JP5117251B2 - ナノカーボン・炭化物連続製造装置 - Google Patents
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Description
1) 上記したように、本発明のナノカーボン・炭化物連続製造装置は、初段乾燥手段と、中段炭化・熱分解液回収手段と、後段ナノカーボン生成手段とを備えている。
2) 前記製造装置において、初段乾燥装置としては、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する機能を有する場合が挙げられる。この場合、水分の有効利用が可能である。
8) 上記2)〜7)において、投入する有機物処理材料は木質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(木酢液)として活用することが好ましい。
9) 上記2)〜8)において、投入する有機物処理材料は繊維質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(植物液)として活用することが好ましい。
12) 上記1)〜7)において、投入する有機物が木質系バイオマス,繊維質系バイオマス,下水汚泥のうち少なくも2つ以上を組み合わせたものである場合が挙げられる。
13) 上記1)〜7)において、投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質バイオマス,下水汚泥の新規原料に使用済の活性炭を混入させたものである場合が挙げられる。
(第1の実施形態)
図1は、請求項1の実施形態に対応する説明である。図1は、連続して有機物処理材料から高機能カーボン、活性炭等の炭化物を製造するナノカーボン・炭化物連続製造装置の概略フロー図である。同装置は、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段1と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液から高機能カーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3とを備えている。
1)まず、初段乾燥手段1において、有機物処理材料は有機物処理材料投入ホッパー11に投入される。投入ホッパー11に投入された有機物処理材料は、投入機12を経由して定量的に乾燥炉13内に投入される。乾燥炉13内に投入された有機物処理材料は、有機物処理材料の特性、含水率等にもよるが、乾燥機13の内部温度100〜200℃で加熱される。これにより有機物処理材料は乾燥され、乾燥炉13内部から排出される乾燥後の水分は、乾燥炉13の出口側上部に設置している水分排出ノズル16を経由して排出される。
上記のような活性炭としての機能・特性を高めるためには、熱分解・炭化温度を800℃以上の高めに設定することで可能となるが、処理する有機物処理材料、処理時間等のパラメータを調整することによっては、これより低めの設定温度でも良質な機能・特性を有する活性炭を製造することができる。
また、内容器40が回転することにより、高温炉38内の内容器40に投入された熱分解液、触媒用金属粉の耐熱ボール41表面への付着頻度を高めカーボンナノチューブ等の高機能カーボンの生成回数を促進し、カーボンナノチューブの生成速度を高める。これとともに、耐熱ボール41同士がぶつかり合うことで、耐熱ボール41表面に成長したカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを剥がし、耐熱ボール41表面に次のカーボンナノチューブが生成することを促進し、連続的にカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを生成することができる。
更に、高温炉38の基本構造としては、第1の実施形態のように横型に限らず、例えば縦型、斜め設置型にしてもよい。
更には、高温炉38からカーボンナノチューブがカーボンナノチューブ回収容器45に排出される際に、カーボンナノチューブ回収容器45内の空気が高温炉38内に混入しないように、高温炉38とカーボンナノチューブ回収容器45との間にダブルダンパやロータリーバルブ等を設置するような設計配慮も当然必要である。これにより、熱分解液は後段ナノカーボン生成手段3においてカーボンナノチューブ等の高機能カーボンが生成・回収される。
図2は、請求項2の実施形態に対応する説明である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。第2の実施形態において、初段乾燥手段1は、乾燥炉13内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする乾燥炉13の水蒸気成分を回収するものである。初段乾燥手段1は、初段乾燥炉13内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタ51と、初段水蒸気成分凝縮エジェクタ51にて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンク52と、凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器53とを有することを特徴とする。
また、初段回収水タンク52内に初段回収水が或る一定以上のレベルに溜まれば、初段回収水を払出し出荷できるようにする等、初段回収水に関係する付帯設備の設計上の創意工夫はその設置場所の状況に合わせて行えばよい。
更には、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、初段回収水タンク52に回収される初段回収水は植物液であり、回収した初段回収水を植物液として活用することができる。
一方、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、初段回収水タンク52に回収される初段回収水は植物液であり、植物液は木酢液に比べタール分等の残留分が少なく、中性物質類が多い場合は植物の成長を促進する性質を有し、木酢液と同様に、その用途も消臭剤、畜産用、堆肥用、園芸用等への広い活用が図れる。
本発明の第3の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図2を参照して説明する。第3の実施形態は、請求項3に対応する。
第3の実施形態において、中段炭化・熱分解液回収手段2は、初段乾燥手段1にて生成した乾燥物を低温炉22に投入し、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分を分離し活性炭のみとする低温炉22の熱分解ガス成分を回収するものである。中段炭化・熱分解液回収手段2は、低温炉22内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタ32と、このエジェクタ32にて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収タンク33と、凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器34を有することを特徴とする。
本発明の第4の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図2を参照して説明する。第4の実施形態は、請求項4に対応する。
第4の実施形態において、本発明による後段ナノカーボン生成手段3は、内容器40の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段2で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを高温炉38に投入して、高機能カーボンとオフガスを生成し、回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器45を有することを特徴とする。
本発明の第5の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図3を参照して説明する。但し、図1,図2と同部材は同符番を付して説明を省略する。第5の実施形態は請求項5に対応する。第5の実施形態は、中段炭化・熱分解液回収手段2の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタ32にて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38から発生するオフガス成分を、乾燥炉13、低温炉22、高温炉38の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。なお、連続して有機物処理材料から高機能カーボン、活性炭を製造するフロー説明は図1,図2と同様であるので、ここでは説明を省略する。
第1のオフガスライン68を経由して、また高温炉38から排出されるオフガスは第2のオフガスライン69を経由して、オフガス燃焼炉67内の燃焼バーナに吸引され、バーナ燃焼する。
本発明の第6の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図4を参照して説明する。但し、図1〜図3と同部材は同符番を付して説明を省略する。第6の実施形態は請求項6に対応する。第6の実施形態は、中段炭化・熱分解液回収手段2にて回収した中段熱分解油の一部を乾燥炉13、低温炉22、高温炉38の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。
これにより、生成する熱分解液の一部を利用してナノカーボン・炭化物連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、化石燃料の使用量を大幅に削減することができ、CO2排出量の削減を図ることができる。但し、初期起動時の運転においては、オフガス燃焼炉67、排熱回収ボイラー61の助燃料として若干量の化石燃料(灯油、LPGガス等)をオフガス燃焼炉67に供給することはやむをえないものの、熱分解液を貯留しておけば、これを初期起動時の運転に活用することもでき、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。なお、熱分解液の一部をオフガス燃焼炉67のバーナに供給するだけでなく、本装置内の他のバーナに供給するようにし、本装置内で加熱の必要な機器等に供給することも可能である。
本発明の第7の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図5を参照して説明する。但し、図1〜図4と同部材は同符番を付して説明を省略する。第7の実施形態は請求項9に対応する。
図5中の符番82は、有機物処理材料を粉砕する粉砕機である。粉砕機82には、ライン83を介して粉砕して有機部処理材料を投入する投入ホッパー84が接続されている。第7の実施形態の初段乾燥手段1では、投入する有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕機82にて粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、投入ホッパー84に粉砕した有機物処理材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、粉砕処理された材料を定量供給装置を経由して、乾燥炉13内に連続的に投入できるようにした。
更には、投入材料が細かく乾燥炉13内部で絡まったりすることもない為、乾燥炉13内の内容器の第1の駆動モータ15の駆動動力も減らすことができる。
本発明の第8の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図6を参照して説明する。但し、図1〜図5と同部材は同符番を付して説明を省略する。第8の実施形態は請求項10に対応する。図8中の符番85は、汚泥処理材料を投入する投入ホッパーである。
投入する有機物が下水汚泥である場合においても、汚泥を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段1と、乾燥された下水汚泥を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段2と、回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段3を経由することで、連続して下水汚泥からナノカーボン、炭化物を製造することができる。なお、ナノカーボン・活性炭連続製造装置の概略フロー図は図1〜6の説明と同様である。
特に下水汚泥は性状が安定しており安定的に定量投入できるだけでなく、下水汚泥からは良質の活性炭を製造することができるという特長がある。
本発明の第9の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図7を参照して説明する。但し、図1〜図6と同部材は同符番を付して説明を省略する。第9の実施形態は請求項11に対応する。図7中の符番86は処理材料Aを投入する投入ホッパーを、符番87は処理材料Bを投入する投入ホッパーである。
第9の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置による初段乾燥手段1では、投入する有機物が或る一定の種類に限定されず、木質系バイオマス、植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス、下水汚泥を任意に何種類か組合わせた場合を示す。
例えば、下水汚泥と木質系バイオマスを組み合わせて投入することで、下水汚泥原料主体の良質の活性炭と木質系バイオマス原料主体の良質の高機能カーボン(カーボンナノチューブ)を製造することができるという特長がある。
本発明の第10の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図8を参照して説明する。但し、図1〜図7と同部材は同符番を付して説明を省略する第10の実施形態は請求項11に対応する。図8中の符番88は、使用済みの活性炭を投入する投入ホッパーである。
第10の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置による初段乾燥手段1では、投入する有機物が或る一定の種類に限定されず、木質系バイオマス、繊維質バイオマス、下水汚泥等の新規原料(処理材料A)に使用済活性炭を組み合わせたことを特徴とする。
また、例えば、下水汚泥と木質系バイオマスと使用済活性炭を組み合わせて投入することで、下水汚泥原料と使用済の活性炭主体の良質の再生活性炭と木質系バイオマス原料主体の良質のカーボンナノチューブ等の高機能カーボンを製造することができるという特長がある。
本発明の第11の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図9を参照して説明する。但し、図1〜図8と同部材は同符番を付して説明を省略する。第11の実施形態は請求項12に対応する。図9中の符番89,90は、低温炉22,高温炉38に夫々水蒸気を注入する水蒸気注入ノズルである。
第11の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置は、中段炭化・熱分解液回収手段2の低温炉22、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズル89,90を設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことを特徴とする。
低温炉22内に水蒸気を噴霧することにより、良質の活性炭を生成でき、更に、熱分解工程における水素、メタンガス等の生成を促進することで、オフガス量を増やすことができる。一方、高温炉38内に水蒸気を噴霧することにより、水素、メタンガス等の生成が促進され、良質なカーボンナノチューブ生成量を増やすことができる。また、高温炉38で水素が生成されれば、後述する第12の実施形態のように水素を外部から導入することを回避できる。
なお、水蒸気を噴霧する際は、水蒸気噴射ノズルから連続的に均一に噴霧できるよう各炉内の最適位置にノズルを設置する等の設計上の工夫が必要である。
本発明の第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置について、図10を参照して説明する。但し、図1〜図9と同部材は同符番を付して説明を省略する。第12の実施形態は請求項15に対応する。図10中の符番91は、高温炉38に夫々水素注入する水素注入ノズルである。
第12の実施形態に係るナノカーボン・炭化物連続製造装置では、後段ナノカーボン生成手段3の高温炉38の内容器に水素注入ノズル91を設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつカーボン生成を行うことを特徴とする。即ち、図12では、高温炉38内の内容器40に水素注入ノズル91を経由して、水素を噴霧するようにした。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]有機物処理材料を乾燥する初段乾燥手段と、乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段と、回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段とを有し、連続して有機物処理材料からナノカーボン、活性炭を製造することを特徴とするナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[2]前記初段乾燥手段は、有機物処理材料を乾燥し水分を回収する機能を有することを特徴とする[1]記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[3]前記初段乾燥手段は、初段乾燥炉内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする初段乾燥炉の水蒸気成分を回収するものであり、初段乾燥炉内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタと、初段水蒸気成分凝縮エジェクタにて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンクと、凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器とを有することを特徴とする[2]のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[4]前記中段炭化・熱分解液回収手段は、初段乾燥手段にて生成した乾燥物を中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉に投入して、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分及び活性炭を分離回収するものであり、中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタと、中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収容器と、凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器とを有することを特徴とする[1]もしくは[2]記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[5]前記後段ナノカーボン生成手段は、内部に回転可能な内容器を有し、この内容器の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを後段ナノカーボン生成炉に投入して、ナノカーボンとオフガスを生成し、回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器を有することを特徴とする[1]もしくは[2]のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[6]前記中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段のナノカーボン生成炉から発生するオフガス成分を、初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする[1]乃至[5]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[7]前記中段炭化・熱分解液回収手段にて回収した中段熱分解油の一部を初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする[1]乃至[6]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[8]投入する有機物処理材料は木質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(木酢液)として活用することを特徴とする[2]乃至[7]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[9]投入する有機物処理材料は繊維質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水をバイオマス有機水溶液(植物液)として活用することを特徴とする[2]乃至[7]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[10] 投入する有機物処理材料が木質系バイオマス或いは繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、材料貯留ホッパーに粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、この定量供給装置を経由して、粉砕処理された材料を初段乾燥炉内に連続的に投入できるようにしたことを特徴とする[8]若しくは[9]記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[11] 投入する有機物は下水汚泥であることを特徴とする[1]乃至[7]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[12] 投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質系バイオマス,下水汚泥のうち少なくも2つ以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1乃至7いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[13] 投入する有機物は、木質系バイオマス,繊維質バイオマス,下水汚泥の新規原料に使用済の活性炭を混入させたものであることを特徴とする[1]乃至[7]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[14] 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことを特徴とする[1]乃至[13]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[15] 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量は、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の内容器内の夫々の温度により自動制御されることを特徴とする[14]の記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[16] 後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内容器内に水素注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつナノカーボン生成を行うことを特徴とする[1]乃至[15]いずれか一の記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
[17] 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉の内部には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内部には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持することを特徴とする[1]乃至[16]いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
Claims (13)
- 有機物処理材料を乾燥し水分を回収する初段乾燥手段と、
乾燥された有機物処理材料を炭化・熱分解し熱分解液を回収する中段炭化・熱分解液回収手段と、
回収した熱分解液からナノカーボンを生成する後段ナノカーボン生成手段と
を有し、連続して有機物処理材料からナノカーボン、炭化物を製造することを特徴とするナノカーボン・炭化物連続製造装置。 - 前記初段乾燥手段は、初段乾燥炉内に投入された有機物処理材料から水蒸気成分を分離し乾燥物のみとする初段乾燥炉の水蒸気成分を回収するものであり、
初段乾燥炉内で発生し外部に導出される初段水蒸気成分を初段水と直接接触し凝縮させる初段水蒸気凝縮エジェクタと、
初段水蒸気成分凝縮エジェクタにて凝縮した初段回収水を貯留する初段回収水タンクと、
凝縮した初段回収水を冷却する初段水冷却器と
を有することを特徴とする請求項1記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。 - 前記中段炭化・熱分解液回収手段は、初段乾燥手段にて生成した乾燥物を中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉に投入して、投入された乾燥物を熱分解し、乾燥物から熱分解ガス成分及び活性炭を分離回収するものであり、
中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉内で発生し外部に導出される中段熱分解ガス成分を中段熱分解液と直接接触し凝縮させる中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタと、
中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮した中段熱分解油を貯留する中段熱分解液回収容器と、
凝縮した中段熱分解液を冷却する中段熱分解油冷却器とを有することを特徴とする請求項1記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。 - 前記後段ナノカーボン生成手段は、内部に回転可能な内容器を有し、この内容器の一端側に中段炭化・熱分解液回収手段で生成した熱分解液と触媒用金属粉とを後段ナノカーボン生成炉に投入して、ナノカーボンとオフガスを生成し、
回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器
を有することを特徴とする請求項1記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。 - 前記中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮しきれないオフガス成分及び後段ナノカーボン生成手段のナノカーボン生成炉から発生するオフガス成分を、
初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。 - 前記中段炭化・熱分解液回収手段にて回収した中段熱分解油の一部を初段乾燥炉、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至5いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 投入する有機物処理材料は木質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水を木酢液として活用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 投入する有機物処理材料は繊維質系バイオマスであり、初段乾燥手段にて回収した初段回収水を植物液として活用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 投入する有機物処理材料が木質系バイオマス或いは繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、材料貯留ホッパーに粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、この定量供給装置を経由して、粉砕処理された材料を初段乾燥炉内に連続的に投入できるようにしたことを特徴とする請求項7または8記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解活性炭製造、ナノカーボン生成を行うことを特徴とする請求項1乃至9いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量は、中段熱分解炉、後段ナノカーボン生成炉の内容器内の夫々の温度により自動制御されることを特徴とする請求項10の記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内容器内に水素注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつナノカーボン生成を行うことを特徴とする請求項1乃至11いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
- 中段炭化・熱分解液回収手段の中段熱分解炉の内部には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、後段ナノカーボン生成手段の後段ナノカーボン生成炉の内部には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持することを特徴とする請求項1乃至12いずれか一記載のナノカーボン・炭化物連続製造装置。
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