JP2009262534A - 金属箔積層フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイドを低減した外観良好な金属箔積層フィルムを製造する方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも金属箔と接着層を加熱加圧により積層する金属箔積層フィルムの製造方法であって、
(1)金属箔または接着層を予熱する工程
(2)予熱された金属箔または接着層をTD方向に延伸する工程
(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程
を含むことを特徴とする金属箔積層フィルムの製造方法。
【選択図】 図12

Description

本発明は、金属箔積層フィルムの製造方法に関する。
近年、携帯電話、ディスプレイおよびデジタルカメラ等の電子機器の小型化、軽量化および薄型化が急速に進んでいる。これに伴い、耐折れ性に優れ、軽量で耐熱性を有するフレキシブル回路基板の需要が高まっている。フレキシブル回路基板の中でも、ディスプレイ用の液晶ドライバー実装用途においては、耐折れ性、軽量化、微細回路形成容易性に加えて、半導体のチップを高温で実装するための耐熱性が求められている。このため、耐熱性の高いポリイミド樹脂をベースフィルムとする金属箔積層フィルムが用いられることが多い。金属箔積層フィルムの製造方法としては、めっき法、キャスティング法、ラミネート法がある。このうちめっき法は厚い銅箔の形成が困難であり、キャスティング法は厚いポリイミド樹脂層を形成することが困難である。ラミネート法は上記の製造上の制約を受けず高速に生産できるという利点があり、有望視されている。しかし、高温でラミネートすることによりしわやおれ、ボイドなどの外観欠点が発生する場合があり、外観品位を保つことが困難であった。
このため、金属箔と接着性フィルムを貼り合わせる加熱ロールの手前に接着性フィルムを幅方向に広げる手段を設けたフレキシブル金属板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、寸法安定性を向上させるために、加熱加圧前に接着フィルムおよび金属箔をあらかじめ加熱ロールに接触させるフレキシブル金属張積層板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−1754号公報 特開2005−166849号公報
しかしながら、上記方法を用いても積層される材料の熱によるたるみを除去することができず、ボイドが発生する課題があった。上記課題に鑑み、本発明はボイドを低減した外観良好な金属箔積層フィルムを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも金属箔と接着層を加熱加圧により積層する金属箔積層フィルムの製造方法であって、
(1)金属箔または接着層を予熱する工程
(2)予熱された金属箔または接着層をTD方向に延伸する工程
(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程
を含むことを特徴とする金属箔積層フィルムの製造方法である。
本発明により、ボイドの発生を抑制し、外観良好な金属箔積層フィルムを提供することができる。
本発明における金属箔積層フィルムは、少なくとも金属層および接着層を有する。金属層、接着層および耐熱性樹脂層をこの順に有するものでもよい。図1は、本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の一態様を示す概略図である。金属層101の片面に、接着層102を介して耐熱性樹脂層103を積層した片面金属箔積層フィルムである。図2は、本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の別の態様を示す概略図である。耐熱性樹脂層103の両面に、それぞれ接着層102を介して金属層101を積層した両面金属箔積層フィルムである。図3は、本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の別の態様を示す概略図である。接着層102の両面に金属層101を積層した両面金属箔積層フィルムである。
本発明は、上記構成の金属箔積層フィルムの製造方法であって、
(1)金属箔または接着層を予熱する工程
(2)予熱された金属箔または接着層をTD方向に延伸する工程
(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程
を含むことを特徴とする。(1)の工程において金属箔や接着層などの被積層材料を予熱することによって、加熱圧着時の熱膨張に起因する寸法変化やしわなどの外観不良を抑制することができる。しかしながら、(1)の工程において発生する熱膨張によるたるみを有する状態で(3)の工程により被積層材料を加熱加圧すると、たるみを噛み込むことによるボイドが発生する場合がある。そこで、本発明は、(1)の工程において被積層材料に熱膨張によるたるみを発生させた状態で(2)の工程により被積層材料をTD方向に延伸することにより、発生したたるみを解消することができる。すなわち、(2)の工程において予熱された被積層材料を延伸することにより被積層材料のたるみを除去し、(3)の工程における、たるみの噛み込みによりボイドの発生を大きく低減することができる。一方、(1)の予熱工程を経ずに(2)の工程においてTD方向への延伸のみを行った場合は、被積層材料が熱によるたるみを発生していないために、これを除去することができない。後の(3)の工程において被積層材料が急激に加熱されるため、熱膨張によるたるみが発生し、そのたるみを加熱加圧時に噛み込むことでしわや折れ、ボイドが発生する。したがって、本発明においては、(1)の予熱工程を経た後で(2)のTD延伸工程を設けることが重要である。なお、被積層材料とは金属箔または接着層を指し、他の層を有する場合はこれを含んでもよい。
(1)金属箔または接着層を予熱する工程について説明する。(1)予熱工程により、被積層材料に熱膨張によるたるみをあらかじめ発生させることにより、(2)TD延伸工程において熱膨張によるたるみを取ることができる。(1)予熱工程を設けず、被積層材料を室温から急激に加熱加圧時の加熱温度まで上昇させると、数mmの伸びが生じる場合がある。後述する(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程においてある程度緩和されるものの、1mm以上の伸びは熱たるみとなり、しわが発生したり、噛み混まれた気泡がボイドとなって金属層と接着層の界面に残留する。予熱温度は、(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程における加熱温度に近いことが好ましく、具体的には、(3)の工程における加熱温度±100℃以内が好ましく、±50℃以内がより好ましい。予熱温度を前記範囲とすることにより、後述する(2)の工程における被積層材料の温度を、(3)の工程における加熱温度±100℃以内とすることが容易になる。
予熱の方法は限定されず、加熱装置としては、赤外線によるインフラヒーター、ハロゲンヒーター、電磁誘導加熱などの非接触式の予熱装置や、誘電加熱ロールによる接触式の予熱装置が挙げられる。また、後述する(3)の工程における加熱加圧部材を加熱装置として用いてもよい。すなわち、加熱加圧部材に被積層材料を直接、または保護フィルムなどを介して間接的に接触させることにより被積層材料を予熱してもよい。被積層材料の保護の観点からは、非接触式の加熱装置が好ましい。被積層材料の表裏両側から加熱しても、片側から加熱してもよい。一方、加熱加圧部材により被積層材料を予熱する方法は、被積層材料の温度均一性に優れ、しわなどの外観不良をより低減することができるため好ましい。また、後述する(3)の工程において保護フィルムを使用する場合、保護フィルムとの密着性が向上する。
予熱時間は被積層材料が十分予熱される時間を選択すればよい。例えば200℃を超える温度で予熱を行う場合、被積層材料の酸化を防止するためには、被積層材料が200℃を超えてからの予熱時間を10秒以内とすることが好ましく、5秒以内がより好ましい。加熱加圧部材により被積層材料を予熱する場合は、被積層材料を加熱加圧部材と同じ温度、すなわち(3)の工程における加熱温度まで予熱することが好ましい。
(1)予熱工程において予熱される被積層材料は、金属箔または接着層のいずれかであってもよく、両方であってもよい。また、被積層材料が耐熱性樹脂層などの他の層を含む場合には、これらもあわせて予熱してもかまわない。本発明においては、少なくとも金属箔を予熱することが好ましく、金属箔と接着層の両方を予熱することがより好ましい。一般的に接着層よりも高弾性である金属箔は、(3)の加熱加圧工程において伸縮が生じにくいことから、たるみに起因するしわや折れが発生しやすい。したがって、金属箔を予熱することにより、本発明の効果がより顕著に奏される。
次に、(2)予熱された金属箔または接着層をTD方向に延伸する工程について説明する。本工程は、(1)予熱工程で被積層材料に発生させた熱たるみを、被積層材料をTD方向に延伸することにより解消する工程である。(2)延伸工程は(1)予熱工程と同時に行ってもよく、(1)予熱工程後に行ってもよい。また、(2)延伸工程において延伸される被積層材料は、予熱された金属箔または接着層のいずれかであってもよいが、両方延伸することが好ましい。また、被積層材料が耐熱性樹脂層などの他の層を含む場合には、これらもあわせて延伸してもかまわない。
(2)延伸工程において延伸される被積層材料の温度は、前記(1)予熱工程と同様に、後述する(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程における加熱温度に近いことが好ましい。具体的には、図4に示される測定点215におけるTD延伸時の温度tと加熱加圧温度tの差tが100℃以内であることが好ましい。これにより、(2)の工程と(3)の工程における温度変化によるたるみが低減され、本発明の効果がより顕著に奏される。より好ましくは50℃以内である。(2)延伸工程における温度を前記範囲とすることにより、しわや折れを抑制し、ボイドの発生をより低減することができる。
(2)延伸工程において延伸される被積層材料の温度を(1)予熱工程における予熱温度と等しくするために、(1)予熱工程と(2)延伸工程の間隔は1m以内が好ましく、より好ましくは50cm以内である。また、(2)延伸工程において被積層材料を加熱してもよい。
延伸方法としては、例えば、被積層材料を加熱加圧部材上でTD方向に延伸する方法、クロスガイダロールやエキスパンダを用いて、加熱加圧工程への搬送中に延伸する方法が挙げられる。
被積層材料を加熱加圧部材上でクロスガイダロールを用いてTD方向に延伸する方法の例を図5に示す。金属箔210や積層用樹脂層211などの被積層材料の端部を、被積層材料の進行方向に一定の角度で配置されたクロスガイダロール208とラミネートロール204とで挟むことにより、被積層材料をTD方向に延伸することができる。クロスガイダロール208は高温条件下で被積層材料に対して適度な摩擦力を有することが好ましく、シリコンゴムやバイトンゴム等の耐熱性材料で表面を被覆されたものが好ましい。表面摩耗による異物発生を抑制するため、クロスガイダロール208は回転軸をTD方向に対して10°以内の角度で配することが好ましい。
被積層材料を加熱加圧部材上でタッチロールを用いてTD方向に延伸する方法を図6に示す。金属箔210や積層用樹脂層211などの被積層材料を、凹凸や湾曲が形成されたタッチロール208とラミネートロール204とで挟むことにより、被積層材料をTD方向に延伸することができる。タッチロール208は、前述のクロスガイダロール208と同様にシリコンゴムやバイトンゴム等の耐熱性材料で表面を被覆されたものが好ましい。また、クッション性を有するものも好ましく用いられる。湾曲が形成されたタッチロールを用いる場合は、タッチロールの幅方向中央部を被積層材料の流れ方向に、両端部を流れ方向から両端側に向かい流れるように配することが好ましく、被積層材料のTD方向への延伸をより効果的に行うことができる。また、凹凸が形成されたタッチロールとしては、例えば弾力性を有する材質を、タッチロールの幅方向中央部から端部にかけて、斜めの縞状に配置したものなどが挙げられる。タッチロールには若干のトルクを与えてもよい。
加熱加圧工程への搬送中に、クロスガイダロールを用いてTD延伸を行う方法は、被積層材料の両端を、それぞれクロスガイダロールとよばれる小さな対のロールを被積層材料の進行方向に対して傾けて挟むことにより、被積層材料を進行方向と直角の方向(TD方向)に延伸する方法である。また、エキスパンダを用いる方法は、回転とともにロールの軸方向の外側にロール表面が伸びる構造を有するエキスパンダロールに被積層材料を一定の巻き角度を持って巻き付け、ロールの回転により被積層材料をTD方向に延伸する方法である。抱き角を要するために設置場所をとりやすいエキスパンダ方式に比べて、クロスガイダ方式は概して小型化しやすいため好ましく用いられる。また、両端を挟持して延伸するクロスガイダ方式は、被積層材料の両端以外の部分に直接装置が接することがないため好ましい。また、クロスガイダロールやエキスパンダロールを加熱することも好ましく、被積層材料の温度を好ましい範囲に保つことが容易となる。
(2)延伸工程における被積層材料の張力は、TD方向成分で0.1N/m以上が好ましく、より好ましくは0.2N/m以上である。また、TD方向の張力は、被積層材料のMD方向の張力に比例することが好ましい。これは、被積層材料のMD方向の張力が大きくなるほどたるみを取るために要するTD方向の張力も大きくなるためである。具体的には、TD方向の張力と、MD方向の張力との比(TD方向の張力[N/m]/MD方向の張力[N/m]:以下張力比Rと呼ぶ。)が0.0012以上0.1以下であることが好ましい。この張力比Rが0.0012以上であれば、MD方向の張力によるたるみをTD方向の張力により除去することが容易となる。被積層材料に対し安定的にTD方向の張力をかけるために、より好ましくは0.002以上、さらに好ましくは0.0033以上である。また、0.1以下であれば、TD方向の張力ばらつきによる被積層材料の位置ずれを抑制して安定的に搬送できる。より好ましくは0.067以下である。
TD方向の張力は、クロスガイダ方式の場合、ニップの圧力や進行方向に対する角度を変更することにより調整することができる。被積層材料を加熱加圧部材上でクロスガイダロールを用いてTD方向に延伸する場合にも、同様にしてTD方向の張力を調整することができる。また、クロスガイダロール表面の摩擦力を変更することによっても、TD方向の張力を調整できる。エキスパンダ方式の場合、エキスパンダロールへの抱き角を変更することが簡易であるが、エキスパンダロールの延伸量を変更することにより、TD方向の張力を調整することも可能である。
クロスガイダ方式による張力の測定方法を、図7を用いて説明する。ラミネートロールと直前のロールの間の距離L[mm]離れた2組のロールによって、幅方向の走行位置が固定された50mmの“カプトン(登録商標)”150ENフィルムを、MD方向に張力TMD[N/m]をかけて実際に使用する速度で搬送する。次に2組のロールの中間点にてクロスガイダロール208を用いたときのフィルムの平行移動距離a[mm]を測定する。このときクロスガイダロール208によるTD延伸の張力TTD[N/m]は下式で示される値となる。
TD[N/m]=TMD[N/m]×a[mm]÷(L[mm]÷2) 。
被積層材料をラミネートロール上でTD方向に延伸する場合の張力測定方法を、図8を用いて説明する。距離L[mm]離れた2組のロールによって、幅方向の走行位置が固定された50mmの“カプトン”150ENフィルムを、MD方向に張力TMD[N/m]をかけて実際に使用する速度で搬送する。次に2組のロールの中間点にて、固定されたSUS板214とTD方向に一定の角度で配置されたクロスガイダロール208により“カプトン”150ENフィルムを挟んだときのフィルムの平行移動距離a[m]を測定し、上記と同様にTD延伸の張力TTD[N/m]を算出する。
金属箔または積層用樹脂層のMD方向の張力は材料の幅や厚みによって異なるが、金属箔は一般的に10N/m以上であれば安定して搬送できるため好ましい。一方、2000N/m以下が好ましい。また、接着層の張力は、高温における変形を防止するために100N/m以下が好ましく、10N/m以下がより好ましい。
次に、(3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程について説明する。一対のロールにより加熱加圧することが好ましく、連続的に被積層材料を積層することができる。加熱温度は、金属箔と接着層の接着性の観点から200℃以上が好ましく、250℃以上がより好ましい。一方、金属箔の酸化を防止するためには400℃以下が好ましく、370℃以下がより好ましい。加熱加圧を窒素雰囲気下で行う場合には金属箔の酸化を防止することができるため、400℃以上でもかまわない。ここで、加熱温度とは、例えばロールなどの加圧部材の表面温度を指す。
加熱加圧時のニップ圧は、線圧2N/cm以上が好ましく、5N/cm以上がより好ましく、10N/cm以上がより好ましい。一方、寸法安定性を向上させるために、線圧150N/cm以下が好ましく、100N/cm以下がより好ましく、80N/cm以下がより好ましい。
本工程において、加熱加圧部材と被積層材料との間に保護フィルムを介して加熱加圧してもよい。保護フィルムを介することにより、より均一な加圧が可能となる。また、金属箔側に保護フィルムを介した場合には、金属箔の表面を防ぐことができる。保護フィルムは300℃以上での耐熱性を有するものが好ましく、厚さは20μm以上が好ましい。例えば、“カプトン(登録商標)”300H、500H(東レデュポン株式会社製)や“ユーピレックス(登録商標)”75S、125S(宇部興産株式会社製)、“アピカル(登録商標)”75NPI、125NPI(株式会社カネカ製)等を用いることができる。
本発明においては、(1)の予熱工程後、(3)加熱加圧に至るまでの時間は20秒以内が好ましく、5秒以内がより好ましい。(1)予熱工程後、(3)加熱加圧までに時間または距離がある場合には、被積層材料を加熱加圧時温度±100℃以内に保つように、補助の熱源で温度を持続させることが好ましい。
本発明の金属箔積層フィルムの製造方法について、図9〜図12を用いて説明する。図9は本発明の片面金属箔積層フィルムの製造方法の一態様を示す概略図、図10は本発明の両面金属箔積層フィルムの製造方法の一態様を示す概略図、図11は本発明の片面金属箔積層フィルムの製造方法の別の態様を示す概略図、図12は本発明の両面金属箔積層フィルムの別の態様を示す概略図である。
図9において、金属箔210および積層用樹脂層211をラミネートロール204により予熱する。ここで、積層用樹脂層211は、耐熱性樹脂層上に接着層を有する積層体をいう。ついで(2)クロスガイダロール208によって金属箔および積層用樹脂層をTD方向に延伸する。クロスガイダロールの代わりにタッチロールを用いてもよい。ついで、(3)金属箔210と積層用樹脂層211をラミネートロール204により加熱加圧する。ラミネートロール204と金属箔210、積層用樹脂層211の間には、それぞれ保護フィルム213を配する。ついで、剥離ロール205により保護フィルム213を剥離し、片面金属箔積層フィルム212を得る。
図10において、(1)上下2枚の金属箔210をそれぞれラミネートロール204により予熱し、(2)クロスガイダロール208によって金属箔をTD方向に延伸する。ラミネートロール上ではクロスガイダロールの代わりにタッチロールを用いてもよい。また、積層用樹脂層211を(1)予熱ヒーター207により予熱し、(2)クロスガイダロール208によってTD方向に延伸する。ついで、(3)金属箔210と積層用樹脂層211をラミネートロール204により加熱加圧する。ラミネートロール204と金属箔210、積層用樹脂層211の間には、それぞれ保護フィルム213を配する。ついで、剥離ロール205により保護フィルム213を剥離し、両面金属箔積層フィルム212を得る。
図11において、(1)金属箔210および積層用樹脂層211を予熱ヒーター207により予熱する。ついで(2)クロスガイダロール208によって金属箔および積層用樹脂層をTD方向に延伸する。クロスガイダロールの代わりにエキスパンダロールを用いてもよい。ついで、(3)金属箔210と積層用樹脂層211をラミネートロール204により加熱加圧する。ラミネートロール204と金属箔210、積層用樹脂層211の間には、それぞれ保護フィルム213を配する。ついで、剥離ロール205により保護フィルム213を剥離し、片面金属箔積層フィルム212を得る。
また、図12においては、(1)積層用樹脂層211の両面に金属箔210を配し、それぞれを予熱ヒーター207で予熱する。ついで(2)クロスガイダロール208によってTD方向に延伸し、(3)ラミネートロール204にて保護フィルム213を介して加熱加圧する。ついで、剥離ロール205により保護フィルム213を剥離し、両面金属箔積層フィルム212を得る。
次に、金属箔積層フィルムの各層について説明する。
金属箔としては、回路形成用途向けの金属箔や放熱・反射用途向けの金属箔などがあるが、特にこれらの用途に限定されない。回路形成用の金属箔に用いられる金属種は、一般的なエッチング液によって回路が形成できるものであればよく、例えば、銅、鉄、SUS、真鍮、亜鉛、錫、これらの金属を含む合金が挙げられる。特に銅はエッチング性に優れ、電気伝導性・熱伝導性に優れるため好ましく用いられる。高温で金属箔と積層用樹脂層が加熱圧着される場合、金属箔の表面には酸化防錆層を設けることが好ましい。このように表面の酸化を防ぐことにより、金属層と接着層の接着力を高く保持することができる。酸化防止の方法は、金属層の表面が高温、特に200〜400℃の高温にて酸化されず、積層用樹脂層との接着が確保できる方法であればよい。一例としては、金属層の表面にクロム、亜鉛、ニッケル、モリブデン、チタン、バナジウムなどの金属またはこれらの酸化物を含む層を形成する方法が挙げられる。
金属箔の接着層側の面は粗化処理されていてもよい。粗化処理は金属箔と接着層との接着力を向上させるためには有効であるが、微細な回路を形成するためには粗度は小さいことが好ましい。このため粗化面の粗度(Rz)は好ましくは4μm以下であり、さらに好ましくは2μm以下である。微細配線形成を考えると1μm以下がさらに好ましい。特に粗化面のRzが0.7μm以下となる平滑箔は、本発明によって金属箔積層フィルムの品質が格段に向上する。粗化銅箔は加熱圧着の際に接着層と触れても、表面突起の先端だけが接触するためすべり性がよく、しわが発散して解消される。しかし平滑銅箔では積層用樹脂層と金属箔の接触面積が大きいため、摩擦が大きく滑り性が劣る。このため、加熱圧着の工程においてたるみが解消されずにしわやおれ、ボイドなどの外観欠点を生じやすい。本発明では、加熱圧着の前段階で熱たるみを事前に除去しているため、たるみなく積層できる。このため従来実現できなかった平滑な銅箔の加熱加圧による積層が可能となった。
接着層は、金属箔に接着する層であればよい。また、接着層は、例えば耐熱性樹脂層の上に形成されたものでもよい。耐熱性樹脂層上に接着層を有する積層用樹脂層を用いることにより、耐熱性の機能と接着性の機能を分離して、金属箔積層フィルムの寸法安定性と接着性の性能を高いレベルで維持することができる。
耐熱性樹脂層および接着層を構成する材料としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂などが挙げられる。これらを2種以上含んでもよい。本発明においては、耐熱性、絶縁信頼性の点から、ポリイミド系樹脂が好ましく用いられる。
耐熱性樹脂層に好ましく用いられるポリイミドフィルムの例としては、東レ・デュポン(株)製“カプトン(登録商標)”、宇部興産(株)製“ユーピレックス(登録商標)”、(株)カネカ製“アピカル(登録商標)”などが挙げられる。フレキシブルプリント回路基板(FPC)材料として用いる場合には、接着性、寸法安定性等の点から、“カプトン”ENタイプが特に好ましく用いられる。
また、接着層に好ましく用いられるポリイミド系樹脂の例としては、熱可塑性ポリイミド樹脂組成物、有機溶媒可溶性ポリイミド樹脂組成物、ポリイミド前駆体組成物等が挙げられる。例えば、耐熱性樹脂層上にポリイミド前駆体組成物を塗布し、60〜200℃程度の温度で連続的または断続的に0.5〜60分間加熱して溶媒を除去することにより、接着層を形成することができる。
本発明において、耐熱性樹脂層または接着層には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂や充填材を含有してもよい。また、耐熱性樹脂層、接着層などの各層は、目的に応じて接着改良処理が施されていてもよい。接着改良処理としては、常圧プラズマ処理、コロナ放電処理、低温プラズマ処理などの放電処理や、アルカリによる表面膨潤処理、過マンガン酸によるデスミア処理、シランカップリング剤によるプライマー処理を挙げることができる。
接着層の膜厚、または積層用樹脂層の合計膜厚は、ハンドリング性の観点から5μm以上がよく、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μmである。耐折れ性や多層用途に用いる場合を考慮すると、125μm以下がよく、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず接着層を形成するポリイミド樹脂を製造した。以下の製造例に示す酸二無水物、ジアミンの略記号の名称は下記の通りである。
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
SiDA:1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン
DAE :4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
PDA :p−フェニレンジアミン
NMP :N−メチル−2−ピロリドン。
温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および、撹拌装置を付した反応釜に、SiDA 62.15g(0.25mol)、DAE 110.11g(0.55mol)、PDA 21.62g(0.2mol)をNMP 2765gと共に仕込み、溶解させた後、BPDA 294.2g(1mol)を添加した。これを70℃で6時間反応させ、15重量%ポリアミド酸樹脂溶液(PA1)を得た。
各実施例および比較例における外観評価方法を説明する。
(1)しわの評価方法
500m(MD)×500mm(TD)の片面金属箔積層フィルムのサンプルを切り出して平坦な台に置き、積層用樹脂層側から目視観察し、積層用樹脂層の筋状凹凸によるうねりの有無を観察した。両面金属箔積層フィルムにおいては、片面の金属層をエッチングにより除去してから、片面金属箔積層フィルムと同様に評価した。観察によりおれまでには至らない筋状凹凸によるうねりが生じていればしわ発生と判断した。うねりの幅が3mm以内のものをしわとし、うねりの間隔が3mm未満で密になっているものを小じわと判断した。
(2)おれの評価方法
500mm幅の金属箔積層フィルムを目視観察し、折れ曲がりの有無を観察した。金属箔積層フィルム300m長あたりの折れ曲がり発生を確認して発生が確認されたら「おれ発生」とした。なお、銅箔切れ等のトラブルや原反交換などで300m長の金属箔積層フィルムが確保できない場合は、累積300m長あたりでおれの有無を評価した。
(3)ボイドの評価方法
50mm角のサイズの金属箔積層フィルムを積層用樹脂層側から200倍の実体顕微鏡で観察し、銅箔とフィルムの間に入り込んだ長軸5μm以上の気泡の数をボイド個数として計算した。気泡は1cmあたりの個数に換算して、ボイド個数とした。なお、ボイドの数が多いときは200個以上のボイドを含む範囲でボイド個数を計数し、ボイド個数を観察した面積で割り、単位面積あたりのボイド個数とした。
金属箔・積層用樹脂層の温度測定は、赤外線温度計を用いて、図4に示すように、TD延伸装置の間の基材のTD方向中央の測定点215で行った。銅箔やフィルム上で反射や透過が発生して測定できないときは測定位置を黒染色してその部分を測定した。なお、染色面はヒーター加熱面の反対面とした。また、クロスガイダロールのTD方向に対する角度θは1°〜10°とした。
なお、各実施例および比較例におけるクロスガイダロールの張力は次の方法で測定した。図7または図8に示すように、各実施例および比較例におけるラミネートロールと直前のロールの間の距離L=1000[mm]だけ離れた2組のロールによって幅方向の走行位置が固定された50mmの“カプトン(登録商標)”150ENフィルムを、張力TMD[N/m]をかけて実際に使用する速度で搬送した。次に2組のロールの中間点にてクロスガイダロールを用いたときのフィルムの平行移動距離a[mm]を測定した。このときクロスガイダロールによるTD延伸の張力TTD[N/m]を下式により求めた。
TD[N/m]=TMD[N/m]×a[mm]÷(L[mm]÷2) 。
(実施例1)
ポリアミド酸樹脂溶液PA1を、あらかじめアルゴン雰囲気中で低温プラズマ処理しておいた厚さ25μmのポリイミドフィルム(“カプトン”(登録商標)100EN 東レ・デュポン(株)製、幅514mm)の片面に乾燥後の膜厚が2.0μmになるようにリバースコーターで塗工し、80℃で10分、さらに170℃で10分乾燥して接着層を形成し、積層用樹脂層を得た。また、金属箔として、NA−DFF箔(三井金属鉱業(株)社製、厚み12μm、幅520mm、積層側の粗度Rz:0.5μm)を用いた。
金属箔、積層用樹脂層ともに600mmφの金属製の一対のラミネートロール上でMD方向に垂直に配置されたタッチロールを用いて挟みそれぞれTD方向に延伸した。その際の張力は金属箔が2N/m、積層用樹脂が0.4N/mであった。ロール温度は350℃、線圧は50N/cm、速度は1.0m/分とした。金属箔のMD方向の張力は300N/mとし、積層用樹脂層のMD方向の張力は6N/mとした。これにより金属箔の張力比Rは0.0067、積層用樹脂層の張力比Rは0.067となった。金属箔、積層用樹脂層ともにラミネーターロールと接触してからTD方向の延伸まで2秒間あり、さらにTD延伸からラミネートまで2秒間であった。なお、金属ロールには保護フィルムとして“カプトン”500Hを用いた。後段で剥離を行い、片面金属付きフィルムを得た。製品にはしわ、おれともなく、ボイド0.5個/cmと少なく抑えることができた。剥離後の銅箔表面も酸化は認められなかった。
(実施例2)
TD方向に対するタッチロール角度θを4°とした。これによりクロスガイダロール1台あたりのTD方向の延伸張力を、金属箔が2N/m、積層用樹脂層が0.4N/mとしたこと以外は実施例1と同様の方法で製品を得た。銅箔の張力比Rは0.0067、積層用樹脂層の張力比Rは0.067となった。しわ・おれともになく、ボイドも発生していなかった。
(実施例3)
金属箔、積層用樹脂層ともに非接触のインフラヒーターを用いて予熱し、直後にクロスガイダロールによるTD延伸装置でTD方向に延伸し、一対のラミネートロールで加熱加圧した以外は実施例1と同様にして、片面金属付きフィルムを得た。金属箔のMD方向の張力は300N/mとし、積層用樹脂層のMD方向の張力は6N/mとした。また、クロスガイダロールのTD方向に対するロール角度θは2°とし、クロスガイダロール1台あたりのTD方向の延伸張力を、金属箔が2N/m、積層用樹脂層が0.4N/mとした。これにより金属箔の張力比Rは0.0067、積層用樹脂層の張力比Rは0.067となった。予熱部分から加熱圧着に至る経路上での銅箔及び積層用樹脂層ともに温度は250℃〜350℃の間にあり、前記測定点における金属箔・積層用樹脂層の温度はともに300℃であった。製品にはしわ、おれともなく、ボイドは発生していなかった。剥離後の銅箔表面も酸化は認められなかった。
(実施例4)
積層用樹脂層の予熱とTD延伸を行わないこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。前記測定点における銅箔温度は300℃であった。しわ・おれともになく、ボイドも発生していなかった。
(実施例5)
金属箔の予熱とTD延伸を行わないこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。前記測定点における積層用樹脂層の温度は300℃であった。おれは発生しなかったがしわが発生していた。ボイドは50個/cmの頻度で発生した。
(実施例6)
インフラヒーター出力を調整し、前記測定点における金属箔・積層用樹脂層の温度をともに270℃としたこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。しわ・おれともに発生せず、ボイドは0.5個/cmと少なく抑えることができた。
(実施例7)
インフラヒーター出力を調整し、前記測定点における金属箔・積層用樹脂層の温度をともに230℃としたこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。おれは発生しなかったがゆるい小じわが発生した。ボイドは10個/cmの頻度で発生した。
(実施例8)
金属箔のMD方向の張力を600N/mに調整した以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。銅箔の張力比は0.0033であった。しわ・おれともに発生せず、ボイドも発生しなかった。
(実施例9)
金属箔のMD方向の張力を600N/mに調整し、クロスガイダロールの角度θを4°とした。これによりクロスガイダロールのTD方向張力を4N/mとしたこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。金属箔の張力比は0.0067となった。しわ・おれともに発生せず、ボイドも発生していなかった。
(実施例10)
金属箔のMD方向の張力を600N/mに調整し、クロスガイダロールの角度θを1°とした。これによりクロスガイダロールのTD方向張力を0.6N/mとしたこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。金属箔の張力比は0.001となった。おれは発生しなかったがしわが発止し、ボイドは50個/cmの頻度で発生した。
(実施例11)
金属箔にV2−DFF(三井金属鉱業(株)社製、厚み12μm、幅520mm、積層側の粗度Rz:2μm)を用いたこと以外は実施例10と同様の方法で製品を得た。おれ・しわともに発生せず、ボイドも発生しなかった。
(比較例1)
予熱工程とTD延伸工程を実施しないこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。おれ・しわともに全面に発生し、ボイドも1000/cm発生した。
(比較例2)
金属箔および積層用樹脂層に対してTD延伸工程を行わないこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。おれは発生しなかったものの、しわが多く発生した。ボイドは100個/cm発生した。
(比較例3)
金属箔および積層用樹脂層に対して予熱工程を行わないこと以外は実施例3と同様の方法で製品を得た。おれ・しわともに発生し、ボイドは800個/cm発生した。
実施例1〜11、比較例1〜3の結果を表1に示す。
Figure 2009262534
本発明の製造方法により得られる金属箔積層フィルムは、携帯電話、ディスプレイおよびデジタルカメラ等の電子機器のフレキシブル回路基板用材料に特に好適である。
本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の一態様を示す概略図 本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の別の態様を示す概略図 本発明により得られる金属箔積層フィルムの構造の別の態様を示す概略図 本発明の金属箔積層フィルムの予熱とTD延伸の工程の一態様を示す概略図 被積層材料を加熱加圧部材上でクロスガイダロールを用いてTD方向に延伸する工程の一態様を示す概略図 被積層材料を加熱加圧部材上でタッチロールを用いてTD方向に延伸する工程の別の態様を示す概略図 本発明におけるTD方向の張力の測定方法の一態様を示す概略図 本発明におけるTD方向の張力の測定方法の別の態様を示す概略図 本発明の片面金属箔積層フィルムの製造方法の一様態を示す概略図 本発明の両面金属箔積層フィルムの製造方法の一態様を示す概略図 本発明の片面金属箔積層フィルムの製造方法の別の様態を示す概略図 本発明の両面金属箔積層フィルムの製造方法の別の態様を示す概略図
符号の説明
101:金属層
102:接着層
103:耐熱性樹脂層
201:金属箔巻出軸(上)
202:金属箔巻出軸(下)
203:積層用樹脂層巻出軸
204:ラミネートロール
205:剥離ロール
206:巻取軸
207:予熱ヒーター
208:クロスガイダロール、エキスパンダロールまたはタッチロール
209:保護フィルム巻出軸
210:金属箔
211:積層用樹脂層
212:金属箔積層フィルム
213:保護フィルム
214:SUS板
215:測定点
L:ロール間距離
a:平行移動距離
MD:MD方向の張力
TD:TD方向の張力
:加熱加圧温度
:予熱温度(TD延伸時の測定点の温度)
t:加熱加圧温度と予熱温度の差
θ:クロスガイダロールのTD方向に対する角度
(1):予熱工程
(2):TD延伸工程
(3):加熱加圧工程
(4):ラミネートロール接触開始位置

Claims (5)

  1. 少なくとも金属箔と接着層を加熱加圧により積層する金属箔積層フィルムの製造方法であって、
    (1)金属箔または接着層を予熱する工程
    (2)予熱された金属箔または接着層をTD方向に延伸する工程
    (3)金属箔と接着層を加熱加圧により積層する工程
    を含むことを特徴とする金属箔積層フィルムの製造方法。
  2. 前記(2)の工程における金属箔または接着層の温度が、前記(3)の工程における加熱温度±100℃以内であることを特徴とする請求項1記載の金属箔積層フィルムの製造方法。
  3. 前記(1)の工程において、金属箔または接着層を加熱加圧部材により予熱し、前記(2)の工程において、金属箔または接着層を加熱加圧部材上でTD方向に延伸することを特徴とする請求項1または2記載の金属箔積層フィルムの製造方法。
  4. 前記(2)の工程において、金属箔または接着層の両端を把持してTD方向に延伸することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の金属箔積層フィルムの製造方法。
  5. 前記(2)の工程において、TD方向に延伸される金属箔または接着層の、TD方向の張力とMD方向の張力との比(TD方向の張力[N/m]/MD方向の張力[N/m])が0.0012以上0.1以下であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の金属箔積層フィルムの製造方法。
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