JP2009235958A - 内燃機関のブローバイガス処理装置 - Google Patents

内燃機関のブローバイガス処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009235958A
JP2009235958A JP2008081407A JP2008081407A JP2009235958A JP 2009235958 A JP2009235958 A JP 2009235958A JP 2008081407 A JP2008081407 A JP 2008081407A JP 2008081407 A JP2008081407 A JP 2008081407A JP 2009235958 A JP2009235958 A JP 2009235958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
gas
blow
oil
deterioration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008081407A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4492726B2 (ja
Inventor
Naoya Okada
直也 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008081407A priority Critical patent/JP4492726B2/ja
Priority to DE102009001865A priority patent/DE102009001865B4/de
Priority to US12/411,927 priority patent/US7900611B2/en
Publication of JP2009235958A publication Critical patent/JP2009235958A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4492726B2 publication Critical patent/JP4492726B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M13/0011Breather valves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M13/02Crankcase ventilating or breathing by means of additional source of positive or negative pressure
    • F01M13/021Crankcase ventilating or breathing by means of additional source of positive or negative pressure of negative pressure
    • F01M13/022Crankcase ventilating or breathing by means of additional source of positive or negative pressure of negative pressure using engine inlet suction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M13/00Crankcase ventilating or breathing
    • F01M2013/0005Crankcase ventilating or breathing with systems regulating the pressure in the carter
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】吸気通路へのオイルの持ち去りに起因する同通路でのデポジットの付着の抑制と、クランクケース内に存在するブローバイガスの早期処理によるオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させる。
【解決手段】エンジン1の使用開始時からのクランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによる総オイル持ち去り量ΣAが算出され、自動車の走行距離が100km増加する毎に上記総オイル持ち去り量ΣAがその時点での適正値KXに対し多いか少ないかの判断処理が実行される。そして、上記判断処理により、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも多い旨判断されたときには、次回の判断処理の実行時まで、エンジン運転状態に基づき制御される上記ブローバイガスのガス流量が減量補正される。また、上記判断処理により、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも少ない旨判断されたときには、次回の判断処理の実行時まで上記ガス流量が増量補正される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関のブローバイガス処理装置に関する。
自動車等の車両に搭載される内燃機関においては、運転中に燃焼室からシリンダ内壁とピストンリングとの間を介してクランクケースに燃料成分や排気成分を含んだガス(ブローバイガス)が漏れる。このため、特許文献1に示されるように、内燃機関には、燃焼室からクランクケースへと漏れたブローバイガスを吸気通路に戻して処理するとともに、同ブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御するブローバイガス処理装置が設けられている。
ここで、上記ブローバイガスのガス流量に関しては、クランクケース内に溜まったオイルに対し燃焼室から漏れたブローバイガス中の排気成分や未燃燃料成分が混入して同オイルが劣化することを抑制する観点から、クランクケース内のブローバイガスを速やかに吸気通路に流すべく、上記ガス流量を可能な限り多くすることが好ましい。ただし、上記ガス流量を多くし過ぎると、クランクケース内に溜まったオイルのうちブローバイガスによって同ケースから吸気通路へと持ち去られるオイルの量が多くなり、そのオイルに起因して吸気通路側でのデポジットの付着が多くなるといった問題が生じる。
従って、ブローバイガス処理装置によって吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量に関しては、機関運転状態に基づき、例えば上述した二つの点をふまえた最適な値に制御することが考えられる。すなわち、機関運転状態に基づき、上記ガス流量を、クランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに保つとともに、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着を許容レベルとすることのできる値に制御することが考えられる。
特開2006−299929公報(段落[0002]、[0003]、[0029]、[0030]、[0044]、[0046])
ところで、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき上述したように制御したとしても、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着の抑制と、クランクケース内に存在するブローバイガスの早期処理によるオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることは困難である。これは、車両の運転者による内燃機関の運転の仕方や同機関の個体差などにより、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が変わってくることが関係している。
すなわち、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が標準よりも多くなる場合、機関運転状態に基づき上記ガス流量の制御を行ったとき、クランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに保つことはできるものの、吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着が許容レベルを越えて多くなる。
一方、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が標準よりも少なくなる場合、機関運転状態に基づき上記ガス流量の制御を行ったとき、吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着が許容レベルに対し余裕のある状態となる。言い換えれば、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量をより多くしても同通路のデポジット付着を許容レベルとすることが可能な状態であり、上記ガス流量の増量によりクランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに対し更に小さく抑えることの可能な状態となる。しかし、機関運転状態に基づく上記ガス流量の制御を行ったのでは、そのガス流量を上述したように増量することが実現されず、クランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに対し更に小さく抑えることはできない。
以上のように、機関運転状態に基づく上記ガス流量の制御では、車両の運転者による内燃機関の運転の仕方などによってブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が変わってくることを考慮していないため、吸気通路でのデポジットの付着の抑制とクランクケース内のオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることは困難である。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸気通路へのオイルの持ち去りに起因する同通路でのデポジットの付着の抑制と、クランクケース内に存在するブローバイガスの早期処理によるオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることのできる内燃機関のブローバイガス処理装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機関の燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路に戻すとともに、そのブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、機関運転状態に基づき内燃機関の使用開始時からの前記クランクケースから前記吸気通路への前記ブローバイガスによる総オイル持ち去り量を算出する算出手段と、内燃機関の所定運転期間毎に前記総オイル持ち去り量がその適正値に対し多いか少ないかの判断処理を行う判断手段と、前記判断処理により前記総オイル持ち去り量が前記適正値よりも多い旨判断されたときには次回の判断処理が行われるまで前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を減量補正し、前記判断処理により前記総オイル持ち去り量が前記適正値よりも少ない旨判断されたときには次回の判断処理が行われるまで前記ガス流量を増量補正する補正手段と、を備えた。
クランクケースから吸気通路へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量に関しては、内燃機関の運転の仕方や同機関の個体差などによって変わってくる。このため、機関運転状態に基づき上記ブローバイガスのガス流量を制御したとしても、同ガスによる吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着の抑制と、クランクケース内に存在するブローバイガスの早期処理によるオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることができるとは限らない。
例えば、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が標準よりも多くなる場合、機関運転状態に基づき上記ガス流量の制御を行ったとき、クランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに保つことはできるものの、吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着が許容レベルを越えて多くなるおそれがある。しかし、この場合には、上記判断処理により総オイル持ち去り量がその適正値よりも多い旨判断され、次回の判断処理が行われるまで吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が減量補正される。これにより、クランクケースから吸気通路へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が少なくされ、そのオイルによる吸気通路でのデポジット付着が許容レベルを越えて多くなることは抑制される。
一方、ブローバイガスによる吸気通路へのオイルの持ち去り量が標準よりも少なくなる場合、機関運転状態に基づき上記ガス流量の制御を行ったとき、吸気通路へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着が許容レベルに対し余裕のある状態となる。言い換えれば、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量をより多くしても同通路のデポジット付着を許容レベルとすることが可能な状態であり、上記ガス流量の増量によりクランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに対し更に小さく抑えることの可能な状態となる。この場合、上記判断処理により総オイル持ち去り量がその適正値よりも少ない旨判断され、次回の判断処理が行われるまで吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が増量補正される。これにより、クランクケース内に存在するブローバイガスの早期処理が図られ、同ガスによって劣化させられるクランクケース内のオイルの劣化の進行度合いが標準レベルに対し更に小さく抑えられる。
以上のように、判断処理による総オイル持ち去り量がその適正値に対し多いか少ないかの判断に基づき、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を増減補正することにより、同ガスによるオイルの持ち去りに起因した吸気通路でのデポジット付着の抑制と、同ガスの早期処理によるクランクケース内のオイルの劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを、前記総オイル持ち去り量の前記適正値に対する乖離量に対応した大きさとすることを要旨とした。
上記構成によれば、判断処理により総オイル持ち去り量がその適正値よりも多い旨判断されることに基づき、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が減量補正されるとき、その減量補正の大きさは上記総オイル持ち去り量におけるその適正値に対する乖離量に対応した大きさとされる。その結果、上記総オイル持ち去り量におけるその適正値に対する乖離量が大きくなるほど、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が大きく減量補正される。これにより、クランクケースから吸気通路へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が、上記総オイル持ち去り量におけるその適正値に対する乖離量に対応した分だけ少なくされる。そして、吸気通路に持ち去られたオイルによる同通路でのデポジット付着が許容レベルを越えて多くなることを的確に抑制しつつ、クランクケースから吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を可能な限り多い状態とし、クランクケース内に存在するブローバイガスによる同ケース内のオイルの劣化を最大限に抑制することができるようになる。
一方、判断処理により総オイル持ち去り量がその適正値よりも少ない旨判断されることに基づき、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が増量補正されるとき、その増量補正の大きさは上記総オイル持ち去り量におけるその適正値に対する乖離量に対応した大きさとされる。その結果、上記総オイル持ち去り量におけるその適正値に対する乖離量が大きくなるほど、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が大きく増量補正される。これにより、クランクケース内に存在するブローバイガスの可能な限り早期での処理が図られ、同ガスによって劣化させられるクランクケース内のオイルの劣化の進行度合いが標準レベルに対し可能な限り小さく抑えられる。また、上記ガス流量の増量補正では、クランクケースから吸気通路へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が多くはなるものの、そのオイルによる吸気通路でのデポジット付着が許容レベルを越えないようにされる。
以上のように、上記ガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを、前記総オイル持ち去り量の前記適正値に対する乖離量に対応した大きさとすることにより、ブローバイガスによるオイルの持ち去りに起因した吸気通路でのデポジット付着の抑制と、同ガスの早期処理によるクランクケース内のオイルの劣化の抑制とを、より一層高いレベルで両立させることができるようになる。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記内燃機関は、所定期間毎に機関運転状態に基づき同期間中における前記クランクケース内のオイルの劣化進行量を算出するとともに、その劣化進行量の算出毎に同劣化進行量を累積してオイル劣化量を求め、同オイル劣化量が許容値以上となることに基づきオイル劣化の警告を行うオイルライフシステムが適用されるものであり、前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を減量補正したときには前記劣化進行量を増量補正し、前記ガス流量を増量補正したときには前記劣化進行量を減量補正するものであることを要旨とした。
補正手段を通じて吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が減量補正されると、クランクケース内に存在するブローバイガスの処理が遅れることから、同ケース内のオイルの劣化の進行が速くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量よりも大きくなり、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適切なタイミングよりも遅いタイミングで行われるという不具合が生じる。しかし、上記構成によれば、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正時には、オイルライフシステムでオイル劣化量を求めるために所定期間毎に算出される劣化進行量が増量補正される。これにより、同オイルライフシステムで求められるオイル劣化量が、上記ガス流量の減量補正に伴って大きくなるクランクケース内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、大きくされるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも遅いタイミングで行われるという上記不具合の発生を抑制することができる。
また、補正手段を通じて吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量が増量補正されると、クランクケース内に存在するブローバイガスの処理がより早期に行われることから、同ケース内のオイルの劣化の進行が遅くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量よりも小さくなり、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適切なタイミングよりも早いタイミングで行われるという不具合が生じる。しかし、上記構成によれば、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の増量補正時には、オイルライフシステムでオイル劣化量を求めるために所定期間毎に算出される劣化進行量が減量補正される。これにより、同オイルライフシステムで求められるオイル劣化量に関しては、上記ガス流量の減量補正に伴って増大の抑えられるクランクケース内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、同じように増大が抑えられるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも早いタイミングで行われるという上記不具合の発生を抑制することができる。
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを前記総オイル持ち去り量の前記適正値に対する乖離量に対応した大きさとするとともに、前記劣化進行量の増量補正及び減量補正の大きさを前記乖離量に対応した大きさとすることを要旨とした。
上記構成によれば、吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正及び増量補正に伴い、オイルライフシステムでオイル劣化量を求めるために所定期間毎に算出される劣化進行量を増量補正及び減量補正する際、その補正の大きさが上記ガス流量の補正の大きさに対応した大きさとされる。これにより、同オイルライフシステムで求められるオイル劣化量が、上記ガス流量の減量補正や増量補正に伴って変化するクランクケース内のオイルの実際のオイル劣化量に対し、正確に対応した値とされるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも早いタイミングや遅いタイミングで行われることを、より一層的確に抑制することができるようになる。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記補正手段は、前記総オイル持ち去り量と前記適正値との比を前記劣化進行量に乗算することにより、その劣化進行量の増量補正及び減量補正を行うものとした。
上記構成によれば、総オイル持ち去り量がその適正値に対し多くなればなるほど、総オイル持ち去り量と適正値との比が「1.0」に対しより大きくなってゆく。また、総オイル持ち去り量がその適正値に対し少なくなればなるほど、総オイル持ち去り量と適正値との比が「1.0」に対しより小さくなってゆく。上記構成によれば、こうした特性を有する上記比を劣化進行量に乗算することによって同劣化進行量の増量補正及び減量補正が行われるため、その補正の大きさを的確に総オイル持ち去り量の適正値に対する乖離量に対応した大きさとすることができる。
以下、本発明を自動車用エンジンに適用した一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示されるエンジン1においては、各気筒の燃焼室2に吸気通路3及び排気通路4が接続されている。そして、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ11が設けられた吸気通路3を介して燃焼室2に空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁5から吸気通路3内に燃料が噴射供給されることにより、燃焼室2内に空気と燃料とからなる混合気が充填される。この混合気が各気筒の点火プラグ6による点火に基づき燃焼すると、そのときの燃焼エネルギによってピストン7が往復移動し、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト8が回転する。また、燃焼後の混合気は排気として排気通路4に送り出され、その排気は排気通路4に設けられた触媒15によって浄化される。
エンジン1においては、圧縮行程や膨張行程で燃焼室2に存在するガスの一部がブローバイガスとしてピストンリング7aとシリンダ内壁9との間からクランクケース10内に漏れる。このため、エンジン1には、燃焼室2から漏れたブローバイガスを吸気通路3に戻して処理するブローバイガス処理装置が設けられている。
同装置は、吸気通路3におけるスロットルバルブ11の上流側の部分に接続されてクランクケース10内に新気を導入する新気導入通路12と、クランクケース10内のブローバイガスを吸気通路3に戻すべく同通路3におけるスロットルバルブ11の下流側の部分に接続されたガス流出通路13とを備えている。また、ガス流出通路13にはブローバイガスを吸気通路3に戻す際のガス流量を調整するPCVバルブ14が設けられている。このPCVバルブ14は、ステップモータ等により開度調整される電動式のものであって、その開度を開き側に調整するほどガス流出通路13から吸気通路3に流れるガスの流量を多くするものである。そして、同装置においては、新気導入通路12からクランクケース10内への新気導入により、燃焼室2からクランクケース10内に漏れたブローバイガスがガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるようになる。
また、エンジン1においては、クランクケース10内に溜まったオイルに対し燃焼室2から漏れたブローバイガス中の排気成分や未燃燃料成分が混入し、それによって同オイルが劣化する。このため、オイルの劣化が進んだ状態となる前の適切なタイミングでオイル交換を行い、そのような状態でのエンジン1の運転が行われないようにすることが望まれている。こうした要求に対応するため、上記エンジン1には、クランクケース10内のオイルの劣化度合いを表すオイル劣化量をエンジン運転状態に基づいて求め、そのオイル劣化量が許容値以上となることに基づきオイル劣化の警告を行うオイルライフシステムが適用されている。なお、このオイルライフシステムでの上記オイル劣化の警告は、自動車の運転席に設けられるアラーム装置16の警告音によって行われる。
エンジン1に上述したオイルライフシステムを適用することにより、クランクケース10内のオイルの劣化の進行に伴ってオイル劣化量が許容値以上になると、自動車の運転者に向けてアラーム装置16から警告音が発せられる。従って、アラーム装置16からの警告音に基づいてオイル交換を行うことにより、オイルの劣化が進んだ状態となる前の適切なタイミングでオイル交換が行われ、そのような状態でのエンジン1の運転が行われないようにすることが可能になる。
次に、上記ブローバイガス処理装置の電気的構成について説明する。
ブローバイガス処理装置は、自動車に搭載されてエンジン1等に関する各種制御を実行する電子制御装置19を備えている。この電子制御装置19は、上記制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置19の入力ポートには、以下に示す各種センサ等が接続されている。
・自動車の運転者によって踏込操作されるアクセルペダル20の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアクセルポジションセンサ21。
・エンジン1の吸気通路3に設けられたスロットルバルブ11の開度(スロットル開度)を検出するスロットルポジションセンサ22。
・吸気通路3を通過して燃焼室2に吸入される空気の量を検出するエアフロメータ23。
・クランクシャフト8の回転に対応した信号を出力するクランクポジションセンサ24。
また、電子制御装置19の出力ポートには、燃料噴射弁5、点火プラグ6、スロットルバルブ11、PCVバルブ14、及びアラーム装置16といった各種機器の駆動回路が接続されている。
電子制御装置19は、上記各センサから入力された検出信号より把握されるエンジン運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。こうして点火プラグ6の点火時期制御、スロットルバルブ11の開度制御、燃料噴射弁5による燃料噴射の制御、PCVバルブ14の開度制御、及びアラーム装置16の駆動制御等の各種制御が電子制御装置19により実施されている。
ここで、上記アラーム装置16の駆動制御の概要、及び上記PCVバルブ14の開度制御の概要について、それぞれ以下で個別に説明する。
[アラーム装置16の駆動制御]
アラーム装置16の駆動制御は、エンジン1に適用されるオイルライフシステムでのオイル劣化の警告のために行われる。このオイルライフシステムでは、所定期間毎にエンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態に基づき、上記期間中でのクランクケース10内のオイルの劣化進行量Bが算出される。そして、劣化進行量Bをその算出毎に累積した値であるオイル劣化量ΣBが許容値以上となることに基づき、アラーム装置16が駆動されて自動車の運転者に向けて警告音が発せられる。なお、上記劣化進行量Bの算出に用いられるエンジン回転速度は、クランクポジションセンサ24からの検出信号に基づき求められる。また、上記エンジン負荷は、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータと上記エンジン回転速度とから算出される。ここで用いられる吸入空気量に対応するパラメータとしては、例えば、エアフロメータ23からの検出信号に基づき求められるエンジン1の吸入空気量の実測値が用いられる。
[PCVバルブ14の開度制御]
PCVバルブ14の開度制御は、クランクケース10からガス流出通路13を介して吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を制御することを目的として、電子制御装置19により求められる動作指令値である指令ステップ数Rに基づき行われる。具体的には、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態に基づき図2のマップを参照して指令ステップ数Rが算出され、その指令ステップ数Rに基づきPCVバルブ14が開閉動作される。なお、このように開度制御されるPCVバルブ14に関しては、指令ステップ数Rが「0」のときに全閉とされ、同指令ステップ数Rが「0」から多くなるほど開き側の開度に調整される。こうしたPCVバルブ14の開度制御を通じて、クランクケース10内からガス流出通路13を介して吸気通路3に流れるブローバイガスのガス流量が制御されることとなる。
上記ブローバイガスのガス流量に関しては、クランクケース10内に溜まったオイルに対し燃焼室2から漏れたブローバイガス中の排気成分や未燃燃料成分の混入して同オイルが劣化することを抑制する観点から、クランクケース10内のブローバイガスを速やかに吸気通路3に流すべく、上記ガス流量を可能な限り多くすることが好ましい。ただし、上記ガス流量を多くし過ぎると、クランクケース10内に溜まったオイルのうちブローバイガスによって同ケース10から吸気通路3へと持ち去られるオイルの量が多くなり、そのオイルに起因して吸気通路3側でのデポジットの付着が多くなるといった問題が生じることとなる。
従って、上記ブローバイガスのガス流量の制御に用いられる指令ステップ数Rに関しては、そのガス流量が上述した二つの点をふまえた最適な値となるよう、エンジン回転速度及びエンジン負荷といったエンジン運転状態に基づき算出される。すなわち、上記ブローバイガスのガス流量が、クランクケース内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに保つとともに、ブローバイガスによる吸気通路3へのオイルの持ち去りによる同通路でのデポジットの付着を許容レベルとすることのできる値となるよう、上記指令ステップ数Rがエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出される。
ところで、指令ステップ数Rをエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき上述したように算出し、その指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じてブローバイガスのガス流量の制御を行ったとしても、上述したデポジット付着の抑制とオイル劣化の進行抑制とを、高いレベルで両立させることができるとは限らない。これは、[発明が解決しようとする課題]の欄に記載したとおり、自動車の運転者によるエンジン1の運転の仕方や同エンジン1の個体差などによってブローバイガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去り量が変わってくることが関係している。
運転者によるエンジン1の運転の仕方や同エンジン1の個体差等により、ブローバイガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去り量が標準よりも多くなる場合、上記PCVバルブ14の開度制御を通じてブローバイガスのガス流量の制御を行ったとしても、上述したオイル劣化及びデポジット付着に関して次のような状況が生じる。すなわち、上記ブローバイガスのガス流量の制御では、クランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに保つことはできるものの、吸気通路3へのオイルの持ち去りによる同通路3でのデポジットの付着が許容レベルを越えて多くなる。
また、運転者によるエンジン1の運転の仕方や同エンジン1の個体差等により、ブローバイガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去り量が標準よりも少なくなる場合、上記ブローバイガスのガス流量の制御を行ったとしても、上述したオイル劣化及びデポジット付着に関して次のような状況が生じる。すなわち、上記ブローバイガスのガス流量の制御により、クランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りによる同通路3でのデポジットの付着が許容レベルに対し余裕のある状態となる。言い換えれば、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量をより多くしても同通路3のデポジット付着を許容レベルとすることが可能な状態であり、上記ガス流量の増量によりクランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに対し更に小さく抑えることの可能な状態となる。しかし、上記ブローバイガスのガス流量の制御では、そのガス流量を上述したように増量することが実現されず、クランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いを標準レベルに対し更に小さく抑えることはできない。
以上のように、上記ブローバイガスのガス流量の制御では、運転者によるエンジン1の運転の仕方などによってブローバイガスによる吸気通路3へのオイルの持ち去り量が変わってくることを考慮していないため、吸気通路3でのデポジットの付着の抑制とクランクケース10内のオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることは困難である。
そこで本実施形態では、エンジン1の使用開始時からのクランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによる総オイル持ち去り量ΣAを算出し、エンジン1の所定運転期間毎に上記総オイル持ち去り量ΣAがその時点での適正値KXに対し多いか少ないかの判断処理を行う。そして、この判断処理での判断結果に基づき、指令ステップ数Rに対し減少側または増加側への補正を加え、同補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じて同バルブ14の開度を閉じ側または開き側に補正することにより、上記ブローバイガスのガス流量の補正を行う。
より詳しくは、判断処理により総オイル持ち去り量ΣAが上記適正値KXよりも多い旨判断されたときには、次回の判断処理が行われるまで、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された指令ステップ数Rに対し減少側への補正が加えられる。そして、同補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じて同バルブ14の開度を閉じ側に補正することにより、上記ブローバイガスのガス流量の減量補正が行われる。これにより、クランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が少なくされ、そのオイルによる吸気通路3でのデポジット付着が許容レベルを越えて多くなることが抑制される。
また、上記判断処理により、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも少ない旨判断されたときには、次回の判断処理が行われるまで、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された指令ステップ数Rに対し増加側への補正が加えられる。そして、同補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じて同バルブ14を開き側に補正することにより、上記ブローバイガスのガス流量の増量補正が行われる。これにより、クランクケース10内に存在するブローバイガスの早期処理が図られ、同ガスによって劣化させられるクランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いが標準レベルに対し更に小さく抑えられる。
以上のようにブローバイガスのガス流量を補正することにより、運転者によるエンジン1の運転の仕方などによってブローバイガスによる吸気通路3へのオイルの持ち去り量が変わってくるとしても、吸気通路3でのデポジットの付着の抑制とクランクケース10内のオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることができるようになる。
次に、上記ブローバイガスのガス流量の補正手順について、ブローバイガス流量補正ルーチンを示す図3のフローチャートを参照して説明する。このブローバイガス流量補正ルーチンは、電子制御装置19を通じて、所定時間毎(例えば16ms毎)の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、まずエンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき、予め実験等により定められた図4のマップを参照して、同ルーチンの実行周期間にブローバイガスによりクランクケース10から吸気通路3に持ち去られたオイルの量であるオイル持ち去り量Aが算出される(S101)。続いて、判断処理の実行タイミングであるか否か(図3のS102)、例えば自動車の走行距離が100kmの倍数の距離(100、200、300km・・・)に達した時点であるか否かが判断される。
上記ステップS102で判断処理の実行タイミングでない旨判断されると、エンジン1の使用開始時点から上記オイル持ち去り量Aをその算出毎に累積した値である総オイル持ち去り量ΣAの算出が行われる(S103)。具体的には、前回の総オイル持ち去り量ΣAに対しステップS101で算出されたオイル持ち去り量Aを加算した値が今回の総オイル持ち去り量ΣAとして算出される。なお、この総オイル持ち去り量ΣAに関しては、算出毎に電子制御装置19の不揮発性のRAMに記憶されるものであり、同RAMに記憶された値が上記前回の値として用いられる。
一方、ステップS102で判断処理の実行タイミングである旨判断されると、総オイル持ち去り量ΣAがその時点での適正値KXに対し多いか少ないかに基づき、クランクケース10から吸気通路3に流されるブローバイガスのガス流量を減量補正または増量補正する処理(S104〜S110)が実行される。ちなみに、上記適正値KXは、自動車の走行距離に基づき予め実験等により定められたマップを参照して、例えば図5に示されるように算出される値である。
上記ステップS104〜S110の一連の処理では、まず総オイル持ち去り量ΣAがそのときの走向距離に基づき求められる適正値KXよりも大きいか否かが判断される(S104)。ここで肯定判定であれば、適正値KXに対する総オイル持ち去り量ΣAの乖離量K1(=ΣA−KX)分だけ、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出されたPCVバルブ14の動作指令値である指令ステップ数Rに対し、同バルブ14を閉じる側(減少側)への補正が加えられる(S105)。そして、補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じて、クランクケース10から吸気通路3に流されるブローバイガスのガス流量が上記乖離量K1分だけ減量補正される。その後、こうしたガス流量の減量補正が行われているか否かを判断するための減量補正フラグF1が「1(実行)」に設定される(S106)。
一方、ステップS104で否定判定であれば、総オイル持ち去り量ΣAがそのときの走向距離に基づき求められる適正値KXよりも小さいか否かが判断される(S107)。ここで肯定判定であれば、適正値KXに対する総オイル持ち去り量ΣAの乖離量K2(=KX−ΣA)分だけ、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出されたPCVバルブ14の動作指令値である指令ステップ数Rに対し、同バルブ14を開く側(増加側)への補正が加えられる(S108)。そして、補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御を通じて、クランクケース10から吸気通路3に流されるブローバイガスのガス流量が上記乖離量K2分だけ増量補正される。その後、こうしたガス流量の増量補正が行われているか否かを判断するための増量補正フラグF2が「1(実行)」に設定される(S109)。
なお、上記ステップS104と上記ステップS107とで共に否定判定がなされた場合には、総オイル持ち去り量ΣAがその時点での走向距離に基づき求められる適正値KXと一致していることになる。この場合、指令ステップ数Rに対し減少側または増加側への補正が加えられることはなく、その補正に基づくブローバイガスのガス流量の減量補正や増量補正が行われることはない。このため、上述した減量補正フラグF1及び増量補正フラグF2がそれぞれ「0(停止)」に設定される(S110)。
次に、オイルライフシステムにおけるオイル劣化警告の実行手順について、オイル劣化警告ルーチンを示す図6のフローチャートを参照して説明する。なお、このオイル劣化警告ルーチンは、電子制御装置19を通じて、所定時間毎(例えば16ms毎)の時間割り込みにて周期的に実行される。
同ルーチンにおいては、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき、予め実験等により定められたマップを参照して、クランクケース10内のオイルにおける同ルーチンの実行周期間での劣化の進行量を表す劣化進行量Bが算出される(S201)。このオイルの劣化進行量Bは、上記オイルの劣化度合いを表すオイル劣化量ΣBを算出するために用いられる。同オイル劣化量ΣBは、上記劣化進行量Bをその算出毎に累積した値であって、同算出された劣化進行量Bを前回のオイル劣化量ΣBに加算することによって算出される(S206)。なお、このオイル劣化量ΣBに関しては、算出毎に電子制御装置19の不揮発性のRAMに記憶されるものであり、同RAMに記憶された値が上記前回の値として用いられる。
そして、上記オイル劣化量ΣBが許容値以上になると(S207:YES)、アラーム装置16が駆動されて自動車の運転者に向けて警告音が発せられる(S208)。従って、アラーム装置16からの警告音に基づいてオイル交換を行うことにより、オイルの劣化が進んだ状態となる前の適切なタイミングでオイル交換が行われ、そのような状態でのエンジン1の運転が行われないようにすることができる。なお、上記オイル劣化量ΣBに関しては、エンジン1のオイル交換が行われたときに初期値「0」にリセットするための初期化処理を通じて「0」に戻される。こうした初期化処理を実施するため、例えば、運転席に上記オイル劣化量ΣBを初期値「0」にリセットするためのリセットスイッチを設ける。そして、オイル交換が行われたときに運転者がリセットスイッチを操作し、その操作に基づき電子制御装置19がオイル劣化量ΣBを初期値「0」にリセットする、という初期化処理を採用することが考えられる。
ところで、ブローバイガス流量補正ルーチン(図3)を通じて、ブローバガスのガス流量が補正されると、その分だけクランクケース10内に存在するブローバイガスの処理が遅くなったり早くなったりし、それに伴い同ケース10内におけるオイルの実際の劣化の進行も速くなったり遅くなったりする。その結果、同オイルの実際の劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量ΣBに対しずれることになり、オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告、すなわちアラーム装置16による警告音の発生が不適切なタイミングで行われることになる。
こうした不具合に対処するため、オイル劣化警告ルーチン(図6)では、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された劣化進行量Bに対し、上記ブローバイガスのガス流量の補正に対応した分の補正を加えるための処理(S202〜S205)が実行される。このように補正された劣化進行量Bを用いてオイル劣化量ΣBを算出(S206)することにより、上記ブローバイガスのガス流量の補正時にも同オイル劣化量ΣBがオイルの実際の劣化量に対応した値となる。その結果、上記ブローバイガスのガス流量の補正時、オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告、すなわちアラーム装置16による警告音の発生が不適切なタイミングで行われるという上記不具合の発生を抑制できるようになる。
以下、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された劣化進行量Bに対し、上記ブローバイガスのガス流量の補正に対応した分の補正を加えるための処理(S202〜S205)について、詳しく説明する。
この一連の処理においては、減量補正フラグF1が「1(実行)」であるか否か(S202)、増量補正フラグF2が「1(実行)」であるか否か(S203)、といった判断が行われる。そして、ステップS202とステップS203とのいずれか一方で肯定判定がなされる場合、すなわち上記ガス流量の減量補正と増量補正とのいずれか一方が行われている場合には、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された劣化進行量Bに対し、乖離量K1または乖離量K2の大きさに対応した分の補正が加えられる。より詳しくは、図3のステップS104,S107等で用いられる総オイル持ち去り量ΣA及び適正値KXに基づき、それら総オイル持ち去り量ΣAと適正値KXとの比(ΣA/KX)が算出される(S204)。その後、同比(ΣA/KX)を上記劣化進行量Bに乗算することにより、劣化進行量Bが乖離量K1または乖離量K2の大きさに対応した分だけ補正される(S205)。
ここで、減量補正フラグF1が「1(実行)」であって上記ガス流量の減量補正が実行されているときには、クランクケース10内に存在するブローバイガスの処理が遅れることから、同ケース10内のオイルの劣化の進行が速くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量ΣBよりも大きくなり、同オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告(アラーム装置16による警告音の発生)が、適切なタイミングよりも遅いタイミングで行われるおそれがある。
しかし、上記ガス流量の減量補正が実行されているときには、上記総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも大きくなっており、上記比(ΣA/KX)が「1.0」よりも大きくなることから、その比(ΣA/KX)を劣化進行量Bに乗算することで同劣化進行量Bが増量補正されることとなる。また、上記総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも大きくなるほど、すなわち乖離量K1が大きくなるほど、上記比(ΣA/KX)が「1.0」に対しより大きくなってゆくため、上記劣化進行量Bの増量補正の大きさが的確に乖離量K1に対応した大きさとされる。
このように増量補正された劣化進行量Bを用いてオイル劣化量ΣBを算出することにより、そのオイル劣化量ΣBが、上記ガス流量の減量補正に伴って大きくなるクランクケース10内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、例えば図7に二点鎖線L1で示されるように大きくされる。なお、図中の実線は、上記ガス流量の減量補正や増量補正が行われていないときの走向距離の増加に対するオイル劣化量ΣBの推移を示している。以上により、オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告(アラーム装置16による警告音の発生)が、適切なタイミングよりも遅いタイミングで行われるという上記不具合の発生は抑制される。
また、増量補正フラグF2が「1(実行)」であって上記ガス流量の増量補正が実行されているときには、クランクケース10内に存在するブローバイガスの処理がより早期に行われることから、同ケース10内のオイルの劣化の進行が遅くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量ΣBよりも小さくなり、同オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告(アラーム装置16による警告音の発生)が、適切なタイミングよりも早いタイミングで行われるおそれがある。
しかし、上記ガス流量の増量補正が実行されているときには、上記総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも小さくなっており、上記比(ΣA/KX)が「1.0」よりも小さくなることから、その比(ΣA/KX)を劣化進行量Bに乗算することで同劣化進行量Bが減量補正されることとなる。また、上記総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも小さくなるほど、すなわち乖離量K2が大きくなるほど、上記比(ΣA/KX)が「1.0」に対しより小さくなってゆくため、上記劣化進行量Bの減量補正の大きさが的確に乖離量K2に対応した大きさとされる。
このように減量補正された劣化進行量Bを用いてオイル劣化量ΣBを算出することにより、そのオイル劣化量ΣBに関しては、上記ガス流量の増量補正に伴って増大の抑えられるクランクケース10内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、それと同じように例えば図7に二点鎖線L2で示されるように増大が抑えられるようになる。従って、オイル劣化量ΣBが許容値以上になることに基づくオイル劣化の警告(アラーム装置16による警告音の発生)が、適切なタイミングよりも早いタイミングで行われるという上記不具合の発生が抑制される。
なお、図6のステップS202とステップS203との両方で否定判定がなされる場合、すなわち上記ガス流量の減量補正と増量補正とのいずれも行われていない場合には、ステップS204,S205の処理がスキップされる。このため、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された劣化進行量Bに対し、乖離量K1または乖離量K2の大きさに対応した分の補正が加えられることはない。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)エンジン1の使用開始時からのクランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによる総オイル持ち去り量ΣAが算出され、自動車の走行距離が100km増加する毎に上記総オイル持ち去り量ΣAがその時点での適正値KXに対し多いか少ないかの判断処理が実行される。
そして、上記判断処理により、総オイル持ち去り量ΣAが上記適正値KXよりも多い旨判断されたときには、次回の判断処理が行われるまで、エンジン運転状態に基づき算出されるPCVバルブ14の動作指令値である指令ステップ数Rに対し、減少側への補正が加えられる。そして、同補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御により、同バルブ14の開度が閉じ側に補正され、上記ブローバイガスのガス流量が減量補正される。これにより、クランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が少なくされ、そのオイルによる吸気通路3でのデポジット付着が許容レベルを越えて多くなることが抑制される。
また、上記判断処理により、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXよりも少ない旨判断されたときには、次回の判断処理が行われるまで、エンジン運転状態に基づき算出されるPCVバルブ14の動作指令値である指令ステップ数Rに対し、増加側への補正が加えられる。そして、同補正後の指令ステップ数Rに基づくPCVバルブ14の開度制御により、同バルブ14が開き側に補正され、上記ブローバイガスのガス流量が増量補正される。これにより、クランクケース10内に存在するブローバイガスの早期処理が図られ、同ガスによって劣化させられるクランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いが標準レベルに対し更に小さく抑えられる。
以上のようにブローバイガスのガス流量を補正することにより、ブローバイガスによるクランクケース10から吸気通路3へのオイルの持ち去りに起因した同通路3でのデポジットの付着の抑制と、同ガスの早期処理によるクランクケース10内のオイル劣化の抑制とを、高いレベルで両立させることができるようになる。
(2)上記指令ステップ数Rの減少側への補正を通じての上記ブローバイガスのガス流量の減量補正では、その減量補正の大きさが総オイル持ち去り量ΣAの適正値KXに対する乖離量K1に対応する大きさとされる。その結果、上記総オイル持ち去り量ΣAにおけるその適正値KXに対する乖離量K1が大きくなるほど、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が大きく減量補正される。これにより、クランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによるオイル持ち去り量Aが、上記総オイル持ち去り量ΣAにおけるその適正値KXに対する乖離量K1に対応した分だけ少なくされる。従って、吸気通路3に持ち去られたオイルによる同通路3でのデポジット付着が許容レベルを越えて多くなることを的確に抑制しつつ、クランクケース10から吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量を可能な限り多くし、クランクケース10内に存在するブローバイガスによる同ケース10内のオイルの劣化を最大限に抑制することができる。
また、上記指令ステップ数Rの増加側への補正を通じての上記ブローバイガスのガス流量の増量補正では、その増量補正の大きさが総オイル持ち去り量ΣAにおけるその適正値KXに対する乖離量K2に対応した大きさとされる。その結果、上記総オイル持ち去り量ΣAにおけるその適正値KXに対する乖離量K2が大きくなるほど、吸気通路3に戻されるブローバイガスのガス流量が大きく増量補正される。これにより、クランクケース10内に存在するブローバイガスの可能な限り早期での処理が図られ、同ガスによって劣化させられるクランクケース10内のオイルの劣化の進行度合いが標準レベルに対し可能な限り小さく抑えられる。また、上記ガス流量の増量補正では、クランクケース10から吸気通路3へのブローバイガスによるオイルの持ち去り量が多くはなるものの、そのオイルによる吸気通路3でのデポジット付着が許容レベルを越えないようにされる。
以上のように、上記ガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを、総オイル持ち去り量ΣAの適正値KXに対する乖離量K1,K2に対応した大きさとすることにより、吸気通路3でのデポジット付着の抑制とクランクケース10内のオイルの劣化の抑制とを、より一層高いレベルで両立させることができるようになる。
(3)上記指令ステップ数Rの減少側への補正を通じて上記ブローバイガスのガス流量が減量補正されると、クランクケース10内に存在するブローバイガスの処理が遅れることから、同ケース10内のオイルの劣化の進行が速くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量ΣBよりも大きくなり、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適切なタイミングよりも遅いタイミングで行われるおそれがある。しかし、上記ガス流量の減量補正時には、オイルライフシステムでオイル劣化量ΣBを求めるために所定期間毎(16ms)に算出される劣化進行量Bが増量補正される。これにより、同劣化進行量Bをその算出毎に累積した値である上記オイル劣化量ΣBが、上記ガス流量の減量補正に伴って大きくなるクランクケース10内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、大きくされるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも遅いタイミングで行われるという上記不具合の発生を抑制することができる。
また、上記指令ステップ数Rの増加側への補正を通じて上記ブローバイガスのガス流量が増量補正されると、クランクケース10内に存在するブローバイガスの処理がより早期に行われることから、同ケース10内のオイルの劣化の進行が遅くなる。その結果、同オイルの実際のオイル劣化量がオイルライフシステムによって求められるオイル劣化量ΣBよりも小さくなり、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適切なタイミングよりも早いタイミングで行われるおそれがある。しかし、上記ガス流量の増量補正時には、オイルライフシステムでオイル劣化量ΣBを求めるために所定期間毎(16ms毎)に算出される劣化進行量Bが減量補正される。これにより、同劣化進行量Bをその算出毎に累積した値であるオイル劣化量ΣBに関しては、上記ガス流量の減量補正に伴って増大の抑えられるクランクケース10内のオイルの実際のオイル劣化量に対応して、同じように増大が抑えられるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも早いタイミングで行われるという上記不具合の発生を抑制することができる。
(4)上記ブローバイガスのガス流量の減量補正または増量補正に伴い、上記劣化進行量Bが増量補正または減量補正される際には、その補正の大きさが上記乖離量K1,K2の大きさに対応する大きさとされる。その結果、上記劣化進行量Bが増量補正または減量補正される際の補正の大きさは、上記ガス流量の減量補正または増量補正における補正の大きさに対応した大きさとされる。これにより、同オイルライフシステムで求められるオイル劣化量ΣBが、上記ガス流量の減量補正や増量補正に伴って変化するクランクケース10内のオイルの実際のオイル劣化量に対し、正確に対応した値とされるようになる。従って、オイルライフシステムでのオイル劣化の警告が適正なタイミングよりも遅いタイミングや早いタイミングで行われることを、より一層的確に抑制することができるようになる。
(5)上記ブローバイガスのガス流量の補正に伴う上記劣化進行量Bの補正は、総オイル持ち去り量ΣAと適正値KXとに基づき、その総オイル持ち去り量ΣAと適正値KXとの比(ΣA/KX)を算出し、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づき算出された劣化進行量Bに対して上記比(ΣA/KX)を乗算することによって行われる。ここで、比(ΣA/KX)に関しては、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXに対し多くなるほど、すなわち乖離量K1が大きくなるほど、「1.0」に対しより大きくなってゆく。また、総オイル持ち去り量ΣAが適正値KXに対し少なくなるほど、すなわち乖離量K2が大きくなるほど、上記比(ΣA/KX)が「1.0」に対しより小さくなってゆく。こうした特性を有する上記比(ΣA/KX)を劣化進行量Bに乗算することによって同劣化進行量の補正が行われるため、その補正の大きさを的確に総オイル持ち去り量ΣAの適正値KXに対する乖離量K1,K2に対応した大きさとすることができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・劣化進行量Bの増量補正及び減量補正に関しては、乖離量K1または乖離量K2に対し所定の係数を乗算し、その乗算後の値を劣化進行量Bに対し加減算することによって行うことも可能である。
・劣化進行量Bの増量補正及び減量補正に関しては、それら補正の大きさを乖離量K1,K2に関係なく一定としてもよい。この場合、予め実験等により上記増量補正及び減量補正に用いられる増量補正量及び減量補正量として最適な値をそれぞれ定めておき、それらの値(最適な増量補正量及び減量補正量)に基づいて劣化進行量Bの増量補正及び減量補正を行うことが好ましい。
・オイルライフシステムについては必ずしも設ける必要はない。
・上記判断処理の実行タイミングに関しては、自動車の走行距離に基づいて定める変わりに、例えばエンジン1の始動開始時点からの総運転時間に基づいて定めることも可能である。この場合、エンジン1の総運転時間が1時間などの所定時間の倍数の時間に達した時点が上記判断処理の実行タイミングとされることとなる。
・指令ステップ数Rの増加側及び減少側への補正に関しては、それら補正の大きさを乖離量K1,K2に関係なく一定としてもよい。この場合、予め実験等により、上記増加側への補正及び減少側への補正に用いられる増加補正量及び減少補正量として最適な値をそれぞれ定めておき、それらの値(最適な増加補正量及び減少補正量)に基づいて指令ステップ数Rの増加側への補正及び減少側への補正を行うことが好ましい。
・電動式のPCVバルブ14として、ステップモータにより駆動されるものに代えて、電磁ソレノイドにより駆動されるものを用いてもよい。
本実施形態のブローバイガス処理装置が適用されるエンジン全体を示す略図。 PCVバルブの動作指令値である指令ステップ数Rを算出するために用いられるマップ。 ブローバイガスのガス流量の補正手順を示すフローチャート。 オイル持ち去り量Aを算出するために用いられるマップ。 総オイル持ち去り量ΣA、適正値KX、及び乖離量K1,K2の関係を示すグラフ。 オイルライフシステムにおけるオイル劣化警告の実行手順を示すフローチャート。 走行距離の増加に対するオイル劣化量ΣBの推移を示すグラフ。
符号の説明
1…エンジン、2…燃焼室、3…吸気通路、4…排気通路、5…燃料噴射弁、6…点火プラグ、7…ピストン、7a…ピストンリング、8…クランクシャフト、9…シリンダ内壁、10…クランクケース、11…スロットルバルブ、12…新気導入通路、13…ガス流出通路、14…PCVバルブ、15…触媒、16…アラーム装置、19…電子制御装置(算出手段、判断手段、補正手段)、20…アクセルペダル、21…アクセルポジションセンサ、22…スロットルポジションセンサ、23…エアフロメータ、24…クランクポジションセンサ。

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室からクランクケースに漏れたブローバイガスを吸気通路に戻すとともに、そのブローバイガスのガス流量を機関運転状態に基づき制御する内燃機関のブローバイガス処理装置において、
    機関運転状態に基づき内燃機関の使用開始時からの前記クランクケースから前記吸気通路への前記ブローバイガスによる総オイル持ち去り量を算出する算出手段と、
    内燃機関の所定運転期間毎に前記総オイル持ち去り量がその適正値に対し多いか少ないかの判断処理を行う判断手段と、
    前記判断処理により前記総オイル持ち去り量が前記適正値よりも多い旨判断されたときには次回の判断処理が行われるまで前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を減量補正し、前記判断処理により前記総オイル持ち去り量が前記適正値よりも少ない旨判断されたときには次回の判断処理が行われるまで前記ガス流量を増量補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関のブローバイガス処理装置。
  2. 前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを、前記総オイル持ち去り量の前記適正値に対する乖離量に対応した大きさとする
    請求項1記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  3. 前記内燃機関は、所定期間毎に機関運転状態に基づき同期間中における前記クランクケース内のオイルの劣化進行量を算出するとともに、その劣化進行量の算出毎に同劣化進行量を累積してオイル劣化量を求め、同オイル劣化量が許容値以上となることに基づきオイル劣化の警告を行うオイルライフシステムが適用されるものであり、
    前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量を減量補正したときには前記劣化進行量を増量補正し、前記ガス流量を増量補正したときには前記劣化進行量を減量補正するものである
    請求項1又は2記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  4. 前記補正手段は、前記吸気通路に戻されるブローバイガスのガス流量の減量補正及び増量補正の大きさを前記総オイル持ち去り量の前記適正値に対する乖離量に対応した大きさとするとともに、前記劣化進行量の増量補正及び減量補正の大きさを前記乖離量に対応した大きさとする
    請求項3記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
  5. 前記補正手段は、前記総オイル持ち去り量と前記適正値との比を前記劣化進行量に乗算することにより、その劣化進行量の増量補正及び減量補正を行うものである
    請求項4記載の内燃機関のブローバイガス処理装置。
JP2008081407A 2008-03-26 2008-03-26 内燃機関のブローバイガス処理装置 Expired - Fee Related JP4492726B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008081407A JP4492726B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 内燃機関のブローバイガス処理装置
DE102009001865A DE102009001865B4 (de) 2008-03-26 2009-03-25 Gerät und Verfahren zur Behandlung von Blow-By-Gas für eine Brennkraftmaschine
US12/411,927 US7900611B2 (en) 2008-03-26 2009-03-26 Apparatus and method for treating blow-by gas for internal combustion engine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008081407A JP4492726B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 内燃機関のブローバイガス処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009235958A true JP2009235958A (ja) 2009-10-15
JP4492726B2 JP4492726B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=41111959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008081407A Expired - Fee Related JP4492726B2 (ja) 2008-03-26 2008-03-26 内燃機関のブローバイガス処理装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7900611B2 (ja)
JP (1) JP4492726B2 (ja)
DE (1) DE102009001865B4 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012095953A1 (ja) 2011-01-12 2012-07-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関のpcvシステム
CN104685172A (zh) * 2012-05-30 2015-06-03 大陆汽车有限公司 用于运行内燃机的方法和装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4793453B2 (ja) * 2009-02-04 2011-10-12 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
US8230843B2 (en) * 2009-07-30 2012-07-31 Ford Global Technologies, Llc Cooler bypass to reduce condensate in a low-pressure EGR system
NL2006586C2 (en) * 2011-04-11 2012-10-12 Vialle Alternative Fuel Systems Bv Assembly for use in a crankcase ventilation system, a crankcase ventilation system comprising such an assembly, and a method for installing such an assembly.
CN102966409B (zh) * 2012-11-23 2015-07-22 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 一种曲轴箱通风电子控制方法及系统
US9051872B2 (en) * 2013-02-01 2015-06-09 Serge V. Monros Hydrogen on-demand fuel system for internal combustion engines
US9611769B2 (en) * 2013-03-14 2017-04-04 GM Global Technology Operations LLC System and method for controlling airflow through a ventilation system of an engine when cylinders of the engine are deactivated
DE102014219822A1 (de) * 2014-09-30 2016-03-31 Volkswagen Aktiengesellschaft Brennkraftmaschine und Verfahren zum Bewerten der Ölqualität in einer Brennkraftmaschine
CZ308465B6 (cs) * 2019-07-09 2020-09-02 Ĺ KODA AUTO a.s. Kliková skříň se sestavou pro odvětrání klikové skříně
DE102022121952A1 (de) 2022-08-31 2024-02-29 Hengst Se Entlüftungssystem für ein Kurbelgehäuse

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274931A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Toyota Motor Corp ブローバイガス還元装置を備えた内燃機関のオイル劣化判定装置
JP2006299929A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2007528465A (ja) * 2004-03-11 2007-10-11 トータル・フランス 放射性トレーサーを用いた、エンジンオイル分離システムからのオイルの消費のリアルタイム測定のための方法および装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1258511A (ja) * 1968-07-17 1971-12-30
DE19704461C1 (de) * 1997-02-06 1998-05-07 Hengst Walter Gmbh & Co Kg Verfahren und Vorrichtung zum Bestimmen des Ölanteils in einem Gasstrom
DE10163780B4 (de) * 2001-12-22 2009-03-12 Mahle Filtersysteme Gmbh Entgasungseinrichtung für ein Kurbelgehäuse
JP4192677B2 (ja) 2003-05-26 2008-12-10 日産自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4525587B2 (ja) * 2005-12-22 2010-08-18 株式会社デンソー エンジンの制御装置
JP2008267273A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Aisan Ind Co Ltd ブローバイガス還元装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007528465A (ja) * 2004-03-11 2007-10-11 トータル・フランス 放射性トレーサーを用いた、エンジンオイル分離システムからのオイルの消費のリアルタイム測定のための方法および装置
JP2006274931A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Toyota Motor Corp ブローバイガス還元装置を備えた内燃機関のオイル劣化判定装置
JP2006299929A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012095953A1 (ja) 2011-01-12 2012-07-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関のpcvシステム
US8844507B2 (en) 2011-01-12 2014-09-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha PCV system for internal combustion engine
CN104685172A (zh) * 2012-05-30 2015-06-03 大陆汽车有限公司 用于运行内燃机的方法和装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE102009001865B4 (de) 2011-12-08
US20090241922A1 (en) 2009-10-01
JP4492726B2 (ja) 2010-06-30
DE102009001865A1 (de) 2009-10-29
US7900611B2 (en) 2011-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4492726B2 (ja) 内燃機関のブローバイガス処理装置
US7464674B2 (en) Induction air acoustics management for internal combustion engine
KR100833614B1 (ko) 아이들스탑 기능을 가진 차량의 엔진 제어 방법
JP6183565B2 (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
JP2009191701A (ja) 内燃機関の制御装置
WO2012173177A1 (ja) エンジンの制御装置
EP2317104A2 (en) Engine control unit for learning an electronic throttle control characteristic
JP2007040212A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009036079A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP5056716B2 (ja) 内燃機関のブローバイガス処理装置
US20200217262A1 (en) Engine system
JP2008195168A (ja) 車両のエンジン制御装置
JP2010112356A (ja) 内燃機関のブローバイガス処理装置
EP3069000A1 (en) Control device and control method for internal combustion engine
US6886531B1 (en) Control apparatus for an internal combustion engine
JP5760858B2 (ja) 車両の制御装置
WO2021075432A1 (ja) 内燃機関の制御装置及び制御方法
JP2009007972A (ja) 内燃機関の運転制御装置
JP2009228529A (ja) 内燃機関のブローバイガス処理装置
JP2005127277A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009197676A (ja) ブローバイガス還元装置の異常診断装置
JP5304162B2 (ja) 内燃機関制御装置
JP2009185664A (ja) 内燃機関のブローバイガス処理装置
JP2009121360A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2010163961A (ja) 内燃機関のegr制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100329

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees