の理由による。
すなわち、機械の構成上、切込み駆動用サーボモータ37とホーニング砥石10、10、…の間に、歯車機構43、切込み駆動軸42、歯車機構44、駆動ねじ軸部材41、従動体40およびコーンロッド11の先端ウェッジ11a等があり、それら構成部品の捩れ等により不感帯(ロストモーション)が存在する。また、歯車機構43、44や先端ウェッジ11aを使用することで、切込み駆動用サーボモータ37のトルクを非常に大きな力に変えてホーニング砥石10、10、…を張り出している。そのため、上記トルクの変化が非常に鈍くて、上記切込み駆動用サーボモータ37の制御、監視だけでは高精度な予備接触位置検出は実現困難である。
一方、回転主軸2は、主軸回転駆動用サーボモータ16の駆動力をタイミングベルトからなる伝動ベルト25bで伝達されるだけなので、上記切込み駆動軸42よりも、はるかにトルク、回転数等の変化を上記サーボモータ16で検出しやすい。
このような理由から、本実施形態においては、切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる拡張電流、ならびに主軸回転駆動用サーボモータ16の動作から得られる主軸電流および主軸回転数の3つの電気情報が採用されている。
そして、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…がワークWの内周面Waに接触すると、ホーニング砥石10、10、…とワークW間に摩擦が生じ、回転主軸2の回転動作に負荷がかかり、負荷がかかると回転主軸2の回転を維持するために主軸回転駆動用サーボモータ16の主軸電流の電流値が上昇する。また回転主軸2の最大トルクに制限をかけることで、ある一定のトルク以上の負荷がかかると、上記電流値は一定のまま上がらなくなり、これにより回転主軸2の回転数(主軸回転数)が落ちてくる。
したがって、主軸回転駆動用サーボモータ16の変化を、これら主軸電流および主軸回転数の変化により監視することで、高精度な予備接触位置検出を実現している。この場合、予備接触位置の判定は、監視対象となる電気情報(切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる拡張電流、主軸回転駆動用サーボモータ16の動作から得られる主軸電流および主軸回転数)のすべてが予め設定された設定値になった時点を総合的に判断して行うのか、あるいはいずれか一つの電気情報が上記設定値になった時点を予備接触位置とするかなどは、対象となるワークWの材質、加工径等の形状寸法、ホーニングツール1の仕様(ツール径、ツールタイプ、砥石の種類、形状寸法等)や動作条件等を考慮して、試験的に決定される。
なお、この予備接触感知工程において、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…はワークWの内周面Waに接触することになるが拡張速度がまだ予め設定された中速度と次工程の本接触感知工程における拡張速度に比較して速いことと、感度が上述のごとく敏感なため、接触位置検出(感知)のばらつきは大きい。
(C)本接触感知工程(ステップ3):
上記予備接触感知工程終了後、切込み駆動用サーボモータ16により上記ホーニング砥石10、10、…を予め設定された低速度(予備接触感知工程(ステップ2)におけるホーニング砥石10、10、…の切込み速度(中速度)よりも低い)で切込み動作させながら、主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる各種電気的情報によりホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…がワークWの内周面Waに対する接触状態を高感度の上記予備接触感度よりも低い本接触感度で感知する(図6(c))。
すなわち、本接触感知工程は、基本的には上記予備接触感知工程と同様であるが、本接触感知工程においては、上記予備接触感知工程よりもホーニング砥石10、10、…の切込み速度(拡張速度)を遅くし、かつ感度を少し鈍らすことで接触位置検出(感知)のばらつきを小さくする。
換言すれば、上記予備接触感知工程においては、ホーニング砥石10、10、…のワークWに対する接触時の食いつきを防止するため、早めに接触を感知して止める必要があることから、予備接触感度は高感度に設定されているが、一方、本接触感知工程において検出される砥石接触位置は、続く加工工程の基準開始位置を特定するためのものであるから、上記予備接触感知工程よりもホーニング砥石10、10、…の切込み速度をさらに遅くして、ホーニング砥石10、10、…のワークWに対する接触時の食いつきの危険を回避しつつ、接触感度を逆に少し鈍らせることにより、接触位置感知のばらつきを小さくして、均一な位置検出を実現している。
以上の砥石接触感知工程(A)→(B)→(C)の工程サイクルが図8(b)に示されている。
装置制御部7は、ホーニング盤の各駆動部の動作を相互に連動して自動制御するもので、具体的には、CPU、ROM、RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータを主要部として構成されている。
この装置制御部7には、ホーニング加工を実行させるための加工プログラム等が組み込まれており、図5に示すように、主制御部70、主軸回転駆動部3の駆動源を制御する上記主軸回転制御部61、主軸往復駆動部4の駆動源を制御する主軸往復制御部71、砥石切込み部5の駆動源を制御する上記砥石切込み制御部62および上述した砥石接触感知部6の上記砥石接触感知制御部60などから構成される。
主制御部70には、上記各駆動部3、4、5の駆動源の駆動に必要な種々の情報、例えば、ホーニングツール1の回転速度および昇降速度、あるいは、ホーニング砥石10、10、…の基準位置(ストローク位置)P1、P2およびストローク幅S(図2参照)、または切込み速度および切込みタイミング等が、NC(数値制御)データとして予めまたは操作盤のキーボード等により適宜選択的に入力設定されており、これらのデータに従ってまた上述した砥石接触感知部6の感知結果を受け取って、上記各制御部61、62、71を制御する。
また、これら各制御部61、62、71には、サーボモータ16、20,37および位置検出センサ63、64,73、ならびにその他の駆動部等が電気的に接続されており、これらから得られる実際値情報が、上記主制御部70および砥石接触感知制御部60により予め設定された上記各種設定値と比較演算されて、その演算結果に基づき各駆動部3、4、5の動作が駆動制御される。
しかして、以上のように構成されたホーニング盤において、上記各駆動部3、4、5は、装置制御部7により相互に関連して自動制御され、これにより、ワーク保持治具80に支持されたワークWの内周面Waに対して、ホーニングツール1による以下のホーニング加工工程(ホーニング加工方法)が行われる(図7のフローチャート参照)。
(1)加工開始工程:
主軸往復駆動部4の駆動モータ20および送りネジ機構19により、回転主軸2が下降して、これにより、ホーニングツール1が、ワーク保持治具60に支持されたワークWの内周面Waに対して、そのホーニング砥石10、10、…とワークWとの接触を感知させるストローク位置までストローク移動する(図6(a)参照)。
(2)砥石接触感知工程:
上記加工開始工程終了後、前述した砥石接触感知工程が行われる。つまり、(A)急速拡張工程(ステップ1)→(B)予備接触感知工程(ステップ2)→(C)本接触感知工程(ステップ3)が順次連続して行われて(図6(b)→(c)参照)、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…のワークWの内周面Waに対する接触位置が検出される。
(3)加工工程:
上記砥石接触感知工程終了後、主軸回転駆動用サーボモータ16により回転するホーニングツール1は、上記駆動モータ20および送りネジ機構19によりワークWの内周面Waの軸線方向へ往復ストローク移動しながら、このホーニングツール1のホーニング砥石10、10、…が、切込み駆動用サーボモータ37により上記砥石接触感知工程で感知したホーニング砥石10、10、…のワークWに対する接触位置(具体的には砥石面10a、10a、…のワークWの内周面Waに対する接触位置)を基準として一定の切込み量をもって切り込み動作して、ホーニング砥石10、10、…によるワークWの内周面Waのホーニング加工が実行される。
図示の実施形態においては、このホーニング加工は、図8(a)に示すように、ホーニング砥石10、10、…の切込み量が、大きな粗加工用切込み量である粗ホーニング工程(切込工程1)、中仕上げ加工用切込み量である中仕上げホーニング工程(切込工程2)および小さな仕上げ加工用切込み量である仕上げホーニング工程(切込工程3)の3工程からなり、これら3工程が終了すると(つまり、ホーニング砥石10、10、…の切込み量が上記接触位置から予め設定した値(仕上げ寸法に対応)になると、切込み量がゼロのクリーンアップ工程を経て、戻し工程により初期位置に急速に縮小復帰して、ホーニング加工1サイクルが終了する。
(4)加工終了工程:
ホーニング加工1サイクルが終了した後、主軸往復駆動部4の駆動モータ20および送りネジ機構19により、回転主軸2が上昇して、ホーニングツール1が、下降開始位置である初期位置まで上昇復帰する。
以上のように、本実施形態の砥石接触感知方法によれば、ホーニングツール1を備えた回転主軸2を回転駆動する主軸回転駆動源とホーニング砥石10、10、…を切込み動作させる切込み駆動源として、それぞれ主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37が使用され、これら両サーボモータ16、37の動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)から、上記ホーニングツール1のホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…―ワークWの内周面Waに対する接触位置を感知するようにしたから、ホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触位置を、高い精度をもって感知することができる。
すなわち、この砥石接触感知方法においては、従来の同種の感知技術のように、特別な装置機器を新設したり、基本的な機械的装置構成に修正を加えることなく、ホーニング砥石10、10、…のワークWに対する接触感知を実現することができる。
これにより、ホーニング加工技術分野において近時注目されかつ最も期待されているマッチング加工(狙い加工)つまりマッチホーニング加工(ホーニング砥石がワークの内周面に当たったところつまり接触位置からどれだけ削るというホーニング加工方法(切削量(ホーニング砥石10、10、…がワークWに接触した位置からの切込み量)=測定値−狙い値)が実現することとなる。
さらに、上記砥石接触感知方法が、(a)主軸回転駆動用サーボモータ16によりホーニングツール1を回転させながら、切込み駆動用サーボモータ37によりホーニング砥石10、10、…を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程(ステップ1)、(b)上記急速拡張工程終了後、切込み駆動用サーボモータ37によりホーニング砥石10、10、…を予め設定された中速度で切込み動作させながら、上記主軸回転駆動用サーボモータ1および切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報(回転数、トルク、電流値、溜まりパルス等)により上記ホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触状態を高感度の予備接触感度で感知する予備接触感知工程(ステップ2)、および(c)上記予備接触感知工程終了後、切込み駆動用サーボモータ37によりホーニング砥石10、10、…を予め設定された低速度で切込み動作させながら、主軸回転駆動用サーボモータ16および切込み駆動用サーボモータ37の動作から得られる各種電気的情報により上記ホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触状態を上記予備接触感度よりも低い本接触感度で感知する本接触感知工程(ステップ3)という3段階の工程から構成されていることにより、ホーニング砥石のワーク内周面に対する接触感知を非常に高い精度をもって実現することができる。
これにより、要求される仕上がり精度がサブミクロン単位となる高精度なホーニング加工においても、上記接触位置感知をサブミクロン単位の高精度をもって実行することができ、高精度なマッチホーニング加工が実現することとなる。
また、本実施形態の砥石接触感知方法によれば、従来、ホーニング砥石10、10、…の交換時初期に手作業で行っていた砥石張出し調整を、自動で行うことができる(自動砥石張出し機能)。
すなわち、ホーニング盤においては、ホーニングツール1のホーニング砥石10、10、…が使用により経時的に所定量摩耗すると新しいホーニング砥石10、10、…と交換する構成とされており、ホーニング砥石10、10、…の交換時には初期の砥石張出し調整を行って、ホーニング砥石10、10、…の切込み基準位置を設定調整する必要がある。
従来、この砥石張出し調整作業は、熟練工が手作業で砥石張出し調整用のハンドルを操作して行っており、その調整精度は熟練した作業者の勘(ホーニング砥石10、10、…が基準設定用ワークWに当たったという感覚)が頼りであった。
また、本発明の砥石接触感知方法によれば、従来、手作業で行っていたホーニング砥石10、10、…のツルーイングを、自動で行うことができる(砥石ツルーイング機能)。
すなわち、ホーニング砥石10、10、…は、使用により経時的に摩耗等により型崩れして、回転主軸2に対する振れや円筒度が低下するため、これを修正回復するツルーイングを適宜あるいは所定のインターバルをもって行うところ、従来のツルーイングは、作業者が手作業で、ツルーイング・ブロックやツルーイング・スリーブ等のツルーイング治具を用いて、このツルーイング治具に、ホーニング砥石10、10、…を適当量だけ張出した状態のホーニングツール1を挿入して、ホーニング砥石10、10、…の砥石面10a、10a、…をホーニング治具のツルーイング面に当てながら研磨するという方法が一般的にとられていたため、やはり、上記砥石張出し調整と同様に、そのツルーイング精度は熟練した作業者の勘が頼りであった。
本実施形態の砥石接触感知方法によれば、上記ツルーイング治具例えばツルーイング・スリーブをワークWの代わりにホーニング盤に保持させることで、上記ホーニング砥石10、10、…の張出しと回転動作等をホーニング盤自体の機械動作により自動で行うことができ、作業者の熟練度に依存することなく、高精度なツルーイングが安定してかつ迅速に行える。
また、本実施形態のホーニング加工方法によれば、上記砥石接触感知方法によりホーニング砥石10、10、…のワークWの内周面Waに対する接触位置を感知し、この接触位置を基準として、ホーニング砥石10、10、…の切込み量を制御しながらワークWの内周面Waをホーニング加工するようにしたから、上述したマッチホーニング加工を効率よく実施することができる。
しかも、上記ホーニング加工方法の開始段階において、上記3段階の工程から構成される砥石接触感知方法を実行することにより、そのステップ1つまり主軸回転駆動用サーボモータ16によりホーニングツール1を回転させながら、切込み駆動用サーボモータ37によりホーニング砥石10、10、…を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程の作用により、ホーニング砥石10、10、…がワークWを加工していない時間いわゆるエアカット時間を可及的に短縮することができ、その結果として、図8(a)に示すように、ホーニング加工の1サイクルにおける加工サイクルタイム(実線参照)が、従来のホーニング加工の加工サイクルタイム(二点鎖線参照)に比べて短縮される。
さらに、上述した砥石接触感知技術を適用した本実施形態の砥石接触感知装置(砥石接触感知部)およびホーニング盤によれば、上述した効果が有効に発揮されることはもちろん、従来一般的なホーニング盤の基本的な機械的装置構成がそのまま採用可能であり、マッチホーニング加工が可能なホーニング盤を安価に提供することが可能である。
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で種々の設計変更が可能である。一例として以下のような改変が可能である。
例えば、ホーニング盤の各基本構成部3、4、5等の具体的な構成は、同一機能を有する限り他の構成としてもよい。
一例として、図示の実施形態においては、主軸往復駆動部4の駆動源として送りねじ機構19と駆動モータ20とからなる回転駆動系の構成が採用されているが、スライド本体18を昇降動作させる油圧シリンダ等の往復駆動系の構成が採用されても良い。
また、図示の実施形態においては、砥石接触感知工程の予備接触感知工程および本接触感知工程において監視する電気的情報として、前述したように主軸回転駆動用サーボモータ16の主軸電流値、主軸回転数および切込み駆動用サーボモータ37の拡張電流値が選択設定されているが、少なくともこれら電気的情報を含めば良く、目的に応じて他の電気的情報も追加的に採用可能である。
さらに、図示の実施形態においては、回転主軸1および切込み駆動軸42の2つを駆動制御、監視して、ホーニング砥石10、10、…のワークWに対する接触を検出させているが、目的に応じて、いずれか一方の駆動制御、監視するように選択設定することも可能である。この選択設定は監視情報設定部65により行う。
また、図示の実施形態におけるホーニング加工方法における加工工程は、粗ホーニング工程(切込工程1)、中仕上げホーニング工程(切込工程2)および仕上げホーニング工程(切込工程3)の3工程からなるが、具体的な加工工程の構成は、目的応じて種々設計変更される。
さらに、本発明の砥石接触感知方法および装置は、図示の実施形態のようなホーニング加工だけでなく、研削、切削等の機構を有する他の工作機械にも採用可能である。
本発明に係る一実施形態であるホーニング盤の概略構成を一部断面で示す正面図である。 同ホーニング盤のホーニング砥石によるワーク内周面の加工状態を拡大して示す正面断面図である。 同ホーニング盤の砥石接触感知部の構成を示すブロック図である。 同砥石接触感知部の砥石接触感知制御部で監視する各種電気的情報を示すブロック図である。 同ホーニング盤の装置制御部の構成を示すブロック図である。 同砥石接触感知部の接触感知動作を説明するための概略図である。 同ホーニング盤のホーニング加工工程を示すフローチャートである。 図8(a)は同ホーニング盤のホーニング加工サイクルを示す線図、図8(b)は同ホーニング加工サイクルにおける初期段階の砥石接触感知サイクルを示す線図である。
符号の説明
W ワーク
Wa ワークの内周面
1 ホーニングツール
2 回転主軸
3 主軸回転駆動部(主軸回転手段)
4 主軸往復駆動部(主軸往復手段)
5 砥石切込み部(砥石切込み手段)
6 砥石接触感知部(砥石接触感知手段、砥石接触感知装置)
7 装置制御部(制御手段)
10 ホーニング砥石
10a 砥石面
16 主軸回転駆動用サーボモータ(駆動モータ)
17 位置検出センサ
30 切込み駆動部(切込み駆動手段)
62 砥石切込み制御部(切込み制御手段)
37 切込み駆動用サーボモータ(駆動モータ)
60 砥石接触感知制御部
61 主軸回転制御部
62 砥石切込み制御部
63、64 位置検出センサ
65 監視情報設定部(監視情報設定手段)
70 主制御部
71 主軸往復制御部
73 位置検出センサ

Claims (9)

  1. ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、工作物の内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、前記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、工作物の内周面をホーニング加工において、前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触を感知する方法であって、
    前記ホーニングツールを備えた回転主軸を回転駆動する主軸回転駆動源および前記ホーニング砥石を切込み動作させる切込み駆動源としてそれぞれ主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータを使用し、
    これら両サーボモータの動作から得られる各種電気的情報から前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触位置を感知するようにした
    ことを特徴とする砥石接触感知方法。
  2. (1)前記主軸回転駆動用サーボモータにより前記ホーニングツールを回転させながら、前記切込み駆動用サーボモータにより前記ホーニング砥石を予め設定された切込み量だけ急速に切込み動作させる急速拡張工程と、
    (2)前記急速拡張工程終了後、前記切込み駆動用サーボモータにより前記ホーニング砥石を予め設定された中速度で切込み動作させながら、前記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報により前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触状態を高感度の予備接触感度で感知する予備接触感知工程と、
    (3)前記予備接触感知工程終了後、前記切込み駆動用サーボモータにより前記ホーニング砥石を予め設定された低速度で切込み動作させながら、前記主軸回転駆動用サーボモータおよび切込み駆動用サーボモータの動作から得られる各種電気的情報により前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触状態を前記予備接触感度よりも低い本接触感度で感知する本接触感知工程とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の砥石接触感知方法。
  3. 前記予備接触感知工程および本接触感知工程における前記電気的情報は、少なくとも前記主軸回転駆動用サーボモータの主軸電流値、主軸回転数および前記切込み駆動用サーボモータの拡張電流値を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の砥石接触感知方法。
  4. ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、工作物の内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、前記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、工作物の内周面をホーニング加工する方法であって、
    請求項1から3のいずれか一つに記載の砥石接触感知方法により前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触位置を感知し、この接触位置を基準として、ホーニング砥石の切込み量を制御しながら工作物の内周面をホーニング加工するようにした
    ことを特徴とするホーニング加工方法。
  5. (1)前記ホーニングツールを、前記ホーニング砥石の工作物との接触を感知させるストローク位置までストローク移動させる加工開始工程と、
    (2)前記加工開始工程終了後、前記砥石接触感知方法を実行する砥石接触感知工程と、
    (3)前記砥石接触感知工程終了後、回転する前記ホーニングツールを工作物の内周面の軸線方向へ往復ストローク移動させながら、前記ホーニング砥石の切込み量を前記砥石接触感知工程で感知したホーニング砥石の接触位置を基準として制御して、ホーニング砥石による工作物の内周面のホーニング加工を行う加工工程とを備えてなる
    ことを特徴とする請求項4に記載のホーニング加工方法。
  6. ホーニング砥石を備えるホーニングツールを、工作物の内周面の軸線方向へ往復移動するとともに、軸線まわりに回転させながら、前記ホーニング砥石に機械的駆動手段により一定の切込み量をもって切込み動作を与えて、工作物の内周面をホーニング加工するホーニング盤に備えられて、前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触を感知する砥石接触感知装置であって、
    前記ホーニングツールを備えた回転主軸を回転駆動する主軸回転駆動用サーボモータと、
    前記ホーニング砥石を切込み動作させる切込み駆動用サーボモータと、
    これら両サーボモータの動作から得られる各種電気的情報を監視して、その監視結果から前記砥石の工作物の内周面に対する接触位置を感知する接触感知手段とを備えてなり、
    この接触感知手段は、請求項1から3のいずれか一つに記載の砥石接触感知方法を実行するように構成されている
    ことを特徴とする砥石接触感知装置。
  7. 前記サーボモータの複数種類の電気的情報の中から、前記接触感知手段で監視すべき電気的情報を選択設定する監視情報設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の砥石接触感知装置。
  8. 前記電気的情報は、少なくとも前記主軸回転駆動用サーボモータの主軸電流値、主軸回転数および前記切込み駆動用サーボモータの拡張電流値を含む
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の砥石接触感知装置。
  9. 工作物の内周面の軸線方向へ往復移動可能とされるとともに、軸線まわりに回転可能に軸支されてなる回転主軸と、
    回転主軸を軸線回りに回転駆動する主軸回転手段と、
    回転主軸を前記内周面の軸線方向へ往復動作させる主軸往復手段と、
    回転主軸先端に装着され、前記内周面に沿った砥石面を有するホーニング砥石を拡縮可能に備えるホーニングツールと、
    このホーニングツールのホーニング砥石に所定の切込み動作を与える砥石切込み手段と、
    前記ホーニング砥石の工作物の内周面に対する接触を感知する砥石接触感知手段と、
    この砥石接触感知手段からの感知結果を受け取って、前記主軸回転手段、主軸往復手段および砥石切込み手段の動作を相互に連動して自動制御する制御手段とを備えてなり、
    前記砥石接触感知手段は、請求項6から8のいずれか一つに記載の砥石接触感知装置により構成されている
    ことを特徴とするホーニング盤。
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