JP2009234407A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ液圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、BA制御を行った際にフェード現象が発生した場合等においてABS制御に入りやすくすることで、ブレーキ性能の更なる向上を図ることを目的とする。
【解決手段】車両用ブレーキ液圧制御装置100は、BA制御を実行可能なBA制御手段23と、車輪ブレーキ内の液圧を減圧、保持または増圧させる液圧調整手段(ABS制御手段22)と、BA制御が開始されたときから第1所定時間が経過したか否かを判断する経過判断手段27と、経過判断手段27によって第1所定時間が経過したと判断されたことと、前記液圧調整手段による減圧が実行されていないことを条件として、アシスト目標値を所定のアシスト目標値よりも高い第1目標値まで上げる目標値変更手段28と、を備えている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ブレーキアシスト制御(以下、BA制御という。)とアンチロックブレーキ制御(以下、ABS制御という。)を実行可能な車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、通常よりも大きな制動力を発生させるブレーキアシストの技術として、運転者に応じてブレーキアシストのアシスト量を変更して運転者に適したBA制御を行う技術が知られている(特許文献1参照)。さらに、この技術では、BA制御によってブレーキ液圧を車輪ブレーキのロック液圧以上まで上げて車輪をロック傾向にさせることで、ABS制御を作動させて、車輪ブレーキが最も大きな制動力を発揮できるように制御している。一方、車輪ブレーキを頻繁に作動させると、ブレーキパッドの表面の摩擦係数が熱によって低下するといったフェード現象が発生するということは一般に知られている。
特開2006−240354号公報
しかしながら、ブレーキアシストの機能はブレーキパッドが正常な状態であることを前提としているため、前述したフェード現象が発生した場合には、通常のBA制御時と比べ、車輪がロック傾向になり難くなって、ABS制御に入り難くなってしまう場合があった。そのため、ブレーキ性能の更なる向上を図るためには、フェード現象が発生した場合などにおいても、BA制御を行った際にはABS制御に入るようにするのが望まれていた。
そこで、本発明は、BA制御を行った際にフェード現象が発生した場合等においてABS制御に入りやすくすることで、ブレーキ性能の更なる向上を図ることができる車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、運転者によるブレーキ操作子の操作状態に基づいてブレーキアシストが必要か否かを判定し、ブレーキアシストが必要だと判定した場合に、車輪ブレーキ内の液圧をポンプによって所定のアシスト目標値まで増圧させるブレーキアシスト制御を実行可能なブレーキアシスト制御手段と、車輪ブレーキの上下流に設けられる入口弁および出口弁を制御することで、前記車輪ブレーキ内の液圧を減圧、保持または増圧させる液圧調整手段と、を備えた車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記ブレーキアシスト制御が開始されたときから、第1所定時間が経過したか否かを判断する経過判断手段と、前記経過判断手段によって第1所定時間が経過したと判断されたことと、前記液圧調整手段による減圧が実行されていないことを条件として、アシスト目標値を前記所定のアシスト目標値よりも高い第1目標値まで上げる目標値変更手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ブレーキアシストが必要であると判断したブレーキアシスト制御手段がBA制御を開始すると、経過判断手段が、BA制御が開始されたときから第1所定時間が経過したか否かを判断する。そして、経過判断手段によって第1所定時間が経過したと判断された場合であって、液圧調整手段による減圧が実行されていない場合には、目標値変更手段が、アシスト目標値を所定のアシスト目標値よりも高い第1目標値まで上げる。そのため、例えばフェード現象の発生によってBA制御中に第1所定時間が経過しても車輪ブレーキの減圧が実行されない場合であっても、アシスト目標値を上げることでブレーキアシストの量が増加されるので、車輪をロック傾向にすることが可能となり、ABS制御を実行することが可能となる。
また、本発明において、前記経過判断手段は、前記ブレーキアシスト制御が開始されたときから、前記第1所定時間よりも長く設定された第2所定時間が経過したか否かをさらに判定し、前記目標値変更手段は、前記経過判断手段によって前記第2所定時間が経過したと判断されたことと、前記液圧調整手段による減圧が実行されていないことを条件として、前記アシスト目標値を前記第1目標値よりも高い第2目標値まで上げるように構成されていてもよい。
これによれば、目標値変更手段は、ブレーキアシスト制御の開始から第2所定時間が経過した場合であって、液圧調整手段による減圧が実行されていない場合には、アシスト目標値を、第1目標値よりも高い第2目標値まで上げる。そのため、アシスト目標値を第1目標値まで上げても依然としてABS制御(減圧制御)に入らない場合には、アシスト目標値をさらに高い値(第2目標値)まで上げることで、ABS制御に更に入りやすくすることができる。
また、本発明において、前記目標値変更手段は、前記経過判断手段の判定中において前記液圧調整手段による減圧が実行されたことを条件として、前記アシスト目標値を保持するように構成されていてもよい。
これによれば、例えばアシスト目標値を第1目標値に向けて所定の傾きで上げていく場合において、アシスト目標値が第1目標値に達する前に、液圧調整手段による減圧が実行された場合には、目標値変更手段がそのときの目標値(第1目標値よりも低い)にアシスト目標値を保持する。これにより、余分な増圧を抑えることができるので、ポンプ駆動に必要な電力や、液圧路内の各バルブを制御するための電力や、電圧の印加によって各バルブやポンプにかかる負荷を抑えることができる。
本発明によれば、BA制御中に第1所定時間が経過しても車輪ブレーキの減圧が実行されない場合には、アシスト目標値を上げてABS制御に入りやすくするので、ブレーキ性能の更なる向上を図ることができる。
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図において、図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図であり、図2は、車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100は、車両CRの各車輪Wに付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御するためのものであり、油路(液圧路)や各種部品が設けられた液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部20とを主に備えている。また、この車両用ブレーキ液圧制御装置100の制御部20には、車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ91が接続されている。また、後述するように、液圧ユニット10にはマスタシリンダMCの圧力を測定する圧力センサ8が設けられている。車輪速センサ91および圧力センサ8の検出結果は、制御部20に出力される。
制御部20は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、車輪速センサ91および圧力センサ8からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって、制御を実行する。また、ホイールシリンダHは、マスタシリンダMCおよび車両用ブレーキ液圧制御装置100により発生されたブレーキ液圧を各車輪Wに設けられた車輪ブレーキFR,FL,RR,RLの作動力に変換する液圧装置であり、それぞれ配管を介して車両用ブレーキ液圧制御装置100の液圧ユニット10に接続されている。
図2に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置100の液圧ユニット10は、運転者がブレーキ操作子の一例としてのブレーキペダルBPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する液圧源であるマスタシリンダMCと、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLとの間に配置されている。液圧ユニット10は、ブレーキ液が流通する油路(液圧路)を有する基体であるポンプボディ10a、油路上に複数配置された入口弁1、出口弁2などから構成されている。マスタシリンダMCの二つの出力ポートM1,M2は、ポンプボディ10aの入口ポート121に接続され、ポンプボディ10aの出口ポート122が、各車輪ブレーキFR,FL,RR,RLに接続されている。そして、通常時はポンプボディ10a内の入口ポート121から出口ポート122までが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
ここで、出力ポートM1から始まる油路は、前輪左側の車輪ブレーキFLと後輪右側の車輪ブレーキRRに通じており、出力ポートM2から始まる油路は、前輪右側の車輪ブレーキFRと後輪左側の車輪ブレーキRLに通じている。なお、以下では、出力ポートM1から始まる油路を「第一系統」と称し、出力ポートM2から始まる油路を「第二系統」と称する。
液圧ユニット10には、その第一系統に各車輪ブレーキFL,RRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられており、同様に、その第二系統に各車輪ブレーキRL,FRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられている。また、この液圧ユニット10には、第一系統および第二系統のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、ダンパ5、オリフィス5a、調圧弁(レギュレータ)R、吸入弁7が設けられている。また、液圧ユニット10には、第一系統のポンプ4と第二系統のポンプ4とを駆動するための共通のモータ9が設けられている。このモータ9は、回転数制御可能なモータであり、本実施形態では、デューティ制御により回転数制御が行われる。また、本実施形態では、第二系統にのみ圧力センサ8が設けられている。
なお、以下では、マスタシリンダMCの出力ポートM1,M2から各調圧弁Rに至る油路を「出力液圧路A1」と称し、第一系統の調圧弁Rから車輪ブレーキFL,RRに至る油路および第二系統の調圧弁Rから車輪ブレーキRL,FRに至る油路をそれぞれ「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路A1からポンプ4に至る油路を「吸入液圧路C」と称し、ポンプ4から車輪液圧路Bに至る油路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る油路を「開放路E」と称する。
制御弁手段Vは、マスタシリンダMCまたはポンプ4から車輪ブレーキFL,RR,RL,FR(詳細には、ホイールシリンダH)への液圧の行き来を制御する弁であり、ホイールシリンダHの圧力を増加、保持または低下させることができる。そのため、制御弁手段Vは、入口弁1、出口弁2、チェック弁1aを備えて構成されている。
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMCとの間、すなわち車輪液圧路Bに設けられた常開型のリニアソレノイド弁(比例電磁弁)である。そのため、入口弁1に流す駆動電流値に応じて、入口弁1の上下流の差圧が調整可能となっている。すなわち、入口弁1の上流側が下流側に比べて比較的高い液圧になっている場合において、入口弁1に駆動電流を供給すると、入口弁1の上流側の液圧と下流側の液圧との差圧が、駆動電流に応じた差圧になるまで入口弁1が開いて、入口弁1の下流側が増圧される。
詳細は図示しないが、入口弁1の弁体は、付与される駆動電流に応じた電磁力によって車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとは反対側(入口弁1の上流側)へ付勢されている。そのため、入口弁1の上流側の圧力が入口弁1の下流側の圧力より所定値(この所定値は、付与される電流による)以上高くなった場合には、上流側から下流側へ向けてブレーキ液が流れて、車輪ブレーキFL,RR,RL,FR内が増圧される。
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRと各リザーバ3との間、すなわち車輪液圧路Bと開放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪Wがロックしそうになったときに制御部20により開放されることで、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに作用するブレーキ液圧を各リザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に、入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,FR,RL,RR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ3は、開放路Eに設けられており、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を貯留する機能を有している。また、リザーバ3とポンプ4との間には、リザーバ3側からポンプ4側へのブレーキ液の流れのみを許容するチェック弁3aが介設されている。
ポンプ4は、出力液圧路A1に通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、リザーバ3で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、リザーバ3により吸収されたブレーキ液をマスタシリンダMCに戻すことができるとともに、後述するようにブレーキペダルBPの操作の有無に関わらずブレーキ液圧を発生して、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに制動力を発生することができる。
なお、ポンプ4によるブレーキ液の吐出量は、モータ9の回転数(デューティ比)に依存している。すなわち、モータ9の回転数(デューティ比)が大きくなると、ポンプ4によるブレーキ液の吐出量も大きくなる。
ダンパ5およびオリフィス5aは、その協働作用によってポンプ4から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記する調圧弁Rが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
調圧弁Rは、通常時に出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容するとともに、ポンプ4が発生したブレーキ液圧によりホイールシリンダH側の圧力を増加するときには、この流れを遮断しつつ、吐出液圧路D、車輪液圧路Bおよび制御弁手段V(ホイールシリンダH)側の圧力を設定値以下に調節する機能を有し、切換弁6およびチェック弁6aを備えて構成されている。
切換弁6は、マスタシリンダMCに通じる出力液圧路A1と各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設された常開型のリニアソレノイド弁である。そのため、切換弁6に流す駆動電流の値に応じて、切換弁6の上下流の差圧が調整されることによって、吐出液圧路Dおよび車輪液圧路Bの圧力を設定値以下に調節可能となっている。
詳細は図示しないが、切換弁6の弁体は、付与される駆動電流に応じた電磁力によって車輪液圧路BおよびホイールシリンダH側へ付勢されており、車輪液圧路Bの圧力が出力液圧路A1の圧力より所定値(この所定値は、付与される電流による)以上高くなった場合には、車輪液圧路Bから出力液圧路A1へ向けてブレーキ液が逃げることで、車輪液圧路B側の圧力が所定圧に調整される。
なお、切換弁6に付与する駆動電流は、デューティ制御により制御される。
チェック弁6aは、各切換弁6に並列に接続されている。このチェック弁6aは、出力液圧路A1から車輪液圧路Bへのブレーキ液の流れを許容する一方向弁である。
吸入弁7は、吸入液圧路Cに設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。吸入弁7は、切換弁6が閉じるとき、例えば、BA制御時において各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRにブレーキ液圧を作用させるときに制御部20の制御により開放(開弁)される。
圧力センサ8は、出力液圧路A1のブレーキ液圧を検出するものであり、その検出結果は制御部20に入力される。
次に、制御部20の詳細について説明する。参照する図面において、図3は、制御部の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御部20は、車輪速センサ91および圧力センサ8から入力された信号に基づき、液圧ユニット10内の制御弁手段V、調圧弁R(切換弁6)および吸入弁7の開閉動作ならびにモータ9の動作を制御して、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの動作を制御するものである。制御部20は、機能手段としてスリップ率演算部21、ABS制御手段(液圧調整手段)22、BA制御手段(ブレーキアシスト制御手段)23、弁駆動部25、モータ駆動部26、経過判断手段27、目標値変更手段28および記憶部29を備えている。
スリップ率演算部21は、車輪速センサ91が検出した各車輪Wの回転角速度に基づき、公知の方法によりスリップ率を演算する部分である。スリップ率の計算方法について一例を挙げれば、スリップ率演算部21は、車輪Wの回転角速度を車輪外周の速度(車輪速度V1)に換算し、さらに、車体速度V0を推定する。車体速度V0の推定方法は、例えば各車輪のうち速度が最大の車輪速度V1など、路面に追従していると思われる車輪速度V1を車体速度V0とするなどして車体速度V0を推定する方法が挙げられる。車体速度V0と車輪速度V1が得られれば、スリップ率は、(V0−V1)×100/V0により求めることができる。
ABS制御手段22は、スリップ率演算部21が演算したスリップ率と、車輪速度に基づいて算出する車輪加速度とに基づき、ABS制御を実行する手段である。ABS制御手段22は、スリップ率が所定値以上になり、かつ、車輪加速度が0以下であるときに、車輪Wのロックを防止すべく、制御弁手段駆動部25aを制御して、ホイールシリンダHを減圧する。すなわち、ABS制御手段22は、減圧制御を開始する場合には、制御弁手段駆動部25aに減圧の指示を出力する。制御弁手段駆動部25aは、減圧の指示を受けると、後述するように入口弁1を閉じて、出口弁2を開くことにより、ホイールシリンダH内のブレーキ液をリザーバ3に排出して、ホイールシリンダHを減圧する。
次いで、車輪加速度が0よりも大きくなったときには、ABS制御手段22は、入口弁1と出口弁2の双方を閉じてホイールシリンダH内のブレーキ液圧を保持する。すなわち、ABS制御手段22は、保持制御を開始する場合には、制御弁手段駆動部25aに保持の指示を出力する。制御弁手段駆動部25aは、保持の指示を受けると、後述するように入口弁1および出口弁2の双方を閉じることにより、ホイールシリンダ圧を保持する。
次いで、スリップ率が所定値未満となり、かつ、車輪加速度が0以下となったときには、ABS制御手段22は、入口弁1を開き、出口弁2を閉じることでホイールシリンダHを増圧する。すなわち、ABS制御手段22は、増圧制御を開始する場合には、制御弁手段駆動部25aに増圧の指示を出力する。制御弁手段駆動部25aは、増圧の指示を受けると、後述するように出口弁2を閉じ、入口弁1を徐々に開くことにより、ホイールシリンダH内のブレーキ液圧を徐々に増加させる。
そして、このABS制御手段22は、非作動状態から前述した減圧制御を開始する際に、ABS制御を開始したことを示すABS信号を後述する目標値変更手段28に出力するようになっている。
BA制御手段23は、緊急ブレーキ操作がなされたと判定した場合にポンプ4(モータ9)、吸入弁7および調圧弁Rを制御して、調圧弁RよりもホイールシリンダH側(制御弁手段V側)、つまり、吐出液圧路Dのブレーキ液を加圧するブレーキアシスト制御(BA制御)を実行する手段である。BA制御手段23は、運転者によるブレーキペダルBPの操作状態に基づいて、公知の方法により運転者の緊急ブレーキ操作がなされたか否か(ブレーキアシストが必要か否か)を判定する。例えば、圧力センサ8の履歴を記憶部29に記憶しておき、所定の勾配以上の早さでマスタシリンダ圧が増加した場合に、緊急ブレーキ操作がなされたと判断することができる。また、図示はしないが、ブレーキペダルBPの操作速度などを検出して緊急ブレーキ操作を判断してもよい。
緊急ブレーキ操作があった(ブレーキアシストが必要)と判断した場合で、マスタシリンダ圧が十分でない場合、例えば、運転者のブレーキペダルBPの踏力が不十分な場合には、制動力を補助するため、BA制御手段23は、ホイールシリンダH内の液圧をポンプ4によって所定のアシスト目標値まで増圧させる。そのため、BA制御手段23は、モータ駆動部26にモータ駆動の信号を出力し、吸入弁駆動部25cに吸入弁7を開く信号を出力し、調圧弁駆動部25bにアシスト目標値に対応した目標調圧値を指示する。ここで、アシスト目標値は、BA制御によって増圧させるホイールシリンダH内の液圧の目標値であり、調圧目標値は、アシスト目標値からマスタシリンダ圧を引いた値(調圧弁RのホイールシリンダH側とマスタシリンダMC側の差圧)である。
なお、アシスト目標値は、実験やシミュレーション等により適宜設定される値であり、本実施形態ではアシスト目標値として2つの値(初期値、第1目標値)が記憶部29に予め記憶されている。そして、BA制御の開始時において、BA制御手段23はアシスト目標値として初期値を記憶部29から読み込むようになっている。さらに、アシスト目標値を読み込んだBA制御手段23は、アシスト目標値から圧力センサ8で検出したマスタシリンダ圧を引くことによって調圧目標値を算出し、この調圧目標値を調圧弁Rに流す駆動電流値(デューティ比)として出力する。
また、BA制御手段23は、BA制御を開始するときには、そのことを示すBA開始信号を後述する経過判断手段27に出力するようになっている。さらに、BA制御手段23で参照するアシスト目標値は、後述する目標値変更手段28によって初期値から第1目標値に変更可能となっている。
弁駆動部25は、ABS制御手段22またはBA制御手段23の指示に基づいて、制御弁手段V、調圧弁Rおよび吸入弁7を制御する部分である。そのため、弁駆動部25は、制御弁手段駆動部25a、調圧弁駆動部25bおよび吸入弁駆動部25cを有する。
制御弁手段駆動部25aは、ABS制御手段22の増圧、保持または減圧の指示に基づいて入口弁1および出口弁2を制御する。具体的に、制御弁手段駆動部25aは、ABS制御手段22から減圧の指示を受けると、入口弁1に高めの駆動電流を流すことで入口弁1を閉じるとともに、出口弁2に電流を流すことで出口弁2を開く。また、制御弁手段駆動部25aは、ABS制御手段22から保持の指示を受けると、入口弁1に高めの駆動電流を流すことで入口弁1を閉じるとともに、出口弁2に電流を流さないことで出口弁2を閉じる。さらに、制御弁手段駆動部25aは、ABS制御手段22から増圧の指示を受けると、出口弁2に電流を流さないことで出口弁2を閉じるとともに、入口弁1に流す駆動電流の値を徐々に小さくすることで入口弁1を徐々に開いていく。
調圧弁駆動部25bは、通常時は、調圧弁Rに電流を流さない。そして、BA制御手段23から調圧目標値の指示があった場合には、この指示に従い調圧弁Rにデューティ制御により駆動電流を供給する。調圧弁Rに駆動電流が供給されると、調圧弁RのマスタシリンダMC側と制御弁手段V(ホイールシリンダH)側との間には、この駆動電流に応じた差圧が形成可能となり、これ以上の差圧が発生すると調圧弁Rは開弁して駆動電流に応じた差圧を維持する。その結果、調圧弁Rと制御弁手段Vの間の吐出液圧路Dの液圧が調整される。
吸入弁駆動部25cは、通常時は、吸入弁7に電流を流さない。そして、BA制御手段23から指示があった場合には、この指示に従い吸入弁7に信号を出力する。これにより、吸入弁7が開いてマスタシリンダMCからポンプ4へブレーキ液が吸入されるようになっている。
モータ駆動部26は、BA制御手段23の指示に基づきモータ9の回転数を決定し、駆動するものである。すなわち、モータ駆動部26は、回転数制御によりモータ9を駆動するものであり、本実施形態では、デューティ制御により回転数制御を行う。
経過判断手段27は、BA制御手段23からBA開始信号を受けると、第1所定時間が経過したか否かを判断する機能を有している。ここで、第1所定時間は、実験やシミュレーション等により適宜設定されており、記憶部29に予め記憶されている。そして、この経過判断手段27は、第1所定時間が経過したと判断した場合には、そのことを示す経過信号を目標値変更手段28に出力するようになっている。
目標値変更手段28は、経過判断手段27から経過信号を受けたときに、ABS制御手段22からABS信号を受けていない場合には、アシスト目標値を初期値(所定のアシスト目標値)よりも高い第1目標値まで上げる機能を有している。具体的に、目標値変更手段28は、経過判断手段27から経過信号を受けたときに、ABS制御手段22からABS信号を受けていない場合には、記憶部29から第1目標値を読み込んで、BA制御手段で使用しているアシスト目標値を初期値から第1目標値に書き換える。
また、目標値変更手段28は、経過判断手段27から経過信号を受けたときに、ABS制御手段22からABS信号を既に受け取っている場合には、何もしないことにより、BA制御手段で使用しているアシスト目標値をそのままの値に保持させる。言い換えると、目標値変更手段28は、経過判断手段27の判定中においてABS制御手段22による減圧が実行されたことを条件として、アシスト目標値を保持する機能を有している。
以上のように構成された車両用ブレーキ液圧制御装置100の動作について、本発明の特徴部分を中心に説明する。参照する図において、図4は車両用ブレーキ液圧制御装置のBA制御の処理を説明するフローチャートであり、図5はアシスト目標値選択処理を説明するフローチャートである。
制御部20は、図4に示すフローチャートに従い、スタートからエンドまでの処理を繰り返し行う。
制御部20は、車両CRの走行中において、前述した条件(例えば所定の勾配以上の早さでマスタシリンダ圧が増加したか否か)によりBA制御が必要であるか否かを判断する(S1)。ステップS1において、BA制御が必要であると判断すると(Yes)、制御部20は、BA制御を開始するとともに、BA作動タイマをONにして、後述するアシスト目標値選択処理(S3)に用いる時間の計測を始める(S2)。
ステップS2の後、制御部20は、アシスト目標値を選択するためのアシスト目標値選択処理を実行する(S3)。ここで、アシスト目標値選択処理は、簡単に説明すると、アシスト目標値を前述した初期値もしくは第1目標値のいずれかに決定する処理である。なお、この処理は、後で詳述することとする。
アシスト目標値選択処理においてアシスト目標値を初期値もしくは第1目標値のいずれかに決定すると(S3)、制御部20は、そのアシスト目標値とマスタシリンダ圧とに基づいて調圧目標値を算出する(S4)。ステップS4の後、制御部20は、算出した調圧目標値を調圧弁Rに出力した後(S5)、マスタシリンダ圧が0または所定値以下になったか否かを判断することでBA制御が不要か否かを判断する(S6)。
ステップS6において、BA制御がまだ必要であると判断した場合には(No)、制御部20は、再度ステップS3の処理を繰り返す。そして、ステップS6においてBA制御が不要であると判断した場合(Yes)や、前述したステップS1においてBA制御が不要であると判断した場合(No)には、制御部20は、BA作動タイマをOFFにした後(S7)、このフローによる処理を終了する。
[アシスト目標値選択処理]
次に、アシスト目標値選択処理について説明する。
図5に示すように、アシスト目標値選択処理に入ると(START)、制御部20は、まず、BA制御の開始と同時に作動させたBA作動タイマでカウントした時間が第1所定時間以上であるか否かを判断することで、BA制御の開始から第1所定時間が経過したか否かを判断する(S31)。
ステップS31において第1所定時間が経過していないと判断した場合(No)、制御部20は、アシスト目標値を初期値に設定した後(S32)、このフローを終了させて、図4のフローのステップS4に移行する。また、ステップS31において第1所定時間が経過したと判断した場合(Yes)、制御部20は、ABS制御手段22からのABS信号に基づいて、ABS制御が実行中であるか否かを判断する(S33)。
ステップS33においてABS制御が実行中であると判断した場合(Yes)、制御部20は、アシスト目標値をそのままの値(初期値もしくは第1目標値)に保持したまま、このフローを終了させて、図4のフローのステップS4に移行する。また、ステップS33においてABS制御が実行されていないと判断した場合(No)、制御部20は、アシスト目標値を第1目標値に変更した後(S34)、このフローを終了させて、図4のフローのステップS4に移行する。
次に、BA制御中にフェード現象が発生した場合における制御部20の動作について説明する。参照する図面において、図6は、BA制御中にフェード現象が発生した場合のBA作動状態のタイムチャート(a)と、マスタシリンダ圧とアシスト目標値のタイムチャート(b)と、調圧目標値のタイムチャート(c)と、ABS作動フラグのタイムチャート(d)と、ホイールシリンダ圧のタイムチャート(e)である。
運転者が時刻t0において緊急ブレーキ操作を行うと、図6(b)に示すようにマスタシリンダ圧(M/C圧)が急上昇することにより緊急ブレーキ操作がなされたと判断され、図6(a)の時刻t1に示すようにBA制御が開始される。ここで、このときのBA制御においては、図6(b)に示すように、アシスト目標値として初期値αが選択される。なお、図6(a)においては、初期値αをアシスト目標値としてBA制御を実行する状態を「1」で示し、第1目標値βをアシスト目標値としてBA制御を実行する状態を「2」で示している。
そして、アシスト目標値として初期値αが選択されると、図6(b)に示す初期値αからマスタシリンダ圧が減算されて、図6(c)に示す調圧目標値が算出される。その後、この調圧目標値に基づいて調圧弁Rが制御されることで、図6(e)に示すように、時刻t1以降において、ホイールシリンダ圧が急激に上昇する。
この際、フェード現象の発生により車輪がロック傾向になり難くなっていると、ホイールシリンダ圧が初期値αまで上昇する間にABS制御が作動(ON)せずに、ホイールシリンダ圧は初期値αまで上昇した後その値に保持される。そして、BA制御の開始(時刻t1)から第1所定時間が経過すると(時刻t2)、図6(b)に示すように、アシスト目標値として初期値αよりも高い第1目標値βが選択される。これにより、図6(c)に示すように、高い調圧目標値が新たに算出され、この調圧目標値に基づいて調圧弁Rが制御されることで、図6(e)に示すように、時刻t2以降において、ホイールシリンダ圧が急激に上昇する。
これにより、時刻t3において車輪がロック傾向となると、図6(d)に示すように、ABS制御が実行される。その後は、ABS制御の減圧・保持・増圧制御が繰り返し実行されることで、図6(e)に示すようにホイールシリンダ圧が上下動しながら高い値の範囲内に保持されることとなる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
BA制御中に第1所定時間が経過してもABS制御の減圧が実行されない場合には、アシスト目標値を初期値αから第1目標値βまで上げてABS制御に入りやすくするので、操作者の意図した制動力を得ることができ、ブレーキ制御の更なる向上を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は、前述した第1の実施形態に係る経過判断手段および目標値変更手段に機能をさらに追加したものであるため、第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略することとする。参照する図面において、図7は本発明の第2の実施形態に係る制御部の構成を示すブロック図であり、図8は第2の実施形態に係る制御部によるアシスト目標値選択処理を示すフローチャートである。
図7に示すように、第2の実施形態に係る制御部20’は、第1の実施形態とは異なる経過判断手段27’および目標値変更手段28’を備えて構成されている。
経過判断手段27’は、第1の実施形態と同様の機能を備える他、BA制御が開始されたときから第1所定時間よりも長く設定された第2所定時間が経過したか否かを判定する機能をさらに有する。そして、経過判断手段27’は、第2所定時間が経過したと判定した場合には、そのことを示す第2経過信号を目標値変更手段28’に出力するようになっている。
目標値変更手段28’は、第1の実施形態と同様の機能を備える他、経過判断手段27’から第2経過信号を受けたときに、ABS制御手段22からABS信号を受けていない場合には、BA制御手段23で使用しているアシスト目標値を第1目標値よりも高い第2目標値に上げる機能を有している。すなわち、目標値変更手段28’は、第2経過信号を受けているがABS信号を受けていない場合には、記憶部29に予め記憶されている第2目標値を記憶部29から読み込んで、BA制御手段23で使用しているアシスト目標値を第1目標値から第2目標値に書き換える。
そして、このように構成される制御部20’では、図4に示す第1の実施形態と同様のフローチャートを繰り返し実行するとともに、そのアシスト目標値選択処理(S3)において、第1の実施形態とは多少異なる制御、すなわち図8に示すような制御を実行する。具体的に、図8に示すアシスト目標値選択処理において、制御部20’は、前述した第1の実施形態と同様に、まず、BA作動タイマが第1所定時間を経過したか否かを判断する(S31)。
ステップS31において第1所定時間を経過したと判断すると(Yes)、制御部20’は、BA作動タイマが第2所定時間以上になったか否かを判断することで、BA作動タイマが第2所定時間を経過したか否かを判断する(S41)。ステップS41において第2所定時間を経過していないと判断すると(No)、制御部20’は、第1の実施形態と同様の処理S33,S34を実行することで、アシスト目標値を初期値または第1目標値のいずれかに決定してこのフローを終了させる。
ステップS41において第2所定時間を経過したと判断すると(Yes)、制御部20’は、ABS制御が実行中であるか否かを判断する(S42)。ステップS42においてABS制御が実行中であると判断した場合(Yes)、制御部20’は、アシスト目標値をそのままの値(初期値、第1目標値または第2目標値)に保持したまま、このフローを終了させる。また、ステップS42においてABS制御が実行されていないと判断した場合(No)、制御部20’は、アシスト目標値を第2目標値に変更した後(S43)、このフローを終了させる。
以上、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、以下のような効果を奏する。
アシスト目標値が第1目標値に上げられてもABS制御が実行されない場合には、第1目標値からさらに高い第2目標値にアシスト目標値が上げられるので、BA制御中においてABS制御をさらに入りやすくすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記第1の実施形態では、BA制御のアシスト目標値を初期値αから第1目標値βにオフセットするように上げたが、本発明はこれに限定されず、例えばアシスト目標値を初期値αから第1目標値βに向けて所定の勾配で徐々に上げていってもよい。なお、この場合には、初期値αから第1目標値βに向けてアシスト目標値を徐々に上げていっている途中でABS制御が実行されたときは、その途中の値(第1目標値βよりも低い値)にアシスト目標値を保持してもよい。
前記第2の実施形態では、BA制御の初期値以外のアシスト目標値として第1目標値と第2目標値の2つしか設定していないが、本発明はこれに限定されず、3つ以上のアシスト目標値を設定してもよい。
前記各実施形態では、ブレーキ操作子として足で踏むブレーキペダルBPを採用したが、本発明はこれに限定されず、手で操作可能なブレーキ操作子であってもよい。
本発明の第1の実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両の構成図である。 車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 車両用ブレーキ液圧制御装置のBA制御の処理を説明するフローチャートである。 アシスト目標値選択処理を説明するフローチャートである。 BA制御中にフェード現象が発生した場合のBA作動状態のタイムチャート(a)と、マスタシリンダ圧とアシスト目標値のタイムチャート(b)と、調圧目標値のタイムチャート(c)と、ABS作動フラグのタイムチャート(d)と、ホイールシリンダ圧のタイムチャート(e)である。 本発明の第2の実施形態に係る制御部の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る制御部によるアシスト目標値選択処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 入口弁
2 出口弁
4 ポンプ
20 制御部
22 ABS制御手段
23 BA制御手段
27 経過判断手段
28 目標値変更手段
91 車輪速センサ
100 車両用ブレーキ液圧制御装置
BP ブレーキペダル
CR 車両
FL,FR,RL,RR 車輪ブレーキ
H ホイールシリンダ
MC マスタシリンダ
R 調圧弁

Claims (3)

  1. 運転者によるブレーキ操作子の操作状態に基づいてブレーキアシストが必要か否かを判定し、ブレーキアシストが必要だと判定した場合に、車輪ブレーキ内の液圧をポンプによって所定のアシスト目標値まで増圧させるブレーキアシスト制御を実行可能なブレーキアシスト制御手段と、
    車輪ブレーキの上下流に設けられる入口弁および出口弁を制御することで、前記車輪ブレーキ内の液圧を減圧、保持または増圧させる液圧調整手段と、を備えた車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記ブレーキアシスト制御が開始されたときから、第1所定時間が経過したか否かを判断する経過判断手段と、
    前記経過判断手段によって第1所定時間が経過したと判断されたことと、前記液圧調整手段による減圧が実行されていないことを条件として、アシスト目標値を前記所定のアシスト目標値よりも高い第1目標値まで上げる目標値変更手段と、を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記経過判断手段は、前記ブレーキアシスト制御が開始されたときから、前記第1所定時間よりも長く設定された第2所定時間が経過したか否かをさらに判定し、
    前記目標値変更手段は、前記経過判断手段によって前記第2所定時間が経過したと判断されたことと、前記液圧調整手段による減圧が実行されていないことを条件として、前記アシスト目標値を前記第1目標値よりも高い第2目標値まで上げるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 前記目標値変更手段は、前記経過判断手段の判定中において前記液圧調整手段による減圧が実行されたことを条件として、前記アシスト目標値を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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