JP2009275714A - ボルト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中心に凹部を有し、一端に第一セレーションを設けた第一ボルトと、前記凹部に下半身が摺動自在に挿入され一端に第二セレーションを設けた第二ボルトと、第二ボルトの他端に設けたロック部と、からなり、前記第一セレーションの頭部上には、一方方向の回転時には係止部となり、逆方向の回転時には係止部とならない第一係止部を有し、前記第二セレーションの前記第一セレーションと対峙する面には、前記第一セレーションに設けた第一係止部に係止して該第一セレーションを一方方向にのみ回動する第二係止部を有するボルトである。
【選択図】図3
Description
例えば特許文献1にはボルトとナットからなり、ナットと被締結物との間にワッシャを挿入し、ワッシャとナットの接合面をナットが被締結物を締め付けるときにはワッシャを回転する係止部となり、ナットを逆方向の回転時には係止部とならない楔形斜面を有し、ワッシャに設けた尖った嵌め筋を被締結物に食い込ませてナットの緩みを防止する構造のボルトナットが開示されている。しかしながらかかる構造ではワッシャの加工費が嵩み、また、被締結物が硬いものである場合は対応できない等の不具合がある。
前記ボルトにおいて、前記第一ボルト軸と前記第一セレーションとは別体に形成され、前記第一ボルト軸の先端部に前記第一セレーションが固定されていることが好ましい。
前記ボルトにおいて、前記第二ボルト軸と前記第二セレーションとは別体に形成され、前記第ニボルト軸の先端部に前記第二セレーションが固定されていることが好ましい。
前記ボルトにおいて、前記第一ボルトの頭部には、第三の工具と係合し、第一ボルトを回動可能とする凹部、又は凸部が形成されている構成とすることが好ましい。
前記第二のボルトにおいて、前記第一セレーションの頭部が円弧状であり、該円弧状の表面に、前記係止部が設けられている構成とすることが好ましい。
前記第一ボルトの尻部と前記ロック部との間にバネ部材が挿入されていることが好ましい。
図1は本発明の第一実施形態であるボルト10を示すもので、該ボルト10は、第一ボルト3と、第二ボルト5と、ロック部7とで構成されている。
第一ボルト3は中心に凹部11を有する第一ボルト軸13からなり、該第一ボルト軸13の表面には螺旋溝15が刻設されている。前記凹部11の開口部分には後述する第二ボルト軸23の軸径より大きく、後述するロック部7の直径より小さい貫通孔(狭部)17を有する栓19が固定されている。即ち、凹部11の開口部は栓19で狭部17が構成されている。
第二ボルト5は前記第一ボルト軸13に設けた凹部11に下半身が摺動自在に挿入される第二ボルト軸23と、該第二ボルト軸23の先端部に設けた第二セレーション25とからなっている。
前記第二ボルト5の第二セレーション25とは反対側の第二ボルト軸23後端にロック部7が形成されている。
前記係止部12、22として切り立った面(当接部)14、24を形成したが、係止部12、22としては切り立った面の代わりに、三角形状に垂直に切り込んだ切込み面と突出面として構成することもできる。
また、当接面の数はボルトの大きさにもよるが2〜8個程度が適している。
図1ではロック部7と栓19との間にバネ部材(スプリング)9が挿着されている。バネ部材9は第一ボルト3の頭部に第二ボルト5の第二セレーション25を常に接触させる役割を果たしている。即ち、第一ボルト3と第二ボルト5とが一体になっているように構成する。なお、このバネ部材9は必要としないときには挿着を省略することができる。
図中26は第三の工具により第二ボルト5を回動するために、第二ボルト5に設けた回動部で、図示する回動部26は、例えばレンジを挿入し第二ボルト5を回動するレンジ装着穴である。なお、第二ボルト5を回動する回動部26としては、その他に六角ボルト、なべ小ネジ、丸小ネジ、等の形状でも良い。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、発明の主旨を変えない範囲での変更が種々可能である。
第二実施形態のボルト30は、第一ボルト33と、第二ボルト5と、ロック部7とで構成されている。
第一ボルト33は、中心に凹部11を有する第一ボルト軸31と、該ボルト軸31の一端に設けた第一セレーション35とからなる。
第二ボルト5は、前記第一ボルト軸31に穿設の凹部11に摺動自在に挿入される第二ボルト軸23と、該第二ボルト軸23の一端に設けた第二セレーション25とからなる。
前記第一セレーション35の頭部上には、一方方向の回転時には係止部となり、逆方向の回転時には係止部とならない第一係止部12が形成されている。
前記第二セレーション25の前記第一セレーション35と対峙する面には、前記第一セレーション35に設けた第一係止部12に係止して該第一セレーション35を一方方向にのみ回動する第二係止部22が設けられている。
前記係止部12、22としては切り立った面(当接部)14、24を形成したが、係止部12、22としては切り立った面の代わりに、三角形状に垂直に切り込んだ切込み面と突出面との組み合わせで構成することもできる。また、図4では当接面の数を6個の実施形態を示したが、当接面の数はボルトの大きさを勘案して、2〜8個程度とすることが好ましい。
前記第一ボルト33に設けた凹部11の開口端部は、前記第二ボルト軸23を挿通し、かつ、該凹部11に収納される前記ロック部7を係止する狭部17に構成されている。なお、図3に示す狭部17は第一セレーション35の中心に、第二ボルト軸23を挿通し、ロック部7を通さない大きさの貫通孔(狭部)17を穿設した構成を示しているが、第一実施形態と同様に第一セレーション35には凹部11の口径と同じあるいはそれ以上の貫通孔を穿設し、該貫通孔を、前記栓19で塞ぐ構成とするようにしても良いことは勿論である。
図3ではロック部7と第一セレーション35との間にバネ部材(スプリング)9が挿着されている。バネ部材9は第一ボルト33の頭部に第二ボルト5の第二セレーション25を常に接触させる役割を果たしている。即ち、第一ボルト33と第二ボルト5とが一体になっているように構成する。なお、このバネ部材9は必要としないときには挿着を省略することができる。
第一ボルト33を構成する第一セレーション35は第一ボルト軸31と一体に例えば鍛造で形成することができる。この場合には栓19で第一ボルト33と第二ボルト5とを連結する。一方、所定箇所に螺旋溝15が刻接された第一ボルト軸31の頭部に、別工程で成形した第一セレーション35を溶接、接着剤による接着、焼き嵌め等の方法で固着する形成方法もある。第一ボルト軸31と第一セレーション35とを別体とするのは、第一ボルト軸31として市販の長尺ねじ棒を調達して所定の長さに切断し、凹部11を穿接し、一方、第一セレーション35はプレス加工で容易に製作できるため、両者を接合(固定)することで安価に製造、提供できるためである。
図5に示すように、第二セレーション25はフランジ部41と第二係止部22を形成したワッシャ43とからなっている。フランジ部41は第二ボルト軸23と一体に、あるいは別工程で製作して第二ボルト軸23に固着して設け、ワッシャ43はプレス成形等で成形してフランジ部41の下面、即ち第一セレーション35と第二係止部22が対峙するように接着剤あるいは溶接等で固着する。
本第三実施形態において第二セレーション25をフランジ部41とワッシャ43とに分離するのは、第二ボルト軸23にフランジ部41を有する部分は例えば市販のボルトをそのまま採用でき、このボルトのフランジ部41にプレス成形等で作成したワッシャ43を固着することで、安価に提供できるためである。上記は市販のボルトを使用する、としたが、ボルト軸に螺子が刻設されている必要性はなく、T字状のものであれば良いことは勿論である。
5 第二ボルト
7 ロック部
9 バネ部材
10 ボルト
11 凹部
12 第一係止部
13 第一ボルト軸
14 当接面
15 螺旋溝
17 狭部
18 傾斜面
19 栓
22 第二係止部
23 第二ボルト軸
24 当接部
25 第二セレーション
26 回動部
28 傾斜面
30 ボルト
31 第一ボルト軸
33 第一ボルト
35 第一セレーション
41 フランジ部
43 ワッシャ
47 ナット
A 被締結物
B 被締結物
C 螺旋溝
Claims (11)
- 中心に凹部を有する第一ボルト軸からなる第一ボルトと、前記第一ボルト軸に設けた前記凹部に下半身が摺動自在に挿入される第二ボルト軸と、該第二ボルト軸の先端部に設けた第二セレーションとからなる第二ボルトと、前記第二ボルトの第二セレーションとは反対側の第二ボルト軸後端に設けたロック部と、からなり、前記第一ボルトの頭部上には、一方方向の回転時には係止部となり、逆方向の回転時には係止部とならない第一係止部が形成され、前記第二セレーションの前記第一ボルトの頭部と対峙する面には、前記第一ボルトに設けた第一係止部に係止して該第一ボルトを一方方向にのみ回動する第二係止部が形成され、前記第一ボルトに設けた凹部の開口端部は、前記第二ボルト軸を挿通し、かつ、該凹部に収納される前記ロック部を係止する狭部に構成されているボルト。
- 中心に凹部を有する第一ボルト軸と、該ボルト軸の一端に設けた第一セレーションとからなる第一ボルトと、前記第一ボルト軸に穿設の凹部に下半身が摺動自在に挿入される第二ボルト軸と、該第二ボルト軸の一端に設けた第二セレーションとからなる第二ボルトと、前記第二ボルトの第二セレーションとは反対側の第二ボルト軸端に設けたロック部と、からなり、前記第一セレーションの頭部上には、一方方向の回転時には係止部となり、逆方向の回転時には係止部とならない第一係止部を有し、前記第二セレーションの前記第一セレーションと対峙する面には、前記第一セレーションに設けた第一係止部に係止して該第一セレーションを一方方向にのみ回動する第二係止部を有し、前記第一ボルトに設けた凹部の開口端部は、前記第二ボルト軸を挿通し、かつ、該凹部に収納される前記ロック部を係止する狭部に構成されているボルト。
- 前記第一ボルト軸と前記第一セレーションとは一体に形成されている請求項2に記載のボルト。
- 前記第一ボルト軸と前記第一セレーションとは別体に形成され、前記第一ボルト軸の先端部に前記第一セレーションが固定されている請求項2に記載のボルト。
- 前記第二ボルト軸と前記第ニセレーションとは一体に形成されている請求項1又は2に記載のボルト。
- 前記第二ボルト軸と前記第ニセレーションとは別体に形成され、前記第二ボルト軸の先端部に前記第二セレーションが固定されている請求項1又は2に記載のボルト。
- 前記第二セレーションの前記第一セレーションと対峙する面に、前記第一セレーションに設けた第一係止部に係止して前記第一ボルトを一方方向のみに回動する第二係止部を有するワッシャが固定されている請求項1又は2に記載のボルト。
- 前記第一ボルトの頭部には、第三の工具と係合し、第一ボルトを回動可能とする凹部、又は凸部が形成されている請求項1又は2に記載のボルト。
- 前記第一ボルトの頭部が円弧状であり、該円弧状の表面に、前記第一係止部が設けられている請求項1に記載のボルト。
- 前記第一セレーションの頭部が円弧状であり、該円弧状の表面に、前記第一係止部が設けられている請求項2に記載のボルト。
- 前記第一ボルトの凹部開口端の狭部と前記ロック部との間にバネ部材が挿入されている請求項1又は2に記載のボルト。
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