JP4591637B2 - 剥導電性粘着シートの製造方法 - Google Patents

剥導電性粘着シートの製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性と粘着性とを機能分離した導電性粘着シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディアに代表される高度情報化社会では、デジタル情報機器が情報伝達手段の主流であるため、電磁波ノイズや静電気放電による障害が至る所で発生する可能性があり、その障害が電子制御機器にとって致命的になる例もある。
上記の問題を解決するために、基材に金属箔を用いたり、金属蒸着を施した基材を用いた粘着テープが上市されているが、アクリル酸エステル系粘着剤やゴム系粘着剤を用いていると被着体との接触面は絶縁状態であるので効果的な接地が困難である。
また、粘着剤中に金属粉体やカーボンブラックを分散させ導電性を付与させた粘着テープも存在しているが、粘着剤中に導電物質が存在しているため凝集力が不十分であり、また粘着力を自由にコントロールすることが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、用途に応じた粘着力おび十分な凝集力を有する導電性粘着シートの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、粘着剤層上に、粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように導電層を積層することにより、用途に応じてコントロールされた粘着力を有し、十分な凝集力を発揮する導電性粘着シートが得られることを見出し、本発明に至った。
つまり、本発明は、粘着シートと被着体との接着界面として、粘着面と導電性面が共存した面を形成し、単一の層では両立しえない十分な凝集力と導電性とを兼ね備えさせたものである。
【0005】
すなわち、本発明は、剥離紙上に、粘着剤層、導電層および基材を積層してなる導電性粘着シートの製造方法であって、
前記剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その剥離紙および粘着剤層の上に導電剤を塗工した後、基材と貼り合わせる導電性粘着シートの製造方法である。また、本発明は、剥離紙上に、粘着剤層および導電層を積層してなる導電性粘着シートの製造方法であって、
前記剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その剥離紙および粘着剤層の上に導電剤を塗工する導電性粘着シートの製造方法である。
【0009】
非導電性基材とは、体積抵抗1012Ωcm以上の基材であり、非導電性基材としては、透明あるいは着色されたプラスチックフィルム、上質紙やクラフト紙等の紙、合成樹脂繊維やセルロース繊維、ガラス繊維等からなる不織布、ポリエチレン、ポリウレタン、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)等から成る発泡体等を用いることができる。プラスチックフィルムとして具体的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル、ポリイミド、セロファン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリフッ化ビリニデン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のフィルムが挙げられる。
【0010】
本発明の粘着テープには、基材を用いるものと用いないものがあり、用いる場合その厚みは3〜500μm程度が良好であるが、用途によって使用しやすい厚さを選択すれば良い。電子部品等の小部品を搬送しながら加工するためのいわゆるキャリアテープとして使用するのであれば、搬送の際の腰を持たせる必要性から、50〜200μm程度が特に良好である。また、電子部品包装用テープとして使用するのであれば、被着体形状に柔軟に貼着されることが重要なので、10〜100μm程度が特に良好である。導電性の構造物やパーソナルコンピュータ等筐体の接合部は互いの接触面積が低いと電磁波シールド効果が低くなるが、これを改善するための導通もしくは電磁波シールド用途であれば、10〜100μm程度が特に良好である。
【0011】
アクリル酸エステル系粘着剤に代表される絶縁性粘着剤が基材と接しており、両面に粘着剤層が露出している両面粘着テープの場合は、基材の導電性が重要でないことがあるので、プラスチックフイルムを基材として用いても差し支えない。プラスチックフイルムの表面は、処理されていなくても良いが、コロナ放電処理、プライマーコート処理等の易接着処理が施されていても良い。また、プラスチックフイルムには、種々の酸化防止剤,UV吸収剤,光安定剤,熱安定剤,可塑剤,滑材等の添加剤が含有されていても良い。
【0012】
本発明に於ける粘着剤層は、粘着性樹脂からなり、使用時の温度範囲ではゴム状領域であって、JIS Z0237に規定される粘着テープ・粘着シート試験方法による180度引き剥がし粘着力が50mN/25mm以上、保持力が室温にて落下まで60分以上の粘着特性を発現するものであるならば何ら制限するものではない。
【0013】
粘着性樹脂として具体的には、粘着性(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、天然および合成のシス−1、4−ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、部分加硫ブチルゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴムなどの、一般的に粘着剤用樹脂として用いられているものが挙げられる。
【0014】
とりわけ粘着性(メタ)アクリル樹脂は、組成および分子量を適切に設定して、自在にガラス転移点(Tg)を変化させることが可能で、透明性、耐候性に優れており、本発明の粘着剤層には好適である。
粘着性アクリル樹脂は、通常のラジカル重合で合成される。合成方法には何等制限はなく、溶液重合、塊状重合、乳化重合などの公知の重合法で行うことができる。重合反応の際には、公知の溶媒や重合開始剤を使用することができる。
粘着性アクリル樹脂は、イソシアネート、エポキシ化合物、金属キレートなどの架橋剤を用いて部分的に架橋して、凝集力を向上させて使用することも可能である。
【0015】
市販の粘着性アクリル樹脂を含む溶剤系粘着剤としては、東洋インキ製造(株)製のオリバインBPS3156D、BPS3180−3A、BPS3713、BPS4891が挙げられ、水系粘着剤としては、同BPW5689J、BPW5320等が挙げられる。
粘着剤層の厚みは、5〜150μm程度が望ましい。用途によって適当な厚さを選択すればよいが、キャリアテープとして使用するのであれば5〜50μm程度が望ましい。また、電子部品包装用テープとして使用するのであれば、15〜100μm程度が望ましい。また、接合部導通用途であれば、10〜100μm程度が特に望ましい。
【0016】
本発明における導電層は、導電性物質および必要に応じてバインダー樹脂を含む層であり、バインダー樹脂は、導電性物質が成膜性を有しない場合に用いられる。
導電層は、粘着シートの使用環境温度において、粘着性でも非粘着性でも良い。導電層が非粘着性の場合、粘着シートを被着体へ貼着した際に、被着体/粘着シート間に混入した空気、水分を、スキージ等で一方向に押し出してやることで、導電層を通路として粘着シート外部へ簡単に除去することが可能である。
【0017】
導電性物質には、金属、金属酸化物、炭素、有機化合物があり、導電性物質の形状は、粉状、鱗片状、繊維状のいずれでも良い。
金属として具体的には、白金、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、アルミニウム、ニッケル、クロム、鉄、マグネシウム、亜鉛、スズ等、およびこれらの合金が挙げられ、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。金属としては、安価で導電性が低い金属やガラス等の無機物、ポリエステル等の有機物に、金、銀、ニッケル等の導電性が高い金属を無電解メッキ法や蒸着法等によって被覆したものを用いることもできる。
【0018】
金属酸化物としては、二酸化クロムや二酸化モリブデン等が挙げられる。
炭素としては、カーボンブラックやグラファイト等が挙げられる。
有機化合物としては、ポリビニルアルコールやポリエチレンオキシド含有ポリマーに代表される親水性樹脂、四級アンモニウム塩に代表される陽イオン活性剤、エチレンオキシド系等の非イオン活性剤、リン酸アルキル系等の陰イオン活性剤、ベタイン系等の両性イオン活性剤が挙げられる。さらに、樹脂自身が導電性を有するポリアセチレンに代表される共役ポリエン化合物、ポリ銅フタロシアニンに代表されるキレート化合物、ポリビニルカルバゾール五塩化アンチモンに代表される電荷移動付加化合物が挙げられる。
【0019】
バインダー樹脂としては、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネイト樹脂、エポキシ樹脂、天然および合成のシス−1,4-ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、部分加硫ブチルゴム、SBS、SIS、SEBS、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。
導電層としては、金属粉体がバインダー樹脂に分散されたもの、特に銀粉体がポリエステル樹脂に分散されたものが、体積抵抗が5×10-4Ωcm以下と低く、かつ被着体形状に追従する柔軟性を有するため好適である。
【0020】
導電層の体積抵抗は、10-6〜1011Ωcmであることが好ましい。導電層の体積抵抗が1011Ωcm以下の粘着シートは、帯電防止材料として機能する。10-2〜108 Ωcmの粘着シートは、静電気防止材料として機能する。また、10-6〜10-2Ωcmの粘着シートは、電磁波シールド材として機能する。
導電層の厚みは、1nm〜2mmが良好で、特に5nm〜1mmであることが好ましい。nmオーダーの膜は蒸着等によって得られるが、その導電層の厚みが1nm未満の場合は、蒸着された金属が形成する膜の連続性に不安があり、導電性を安定的に発揮することが困難となる。2mmを越える場合は、粘着テープとしての柔軟性に欠け、使い勝手に悪くなる。
【0021】
本発明の粘着シートの導電層は、導電層と粘着剤層とを積層した状態で、粘着剤層の一部が全面にわたって露出していれば良く、導電層自体は部分的に塗工(パターニング)されたものでも、全面塗工されたものでも良い。但し、導電層は連続していることが必要である。導電層が不連続の場合には、導通が妨げられ、静電気防止や帯電防止、電磁波シールドの効果が望めない。
また、被着体と接する面に露出している導電層のパターンはいかなるものでも良く、該パターンとしては、ストライプ、格子、水玉、逆水玉、千鳥模様等の幾何学模様、あるいは文字や記号等の情報を有する模様等が挙げられる。
【0022】
具体的に、ストライプとは、導電層の露出部分が幅50μmから10mmの範囲の直線であり、直線(導電層)間の間隔が50μmから50mmの範囲にある模様をいう。また、格子とは、上記範囲にある2つのストライプを90度の角度で交差させた模様をいうが、交差する角度(交差する角度の小さい方)を30度から80度に変形したものでもよい。また、複数の線巾と複数の直線間の間隔を組み合わせたものでも良い。
【0023】
水玉とは、導電層の露出部分が直径50μmから10mmの範囲の円であり、円心間の距離が10μmから50mmの範囲で最密充填配列された模様をいうが、すべての円の直径が同一でなくても良く、円がランダムに配置されていても良い。逆水玉とは、上記の水玉パターンをネガ型(粘着剤層の露出部分が上記水玉パターン)とした模様をいう。
千鳥模様とは、1単位となる模様が50μmから50mmの範囲にあるものをいう。
【0024】
また、露出した粘着剤層と導電層の面積比率によって、粘着面が発現する粘着性能と、導電層が発現する導電性能が決定されるため、露出した粘着剤層/導電層の面積比率が20〜80%/80〜20%の範囲となるようにすることが望ましい。粘着剤層の面積比率が20%より低いと十分な接着性を発揮することができず、80%を越えると逆に十分な導電効果が得られず、いずれの場合も本発明の目的を十分に達成しない。
【0025】
本発明の導電性粘着シートを製造する方法は、特に限定はされないが、導電層を部分塗工(パターニング)して製造する方法と、導電層を全面塗工して製造する方法に大別される。導電層を部分塗工して製造する方法としては、(1)剥離紙上に導電層をパターニングし、その上に粘着剤を塗工した後、基材と貼り合わせる方法、(2)剥離紙上に導電層をパターニングし、その上に粘着剤層を塗工する方法、(3)剥離紙上にパターニングされた導電層と、基材に塗工された粘着剤層とを貼り合わせる方法、の3種の方法が挙げられる。また、導電層を全面塗工して製造する方法としては、(4)剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その上に導電剤を塗工した後、基材と貼り合わせる方法、(5)剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その上に導電剤を塗工する方法、(6)剥離紙上にパターニングされた粘着剤層と、基材に塗工された導電層とを貼り合わせる方法、の3種の方法が挙げられる。
【0026】
(1)および(4)の方法では、基材と貼り合わせることにより、粘着剤層と導電層とを被着体と接する面において実質的に同一平面とし、かつ平滑とすることができる。また、(2)、(3)、(5)および(6)の方法でも、粘着剤層と導電層とを被着体と接する面において実質的に同一平面を構成し、かつ平滑な面状態を実現できる。被着体と接する面が平滑な場合は、粘着性能と導電性能が安定して発揮されるため好ましい。
(2)および(5)の方法で製造される粘着シートは、塗工する際の基材として剥離紙を使用したキャストタイプのものであり、施工時にはその剥離紙を剥離して粘着剤層と導電層とからなるシートとする。
【0027】
剥離紙には、導電層と粘着剤層とを積層した後、導電層/剥離紙界面の接着力が粘着剤層/導電層界面より小さいと同時に、粘着剤層と接する剥離界面において容易に剥離紙を剥離することが可能、かつ剥離紙上に粘着剤層の残留がないことが要求される。ここでいう容易に剥離することが可能なレベルとは、一般的に180度引き剥がし粘着力が1N/25mm未満のものをいう。
剥離紙として具体的には、ポリエチレンテレフタレートや配向したポリプロピレン等の各種プラスチックフィルムまたは紙の上に、シリコーン系あるいは非シリコーン系の剥離剤を塗工したものを用いることができる。市販の剥離紙としては、藤森工業(株)製フィルムバイナシリーズ、バイナシートシリーズや、東セロ(株)製トーセロセパレーターSPシリーズ等が挙げられる。
【0028】
剥離紙もしくは基材上に粘着剤を塗工する方法は、5〜150μm程度の薄膜層が形成できる方法であれば良く、例えばコンマコーター、ダイコーター、リップコーター、キスコーター、グラビアコーター等を使用して行う。粘着剤の粘度は、コンマコートの場合、0.1〜100Pa・s程度が良好である。
剥離紙もしくは基材上への導電層の形成は、導電性物質と、必要に応じてバインダー樹脂とを液状媒体に溶解または分散した導電剤を、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット、感熱転写、間欠ダイコート等の方法で塗工することにより行う。また、剥離紙もしくは基材上に導電性金属を蒸着することにより行うこともできる。金属蒸着層(導電層)のパターニングは、パターニングした粘着剤層を有するシートの粘着剤層を金属蒸着層に貼り合わせたのち剥離することにより行うことができる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。例中、部とは重量部を表す。
【0030】
(実施例1)
導電剤(東洋インキ製造(株)製「SSリオフェーズAg−A」、導電性物質:銀、バインダー樹脂:ポリエステル樹脂)を、図9に示すような格子幅0.5mm、面積比率(格子印刷部分の全体に対する割合)30%のパターンで乾燥膜厚20μmとなるように、ポリエチレンテレフタレート(PET)剥離紙(東セロ(株)製「SP−PET−D13−50−BU」)の剥離面にシルク印刷し、剥離紙4/導電層3からなる導電層付剥離材を得た。
次に、この剥離材の導電層3上に、粘着性アクリル樹脂を含む粘着剤(東洋インキ製造(株)製「オリバインBPS3156D」)100部とトリレンジイソシアネート誘導体系硬化剤(東洋インキ製造(株)製「BHS8515」)3部とを攪拌混合した塗液をコンマコーターで乾燥膜厚40μmとなるように全面塗工し、巻き取り時に25μm厚の銅箔と0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/基材1からなる図1に示す断面を有する粘着シート1を得た。
【0031】
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、剥離紙4’/導電層3’からなる導電層付剥離材を製造した。得られた剥離材の導電層3’上に、実施例1と同様の粘着剤および硬化剤から成る塗液を同様の方法で全面塗工し、巻き取り時に、実施例1で得られた粘着シートと、該シートの基材1面と粘着剤層とが接するように0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/基材1/粘着剤層2’/導電層3’/剥離紙4’からなる図2に示す断面を有する粘着シート2を得た。
【0032】
(実施例3)
導電層のパターンを、図10に示すような水玉径φ2.0mm、面積比率(逆水玉印刷部分の全体に対する割合)70%の逆水玉パターンに変え、巻き取り時に用いた銅箔をPET剥離紙「SP−PET−D13−50−BU」に変えて粘着剤層と剥離面とが接するように0.3MPaの圧力でラミネートした以外は、実施例1と同様にして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/剥離紙4’からなる図3に示す断面を有する粘着シート3を得た。
【0033】
(実施例4)
導電剤(東洋インキ製造(株)製「アクワエース導電スミ」、導電性物質:カーボンブラック、バインダー樹脂:ポリエステル樹脂)を、図9に示すような格子幅1.0mm、面積比率(格子印刷部分の全体に対する割合)30%のパターンで乾燥膜厚10μmとなるように、実施例1と同様のPET剥離紙「SP−PET−D13−50−BU」の剥離面にグラビア印刷し、剥離紙4/導電層3からなる導電層付剥離材を得た。
一方、厚さ25μmのPETフイルムに、実施例1と同様の粘着剤および硬化剤からなる塗液を実施例1と同様にして全面塗工して、粘着剤層2/基材1からなる粘着シートを得た。
次に、得られた導電層付き剥離材と粘着シートとを、導電層3と粘着剤層2とが接するように0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/基材1からなる図4に示す断面を有する粘着シート4を得た。
【0034】
(実施例5)
実施例1と同様の粘着剤および硬化剤からなる塗液を、図11に示すような幅1.0mm、面積比率(ストライプ印刷部分の全体に対する割合)50%のパターンで乾燥膜厚25μmとなるように、実施例1と同様のPET剥離紙の剥離面にコンマコーターにより塗工し、剥離紙4/粘着剤層2からなるシートを得た。
次に、このシートの粘着剤層上に、導電剤(導電性粘着剤(綜研化学(株)製「SKダイン535D」、導電性物質:カーボンブラック、バインダー樹脂:粘着性アクリル樹脂)100部とトリレンジイソシアネート誘導体系硬化剤(東洋インキ製造(株)製「BHS8515」)2部とを攪拌混合した塗液)をコンマコーターで乾燥膜厚40μmとなるように全面塗工し、巻き取り時に25μm厚の銅箔と0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/基材1からなる粘着シートを得た。
更に、同様の方法で得られた剥離紙4’/粘着剤層2’からなるシートの粘着剤層2’上に、同様の導電剤を同様の方法で全面塗工し、巻き取り時に、先に得られた粘着シートと、該粘着シートの基材面と導電層とが接するように0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/粘着剤層2/導電層3/基材1/導電層3’/粘着剤層2’/剥離紙4’からなる図5に示す断面を有する粘着シート5を得た。
【0035】
(実施例6)
実施例1と同様の粘着剤および硬化剤からなる塗液を、図11に示すような幅1.0mm、面積比率(ストライプ印刷部分の全体に対する割合)50%のパターンで乾燥膜厚25μmとなるように、実施例1と同様のPET剥離紙の剥離面にコンマコーターにより塗工し、剥離紙4/粘着剤層2からなるシートを得た。
次に、このシートの粘着剤層上に導電剤(東洋インキ製造(株)製SSリオフェーズC−C、導電性物質:グラファイト、バインダー樹脂:ポリエステル樹脂)を乾燥膜厚が50μmとなるようにシルクスクリーン印刷により全面塗工し、剥離紙4/粘着剤層2/導電層3からなる図6に示す断面を有する粘着シート6を得た。
【0036】
(実施例7)
実施例1と同様のPET剥離紙の剥離面の全面に、アルミニウムを20nmの厚さとなるように蒸着し、剥離紙4/導電層3からなる導電層付き剥離材を得た。一方、厚さ25μmのPETフィルム上に、実施例1と同様の粘着剤「オリバインBPS3156D」100部と硬化剤「BHS8515」3部とを攪拌混合し、酢酸エチルにて不揮発分10%に希釈した塗液を、図10に示すような水玉径φ2.0mm、面積比率(水玉印刷部分の全体に対する割合)50%のパターンでドライ塗布量1μmとなるようにグラビア印刷し、粘着剤層2/基材1からなる粘着シートを得た。次に、得られた導電層付き剥離材と粘着シートとを、導電層3と粘着剤層2とが接するように0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/導電層3/粘着剤層2/基材1からなる図7に示す断面を有する粘着シート7を得た。
【0037】
(比較例1)
実施例1と同様の剥離紙上に、実施例1と同様の粘着剤および硬化剤からなる塗液をコンマコーターで乾燥膜厚30μmとなるよう全面塗工し、巻き取り時に25μm厚のアルミニウム箔と0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/粘着剤層2/基材1からなる図8に示す断面を有する粘着シート8を得た。
(比較例2)
実施例1と同様の剥離紙上に、実施例5と同様の導電性粘着剤および硬化剤からなる塗液をコンマコーターで乾燥膜厚30μmとなるように全面塗工し、巻き取り時に25μm厚のポリエチレンテレフタレートフイルムと0.3MPaの圧力でラミネートして、剥離紙4/粘着剤層2/基材1からなる図8に示す断面を有する粘着シート9を得た。
【0038】
得られた粘着シートについて、下記の方法で粘着力および電気抵抗を評価し、電気抵抗値から導電層の体積抵抗を算出した。結果を表1に示す。
(1)接着力の評価
粘着シートの剥離紙4を剥がし、JIS Z0237に規定される粘着テープ・粘着シート試験方法による180度剥離粘着力を測定した。具体的には、両面粘着シート(粘着シート2、3、5)については測定面の反対側に25μmポリエチレンテレフタレートフィルムをラミネートした後、また片面粘着シート(粘着シート1、4および6から9)についてはそのままの形態で、幅25mm、長さ210mmに切断し、#280の耐水研磨紙で研磨したステンレススチール板(SUS304)に0.2MPaの圧力のゴムローラーにて圧着しつつ貼着し、30分放置後の接着力を測定した。180度剥離接着力の測定は、温度25℃、相対湿度60%の条件下、剥離速度300mm/分で行った。
【0039】
(2)電気抵抗の評価
図12、図13に示す様に、エポキシ樹脂含浸ガラス板C上に粘着シートAを、剥離紙4が上になるように設置した。なお、両面粘着シートの場合には剥離紙4’を剥がして貼着し、片面粘着シートの場合には基材1がガラス板Cと接するようにガラス板C上に載せた。次いで、粘着シートAの剥離紙4を剥がし、粘着シートA上に2枚の銅箔Bを配置し、銅箔BにテスターDを接続し、電気抵抗を測定した。
【0040】
(3)体積抵抗の算出
下記の計算式から体積抵抗値を算出した。
体積抵抗値(Ωcm)=(R×t×W)/L
R:電極間の抵抗値(Ω)
t:塗膜の厚さ(cm)
W:塗膜の幅(cm)
L:電極間の距離(cm)
【0041】
【表1】
Figure 0004591637
【0042】
【発明の効果】
粘着剤層と導電層とを粘着剤層の一部が全面にわたって露出するように積層するという簡単な構成をとることにより、接着性と導電性を兼ね備えた粘着シートの提供が可能となった。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の粘着シートの断面図
【図2】実施例2の粘着シートの断面図
【図3】実施例3の粘着シートの断面図
【図4】実施例4の粘着シートの断面図
【図5】実施例5の粘着シートの断面図
【図6】実施例6の粘着シートの断面図
【図7】実施例7の粘着シートの断面図
【図8】比較例1,2の粘着シートの断面図
【図9】実施例1、2、4の粘着シートの導電層の露出パターン(塗りつぶし部)
【図10】実施例3、7の粘着シートの導電層の露出パターン(塗りつぶし部)
【図11】実施例5の粘着シートの導電層の露出パターン(塗りつぶし部)
【図12】電気抵抗測定方法を示す上面図
【図13】電気抵抗測定方法を示す断面図
【符号の説明】
1 基材
2、2’ 粘着剤層
3、3’ 導電層
4、4’ 剥離紙
A 粘着シート
B 銅箔
C エポキシ樹脂含浸ガラス板

Claims (2)

  1. 剥離紙上に、粘着剤層、導電層および基材を積層してなる導電性粘着シートの製造方法であって、
    前記剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その剥離紙および粘着剤層の上に導電剤を塗工した後、基材と貼り合わせる導電性粘着シートの製造方法。
  2. 剥離紙上に、粘着剤層および導電層を積層してなる導電性粘着
    シートの製造方法であって、
    前記剥離紙上に粘着剤層をパターニングし、その剥離紙および粘着剤層の上に導電剤を塗工する導電性粘着シートの製造方法。
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