JP2005004094A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を液晶表示装置用基板の遮光領域中に効率的かつ高い精度で選択的に配置することが可能であって、スペーサ粒子に起因する消偏現象の発生や光抜けによるコントラストや色調の低下がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を得ることができる液晶表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】一定のパターンに従って配列された画素領域と画素領域を画する遮光領域とからなる液晶表示装置において、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を分散させたスペーサ粒子分散液を吐出し、上記遮光領域に相当する領域にスペーサ粒子を配置した基板とスペーサ粒子を配置していない基板とを、上記遮光領域に相当する領域に配置されたスペーサ粒子と液晶とを介して対向させた液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させ、スペーサ粒子を上記遮光領域に相当する領域中に留めることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式による液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。図1は液晶表示装置の一例を示す断面図である。図1に示されるように、一般に液晶表示装置は、内側に透明電極3、配向膜9、カラーフィルタ4、ブラックマトリクス5等が配置され、外側に偏光板2が配置された2枚の透明基板1がこれらの周囲に配設されたシール材10を介して対向配置され、形成された空隙に液晶7が封入された構成となされている。この液晶表示装置において、2枚の透明基板1の間隔を規制し、適正な液晶層の厚み(セルギャップ)を維持する目的で使用されているのがスペーサ粒子8である。
【0003】
従来の液晶表示装置の製造方法においては、画素電極が形成された基板上にスペーサ粒子をランダムかつ均一に散布するため、画素電極上すなわち液晶表示装置の表示部(画素領域)にもスペーサ粒子が配置されてしまう。スペーサ粒子は一般的に合成樹脂やガラス等から形成されており、画素電極上にスペーサ粒子が配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ粒子部分が光り漏れを起こすという問題点が発生する。また、スペーサ粒子表面において液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こり、コントラストや色調などの画質が低下して表示品質が悪化するという問題点が発生する。さらに、TFT型液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、スペーサ粒子がこのTFT素子上に配置されると、基板に圧力がかかった時にTFT素子を破損させてしまうという重大な問題点が発生する。
【0004】
このようなスペーサ粒子のランダムかつ均一散布に伴う問題点の発生を抑制するために、スペーサ粒子を遮光領域(画素領域を画する領域)にのみ配置することが検討されている。このようにスペーサ粒子を特定の位置にのみ配置する方法として、例えば、開口部を有するマスクの開口部と配置させたい位置とを合わせた後にスペーサ粒子を開口部に相当する位置にのみ配置するカラー液晶パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、感光体に静電的にスペーサ粒子を吸着させた後に透明基板に転写する液晶表示装置およびその製造方法が開示されている。(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
しかし、これらの方法は、基板上にマスクや感光体が直接接触するために、基板上の配向膜が損傷しやすくなって、表示品質の低下の原因になるという問題点がある。
【0007】
また、基板上の画素電極に電圧を印加して帯電させたスペーサ粒子を散布することにより、静電的斥力によって特定の位置にスペーサ粒子を配置させる液晶表示装置の製造方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0008】
しかし、この方法は、配置させるパターンに従った電極を必要とするため、スペーサ粒子を完全に任意の位置に配置することは不可能であり、適用できる液晶表示装置の種類が制約されるという問題点がある。
【0009】
一方、対向面に透明電極が被着形成された透光性電極基板間の間隙部にスペーサ粒子および液晶を介在させてなる液晶表示素子において、スペーサ粒子をインクジェット装置を用いて電極基板上に分散配置させる液晶表示素子の製造方法が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0010】
この方法は、前記方法のように基板そのものに直接接触することがなく、また、任意の位置に任意のパターンでスペーサ粒子を配置することができるので、有効な方法であると言える。
【0011】
しかし反面、吐出するスペーサ粒子分散液中には1〜10μm程度の大きさのスペーサ粒子が含まれているため、真っ直ぐに吐出するためには、インクジェット装置のヘッドのノズル径を大きくせざるを得ず、その結果、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴が大きくなって、基板上の遮光領域を狙ってスペーサ粒子分散液を吐出しても、スペーサ粒子分散液の液滴が遮光領域から画素領域にはみ出すという問題点がある。
【0012】
すなわち、スペーサ粒子分散液の液滴の曲がりを無視し、インクジェット装置ノズル径を小さくするなどしてスペーサ粒子分散液の液滴量を絞ったとしても、現状では2pLが最低液滴量であるため、液滴が基板に対してかなり撥水性を持つとしてその接触角を90度とした場合でも、基板上での液滴の拡がりは20μmとなり、通常の遮光領域幅(15μm程度)よりも大きくなる。従って、スペーサ粒子が含まれている場合、真っ直ぐに吐出する最低の液滴量は20pL程度は必要であるので、基板に対する液滴の接触角が90度である場合でも、42μmとかなりはみ出すことになってしまう。
【0013】
こうなると、スペーサ粒子分散液の液滴を遮光領域上の着弾点を中心として乾燥縮小させ、それに伴ってスペーサ粒子を上記着弾点に集めるなどの何らかの工夫をしない限り、スペーサ粒子が画素領域にまで配置されてしまい、コントラストや色調などの画質すなわち表示品質を向上させるという所期の効果が得られないことになる。
【0014】
近年、液晶表示装置は、その表示品質向上の要求が高まるなかでより明るい画質にするために、画素領域を大きく、遮光領域を小さくする方向にある。これはスペーサ粒子を遮光領域に配置するに当たっては困難な方向であって、効率良く高い精度で遮光領域にスペーサ粒子を選択的に配置する方法の開発がより強く求められているのが現状である。
【0015】
【特許文献1】
特開平4−198919号公報
【特許文献2】
特開平6−258647号公報
【特許文献3】
特開平10−339878号公報
【特許文献4】
特開昭57−58124号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点および現状に鑑み、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を液晶表示装置用基板の遮光領域(非表示部分)中に効率的かつ高い精度で選択的に配置することが可能であって、スペーサ粒子に起因する消偏現象の発生や光抜けによるコントラストや色調の低下がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を得ることができる液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0017】
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究した結果、液晶表示装置を構成する少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に段差部分を設け、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子分散液を吐出し、上記段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、請求項1に記載の発明(本発明)による液晶表示装置の製造方法は、一定のパターンに従って配列された画素領域と画素領域を画する遮光領域とからなる液晶表示装置において、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を分散させたスペーサ粒子分散液を吐出し、上記遮光領域に相当する領域にスペーサ粒子を配置した基板とスペーサ粒子を配置していない基板とを、上記遮光領域に相当する領域に配置されたスペーサ粒子と液晶とを介して対向させた液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させ、乾燥させて、スペーサ粒子を上記遮光領域に相当する領域中に留めることを特徴とする。
【0019】
また、請求項2に記載の発明による液晶表示装置の製造方法は、上記請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法において、スペーサ粒子の粒子径をD(μm)、段差部分の高低差をB(μm)とした時に、スペーサ粒子分散液の液滴を着弾させる段差部分の高低差が、0.01<|B|<0.95Dの範囲内にあることを特徴とする。
【0020】
[スペーサ粒子]
本発明の液晶表示装置の製造方法(以下、単に「製造方法」と略記することもある)で用いられるスペーサ粒子分散液を構成するスペーサ粒子は、例えばシリカ系微粒子などの無機系微粒子であっても良いし、例えば有機高分子系微粒子などの有機系微粒子であっても良く、特に限定されるものではない。また、上記無機系微粒子および有機系微粒子は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0021】
本発明においては、上記無機系微粒子および有機系微粒子のなかでも、液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない程度の適度な硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、さらにセル内部でのスペーサ粒子の移動が比較的少ない等の長所を有していることから、有機高分子系微粒子が好適に用いられる。
【0022】
上記有機高分子系微粒子を得るための単量体(モノマー)の組成は、特に限定されるものではないが、適度な強度等を有する有機高分子系微粒子を得ることができることから、単官能単量体と多官能単量体とからなる混合単量体であることが好ましい。また、上記混合単量体中における多官能単量体の含有量は、特に限定されるものではないが、80重量%以下であることが好ましい。混合単量体中における多官能単量体の含有量が80重量%を超えると、得られる有機高分子系微粒子の強度や硬度が高くなりすぎることがある。
【0023】
上記単官能単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレンなどのスチレンおよびその誘導体;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。これらの単官能単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う例えば(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタクリルを意味する。
【0024】
上記多官能単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、ジビニルベンゼン類;ジアリルフタレート類;トリアリルイソシアヌレート類;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート類;2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレートなどの2,2−ビス[4−(アクリロキシポリアルコキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート類等や、これらの異性体や誘導体等が挙げられる。これらの多官能単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0025】
上記単量体、好ましくは単官能単量体と多官能単量体とからなる混合単量体を重合して有機高分子系微粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等が挙げられ、いずれの製造方法が採られても良い。
【0026】
上記製造方法のなかでも、懸濁重合法は、粒子径分布が比較的広く、多分散の有機高分子系微粒子を得ることができるので、多品種の粒子径の有機高分子系微粒子を製造する目的に適する。ただし、懸濁重合法による有機高分子系微粒子をスペーサ粒子として用いる場合には、分級操作を行って、所望の粒子径や粒子径分布を有する有機高分子系微粒子を選別して用いることが好ましい。また、シード重合法および分散重合法は、分級操作を必要とせず、単分散の有機高分子系微粒子を得ることができるので、特定の粒子径を有する有機高分子系微粒子を大量に製造する目的に適する。
【0027】
上記重合の際には、分散媒体および重合開始剤が用いられる。
【0028】
上記分散媒体としては、用いられる単量体の種類や組成に応じて適宜選択されれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、イオン交換水、純水などの水;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ブタノンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの炭化水素類等が挙げられる。これらの分散媒体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0029】
上記重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0030】
上記重合開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、前記単量体100重量部に対して、重合開始剤0.1〜10重量部であることが好ましい。単量体100重量部に対する重合開始剤の使用量が0.1重量部未満であると、重合反応が十分に進行しないことがあり、逆に単量体100重量部に対する重合開始剤の使用量が10重量部を超えると、得られる有機高分子系微粒子の分子量が低くなりすぎることがある。
【0031】
懸濁重合法とは、分散媒体として単量体の貧溶媒を用い、単量体および重合開始剤からなる単量体組成物を目的とする粒子径や粒子径分布となるように上記分散媒体中に分散して重合する方法である。懸濁重合法における分散媒体(貧溶媒)としては、通常、水に分散安定剤を添加したものが用いられる。
【0032】
上記分散安定剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシドなどの水溶性高分子や、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤等が挙げられる。これらの分散安定剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0033】
懸濁重合の条件は、用いられる単量体の種類や組成に応じて適宜決定されれば良く、特に限定されるものではないが、通常、重合温度が50〜80℃であって、重合時間が3〜24時間であることが好ましい。
【0034】
シード重合法とは、ソープフリー重合法や乳化重合法で作製した単分散の種粒子を、さらにシード重合時に用いられる単量体を吸収させることにより、狙いの粒子径にまで膨らませる重合方法である。上記種粒子の作製に用いられる単量体としては、特に限定されるものではないが、シード重合時の相分離を抑制するために、シード重合時に用いられる単量体とできるだけ近似の単量体を用いることが好ましく、なかでも、粒子系分布の単分散性が良好であることから、スチレンおよびその誘導体等を用いることがより好ましい。
【0035】
上記種粒子の粒子径分布は、特に限定されるものではないが、シード重合後の粒子径分布にも反映されるので、できるだけ単分散であることが好ましく、CV値{(粒子径の標準偏差/平均粒子径)×100}として5%以下であることが好ましい。
【0036】
シード重合時には種粒子との相分離が起きやすいため、シード重合時に種粒子に吸収させる単量体は、種粒子の作製に用いられた単量体とできるだけ近似の単量体であることが好ましい。例えば、種粒子がスチレン系樹脂からなる場合、種粒子に吸収させる単量体は芳香族系ジビニル単量体であることが好ましく、種粒子がアクリル系樹脂からなる場合、種粒子に吸収させる単量体はアクリル系マルチビニル単量体であることが好ましい。
【0037】
上記シード重合法において、種粒子に吸収させる単量体の添加量は、特に限定されるものではないが、種粒子1重量部に対して、上記単量体20〜100重量部であることが好ましい。種粒子1重量部に対する上記単量体の添加量が20重量部未満であると、得られる有機高分子系微粒子の強度が不十分となることがあり、逆に種粒子1重量部に対する上記単量体の添加量が100重量部を超えると、シード重合時に種粒子同士や微粒子同士の合着が起こって、得られる有機高分子系微粒子の粒子系分布が好ましくない程度にまで広がることがある。
【0038】
また、上記シード重合法においては、必要に応じて、分散安定剤が用いられても良い。上記分散安定剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシドなどの水溶性高分子や、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤等が挙げられる。これらの分散安定剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0039】
分散重合法とは、単量体は溶解するが、生成した重合体(ポリマー)は溶解しない貧溶媒を分散媒体として重合を行い、この重合系に高分子系分散安定剤を添加することにより、生成した重合体を微粒子形状で析出させる方法である。
【0040】
一般に架橋性単量体を含有する単量体を分散重合法により重合すると、微粒子の凝集が起きやすく、単分散の架橋微粒子を安定的に得ることは難しいが、重合条件を選定することにより、架橋性単量体を含有する単量体を安定的に重合して単分散の架橋微粒子を安定的に得ることが可能となる。
【0041】
上記架橋性単量体を含有する単量体中における架橋性単量体の含有量は、特に限定されるものではないが、分散重合時の微粒子の凝集や得られる架橋微粒子の強度等を考慮すると、50重量%以上であることが好ましい。架橋性単量体を含有する単量体中における架橋性単量体の含有量が50重量%未満であると、重合時に生成した微粒子の表面が分散媒体中で柔らかくなるため、微粒子同士の衝突によって合着が起こり、得られる架橋微粒子の粒子系分布が好ましくない程度にまで広がったり、凝集体となってしまうことがある。また、たとえ単分散性を保持しても、架橋密度が低くなって、スペーサ粒子として必要な強度を十分に得られなくなることがある。
【0042】
分散重合時に用いられる分散媒体としては、用いられる単量体(架橋性単量体も含む)の種類や組成に応じて適宜選択されれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ブタノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル類、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの炭化水素類、これらと互いに相溶しあう他の有機溶媒等の有機溶媒や、イオン交換水、純水などの水等が挙げられる。これらの分散媒体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0043】
本発明で用いられるスペーサ粒子分散液を構成するスペーサ粒子は、液晶表示装置のスペーサ粒子(ギャップ材)として用いられるので、スペーサ粒子を構成する微粒子(無機系微粒子および/または有機系微粒子)や最終的に得られるスペーサ粒子は、一定の圧縮強度などの強度を有していることが好ましい。
【0044】
微粒子やスペーサ粒子の圧縮強度を示す指標として、微粒子やスペーサ粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)を採ると、液晶表示装置のスペーサ粒子としては、特に限定されるものではないが、微粒子やスペーサ粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)が2000〜15000MPaであることが好ましい。
【0045】
微粒子やスペーサ粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)が2000MPa未満であると、液晶表示装置を組立てる際のプレス圧により、スペーサ粒子が変形して、適切なギャップが出にくくなることがあり、逆に微粒子やスペーサ粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)が15000MPaを超えると、スペーサ粒子が液晶表示装置に組み込まれた際に、基板上の配向膜を傷つけて、表示異常が発生することがある。
【0046】
なお、上記圧縮弾性率(10%K値)とは、柔軟な微粒子やスペーサ粒子の硬さを正確に把握するために、以下の方法で測定した値を意味する。
〔圧縮弾性率(10%K値)の測定方法〕
例えば特表平6−503180号公報に記載されているように、測定装置として微小圧縮試験器(型式「PCT−200」、島津製作所社製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑な端面で微粒子やスペーサ粒子を圧縮し、微粒子やスペーサ粒子の直径が10%変位した時の圧縮荷重を求める。
【0047】
上記微粒子やスペーサ粒子は、液晶表示装置の表示品質の一つであるコントラストを向上させるために、着色されていても良い。
【0048】
上記微粒子やスペーサ粒子の着色方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物などの着色剤による着色処理法や、微粒子やスペーサ粒子の表面に有機物の膜を形成し、この有機物の膜を高温で分解もしくは炭化させて着色する方法等が挙げられ、いずれの着色方法が採られても良い。なお、微粒子やスペーサ粒子を形成する材質自体が着色している場合には、着色処理を施すことなく、そのまま着色微粒子や着色スペーサ粒子として用いても良い。
【0049】
また、上記微粒子やスペーサ粒子は、表面に接着層が設けられていても良いし、液晶表示装置に用いる場合に、微粒子やスペーサ粒子の周辺の液晶の配向を乱さないための表面修飾が施されていても良い。
【0050】
上記表面修飾の方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているように微粒子表面やスペーサ粒子表面に樹脂を析出させて表面修飾する方法、特開平9−113915号公報に開示されているように微粒子表面やスペーサ粒子表面の官能基と反応する化合物を作用させて表面修飾する方法、特開平11−223821号公報や特願2002−102848号に開示されているように微粒子表面やスペーサ粒子表面でグラフト重合を行って表面修飾する方法等が挙げられ、なかでも、液晶表示装置のセル中で表面修飾層の剥離や液晶への溶出という不具合が起こりにくいことから、微粒子表面やスペーサ粒子表面に化学的に結合した表面層を形成して表面修飾する方法が好ましく、とりわけ、密度の高い表面層を十分な厚みで形成することができることから、上記特開平9−113915号公報に開示されているように表面に還元性基を有する微粒子やスペーサ粒子に酸化剤を反応させ、微粒子表面やスペーサ粒子表面にラジカルを発生させて微粒子表面やスペーサ粒子表面にグラフト重合を行うことにより表面修飾する方法がより好ましい。
【0051】
[スペーサ粒子分散液]
本発明の製造方法で用いられるスペーサ粒子分散液は、上述したスペーサ粒子が分散媒体中に分散されてなる。
【0052】
上記分散媒体としては、インクジェット装置のヘッドのノズルから吐出される温度で液体であって、スペーサ粒子を分散させることができるものであれば如何なる化合物であっても良く、特に限定されるものではないが、なかでも、水や親水性有機溶媒が好適に用いられる。
【0053】
一部のインクジェット装置のヘッドは水系分散媒体に適するものとなされているので、そのようなヘッドを用いる場合には、分散媒体が疎水性の強い有機溶媒であると、ヘッドを構成する部材が分散媒体に侵されたり、部材の接着に用いられた接着剤の一部が分散媒体中に溶出する等の問題が生じる。従って、スペーサ粒子分散液の分散媒体は、水や親水性有機溶媒であることが好ましい。
【0054】
上記水としては、特に限定されるものではないが、例えば、イオン交換水、純水、地下水、水道水、工業用水等が挙げられる。これらの水は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0055】
上記親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどのモノアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのエチレングリコール類;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールなどのプロピレングリコール類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルなどの低級モノアルキルエーテル類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテルなどの低級ジアルキルエーテル類;エチレングリコール類やプロピレングリコール類のモノアセテート、ジアセテートなどのアルキルエステル類;1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのジオール類;ジオール類のエーテル誘導体;ジオール類のアセテート誘導体;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類;多価アルコール類のエーテル誘導体;多価アルコール類のアセテート誘導体等や、ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルホラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルホン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。これらの親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記水および親水性有機溶媒は、それぞれ単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0056】
本発明における分散媒体には、沸点が100℃未満の親水性有機溶媒が含有されていることが好ましく、より好ましくは沸点が70℃以上100℃未満の親水性有機溶媒が含有されていることである。なお、本発明で言う沸点とは、1気圧の条件下での沸点を意味する。
【0057】
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノールなどの低級モノアルコール類やアセトン等が挙げられる。これらの沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0058】
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、スペーサ粒子分散液を基板上に吐出して乾燥させる際に、比較的低い温度で揮発する。分散媒体が高温で配向膜に接触すると配向膜を汚染して液晶表示装置の表示品質を損なうことがあるため、乾燥温度をあまり高くすることができない。従って、上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒を用いることが好ましい。ただし、上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒が室温で揮散しやすいと、スペーサ粒子分散液の製造時や貯蔵時に凝集粒子が発生しやすくなったり、インクジェット装置のノズル付近に位置するスペーサ粒子分散液が乾燥しやすくなって、インクジェット装置による吐出性が損なわれたりするので、室温で揮散しやすい親水性有機溶媒は好ましくない。
【0059】
分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、10〜80重量%であることが好ましい。
【0060】
分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量が10重量%未満であると、沸点が100℃未満の親水性有機溶媒を含有させることによる上記効果を十分に得られないことがあり、逆に分散媒体中における沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の含有量が80重量%を超えると、スペーサ粒子分散液の製造時や貯蔵時に乾燥しやすくなって、凝集粒子が発生したり、インクジェット装置のノズル近辺のスペーサ粒子分散液が過剰に乾燥して、吐出性や吐出精度が損なわれることがある。
【0061】
また、本発明における分散媒体には、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒が含有されていることが好ましく、より好ましくは沸点が150〜200℃の親水性有機溶媒が含有されていることである。
【0062】
上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルなどの低級アルコールエーテル類等が挙げられる。これらの沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0063】
上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、スペーサ粒子分散液の製造時や貯蔵時に乾燥して凝集粒子が発生するのを抑制したり、インクジェット装置のノズル近辺でスペーサ粒子分散液が過剰に乾燥して吐出性や吐出精度が損なわれるのを抑制する。
【0064】
分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜40重量%である。
【0065】
分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量が0.1重量%未満であると、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒を含有させることによる上記効果を十分に得られないことがあり、逆に分散媒体中における沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の含有量が80重量%を超えると、スペーサ粒子分散液の乾燥時間が著しく長くなって生産性が低下したり、配向膜が汚染されて液晶表示装置の表示品質が損なわれることがある。
【0066】
上記沸点が100℃未満の親水性有機溶媒は、特に限定されるものではないが、20℃における表面張力が25mN/m以下であることが好ましい。また、上記沸点が150℃以上の親水性有機溶媒は、特に限定されるものではないが、20℃における表面張力が30mN/m以上であることが好ましい。
【0067】
一般にインクジェット装置は、吐出するスペーサ粒子分散液の20℃における表面張力が30〜50mN/mである場合に良好な吐出精度を示す。一方、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴の表面張力は高い方がスペーサ粒子を乾燥過程で移動させるのに適している。
【0068】
沸点が100℃未満の親水性有機溶媒の20℃における表面張力が25mN/m以下であると、吐出時においてはスペーサ粒子分散液の表面張力が比較的低い状態にあるので、良好な吐出精度を得ることが可能となり、基板上に着弾後はスペーサ粒子分散液中の他の分散媒体成分より先に揮散して、スペーサ粒子分散液の表面張力が高くなるので、乾燥過程におけるスペーサ粒子の移動が容易となる。
【0069】
また、沸点が150℃以上の親水性有機溶媒の20℃における表面張力が30mN/m以上であると、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に着弾後、より低沸点の水や親水性有機溶媒が揮散した後に、スペーサ粒子分散液の表面張力が高く保たれるので、乾燥過程におけるスペーサ粒子の移動が容易となる。
【0070】
本発明で用いられるスペーサ粒子分散液は、特に限定されるものではないが、上記各種有機溶媒を1種類以上混合して、20℃における表面張力が30〜50mN/mとなるように調整することが好ましい。
【0071】
スペーサ粒子分散液の20℃における表面張力が30mN/m未満であると、疎水性の強いすなわち表面張力の小さい配向膜等を使用した基板の場合でも、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴の基板に対する接触角を大きくすることができず、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に濡れ拡がった状態となって、スペーサ粒子の配置間隔を狭くすることができなくなることがあり、逆にスペーサ粒子分散液の20℃における表面張力が50mN/mを超えると、インクジェット装置のノズル内に気泡が残存して、吐出を円滑に行うことができなくなることがある。
【0072】
また、本発明で用いられるスペーサ粒子分散液は、特に限定されるものではないが、基板面との接触角が30〜90度であることが好ましい。
【0073】
スペーサ粒子分散液の基板面との接触角が30度未満であると、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴が基板上に濡れ拡がった状態となって、スペーサ粒子の配置間隔を狭くすることができなくなることがあり、逆にスペーサ粒子分散液の基板面との接触角が90度を超えると、少しの振動でスペーサ粒子分散液の液滴が基板上を動き回って、スペーサ粒子の配置精度が悪くなったり、基板面に対するスペーサ粒子の密着性が悪くなったりすることがある。
【0074】
また、本発明で用いられるスペーサ粒子分散液は、特に限定されるものではないが、吐出時における粘度が0.5〜15mPa・sであることが好ましく、より好ましくは5〜10mPa・sである。
【0075】
スペーサ粒子分散液の吐出時における粘度が0.5mPa・s未満であると、吐出量の制御が困難となって、安定的に吐出することができなくなることがあり、逆にスペーサ粒子分散液の吐出時における粘度が15mPa・sを超えると、インクジェット装置での吐出が困難となることがある。なお、スペーサ粒子分散液の吐出時における粘度を上記好ましい範囲とするために、好ましくは−5℃〜50℃の温度範囲でインクジェット装置のヘッドの温度をベルチェ素子や冷媒などにより冷却したり、ヒーターなどにより加温したりして、スペーサ粒子分散液の吐出時における液温を調整しても良い。
【0076】
本発明で用いられるスペーサ粒子分散液中における前記スペーサ粒子の固形分濃度は、特に限定されるものではないが、0. 01〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0. 1〜2重量%である。
【0077】
スペーサ粒子分散液中におけるスペーサ粒子の固形分濃度が0.01重量%未満であると、吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴中に有効量のスペーサ粒子が含まれなくなることがあり、逆にスペーサ粒子分散液中におけるスペーサ粒子の固形分濃度が5重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞しやすくなったり、吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴中のスペーサ粒子の含有量が過剰となって、乾燥過程におけるスペーサ粒子の移動が困難となることがある。
【0078】
また、本発明で用いられるスペーサ粒子分散液においては、前記スペーサ粒子が前記分散媒体中に単粒子状に分散していることが好ましい。スペーサ粒子が分散媒体中に単粒子状に分散していなくて凝集物が存在すると、吐出性や吐出精度が低下したり、インクジェット装置のノズル閉塞が起こることがある。
【0079】
本発明で用いられるスペーサ粒子分散液には、必要に応じて、例えば、粘接着性を向上させるための粘接着性付与剤、スペーサ粒子の分散性を向上させたり、表面張力、基板面との接触角、粘度などの物理的特性を制御して、吐出精度やスペーサ粒子の移動性等を向上させるための界面活性剤(乳化剤)、粘性調整剤、pH調整剤、消泡剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
【0080】
[インクジェット装置]
次に、上述したスペーサ粒子分散液を基板上に吐出するインクジェット装置について説明する。
【0081】
本発明の製造方法で用いられるインクジェット装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、ピエゾ素子の振動によって液体をノズルから吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体をノズルから吐出するサーマル方式、発熱素子の急激な加熱によって液体をノズルから吐出するバブルジェット(登録商標)方式等が挙げられ、いずれの方式のインクジェット装置を用いても良い。
【0082】
上記インクジェット装置のノズル口径は、特に限定されるものではないが、20〜150μmであることが好ましい。インクジェット装置のノズル口径が20μm未満であると、通常粒子径が1.5〜10μm程度のスペーサ粒子を含有するスペーサ粒子分散液を吐出した場合にスペーサ粒子の粒子径との差が小さすぎて、吐出精度が低下したり、ノズル閉塞を起こして吐出不能となることがあり、逆にインクジェット装置のノズル口径が150μmを超えると、吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴の径が大きくなって、基板上に着弾した液滴の径(着弾径)も大きくなるので、スペーサ粒子の配置精度が粗くなることがある。
【0083】
スペーサ粒子分散液の吐出精度が低下する理由は以下のように説明される。ピエゾ方式のインクジェット装置においては、ピエゾ素子の振動によりピエゾ素子に近接したインク室にインクを吸引し、インク室からインクをノズル先端を通過させて吐出している。液滴の吐出法としては、吐出の直前にノズル先端のメニスカス(インクと気体との界面)を引き込んでから液を押し出す引き打ち法と、メニスカスが待機停止している位置から直接液を押し出す押し打ち法とがあるが、一般のインクジェット装置においては、より小さな液滴を吐出できることから、前者の引き打ち法が主流である。
【0084】
図2はインクジェット装置のノズルからの液滴の吐出状態を示す模式図であり、(a)はメニスカスが軸対称でない場合(スペーサ粒子の粒子径に対しノズル口径が相対的に小さい場合)を示し、(b)はメニスカスが軸対称である場合(スペーサ粒子の粒子径に対しノズル口径が相対的に大きい場合)を示す。
【0085】
本発明の製造方法におけるスペーサ粒子分散液の吐出においては、インクジェット装置のノズル口径がある程度大きく、かつ、小液滴の吐出が要求されるため、この引き打ち法が有効である。一方、引き打ち法の場合、吐出直前にメニスカスを引き込むため、図2(a)に示すように、インクジェット装置のノズル口径が20μm未満と小さい場合、引き込んだメニスカス11近傍にスペーサ粒子8が存在すると、メニスカス11が軸対称に引き込まれなくなるため、メニスカス11を引き込んだ後にスペーサ粒子分散液12を押し出す際に、液滴が直進せず曲がってしまい、吐出精度が低下することがあるので好ましくない。
【0086】
逆にインクジェット装置のノズル口径が150μm超と大きい場合、吐出される液滴が大きくなって着弾径も大きくなるため、スペーサ粒子の配置精度が粗くなることがあるので好ましくない。
【0087】
インクジェット装置のノズルから吐出されるスペーサ粒子分散液の液滴量は、特に限定されるものではないが、10〜80pLであることが好ましい。上記液滴量を制御する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、インクジェット装置のノズル口径を最適化する方法やインクジェット装置のヘッドを制御する電気信号を最適化する方法等が挙げられ、いずれの方法を採っても良い。特にピエゾ方式のインクジェット装置を用いる場合には、後者の方法を採ることが好ましい。
【0088】
インクジェット装置におけるヘッドには、上述したようなノズルが、複数個かつ一定の配置方式(ヘッドの移動方向に対して直交する方向に等間隔で例えば64個や128個などの複数個)で設けられている。また、これらが例えば2列などの複数列で配置されている場合もある。このノズル間の間隔は、ピエゾ素子などの構造やノズル口径等の制約を受けるので、スペーサ粒子分散液をこの間隔以外で基板に吐出する場合、その吐出間隔それぞれにヘッドを準備するのは難しい。従って、ヘッドの間隔より小さい場合には、ヘッドのスキャン(移動)方向に通常は直角に配置されているヘッドを基板と平行を保ったまま基板と平行な面内で傾ける(回転させる)方法を採るのが好ましく、また、ヘッドの間隔より大きい場合には、全てのノズルで吐出するのではなく、一定のノズルのみで吐出したり、加えて、ヘッドを傾けたりする方法を採ることが好ましい。
【0089】
また、生産性を向上させるために、このようなヘッドを複数個インクジェット装置に取り付けることも可能であるが、取り付けるヘッド数を増やすと制御の点で複雑になるので注意を要する。
【0090】
[スペーサ粒子分散液の吐出方法および液滴の着弾方法]
スペーサ粒子分散液を吐出する対象となる基板としては、液晶表示装置のパネル基板として一般的に用いられるもので良く、特に限定されるものではないが、例えば、ガラス基板や樹脂基板等が挙げられ、いずれの基板を用いても良い。
【0091】
これらの基板は2枚1組で構成されているが、その内の一方の基板は、一定のパターンに従って配列された画素領域(表示部分)と画素領域を画する遮光領域(非表示部分)とからなる。具体的には、その基板はカラーフィルタ基板であって、一定のパターンに従って配列された画素領域がカラーフィルタであり、これら画素領域が実質的にほとんど光を通さないクロムなどの金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等からなる遮光領域(ブラックマトリックス)で画されている。
【0092】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置を用いて、液晶表示装置を構成する少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に予め形成された段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させ、乾燥させて、スペーサ粒子を上記遮光領域に相当する領域中に留めることを骨子とする。
【0093】
上記段差部分は、一方の基板のみの遮光領域に相当する領域中に形成されていても良いし、双方の基板の遮光領域に相当する領域中に形成されていても良い。
【0094】
また、スペーサ粒子分散液の液滴は、上記段差部分を含んでいる限り、液滴全体が上記遮光領域に相当する領域中に着弾していても良いし、液滴が部分的に上記遮光領域に相当する領域からはみ出した状態で着弾していても良い。
【0095】
スペーサ粒子分散液の液滴を上記段差部分を含むように着弾させる方法は、特に限定されるものではなく、例えば、スペーサ粒子分散液の液滴を段差部分に引っかけて段差部分を含ませる方法を採っても良いし、また、遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を狙ってスペーサ粒子分散液を吐出し、着弾後のスペーサ粒子分散液の液滴に段差部分を含ませる方法を採っても良い。
【0096】
ここで言う遮光領域に相当する領域とは、例えば、基板がカラーフィルタ基板であればブラックマトリックスのことを意味し、また、2枚1組の基板の内の他方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)を上記遮光領域を有する基板と重ね合わせた際に、その遮光領域に相当する上記他方の基板上の領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のことも意味する。
【0097】
上記遮光領域に相当する領域に形成された段差部分は、特に限定されるものではなく、例えば、基板上に設けられた配線等によって生じた非意図的な凹凸部であっても良いし、また、基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴に効率的に段差部分を含ませ、スペーサ粒子を効率的に遮光領域に相当する領域中に集めるために意図的に設けられた凹凸部であっても良い。すなわち、本発明で言う段差部分とは、表面凹凸形状における凹部または凸部と平坦部(基準面)との段差部分を意味する。上記段差部分(凹凸部)の構造や形状は如何なる構造や形状であっても良く、特に限定されるものではない。また、表面下の構造も特に限定されるものではない。
【0098】
図3は段差部分の例を示す断面図である。上記段差部分の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、図3に示すように、TFT液晶パネルでのTFTアレイ基板におけるゲート電極やソース電極による段差部分{図3の(a)〜(c)、段差部分の高低差B:0.2μm程度}、同じくTFTアレイ基板におけるアレイによる段差部分{図3の(d)、段差部分の高低差B:1.0μm程度}、カラーフィルタ基板におけるブラックマトリックス上での画色カラーフィルター間の凹部段差{図3の(e)〜(h)、段差部分の高低差B:1.0μm程度}等が挙げられる。
【0099】
本発明の液晶表示装置の製造方法においては、スペーサ粒子の粒子径をD(μm)、上記段差部分の高低差をB(μm)とした時に、スペーサ粒子分散液の液滴を着弾させる段差部分の高低差が、0.01<|B|<0.95Dの範囲内にあることが好ましい。なお、ここで言う高低差とは、段差部分が凸部である場合は平坦部(基準面)に対する凸部の高さを意味し、段差部分が凹部である場合は平坦部(基準面)に対する凹部の深さ(低さ)を意味する。
【0100】
上記|B|が0.01μm未満であると、スペーサ粒子分散液の液滴に段差部分を含ませて、乾燥後のスペーサ粒子を遮光領域に相当する領域中に集めることが困難となることがあり、逆に上記|B|が0.95Dμm以上であると、スペーサ粒子による基板のギャップ調整効果を十分に得られなくなることがある。
【0101】
基板上の遮光領域に相当する領域中に上記段差部分を形成することにより、着弾したスペーサ粒子分散液の液滴を乾燥する最終段階で液滴の乾燥中心が段差部分に擬似的に固定されるので、スペーサ分散液の液滴が乾燥した後に、スペーサ粒子を遮光領域に相当する領域中に存在する段差部分の周辺のごく限られた位置に効率的に集めることができる。
【0102】
図4は乾燥過程を横から見た状態を示す模式図であり、(a)は段差部分がない場合を示し、(b)は段差部分がある場合を示す。また、図5は乾燥過程を上から見た状態を示す模式図であり、(a)は段差部分がない場合を示し、(b)は段差部分がある場合を示す。図4の(a)および図5の(a)に示すように、段差部分がない場合には、遮光領域に相当する領域上に一定の間隔(S1=S2)でスペーサ粒子分散液を吐出しても、乾燥の過程で液滴13端部のいずれかの箇所が何らかの理由で固定されてしまい{図4の(a)では真ん中の液滴14以外は左端が乾燥中に固定されている}、乾燥後のスペーサ粒子8がそれぞれの場所で1カ所に集まったとしても、その間隔は一定ではなくなり(L1≠L2)、スペーサ粒子8が画素領域中にはみ出してしまう。これに対し、図4の(b)および図5の(b)に示すように、段差部分14がある場合には、たとえ乾燥の過程で液滴13端部のいずれかの箇所が何らかの理由で固定されてしまったとしても、さらに乾燥が進むにつれ、今度は段差部分14で液滴13端部が固定される。この段差部分14での固定力が強いため、先ほどの液滴13端部の固定は解除され、最終的に段差部分14を含むように乾燥していくので、乾燥後のスペーサ粒子8はそれぞれの箇所で1カ所に集まり、かつ、その間隔はほぼ一定(L1≒L2)となって、画素領域中にはみ出すことはない。
【0103】
図6は段差部分にスペーサ粒子が残留した状態を示す模式図であり、(a)はスペーサ粒子が凸部に残留した状態を示し、(b)はスペーサ粒子が凹部に残留した状態を示す。乾燥後のスペーサ粒子8が最終的に残留する位置は、図6の(a)に示すように、段差部分が凸部であればその凸部の角であることが多く、図6の(b)に示すように、段差部分が凹部であればその凹部の中であることが多い。
【0104】
また、配線等により段差部分が形成されていたり、配線等の近傍に配向膜等の薄膜を挟んで段差部分が形成されていると、金属が存在するため、スペーサ粒子に表面処理(表面修飾)が施されている場合、静電的相互作用いわゆる静電的な電気泳動効果により、液滴中でスペーサ粒子がその部分に移動、吸着されていくとも考えられる。この場合、配線等の金属種に応じて、例えばイオン性の官能基を使用するなど表面処理(表面修飾)に使用する化合物の官能基等を変えることにより、スペーサ粒子を静電的に寄り集まらせることもできる。
【0105】
また、スペーサ粒子分散液を吐出する基板の表面には通常液晶分子の配向を規制するための配向膜と呼ばれる樹脂薄膜(通常は厚みが0.1μm以下)が形成されている。通常液晶表示装置に用いられる配向膜としてはポリイミド樹脂が用いられ、表面をラビング処理して液晶の配向が制御されている。このため、スペーサ粒子分散液の分散媒体は、この配向膜中に浸透したり配向膜を溶解したりする配向膜汚染性があってはならない。また、配向膜としては、表面張力が好ましくは30〜50mN/mのスペーサ粒子分散液との接触角が好ましくは30〜90度となるようなものを選択することが好ましい(通常はそのような接触角となるようにスペーサ粒子分散液の表面張力の方を制御する) 。前記遮光領域中の段差部分を有する箇所にも配向膜を塗設しておいても良い。
【0106】
本発明の製造方法においては、下記式(1)以上の間隔をもって、スペーサ粒子分散液を基板に対して吐出することが好ましい。なお、上記間隔は、着弾したスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥しない間に次の液滴が吐出される場合のそれら液滴間の最低間隔である。
【数1】
Figure 2005004094
ここで、Dはスペーサ粒子の粒子径(μm)であり、θはスペーサ粒子分散液と基板面との接触角である。
【0107】
式(1)未満の間隔で吐出しようとすると、インクジェット装置のノズル口径を小さくしない場合には、吐出された液滴径(液滴量)が大きいままなので着弾径も大きくなって、液滴同士の合着が起きる。液滴同士の合着が起きると、乾燥過程でスペーサ粒子の凝集方向が一カ所に向かって起こることがなくなるため、結果として乾燥後のスペーサ粒子の配置精度が悪くなることがある。また、吐出された液滴径(液滴量)を小さくするためにインクジェット装置のノズル口径を小さくすると、相対的にスペーサ粒子の粒子径がノズル口径に対して大きくなってしまうため、インクジェット装置のノズルから安定的(常に同一方向に直線的)にスペーサ粒子分散液を吐出することが困難となって、飛行曲がりによりスペーサ粒子分散液の液滴の着弾位置精度が低下したり、さらに悪化するとスペーサ粒子によるノズル閉塞が起こることがある。
【0108】
式(1)以上の間隔で吐出された結果として、スペーサ粒子の配置個数(スペーサ粒子密度)は通常50〜350個/mmであることが好ましい。このスペーサ粒子密度を満たす範囲であれば、ブラックマットリックスや配線等による遮光領域のどのような部分にどのようなパターンで配置しても良いが、画素領域(表示部分)へのはみ出しをより効果的に防止するためには、格子状の遮光領域からなるカラーフィルタに対しては、一方の基板上の格子状の遮光領域の格子点を狙って配置することが好ましい。
【0109】
また、このように、スペーサ粒子分散液を吐出して液滴を基板上の狙いの位置に着弾させるためには、インクジェット装置のヘッドのスキャン(移動)を1回で行っても良いし、複数回に分けて行っても良い。特に、スペーサ粒子を配置しようとする間隔が式(1)未満の間隔である場合には、その間隔の整数倍の間隔で吐出し、いったん乾燥させた後、その間隔分だけ位置をずらして再度吐出する等の方法を採っても良い。また、インクジェット装置のヘッドのスキャン方向についても、1回毎に交互に変えて吐出(往復吐出)しても良いし、片方向への移動時のみに吐出(単方向吐出)しても良い。
【0110】
さらに、このような配置方法として、例えば、インクジェット装置のヘッドを基板面に対する垂線と角度を持つように傾け、スペーサ粒子分散液の液滴の吐出方向を変え(通常は基板面に対する垂線と平行) 、さらにヘッドと基板との相対速度をコントロールすることにより、着弾する液滴径を小さくして、よりいっそう遮光領域中にスペーサ粒子をおさめやすくすることもできる。
【0111】
[乾燥方法]
次に、基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴中の分散媒体を乾燥させる工程について説明する。上記液滴中の分散媒体を乾燥させる方法は、特に限定されるものではなく、例えば、次のように行えば良い。
【0112】上記乾燥に当たっては、インクジェット装置のノズルから基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴を乾燥させた後に、スペーサ粒子が、基板上に吐出された直後のスペーサ粒子分散液の液滴の径より小さい径の円内に存在するように乾燥させることが好ましい。
【0113】
このように乾燥過程において、スペーサ粒子を吐出された直後のスペーサ粒子分散液の液滴の中央部付近に寄せ集めるためには、分散媒体の沸点、乾燥温度、乾燥時間、分散媒体の表面張力、分散媒体の配向膜に対する接触角、スペーサ粒子の濃度等を適切な条件に設定することが重要であるが、特に乾燥条件が重要である。
【0114】
すなわち、スペーサ粒子が基板上を移動する間に分散媒体がなくなってしまわないようにある程度の時間幅をもって乾燥することが好ましい。このため分散媒体が急激に乾燥してしまうような乾燥条件は好ましくない。また、分散媒体は、高温で長時間配向膜と接触すると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示品質を損なうことがあるので、高温長時間の乾燥条件は好ましくない。また、分散媒体が常温で揮散しやすいと、インクジェット装置のノズル近辺のスペーサ粒子分散液が乾燥しやすくなって吐出性が損なわれたり、スペーサ粒子分散液の製造時や貯蔵タンク内での貯蔵時に乾燥によるスペーサ粒子の凝集が起こることがあるので、常温で揮散しやすい分散媒体は好ましくない。さらに、基板の表面温度が比較的低い条件であっても、乾燥時間が著しく長くなると液晶表示装置の生産性が低下するので、低温長時間の乾燥条件も好ましくない。
【0115】
このような制約条件を考慮すると、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度は、特に限定されるものではないが、スペーサ粒子分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。
【0116】
上記基板の表面温度がスペーサ粒子分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃未満しか低くないと、最も低沸点の分散媒体成分が急激に揮散して、乾燥過程においてスペーサ粒子が移動できなくなったり、甚だしい場合には、最も低沸点の分散媒体成分の急激な沸騰によって、スペーサ粒子が液滴ごと基板上を動き回り、スペーサ粒子の配置精度が著しく低下することがある。
【0117】
また、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に着弾した後に基板の表面温度を徐々に上昇させながら分散媒体を揮散させる乾燥方法においては、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度は、特に限定されるものではないが、スペーサ粒子分散液の分散媒体中に含まれる最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃以上低い温度であって、かつ、乾燥が完了するまでの間の基板の表面温度が90℃以下であることが好ましく、より好ましくは70℃以下であることである。
【0118】
スペーサ粒子分散液の液滴が基板上に着弾した時点での基板の表面温度が最も低沸点の分散媒体成分の沸点より20℃未満しか低くないと、最も低沸点の分散媒体成分が急激に揮散して、乾燥過程においてスペーサ粒子が移動できなくなるったり、甚だしい場合には、最も低沸点の分散媒体成分の急激な沸騰によって、スペーサ粒子が液滴ごと基板上を動き回り、スペーサ粒子の配置精度が著しく低下することがある。また、乾燥が完了するまでの間の基板の表面温度が90℃を超えると、配向膜を汚染して、液晶表示装置の表示品質を損なうことがある。なお、ここで言う乾燥の完了とは、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴が消失した時点を意味する。
【0119】
[液晶表示装置の組立]
上述の方法でスペーサ粒子を選択的に配置した基板と対向する基板とを周辺シール材を介して加熱圧着し、基板間に形成された空隙に液晶を充填することにより、所望の液晶表示装置を得ることができる。
【0120】
【作用】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、液晶表示装置を構成する少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させ、乾燥させて、スペーサ粒子を上記遮光領域に相当する領域中に選択的に配置するので、液晶表示装置とした時に狭い幅の遮光領域中に精度良くスペーサ粒子を配置することができ、スペーサ粒子に起因する消偏現象の発生や光抜けによるコントラストや色調の低下がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を効率的に製造することができる。
【0121】
基板上の遮光領域に相当する領域中に段差部分が存在すると、乾燥の最終段階でスペーサ粒子分散液の液滴の乾燥中心が段差部分に擬似的に固定されるので、基板上の遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を含むように着弾したスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥した後、スペーサ粒子を遮光領域に相当する領域中に存在する段差部分周辺のごく限られた位置に選択的に集めることができ、上記優れた効果を得ることができる。
【0122】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、スペーサ粒子径をD(μm)、段差部分の高低差をB(μm)とした時に、スペーサ粒子分散液の液滴を着弾させる段差部分の高低差を0.01<|B|<0.95Dの範囲内にあるようにすることにより、上記優れた効果がより確実なものとなる。
【0123】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0124】
[スペーサ種粒子の作製]
セパラブルフラスコ内に、ジビニルベンゼン15重量部、イソオクチルアクリレート5重量部および重合開始剤として過酸化ベンゾイル1. 3重量部を投入し、均一に攪拌混合した。次に、ポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールGL−03」、クラレ社製)の3重量%水溶液20重量部およびドデシル硫酸ナトリウム0. 5重量部を投入し、均一に攪拌混合した後、イオン交換水140重量部を投入した。次いで、窒素ガス気流下、この混合水溶液を攪拌しながら80℃で15時間重合反応を行って微粒子を得た。得られた微粒子を熱水およびアセトンで十分に洗浄した後、分級操作を行い、アセトンを揮散させて、スペーサ種粒子(α)を作製した。得られたスペーサ種粒子(α)は、平均粒子径が4.0μmであり、CV値が3.0%であった。また、同様にして、平均粒子径が3.0μmであり、CV値が3.0%であるスペーサ種粒子(β)および平均粒子径が5.0μmであり、CV値が3.0%であるスペーサ種粒子(γ)を作製した。
【0125】
[スペーサ粒子の作製]
上記で得られた3種類のスペーサ種粒子を用い、スペーサ種粒子5重量部をジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部、ヒドロキシメチルメタクリレート2重量部およびN−アクリルアミド18重量部中に投入し、ソニケータによって分散させた後、均一に攪拌混合した。次に、反応系を窒素ガスで置換し、30℃で2時間攪拌を継続した。次いで、反応系に1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム水溶液10重量部を添加し、5時間重合反応を行った後、反応液を取り出し、3μmのメンブランフィルターを用いて粒子と反応液とを濾別した。次いで、得られた粒子をエタノールおよびアセトンで十分に洗浄した後、真空乾燥器で減圧乾燥を行って、スペーサ粒子SA(α)、(β)および(γ)を作製した。
【0126】
また、スペーサ種粒子(β)5重量部をDMSO20重量部、ヒドロキシメチルメタクリレート2重量部、メタクリル酸16重量部およびラウリルアクリレート2重量部中に投入し、上記と同様にして、スペーサ粒子SB(β)を作製した。
【0127】
[スペーサ粒子分散液の調製]
上記で得られたスペーサ粒子SAおよびSBを用い、表1に示す組成の配合物とし、この配合物をソニケータによって十分に攪拌混合して均一に分散させた後、目開き10μmのステンレスメッシュで濾過し、凝集物を除去して、A〜Fの6種類のスペーサ粒子分散液を調製した。
【0128】
【表1】
Figure 2005004094
【0129】
(実施例1〜実施例11)および(比較例1および比較例2)
スペーサ粒子分散液、被吐出基板、対向基板およびスペーサ粒子分散液の液滴の吐出間隔(ピッチ)を表2に示す組み合わせとして、下記の方法で液晶表示セルを作製した。
【0130】
[基板の準備]
図7は実施例で用いた基板を示す模式図であり、(a)は上から見た場合を示し、(b)は横から見た場合を示す。
【0131】
液晶表示セル用の基板として、カラーフィルタ基板およびTFTアレイ基板に存在する段差を模したTFTアレイモデル基板を準備した。上記カラーフィルタ基板は、従来公知の方法により、ガラス基板の上に金属クロムからなるブラックマトリックス(幅:15μm、縦:150μm間隔、横:75μm間隔、厚み:0.2μm)を設け、赤、緑、青の3色からなるカラーフィルタ画素(厚み:1.5μm)をその間に形成した。さらに、その上にオーバーコート層およびITO透明電極を設け、その上に、スピンコート法によってポリイミド樹脂溶液(商品名「サンエバー150」、日産化学社製)を均一に塗布し、150℃で乾燥した後に230℃で1時間焼成して硬化させ、配向膜を形成した。なお、カラーフィルタの幅により表面が平滑な基板{図7の15(I)}および段差部分として凹部(深さ:1.3μm)を有する基板{図7の15(II)}の2種類の基板を作製した。また、TFTアレイモデル基板は、ガラス基板上にカラーフィルタ基板のブラックマトリックスに相対する位置に銅箔からなる段差部分(幅:4μm、厚み:0.2μm) を設けておいた。そして、銅箔の上にITO透明電極を設け、さらに配向膜を形成した。なお、段差部分の高低差を0.005(μm)、1.0(μm)にした基板も作製した。
【0132】
[インクジェット装置によるスペーサ粒子の配置]
取り付けられたヒーターで45℃に加熱されたステージ上に上述の段差を有するTFTアレイモデル基板を載せ、ピエゾ方式のヘッド先端に口径50μmのノズルを搭載したインクジェット装置にて、上記カラーフィルタ基板のブラックマトリックスに対応する段差部分を狙って、縦のライン1列おきに、縦のラインの上に110μm間隔でスペーサ粒子分散液の液滴を吐出し、縦110μm×横150μmのピッチでスペーサ粒子を配置した。なお、吐出の際のノズル(ヘッド面)と基板との間隔は0.5mmとし、ダブルパルス方式を用いた。このようにして配置したスペーサ粒子の散布密度は200個/mmであった。ステージ上の基板に吐出されたスペーサ粒子分散液が目視で完全に乾燥したのを確認した後、さらに残留した分散媒体を除去し、スペーサ粒子を基板に固着させるために、150℃に加熱されたホットプレート上に移して加熱し、15分放置した。
【0133】
[液晶表示セルの作製]
上記のようにしてスペーサ粒子を配置したTFTアレイモデル基板と対向基板であるカラーフィルタ基板との周辺部をシール材を介して貼り合わせ、シール材を150℃で1時間加熱することにより硬化させて、セルギャップがスペーサ粒子の粒子径となるような空セルを作製した後、この空セルに真空法で液晶を充填し、封口剤で注入口を封止して、液晶表示セルを作製した。
【0134】
[性能評価]
上記で得られた液晶表示セルの性能(▲1▼スペーサ粒子の配置精度、▲2▼スペーサ粒子の存在範囲、▲3▼表示品質)を以下の方法で評価した。その結果は表2に示すとおりであった。
【0135】
▲1▼スペーサ粒子の配置精度
基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の配置状態を電子顕微鏡で観察し、下記判定基準によりスペーサ粒子の配置精度を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥ほとんど全てのスペーサ粒子が遮光領域中に配置されていた。
△‥‥一部のスペーサ粒子が遮光領域中からはみ出した位置に配置されていた。
×‥‥多くのスペーサ粒子が遮光領域中からはみ出した位置に配置されていた。
【0136】
▲2▼スペーサ粒子の存在範囲
図8はスペーサ粒子の存在範囲の評価方法を示す模式図である。図8に示すように、遮光領域の中心線から両側に等間隔で2本の平行線を引き、この2本の平行線に囲まれた範囲に個数で95%以上のスペーサ粒子が存在する平行線間の距離d(μm)を1mmの範囲内で計測した。
【0137】
▲3▼表示品質
液晶表示セルに所定の電圧を印加して、スペーサ粒子に起因する光抜け等の表示不良の有無を電子顕微鏡で観察し、下記判定基準により表示品質を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥画素領域(表示部分)中にスペーサ粒子はほとんど存在せず、スペーサ粒子に起因する光抜け等の表示不良は全く認められず、優れた表示品質であった。
△‥‥画素領域(表示部分)中にスペーサ粒子が若干存在しており、スペーサ粒子に起因する光抜け等の表示不良が若干認められた。
×‥‥画素領域(表示部分)中にスペーサ粒子が多数存在しており、スペーサ粒子に起因する光抜け等の表示不良が著しく認められた。
【0138】
【表2】
Figure 2005004094
【0139】
表2から明らかなように、本発明の製造方法による実施例1〜実施例11の液晶表示セルは、いずれもスペーサ粒子の配置精度、スペーサ粒子の存在範囲および表示品質の全てについて優れていた。
【0140】
これに対し、被吐出基板に段差部分が存在せず、対向基板のみに段差部分が存在した比較例1の液晶表示セルは、スペーサ粒子の配置精度が悪く、スペーサ粒子の存在範囲が広く、表示品質が劣っていた。また、被吐出基板の段差部分の高低差|B|が0.01μm未満であり、対向基板に段差部分が存在しなかった比較例2の液晶表示セルは、スペーサ粒子の配置精度が悪く、スペーサ粒子の存在範囲が極めて広く、表示品質が悪かった。
【0141】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、インクジェット装置を用いてスペーサ粒子を液晶表示装置用基板の遮光領域(非表示部分)に相当する領域中に効率的かつ高い精度で選択的に配置することが可能であるので、スペーサ粒子に起因する消偏現象の発生や光抜けによるコントラストや色調の低下がなく、優れた表示品質を発現する液晶表示装置を効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【図2】インクジェット装置のノズルからの液滴の吐出状態を示す模式図であり、(a)はメニスカスが軸対称でない場合を示し、(b)はメニスカスが軸対称である場合を示す。
【図3】段差部分の例を示す断面図である。
【図4】乾燥過程を横から見た状態を示す模式図であり、(a)は段差部分がない場合を示し、(b)は段差部分がある場合を示す。
【図5】乾燥過程を上から見た状態を示す模式図であり、(a)は段差部分がない場合を示し、(b)は段差部分がある場合を示す。
【図6】段差部分にスペーサ粒子が残留した状態を示す模式図であり、(a)はスペーサ粒子が凸部に残留した状態を示し、(b)はスペーサ粒子が凹部に残留した状態を示す。
【図7】実施例で用いた基板を示す模式図であり、(a)は上から見た場合を示し、(b)は横から見た場合を示す。
【図8】スペーサ粒子の存在範囲の評価方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2 偏光板
3 透明電極
4 カラーフィルタ
5 ブラックマトリクス
6 オーバーコート
7 液晶
8 スペーサ粒子
9 配向膜
10 シール材
11 メニスカス
12 スペーサ粒子分散液
13 着弾したスペーサ粒子分散液の液滴
14 段差部分
15 カラーフィルタ基板
16 TFTアレイモデル基板
B 段差部分の高さ
d 個数で95%以上のスペーサ粒子が存在する平行線間の距離

Claims (2)

  1. 一定のパターンに従って配列された画素領域と画素領域を画する遮光領域とからなる液晶表示装置において、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を分散させたスペーサ粒子分散液を吐出し、上記遮光領域に相当する領域にスペーサ粒子を配置した基板とスペーサ粒子を配置していない基板とを、上記遮光領域に相当する領域に配置されたスペーサ粒子と液晶とを介して対向させた液晶表示装置の製造方法であって、少なくとも一方の基板の遮光領域に相当する領域中に形成された段差部分を含むようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾させ、乾燥させて、スペーサ粒子を上記遮光領域に相当する領域中に留めることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. スペーサ粒子の粒子径をD(μm)、段差部分の高低差をB(μm)とした時に、スペーサ粒子分散液の液滴を着弾させる段差部分の高低差が、0.01<|B|<0.95Dの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
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