JP2009273412A - 紅色の機能性豆乳ヨーグルト - Google Patents

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和子 島田
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Abstract

【課題】
本発明は、黒大豆を酵素処理・発酵させて植物性豆乳ヨーグルトを生成する製法である。
黒大豆のもつ大豆タンパク質のコレステロール低下作用、動脈硬化予防等の血管病、イソフラボンの骨粗鬆症予防、大豆オリゴ糖、食物繊維の整腸作用、サポニン、ビタミンの抗酸化作用、アントシアニン色素の眼精疲労抑制作用など生活習慣病を予防・抑制する機能性に優れており、またエコ製法で、黒大豆カスなどを廃棄することなく食べ易く、美味しく、消化し易く、かつ、紅色の機能性豆乳ヨーグルトを提供することに関するものである。
【解決手段】
黒大豆を酵素処理して低分子化することで、まるごと黒大豆豆乳を生成し、複数の乳酸菌を用いて乳酸発酵させて黒大豆中のスクロースを資化し乳酸を生成して、黒大豆のアントシアニン色素を紅色に変化させ、同時に大豆の蛋白質を酸凝固させて紅色機能性豆乳ヨーグルトを製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、黒大豆の保有する大豆タンパク質のコレステロール低下作用、動脈硬 化予防作用、イソフラボンの骨粗鬆症予防作用、食物繊維や大豆オリゴ糖の整腸作用、更に、サポニンの抗酸化作用、黒大豆のアントシアニン色素の眼精疲労抑制作用などの生理活性と生活習慣病の予防抑制・効果に着目し、酵素反応処理及び乳酸菌発酵処理を施して、美味しく、食べ易く、消化し易く、かつ、紅色の機能性豆乳ヨーグルト食品として提供することに関するものである。
黒大豆は煮豆、菓子、また健康飲料用として焙煎黒豆茶などに利用されているが、黒大豆は豆乳や豆腐分野ではほとんど利用されていない。
その利用の段階では副産する廃豆カスなどが廃棄されているのが実状である。
本発明は酵素処理により大豆を低分子に分解し、大豆由来の保健機能性を活用して地産地消の黒大豆消費拡大を図り、新しい機能性食品の創出を期待している。
公知のピンク色のヨーグルトの発明は着色剤を使わない方法として(特許文献1)が提案されているが、これはブドウなどを加えて風味・発色させたもので黒大豆由来の機能性の保有に劣り異なるものである。
また、黒大豆に一定比率の黄大豆を混合使用して、製造工程で減圧して渋み、苦みを除去するという豆乳飲料に使用する(特許文献2)が提案されているが本豆乳ヨーグルトの原料構成や製法とは異なり、酵素処理を施された製法のように食物繊維などの機能性に劣る。
また、生大豆を微粉砕して大豆微粉末の分散液をつくり濾過して豆乳を生成し、ストレプトコッカス・サーモフィラス前培養液を加えてヨーグルト様の発酵物の発明があるが、(特許文献3)まるごと紅色、白色の機能性豆乳ヨーグルトとは品質、製法も異なるものである。
また従来、豆乳を製造するためにはオカラ等を廃棄することによって高品位の豆
乳を得てきたが、オカラを高度に利用して廃棄しないプロセスとして本発明者はオカラ乳(特許文献4)を開発した。
また、まるごと黒大豆による紅色の機能性豆乳ヨーグルトについては、ほとんど報告されていない。
特開2006−101799号 ヨーグルト製造方法 特開2006−230297号 黒豆豆乳飲料及びその製造方法 特開2005−270066号 豆乳及びその加工食品 特許第3931247号 機能性オカラ乳の製造方法 山内文男・大久保一良編(1995)大豆の科学・朝倉書店 大久保一良監修「大豆の健康宣言」(2000)日本食品出版 小埼道雄智著「乳酸菌」(2002)八坂書房
本発明は、従来の大豆食品の製造法・利用法ではオカラや焙煎黒豆茶の使用済み実粕などが廃棄されているので、大豆が保有するタンパク質、脂質などの高い栄養素や黒大豆のアントシアニン色素、イソフラボン、大豆サポニンなどの有用物質を廃棄物することなく活用して生活習慣病の予防・抑制に役立つ、植物性ヨーグルトの製法を創出する。
また製品が美味しく、よく消化・吸収され、見た目にも食欲をそそるヨーグルトを生成し、嚥下食として、幼児、病人、老人、要介護者などにも役立つ紅色の黒大豆機能性豆乳ヨーグルトを提供しょうとするものである。
本発明者らは上記課題を解決するために、黒大豆から黒大豆全豆乳を製造する酵素処理の段階や、黒大豆全豆乳、黒大豆豆乳や黒大豆粉末を乳酸発酵させてヨーグルトにする研究・工夫を加え、エコロジーで機能性を高めて高付加価値化する。
黒大豆の黒色から想像もできない紅色の黒大豆機能性豆乳ヨーグルトを製造することができる。
以下黒大豆全豆乳は全豆乳、黒大豆豆乳は豆乳と称し、又機能性豆乳と総称する。
製造工程は次の工程からなる。
先ず、大豆から常法により煮呉をつくり、これから豆乳とオカラに分離し、分離したオカラを植物組織崩壊・繊維素分解酵素の混合酵素の存在下で、液中機械的微粉砕処理を加えながら酵素反応を施してオカラ乳を生成し、かつ上記酵素の添加量及び反応条件は、酵素の添加量が0.01〜1.0重量%、pHが4.0〜7.0、反応温度が30〜60℃、反応時間は60〜90分で、これに分離した豆乳を加え50〜100MPsで乳化し、含有固形分の平均粒径を100μm以下とし、加熱殺菌、冷却して、低分子化された植物繊維、大豆由来の他の機能性成分を多く含む全豆乳を製造する。(オカラ乳+豆乳=全豆乳)
凍結乾燥乳酸菌0.3重量%と増殖補助剤に10%脱脂乳50重量%を混合溶解した乳酸菌液を調製し、前項全豆乳又は豆乳99重量%に対し、秤量して乳酸菌液1重量%を混合して容器に充填し、恒温器で37〜42℃、5〜24時間乳酸発酵を施し、生成する乳酸により紅色への変化と酸凝固する黒大豆由来の機能性物質を多く含む100μm 以下の紅色の機能性豆乳ヨーグルトを生成する。
全豆乳、又は豆乳に6〜8重量%のショ糖を加え、加温・溶解した豆乳混合物をつくり、また寒天に3重量%に97重量%の水を加えて加熱・溶解し、このうち3.3重量%を秤量して58〜62℃でゼラチンを0.4重量%加えて攪拌しゲル化安定剤を調製する。この豆乳混合物とゲル化安定剤を混合して、殺菌、冷却を施した99重量%に対して乳酸菌液1重量%を混合し、容器に充填して恒温器で37〜43℃、5〜24時間発酵させて冷却し、100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトを製造する。
全豆乳、又は豆乳にショ糖とタンパク質架橋結合酵素0.01〜0.5重量%を加えて40〜60℃、30分間酵素反応を施し加熱失活後、これに乳酸菌液を混合して容器に充填し、35〜43℃、4〜24時間、恒温器に入れ乳酸発酵させ、冷却して100μm以下の大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性ハードヨーグルトを製造する。
全豆乳又は豆乳を乾燥して得た粉末と乳酸菌混合粉末を14:1重量%の比率に混合して魔法瓶に入れ7倍の水を加えて攪拌混合して、37℃、24時間保温して乳酸発酵させ冷却して、100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ヨーグルトを粉末から簡便に製造する。
請求項1〜請求項5における全豆乳が黒大豆のオカラに対して、pH調整をせずに水と植物組織崩壊・繊維素分解酵素の存在下で液中機械的微粉砕処理を加えながら酵素反応を施しオカラ乳を生成し、このオカラ乳と定法により分離した豆乳を混合して全豆乳を生成し、かつ上記酵素の添加量及び反応条件は、植物組織崩壊・繊維素分解酵素の添加量が0.01〜1.0重量%、反応温度が30〜60℃で処理して製造された100μm以下の全豆乳、豆乳であることを特徴とする紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
酵素分解工程においては、植物組織崩壊・繊維素分解酵素が、ペクチン、プロトペクチン、へミセルロース、セルロースを低分子に分解する酵素であり、紅色の機能性豆乳ヨーグルトを生成することを特徴とする。
タンパク質架橋結合酵素が、タンパク質を架橋結合する酵素で請求項3に記載の黒大豆由来の紅色の機能性豆乳ヨーグルトの粘弾性を高めることを特徴とする。
乳酸菌発酵工程では、乳酸菌がStreptococcus thermophilusとLactobacillus delbrue- ckiisubsp. bulgaricus の混合乳酸菌であり、乳酸をつくり紅色の機能性豆乳ヨーグルトを生成する。
また、本乳酸菌以外のヨーグルト製造に公知の乳酸菌も使用できる。
本発明により黒大豆から植物性ヨーグルトを生成する。
酵素反応により低分子化して産業廃棄物を出さず、乳酸発酵により黒大豆を活用して生活習慣病を予防・抑制し、幼児食、児童食、病人食、介護食、老人食などの嚥下食をつくり出することがでる。「食効により人の健康を守り、リサイクルして環境を守る」紅色の機能性ヨーグルトを生成して広く社会に提供する。
本発明の実施の形態としては、図に示す通りである。
本発明の一態様を実施例によって説明する。
図1は黒大豆全豆乳の調製法である。
常法により浸漬、磨砕、蒸煮して煮呉を調製し、これを豆乳とオカラに分離し、オカラに対して植物組織崩壊・繊維素分解酵素の酵素を添加して、この酵素の存在下で液中機械的微粉砕処理を加えながら植物組織を崩壊させ、繊維素を分解してオカラ乳を生成し、これに分離した豆乳を混合、乳化し、加熱殺菌して全豆乳を生成することができ、これらを原料豆乳とする。(オカラ乳+豆乳=全豆乳)全豆乳は丸大豆まるごとのもの、豆乳は定法によりオカラを除去したものをいう。
前項の反応条件は、酵素の添加量は0.01〜0.1重量%、pH4.0〜7.0、反応温度が40〜60℃、反応時間60〜90分間で、平均粒径が100μm以下の全豆乳、又は豆乳を生成する。
図2は以上のようにして得られた全豆乳、豆乳に99:1の比率で乳酸菌を添加して乳酸発酵させることにより、乳酸菌が大豆に含まれるスクロースを資化して乳酸を生成して、乳酸のpHの低下によりアントシアニン色素を紅色に変化させ、また大豆タンパク質を酸凝固して紅色の機能性ヨーグルトを生成する。

また、乳酸菌は複数を混合して用い、37〜42℃、5〜24時間で黒大豆豆乳より紅色の機能性豆乳ヨーグルトを生成することができる。
この実施の形態例の製造方法は、原料にまるごと黒大豆を用いて廃棄物を出すことなくエコロジーで環境にやさしく、短時間に簡便に効率よく酵素反応・乳酸発酵させて植物性の紅色の機能性豆乳ヨーグルトを製造する。
全豆乳に乳酸菌を加え発酵させると、灰黒色の全豆乳が紅色に変化しつつヨーグルトを生成する。また植物組織崩壊・繊維素分解酵素はリポキシゲナーゼを分解して青臭みがなく、滑らかであり、美味しく黒大豆由来の機能性物質を多く含んだ嗜好性のよい紅色の機能性豆乳ヨーグルトである。
図3に示すハードヨーグルトは、全豆乳又は豆乳にショ糖を添加して豆乳混合物Aをつくり、他方、寒天、ゼラチンなどのゲル化安定剤Bを加えて混合し、殺菌、冷却、秤量してこれを99:1の比率で乳酸菌液を添加し、容器に充填して37〜42℃の恒温器で5〜24時間発酵させ、冷却して紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトを生成する。
ハードヨーグルトは安定剤等添加物を含んだヨーグルトをいう。
図4は全豆乳、または豆乳を乾燥して粉末にし、また乳酸菌粉末を調製し、14重量%:1重量%に秤量混合し、これを魔法瓶に入れ、水7倍量を加え攪拌混合し、37℃、24時間魔法瓶で保温して乳酸発酵をさせ、冷却して粉末による黒大豆由来の紅色の機能性豆乳ヨーグルトを生成する製法である。
黒大豆を物理的に微粉砕した丸ごと黒大豆微粉末も至適条件内で使用することが出来る。
図5は全豆乳、又は豆乳にショ糖6〜10重量%とタンパク質架橋結合酵素トランスグルタミナーゼ0.01〜0.5重量%を加えて40〜60℃、60分間、酵素処理を施し失活後乳酸菌液1重量%を混合して容器に充填し、37〜42℃、5〜24時間乳酸発酵冷却して、100μm以下の大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性ハードヨーグルトを製造する。
本発明の紅色の機能性豆乳ヨーグルトは、大豆タンパク質のコレステロール低下作用、動脈硬化予防、脳梗塞予防作用、また、不飽和脂肪酸やビタミンE、ビタミンB群などを多く保有しおり、イソフラボンの女性の更年期不定愁の軽減作用、骨粗鬆症の予防作用、大豆オリゴ糖の整腸作用、サポニン、アントシアニンの抗酸化作用、眼精疲労予防作用、また乳酸菌と食物繊維の整腸作用など生活習慣病を予防する作用など多くの機能成分を保有している。
黒大豆ヨーグルトの主な機能性成分は、
タンパク質 :アミノ酸、ペプチド、グロブリン
脂 肪 :リノール酸、α−リノレン酸、植物ステロ−ル
糖 質 :オリゴ糖
プロテアーゼ阻害成分:トリプシンインヒビター
アントシアニン色素 :クリサンテミンサポニン、イソフラボン、フィチン酸、植物繊維、ビタミンE、B群などがある。
本発明で使用される酵素及び乳酸菌、機械装置について説明する。
本発明で使用される「植物組織崩壊・繊維素分解酵素」は大豆の植物組織を崩壊し、また、植物繊維組織や繊維を低分子に分解する酵素であって、黒大豆に含まれているセルロース、ヘミセルロース、プロトペクチン、ペクチン質など、分子構造の長い不溶性食物繊維などを協同作用が加わって低分子に分解する混合酵素であるペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ等である。
原料黒大豆の種皮は、ペクチンとヘミセルロースで構成されており、その種皮(ペクチン+ヘミセルロース)の複合体は、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼによって分解される。
内皮は、セルロースが多く粗繊維、子葉は硬い組織で多数の細胞で形成されており、各細胞はプロトペクチンで相互に接着されている。
このペクチン質によって構成されている中層に沿ってペクチナーゼ、ヘミセルラーゼが細胞をバラバラに単細胞化して露出させ、内皮と細胞壁をセルラーゼによって分解し、内容物も分離することができる。
また、植物組織崩壊解・繊維素分解酵素は、プロテアーゼ、リパーゼなどを夾雑含有しており、細胞膜も分解して内部の蛋白質を可溶性の蛋白質となして、機能性紅色豆乳ヨーグルトの成分とする。
「乳酸菌」は炭水化物を分解して乳酸を生成することによってエネルギーを獲得する微生物のうち細菌に属するものの総称で、代表的な属にはグラム陽性球菌Streptococcus属、Pediococcus属、Leucconostoc属及びグラム陽性桿菌Lactobacillus属がある。生成される乳酸はL形、D形、DL形のいずれかで菌種によって生成される形は定まっている。本乳酸菌はL型を産生するStreptococcus thermophilusとD型を産生するLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusの混合乳酸菌である。
また、この外、ヨーグルト発酵用に公知の乳酸菌を使用することができる。
本発明では、液中での酵素反応に「機械的微粉砕処理装置(以下バイオミルリアクターと称する)」を付加することにより、攪拌、粉砕、循環、温度調整を行い固形物表面積の増大とそれに伴う酵素との接触面積の増大により酵素反応効率を格段に高め、相乗作用により反応時間を大幅に短縮させて経済効果を上げることができる。
固形物組織の微細化による製品(紅色の機能性豆乳ヨーグルト)の食味・食感の優良化を図るために、液中微粉砕処理装置としては、振動ボールミル、遠心式ボールミル、コロイドミル等が挙げられるが、本発明で特に好ましく採用したミルは、分散力が高く、試料を均等に微粉砕できるコロイドミルを用いた。
本発明を以下の実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
黒大豆1kgを15℃の水3kgに16時間浸漬し、これを3kgの水を加えながら磨砕して生呉を生成し、100℃で蒸煮し煮呉7kgを生成して、絞り機で黒大豆豆乳5,6kgとオカラ1.4kgを分離した。このオカラに対して1.4kgの温水を加え植物組織崩壊・繊維素分解酵素ソイラ−ゼA5.6gを混合してバイオミルリアクター(株)アルモルド)で50℃、60分間酵素反応を施し、オカラ乳を生成し豆乳と混合して、モモゲナイザー(株イズミマシナリー製)50MPsで混合乳化し100mesh網で濾過し、100℃で10分間加熱殺菌し冷却して8.4kgの紅色の機能性ヨーグルトに用いる全豆乳を生成した。
全豆乳を官能評価のために10℃に調製して,各約200mlをコップに入れて男子5名と女子10名計15名で評価した。
Figure 2009273412
Figure 2009273412
実施例1で得た全豆乳990gと凍結乾燥乳酸菌3g(協和ハイフーズ(株))と乳酸菌増殖活性補助剤の10%脱脂粉乳500gを混合溶解して調製した乳酸菌液10gを添加・混合し、滅菌済みフタ付き100ml容器に100gを充填して37℃で、24時間、恒温器で発酵させた。時間の経過とともに、灰黒色から紅色に除々に変わることが観測され、冷却して紅色の機能性豆乳ヨーグルト10個、合計1.0kgを製造した。
実施例1で得た全豆乳1kgとショ糖60gを加温・溶解して混合物を調製した。次に寒天30gを水970gに5分間、吸水膨潤した後、加熱・溶解してこのうちから33gを秤量し60℃付近に冷却し、ゼラチン4gを加えてよく攪拌し、安定剤37gを調製した。この混合物と安定剤をよく混合して85℃、30分間殺菌し50℃に冷却し、この豆乳混合物のうちから990g秤量してこれに実施例2で得た乳酸菌液10gを混合し、滅菌済みのフタ付き容器に各100gを充填し、37℃で、24時間、恒温器で発酵させると時間の経過とともに、灰黒色から紅色に変わることが観測された。
冷却して紅色の機能性豆乳ハードヨーグルト10個、合計1kgを製造した。
なお、添加物の最終濃度はショ糖5.4%、寒天0.1%、ゼラチン0.4%である。
官能評価のため、上記によって製造された紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトを10℃に調整して、各役20mlを紙コップに入れて試食評価した。
男子5名、女子10名計15名で官能評価した。
官能評価の結果は次の表の通りである。
ハードヨーグルトの官能評価
Figure 2009273412

(実施例2との比較例)
黄色大豆を実施例2と同じ条件にて乳酸発酵させ機能性豆乳ヨーグルトを生成したしたが紅色の着色はできなかった。
アントシアニン色素を含まない黄色の大豆からは紅色の機能性豆乳ヨーグルトを着色剤なしには生成出来ななかった。
また、市販の黒大豆豆乳に比べて、全豆乳及び豆乳はイソフラボン及びアントシアニン色素が多く、さらに食物繊維を多く含んでいた。(これは原料大豆が異なるためかと考える)全豆乳は廃棄物をほとんど出さない製法で、従来法で製造された豆乳比べて食物繊維及び吸収のよいアグリコンタイプのイソフラボンが多いいことが認められた。その他の機能成分(オリゴ糖、クリサンテミン)量は、従来法で調製した豆乳と大きな差はなかった。
豆乳500gにショ糖40gとタンパク質架橋結合酵素トランスグルタミナーゼ10gを加えて50℃、60分間酵素処理を施し失活後、これに乳酸菌液を添加混合して容器に充填し、37℃、24時間恒温器に入れて乳酸発酵を施し、冷却して、100μm 以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ハードヨーグルト480gを製造した。
黒大豆1kgを15℃の水に16時間浸漬した後、磨砕、蒸煮、分離したオカラに対して6kg水と植物組織崩壊・繊維素分解酵素の存在下で液中機械的微粉砕処理を加えながら酵素反応を施し、このオカラ乳と分離した豆乳を混合して全豆乳を生成し、次いで加熱乾燥して黒大豆微粉末850gを得た。凍結乾燥乳酸菌3gと脱脂粉乳50gとよく混合して乳酸菌粉末53gを調製し、そのうちの乳酸菌粉末2gと黒大豆微粉末198gとよく混合し、この混合物を殺菌済み魔法瓶に入れて39℃の温水1.4kgを混入してよく攪拌、37℃、24時間魔法瓶で保温して乳酸発酵させ、冷却して粉末より簡便に100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ヨーグルト1.6kgを製造した。
牛乳、洋乳、DHA、 EPA、また果実、果汁、野菜汁、香菜及び緑茶などを混合して色、香り、栄養をデザインして機能性豆乳ヨーグルトを作り楽しむことができる。また機能性豆乳ヨーグルトにトレハロース、カラギーナン等を用いて安定剤及び凝固剤として粘弾性と保水性を付与することができる。
Figure 2009273412
Figure 2009273412
Figure 2009273412
本発明は地域の黒大豆をバイオ技術で製造した廃棄物を出さない植物性ヨーグルトで、大豆タンパク質のコレステロール低下作用、動脈硬化予防、脳梗塞・心筋梗塞予防作用、不飽和脂肪酸やビタミンE、B群など機能性物質を多く保有し、機能性食品として優れている。
またイソフラボンの女子更年期の不定愁の軽減作用、骨粗鬆症の予防作用、大豆オリゴ糖の整腸作用、サポニン、アントシアニンの抗酸化作用、眼精疲労予防作用、乳酸菌と食物繊維の整腸作用などの食効を保有している。
イソフラボン、サポニンなどは女性向きのよい食品として保健効果も高く、加えて乳酸菌は乳酸を生成し食品の腐敗を防ぎ、抗生物質のバクテリオシンを分泌して悪玉菌を駆逐し、食中毒の増殖を阻害するなど食品衛生の分野でも貢献する。
更に幼児・児童食、病院給食、老人食、介護食などの燕下食になり、滑らかで着色剤なしの美しい食品として「人の健康と環境の保全」に役立ち、廃棄物の出ない紅色の機能性豆乳ヨーグルトとして新規に広く社会に提供することができる。

本発明の実施形態例の原料の機能性全豆乳製造工程図である。 本発明の実施の形態例の機能性紅色豆乳ヨーグルトの製造工程図である。 本発明の実施の形態例の機能性紅色豆乳ハードヨーグルトの製造工程図である。 本発明の実施形態例の粉末による簡便な紅色の機能性ヨーグルトの製造工程図である。 本発明の実施形態例のタンパク質架橋結合した紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトの製造工程図である。
符号の説明
A:混合物
B:安定剤

Claims (8)

  1. 黒大豆をまるごと酵素処理してなる黒大豆全豆乳、又は黒大豆豆乳に凍結乾燥乳 酸菌と乳酸菌増殖補助剤を混合溶解してなる乳酸菌液を混合して、37〜42℃、
    5〜24時間発酵して冷却し100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含
    む紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
  2. 黒大豆全豆乳、又は黒大豆豆乳にショ糖を加えて溶解した豆乳混合物と、水に寒天を加熱溶解し、次にゼラチンを添加してなるゲル化安定剤を混合して、殺菌、冷却し、これに前項の乳酸菌液を混合して容器に充填し、恒温器で37〜42℃、5〜24時間乳酸発酵させて冷却し、100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトの製造方法
  3. 黒大豆全豆乳、又は黒大豆豆乳にショ糖を加えて溶解した豆乳混合物にタンパク
    質架橋結合酵素を40〜60℃、pH7.0の条件下で0.01〜0.5重量%を
    加えて酵素処理を施し、失活後、これに乳酸菌液を添加混合して容器に充填し、
    恒温器で37〜42、5〜24時間乳酸発酵させて冷却し、100μm以下の大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ハードヨーグルトの製造方法。
  4. 酵素処理してなる黒大豆全豆乳、又は黒大豆豆乳を乾燥して得た豆乳粉末に、凍結乾燥乳酸菌と乳酸菌増殖補助剤を混合した乳酸菌粉末を14:1の比率で混合して、この総粉末量の7倍量の水を加えて撹拌混合した後、37〜43℃、5〜24時間保温して乳酸発酵させ冷却し、粉末より100μm以下の黒大豆由来の機能性物質を多く含む紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4における黒大豆全豆乳が黒大豆のオカラに対して、pH調整をせずに水と植物組織崩壊・繊維素分解酵素の存在下で液中機械的微粉砕処理を加えながら酵素反応を施して黒大豆オカラ乳を生成し、この黒大豆オカラ乳と定法により分離した黒大豆豆乳を混合して黒大豆全豆乳を生成し、かつ上記酵素の添加量及び反応条件は、植物組織崩壊・繊維素分解酵素の添加量が0.01〜1.0重量%、反応温度が30〜60℃で処理して製造された黒大豆機能性全豆乳であることを特徴とする紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
  6. 酵素処理に用いる植物組織崩壊・繊維素分解酵素が、ペクチン、プロトペクチン、セヘミセルロース、セルロースを低分子に分解する混合酵素であることを特徴とする請求項1〜請求項5に記載の黒大豆由来の紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
  7. タンパク質架橋結合酵素が、タンパク質同士をつなぐ酵素であり、粘弾性を高めることを特徴とする請求項3に記載の黒大豆由来の紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。
  8. 乳酸菌がStreptococcus thermophilusとLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusの混合乳酸菌であることを特徴とする請求項1〜請求項4記載の黒大豆由来の紅色の機能性豆乳ヨーグルトの製造方法。












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