JP2009274913A - 水硬性材料用収縮低減剤および水硬性材料用収縮低減剤組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
A成分:一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種。
B成分:トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤は、下記A成分およびB成分を含有する。
A成分:一般式(1)で表される化合物の少なくとも1種。
B成分:トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、4価以上の多価アルコールのアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレンイミンから選ばれる少なくとも1種。
一般式(1)中、xはオキシアルキレン基A1Oの平均付加モル数を表し、xは1〜100である。xは、2〜50が好ましく、2〜30がより好ましい。xを上記範囲内に制御することにより、B成分と組み合わせることで水硬性材料用収縮低減剤とした場合に、硬化物の強度低下を抑制し得るとともに、優れた収縮低減機能を発現し得る。
上記4価以上の多価アルコールとしては、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、ポリグリセリン、アドニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール、グルコース、フルクトース、マンノース、インドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、プシコース、アルトロース、アラビノース、リブロース、リボース、キシロース、キシルロース、リキソース、トレオース、エリトルロース、ラムノース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、シュウクロース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトースなどが挙げられる。上記4価以上の多価アルコールとしては、好ましくは、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ソルビトールグリセリン縮合物、ポリグリセリンが挙げられ、より好ましくは、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリグリセリンが挙げられる。
すなわち、B成分として特に好ましくは、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタトリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ポリグリセリンに、アルキレンオキシドを付加させることによって得られる、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物である。
B成分において、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基としては、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基が好ましい。該オキシアルキレン基は1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。多価アルコールのアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基としては、より好ましくは炭素原子数2〜4のオキシアルキレン基であり、さらに好ましくは炭素原子数2〜3のオキシアルキレン基であり、特に好ましくはオキシエチレン基である。
B成分において、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基として少なくともオキシエチレン基が用いられる場合は、付加されるオキシアルキレン基中、オキシエチレン基が50〜100モル%含まれていることが好ましく、70〜100モル%含まれていることがより好ましく、90〜100モル%含まれていることがさらに好ましい。
B成分において、多価アルコールのアルキレンオキシド付加物における、アルキレンオキシドの平均付加モル数は、該多価アルコールの水酸基1モルあたり、好ましくは1〜500モルであり、より好ましくは1〜400モルであり、さらに好ましくは1〜300モルである。該多価アルコールの水酸基1モルあたりのアルキレンオキシドの平均付加モル数が1モルより小さいと、著しい凝結遅延が起こって強度が低下するおそれがある。該多価アルコールの水酸基1モルあたりのアルキレンオキシドの平均付加モル数が500モルより大きいと、十分な収縮低減性が得られないおそれがある。
(i)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などのα,β−不飽和カルボン酸、
(ii)上記カルボン酸と炭素数1〜20のアルコールとのモノもしくはジエステル、
(iii)上記カルボン酸と炭素数1〜30のアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1〜300モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールとのモノもしくはジエステル、
をMichael付加させた、カルボキシル基あるいはエステル基を有するポリアルキレンイミン。上記α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸が好ましい。上記(a)で示したポリアルキレンイミンとしては、ポリエチレンイミンが好ましい。
本発明の水硬性材料用収縮低減剤組成物は、本発明の水硬性材料用収縮低減剤と分散剤を含む。
ポリカルボン酸系高性能AE減水剤の具体例としては、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体から得られる共重合体および/またはその塩(特開昭62−68806号公報参照);(a)成分としてポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系化合物と(メタ)アクリル酸系化合物との共重合体および/またはその塩、(b)成分としてポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル系化合物と無水マレイン酸との共重合体および/またはその加水分解物および/またはその塩、(c)成分としてポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル系化合物とポリアルキレングリコール系化合物のマレイン酸エステルとの共重合体および/またはその塩、からなるセメント用分散剤(特開平7−267705号公報参照);A成分として(メタ)アクリル酸のポリアルキレングリコールエステルと(メタ)アクリル酸(塩)との共重合体、B成分として特定のポリエチレングリコールポリプロピレングリコール系化合物、C成分として特定の界面活性剤、からなるコンクリート混和剤(特許第2508113号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステルあるいはポリエチレン(プロピレン)グリコールモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開昭62−216950号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特開平1−226757号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)あるいはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、からなる共重合体(特公平5−36377号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、アルカンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、分子中にアミド基を有するα,β−不飽和単量体、からなる共重合体(特開平5−170501号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(塩)、(メタ)アリルスルホン酸(塩)あるいはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)、からなる共重合体(特開平6−191918号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体あるいはその加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、マレイン酸、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体あるいはその塩またはそのエステル(特公昭58−38380号公報参照);ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(メタ)アクリル酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);スルホン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルおよび必要に応じてこれと共重合可能な単量体からなる共重合体またはその塩(特公昭62−119147号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物(特開平6−271347号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物(特開平6−298555号公報参照);ポリアルキレングリコールモノエステル系単量体と、(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体、および(メタ)アリルスルホン酸系単量体の中から選ばれる1種以上の単量体との、共重合体(特開平7−223852号公報参照);オキシアルキレン基を有する単量体と、不飽和カルボン酸系単量体とを含む単量体成分を、炭素数3以上の炭化水素基を有するチオール系連鎖移動剤を用いて共重合することによって製造される、ポリカルボン酸系共重合体(特開2003−128738号公報参照);などが挙げられる。これらの中でも、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体から得られる共重合体および/またはその塩(特開昭62−68806号公報参照);ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体(特開平4−149056号公報参照);アルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体あるいはその加水分解物またはその塩(特開平5−43288号公報参照);ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、マレイン酸、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体あるいはその塩またはそのエステル(特公昭58−38380号公報参照);ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(メタ)アクリル酸系単量体、これらの単量体と共重合可能な単量体、からなる共重合体(特公昭59−18338号公報参照);オキシアルキレン基を有する単量体と、不飽和カルボン酸系単量体とを含む単量体成分を、炭素数3以上の炭化水素基を有するチオール系連鎖移動剤を用いて共重合することによって製造される、ポリカルボン酸系共重合体(特開2003−128738号公報参照);が好ましい。
A 5308付属書9に示される上水道水、上水道水以外の水(河川水、湖沼水、井戸水など)、回収水が挙げられる。
1.モルタルの混練
所定量の試験液を秤量して水で希釈したもの225g、普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)450g、セメント強さ試験用標準砂(JIS R5201−1997附属書2の5.1.3に規定:セメント協会)1350gを、ホバート型モルタルミキサー(ホバート社製、型番:N−50)を用い、JIS R5201−1997の方法に従い、モルタルの混練を行った。
また、モルタル空気量が試験液を添加しないモルタル(基準モルタル)の空気量に対して±3vol%以内となるように、必要に応じて消泡剤(ポリアルキレングリコール誘導体)を使用して調整した。
モルタル空気量の測定は、500mlメスシリンダーを用い、JIS A1174(まだ固まらないポリマーセメントモルタルの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法))に準拠して実施した。
モルタルの混練を上記1と同様に実施した。次に、乾燥収縮低減性評価用のモルタル供試体(4×4×16cm)の作成を、JIS A1129に従って実施した。型枠には予めシリコングリースを塗布して止水すると共に容易に脱型できるようにした。また、供試体の両端にはゲージプラグを装着した。混練して得られたモルタルを流し込んだ型枠を容器に入れ、密閉し、20℃で保管し、初期養生を行った。1日後に脱型し、供試体に付着したシリコングリースを、たわしを用いて水で洗浄し、続いて、20℃の静水中で6日間養生(水中養生)した。JIS A1129に従い、ダイヤルゲージ((株)西日本試験機製)を使用し、静水中で6日間養生した供試体の表面の水を紙タオルで拭き取った後、直ちに測長し、この時点の長さを基準とした。その後、温度20℃、湿度60%に設定した恒温恒湿室内に保存し、適時測長した。この際、長さ変化比は、下記式81)で示されるように、基準モルタルの収縮量に対する、試験液添加モルタルの収縮量の比とし、値が小さいほど、収縮を低減できることを示す。
長さ変化比
={(試験液添加モルタルの収縮量)/(基準モルタルの収縮量)}×100
モルタルの混練を上記1と同様に実施した。得られたモルタルを圧縮強度評価用の供試体型枠(直径5cm、高さ10cm)に入れ、密閉して20℃で保管し、初期養生を行った。1日後に脱型し、20℃で水中養生を行い、材齢7日および28日時点で圧縮強度の測定を実施した。この際、圧縮強度比は、下記式(2)で示されるように、基準モルタルの圧縮強度に対する、試験液添加モルタルの圧縮強度の比とし、値が大きいほど、圧縮強度の低下が抑制されることを示す。
圧縮強度比
={(試験液添加モルタルの圧縮強度)/(基準モルタルの圧縮強度)}×100
表1に示す化合物I、IIを用いて、表2に示す配合で収縮低減剤を調製した。得られた収縮低減剤を用いて、モルタル物性評価を行った。結果を表2に示す。
基準モルタルを用いて、モルタル物性評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (5)
- 前記B成分におけるアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基が炭素原子数2〜3のオキシアルキレン基である、請求項1に記載の水硬性材料用収縮低減剤。
- 前記B成分におけるアルキレンオキシド付加物中のオキシアルキレン基がオキシエチレン基である、請求項2に記載の水硬性材料用収縮低減剤。
- 請求項1から3までのいずれかに記載の水硬性材料用収縮低減剤と分散剤を含む、水硬性材料用収縮低減剤組成物。
- 前記分散剤が、ポリカルボン酸系高性能AE減水剤である、請求項4に記載の水硬性材料用収縮低減剤組成物。
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