JP2009230111A - 画像形成装置、位置ズレ補正制御方法、及び位置ズレ補正制御プログラム - Google Patents

画像形成装置、位置ズレ補正制御方法、及び位置ズレ補正制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成可能な画像形成装置、位置ズレ補正制御方法、及び位置ズレ補正制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、位置ズレ補正用パターンPbと位置ズレ補正実行判定用パターンPaとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手段51と、前記パターン画像から検出された画像形成位置を基に位置ズレ量を算出するズレ量算出手段53と、位置ズレ補正実行判定用パターンPaの画像形成位置から算出された前記位置ズレ量を基に前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手段54と、前記位置ズレ補正を行うと判定された場合に、位置ズレ補正用パターンPbの画像形成位置から算出された前記位置ズレ量を基に前記位置ズレ補正を行う補正手段56とを有することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子写真方式のプリンタなどにおいて複数色を重ね合わせることで可視化された画像を得る画像形成装置に関し、特に、位置ズレ補正用パターンを作像し、作像された位置ズレ補正用パターンを検出することで位置ズレ補正を行う技術に関するものである。
タンデム方式の画像形成装置では、各色(例えば、ブラック(BK),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)などの各表現色)で異なる画像形成部により、各色のトナー画像を形成し、重畳させることによって、カラー画像を形成する。
このような画像形成装置には、各色のトナー画像を重畳させる位置(画像形成位置)がずれることに起因して、安定したカラー画像を得ることができない(色ズレが発生する)と言う問題点がある。そのため、従来の画像形成装置では、各色に対応する位置ズレ補正用パターンを形成し、画像検知センサなどのパターン検出手段によって各色の位置ズレ補正用パターンの位置を検出し、各色の位置ズレ補正用パターンが同一位置に重なるように調整する位置ズレ補正が行われる。その結果、画像形成装置は、位置ズレに起因するカラー画像の色ズレが軽減され、安定したカラー画像(高画質のカラー画像)を形成できる。
しかし、画像形成装置では、位置ズレ補正を実行した後にある程度の時間が経過すると、様々な原因によって、形成されるカラー画像において再び位置ズレが発生してしまう。そのため、画像形成装置では、位置ズレ補正を定期的に実行する必要がある。
ここで問題となるのが、位置ズレ補正の実行により、ユーザが所望する画像形成動作以外において、一定量のトナーを消費してしまう点である。
位置ズレの原因には、例えば感光特性の変化や動作環境の変化、特に温湿度によるトナーの帯電性の変化などがある。このように、位置ズレ補正の実行頻度は、画像形成装置の使用状況や設置場所などの状態変化に影響される。そのため、場合によっては、位置ズレ補正が頻繁に実行され、位置ズレ補正にともなうトナー消費により、ユーザに不利益を与えてしまうことが懸念される。
また、位置ズレ補正の実行時に印刷要求を受け付けた場合、印刷が完了するまで時間がかかってしまう。位置ズレ補正が頻繁に実行されると、その実行時間は、ユーザにとってダウンタイムとなり、画像形成装置の使用感に悪影響を及ぼすことになる。また、上記ダウンタイムは、画像形成装置の電源投入時でも考えられ、印刷可能状態に達するまで時間がかかってしまう。
これに対して、例えば特許文献1には、副走査方向及び主走査方向の位置ズレ補正時に、それぞれの走査方向に対して各色の位置ズレ補正用パターンを形成する数を変え、形成されたパターンの位置を基に位置ズレ量を算出し補正を行う画像形成装置が開示されている。その中で、画像形成装置は、通常、搬送ベルトや中間転写ベルト一周分の位置ズレ補正用パターン位置の検出結果を基に補正を行うところを、連続印刷時においては、所定数のパターン位置の検出結果を基に補正を行っている。
また、特許文献2には、位置ズレ補正時に形成される位置ズレ補正用パターンの画像データを、微調整用パターン(細かい補正を行うときに用いるパターン)と粗調整用パターン(大まかな補正を行うときに用いるパターン)とに分けてもち、補正時の条件に応じて、どちらか一方のパターンを用いた位置ズレ補正を行う画像形成装置が開示されている。その中で、画像形成装置は、微調整の範囲を超える位置ズレ量が算出されると(算出された位置ズレ量が大きい場合)、位置ズレ補正の際に用いる位置ズレ補正用パターンを、微調整用パターンから粗調整用パターンへと切り替えている。
しかしながら、従来の画像形成装置では、上記問題点への対応が十分とは言えない。
位置ズレ補正によるトナー消費量及びダウンタイムを軽減するには、出力カラー画像の画質に悪影響を及ぼすほどの色ズレが発生した場合など、位置ズレ補正を実行する必要がある場合のみ行う構成とするのが効果的である。
本発明では、上記従来技術の問題点に鑑み、位置ズレ補正を行う必要があるか否かの判断結果に基づき補正を行い、さらに動作状態に応じて位置ズレ補正を実行してもダウンタイムとならないタイミングで補正を行うように制御することで、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成することができる画像形成装置、位置ズレ補正制御方法、及び位置ズレ補正制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置であって、複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手段と、前記パターン形成手段により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手段と、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手段と、前記補正実行判定手段による判定結果に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手段とを有し、前記補正実行判定手段が、前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う否かを判定し、前記補正手段が、前記補正実行判定手段により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うことを特徴とする。
このように、本発明に係る画像形成装置は、画像形成動作において所定の動作状態に移行したとき(所定の動作状態)に、実行判定用パターンのトナーマークパターンを形成し、画像検知部によりトナーマークを検知する。続いて、検知結果から算出された画像形成位置を基に位置ズレ量を算出し、算出した位置ズレ量を基に位置ズレ補正を実行するか否かを判定する。このとき、位置ズレ補正を実行すると判定された場合には、補正用パターンのトナーマークパターンを形成し、画像検知部によりトナーマークを検知する。続いて、検知結果から算出された画像形成位置を基に位置ズレ量を算出し、算出された位置ズレ量を基に補正を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記補正実行判定手段が、前記ズレ量算出手段により、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置を基に算出された前記位置ズレ量の値と、予め設定された所定の閾値とを比較し、前記位置ズレ量の値が前記所定の閾値以上である場合に、前記位置ズレ補正を行うと判定することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記位置ズレ補正の動作開始を制御する動作開始制御手段を有し、前記動作開始制御手段が、前記動作状態が、複数頁の画像を形成している状態、又は複数頁の画像形成が終了した状態のどちらか一方の状態へ移行した場合に、前記パターン形成手段に、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの形成を指示し、前記位置ズレ補正の動作開始を制御することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、少なくとも1つ以上の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された各色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の色のうち所定の1色の2色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の所定の色の複数色に対応するマーク列を含み、前記マーク列の数が、前記位置ズレ補正用パターンを構成する前記マーク列の数より少ないパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の所定の色の複数色に対応するマーク列を含み、前記マーク列が重畳するように配置されたパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される、一辺の長さが異なる複数の前記位置検出用マークで構成されたマーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、前記位置ズレ補正用パターンに含まれる、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、補正実行判定手段により、補正を行うと判定された色の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、前記パターン形成手段が、主走査方向に一列に配置される、前記位置ズレ補正用パターンの前記位置検出用マークの長さより短いマークで構成されたマーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
これによって、本発明に係る画像形成装置は、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成することができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置における位置ズレ補正制御方法であって、複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手順と、前記パターン形成手順により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手順と、前記パターン形成手順により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手順により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手順と、前記補正実行判定手順により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、前記パターン形成手順により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手順により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手順とを有することを特徴とする。
これにより、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、位置ズレ補正を行う必要があるか否かの判断結果に基づき補正を行い、さらに動作状態に応じて位置ズレ補正を実行してもダウンタイムとならないタイミングで補正を行うように、画像形成装置を制御する。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、前記補正実行判定手順が、前記ズレ量算出手順により、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置を基に算出された前記位置ズレ量の値と、予め設定された所定の閾値とを比較し、前記位置ズレ量の値が前記所定の閾値以上である場合に、前記位置ズレ補正を行うと判定することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記位置ズレ補正の動作開始を制御する動作開始制御手順を有し、前記動作開始制御手順が、前記動作状態が、複数頁の画像を形成している状態、又は複数頁の画像形成が終了した状態のどちらか一方の状態へ移行した場合に、前記パターン形成手順に、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの形成を指示し、前記位置ズレ補正の動作開始を制御することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、前記パターン形成手順が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、少なくとも1つ以上の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、前記パターン形成手順が、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された各色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、前記パターン形成手順が、前記位置ズレ補正用パターンに含まれる、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、補正実行判定手順により、補正を行うと判定された色の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴としてもよい。
これによって、本発明に係る位置ズレ補正制御方法は、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成可能な画像形成装置を実現することができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る位置ズレ補正制御プログラムは、位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置における位置ズレ補正制御プログラムであって、コンピュータを、複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手段と、前記パターン形成手段により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手段と、前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手段と、前記補正実行判定手段により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手段として機能させる。
これによって、本発明に係る位置ズレ補正制御プログラムは、位置ズレ補正を行う必要があるか否かの判断結果に基づき補正を行い、さらに動作状態に応じて位置ズレ補正を実行してもダウンタイムとならないタイミングで補正を行う位置ズレ補正制御機能を実現することができる。
本発明によれば、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成可能な画像形成装置、位置ズレ補正制御方法、及び位置ズレ補正制御プログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像検知部の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像検知部とその周辺部の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトナーマークパターンの画像形成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る位置ズレ補正を制御する制御システムの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る位置ズレ補正制御機能の構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る位置ズレ補正の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るトナーマークパターン(実行判定用)の一例(その1)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトナーマークパターン(実行判定用)の一例(その2)を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトナーマークパターン(実行判定用)の一例(その3)を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る位置ズレ補正の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るトナーマークパターン(補正用)の一例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態(以下、「実施形態」という。)について、図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<ハードウェア構成>
まず、本実施形態に係る画像形成装置100のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図1には、用紙(記録紙)の紙面上に各色のトナー画像を重ね合わすことで画像形成する構成の一例が示されている。
[タンデム方式の画像形成装置]
図1に示すように、画像形成装置100は、各色に対応する画像形成部(電子写真プロセス部)6BK、6M、6C、及び6Yを備えている。画像形成部6は、像担持体としての感光体ドラム9、感光体ドラム9の周囲に設けられた帯電器10、現像器12、感光体クリーナ(非図示)、及び除電器13などから構成され、各色のトナー画像を形成する。
タンデム方式の画像形成装置100は、各色に対応する画像形成部6BK、6M、6C、及び6Yを、搬送ベルト5(無端状移動手段)に沿って配設する構成となっている。
例えば、図1では、搬送ベルト5により用紙4が搬送される方向(以下、「搬送方向」という。)の上流から順に、ブラック、マゼンタ、シアン、及びイエローの各色に対応する画像形成部6BK、6M、6C、及び6Yが配設されている。
このように画像形成部6が配設された画像形成装置100では、各色のトナー画像が、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの順に重畳され、フルカラーのトナー画像が形成される。
[画像形成動作の概要]
画像形成装置100は、帯電器10により、暗中にて感光体ドラム9の表面を一様に帯電する。続いて、露光器11により、感光体ドラム9の表面に対して、レーザ光(露光ビーム)14を出射し、各色の静電潜像を形成する(感光体ドラム9の表面を露光する)。
次に、画像形成装置100は、現像器12により、静電潜像をトナーにより可視像化する(現像する)。これにより、感光体ドラム9の表面にトナー画像が形成される。
画像形成装置100は、給紙トレイ1から、給紙ローラ2及び分離ローラ3により用紙4を給紙する。給紙した用紙4は、静電作用により搬送ベルト5に吸着されて、各色に対応する画像形成部6BK、6C、6M、及び6Yへと搬送される。
搬送ベルト5は、駆動ローラ7及び従動ローラ8に巻回されたエンドレスのベルト(無端状のベルト)である。搬送ベルト5は、駆動ローラ7が駆動モータ(非図示)により駆動されることにより、従動ローラ8とともに回転駆動する。
現像器12により形成されたトナー画像は、感光体ドラム9と搬送ベルト5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で、転写器15の働きにより用紙4上に転写される。
画像形成装置100では、まず、画像形成部6BKによりブラックのトナー画像が転写される。続いて、ブラックのトナー画像が転写された用紙4は、搬送ベルト5により次の画像形成部6Mに搬送され、画像形成部6Mによりマゼンタのトナー画像が転写される。
さらに、ブラック及びマゼンタのトナー画像が転写された用紙4は、画像形成部6C及び6Yへ順に搬送され、画像形成部6Cによりシアンのトナー画像、また画像形成部6Yによりイエローのトナー画像が転写される。これにより、用紙4上にフルカラーのトナー画像が形成される。
その後、フルカラーのトナー画像が形成された用紙4は、搬送ベルト5から剥離され、定着器16へ搬送され、トナー画像が定着された後に、画像形成装置100の外部へと排紙される。
また、感光体ドラム9は、トナー画像の転写が終わると、感光体クリーナ(非図示)により表面に残留した不要なトナーが取り除かれ、除電器13により除電され、画像形成動作の待機状態へと移行する。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100は、上記画像形成動作により、フルカラー画像の印刷を行う。
<位置ズレ補正>
ここからは、上述した画像形成装置100で行われる位置ズレ補正について説明する。
[色ズレの原因である位置ズレ成分]
画像形成装置100では、同一の位置で重畳するはずの各色のトナー画像が重ならず、各色の間で重畳する位置がずれてしまうという問題が発生し、その結果、色ズレにより画質が低下したカラー画像が形成されてしまうことがある。その原因には、例えば、感光体ドラム9BK、9M、9C、及び9Yの回転軸の離間距離の誤差、感光体ドラム9BK、9M、9C、及び9Yの設置位置における平行度の誤差、感光体ドラム9BK、9M、9C、及び9Yへの静電潜像の書込みタイミング誤差、ならびに露光器11内の偏向ミラー222の設置位置の誤差などがある。
こうした各色の位置ズレの成分には、主にスキュー、副走査方向のレジストズレ、主走査方向の倍率誤差(倍率ズレ)、主走査方向のレジストズレなどがある。
[各位置ズレ成分の検知方法]
そこで、画像形成装置100では、各色のトナー画像の位置ズレを補正する必要がある。位置ズレ補正は、ブラックのトナー画像の形成位置に対して、マゼンタ、シアン、及びイエローの他の3色のトナー画像の形成位置を合わせるという方法で補正する。画像形成装置100は、図1に示したように、画像形成部6Yに対して搬送方向の下流側、かつ搬送ベルト5に対向する位置に、画像検知部(TM(Toner Mark)センサ)17a、17b、及び17cが設けられている。これらの画像検知部17は、用紙4の搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向に沿うように同一の基板上に支持されている。
[画像検知部及びその周辺部の構成]
図2は、本実施形態に係る画像検知部17の構成例を示す図であり、図3は、本実施形態に係る画像検知部17とその周辺部の構成例を示す図である。
図2(A)に示すように、画像検知部17は、トナーマークパターン23が形成される搬送ベルト5の表面側及び裏面側に、各面から所定の距離離間した位置に、発光部21及び受光部24を備えている。さらに画像検知部17には、発光部21と受光部24との間に位置する搬送ベルト5の裏面側にスリット22が形成されている。
図2(B)には、画像検知部17が備えるスリット22の形状の一例が示されている。スリット22には、搬送ベルト5上に形成される主走査方向に平行なパターン(以下、「平行パターン」という。)と、所定の角度傾斜したパターン(以下、「傾斜パターン」という。)との2種類のトナーマークパターン23それぞれを、受光部24により検知するための開口部Hが設けられている。
図3に示すように、上記構成の画像検知部17は、主走査方向の両端と略中央とに配設され、発光部21と受光部24との間を通過する搬送ベルト5上に形成された各トナーマークパターン23a、23b、及び23cを光学的に検知する。
[トナーマークパターンの例]
図4は、本実施形態に係るトナーマークパターン23の画像形成例を示す図である。図4に示すように、トナーマークパターン23は、画像検知部17a、17b、及び17cそれぞれの配置に対応して、搬送ベルト5上の両端と略中央とに形成される。図4では、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色において、平行パターン23と傾斜パターン23との2種類のパターンが、搬送ベルト5上の両端(図中の参照符号23a及び23c)と略中央(図中の参照符号23b)とに形成されている例が示されている。
画像形成装置100は、画像形成部6及び露光器11を制御することで、感光体ドラム9の表面に、トナーマークパターン23の画像を潜像し、トナー画像を形成する。その結果、搬送ベルト5上には、トナーマークパターン23が形成される。
トナーマークパターン23は、平行パターン23及び傾斜パターン23が、帯状(所定の幅をもつ線分)の複数のトナーマークM(位置検出用マーク)により構成されている。また、トナーマークパターン23は、隣接する各トナーマークMの中心が、主走査方向及び副走査方向に所定の間隔(所定の離間距離を保った状態)で一列に配置されるように形成される。
画像形成装置100は、搬送ベルト5上に上記トナーマークパターン23を形成する。形成されたトナーマークパターン23の各トナーマークMは、搬送ベルト5の駆動により、副走査方向(図中の矢印方向)に移動し、画像検知部17が備えるスリット22の開口部Hに到達する。このとき、画像形成装置100では、発光部21から発光された光を受光部24により受光することで、画像検知結果である検知信号が山型又は谷型の波形となり、各トナーマークMの中央の位置を正確に検知できる。
[補正方法]
画像形成装置100では、画像検知部17による検出結果からトナーマークパターン23の画像形成位置(以下、「パターン位置」という。)が求められ、例えばエンジンコントローラなどが備えるCPU(Central Processing Unit)により所定の演算処理が行われる。これにより、副走査レジストのズレ量、スキュー、主走査方向の倍率誤差、主走査レジストのズレ量などを求めることができる。また、位置ズレ補正は、これらの演算結果を基に以下に示す補正を行う。
スキューに関する補正は、例えば露光器11内の偏向ミラー又は露光器11自体に、アクチュエータで傾きを加えるなどの方法により補正する。
副走査方向のレジストズレに関する補正は、例えば主走査ラインの書込みタイミングや反射鏡20の反射面位相などを制御することにより補正する。さらに主走査方向の倍率誤差に関する補正は、例えば書込み画素周波数を変更することにより補正する。
主走査方向のレジストズレに関する補正は、主走査ラインの書込みタイミングを変更することにより補正する。
このように、画像形成装置100では、トナーマークパターン23が搬送ベルト5上に形成され、所定の位置に配設された画像検知部17により、トナーマークパターン23のパターン位置が検知される。その結果、画像形成装置100では、検知結果から位置ズレ補正の演算処理が行われ、演算結果を基に位置ズレ補正を行っている。
<位置ズレ補正の動作制御>
ここからは、本実施形態に係る位置ズレ補正の動作をどのように制御しているかについて説明する。
[制御システムの構成]
図5は、本実施形態に係る位置ズレ補正を制御する制御システム50の構成例を示す図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図5に示すような制御システム50を備え、位置ズレ補正の動作を制御する。また、以下の説明では、制御システム50が行う位置ズレ補正に関する処理についてのみ説明するが、制御システム50では、画像形成装置100が備える各種装置など機器全体も制御する(制御手段)。
制御システム50は、I/Oポート31、CPU32、RAM(Random Access Memory)33、及びROM(Read Only Memory)34を有している。
I/Oポート31は、制御システム50と制御対象となる各装置(例えば画像検知部17など)との間でやり取りされるデータや制御信号の入出力インタフェースである。ROM34には、動作制御を行うための各種プログラムやデータ(例えば各種制御値など)が格納されており、RAM33には、ROM34から読み出された各種プログラムやデータ(画像データを含む)を一時保持される。CPU32は、RAM33上に読み出された動作制御のプログラムを実行することで(各種制御値に従って所定の演算処理を行うことで)、制御対象である各装置に制御信号を入力し(制御命令を発行し)、各装置を制御する。
上記各装置は、バス35を介して相互に接続されている。また、制御対象となる各装置は、I/Oポート31を介して上記各装置と接続されている。
制御システム50では、上記構成により、画像検知部17から検知信号を受信すると、以下に説明するような信号処理を行う。
[パターン検知後の信号処理(各種ズレ量の算出)]
画像検知部17が備える受光部24は、発光部21から発光された光によって、搬送ベルト5上に形成された各トナーマークMを、スリット22を介して検知すると、検知信号を増幅器41へと入力する。入力された検知信号は増幅器41により増幅され、フィルタ42を介してマーク検知の信号成分のみが抽出され、A/D変換部43へと入力される。A/D変換部43は、入力されたマーク検知信号を、アナログからデジタル信号へ変換する。このときに行われる信号のサンプリングは、CPU32からの制御信号をI/Oポート31を介して受け付けたサンプリング制御部44によって行われる。A/D変換部43は、サンプリング後の信号を、FIFO(First-In First-Out)メモリ45の所定の記憶領域へ格納する。
このようにして、制御システム50は、搬送ベルト5上に形成された複数のトナーマークMから構成される平行パターン23及び/又は傾斜パターン23を検知し終えると、CPU32により、FIFOメモリ45に格納されているサンプリング後の信号が、I/Oポート31を介して、RAM33に読み出される。CPU32は、RAM33に読み出した信号に対して所定の演算処理を行い、各種ズレ量を算出する。
なお、CPU32は、画像検知部17が備える受光部24からの受光信号をモニタリングしており、搬送ベルト5や発光部21の劣化などが起こった場合でも、検知精度を一定に保つために発光量制御部46により発光部21からの発光量を制御する。これにより、受光部24は、常に一定レベルの信号を受光することができる。
制御システム50は、上記処理により算出された各種ズレ量を基に位置ズレ補正を行う。
[位置ズレ補正制御機能の構成]
本実施形態に係る画像形成装置100は、当該装置が所定の動作状態に移行した場合、位置ズレ補正を実行するか否かを判断するための実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成する。次いで、形成されたトナーマークパターン23のパターン位置から各種位置ズレ量を算出し、算出された位置ズレ量に基づいて、位置ズレ補正を行うか否かを判定する。その結果、判定結果に応じて、位置ズレ補正を行うための補正用パターンPbを搬送ベルト5上に形成し、算出された位置ズレ量に基づいた位置ズレ補正を行う。
画像形成装置100では、位置ズレ補正を実行することで、所定量のトナーを消費し、かつ所定の処理時間を要する。しかし、上記トナーの消費は、ユーザにとって不利益なものであり、上記処理時間は、ユーザにとってダウンタイムとなる。
そこで、本実施形態に係る画像形成装置100では、位置ズレ補正を行う必要があるか否かの判断結果に基づき補正を行い、さらに動作状態に応じて位置ズレ補正を実行してもダウンタイムとならないタイミングで補正を行うように制御する位置ズレ補正制御機能を有している。
これにより、画像形成装置100では、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量が軽減され、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成することができる。
図6は、本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能の構成例を示す図である。
本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能は、パターン形成部51、パターン検出部52、パターン位置ズレ量演算部53、ズレ量判定部54、補正タイミング制御部55、及び位置ズレ補正部56を有している。
パターン形成部51(パターン形成手段)は、トナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成する。パターン検出部52は、形成されたパターン位置を検出する。
パターン位置ズレ量演算部53(ズレ量算出手段)は、検出されたパターン位置を基に各種ズレ量を算出する。ズレ量判定部54は、算出された各種ズレ量が規定範囲内であるか否かを判定する。
補正タイミング制御部55(動作開始制御手段)は、位置ズレ補正を実行するタイミングを制御する。位置ズレ補正部56(補正手段)は、算出された各種ズレ量を基に、ズレ量を打ち消すような所定の位置ズレ補正を行う。
上記各機能部は、ROM34に格納されている制御プログラムがCPU32によりRAM33に読み出され実行されることで実現される機能である。
位置ズレ補正制御機能は、主に、パターン形成機能、位置ズレ量算出機能、補正実行判定機能、及び補正タイミング制御機能の4つの機能に分けられる。
(1)パターン形成機能
パターン形成機能は、位置ズレ補正を実行するか否かを判断するための実行判定用パターンPaと、位置ズレ補正を行うための補正用パターンPbとのどちらか一方のトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成する機能である。
パターン形成部51は、トナーマークパターン23の形成指示を受け付けると、ROM34に予め格納されているトナーマークパターン23の画像データを取得する。続いて、パターン形成部51は、取得した画像データを基に、画像形成部6及び露光器11とを制御し、各色の感光体ドラム9の表面にトナーマークパターン23を潜像形成する。その後、感光体ドラム9の表面に形成された潜像画像は、トナーにより現像され、現像されたトナー画像が静電作用により搬送ベルト5上に転写される。このように、パターン形成部51では、通常の印刷時と同様の画像形成動作によりトナーマークパターン23を形成する。
その中で、パターン形成部51は、位置ズレ補正を実行するか否かを判断するための実行判定用パターンPaと、位置ズレ補正を行うための補正用パターンPbとのどちらか一方のトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成する。
そのため、パターン形成部51は、実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を形成する実行判定用パターン形成部51aと、補正用パターンPbのトナーマークパターン23を形成する補正用パターン形成部51bとを有している。
図6には、実行判定用パターン形成部51a及び補正用パターン形成部51bとによって形成される各トナーマークパターン23(図中の参照符号Pa及びPb)の例が示されている。
(1−1)実行判定用パターンのトナーマークパターン
実行判定用パターンPaは、位置ズレ補正を実行するか否かを判定するためのパターンである。実行判定用パターン形成部51aは、補正用パターンPbより相対的に少ない数のトナーマークMにより構成されたトナーマークパターン23を形成する。より具体的には、例えば図6の参照符号Paに示すような、平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列で構成される1セットのトナーマークパターン23を形成する。
(1−2)補正用パターンのトナーマークパターン
一方、補正用パターンPbは、位置ズレ補正を実行するときに用いるパターンである。補正用パターン形成部51bは、実行判定用パターンPaより相対的に多い数のトナーマークMにより構成されたトナーマークパターン23を形成する。より具体的には、例えば図6の参照符号Pbに示すような、平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列から構成される複数セットのトナーマークパターン23を形成する。
また、補正用パターン形成部51bは、上記補正用パターンPbのような一定のパターン(平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列)を、複数セット形成する。ここで複数セット形成するのは、感光体ドラム9や搬送ベルト5などの回転変動による変動誤差を相殺するため(補正精度を向上させるため)である。
また、補正用パターン形成部51bは、後述する補正実行判定機能により位置ズレ補正を実行すると判定された場合にのみ動作する。
このように、本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能では、上記パターン形成部51により、使用用途に応じて、構成するトナーマークMの数が異なる2種類のトナーマークパターン23が形成される。
(2)位置ズレ量算出機能
位置ズレ量算出機能は、上記パターン形成部51により形成されたトナーマークパターン23のパターン位置に基づいて、各種位置ズレ量を算出する機能である。
以下に、位置ズレ補正制御機能において行われるパターン位置検出と位置ズレ量算出の動作について説明する。
(2−1)パターン位置の検出
パターン位置検出部52は、パターン形成部51によって搬送ベルト5上に形成されたトナーマークパターン23の検知結果を基に、トナーマークパターン23のパターン位置を検出する。パターン位置検出部52は、上記信号処理において説明を行ったように、画像検知部17が備える受光部24による検知信号に対して所定の信号処理が行われた検知結果を受け取る。パターン位置検出部52は、このようにして得た検知結果を基に、所定の演算処理によりトナーマークパターン23のパターン位置を算出し検出する。
(2−2)位置ズレ量の算出
パターン位置ズレ量演算部53は、パターン位置検出部52により検出されたトナーマーク23のパターン位置を基に、各種ズレ量を算出する。パターン位置ズレ量演算部53は、予め決めておいた基準位置と、検出されたトナーマークパターン23のパターン位置とを比較し、位置ズレ量を算出する。位置ズレ補正は、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各パターン位置が同じとなるように補正する。すわなち、各色が同じパターン位置で重畳するように補正する。このことから、パターン位置ズレ量演算部53は、ある特定の色(例えばブラック:基準色)のパターン位置(基準位置)に基づいて、基準位置から他の色(例えばシアン、マゼンタ、及びイエロー)のパターン位置までの各走査方向の距離や傾きなどの各種ズレ量を、所定の演算処理により算出する。
(2−3)形成されるパターンに対応する機能部の構成
上述したように、パターン形成機能では、実行判定用パターンPaと補正用パターンPbの2種類のトナーマークパターン23が形成される。このことから、上記パターン位置検出部52及びパターン位置ズレ量演算部53は、形成されるトナーマークパターン23に対応する機能構成となっている。
実行判定用パターンPaのパターン位置検出及び位置ズレ量算出は、実行判定用パターン位置検出部52a及び実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aにより行われる。また、補正用パターンPbのパターン位置検出及び位置ズレ量算出は、補正用パターン位置検出部52b及び補正用パターン位置ズレ量演算部53bにより行われる。なお、補正用パターン位置検出部52b及び補正用パターン位置ズレ量演算部53bは、後述する補正実行判定機能により位置ズレ補正を実行すると判定された場合にのみ機能する。
例えば、形成されたトナーマークパターン23が、各色のトナーマークMで構成された1セットの実行判定用パターンPaであった場合、実行判定用パターン位置検出部52aは、トナーマークパターン23の検知結果を基に、所定の演算処理を行い、各色のパターン位置を算出し検出する。検出されたパターン位置の情報は、実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aへ渡され、各色(基準色以外の色)の形成画像の各種ズレ量が算出される。
一方、トナーマークパターン23が、各色のトナーマークMで構成された複数セットの補正用パターンPbであった場合、補正用パターン位置検出部52bは、同一色で複数個の検知結果を得ることとなる。そこで、補正用パターン位置検出部52bは、複数個の検知結果を色単位で平均化し、平均値を基に、所定の演算処理を行い、各色のパターン位置を算出し検出する。検出されたパターン位置の情報は、補正用パターン位置ズレ量演算部53bへ渡され、検出されたパターン位置を基に、各色(基準色以外の色)の形成画像の各種ズレ量が算出される。
このように、本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能では、上記位置ズレ量演算部53により、実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を基に算出された位置ズレ量、又は補正用パターンPbのトナーマークパターン23を基に算出された位置ズレ量のどちらか一方が得られる。
実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aから算出された位置ズレ量は、後述するズレ量判定部54に渡され、位置ズレ補正を実行するか否かの判定に用いられる。また、補正用パターン位置ズレ量演算部53bから算出された位置ズレ量は、位置ズレ補正部56に渡され、位置ズレ補正に用いられる。
位置ズレ補正部56では、位置ズレ量を基に、各色のパターン位置が同一位置となるように(各種ズレ量を相殺するように)、画像形成動作に関わる各装置や部材を制御する。
(3)補正実行判定機能(補正実行判定手段)
補正実行判定機能は、位置ズレ量に応じて補正を実行する必要があるか否かを判定する機能である。ズレ量判定部54は、上記実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aにより算出された位置ズレ量に基づいて、位置ズレ補正を実行する必要があるか否かを判定する。
ズレ量判定部54では、算出された位置ズレ量の値と、予め決めておいた判定用の規定値(所定の閾値)とを比較し、算出された位置ズレ量の値が規定値以上か否か(ズレ量≧規定値)が判定される。ここで、上記規定値は、出力カラー画像への悪影響がなく、画質が一定に保たれている位置ズレ量の最大値である。そのため、規定値は、画像形成装置100の特性などの様々な要因によって値が異なることから固定の値とせず、設定変更可能な可変値として柔軟に対応できるようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能では、ズレ量判定部54により、画質低下につながるほどの色ズレが発生している状態なのか(位置ズレ補正を行う必要がある画質状態なのか)が判断される。
ズレ量判定部54は、位置ズレ量の算出結果の値が規定値以上だった場合に、補正用パターンPbのトナーマークパターン23を形成するように補正用パターン形成部51bへ指示する(位置ズレ補正の実行を指示する)。
一方、位置ズレ量の算出結果の値が規定値より小さい場合には、補正用パターン形成部51bへの指示を行わない(位置ズレ補正を実行しない)。
(4)補正タイミング制御機能
補正タイミング制御機能は、位置ズレ補正の最適な実行タイミングを制御する機能である。補正タイミング制御機能は、画像形成装置100の動作状況をモニタリングし、動作状況に応じて、ダウンタイムが発生しない所定の期間中に位置ズレ補正を行うように制御する。
位置ズレ補正によるダウンタイムを軽減するための方法は、画像形成装置100において位置ズレが発生していないときに位置ズレ補正処理を行わないことに加えて、ダウンタイムが発生しない動作状態のときに位置ズレ補正処理を行うと言う方法が考えられる。
そこで、補正タイミング制御部55は、動作状況のモニタリング結果から、予め決めておいた所定の動作状態を検知したときに、まず、実行判定用パターン形成部51aに、実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23の形成を指示する。これにより、位置ズレ補正を実行する前に、位置ズレ補正を行うか否かが判定される。
上記所定の動作状態とは、テストデータなどを用いた実測に基づき予め決定しておいた状態である。例えば、複数頁を印刷中(複数頁の画像作像中)、又は複数頁の印刷終了時(複数頁の画像作像終了時)などの状態が挙げられ、予め画像形成装置100の特性について実測し検証された動作状態である。
また、動作状態は、画像形成装置100の特性など、様々な要因で異なることから、動作状態の設定を固定の値とせず、設定変更可能な可変値として柔軟に対応できるようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能では、動作状態に応じて位置ズレ補正が行われる。
[制御処理手順の詳細]
ここからは、上述した位置ズレ補正制御機能の動作について説明する。
図7は、本実施形態に係る位置ズレ補正の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図7には、以下の条件下における処理手順例が示されている。
(条件)
・実行判定用パターンPaは、平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列から構成される1セットのトナーマークパターン23である。
・補正用パターンPbは、平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列から構成される複数セットのトナーマークパターン23である。
・位置ズレ補正を開始する動作状態には、画像形成装置100が複数頁を印刷中の状態又は複数頁の印刷終了時の状態が予め設定されている。
(処理手順)
本実施形態に係る画像形成装置100は、動作状況をモニタリングし、現在の動作状態が、複数頁を印刷中又は複数頁の印刷終了時のどちらの状態であるか否かを判定する(ステップS101)。
画像形成装置100は、複数頁を印刷中又は複数頁の印刷終了時のどちらの状態でもないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップ101の判定処理へ戻る。
一方、画像形成装置100は、どちらか一方の動作状態であると判定された場合(ステップS101がYESの場合)、実行判定用パターン形成部51aにより、1セットのトナーマークパターン23(実行判定用パターンPa)を、搬送ベルト5上に形成する(ステップS102)。
続いて、画像形成装置100は、実行判定用パターン位置検出部52aにより、搬送ベルト5上に形成されたトナーマークパターン23を構成するマーク列のうち、平行パターン231組のマーク列の検知結果を基に算出された各色のパターン位置データをRAM33に読み出す(ステップS103)。
また、画像形成装置100は、実行判定用パターン位置検出部52aにより、傾斜パターン231組の検知結果を基に算出された各色のパターン位置データをRAM33に読み出す(ステップS104)。
画像形成装置100は、実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aにより、RAM33に読み出した各色のパターン位置データを基に、各種ズレ量を算出する(ステップS105)。
続いて、画像形成装置100は、ズレ量判定部54により、算出された位置ズレ量の値と、予め決めておいた規定値とを比較し、比較結果から位置ズレ量が既定値以上か否かを判定する(ステップS106)。すなわち、このステップで、位置ズレ補正を実行するか否かを判断する。
画像形成装置100は、比較結果から位置ズレ量の値が規定値より小さいと判定された場合(ステップS106:NO)、後述するステップS112の位置ズレ量保存処理へ移行する。このように、算出された位置ズレ量が規定値未満では、位置ズレ補正を実行する必要がないと判断される。
一方、画像形成装置100は、比較結果から位置ズレ量の値が規定値以上であると判定された場合(ステップS106:YES)、補正用パターン形成部51bにより、複数セットのトナーマークパターン23(補正用パターンPb)を、搬送ベルト5上に形成する(ステップS107)。このように、算出された位置ズレ量が規定値以上では、位置ズレ補正を実行する必要があると判断される。
画像形成装置100は、補正用パターン位置検出部52bにより、搬送ベルト5上に形成されたトナーマークパターン23を構成するマーク列のうち、平行パターン231組のマーク列の検知結果を基に算出された各色のパターン位置データをRAM33に読み出す(ステップS108)。
また、画像形成装置100は、補正用パターン位置検出部52bにより、傾斜パターン231組の検知結果を基に算出された各色のパターン位置データをRAM33に読み出す(ステップS109)。
このとき、画像形成装置100は、複数セットの中に含まれる複数組のマーク列のうち、最終組のマーク列(一番最後に画像形成されたマーク列)のパターン位置データがRAM33に読み出されたか否かを判定する(ステップS110)。
画像形成装置100は、最終組のマーク列のパターン位置データがRAM33に読み出されていない間(ステップS110:NO)、ステップS108及びS109のパターン位置データの読み出し処理を繰り返し行う。
一方、画像形成装置100は、最終組のマーク列のパターン位置データがRAM33に読み出されたと判定された場合(ステップS110:YES)、補正用パターン位置ズレ量演算部53bにより、RAM33に読み出された各色のパターン位置データを基に、各種ズレ量を算出する(ステップS111)。
その後、画像形成装置100は、算出された各種ズレ量を、RAM33に保存する(ステップS112)。
画像形成装置100は、位置ズレ補正部56により、RAM33に保持された各種ズレ量を基に、位置ズレ補正を行う(ステップS113)。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100では、上記処理手順を実行する制御プログラムがROM34に格納されており、CPU32により、ROM34からRAM33へと読み出され実行されることで、位置ズレ補正制御機能が実現される。
[実行判定用パターンのバリエーション]
ここからは、本実施形態に係る画像形成装置100において、実行判定用パターン形成部51aが形成するトナーマークパターン23について補足する。
図8は、本実施形態に係るトナーマークパターン23(実行判定用)の一例(その1)を示す図である。
図8に示すトナーマークパターン23は、実行判定用パターン形成部51aにより形成される実行判定用パターンPaの一例である。図8に示す実行判定用パターンPaは、平行パターン23と傾斜パターン23との2組のマーク列で構成される。さらにマーク列は、主走査方向の両端と略中央に配設される各画像検知部17a、17b、及び17cに対応したトナーマークパターン23a、23b、及び23c(以下、「各マーク群」という。)で構成される。これら各マーク群は、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローに対応する4つの平行なトナーマークMと所定の角度傾斜したトナーマークMとから構成される。
このような実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23は、あくまでも位置ズレ補正を実行するか否かを判定するために形成されるパターンであり、実際の位置ズレ補正時に用いるパターンではない。そのため、精度を要求されないことから、補正用パターンPbのトナーマークパターン23に比べて簡易なトナーマークMによる構成であってもよい。
そこで、実行判定用パターンPaには、位置ズレ補正用によるトナー消費量及びダウンタイムを軽減する幾つかのパターン例が考えられる。
実行判定用パターンPaは、構成するトナーマークMの数が多ければ、パターン位置検出や位置ズレ量算出などの処理に時間がかかり、位置ズレ補正全体の処理時間が延長される。また、パターン形成時に消費するトナー量も多くなり、余分なトナー消費に繋がる。
このことから、実行判定用パターンPaでは、補正用パターンPbより、構成するトナーマークMの数を少なくし、各色の位置ズレ量を算出可能な必要最小限のトナーマークMによる構成でよい。
そこで、本実施形態に適用可能な実行判定用パターンPaには、例えば図9及び図10に示すようなパターン例がある。
図9及び図10は、本実施形態に係るトナーマークパターン23(実行判定用)の一例(その2及びその3)を示す図である。例えば、図9(A)に示す実行判定用パターンPaは、平行パターン23のマーク列でのみ構成され、マーク列は、3つのマーク群(図中の参照符号23a、23b、及び23c)で構成される。各マーク群は、各色に対応する4つのトナーマークMで構成される。一方、図9(B)に示す実行判定用パターンPaは、図9(A)に示すパターンとマーク群の構成が異なる。具体的には、基準色(例えばブラック)に対応するトナーマークMと、その他の色のうち任意の1色(シアン、マゼンタ、又はイエローのいずれか1色)に対応するトナーマークMとで構成される。
図9(B)に示すパターンを用いて、位置ズレ補正の実行判定を行う場合は、任意の1色と基準色とのパターン位置の位置ズレ量を算出し、算出結果から判定することができる。このように、図9(B)に示すパターンでは、図9(A)に示すパターンより、構成するトナーマークMの数が少ないため、位置ズレ補正の実行判定にかかるトナー消費量と処理時間を軽減できる。
さらに、以下のようなパターン例も考えられる。
図9(C)に示す実行判定用パターンPaは、図9(A)に示したパターンと同じ平行パターン23のマーク列で構成され、マーク列は、2つのマーク群(図中の参照符号23a及び23c)で構成される。各マーク群は、主走査方向の両端に配設された画像検知部17a及び17cにより検知可能な位置に形成される。
また、図9(D)に示す実行判定用パターンPaは、平行パターン23のマーク列で構成され、マーク列は、3つのマーク群(図中の参照符号23a、23b、及び23c)で構成される。各マーク群は、基準色と、その他の色のうち少なくとも1色以上の任意の色とに対応するトナーマークMで構成され、それぞれのトナーマークMが同一位置に重畳され形成される。
図9(D)に示すパターンを用いて、位置ズレ補正の実行判定を行う場合は、1つ以上の任意の色と基準色とのパターン位置の位置ズレ量を、検知したトナーマークMの幅(w)及び/又は高さ(h)から算出し、算出結果から判定することができる。
この場合、位置ズレが発生していれば、検知したトナーマークMの幅(w)及び/又は高さ(h)が、基準色のトナーマークMの幅(w)及び/又は高さ(h)より大きくなる(トナーマークMの面積(w×h)が大きく)。
このことから、トナーマークMの幅(w)及び/又は高さ(h)の変化量を基に位置ズレ量を算出することができる。このように、図9(D)に示すパターンでは、図9(B)に示すパターンを用いて実行判定を行う場合より、画像検知部17による1回の検知結果を基に位置ズレ量を算出すればよいことから、位置ズレ補正の実行判定にかかる処理時間を軽減できる。
さらに、図10(A)に示す実行判定用パターン23は、図8及び図9(A)から(C)に示した各パターンを構成するトナーマークMより、高さ(h)が小さいトナーマークMで構成されるパターン例が示されている。また、図10(B)に示す実行判定用パターンPaは、異なる高さ(h)のトナーマークM(一辺の長さが異なるトナーマークM)で構成されるパターン例が示されている。このようなパターンであってもよい。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100では、位置ズレ補正によるトナー消費量及びダウンタイムを軽減するために、上述実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を用いて位置ズレ補正の実行判定処理が行われる。また、上述した各パターン例では、平行パターン23のマーク列で構成されたパターンを例に説明を行ったが、傾斜パターン23のマーク列で構成されたパターンについても、同様のパターン例が挙げられる。
<まとめ>
以上のように、本実施形態によれば、画像形成装置100は、所定の動作状態に移行したときに、実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成し、画像検知部17によりトナーマークMを検知する。続いて、画像形成装置100は、検知結果から算出されたパターン位置を基に位置ズレ量を算出し、算出した位置ズレ量を基に位置ズレ補正を実行するか否かを判定する。
画像形成装置100は、上記判定において位置ズレ補正を実行すると判定された場合に、補正用パターンPbのトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成し、画像検知部17によりトナーマークMを検知する。続いて、画像形成装置100は、検知結果から算出されたパターン位置を基に位置ズレ量を算出し、算出した位置ズレ量を基に、位置ズレ量を相殺するように補正を行う。
つまり、画像形成装置100では、位置ズレ補正を行う必要があるか否かの判断結果に基づき補正を行い、さらに動作状態に応じて位置ズレ補正を実行してもダウンタイムとならないタイミングで補正を行う。
これにより、画像形成装置100は、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成することができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、画像形成装置100が、位置ズレ補正制御の中で、位置ズレ補正を実行するか否かを判定する構成について説明した。
それによると、画像形成装置100は、実行判定用パターンPaの検知結果(パターン位置)から算出された位置ズレ量を基に補正を実行するか否かを判定している。
このとき、算出される位置ズレ量は、画像形成装置100が有する表現色ごとで異なることが考えられる。
このことから、位置ズレ補正を実行すると判定された場合に、位置ズレ量算出時の基準色以外の全ての色において位置ズレ補正が必要とは限らない。例えば、出力カラー画像の画質に影響を及ぼさない程度の位置ズレ量であれば、補正を行う必要がない。
そこで、本実施形態では、出力カラー画像の画質に影響を及ぼす程度の位置ズレ量となった色についてのみ補正を行う構成とする。
以下に、本実施形態に係る画像形成装置100が有する位置ズレ補正制御機能について説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
<位置ズレ補正の動作制御>
本実施形態に係る位置ズレ補正制御機能では、主に、色ごとに行う位置ズレ補正の実行判定及び補正用パターンPbの画像形成において第1の実施形態と異なる。その詳細については、位置ズレ補正の制御処理手順により説明する。
[制御処理手順の詳細]
図11は、本実施形態に係る位置ズレ補正の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図7及び図11から分かるように、第1の実施形態と異なる処理手順は、図11に示すステップS207の処理手順である。
画像形成装置100は、実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aにより、RAM33に読み出した各色のパターン位置データを基に、色ごとに各種ズレ量を算出する(ステップS205)。
続いて、画像形成装置100は、ズレ量判定部54により、算出された位置ズレ量の値と、予め決めておいた規定値とを比較し、比較結果から位置ズレ量が既定値以上か否かを、色ごとに判定する(ステップS206)。すなわち、このステップで、位置ズレ補正を実行するか否かを、色ごとに判断する。
画像形成装置100は、比較結果から位置ズレ量の値が規定値より小さいと判定された場合(ステップS206:NO)、判定された色の位置ズレ量を保持するために、ステップS212の位置ズレ量保存処理へ移行する。このように、算出された位置ズレ量が規定値未満では、出力カラー画像の画質に影響を及ぼさない程度の位置ズレ量の色、つまり、位置ズレ補正を実行する必要がない色と判断される。
一方、画像形成装置100は、比較結果から位置ズレ量の値が規定値以上であると判定された場合(ステップS206:YES)、補正用パターン形成部51bにより、判定された色のみで構成される複数セットのトナーマークパターン23(補正用パターンPb)を、搬送ベルト5上に形成する(ステップS207)。このように、算出された位置ズレ量が規定値以上では、出力カラー画像の画質に影響を及ぼす程度の位置ズレ量の色、つまり、位置ズレ補正を実行する必要がある色と判断される。
これにより、画像形成装置100では、補正用パターン形成部51bにより、規定値以上の位置ズレ量が算出された色(規定量以上の位置ズレが発生した色)のみで構成される補正用パターンPbのトナーマークパターン23が形成される。
図12は、本実施形態に係るトナーマークパターン23(補正用)の一例を示す図である。図12(A)に示す補正用パターンPbは、第1の実施形態において上述した位置ズレ補正の実行判定に基づき形成されたトナーマークパターン23の一例である。一方、図9(B)に示す補正用パターンPbは、本実施形態において上述した色ごとの位置ズレ補正の実行判定に基づき形成されたトナーマークパターン23の一例である。
図9(A)に示すように、色ごとに位置ズレ補正の実行判定を行わない場合には、補正を行う必要のない色を含む全ての色において補正用パターンPbのトナーマークパターン23が形成されてしまう。
それに対して、本実施形態では、図9(B)に示すように、出力カラー画像の画質に影響を及ぼす程度の位置ズレ量となった色、すなわち補正を行う必要がある色のみで構成される補正用パターンPbのトナーマークパターン23が形成される。
これにより、本実施形態に係る画像形成装置100では、位置ズレ補正によるトナー消費量及び処理時間が軽減される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置100では、上述したように、実行判定用パターン位置ズレ量演算部53aにより算出された位置ズレ量に基づいて、位置ズレ補正を実行するか否かを、色ごとに判断する処理例を示したが、この限りでない。
例えば、画像形成装置100において、画像形成部6が交換された場合に、交換された画像形成部6に対応する色を、位置ズレ補正を行う必要がある色と判断してもよい。
交換された画像形成部6は、初期状態であることから、安定したカラー画像を提供するためには、位置ズレ補正を行う必要がある。そのため、画像形成装置100では、画像形成部6が交換されたことを検知すると、検知結果を基に、交換された画像形成部6に対応する色が、位置ズレ補正が必要な色と判断され、その色に対応する補正用パターンPbのトナーマークパターン23が形成される。
また、図9(B)に示したような、本実施形態に係る補正用パターンPbでは、図9(A)に示したような、全ての色で構成される補正用パターンPbより、パターンを構成するトナーマークMの高さ(h)が小さくてもよい。
<まとめ>
以上のように、本実施形態によれば、画像形成装置100は、所定の動作状態に移行したときに、実行判定用パターンPaのトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成し、画像検知部17によりトナーマークMを検知する。続いて、画像形成装置100は、検知結果から算出されたパターン位置を基に位置ズレ量を算出し、算出した位置ズレ量を基に位置ズレ補正を実行するか否かを、色ごとに判定する。
画像形成装置100は、上記判定において位置ズレ補正を実行すると判定された場合に、判定された色のみで構成される補正用パターンPbのトナーマークパターン23を搬送ベルト5上に形成し、画像検知部17によりトナーマークMを検知する。続いて、画像形成装置100は、検知結果から算出されたパターン位置を基に位置ズレ量を算出し、算出した位置ズレ量を基に、位置ズレ量を相殺するように補正を行う。
つまり、画像形成装置100では、色ごとに判断した位置ズレ補正の実行要否判断結果に基づき補正を行う。
これにより、画像形成装置100は、位置ズレ補正によるダウンタイム及びトナー消費量を軽減し、ユーザの使用感を悪化させることなく、安定したカラー画像を形成することができると言った第1の実施形態と同じ効果を奏する。
ここまで、上記各実施形態について説明を行ってきたが、上記位置ズレ補正制御機能を実現するプログラム(上述した各処理手順を制御システム50の動作環境(プラットフォーム)に対応するプログラミング言語で記述したコード)は、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(非図示)に格納することができる。
よって、上記プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に記憶させることによって、これらの記録媒体を読み取り可能なドライブ装置(非図示)を介して、画像形成装置100にインストールすることができる。また、SDメモリカード(SD Memory Card)などのフラッシュメモリ(flash memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの補助記憶装置に記憶されることによって、これらの補助記憶装置を読み取り可能なI/F(非図示)を介して、画像形成装置100にインストールすることもできる。
さらに、さらに、画像形成装置100は、ネットワークなどのデータ伝送路(非図示)に接続可能なデータ通信I/F(非図示)を有していることから、インターネットなどの電気通信回線を用いて画像形成プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
また、上記各実施形態に係る画像形成装置100では、タンデム方式によりカラー画像の形成を行う画像形成動作及びその構成例を示したが、この限りでない。例えば、画像形成装置100が中間転写ベルト(非図示)を備え、現像された感光体ドラム9から中間転写ベルト上に各色のトナー画像を重畳し、中間転写ベルトから用紙4へ転写する構成もあってもよい。このような構成の場合には、トナーマークパターン23を中間転写ベルト上に形成する。
また、上記各実施形態に係る画像検知部17では、発光部21と受光部24との間にスリット22を備える構成例を示したが、この限りでない。画像検知部17の構成は、形成されたトナーマークMを検知できればよく、スリット22を備えていない構成でもよい。
また、上記各実施形態に係るトナーマークパターン23では、パターンを構成するトナーマークMの形状が帯状の線分である例を示したが、この限りでない。
最後に、上記実施形態に挙げた形状に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1 給紙トレイ
2 給紙ローラ
3 分離ローラ
4 用紙
5 搬送ベルト
6 画像形成部
7 駆動ローラ
8 従動ローラ
9 感光体ドラム
10 帯電器
11 露光器
12 現像器
13 徐電器
14 レーザ光(露光ビーム)
15 転写器
16 定着器
17 画像検知部(TMセンサ)
21 発光部
22 スリット
23 トナーマークパターン
24 受光部
31 I/Oポート
32 CPU
33 RAM
34 ROM
35 バス
41 増幅器(AMP)
42 フィルタ
43 A/D変換部
44 サンプリング制御部
45 FIFOメモリ
46 発光量制御部
50 制御システム(制御手段)
51 パターン形成部(パターン形成手段)
52 パターン位置検出部(検出手段)
53 パターン位置ズレ量演算部(演算手段)
54 ズレ量判定部(判定手段)
55 補正タイミング制御部(動作開始制御手段)
56 位置ズレ補正部(補正手段)
100 画像形成装置
h 高さ(マークの高さ)
w 幅(マークの幅)
M トナーマーク
H 開口部
Pa 実行判定用パターン
Pb 補正用パターン
特開2002−162805号公報 特開2006−215524号公報

Claims (18)

  1. 位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置であって、
    複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手段と、
    前記パターン形成手段により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手段と、
    前記補正実行判定手段による判定結果に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手段とを有し、
    前記補正実行判定手段が、
    前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う否かを判定し、
    前記補正手段が、
    前記補正実行判定手段により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、
    前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補正実行判定手段は、
    前記ズレ量算出手段により、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置を基に算出された前記位置ズレ量の値と、予め設定された所定の閾値とを比較し、前記位置ズレ量の値が前記所定の閾値以上である場合に、前記位置ズレ補正を行うと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記位置ズレ補正の動作開始を制御する動作開始制御手段を有し、
    前記動作開始制御手段は、
    前記動作状態が、複数頁の画像を形成している状態、又は複数頁の画像形成が終了した状態のどちらか一方の状態へ移行した場合に、
    前記パターン形成手段に、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの形成を指示し、前記位置ズレ補正の動作開始を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、少なくとも1つ以上の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された各色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の色のうち所定の1色の2色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の所定の色の複数色に対応するマーク列を含み、前記マーク列の数が、前記位置ズレ補正用パターンを構成する前記マーク列の数より少ないパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された、前記位置ズレ補正を行うときの基準色及び前記基準色以外の所定の色の複数色に対応するマーク列を含み、前記マーク列が重畳するように配置されたパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される、一辺の長さが異なる複数の前記位置検出用マークで構成されたマーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記パターン形成手段は、
    前記位置ズレ補正用パターンに含まれる、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、補正実行判定手段により、補正を行うと判定された色の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記パターン形成手段は、
    主走査方向に一列に配置される、前記位置ズレ補正用パターンの前記位置検出用マークの長さより短いマークで構成されたマーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置における位置ズレ補正制御方法であって、
    複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手順と、
    前記パターン形成手順により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手順と、
    前記パターン形成手順により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手順により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手順と、
    前記補正実行判定手順により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、前記パターン形成手順により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手順により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手順とを有することを特徴とする位置ズレ補正制御方法。
  13. 前記補正実行判定手順は、
    前記ズレ量算出手順により、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置を基に算出された前記位置ズレ量の値と、予め設定された所定の閾値とを比較し、前記位置ズレ量の値が前記所定の閾値以上である場合に、前記位置ズレ補正を行うと判定することを特徴とする請求項12に記載の位置ズレ補正制御方法。
  14. 当該画像形成装置の動作状態に応じて、前記位置ズレ補正の動作開始を制御する動作開始制御手順を有し、
    前記動作開始制御手順は、
    前記動作状態が、複数頁の画像を形成している状態、又は複数頁の画像形成が終了した状態のどちらか一方の状態へ移行した場合に、
    前記パターン形成手順に、前記位置ズレ補正実行判定用パターンの形成を指示し、前記位置ズレ補正の動作開始を制御することを特徴とする請求項12又は13に記載の位置ズレ補正制御方法。
  15. 前記パターン形成手順は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    前記位置ズレ補正用パターンに含まれる、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、少なくとも1つ以上の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項12ないし14のいずれか一項に記載の位置ズレ補正制御方法。
  16. 前記パターン形成手順は、
    前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像を形成するように指示されると、
    主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された各色に対応するマーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項12ないし15のいずれか一項に記載の位置ズレ補正制御方法。
  17. 前記パターン形成手順は、
    前記位置ズレ補正用パターンに含まれる、主走査方向に一列に配置される複数の前記位置検出用マークで構成された複数のマーク列のうち、補正実行判定手順により、補正を行うと判定された色の前記マーク列を含むパターンを形成することを特徴とする請求項12ないし16のいずれか一項に記載の位置ズレ補正制御方法。
  18. 位置ズレ補正用パターンを用いて、複数色における画像形成位置の位置ズレ補正を行う画像形成装置における位置ズレ補正制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    複数の位置検出用マークで構成される位置ズレ補正用パターンと、前記位置ズレ補正用パターンに比べて、構成する位置検出用マークの数が少ない位置ズレ補正実行判定用パターンとのどちらか一方のパターン画像を形成するパターン形成手段と、
    前記パターン形成手段により形成される前記パターン画像から検出された画像形成位置に基づいて、位置ズレ量を算出するズレ量算出手段と、
    前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正実行判定用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行うか否かを判定する補正実行判定手段と、
    前記補正実行判定手段により、位置ズレ補正を行うと判定された場合に、前記パターン形成手段により形成された前記位置ズレ補正用パターンの画像形成位置から、前記ズレ量算出手段により算出された前記位置ズレ量に基づいて、前記位置ズレ補正を行う補正手段として機能させる位置ズレ補正制御プログラム。
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JP2011197346A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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