JP2001079946A - 片面金属張積層板の製造方法 - Google Patents
片面金属張積層板の製造方法Info
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Abstract
を使用して、外観が良好で、十分な接着力を有し、かつ
寸法安定性が良好な片面金属張積層板を連続して低コス
トで製造し得る方法の提供。 【解決手段】 熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属シ
ートを走行させ、合わせながら加熱された金属ロ−ルと
それに接触したゴムロール間に導入し、通過させて加熱
圧着させ、積層体となす該フィルムの片面に金属シート
が接合されてなる片面金属張積層板の製造方法であっ
て、前記ロール間導入前に、フィルムをゴムロールに沿
わせ、次いで金属シートを該フィルムに合わせて仮接合
させることを特徴とする片面金属張積層板の製造方法に
より上記の課題が解決される。
Description
融相を形成し得る熱可塑性ポリマー(以下、これを熱可
塑性液晶ポリマーと略称することがある)からなるフィ
ルム(以下、これを熱可塑性液晶ポリマーフィルムと略
称することがある)を使用した片面金属張積層板を連続
して製造する方法および該方法により得られる片面金属
張積層板に関する。本発明により得られる片面金属張積
層板は、その電気絶縁材として用いる熱可塑性液晶ポリ
マーフィルムに由来した優れた寸法安定性、低吸湿性、
耐熱性、耐薬品性および電気的性質を有しており、フレ
キシブル配線板や半導体実装用回路基板材料として有用
である。
用いてプリント配線板等に使用される金属張積層板を製
造する場合、真空熱プレス装置を使用して、その2枚の
熱平盤の間に所定の大きさに裁断された熱可塑性液晶ポ
リマーフィルムと金属箔を重ねて置き、真空状態で加熱
圧着している(バッチ式真空熱プレス積層法)。しかし
ながら、真空熱プレス積層法は枚葉式であるため、材料
を重ねて置く時間、1回のプレス時間、プレス後の材料
取り出し時間などが長くなり、金属張積層板1枚当たり
の生産速度が遅くなって、コストが高く付く。また、生
産速度を高めるために、同時に多数枚を製造できるよう
に設備を改善すると、設備が大型化して設備費が高くな
り好ましくない。したがって、この問題を解決し、低コ
ストで金属張積層板を提供できる連続的な製造方法の開
発が求められている。
方法が提案されてきた。例えば、(1)熱可塑性液晶ポ
リマーフィルムと金属箔とを重ね合せた状態で最初に、
加熱されたロールと接触させ、次いでゴム製ロールまた
はゴム被覆ロールにより加圧する方法(特開平5−42
603号公報参照)、(2)2枚の金属板を走行させな
がら、金属板加熱用ロールに接触させて加熱し、該加熱
された金属板にフィルム状樹脂を仮接着した後、2枚の
金属板を非接触加熱手段により加熱して合わせながら加
熱接着用ロール間に導入し、通過させて加熱接着する方
法(特許第2561958号公報参照)などが知られて
いる。
方法では、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属箔との
仮積層体が最初に加熱されたロールに接触した際に、急
激な金属箔の熱膨張により歪みが生じて皺が発生し、そ
の外観が悪化した状態でゴムロールで加圧されると、そ
の皺が積層体に残ってしまうという欠点がある。また、
上記(2)の方法は両面金属張積層板を連続的に製造す
る方法であって、該方法では金属板を加熱されたロール
と接触させ、ロールからの熱伝導により金属板を加熱
し、金属板からの熱伝導によりフィルム状樹脂を加熱し
ている。
で、十分な接着力を有し、かつ寸法安定性が良好な片面
金属張積層板を連続して低コストで製造し得る方法を提
供することにある。また本発明の他の目的は、品質の良
好な片面金属張積層板を提供することにある。
的を達成するために鋭意検討した結果、熱可塑性液晶ポ
リマーフィルムと金属シートを走行させ、合わせながら
加熱された金属ロ−ルとそれに接触したゴムロール間に
導入し、通過させて加熱圧着させ、積層体となす該フィ
ルムの片面に金属シートが接合されてなる片面金属張積
層板を製造するに際し、前記ロール間導入前に、まずフ
ィルムをゴムロールに沿わせ、次いで金属シートを該フ
ィルムに合わせて仮接合させることにより、外観と寸法
安定性の良好な片面金属張積層板が連続して得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
ーフィルムと金属シートを走行させ、合わせながら加熱
された金属ロ−ルとそれに接触したゴムロール間に導入
し、通過させて加熱圧着させ、積層体となす該フィルム
の片面に金属シートが接合されてなる片面金属張積層板
の製造方法であって、前記ロール間導入前に、フィルム
をゴムロールに沿わせ、次いで金属シートを該フィルム
に合わせて仮接合させることを特徴とする片面金属張積
層板の製造方法である。また、本発明は、光学的異方性
の溶融相を形成し得る熱可塑性ポリマーからなるフィル
ムの片面に金属シートが接合されてなり、上記の製造方
法により得られる片面金属張積層板である。
フィルムの原料は、特に限定されるものではないが、そ
の具体例として、以下に例示する(1)から(4)に分
類される化合物およびその誘導体から導かれる公知のサ
ーモトロピック液晶ポリエステルおよびサーモトロピッ
ク液晶ポリエステルアミドを挙げることができる。但
し、光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーを得
るためには、各々の原料化合物の組み合わせには適当な
範囲があることは言うまでもない。
合物(代表例は表1参照)
(代表例は表2参照)
3参照)
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
液晶ポリマーの代表例として表5に示す構造単位を有す
る共重合体(a)〜(e)を挙げることができる。
ィルムの所望の耐熱性および加工性を得る目的において
は、約200〜約400℃の範囲内、とりわけ約250
〜約350℃の範囲内に融点を有するものが好ましい
が、フィルム製造の観点からは、比較的低い融点を有す
るものが好ましい。
フィルムは、熱可塑性液晶ポリマーを押出成形して得ら
れる。任意の押出成形法が適用できるが、周知のTダイ
法、ラミネート体延伸法、インフレーション法などが工
業的に有利である。特にインフレーション法やラミネー
ト体延伸法では、フィルムの機械軸方向(以下、MD方
向と略す)だけでなく、これと直交する方向(以下、T
D方向と略す)にも応力が加えられるため、MD方向と
TD方向における機械的性質および熱的性質のバランス
のとれたフィルムが得られるので、より好適に用いられ
る。
ては、電気的接続に使用されるような金属などから選択
され、例えば金、銀、銅、ニッケル、アルミニウムなど
が挙げられる。これらの中でも特に銅が好ましい。銅と
しては、圧延法や電気分解法によって製造されるいずれ
のものでも使用することができるが、電気分解法によっ
て製造される表面粗さの大きいものが好ましい。金属シ
ートには、銅箔に通常施される酸洗浄などの化学表面処
理などが本発明が奏する効果が損なわれない範囲内で施
されていてもよい。金属シートの厚さとしては、7〜1
00μmの範囲が好ましく、9〜75μmの範囲内がよ
り好ましい。
の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
の片面金属張積層板の製造方法を模式的に示した図であ
り、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1をゴムロール3に
沿わせ、次いで金属シート2を該フィルム1に合わせて
仮接合させた後に、両者を金属ロ−ル4とゴムロール3
の間に導入して圧着し、片面金属張積層板5とする過程
を示す。
ーフィルム1の融点より50℃低い温度から該融点より
5℃低い温度までの範囲内の表面温度を有しているのが
好ましい。ゴムロール3は、金属ロールに接しており、
金属ロールからの熱伝導により加熱されるため、金属ロ
ールの表面温度よりも低い表面温度を有する。本発明で
は、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1および金属シート
2は、金属ロ−ル4とゴムロール3間での加熱圧着前
に、ゴムロール3との接触により予熱されて熱膨張によ
る寸法変化が収まっている必要がある。以下、かかる工
程を予熱工程と言う。
1の融点よりも50℃を超えて低い温度である場合に
は、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1と金属シート2と
が全く接着しないか、または接着したとしても両者の積
層体は剥離し易いものとなり実用に耐えない。また、圧
着温度が熱可塑性液晶ポリマーフィルム1の融点よりも
5℃低い温度を超えて高い場合には、圧着時において該
フィルム1を構成する熱可塑性液晶ポリマーの流れや金
属シート2からのはみ出しが生じる。また、予熱工程が
無く、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1および金属シー
ト2が予熱されない場合には、加熱された金属ロール4
に金属シート2が接触した瞬間、金属シート2に急激な
熱膨張による歪みが生じ、片面金属張積層板5の外観が
悪化する。急激な熱膨張による歪みを防ぐために、巻出
部の張力を増加させる場合にはスジ状の歪みが生じ、張
力を減少させる場合には歪みやスジ状の歪みは解消され
るが、蛇行現象が発生し、長尺の片面金属張積層板を製
造することができなくなる。
まっている熱可塑性液晶ポリマーフィルム1および金属
シート2は、加熱された金属ロール4により急激な熱膨
張を受けることがなく、金属ロール4とゴムロール3間
での加圧時に歪みが生じることはなく、また巻出部の張
力を増加させても外観に変化は生じない。予熱温度は、
熱可塑性液晶ポリマーフィルム1の融点、金属シート2
の材質、両者の熱膨張係数や厚さを考慮して設定する必
要があり、例えば、電気分解法により製造された厚さ1
8μm、幅400mmの銅箔を使用する場合には、15
0〜250℃程度の温度が好ましい。予熱工程の雰囲気
は使用する金属シート2の材質により選択すればよく、
空気中の酸素により酸化され易い材質の場合には窒素な
どの不活性雰囲気が好ましい。
ゴムロールの直径はそれぞれ35〜45cmの範囲が好
ましく、両者の直径はほぼ同じであるのがより好まし
い。予熱工程において、熱可塑性液晶ポリマーフィルム
1がゴムロール3と接触する角度θは、ゴムロール3と
金属ロール4の接点を基準にして90〜120°の範囲
が好ましく、90〜100°の範囲がより好ましい。ま
た、その接触長さLは27〜47cmの範囲であるのが
好ましく、27〜39cmの範囲がより好ましい。金属
シート2が熱可塑性液晶ポリマーフィルム1を介してゴ
ムロール3と接触する角度は上記のθよりも小さくなる
が、70〜100°の範囲が好ましく、70〜90°の
範囲がより好ましい。また、その接触長さは上記のLよ
りも短くなるが、21〜39cmの範囲が好ましく、2
1〜35cmの範囲がより好ましい。かかる接触によっ
て予熱された熱可塑性液晶ポリマーフィルム1および金
属シート2の温度は、100〜250℃の範囲になるの
が適当であり、100〜200℃の範囲になるのがより
好ましい。
ロール3上で自らの熱膨張により寸法が増大し、十分に
熱膨張が緩和されて、ゴムロール3との摩擦により進行
方向への張力が伝わらなくなり、無緊張状態となる。本
発明においては、ゴムロール3の直径とその回転速度、
熱可塑性液晶ポリマーフィルム1のゴムロール3との接
触角度θなどを調整することにより、金属ロール4とゴ
ムロール3間での加熱圧着に至るまでに、熱可塑性液晶
ポリマーフィルム1を無緊張状態とする。熱可塑性液晶
ポリマーフィルム1の張力が無緊張状態となった場合に
は、金属シート2の寸法変化の影響が該フィルム1に伝
わらなくなる。同様に、金属ロール4とゴムロール3間
での加熱圧着に至るまでに、金属シート2を無緊張状態
とする。
可塑性液晶ポリマーフィルム1および金属シート2に加
えられる圧力は、加圧部位で実質的に変形が生じないロ
ール同士の組み合わせである場合には、線圧換算で5K
g/cm以上であることが十分な接着力を発現させる上
で好ましい。金属ロールが表面にゴムコーティング層を
有する場合には、コーティング層のゴム材質、金属ロー
ルに加える力などにより、加圧時に該コーティング層が
変形するので、金属ロールによって熱可塑性液晶ポリマ
ーフィルムおよび金属シートに加えられる圧力は、面圧
換算で20Kg/cm2以上であることが好ましい。か
かる場合には、十分な接着力を斑の発生を抑制して発現
させることができる。圧力の上限は特に限定されるもの
ではないが、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの加圧時の
流れや金属シートからのはみ出しが無い状態で積層体の
接着力を十分に発現させるには、線圧換算で400Kg
/cmを越えないか、または上記面圧換算で200Kg
/cm2を越えないことが望ましい。金属ロールの表面
温度が低い温度領域にある場合には、上記圧力を越えて
も熱可塑性液晶ポリマーフィルムの流れや金属シートの
はみ出しがなくなるのはいうまでもない。なお、金属ロ
ールの線圧とは、金属ロールに付与した力(圧着荷重)
を金属ロールの有効幅で除した値である。また、上記の
面圧とは、圧着時に金属ロールの変形により形成される
加圧面の面積で圧着荷重を除した値である。
び寸法安定性に優れる片面金属張積層板を得るために
は、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1と金属シート2と
を、該フィルムの融点より50℃低い温度から該融点よ
り5℃低い温度までの範囲内の温度で両ロール間を通過
させて圧着する際に、金属ロール4の回転速度を、その
外周の線速度に換算して30m/分以下とすることが好
ましく、予熱工程での金属シート2への熱伝達を容易に
するためには20m/分以下とすることがより好まし
い。金属ロールの回転速度の下限は特に限定されるもの
ではないが、回転速度が低すぎると生産効率の低下を招
くので、工業的には0.1m/分より低くしないことが
望ましい。
説明するが、本発明はそれにより何ら制限されるもので
はない。なお、以下の実施例および比較例において、熱
可塑性液晶ポリマーフィルムの融点、片面金属張積層板
の接着強度、寸法安定性および外観の測定または評価は
次のようにして行った。
得た。すなわち、供試フィルムを20℃/分の速度で昇
温して完全に溶融させた後、溶融物を50℃/分の速度
で50℃まで急冷し、再び20℃/分の速度で昇温した
時に現れる吸熱ピークの位置を、フィルムの融点として
記録した。
し、そのフィルム層を両面接着テープで平板に固定し、
JIS C 5016に準じて、180°法により、金属
シートを50mm/分の速度で剥離したときの強度を測
定した。
じて測定した。
上においてしわ、スジ、変形が観察されないものを○、
長さ1m当たり1個未満のしわ、スジ、変形が観察され
たものを△、長さ1m当たり1個以上のしわ、スジ、変
形、未着部分が観察されたものを×として評価した。
エ酸の共重合物で、融点が280℃である熱可塑性液晶
ポリマーを吐出量20Kg/時で溶融押出し、横延伸倍
率4.77倍、縦延伸倍率2.09倍の条件でインフレ
ーション製膜した。平均膜厚50μm、膜厚分布±7%
の膜厚分布の小さい熱可塑性液晶ポリマーフィルムを得
た。
8μm厚みの電解銅箔(表面粗度7μm)とを、図1に
示されるように、ゴムロール3側に熱可塑性液晶ポリマ
ーフィルム1を、反対面に銅箔2を配置した。直径がそ
れぞれ40cmの金属ロール4およびゴムロール3を使
用した。ゴムロール3に沿わせる熱可塑性液晶ポリマー
フィルム1がゴムロール3に対して1/4分接触(接触
角度90°)となるように、また銅箔2がゴムロール3
に対して1/8分接触(接触角度45°)となるよう
に、それぞれガイドローラ6、6を調整した。金属ロー
ル4の表面温度は260℃になるように設定した。金属
ロール4と接触するゴムロール3の表面温度は200℃
であった。ゴムロール3の位置Aにおいて放射温度計を
使用して測定したフィルム表面温度は200℃、銅箔表
面温度も200℃であった。ロール間で熱可塑性液晶ポ
リマーフィルムおよび銅箔に加えられる圧力は面圧換算
で120Kg/cm2であり、金属ロールの外周の線速
度は3m/分であった。上記の条件下に、熱可塑性液晶
ポリマーフィルム1をゴムロール3に沿わせ、次いで銅
箔2を該フィルム1に合わせて仮接合させた後に、両者
を金属ロ−ル4とゴムロール3の間に導入して圧着し、
片面金属張積層板5を得た。得られた片面金属張積層板
の接着強度は0.8Kg/cm以上であり、十分であっ
た。他の評価結果を表6に示す。
0μm厚みの圧延銅箔(表面粗度0.2μm)とを、図
1に示されるように、ゴムロール3側に熱可塑性液晶ポ
リマーフィルム1を、反対面に銅箔2を配置した。直径
がそれぞれ40cmの金属ロール4およびゴムロール3
を使用した。ゴムロール3に沿わせる熱可塑性液晶ポリ
マーフィルム1がゴムロール3に対して1/4分接触
(接触角度90°)となるように、また銅箔2がゴムロ
ール3に対して1/8分接触(接触角度45°)となる
ように、それぞれガイドローラ6、6を調整した。金属
ロール4の表面温度は260℃になるように設定した。
金属ロール4と接触するゴムロール3の表面温度は20
0℃であった。ゴムロール3の位置Aにおいて放射温度
計を使用して測定したフィルム表面温度は200℃、銅
箔表面温度も200℃であった。ロール間で熱可塑性液
晶ポリマーフィルムおよび銅箔に加えられる圧力は面圧
換算で120Kg/cm2であり、金属ロールの外周の
線速度は3m/分であった。上記の条件下に、熱可塑性
液晶ポリマーフィルム1をゴムロール3に沿わせ、次い
で銅箔2を該フィルム1に合わせて仮接合させた後に、
両者を金属ロ−ル4とゴムロール3の間に導入して圧着
し、片面金属張積層板5を得た。得られた片面金属張積
層板の接着強度は0.8Kg/cm以上であり、十分で
あった。他の評価結果を表6に示す。
2μm厚みの電解銅箔(表面粗度5μm)とを、図1に
示されるように、ゴムロール3側に熱可塑性液晶ポリマ
ーフィルム1を、反対面に銅箔2を配置した。直径がそ
れぞれ40cmの金属ロール4およびゴムロール3を使
用した。ゴムロール3に沿わせる熱可塑性液晶ポリマー
フィルム1がゴムロール3に対して1/4分接触(接触
角度90°)となるように、また銅箔2がゴムロール3
に対して1/8分接触(接触角度45°)となるよう
に、それぞれガイドローラ6、6を調整した。金属ロー
ル4の表面温度は275℃になるように設定した。金属
ロール4と接触するゴムロール3の表面温度は200℃
であった。ゴムロール3の位置Aにおいて放射温度計を
使用して測定したフィルム表面温度は200℃、銅箔表
面温度も200℃であった。ロール間で熱可塑性液晶ポ
リマーフィルムおよび銅箔に加えられる圧力は面圧換算
で120Kg/cm2であり、金属ロールの外周の線速
度は5m/分であった。上記の条件下に、熱可塑性液晶
ポリマーフィルム1をゴムロール3に沿わせ、次いで銅
箔2を該フィルム1に合わせて仮接合させた後に、両者
を金属ロ−ル4とゴムロール3の間に導入して圧着し、
片面金属張積層板5を得た。得られた片面金属張積層板
の接着強度は0.8Kg/cm以上であり、十分であっ
た。他の評価結果を表6に示す。
0μm厚みのアルミ箔(表面粗度0.5μm)とを、図
1に示されるように、ゴムロール3側に熱可塑性液晶ポ
リマーフィルム1を、反対面にアルミ箔2を配置した。
直径がそれぞれ40cmの金属ロール4およびゴムロー
ル3を使用した。ゴムロール3に沿わせる熱可塑性液晶
ポリマーフィルム1がゴムロール3に対して1/4分接
触(接触角度90°)となるように、またアルミ箔2が
ゴムロール3に対して1/8分接触(接触角度45°)
となるように、それぞれガイドローラ6、6を調整し
た。金属ロール4の表面温度は275℃になるように設
定した。金属ロール4と接触するゴムロール3の表面温
度は200℃であった。ゴムロール3の位置Aにおいて
放射温度計を使用して測定したフィルム表面温度は20
0℃、アルミ箔表面温度も200℃であった。ロール間
で熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよびアルミ箔に加え
られる圧力は面圧換算で120Kg/cm2であり、金
属ロールの外周の線速度は5m/分であった。上記の条
件下に、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1をゴムロール
3に沿わせ、次いでアルミ箔2を該フィルム1に合わせ
て仮接合させた後に、両者を金属ロ−ル4とゴムロール
3の間に導入して圧着し、片面金属張積層板5を得た。
得られた片面金属張積層板の接着強度は0.8Kg/c
m以上であり、十分であった。他の評価結果を表6に示
す。
他の製造方法(予熱工程なし)を模式的に示した図であ
り、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1を金属シート2に
合わせて仮接合させた後に、両者を金属ロ−ル4とゴム
ロール3の間に導入して圧着し、片面金属張積層板5と
する過程を示す。
フィルムと18μm厚みの電解銅箔(表面粗度7μm)
とを、図2に示されるように、ゴムロール3側に熱可塑
性液晶ポリマーフィルム1を、反対面に銅箔2を配置し
た。直径がそれぞれ40cmの金属ロール4およびゴム
ロール3を使用した。熱可塑性液晶ポリマーフィルム1
がゴムロール3に接触しないように(接触角度0°)、
銅箔2が金属ロール4に接触しないように(接触角度0
°)、両者を仮接合させた。金属ロール4の表面温度は
260℃になるように設定した。金属ロール4と接触す
るゴムロール3の表面温度は200℃であった。ロール
間で熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよび銅箔に加えら
れる圧力は面圧換算で120Kg/cm2であり、金属
ロールの外周の線速度は3m/分であった。上記の条件
下に、熱可塑性液晶ポリマーフィルム1を銅箔2に合わ
せて仮接合させた後に、両者を金属ロ−ル4とゴムロー
ル3の間に導入して圧着し、片面金属張積層板5を得
た。得られた片面金属張積層板にはしわ、スジ、変形お
よび未着部分が多数観察された。他の評価結果を表6に
示す。
の熱膨張によるしわ発生がなく、外観が良好で、十分な
接着力を有し、かつ寸法安定性が良好な片面金属張積層
板が連続的に製造される。また、本発明により上記の品
質の良好な片面金属張積層板が提供される。
に示す図である。
他の製造方法を模式的に示す図である。
3…ゴムロール、4…金属ロール、5…片面金属張積層
板。
Claims (2)
- 【請求項1】 光学的異方性の溶融相を形成し得る熱可
塑性ポリマーからなるフィルムと金属シートを走行さ
せ、合わせながら加熱された金属ロ−ルとそれに接触し
たゴムロール間に導入し、通過させて加熱圧着させ、積
層体となす該フィルムの片面に金属シートが接合されて
なる片面金属張積層板の製造方法であって、前記ロール
間導入前に、フィルムをゴムロールに沿わせ、次いで金
属シートを該フィルムに合わせて仮接合させることを特
徴とする片面金属張積層板の製造方法。 - 【請求項2】 光学的異方性の溶融相を形成し得る熱可
塑性ポリマーからなるフィルムの片面に金属シートが接
合されてなり、請求項1に記載された製造方法により得
られる片面金属張積層板。
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---|---|---|---|
JP25558799A JP4255580B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-09-09 | 片面金属張積層板の製造方法 |
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