JP2009229925A - スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置 - Google Patents

スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット装置による基板上へのスペーサ粒子の配置を連続的に安定して行うことができ、正確かつ強固な配置で表示品質に優れる液晶表示装置を得ることができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置を提供する。
【解決手段】スペーサ粒子と水及び/又はアルコール系溶媒とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置するためのスペーサ粒子分散液であって、前記スペーサ粒子はコア粒子と前記コア粒子の表面に設けられた被覆層とを有し、前記被覆層は、少なくとも疎水性の内層と親水性の外層との2層構造からなり、前記内層は、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以下の共重合体からなり、かつ、厚さが前記外層の厚さの等倍以上であり、前記外層は、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなり、かつ、厚さが1〜50nmであるスペーサ粒子分散液。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット装置による基板上へのスペーサ粒子の配置を連続的に安定して行うことができ、正確かつ強固な配置で表示品質に優れる液晶表示装置を得ることができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。この液晶表示装置は、一般に、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、線状透明電極、及び、配向膜等が形成された2枚の基板に液晶を挟持させてなる構造を有する。ここで、2枚の基板の間隔を規制し、適正な液晶層の厚さを維持しているのがスペーサ粒子である。
従来の液晶表示装置の製造方法においては、スペーサ粒子を配置する方法としては、イソプロパノール等の溶媒を用いてスペーサ粒子を基板上に散布する湿式散布法や、溶媒を使用せずに空気の圧力を利用してスペーサ粒子を基板上に散布する乾式散布法等が用いられていた。
しかしながら、このような方法では、画素電極が形成された基板上にスペーサ粒子がランダムかつ均一に散布するため、画素電極上、すなわち、液晶表示装置の表示部(画素領域)にスペーサ粒子が配置されやすかった。
一般的なスペーサ粒子は、合成樹脂やガラス等からなるため、スペーサ粒子が画素電極上に配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ粒子部分が光漏れを起こすという問題が発生することがあった。また、スペーサ粒子表面において液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こりコントラストや色調が低下して表示品質が悪化するという問題が発生することがあった。
更に、TFT液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、このTFT素子上にスペーサ粒子が配置されたときに、基板に圧力が加わると、素子が破損することがあった。
スペーサ粒子のランダム散布に伴う問題点を解決するために、スペーサ粒子を非画素領域に配置する種々の試みがなされている。
スペーサ粒子を非画素領域、すなわち特定の位置のみに配置する方法として、例えば、特許文献1には、スペーサ粒子を配置させる部分にマスクの開口部を合致させた後、マスクを通してスペーサ粒子を散布する方法が開示されている。また、例えば、特許文献2には、感光体に静電的にスペーサ粒子を吸着させた後、透明基板にスペーサ粒子を転写する方法が開示されている。更に、特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサ粒子を散布することで、静電的斥力によってスペーサ粒子を特定の位置に配置する液晶表示装置の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1、2に開示されている方法では、基板表面にマスクや感光体を直接接触させるために、基板表面に形成されている配向膜が損傷することがあり、液晶表示装置の画質が低下することがあった。また、特許文献3に開示されている方法では、スペーサ粒子の配置パターンに従って電極を構成する必要があるため、任意の位置にスペーサ粒子を配置することが困難であった。
他方、特許文献4には、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する方法が開示されている。この方法では、基板上にマスクや感光体を直接接触させることがないため、基板表面に形成されている配向膜が損傷することなく、特定の位置に特定のパターンでスペーサ粒子を配置できるので有効な方法であるといえる。
インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を基板上に配置する方法では、スペーサ粒子と該スペーサ粒子を分散させる分散溶媒とを含有するスペーサ粒子分散液をインクジェット装置内に充填し、ノズルからスペーサ粒子分散液の液滴を基板に向けて吐出している。しかしながら、実際にインクジェット装置を用いてスペーサ粒子分散液の吐出を行うと、様々な問題が生じていた。
すなわち、スペーサ粒子分散液に分散させるスペーサ粒子は、通常、1〜20μm程度の粒子径を有するが、通常のインクジェットプリンタ等に用いられるインクに含まれる顔料は、せいぜい1μm程度であり、このような大粒子が分散した分散液を吐出することは想定されていなかった。
しかも、通常の顔料等を分散させたインクでは、分散剤を用いて分散安定性を向上させていたが、分散剤が添加されたスペーサ粒子分散液は、基板等に対する濡れ性が高いため基板上に吐出すると広がってしまい、微小な領域に選択的に吐出することができなかった。また、分散剤が水分を吸収するため乾燥工程に時間がかかったり、分散剤による配向膜汚染が発生して画質が悪化したりする等の理由により、スペーサ粒子分散液では分散剤を使用することができなかった。
このような極めて分散性の悪い大粒子であるスペーサ粒子が分散したスペーサ粒子分散液を、従来のインクジェット装置で吐出しようとすると、スペーサ粒子の目詰まりや吐出不良等が生じてしまい、正確な吐出が不可能であった。
スペーサ粒子の目詰まりや吐出不良等を解決する手段として、例えば、スペーサ粒子に表面処理を施すことで(分散処理)、分散溶媒に対する分散性を付与し、吐出性等の向上を図る方法が知られている。
しかしながら、このような分散処理が施されたスペーサ粒子を含むスペーサ粒子分散液をインクジェット装置により吐出しようとすると、しばしば吐出中に吐出安定性が低下してしまったり、吐出した液滴中にスペーサ粒子が含まれない場合があったりするという問題があった。
特開平4−198919号公報 特開平6−258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報
本発明は、上記現状に鑑み、インクジェット装置による基板上へのスペーサ粒子の配置を連続的に安定して行うことができ、正確かつ強固な配置で表示品質に優れる液晶表示装置を得ることができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、スペーサ粒子と水及び/又はアルコール系溶媒とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に上記スペーサ粒子を配置するためのスペーサ粒子分散液であって、上記スペーサ粒子はコア粒子と上記コア粒子の表面に設けられた被覆層とを有し、上記被覆層は、少なくとも疎水性の内層と親水性の外層との2層構造からなり、上記内層は、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以下の共重合体からなり、かつ、厚さが上記外層の厚さの等倍以上であり、上記外層は、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなり、かつ、厚さが1〜50nmであるスペーサ粒子分散液である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、分散処理を施したスペーサ粒子を含有するスペーサ粒子分散液を吐出中に、吐出安定性が低下してしまったり、吐出した液滴中にスペーサ粒子が含まれなかったりする原因が、インクジェットヘッドのノズル先端のメニスカスの不安定化にあることを見出した。親水性の水及び/又はアルコール系溶媒からなるインクに対して、分散性を付与する目的でスペーサの表面には一般的に親水組成による表面処理が施される。さらに、基板に対する固着性を付与するため、一般にこの表面処理は厚く付与される。しかしながら、このような表面処理は、インクに対して膨潤性や溶解性を持ち、膨潤や溶解した表面処理層がノズル内やメニスカス近傍のインク物性を局所的に変化させ、その結果、高速で振動するメニスカスが乱れ、吐出が不安定となるという問題があった。
より詳しく説明すると、吐出安定性が低下する理由は、以下のように考えられる。吐出方法の1つであるピエゾ方式では、ピエゾ素子の振動によりピエゾ素子に近接したインク室に、インクを吸引、又は、インク室からインクをノズルの先端を通過させて吐出させている。液滴の吐出法として、吐出の直前にノズル先端のメニスカス(インクと気体との界面)を引き込んでから、液を押し出す引き打ち法と、メニスカスが待機停止している位置から直接液を押し出す押し打ち法とがあるが、一般のインクジェット装置においては前者の引き打ち法が主流であり、この方法の特徴としては小さな液滴が吐出できるという点が挙げられる。本発明のスペーサ粒子の吐出においては、ノズルの径がある程度大きく、かつ、小液滴の吐出が要求されるため、この引き打ち法が有効である。
しかしながら、引き打ち法の場合、吐出直前にメニスカスを引き込むため、例えば、ノズル口付近に溶解や膨潤した表面処理層を持った粒子が存在すると、その周りで局所的にインクの粘度が上昇した空間が発生する。この場合、図1(a)に示されているように、引き込んだメニスカス22近傍にスペーサ粒子21があるとメニスカス22が軸対称に引き込まれない。よって、引き込みの後の押し出しの際、スペーサ粒子分散液23の液滴は直進せず曲がってしまい、吐出精度が低下すると考えられる。これに対し、例えばこのような溶解や膨潤した表面処理層を持たない場合、図1(b)に示されているように、引き込んだメニスカス22近傍にスペーサ粒子21があっても、スペーサ粒子21の影響を受けない。よって、メニスカス22は軸対称に引き込まれ、引き込みの後の押し出しの際、スペーサ粒子分散液23の液滴は直進し、吐出安定性が良くなると考えられる。しかしながら、表面への分散処理が全く行われていない粒子であると、粒子の水及び/又はアルコール系溶媒への分散性が低下するため好ましくない。
また、吐出を安定させるためにスペーサ粒子の表面を親水処理しただけでは、スペーサ粒子の基板に対する接着力が弱いために、基板上の任意の位置にスペーサ粒子を配置した後に基板を貼り合わせる工程、又は、貼り合わせた後の衝撃等によりスペーサ粒子が移動してしまうことがあり、設定した箇所に的確にスペーサ粒子が配置されないという問題が生じるということも分かってきた。
そこで、本発明者らは、更に鋭意検討した結果、スペーサ粒子と水及び/又はアルコール系溶媒とを含有するスペーサ粒子分散液において、溶解度パラメータ(SP値)が一定値以下の共重合体からなる疎水性の内層と、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなる親水性の外層とを有し、内層と外層との厚さを一定の範囲に規定したスペーサ粒子を用いることにより、スペーサ粒子の優れた固着性を確保したまま、インク物性の局所異常をほとんどなくすことによって、連続的かつ安定的にスペーサ粒子分散液の吐出が可能であり、また、設定した箇所に的確にスペーサ粒子を配置させることが可能であり、表示品質に優れる液晶表示装置を製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子を含有する。また、上記スペーサ粒子は、コア粒子と上記コア粒子の表面に設けられた被覆層とを有し、上記被覆層は、少なくとも疎水性の内層と親水性の外層との2層構造からなる。
上記コア粒子としては特に限定されず、シリカ粒子等の無機系粒子であってもよいし、有機高分子等からなる有機系粒子であってもよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚さの変化に追随しやすく、かつ、セル内部でのスペーサ粒子の移動が比較的少ないことから、有機系粒子が好適である。
上記有機系粒子としては特に限定されないが、強度等を適切な範囲に調整することができることから、単官能単量体と多官能単量体との共重合体が好適である。
上記単官能単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単官能単量体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記多官能単量体としては特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等の2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら多官能単量体は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記単官能単量体又は多官能単量体は、親水基を有するものであってもよい。上記親水基としては特に限定されず、例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホニル基、アミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基等が挙げられる。
上記親水基を有する単量体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有する単量体;(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、及び、これらのα−又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有する単量体;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有する単量体;ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスホニル基を有する単量体;ジメチルアミノエチルメタクリレートやジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリロイル基を有するアミン類等のアミノ基を有する化合物;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基とエーテル基とをともに有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等のアミド基を有する単量体等が挙げられる。
上記有機系粒子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等の各種重合法が挙げられる。
上記懸濁重合法は、得られる粒子の粒子径分布が比較的広く多分散の粒子が得られるため、スペーサ粒子として利用する場合には分級操作を行って、所望の粒子径や粒子径分布を有する多品種の粒子を得る際に好適に用いられる。一方、シード重合、分散重合は、分級工程を経ることなく単分散粒子が得られるので、特定の粒子径の粒子を大量に製造する際に好適である。
上記懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等において用いられる重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記コア粒子は、表示素子のコントラスト向上のために着色されていてもよい。着色されたスペーサ粒子としては、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理された粒子、また、粒子の表面に有機物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色された粒子等が挙げられる。なお、粒子を形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いられてもよい。
上記コア粒子の粒径としては、液晶表示装置の種類により適宜選択すればよいが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。1μm未満であると、対向する基板同士が接触して液晶表示装置のスペーサ粒子として充分機能しないことがあり、20μmを超えると、スペーサ粒子を配置すべき基板上の遮光領域等からはみ出しやすくなり、また、対向する基板間の距離が大きくなって近年の液晶表示素子の小型化等の要請に充分に応えられなくなる。
上記コア粒子は、粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)の好ましい上限が2000MPa、好ましい下限が15000MPaである。2000MPa未満であると、液晶表示素子を組立てる際のプレス圧により、スペーサ粒子が変形して適切なギャップが得られないことがあり、15000MPaを超えると、液晶表示素子に組み込んだ際に、基板上の配向膜を傷つけて表示異常が発生することがある。
なお、上記10%K値は、例えば、微小圧縮試験器(PCT−200、島津製作所社製)を用い、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、粒子を10%歪ませるための加重から求めることができる。
本発明のスペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子は、コア粒子と上記コア粒子の表面に設けられた被覆層とを有し、上記被覆層は、少なくとも疎水性の内層と親水性の外層との2層構造からなる。また、上記内層は、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以下の共重合体からなり、上記外層は、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなる。
上記スペーサ粒子は、コア粒子の表面に、内層に疎水性の表面処理、外層に親水性の表面処理を持つ2層の被覆層が施されたものであり、このようなスペーサ粒子を含有することで、本発明のスペーサ粒子分散液中でのスペーサ粒子の分散性や分散安定性が高められたり、散布時にインクジェットのメニスカスが不安定化させることがなく安定な吐出が得られたり、設定した箇所に的確にスペーサ粒子を配置させることができる等の効果が得られる。また、被覆層の厚さを適宜制御することによって、スペーサ粒子を基板に強固に固定することができる。
上記コア粒子の表面に疎水性又は親水性の被覆層を形成する方法としては、コア粒子の表面に、疎水基又は親水基を有する単量体からなる被覆層を物理的に付着及び/又は化学的に結合する方法が挙げられる。また、被覆層の二層化は、疎水表面処理を施した粒子の上に親水表面処理を再度施すことによって得る方法;処理を連続して行い、組成を適時変更して処理を行う方法等により得ることができる。
上記スペーサ粒子に被覆層を設ける方法としては、特開平1−247154号公報に開示されているようにコア粒子表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9−113915号公報や特開平7−300587号公報に開示されているようにコア粒子表面の官能基と反応する化合物を作用させて修飾する方法、特開平11−223821号公報、特願2002−102848号に記載のようにコア粒子表面でグラフト重合を行って表面修飾を行う方法等が挙げられる。
なかでも、液晶表示装置のセル中で被覆層が剥離して液晶へ溶出するという問題が少ないことから、コア粒子表面に化学的に結合した被覆層を形成させる方法が好適であり、例えば、特開平9−113915号公報に記載のグラフト重合を行う方法が好適である。
グラフト重合を行う方法では、コア粒子の表面に還元性基を有する粒子に酸化剤を反応させ、コア粒子の表面にラジカルを発生させて表面にグラフト重合させる。グラフト重合させると、コア粒子の表面層の密度を高くでき、充分な厚さの表面層を形成できる。よって、グラフト重合されたコア粒子は、本発明のスペーサ粒子分散液中での分散性に優れている。更に、本発明のスペーサ粒子分散液が基板に吐出された際に、スペーサ粒子の基板に対する固着性に優れている。また、外層の被覆層を形成する表面処理で使用する単量体を適宜選択すれば、スペーサ粒子に対して帯電性を付与することも可能である。
本発明のスペーサ粒子の被覆層の内層は、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以下の共重合体からなる。上記被覆層の内層は、インクに含有される水及び/又はアルコール系溶媒に対して溶解や膨潤を起こすことを防止した被覆層を形成するものである。すなわち、親水組成からなるインク溶媒に対して、被覆層の一部を疎水成分により形成することによって、被覆層の厚さを増大させても被覆層の溶解や膨潤により発生するインクの局所物性変化を抑えるためのものである。さらに、被覆層全体に対する内層の割合を増加させることによって局所物性変化をほとんどなくすことができる。
上記内層を形成する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソプロピルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート等のメタクリル酸環状アルキルエステル;シクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタオキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート等のアクリル酸環状アルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、塩化ビニル等が挙げられる。なかでも、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸環状アルキルエステル、アクリル酸環状アルキルエステルが好適に用いられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記外層は、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなる。
また、上記親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体は、溶解度パラメータ(SP値)が10.0以上であることが好ましい。溶解度パラメータ(SP値)が10.0未満であると、スペーサ粒子のインクに対する分散性が悪化し、吐出不良が発生する可能性が高くなる。
上記親水性基としては特に限定されないが、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホニル基、アミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、及び、チオエーテル基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記親水性基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有する単量体;(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、及び、それらのα−又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有する単量体;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有する単量体;ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスホニル基を有する単量体;ジメチルアミノエチルメタクリレートやジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリロイル基を有するアミン類等のアミノ基を有する化合物;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基とエーテル基とをともに有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等のアミド基を有する単量体等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記外層の厚さの下限は1nm、上限は50nmである。1nm未満であると、インクに対するスペーサの分散効果が小さくなり、分散不良が起こり、インクジェット装置によりスペーサ粒子分散液が吐出できなくなる。50nmを超えると、被覆層外層のインク溶媒への溶解や膨潤が起こり、インクの局所物性変化による吐出の不安定化が発生する等の問題が起こる。好ましい下限は3nm、好ましい上限は40nm、より好ましい下限は5nm、より好ましい上限は30nmである。
また、上記内層の厚さは、上記外層の厚さの等倍以上である。等倍未満であると、インクジェット装置によりスペーサ粒子分散液を基板に吐出し、スペーサ粒子分散液を乾燥させた際に、スペーサ粒子が移動してしまい、配置したい箇所にスペーサ粒子を配置することができない。
上記被覆層全体の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は5nm、好ましい上限は1000nmである。5nm未満であると、基板表面に配置した上記スペーサ粒子の基板表面に対する固着力が弱く、液晶表示装置の製造工程においてスペーサ粒子の移動が起こり、所定の場所以外の場所にスペーサ粒子が配置されることがある。1000nmを超えると、スペーサ粒子のコア微粒子の直径に対する表面処理層の厚さの割合が高くなり、ギャップ精度が悪化したり、スペーサ粒子分散液の粘度が上がり、インクジェット装置からの吐出精度が悪化したりする等の問題が起こる場合がある。より好ましい下限10nm、より好ましい上限700nm、更に好ましい下限20nm、更に好ましい上限は500nmである。
なお、本明細書において、上記被覆層の厚さの測定には、ベックマンコールター社製の「コールターカウンター」を利用し、その装置の標準測定溶媒と標準測定方法を利用して、コア微粒子表面に被覆層を形成した後のスペーサ粒子の粒子径を測定し、その差から算出する。なお、差であると両側の厚さを足した値になるので、この厚さはこの粒子径の差の1/2とする。
上記内層及び外層は、上記スペーサ粒子がインク溶媒に対して安定に分散し、インク物性の局所変化を起こすことを防止するものであるが、液晶表示装置を製造する際に加熱することによって溶融し、スペーサ粒子を基板に強固に接着、固定する役割を有すればなおよい。
上記内層及び外層の軟化点としては特に限定されないが、好ましい下限は40℃、好ましい上限は150℃である。40℃未満であると、液晶パネルを長期間使用している際、発熱等により被覆層が軟化し、スペーサの固着性を損なう危険性が高く、150℃を超えると、スペーサを固定する際の加熱温度が高くなり、配硬膜やガラス基板の負担が大きく、配向不良や歪み等の原因となる場合がある。
本発明のスペーサ粒子分散液における、上記スペーサ粒子濃度としては特に限定されないが、好ましい下限が0.01重量%、好ましい上限が8重量%である。0.01重量%未満であると、吐出された液滴中にスペーサ粒子を含まない確率が高くなり、8重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞してしまったり、着弾した液滴中に含まれるスペーサ粒子の数が多くなりすぎて乾燥過程でスペーサ粒子の移動(集中)が起こりにくくなったりすることがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は6重量%である。
本発明のスペーサ粒子分散液は、水及び/又はアルコール系溶媒を含有する。
上記水及び/又はアルコール系溶媒としては特に限定されないが、水溶性又は親水性の溶媒が好ましい。インクジェット装置には、水及び/又はアルコール系溶媒用のノズルが用いられることがある。水及び/又はアルコール系溶媒用のノズルが用いられる場合には、溶媒として疎水性の強い溶媒を用いると、ノズルを構成する部材中に溶媒が侵入したり、部材を接着している接着剤の一部が溶媒に溶解したりすることがある。よって、水及び/又はアルコール系溶媒用のノズルが用いられる場合には、本発明のスペーサ粒子分散液中には、水溶性又は親水性の溶媒が含まれていることが好ましい。また、上記水及び/又はアルコール系溶媒は、1種からなるものであってもよいし、2種以上の水及び/又はアルコール系溶媒を含有する混合溶媒であってもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液においては、上記親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体の溶解度パラメータ(SP値)と、上記水及び/又はアルコール系溶媒の溶解度パラメータ(SP値)との差が5.0以下であることが好ましい。5.0を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液中におけるスペーサ粒子の分散性が劣り、吐出した本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。
また、上記水及び/又はアルコール系溶媒の溶解度パラメータ(SP値)は13以上であることが好ましい。13未満であると、被覆層内層がインク溶媒に対して溶解や膨潤することがあり、吐出不安定を生じることがある。より好ましくは14.5以上である。
上記水及び/又はアルコール系溶媒としては、具体的には例えば、水の他、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のモノアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコールの多量体;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等のプロピレングリコールの多量体;グリコール(上記エチレングリコールやプロピレングリコールを指す)類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアルキルエーテル類;グリコール類のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;グリコール類のモノアセテート、ジアセテート等のアルキルエステル類;1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類;ジオール類のエーテル誘導体;ジオール類のアセテート誘導体;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類又はそのエーテル誘導体、アセテート誘導体;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルフォラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルフォン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。これらの水溶性又は親水性の溶媒は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、上記水及び/又はアルコール系溶媒としては、水、イソプロパノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、及び、グリセリンからなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
また、上記水及び/又はアルコール系溶媒としては、上述した水溶性又は親水性の溶媒を2種以上組み合わせた混合溶媒であることが好ましい。後述する本発明のスペーサ粒子分散液の粘度及び表面張力を調整することができ、また、基板上に吐出した液滴を乾燥させたときに、着弾中心に向かって縮小していくとともに、その液滴中に1個以上含まれるスペーサ粒子がその液滴中心に寄り集まることが可能となるからである。
このような混合溶媒としては、低沸点低表面張力の溶媒と、高沸点高表面張力の溶媒とを混合することが好ましく、具体的には、例えば、沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒、沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒、及び、水を含有する混合溶媒(1)が好適に挙げられる。
上記沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒としては特に限定されないが、エタノール、2−プロパノール(IPA)、t−ブタノール等が好適に用いられる。
また、上記沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒としては特に限定されないが、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられる。
上記混合溶媒(1)において、沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒の配合量の好ましい下限は2重量%、好ましい上限は40重量%、より好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は20重量%であり、沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒の配合量の好ましい下限は30重量%、好ましい上限は96重量%、より好ましい下限は40重量%、より好ましい上限は90重量%であり、水の配合量の好ましい下限は0重量%、好ましい上限は60重量%、より好ましい下限は5重量%、より好ましい上限は40重量%である。
なお、上記混合溶媒(1)において、上記沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒と水とを足した割合は、沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒を除いた量、すなわち、好ましい下限を4重量%、好ましい上限を70重量%、より好ましい下限を6重量%、より好ましい上限を55重量%とする。
上記沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒が2重量%未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力が高くなりすぎ、スペーサ粒子分散液をインクジェット装置のヘッドへ導入する際にインク室に気泡が残存し、吐出しないノズルが発生する問題が起こる確率が高くなる。また、水と沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒とを加えた量が4重量%未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液の粘度が高すぎ、インクジェットヘッドより吐出しづらくなる(駆動電圧が高くなりすぎる)問題が発生することがあり、70重量%を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液の粘度が低くなりすぎ、吐出安定性、特に高周波数駆動状態の安定性が低くなる問題が発生したり、インクジェット装置のノズルの先端でスペーサ粒子分散液が乾燥し易くなったりする。
また、インクジェット装置のSUS性フィルターが特に親水性の高い場合や、本発明のスペーサ粒子分散液を導入する前に、2−プロパノール等の表面張力が低く上記接液部を良くぬらす溶媒で充填して気泡を充分に除去した後、気泡を巻き込まないようにしてスペーサ粒子分散液でSUS性フィルターを置換できる場合は、上記混合溶媒には、沸点が150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒を加える必要性は特にない。
この場合、上記沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒の配合量の好ましい下限が30重量%、好ましい上限が96重量%、より好ましい下限は45重量%、より好ましい上限は94重量%と、水の配合量の好ましい下限が4重量%、好ましい上限が70重量%、より好ましい下限は6重量%、より好ましい上限は55重量%との組み合わせからなる混合溶媒(2)が挙げられる。
このような組み合わせの混合溶媒(2)において、水が4重量%未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液の粘度が高すぎて、インクジェットヘッドより吐出しづらくなる(駆動電圧が高くなりすぎる)問題が発生することがあり、70重量%を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液の粘度が低くなりすぎ、吐出安定性、特に高周波数駆動状態の安定性が低くなる問題が発生することがある。なお、この場合でも、150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒を加えることは何ら問題ない。ただし、150℃未満で表面張力が28mN/m未満の溶媒を2重量%以上加える場合は、吐出性を左右する粘度等の制限から先に述べた組み合わせからなる混合溶媒(1)が好ましい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、本発明の目的を阻害しない範囲において、スペーサ粒子の分散を改良したり、表面張力や粘度等の物理特性を制御して吐出精度を改良したり、スペーサ粒子の移動性を改良する目的で各種の界面活性剤、粘性調整剤等を含有してもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子を除く不揮発成分の含有量が少ないこと、具体的には1μmよりも小さい粒径を有する不揮発成分の含有割合が本発明のスペーサ粒子分散液全体に対して、0.001重量%未満であることが好ましい。0.001重量%を超えると、液晶や配向膜が汚染されて、液晶表示装置のコントラスト等の表示品質が劣ることがある。
上記不揮発成分には、例えば、大気中のゴミ、スペーサ粒子を分散させるのに用いた水及び/又はアルコール系溶媒中に含まれていた不純物、スペーサ粒子の粉砕物、金属イオン等のイオン性化合物等が含まれ、スペーサ粒子分散液中における保形性を有さない固形分や非球形の微粒子を含むものとする。
本発明のスペーサ粒子分散液中の不揮発成分を少なくする方法としては、例えば、まずスペーサ粒子の粒子径よりも大きい濾過径を有するフィルターで本発明のスペーサ粒子分散液を濾過して大きなゴミを除いた後、本発明のスペーサ粒子分散液を遠心してスペーサ粒子を沈殿させた後、上澄み液を捨てて、更に濾取したスペーサ粒子を1μmの濾過径を有するフィルターで濾過した溶媒を加えてスペーサ粒子を分散させる方法;スペーサ粒子の粒子径よりも小さい濾過径を有するフィルターでスペーサ粒子を濾取し、濾取したスペーサ粒子を1μmの濾過径を有するフィルターで濾過した溶媒に分散させる方法;層状珪酸塩等のイオン吸着性固体を用いる方法等が挙げられる。これらの方法は、繰り返して行われてもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の比重と、スペーサ粒子を除く液状部分の比重との差が0.5以下であることが好ましい。0.5を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液を保存中にスペーサ粒子が沈降してしまい、吐出した本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。
本発明のスペーサ粒子分散液は、表面張力が25〜50mN/mであることが好ましい。表面張力がこの範囲外であるとインクジェット装置で安定的に吐出することが難しいことがある。
また上記スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子分散液の表面張力の値から基板の表面張力の値を減じた値が−2〜40mN/mであることが好ましい。−2mN/m未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液が基板上に着弾した際の着弾径が非常に大きくなってしまうことがあり、40mN/mを超えると、着弾したスペーサ粒子分散液が容易に移動してしまい、正確にスペーサ粒子を配置できないことがある。
なお、本明細書において、上記表面張力は、白金板を使用するウイルヘルミー法にて測定された値である。
本発明のスペーサ粒子分散液においては、例えば、表面張力について上記要件を満たすように上述の低沸点低表面張力の溶媒と高沸点高表面張力の溶媒とを混合することが好ましい。このような組み合わせを選択することにより、着弾した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するにつれ表面張力が高くなるので、液滴が乾燥するに従って液滴の径が小さくなるような力が働き、最終的なスペーサ粒子が配置される範囲を限定することができる。
本発明のスペーサ粒子分散液は、基板に対する後退接触角(θr)が5度以上であることが好ましい。後退接触角が5度以上あれば、基板に着弾した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するときに、その中心に向かって縮小していくとともに、その液滴中に1個以上含まれるスペーサ粒子がその液滴中心に寄り集まることが可能となる。5度未満であると、基板上で液滴の着弾した箇所の中心(着弾中心)を中心として液滴が乾燥し、その液滴径が縮小するとともに、スペーサ粒子がその中心に集まり難くなる。
本明細書において後退接触角とは、基板上に置かれた本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に置かれてから乾燥するまでの過程で、基板上に最初に置かれた際の着弾径より小さくなりだした時(液滴が縮みだした時)に示す接触角、又は、液滴の揮発成分の内80〜95重量%が揮発した際に示す接触角をいう。
なお、上記後退接触角は、いわゆる接触角(液滴を基板に置いた際の初期接触角で通常はこれを接触角と呼ぶことがほとんどである)に比べ小さくなる傾向がある。これは、初期の接触角は、本発明のスペーサ粒子分散液を構成する水及び/又はアルコール系溶媒に接触していない基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるのに対し、後退接触角は本発明のスペーサ粒子分散液を構成する水及び/又はアルコール系溶媒に接触した後の基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるためと考えられる。すなわち、後退接触角が初期接触角に対して著しく低い場合は、それらの水及び/又はアルコール系溶媒によって配向膜が損傷を受けていることを示しており、これらの水及び/又はアルコール系溶媒を使用することが配向膜汚染に対して好ましくないことを示すと考えられる。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子分散液と基板面との初期接触角θの好ましい下限が10度、好ましい上限が110度である。10度未満であると、基板上に吐出された本発明のスペーサ粒子分散液液滴が、基板上に濡れ拡がった状態となりスペーサ粒子の配置間隔を狭くできないことがあり、110度を超えると、少しの振動で液滴が基板上を動き回り易く、結果として配置精度が悪化したり、スペーサ粒子と基板との密着性が悪くなったりすることがある。
本発明のスペーサ粒子分散液は、少なくともインクジェット装置からの吐出時において、E型粘度計又はB型粘度計により測定した吐出時のヘッド温度における粘度の好ましい下限が0.5mPa・s、好ましい上限が15mPa・sである。0.5mPa・s未満であると、インクジェット装置から吐出するときの吐出量をコントロールすることが困難になることがあり、15mPa・sを超えると、インクジェット装置で吐出できないことがある。より好ましい下限は5mPa・s、より好ましい上限は10mPa・sである。
なお、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェット装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したりして、スペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整してもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の配向膜溶媒溶解度が5%未満であることが好ましい。5%を超えると、配向膜を損傷したり、液晶汚染の原因となったりすることがある。
上記配向膜溶媒溶解度は、例えば、以下の方法により測定することができる。すなわち、固形分で100mg相当の本発明のスペーサ粒子分散液を90℃で5時間、150℃で5時間真空で乾燥させることで、乾固させたあと、220℃で1時間ベークする。硬化物の重量(Wa)を測定した後、10gのN−メチル2−ピロリドンに入れ振とうさせながら5時間放置し、固形分を濾別し、150℃で5時間真空で乾燥させ乾固させた重量(Wb)を測定する。配向膜溶媒溶解度は、下記式により求めることができる。
配向膜溶媒溶解度=(Wa−Wb)/Wa
以上、外層に親水性の被覆層、内層に親水性の被覆層を付与する表面処理が施されたスペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液について発明したが、例えば、インクに含有される溶媒を有機溶媒のような疎水溶媒とした場合、このようなスペーサ粒子は分散できず、また、疎水性である内層が溶解や膨潤してしまう。
インクに使用する溶媒に疎水性溶媒を使用する場合、スペーサ粒子の被覆層としては、内層に親水層、外層に疎水層を付与することが好ましい。このようなスペーサ粒子を用いることで、上記疎水インクに表面処理層が溶解や膨潤することを防止できる。
本発明のスペーサ粒子分散液は、該スペーサ粒子分散液の液滴をインクジェット装置を用いて吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に所定の位置に配置することができる。
すなわち、スペーサ粒子分散液を、インクジェット装置を用いてパネル基板上の所定の位置へ配置する工程、上記スペーサ粒子分散液を乾燥させる工程、及び、上記スペーサ粒子分散液中の接着成分を硬化させる工程を有する液晶表示装置の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示装置の製造方法において、スペーサ粒子分散液を基板上に吐出するのに用いられるインクジェット装置としては特に限定されず、例えば、ピエゾ素子の振動によって液体を吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出させるサーマル方式等の従来公知の吐出方法によるインクジェット装置が挙げられる。なかでも、吐出するスペーサ粒子分散液に対して熱的な影響の少ないピエゾ方式が好適である。
本発明の液晶表示装置の製造方法に供される基板としては特に限定されず、ガラスや樹脂等、通常液晶表示装置のパネル基板として使用されるものを用いることができる。また、一対の基板のうち、一方の基板には画素領域にカラーフィルタが設けられた基板を用いることができる。この場合、画素領域は、実質的にほとんど光を通さないクロム等の金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等のブラックマトリックスで画されている。このブラックマトリックスが非画素領域を構成することになる。
上記基板は、本発明のスペーサ粒子分散液との接触角が20度以上になるように予め撥水処理が施されていることが好ましい。
本発明の液晶表示装置の製造方法において、基板の本発明のスペーサ粒子分散液が吐出され着弾する箇所は、非画素領域に対応する位置である。
上記非画素領域に対応する位置とは、非画素領域(カラーフィルタ基板であれば上述のブラックマトリックス)、又は、もう一方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)上で、その基板を非画素領域を有する基板と重ね合わせた際の非画素領域に対応する領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のいずれかを意味する。
上記非画素領域に対応する位置には、周囲と段差を有する箇所が含まれてもよい。ここでいう段差とは、基板上に設けられた配線等によって生じる非意図的な凹凸(周囲との高低差)、スペーサ粒子を集めるために意図的に設けられた凹凸をいい、凸凹表面下の構造は問わない。従ってここでいう段差は、表面凹凸形状における凹部又は凸部と平坦部(基準面)との段差をいう。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子と基板との間隔が0.2μm以下であることが好ましい。0.2μmを超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(基板からもっとも離れた箇所)と基板との間隔のばらつき(標準偏差)が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(スペーサ粒子の基板からもっとも離れた箇所)から、基板方向に10%変位した時の応力(10%変形応力)の好ましい下限が0.2mN、好ましい上限が10mNである。
上記10%変形応力は、以下の方法により測定することができる。すなわち、10の配置位置において、微小硬度計(例えば、島津社製)にて100μmの蝕針子で10%変位した時の応力を測定する。1配置位置毎に、応力を測定し、それをその配置位置に存在するスペーサ粒子の個数で除した値を求め、その平均値を、10%変形応力とする。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の回復率が40%以上であることが好ましい。
上記回復率は、以下の方法により測定することができる。すなわち、10の配置位置において、それぞれの配置毎に、9.8(mN)にその配置位置に存在するスペーサ粒子の個数を乗じた加重を1秒かけ、基板とスペーサ粒子の最上部(スペーサ粒子の基板からもっとも離れた箇所)との距離の変化を、加重の前後で測定する。加重後の距離を加重前の距離で除した値の、10の配置位置での平均値を回復率とする。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の80%以上が、液晶表示装置の遮光領域に相当する基板上の領域に存在することが好ましい。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、JIS C 0040(ショック加振(加速度50G(9m秒))、正弦波5分間加振(0.1KHz30G,1KHz30G)に準じた方法による振動試験前後での、スペーサ粒子の存在比の変化率が±20%以内であることが好ましい。
以上のように、基板上にスペーサ粒子を配置してスペーサ粒子が配置された基板を得た後、常法によりスペーサ粒子が配置された基板に、もう一方の基板をスペーサ粒子を介して対向するように重ね合わせた後、加熱圧着され、形成された基板間の空隙に液晶が充填されて液晶表示装置が作製される(真空注入法)。また、片方の基板に周辺シール剤を塗布しそれに囲まれた範囲内に液晶を滴下しもう一方の基板を貼り合わせシール剤を硬化させて液晶表示装置が作製される(液晶滴下工法)。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、上述した本発明のスペーサ粒子分散液を用いるため、インクジェット装置のSUS性フィルターに目詰まりが生じることがなく、連続的かつ安定的にスペーサ粒子の配置ができ、表示品質に優れる液晶表示措置を製造することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法により製造されてなる液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、インクジェット装置による基板上へのスペーサ粒子の配置を連続的に安定して行うことができ、正確かつ強固な配置で表示品質に優れる液晶表示装置を得ることができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(スペーサ粒子の作製)
スペーサ粒子(商品名「ミクロパール」、積水化学工業社製)5重量部をジメチルスルホキシド(DMSO)90重量部と、メチルメタクリレート45重量部、ラウリルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、2Nの硝酸水溶液で調製した0.3mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液5重量部を添加し、45℃で7.5時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ50nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をテトラヒドロフランにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に疎水被覆層が施されたスペーサ粒子(a)を得た。
得られたスペーサ粒子(a)2重量部に3%ポリビニルアルコール水溶液25重量部を投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と水溶液とを濾別した。その後スペーサ粒子を熱水にて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、スペーサ粒子(b)を得た。
得られたスペーサ粒子(b)2重量部を水50重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、45℃で1時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ2nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をメタノールにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に疎水被覆層と親水被覆層の2層が施されたスペーサ粒子(c)を得た。
(スペーサ粒子分散液の調製)
得られたスペーサ粒子から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例1に係るスペーサ粒子分散液(1)を得た。
なお、内層を形成する共重合体のSP値は8.5、外層を形成する共重合体のSP値は10.7、溶媒のSP値は15.4であった。
(基板の作製)
液晶テストパネル用の基板であるカラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板の対向基板である段差が設けられたTFTアレイモデル基板とを以下の方法により用意した。
(カラーフィルタ基板)
図2(a)、(b)に示すように、300mm×360mmのガラス基板52の上に通常の方法により、アクリル樹脂からなるブラックマトリックス53(幅25μm、縦間隔600μm、横間隔200μm、厚さ1.0μm)を設けた。ブラックマトリックス53上及びその間に、RGBの3色からなるカラーフィルタ54画素(厚さ1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。その上にほぼ一定の厚さのオーバーコート層55及びITO透明電極56設けた。
更にITO透明電極56上に、スピンコート法によってポリイミドを含有する溶液を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後に190℃で1時間焼成し、硬化させてほぼ一定の厚さの配向膜57を形成した。配向膜を設けた後にラビング処理を行い、ラビング処理後、純水により洗浄し、105℃で20分乾燥を行った。
なお、図2(a)は、カラーフィルタ基板51に用いるブラックマトリックスが設けられたガラス基板を拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、カラーフィルタ基板51の一部を拡大した部分切欠正面断面図を示す。
(TFTアレイモデル基板)
図3(a)、(b)に示すように、カラーフィルタ基板51のブラックマトリックス53に相対する位置において、300mm×360mmのガラス基板62上に、従来公知の方法により銅からなるよる段差63(幅8μm、厚さ0.2μm)を設けた。その上に、ほぼ一定の厚さのITO透明電極64を設け、更に上述した方法でほぼ一定の厚さの配向膜65を形成した。TFTアレイモデル基板61Aでは、段差63が形成されている部分において、配向膜65が隆起して凸部が形成されており、その凸部の高さ、すなわち、基板表面の段差は0.2μmであった。
配向膜65を構成するに際して、対向基板であるカラーフィルタ基板51の配向膜57と同様のポリイミド樹脂溶液を用いた。また、直交するような方向にラビング処理を行い、同様に洗浄を行った。
なお、図3(a)は、TFTアレイモデル基板に用いる段差が設けられたガラス基板の拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、TFTアレイモデル基板の一部を拡大した部分切欠正面図を示す。
(インクジェット装置の準備)
ピエゾ方式の口径50μmのヘッドを搭載したインクジェット装置を用意した。このヘッドのインク室の接液部は、ガラスセラミック材料により構成した。ノズル面には、フッ素系撥水加工を施した。
(スペーサ粒子の配置)
ステージ上に、TFTアレイモデル基板61Aを載せた後、上述したインクジェット装置を用いて、TFTアレイモデル基板61A上の、カラーフィルタ基板51上のブラックマトリックス53の交点に対応する段差部分を狙って、スペーサ粒子分散液を吐出した。
吐出の際のノズルの先端面と基板表面との間隔は0.5mmとした。インクジェットヘッドの波形は、ダブルパルス方式を利用し、液滴の吐出量を1周期1ノズルあたり18ngとした。
スペーサ粒子分散液を吐出した後、TFTアレイモデル基板61Aに着弾したスペーサ粒子分散液を、ヒーターで45℃に加熱されたステージ上で乾燥し、スペーサ粒子分散液が完全に乾燥したことを目視で確認した。しかる後、150℃に加熱されたホットプレート上に基板を載置して15分間加熱し、スペーサ粒子の基板への固着処理を行い、スペーサ粒子が表面に配置された基板を作製した。
(評価用液晶表示装置の作製)
カラーフィルタ基板51と、TFTアレイモデル基板61Aとを、ODF工程(液晶滴下工法)により張り合わせて液晶表示装置を作製した。
(実施例2)
上記スペーサ粒子(b)2重量部を水50重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.2mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、45℃で3時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ20nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をメタノールにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に疎水被覆層と親水被覆層の2層が施されたスペーサ粒子(d)を得た。
得られたスペーサ粒子(d)から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例2に係るスペーサ粒子分散液(2)を得た。
なお、内層を形成する共重合体のSP値は8.5、外層を形成する共重合体のSP値は10.7、溶媒のSP値は15.4であった。
(実施例3)
上記スペーサ粒子(b)2重量部を水50重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.3mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、45℃で6時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ40nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をメタノールにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に疎水被覆層と親水被覆層の2層が施されたスペーサ粒子(e)を得た。
得られたスペーサ粒子(e)から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例3に係るスペーサ粒子分散液(3)を得た。
なお、内層を形成する共重合体のSP値は8.5、外層を形成する共重合体のSP値は10.7、溶媒のSP値は15.4であった。
(比較例1)
上記で得られたスペーサ粒子(a)から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、比較例1に係るスペーサ粒子分散液(4)を得た。
なお、内層を形成する共重合体のSP値は8.5、溶媒のSP値は15.4であった。
(比較例2)
スペーサ粒子(商品名「ミクロパール」、積水化学工業社製)5重量部を水50重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.2mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、45℃で1.5時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ10nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をメタノールにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に親水被覆層のみが施されたスペーサ粒子(f)を得た。
得られたスペーサ粒子(f)から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、比較例2に係るスペーサ粒子分散液(5)を得た。
なお、外層を形成する共重合体のSP値は10.7、溶媒のSP値は15.4であった。
(比較例3)
上記スペーサ粒子(b)2重量部を水50重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート25重量部を混合した中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.5mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、45℃で8.5時間反応を続け、スペーサ粒子表面に厚さ65nmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルターを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をメタノールにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い表面に疎水被覆層と親水被覆層の2層が施されたスペーサ粒子(g)を得た。
得られたスペーサ粒子(g)から所定の粒子濃度(1.5重量%)となる必要量を、エチレングリコールが65重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が20重量%の混合溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、20μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、比較例3に係るスペーサ粒子分散液(6)を得た。
なお、内層を形成する共重合体のSP値は8.5、外層を形成する共重合体のSP値は10.7、溶媒のSP値は15.4であった。
<評価>
実施例1〜3及び比較例1〜3で得られたスペーサ粒子分散液について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
なお、スペーサの移動評価以外の評価については、スペーサ粒子分散液を作製した直後と、スペーサ粒子分散液を作製して1時間経過したものとについて評価した。
(スペーサ粒子分散液の分散性の評価)
スペーサ粒子分散液を、それを構成する同じ組成の混合溶媒にて0.5重量%になるように希釈した。これをスライドガラス上に滴下し直ちにカバーグラスをかけ、透過型顕微鏡にて400倍の倍率でスペーサ粒子の分散状態を5視野に付き観察し、分散性の度合いを下記の基準で判定した。
○:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で1個以内、かつ、4個以上の凝集塊がない。
△:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で1個〜10個、かつ、4個以上の凝集塊がない。
×:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で10個を超える、又は、4個以上の凝集塊がある。
(液滴飛翔状態観察)
スペーサ粒子分散液をインクジェットヘッドから基板に吐出する前に、別途、ヘッドから液晶スペーサ粒子分散液の液滴が吐出されている状態を観察し、飛行軌跡の直進性や、未吐出ノズルの有無等を調べることで吐出の安定性の評価を行った。評価は吐出開始後初期状態(5分後)と1時間後で行った。飛翔状態の観察は、ヘッドの駆動周波数に同期した周波数で(あるいは分周された周波数(駆動周波数/整数)で)、若干の遅延時間(例60μ秒)を付加した時間に同期させ、発光し、閃光時間の短いストロボを光源として、液晶スペーサ粒子分散液がヘッドから吐出されている状態を、焦点距離の長い拡大カメラ(テレセントリックレンズをつけたCCDカメラ)で撮影することによって行った。吐出の安定性は下記の基準で判定した。
◎:未吐出ノズル、及び、飛行曲がりが起こっているノズルがない。
○:未吐出ノズルはないが、飛行曲がりが起こっているノズルが5%以下。
△:未吐出ノズルが5%以下、飛行曲がりが起こっているノズルが10%以下。
×:未吐出ノズルが5%を超える。
(スペーサ粒子配置精度)
上記液滴飛翔状態観察における吐出開始後初期状態(5分後)と1時間後の吐出で作製したスペーサ吐出基板の液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の配置状態を下記の基準で判定した。
○:スペーサ粒子の大部分が非画素領域に対応する領域にあった。
△:スペーサ粒子の一部が非画素領域に対応する領域からはみだしていた。
×:スペーサ粒子の多くが非画素領域に対応する領域からはみだしていた。
(スペーサの移動)
上記スペーサ粒子配置精度における吐出開始後初期状態(5分後)と1時間後の吐出で作製したスペーサ吐出基板をODF工程により張り合わせる前後で、スペーサの移動があるかを下記の基準で判断した。
○:スペーサ粒子の大部分で移動が見られなかった。
△:スペーサ粒子の一部で移動が見られた。
×:スペーサ粒子の多くが移動した。
(表示画質)
液晶表示装置の表示画質を観察し、下記の基準で判定した。
○:表示領域中にスペーサ粒子が殆ど認められず、スペーサ粒子に起因する光抜けがなかった。また、スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)がなかった。
△:スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)はないものの、表示領域中にスペーサ粒子がわずかに認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがわずかにあった。
×:スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)があり、また表示領域中にスペーサ粒子が認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
Figure 2009229925
表1に示すように、実施例1〜3に係るスペーサ粒子分散液は、良好なインクジェット装置からの飛翔状態を示し、また、外層被覆層の厚さが薄い実施例1ではスペーサ分散性がやや劣るものの、充分な表示画質を有する液晶表示装置が得られた。一方、外層被覆層を持たない比較例1ではスペーサ粒子の分散性が酷く、逆に厚すぎる外層被覆層を持つ比較例3では、インクジェット装置に未吐出ノズルが多数発生し液晶表示装置の表示画質が劣るものであった。また、薄い外層被覆層のみを持つ比較例2では、良好なインク分散性とインクジェット装置からの飛翔状態を示したものの、基板への固着力に欠けるために液晶表示装置製造時にスペーサ粒子の剥離が発生したと思われ、表示画質に劣るものであった。
本発明によれば、インクジェット装置による基板上へのスペーサ粒子の配置を連続的に安定して行うことができ、正確かつ強固な配置で表示品質に優れる液晶表示装置を得ることができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置を提供することができる。
インクジェットノズルからの液滴吐出状態を表す模式図であり、(a)はメニスカスが軸対称でない場合を示し、(b)はメニスカスが軸対称の場合を示す。 (a)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、ブラックマトリックスが設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を拡大して示す部分切欠正面断面図。 (a)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、段差が設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を拡大して示す部分切欠正面図。
符号の説明
21…スペーサ粒子
22…メニスカス
23…液晶スペーサ粒子分散液
51…カラーフィルタ基板
52…透明基板
53…ブラックマトリックス
54…カラーフィルタ
55…オーバーコート層
56…ITO透明電極
57…配向膜
61…TFTアレイモデル基板
62…透明基板
63…段差
64…ITO透明電極
65…配向膜

Claims (9)

  1. スペーサ粒子と水及び/又はアルコール系溶媒とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置するためのスペーサ粒子分散液であって、
    前記スペーサ粒子はコア粒子と前記コア粒子の表面に設けられた被覆層とを有し、
    前記被覆層は、少なくとも疎水性の内層と親水性の外層との2層構造からなり、
    前記内層は、溶解度パラメータ(SP値)が9.5以下の共重合体からなり、かつ、厚さが前記外層の厚さの等倍以上であり、
    前記外層は、親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体からなり、かつ、厚さが1〜50nmである
    ことを特徴とするスペーサ粒子分散液。
  2. 親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体の溶解度パラメータ(SP値)が10.0以上であることを特徴とする請求項1記載のスペーサ粒子分散液。
  3. 親水性基は、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホニル基、アミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、及び、チオエーテル基からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載のスペーサ粒子分散液。
  4. 親水性基を有する重合性単量体を含有する共重合体の溶解度パラメータ(SP値)と、水及び/又はアルコール系溶媒の溶解度パラメータ(SP値)との差が5.0以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のスペーサ粒子分散液。
  5. 水及び/又はアルコール系溶媒の溶解度パラメータ(SP値)が13以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のスペーサ粒子分散液。
  6. 水及び/又はアルコール系溶媒は、水、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及び、グリセリンからなる群より選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のスペーサ粒子分散液。
  7. 20℃における表面張力が25〜55mN/mであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のスペーサ粒子分散液。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のスペーサ粒子分散液を、インクジェット装置を用いてパネル基板上の所定の位置へ配置する工程、前記スペーサ粒子分散液を乾燥させる工程、及び、前記スペーサ粒子分散液中の接着成分を硬化させる工程を有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のスペーサ粒子分散液、又は、請求項8記載の液晶表示装置の製造方法により得られることを特徴とする液晶表示装置。
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