JP2009242178A - ナノカーボン・炭化物連続製造装置 - Google Patents

ナノカーボン・炭化物連続製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カーボンナノチューブ等の高機能ナノカーボンを生成するのに化石資源由来のエネルギーを使用せず、且つ、高機能ナノカーボンだけでなく活性炭等も連続的に製造でき、更に有機物処理材料を連続的に投入しつつ連続して高機能ナノカーボン、活性炭、木酢液等をまとめて安定的に製造することができることを課題とする。
【解決手段】有機物処理材料を乾燥する初段乾燥手段1と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3とを有し、連続して有機物処理材料からナノカーボン、活性炭を製造することを特徴とするナノカーボン・炭化物連続製造装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機物処理材料、特に化石資源に由来しない木質系バイオマス、繊維質バイオマス、下水汚泥等のバイオマス資源から、有用性の高い繊維状のナノカーボン、カーボンナノチューブ等の高機能カーボンと伴に、活性炭、木酢液等を効率的に連続して製造するナノカーボン・炭化物連続製造装置に関する。
カーボンナノチューブ等の高機能カーボンの生成法には、例えばアーク放電法、レーザー蒸着法、化学気相成長法(CVD法)が挙げられる。
アーク放電法は、正負のグラファイト電極間にアーク放電を起こすことでグラファイトが蒸発し、陰極先端に凝縮したカーボンの堆積物の中にカーボンナノチューブが生成される方法である(例えば、特許文献1参照)。レーザー蒸着法は、高温に過熱した不活性ガス中に金属触媒を混合したグラファイト試料を入れ、レーザー照射することによりカーボンナノチューブを生成する方法である(例えば、特許文献2参照)。
一般に、アーク放電法やレーザー蒸発法では結晶性の良いカーボンナノチューブが生成できるが、生成するカーボンナノチューブの量が少なく大量生成に難しいとされる。
CVD法には、反応炉の中に入れた基板にカーボンナノチューブを生成させる気相成長基板法(例えば、特許文献3参照)と、触媒金属と炭素源を一緒に高温の炉に流動させカーボンナノチューブを生成する流動気相法(例えば、特許文献4参照)の二つの方法がある。
気相成長法について、図11を参照して説明する。図中の符番101は、内部に触媒102を担持する触媒担持基板103が配置された反応管を示す。反応管101の外周外側部には電気ヒータ104が配置されている。こうした構成の反応管101内に、該反応管101の一方側から原料(炭化水素)105を流し、他方側から排気するようにすると、反応管101内部で炭化水素ガス106が発生し、カーボンナノチューブ107が形成される。
次に、図12を用いて流動気相法について説明する。但し、図4と同部材は同符番を付して説明を省略する。図12では、反応管101の一方側から原料である炭化水素105とともにキャリアガス108を流すことを特徴とする。これにより、電気ヒータ104が配置された部位に相当する反応管101内で炭化水素ガス106が発生し、カーボンナノチューブ107が形成される。
一方、気相成長基板法はバッジ処理であるので大量生産に難しい。また、流動気相法は温度の均一性が低く結晶性の良いカーボンナノチューブを生成するのが難しいとされている。さらに、流動気相法の発展型として、高温の炉の中に、触媒兼用流動材で流動層を形成し、炭素原料を供給して繊維状のナノカーボンを生成する方法も提案されているが、炉内の温度の均一性が低く結晶性の良いカーボンナノチューブを生成するのが難しいと考えられる。
純度および安定性の高いカーボンナノチューブを低コストで効率よく量産することができるようになれば、カーボンナノチューブの特性を生かしたナノテクノロジー製品を低コストで大量に供給することが可能になる。
しかし、アーク放電法、レーザー蒸着法ではアーク放電、レーザー蒸着用の電気、原料のLPGガス等の化石資源由来の炭化水素、化学気相成長法では加熱するための電気或いはガス等の燃料、原料のLPGガス等の化石資源由来の炭化水素を必要とし、いずれのカーボンナノチューブを製造する装置においても、カーボンナノチューブを製造するのに大量の化石資源由来のエネルギーを使用している。地球温暖化防止の対策が急務である今、高機能カーボンであるカーボンナノチューブを生成する為に大量の二酸化炭素を排出しているということは大きな問題である。
特開2000−095509号公報 特開平10−273308号公報 特開2000−086217号公報 特開2003−342840号公報
本発明はこうした事情を考慮してなされたもので、カーボンナノチューブ等の高機能ナノカーボンを生成するのに化石資源由来のエネルギーを使用せず、且つ、高機能ナノカーボンだけでなく活性炭等も連続的に製造できること、更に、有機物処理材料を連続的に投入しつつ連続して高機能ナノカーボン、活性炭等の炭化物、木酢液等をまとめて安定的に製造することができるナノカーボン・炭化物連続製造装置を提供することを目的とする。
本発明に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置は、有機物処理材料を乾燥する初段乾燥手段と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段と、回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段とを有し、連続して有機物処理材料からナノカーボン、活性炭等の炭化物を製造することを特徴とする。
本発明によれば、カーボンナノチューブ等の高機能ナノカーボンを生成するのに化石資源由来のエネルギーを使用せず、且つ、高機能ナノカーボンだけでなく活性炭等の炭化物も連続的に製造できること、更に、有機物処理材料を連続的に投入しつつ連続して高機能ナノカーボン、活性炭等の炭化物、木酢液等をまとめて安定的に製造することができる。
以下、本発明のナノカーボン・炭化物連続製造装置について更に詳しく説明する。
1) 上記したように、本発明のナノカーボン・炭化物連続製造装置は、初段乾燥手段と、中段炭化・熱分解液回収手段と、後段ナノカーボン生成手段とを備えている。
2) 前記製造装置において、初段乾燥装置としては、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する機能を有する場合が挙げられる。この場合、水分の有効利用が可能である。
3) 上記2)において、前記初段乾燥手段は、初段乾燥手段は、初段乾燥炉内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする初段乾燥炉の水蒸気成分を回収するものであり、初段乾燥炉内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタと、初段水蒸気成分凝縮エジェクタにて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンクと、凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器とを有する場合が挙げられる。
4) 上記1)又は2)において、中段炭化・熱分解液回収手段は、初段乾燥手段にて生成した乾燥物を中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉に投入して、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分及び活性炭を分離回収するものであり、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタと、中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収容器と、凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器とを有する場合が挙げられる。
5) 上記1)又は2)において、後段ナノカーボン生成手段は、内部に回転可能な内容器を有し、この内容器の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを後段ナノカーボン生成炉に投入して、ナノカーボンとオフガスを生成し、回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器を有するが挙げられる。
6) 上記1)〜5)において、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段のナノカーボン生成炉から発生するオフガス成分を、初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することが好ましい。
7) 上記1)〜6)において、中段炭化・熱分解液回収手段にて回収した中段熱分解油の一部を初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することが好ましい。
8) 上記2)〜7)において、投入する有機物処理材料は木質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(木酢液)として活用することが好ましい。
9) 上記2)〜8)において、投入する有機物処理材料は繊維質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(植物液)として活用することが好ましい。
10) 上記8)又は9)において、投入する有機物処理材料が木質系バイオマス或いは繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、材料貯留ホッパーに粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、この定量供給装置を経由して、粉砕処理された材料を初段乾燥炉内に連続的に投入できるようにすることが好ましい。
11) 上記1)〜7)において、投入する有機物が下水汚泥である場合が挙げられる。
12) 上記1)〜7)において、投入する有機物が木質系バイオマス,繊維質系バイオマス,下水汚泥のうち少なくも2つ以上を組み合わせたものである場合が挙げられる。
13) 上記1)〜7)において、投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質バイオマス,下水汚泥の新規原料に使用済の活性炭を混入させたものである場合が挙げられる。
14) 上記1)〜13)において、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことが好ましい。
15) 上記1)〜14)において、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量は、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の内容器内の夫々の温度により自動制御されることが好ましい。
16) 上記1)〜15)において、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内容器内に水素注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつナノカーボン生成を行うことが好ましい。
17) 上記1)〜16)において、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉の内部には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内部には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持することが好ましい。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
(第1の実施形態)
図1は、請求項1の実施形態に対応する説明である。図1は、連続して有機物処理材料から高機能カーボン、活性炭等の炭化物を製造するナノカーボン・炭化物連続製造装置の概略フロー図である。同装置は、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段1と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液から高機能カーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3とを備えている。
図中の符番11は、有機物処理材料が投入される有機物処理材料投入ホッパー(以下、投入ホッパーと呼ぶ)である。この投入ホッパー11の下流側には、投入機12を介して乾燥機(乾燥炉)13が配置されている。この乾燥炉13の外周側には、加熱ヒータ又は加熱ジャケット(第1の加熱源)14が配置されている。乾燥炉13内には図示しない内容器が配置され、該内容器は乾燥機駆動モータ(以下、第1の駆動モータと呼ぶ)15により駆動される。乾燥炉13の出口側の上部には、乾燥炉13内で発生した水蒸気成分を外部に導出する水分排出ノズル16が配置されている。乾燥炉13の出口側の下部には、乾燥物排出/投入機17が配置されている。
前記乾燥炉13の方式には、有機物処理材料を外から間接的に加熱して乾燥させる外熱式、或いは、有機物処理材料を直接加熱して乾燥させる内熱式がある。図1に示す乾燥炉13では、外側の第1の加熱源14で内部を加熱する外熱式の図としている。なお、このように外熱式の場合、図示しない内容器は第1の駆動モータ15により駆動できるようになっている。前記初段乾燥手段1は、有機物処理材料投入ホッパー11と、投入機12と、内容器を内蔵した乾燥炉13と、第1の加熱源14と、水分排出ノズル16とを主要な構成要素としている。
乾燥物排出/投入機17には、内部に内容器21を備えた熱分解炉(低温炉)22が配置されている。内容器21の内部には、多数の耐熱ボール23が収容されている。ここで耐熱ボール23としては、例えばセラミックボールが使用される。内容器21は熱分解炉駆動モータ(以下、第2の駆動モータと呼ぶ)24により駆動される。内容器21が回転することにより、内容器21に投入された有機物処理材料への熱の伝わりを促進し、活性炭等の炭化物の生成速度を高めるとともに、活性炭等の炭化物を粉末状として活性炭或いは粉末炭化燃料等として利用し易くする効果を高めることもできる。熱分解炉22の外周側には、加熱ヒータ又は加熱ジャケット(第2の加熱源)25が配置されている。熱分解炉22の出口側の上部には、熱分解ガス出口ノズル26が配置されている。熱分解炉22の出口側の下部には、触媒用金属粉付きカーボンナノチューブ排出ノズル(以下、第1の排出ノズルと呼ぶ)27を介して炭化物回収容器28が接続されている。
なお、図示していないが、低温炉22から炭化物が炭化物回収容器28に排出される際に、炭化物回収容器28内の空気が低温炉22内に混入しないように、低温炉22と炭化物回収容器28との間にダブルダンパやロータリーバルブ等を設置するような設計配慮も当然必要である。
熱分解ガス出口ノズル26には熱分解ガス出口ダクト31が接続され、該ダクト31の一端にエジェクタ(スプレーノズル)32が設けられている。熱分解ガス出口ダクト31には、オフガス排出ノズル33aを備えた熱分解液投入容器33が接続されている。前記エジェクタ32と熱分解投入容器33とは、熱分解液冷却器34を介装した熱分解液循環ライン35により接続されている。前記熱分解液投入容器33と触媒用金属粉投入ホッパー36は、投入機37に接続されている。ここで、中段炭化・熱分解液回収手段2は、乾燥物排出/投入機17と、内容器21を内蔵した低温炉22と、耐熱ボール23と、第2の加熱源25と、熱分解ガス出口ノズル26と、炭化物回収容器28と、熱分解ガス出口ダクト31と、触媒用金属粉投入ホッパー36と、熱分解液投入容器33と、熱分解液冷却器34を介装した熱分解液循環ライン35とを主要な構成要素としている。
投入機37には、カーボンナノチューブ生成炉(高温炉)38が接続されている。この高温炉38内には、駆動モータ(以下、第3の駆動モータと呼ぶ)39により駆動する内容器40が配置されている。この内容器40の内部には多数の耐熱ボール41が収容されている。耐熱ボール41は直径が5〜100mm程度で、ステンレス、鉄、ニッケル、クロム、アルミナの何れかからなる金属ボールである。耐熱ボール41の数は、高温炉38内の内容器40内の構造設計によるが、カーボンナノチューブ等の高機能カーボンの生成回数を高め且つ耐熱ボール41表面に成長したカーボンナノチューブを剥がす頻度を高めるには、耐熱ボール41が自由に回転できる範囲でできるだけ多数充填するのが良い。触媒は、平均粒径が10〜200μmのステンレス、鉄、ニッケル、クロム等の金属粉末である。
高温炉38の外周側には、加熱ヒータ又は加熱ジャケット(第3の加熱源)42が配置されている。高温炉38の出口側の上部には、オフガス出口ノズル43が配置されている。高温炉38の出口側の下部には、触媒用金属粉付カーボンナノチューブ排出ノズル(以下、第2の排出ノズルと呼ぶ)44を介してカーボンナノチューブ回収容器45が配置されている。後段高機能カーボン生成手段3は、投入機37と、内容器40を内蔵した高温炉38と、耐熱ボール41と、第3の加熱源42と、オフガス出口ノズル43と、カーボンナノチューブ回収容器45を主要な構成要素としている。
次に、図1の製造装置を用いて有機物処理材料から連続して高機能カーボン、活性炭等の炭化物を製造する動作について説明する。
1)まず、初段乾燥手段1において、有機物処理材料は有機物処理材料投入ホッパー11に投入される。投入ホッパー11に投入された有機物処理材料は、投入機12を経由して定量的に乾燥炉13内に投入される。乾燥炉13内に投入された有機物処理材料は、有機物処理材料の特性、含水率等にもよるが、乾燥機13の内部温度100〜200℃で加熱される。これにより有機物処理材料は乾燥され、乾燥炉13内部から排出される乾燥後の水分は、乾燥炉13の出口側上部に設置している水分排出ノズル16を経由して排出される。
2)次に、初段乾燥手段1において、乾燥炉13にて乾燥後の有機物処理材料は、乾燥物排出/投入機17を経由して外熱式の低温炉22内の内容器21に投入される。内容器21に投入された有機物処理材料は、有機物処理材料の特性、生成する炭化物の特性等にもよるが、内部温度500〜700℃で加熱される。ここで、内容器21内の多数の耐熱ボール23が、内容器21が回転することにより、低温炉22内の内容器21に投入された有機物処理材料への熱の伝わりを促進し、活性炭等の炭化物の生成速度を高めるとともに、活性炭等の炭化物を粉末状とし活性炭或いは粉末炭化燃料等として利用しやすくする効果も高めることもできる。
3)低温炉22での加熱により、有機物処理材料は熱分解・炭化される。熱分解・炭化された炭化物は、単なる炭化物だけでなく、ミクロ視的にはポーラス状になり活性炭の機能を有する炭化物(有価値物)として回収される。低温炉22にて生成した炭化物は、炭化物回収容器28に回収される。このような活性炭の機能を有する炭化物は、農業用、園芸用の土壌改良剤、調質剤、融雪剤、浄水剤、堆肥剤等として幅広く活用可能である。
上記のような活性炭としての機能・特性を高めるためには、熱分解・炭化温度を800℃以上の高めに設定することで可能となるが、処理する有機物処理材料、処理時間等のパラメータを調整することによっては、これより低めの設定温度でも良質な機能・特性を有する活性炭を製造することができる。
一方、低温炉22の内容器21から排出される熱分解ガスは、低温炉22の上部に設置される熱分解ガス出口ノズル26、熱分解ガス出口ダクト31を経由してエジェクタ(スプレーノズル)32に至る。ここで、熱分解液循環ライン35からの熱分解液と直接接触して熱分解液として熱分解液投入容器33に回収される。熱分解液の成分は、処理する有機物処理材料、低温炉22内の設定温度、滞留時間等にもよるが、これらを最適条件に設定することにより熱分解液を油リッチな熱分解油とすることができる。
4)熱分解ガス中に含まれる熱分解液と直接接触しても凝縮しないオフガス成分は、熱分解液投入容器33上部のオフガス排出ノズル33aから排出される。なお、熱分解液投入容器33内部は或る一定レベル以上の熱分解液を保持し、オフガス成分が低温炉22の内容器21内に混入しないようにする。オフガス排出ノズル33aから排出されたオフガス成分は、或る一定のカロリーを有している。図示していないが、オフガスバーナ等を設置し燃焼させることで、この燃焼ガスを低温炉22の第2の加熱源25、或いは、高温炉38の第3の加熱源42等に循環させ、低温炉22或いは高温炉38の加熱源として排熱を有効活用することも可能である。
5)中段炭化・熱分解液回収手段2にて回収した熱分解液は、熱分解液投入容器33に一時貯留され、後段ナノカーボン生成手段3へと送られる。熱分解液投入容器33に一時貯留された熱分解液は、投入機37を経由して高温炉38に定量投入される。この際、触媒用金属粉投入ホッパー36を経由して触媒用金属粉も高温炉38に定量的に投入される。熱分解液の投入方式としては、流量調節機能付きのバルブ等を経由して或る最適な流量に設定して定量的に投入される。触媒用金属粉の投入方式としては、流量調節機能付きのバルブ、ロータリーバルブ等を経由して熱分解液との投入比率を最適に設定して定量的に投入される。
6)後段ナノカーボン生成手段3において、熱分解液、触媒用金属粉は投入機37を経由して第3の加熱源42で内部を加熱する外熱式の高温炉38に投入される。高温炉38内の内容器40に投入された有機物処理材料は、熱分解液の特性、生成するカーボンナノチューブの特性等にもよるが内部温度600〜900℃で加熱される。高温炉38内の内容器40内では、耐熱ボール41表面に熱分解液、触媒用金属粉が付着し、この耐熱ボール41表面ポーラスを基点として気相成長法により多数のカーボンナノチューブが生成する。
また、内容器40が回転することにより、高温炉38内の内容器40に投入された熱分解液、触媒用金属粉の耐熱ボール41表面への付着頻度を高めカーボンナノチューブ等の高機能カーボンの生成回数を促進し、カーボンナノチューブの生成速度を高める。これとともに、耐熱ボール41同士がぶつかり合うことで、耐熱ボール41表面に成長したカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを剥がし、耐熱ボール41表面に次のカーボンナノチューブが生成することを促進し、連続的にカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを生成することができる。
7)高温炉38の内容器40から排出されるオフガスは、高温炉38の上部に設置されるオフガス出口ノズル43を経由して排出される。オフガス出口ノズル43から排出されたオフガス成分は、或る一定のカロリーを有している。図示していないが、オフガスバーナ等を設置し燃焼させることで、この燃焼ガスを低温炉22の第2の加熱源21或いは高温炉38の第3の加熱源等に循環させ、低温炉22或いは高温炉38の加熱源として排熱を有効活用することも可能である。
また、前記低温炉22から発生するオフガスと高温炉38から発生するオフガスをまとめて、オフガスバーナ等で燃焼させることで、システム全体をシンプルにし、低温炉22或いは高温炉38の加熱源としての効率的な排熱活用が図れる。また、このオフガスバーナ等に流入するオフガスのカロリーが不足する場合には、LPGガス、灯油等の補助燃料で追い炊きできる制御にすることで、より信頼性の高いシステムとすることもできる。
第1の実施形態のナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段1と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液から高機能カーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3とを備えているので、連続して高機能カーボン、活性炭等の炭化物を同時に効率的に量産製造することができる。また、熱分解液循環ライン35中には熱分解液冷却器34が設置されているので、熱分解液を凝縮して熱分解液を更に冷却し、熱分解ガスの凝縮効率を高めることができる。
なお、第1の実施形態では、有機物処理材料を定量的に乾燥炉13内に投入する方法として、投入機12を経由して投入する方式について述べた。しかし、これに限らず、投入ホッパー11の下部にサークルフィーダ、ロータリーバルブ等の定量供給装置を設置してもよい。こうした構成にすることにより、投入ホッパー11内の有機物処理材料を定量的に切り出し、乾燥炉13に定量的に投入することができる。
また、第1の実施形態において、高温炉38内の内容器40を複数の仕切板で区切り、反応する区間を複数に構成してもよい。これにより、高温炉38内での反応効率を高めることができる。
更に、高温炉38の基本構造としては、第1の実施形態のように横型に限らず、例えば縦型、斜め設置型にしてもよい。
更には、高温炉38からカーボンナノチューブがカーボンナノチューブ回収容器45に排出される際に、カーボンナノチューブ回収容器45内の空気が高温炉38内に混入しないように、高温炉38とカーボンナノチューブ回収容器45との間にダブルダンパやロータリーバルブ等を設置するような設計配慮も当然必要である。これにより、熱分解液は後段ナノカーボン生成手段3においてカーボンナノチューブ等の高機能カーボンが生成・回収される。
(第2の実施形態)
図2は、請求項2の実施形態に対応する説明である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。第2の実施形態において、初段乾燥手段1は、乾燥炉13内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする乾燥炉13の水蒸気成分を回収するものである。初段乾燥手段1は、初段乾燥炉13内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタ51と、初段水蒸気成分凝縮エジェクタ51にて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンク52と、凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器53とを有することを特徴とする。
なお、図2中の符番54は、水分排出ノズル16に接続された水分出口ダクトを示す。符番55は、初段回収水タンク52と初段水蒸気成分凝縮エジェクタ51とを接続するとともに、前記初段水冷却器53を介装した初段水循環ラインを示す。初段水循環ライン55は、初段回収水タンク52内の凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器53を経由して初段水蒸気凝縮エジェクタ51に送る機能を有する。図2において、乾燥炉13内で発生した水蒸気成分を水として回収する働きは、水分排出ノズル16と、水分出口ダクト54と、初段水蒸気凝縮エジェクタ51と、初段回収水タンク52と、初段水循環ライン55とにより行われる。
なお、初段乾燥手段1において、有機物処理材料は有機物処理材料投入ホッパー11に投入され、その後のフロー説明は図1と同様であるので、ここでは説明を省略する。
また、初段回収水タンク52内に初段回収水が或る一定以上のレベルに溜まれば、初段回収水を払出し出荷できるようにする等、初段回収水に関係する付帯設備の設計上の創意工夫はその設置場所の状況に合わせて行えばよい。
更に、投入する有機物処理材料が木質系バイオマスである場合、初段回収水タンク52に回収される初段回収水は木酢液であり、回収した初段回収水を木酢液として活用することができる。
更には、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、初段回収水タンク52に回収される初段回収水は植物液であり、回収した初段回収水を植物液として活用することができる。
一般に、木材等の木質系バイオマスを熱分解して炭化する過程において、固体生成物である木炭の他に、気体と木ガスと木酢液を含む液体生成物が得られ、液体生成物を静置すると、上層の赤茶色の水溶液(木酢液)と、下層の黒色のタール分に分離される。水溶液(木酢液)とタール分の成分は完全に分離しているわけではなくお互いそれぞれ少しずつ溶け込んでいる。タール分等の残留分が少ない方が良質の木酢液と言える。この場合、乾燥炉13内の設定温度、投入する有機物処理材料の種類、含水率等により木酢液の性状は多少異なるが、pH2〜3程度の酸性の木酢液が回収できる。木酢液は一般にその10〜20%が有機化合物であり、残りの80〜90%が水分で、有機化合物中の主成分は酢酸である。この木酢液の主成分は酢酸の他、プロピオン酸などの酸類、メタノール、マルトール等のアルコール類、クレゾール等のフェノール類、吉草酸エステル等の中性物質類を含んでおり、害虫を駆除する働きやカビ等の微生物を生えにくくする作用があり、中性物質類が多いと植物の成長を促進する性質を有しており、その用途も消臭剤、畜産用、堆肥用、園芸用等への広い活用が行える。
乾燥炉13に投入する有機物処理材料が木質系バイオマスである場合、上記のような性質を有する水溶液(木酢液)を連続的に回収することができる。
一方、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、初段回収水タンク52に回収される初段回収水は植物液であり、植物液は木酢液に比べタール分等の残留分が少なく、中性物質類が多い場合は植物の成長を促進する性質を有し、木酢液と同様に、その用途も消臭剤、畜産用、堆肥用、園芸用等への広い活用が図れる。
第2の実施形態のナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、初段乾燥手段1において連続して水溶液(木酢液)、バイオマス有機水溶液(植物液)が回収できるナノカーボン・活性炭連続製造装置を得ることができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図2を参照して説明する。第3の実施形態は、請求項3に対応する。
第3の実施形態において、中段炭化・熱分解液回収手段2は、初段乾燥手段1にて生成した乾燥物を低温炉22に投入し、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分を分離し活性炭のみとする低温炉22の熱分解ガス成分を回収するものである。中段炭化・熱分解液回収手段2は、低温炉22内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタ32と、このエジェクタ32にて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収タンク33と、凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器34を有することを特徴とする。
なお、中段炭化・熱分解液回収手段2において、乾燥炉13にて乾燥後の有機物処理材料は乾燥物排出/投入機17を経由して外側の第2の加熱源25で内部を加熱する外熱式の低温炉22に投入され、その後のフローは図1、2と同様であるので、ここでは説明を省略する。
また、中段炭化・熱分解液回収手段2の中段熱分解液回収容器33内に中段熱分解液が後段ナノカーボン生成手段3に供給する以上に溜まる場合は、中段熱分解液回収容器33内に或る一定以上のレベルに溜まれば、中段熱分解液を自動的に次の容器等に払出し・出荷できるようにする等、中段熱分解液に関係する付帯設備の設計上の創意工夫はその設置場所の状況に合わせて行えばよい。
第3の実施形態ナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、中段炭化・熱分解液回収手段2において連続して安定的に熱分解液を回収することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図2を参照して説明する。第4の実施形態は、請求項4に対応する。
第4の実施形態において、本発明による後段ナノカーボン生成手段3は、内容器40の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段2で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを高温炉38に投入して、高機能カーボンとオフガスを生成し、回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器45を有することを特徴とする。
なお、後段ナノカーボン生成手段3において、熱分解液、触媒用金属粉は、投入機37を経由して外側の第3の加熱源42で内部を加熱する外熱式の高温炉38に投入される。ここで、投入機37は、熱分解液、触媒用金属粉がカーボンナノチューブの生成効率を高めるため最適比率で投入できるように高温炉38の構造設計等に合わせて創意工夫すればよい。
また、後段ナノカーボン生成手段3のカーボンナノチューブ回収容器45内には、カーボンナノチューブ等の高機能カーボンが連続的に溜まっていく。しかし、カーボンナノチューブ回収容器45内に或る一定以上のレベルに溜まれば、カーボンナノチューブ等の高機能カーボンを払出し出荷できるようにする等、回収カーボンナノチューブに関係する付帯設備の設計上の創意工夫はその設置場所の状況に合わせて行えばよい。
第4の実施形態に係るナノカーボン・炭化物炭連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、後段ナノカーボン生成手段3において連続して安定的にカーボンナノチューブ等の高機能カーボンが回収できる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図3を参照して説明する。但し、図1,図2と同部材は同符番を付して説明を省略する。第5の実施形態は請求項5に対応する。第5の実施形態は、中段炭化・熱分解液回収手段2の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタ32にて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38から発生するオフガス成分を、乾燥炉13、低温炉22、高温炉38の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。なお、連続して有機物処理材料から高機能カーボン、活性炭を製造するフロー説明は図1,図2と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図中の符番61は、水循環ライン62に介装された排熱回収ボイラーである。この排熱回収ボイラー61には排ガス排気塔63が接続されている。排熱回収ボイラー61と低温炉22の外側の第2の加熱源25とは、熱分解炉排ガスライン(以下、第1の排ガスラインと呼ぶ)64により接続されている。低温炉22の外側の第2の加熱源25と高温炉38の外側の第3の加熱源42とは、熱分解炉排ガスライン(以下、第2の排ガスラインと呼ぶ)65により接続されている。前記第1の排ガスライン64と第2の排ガスライン65とは、熱分解ガス循環ライン(以下、第1の循環ラインと呼ぶ)66により接続されている。ここで、第1の循環ライン66は、第2の加熱源25の出口ガスの一部を再度第2の加熱源25へ循環させる機能を有する。この第1の循環ライン66により、第2の加熱源25内を流れる風量を増やし、伝熱効率を上げている。
図5中の符番67は、オフガス燃焼炉である。このオフガス燃焼炉67と中段熱分解回収容器33のオフガス出口ノズル33aとは、熱分解炉生成オフガスライン(以下、第1のオフガスラインと呼ぶ)68により接続されている。オフガス燃焼炉67と高温炉38のオフガス出口ノズル43とは、カーボンナノチューブ生成炉生成オフガスライン(以下、第2のオフガスラインと呼ぶ)69により接続されている。オフガス燃焼炉67と高温炉38の外側の第3の加熱源42とは、オフガス燃焼ガスライン70により接続されている。第2の排ガスライン65とオフガス燃焼ガスライン70とは、カーボンナノチューブ生成炉燃焼ガス循環ライン(以下、第2の循環ラインと呼ぶ)71により接続されている。ここで、第2の循環ライン71は、第3の加熱源42の出口ガスの一部を再度第3の加熱源42へ循環させる機能を有する。これにより、第3の加熱源42内を流れる風量を増やし、伝熱効率を上げている。
図3では、低温炉22から熱分解液投入容器33を経由して排出されるオフガスは
第1のオフガスライン68を経由して、また高温炉38から排出されるオフガスは第2のオフガスライン69を経由して、オフガス燃焼炉67内の燃焼バーナに吸引され、バーナ燃焼する。
オフガス燃焼炉67内では、850℃以上、滞留時間2秒以上で熱分解ガスを完全燃焼させ無害化した後、発生する熱風はオフガス燃焼ガスライン70を経由して高温炉38の外側に設置されている第3の加熱源42へと送風する。高温炉38内部の熱分解液、触媒用金属粉、耐熱ボール41は、第3の加熱源42を流れる熱風により加熱される。
第3の加熱源42の出口ガスは、低温炉22の外側に設置された第2の加熱源25へと送風する。低温炉22内部の乾燥された有機物処理材料は、第2の加熱源25を流れる熱風により加熱される。
なお、オフガス燃焼炉67内の温度を850℃よりも上げたり、高温炉38の内容器40、低温炉22の内容器21内の温度を熱分解炭化に最適な温度に制御すべく、設計上、オフガス燃焼ガスライン70、第2の排ガスライン65の途中に希釈空気を入れること等により第2の加熱源25の温度、第3の加熱源42の温度が最適な温度になるように制御することも適宜行う。
更に、低温炉22の第2の加熱源25を出た熱分解炉排ガスは、第1の排ガスライン64を経由して排熱回収ボイラー61にて、低温炉22の加熱後の熱風を利用して蒸気(スチーム)を発生させ、この蒸気を熱源として乾燥炉13を加熱する。排熱回収ボイラー61から出る熱風排ガスは、熱風吸引ブロアにて吸引され、必要な場合は洗浄装置等にて排ガス中のダスト分を除去した後、排気塔63から排気される。なお、排ガス中の水分が多い場合には、熱風吸引ブロアで吸引した熱風排ガスを洗浄装置にて洗浄し、その排ガスの白煙防止用に熱風吸引ブロア出た排ガスを加熱源とする空気予熱器を設置し、空気を加熱して排気塔63から排気されるガスと混合させる。また、乾燥炉13を加熱後の蒸気は凝縮し凝縮水が回収されるが、この凝縮水を再度排熱回収ボイラー61の供給水として活用することで、ボイラー効率を高めることができる。
このように、オフガスの燃焼により発生した燃焼排ガスは、オフガス燃焼ガスライン70を介して高温炉38、第2の排ガスライン65を介して低温炉22の第2の加熱源25に導入し、カーボンナノチューブ生成、熱分解炭化処理の熱源として使用し、更に排熱回収ボイラー61にて蒸気を発生させ、この蒸気を熱源として乾燥炉13を加熱する。
これにより、生成するオフガスを利用して高機能カーボン、活性炭連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。但し、初期起動時の運転においては、オフガス燃焼炉67、排熱回収ボイラー61の助燃料として若干量の化石燃料(灯油、LPGガス等)をオフガス燃焼炉67に供給することはやむをえない。
なお、排熱回収ボイラー61の負荷が低い場合はオフガス燃焼炉67の燃焼排ガスの一部を排気塔63から系外に排出させたり、他の加熱源がある場合には、それらに排ガスを供給することも可能である。
第5の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、生成するオフガスを利用して高機能カーボン、炭化物連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、トータルの総合エネルギー効率を高めることができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図4を参照して説明する。但し、図1〜図3と同部材は同符番を付して説明を省略する。第6の実施形態は請求項6に対応する。第6の実施形態は、中段炭化・熱分解液回収手段2にて回収した中段熱分解油の一部を乾燥炉13、低温炉22、高温炉38の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。
図6では、低温炉22から熱分解液投入容器33を経由して排出される熱分解液の一部を、熱分解液供給ライン81を経由してオフガス燃焼炉67のバーナに供給されるようにしている。
これにより、生成する熱分解液の一部を利用してナノカーボン・炭化物連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、化石燃料の使用量を大幅に削減することができ、CO排出量の削減を図ることができる。但し、初期起動時の運転においては、オフガス燃焼炉67、排熱回収ボイラー61の助燃料として若干量の化石燃料(灯油、LPGガス等)をオフガス燃焼炉67に供給することはやむをえないものの、熱分解液を貯留しておけば、これを初期起動時の運転に活用することもでき、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。なお、熱分解液の一部をオフガス燃焼炉67のバーナに供給するだけでなく、本装置内の他のバーナに供給するようにし、本装置内で加熱の必要な機器等に供給することも可能である。
第6の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、生成する熱分解液の一部を利用してナノカーボン・炭化物連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができ、これを初期起動時の運転に活用することもでき、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。従って、CO排出量の削減を図ることができるだけでなく、トータルの総合エネルギー効率を高めたナノカーボン・炭化物連続製造装置を提供することができる。
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図5を参照して説明する。但し、図1〜図4と同部材は同符番を付して説明を省略する。第7の実施形態は請求項9に対応する。
図5中の符番82は、有機物処理材料を粉砕する粉砕機である。粉砕機82には、ライン83を介して粉砕して有機部処理材料を投入する投入ホッパー84が接続されている。第7の実施形態の初段乾燥手段1では、投入する有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕機82にて粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、投入ホッパー84に粉砕した有機物処理材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、粉砕処理された材料を定量供給装置を経由して、乾燥炉13内に連続的に投入できるようにした。
投入する有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、これらの形状はまちまちで、単に破砕しただけでは、破砕機の刃をすり抜ける細長い形状が多く残る。従って、これが投入ホッパー84の下部にサークルフィーダ、ロータリーバルブ等の定量供給装置の隙間部に食い込み、ブリッジを形成し定量供給できなくなるばかりか、これらの回転停止(回転部がロック)し、供給停止に陥る。また、この現象を解消する為に、定量供給装置を停止、解体し、食い込み、ブリッジ部を清掃することも必要となり、安定運転に支障をきたすことになる。破砕機の刃、破砕機のメッシュ等を細かくしても、有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合は繊維質であり、どうしても形状はまちまちとなってしまい、細長い形状の繊維が残ってしまい、破砕処理するだけでは、常に安定的な定量供給を行うことは困難である。
このような木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスを定量供給するには、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕機82にて粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、投入ホッパー84に粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置することで、粉砕処理された材料を定量供給装置を経由して、初段乾燥炉内に連続的に安定的に投入できる。材料の粉砕に際して、粒度径は0.1〜2mmの範囲にすることが望ましい。これ以上では単なる破砕物と同様に細長い形状の繊維が残ってしまい、常に安定的な定量供給を行うことは困難である。逆に、0.1mm未満では、粉砕するに動力が掛かりすぎて効率的ではない。また、0.1mm未満では、熱分解ガス出口ダクト31から熱分解ガスとして紛失してしまう恐れがある。
更に、投入ホッパー84に投入された粉砕有機物処理材料は投入機12を経由して定量的に乾燥炉13内に投入されるが、投入機12内のスクリュー等に木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスが絡まることもなく安定的に稼動することができる。また、乾燥炉13内においても投入材料が固まったり、絡まったりすることもなく、安定的に乾燥処理することができるばかりではなく、投入材料が細かい為、材料内部への熱の伝わりが早くなり、乾燥効率を高めることができる。
更には、投入材料が細かく乾燥炉13内部で絡まったりすることもない為、乾燥炉13内の内容器の第1の駆動モータ15の駆動動力も減らすことができる。
第7の実施形態に係るナノカーボン・炭化物炭連続製造装置によれば、初段乾燥手段1と、中段炭化・熱分解液回収手段2と、後段ナノカーボン生成手段3とを有し、初段乾燥手段1における投入する有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕炉13にて粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、投入ホッパー84に粉砕材料を投入することで、安定投入できるだけでなく、その下流における装置の運転の安定的に行うことができ、連続的に効率的に量産製造することができる。
(第8の実施形態)
本発明の第8の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図6を参照して説明する。但し、図1〜図5と同部材は同符番を付して説明を省略する。第8の実施形態は請求項10に対応する。図8中の符番85は、汚泥処理材料を投入する投入ホッパーである。
投入する有機物が下水汚泥である場合においても、汚泥を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段1と、乾燥された下水汚泥を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3を経由することで、連続して下水汚泥からナノカーボン、炭化物を製造することができる。なお、ナノカーボン・活性炭連続製造装置の概略フロー図は図1〜6の説明と同様である。
特に下水汚泥は性状が安定しており安定的に定量投入できるだけでなく、下水汚泥からは良質の活性炭を製造することができるという特長がある。
(第9の実施形態)
本発明の第9の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図7を参照して説明する。但し、図1〜図6と同部材は同符番を付して説明を省略する。第9の実施形態は請求項11に対応する。図7中の符番86は処理材料Aを投入する投入ホッパーを、符番87は処理材料Bを投入する投入ホッパーである。
第9の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置による初段乾燥手段1では、投入する有機物が或る一定の種類に限定されず、木質系バイオマス、植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス、下水汚泥を任意に何種類か組合わせた場合を示す。
図7では、投入する有機物を2種類とし、処理材料Aを投入ホッパー86から、処理材料Bを投入ホッパー87から投入するようにしている。処理材料A、Bは、木質系バイオマス、植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス、下水汚泥の内の任意の2種類を組み合わせたものとすればよい。投入ホッパー86,87に投入する処理材料の種類によって生成するナノカーボン、活性炭の性状が異なるが、これらの木質系バイオマス、植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス、下水汚泥の内の任意の組合せを選定して混合投入することで、ナノカーボン、活性炭の性状を夫々改良することもできる。また、任意の組合せを選定して混合投入することで、ナノカーボン、炭化物の夫々の回収効率を高めること等もできる。
なお、第9の実施形態において、投入する有機物を3種類以上とするとともに投入ホッパーを更に1つ配置し、処理材料Aを投入ホッパー86から、処理材料Bを投入ホッパー87、処理材料Cを別に配置した投入ホッパーから投入する等、投入ホッパーを増やすことも可能である。
例えば、下水汚泥と木質系バイオマスを組み合わせて投入することで、下水汚泥原料主体の良質の活性炭と木質系バイオマス原料主体の良質の高機能カーボン(カーボンナノチューブ)を製造することができるという特長がある。
(第10の実施形態)
本発明の第10の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図8を参照して説明する。但し、図1〜図7と同部材は同符番を付して説明を省略する第10の実施形態は請求項11に対応する。図8中の符番88は、使用済みの活性炭を投入する投入ホッパーである。
第10の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置による初段乾燥手段1では、投入する有機物が或る一定の種類に限定されず、木質系バイオマス、繊維質バイオマス、下水汚泥等の新規原料(処理材料A)に使用済活性炭を組み合わせたことを特徴とする。
図8では、投入する有機物を2種類とし、処理材料Aを投入ホッパー86から、使用済活性炭を投入ホッパー88から投入するようにしている。一般に、使用済活性炭は賦活処理することで、元の機能を回復でき、再使用が可能となる。
処理材料Aは、木質系バイオマス、植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス、下水汚泥の内の任意の1種類を組み合わせたもので、使用済活性炭と混合投入することで、ナノカーボン、活性炭の性状を夫々改良することもできる。また、使用済活性炭を混合投入することで、ナノカーボン、活性炭の夫々の回収効率を高めることもできる。
なお、第10の実施形態において、投入する有機物を3種類以上とするとともに投入ホッパーを更に1つ配置し、処理材料Aを投入ホッパー86から、使用済活性炭を投入ホッパー88から、処理材料Cを別に配置した投入ホッパーから投入する等、投入ホッパーを増やすことも可能である。
また、例えば、下水汚泥と木質系バイオマスと使用済活性炭を組み合わせて投入することで、下水汚泥原料と使用済の活性炭主体の良質の再生活性炭と木質系バイオマス原料主体の良質のカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを製造することができるという特長がある。
(第11の実施形態)
本発明の第11の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図9を参照して説明する。但し、図1〜図8と同部材は同符番を付して説明を省略する。第11の実施形態は請求項12に対応する。図9中の符番89,90は、低温炉22,高温炉38に夫々水蒸気を注入する水蒸気注入ノズルである。
第11の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置は、中段炭化・熱分解液回収手段2の低温炉22、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズル89,90を設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことを特徴とする。
図9では、還元雰囲気の低温炉22内の内容器21に水蒸気注入ノズル89を経由して、また高温炉38内の内容器40に水蒸気注入ノズル90を経由して、両方に水蒸気を噴霧するようにしたものである。なお、内容器21,40のいずれか一方のみに水蒸気を噴霧してもよい。
低温炉22内に水蒸気を噴霧することにより、良質の活性炭を生成でき、更に、熱分解工程における水素、メタンガス等の生成を促進することで、オフガス量を増やすことができる。一方、高温炉38内に水蒸気を噴霧することにより、水素、メタンガス等の生成が促進され、良質なカーボンナノチューブ生成量を増やすことができる。また、高温炉38で水素が生成されれば、後述する第12の実施形態のように水素を外部から導入することを回避できる。
なお、水蒸気を噴霧する際は、水蒸気噴射ノズルから連続的に均一に噴霧できるよう各炉内の最適位置にノズルを設置する等の設計上の工夫が必要である。
高温炉38内の耐熱ボール41表面では、耐熱ボール41を構成する触媒粒子が核となり低温炉22からの熱分解液中の炭化水素だけでなく、水蒸気も噴霧され高温状態で反応する。これにより、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合よりも気相成長法により、より効率的にカーボンナノチューブ等の高機能カーボンが生成、成長する。また、耐熱ボール41群は回転しており、各耐熱ボール41表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素と水蒸気が均一に噴霧されることで、各耐熱ボール41表面で斑なく均一にカーボンナノチューブが生成、成長できる。これにより、カーボンナノチューブ等の高機能カーボンを連続的に安定的に製造することができる。
更に、中段炭化・熱分解液回収手段2の低温炉22、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量を、低温炉22,高温炉38の内容器内の夫々の温度により自動温度制御運転機能を有することにより、高温炉38内においては、水素、メタンガス等の生成が最大限促進され、良質なカーボンナノチューブ生成量を安定的に増やすことができる。また、高温炉38内においては、水素、メタンガス等の生成が最大限促進され、良質なカーボンナノチューブ生成量を増やすことができる。
更には、中段炭化・熱分解液回収手段2の低温炉22の内部には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の内部には耐熱ボールとしてステンレス、鉄、ニッケル、クロム等の金属ボールを保持する。
低温炉22内の内容器21内の耐熱ボール23としてセラミックボールを保持、充填することで、内容器21が回転することにより、低温炉22内の内容器21に投入された有機物処理材料への熱の伝わりを促進できる。従って、活性炭の生成速度を高めるとともに、活性炭を粉末状とし活性炭として利用しやすくする効果も高めることもできる。これにより、低温炉22から活性炭が活性炭回収容器28に安定的に排出されるようになる。
一方、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の内容器40内には耐熱ボール41としてステンレス、鉄、ニッケル、クロム等の金属ボールを保持、充填することで、この耐熱ボール41表面に熱分解液、触媒用金属粉が付着し、この耐熱ボール41表面ポーラスを基点として気相成長法により多数のカーボンナノチューブが生成する。また、内容器40が回転することにより、高温炉38内の内容器40に投入された熱分解液、触媒用金属粉の耐熱ボール41表面への付着頻度を高めカーボンナノチューブの生成回数を促進し、カーボンナノチューブの生成速度を高めるとともに、耐熱ボール41同士がぶつかり合う。これにより、耐熱ボール41表面に成長したカーボンナノチューブを剥がし、耐熱ボール41表面に次のカーボンナノチューブが生成することを促進し、連続的にカーボンナノチューブを生成することができ、純度および安定性の高いカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを低コストで効率よく量産することができる。
(第12の実施形態)
本発明の第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図10を参照して説明する。但し、図1〜図9と同部材は同符番を付して説明を省略する。第12の実施形態は請求項15に対応する。図10中の符番91は、高温炉38に夫々水素注入する水素注入ノズルである。
第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置では、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の内容器に水素注入ノズル91を設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつカーボン生成を行うことを特徴とする。即ち、図12では、高温炉38内の内容器40に水素注入ノズル91を経由して、水素を噴霧するようにした。
高温炉38内の内容器40に水素注入することにより、良質なカーボンナノチューブ生成量を増やすことができる。また、高温炉38内に水蒸気を噴霧することにより、メタンガスとともに水素の生成が促進されるので、外部からの水素の量を少なくできる。
なお、水素を注入する際は、水素注入ノズルから連続的に均一に注入できるよう高温炉38内の最適位置にノズルを設置する等の設計上の工夫が必要である。
第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置によれば、高温炉38内の耐熱ボール41表面では耐熱ボール41を構成する触媒粒子が核となり、低温炉22からの熱分解液中の炭化水素だけでなく水素も注入され高温状態で反応する。これにより、炭化水素だけ噴霧され高温状態で反応する場合よりも気相成長法により、より効率的にカーボンナノチューブが生成、成長する。また、耐熱ボール41群は回転しており、各耐熱ボール41表面は均一に加熱されるとともに、炭化水素と水素が均一に噴霧されることで、各耐熱ボール41表面で斑なく均一にカーボンナノチューブ等の高機能カーボンが生成、成長できる。これにより、カーボンナノチューブを連続的に安定的に製造することができる。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第2〜4の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第5の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第6の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第7の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第8の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第9の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第10の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第11の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 本発明の第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置の説明図。 気相成長基板法を用いてカーボンナノチューブを製造する方法の説明図。 流動気相法を用いてカーボンナノチューブを製造する方法の説明図。
符号の説明
1…初段乾燥手段、2…中段炭化・熱分解液回収手段、3…後段ナノカーボン生成手段、11,84,85,86,87,88…投入ホッパー、12,37…投入機、13…乾燥機(乾燥炉)、14,25,42…加熱源、15,24,39…駆動モータ、16…水分排出ノズル、17…乾燥物排出/投入機、21,40…内容器、22…熱分解炉(低温炉)、23,41…耐熱ボール、26…熱分解ガス出口ノズル、27…触媒用金属粉付カーボンナノチューブ排出ノズル、28…炭化物回収容器、31…熱分解ガス出口ダクト、32…エジェクタ(スプレーノズル)、33…熱分解液投入容器、34…熱分解液冷却器、35…熱分解液循環ライン、36…触媒用金属粉投入ホッパー、38…カーボンナノチューブ生成炉(高温炉)、43…オフガス出口ノズル、44…触媒用金属粉付カーボンナノチューブ排出ノズル、45…カーボンナノチューブ回収容器、51…初段水蒸気凝縮エジェクタ、52…初段回収水容器、53…初段水冷却器、54…水分出口ダクト、55…初段水循環ライン、61…排熱回収ボイラー、62…水循環ライン、64…熱分解炉排ガスライン(第1の排ガスライン)、65…熱分解排ガスライン(第2の排ガスライン)、66…熱分解炉燃焼ガス循環ライン(第1の循環ライン)、67…オフガス燃焼炉、68…熱分解炉生成オフガスライン(第1のオフガスライン)、69…カーボンナノチューブ生成炉生成オフガスライン(第2のオフガスライン)、70…オフガス燃焼ライン、71…カーボンナノチューブ生成炉燃焼ガス循環ライン(第2の循環ライン)、81…熱分解液供給ライン、82…粉砕機、

Claims (17)

  1. 有機物処理材料を乾燥する初段乾燥手段と、
    乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段と、
    回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段と
    を有し、連続して有機物処理材料からナノカーボン、活性炭を製造することを特徴とするナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  2. 前記初段乾燥手段は、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する機能を有することを特徴とする請求項1記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  3. 前記初段乾燥手段は、初段乾燥炉内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする初段乾燥炉の水蒸気成分を回収するものであり、
    初段乾燥炉内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタと、
    初段水蒸気成分凝縮エジェクタにて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンクと、
    凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器と
    を有することを特徴とする請求項2のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  4. 前記中段炭化・熱分解液回収手段は、初段乾燥手段にて生成した乾燥物を中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉に投入して、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分及び活性炭を分離回収するものであり、
    中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタと、
    中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収容器と、
    凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器と
    を有することを特徴とする請求項1もしくは2記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  5. 前記後段ナノカーボン生成手段は、
    内部に回転可能な内容器を有し、この内容器の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを後段ナノカーボン生成炉に投入して、ナノカーボンとオフガスを生成し、
    回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器
    を有することを特徴とする請求項1もしくは2のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  6. 前記中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段のナノカーボン生成炉から発生するオフガス成分を、
    初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至5いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  7. 前記中段炭化・熱分解液回収手段にて回収した中段熱分解油の一部を初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  8. 投入する有機物処理材料は木質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(木酢液)として活用することを特徴とする請求項2乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  9. 投入する有機物処理材料は繊維質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(植物液)として活用することを特徴とする請求項2乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  10. 投入する有機物処理材料が木質系バイオマス或いは繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、材料貯留ホッパーに粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、この定量供給装置を経由して、粉砕処理された材料を初段乾燥炉内に連続的に投入できるようにしたことを特徴とする請求項8若しくは9記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  11. 投入する有機物は下水汚泥であることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  12. 投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質系バイオマス,下水汚泥のうち少なくも2つ以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  13. 投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質バイオマス,下水汚泥の新規原料に使用済の活性炭を混入させたものであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  14. 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことを特徴とする請求項1乃至13いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  15. 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量は、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の内容器内の夫々の温度により自動制御されることを特徴とする請求項14の記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  16. 後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内容器内に水素注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつナノカーボン生成を行うことを特徴とする請求項1乃至15いずれか一の記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
  17. 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉の内部には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内部には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持することを特徴とする請求項1乃至16いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
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