JP2008134627A - スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する際に使用するスペーサ粒子分散液に関し、より詳細には、インクジェット装置内でスペーサ粒子の凝集及び装置への付着を防止することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、前記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であるスペーサ粒子分散液。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する際に使用するスペーサ粒子分散液に関し、より詳細には、インクジェット装置内でスペーサ粒子の凝集及びインクジェット装置の接液部への付着を防止することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。図10は、従来の液晶表示装置の一例を模式的に示す正面断面図である。図10に示す液晶表示装置200では、2枚の透明基板201,202が対向し合うように配置されている。
透明基板201の内表面には、カラーフィルタ203及びカラーフィルタ203を画するブラックマトリックス204が形成されており、このカラーフィルタ203及びブラックマトリックス204上には、オーバーコート層205が形成されている。更に、このオーバーコート層205上には、透明電極206及び該透明電極206を覆うように、配向膜207が形成されている。
他方、透明基板202の内表面には、カラーフィルタ203と対向する位置に透明電極208が形成されており、更に、透明基板202の内表面と透明電極208とを覆うように、配向膜209が形成されている。透明電極206、208は、画素領域に配置された画素電極と、画素領域以外に配置された電極とを有する。
また、透明基板201及び202は、その外表面に偏光板210、211がそれぞれ配置されており、それぞれの外周縁近傍においてシール材212を介して接合されている。
更に、配向膜207、209及びシール材202により囲まれた空間には、液晶214が封入されており、配向膜207と配向膜209との間に、スペーサ粒子213が配置されている。このスペーサ粒子213は、2枚の透明基板201及び202の間隔を規制し、適正な液晶層の厚み、すなわち、セルギャップを維持するように機能している。
従来の液晶表示装置の製造方法においては、画素電極が形成された基板上にスペーサ粒子をランダムかつ均一に散布するため、図10に示すように、画素電極上、すなわち液晶表示装置の画素領域にスペーサ粒子が配置されやすかった。一般的なスペーサ粒子は、合成樹脂やガラス等からなるため、スペーサ粒子が画素電極上に配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ粒子部分が光漏れを起こすという問題が発生することがあった。また、スペーサ粒子表面において液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こりコントラストや色調が低下して表示品質が悪化するという問題が発生することがあった。
更に、TFT液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、このTFT素子上にスペーサ粒子が配置されたときに、基板に圧力が加わると、素子が破損することがあった。
このようなスペーサ粒子のランダム散布に伴う問題点を解決するために、スペーサ粒子を非画素領域に配置する種々の試みがなされている。
スペーサ粒子を非画素領域、すなわち特定の位置のみに配置する方法として、例えば、特許文献1には、スペーサを配置させる部分にマスクの開口部を合致させた後、マスクを通してスペーサを散布する方法が示されている。また、例えば、特許文献2には、感光体に静電的にスペーサを吸着させた後、透明基板にスペーサを転写する方法が示されている。
更に、特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサを散布することで、静電的斥力によってスペーサを特定の位置に配置する液晶表示装置の製造方法が示されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、基板表面にマスクや感光体を直接接触させるために、基板表面に形成されている配向膜が損傷することがあり、液晶表示装置の画質が低下することがあった。一方、特許文献3に記載の方法では、スペーサの配置パターンに従って電極を構成する必要があるため、任意の位置にスペーサを配置することが困難であった。
他方、特許文献4には、インクジェット装置を用いて、スペーサを基板上に配置する方法が示されている。この方法では、基板上にマスクや感光体を直接接触させることがないため、基板表面に形成されている配向膜が損傷することなく、特定の位置に特定のパターンでスペーサを配置できるので有効な方法であるといえる。
しかしながら、特許文献4に記載の方法では、1〜10μm程度の粒子径を有するスペーサを溶剤等に分散させて、スペーサ粒子分散液とした後、このスペーサ粒子分散液をインクジェット装置のノズルから吐出しているため、スペーサ粒子分散液によっては、スペーサ粒子分散液をノズルから直線的に吐出できないことがあった。また、スペーサ粒子分散液をノズルから直線的に吐出するためには、ノズルの径を大きくする必要があるが、ノズルの径を大きくした場合には、基板上に吐出されるスペーサ粒子分散液の液滴も大きくなる。液滴が大きいと、例えば、非画素領域を狙って液滴を吐出した場合でも、液滴が画素領域にも至り、画素領域にスペーサが配置されることがあった。画素領域にスペーサが配置されると、液晶表示装置のコントラストや色調が低下し、表示品質が劣化することがあった。
これらの問題を解決し、基板上の非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を高精度に配置するする方法として、特許文献5には、スペーサ粒子の表面に特殊な表面処理を施し分散性を上げ、更に吐出後に液滴中でスペーサ粒子を非画素領域の特定に位置に寄せ集めている。
しかしこれらの方法を使用しても、表面処理に親水性官能基を用いて分散性をあげると、インクジェットで使用されているSUS等の接液部材にスペーサが付着し、長時間吐出を行っているとノズルから吐出されるスペーサ粒子分散液の液滴の飛行軌跡の直進性がなくなったり、ひどくなると吐出しなくなったりする等吐出が安定せず、着弾位置精度が悪化するという問題が発生することがあった。
一方、インクジェットを使用せず、基板の特定の位置ではなく、基板全面にスペーサを散布するスペーサの散布方法、すなわち、乾式散布や、乾燥性の高い溶剤にスペーサを分散し散布するセミドライの湿式散布方式においても、スペーサが通過する管路へのスペーサの付着が問題となっていた。スペーサが管路に付着すると、凝集したスペーサが基板に散布される不良を発生しやすくなる。
このような問題を解決する方法として、特許文献6〜12には、スペーサの表面にアミノ基を導入し、スペーサの表面を正帯電させる方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法によれば、スペーサがランダムに散布され画素領域にも配置されることになり、スペーサの光抜け等で表示品位が悪化することとなる。このような問題が起こらないようにするためにスペーサの表面のアミノ基以外の官能基は、長鎖アルキル基等の疎水性の官能基が主成分となっているが、このようなスペーサはインクジェット方式において、特定の位置に配置するために必要な親水性の高い溶剤混合物には分散しないという問題があった。
特開平4−198919号公報 特開平6−258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報 特開2003−295198号公報 特許3207046号公報 特許3234267号公報 特許3574564号公報 特開平9−15609号公報 特開2001−13505号公報 特許2002−90753号公報 特開2002−131757号公報
本発明は、上記現状に鑑み、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する際に使用するスペーサ粒子分散液に関し、より詳細には、インクジェット装置内でスペーサ粒子の凝集及びインクジェット装置の接液部への付着を防止することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、前記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であるスペーサ粒子分散液である。
また、本発明は、画素領域と非画素領域とを有し、対向された第1、第2の基板を有する液晶表示装置の製造方法であって、インクジェット装置のノズルから、本発明のスペーサ粒子分散液を、前記第1の基板上に吐出し、前記第1の基板上の非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を配置する工程と、スペーサ粒子が配置された前記第1の基板を、スペーサ粒子を介して対向するように前記第2の基板に重ね合わせる工程と、重ね合わせられた前記第1及び第2の基板間に液晶を注入する、若しくは、前記第1及び第2の基板を重ね合わせる工程の前に前記第1の基板又は第2の基板上に液晶を配置する工程とを備える液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明は、本発明の液晶表示装置の製造方法により得られたインクジェット装置である。
以下、本発明を詳述する。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子と溶剤とを含有する。
上記スペーサ粒子は、その表面電位が−3mV以上である。このようなスペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液は、後述するインクジェット装置を用いて吐出すると、スペーサ粒子がインクジェット装置内で凝集したり装置内部の接液部に付着したりすることを防止することができる。これは、後述するように、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出するインクジェット装置の接液部材としては金属が使用されることが多く、正電位の表面電位を持つことが多くなるため、上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、上記スペーサ粒子がインクジェット装置の接液部材と電気的に反発し付着することがなく、吐出が不安定になる問題が発生することがなくなるものである。なお、上記スペーサ粒子の表面電位は、僅かに負電位の場合もあるが、実際にはスペーサ粒子の表面電位が僅かに負電位であっても大きく逆(負)帯電していなければ付着を防止することができる。
なお、インクジェット装置の接液部材としての金属材料は、正確に言うと、その表面はその金属そのものではなく、その金属そのものが非常に活性な為、空気中ですぐさま酸化されやすいので酸化物になっていることが多い。このような酸化物は、化学的に非常に不活性で、極表面に極めて薄くできただけで、特にステンレスやアルミニウムの場合、その金属そのものの腐食を防止する働きがある。このような膜を不動態被膜と言うが、インクジェット装置の接液部材として使用される金属材料にはほとんどこのような不動態被膜がある。このような不動態被膜ができると、その金属の表面電位は、あたかも白金や金のような貴電位(正電位)になる。ステンレスの表面電位としては、「ふぇらむ VOL.6 NO.11」(2001年12月1日、前田重義著、発行、37頁 図2)や、日新製鋼技報No.77(原田和加大、西川光昭、足立俊郎、名越敏郎;(1998),25)等の種々の文献によると、+0.1〜1.0Vと言われている。
上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、該スペーサ粒子は、正電位を有するインクジェット装置の接液部に強く吸着することはない。ここで言う−3mV以上とは、−3mVから正電位側に高いことを示す。上記スペーサ粒子の表面電位は、好ましくは正電位、より好ましくは+3mV以上である。上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、該スペーサ粒子がインクジェット装置の接液部に対し強く反発するため接液部にも付着しにくくなり、また、スペーサ粒子同士も強く反発するので、スペーサ粒子同士の合着による凝集も起こりにくくなる。
なお、本明細書において、上記スペーサ粒子の表面電位は、日本ルフト社製のゼータ電位計を用い、ゼータ電位を表面電位として得た。具体的には、上記スペーサ粒子の表面電位は、評価しようとするスペーサ粒子分散液を水に希釈し、遠心分離器を利用しスペーサを沈降させ上澄み液を捨て再度水を加え、超音波照射機を利用してスペーサを再分散させる操作を繰り返す溶媒置換法を利用して得られた0.05重量%程度のスペーサ粒子の水分散液を用いて測定した。
上記スペーサ粒子の原材料としては、その表面電位が−3mV以上となるものであれば特に限定されず、シリカ等の無機系粒子であってもよく、有機高分子等の有機系粒子であってもよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成されている配向膜を傷つけない程度の適度な硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、更にセル内部でスペーサ粒子が移動し難いことから、有機系粒子が好ましく使用される。
上記有機系粒子としては特に限定されないが、例えば、強度等が適度な範囲であるため、単官能単量体と多官能単量体との共重合体が好ましく用いられ、また、上述した表面電位を得るために、後述する官能基を導入することが好ましい。
本発明においては、上記スペーサ粒子の表面電位を−3mV以上にするために、用いる親水基を非アニオン性親水基、弱アニオン性親水基、及び、アニオン性親水基に分け、スペーサ粒子の表面に存在させるこれらの親水基の量を調整することによって課題を解決できることを見出した。
上記スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有することが好ましい。上記非アニオン性親水基を有することにより装置内の接液部材へのスペーサ付着を防止することができる。
上記非アニオン性親水基の含有量としては特に限定されないが、好ましい範囲は0.1〜80重量%、より好ましい範囲は0.1〜50重量%、更に好ましい範囲は0.3〜10重量%である。
また、上記スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有する重合性単量体、及び、弱アニオン性親水基を有する重合性単量体を含有する重合性単量体混合物を重合してなるものであり、上記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は0.1〜70重量%、上記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は30〜99.9重量%であることが好ましい。
上記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体を用いることにより、スペーサ粒子分散液においてインク溶剤中へのスペーサ粒子の分散性を向上させることができる。
上記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量のより好ましい範囲は0.1〜50重量%、更に好ましい範囲は0.3〜10重量%である。また、上記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量のより好ましい範囲は50〜99.9重量%である。
また、上記スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有する重合性単量体、弱アニオン性親水基を有する重合性単量体、及び、疎水性官能基を有する重合性単量体を含有する重合性単量体混合物を重合してなるものであり、上記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は0.1〜70重量%、上記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は25〜99.5重量%、上記疎水性官能基を有する重合性単量体の含有量は1〜50重量%であることが好ましい。
上記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量のより好ましい範囲は0.1〜50重量%、更に好ましい範囲は0.3〜10重量%である。
上記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量のより好ましい範囲は30〜99.5重量%、更に好ましい範囲は50〜99.5重量%である。
上記疎水性官能基を有する重合性単量体の含有量のより好ましい範囲は5〜30重量%である。
含有量をこのような範囲にすることにより、特に疎水性の高い配向膜に対する固着力がより高くなる(スペーサに表面処理を行う方法で、スペーサの表面にグラフト重合を行う場合は、1重量%未満でも(すなわち親水性官能基がほとんどでも)かなりの固着力となるが、疎水基が入るとより強くなるという意味である)。
上記非アニオン性親水基としては、例えば、アミノ基、アミド基、エーテル基が挙げられる。なかでも、耐熱安定性の観点と表面に付与される電位の観点からアミノ基が好ましい。アミノ基は、スペーサ粒子の表面電位を強く正電位に帯電させ得るからである。スペーサ粒子表面にこれらの親水基が存在するようにする方法としては、後述するようにスペーサ粒子を作る際やスペーサに表面処理する際に使用する材料にこれらの官能基が入るような材料(単量体)を適宜選択する方法が挙げられる。
上記非アニオン性親水基を有する単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートやジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基を有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基とエーテル基とをともに有する単量体;(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する単量体;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクルリルアミド、ジエチル(メタ)アクルリルアミド、N−イソピロピル(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン等のアミド基を有する単量体等が挙げられる。
なかでも、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが好適である。
上記弱アニオン性親水基としては、水酸基、チオール基、チオエーテル基等が挙げられる。なかでも、水酸基が好ましい。
上記弱アニオン性親水基を有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等の水酸基を有する単量体等が挙げられる。
上記疎水性官能基を有する単量体としては、単官能単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、エチレングリコール(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体等が挙げられる。これら単官能単量体は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
多官能単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート及びその異性体、トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びその誘導体、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等の2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−水添ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシポリプロポキシ)フェニル]プロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら多官能単量体は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なかでも、イソブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等が好適である。
また、上記重合性単量体混合物には、上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であるようになる範囲内であれば、スペーサ粒子分散液の粒子が乾燥する過程で、液滴を中心部に集まるように乾燥させるために、アニオン性親水基を有する単量体を含有させてもよい。
上記アニオン性親水基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸等のアクリル酸、及び、それらのα−又はβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;これら不飽和ジカルボン酸のモノ2−(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル誘導体等のカルボキシル基を有する単量体;t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホニル基を有する単量体;ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のホスフォニル基を有する単量体が挙げられる。
上記重合性単量体混合物が上記アニオン性親水基を有する重合性単量体を含有する場合、含有量としては特に限定されないが、好ましい範囲は0.1〜5重量%、より好ましい範囲は0.1〜3重量%である。
なお、ここでの重量%はこれらの単量体を使用して表面処理を行う際、重合時の仕込みの重量%ではなく、TOF−SIMS等の方法で測定した表面に存在する共重合体の単量体単位(モノマーフラグメント)の重量%である。すなわち、TOF−SIMS(飛行時間型2次イオン質量分析法)の方法をとれば、その方法によりスペーサ粒子表面の分析を行い、スペーサ粒子表面がどのような単量体の共重合体になっているかを測定しポリマー構成成分としての単量体種とその単量体の割合を算出する。スペーサ粒子を作ったり、スペーサ粒子の表面修飾をしたりする際の単量体の仕込みの重量%でないのは、単量体の配合比や量が同じであっても、開始剤や重合方法の違いで、スペーサ粒子表面の化学的物理的状態が異なるためである。
上述した非アニオン性親水基をスペーサ粒子に導入する方法としては特に限定されず、例えば、スペーサ粒子を作る際の原材料の官能基を選択する方法(すなわち、上記重合性単量体混合物を用いてスペーサ粒子を製造する方法)、スペーサ粒子の表面処理を行う際に官能基を選択する方法(すなわち、上記重合性単量体混合物を用いて表面処理をする方法)、スペーサ粒子を製造したりスペーサ粒子の表面処理を行ったりする際に、荷電制御剤を配合したり反応させたりして組み込む方法等が挙げられる。なかでも、スペーサの分散性や、表面の電位を精緻に制御できることから、スペーサ粒子の表面処理を行う際に官能基を選択する方法が好適である。
[スペーサ粒子]
上述したように、上記スペーサ粒子の原材料としては、その表面電位が−3mV以上となるものであれば特に限定されず、シリカ等の無機系粒子であってもよく、有機高分子等の有機系粒子であってもよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成されている配向膜を傷つけない程度の適度な硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、更にセル内部でスペーサ粒子が移動し難いことから、有機系粒子が好ましく使用され、例えば、上記重合性単量体混合物を重合させることにより得ることができる。
上記重合性単量体混合物を重合させてスペーサ粒子を得る方法としては特に限定されず、例えば、懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等の各種重合法が挙げられる。
上記懸濁重合法では、得られるスペーサ粒子の粒子径分布が広範囲であり、多分散のスペーサ粒子が得られる。上記懸濁重合法により得られたスペーサ粒子の分級操作を行うことにより、所望とする粒子径、粒子径分布を有する多種のスペーサ粒子を得ることができる。一方、シード重合法又は分散重合法では、分級工程を経ることなく単分散のスペーサ粒子が得られるため、特定の粒子径のスペーサ粒子を大量に得る際に好適である。
上記懸濁重合法とは、所望とする粒子径となるように、単量体及び重合開始剤からなる単量体組成物を貧溶媒中に分散させて重合させる方法である。懸濁重合法では、分散媒として、通常水に分散安定剤を加えたものが使用される。分散安定剤としては、媒体中に可溶の高分子が挙げられ、より具体的には、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。またノニオン性又はイオン性の界面活性剤も適宜使用される。重合条件としては、上記重合開始剤や単量体の種類により異なるが、通常、重合温度は50〜80℃の範囲であり、重合時間は3〜24時間の範囲である。
上記シード重合法とは、ソープフリー重合や乳化重合により合成された単分散の種粒子に、単量体をさらに吸収させることにより、所望とする粒子径まで種粒子を膨らませる重合方法である。種粒子に用いられる有機単量体としては特に限定されず、例えば上述した単量体を用いることができる。単分散の種粒子に吸着される単量体としては、シード重合時の相分離を抑制するために、単分散の種粒子と親和性のある単量体を用いることが好ましい。単分散の種粒子に吸着される単量体としては、粒子径分布をより一層単分散とし得るため、スチレン及びその誘導体等がより好ましく用いられる。
上記種粒子の粒子径分布は、シード重合後の粒子径分布にも反映されるため、単分散であることが好ましく、Cv値が5%以下であることが好ましい。シード重合時に吸収させる単量体として、相が分離することを防止するため、種粒子と類似の組成を有する単量体を用いることが好ましい。種粒子がスチレン系の粒子である場合には、シード重合時に吸収させる単量体として、芳香族系ジビニル単量体を用いることがより好ましい。種粒子がアクリル系の粒子である場合には、シード重合時に吸収させる単量体として、アクリル系多官能ビニル単量体を用いることがより好ましい。
上記シード重合法では、必要に応じて分散安定剤が用いられる。分散安定剤としては、媒体中に可溶な高分子であれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。また、ノニオン性又はイオン性の界面活性剤も適宜使用される。
上記シード重合法では、種粒子1重量部に対して、単量体20〜100重量部を添加し、吸着させることが好ましい。
上記シード重合に使用される媒体としては特に限定されず、使用する単量体によって適宜変更し得るが、一般的に好ましく使用される有機溶剤としては、アルコール類、セロソルブ類、ケトン類又は炭化水素を挙げることができる。これらの媒体は単独で、又はこれらと互いに相溶可能な他の有機溶剤、水等と混合されて用いられる。媒体と互いに相溶可能な他の有機溶剤としては、具体的には、例えばアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、シメチルスルホキシド、酢酸エチル、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、2−ブタノンなどのケトン類等を挙げることができる。
上記分散重合法とは、単量体は溶解するが、生成したポリマーは溶解しない貧溶媒系で重合を行い、この系に高分子系分散安定剤を添加し、粒子形状の生成ポリマーを析出させる方法である。
上記分散重合法において、架橋成分が配合されると粒子の凝集が起こりやすく、安定的に単分散架橋粒子を得ることが困難であるが、条件を調整することにより単分散架橋粒子を得ることができる。
上記重合に際しては、重合開始剤が用いられる。重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が好適に用いられる。重合開始剤は、重合に用いられる単量体100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で添加されることが好ましい。
スペーサ粒子の粒子径は特に限定されず、液晶表示装置の種類により適宜変更される。上記スペーサ粒子の粒子径の好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。粒子径が1μm未満であると、スペーサ粒子が充分機能せず対向する基板同士が接触することがあり、20μmを超えると、基板上の非画素領域等からスペーサ粒子がはみ出しやすくなる。また、粒子径が大きすぎると、対向する基板間の距離が大きくなり、近年の液晶表示装置の小型化等の要請に充分に対応できない。
上記スペーサ粒子は、適正な液晶層の厚みを維持するためのギャップ材として用いられる。よって、スペーサ粒子には一定の強度が求められる。スペーサ粒子の圧縮強度を示す指標として、スペーサ粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)が用いられる。適正な液晶層の厚みを維持するためには、圧縮弾性率の好ましい下限は2000MPa、好ましい上限は15000MPaである。圧縮弾性率が2000MPaより小さいと、液晶表示素子を組立てる際のプレス圧によってスペーサ粒子が変形し、所望とする液晶層の厚みを得ることが困難なことがある。圧縮弾性率が15000MPaより大きいと、液晶表示素子にスペーサ粒子を配置するときに、基板表面に形成されている配向膜を傷つけることがある。
上記スペーサ粒子の圧縮弾性率(10%K値)は、特表平6−503180号公報に記載の方法に準拠して求められる。例えば、微小圧縮試験器(例えば、島津製作所製「PCT−200」等)を用い、粒子を直径50μmのダイアモンド製円柱からなる平滑圧子端面で、圧縮速度2.6mN/秒、最大試験荷重10gの条件下で基材粒子を圧縮した場合の圧縮変位(mm)を測定し、下記式により求めることができる。
K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:基材粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:基材粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:基材粒子の半径(mm)
10%K値が上記条件を満たすスペーサ粒子を得るためには、スペーサ粒子は、エチレン性不飽和基を有する単官能又は多官能単量体を重合させてなる樹脂からなることが好ましく、この場合、構成成分として多官能単量体を少なくとも20重量%含有することがより好ましい。
上記スペーサ粒子は、回復率の下限が20%であることが好ましい。20%未満であると、上記スペーサ粒子を圧縮した場合に変形しても元に戻らないため製造する液晶表示装置の相対する基板同士を固定できないことがある。より好ましい下限は40%である。なお、上記回復率とは、スペーサ粒子に9.8mNの荷重を負荷した後の回復率をいう。
[スペーサ粒子の表面処理]
上述したように、上記スペーサ粒子を上記重合性単量体混合物を用いて表面処理する(表面処理層を形成する)場合には、例えば、スペーサ粒子の表面に表面処理層を物理的に付着及び/又は化学的に結合することが考えられる。上記表面処理層は、スペーサ粒子を均一に被覆するものであってもよいし、部分的に被覆するものであってもよい。
上記スペーサ粒子に表面処理層を設ける方法としては、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているようにスペーサ粒子表面に樹脂を析出させて修飾する方法、特開平9−113915号公報や特開平7−300587号公報に開示されているようにスペーサ粒子表面の官能基と反応する化合物を作用させて修飾する方法、特開平11−223821号公報、特願2002−102848号に記載のようにスペーサ粒子表面でグラフト重合を行って表面修飾を行う方法等が挙げられる。
なかでも、液晶表示装置のセル中で表面処理層が剥離して液晶への溶出するという問題が少ないことから、スペーサ粒子表面に化学的に結合した表面層を形成する方法が好適であり、例えば、特開平9−113915号公報に記載のグラフト重合を行う方法が好適である。グラフト重合を行う方法では、スペーサ粒子の表面に還元性基を有する粒子に酸化剤を反応させ、スペーサ粒子の表面にラジカルを発生させて表面にグラフト重合させる。グラフト重合させると、スペーサ粒子の表面層の密度を高くでき、充分な厚みの表面処理層を形成できる。よって、グラフト重合されたスペーサ粒子は、本発明のスペーサ粒子分散液中での分散性に優れている。更に、本発明のスペーサ粒子分散液が基板に吐出された際に、スペーサ粒子の基板に対する固着性に優れている。この方法においてグラフト重合を行う際に、単量体として、スペーサ粒子を製造する際に使用される単量体として前述した親水性官能基を有する単量体を組み合わせて用いることが好ましい。また、使用する単量体を適宜選択すれば、液晶表示装置での液晶の配向が乱されなくなるという効果もある。
上記スペーサ粒子に表面処理を行う場合、表面処理層の厚みとしては、好ましい下限は5nm、好ましい上限は500nmである。5nm未満であると、スペーサ粒子を基板に配置した後の基板とスペーサ粒子との間の接着力(固着力)が不足し、スペーサ粒子を画素外に配置しても、パネルを作製する際やパネルになった後で振動等によりスペーサ粒子が画素にはみ出し画質の低下を招くことがある。500nmを超えると、本発明のスペーサ粒子分散液が乾燥していくにつれスペーサ粒子がノズルプレート面に強固に付着するようになり後退接触角も低くなり、ノズル面に付着したスペーサ粒子が除去されにくくなる問題が起こることがある。なお、上記表面処理層の厚みは、ベックマンコールター社製の「コールターカウンター」を利用し、その装置の標準測定溶剤と標準測定方法を利用して、表面処理前後のスペーサ粒子の粒子径を測定し、その差から算出する。なお、差だと両側の厚みを足した値になるので、この厚みはこの粒子径の差の1/2とする。
また、上記スペーサ粒子は、帯電可能な処理が施されていてもよい。上記スペーサ粒子が帯電可能であると、本発明のスペーサ粒子分散液中でのスペーサ粒子の分散性や分散安定性が高められたり、散布時に電気泳動効果で配線部(段差)部近傍にスペーサ粒子が寄り集まりやすくなったり、適切な電位設定にすれば接液部材に付着しにくくなったりする等の効果が得られる。
本発明において、帯電処理を行う場合は、得られるスペーサ粒子が、そのスペーサ粒子を分散した本発明のスペーサ粒子分散液を吐出するインクジェット装置の接液部材が持つ表面電位と、実質的に反対電荷でない表面電位も持つように、少なくとも反対電位になることを促進しないように帯電処理を行う。
なお、上記帯電可能な処理とは、本発明のスペーサ粒子分散液中でもスペーサ粒子が上述した範囲の表面電位を持つように処理することである。このスペーサ粒子の電位(電荷)は、ゼータ電位測定器等の既存の測定器を用いて、既存の測定方法によって測定される。
上記帯電しやすい単量体を含む単量体を原料としてスペーサ粒子を製造する方法において、上記帯電しやすい単量体としては、例えば、上述の単量体のうち親水性官能基を有する単量体が挙げられる。
上記スペーサ粒子は、表示素子のコントラスト向上のために着色されていてもよい。着色されたスペーサ粒子としては、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理された粒子、また、粒子の表面に有機物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色された粒子等が挙げられる。なお、粒子を形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いられてもよい。
なお、上記インクジェット装置の接液部とは、インクジェット装置のなかで、本発明のスペーサ粒子分散液が接する部材であって、流路を構成する部材、ヘッドに入る前の外部フィルターやヘッド内の流路、ヘッド内の内部フィルター、ヘッド内のインク室やヘッド内の共通インク室、ノズルオリフィス等に使用される部材をさす。このなかで、流路を構成する部材としては、PTFEやPFAのような化学的に安定で、スペーサ粒子の付着性の少ない材質を使用できるが、その他、ヘッド等に使用される材質は強度や耐久性、加工性の観点からSUSやアルミニウムのような付着性の強い金属材料等の親水性材料が使用されることが多い。これらの接液部材にスペーサ粒子が付着し、堆積していくと、ある時その堆積物、すなわちスペーサ粒子の大凝集物が剥がれるということが起これば、ノズルオリフィスにスペーサ粒子が詰まり未吐出になったりする問題が発生する。また、ノズルオリフィスにスペーサ粒子が付着していくとその付着位置がノズルオリフィスの先端近くだと、吐出の直進性を決めるメニスカスの形状が非対称になり、吐出精度が悪化する問題が起こる。なお、図11に、上記インクジェット装置のヘッド部におけるノズルオリフィス、メニスカスの形状等を模式的に示す断面図を示す。
[溶剤]
本発明のスペーサ粒子分散液は、溶剤を含有する。
上記溶剤としては特に限定されないが、インクジェット装置のノズルから吐出される温度において液体である各種溶剤であることが好ましい。なかでも、水溶性又は親水性の溶剤が好ましい。本発明のスペーサ粒子分散液の溶剤として疎水性の強い溶剤を用いると、ノズルを構成する部材を溶剤が侵したり、部材を接着している接着剤の一部が溶剤に溶解したりすることがある。
本発明のスペーサ粒子分散液は、沸点が150℃以上である溶剤を含むことが好ましく、上記溶剤の30〜96重量%は、沸点が150℃以上である溶剤であることが好ましい。更に、沸点が150℃以上、かつ、表面張力が30mN/m以上である溶剤を含むことがより好ましい。沸点が150℃以上、かつ、表面張力が30mN/m以上である溶剤を含むと、後述する後退接触角(θr)を大きくすることができる。また、沸点が150℃以上、かつ、表面張力が30mN/m以上である溶剤を含むと、基板にスペーサ粒子分散液を吐出し着弾させたときの液滴径が小さくなるため、液滴の拡がりが生じ難い。更に、液滴の着弾中心に向かってスペーサ粒子が移動し易くなる。よって、基板にスペーサ粒子を高精度に配置することができる。
また、上記沸点が150℃以上である溶剤の含有量のより好ましい範囲は40〜90重量%である。
上記沸点が150℃以上の溶剤としては、例えば、エチレングリコール(1,2−エタンジオール)、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及び、3−ヘキセン−2,5−ジオール等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)が好ましく、そのなかでもエチレングリコールが最も好ましい。
本発明のスペーサ粒子分散液を乾燥させる際には、沸点が低い溶剤が先に揮発する。沸点が低い溶剤が先に揮発することにより、残存しているスペーサ粒子分散液における沸点150度以上で表面張力が30mN/m以上の溶剤の比率が高くなる。沸点150度以上で表面張力が30mN/m以上の溶剤の比率が高くなると、残存しているスペーサ粒子分散液の表面張力がより一層高くなり、スペーサ粒子が着弾地点中心に向かって移動し易くなる。
本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力を調整するため、具体的には高くしすぎないために(例えば50mN/m以下とするために)、スペーサ粒子分散液の溶剤は、沸点が150℃未満の溶剤を更に含むことがより好ましい。沸点が70℃以上、100℃未満の溶剤を含むことが更に好ましい。
具体的には、上記溶剤は、沸点が150℃以上である溶剤、水、及び、沸点が150℃未満の溶剤を含有し、上記沸点が150℃以上である溶剤の含有量が30〜96重量%、上記水及び上記沸点が150℃未満の溶剤の含有量が4〜70重量%であることが好ましい。
また、上記溶剤は、上記沸点が150℃以上である溶剤の含有量が40〜70重量%であることがより好ましい。
また、上記溶剤は、水の含有量が0〜60重量%であることがより好ましく、5〜40重量%であることが更に好ましい。
また、上記溶剤は、上記沸点が150℃未満の溶剤の含有量が2〜40重量%であることがより好ましく、5〜20重量%であることが更に好ましい。
上記沸点が150℃未満の溶剤としては、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等の低級モノアルコール類やアセトン等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、2−プロパノールが最も好ましい。
上記沸点が150℃未満の溶剤は、本発明のスペーサ粒子分散液を基板上に吐出した後、乾燥させる際に比較的低い温度で揮発する。特に、本発明のスペーサ粒子分散液においては、配向膜に溶剤が高温で接触すると配向膜を汚染して液晶表示装置の表示品質を損なうため、乾燥温度をあまり高くすることができない。従って、上記沸点が150℃未満の溶剤を用いることが好ましい。但し、上記沸点が150℃未満の溶剤が室温で揮散しやすいと、本発明のスペーサ粒子分散液の製造時や貯蔵時に凝集粒子が発生しやすくなったり、インクジェット装置のノズル付近のスペーサ粒子分散液が乾燥しやすくなって、インクジェット吐出性が損なわれたりするので、室温で揮散しやすい溶剤は好ましくない。
基板に吐出された本発明のスペーサ粒子分散液を乾燥させる温度が高温であると、配向膜が損傷し、液晶表示装置の表示画質が劣化することがあるが、上記沸点が150℃未満である溶剤を使用することにより、乾燥温度を低くでき、配向膜の損傷を防ぐことができる。
上記沸点が150℃未満である溶剤は、20℃における表面張力が28mN/m未満であることが好ましく、25mN/m以下であることがより好ましい。溶剤の表面張力が28mN/m以上であると、本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力が高くなり、インクジェット装置のノズルの接液部分の表面張力によっては、吐出性が悪くなることがある。
本発明のスペーサ粒子分散液が、沸点150℃未満、表面張力が28mN/m未満である溶剤を含むと、後述するインクジェット装置にスペーサ粒子分散液を導入し易くなり、吐出する際には吐出性が向上する。
本発明のスペーサ粒子分散液には、媒体として沸点が200℃以上、かつ、20℃における表面張力が42mN/m以上である溶剤Xを含有させることもできる。なお、本明細書において、「沸点」とは、1気圧下における沸点を言うものとする。上記溶剤Xを含有させると、更に、種々の基板で、後述する後退接触角(θr)を大きくすることができる。
上記溶剤Xとしては、上述した沸点及び表面張力を有するものであれば特に限定されず、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、2−ピロリドン、ニトロベンゼン等が挙げられる。なかでも、乾燥時に短時間で効果的にスペーサ粒子を寄せ集めることができるため、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール及びグリセリンが好ましく用いられる。乾燥時に短時間でより一層効果的にスペーサ粒子を寄せ集めることができるため、グリセリンがより好ましく用いられる。溶剤Xとして、上述した溶剤が単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
溶剤Xの含有量の含有量としては特に限定されないが、好ましい範囲は上記溶剤中0.1〜50重量%、より好ましい範囲は1〜30重量%、更に好ましい範囲は1〜10重量%である。
上記スペーサ粒子分散液を乾燥させる際には、沸点が低い溶剤が先に揮発する。沸点が低い溶剤が先に揮発することにより、残存しているスペーサ粒子分散液における溶剤Xの比率が高くなる。溶剤Xの比率が高くなると、残存しているスペーサ粒子分散液の表面張力がより一層高くなり、スペーサ粒子が着弾地点中心に向かって移動し易くなる。
上記した溶剤以外で使用可能な溶剤としては以下のものが挙げられる。水溶性又は親水性の溶剤としては、水の他、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、1−ヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等のモノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコールの多量体;プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等のプロピレングリコールの多量体;グリコール(上記エチレングリコールやプロピレングリコールを指す)類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル等の低級モノアルキルエーテル類;グリコール類のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジプロピルエーテル等の低級ジアルキルエーテル類;グリコール類のモノアセテート、ジアセテート等のアルキルエステル類、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオール類、ジオール類のエーテル誘導体、ジオール類のアセテート誘導体、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類又はそのエーテル誘導体、アセテート誘導体、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルフォラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テルピネオール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルフォン、ビス−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール、尿素等が挙げられる。
[スペーサ粒子配合量]
本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の固形分濃度の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は10重量%である。0.01重量%未満であると、吐出された液滴中にスペーサ粒子が含まれないことがあり、10重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが目詰まりしやすくなり、また吐出された液滴中に含まれるスペーサ粒子の数が多すぎて、乾燥過程でスペーサ粒子が移動し難くなる。より好ましい下限は0.2重量%、より好ましい上限は7重量%である。なお、本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の固形分濃度は、基板上に配置されるスペーサ粒子の配置個数により適宜設定される。
上記スペーサ粒子は、上記スペーサ粒子分散液中に単粒子状に分散されていることが好ましい。スペーサ粒子分散液中に凝集したスペーサ粒子が存在すると、吐出精度が低下したり、インクジェット装置のノズルが目詰まりしたりすることがある。
なお、本発明においては、更に、乾燥過程においても、スペーサ粒子がその乾燥過程にあるスペーサ粒子分散液を構成する溶剤混合物中でも単粒子状に分散されている、すなわち、この乾燥過程における溶剤混合物に対して分散性が良いようにすることもできる。その場合、スペーサ粒子分散液を構成する溶剤のうち、最も沸点の高い溶剤、言い換えれば、乾燥過程で最後まで残存する溶剤に対しても分散性が良好なことが好ましい。具体的には上述した、沸点が150℃以上である溶剤(例えば、エチレングリコール、プロプレングリコール)に対してスペーサ粒子が良く分散するように表面の疎水性官能基の量を20重量%未満とすることが好ましい。
こうすれば、ノズルオリフィス先端で、すなわちメニスカスから溶剤が蒸発した際、スペーサ粒子がノズルオリフィス中で凝集し、吐出しがたくなったり、あるいは、何らかの原因でノズルプレート面に付着した液滴中のスペーサがノズルプレート面に強固に付着し除去しがたくなり、吐出の直進性を損なうなどの問題が発生しにくくなるといった効果もある。
[スペーサ粒子分散液の物性]
本発明のスペーサ粒子分散液は、保存時(20℃)における粘度が、3mPa・sより大きく、20mPa・s未満であることが好ましい。3mPa・s以下であると、本発明のスペーサ粒子分散液中に分散されているスペーサ粒子が経時に沈降しやすくなるし、低粘度で吐出しにくいヘッドでは、冷却機構をつけて粘度を上げようとしても吐出可能な粘度にならない等の問題が発生する。20mPa・s以上であると、インクジェット装置を用いて吐出する際に、ヘッドを加温し、粘度を下げることのできない種類のヘッドでは吐出できなくなったり、吐出量を制御し難くなったりすることが起こるし、更に吐出性を改善するためにスペーサ粒子分散液を過剰に加温しなければならないことがある。
なお、加温できるヘッドを使用する場合、上記粘度の好ましい上限は100mPa・sである。これは加温できるにせよ、粘度を下げようとあまりに高温にしすぎると、スペーサ粒子分散液やヘッドが劣化するため、60℃程度までしか加温できないためである。なお、より好ましくは、60℃程度の加温で20mPa・s未満である。
また、本発明のスペーサ粒子分散液の吐出時の粘度の好ましい下限が0.5mPa・s、好ましい上限が20mPa・sである。0.5mPa・s未満であると、吐出できても吐出量をコントロールすることが困難になる等安定的に吐出できなくなることがあり、20mPa・sを超えると、インクジェット装置で吐出できないことがある。より好ましい下限は5mPa・s、より好ましい上限は15mPa・sである。
なお、ここで吐出時の粘度とは、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェット装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したりして、スペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整した粘度のことである。もちろん、冷却、加温機構のないヘッドでは周囲温度での粘度のことである。
すなわちスペーサ粒子分散液の保管時の粘度は、加温冷却等による吐出時の粘度制御をする、あるいは、粘度制御をしない、いずれの場合もヘッドで吐出できる粘度の範囲で、できるだけ高い方が、沈降防止の観点から好ましい。
なお、これらの粘度はE型粘度計やB型粘度計のような通常の粘度計で、それぞれの温度(測定温度、使用温度)で測定されたものである。
本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力は、好ましい下限が25mN/m、好ましい上限が50mN/mである。上記スペーサ粒子分散液の表面張力が25mN/mより低いと、基板にスペーサ粒子分散液を吐出し着弾させたときの液滴径が大きくなりすぎることがあり、また、インクジェット装置のヘッドのノズル面が濡れたりして吐出状態が不安定になることがある。50mN/mを超えると、ヘッドにスペーサ粒子分散液を充填する際、インクジェット装置のヘッド内のインク室に、気泡が残存しやすく吐出しなくなる等の不具合が生じることがある。但し、インクジェット装置のヘッド内のインク室等の接液部分を親水性の高い材料(例えば、SUS、セラミック、ガラス等)で構成する場合、及び/又は、スペーサ粒子分散液を充填する前に2−プロパノール等の表面張力が低くインク室を良くぬらす溶剤で充填し、気泡を充分に除去した後、気泡を巻き込まないようにしてスペーサ粒子分散液で流路、ヘッド内を置換できる場合は、このように設備上・工程上手間がかかるものの、50mN/mを超えるスペーサ粒子分散液でも吐出可能となる。
本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力は、上述した溶剤を適宜組み合わせることにより調整される。
なお、表面張力は、白金板を使用するウイルヘルミー法や、シリンジから滴下される液滴形状を測定する懸垂液滴法(ペンダントドロップ法)や、最大泡圧法で測定できるが、本発明ではウイルヘルミー法により測定を行った。
本発明のスペーサ粒子分散液の20℃における比重の好ましい下限は0.80g/cmである、好ましい上限は1.40g/cmである。1.00g/cm未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液中に分散されているスペーサ粒子が経時により沈降し易くなるし、1.40g/cm以上であると、本発明のスペーサ粒子分散液中に分散されているスペーサ粒子が経時により浮き上がることになる。
本発明のスペーサ粒子分散液の沈降速度の好ましい下限は150分である。なお、上記沈降速度とは、内径φ5mmの試験管にスペーサ粒子分散液を高さ10cmとなるように導入した後、静置したときに、目視にて試験管底にスペーサ粒子の堆積が確認されるまでの時間をいう。
本発明のスペーサ粒子分散液の沈降速度が150分以上であると、スペーサ粒子分散液をインクジェット装置に導入した後からスペーサ粒子分散液を吐出するまでの間に、スペーサ粒子が沈降し難くなる。よって、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子分散液を安定に吐出することができる。
上記スペーサ粒子分散液の基板に対する初期の接触角の好ましい下限は10度、好ましい上限は110度である。10度未満であると、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液が基板上に拡がり、スペーサ粒子の配置間隔が大きくなることがある。初期の接触角が110度より大きいと、基板上を液滴が移動し易くなり、配置精度が低くなったり、スペーサ粒子と基板との密着性が悪くなったりすることがある。
基板上に吐出された際に、スペーサ粒子分散液の基板に対する後退接触角(θr)は5度以上であることが好ましい。後退接触角が5度以上であると、基板に吐出したスペーサ粒子分散液を乾燥させるときに、スペーサ粒子分散液の着弾中心に向かって液滴が縮小し易くなる。また、1つの液滴中に複数のスペーサ粒子が含まれている場合でも、着弾中心に向かってスペーサ粒子が寄り集まり易くなる。
後退接触角とは、基板上に吐出されたスペーサ粒子分散液が基板上に着弾した後、乾燥させるまでの過程で、基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の着弾径が小さくなり始めたとき、すなわち液滴が縮小し始めたときの接触角をいう。
後退接触角を5度以上にする方法としては、上述したスペーサ粒子分散液の溶剤の組成を調整する方法、又は、基板を表面処理する方法等が挙げられる。
なお、初期接触角(θ)及び後退接触角(θr)は、接触角計により測定する。接触角計は、液滴を滴下した後、側面から拡大カメラで観察することにより、接触角を求める方式の一般的な接触角計を用いた。なお、ここでの後退接触角は、基板上に置かれたスペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に置かれてから乾燥するまでの過程で、置かれた際の最初の着弾径より小さくなりだした時(液滴が縮みだした時)の接触角を測定したものである。
[その他スペーサ粒子分散液に任意に添加されうる物質]
本発明では、本発明の効果を阻害しない範囲で、スペーサ粒子分散液中に接着性を付与するための接着成分(接着剤)が添加されていてもよい。また、スペーサ粒子の分散性を高めたり、表面張力や粘度等の物理的な特性を制御して吐出精度を高めたり、乾燥時のスペーサ粒子の移動性能を高めるために、各種の界面活性剤、粘性調整剤などがスペーサ粒子分散液に添加されていてもよい。
上記接着剤は、基板上に着弾した上記スペーサ粒子分散液が乾燥する過程において接着力を発揮し、スペーサ粒子をより強固に基板に固着させる役割を有するものである。上記スペーサ粒子分散液が上記接着剤を含有することで、乾燥時に短時間で効果的にスペーサ粒子を寄せ集めるという上述した効果に加え、配置したスペーサ粒子を強固に基板に固着できることとなる。
上記接着剤は、本発明のスペーサ粒子分散液中に溶解していてもよいし、分散していてもよい。上記接着剤が分散している場合、その分散径は、スペーサ粒子の粒径の10%以下であることが好ましい。
上記接着剤は、スペーサ粒子のギャップ保持能力を損なわないように、非常に柔軟な、すなわち、(硬化後の)弾性率がスペーサ粒子に比較して低いものが好適である。
[インクジェット装置]
次に、本発明のスペーサ粒子分散液を基板上に吐出するときに用いるインクジェット装置について説明する。
本発明に用いられるインクジェット装置としては特に限定されず、一般的な吐出方法によるインクジェット装置が用いられる。吐出方法としては、ピエゾ素子の振動によって液体を吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出するサーマル方式等が挙げられる。なかでも、スペーサ粒子分散液への熱的な影響が小さため、ピエゾ方式が好適である。
本発明のスペーサ粒子分散液では、1つのノズルから1回で吐出されるスペーサ粒子分散液の量の好ましい下限は5ng、好ましい上限は100ngである。5ng未満であると、スペーサ粒子分散液の吐出が困難なことがあり、100ngを超えると、基板に着弾したスペーサの液滴径が大きくなりすぎ、スペーサ粒子を非画素領域に寄せ集めることが困難になったり、基板に吐出されたスペーサ粒子分散液量が多すぎて乾燥に時間を要し、非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を短時間で効果的に寄せ集めることができないことがある。
[基板]
このようなインクジェット装置を用いて上述した本発明のスペーサ粒子分散液を吐出することで、例えば、本発明のスペーサ粒子分散液を用いることで、画素領域と非画素領域とを有し、対向された第1、第2の基板を有する液晶表示装置を好適に製造することができる。
上記インクジェット装置及び本発明のスペーサ粒子分散液を用いて、画素領域と非画素領域とを有し、対向された第1、第2の基板を有する液晶表示装置を製造する方法としては特に限定されないが、例えば、インクジェット装置のノズルから、本発明のスペーサ粒子分散液を、上記第1の基板上に吐出し、上記第1の基板上の非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を配置する工程と、スペーサ粒子が配置された上記第1の基板を、スペーサ粒子を介して対向するように上記第2の基板に重ね合わせる工程と、重ね合わせられた上記第1及び第2の基板間に液晶を注入する、若しくは、上記第1及び第2の基板を重ね合わせる工程の前に上記第1の基板又は第2の基板上に液晶を配置する工程とを備える方法が挙げられる。
このような液晶表示装置の製造方法もまた、本発明の1つである。
配線等により形成された段差部分、又は、配向膜等を挟んでその近傍に金属種がある場合、もしくは、配線部分に帯電制御剤が含まれている場合には、静電的相互作用、すなわち静電的な電気泳動効果により液滴中のスペーサ粒子が特定の位置に移動する。よって、スペーサ粒子の寄り集まりを制御するために、金属種や、帯電制御剤の種類を調整することが好ましい。また、配線に表面処理が施されている場合にも、静電的な電気泳動効果により液滴中のスペーサ粒子が特定の位置に移動する。この場合、配線等の表面処理に使用される化合物に対して、例えばイオン性の官能基を用いて化合物の官能基等を変えることが好ましい。なお、ソース配線やゲート配線等の配線や基板表面全体に、回路が破損しない程度の正又は負の電圧を印加し、スペーサ粒子の寄り集まりを制御することができる。本発明においてスペーサ粒子が、正に帯電されている場合は、これらの箇所を負に帯電させる方が好ましい。負(−3〜0mV)に帯電されている場合は、その逆に、これらの箇所を正に帯電させる方が好ましい。
[スペーサ粒子分散液の吐出方法]
上記スペーサ粒子は、ブラックマットリックス等の非画素領域に対応する領域、又は、配線等の非画素領域に対応する領域に配置されれば、配置される部分及び配置パターンは特に限定されない。しかしながら、スペーサ粒子が画素領域にはみ出すのを防止するために、例えば、基板の非画素領域に対応する領域が格子状に形成されている場合には、格子状の非画素領域に対応する領域の縦横交差する格子点を狙ってスペーサ粒子分散液を吐出することがより好ましい。
基板上に配置されるスペーサ粒子の配置個数(散布密度)は、50〜1000個/mmの範囲にあることが好ましい。散布密度は、ガラス基板を押した際変形が少なくなるように設計した液晶表示装置を製造する場合には多く、逆の場合で、変形に対する柔軟性をとる場合などは少なくする。
また、1つの箇所におけるスペーサ粒子の配置個数は、上記の散布密度と配置箇所(配置間隔)によって適宜設定され得るが、一般的には0〜70個程度であることが好ましく、更に好ましくは2〜40個である。
本発明の液晶表示装置の製造方法により得られた液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であるため、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する際に使用するスペーサ粒子分散液に関し、より詳細には、インクジェット装置内でスペーサ粒子の凝集及びインクジェット装置の接液部への付着を防止することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(スペーサ粒子の調製)
ジビニルベンゼン15重量部と、イソオクチルアクリレート5重量部と、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部とを、セパラブルフラスコ中で均一に混合した。
次に、ポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールGL−03」、クラレ社製)の3%水溶液20重量部と、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部とを、セパラブルフラスコ中に投入し充分攪拌した。しかる後、イオン交換水140重量部をさらに添加した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下、80℃で15時間反応させた。得られた粒子を熱水及びアセトンを用いて洗浄した後、分級操作を行い、平均粒子径が3.0μm、CV値が3.0%であるスペーサ粒子Sを得た。また、この粒子の表面電位は−20mVであった。
(スペーサ粒子の表面修飾)
(スペーサ粒子A1)
ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部と、ヒドロキシメチルメタクリレート19.8重量部と、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート0.2重量部との混合物中に、得られたスペーサ粒子5重量部を投入し、ソニケータを用いて均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し、40℃で2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液1重量部を添加し、5時間反応させた。反応終了後、1μmのメンブランフィルタを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、スペーサ粒子A1を得た。なお、この際表面に結合した表面処理層の厚みは100nmであった。また、表面電位は+2mVであった。
(スペーサ粒子A2)
ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部と、ヒドロキシメチルメタクリレート19重量部と、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート1重量部との混合物中に、得られたスペーサ粒子5重量部を投入し、ソニケータを用いて均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し、40℃で2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液1重量部を添加し、5時間反応させた。反応終了後、1μmのメンブランフィルタを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、スペーサ粒子A2を得た。なお、この際表面に結合した表面処理層の厚みは80nmであった。また:表面電位は+30mVであった。
(スペーサ粒子B1)
ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部と、ヒドロキシメチルメタクリレート0.5重量部と、ポリエチレングリコールメタクリレート(分子量800)19.5重量部との混合物中に、得られたスペーサ粒子5重量部を投入し、ソニケータを用いて均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し、40℃で2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液2重量部を添加し、5時間反応させた。反応終了後、1μmのメンブランフィルタを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、スペーサ粒子B1を得た。なお、この際表面に結合した表面処理層の厚みは120nmであった。また、表面電位は−1mVであった。
(スペーサ粒子B2)
スペーサ粒子5重量部を、ジメチルスルホキシド(DMSO)20重量部と、ヒドロキシメチルメタクリレート15重量部と、メタクリル酸4重量部と、ラウリルアクリレート1重量部との混合物中に投入し、超音波機を用いて均一に分散させた。しかる後、スペーサ粒子A1と同様にして、スペーサ粒子B2を得た。なお、この際表面に結合した表面処理層の厚みは90nmであった。また、表面電位は−40mVであった。
上記以外のスペーサ粒子は、表1に記載した重合性単量体を用いて上述した方法と同様にしてスペーサ粒子を合成した。
また、粒子A4B5及びA5B5は、スペーサ粒子SにかえてB5を用いて上述した方法と同様にしてスペーサ粒子を合成した。
(スペーサ粒子分散液の調製)
得られたスペーサ粒子を所定の粒子濃度になるように必要量をとり、下記表2〜3に示す組成の溶剤中にゆっくり添加し、超音波機を用いて充分撹拌し分散させた。しかる後、10μmの目開きのステンレスメッシュを用いて濾過し、凝集物を除去することによりスペーサ粒子分散液を得た。
なお、実施例及び比較例に用いた溶剤の沸点、表面張力、粘度、比重ならびにスペーサ粒子分散液の表面張力、粘度、比重を測定し表2〜3に示した。
また、スペーサ粒子分散液のステンレスプレートに対する付着、分散状態の変化を下記の方法にて評価したが、その結果も表2〜3に示した。
(基板の作製)
液晶テストパネル用の基板であるカラーフィルタ基板51と、カラーフィルタ基板51の対向基板である段差が設けられたTFTアレイモデル基板61A、61Bとを用意した。
(カラーフィルタ基板)
図7(a)に、カラーフィルタ基板51に用いるブラックマトリックスが設けられたガラス基板を拡大して部分切欠平面図で示す。図7(b)に、カラーフィルタ基板51の一部を拡大して部分切欠正面断面図で示す。
実施例及び比較例に用いた表面が平滑なカラーフィルタ基板51は以下のように作製した。
図7(a)、(b)に示すように、300mm×360mmのガラス基板52の上に通常の方法により、アクリル樹脂からなるブラックマトリックス53(幅80μm、縦間隔600μm、横間隔200μm、厚み1.0μm)を設けた。ブラックマトリックス53上及びその間に、RGBの3色からなるカラーフィルタ54画素(厚み1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。その上にほぼ一定の厚みのオーバーコート層55及びITO透明電極56設けた。
更にITO透明電極56上に、スピンコート法によってポリイミドを含有する溶液を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後に190℃で1時間焼成し、硬化させてほぼ一定の厚みの配向膜57を形成した。配向膜を設けた後にラビング処理を行い、ラビング処理後、純水により洗浄し、105℃で20分乾燥を行った。
配向膜57は、下記PI1、PI2又はPI3の3種類のいずれかの配向膜からなる。PI1、PI2又はPI3の配向膜を構成するために、下記ポリイミド樹脂溶液を用いた。形成された配向膜の表面張力(γ)は以下の通りであった。
PI1:商品名「サンエバーSE130」,日産化学社製、表面張力(γ):46mN/m
PI2:商品名「サンエバーSE150」,日産化学社製、表面張力(γ):39mN/m
PI3:商品名「サンエバーSE1211」,日産化学社製、表面張力(γ):26mN/m
(TFTアレイモデル基板)
図8(a)に、TFTアレイモデル基板に用いる段差が設けられたガラス基板を拡大して部分切欠平面図で示す。図8(b)に、TFTアレイモデル基板の一部を拡大して部分切欠正面図で示す。
実施例及び比較例に用いた段差が設けられたTFTアレイモデル基板61Aは以下のように作製した。
図8(a)、(b)に示すように、カラーフィルタ基板51のブラックマトリックス53に相対する位置において、300mm×360mmのガラス基板62上に、従来公知の方法により銅からなるよる段差63(幅8μm、厚み0.2μm)を設けた。その上に、ほぼ一定の厚みのITO透明電極64を設け、更に上述した方法でほぼ一定の厚みの配向膜65を形成した。TFTアレイモデル基板61Aでは、段差63が形成されている部分において、配向膜65が隆起して凸部が形成されており、その凸部の高さ、すなわち、基板表面の段差は0.2μmであった。
配向膜65を構成するに際して、対向基板であるカラーフィルタ基板51の配向膜57と同様のポリイミド樹脂溶液を用いた。また、直交するような方向にラビング処理を行い、同様に洗浄を行った。
(インクジェット装置)
インクジェットのヘッドとしては、ピエゾ方式のヘッドを用いた。ノズルの口径は40μmで、インク室の接液部が、ガラスセラミックの材料により構成され、共通流路、内部フィルタ、注入口、排出口がSUS316材料により構成されたヘッドを用いた。また、ノズル面はフッ素系の撥水加工が施されているものを用いた。また、供給・配管系においては、チューブにはPTFE製のものを用い、外部フィルタ(ヘッド外の配管途中でヘッドの注入こうの直前に設置するフィルタ、SU316糸による綾畳織のフィルタを使用;1450メッシュ(0.04mm)/165メッシュ(0.07mm))はSUS製のもの、容器は超高分子量PE樹脂製のものを用いた。
(スペーサ粒子の配置)
スペーサ粒子分散液をTFTアレイモデル基板61A、61Bのいずれか一方の基板にスペーサ粒子を配置する工程に移行した。
インクジェット装置のインク室、共通インク室にスペーサ粒子分散液を導入した後、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子をすぐに吐出した場合(初期)と、1時間吐出後再導入を行い、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子の配置を再度吐出した場合(再導入後)とについて、試験を行った。
なお、スペーサ粒子分散液を導入しノズルからスペーサ液を排出した直後のノズルプレート面に付着したスペーサ粒子分散液の大液滴は、シリコン弾性ゴムでできたゴムべらを用い拭き取った。この際、液滴飛翔状態も下記の方法にて測定した。
ステージ上に、TFTアレイモデル基板61A、61Bを載せた後、上述したインクジェット装置を用いて、TFTアレイモデル基板61A、61B上の、カラーフィルタ基板51上のブラックマトリックス53の交点に対応する段差部分を狙って、スペーサ粒子分散液を吐出した。
吐出の際のノズルの先端面と基板表面との間隔は0.5mmとした。インクジェットヘッドの波形は、ダブルパルス方式を利用し、液滴の吐出量を1周期1ノズルあたり18ngとした。粘度15mPa・sを超えるスペーサ粒子分散液については、粘度が3〜15mPa・sの範囲となるように加熱しながら吐出した。吐出後、スペーサ粒子分散液の液滴の基板に対する初期接触角(θ)を接触角計により測定した。また、乾燥過程における接触角の変化を、測定し後退接触角も測定した。その結果を表2〜3に示した。
スペーサ粒子分散液を吐出した後、カラーフィルタ基板51又はTFTアレイモデル基板61A、61Bに着弾したスペーサ粒子分散液を乾燥させた。
実施例及び比較例では、ヒーターで45℃に加熱されたステージ上で、基板に吐出されたスペーサ粒子分散液を乾燥し、スペーサ粒子分散液が完全に乾燥したことを目視で確認した。しかる後、残留している溶剤を除去し、150℃に加熱されたホットプレート上に基板を載置して15分間加熱し、スペーサ粒子を基板に固着させた。
(評価用液晶表示装置の作製)
いずれか一方の基板にスペーサ粒子が配置されたカラーフィルタ基板51と、TFTアレイモデル基板61A又はTFTアレイモデル基板61Bとを、周辺シール剤を用いて貼り合わせた。貼り合わせた後、シール剤を150℃で1時間加熱し、硬化させてセルギャップがスペーサ粒子の粒子径となるように空セルを作製した。しかる後、貼り合わされた2枚の基板間に真空注入法により液晶を充填し、封口剤で注入口封止して液晶表示装置を作製した。
(実施例及び比較例の評価)
下記の項目について評価を行った。結果を表2〜3に示す。
(ステンレスプレートに対する付着状態評価)
スペーサ粒子分散液にステンレスプレート(SUS316)を水平方向に寝かした状態で1時間浸漬した。その後スペーサを含まないスペーサ粒子分散液を構成する溶剤混合物に10回以上上下させながら浸漬を繰り返し過剰なスペーサ粒子分散液を除去した。なお、上記の溶剤混合物はスペーサ粒子がある程度の濃度に達する前に適宜新鮮なものに交換した。また超音波は照射せず、浸漬も緩やかにおこなった。最後に観察する前の乾燥を容易に行うためにイソプロパノールに1回浸漬し、その後風乾した。風乾後、200倍の倍率の反射型顕微鏡によりその表面にスペーサが付着しているかどうかを、5視野に付き、観察し、付着の度合いを下記の基準で判定した。なお、1視野は約0.5mmである。
○:1視野内に付着したスペーサが存在しない。
△:1視野内に付着したスペーサが平均で5個以内。
×:1視野内に付着したスペーサが平均で5個を超える。
(スペーサ粒子分散液の分散性の評価)
スペーサ粒子分散液を、それを構成する同じ組成の混合溶剤にて0.1wt%になるように希釈する。これをスライドガラス上に滴下し直ちにカバーグラスをかけ、透過型顕微鏡にて400倍の倍率でスペーサの分散状態を5視野に付き観察し、分散性の度合いを下記の基準で判定した。
また、同様にして0.05wt%に希釈したスペーサ粒子分散液1g程度を、45℃にて真空乾燥機を利用し減圧乾燥することで約50%の重量にまで濃縮する。濃縮したスペーサ粒子分散液に超音波を1分程度照射し、照射後1分程度放置した後の、スペーサの分散状態を同様にして観察し、分散性の度合いを下記の基準で判定した。なお、この濃縮したスペーサ粒子分散液の分散性にて、乾燥過程で最後まで残存する溶剤に対する分散性とした。
○:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で1個以内、かつ、4個以上の凝集塊がない
△:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で1個〜10個、かつ、4個以上の凝集塊がない
×:1視野内に2個以上が凝集したスペーサ凝集塊が平均で10個を超える、あるいは4個以上の凝集塊がある
(液滴飛翔状態観察)
スペーサ粒子分散液をインクジェットヘッドから基板に吐出する前に、別途、ヘッドからスペーサ粒子分散液の液滴が吐出されている状態を観察し、飛行軌跡の直進性や、未吐出ノズルの有無などを調べることで吐出の安定性の評価を行った。飛翔状態の観察は、ヘッドの駆動周波数に同期した周波数で(あるいは分周された周波数(駆動周波数/整数)で)、若干の遅延時間(例60μ秒)を付加した時間に同期させ、発光し、閃光時間の短いストロボを光源として、スペーサ粒子分散液がヘッドから吐出されている状態を、焦点距離の長い拡大カメラ(テレセントリックレンズをつけたCCDカメラ)で撮影することによって行った。吐出の安定性は下記の基準で判定した。
◎:未吐出ノズル、ならびに飛行曲がりが起こっているノズルが無い。
○:未吐出ノズルはないが、飛行曲がりが起こっているノズルが5%以下。
△:未吐出ノズルが5%以下、飛行曲がりが起こっているノズルが10%以下。
×:未吐出ノズルが5%を超える。
(スペーサ粒子散布密度)
スペーサ粒子を基板に固着させた後に、スペーサ粒子が配置されている部分において、1mmあたりに散布されているスペーサ粒子の個数を観測し、散布密度とした。
(平均スペーサ粒子数)
1配置箇所あたりに凝集しているスペーサ粒子の個数の平均値を、1mmの範囲内で計測し、平均スペーサ粒子数とした。
(スペーサ粒子配置精度)
液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の配置状態を下記の基準で判定した。
○:スペーサ粒子の大部分が非画素領域に対応する領域にあった。
△:スペーサ粒子の一部が非画素領域に対応する領域からはみだしていた。
×:スペーサ粒子の多くが非画素領域に対応する領域からはみだしていた。
(集合性評価)
液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の寄り集まり状態を以下の基準で判定した。
○:よく寄り集まっている(図14)
△:部分的に集まっている(図15)
×:集まっていない(図16)
×c:集まっていない(但し、液滴周辺部に円周状に並ぶ)(図17)
(表示画質)
液晶表示装置の表示画質を観察し、下記の基準で判定した。
○:表示領域中にスペーサ粒子が殆ど認められず、スペーサ粒子に起因する光抜けがなかった。また、スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)がなかった。
△:スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)はないものの、表示領域中にスペーサ粒子がわずかに認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがわずかにあった。
×:スペーサが配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)があり、また表示領域中にスペーサ粒子が認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
(固着性評価)
スペーサ粒子が配置されたTFTアレイ基板に対し、エアーガンにて風を当てる前後での1.0mmの範囲のスペーサ粒子数を計測し、残存したスペーサ粒子の割合を求め、下記の基準で判定した。
なお、この際のエアーブロー条件としては、エアーブロー圧5kg/cm、ノズル口径2mm、垂直距離5mm、時間15秒の条件を用いた。なお、エアーブロー圧を7kg/cmにあげた評価も行った。
○:残存率が99%以上
△:残存率が90〜99%未満
×:残存率が90%未満
表2、表3に示すように、実施例のスペーサ粒子分散液は、表面電位がインクジェット装置の接液部が持つ表面電位と実質的に反対電荷でないものであり、図12に示すように、その吐出安定性も優れており、得られる液晶表示装置は、スペーサ粒子は非画素領域に精度よく配置され、表示画質に優れていた。また、固着性も優れていた。なお、図12は、実施例に係る液滴の飛翔状態観察の結果を示す写真である。
実施例2、12、14では、親水性溶剤を使用しているので表面の疎水性が高くない配向膜でもスペーサがより集まる。なかでも、実施例12、14ではグリセリン(沸点が200℃以上で表面張力が42mN/m以上の溶剤)を使用しているので更に、より撥水しない配向膜上でもスペーサが寄り集まっている。
実施例5,6では、沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上の溶剤を使用していると、その他の溶剤が、100℃未満でなくても表面張力の低い溶剤を使用しているのでスペーサをより集めることができる。特に実施例6では表面張力が28mN/m未満なので良好である。
実施例13、14では、アミンを減らすように、表面処理を変えても、正電荷であるので、SUSプレートに付着しなかった。実施例14は、さらに溶剤にグリセリンが入っているので、より撥水しない配向膜上でもスペーサが寄り集まっている。
実施例15〜20、23,28では、表面電位が、−3〜0mVの間になっているので、正電位に比べ、接液部材へやや付着するようになっているが、それほどひどくなくきちんと吐出できている。
実施例16〜20,24〜27では、表面に疎水基があるので、固着力が更に良くなっている。
実施例18、19(疎水基が21.5wt%)では、低表面張力(沸点が100℃未満で表面張力が28mN/m未満)の溶剤としてのIPAが15部(実施例18)だと、分散性があまり良くなく、何とか吐出できる状態であったが、IPAが20部(実施例19) とし、表面張力を下げると、分散性が良くなり、吐出がより安定した。
実施例20(疎水基が54.2wt%)では、IPAを25部にすると、なんとか分散でき、吐出できた。
実施例21〜22、24〜27は、表面の電位が正電位なのでSUSプレートに付着しなかった。
実施例24〜27は、表面に疎水基が入っているので、固着力も良くなっている。一方、乾燥後期の分散性が悪くなり、スペーサは集合しないが、付着性に問題なく(SUSプレートに付着せず)精度良く安定に吐出できるので、スペーサの着弾位置はBM(遮光部)の範囲内に収まり、画質は良かった。
他方、表1に示すように、比較例1、3、4、5では、図13に示すように、スペーサ粒子分散液が徐々に安定に吐出されなくなり、非画素領域にまでスペーサ粒子が配置されたり、スペーサ粒子分散液が吐出されないノズルが発生することでスペーサが配置されない場所があったりと、表示画質に劣っていた。また比較例2の表面処理を施さないものは、分散性(結果としての初期からの吐出安定性)、並びに固着性も劣っていた。なお、図13は、比較例1に係る液滴の飛翔状態観察の結果を示す写真である。
なお、この結果によると以下のことがわかった。
分散性 (初期)は、液滴飛翔状態、すなわち着弾精度(スペーサ配置精度)に関係している。ただし、あまりひどくなければ(△程度なら)、フィルターで除去できるので吐出可能であった。
また、分散性 (乾燥後期)は、スペーサの集合性に関係しており、分散性が良くなく、スペーサの疎水性が高い(疎水基が多くついたもの)は集まりにくかった。SUSプレート付着性は、経時での吐出性に影響しており、1時間後の液滴飛翔状態に影響していた(1時間後の着弾精度(スペーサ配置精度)に関係していた)。付着するものは、徐々にフィルタが詰まっていき、1時間後の吐出性が悪くなっていった。
本発明によると、インクジェット装置を用いて、スペーサ粒子を基板上に配置する際に使用するスペーサ粒子分散液に関し、より詳細には、インクジェット装置内でスペーサ粒子の凝集及び装置への付着を防止することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の製造方法によって得られた液晶表示装置を模式的に示す部分切欠正面断面図。 (a)〜(c)は、スペーサ粒子が配置される過程を、段階的に示す部分切欠正面断面図。 スペーサ粒子が配置された第1の基板を示す部分切欠正面断面図。 インクジェット装置のノズルから液滴を吐出するときの状態を模式的に示す図であり、(a)はメニスカスが軸対象ではない場合を示し、(b)はメニスカスが軸対象である場合を示す。 (a)〜(h)は、基板の表面に設けられた段差部分の横断面方向に沿う切断部端面図。 (a)〜(c)は、スペーサ粒子の残留する位置を模式的に示す図。 (a)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、ブラックマトリックスが設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を拡大して示す部分切欠正面断面図。 (a)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、段差が設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を拡大して示す部分切欠正面図。 (a)は、インクジェット装置のヘッドの一例の構造を模式的に示す部分切欠斜視図であり、(b)は、ノズル孔部分における断面構造を模式的に示す部分切欠斜視図。 従来の液晶表示装置の一例を模式的に示す正面断面図。 インクジェット装置のヘッド部におけるノズルオリフィス、メニスカスの形状等を模式的に示す断面図。 実施例に係る液滴の飛翔状態観察の結果を示す写真。 比較例1に係る液滴の飛翔状態観察の結果を示す写真。 液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の寄り集まり状態を示す評価基準の写真。 液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の寄り集まり状態を示す評価基準の写真。 液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の寄り集まり状態を示す評価基準の写真。 液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の寄り集まり状態を示す評価基準の写真。
符号の説明
1…液晶表示装置
2…第1の基板
2A…透明基板
3…第2の基板
3A…透明基板
4…ブラックマトリックス
5…カラーフィルタ
6…オーバーコート層
7…ITO透明電極
8…配向膜
9…配線
10…ITO透明電極
11…配向膜
11a…隆起部分
21…メニスカス
22…スペーサ粒子
23…スペーサ粒子分散液
31…スペーサ粒子
32…凸部
33…凹部
51…カラーフィルタ基板
52…透明基板
53…ブラックマトリックス
54…カラーフィルタ
55…オーバーコート層
56…ITO透明電極
57…配向膜
61…TFTアレイモデル基板
62…透明基板
63…段差
64…ITO透明電極
65…配向膜
100…ヘッド
101…インク室
102…インク室
103…吐出面
104…ノズル孔
105…温度制御手段
106…ピエゾ素子

Claims (9)

  1. スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、前記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であることを特徴とするスペーサ粒子分散液。
  2. スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有することを特徴とする請求項1記載のスペーサ粒子分散液。
  3. スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有する重合性単量体、及び、弱アニオン性親水基を有する重合性単量体を含有する重合性単量体混合物を重合してなるものであり、前記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は0.1〜70重量%、前記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は30〜99.9重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のスペーサ粒子分散液。
  4. スペーサ粒子の少なくとも表面は、非アニオン性親水基を有する重合性単量体、弱アニオン性親水基を有する重合性単量体、及び、疎水性官能基を有する重合性単量体を含有する重合性単量体混合物を重合してなるものであり、前記非アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は0.1〜70重量%、前記弱アニオン性親水基を有する重合性単量体の含有量は25〜99.5重量%、前記疎水性官能基を有する重合性単量体の含有量は1〜50重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のスペーサ粒子分散液。
  5. 非アニオン性親水基を有する重合性単量体は、アミノ基、アミド基及びエーテル基からなる群より選択される官能基を少なくとも1種有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のスペーサ粒子分散液。
  6. 溶剤の30〜96重量%は、沸点が150℃以上である溶剤であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のスペーサ粒子分散液。
  7. 溶剤は、沸点が150℃以上である溶剤、水、及び、沸点が150℃未満の溶剤を含有し、前記沸点が150℃以上である溶剤の含有量が30〜96重量%、前記水及び前記沸点が150℃未満の溶剤の含有量が4〜70重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のスペーサ粒子分散液。
  8. 画素領域と非画素領域とを有し、対向された第1、第2の基板を有する液晶表示装置の製造方法であって、
    インクジェット装置のノズルから、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のスペーサ粒子分散液を、前記第1の基板上に吐出し、前記第1の基板上の非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を配置する工程と、
    スペーサ粒子が配置された前記第1の基板を、スペーサ粒子を介して対向するように前記第2の基板に重ね合わせる工程と、
    重ね合わせられた前記第1及び第2の基板間に液晶を注入する、若しくは、前記第1及び第2の基板を重ね合わせる工程の前に前記第1の基板又は第2の基板上に液晶を配置する工程とを備える
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  9. 請求項8記載の液晶表示装置の製造方法により得られることを特徴とする液晶表示装置。
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