JP4904213B2 - スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような方法では、画素電極が形成された基板上にスペーサ粒子がランダムかつ均一に散布するため、画素電極上、すなわち、液晶表示装置の表示部(画素領域)にスペーサ粒子が配置されやすかった。
一般的なスペーサ粒子は、合成樹脂やガラス等からなるため、スペーサ粒子が画素電極上に配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ粒子部分が光漏れを起こすという問題が発生することがあった。また、スペーサ粒子表面において液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こりコントラストや色調が低下して表示品質が悪化するという問題が発生することがあった。
更に、TFT液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、このTFT素子上にスペーサ粒子が配置されたときに、基板に圧力が加わると、素子が破損することがあった。
スペーサ粒子を非画素領域、すなわち特定の位置のみに配置する方法として、例えば、特許文献1には、スペーサを配置させる部分にマスクの開口部を合致させた後、マスクを通してスペーサを散布する方法が示されている。また、例えば、特許文献2には、感光体に静電的にスペーサを吸着させた後、透明基板にスペーサを転写する方法が示されている。更に、特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサを散布することで、静電的斥力によってスペーサを特定の位置に配置する液晶表示装置の製造方法が示されている。
このような本発明者らが先に開発したスペーサ粒子分散液を用いることにより、スペーサ粒子分散液の液滴の着弾径より狭いブラックマトリクス等の上に液滴が着弾されても、その後の乾燥工程においてスペーサ粒子が寄り集まることによって、スペーサ粒子を確実にブラックマトリクス上に配置することができる。
しかしながら、配置後のスペーサ粒子が容易には基板から剥がれてしまわないように、例えば、特許文献6に開示の表面にアミノ基等を有するスペーサ粒子のように、基板に対する固着性に優れたスペーサ粒子を用いようとすると、上述の寄せ集めの機構がうまく働かずに、スペーサ粒子をブラックマトリクス上に配置することができないことがあるという問題があった。
以下、本発明を詳述する。
本発明のスペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるものである。
このようなグリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるスペーサ粒子は、アミノ基を有することとなるため、液晶表示素子の基板表面に対する固着性が優れたものとなる。また、このような共重合体からなるスペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液は、後述するインクジェット装置を用いて基板上の所定の位置に安定的に吐出することができる。これは、後述するように、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出するインクジェット装置の接液部材としては金属が使用されることが多いが、上記共重合体からなるスペーサ粒子は、アミノ基を有するため、インクジェット装置の接液部材に対する付着性が低下し、スペーサ粒子が上記インクジェット装置の接液部材に付着することを防止できるからであると考えられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
すなわち、例えば、上記スペーサ粒子がアミノ基を有する重合性単量体のみを用いなる場合、インクジェット装置を用いて基板上に液滴を吐出すると、該液滴中のスペーサ粒子は、基板表面に設けられた配向膜中に通常含まれるカルボキシル基との間の相互作用により液滴の中心に寄り集まらせることができなかった。しかしながら、スペーサ粒子がグリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるものであると、スペーサ粒子と上記配向膜中のカルボキシル基との間の相互作用を抑制でき、インクジェット装置を用いて基板上に吐出した液滴を乾燥させる際に、液滴の中心にスペーサ粒子を寄り集まらせることができると考えられる。
上記被覆層中のグリセリンモノ(メタ)アクリレート及びアミノ基を有する重合性単量の含有量としては、上述したスペーサ粒子中の含有量と同様であることが好ましい。また、上記被覆層は、上述した水酸基、アミド基、エーテル基、チオール基、及び、チオエーテル基からなる群より選択される官能基を1種以上有する重合性単量体等を原料単量体として含有することが好ましい。
なお、本明細書において、上記被覆層の厚みの測定には、ベックマンコールター社製の「コールターカウンター」を利用し、その装置の標準測定溶剤と標準測定方法を利用して、コア微粒子表面に被覆層を形成した後のスペーサ粒子の粒子径を測定し、その差から算出する。なお、差だと両側の厚みを足した値になるので、この厚みはこの粒子径の差の1/2とする。
K値(N/mm2)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:基材粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:基材粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:基材粒子の半径(mm)
上記溶剤としては、低沸点低表面張力の溶剤と高沸点高表面張力の溶剤との混合溶剤であることが好ましい。このような組み合わせの混合溶剤を選択することにより、着弾した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するにつれ表面張力が高くなるので、液滴が乾燥するに従って液滴の径が小さくなるような力が働き、最終的なスペーサ粒子が固着する範囲を限定することができる。
上記水としては特に限定されず、例えば、イオン交換水、純水、地下水、水道水、工業用水等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
このような本発明のスペーサ粒子分散液を調製するためには、比重の重い溶剤として揮発性が高いものを用いたりすることが考えられる。
上記スペーサ粒子の比重は1.10〜1.20程度であることが多いので、上記溶剤の比重としては、混合物として、0.90〜1.40程度のもの、なかでも、1.00〜1.30程度になるような溶剤を選ぶことが好ましい。
また、本発明のスペーサ粒子分散液は、本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力の値から基板の表面張力の値を減じた値が−2〜40mN/mであることが好ましい。−2mN/m未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液が基板上に着弾した際の着弾径が非常に大きくなってしまうことがあり、40mN/mを超えると、着弾したスペーサ粒子が容易に移動してしまい、正確にスペーサ粒子を配置できないことがある。
上記溶剤の組成を調整する場合、混合される溶剤の中で最も沸点の高い溶剤の後退接触角(θr)の下限が5度、上限が70度となるように混合することが好ましい。
基板の表面を調整する方法については後述する。
なお、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェット装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したりして、本発明のスペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整してもよい。
すなわち、固形分で100mg相当のスペーサ粒子分散液を90℃で5時間、150℃で5時間真空で乾燥させることで、乾固させたあと、220℃で1時間ベークする(接着成分として光硬化樹脂を含有する場合は、紫外線を2500mJ照射する)。硬化物の重量(Wa)を測定した後、10gのN−メチル2−ピロリドンに入れ振とうさせながら5時間放置し、固形分を濾別し、150℃で5時間真空で乾燥させ乾固させた重量(Wb)を測定する。配向膜溶剤溶解度は、下記式により求めることができる。
配向膜溶剤溶解度=(Wa−Wb)/Wa
本発明の液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置を用いて本発明のスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記乾燥後のスペーサ粒子が、前記基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴径よりも狭い領域に配置される液晶表示装置の製造方法である。
上記基板としては特に限定されず、ガラスや樹脂等、通常液晶表示装置のパネル基板として使用されるものを用いることができる。また、一対の基板のうち、一方の基板には画素領域にカラーフィルタが設けられた基板を用いることができる。この場合、画素領域は、実質的にほとんど光を通さないクロム等の金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等のブラックマトリックスで画されている。このブラックマトリックスが非画素領域を構成することになる。
上記撥水処理は、常圧プラズマ法、CDV法等の乾式法;シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の撥水剤を基板の表面に塗布する湿式法のいずれも用いることができるが、あかでも、常圧プラズマ法が好適である。
なお、基板にこのような撥水処理を施した場合には、スペーサ粒子配置後に脱撥水処理を施すことが好ましい。撥水処理を施したままであると、配向膜溶液等を塗工することが困難となり、配向膜を設けられないことがある。上記脱撥水処理としては、常圧プラズマ法、コロナ処理等の乾式法;表面を酸化処理する湿式法;溶剤により撥水膜を除去する方法等が挙げられる。
上記基板の表面を低エネルギー表面とする方法としては、フッ素膜やシリコーン膜等の低エネルギー表面を有する樹脂を塗設する方法でもよいが、該基板の表面には液晶分子の配向を規制する必要があるため配向膜と呼ばれる樹脂薄膜(通常は0.1μm以下)を設ける方法が一般に行われる。これらの配向膜には通常ポリイミド樹脂膜が用いられる。ポリイミド樹脂膜は、溶剤に可溶なポリアミック酸を塗設後熱重合させたり、可溶性ポリイミド樹脂を塗設後乾燥させたりすることにより得られる。これらのポリイミド樹脂としては、長鎖の側鎖、主鎖を有するものが、低エネルギー表面を得るのにより好ましい。上記配向膜は、液晶の配向を制御するため、塗設後、表面がラビング処理される。なお、上述のスペーサ粒子分散液の媒体はこの配向膜中に浸透したり溶解したりして配向膜汚染性が無いようなものを選ぶ必要がある。
なお、基板上の特定の範囲内において、1mm2あたりのスペーサ粒子の散布密度の標準偏差が、その特定の範囲内での散布密度の平均値の40%以内であることが好ましい。40%を超えると、セルギャップが不均一となり表示状態に悪影響を及ぼすことがある。
また、基板の特定の領域内での吐出個数の平均の好ましい下限は0.2個、好ましい上限は15個である。
上記非画素領域に対応する位置とは、非画素領域(カラーフィルタ基板であれば上述のブラックマトリックス)、又は、もう一方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)上で、その基板を非画素領域を有する基板と重ね合わせた際の非画素領域に対応する領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のいずれかを意味する。
上記非画素領域に対応する位置には、周囲と段差を有する箇所が含まれてもよい。
スペーサ粒子分散液を乾燥させる方法としては特に限定されないが、基板を加熱したり、熱風を吹き付けたりする方法が挙げられる。
スペーサ粒子を乾燥過程で着弾液滴の中央付近に寄せ集めるためには、溶剤の沸点、乾燥温度、乾燥時間、溶剤の表面張力、溶剤の配向膜に対する接触角、スペーサ粒子の濃度等を適当な条件に設定することが好ましい。
また、スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した後に、基板温度を徐々に上昇させながら溶剤を乾燥させる際には、乾燥が完了するまでの間の基板表面温度は90℃以下が好ましく、更に好ましくは70℃以下である。乾燥が完了するまでの間の基板温度が90℃を超えると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうことがある。
本発明の液晶表示装置の製造方法、又は、本発明のスペーサ粒子分散液を用いてなる液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
液晶の体積抵抗値変化率が1%未満であると、スペーサ粒子分散液中に存在する導電性を有する異物の混入によって液晶が汚染されており、液晶表示装置の表示品質が低下し、残像や表示ムラが発生する。より好ましくは液晶の体積抵抗値変化率が10%以上である。液晶の体積抵抗値変化率が10%以上であると、液晶表示装置の表示品質により一層優れている。
体積抵抗値変化比率=試験後の液晶の体積抵抗値/試験前の液晶の体積抵抗値×100
NI点の変化=試験前のNI点−試験後のNI点
本発明の液晶表示装置の製造方法により得られた液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
ジビニルベンゼン15重量部と、イソオクチルアクリレート5重量部と、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部とを、セパラブルフラスコ中で均一に混合した。
次に、ポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールGL−03」、クラレ社製)の3%水溶液20重量部と、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部とを、セパラブルフラスコ中に投入し充分攪拌した。しかる後、イオン交換水140重量部をさらに添加した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下、80℃で15時間反応させた。得られた粒子を熱水及びアセトンを用いて洗浄した後、分級操作を行い、平均粒子径が3.0μm、CV値が3.0%であるコア微粒子を得た。
得られたコア粒子10重量部を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)100重量部と、表1に示す配合で各材料を混合した原料単量体100重量部との中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、40℃で5時間反応を続け、コア微粒子表面に厚さ30μmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルタを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、実施例1〜6及び比較例1〜3に係るスペーサ粒子を得た。
得られたスペーサ粒子から所定の粒子濃度(0.5重量%)となる必要量を、所定のインク溶剤成分になるエチレングリコール、イソプロピルアルコール、及び、水の混合液にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例1〜6及び比較例1〜3に係るスペーサ粒子分散液を得た。なお、インク溶剤成分は、エチレングリコールが75重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が10重量%である。
液晶テストパネル用の基板であるカラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板の対向基板である段差が設けられたTFTアレイモデル基板とを以下の方法により用意した。
図3(a)、(b)に示すように、300mm×360mmのガラス基板52の上に通常の方法により、アクリル樹脂からなるブラックマトリックス53(幅80μm、縦間隔600μm、横間隔200μm、厚み1.0μm)を設けた。ブラックマトリックス53上及びその間に、RGBの3色からなるカラーフィルタ54画素(厚み1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。その上にほぼ一定の厚みのオーバーコート層55及びITO透明電極56設けた。
更にITO透明電極56上に、スピンコート法によってポリイミドを含有する溶液を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後に190℃で1時間焼成し、硬化させてほぼ一定の厚みの配向膜57を形成した。配向膜を設けた後にラビング処理を行い、ラビング処理後、純水により洗浄し、105℃で20分乾燥を行った。
なお、図3(a)は、カラーフィルタ基板51に用いるブラックマトリックスが設けられたガラス基板を拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、カラーフィルタ基板51の一部を拡大した部分切欠正面断面図を示す。
図4(a)、(b)に示すように、カラーフィルタ基板51のブラックマトリックス53に相対する位置において、300mm×360mmのガラス基板62上に、従来公知の方法により銅からなるよる段差63(幅8μm、厚み0.2μm)を設けた。その上に、ほぼ一定の厚みのITO透明電極64を設け、更に上述した方法でほぼ一定の厚みの配向膜65を形成した。TFTアレイモデル基板61Aでは、段差63が形成されている部分において、配向膜65が隆起して凸部が形成されており、その凸部の高さ、すなわち、基板表面の段差は0.2μmであった。
配向膜65を構成するに際して、対向基板であるカラーフィルタ基板51の配向膜57と同様のポリイミド樹脂溶液を用いた。また、直交するような方向にラビング処理を行い、同様に洗浄を行った。
なお、図4(a)は、TFTアレイモデル基板に用いる段差が設けられたガラス基板の拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、TFTアレイモデル基板の一部を拡大した部分切欠正面図を示す。
インクジェットのヘッドとしては、ピエゾ方式のヘッドを用いた。ノズルの口径は40μmで、インク室の接液部が、ガラスセラミックの材料により構成され、共通流路、内部フィルタ、注入口、排出口がSUS316材料により構成されたヘッドを用いた。また、ノズル面はフッ素系の撥水加工が施されているものを用いた。また、供給・配管系においては、チューブにはPTFE製のものを用い、外部フィルタ(ヘッド外の配管途中でヘッドの注入こうの直前に設置するフィルタ、SU316糸による綾畳織のフィルタを使用;1450メッシュ(0.04mm)/165メッシュ(0.07mm))はSUS製のもの、容器は超高分子量PE樹脂製のものを用いた。
スペーサ粒子分散液をTFTアレイモデル基板61A、61Bのいずれか一方の基板にスペーサ粒子を配置する工程に移行した。
なお、以下の基板表面へのスペーサ粒子の配置は、インクジェット装置のインク室、共通インク室にスペーサ粒子分散液を導入した後、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子分散液をすぐに吐出した場合(初期)と、1時間吐出後再導入を行い、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子分散液を吐出した場合(再導入後)とについて、それぞれ行った。
また、スペーサ粒子分散液を導入しノズルからスペーサ粒子分散液を排出した直後のノズルプレート面に付着したスペーサ粒子分散液の大液滴は、シリコン弾性ゴムでできたゴムべらを用いて拭き取った。
インクジェット装置から吐出される実施例及び比較例に係るスペーサ粒子分散液の飛翔状態の観察を以下のようにして行った。
インクジェット装置のヘッドの駆動周波数に同期した周波数で(あるいは分周された周波数(駆動周波数/整数)で)、若干の遅延時間(例60μ秒)を付加した時間に同期させ、発光し、閃光時間の短いストロボを光源として、スペーサ粒子分散液がヘッドから吐出されている状態を、焦点距離の長い拡大カメラ(テレセントリックレンズをつけたCCDカメラ)で撮影することによって行った。吐出の安定性は下記の基準で判定した。
◎:未吐出ノズル、ならびに飛行曲がりが起こっているノズルが無い。
○:未吐出ノズルはないが、飛行曲がりが起こっているノズルが5%以下。
△:未吐出ノズルが5%以下、飛行曲がりが起こっているノズルが10%以下。
×:未吐出ノズルが5%を超える。
スペーサ粒子が配置されている部分において、1mm2あたりに散布されているスペーサ粒子の個数を、初期吐出基板及び再導入後吐出基板についてそれぞれ観測し、これらの平均値を散布密度とした。
1配置箇所あたりに凝集しているスペーサ粒子の個数の平均値を、1mm2の範囲内で初期吐出基板及び再導入後吐出基板についてそれぞれ計測し、これらの平均値を平均スペーサ粒子数とした。
液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の集合状態を下記の基準で判定した。
○:スペーサ粒子の大部分が集合した状態で配置されていた。
△:スペーサ粒子のごく一部が集合していない状態で配置されていた。
×:スペーサ粒子の多くが集合していない状態で配置されていた。
いずれか一方の基板にスペーサ粒子が配置されたカラーフィルタ基板51と、TFTアレイモデル基板61A又はTFTアレイモデル基板61Bとを、周辺シール剤を用いて貼り合わせた。貼り合わせた後、シール剤を150℃で1時間加熱し、硬化させてセルギャップがスペーサ粒子の粒子径となるように空セルを作製した。しかる後、貼り合わされた2枚の基板間に真空注入法により液晶を充填し、封口剤で注入口封止して液晶表示装置を作製した。
液晶表示装置の表示画質を観察し、下記の基準で判定した。
○:表示領域中にスペーサ粒子が殆ど認められず、スペーサ粒子に起因する光抜けがなかった。また、スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)がなかった。
△:スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)はないものの、表示領域中にスペーサ粒子が多数認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
×:スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)があり、また表示領域中にスペーサ粒子が多数認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
52…透明基板
53…ブラックマトリックス
54…カラーフィルタ
55…オーバーコート層
56…ITO透明電極
57…配向膜
61…TFTアレイモデル基板
62…透明基板
63…段差
64…ITO透明電極
65…配向膜
Claims (5)
- スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、
前記スペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなる
ことを特徴とするスペーサ粒子分散液。 - スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、
前記スペーサ粒子は、コア微粒子と、前記コア微粒子の表面に設けられた被覆層とを有する被覆微粒子であり、かつ、前記被覆層は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなる
ことを特徴とするスペーサ粒子分散液。 - 溶剤は、2−プロパノールと、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールとを含有し、20℃における表面張力が25〜55mN/mであり、かつ、溶剤の溶解度パラメータ(SP値)とスペーサ粒子表面の溶解度パラメータ(SP値)との差が5以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のスペーサ粒子分散液。
- インクジェット装置を用いて請求項1、2又は3記載のスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、
前記乾燥後のスペーサ粒子が、前記基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴径よりも狭い領域に配置される
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 請求項1、2若しくは3記載のスペーサ粒子分散液、又は、請求項4記載の液晶表示装置の製造方法により得られたことを特徴とする液晶表示装置。
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