JP4504741B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット方式によってスペーサを基板上に配置して得られる液晶表示装
置の製造方法に関する。
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。
この液晶表示装置は一般に、図1に示されるように、内側に透明電極3、配向膜9、カラ
ーフィルタ4、ブラックマトリックス5等が形成され、外側に偏光板2が配置された2枚
の透明基板1がこれらの周囲に配設されたシール剤10を介して対向配置され、できた空
隙に液晶7が封入されて構成されている。この液晶表示装置においてスペーサ8は2枚の
透明基板1の間隔を規制し適正な液晶層の厚み(セルギャップ)を維持する。
従来の液晶表示装置の製造方法においては、画素電極が形成された基板上にスペーサをラ
ンダムかつ均一に散布するため、図1に示されるように、画素電極上すなわち液晶表示装
置の表示部(画素領域)にもスペーサが配置されてしまう。スペーサは一般的に合成樹脂
やガラス等から形成されており、画素電極上にスペーサが配置されると消偏作用によりス
ペーサ部分が光り漏れを起こす。またスペーサ表面での液晶の配向が乱れる事により光抜
けが起こり、コントラストや色調が低下し表示品質が悪化する。またTFT液晶表示装置
においては、基板上にTFT素子が配置されているが、スペーサがこの素子上に配置され
た場合は基板に圧力がかかった時に素子を破損させてしまうという重大な問題もあった。
このようなスペーサのランダム散布に伴う問題点を解決するために、スペーサを遮光層(
画素領域を画する部分)下に配置することが提案されている。このようにスペーサを特定
の位置にのみ配置する方法として、例えば、開口部を有するマスクを配置させたい位置と
合わせた上でスペーサをマスクを通して散布する方法(特許文献1参照)、感光体に静電
的にスペーサを吸着させたあと透明基板に転写する方法(特許文献2参照)等が開示され
ている。
しかし、これらの方法は、基板上にマスクや感光体が直接接触するために、基板上の配向
膜を損傷して、液晶表示の画質を低下させる原因になるという問題点があった。
また、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサを散布することで、静電的
斥力によって特定の位置に配置させる液晶表示装置の製造方法が開示されている(特許文
献3参照)。
しかし、この方法は、配置させるパターンに従った電極を必要とするため、完全に任意の
位置に配置することが不可能であった。
一方、インクジェット法によってスペーサを配置する方法が開示されている(特許文献4
参照)。この方法は、上記のように基板そのものに接触することがなく、また任意の位置
に任意のパターンでスペーサを配置できるので有効な方法である。
しかし、吐出するスペーサ粒子分散液中には、1〜10μm程度のスペーサ粒子が含まれ
ているため、真っ直ぐに吐出するためには、インクジェットヘッドのノズル径を大きくせ
ざるを得ず、その結果、基板上に吐出された液滴の大きさが大きくなって、遮光領域を狙
って吐出しても、液滴が遮光領域から画素領域にはみ出し、スペーサが透過領域にまで配
置されてしまい、コントラストとの液晶品質を充分に向上させることができないといった
問題があった。
特開平4−198919号公報 特開平6−258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報
本発明の目的は、スペーサ粒子をインクジェット法によって液晶表示装置基板の非表示部
分に精度よく配置して、スペーサ粒子による光抜けなどがなく高い表示品質の液晶表示装
置を製造するための製造方法を提供することである。
請求項1記載の発明は、一定のパターンに従って配列された画素領域と前記画素領域を画
する遮光領域とからなる液晶表示装置において、インクジェット装置を用いて、スペーサ
粒子を分散させたスペーサ粒子分散液を吐出し、画素が形成されている方の基板の遮光領
域、又は、画素が形成されていない方の基板の遮光領域に相当する領域にスペーサ粒子を
配置した基板と、スペーサ粒子を配置していない基板とを、前記遮光領域又は遮光領域に
相当する領域に配置されたスペーサ粒子を介して対向させた液晶表示装置の製造方法であ
って、荷電物質を溶解、又は、粒子径1μm以下の荷電物質を分散させた荷電インクを、
インクジェット方式で、前記遮光領域又は遮光領域に相当する領域に吐出し乾燥させ、次
いで、帯電処理が施されたスペーサ粒子を分散させたスペーサ分散液を、前記荷電インク
を吐出し乾燥させた位置を含むように着弾させる液晶表示装置の製造方法である。
請求項2記載の発明は、荷電インクをインクジェット方式で吐出する際、1回の吐出で吐
出される荷電インクの液量を10pL以下にする液晶表示装置の製造方法である。
請求項3記載の発明は、荷電インクの電荷と帯電処理が施されたスペーサ粒子の電荷とが
反対であることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶表示装置の製造方法である。
本発明に使用されるスペーサ粒子は特に限定されず、例えば、シリカ粒子等の無機系粒子
であっても、有機高分子系の粒子であってもよい。なかでも、有機高分子系の粒子は液晶
表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮に
よる厚みの変化に追随しやすく、更にセル内部でのスペーサ粒子の移動が比較的少ないと
いう長所を持つために好ましく使用される。
上記有機高分子の組成としては特に限定されず、通常は強度等から単官能単量体と多官能
単量体とが併用される。この際、単官能単量体と多官能単量体の比率は特に限定されるも
のではなく、得られる有機高分子系粒子に要求される強度や硬度により適宜調整される。
上記単官能単量体としては、例えば、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリ
ル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレン
グリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフ
ルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ
)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単官能単量体は単独で用いてもよく
、2種以上を併用してもよい。
上記多官能単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(
メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリ
レート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導
体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテ
トラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−
(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等の2,2−ビ
ス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、
2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)ア
クリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プ
ロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら多官能単量体は単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
また、上記単官能又は多官能単量体として、親水性基を有する単量体が用いられてもよい

上記親水性基としては、水酸基、カルボキシル基、スルホニル基、ホスホフォニル基、ア
ミノ基、アミド基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基が挙げられる。
このような親水性基を有する系単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテ
ル等の水酸基を有する単量体;(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸
等のアクリル酸、及び、それらのα−又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、
シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノ2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有する単量体
;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2
−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有する単量体;ビニルホスフェート、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスフォニル基を有する単量体;
ジメチルアミノエチルメタクリレートやジエチルアミノエチルメタクリレート等のアクリ
ロイル基を有するアミン類等のアミノ基を有する化合物;(ポリ)エチレングリコール(
メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基と
エーテル基とをともに有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート
の末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端ア
ルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する
単量体;(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリド
ン等のアミド基を有する単量体等が挙げられる。
上記単量体を重合して粒子を製造する方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合法
、シード重合法、分散重合法等が挙げられ、いずれの方法が採られてもよい。
上記懸濁重合法は、得られる粒子の粒子径分布が比較的広く多分散の粒子が得られるため
、スペーサ粒子として利用する場合には分級操作を行って、所望の粒子径や粒子径分布を
有する多品種の粒子を得る際に好適に用いられる。一方、シード重合、分散重合は、分級
工程を経ることなく単分散粒子が得られるので、特定の粒子径の粒子を大量に製造する際
に好適に用いられる。
上記懸濁重合法とは、単量体及び重合開始剤よりなる単量体組成物を、目的とする粒子径
となるよう貧溶媒中に分散し重合する方法である。懸濁重合に使用する分散媒は、通常、
水に分散安定剤を加えたものが使用される。分散安定剤としては媒体中に可溶の高分子、
例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセル
ロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
またノニオン性又はイオン性の界面活性剤も適宜使用される。
重合条件は上記重合開始剤や単量体の種類により異なるが、通常、重合温度は50〜80
℃、重合時間は3〜24時間である。
上記シード重合法とは、ソープフリー重合や乳化重合にて合成された単分散の種粒子に、
更に重合性単量体を吸収させることにより、狙いの粒子径にまで膨らませる重合方法であ
る。種粒子に用いられる有機単量体としては特に限定されず、上記の単量体が用いられる
が、種粒子の組成は、シード重合時の相分離を抑えるために、シード重合時の単量体成分
と親和性のある単量体であることが好ましく、粒子系分布の単分散性の点等からスチレン
及びその誘導体等が好ましい。
上記種粒子の粒子径分布は、シード重合後の粒子径分布にも反映されるのでできるだけ単
分散であることが好ましく、Cv値として5%以下であることが好ましい。前述したよう
にシード重合時には種粒子との相分離が起きやすいため、シード重合時に吸収させる単量
体は、できるだけ種粒子組成と近い組成が好ましく、種粒子がスチレン系であれば芳香族
系ジビニル単量体、アクリル系であればアクリル系多官能ビニル単量体を吸収させて重合
させるのが好ましい。
また、シード重合法においては、必要に応じて分散安定剤を用いることもできる。
上記分散安定剤としては、媒体中に可溶の高分子であれば特に限定されず、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。また、ノニオ
ン性又はイオン性の界面活性剤も適宜使用される。
上記シード重合法においては、種粒子1重量部に対して、単量体を20〜100重量部加
えることが好ましい。
上記シード重合に使用する媒体としては特に限定されず、使用する重合性単量体によって
適宜決定されるべきであるが、一般的に好適な有機溶媒としては、アルコール類、セロソ
ルブ類、ケトン類又は炭化水素を挙げることができ、更にこれらを単独、又は、これらと
互いに相溶しあう他の有機溶剤、水等との混合溶媒として用いることができる。具体的に
は、例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、シメチルスルホキシド、
酢酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチル
ケトン、2−ブタノン等のケトン類等を挙げることができる。
上記分散重合法とは、単量体は溶解するが、生成したポリマーは溶解しない貧溶媒系で重
合を行い、この系に高分子系分散安定剤を添加することにより生成ポリマーを粒子形状で
析出させる方法である。
また、一般に架橋成分を分散重合により重合すると、粒子の凝集が起こりやすく、安定的
に単分散架橋粒子を得ることが難しいが、条件を選定することにより、架橋成分を含んだ
単量体を重合することが可能となる。
上記重合に際しては、重合開始剤が用いられ、特に限定されないが、例えば、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベン
ゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が好適に用いられる。なお、重合開始剤の使用量
は通常、重合性単量体100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
本発明で使用されるスペーサ粒子は、表示素子のギャップ材として用いられるため、一定
の強度が必要とされる。粒子の圧縮強度を示す指標として、粒子の直径が10%変位した
時の圧縮弾性率(10%K値)で表した場合、表示素子のギャップ材としては、2000
〜15000MPaが好適である。2000MPaより小さければ、表示素子を組立てる
際のプレス圧により、スペーサ粒子が変形して適切なギャップが出にくい。15000M
Paより大きいと表示素子に組み込んだ際に、基板上の配向膜を傷つけて表示異常が発生
することがある。
上記スペーサ粒子の圧縮弾性率(10%K値)は、下記の方法により求められた値である

即ち、特表平6−503180号公報に準拠して測定され、微小圧縮試験器(PCT−2
00、島津製作所社製)を用い、ダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、粒
子を10%歪ませるための加重から求められる。
上記の方法により得られたスペーサ粒子は、表示素子のコントラスト向上のために着色さ
れて用いられてもよい。着色された粒子としては、例えば、カーボンブラック、分散染料
、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理された粒子、また、粒子の表面に有機
物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色された粒子等が挙げられる。なお、粒子
を形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いられてもよい。
本発明においては、スペーサ粒子には帯電可能な処理が施される。
帯電可能な処理とは、スペーサ粒子が、スペーサ粒子分散液中でも何らかの電位を持つよ
うに処理することであり、この電位(電荷)は、ゼータ電位測定器等既存の方法によって測
定できる。
帯電可能な処理を施す方法としては、例えば、スペーサ粒子中に荷電制御剤を含有させる
方法、帯電しやすい単量体を含む単量体からスペーサ粒子を製造する方法、スペーサ粒子
に帯電可能な表面処理をする方法等が挙げられる。
なお、このようにスペーサ粒子が帯電可能であることにより、スペーサ粒子分散液中での
スペーサ粒子の分散性や分散安定性が高められ、散布時に電気泳動効果で配線部(段差)部
近傍にスペーサ粒子が寄り集まりやすくなる。
上記荷電制御剤を含有せしめる方法としては、スペーサ粒子を重合させる際に荷電制御剤
を共存させて重合を行いスペーサ粒子中に含有させる方法、スペーサ粒子を重合する際に
、スペーサ粒子を構成するモノマーと共重合可能な官能基を有する荷電制御剤をスペーサ
粒子を構成するモノマーと共重合させてスペーサ粒子中に含有させる方法、後述するスペ
ーサ粒子の表面修飾の際に、表面修飾に用いられるモノマーと共重合可能な官能基を有す
る荷電制御剤を共重合させて表面修飾層に含有させる方法、表面修飾層又はスペーサ粒子
の表面官能基と反する官能基を有する荷電粒子を反応させて表面に含有させる方法等が挙
げられる。
上記荷電制御剤としては、特開2002−148865号方法にあるような化合物が使用
できる。具体的には、例えば、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ系染料金属化
合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ヒドロキシルカルボン酸、芳香族モノ及びポ
リカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導
体類等が挙げられる。
また、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレー
ン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、
スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、非金属カルボン酸系化合物、ニグロシン及び
脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−
ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アン
モニウム塩、及び、これらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレ
ーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リン
タングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウ
リン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等が挙げられる)、高級脂肪酸
の金属塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズ
オキサイド等のジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレ
ート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類等が挙げられる。こ
れら荷電制御剤は単独で用いられてもよく、2種類以上が組合せて用いられてもよい。
上記荷電制御剤を含有するスペーサ粒子の荷電は、上記耐電制御剤の中から適切な荷電制
御剤を適宜選択することにより、スペーサ粒子を周りの環境に対して正に帯電させたり、
負に帯電させたりすることができる。
上記スペーサ粒子を製造する際、帯電しやすい単量体を含む単量体から適宜単量体を選択
する方法としては、スペーサ粒子を製造する箇所で述べた単量体として、親水性官能基を
有するものを組み合わせて用いる方法が挙げられる。これらの親水性官能基を有する単量
体の中から適切な単量体を適宜選択することにより、スペーサ粒子を周りの環境に対して
正に帯電させたり、負に帯電させたりすることができる。
上記スペーサ粒子の表面修飾をする方法としては、例えば、特開平1−247154号公
報に開示されているようにスペーサ粒子表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9
−113915号公報に開示されているようにスペーサ粒子表面の官能基と反応する化合
物を作用させて修飾する方法、特開平11−223821号公報、特願2002−102
848号に記載のようにスペーサ粒子表面でグラフト重合を行って表面修飾を行う方法等
が挙げられるが、これらを行う際、スペーサ粒子が帯電処理されるような方法が適宜選択
される。
上記スペーサ粒子の表面修飾方法としては、スペーサ粒子表面に化学的に結合した表面層
を形成する方法が、液晶表示装置のセル中で表面層の剥離や液晶への溶出という問題が少
ないので好ましい。なかでも特開平9−113915号公報に記載の表面に還元性基を有
する粒子に酸化剤を反応させ、粒子表面にラジカルを発生させて表面にグラフト重合を行
う方法が、表面層の密度が高くでき、充分な厚みの表面層を形成できるために好ましい。
この方法において帯電処理するには、グラフト重合を行う際、単量体として親水性官能基
を有する単量体が組み合わせて用いられる。
また、このように表面処理を施すことにより、スペーサ粒子の基板に対する接着性が高ま
ったり、使用する単量体を適宜選択すれば、液晶表示体での液晶の配向が乱されなくなる
という効果もある。
本発明に用いられるスペーサ粒子分散液としては、スペーサ粒子を分散させうる媒体中に
、上述のスペーサ粒子が分散されていれば、特に限定されるものではない。
スペーサ粒子分散液の媒体としては、例えば、ヘッドから吐出される温度で液体である各
種溶媒が用いられる。なかでも水溶性又は親水性の溶媒が好ましい。なお、一部のインク
ジェット装置のヘッドは水系媒体用にできているため、これらのヘッドを使用する際は、
疎水性の強い溶媒は、ヘッドを構成する部材を溶媒が侵したり、部材を接着する接着剤の
一部を溶かしたりするので好ましくない。
上記水溶性又は親水性の溶媒としては、水の他、エタノール、n−プロパノール、2−プ
ロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−
プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のモノアル
コール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テト
ラエチレングリコール等のエチレングリコールの多量体;プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等のプロピ
レングリコールの多量体;グリコール類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モ
ノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアル
キルエーテル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプ
ロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;モノアセテート、ジアセテート等のアル
キルエステル類、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキ
セン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−
メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ジオール類のエーテル誘導体、ジオール
類のアセテート誘導体、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類又はそのエーテル誘導体、ア
セテート誘導体、ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジン、スルフォラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエ
チルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、
α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒド
ロキシエチルスルフォン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノ
ールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。
上記スペーサ粒子分散液としては、吐出される基板に対する後退接触角(θr)が5度以
上になるようなスペーサ粒子分散液が好ましく用いられる。上記後退接触角が5度以上あ
れば、基板に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥しその中心に向かって縮小してい
くとともに、その液滴中に1個以上含まれるスペーサ粒子がその液滴中心に寄り集まって
くることが可能となる。その結果、後述する、静電的に作用する力による荷電インクの着
弾点へのスペーサ粒子の移動がより起こりやすくなりスペーサの配置精度がより向上する

上記後退接触角(θr)が5度未満であると、基板上で液滴の着弾した箇所の中心(着弾
中心)を中心として液滴が乾燥し、その液滴径が縮小するとともに、スペーサ粒子がその
中心に集まるということは起こりにくくなる。
なお、ここで後退接触角とは、基板上に置かれたスペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に
置かれてから乾燥するまでの過程で、基板上に最初に置かれた際の着弾径より小さくなり
だした時(液滴が縮みだした時)に示す接触角、又は、液滴の揮発成分の内80〜95重
量%が揮発した際に示す接触角をいう。
上記後退接触角が5度以上となるようにする方法としては、上述したスペーサ粒子分散液
の分散媒の組成を調整する方法、又は、基板の表面を調整する方法が挙げられる。
上記スペーサ粒子分散液の分散媒の組成を調整するには、後退接触角が5度以上の媒体を
単独で用いてもよいし、又は、2種以上の媒体を混合して用いてもよいが、2種以上を混
合して用いる方がスペーサ粒子の分散性、スペーサ粒子分散液の作業性、乾燥速度等の調
整が容易なので好ましい。
上記スペーサ粒子分散液として2種以上の溶媒が混合して用いられる場合には、混合され
る溶媒の中で最も沸点の高い溶媒の後退接触角(θr)が5度以上となるように混合する
ことが好ましい。最も沸点の高い溶媒の後退接触角(θr)が5度未満であると、乾燥後
期で液滴径が大きくなってしまい(基板上で液滴が濡れ拡がってしまい)、スペーサ粒子
が基板上で着弾中心に集まり難くなってしまう。
本発明においては、スペーサ粒子分散液の媒体は沸点が100℃未満の溶媒を含むことが
好ましい。更に好ましくは沸点が70℃以上100℃未満の有機溶媒である。
なお、本発明中でいう沸点とは1気圧の条件下での沸点をいう。
上記沸点が100℃未満の溶媒としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−
プロパノール等の低級モノアルコール類、アセトンなどが好ましく使用される。
スペーサ粒子分散液を散布して溶媒を乾燥させる際に、配向膜に媒体が高温で接触すると
配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうため乾燥温度をあまり高くできないが
、上記のような100℃未満の溶剤を使用することにより、乾燥温度を低くできるので配
向膜を汚染することがない。沸点が100℃未満の溶媒の媒体中での比率は5〜80重量
%が好ましい。5重量%未満では本発明で適用される比較的低い乾燥温度における分散液
としての乾燥速度が遅くなり、生産効率が低下するので好ましくない。また80重量%を
越えるとインクジェット装置のノズル付近のスペーサ粒子分散液が乾燥しやすくインクジ
ェット吐出性を損なったり、スペーサ粒子分散液の製造時やタンクで乾燥しやすく、その
結果凝集粒子の発生する可能性が高くなる。
なお、上記沸点が100℃未満の溶媒に混合される溶媒は、沸点が100℃以上の溶媒で
あるが、水と沸点が150℃以上の溶媒との混合物が好ましく、更に好ましくは水と沸点
が150℃以上200℃以下の溶媒との混合物である。
上記沸点が150℃以上の溶媒としては、例えば、具体的にはエチレングリコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ジメチルエーテル等の低級ア
ルコールエーテル類が挙げられる。このような溶媒はスペーサ粒子分散液がインクジェッ
ト装置のノズル付近で過剰に乾燥し吐出精度が低下するのを防いだりスペーサ粒子分散液
の製造時やタンクで乾燥して凝集粒子が発生するのを抑制する。沸点が150℃以上の溶
媒の媒体中での比率は0.1〜95重量%が好ましく、より好ましくは、0.2〜90重
量%である。0.1重量%未満では上記のような分散液の乾燥による吐出精度低下や凝集
粒子の発生が起こりやすくなるため好ましくない。95重量%を超えたり、沸点が200
℃を超えると、乾燥時間が著しくかかり効率が低下するばかりでなく、配向膜の汚染によ
る液晶表示装置の表示画質の低下が起こりやすくなる。
また、上記沸点が100℃未満の溶媒は、20℃における表面張力が25mN/m以下で
あることが好ましく、沸点が100℃未満の溶媒に配合される沸点が100℃以上の溶媒
の20℃における表面張力は30mN/m以上であることが好ましい。
一般のインクジェット装置は吐出する液体の表面張力が30〜50mN/mであると良好
な吐出精度を示す。また、基板上に吐出された分散液滴の表面張力は高い方がスペーサ粒
子を乾燥過程で移動させるのに適している。
沸点100℃未満で表面張力が25mN/m以下の溶媒が混合されていることにより、吐
出時はスペーサ粒子分散液の表面張力を比較的低くできるので良好な吐出精度が得られる
。沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶媒が混合されることにより、後
退接触角を5度以上とすることが容易になる。即ち、スペーサ粒子分散液の液滴が基板上
に着弾後は、沸点100℃未満の表面張力の低い溶媒が先に揮散し、残された分散液の表
面張力が高くなり、着弾地点中心に向かってのスペーサ粒子の移動が起こりやすくなるの
で好ましい。
なお、本発明に至る過程において、後退接触角は、いわゆる接触角(液滴を基板に置いた
際の初期接触角で通常はこれを接触角と呼ぶことがほとんどである)に比べ小さくなる傾
向があることがわかった。これは、初期の接触角は、スペーサ粒子分散液を構成する溶剤
に接触していない基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるのに対し、後退接触角
はスペーサ粒子分散液を構成する溶剤に接触した後の基板表面上での液滴の基板に対する
接触角であるからと考えられる。即ち、後退接触角が初期接触角に対して著しく低い場合
は、それらの溶剤によって配向膜が損傷を受けているということを示しており、これらの
溶剤を使用することが、配向膜汚染に対して、好ましいことではないこともわかった。
本発明におけるスペーサ粒子分散液は、その表面張力が、[基板の表面エネルギー−5]
〜50(mN/m)なるように配合されることが好ましい。例えば、基板の表面エネルギ
ーが30mN/mとすると、25〜50mN/mが好ましい。表面張力が[基板の表面エ
ネルギー−5]mN/mの場合、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液液滴の基板に対
する接触角(初期接触角)が、疎水性の強い(表面張力の低い)配向膜等を使用した基板
上でも、大きくできず、スペーサ粒子分散液が基板上に、濡れ拡がった状態となりスペー
サ粒子の配置間隔を狭くすることができなかったり、50mN/mより大きいと、インク
ジェットヘッドのノズル内に気泡が残り吐出できなくなったりする問題が発生する場合が
ある。
また、スペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子分散液と基板面との初期接触角θが、10〜
110度になるように調整されることが好ましい。スペーサ粒子分散液と基板面との初期
接触角が10度未満の場合、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液液滴が、基板上に濡
れ拡がった状態となりスペーサ粒子の配置間隔を狭くすることができなかったり、110
度より大きいと、少しの振動で液滴が基板上を動き回り易く、結果として配置精度が悪化
したり、スペーサ粒子と基板との密着性が悪くなったりする問題が発生する。
本発明におけるスペーサ粒子分散液の吐出時の粘度は、高すぎるとインクジェット装置で
吐出できず、低すぎると吐出できても吐出量をコントロールする事が困難になるなど安定
的に吐出できなくなるので、好ましくは、0.5〜15mPa・sであり、更に好ましく
は5〜10mPa・sである。なお、スペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェッ
ト装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したり
して、スペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整してもよい。
スペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の固形分濃度は、0.01〜5重量%が好ましく、
更に好ましくは0.1〜2重量%である。0.01重量%未満では吐出された液滴中にス
ペーサ粒子を含まなくなる確率が高くなるため好ましくない。また、5重量%を超えると
インクジェット装置のノズルが閉塞しやすくなったり、着弾した分散液滴中に含まれるス
ペーサ粒子の数が多くなりすぎて乾燥過程でスペーサ粒子の移動が起こりにくくなるので
好ましくない。
また、スペーサ粒子分散液はスペーサ粒子が単粒子状に分散されていることが好ましい。
分散液中に凝集物が存在すると吐出精度が低下するばかりでなく、著しい場合はインクジ
ェット装置のノズルに閉塞を起こしたりする場合があるので好ましくない。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で、スペーサ粒子分散液中に接着性を
付与するための接着成分、スペーサ粒子の分散を改良したり、表面張力や粘度等の物理特
性を制御して吐出精度を改良したりスペーサ粒子の移動性を改良する目的で各種の界面活
性剤、粘性調整剤などが添加されていてもよい。
本発明において用いる荷電インクは、荷電物質を溶解、又は、粒子径1μmの荷電物質を
分散させたものである。
上記荷電インクに溶解又は分散させた荷電物質は、上述した帯電処理が施されたスペーサ
粒子と静電的な相互作用を有するものである。
即ち、インクジェット方式で該画素領域を画する領域に対応する特定の位置に上記荷電イ
ンクを吐出し乾燥させると、帯電処理が施されたスペーサ粒子の分散したスペーサ粒子分
散液が、引き続いて上記荷電インクを乾燥させた位置を含むように吐出された場合、上記
荷電物質の電荷が上記スペーサ粒子の電荷と反対であると、上記スペーサ粒子が荷電イン
クを乾燥させた位置を目指して寄り集まってくる。従って、上記荷電インクの電荷と帯電
処理が施されたスペーサ粒子の電荷とが反対であることが好ましい。ただし、上記荷電物
質の電荷が上記スペーサ粒子の電荷と同じである場合でも、基板上の他の部位が帯びた電
荷との関係において上記荷電物質がスペーサ粒子に対して相対的に反対電荷であると、や
はり上記スペーサ粒子は、上記荷電インクを乾燥させた位置を目指して寄り集まってくる
ここで、上記荷電インクをインクジェット方式で吐出する際、1回の吐出で吐出される荷
電インクの吐出液量を少なくすることにより、上記荷電インクが該画素領域を画する領域
上に対応する特定の位置に吐出され乾燥した領域を小さくすることができる。
このため、次に荷電インクを吐出し乾燥させた位置を含むようにスペーサ粒子分散液を吐
出すると、スペーサ粒子が当該荷電インクを乾燥させた位置を目指して寄り集まってきて
得られるスペーサ粒子の集まり(凝集又はスペーサの集団)の位置精度(以下、スペーサ
の配置精度という)をより正確にすることができる。即ち、スペーサ粒子分散液を基板上
に吐出した際、上記荷電インクの吐出乾燥領域が無い場合、スペーサ粒子は、スペーサ粒
子分散液が基板上で着弾した着弾範囲(着弾径)中の任意の位置で寄り集まっていくのに
対し、上記荷電インクの吐出乾燥領域が有る場合は、そこにスペーサ粒子分散液が寄り集
まっていくのである。
上記荷電物質としては、帯電可能なものであれば特に限定されず、例えば、上述したスペ
ーサ粒子と同様の有機高分子系の粒子や、無機系粒子、又は、荷電制御剤等が挙げられる

上記帯電可能な処理とは、荷電物質が、荷電インク中でも何らかの電位を持つように処理
することであり、この電位(電荷)は、ゼータ電位測定器等既存の方法によって測定でき
る。帯電可能な処理を施す方法としては、例えば、荷電物質中に荷電制御剤を含有させる
方法、帯電しやすい単量体を含む単量体から荷電物質を製造する方法、荷電物質に帯電可
能な表面処理をする方法等が挙げられる。なお、上記荷電制御剤の具体的や、荷電物質中
に荷電制御剤を含有させる方法等は、上述したスペーサ粒子に帯電可能な処理が施される
ときと同様の方法等が挙げられる。
このような荷電インクは、上記荷電物質を溶解し得る各種液体に溶解したり、荷電物質を
溶解し得ない各種液体に分散させたりして得られる。なお、荷電物質を分散させる場合、
粒子径が1μm以下になるように分散させる。1μmを超えると、荷電インクの液滴量を
小さくすることが困難となる。粒子径が1μm以下になるように加工する方法としては、
乳化重合等で予め粒子径が1μm以下になるように製造する方法や、各種の粉砕方法(ロ
ールミルやソルトミリング等)で粒子径が1μm以下になるように荷電物質を後加工する
方法が挙げられる。
これらの荷電物質を溶解又は分散させる液体としては、各種溶剤や例えばモノマー、オリ
ゴマー等の各種液状の反応性化合物が用いられる。これらの荷電インクは、吐出された後
に加熱、光照射等のエネルギーによって乾燥又は硬化されて液状でなくなる。
また、上記荷電インクが乾燥又は硬化して得られたものは、次に吐出されるスペーサ粒子
分散液に容易に溶解したり分散したりしないようにされていることが好ましい。
上記荷電インクの粘度、表面張力の好ましい範囲は、各種インクジェット装置によって異
なるが、通常は、粘度は0.5〜40mPa・s、表面張力は18〜50mN/mである
。 なお、上記荷電インクの粘度は、吐出する際のインクジェット装置のヘッド温度にお
いて、上記粘度範囲にあればよく、室温で粘度が高くても加温して使用することも可能で
ある。
本発明におけるインクジェット装置は、特に限定されるものではなく、ピエゾ素子の振動
によって液体を吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出
させるサーマル方式等の通常の吐出方法によるインクジェット装置が用いられる。
上記インクジェット装置のノズル口径は粒子径に対して7倍以上が好ましい。7倍未満で
あると粒子径に比較しノズル径が小さすぎて吐出精度が低下したり著しい場合はノズルが
閉塞し吐出ができなくなるので好ましくない。
吐出精度が低下する理由は、以下のように考えられる。ピエゾ方式ではピエゾ素子の振動
によりピエゾ素子に近接したインク室にインクを吸引またはインク室からインクをノズル
先端を通過して吐出させている。液滴の吐出法として、吐出の直前にノズル先端のメニス
カス(インクと気体との界面)を引き込んでから、液を押し出す引き打ち法とメニスカス
が待機停止している位置から直接液を押し出す押し打ち法があるが、一般のインクジェッ
ト装置においては前者の引き打ち法が主流であり、これの特徴として小さな液滴が吐出で
きる。本発明のスペーサ粒子吐出においてはノズルの径がある程度大きくかつ、小液滴の
吐出が要求されるため、この引き打ち法が有効である。しかし、引き打ち法の場合吐出直
前にメニスカスを引き込むため、ノズル径が小さい(ノズル口径が粒子径の7倍未満であ
る)場合(図2(a)参照)、引き込んだメニスカス近傍にスペーサ粒子が有るとメニス
カスが軸対称に引き込まれないため、引き込みの後の押し出しの際、液滴は直進せず曲が
ってしまい、吐出精度が低下すると考えられる。ノズル径が大きい(ノズル口径が粒子径
の7倍以上である)場合(図2(b)参照)、引き込んだメニスカス近傍にスペーサ粒子
があっても、スペーサ粒子の影響を受けないので、メニスカスは軸対称に引き込まれ、引
き込みの後の押し出しの際、液滴は直進し、吐出精度が良くなると考えられる。しかしな
がら、吐出の際の液滴の曲がりをなくすために、不必要にノズル径を大きくすると、吐出
される液滴が大きくなり着弾径も大きくなるので荷電インクやスペーサ粒子を配置する精
度が粗くなり好ましくない。
ノズルから吐出される液滴量としては、荷電インクの場合、10pL以下が好ましく、更
に好ましくは5pL以下である、10pL以下とすることにより着弾点を小さくすること
ができるので、スペーサ粒子分散液が吐出された際に、乾燥と共にスペーサ粒子が着弾点
に集まるので、スペーサ粒子の配置位置精度がより向上する。スペーサ粒子分散液の場合
、10〜80pLが好ましい。液滴量を制御する方法としては、ノズルの口径を最適化す
る方法やインクジェットヘッドを制御する電気信号を最適化する方法がある。後者はピエ
ゾ方式のインクジェット装置を用いた時に特に重要である。
インクジェット装置において、インクジェットヘッドには、上述した様なノズルが、複数
個、一定の配置方式(ヘッドの移動方向に対して直交する方向に等間隔で複数個(例えば
、64個や128個等)設けられている。これらが2列等複数列設けられている場合もあ
る)で配置されている。ノズルの間隔は、ピエゾ素子等の構造やノズル径等の制約を受け
る。従って、スペーサ粒子分散液を上記のノズルが配置されている間隔以外の間隔で基板
に吐出する場合には、その吐出間隔それぞれにヘッドを準備するのは難しいので、ヘッド
の間隔より小さい場合は、通常はヘッドのスキャン方向に直角に配置されているヘッドを
(基板と平行を保ったまま基板と平行な面内で)傾け(回転させ)て吐出し、ヘッドの間
隔より大きい場合は、全てのノズルで吐出するのではなく一定のノズルのみで吐出したり
、加えてヘッドを傾けたりして吐出する。
また、生産性を上げる等のために、この様なヘッドを複数個、インクジェット装置に取り
付けることも可能であるが、取り付ける数を増やすと制御の点で複雑になるので注意を要
する。
荷電インクやスペーサ粒子分散液を吐出する基板はガラスや樹脂板など通常液晶表示装置
のパネル基板として使用されるものが使用できる。これらの基板は2枚1組で構成されて
いるが、その内一方は、一定のパターンに従って配列された画素領域と画素領域を画する
領域からなる。例えば、カラーフィルタ基板では、画素領域がカラーフィルタであり、こ
れら画素領域が、実質的にほとんど光を通さないクロム等の金属やカーボンブラック等が
分散された樹脂等のブラックマトリックス(画素領域を画する領域)で画されている。
本発明においてはそのうち一方の表面に吐出することが好ましい。
この際、基板上、特に、スペーサ粒子分散液の液滴が吐出され着弾する箇所は、スペーサ
粒子分散液の後退接触角(θr)が5度以上となるように調整されるか、又は、スペーサ
粒子分散液が1種以上の溶剤からなる混合物である場合、その溶剤の中で最も沸点の高い
溶剤の後退接触角(θr)が5度以上となるように調整されることが好ましい。荷電イン
クの場合は、上記のように後退接触角が5度以上になるように調整する必要はない。但し
、後退接触角が5度以上に調整されていても何ら問題はない。
上記後退接触角を5度以上する方法としては、前述したスペーサ粒子分散液の溶媒を選ぶ
方法、基板の表面を低エネルギー表面とする方法が挙げられる。
上記基板の表面を低エネルギー表面とする方法としては、フッ素膜やシリコーン膜等の低
エネルギー表面を有する樹脂を塗設する方法でもよいが、該基板の表面には液晶分子の配
向を規制する必要があるため配向膜と呼ばれる樹脂薄膜(通常は0.1μm以下)を設け
る方法が一般に行われる。これらの配向膜には通常ポリイミド樹脂膜が用いられる。ポリ
イミド樹脂膜は、溶剤に可溶なポリアミック酸を塗設後熱重合させたり、可溶性ポリイミ
ド樹脂を塗設後乾燥させたりすることにより得られる。これらのポリイミド樹脂としては
、長鎖の側鎖、主鎖を有するものが、低エネルギー表面を得るのにより好ましい。上記配
向膜は、液晶の配向が制御するため、塗設後、表面がラビング処理される。
なお、前述のスペーサ粒子分散液の媒体はこの配向膜中に浸透したり溶解したりして配向
膜汚染性が無いようなものを選ぶ必要がある。
なお、本発明においては、荷電インクやスペーサ粒子分散液が吐出される基板には、画素
領域を画する領域に対応する領域中で、低エネルギー表面を有する箇所があり、着弾後の
液滴が、低エネルギー表面を有する箇所に存在することになるように、スペーサ粒子分散
液の液滴を着弾させる。ここで、画素領域を画する領域に対応する領域とは、画素領域を
画する領域(カラーフィルタ基板であれば前述のブラックマトリックス)、あるいは、も
う一方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)上で、その基板を画素領域
を画する領域を有する基板と重ね合わせた際、その画素領域を有する領域に対応する領域
(TFTアレイ基板であれば配線部等)のいずれかを指す。
低エネルギー表面を有する箇所の表面エネルギーは45mN/m以下である事が好ましく
、より好ましくは40mN/m以下である。45mN/mを超えると、インクジェット装
置で吐出できる程度の表面張力を有するスペーサ粒子分散液を使用する限り、その液滴が
基板上で濡れ拡がってしまいスペーサ粒子が画素領域を画する領域からはみ出してしまう
ことになる。
配向膜を塗るなどして得られる低エネルギー表面はスペーサ粒子が着弾する箇所だけでも
良いし基板全面でも良い。パターニングなどの工程を考えると通常は全面が低エネルギー
表面とされる。
また、本発明において、荷電インクやスペーサ粒子分散液が吐出される基板には、画素領
域を画する領域に対応する領域中で、低エネルギー表面を有する箇所があり、着弾後の液
滴が、低エネルギー表面を有する箇所に存在するようにスペーサ粒子分散液の液滴を着弾
させているが、そこには、周囲と段差を有する箇所が含まれていてもよい。また、段差を
有する箇所のみに荷電インクが吐出乾燥させられていればなお好ましい。
なお、ここでいう段差とは、基板上に設けられた配線等によって生じる非意図的な凹凸(
周囲との高低差)、あるいは、本発明のようにスペーサ粒子を集めるために意図的に設け
られた凹凸をいい、凸凹表面下の構造は問わない。従ってここでいう段差は、表面凹凸形
状における凹部又は凸部と平坦部(基準面)との段差をいう。
具体的には、例えば、TFT液晶パネルでのアレイ基板では、ゲート電極やソース電極に
よる段差(0.2μm程度、図3(a)〜(c))やアレイによる段差(1.0μm程度
、図3(g))、カラーフィルタ基板ではブラックマトリックス上での画色カラーフィル
タ間の凹部段差(1.0μm程度、図3(d)〜(f)、(h))等が挙げられる。
本発明では、スペーサ粒子径をD(μm)、段差をB(μm)とすると、段差は0.01
μm<|B|<0.95Dの関係があるような段差であることが好ましい。0.01μm
より小さいと、段差周辺にスペーサ粒子を集めることが困難になることがあり、0.95
Dを超えるとスペーサ粒子による基板のギャップ調整効果が得にくくなることがある。
なお、段差の作用については、段差が有る場合、乾燥の最終段階で液滴乾燥中心が段差部
に擬似的に固定されるので、着弾したスペーサ粒子分散液液滴が乾燥した後、スペーサ粒
子を画素領域を画する領域に対応する領域中にある段差周辺のごく限られた位置に集める
ことができると説明される。
この場合、スペーサ粒子が乾燥後、最終的に残留する位置は、図6のように、凸部ならば
角で、凹部であればそのくぼみの中であることが多い。
また、段差の作用に関しては、配線等の段差部分(又は配向膜等の薄膜を挟んでその近傍
)に金属があり、スペーサ粒子に表面修飾がなされていたり、帯電制御剤が含有されてい
たりする場合、静電的相互作用(いわゆる静電的な「電気泳動」効果)により液滴中で粒
子がその部分に移動、吸着されていくとも考えられる。この場合、配線等の金属種や、表
面処理に使用される化合物の官能基等を変え(例えば、イオン性の官能基を使用する等)
たり、帯電制御剤の種類を調整しながら加えたり、あるいは、ソース配線やゲート配線等
の配線や基板全面に回路が破損しない程度の正又は負の電圧を印加したりすることにより
、スペーサ粒子の寄り集まりを制御することができる。
本発明では、まず、荷電インクをインクジェット方式で上述した基板の該画素領域を画す
る領域に対応する特定の位置に吐出し乾燥させる。次いで、着弾した液滴がその位置を含
むような位置に、スペーサ粒子分散液を吐出する。荷電インクの乾燥方法は、後述するス
ペーサ粒子分散液と同様な方法で乾燥できるが、その乾燥条件はスペーサ粒子分散液の場
合と異なり、厳密に制御する必要はない。
荷電インクは液滴量が少ないので、乾燥も速く、また基板上では大きく拡がらないので配
置精度を高くすることができ、荷電インクが吐出された場所に、スペーサ粒子分散液を吐
出するのでスペーサ粒子が乾燥過程で結果として荷電インクが吐出された場所に集まり、
スペーサ粒子の配置精度を上げることができる。
即ち、荷電インクを吐出していない場合は(図4(a)参照)、画素領域を画する領域(
又はそれに対応する領域)上に、一定の間隔(s1=s2)でスペーサ分散液を吐出して
も、乾燥の過程で液滴端部のいずれかの箇所が何らかの理由で固定されてしまえば(図4
(a)(2)参照)では中央の液滴以外は左端が乾燥中に固定されている)、乾燥後のス
ペーサ粒子はそれぞれの場所で1カ所に集まったとしてもその間隔は一定でなくなり(L
1≠L2)、スペーサ粒子が画素領域中にはみ出してしまう。それに対して、荷電インク
を吐出した場合は(図4(b)参照)、たとえ、乾燥の過程で液滴端部のいずれかの箇所
が何らかの理由で固定されてしまったとしても(図4(b)(2)参照)、更に乾燥が進
むにつれ今度は荷電インクが乾燥した部分で液滴端部が固定され(図4(b)(3)参照
)、そこにスペーサ粒子が固定される。荷電インクが乾燥した部分の固定力が強いため先
ほどの液滴端部の固定は解除され、最終的に荷電インクが乾燥した位置に向かって乾燥し
ていくので、乾燥後のスペーサ粒子はそれぞれの箇所で1カ所に集まり、かつ、その間隔
はほぼ一定(L1≒L2)となり、画素領域にはみ出すことはない。
本発明において、荷電インクやスペーサ粒子分散液は下記式(1)以上の間隔をもって基
板に対して吐出することが好ましい。なお、この間隔は、着弾したスペーサ粒子分散液の
液滴が乾燥しない間に次の液滴が吐出される場合の、それら液滴間の最低間隔である。
Figure 0004504741
式(1)中、Dはスペーサ粒子の粒子径(μm)を表し、θはスペーサ粒子分散液と基板
面との接触角を表す。
上記式(1)よりも小さな間隔で吐出しようとすると、液滴径が大きいままなので着弾径
も大きくなり液滴の合着が起き、乾燥過程でスペーサ粒子の凝集方向が一カ所に向かって
起こらなくなり、結果として乾燥後のスペーサ粒子の配置精度が悪くなったりする問題が
発生する。また、吐出液滴量を小さくしようとしてノズル径を小さくすると、相対的にス
ペーサ粒子径がノズル径に対して大きくなってしまうので先述したようにインクジェット
ヘッドノズルより安定的(常に同一方向に直線的)にスペーサ粒子を吐出できず、飛行曲
がりにより着弾位置精度が低下する。また、スペーサ粒子によってノズルが閉塞する場合
がある。
上記式(1)のようにして吐出されて基板上に配置されるスペーサ粒子の配置個数(散布
密度)は、通常50〜350個/mmであることが好ましい。この粒子密度を満たす範
囲であればブラックマットリックス等の画素領域を画する領域や配線等の画素領域を画す
る領域に対応する領域のどのような部分にどのようなパターンで配置しても構わないが、
表示部(画素領域)へのはみ出しを防止するため、格子状の遮光領域(画素領域を画する
領域)からなるカラーフィルタに対しては、一方の基板上のその格子状の遮光領域の格子
点に対応する箇所を狙って配置することがより好ましい。
なお、1カ所の配置位置におけるスペーサ粒子の個数は、配置箇所毎に違うが、一般的に
は0〜12個程度であって、平均個数として、2〜6個程度である。その平均個数は、ス
ペーサ粒子の粒子径とスペーサ粒子分散液の濃度とによって調整される。
また、このように、スペーサ粒子分散液を吐出し液滴を基板上に着弾させるには、インク
ジェットヘッドのスキャンを1回で行うことも、複数回に分けて行うこともできる。特に
、スペーサ粒子を配置しようとする間隔が((1)式より)狭い場合は、その間隔の整数
倍の間隔で吐出し、いったん乾燥させてから、その間隔分だけずらして、再度吐出するな
どすることもできる。移動(スキャン)方向に関しても、1回毎に交互に変えて(往復吐
出)吐出することもできるし、片方向に移動時のみ吐出(単方向吐出)することもできる

更に、このような配置方法として、特願2000−194956号にあるように、ヘッド
を基板面に対する垂線と角度を持つように傾け、液滴の吐出方向を変え(通常は基板面に
対する垂線と平行)、更にヘッドと基板との相対速度をコントロールすることで、着弾す
る液滴径を小さくし、よりいっそう画素領域を画する領域又はそれに対応する領域中にス
ペーサ粒子をおさめやすくすることも可能である。
次に、スペーサ粒子分散液が基板上に着弾してから、分散液中の媒体(溶剤、溶媒)を乾
燥させる工程について説明する。
本発明で乾燥する条件としては、基板を加熱したり、熱風を吹き付けたりすることが挙げ
られ、特に限定されないが、スペーサ粒子を乾燥過程で着弾液滴の中央付近に寄せ集める
ために、媒体の沸点、乾燥温度、乾燥時間、媒体の表面張力、媒体の配向膜に対する接触
角、スペーサ粒子の濃度等を適当な条件に設定することが好ましい。
スペーサ粒子を乾燥過程で着弾液滴の中で寄せ集めるためには、スペーサ粒子が基板上を
移動する間に液体がなくなってしまわないようにある程度の時間幅をもって乾燥する。こ
のため媒体が急激に乾燥してしまう条件は好ましくない。また、媒体は高温で長時間配向
膜と接触すると、配向膜を汚染して液晶表示装置としての表示画質を損なうことがあるの
で好ましくない。
媒体として室温で著しく揮発しやすいものや激しく揮発するような条件下でそれらの媒体
を使用すると、インクジェット装置のノズル付近のスペーサ粒子分散液が乾燥しやすくイ
ンクジェット吐出性を損なうので好ましくない。また、分散液の製造時やタンクで乾燥に
よって凝集粒子が生成する可能性があるので好ましくない。
基板温度が比較的低い条件であっても乾燥時間が著しく長くなると液晶表示装置の生産効
率が低下するので好ましくない。
本発明においては、スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した時の基板表面温度は、分散液
に含まれる最も低沸点の溶媒の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。最も
低沸点の溶媒の沸点より20℃低い温度より高くなると、最も低沸点の溶媒が急激に揮散
し、スペーサ粒子が移動できないばかりでなく、著しい場合は溶媒の急激な沸騰で液滴ご
と基板上を動き回り、スペーサ粒子の配置精度が著しく低下するので好ましくない。
また、スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した後に、基板温度を徐々に上昇させながら媒
体を乾燥させる際には、乾燥が完了するまでの間の基板表面温度は90℃以下が好ましく
、更に好ましくは70℃以下である。乾燥が完了するまでの間の基板温度が90℃を超え
ると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうので好ましくない。
なお、本発明中でいう乾燥完了とは基板上の液滴が消失した時点をいう。
この後、スペーサ粒子の基板に対する固着性を高めたり、残留溶剤を除去したりするため
、より高い温度(120〜230℃程度)で基板を加熱してもよい。
(液晶表示装置の組立)
本発明の製造方法に従ってスペーサ粒子を配置した基板は、対向する基板と周辺シール剤
を用いて加熱圧着され、形成された基板間の空隙に液晶が充填されて液晶表示装置が作製
される。
(作用)
本発明による液晶表示装置の製造方法では、荷電物質を溶解、又は、粒子径1μmの荷電
物質を分散させた荷電インクを、インクジェット方式で、画素領域を画する領域に対応す
る特定の位置に精度よく吐出され、乾燥させた後に、帯電処理が施されたスペーサ粒子の
分散したスペーサ粒子分散液を、上記の荷電インクが吐出し乾燥させた位置を含むように
吐出させるので、スペーサ粒子分散液滴が乾燥するに従って、荷電インクを吐出し乾燥さ
せた領域にスペーサ粒子が集まる。
その結果、狭い幅の非表示部分に精度良くスペーサ粒子を配置することができ、スペーサ
粒子の周囲から光抜けが起こるという表示画質低下がない優れた液晶表示装置を効率よく
製造することができる。
即ち、スペーサ粒子分散液を基板上に吐出した際、荷電インクの吐出乾燥領域が無い場合
は、スペーサ粒子分散液が基板上で着弾した着弾範囲(着弾径)内の任意の位置で、スペ
ーサ粒子が寄り集まっていくのに対し、荷電インクの吐出乾燥領域が有る場合は、荷電イ
ンクの吐出乾燥領域にスペーサ粒子分散液が寄り集まってやすいと考えられる。つまり、
当該荷電インクの吐出乾燥領域がより小さくできるとなると、いっそうスペーサ粒子の寄
り集まって配置される精度は高くなるわけである。
本発明においては、上述したようなインクジェット法によってスペーサ粒子を配置する製
造方法によって液晶表示装置が製造されるため、スペーサ粒子による光抜けのない表示画
質の優れた液晶表示装置を効率よく製造する事が可能になる。また、荷電インクの液量を
10pL以下にすることにより、更に表示画質が優れた液晶表示素子を効率よく製造する
ことができ、更に、荷電インクの電荷とスペーサ粒子の荷電とを反対にすることにより表
示画質が優れた液晶表示素子を効率よく製造することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
(実施例1)
(スペーサ粒子の調製)
セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン15重量部、イソオクチルアクリレート5重
量部、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均一に混合し、次にポリビニル
アルコール(GL−03、クラレ社製)の3%水溶液20重量部、ドデシル硫酸ナトリウ
ム0.5重量部を投入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加した。この溶
液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。得られた粒子を熱水及びア
セトンにて洗浄後、分級操作を行い、平均粒子径が4.0μmでCV値が3.0%のスペ
ーサ粒子を得た。
(スペーサ粒子の表面修飾)
得られたスペーサ粒子5重量部をジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部、ヒドロ
キシメチルメタクリレート2重量部、N−エチルアクリルアミド18重量部中に投入し、
ソニケータによって均一に分散させた後に、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間
撹拌を続けた。
次に1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液
10重量部を添加し5時間反応を続けた。反応終了後、2μmのメンブランフィルタにて
粒子と反応液とを濾別した。この粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾
燥器にて減圧乾燥を行いスペーサ粒子SAを得た。
また、得られたスペーサ粒子5重量部、ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部、
ヒドロキシメチルメタクリレート2重量部、メタクリル酸16重量部、ラウリルアクリレ
ート2重量部からスペーサ粒子SBを、ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部、
ヒドロキシメチルメタクリレート2重量部、ポリエチレングリコールメタクリレート(分
子量800)18重量部を用いて同様にしてスペーサ粒子SCを得た。
(スペーサ粒子分散液の調製)
上述した方法で得られたスペーサ粒子を所定の粒子濃度になるように必要量をとり、表1
に記載した組成の溶媒にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することに
よって分散させた後に、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去
してスペーサ粒子分散液S1〜S6を得た。得られたスペーサ粒子分散液のゼータ電位を
、「コロイド化学IV.コロイド化学実験法(日本化学会編 東京化学同人(1996)
)p217」の方法で測定した。結果を表1に示した。
(微粒子と荷電インクの調製)
(微粒子Aの合成)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた10
0mlLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、ブチルアクリレート32mmol
、テトラエチレングリコールアクリレート14mmol、イオン交換水36gを入れ、4
5分間窒素置換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩
酸塩0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重
合を行った。反応終了後、100メッシュのふるいで凝集物を濾別した。合成した微粒子
は遠心分離を行い、上澄み液を捨てた後、イオン交換水で再分散させた。この操作を3回
繰り返し微粒子の精製を行った後、微粒子の水分散液を凍結乾燥し、平均粒径365nm
、CV値5.0%の粉末状の微粒子Aを得た。
(微粒子Bの合成)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた50
0mLセパラブルフラスコにスチレン320mmol、メタクリル酸フェニルジメチルス
ルホニウムメチル硫酸塩3.2mmol、イオン交換水160gを入れ、45分間窒素置
換した後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩3.2m
molを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60℃で6時間重合を行った。反
応終了後、上述した方法と同様にして、平均粒径216nm、CV値3.3%の粉末状の
微粒子Bを得た。
(微粒子Cの合成)
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管、温度プローブを取り付けた10
0mLセパラブルフラスコにスチレン64mmol、アクリル酸ブチル15mmol、ア
クリル酸6mmol、イオン交換水36gを入れ、45分間窒素置換した後、開始剤とし
て過硫酸カリウム0.64mmolを加え、窒素雰囲気下で撹拌速度200rpm、60
℃で6時間重合を行った。反応終了後、上述した方法と同様にして平均粒径355nm、
CV値5.5%の粉末状の微粒子Cを得た。
(荷電インクの調整)
得られた微粒子を所定の粒子濃度になるように必要量を、表1に記載した組成の溶媒にゆ
っくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させ後に、10
μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して荷電インクE1〜E5を
得た。得られた荷電インクのゼータ電位を上述した方法と同じ方法で測定した。結果を表
1に示した。
また、微粒子Dとしてカチオン性のポリエチレンイミンが0.05wt%の濃度で水/2
−プロパノール(重量比70/30)に分子分散(溶解)した荷電インクE6を調製した
(基板の作製)
液晶テストパネル用の基板として、カラーフィルタ基板及びTFTアレイ基板にある段差
を模した基板(TFTアレイモデル基板)を用いた。
(カラーフィルタ基板)
カラーフィルタ基板は、ガラス基板の上に通常の方法により、金属クロムからなるブラッ
クマトリックス(幅25μm、縦間隔150μm、横間隔75μm、厚み0.2μm)を
設け、RGBの3色からなるカラーフィルタ画素(厚み1.5μm)をその間に形成した
。その上にオーバーコート層及びITO透明電極を設け、更にその上に、スピンコート法
によってポリイミドを含有する溶液(日産化学社製、サンエバーSE1211、表面張力
(γ):26mN/m)を均一に塗布し、80℃で乾燥した後に190℃で1時間焼成し
て硬化させて配向膜を形成させた。
この際、各色画素カラーフィルタの間の間隔の差により、表面が平滑な基板(図7(b)
15(I)参照)及び凹部(段差(深さ)1.3μm)を有する基板(図7(b)15(
II)参照)の2種類の基板を作製した。
(TFTアレイ基板)
TFTアレイ基板は、ガラス基板上にカラーフィルタ基板のブラックマトリックスに相対
する位置に銅からなるよる段差(幅8μm、厚み0.2μm)を従来公知の方法で設け、
その上にITO透明電極を設け、更に上述した方法で配向膜を形成させた(図7(b)1
6(I)参照)。この際、段差が0.005(μm)、1.0(μm)の基板も作製した
(実施例1〜11及び比較例1〜2)
表1に示した荷電インク、スペーサ粒子分散液、及び、基板を用いて下記の方法で液晶表
示素子を作製した。
(インクジェット法による荷電インクの吐出並びにスペーサ粒子の配置)
表1に示した荷電インク、スペーサ粒子分散液、及び、基板を用いてヒーターで45℃に
加熱されたステージ上に、前述の段差を有するTFTアレイモデル基板を載せ、ピエゾ方
式の口径25μmのヘッドを搭載したインクジェット装置を用いて、カラーフィルタのブ
ラックマトリックスに対応する段差を狙って、縦のライン1列おきに、縦のラインの上に
、110μm間隔で荷電インクの液滴を吐出し(縦110μm*横150μmピッチで配
置した)乾燥させた。この時の液滴量を表1に示した。なお、この液滴の基板上での拡が
りは液滴量が2pLでは20μm程度であった。吐出の際のノズル(ヘッド面)と基板の
間隔は0.5mmとし、ダブルパルス方式を用いた。
次いで、ヘッドをノズル口径50μmのものに変えて、スペーサ粒子分散液を同じ位置に
吐出し、乾燥させた。得られた基板上に配置されたスペーサ粒子の散布密度は180個/
mm、平均スペーサ粒子数は3.0個/dotであった。
ステージ上の基板に吐出されたスペーサ粒子分散液が、目視で完全に乾燥したのを確認し
た後、更に残留した溶媒を除去し、150℃に加熱されたホットプレート上に移して加熱
し15分間放置して、スペーサ粒子を基板に固着させた。
(評価用液晶表示セルの作製)
上述のようにしてスペーサ粒子を配置したTFTアレイモデル基板と対向基板となるカラ
ーフィルタ基板とを、周辺シール剤を用いて貼り合わせてシール剤を150℃で1時間加
熱して硬化させてセルギャップがスペーサ粒子の粒子径となるような空セルを作製し、次
に真空法で液晶を充填し、封口剤で注入口封止して液晶表示セルを作製した。
〔評価〕
下記の項目について評価を行い、表1に示した。
(スペーサ粒子散布密度)
基板にスペーサ粒子を固着させた後に、1mmあたりに散布されているスペーサ粒子の
個数を観測し散布密度とした。
(平均スペーサ粒子数)
1mmの範囲で1配置あたりに凝集しているスペーサ粒子の個数の平均値を平均スペー
サ粒子数とした。
(スペーサ粒子配置精度)
液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の配置状態を下記の基準で判定した。
○:殆どすべてのスペーサ粒子が遮光領域にあった。
△:一部のスペーサ粒子が遮光領域からはみだした位置にあった。
×:多くのスペーサ粒子が遮光領域からはみだした位置にあった。
(スペーサ粒子存在範囲)
ブラックマトリックス、又は、これに対応する部分の中心から両側に等間隔で平行線を引
き、この2本の平行線間に個数で95%以上のスペーサ粒子が存在する平行線間の距離を
スペーサ粒子存在範囲とした。
(表示画質)
スペーサ粒子の位置を観察し、下記の基準で判定した。
○:表示領域中にスペーサ粒子が殆ど認められず、スペーサ粒子起因の光抜けがなかった

△:表示領域中に若干のスペーサ粒子が認められスペーサ粒子起因の光抜けがあった。
×:スペーサ粒子が認められスペーサ粒子起因の光抜けがあった。
Figure 0004504741
表1に示されたように、実施例では、スペーサ粒子は精度良くほとんど非表示領域に配置
され、表示画質に優れていた。とりわけ、荷電インクの液量を10pL以下にした場合、
及び、荷電インクの電荷と帯電処理が施されたスペーサ粒子の電荷が反対であった場合の
配置精度が良かった。
それに対して、比較例では、寄り集まりはしているが配置精度が悪く非表示領域にまで配
置され、表示画質に劣っていた。
本発明によれば、スペーサ粒子をインクジェット法によって液晶表示装置基板の非表示部
分に精度よく配置して、スペーサ粒子による光抜けなどがなく高い表示品質の液晶表示装
置を製造するための製造方法を提供することができる。
液晶表示装置(従来例)の断面を表す模式図である。 インクジェットノズルからの液滴吐出状態を表す模式図であり、(a)は、メニスカスが軸対象でない場合を示し、(b)は、メニスカスが軸対象の場合を示す。 段差部分の例を表す模式図である。 乾燥過程を横から見た場合を表す模式図であり、(a)は、荷電インクを吐出しなかった場合を示し、(b)は、荷電インクを吐出した場合を示す。 乾燥過程を上から見た場合を表す模式図であり、(a)は、荷電インクを吐出しなかった場合を示し、(b)は、荷電インクを吐出した場合を示す。 スペーサ粒子の残留する位置を表す模式図である。 実施例で使用する基板の模式図であり、(a)は、上から見た図を示し、(b)は、横から見た図を示す。 スペーサ粒子の存在範囲の評価方法を示す模式図である。
符号の説明
1:透明(ガラス)基板
2:偏光板
3:透明電極
4:カラーフィルタ
5:ブラックマトリックス
6:オーバーコート
7:液晶
8:スペーサ粒子
9:配向膜
10:シール剤
11:メニスカス
12:スペーサ粒子分散液
13:着弾したスペーサ粒子分散液液滴
14:荷電インクが乾燥された箇所
15、15(I)、15(II):カラーフィルタ基板
16、16(I):TFTアレイモデル基板
B:段差部分の高さ
d:個数で95%以上のスペーサ粒子が存在する平行線間の距離

Claims (3)

  1. 一定のパターンに従って配列された画素領域と前記画素領域を画する遮光領域とからなる
    液晶表示装置において、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を分散させたスペー
    サ粒子分散液を吐出し、画素が形成されている方の基板の遮光領域、又は、画素が形成さ
    れていない方の基板の遮光領域に相当する領域にスペーサ粒子を配置した基板と、スペー
    サ粒子を配置していない基板とを、前記遮光領域又は遮光領域に相当する領域に配置され
    たスペーサ粒子を介して対向させた液晶表示装置の製造方法であって、
    荷電物質を溶解、又は、粒子径1μm以下の荷電物質を分散させた荷電インクを、インク
    ジェット方式で、前記遮光領域又は遮光領域に相当する領域に吐出し乾燥させ、次いで、
    帯電処理が施されたスペーサ粒子を分散させたスペーサ粒子分散液を、前記荷電インクを
    吐出し乾燥させた位置を含むように着弾させる
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 荷電インクをインクジェット方式で吐出する際、1回の吐出で吐出される荷電インクの液
    量を10pL以下にすることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 荷電インクの電荷と帯電処理が施されたスペーサ粒子の電荷とが反対であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の液晶表示装置の製造方法。
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