JP2024508945A - 高品質単結晶炭化ケイ素の成長方法 - Google Patents

高品質単結晶炭化ケイ素の成長方法 Download PDF

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Abstract

単結晶炭化ケイ素(SiC)の基板(20)上にエピタキシャル層を成長させる方法である。本方法では、るつぼのチャンバ(5)内に、柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶SiCの原料物質(10)及び単結晶SiCの基板(20)を両者間に距離を置いて設け(S100);原料物質(10)及び基板(20)に近づけて、るつぼのチャンバ(5)中に炭素ゲッター(1)(但し炭素ゲッターは2200℃よりも高い融点、及びSiCから蒸発した炭素種で炭化物層を形成する能力を有する)を配置し(S102);チャンバ(5)中の圧力を低減し(S106);不活性ガスをチャンバ(5)中へと挿入し(S108);チャンバ(5)内の温度を、1μm/時~1mm/時の間の成長速度が達成されるような成長温度まで上昇させ(S110);少なくとも5μmの成長が基板(20)上で達成されるまで、成長温度を保持する(S112)。【選択図】図7

Description

本発明は概ね、単結晶炭化ケイ素(SiC)の基板上にエピタキシャル層を成長させる方法に関する。具体的には、炭素含有物及び基底面転位をほとんど含まない、高品質の炭化ケイ素単結晶を成長させる方法に関する。
近年、エネルギー効率が良く、かつ高出力レベル及び高温で動作することができる、改良された電子デバイスに対する需要が高まっている。ケイ素(Si)は、高温、高電圧及び高電力用途のパワー素子のために半導体産業において最も一般的に現在使用されている材料である。SiCは、その高い熱伝導率、高い飽和電子ドリフト速度、及びSiと比較して高い破壊電界強度のために、非常に好適な代替材料である。
昇華によって単結晶SiC層を成長させるために使用される最も一般的な技術は、物理気相輸送(Physical Vapor Transport:PVT)によるものである。この技術では、単結晶層が成長する種子結晶、及び多くの場合は粉末の形態である原料物質の両方が、原料物質の昇華温度まで加熱された反応るつぼ内に配置される。原料物質とわずかに低温の種子結晶との間に熱勾配がある。熱勾配は、原料物質からの蒸気化学種が種子結晶上に堆積されることで単結晶層が成長するように、気相移動を促進する。しかしながら、原料物質として粉末を用いることには、いくつかの欠点がある。粉末は、製造プロセスから生じる不純物を含むことが多い。更に、粉末内の熱分布は充分に均一ではないことで、結果として粉末の昇華及びケイ素の枯渇に対する制御が減少する。追加的な欠点は、粉末からの固体粒子が種子上に落下することで、最終結晶構造の介在物及び不純物をもたらすリスクである。更に、SiC粉末の安定性は、PVT成長のための別の技術的課題である。比較的厚く大径のSiC単結晶ブールを成長させるためには、それに対応して大量のSiC粉末をるつぼへと装填する必要がある。PVT成長中、SiC粉末の異なる位置の温度は全く異なる可能性があり、かつSiC粉末の再結晶及び炭化さえももたらす可能性がある。このような問題は、単結晶SiCを製造する際の結晶品質及び歩留まりを著しく低下させる。
PVTの1つのバージョンは、昇華サンドイッチ法(Sublimation Sandwich Method:SSM)であり、粉末の代わりにモノリシックSiCプレートが原料物質として使用される。プレートの使用は、例えば、原料物質の温度均一性を制御するために有益である。この方法の別の利点は、原料物質と種子結晶/基板との間の距離が短い点であり、このことは、蒸気化学種がるつぼの壁と反応しないというプラスの効果を有する。
特許文献1は、SiCの基板上にエピタキシャル層を生成(製造)する方法を開示している。原料物質は多結晶である高純度材料である。多結晶原料物質の使用は、成長するエピタキシャル層へのより均一な供給をもたらし、したがって、単結晶材料と比較して層厚及びドーピングのより均一な特性をもたらす。
特許文献1に開示された方法は、上記の方法に対する改善であるが、依然として改善の余地がある。近年、SiCパワー電子デバイスの商品化への関心が高まっており、ここでは、主に6インチ以上を指す大口径の高品質SiC単結晶ウェハが強く望まれている。従来のPVT法では、SiC単結晶を高温の半密閉炭素るつぼ内で成長させる。成長時間が長くなるにつれて、SiC粉末から昇華したSi蒸気化学種は徐々に低減されて、成長雰囲気はますます炭素リッチになる。炭素リッチ条件では、昇華した供給源表面上に炭素粒子が産生され、かつ炭素含有欠陥と称される成長表面に移動する可能性がある。炭素含有欠陥は、マイクロパイプ、キャロット欠陥(carrot defect)、積層欠陥、及び他のタイプの欠陥の形成を更に引き起こし得る。したがって、PVT成長中に安定した好適な成長雰囲気を得ることが非常に重要である。しかしながら、これは、SiC直径が増大するにつれて上述の成長雰囲気がますます複雑になるため、PVT法に大きな課題を課す。
SiC基板上に生成され、かつPVTプロセスによって成長されたバイポーラデバイスの別の問題とは、バイポーラデバイス、特に高出力用途に使用されるデバイスの劣化である。このような劣化の最も頻繁な根本原因は、基底面転位(Basal Plane Dislocation:BPD)である。エピタキシャル層の積層欠陥は、基板から伝播するBPDに大きく起因する。高電流ストレス下においては、これらの積層欠陥が拡大し、バイポーラSiCデバイスの順方向電圧の増加、並びに埋め込みpn接合からのバイポーラ寄与を有する公称ユニポーラSiCデバイスの逆方向リーク電流の増加及び順方向電流の減少を引き起こす。現在、多くのデバイスメーカーは、エピタキシャルバッファ層の成長中に貫通刃状転位(Threading Edge Dislocation:TED)へと変換され得ると仮定して、基板内のBPDを受け入れている。
しかしながら、非特許文献1における発見は、BPDが、TEDへの変換後でさえも積層欠陥へと拡大し続けることができることを示している。したがって、バイポーラ劣化を回避するために、BPDを含まない基板が非常に望まれている。特に、例えば自動車及び飛行機などの安全性が重要な用途においてである。本発明による方法を用いることにより、4インチサイズのPVT成長高品質基板で典型的に得られる約500cm-2と比較して、BPD密度を5cm-2未満まで低減することができる。BPD密度を低減することにより、積層欠陥の拡大を大幅に回避することができ、かつ信頼性のある高出力SiCデバイスを生成(製造)することができる。
したがって、BPDを含まないSiC単結晶の需要が増加するにつれて、特に高出力用途のために、生産能力、効率、及び品質を高める必要がある。
米国特許第7,918,937号
Kazuya Konishiらによる論文「Stacking fault expansion from basal plane dislocations converted into threading edge dislocations in 4H-SiC epilayers under high current stress」、Journal of Applied Physics、第114巻第014504(2013年)
本発明の目的は、炭素含有物及び基底面転位を本質的にほとんど含まない単結晶SiCの基板上にエピタキシャル層を成長させることが可能である方法を達成することである。これは、以下の、単結晶SiCの基板上にエピタキシャル層を成長させる方法により達成される。即ち、この方法は、
るつぼの内側容器のチャンバ中に、柱状微細粒子構造を有するモノリシック(一枚岩の)多結晶SiCの原料物質及び単結晶SiCの基板を、その間に距離を置いて設けることと、
るつぼの該チャンバ中に、内側容器内の安定し好適なSi/C化学量論を達成するように炭素ゲッターを配置することであって、該炭素ゲッターが、2200℃より高い融点を有し、かつSiCから蒸発した炭素種で炭化物層を形成する能力を有する、配置することと、
チャンバ中の圧力を低減することと、
不活性ガスをチャンバ中へと挿入すること、及び挿入後に圧力を0,01mbarより高く保持することと、
1μm/時~1mm/時の間の成長速度が達成されるように、チャンバ内の温度を成長温度まで上昇させることと、
少なくとも5μmの成長が基板上で達成されるまで、成長温度を保持することと、
を含む。
本方法の例示的な実施形態では、温度は、10℃/分~50℃/分、好ましくは約20℃/分~30℃/分の上昇で上昇する。
本方法の別の例示的な実施形態では、温度は、1550℃~2300℃、好ましくは約1950℃まで上昇する。
本方法の更に別の例示的な実施形態では、上昇段階中の圧力は、150mbar~950mbarであり、保持段階中の圧力は、およそ0.1mbar~10mbar、好ましくはおよそ1mbar~3mbarまで低減される。
本方法の別の例示的な実施形態では、成長温度は、1mbar/分~100mbar/分のポンピング速度、好ましくは5mbar/分のポンピング速度に達した後に、0.1mbar~10mbarまで、好ましくは1mbar~3mbarの圧力に達するまで、保持段階の圧力を低減させる。
本方法の代替的な実施形態では、上昇段階及び保持段階中の圧力は、およそ0.01mbar~25mbar、好ましくは0.1mbar~10mbar、最も好ましくは1mbar~3mbarである。
本方法の例示的な実施形態では、原料物質は、250μm未満、好ましくは100μm未満、最も好ましくは1μm~50μmの範囲の微細粒子径を有する。
本方法の更に別の例示的な実施形態では、原料物質の微細粒子は、実質的に[111]又は[110]の結晶面に配向した立方構造を有する。
本方法の別の例示的な実施形態では、炭素ゲッターは、タンタル、ニオブ、及びタングステンからなる群から選択され、好ましくは、箔の形状を有する。
本方法の代替的な実施形態では、炭素ゲッターは、タンタル、ニオブ、及びタングステンからなる群から選択され、好ましくは、内側容器全体に分布する幾つかの部品(ピース、小片)を含む。
本方法の別の例示的な実施形態では、基板の表面は、5nmより下、好ましくは0.4nmより下の二乗平均平方根粗さを有する。
更に別の例示的な実施形態では、本方法は、基板と原料物質との間の距離を0.5mm~2.5mmの範囲内、好ましくは0.7mm~1.2mmの範囲内の距離で固定したままに保つために、原料物質と基板との間にスペーサを設けることを更に含む。
本発明によるこの方法の1つの利点は、原料物質として柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶SiCを提供することによる点、並びに原料物質から非常に均一で安定した昇華を得ることができ、及び炭素含有欠陥がほとんどない高品質の単結晶SiCを成長させることができる点である。
本発明は、添付の図面を参照して、例として説明される。
先行技術で提供される、あるタイプの原料物質の断面の概略図を示す。 先行技術の原料物質のマクロ粒子構造を示す多結晶SiCの外観写真である。 原料物質として柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶SiCの断面の概略図を示す。 柱状微細粒子構造を有する多結晶SiCの外観写真である。 本発明による方法を実行するために使用されるシステムの略図である。 図3のシステムの内側容器内の構成要素の好ましい配置の略図である。 エピタキシャル昇華中の基板における温度変化を模式的に示す。 本発明による原料物質を提供することによって成長させた、サンプルの光学顕微鏡像を示す。 先行技術で提供される原料物質のタイプを提供することによって成長させた、サンプルの光学顕微鏡像を示す。 本発明による方法のフローチャートを示す。 本発明の方法に従って生成された4インチ基板の領域(Si面)によるBPD密度マップを示す。
以下では、単結晶炭化ケイ素(SiC)の基板上にエピタキシャル層を成長させる方法の詳細な説明を、例示的な実施形態によって説明する。しかしながら、これらの実施形態は例示にすぎず、本開示の教示の助けを借りて当業者によって本発明の範囲内で実施され得る多くの他の実施形態があることを理解されたい。図面において、同じ参照番号は、いくつかの図面を通して同一又は対応する要素を示す。これらの図は例示のみを目的としており、かつ決して本発明の範囲を限定するものではないことが理解されよう。
基板上にエピタキシャル層を成長させる方法は、図3及び図4に関連して以下でより詳細に説明する、高い成長速度、高い再現性、及び高品質で昇華エピタキシを容易にするシステムで実行される。
背景技術の欄で上述したように、昇華によって単結晶SiC層を成長させるために使用される最も一般的な技術は、原料物質として粉末を用いるPVTである。しかしながら、また上述したように、粉末の代わりに多結晶原料物質を提供する米国特許第7,918,937号に開示された方法がある。ここで、図1a及び図1bを参照すると、本発明及び米国特許第7,918,937号に記載されている方法の違いを完全に理解するために、米国特許第7,918,937号に提供されている原料物質がより詳細に説明される。図1aは、米国特許第7,918,937号で提供される、原料物質の断面の概略図を示す。見て分かるように、SiCグレインは、いかなる支配的な配向もなく、ランダムに分布した結晶方位を有する。この原料物質はまた、図1bでは、マクロ粒子構造を示す多結晶SiCの外観写真として示されている。このような原料物質の粒径は100μmより大きい。
上記の方法と比較して、本発明による方法は、図2aの原料物質の断面の概略図に示すような柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶SiCの原料物質を提供する。先行技術に見られるランダムに分布した結晶方位とは対照的に、柱状微細構造は、同じ結晶方位に成長したグレインを提供する。これは、各グレインの結晶面が他のグレインの結晶面と実質的に平行に配置されていると説明することができる。柱状微細粒子構造は、ピラー構造、又は平行グレインを有する微細構造と称することができる。柱状微細粒子構造におけるグレインは、グレインの長手方向の延長がグレインの幅よりも長くなるように細長い。この柱状構造における微細粒子のサイズは、グレインの幅方向に測定して1μm~100μmの範囲内である。微細粒子は、[111]結晶面に配向した立方構造を有することが好ましい。別の実施形態では、立方構造はまた、[110]結晶面に配向してもよい。更に別の例示的な実施形態によれば、微細粒子径はまた、グレインの幅方向において1μm~250μmまでの範囲であってもよい。グレインの長手方向のサイズは本明細書では限定されないが、しかしながら、最長1mm以上の範囲の長手方向のサイズを有するグレインを提供することは珍しくない。図2bは、柱状微細粒子構造を有する多結晶SiCの外観写真を示す。これは、本質的に炭素含有物及び基底面転位を有しない基板を成長させることを可能にするこの柱状構造を有する原料物質を提供している。柱状微細粒子構造を有するSiC原料物質を提供することにより、原料物質からの高均一かつ安定した昇華が実現でき、これにより、炭素含有欠陥のない高品質な単結晶SiCが達成される。原料物質の製造中、原料物質は、結晶方位の制御された成長を提供するために底部から上へと成長することが好ましい。多結晶SiC原料物質は、化学蒸着によって生成してもよい。原料物質は更に、単結晶SiCの成長のための原料物質としてのその後の使用に好適である標準的な形状及びサイズを形成するために、表面グラインダなどのウェハリングツールによって処理されてもよい。
図3は、本発明による方法を実行するために使用されるシステム100の略図を示す。要するに、システム100は、以下に説明する異なる部品(パーツ)を備えるるつぼと、該るつぼを取り囲む加熱手段70と、を含む。本開示における上部又は底部を参照する場合、本参照は、床、プラットフォームなどに立つ動作状態にあるときのるつぼに関する。システム100は、単結晶SiC層の成長を可能にする、上述のモノリシック多結晶SiCを原料物質10として提供する昇華エピタキシを容易にするように設計されている。原料物質10及び基板20は、最上部31及び底部32を備える、内側容器のチャンバ5(図4を参照)内に配置される。内側容器31、32は、最上部及び底部もまた備える、絶縁容器50内に配置される。絶縁容器50は、次に、外側容器60内に配置される。該外側容器60の外側には、該内側容器31、32の空洞を加熱するために使用することができる加熱手段70が設けられている。この実施形態によれば、加熱手段70は、高周波加熱用の誘導コイルを含む。前記外側容器60は、この例では石英管であり、該絶縁容器50及び該内側容器31、32は、軸Tを中心とする円筒形であり、それぞれ、絶縁グラファイト発泡体及び高密度グラファイトで作られる。絶縁容器50及び内側容器31、32はまた、高温に耐える能力を有し、かつ、高周波誘導コイルが加熱手段8として使用される場合、該高周波誘導コイルへの結合もまた容易にする、別の好適な材料で作られてもよい。原料物質10を昇華させるために、加熱手段70を使用してるつぼを加熱する。内側容器31、32内の温度及び熱降下を調整するために、加熱手段70は垂直方向に移動可能である。原料物質10と基板20との間の温度降下はまた、当技術分野で知られているように、最上部31及び底部32の厚さなどの内側容器31、32の特性を変えることによって変更することができる。くわえて、内側容器を排気するための、すなわち約10-4~10-6mbarの圧力を提供するためのポンプ(図示せず)がある。
ここで図4を参照すると、るつぼの内側容器31、32内の異なる構成要素の例示的な配置の概略図が示されており、これについて説明する。構成要素は、炭素ゲッター1、スペーサ3、原料物質10、及び基板20である。原料物質10及び基板20は、内側容器31、32のサイズに適合され、かつ所望の基板20のサイズに依存する直径を有する。内側容器31、32の直径が、100mm、150mm、200mm、又は250mmである場合、内側容器31、32は、それぞれ、約50mm、100mm、150mm、又は200mmの直径を有する基板上での成長に特に好適である。構成要素及び内側容器31、32を基板20の所与のサイズに適合させることは、当業者の能力の範囲内であると考えられる。
炭素ゲッター1は、図示した実施形態では、内側容器31、32内で、原料物質10及び基板20に近接して、この場合では原料物質10に近接して下方に配置される。しかしながら、本開示の文脈において、炭素ゲッターという用語を用いる場合、この用語は必ずしも炭素ゲッターが単一のユニットであることを意味するのではなく、内側容器31、32全体に配置された多くの小さな部分へと分割されることもまた可能であることを理解されたく、これについては、以下の別の例示的な実施形態で説明する。炭素ゲッター1は、炭素るつぼ内で成長時に安定した好適なSi/C化学量論を保持するために設けられ、かつ厚さの均一性を促進し、また容器31、32内の蒸気化学量論も制御する。炭素ゲッター1の特性は、高い融点、好ましくは2200℃を超える融点、高い炭素吸収性、及び高い化学的安定性によって特徴付けられ、すなわち、炭素ゲッター1は、SiCから蒸発した炭素種で炭化物層を形成する能力を有する。炭素ゲッター1は、タンタル製であることが好ましいが、しかしまたニオブ、タングステン、又はそのような特性を有する他の材料製であってもよい。炭素ゲッター1は、炭素ゲッター1がどのように設けられるかに応じて、及び単一のユニットであるか又は多くのピースを含み、かつ小さなピース、シート、プレートの形態である箔、又はメッシュ様の形状などの多くの異なる形状を有してもよい場合、約0.05mm~2mm、好ましくは0、1mm~1mmの厚さである。炭素ゲッター1が小さなピースの形態である場合、小さなピースはわずかに湾曲した形状又はL字形状であってもよい。炭素ゲッター1の厚さ及び形状は、安定した好適なSi/C化学量論が内側容器31、32内で達成されるように慎重に選択される。薄すぎる場合は、炭素ゲッター1は変形し、これは、成長結晶の温度分布及び表面品質に悪影響を及ぼし得る。炭素ゲッター1が厚すぎる場合、その中に含まれるアルミニウム化合物などの不純物を放出する可能性がある。低ドープエピタキシャル層は、高純度グラファイト材料及び好適な炭素ゲッター1を使用することによって達成される。炭素ゲッター1の特性のいくつかは、成長前に炭素ゲッター1を準備する場合に決定される。例示的な実施形態では、炭素ゲッター1は、内側容器31、32内の異なる場所に設けられた小さなピースを含み得る。ピースのいくつかは、内側容器内のケイ素/炭素の関係を高めるために原料物質の下に設けられ、ピースのいくつかは、基板20のエッジにおける均一な成長を高めるために内側容器31、32の側面に設けられる。
炭素ゲッター1は、成長時にSiC供給源から昇華したC種と反応して炭素吸収体として作用する。炭素ゲッター1の配置は、上述したように、内側容器31、32内の安定した好適なSi/C化学量論を向上させる限り、多くの異なる方法で行うことができる。例示的な一実施形態では、図4に示すように、炭素ゲッター1は、原料物質10の下に配置される。このような配置は、原料物質10の水平方向、すなわちエピタキシャル層の成長方向に直交する方向の温度分布を改善するのを助けることができる。言い換えれば、炭素ゲッター1が加熱手段70によって産生された誘導RF場に結合すると、原料物質10の加熱が増加する。炭素ゲッター1はまた、炭素ゲッター1に面する原料物質10の表面10bにわたるより均一な熱分布を促進する。その結果、加熱はまた、基板20を横切って軸方向に、すなわち原料物質10の反対側の表面10aに向かってより均一に広がり、これにより、エピタキシャル層のより均一な特性が得られる。上記の例示的な実施形態が原料物質10の下に炭素ゲッター1を配置する場合であっても、厚さの均一性を促進し、かつ容器31、32の内部の蒸気化学量論を制御する限りまた、炭素ゲッター1は、原料物質10と基板20との間又は原料物質10及び基板20の上方などの他の位置に配置され、壁に沿って分布及び内側容器31、32の底部に分布する多くの小さなピースへと分割されることができることが理解され、上述される。
上述したように、原料物質10は、例示的な実施形態では炭素ゲッター1の上に配置されているが、しかしまた炭素ゲッター1の下に配置されてもよく、又は炭素ゲッター1によって囲まれてもよい。原料物質10の厚さは、およそ0.5mm~5mmである。柱状微細粒子構造を有する多結晶原料物質10を提供することにより、基板20の成長エピタキシャル層20bへのより均一な供給が得られ、これは、層厚及びドーピングのより均一な特性がもたらされる。
基板20は、原料物質10の最上に配置されるが、しかし、0.5mm~2.5mmの範囲内の高さを有するスペーサ3を介して原料物質10から分離され、この高さは、基板20と原料物質との間の所望の距離に適合される。スペーサ3は、基板20と原料物質10との間の距離が、0.5mm~2.5mmの範囲内、好ましくは0、7mm及び1、2mmの範囲内にあるように、配置及び成形される。スペーサ3は、リング形状であってもよく、又は基板20に安定した支持を与えるための3つの別個のスペーサを含んでもよい。好ましくは、基板20は、ミラー様表面及び最小限の表面欠陥を有する、SiCカーバイド結晶を含む。例示的な実施形態では、基板20の表面は、5nmより下、好ましくは0.4nmより下の二乗平均平方根(Root-Mean-Square:RMS)粗さを有する。基板20から継承されたポリタイプのSiC結晶の安定した成長を維持するために、基板20のオフカット角は、0~8度の範囲内であり、好ましくは4度である。例示的な実施形態では、成長した単結晶のポリタイプは、種子ポリタイプによって決定される。成長したSiC結晶の良好な表面モフォロジー及び低密度の表面欠陥を維持するために、基板20の極性はまた、例示的な一実施形態では、(000-1)であり、炭素面とも称される。他の選択肢もまたあり、別の例示的な実施形態では、基板の極性はまた、(0001)であり、ケイ素面極性とも称される。
ここで図5及び図7を参照して、単結晶SiCの基板20上にエピタキシャル層を成長させる方法について説明する。図7は、方法のフローチャートを示し、図5は、エピタキシャル昇華中の基板20における例示的な温度変化を概略的に示す。本方法の任意の工程を点線(破線)で示す。本発明による方法は、基板20がドーピングされるか否かに限定されないことを理解されたい。基板20は、例えば、窒素、ホウ素、又はアルミニウムでドーピングされてもよい。窒素ドーピングは、典型的には、チャンバ5内にポンピングされる窒素ガスによって誘発される。P型基板はアルミニウムドーピングによって成長させてもよい。このような場合、アルミニウムは、炭化アルミニウム粉末又はガスによってチャンバ5内へと導入されてもよい。
本方法の工程S100は、るつぼの内側容器31、32のチャンバ5中に、柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶SiCの原料物質10、及び単結晶SiCの基板20を提供する。原料物質10及び基板20は、好ましくは0.5mm~2.5mmの範囲内、より好ましくは0.7mmと1.2mmの範囲内で、その間に固定距離を置いて配置される。工程S102において、安定した好適なSi/C化学量論が内側容器31、32内で達成されるように、炭素ゲッター1がるつぼの該チャンバ5内に配置される。炭素ゲッター1は、融点が2200℃を超え、かつSiCから蒸発した炭素種で炭化物層を形成する能力を有し、すなわち、炭素吸収性が高く、かつ化学的安定性が高い。
原料物質10、炭素ゲッター1、及び基板20が全てチャンバ5内に設けられている場合、工程S106において、チャンバ5内の圧力が低減される。例示的な実施形態では、低減(減圧)段階中の圧力S106は、10-3mbarより下のベース真空レベルまで低減される。チャンバ5は従来のポンピング手段を用いて排気される。
工程S108では、チャンバ5内に不活性ガスを挿入する。任意の不活性ガスが使用され得るが、アルゴンが好ましい。その後、圧力は0.01mbarより高い圧力に維持される。例示的な一実施形態では、圧力が1mbar~10mbarの範囲内に達するまで、不活性ガスがチャンバ5へと導入される。例示的な実施形態では、圧力が150mbar~950mbar、好ましくは700mbarの範囲内に達するまで、不活性ガスを導入する。この第2の例示的な実施形態では、成長温度に達した後に、圧力を低減させる(以下の工程S110を参照されたい)。次いで、例えば1mbar/分~10mbar/分、好ましくは5mbar/分のポンピング速度で、1mbar~10mbarの範囲内の圧力に達するまで、圧力は低減される。
工程S110において、チャンバ5内の温度は、図5の温度図に示されるように、加熱手段70によって成長温度まで上昇される。成長プロセスは予熱段階401を含む。予熱段階である工程S110の間、状況及び生産性と品質との間のバランスに応じて、1℃/分~245℃/分の間隔内で温度を上昇させてもよい。しかしながら、本発明者らは、10℃/分~50℃/分、好ましくは約30℃/分~20℃/分の温度上昇が、原料物質10の良好な初期昇華及び核生成を提供することを発見した。上昇段階である工程S110の間の圧力は、上述したように、通常は、0.01mbarを超え、好ましくは950mbar未満に保たれる。また上述したように、上昇段階中の圧力は、例えば1mbar~10mbarの範囲内で一定であってもよく、又は例えば150mbar~950mbarの範囲内、好ましくは700mbarの範囲内の初期圧力から上昇段階である工程S110中の1mbar~10mbarの範囲内の圧力まで、5mbar/分で低減させてもよい。工程S110は、温度が好適な成長温度413、典型的には約1550℃~2300℃、好ましくは約1950℃まで上昇するまで続く。好適な成長温度413が、成長温度、すなわち所望の成長速度を促進する成長温度に達する場合、温度上昇は急速に低下する。所望の成長速度は、1μm/時~1mm/時の間隔であってもよく、やはり生産性と品質とのバランスに依存する。好ましくは、良好なバランスを達成するために、成長速度は10μm/時~300μm/時の間で維持される。好ましい実施形態では、成長温度は1950℃で維持され、上記の設定でおよそ90μm/時の成長速度が得られる。当業者はどの温度で所望の成長速度が得られるかを知っている。所望の厚さのエピタキシャル層が達成されるまで、温度はこのレベル413に維持される。加熱段階に続く期間は成長段階403と称され、この段階の間にわたり、温度は好ましくは実質的に一定に保たれ、保持段階である工程S112の間の圧力は、およそ1mbar~10mbarの範囲内、好ましくは3mbar~6mbarの範囲内である。成長段階である工程S112は、所望の厚さであるSiC単結晶層が生成されるまで、すなわち、図5の点414において維持される。基板20上の望ましい成長厚さは、少なくとも5μmであるが、典型的には5000μm未満である。高電圧デバイスに使用される低ドープエピタキシャルドリフト層では、10μm/kVの層厚が望ましい。そのような用途では、基板20上の成長厚さは、電圧クラスに応じて、典型的には10μm~200μmの範囲内でより厚い。そのような層におけるドーピング濃度は、典型的には、1×1016cm-3未満である。一例として、1×1018cm-3を超えるドーピング濃度を有するN型基板では、1mm~7mmの範囲内の厚さに成長させ得る。成長した結晶の厚さは原料物質10の厚さによって決定され、これ(原料物質10の厚さ)は、最大7mmの厚さを有し得る。
望ましく厚いSiC結晶層が生成された後、加熱を止め、基板20を冷却させ、これを冷却相404と称する。生成時間を短縮するために、予熱段階及び冷却段階を最適化することができる。システムが室温まで冷却される場合、チャンバ5はアルゴン又は任意の他の安全ガスで再充填されて大気圧まで達し、チャンバ5を開くことによってサンプルが取り出され、これは、当業者にとって周知の冷却プロセスである。成長及び冷却の後、サンプルは、成長した単結晶を基板20から分離することができるように、任意のウェハ分離技術を用いて研削又は連続的にウェハへと分離することによって処理することができる。
更に別の例示的な実施形態では、スペーサ3は、任意の工程S104では、基板20と原料物質との間の距離を0.5mm~2.5mmの範囲内、好ましくは0.7mm~1.2mmの範囲内の距離で固定したままに保つために、原料物質10と基板20との間にスペーサを設ける。スペーサ3は、上述したように、およそ0.5mm~2.5mmの範囲内の高さを有し、かつ基板20と原料物質10との間の距離が上述したように一定に保たれるように配置及び成形される。また上述したように、スペーサ3は、リング形状であってもよく、又は基板20に安定した支持を与えるための少なくとも3つの別個のスペーサを含んでもよい。
本発明による原料物質10として柱状微細粒子構造を有する多結晶SiCを提供することの重要性を説明するために、同じ条件下であるが、異なる原料物質を提供する2つの実験を行った。第1の実験では、図2a及び図2bに示すように、本発明による柱状微細粒子構造を有する多結晶SiCを原料物質として提供した。第2の実験では、顕著な配向が一切ないランダムに分布した結晶方位を有し、かつ図1a及び図1bに示した、多結晶SiCグレインの先行技術の原料物質が提供された。
実験はフェースダウン(face-down)構成を有するシステムで実行され、すなわち、基板20上の成長は原料物質10に向かって下向きに面する側面20b(図4)であった。しかしながら、本発明による方法は、フェースダウン構成を有するシステムに限定されず、しかし、フェースアップ(face-up)構成又は任意の他の構成を有するシステムで実行することができる。実験は以下の条件で行った。原料物質10、基板20、スペーサ3、及び炭素吸収体1が上記のようにチャンバ5に装填されると、チャンバ5は、10-3mbar未満の圧力までポンピングされた。その後、1mbarの圧力に達するまでアルゴンをチャンバ5へと導入した。次いで、加熱手段70が作動され、システムを約20℃/分の温度上昇率(ramp-up rate)で1950℃の所望の温度まで加熱した。1950℃の成長温度では、成長速度は約90μm/時であり、この温度を、成長した単結晶SiCの厚さが約500μmになるまで4時間半保持した。その後、加熱手段70への電力を遮断し、システムが室温へ冷却されるまで温度を自然に低下させた。次いで、大気圧に達するまでチャンバにアルゴンを再充填した。次いで、チャンバ5を開くことによってサンプルを取り出した。
実験の結果を図6a及び図6bに示す。図6a及び図6bは、異なる原料物質を提供することによって成長させたサンプルの光学顕微鏡像である。図6aは、本発明による原料物質を提供する結果を示し、図6bは、先行技術の原料物質を提供する結果を示す。両方のサンプルの成長した単結晶SiCの厚さは同様であり、約500μmである。成長後、本発明による原料物質10を用いたサンプルは、炭素介在物が一切ない非常に滑らかな表面を有するが、一方で先行技術の原料物質を用いたサンプルは、100/cmを超える密度を有する高密度の炭素含有欠陥を呈する。炭素含有欠陥は、積層欠陥、SF、及びBPDなどの新しい構造欠陥を引き起こす可能性があるため、成長した結晶品質にとって非常に有害である。
積層欠陥及びBPDは、1.7kVを超える高出力クラスで適用されるSiCデバイスのバイポーラ劣化をもたらす。BPD、又は初期エピタキシャル成長中にTEDへと狭窄され、かつデバイス動作中にBPDへと再変換されたBPDは、高電流ストレスで積層欠陥の形成を引き起こし、これは、遅かれ早かれデバイスを故障させる。エピタキシャル層のSFは、基板から伝播するBPDに大きく起因する。高電流ストレス下においては、これらのSFが拡大し、バイポーラSiCデバイスの順方向電圧の増加、並びに埋め込みpn接合からのバイポーラ寄与を有する公称ユニポーラSiCデバイスの逆方向リーク電流の増加及び順方向電流の減少を引き起こす。
積層欠陥形成を排除することは、高出力接合障壁ショットキーダイオード、PiNダイオード、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、及び金属酸化物半導体電界効果トランジスタなどの製品の信頼性の大幅な向上に寄与し、今後10年間の多くの応用への統合を可能にする。
本発明による方法を用いることにより、100mmサイズのPVT成長高品質基板で典型的に得られる約500cm-2と比較して、BPD密度を5cm-2未満まで低減することができる。BPD密度を低減することにより、SFの拡大を大幅に回避することができ、かつ信頼性のある高出力SiCデバイスを製造することができる。そのような高出力SiCデバイスの例は、ハイブリッド及び全ての電気自動車用のインバータ及びコンバータ、太陽光及び風力の電力用のインバータ、最高出力の電力用途用の力率改善回路(power factor corrector)、並びに電力の伝達及び分配のためのデバイスである。
ここで、図8を参照すると、本発明の方法に従って生成(製造)された基板の品質の別の例が示されている。図8は、本発明の方法に従って生成(製造)された100mm(4インチ)基板の領域(Si面)によるBPD密度マップを示す。見て分かるように、平均BPD密度は非常に低く、先行技術の基板よりも著しく低い。
本発明は論じられた実施形態と関連して詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正が当業者によって加えられてもよい。更に、本方法を使用して、当業者が容易に実現できるのと同じ空洞(キャビティ)内に複数の層を生成(製造)することができる。
1 炭素ゲッター
3 スペーサ
5 チャンバ
10 原料物質
20 基板
31,32 内側容器

Claims (12)

  1. 単結晶炭化ケイ素(SiC)の基板(20)上にエピタキシャル層を成長させる方法であって、
    るつぼの内側容器(31、32)のチャンバ(5)内に、柱状微細粒子構造を有するモノリシック多結晶炭化ケイ素(SiC)の原料物質(10)と、単結晶SiCの基板(20)とを、それらの間に距離を置いて設ける工程(S100)と、
    前記るつぼのチャンバ(5)内に、前記内側容器(31、32)中で安定的且つ好適なSi/C化学量論を達成するように炭素ゲッター(1)を配置する工程であり、
    前記炭素ゲッター(1)が、2200℃より高い融点を有し、且つSiCから蒸発した炭素種で炭化物層を形成する能力を有する、配置する工程(S102)と、
    前記チャンバ(5)中の圧力を低減する工程(S106)と、
    前記チャンバ(5)内に不活性ガスを挿入し、そして挿入後に圧力を0.01mbarより高く保持する工程(S108)と、
    前記チャンバ(5)内の温度を、1μm/時~1mm/時の間の成長速度が達成されるような成長温度まで上昇させる工程(S110)と、
    少なくとも5μmの成長が前記基板(20)上で達成されるまで、前記成長温度を保持する工程(S112)と、
    を備えてなる、方法。
  2. 前記温度を上昇させることが、10℃/分~50℃/分、好ましくは20℃/分~30℃/分の上昇で行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記温度が、1550℃~2300℃、好ましくは1950℃まで上昇する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記上昇工程(S110)時の圧力が、150mbar~950mbarであり、
    前記保持工程(S112)時の圧力が、0.1mbar~10mbar、好ましくは1mbar~3mbarまで低減される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記保持工程(S112)の圧力が、前記成長温度に到達後、1mbar/分~10mbar/分のポンピング速度、好ましくは5mbar/分のポンピング速度で、0.1mbar~10mbar、好ましくは1mbar~3mbarの圧力に達するまで低減される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記上昇工程(S110)及び前記保持工程(S112)中の圧力が、0.01mbar~25mbar、好ましくは1mbar~10mbar、最も好ましくは1mbar~3mbarである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記原料物質(10)が、250μm未満、好ましくは100μm未満、最も好ましくは1μm~50μmの範囲の微細粒子サイズを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記原料物質(10)の微細粒子が、[111]又は[110]の結晶面に実質的に配向した立方構造を有する、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記炭素ゲッター(1)が、タンタル、ニオブ、及びタングステンからなる群から選択され、好ましくは、箔の形状を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記炭素ゲッター(1)が、タンタル、ニオブ、及びタングステンからなる群から選択され、好ましくは、前記内側容器(31、32)全体に分布する複数の小片を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記基板(20)の表面が、5nm未満、好ましくは0.4nm未満の二乗平均平方根粗さを有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記基板(20)と前記原料物質(10)との間の距離を0.5mm~2.5mmの範囲内、好ましくは0.7mm~1.2mmの範囲内の距離で固定したままに保つために、前記原料物質(10)と前記基板(20)との間にスペーサ(3)を設ける工程を更に含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
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