JP2009243138A - 電磁波シールド壁紙及び該壁紙を用いた電磁波シールド工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム箔13の表面側に接着層12を介して塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂もしくはオレフィン系樹脂フィルムの発泡層11、裏面側に接着層14を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打ち紙層15を積層して、裏面側より表面側には突出しない程度の針状突起による挿通孔16を設けた電磁波シールド壁紙。
【選択図】図1
Description
また特開2007−287752号公報には携帯電話が用いる800MHzの周波数の電磁波の通過を許容し、非接触媒体の13.56MHzの周波数の電磁波を遮断する電磁波遮断シートの製造にあたり、シート状の基材シートに最大徑2mm〜9mmの複数の孔を穿孔ローラーで穿孔突起を形成させる方法が開示されているがその用途は、壁紙ではなく、カバンや衣料である。
アルミニウム箔の表面側に接着層を介して塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂もしくはオレフィン系樹脂から選択された樹脂フィルムの発泡層、裏面側に接着層を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打紙層を積層して、裏面側より表面側には突出しない程度の針状突起による挿通孔を設けたことを特徴とする電磁波シールド壁紙(請求項2)であり、
針状突起による穿孔細孔が最大で1mmφ〜0.2mmφ、孔間隔10cm以下2mm以上であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の電磁波シールド壁紙(請求項3)であり、
請求項1に記載の壁紙の表面層に接着剤を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打紙層を積層したものがテープ状で、裏面側より表面側には突出しない程度の針状突起による挿通孔を設けた継ぎ目地用電磁波シールド壁紙(請求項4)である。
また、請求項1または2に記載の電磁波シールド壁紙を隙間無く配置し、且つその隣接する継ぎ目上に請求項4に記載の継ぎ目地用電磁波シールド壁紙を貼り付けたことを特徴とする電磁波シールド工法(請求項6)でよりシールドに完全性を期した工法である。
請求項3の電磁波シールド壁紙と、請求項4の継ぎ目地用電磁波シールド壁紙を併用する場合、孔の位置が同一なものを用意し、その孔が重なるように配置して設定すれば、
内部から表面にいたる通気性が連続するので、シールド効果を損なうことなく、内面のガスを表面に放出し、ふくれはどの部分でも発生しない。
また、有孔の継ぎ目地用テープ状の電磁波シールド壁紙に代えて通常の無孔の継ぎ目地用テープ状の電磁波シールド壁紙を用いてもテープの使用部分以外の壁紙の大部分は孔による通気効果が発揮できるので、本発明の作用効果すなわちふくれの防止効果を発揮することが出来る。
さらに、水性の糊剤を使用してボードに貼る場合に、糊剤が表面側に染み出すおそれが無く、外観損傷を発生しない。環境温度40℃、湿度90%の高温多湿下でも従来品と異なり、多数の穿孔があるために内外の通気性がよく、ふくれを生じない。
なおまた、各接着層及びその他の層構成にあたり、シックハウスの要因となるトルエン、スチレンなどの溶剤、これを含む接着剤等の化学物質を一切使用していないので、安全である。
また施行工事は従来の単なるアルミ箔を電磁遮蔽に用いたものより可撓性があるために取り扱いが容易である。
図1は本実施形態例の壁紙10の一部表面層除去の一部破断の断面図であり、表面層11は塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂もしくはオレフィン系樹脂などのフィルムの発泡樹脂層でエンボス模様など化粧効果のあるものであり、その下面に、水性接着剤層12を介してアルミニウム箔13の6.5μを接着または融着により設け、更にその下面に、水性接着剤層14を介して壁紙用裏打紙(層間剥離するもの)15を接着し,表面層を除きアルミニウム箔を含む他の層を針状突起を有する穿孔ロールで下面側より穿孔加工して構成されている。孔は16で示されているが表面は、美観上も穴あけしない程度に穿孔するのが好ましい。
この場合、穿孔する孔のサイズはアルミ箔の遮蔽効果を確実に保持するために1mmφ以下が好ましい。孔径が2mmφでも遮蔽効果は十分であるが、ボードに貼る場合に孔径が1mmφを超えて大きいと、接着剤を構成する水性糊が、該孔を通じて表面に滲み出し、場合により表面の樹脂層をかんぼつさせ、壁紙の外観を損ねるおそれがある。しかし孔径が0.2mmφ未満にすると、糊の水分が逃げにくくなり、環境温度40℃、湿度90%になると部分的に水分が集合し、膨れを発生し、概観を損ねるおそれがあるから、孔径は、0.2mm〜1.0mmφが好ましい、また、孔の間隔(孔間の距離)は2mm以上とした方が電磁遮蔽効果を発揮するために好ましい。
この孔のサイズや個数や配列などは、図1の場合と同様である。ただし全部が各行とも同じ列であってもよいが、一行おきに千鳥状に形成されていてもよい。
この構造により、電磁遮蔽効果を発揮するとともに、ふくれは発生しない。
また、アルミニウム箔と紙間剥離可能紙の間には、昭和高分子社製スチレン・アクリル酸エステル共重合体エマルジョン酢酸ビニル系エマルジョン商品名ポリゾールL−9400が好ましく用いられる。
水性接着剤には、酢酸ビニル系、アクリル樹脂系、など公知の種々のものが適用できる。
図4は、本発明の壁紙10、10を隙間無く配置するが、その突合せ部分を、本発明のテープ状壁紙10Tで接続した場合の部分的に表面層を剥離した上面図であり、壁紙10、10とテープ状壁紙10Tとは同じサイズで、同じ位置に孔16、26が設けられており、孔によるふくれ防止効果は、完全である。
しかし図示していないが、テープ状壁紙10Tは幅が10cm程度で狭いので、ここに用いられるテープは、無孔のものであってもよい。
孔の設定には1cm2に1個設けられれば壁紙としての取り扱い中に折れるおそれが無く、施工も容易である。そして電磁波の遮蔽効果は、無孔のアルミニウム箔と何ら変わりはない。
孔径があまり大きく例えば3mmを越えて大きいと、多層に構成した層間接着糊が、反対側のアルミニウム箔の表面に浸出するので、遮蔽効果を阻害するおそれがあり、また、外観が悪くなるおそれがある。
なお、ふくれの有無は1ヶ月経過の状態を目視により判断した。
10T テープ壁紙
11、21 表面層
12、22 接着剤層
13、23 アルミニウム箔
14、24 接着剤層
15、25 紙間剥離可能紙
16、26 穿孔
Claims (6)
- 少なくとも、アルミニウム箔の裏面側に接着層を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打ち紙層を設け、これに針状突起による挿通孔を設けたことを特徴とする電磁波シールド壁紙。
- アルミニウム箔の表面側に接着層を介して塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂もしくはオレフィン系樹脂から選択された樹脂フィルムの発泡層、裏面側に接着層を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打ち紙層を積層して、裏面側より表面側には突出しない程度の針状突起による挿通孔を設けたことを特徴とする電磁波シールド壁紙。
- 針状突起による穿孔細孔が最大で1mmφ〜0.2mmφ、孔間隔10cm以下2mm以上であることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の電磁波シールド壁紙。
- 請求項1に記載の壁紙の裏面側に接着層を介して薄葉紙と中間剥離性紙とよりなる壁紙用裏打ち紙層を積層したものがテープ状で、裏面側より表面側には突出しない程度の針状突起による挿通孔を設けた継ぎ目地用電磁波シールド壁紙。
- 請求項1または2に記載の電磁波シールド壁紙を隙間無く配置したことを特徴とする電磁波シールド工法。
- 請求項1または2に記載の電磁波シールド壁紙を隙間無く配置し、且つその隣接する継ぎ目上に請求項4に記載の継ぎ目地用電磁波シールド壁紙を貼り付けたことを特徴とする電磁波シールド工法。
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