JP2009274945A - AlN結晶の成長方法およびAlN積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶性の良好なAlNを成長させるAlN結晶の成長方法およびAlN積層体を提供する。
【解決手段】AlN結晶の成長方法は、以下の工程を備えている。まず、AlNを含む原料17が準備される。主表面11aを有する異種基板11が準備される。原料17を昇華させて、異種基板11の主表面11aを覆うように、AlN結晶を成長させることにより、表面12aが平坦な第1の層12が形成される。原料17を昇華させて、第1の層12の表面12a上に、AlNよりなる第2の層13が形成される。第2の層13は、第1の層12よりも高い温度で形成される。
【選択図】図5

Description

本発明はAlN結晶の成長方法およびAlN積層体に関する。
窒化アルミニウム(AlN)結晶は、6.2eVの広いエネルギバンドギャップ、約3.3WK-1cm-1の高い熱伝導率および高い電気抵抗を有しているため、光デバイスや電子デバイスなどの半導体デバイス用の基板材料として注目されている。
このようなAlN結晶の成長方法として、昇華法によりAlN結晶を成長させる方法が知られている(たとえば非特許文献1)。図6は、非特許文献1によりAlN結晶を成長させたときの状態を概略的に示す断面図である。図6を参照して、この非特許文献1によるAlN結晶の成長は、たとえば以下の工程によって実施される。すなわち、成長室の下部にAlN多結晶原料が設置され、成長室の上部の台座に種基板211としてSiC(炭化珪素)基板がAlN多結晶原料と互いに向かい合うよう設置される。その後、成長の第1段階として、1900℃未満の温度でAlN多結晶原料が昇華され、10〜30μm/hの成長速度で種基板211の表面にAlNのグレイン(結晶粒)が融合された層212が成長される。この融合された層212を十分に形成した後、ゆっくりと100〜200℃昇温する。そして、成長の第2段階として、70μm/hの成長速度で融合された層212の表面にAlN結晶213が成長される。
R.Dalmau et al., "AlN bulk crystals grown on SiC seeds", Journal of Crystal Growth 281(2005), pp.68-74
非特許文献1には、上記の方法で成長させたAlN結晶213の(002)面でのX線回折におけるロッキングカーブの半値幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)が456〜1440arcsecであることが開示されている。このFWHMの数値は高く、AlN結晶213の結晶性が悪いという問題があった。この理由は、以下のように考えられる。成長の第1の段階で成長される融合された層212は、結晶粒が融合されている。この結晶粒が融合する界面には凹部212aが形成されるので、この凹部212aには欠陥が発生する。このため、この欠陥上のAlN結晶213の結晶性が悪くなると考えられる。
したがって、本発明は、結晶性の良好なAlNを成長させるAlN結晶の成長方法およびAlN積層体を提供することである。
本発明のAlN結晶の成長方法は、以下の工程を備えている。まず、AlNを含む原料が準備される。主表面を有する異種基板が準備される。原料を昇華させて、異種基板の主表面を覆うようにAlN結晶を成長させることにより、表面が平坦な第1の層が形成される。原料を昇華させて、第1の層の表面上に、AlNよりなる第2の層が形成される。第2の層は、第1の層よりも高い温度で形成される。
本発明のAlN結晶の成長方法によれば、第1の層の表面は平坦であるので、結晶粒の融合による凹部が形成されることを抑制できる。このため、この表面上に第2の層を成長することによって、第1の層の凹部に起因した転位が形成されることを抑制することができる。したがって、結晶性の良好なAlNよりなる第2の層を成長することができる。
なお、上記「表面が平坦」とは、第1の層の表面が異種基板の主表面全体を覆っている連続した状態を意味する。連続していない状態とは、特許文献1に開示のような融合された部分のように、異種基板の主表面においてAlN結晶が連続して成長していない部分(たとえば図6において別の結晶粒が融合された膜が形成されている部分212b)が存在する状態である。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第1の層を形成する工程では、4B族の不純物を含む第1の層を形成する。
本発明者は、4B族の不純物を含むように第1の層を成長させると、横方向への成長が縦方向の成長よりも速い速度で第1の層が成長することを見出した。これにより、平坦な表面の第1の層を成長することができる。平坦な表面上には結晶性が良好な第2の層を成長することができるので、結晶性の良好なAlNよりなる第2の層を成長することができる。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第1の層を形成する工程では、不純物の濃度が1018原子・cm-3以上になるように第1の層を形成する。
これにより、より平坦な表面の第1の層を成長することができる。このため、結晶性がより良好な第2の層を成長することができる。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第2の層を形成する工程では、4B族の不純物を含む第2の層を形成する。
第1の層を形成する際に4B族の不純物を含むように形成しているので、このように第2の層にも実質的に4B族の不純物が含まれる場合がある。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第2の層を形成する工程では、不純物の濃度が1018原子・cm-3未満になるように第2の層を形成する。これにより、結晶性がより良好な第2の層を成長することができる。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、不純物の形状が、球体および多面体の少なくともいずれかである。
これにより、不純物の表面積を小さくすることができるので、不純物を少しずつ取り込むように第1の層を成長することができる。このため、第1の層が不純物を含む場合であっても、第1の層の結晶性の低下を抑制することができる。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、原料を準備する工程では、AlNの相対密度が0.20以上0.55以下である原料を準備する。
AlNの相対密度が0.20以上の場合、AlNの粒子が小さくなりすぎず、表面積が大きくなりすぎない。このため、AlNの粒子が酸素と接触する面積が大きくなりすぎないので、酸素の吸着量が大きくならない。このため、準備する原料中に、不純物としての酸素が吸着した酸化アルミニウムが含まれることを低減できる。したがって、成長させる第1および第2の層に、不純物としての酸素が取り込まれることを抑制することができる。その結果、第2の層の結晶性をより向上することができる。一方、AlNの相対密度が0.55以下の場合、原料においてAlN粒子間の空間が狭くなることを抑制できる。このため、原料のAlNが昇華されることにより生成された昇華ガスが、異種基板に向けて移動するための経路を確保しやすくなる。このため、成長速度を向上することができる。
なお、上記「相対密度」とは、(準備する原料中のAlNの密度/AlNの密度の理論値)を意味する。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第1の層を形成する工程では、300μm以上の厚みを有する第1の層を形成する。
第1の層の厚みを300μm以上にすることによって、第1の層の表面をより平坦にすることができる。このため、結晶性がより良好な第2の層を成長することができる。
上記AlN結晶の成長方法において好ましくは、第1の層を形成する工程から第2の層を形成する工程までの温度傾斜が1℃/分以下になるように昇温させる。
これにより、異種基板の熱膨張率と第1の層の熱膨張率との差によるクラックの発生を抑制することができる。
なお、上記「温度傾斜」とは、(第2の層を形成する温度−第1の層を形成する温度)/(第1の層を形成する工程終了後から第2の層を形成する工程開始までの時間)を意味する。
本発明のAlN積層体は、上記いずれかに記載のAlN結晶の成長方法により成長されるAlN積層体であって、異種基板と、異種基板上に形成された第1の層と、第1の層上に形成された第2の層とを備えている。
本発明のAlN積層体によれば、第1の層の表面は平坦であるので、その表面上に形成された第2の層は、第1の層の凹部に起因した転位が形成されることを抑制することができる。このため、結晶性の良好なAlNよりなる第2の層を備えたAlN積層体を実現できる。
上記AlN積層体において好ましくは、第2の層は、25mm以上の直径を有する。より好ましくは、第2の層は、50mm以上の直径を有する。より一層好ましくは、第2の層は、100mm以上の直径を有する。
このため、大口径で有用性の高いAlN積層体が実現できる。
なお、本明細書における「4B族」とは、旧IUPAC(The International Union of Pure and Applied Chemistry)方式のIVB族を意味する。すなわち、4B族とは、C(炭素)、Si(ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、Sn(スズ)およびPb(鉛)を意味する。
本発明のAlN結晶の成長方法およびAlN積層体によれば、平坦な表面を有する第1の層を形成することによって、その表面上の第2の層を結晶性の良好なAlNとして成長させることができる。
本発明の実施の形態におけるAlN積層体を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態におけるAlN結晶の成長方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるAlN結晶の成長について時間と温度との関係を示す図である。 実施例1に用いる結晶成長装置を示す概略図である。。 図4における結晶成長装置の要部拡大図である。 非特許文献1によりAlN結晶を成長させたときの状態を概略的に示す断面図である。 実施例2において、第2の層の不純物濃度とFWHMとの関係を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態および実施例を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態におけるAlN積層体を概略的に示す断面図である。図1を参照して、本実施の形態におけるAlN積層体10を説明する。
AlN積層体10は、異種基板11と、第1の層12と、第2の層13とを備えている。異種基板11は、主表面11aを有している。第1の層12は、この主表面11a上に形成され、第1の表面12aを有している。第2の層13は、この第1の表面12a上に形成されている。
異種基板11は、たとえばSiC(炭化珪素)などのAlN以外の材料で構成されている。異種基板11は、たとえば25mm以上の直径を有し、好ましくは50mm以上、より好ましくは100mm以上の直径を有している。
第1の層12の第1の表面12aは、平坦である。すなわち、異種基板11の主表面11a全体を覆っている連続した状態である。このような平坦な第1の表面12aには、たとえばグレインの融合が不完全のために発生する凹みがほとんど形成されていない。
第1の層12は、主成分としてのAlNと、4B族の不純物とを含んでいる。第1の層12において、この不純物の濃度はたとえば1.0×1018原子・cm-3以上であり、好ましくは1.5×1020原子・cm-3以上である。なお、第1の層12に含まれる不純物濃度の上限値は、第1の層12の結晶性を悪化させない観点から、たとえば3.5×1020原子・cm-3以下である。
また第1の層12の厚みは、たとえば300μm以上である。上限は、AlN積層体10の製造効率を高める観点から、たとえば500μmである。
第2の層13は、AlNよりなっている。第2の層13は、不純物を含んでいないことが好ましいが、4B族の不純物などの不可避的不純物を含んでいてもよい。第2の層13に含まれる4B族不純物濃度は、第1の層12に含まれる4B族不純物濃度よりも低いことが好ましい。また、第2の層13に含まれる4B族不純物は、少ない程好ましく、たとえば1.0×1018原子・cm-3未満であり、好ましくは1.0×1016原子・cm-3以下である。
第2の層13の厚みは、たとえば1mm以上であり、2mm以上が好ましい。第2の層13の直径は、たとえば25mm以上であり、50mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましい。
なお、第1および第2の層12、13に含まれる4B族の不純物濃度は、たとえばSIMS(2次イオン質量分析)法により測定される値である。
図2は、本実施の形態におけるAlN結晶の成長方法を示すフローチャートである。続いて、図2を参照して、本実施の形態におけるAlN結晶の成長方法について説明する。
まず、主表面11aを有する異種基板11を準備する(ステップS1)。この異種基板11は、その主表面11aにAlN結晶を成長するための種基板である。準備する異種基板11は、AlNと異なる材料であれば特に限定されないが、結晶性の良好なAlN結晶を成長させる観点から、SiC基板などを用いることが好ましい。
また、このステップS1では、たとえば25mm以上の直径を有し、好ましくは50mm以上、より好ましくは100mm以上の直径を有している異種基板11を準備する。この場合、後述する第2の層13を形成するステップS5で、大面積の第2の層13を成長させることができる。
次に、AlNを含む原料を準備する(ステップS2)。この原料に含まれるAlNは、たとえばAlN多結晶である。このAlN多結晶として、たとえばAlN粉末、AlNの成形体、AlNの焼成体などが用いられる。
この原料がAlN成形体またはAlN焼成体である場合には、この原料のAlNの相対密度は、好ましくは0.20以上0.55以下、より好ましくは0.30以上0.55以下である。相対密度が0.20以上の場合、AlN粒子が小さくなりすぎないので、表面積が大きくなりすぎない。このため、AlNの粒子が酸素と接触する面積が大きくならないので、AlNに対する酸素の吸着量が大きくならない。このため、不純物としての酸素が吸着した酸化アルミニウムが、準備する原料中に含まれることを低減できる。したがって、後述する第1および第2の層12、13を成長させる工程で、酸素が第1および第2の層12、13に取り込まれることを抑制することができる。その結果、第2の層13の結晶性を向上することができる。相対密度が0.30以上の場合、第2の層13の結晶性をより向上することができる。一方、相対密度が0.55以下の場合、原料において複数のAlN粒子間の空間が狭くなることを抑制できる。このため、原料のAlNが昇華されることにより生成された昇華ガスが、異種基板11に向けて移動するための経路を確保しやすくなる。このため、後述する第1および第2の層12、13の成長速度を向上することができる。
ここで、上記相対密度は、(準備する原料中のAlNの密度)÷(AlNの密度の理論値)で求められる値をいう。この準備する原料中のAlNの密度は、たとえばアルキメデス法により測定される値である。
本実施の形態における原料を準備する工程では、AlNと4B族の不純物とを含む原料を準備する。4B族の不純物は、たとえばC、Si、Ge、SnおよびPbの少なくとも1種の物質である。この不純物は2種類以上の物質であってもよく、1種類の物質であってもよい。特に、4B族の不純物は、Cであることが好ましい。4B族の不純物がCである場合には、C材料は、少なくとも黒鉛構造を含み、カーボンブラック、グラファイトなどの純炭素であることが好ましい。
この不純物の形状は、球体および多面体の少なくともいずれかであることが好ましく、直方体であることがより好ましい。この場合、不純物の表面積を小さくすることができるので、後述する第1の層12を成長させる際に、結晶性を低下させずにこの不純物を第1の層12に少しずつ取り込せることができる。また、他の多面体および球体よりも表面積を小さくすることができるので、不純物の形状は直方体であることがより好ましい。配置される不純物の質量が決まっている場合には、たとえば、直径100μm以下の微粒子の粉末よりも直径101μm以上のビーズ状の粉末が好適に用いられる。
次に、原料を昇華させて、異種基板11の主表面11aを覆うようにAlN結晶を成長させることにより、表面12aが平坦な第1の層12を形成する(ステップS3)。AlN結晶の成長方法は、気相成長法であれば特に限定されず、たとえば昇華法、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy:ハイドライド気相成長)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシ)法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属化学気相堆積)法などを採用できる。特に、AlN結晶の成長に適しているため、昇華法によりAlN結晶を成長することが好ましい。本実施の形態では、たとえば昇華法により第1の層12を形成する。
図3は、本実施の形態におけるAlN結晶の成長について時間と温度との関係を示す図である。図3に示すように、たとえば温度T1℃で、時間(t2−t1)分間、原料を加熱する。この加熱により、原料が昇華して昇華ガスが生成され、原料よりも低温に設置されている異種基板11の主表面11aにこの昇華ガスが送られる。この昇華ガスが異種基板11の主表面11a上に再結晶化することで、第1の層12が成長される。
第1の層12を成長させる温度T1は、原料に含まれるAlNが昇華する温度であり、たとえば1800℃以上2100℃以下である。
また、この第1の層12を形成するための温度T1は、異種基板11の昇華が抑制される温度にすることが好ましい。この場合、異種基板11の昇華が抑制されるので、異種基板11の主表面11a上に、異種基板11の主表面11aの面積と同等の面積を有する第1の層12を成長することができる。このため、面積の大きな第1の層12を成長することができる。
AlNと4B族の不純物とを含む原料を準備した場合には、AlNおよびこの不純物を加熱して昇華する。第1の層12を形成するステップS3では、準備した原料中の4B族不純物がすべて昇華するまで成長をさせることが好ましい。この不純物は、AlNと混合されていてもよく、AlNと別に配置されていてもよく、一部の不純物がAlNと混合され残部の不純物がAlNと別に配置されていてもよい。
この不純物の濃度はたとえば1.0×1018原子・cm-3以上であり、好ましくは1.5×1020原子・cm-3以上含まれるように第1の層12を成長する。なお、第1の層12に含まれる不純物濃度の上限値は、第1の層12の結晶性を悪化させない観点から、たとえば3.5×1020原子・cm-3以下である。
また、たとえば300μm以上の厚みを有するように第1の層12を成長する。第1の層12の厚みの上限は、AlN積層体10としての製造効率を高める観点から、たとえば500μmである。
このステップS3を実施することにより、第1の層12は、異種基板11の主表面11aの全面を覆って成長するので、表面12aは平坦になる。特に4B族の不純物を含むように第1の層12を成長させると、横方向への成長が縦方向の成長よりも速い速度で第1の層12が成長する。このため、平坦な表面12aを有する第1の層12を成長することができる。
次に、図3に示すように、温度T1から、第2の層13を成長させる温度T2まで昇温する(ステップS4)。このステップS4では、温度傾斜((T2−T1)/(t1−t2))を1℃/分以下にすることが好ましい。この場合、異種基板11の熱膨張率と第1の層12の熱膨張率との差によるクラックが第1の層12に生じることを効果的に抑制できる。
次に、原料を昇華させて、第1の層12の表面12a上に、AlNよりなる第2の層13を形成する。第2の層13は、第1の層12が形成される温度T1よりも高い温度T2で形成される。
第1の層12の表面12aは平坦であり、結晶粒が融合した凹部がほとんど形成されていない。第2の層13はこの平坦な表面12a上に成長するので、第1の層12の表面12aの凹部に起因した転位が形成されることが抑制される。また、第2の層13は、第1の層12よりも高い温度で成長させるので、成長速度が速い。つまり、第2の層13は、成長速度が速く、かつ結晶性が良好である。
具体的には、たとえば温度T2℃で、時間(t3−t2)分間、原料を加熱する。この加熱することにより、原料が昇華して昇華ガスが生成され、原料よりも低温に設置されている異種基板11上に形成された第1の層12の表面12aにAlN結晶が成長する。これにより、第2の層13が形成される。
第2の層13を成長させる温度T2は、第2の層13の成長速度が高くなるような温度であり、たとえば1900℃以上2300℃以下である。
このステップS5では、不純物を含まないように第2の層13を成長させることが好ましい。なお、成長させる第2の層13は、不可避的不純物を含んでいてもよい。第1の層12を形成するステップS3で4B族の不純物を含むように第1の層12を成長させた場合には、第1の層12を形成するステップS3で準備した不純物のほとんどすべてが第1の層12に取り込まれ、第2の層13を形成するステップS5で準備した不純物が第2の層13に取り込まれないように制御することが好ましい。つまり、第1の層12に取り込まれる不純物は、第2の層13に取り込まれる不純物よりも少ないことが好ましい。第2の層13にこの不純物が取り込まれる場合には、第2の層13に含まれる4B族の不純物がたとえば1.0×1018原子・cm-3未満であり、好ましくは1.0×1016原子・cm-3以下になるように第2の層13を成長させる。
表面が平坦な第1の層を形成するステップS3の成長時間(t3−t2)を増加させることで、第1の層12を形成するときに原料中に含まれる不純物を消費し、第2の層13の不純物の濃度を上記のように減少させることができる。
また、たとえば1mm以上、好ましくは2mm以上の厚みを有するように第2の層13を成長する。また、たとえば25mm以上、好ましくは50mm以上、より好ましくは100mm以上の直径を有するように第2の層13を成長する。
以上のステップS1〜S5を実施することにより、図1に示すAlN積層体10を製造することができる。
なお、本実施の形態のAlN結晶の成長方法では、2段階で成長温度を上昇させることにより、第1および第2の層12、13を備えたAlN積層体を製造しているが、特にこれに限定されない。本発明のAlN結晶の成長方法は、成長温度を3段階以上の段階的に上昇させて、第2の層13上に他の層を1層以上備えたAlN積層体を製造してもよい。たとえば第2の層13の表面上に、AlNよりなる第3の層を形成する場合には、たとえば以下の工程を実施する。
具体的には、図3に示すように、ステップS4と同様に、温度T2から、第3の層を成長させる温度T3まで昇温する。次に、温度T3で、第2の層13の表面上に第3の層を成長する。
第2の層13上に複数の層を形成する場合には、たとえば上述した工程を繰り返す。加熱する温度が高いほど成長速度が速くなるので、AlN積層体を製造するための効率は向上する。
以上説明したように、本実施の形態におけるAlN結晶の成長方法によれば、表面12aが平坦な第1の層12を形成するステップS3と、この第1の層12の表面12a上にAlNよりなる第2の層13を形成するステップS5とを備え、第2の層13は第1の層12よりも高い温度で形成される。第1の層12の表面12aが平坦であるので、結晶粒の融合による凹部が形成されることが抑制されている。このため、この表面12a上に第2の層13を成長することによって、第1の層12の凹部(たとえば図6における凹部212a)に起因した転位が形成されることを抑制することができる。したがって、結晶性の良好なAlNよりなる第2の層13を成長することができる。
また、低い温度で第1の層12を成長することができるので、異種基板11の昇華を抑制して、異種基板11の主表面11aにAlNの膜を形成することができる。このAlNの膜は異種基板11を保護するので、異種基板11に与えられるダメージを抑制することができる。このため、異種基板11の主表面11a上に第1の層12を成長することができるので、大きな面積の第1の層12を成長することができる。その結果、この第1の層12の表面12a上に成長させた第2の層13の面積を大きくすることができる。さらに、上述したように第2の層13の結晶性は良好であるので、面内で均一な結晶性の高いAlN単結晶よりなる第2の層13を成長することができる。
さらには、第1の層12よりも第2の層13を高い温度で成長することができる。このため、第2の層13の成長速度を向上することができる。
上記AlN結晶の成長方法において、4B族の不純物を含む第1の層12を形成することが好ましい。この場合、平坦な表面12aを有する第1の層12を成長することができる。
このように、得られる第2の層13は、結晶性が良好であるので、たとえば発光ダイオード、レーザダイオードなどの発光素子、整流器、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタ、HEMTなどの電子素子、温度センサ、圧力センサ、放射線センサ、可視−紫外光検出器などの半導体センサ、SAWデバイスなどに好適に用いることができる。
本実施例では、表面が平坦な第1の層を形成するステップS3と、この第1の層の表面上に、AlNよりなる第2の層を形成するステップS5とを備え、第2の層は、第1の層よりも高い温度で形成することの効果について調べた。
(本発明例1)
まず、異種基板として、2インチの直径を有する6H−SiC基板を準備した(ステップS1)。
次に、AlNと、4B族の不純物とを含む原料を準備した(ステップS2)。このステップS2では、まず、5μmの粒径を有するグラファイト粉末をAlNに対して3質量%になるように均一に混合し、HIP(Hot Isostatic Pressing:熱間等方圧加圧)法でAlNの相対密度が0.80となるまで固めた。なお、相対密度は、アルキメデス法により求めた。その後、この固めたグラファイトとAlNとの混合体を2100℃で15時間焼成した。焼成後のAlNの相対密度は変化しなかった。これにより、C濃度が0.7質量%のAlN焼成体を準備した。
なお、上記相対密度は、(準備する原料中のAlNの密度)÷(AlNの密度の理論値)で求められる値とした。この準備する原料中のAlNの密度は、たとえばアルキメデス法により測定される値とした。また、AlNの理論密度は、3.28g/cm3とした。
図4は、本実施例に用いる結晶成長装置を示す概略図である。図5は、図4における結晶成長装置の要部拡大図である。図4および図5に示すように、反応容器122内の坩堝115の上部に準備した異種基板11を載置し、坩堝115の下部に原料(AlN焼成体)17を収容した。なお、図4に示す結晶成長装置は、断熱材119と放射温度計121a、121bとを含んでいる。
次に、図4および図5に示す結晶成長装置を用いて、昇華法により、異種基板11の主表面11a上に、AlN結晶を成長させることにより、表面が平坦な第1の層12を形成した(ステップS3)。
具体的には、反応容器122内に窒素ガスを流しながら、高周波加熱コイル123を用いて坩堝115内の温度を上昇させ、異種基板11の温度を1800℃、原料17の温度を2000℃にして原料17を昇華させ、異種基板11の主表面11a上で再結晶化させて、成長時間を30時間として、異種基板11上にAlN結晶である第1の層12を300μmの厚さになるように成長させた。
次に、昇温傾斜を1℃/minで、2100℃まで昇温した(ステップS4)。次に、昇華法により、第1の層12の表面12a上に、AlNよりなる第2の層13を形成した(ステップS5)。
具体的には、反応容器122内に窒素ガスを流しながら、高周波加熱コイル123を用いて坩堝115内の温度を上昇させ、異種基板11の温度を1900℃、原料17の温度を2100℃にして原料17を昇華させ、第1の層12の表面12a上で再結晶化させて、成長時間を100時間として、第1の層12の表面12a上にAlN結晶としての第2の層13を1mmの厚さになるように成長させた。この第2の層13の成長速度は、10μm/時であった。
なお、ステップS3およびS5のAlN結晶の成長中においては、反応容器122内に窒素ガスを流し続け、反応容器122内のガス分圧が10kPa〜100kPa程度になるように、窒素ガスの排気量を制御した。
以上のステップS1〜S5を実施することにより、図1に示すように、異種基板11と、異種基板11の主表面11a上に形成された第1の層12と、第1の層12の表面12a上に形成された第2の層13とを備えた本発明例1のAlN積層体10が得られた。
(本発明例2)
本発明例2のAlN結晶の成長方法は、本発明例1のAlN結晶の成長方法と基本的には同様の構成を備えていたが、原料を準備するステップS2および第2の層13を形成するステップS5において異なっていた。
具体的には、原料を準備するステップS2では、まず、5μmの粒径を有するグラファイト粉末をAlNに対して3質量%になるように均一に混合した。その後、この混合物を2100℃で10時間焼成した。これにより、C濃度が0.5質量%で、相対密度が0.30のAlN焼成体を準備した。
また、第2の層13を形成するステップS5では、4.7mmの膜厚を有するAlN結晶を成長した。この第2の層13の成長速度は、50μm/時であった。
(本発明例3)
本発明例3のAlN結晶の成長方法は、本発明例1のAlN結晶の成長方法と基本的には同様の構成を備えていたが、原料を準備するステップS2において異なっていた。
具体的には、原料を準備するステップS2では、まず、縦が1mm、横が1mm、高さが5mmの直方体の形状を有するグラファイトを準備した。このグラファイトをAlNに対して3質量%になるように均一に混合した。その後、この混合物を2100℃で10時間焼成した。これにより、C濃度が0.7質量%で、相対密度が0.30のAlN焼成体を準備した。
また、第2の層13を形成するステップS5では、本発明例2と同様にしてAlN結晶を成長した。この第2の層13の成長速度は、50μm/時であった。
(本発明例4)
本発明例4のAlN結晶の成長方法は、本発明例1のAlN結晶の成長方法と基本的には同様の構成を備えていたが、原料を準備するステップS2および第2の層13を形成するステップS5において異なっていた。
具体的には、原料を準備するステップS2では、まず、AlNのみを2100℃で10時間焼成した。このAlN焼成体の相対密度は0.30であった。また、本発明例4で準備したグラファイトと同様の直方体の形状のグラファイトを、AlN焼成体に対して0.7質量%準備した。このAlN焼成体とグラファイトとを分離して坩堝115の下部にそれぞれ収容した。
また、第2の層13を形成するステップS5では、本発明例2と同様にしてAlN結晶を成長した。この第2の層13の成長速度は、50μm/時であった。
(本発明例5)
本発明例5のAlN結晶の成長方法は、本発明例1のAlN結晶の成長方法と基本的には同様の構成を備えていたが、原料を準備するステップS2において異なっていた。
具体的には、まず、5μmの粒径を有するグラファイト粉末をAlNに対して3質量%になるように混合し、HIP法で相対密度が0.56となるまで固めた。その後、この固めたグラファイトとAlNとの混合体を2100℃で15時間焼成した。これにより、C濃度が0.7質量%のAlN焼成体を準備した。
なお、本発明例5の第2の層を形成するステップS5において、第2の層13の成長速度は、10μm/時であった。
(比較例1)
比較例1のAlN結晶の成長方法は、第1の層12を形成するステップS3および昇温するステップS4を実施しなかった。
具体的には、本発明例1と同様の異種基板11を準備した(ステップS1)。次に、原料を準備するステップS2では、まず、1mmの直径を有するビーズ状のグラファイトを準備した。このグラファイトをAlNに対して3質量%になるように均一に混合した。その後、この混合物を2100℃で10時間焼成した。これにより、C濃度が0.5質量%で、相対密度が0.30のAlN焼成体を準備した。
次に、図4および図5に示す結晶成長装置を用いて、昇華法により、異種基板11の主表面上に、AlN結晶を成長させた。具体的には、異種基板11の温度を1900℃、原料17の温度を2100℃にして、100時間、原料17を昇華させた。これにより、異種基板と、異種基板上に形成されたAlN結晶とを備えた比較例1におけるAlN積層体が得られた。
(測定方法)
本発明例1〜5および比較例1のAlN積層体を、結晶成長装置の内部が室温まで冷却された後に、結晶成長装置から取り出した。このAlN積層体の各々について、外観を観察し、FWHMを測定した。外観については、目視で異種基板の全面を覆うように第1および第2の層が形成されていたかを観察した。FWHMについては、第2の層の(002)面を、XRD(X-ray diffraction:X線回折法)のロッキングカーブ測定により測定した。
また、本発明例1〜5のAlN積層体については、第1および第2の層の不純物としてのC濃度を測定した。C濃度は、SIMSにより測定した。これらの結果を下記の表1に示す。
Figure 2009274945
(測定結果)
本発明例1〜5のAlN積層体については、第1の層12の表面12aは平坦であった。また、異種基板11の主表面11aの全面に第1および第2の層12、13が形成されていた。
さらに、本発明例1〜5のAlN積層体の第2の層のFWHMは300arcsec以下であり、非特許文献1のAlN結晶のFWHMよりも大幅に結晶性を向上していた。特に、グラファイトの形状が直方体であった本発明例3および4は、FWHMが100arcsec以下と非常に良好な結晶性を示した。
また、AlNの相対密度が0.30の原料を準備した本発明例2〜4は、AlNの相対密度が0.56以上の本発明例1および5よりも第2の層の成長速度が速かった。このことから、準備する原料のAlNの相対密度が0.55以下の場合、成長速度を高めることができることがわかった。
一方、比較例1のAlN積層体は、高温で結晶成長を行なったため、異種基板の外周部が昇華してしまった。このため、準備した異種基板の全面にAlN結晶が成長せず、異種基板の中央部に直径が約15mmの領域にAlN結晶が成長した。
以上より、本実施例によれば、表面が平坦な第1の層を形成する工程と、この第1の層の表面上に、AlNよりなる第2の層を形成する工程とを備え、第2の層は、第1の層よりも高い温度で形成することにより、面積が大きく、かつ結晶性が良好な第2の層を成長することができることが確認できた。
本実施例では、第2の層13の不純物の濃度が1018原子・cm-3未満になるように第2の層13を形成することの効果について調べた。
まず、異種基板として、1インチの直径を有する6H−SiC基板を準備した(ステップS1)。
次にAlNと、4B族の不純物とを含む原料を準備した(ステップS2)。このステップS2では、2.5μm以下の粒径を有するグラファイト粉末をAlNに対して2質量%になるように均一に混合し、CIP(cold isostatic pressing:冷間等方圧加圧)法でAlNの相対密度が0.40となるように固めた。なお、相対密度は実施例1と同様にアルキメデス法により求めた。
次に、図4および図5に示すように、反応容器122内の坩堝115の上部に準備した異種基板11を載置し、坩堝115の下部に上記原料を収容した。
次に、昇華法により、異種基板11の主表面11a上に、AlN結晶を成長させることにより、表面が平坦な第1の層12を形成した(ステップS3)。
具体的には、ステップS3では、反応容器122内に窒素ガスを100sccm流しながら、高周波加熱コイル123を用いて坩堝115内の温度を上昇させ、異種基板11の温度を1800℃、原料17の温度を2100℃にして原料17を昇華させ、異種基板11の主面にAlNよりなる第1の層12を再結晶化させた。
本実施例では、ステップS3の時間(t2−t1)を30時間から100時間まで、10時間毎に変化させた実験を8回実施した。
次に、昇温傾斜を1℃/minで、異種基板11の温度を2200℃、原料17の温度を2300℃まで昇温した(ステップS4)。
次に、昇華法により、第1の層12の表面12a上に、AlNよりなる第2の層13を形成した(ステップS5)。このステップS5では、成長時間を100時間とした。
なお、ステップS3およびステップS5のAlN結晶の成長中においては、反応容器122内の窒素ガス分圧を40〜90kPaになるように排気量を制御した。
以上のステップS1〜S5を実施することにより、8通りのAlN積層体10を製造した。
この8通りに成長させたAlN積層体について、第2の層13の不純物としてのC濃度をSIMSにより測定した。また、8通りに成長させたAlN積層体の第2の層の(002)面を、XRDで測定した。その結果を図7に示す。
図7は、本実施例において、第2の層の不純物濃度とFWHMとの関係を示す図である。図7中、データ点は8点あり、左側の点からステップS3の時間が100、90、80、70、60、50、40、30時間となっている。
図7に示すように、ステップS3の時間を長くすることで、第2の層の不純物を低下させ、かつ結晶性を向上させることができることがわかった。また、第2の層13の不純物の濃度が1018原子・cm-3未満になるように第2の層13を形成することにより、FWHMが100arcsec以上300arcsec以下にでき、非特許文献1のAlN結晶のFWHMよりも大幅に結晶性を向上できることがわかった。
以上より、本実施例によれば、第2の層13の不純物の濃度が1018原子・cm-3未満になるように第2の層13を形成することにより、結晶性を向上できることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 AlN積層体、11 異種基板、11a 主表面、12 第1の層、12a 表面、13 第2の層、17 原料、115 坩堝、119 断熱材、121a,121b 放射温度計、122 反応容器、123 高周波加熱コイル。

Claims (13)

  1. AlNを含む原料を準備する工程と、
    主表面を有する異種基板を準備する工程と、
    前記原料を昇華させて、前記異種基板の前記主表面を覆うようにAlN結晶を成長させることにより、表面が平坦な第1の層を形成する工程と、
    前記原料を昇華させて、前記第1の層の前記表面上に、AlNよりなる第2の層を形成する工程とを備え、
    前記第2の層は、前記第1の層よりも高い温度で形成される、AlN結晶の成長方法。
  2. 前記第1の層を形成する工程では、4B族の不純物を含む前記第1の層を形成する、請求項1に記載のAlN結晶の成長方法。
  3. 前記第1の層を形成する工程では、前記不純物の濃度が1018原子・cm-3以上になるように前記第1の層を形成する、請求項2に記載のAlN結晶の成長方法。
  4. 前記第2の層を形成する工程では、4B族の不純物を含む前記第2の層を形成する、請求項2または3に記載のAlN結晶の成長方法。
  5. 前記第2の層を形成する工程では、前記不純物の濃度が1018原子・cm-3未満になるように前記第2の層を形成する、請求項4に記載のAlN結晶の成長方法。
  6. 前記不純物の形状が、球体および多面体の少なくともいずれかである、請求項2〜5に記載のAlN結晶の成長方法。
  7. 前記原料を準備する工程では、AlNの相対密度が0.20以上0.55以下である前記原料を準備する、請求項2〜6のいずれかに記載のAlN結晶の成長方法。
  8. 前記第1の層を形成する工程では、300μm以上の厚みを有する前記第1の層を形成する、請求項1〜7のいずれかに記載のAlN結晶の成長方法。
  9. 前記第1の層を形成する工程から前記第2の層を形成する工程までの温度傾斜が1℃/分以下になるように昇温させる、請求項1〜8のいずれかに記載のAlN結晶の成長方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のAlN結晶の成長方法により成長されるAlN積層体であって、
    前記異種基板と、
    前記異種基板上に形成された前記第1の層と、
    前記第1の層上に形成された前記第2の層とを備えた、AlN積層体。
  11. 前記第2の層は、25mm以上の直径を有する、請求項10に記載のAlN積層体。
  12. 前記第2の層は、50mm以上の直径を有する、請求項11に記載のAlN積層体。
  13. 前記第2の層は、100mm以上の直径を有する、請求項12に記載のAlN積層体。
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