JPWO2005123859A1 - 粘着シート - Google Patents

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Abstract

貫通孔によって空気溜まりやブリスターを防止または除去することができるとともに、基材表面にて貫通孔が見え難く、貼付後、液体の付着する環境下においても外観を良好に維持することのできる粘着シートを提供すべく、基材11と粘着剤層12とを備えた粘着シート1において、その一方の面から他方の面に貫通する貫通孔2をレーザ加工によって複数形成し、そのとき、基材11の表面における貫通孔2の孔径を0.1〜42μmとし、粘着剤層12の粘着面における貫通孔2の孔径を0.1〜125μmとし、基材11および粘着剤層12における貫通孔2の1個あたりの体積V(μm3/個)を、次の式(1)8.00×10−3≦V/t≦1.00×104…(1)(t:基材11および粘着剤層12の合計厚さ(μm))を満たすようにし、貫通孔2の孔密度を30〜50,000個/100cm2とする。

Description

本発明は、空気溜まりやブリスターを防止または除去することのできる粘着シートに関するものである。
粘着シートを手作業で被着体に貼付する際に、被着体と粘着面との間に空気溜まりができ、粘着シートの外観を損ねてしまうことがある。このような空気溜まりは、特に粘着シートの面積が大きい場合に発生し易い。
空気溜まりによる粘着シート外観の不具合を解消するために、粘着シートを別の粘着シートに貼り替えることや、粘着シートを一度剥して貼り直すこと、あるいは粘着シートの膨れた部分に針で穴を開けて空気を抜いたりすることが行われている。しかしながら、粘着シートを貼り替える場合には、手間を要するだけでなく、コストアップを招いてしまい、また、粘着シートを貼り直す場合には、粘着シートが破れたり、表面に皺ができたり、粘着性が低下する等の問題が生じることが多い。一方、針で穴を開ける方法は粘着シートの外観を損ねるものである。
空気溜まりの発生を防止するために、あらかじめ被着体または粘着面に水をつけてから貼付する方法があるが、窓に貼るガラス飛散防止フィルム、装飾フィルム、マーキングフィルム等の寸法の大きい粘着シートを貼付する場合には、多くの時間と手間を要している。また。手作業ではなく機械を使用して貼付することにより、空気溜まりの発生を防止する方法があるが、粘着シートの用途または被着体の部位・形状によっては、機械貼りが適用できないことがある。
一方、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂材料は、加熱により、または加熱によらなくても、ガスを発生することがあるが、このような樹脂材料からなる被着体に粘着シートを貼付した場合には、被着体から発生するガスによって粘着シートにブリスター(膨れ)が生じることとなる。
また、ガスを透過し易い樹脂からなる被着体に粘着シートを貼付した場合、透過したガスが被着体と粘着シートとの間に溜まり、粘着シートの膨れや剥がれが発生することがある。例えば、オートバイのポリエチレン樹脂製のガソリンタンクにマーキングシートを貼付した場合、ガソリンタンク内のガソリンの蒸気がガソリンタンクのポリエチレン樹脂層を透過するようにして揮散し、それによってマーキングシートに膨れや剥がれが生じ、外観を損なう等の好ましくない事態を招来することがある。
上記のような問題を解決するために、特許文献1に記載の粘着シートでは、基材および粘着剤層に対し、刃型および孔型によって打ち抜き加工を施して直径0.2〜1.0mmの貫通孔を形成し、特許文献2に記載の粘着シートでは、基材および粘着剤層に対し、加熱針によって穿孔加工を施して直径0.05〜0.15mmの貫通孔を形成し、これら貫通孔から空気やガスを外部に抜くことにより、粘着シートの空気溜まりまたはブリスターを防止するようにしている。
特開平2−107682号公報 実開平4−100235号公報
しかしながら、上記粘着シートにおいては、貫通孔が肉眼で明確に見えるため、粘着シートの外観は必ずしも良好なものではなかった。また、上記粘着シートを被着体に貼付した後に、粘着シートに水やガソリン等の液体が付着すると、それらの液体が貫通孔の中に入り込み、貫通孔部分(貫通孔の周辺部)が膨らむこと等によって粘着シートの外観を損ねるという問題もあった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、貫通孔によって空気溜まりやブリスターを防止または除去することができるとともに、基材表面にて貫通孔が見え難く、貼付後、液体の付着する環境下においても外観を良好に維持することのできる粘着シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔がレーザ加工によって複数形成されている粘着シートであって、前記基材の表面における前記貫通孔の孔径が0.1〜42μmであり、前記粘着剤層の粘着面における前記貫通孔の孔径が0.1〜125μmであり、前記基材および粘着剤層の合計厚さをt(μm)、前記基材および粘着剤層における前記貫通孔の1個あたりの体積をV(μm/個)としたときに、次の式(1)
8.00×10−3≦V/t≦1.00×10 …(1)
が成立し、前記貫通孔の孔密度が30〜50,000個/100cmであることを特徴とする粘着シートを提供する(発明1)。
なお、本明細書において、「シート」にはフィルムの概念、「フィルム」にはシートの概念が含まれるものとする。
上記発明に係る粘着シート(発明1)においては、被着体と粘着面との間の空気は貫通孔から粘着シート表面の外側に抜けるため、被着体に貼付する際に空気を巻き込み難く、空気溜まりができることを防止することができる。仮に空気を巻き込んで空気溜まりができたとしても、その空気溜まり部または空気溜まり部を含んだ空気溜まり部周辺部を再圧着することにより、空気が貫通孔から粘着シート表面の外側に抜けて、空気溜まりが消失する。また、被着体に貼付した後に被着体からガスが発生したとしても、ガスは貫通孔から粘着シート表面の外側に抜けるため、ブリスターが生じることを防止することができる。
また、貫通孔が上記条件を満たす粘着シートにおいては、基材表面にて貫通孔が肉眼では見え難いため、外観に優れる。そして、被着体に貼付した後に、粘着シートに水やガソリン等の液体が付着した場合であっても、それらの液体が貫通孔の中に入り込んで貫通孔部分(貫通孔の周辺部)が膨らむこと等が防止されるため、粘着シートの外観が良好に維持される。
上記発明(発明1,2)において、前記基材は、表面粗さ(Ra)が0.03μm以上であり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が60以下の場合には明度(L*)が60以下であり、彩度(C*)が60を超える場合には明度(L*)が85以下であり、隠蔽率が90%以上であることが好ましい。
基材が上記条件を満たすことにより、貫通孔は基材表面にて肉眼では見えないものとなり、粘着シートの外観がさらに優れたものとなる。
上記発明(発明1,2)において、前記基材の表面における前記貫通孔の孔径は、前記粘着剤層の粘着面における前記貫通孔の孔径よりも小さくなっていることが好ましい(発明3)。このように貫通孔の孔径が変化することにより、基材表面にて貫通孔がより見え難くなり、粘着シートの外観がさらに良いものとなる。
本発明の粘着シートによれば、貫通孔によって空気溜まりやブリスターを防止または除去することができるとともに、基材表面において貫通孔が見え難く、また、貼付後、液体の付着する環境下においても外観を良好に維持することができる。
本発明の一実施形態に係る粘着シートの断面図である。 本発明の一実施形態に係る粘着シートの製造方法の一例を示す断面図である。
符号の説明
1…粘着シート
11…基材
12…粘着剤層
13…剥離材
1A…基材表面
1B…粘着面
2…貫通孔
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔粘着シート〕
図1は、本発明の一実施形態に係る粘着シートの断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る粘着シート1は、基材11と、粘着剤層12と、剥離材13とを積層してなるものである。ただし、剥離材13は、粘着シート1の使用時に剥離されるものである。
この粘着シート1においては、基材11および粘着剤層12を貫通し、基材表面1Aから粘着面1Bに至る貫通孔2が複数形成されている。粘着シート1の使用時、被着体と粘着剤層12の粘着面1Bとの間の空気や被着体から発生するガスは、この貫通孔2から基材表面1Aの外側に抜けるため、後述するように、空気溜まりやブリスターを防止または除去することができる。
貫通孔2の基材表面1Aにおける孔径は、0.1〜42μm、好ましくは0.1〜40μmであり、粘着面1Bにおける孔径は、0.1〜125μm、好ましくは0.1〜120μmであり、基材11および粘着剤層12の合計厚さをt(μm)、基材11および粘着剤層12における貫通孔2の1個あたりの体積をV(μm/個)として、次の式(1)
8.00×10−3≦V/t≦1.00×10 …(1)
好ましくは、次の式(2)
1.00×10−1≦V/t≦9.00×10 …(2)
を満たす。
貫通孔2が上記条件を満たすことにより、貫通孔2から空気またはガスが抜け易く、また貫通孔2が基材表面1Aにて肉眼では見え難く、粘着シート1が外観に優れたものとなる。さらに、粘着シート1を被着体に貼付した後に、粘着シート1に水やガソリン等の液体が付着した場合であっても、それらの液体が基材表面1Aから、または被着体と粘着面1Bとの間から貫通孔2の中に入り込んで貫通孔2の周辺部が膨らむこと等が防止されるため、粘着シート1の外観が良好に維持される。
貫通孔2の孔径は、粘着シート1の厚さ方向に一定であってもよいし、粘着シート1の厚さ方向に変化していてもよいが、貫通孔2の孔径が粘着シート1の厚さ方向に変化する場合は、基材表面1Aにおける貫通孔2の孔径が、粘着面1Bにおける貫通孔2の孔径よりも小さくなるのが好ましい。このように貫通孔2の孔径が変化することにより、基材表面1Aにて貫通孔2がより見え難くなり、粘着シート1の外観がさらに良いものとなる。
貫通孔2の孔密度は、30〜50,000個/100cmであり、好ましくは100〜10,000個/100cmである。貫通孔2の孔密度が30個/100cm未満であると、空気またはガスが抜け難く、貫通孔2の孔密度が50,000個/100cmを超えると、粘着シート1の機械的強度が低下する。
貫通孔2は、後述するレーザ加工により形成される。レーザ加工によれば、エア抜け性の良い微細な貫通孔を所望の孔密度で容易に形成することができる。
基材11としては、上記のような貫通孔2が形成され得るものであれば特に限定されるものではないが、基材11が以下の条件を満たすことにより、貫通孔2は基材表面1Aにて肉眼では見えないものとなり、粘着シート1の外観がさらに優れたものとなる。
(1)表面粗さ(Ra)が0.03μm以上、好ましくは0.1μm以上、特に好ましくは0.14μm以上である。
(2)L*a*b*表色系における彩度(C*)が60以下の場合には明度(L*)が60以下、好ましくは55以下であり、彩度(C*)が60を超える場合には明度(L*)が85以下、好ましくは80以下である。
(3)隠蔽率が90%以上、好ましくは95%以上である。
なお、表面粗さ(Ra:算術平均粗さ)は、JIS B0601に準拠する。L*、a*、b*およびC*は、JIS Z8729に準拠し、C*とa*およびb*との関係は、C*=(a*+b*1/2で表される。隠蔽率は、JIS K5400に準拠する。
基材11の材料としては、例えば、樹脂フィルム、金属箔、紙、金属蒸着樹脂フィルム、金属蒸着紙、布、不織布、それらの積層体等が挙げられる。それらの材料は、無機フィラー、有機フィラー、紫外線吸収剤等の各種添加剤を含んだものであってもよい。
なお、上記材料の表面には、例えば、印刷、印字、塗料の塗布、転写シートからの転写、蒸着、スパッタリング等の方法による装飾層が形成されていてもよいし、かかる装飾層を形成するための易接着コート、あるいはグロス調整用コート等のアンダーコート層が形成されていてもよいし、ハードコート、汚染防止コート、表面粗さおよび鏡面光沢度調整用コート等のトップコート層が形成されていてもよい。また、それら装飾層、アンダーコート層またはトップコート層は、上記材料の全面に形成されていてもよいし、部分的に形成されていてもよい。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ABS樹脂、アイオノマー樹脂;ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の成分を含む熱可塑性エラストマーなどの樹脂からなるフィルム、発泡フィルム、またはそれらの積層フィルム等を使用することができる。樹脂フィルムとしては、例えば、カレンダー法、Tダイ法、インフレーション法や、工程材料を用いたキャスティング法等で形成したものを使用することができる。また、紙としては、例えば、上質紙、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙、無塵紙、和紙等を使用することができる。
上記工程材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、各種紙、またはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂フィルムを、シリコーン系、ポリエステル系、アクリル系、アルキド系、ウレタン系等の離型剤または合成樹脂で剥離処理したものを使用することができる。工程材料の厚さは、通常10〜200μm程度であり、好ましくは25〜150μm程度である。
基材11の厚さは、通常は1〜500μm、好ましくは3〜300μm程度であるが、粘着シート1の用途に応じて適宜変更することができる。
粘着剤層12を構成する粘着剤の種類としては、上記のような貫通孔2が形成され得るものであれば特に限定されるものではなく、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ゴム系、シリコーン系等のいずれであってもよい。また、粘着剤はエマルション型、溶剤型または無溶剤型のいずれでもよく、架橋タイプまたは非架橋タイプのいずれであってもよい。
粘着剤層12の厚さは、通常は1〜300μm、好ましくは5〜100μm程度であるが、粘着シート1の用途に応じて適宜変更することができる。
剥離材13の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。
剥離材13の厚さは、通常10〜250μm程度であり、好ましくは20〜200μm程度である。また、剥離材13における剥離剤の厚さは、通常0.05〜5μmであり、好ましくは0.1〜3μmである。
上記基材11および粘着剤層12を貫通する貫通孔2は、後述するレーザ加工により形成される。レーザ加工によれば、エア抜け性の良い微細な貫通孔を所望の孔密度で容易に形成することができる。
なお、本実施形態に係る粘着シート1における貫通孔2は、基材11および粘着剤層12のみを貫通するものであるが、剥離材13をも貫通していてもよい。
また、本実施形態に係る粘着シート1は剥離材13を備えたものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、剥離材13はなくてもよい。さらに、本実施形態に係る粘着シート1の大きさ、形状等は特に限定されるものではない。例えば、粘着シート1は、基材11および粘着剤層12のみからなるテープ状のもの(粘着テープ)であって、ロール状に巻き取られて巻取体となり得るものであってもよい。
〔粘着シートの製造〕
上記実施形態に係る粘着シート1の製造方法の一例を図2(a)〜(f)を参照して説明する。
本製造方法においては、最初に図2(a)〜(b)に示すように、剥離材13の剥離処理面に、粘着剤層12を形成する。粘着剤層12を形成するには、粘着剤層12を構成する粘着剤と、所望によりさらに溶媒とを含有する塗布剤を調製し、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機によって剥離材13の剥離処理面に塗布して乾燥させればよい。
次に、図2(c)に示すように、粘着剤層12の表面に基材11を圧着し、基材11と粘着剤層12と剥離材13とからなる積層体とする。そして、図2(d)に示すように、粘着剤層12から剥離材13を剥離した後、図2(e)に示すように、基材11と粘着剤層12とからなる積層体に貫通孔2を形成し、図2(f)に示すように、再度粘着剤層12に剥離材13を貼り付ける。
貫通孔2の形成はレーザ加工によって行い、本製造方法では、粘着剤層12側から粘着剤層12に対して直接レーザを照射する。このように粘着剤層12側からレーザ加工を施すことにより、貫通孔2にテーパがついたとしても、貫通孔2の孔径は粘着剤層12側よりも基材11側の方が小さくなり、貫通孔2の基材表面1Aにおける孔径を前述した範囲内(0.1〜42μm)に制御し易くなる。
また、剥離材13を一旦剥離して、粘着剤層12に対して直接レーザを照射することにより、粘着剤層12の貫通孔2開口部が剥離材13の熱溶融物によって拡がることがなく、したがって、孔径や孔密度の精度が高く、粘着シート1に悪影響を及ぼすおそれのある水等が入り難い貫通孔2を形成することができる。さらに、粘着剤層12に対するレーザ照射において、剥離材13を介在させないことにより、レーザの照射時間を短縮すること、またはレーザの出力エネルギーを小さくすることができる。レーザの出力エネルギーが小さければ、粘着剤層12および基材11に対する熱影響が小さくなり、レーザの熱に起因する溶融物(ドロス)や熱変形部の少ない、形の整った貫通孔2を形成することが可能となる。
レーザ加工に利用するレーザの種類は特に限定されるものではなく、例えば、炭酸ガス(CO)レーザ、TEA−COレーザ、YAGレーザ、UV−YAGレーザ、エキシマレーザ、半導体レーザ、YVOレーザ、YLFレーザ等を利用することができる。
本製造方法においては、基材11として、工程材料を用いてキャスティング法等で形成したものを使用してもよく、この場合、基材11の表面1Aには工程材料が積層されていることとなる。また、本製造方法においては、レーザ加工を行う前、任意の段階で、基材(工程材料が積層されていない基材)11の表面1Aに剥離可能な保護シートを積層してもよい。保護シートとしては、例えば、基材と再剥離性粘着剤層とからなる公知の粘着保護シート等を使用することができる。
レーザ加工によって貫通孔2を形成する場合、貫通孔2の開口部周縁には溶融物が付着することがあるが、基材11の表面1Aに工程材料または保護シートが存在することにより、溶融物が付着するのは基材11ではなく工程材料または保護シートとなり、したがって、粘着シート1の外観をより良好に保つことができる。
上記の場合に粘着剤層12側からレーザを照射するときには、少なくとも粘着剤層12および基材11に貫通孔2が形成されればよく、その貫通孔2は、工程材料または保護シートの途中まで形成されてもよいし、工程材料または保護シートを完全に貫通してもよい。
なお、上記製造方法では、粘着剤層12を剥離材13上に形成し、形成された粘着剤層12と基材11とを貼り合わせたが、本発明はこれに限定されるものではなく、粘着剤層12を基材11上に直接形成してもよい。また、剥離材13を積層した状態でレーザ加工を施してもよいし、基材11または上記工程材料もしくは保護シート側からレーザを照射してもよい。
〔粘着シートの使用〕
粘着シート1を被着体に貼付する際には、まず、剥離材13を粘着剤層12から剥離し、貫通孔2が貫通していない工程材料または保護シートが基材11上にある場合には、それら工程材料または保護シートを剥離する。なお、貫通孔2が工程材料または保護シートを貫通している場合には、それら工程材料または保護シートはこの段階で剥離してもよいし、貼付後に剥離してもよい。
次に、露出した粘着剤層12の粘着面1Bを被着体に密着させるようにして、粘着シート1を被着体に押圧する。このとき、被着体と粘着剤層12の粘着面1Bとの間の空気は、粘着シート1に形成された貫通孔2から基材表面1Aの外側に抜けるため、被着体と粘着面1Bとの間に空気が巻き込まれ難く、空気溜まりができることが防止される。仮に空気が巻き込まれて空気溜まりができたとしても、その空気溜まり部または空気溜まり部を含んだ空気溜まり部周辺部を再圧着することにより、空気が貫通孔2から基材表面1Aの外側に抜けて、空気溜まりが消失する。このような空気溜まりの除去は、粘着シート1の貼付から長時間経過した後でも可能である。
また、粘着シート1を被着体に貼付した後に、被着体からガスが発生したとしても、そのガスは粘着シート1に形成された貫通孔2から基材表面1Aの外側に抜けるため、粘着シート1にブリスターが生じることが防止される。
なお、上記粘着シート1においては、被着体に貼付した粘着シート1に液体が付着した場合であっても、貫通孔2による悪影響はなく、粘着シート1の外観は良好に維持される。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〕
上質紙の両面をポリエチレン樹脂でラミネートし、片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離材(リンテック社製,FPM−11,厚さ:175μm)の剥離処理面に、アクリル系溶剤型粘着剤(リンテック社製,PK)の塗布剤を乾燥後の厚さが30μmになるようにナイフコーターによって塗布し、90℃で1分間乾燥させた。このようにして形成した粘着剤層に、表面粗さ(Ra)が0.266μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.34、明度(L*)が26.56であり、隠蔽率が99.9%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる黒色不透明の基材(厚さ:100μm)を圧着し、3層構造の積層体を得た。基材および粘着剤層の合計厚さtは、130μmであった。
なお、表面粗さ(Ra)の測定は、JIS B0601に従い、カットオフ値λc=0.8mm、評価長さln=10mmとし、測定装置としてミツトヨ社製SV−3000S4を使用して行った。彩度(C*)および明度(L*)の測定は、JIS Z8729に従い、測定装置として同時測定方式分光式色差計(日本電色工業社製,SQ−2000)、試料押え台として白色板(L*=92.47,a*=0.61,b*=2.90)、光源としてC光源2°視野(C/2)を用い、反射測定法により行った。隠蔽率は、JIS K5400に従い、測定装置としてdatacolor international(DCI)社製のSPECTRAFLASH SF600 PLUS CTC(分光光度計)を使用して行った。これらの測定方法は、以下同じである。
上記積層体から剥離材を剥し、粘着剤層側から積層体に対してCOレーザを照射して、基材表面における孔径が約25μm、粘着面における孔径が約70μmの貫通孔を2,500個/100cmの孔密度で形成した。そして、再度粘着剤層に上記剥離材を圧着し、これを粘着シートとした。なお、貫通孔の孔径は、走査型電子顕微鏡(日立製作所社製,S−2360N形)を使用して測定した(以下同じ)。
この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積V(μm/個;以下同じ)は3.00×10であり、したがってV/t(μm/個;以下同じ)は2.31×10であった。貫通孔1個あたりの平均体積Vは、次のようにして算出した(以下の実施例・比較例にて同じ)。
1個あたりの平均体積V=(1/A)×(W−W)/10cm角あたりの孔数
A:穴開け加工をしていない基材および粘着剤層の積層体の密度(10cm角の積層体で測定)
:穴開け加工をしていない基材および粘着剤層の積層体(10cm角)の重量
W:0.5mmピッチで40,000個の穴開け加工をした基材および粘着剤層の積層体(穴開け加工により発生したカス、ドロス等の不要物を拭き取ったもの;10cm角)の重量
〔実施例2〕
貫通孔の基材表面における孔径を約40μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは3.65×10であり、V/tは2.81×10であった。
〔実施例3〕
貫通孔の粘着面における孔径を約120μmとする以外、実施例2と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは1.03×10であり、V/tは7.92×10であった。
〔実施例4〕
レーザ加工にUV−YAGレーザを使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約30μm、粘着面における孔径を約50μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは1.79×10であり、V/tは1.38×10であった。
〔実施例5〕
レーザ加工にエキシマレーザを使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約0.1〜10μm、粘着面における孔径を約25μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.74×10であり、V/tは2.11×10であった。
〔実施例6〕
貫通孔の基材表面における孔径を約40μm、粘着面における孔径を約65μmとする以外、実施例5と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.98×10であり、V/tは2.29×10であった。
〔実施例7〕
基材として、表面粗さ(Ra)が0.507μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.34、明度(L*)が26.58であり、隠蔽率が98.4%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる黒色不透明の基材(厚さ:100μm)を使用する以外、実施例2と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは3.75×10であり、V/tは2.88×10であった。
〔実施例8〕
基材として、表面粗さ(Ra)が0.220μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.49、明度(L*)が25.81であり、隠蔽率が99.9%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる黒色不透明の基材(厚さ:100μm)を使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約35μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは3.50×10であり、V/tは2.69×10であった。
〔実施例9〕
レーザ加工にエキシマレーザを使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約40μm、粘着面における孔径を約65μmとする以外、実施例8と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは3.02×10であり、V/tは2.32×10であった。
〔実施例10〕
片面を剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム社製,U4Z−50,厚さ:55μm)を工程材料とし、その工程材料の剥離処理面に、キャスティング法により、表面粗さ(Ra)が0.218μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.78、明度(L*)が27.33であり、隠蔽率が97.0%である塩化ビニル樹脂からなる黒色不透明の基材(厚さ:55μm)を形成した。
一方、実施例1と同様にして剥離材上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層と上記工程材料付きの基材の工程材料がない面とが密着するように、両者を圧着して4層構造の積層体を得た。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、85μmであった。
得られた積層体から剥離材を剥し、粘着剤層側から積層体に対してCOレーザを照射して、基材表面における孔径が約30μm、粘着面における孔径が約70μmの貫通孔を2,500個/100cmの孔密度で形成した。そして、再度粘着剤層に上記剥離材を圧着し、これを粘着シートとした。
この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.16×10であり、V/tは2.54×10であった。
〔実施例11〕
表面粗さ(Ra)が0.211μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.28、明度(L*)が25.41であり、隠蔽率が99.9%であるポリウレタン樹脂からなる黒色不透明の基材(厚さ:90μm)を実施例10と同様にして工程材料上に形成した。このようにして得られた工程材料付きの基材を使用し、貫通孔の粘着面における孔径を約65μmとする以外、実施例10と同様にして粘着シートを作製した。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、120μmであった。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.98×10であり、V/tは2.48×10であった。
〔実施例12〕
片面をアルキド系剥離剤で剥離処理した両面ポリエチレンラミネート上質紙(リンテック社製,EKR90SKK,厚さ:95μm)を工程材料として使用し、キャスティング法により、表面粗さ(Ra)が0.273μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が20.10、明度(L*)が34.48であり、隠蔽率が98.1%であるポリ塩化ビニル樹脂からなるエンジ色不透明の基材(厚さ:100μm)を形成した。
上記のようにして得られた工程材料付きの基材を使用し、貫通孔の粘着面における孔径を約75μmとする以外、実施例10と同様にして粘着シートを作製した。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、130μmであった。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは3.67×10であり、V/tは2.82×10であった。
〔実施例13〕
表面粗さ(Ra)が0.218μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が58.50、明度(L*)が54.07であり、隠蔽率が97.7%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる赤色不透明の基材(厚さ:70μm)を実施例10と同様にして工程材料上に形成した。
上記のようにして得られた工程材料付きの基材を使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約25μm、粘着面における孔径を約60μmとする以外、実施例10と同様にして粘着シートを作製した。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、100μmであった。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.12×10であり、V/tは2.12×10であった。
〔実施例14〕
表面粗さ(Ra)が0.212μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が55.62、明度(L*)が51.84であり、隠蔽率が98.8%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる緑色不透明の基材(厚さ:70μm)を実施例10と同様にして工程材料上に形成した。
上記のようにして得られた工程材料付きの基材を使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約25μm、粘着面における孔径を約60μmとする以外、実施例10と同様にして粘着シートを作製した。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、100μmであった。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.06×10であり、V/tは2.06×10であった。
〔実施例15〕
表面粗さ(Ra)が0.230μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が81.71、明度(L*)が79.80であり、隠蔽率が98.8%であるポリ塩化ビニル樹脂からなる黄色不透明の基材(厚さ:70μm)を実施例10と同様にして工程材料上に形成した。
上記のようにして得られた工程材料付きの基材を使用し、貫通孔の基材表面における孔径を約25μm、粘着面における孔径を約60μmとする以外、実施例10と同様にして粘着シートを作製した。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、100μmであった。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.09×10であり、V/tは2.09×10であった。
〔実施例16〕
実施例1と同様にして剥離材上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層に、表面粗さ(Ra)が0.373μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が0.34、明度(L*)が27.39であり、隠蔽率が99.3%である、表面に無色透明のアクリルコート(厚さ:5μm)を有するポリオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる黒色不透明の基材(厚さ:100μm)を圧着し、さらにその基材の表面に、保護シートとして再剥離性粘着剤層付ポリエチレンフィルム(スミロン社製,E−212,厚さ:60μm)を貼付して4層構造の積層体を得た。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、130μmであった。
上記積層体から剥離材を剥し、粘着剤層側から積層体に対してCOレーザを照射して、基材表面における孔径が約20μm、粘着面における孔径が約120μmの貫通孔を2,500個/100cmの孔密度で形成した。そして、再度粘着剤層に上記剥離材を圧着し、これを粘着シートとした。
この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは1.16×10であり、V/tは8.92×10であった。
〔実施例17〕
ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した剥離材(東洋紡績社製,クリスパーG−7223,厚さ:125μm)の剥離処理面に、実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。その粘着剤層に、表面粗さ(Ra)が0.040μmであり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が1.77、明度(L*)が26.67であり、隠蔽率が99.9%であり、ポリエステル系熱可塑性エラストマー層(厚さ:40μm)上にアンカーコート層(厚さ:1μm)、黒色着色層(厚さ:2μm)および無色透明のアクリルコート(厚さ:2μm)をその順に積層してなる黒色不透明の基材(帝人化成社製,エコカルαシリーズフィルム黒,厚さ:45μm)を圧着した。さらにその基材の表面に、保護シートとして再剥離性粘着剤層付ポリエチレンフィルム(スミロン社製,E−2035,厚さ:60μm)を貼付して4層構造の積層体を得た。なお、基材および粘着剤層の合計厚さtは、75μmであった。
上記積層体から剥離材を剥し、粘着剤層側から積層体に対してCOレーザを照射して、基材表面における孔径が約20μm、粘着面における孔径が約60μmの貫通孔(粘着面での孔径が最大径となっている)を2,500個/100cmの孔密度で形成した。そして、再度粘着剤層に上記剥離材を圧着し、これを粘着シートとした。
この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは1.48×10であり、V/tは1.97×10であった。
〔実施例18〕
剥離材として、片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋メタライジング社製,セラピールBK(T),厚さ:38μm)を使用し、剥離材を剥すことなく剥離材側からCOレーザを照射し、貫通孔の粘着面における孔径を約65μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.89×10であり、V/tは2.22×10であった。
〔比較例1〕
貫通孔の基材表面における孔径を約110μm、粘着面における孔径を約170μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.30×10であり、V/tは1.77×10であった。
〔比較例2〕
貫通孔の基材表面における孔径を約30μm、粘着面における孔径を約180μmとする以外、実施例16と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは2.81×10であり、V/tは2.16×10であった。
〔比較例3〕
貫通孔の基材表面における孔径を約35μm、粘着面における孔径を約140μmとする以外、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。この粘着シートにおいて、基材および粘着剤層における貫通孔の1個あたりの平均体積Vは4.75×10であり、V/tは3.65×10であった。
〔試験例〕
実施例および比較例で得られた粘着シートについて、以下のようにして空気溜まり消失性試験および外観検査を行った。それらの結果を表1に示す。
空気溜まり消失性試験:工程材料または保護シートのあるものはそれらを剥し、剥離材を剥した粘着シート(大きさ:50mm×50mm)を、直径15mm、最大深さ1mmの部分球面形の窪みを有する70mm×70mmのメラミン塗装板に貼付し(窪みと粘着シートとの間には空気溜りが存在する)、その粘着シートをスキージにより圧着し、空気溜まりが除去できるか否かを確認した。その結果、粘着シートがメラミン塗装板の凹部に追従して空気溜まりが除去されたものを○、粘着シートがメラミン塗装板の凹部に追従せずに空気溜まりが除去されなかったもの(空気溜まりが小さくても残存したものを含む)を×で表す。
外観検査:工程材料または保護シートのあるものはそれらを剥し、剥離材を剥した粘着シート(大きさ:30mm×30mm)を白色のメラミン塗装板に貼り、室内蛍光灯の下、肉眼によって、粘着シート表面において貫通孔が見えるか否かについて検査した。なお、目から粘着シートまでの距離は約30cmとし、粘着シートを見る角度は種々変えた。その結果、貫通孔が見えなかったものを○、貫通孔が見えたものを×で表す。次いで、メラミン塗装板に貼り24時間放置した粘着シートを、40℃の温水に168時間または常温のガソリンに0.5時間浸漬し、それらから取り出して48時間後の粘着シートの外観が、貫通孔部の膨らみ等によって害されていないか目視で判断した。粘着シートの外観が害されなかったものを○、外観が害されたものを×で表す。
Figure 2005123859
表1から分かるように、本発明の条件に合致する粘着シート(実施例1〜18)は、エア抜け性に優れるとともに、初期段階においては貫通孔が肉眼で見えず、また温水またはガソリンに浸漬した後であっても良好な外観を呈していた。
本発明の粘着シートは、一般的に粘着シートに空気溜まりやブリスターが生じやすい場合、例えば粘着シートの面積が大きい場合や、被着体からガスが発生する場合等であって、通常の環境下のみならず、水やガソリン等の液体が付着する環境下でも良好な外観が要求される場合に好ましく用いることができる。

Claims (3)

  1. 基材と粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔がレーザ加工によって複数形成されている粘着シートであって、
    前記基材の表面における前記貫通孔の孔径が0.1〜42μmであり、
    前記粘着剤層の粘着面における前記貫通孔の孔径が0.1〜125μmであり、
    前記基材および粘着剤層の合計厚さをt(μm)、前記基材および粘着剤層における前記貫通孔の1個あたりの体積をV(μm/個)としたときに、次の式(1)
    8.00×10−3≦V/t≦1.00×10 …(1)
    が成立し、
    前記貫通孔の孔密度が30〜50,000個/100cmである
    ことを特徴とする粘着シート。
  2. 前記基材は、表面粗さ(Ra)が0.03μm以上であり、L*a*b*表色系における彩度(C*)が60以下の場合には明度(L*)が60以下であり、彩度(C*)が60を超える場合には明度(L*)が85以下であり、隠蔽率が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記基材の表面における前記貫通孔の孔径は、前記粘着剤層の粘着面における前記貫通孔の孔径よりも小さくなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着シート。
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