JP4904213B2 - スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4904213B2
JP4904213B2 JP2007164775A JP2007164775A JP4904213B2 JP 4904213 B2 JP4904213 B2 JP 4904213B2 JP 2007164775 A JP2007164775 A JP 2007164775A JP 2007164775 A JP2007164775 A JP 2007164775A JP 4904213 B2 JP4904213 B2 JP 4904213B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spacer
substrate
particle dispersion
spacer particles
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007164775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009003229A (ja
Inventor
康晴 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2007164775A priority Critical patent/JP4904213B2/ja
Publication of JP2009003229A publication Critical patent/JP2009003229A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4904213B2 publication Critical patent/JP4904213B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Description

本発明は、基板に対する固着性に優れるスペーサ粒子を用い、かつ、スペーサ粒子を目的とする位置に正確に配置することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、現在、パソコン、携帯電子機器等に広く用いられている。この液晶表示装置は、一般に、カラーフィルタ、ブラックマトリクス、線状透明電極、及び、配向膜等が形成された2枚の基板に液晶を挟持させてなる構造を有する。ここで、2枚の基板の間隔を規制し、適正な液晶層の厚みを維持しているのがスペーサ粒子である。
従来の液晶表示装置の製造方法においては、スペーサ粒子を配置する方法としては、イソプロパノール等の溶剤を用いてスペーサ粒子を基板上に散布する湿式散布法や、溶剤を使用せずに空気の圧力を利用してスペーサ粒子を基板上に散布する乾式散布法等が用いられていた。
しかしながら、このような方法では、画素電極が形成された基板上にスペーサ粒子がランダムかつ均一に散布するため、画素電極上、すなわち、液晶表示装置の表示部(画素領域)にスペーサ粒子が配置されやすかった。
一般的なスペーサ粒子は、合成樹脂やガラス等からなるため、スペーサ粒子が画素電極上に配置されると、偏光が乱されて偏光性を失うという現象、いわゆる消偏現象が生じて、スペーサ粒子部分が光漏れを起こすという問題が発生することがあった。また、スペーサ粒子表面において液晶の配向が乱れることにより、光抜けが起こりコントラストや色調が低下して表示品質が悪化するという問題が発生することがあった。
更に、TFT液晶表示装置においては、基板上にTFT素子が配置されているが、このTFT素子上にスペーサ粒子が配置されたときに、基板に圧力が加わると、素子が破損することがあった。
このようなスペーサ粒子のランダム散布に伴う問題点を解決するために、スペーサ粒子を非画素領域に配置する種々の試みがなされている。
スペーサ粒子を非画素領域、すなわち特定の位置のみに配置する方法として、例えば、特許文献1には、スペーサを配置させる部分にマスクの開口部を合致させた後、マスクを通してスペーサを散布する方法が示されている。また、例えば、特許文献2には、感光体に静電的にスペーサを吸着させた後、透明基板にスペーサを転写する方法が示されている。更に、特許文献3には、基板上の画素電極に電圧を印加し、帯電させたスペーサを散布することで、静電的斥力によってスペーサを特定の位置に配置する液晶表示装置の製造方法が示されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、基板表面にマスクや感光体を直接接触させるために、基板表面に形成されている配向膜が損傷することがあり、液晶表示装置の画質が低下することがあった。一方、特許文献3に記載の方法では、スペーサの配置パターンに従って電極を構成する必要があるため、任意の位置にスペーサを配置することが困難であった。
他方、特許文献4には、インクジェット装置を用いて、スペーサを基板上に配置する方法が示されている。この方法では、基板上にマスクや感光体を直接接触させることがないため、基板表面に形成されている配向膜が損傷することなく、特定の位置に特定のパターンでスペーサを配置できるので有効な方法であるといえる。
しかしながら、近年の極めてファインピッチ化された液晶表示装置では、ブラックマトリクス等のスペーサ粒子を配置すべき位置がスペーサ粒子分散液の液滴の着弾径よりも小さいため、液滴の乾燥後にスペーサ粒子を一箇所に寄り集まらせる必要があるが、従来のスペーサ粒子分散液ではスペーサ粒子を目的とする箇所に寄り集まらせることが困難であった。
このような問題に対し、本発明者らは、基板に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥し、その中心に向かって縮小していくとともに、その液滴中に1個以上含まれるスペーサ粒子をその液滴中心付近に寄り集まらせることができるスペーサ粒子分散液として、スペーサ粒子と所定の混合物からなる溶剤とを含有するスペーサ粒子分散液を開発した(特許文献5参照)。
このような本発明者らが先に開発したスペーサ粒子分散液を用いることにより、スペーサ粒子分散液の液滴の着弾径より狭いブラックマトリクス等の上に液滴が着弾されても、その後の乾燥工程においてスペーサ粒子が寄り集まることによって、スペーサ粒子を確実にブラックマトリクス上に配置することができる。
しかしながら、配置後のスペーサ粒子が容易には基板から剥がれてしまわないように、例えば、特許文献6に開示の表面にアミノ基等を有するスペーサ粒子のように、基板に対する固着性に優れたスペーサ粒子を用いようとすると、上述の寄せ集めの機構がうまく働かずに、スペーサ粒子をブラックマトリクス上に配置することができないことがあるという問題があった。
特開平4−198919号公報 特開平6−258647号公報 特開平10−339878号公報 特開昭57−58124号公報 特開2003−279999号公報 特開平05−216049号公報
本発明は、上記現状に鑑み、基板に対する固着性に優れるスペーサ粒子を用い、かつ、スペーサ粒子を目的とする位置に正確に配置することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、前記スペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるスペーサ粒子分散液である。
また、本発明は、インクジェット装置を用いて請求項1、2又は3記載のスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記乾燥後のスペーサ粒子が、前記基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴径よりも狭い領域に配置される液晶表示装置の製造方法液晶表示装置の製造方法である。
また、本発明は、本発明のスペーサ粒子分散液又は本発明の液晶表示装置の製造方法により得られたインクジェット装置である。
以下、本発明を詳述する。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子と溶剤とを含有する。
本発明のスペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるものである。
このようなグリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるスペーサ粒子は、アミノ基を有することとなるため、液晶表示素子の基板表面に対する固着性が優れたものとなる。また、このような共重合体からなるスペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液は、後述するインクジェット装置を用いて基板上の所定の位置に安定的に吐出することができる。これは、後述するように、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出するインクジェット装置の接液部材としては金属が使用されることが多いが、上記共重合体からなるスペーサ粒子は、アミノ基を有するため、インクジェット装置の接液部材に対する付着性が低下し、スペーサ粒子が上記インクジェット装置の接液部材に付着することを防止できるからであると考えられる。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
また、本発明のスペーサ粒子分散液の溶剤として、本発明者らが先に開発したスペーサ粒子分散液の混合物からなる溶剤を用いることで、上記共重合体からなるスペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の基板に対する固着性に優れるとともに、インクジェット装置を用いて基板表面に吐出した液滴を乾燥させると、該液滴の中心にスペーサ粒子を好適に寄り集まらせることができ、基板上の目的とする位置に正確にスペーサ粒子を配置することができる。これは、以下の理由によると考えられる。
すなわち、例えば、上記スペーサ粒子がアミノ基を有する重合性単量体のみを用いなる場合、インクジェット装置を用いて基板上に液滴を吐出すると、該液滴中のスペーサ粒子は、基板表面に設けられた配向膜中に通常含まれるカルボキシル基との間の相互作用により液滴の中心に寄り集まらせることができなかった。しかしながら、スペーサ粒子がグリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるものであると、スペーサ粒子と上記配向膜中のカルボキシル基との間の相互作用を抑制でき、インクジェット装置を用いて基板上に吐出した液滴を乾燥させる際に、液滴の中心にスペーサ粒子を寄り集まらせることができると考えられる。
上記グリセリンモノ(メタ)アクリレートとしては特に限定されず、市販されているものを用いることができ、例えば、ブレンマーGLM(日本油脂社製)、モノメタクリル酸グリセロール(Polysciences社製)等が挙げられる。
また、上記アミノ基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体として共重合する方法としては特に限定されず、公知の懸濁重合法、シード重合法、分散重合法等の各種重合法が挙げられる。
上記スペーサ粒子中の上記グリセリンモノ(メタ)アクリレートの含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は20重量%、好ましい上限は99.9重量%である。20重量%未満であると、インクジェット装置を用いて基板上に吐出した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴を乾燥させたときに、スペーサ粒子が液滴中心に寄り集まらないことがある。99.9重量%を超えると、インクジェット装置内でスペーサ粒子が凝集したり装置内部の接液部に付着したりすることがある。より好ましい下限は80重量%、より好ましい上限は99.7重量%である。
また、上記スペーサ粒子中の上記アミノ基を有する化合物の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は0.1重量%、好ましい上限は10重量%である。0.1重量%未満であると、インクジェット装置内への付着性が低下し、インクジェット装置からの吐出安定性が低下することがある。10重量%を超えると、基板表面の配向膜との相互作用が大きくなり、基板表面に吐出した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴中での寄り集まり性が低下することがある。より好ましい下限は0.3重量%、より好ましい上限は7重量%である。
また、上記スペーサ粒子は、原料単量体として、上述した本発明の効果を損なわない範囲であれば、例えば、水酸基、アミド基、エーテル基、チオール基、及び、チオエーテル基からなる群より選択される官能基を1種以上有する重合性単量体を用いてもよい。
上記水酸基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル等が挙げられる。
また、上記アミド基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリドン等が挙げられる。
また、上記エーテル基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルエーテル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記チオール基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、2−メルカプトエチル(メタ)アクリレート、アリルメルカプタン、2−ブテン−1−チオール、チオグリセリンモノアリルエーテル等が挙げられる。
また、上記チオエーテル基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、エチルビニルスルフィド、1,1−ビス(メチルチオ)エチレン、1,2−ビス(フェニルチオ)エチレン等のアルキルビニルスルフィド類、アリルメチルスルフィド、アリルn−プロピルスルフィド、アリルフェニルスルフィド等のアリルアルキルスルフィド類等が挙げられる。
なかでも、上記原料単量体として、水酸基を有する重合性単量体である2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
更に、上記スペーサ粒子は、上述した本発明の効果を損なわない範囲であれば、原料単量体として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル等が用いられてもよい。なかでも、アクリル酸アルキルエステル、スチレン、ジシクロペンタニルメタアクリレ−ト、p−メトキシスチレンが好適に用いられる。
上記スペーサ粒子は、コア微粒子と、該コア微粒子の表面に設けられた被覆層とを有する被覆微粒子であってもよい。上記スペーサ粒子が被覆粒子であることで、上述した本発明の効果をより好適に得ることができる。なお、上記被覆層は、コア微粒子を均一に被覆するものであってもよいし、部分的に被覆するものであってもよい。スペーサ粒子がこのような被覆微粒子であるスペーサ粒子分散液もまた、本発明の1つである。
上記被覆層は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるものである。
上記被覆層中のグリセリンモノ(メタ)アクリレート及びアミノ基を有する重合性単量の含有量としては、上述したスペーサ粒子中の含有量と同様であることが好ましい。また、上記被覆層は、上述した水酸基、アミド基、エーテル基、チオール基、及び、チオエーテル基からなる群より選択される官能基を1種以上有する重合性単量体等を原料単量体として含有することが好ましい。
上記被覆層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は5nm、好ましい上限は1000nmである。5nm未満であると、基板表面に配置した上記スペーサ粒子の基板表面に対する固着性が弱く、液晶表示装置の製造工程においてスペーサ粒子の移動が起こり、所定の場所以外の場所にスペーサ粒子が配置されることがある。1000nmを超えると、スペーサ粒子のコア微粒子の直径に対する表面処理層の厚みの割合が高くなり、ギャップ精度が悪化したり、スペーサ粒子分散液の粘度が上がり、インクジェット装置からの吐出精度が悪化したりする等の問題が起こる場合がある。より好ましい下限10nm、より好ましい上限700nm、更に好ましい下限20nm、更に好ましい上限は500nmである。
なお、本明細書において、上記被覆層の厚みの測定には、ベックマンコールター社製の「コールターカウンター」を利用し、その装置の標準測定溶剤と標準測定方法を利用して、コア微粒子表面に被覆層を形成した後のスペーサ粒子の粒子径を測定し、その差から算出する。なお、差だと両側の厚みを足した値になるので、この厚みはこの粒子径の差の1/2とする。
このような被覆層を後述するコア微粒子表面に形成する方法としては、例えば、特開平1−247154号公報に開示されているようにコア微粒子表面に析出させて被覆層を形成する方法;特開平9−113915号公報や特開平7−300587号公報に開示されているようにコア微粒子表面の官能基と反応する化合物を作用させて被覆層を形成する方法;特開平11−223821号公報、特願2002−102848号に記載のようにコア微粒子表面でグラフト重合を行って被覆層を形成する方法等が挙げられる。
なかでも、液晶表示装置のセル中で被覆層が剥離して液晶への溶出するという問題が少ないことから、コア微粒子表面に化学的に結合した被覆層を形成する方法が好適であり、例えば、特開平9−113915号公報に記載のグラフト重合を行う方法が好適である。グラフト重合を行う方法では、コア微粒子の表面に還元性基を有する粒子に酸化剤を反応させ、スペーサ粒子の表面にラジカルを発生させて表面にグラフト重合させる。グラフト重合させると、スペーサ粒子の被覆層の密度を高くでき、充分な厚みの被覆層を形成できる。よって、グラフト重合されたスペーサ粒子は、本発明のスペーサ粒子分散液中での分散性に優れている。更に、本発明のスペーサ粒子分散液が基板に吐出された際に、スペーサ粒子の基板に対する固着性に優れている。この方法においてグラフト重合を行う際に、単量体として、コア微粒子を製造する際に使用される単量体として後述する親水性基を有する単量体を組み合わせて用いることが好ましい。また、使用する単量体を適宜選択すれば、液晶表示装置での液晶の配向が乱されなくなるという効果もある。
上記コア微粒子としては特に限定されず、例えば、シリカ粒子等の無機系粒子であっても、有機高分子等からなる有機系粒子であってもよい。なかでも、液晶表示装置の基板上に形成された配向膜を傷つけない適度の硬度を有し、熱膨張や熱収縮による厚みの変化に追随しやすく、かつ、セル内部でのスペーサ粒子の移動が比較的少ないことから、有機系粒子が好適である。
また、本発明のスペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子は、本発明の上述した効果を損なわない範囲であれば、分散性を向上させる等を目的として表面処理層が設けられていてもよい。
また、上記スペーサ粒子は、上述したグリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体との配合比を適宜調整することで、スペーサ粒子の表面電位を−3mV以上とすることが好ましい。このような表面電位を有することで、上述したインクジェット装置の接液部材における付着性の低下という効果を得ることができる。これは、後述するように、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出するインクジェット装置の接液部材としては金属が使用されることが多く、正電位の表面電位を持つことが多くなるため、上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、上記スペーサ粒子がインクジェット装置の接液部材と電気的に反発し付着することがなく、吐出が不安定になる問題が発生することがなくなるものである。なお、上記スペーサ粒子の表面電位は、僅かに負電位の場合もあるが、実際にはスペーサ粒子の表面電位が僅かに負電位であっても大きく逆(負)帯電していなければ付着を防止することができる。
なお、インクジェット装置の接液部材としての金属材料は、正確に言うと、その表面はその金属そのものではなく、その金属そのものが非常に活性な為、空気中ですぐさま酸化されやすいので酸化物になっていることが多い。このような酸化物は、化学的に非常に不活性で、極表面に極めて薄くできただけで、特にステンレスやアルミニウムの場合、その金属そのものの腐食を防止する働きがある。このような膜を不動態被膜と言うが、インクジェット装置の接液部材として使用される金属材料にはほとんどこのような不動態被膜がある。このような不動態被膜ができると、その金属の表面電位は、あたかも白金や金のような貴電位(正電位)になる。ステンレスの表面電位としては、「ふぇらむ VOL.6 NO.11」(2001年12月1日、前田重義著、発行、37頁 図2)や、日新製鋼技報No.77(原田和加大、西川光昭、足立俊郎、名越敏郎;(1998),25)等の種々の文献によると、+0.1〜1.0Vと言われている。
上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、該スペーサ粒子は、正電位を有するインクジェット装置の接液部に強く吸着することはない。ここで言う−3mV以上とは、−3mVから正電位側に高いことを示す。上記スペーサ粒子の表面電位は、好ましくは正電位、より好ましくは+3mV以上である。上記スペーサ粒子の表面電位が−3mV以上であると、該スペーサ粒子がインクジェット装置の接液部に対し強く反発するため接液部にも付着しにくくなり、また、スペーサ粒子同士も強く反発するので、スペーサ粒子同士の合着による凝集も起こりにくくなる。
なお、本明細書において、上記スペーサ粒子の表面電位は、日本ルフト社製のゼータ電位計を用い、ゼータ電位を表面電位として得た。具体的には、上記スペーサ粒子の表面電位は、評価しようとするスペーサ粒子分散液を水に希釈し、遠心分離器を利用しスペーサを沈降させ上澄み液を捨て再度水を加え、超音波照射機を利用してスペーサを再分散させる操作を繰り返す溶媒置換法を利用して得られた0.05重量%程度のスペーサ粒子の水分散液を用いて測定した。
上記スペーサ粒子の粒子径は特に限定されず、液晶表示装置の種類により適宜変更される。上記スペーサ粒子の粒子径の好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。粒子径が1μm未満であると、スペーサ粒子が充分機能せず、液晶表示装置を製造したときに対向する基板同士が接触することがある。20μmを超えると、基板上の非画素領域等からスペーサ粒子がはみ出しやすくなる。また、粒子径が大きすぎると、対向する基板間の距離が大きくなり、近年の液晶表示装置の小型化等の要請に充分に対応できない。
上記スペーサ粒子は、適正な液晶層の厚みを維持するためのギャップ材として用いられる。よって、スペーサ粒子には一定の強度が求められる。スペーサ粒子の圧縮強度を示す指標として、スペーサ粒子の直径が10%変位した時の圧縮弾性率(10%K値)が用いられる。適正な液晶層の厚みを維持するためには、圧縮弾性率の好ましい下限は2000MPa、好ましい上限は15000MPaである。圧縮弾性率が2000MPaより小さいと、液晶表示素子を組立てる際のプレス圧によってスペーサ粒子が変形し、所望とする液晶層の厚みを得ることが困難なことがある。圧縮弾性率が15000MPaより大きいと、液晶表示素子にスペーサ粒子を配置するときに、基板表面に形成されている配向膜を傷つけることがある。
上記スペーサ粒子の圧縮弾性率(10%K値)は、特表平6−503180号公報に記載の方法に準拠して求められる。例えば、微小圧縮試験器(例えば、島津製作所社製「PCT−200」等)を用い、粒子を直径50μmのダイアモンド製円柱からなる平滑圧子端面で、圧縮速度2.6mN/秒、最大試験荷重10gの条件下で基材粒子を圧縮した場合の圧縮変位(mm)を測定し、下記式により求めることができる。
K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:基材粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:基材粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:基材粒子の半径(mm)
10%K値が上記条件を満たすスペーサ粒子を得るためには、スペーサ粒子は、エチレン性不飽和基を有する単官能又は多官能単量体を重合させてなる樹脂からなることが好ましく、この場合、構成成分として多官能単量体を少なくとも20重量%含有することがより好ましい。
上記スペーサ粒子は、回復率の下限が20%であることが好ましい。20%未満であると、上記スペーサ粒子を圧縮した場合に変形しても元に戻らないため製造する液晶表示装置の相対する基板同士を固定できないことがある。より好ましい下限は40%である。なお、上記回復率とは、スペーサ粒子に9.8mNの荷重を負荷した後の回復率をいう。
上記スペーサ粒子は、製造する液晶表示装置のコントラスト向上のために着色されていてもよい。着色されたスペーサ粒子としては、例えば、カーボンブラック、分散染料、酸性染料、塩基性染料、金属酸化物等により処理された粒子、また、粒子の表面に有機物の膜が形成され高温で分解又は炭化されて着色された粒子等が挙げられる。なお、粒子を形成する材質自体が色を有している場合には着色せずにそのまま用いられてもよい。
上記スペーサ粒子は、本発明のスペーサ粒子分散液中において単粒子状に分散されていることが好ましい。分散液中に凝集物が存在すると、吐出精度が低下するばかりでなく、著しい場合はインクジェット装置のノズルに閉塞を起こす場合がある。
本発明のスペーサ粒子分散液において、上記スペーサ粒子濃度の好ましい下限は0.01重量%、好ましい上限は5重量%である。0.01重量%未満であると、吐出された液滴中にスペーサ粒子を含まない確率が高くなり、5重量%を超えると、インクジェット装置のノズルが閉塞してしまったり、着弾した液滴中に含まれるスペーサ粒子の数が多くなりすぎて乾燥過程でスペーサ粒子の移動(集中)が起こりにくくなったりすることがある。より好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は2重量%である。
本発明のスペーサ粒子分散液は、溶剤を含有する。
上記溶剤としては、低沸点低表面張力の溶剤と高沸点高表面張力の溶剤との混合溶剤であることが好ましい。このような組み合わせの混合溶剤を選択することにより、着弾した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥するにつれ表面張力が高くなるので、液滴が乾燥するに従って液滴の径が小さくなるような力が働き、最終的なスペーサ粒子が固着する範囲を限定することができる。
上記高沸点高表面張力の溶剤としては、沸点が150℃以上で表面張力が30mN/m以上(更に好ましくは35mN/m以上)のものが好ましく、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等のプロパンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の各種ブタンジオール等のジアルコール化合物や、グリセリンやそのエステル類(モノアセチン、ジアセチン)等が挙げられる。なお、基板の表面張力が低い場合、すなわち、基板に撥水処理を施した場合や、低表面張力の配向膜(垂直配向液晶に使用される配向膜等)を有する基板の場合は、上述した溶剤に加え、上記のジアルコール化合物のエステル類やエーテル類、グリセリンのエーテル類やトリエステル類、フタル酸ジエチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、乳酸エチル等の高沸点エステル化合物が挙げられる。
上記低沸点低表面張力の溶剤としては、上記高沸点高表面張力の溶剤よりも低沸点かつ低表面張力であればよいが、より好ましくは、沸点が150℃未満、表面張力が30mN/m未満のものである。具体的には、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等炭素数4以下の各種モノアルコールや、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコールのモノもしくはジアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコールのモノもしくはジアルキルエーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル等の低沸点エステル化合物等が挙げられる。なお、水に関しては、沸点が100℃で表面張力が72.6mN/mと、低沸点で高表面張力ではあるが、沸点が150℃以上の溶剤の表面張力が30mN/m以上(更に好ましくは35mN/m以上)の溶剤が加えられている場合は、この低沸点低表面張力の溶剤と高沸点高表面張力の溶剤液滴を混合する目的、すなわち、乾燥するに従って液滴の径が小さくなるようにするという目的を阻害することがないので、添加することが可能である。
なかでも、上記高沸点高表面張力の溶剤として、エチレングリコール、プロピレングリコール等のプロパンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等の各種ブタンジオール等のジアルコール化合物や、グリセリンやそのエステル類(モノアセチン、ジアセチン)と、上記低沸点低表面張力の溶剤として、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等炭素数4以下の各種モノアルコールを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明のスペーサ粒子分散液において、上記溶剤は、2−プロパノールと、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールとを含有し、20℃における表面張力の下限が25mN/m、上限が55mN/mであり、かつ、溶剤の溶解度パラメータ(SP値)とスペーサ粒子表面の溶解度パラメータ(SP値)との差が5以下であることが好ましい。上記溶剤の20℃における表面張力の下限が25mN/m、上限が55mN/mであることで、インクジェット装置から吐出して形成した本発明のスペーサ粒子分散液の液滴の乾燥に伴う寄り集まり性が優れたものとなる。また、上記溶剤のSP値とスペーサ粒子表面のSP値との差が5以下であることで、本発明のスペーサ粒子分散液中での上記スペーサ粒子の分散安定性が優れたものとなる。
また、本発明のスペーサ粒子分散液において、上記溶剤として、例えば、水と、上述した低沸点で低表面張力の溶剤及び高沸点で高表面張力の溶剤との混合物であってもよい。
上記水としては特に限定されず、例えば、イオン交換水、純水、地下水、水道水、工業用水等が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤が、水、低沸点で低表面張力の溶剤、及び、高沸点で高表面張力の溶剤を含有する場合、本発明のスペーサ粒子分散液中の、上記水の含有量が1〜40重量%、上記低沸点で低表面張力の溶剤の含有量が5〜30重量%、上記高沸点で高表面張力の溶剤の含有量が40〜95重量%であることが好ましい。この範囲で配合することにより、本発明のスペーサ粒子分散液のインクジェット装置のヘッドからの吐出性、基板との接触角等が良好となる。
また、本発明のスペーサ粒子分散液は、上記溶剤の80重量%が揮発した際の液状部分の比重が、スペーサ粒子の比重よりも小さいことが好ましい。これにより、着弾後の本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥する過程において、スペーサ粒子はスペーサ粒子液滴中を沈降して基板と直接接触しやすくなることから、ギャップの精度が損なわれることがない。
このような本発明のスペーサ粒子分散液を調製するためには、比重の重い溶剤として揮発性が高いものを用いたりすることが考えられる。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の比重と、スペーサ粒子を除く液状部分の比重との差が0.2以下であることが好ましい。0.2を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液を保存中にスペーサ粒子が沈降したり、浮遊したりしてしまい、吐出した本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。0.1以下であると、スペーサ粒子の径が大きい場合でも、長時間にわたって沈降や浮遊しないので、なお好ましい。
上記スペーサ粒子の比重は1.10〜1.20程度であることが多いので、上記溶剤の比重としては、混合物として、0.90〜1.40程度のもの、なかでも、1.00〜1.30程度になるような溶剤を選ぶことが好ましい。
また、本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の表面の溶解度パラメータ値と、スペーサ粒子を除く液状部分の溶解度パラメータ値との差が5.0以下であることが好ましい。5.0を超えると、本発明のスペーサ粒子分散液中におけるスペーサ粒子の分散性が劣り、吐出した本発明のスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の数が不均一になることがある。
本発明では、本発明の効果を阻害しない範囲で、スペーサ粒子分散液中に接着性を付与するための接着成分(接着剤)が添加されていてもよい。また、スペーサ粒子の分散性を高めたり、表面張力や粘度等の物理的な特性を制御して吐出精度を高めたり、乾燥時のスペーサ粒子の移動性能を高めるために、各種の界面活性剤、粘性調整剤等がスペーサ粒子分散液に添加されていてもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、表面張力が25〜50mN/mであることが好ましい。表面張力がこの範囲外であるとインクジェット装置で安定的に吐出することが難しいことがある。
また、本発明のスペーサ粒子分散液は、本発明のスペーサ粒子分散液の表面張力の値から基板の表面張力の値を減じた値が−2〜40mN/mであることが好ましい。−2mN/m未満であると、本発明のスペーサ粒子分散液が基板上に着弾した際の着弾径が非常に大きくなってしまうことがあり、40mN/mを超えると、着弾したスペーサ粒子が容易に移動してしまい、正確にスペーサ粒子を配置できないことがある。
本発明のスペーサ粒子分散液は、基板に対する後退接触角(θr)の好ましい下限が5度、好ましい上限が70度である。5度未満であると、基板上で液滴の着弾した箇所の中心(着弾中心)を中心として液滴が乾燥し、その液滴径が縮小するとともに、スペーサ粒子がその中心に集まり難くなる。70度を超えると、スペーサ粒子が寄り集まる効果がそがれる場合がある。また、スペーサ粒子と、該スペーサ粒子以外の液状部分との比重差が小さい場合、液滴中でスペーサ粒子が浮遊しているため、液滴が乾燥していく過程でスペーサ粒子が乾燥中心に集まっていく際、スペーサ粒子の上に他のスペーサ粒子が積み重なることがあり、製造する液晶表示装置の基板のギャップを正確に維持できなくなることがある。より好ましい下限は25度、より好ましい上限は65度である。
なお、本明細書において後退接触角とは、基板上に置かれたスペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に置かれてから乾燥するまでの過程で、基板上に最初に置かれた際の着弾径より小さくなりだした時(液滴が縮みだした時)に示す接触角であり、具体的には、基板上に滴下したスペーサ粒子分散液の液滴の乾燥過程を、デジタルビデオ等の画像記録装置を有する拡大カメラで側面から観察することにより計測される値をいう(測定画像から時間毎の接触角が自動的に得られるような解析ソフト(例えば、FTA32等)を有する解析装置が付属しているとなおよく、具体的にはFTA社のFTA125等が利用可能である)。なお、このときの基板温度は、実際に基板を乾燥する際の温度とする。上記「縮まりだした時」は、側面からの観察で、液滴のサイズが、初期の液滴径よりバラツキの範囲を超えて有意に縮小しだした時点をいう。例えば、基板上に滴下したスペーサ粒子分散液の液滴の乾燥過程を上記方法で測定し、液滴径と接触角の変化をグラフに表したときに、図1(a)、(b)に矢印で示すように、液滴径に変曲点が表れる場合、該変曲点における接触角を後退接触角とする。なお、図2にスペーサ粒子分散液の液滴の基板に対する接触角の一例を示す。
なお、上記後退接触角は、いわゆる接触角(液滴を基板に置いた際の初期接触角で通常はこれを接触角と呼ぶことがほとんどである)に比べ小さくなる傾向がある。これは、初期の接触角は、本発明のスペーサ粒子分散液を構成する溶剤に接触していない基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるのに対し、後退接触角は、本発明のスペーサ粒子分散液を構成する溶剤に接触した後の基板表面上での液滴の基板に対する接触角であるためと考えられる。すなわち、後退接触角が初期接触角に対して著しく低い場合は、それらの溶剤によって配向膜が損傷を受けていることを示しており、これらの溶剤を使用することが配向膜汚染に対して好ましくないことを示すと考えられる。ただし、本発明のスペーサ粒子分散液を構成する溶剤の組成によっては、乾燥過程で後退接触角が初期接触角より高くなることもある。例えば、表面張力が低い溶剤が多く含まれていた場合、乾燥過程で該表面張力が低い溶剤が無くなれば、その過程、すなわち、液滴が縮みだしてから、いわゆる液滴端が後退する際の接触角が、初期より高くなることもあり得るというわけである。
後退接触角を上記範囲とする方法としては、上述した本発明のスペーサ粒子分散液の溶剤の組成を調整する方法、又は、基板の表面を調整する方法が挙げられる。
上記溶剤の組成を調整する場合、混合される溶剤の中で最も沸点の高い溶剤の後退接触角(θr)の下限が5度、上限が70度となるように混合することが好ましい。
基板の表面を調整する方法については後述する。
なお、本発明のスペーサ粒子分散液の基板に対する後退接触角の上限は、スペーサ粒子の比重と、スペーサ粒子を除く液状部分の比重との差が大きくなる(スペーサ粒子の方の比重が大きくなる)につれ、大きくなり、比重が0.1を超える、好ましくは0.2を超える場合は、上述した後退接触角の上限はなくなる。これは、スペーサ粒子が基板上に着弾した液滴中で浮遊せず、基板上に一様に沈降するため、上限を決める要因になっているスペーサ粒子の積み重なりが起こりにくくなっているためと考えられる。
本発明のスペーサ粒子分散液は、本発明のスペーサ粒子分散液と基板面との初期接触角θの好ましい下限が10度、好ましい上限が110度である。10度未満であると、基板上に吐出された本発明のスペーサ粒子分散液の液滴が、基板上に濡れ拡がった状態となりスペーサ粒子の配置間隔を狭くできないことがあり、110度を超えると、少しの振動で液滴が基板上を動き回り易く、結果として配置精度が悪化したり、スペーサ粒子と基板との密着性が悪くなったりすることがある。
本発明のスペーサ粒子分散液は、少なくとも吐出時において、E型粘度計又はB型粘度計により測定した吐出時のヘッド温度における粘度の好ましい下限が0.5mPa・s、好ましい上限が20mPa・sである。0.5mPa・s未満であると、インクジェット装置から吐出するときの吐出量をコントロールすることが困難になることがあり、20mPa・sを超えると、インクジェット装置で吐出できないことがある。より好ましい下限は5mPa・s、より好ましい上限は10mPa・sである。
なお、本発明のスペーサ粒子分散液を吐出する際に、インクジェット装置のヘッド温度をペルチェ素子や冷媒等により冷却したり、ヒーター等で加温したりして、本発明のスペーサ粒子分散液の吐出時の液温を−5℃から50℃の間に調整してもよい。
本発明のスペーサ粒子分散液は、スペーサ粒子の配向膜溶剤溶解度が5%未満であることが好ましい。5%を超えると、配向膜を損傷したり、液晶汚染の原因となったりすることがある。上記配向膜溶剤溶解度は、例えば、以下の方法により測定することができる。
すなわち、固形分で100mg相当のスペーサ粒子分散液を90℃で5時間、150℃で5時間真空で乾燥させることで、乾固させたあと、220℃で1時間ベークする(接着成分として光硬化樹脂を含有する場合は、紫外線を2500mJ照射する)。硬化物の重量(Wa)を測定した後、10gのN−メチル2−ピロリドンに入れ振とうさせながら5時間放置し、固形分を濾別し、150℃で5時間真空で乾燥させ乾固させた重量(Wb)を測定する。配向膜溶剤溶解度は、下記式により求めることができる。
配向膜溶剤溶解度=(Wa−Wb)/Wa
本発明のスペーサ粒子分散液において、使用されるスペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなるため、スペーサ粒子の液晶表示素子の基板に対する固着性が優れたものとなり、インクジェット装置の接液部に対する付着性が低下し、安定性して吐出することができる。また、上記スペーサ粒子を含有する本発明のスペーサ粒子分散液は、溶剤として、上述した低沸点低表面張力の溶剤と高沸点高表面張力の溶剤との混合物を用いるため、インクジェット装置を用いて基板表面に吐出した液滴を乾燥させると、該液滴の中心にスペーサ粒子を寄り集まらせることができ、基板上の目的とする位置に正確にスペーサ粒子を配置することができる。
なお、上記インクジェット装置の接液部とは、インクジェット装置のなかで、本発明のスペーサ粒子分散液が接する部材であって、流路を構成する部材、ヘッドに入る前の外部フィルターやヘッド内の流路、ヘッド内の内部フィルター、ヘッド内のインク室やヘッド内の共通インク室、ノズルオリフィス等に使用される部材を指す。
本発明のスペーサ粒子分散液の吐出に用いられるインクジェット装置としては特に限定されず、一般的な吐出方法によるインクジェット装置が用いられる。吐出方法としては、ピエゾ素子の振動によって液体を吐出するピエゾ方式、急激な加熱による液体の膨張を利用して液体を吐出するサーマル方式等が挙げられる。なかでも、スペーサ粒子分散液への熱的な影響が小さため、ピエゾ方式が好適である。
このようなインクジェット装置と本発明のスペーサ粒子分散液とを用いてなる液晶表示装置の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示装置の製造方法は、インクジェット装置を用いて本発明のスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、前記乾燥後のスペーサ粒子が、前記基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴径よりも狭い領域に配置される液晶表示装置の製造方法である。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、まず、上記インクジェット装置を用いて上記スペーサ粒子分散液の液滴を吐出して上記基板上の所定の位置に着弾させる。
上記基板としては特に限定されず、ガラスや樹脂等、通常液晶表示装置のパネル基板として使用されるものを用いることができる。また、一対の基板のうち、一方の基板には画素領域にカラーフィルタが設けられた基板を用いることができる。この場合、画素領域は、実質的にほとんど光を通さないクロム等の金属やカーボンブラック等が分散された樹脂等のブラックマトリックスで画されている。このブラックマトリックスが非画素領域を構成することになる。
上記基板は、スペーサ粒子分散液との接触角が20度以上になるように予め撥水処理が施されていることが好ましい。
上記撥水処理は、常圧プラズマ法、CDV法等の乾式法;シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系等の撥水剤を基板の表面に塗布する湿式法のいずれも用いることができるが、あかでも、常圧プラズマ法が好適である。
なお、基板にこのような撥水処理を施した場合には、スペーサ粒子配置後に脱撥水処理を施すことが好ましい。撥水処理を施したままであると、配向膜溶液等を塗工することが困難となり、配向膜を設けられないことがある。上記脱撥水処理としては、常圧プラズマ法、コロナ処理等の乾式法;表面を酸化処理する湿式法;溶剤により撥水膜を除去する方法等が挙げられる。
上記基板は、予めスペーサ粒子分散液の液滴が吐出され着弾する箇所を、スペーサ粒子分散液の後退接触角(θr)が5度以上となるように表面エネルギーが45mN/m以下である低エネルギー表面としてもよい。
上記基板の表面を低エネルギー表面とする方法としては、フッ素膜やシリコーン膜等の低エネルギー表面を有する樹脂を塗設する方法でもよいが、該基板の表面には液晶分子の配向を規制する必要があるため配向膜と呼ばれる樹脂薄膜(通常は0.1μm以下)を設ける方法が一般に行われる。これらの配向膜には通常ポリイミド樹脂膜が用いられる。ポリイミド樹脂膜は、溶剤に可溶なポリアミック酸を塗設後熱重合させたり、可溶性ポリイミド樹脂を塗設後乾燥させたりすることにより得られる。これらのポリイミド樹脂としては、長鎖の側鎖、主鎖を有するものが、低エネルギー表面を得るのにより好ましい。上記配向膜は、液晶の配向を制御するため、塗設後、表面がラビング処理される。なお、上述のスペーサ粒子分散液の媒体はこの配向膜中に浸透したり溶解したりして配向膜汚染性が無いようなものを選ぶ必要がある。
上記インクジェット装置の1つのノズルから1回で吐出されるスペーサ粒子分散液の量の好ましい下限は5ng、好ましい上限は100ngである。5ng未満であると、スペーサ粒子分散液の吐出が困難なことがあり、100ngを超えると、基板に着弾したスペーサの液滴径が大きくなりすぎ、スペーサ粒子を非画素領域に寄せ集めることが困難になったり、基板に吐出されたスペーサ粒子分散液量が多すぎて乾燥に時間を要し、非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を短時間で効果的に寄せ集めることができないことがある。
上記スペーサ粒子分散液は、下記式(1)以上の間隔をもって基板に対して吐出することが好ましい。なお、この間隔は、着弾したスペーサ粒子分散液の液滴が乾燥しない間に次の液滴が吐出される場合、それら液滴間の最低間隔である。
Figure 0004904213
上記式(1)中、Dはスペーサ粒子の粒子径(μm)を表し、θはスペーサ粒子分散液と基板面との初期接触角を表す。
上記式(1)よりも小さな間隔で吐出しようとすると、液滴径が大きいままなので着弾径も大きくなり液滴の合着が起き、乾燥過程でスペーサ粒子の凝集方向が一カ所に向かって起こらなくなる。結果として、乾燥後のスペーサ粒子の配置精度が悪くなる問題が発生する。また、吐出液滴量を小さくしようとしてノズル径を小さくすると、相対的にスペーサ粒子径がノズル径に対して大きくなるため、先述したようにインクジェットヘッドノズルより安定的に、例えば常に同一方向に直線的にスペーサ粒子を吐出できず、飛行曲がりにより着弾位置精度が低下する。また、スペーサ粒子によってノズルが閉塞する場合がある。
上記式(1)のようにして吐出されて基板上に配置されるスペーサ粒子の配置個数(散布密度)の好ましい下限は25個/mmであり、好ましい上限は350個/mmである。この粒子密度を満たす範囲であれば、ブラックマットリックス等の非画素領域や配線等の非画素領域に対応する領域のどのような部分にどのようなパターンで配置しても構わない。しかしながら、表示部(画素領域)へのはみ出しを防止するため、格子状の遮光領域(非画素領域)からなるカラーフィルタに対しては、一方の基板上のその格子状の遮光領域の格子点に対応する箇所を狙って配置することがより好ましい。
なお、基板上の特定の範囲内において、1mmあたりのスペーサ粒子の散布密度の標準偏差が、その特定の範囲内での散布密度の平均値の40%以内であることが好ましい。40%を超えると、セルギャップが不均一となり表示状態に悪影響を及ぼすことがある。
上記基板上に配置されるスペーサ粒子の個数は、スペーサ粒子分散液が基板上に吐出し着弾する1配置位置あたりの好ましい上限が50個である。下限については特に限定されず、1mm当たりの散布密度が上記範囲である限りにおいて0個、すなわち、配置されていない箇所があってもよい。
また、基板の特定の領域内での吐出個数の平均の好ましい下限は0.2個、好ましい上限は15個である。
このように、散布密度を調整する方法としては、例えばスペーサ粒子分散液中のスペーサ粒子の濃度を変える方法;スペーサ粒子分散液の吐出間隔を変える方法;1回で吐出される液滴量を変える方法等が挙げられる。
上記スペーサ粒子分散液を吐出し液滴を基板上に着弾させるには、インクジェットヘッドのスキャンを1回で行うことも、複数回に分けて行うこともできる。
上記基板のスペーサ粒子分散液が吐出され着弾する箇所は、非画素領域に対応する位置である。
上記非画素領域に対応する位置とは、非画素領域(カラーフィルタ基板であれば上述のブラックマトリックス)、又は、もう一方の基板(TFT液晶パネルであればTFTアレイ基板)上で、その基板を非画素領域を有する基板と重ね合わせた際の非画素領域に対応する領域(TFTアレイ基板であれば配線部等)のいずれかを意味する。
上記非画素領域に対応する位置には、周囲と段差を有する箇所が含まれてもよい。
本発明の液晶表示装置の製造方法では、次いで、着弾したスペーサ粒子分散液の液滴を乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する。
スペーサ粒子分散液を乾燥させる方法としては特に限定されないが、基板を加熱したり、熱風を吹き付けたりする方法が挙げられる。
スペーサ粒子を乾燥過程で着弾液滴の中央付近に寄せ集めるためには、溶剤の沸点、乾燥温度、乾燥時間、溶剤の表面張力、溶剤の配向膜に対する接触角、スペーサ粒子の濃度等を適当な条件に設定することが好ましい。
上記スペーサ粒子を乾燥過程で着弾液滴の中で寄せ集めるためには、スペーサ粒子が基板上を移動する間に溶剤がなくならないように、ある程度の時間幅をもって乾燥する。このため、溶剤が急激に乾燥する条件は好ましくない。
上記スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した時の基板表面温度は、分散液に含まれる最も低沸点の溶剤の沸点より20℃以上低い温度であることが好ましい。最も低沸点の溶剤の沸点より20℃低い温度より高くなると、最も低沸点の溶剤が急激に揮散し、スペーサ粒子が移動できないばかりでなく、著しい場合は溶剤の急激な沸騰で液滴ごと基板上を動き回り、スペーサ粒子の配置精度が著しく低下することがある。
また、スペーサ粒子分散液が基板上に着弾した後に、基板温度を徐々に上昇させながら溶剤を乾燥させる際には、乾燥が完了するまでの間の基板表面温度は90℃以下が好ましく、更に好ましくは70℃以下である。乾燥が完了するまでの間の基板温度が90℃を超えると、配向膜を汚染して液晶表示装置の表示画質を損なうことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、基板上での1配置位置あたり2個以上配置されるスペーサ粒子同士で、もっとも近傍にある2個のスペーサ粒子の中心間距離がスペーサ粒子径の2倍以下であることが好ましい。すなわち、配置精度の観点からも、スペーサ粒子が縦に積み重なることなく、かつ、隣接するスペーサ粒子と密に接することが好ましい。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(基板からもっとも離れた箇所)と基板との間隔のばらつき(標準偏差)が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、正確にセルギャップを実現できないことがある。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の固着力の好ましい下限が0.2μN/個である。より好ましい下限は1μN/個、更に好ましい下限は5μN/個である。なお、本明細書において、スペーサ粒子の固着力は、ナノスクラッチ試験機(ナノテック社製)を用いて、基板に触針子を接触させ一定の微小加重をかけながら、基板上を走査させ、凝集し接着剤で固定されたスペーサ粒子に接触子をあてたときに、スペーサ粒子が移動した際の力をスペーサ粒子個数で割ることにより求めることができる。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の最上部(スペーサ粒子の基板からもっとも離れた箇所)から、基板方向に10%変位した時の応力(10%変形応力)の好ましい下限が0.2mN、好ましい上限が10mNである。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の回復率が40%以上であることが好ましい。
上記スペーサ粒子が配置された基板においては、スペーサ粒子の80%以上が、液晶表示装置の遮光領域に相当する基板上の領域に存在することが好ましい。
また、上記スペーサ粒子が配置された基板においては、JIS C 0040(ショック加振(加速度50G(9m秒))、正弦波5分間加振(0.1KHz30G,1KHz30G)に準じた方法による振動試験前後での、スペーサ粒子の存在比の変化率が±20%以内であることが好ましい。
以上のように、基板上にスペーサ粒子を配置してスペーサ粒子が配置された基板を得た後、常法によりスペーサ粒子が配置された基板に、もう一方の基板をスペーサ粒子を介して対向するように重ね合わせた後、加熱圧着し、形成した基板間の空隙に液晶を充填することで液晶表示装置を製造できる(真空注入法)。また、例えば、スペーサ粒子が配置された基板に周辺シール剤を塗布しそれに囲まれた範囲内に液晶を滴下してもう一方の基板を貼り合わせ、シール剤を硬化させることで液晶表示装置を製造できる(液晶敵下工法)。
本発明の液晶表示装置の製造方法、又は、本発明のスペーサ粒子分散液を用いてなる液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明の液晶表示素子の製造方法では、スペーサ粒子分散液を基板上に吐出し乾燥することでスペーサ粒子を基板上に配置し配向膜を塗設した基板と、この基板と対向する基板とを、上記の基板上に配置されたスペーサ粒子と液晶とを介し重ね合わせて液晶表示装置を得る工程の前後で、液晶の体積抵抗値変化比率が1%以上で、NI点(ネマチック・等方相転移温度)の変化が±1℃以内であることが好ましい。
液晶の体積抵抗値変化率が1%未満であると、スペーサ粒子分散液中に存在する導電性を有する異物の混入によって液晶が汚染されており、液晶表示装置の表示品質が低下し、残像や表示ムラが発生する。より好ましくは液晶の体積抵抗値変化率が10%以上である。液晶の体積抵抗値変化率が10%以上であると、液晶表示装置の表示品質により一層優れている。
液晶のNI点の変化が±1℃の範囲外であると、スペーサ粒子分散液中に存在する有機物などの不純物が液晶と相溶して液晶が汚染されており、液晶表示装置の表示品質が低下し、残像や表示ムラが発生することがある。
なお、液晶の体積抵抗値変化比率は、以下の方法により測定することができる。すなわち、100×100mmの大きさのガラス基板上にスペーサ粒子分散液を吐出しスペーサ粒子を配置し、220℃で1時間ベークし(接着成分として光硬化樹脂を含有する場合は、紫外線を2500mJ照射する)、配向膜(日産化学社製SE−7492)を塗設、220℃2時間焼成する。その後、水にて洗浄を行い105℃で30分乾燥させた後、液晶(chisso Lixon JC5007LA)0.5gを接触させる。東陽テクニカ社比抵抗測定装置を用いて、5V、25℃の条件で体積抵抗値を測定したとき、体積抵抗値変化比率は下記式にて求められる。体積抵抗値変化比率が100%に近いほど、汚染性が少ないといえる。
体積抵抗値変化比率=試験後の液晶の体積抵抗値/試験前の液晶の体積抵抗値×100
また、液晶のNI点は、:DSC装置を用いて、0〜110℃の範囲で、10℃/分の速度でスキャンしてネマチック・等方相転移温度を測定し、下記式により、ネマチック・等方相転移温度(NI点)の変化を算出することができる。
NI点の変化=試験前のNI点−試験後のNI点
このような本発明の液晶表示装置の製造方法によると、インクジェット装置を用いて、基板上の非画素領域に対応する領域にスペーサ粒子を高精度に配置することができ、液晶表示装置を好適に製造することができる。
本発明の液晶表示装置の製造方法により得られた液晶表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明によると、基板に対する固着性に優れるスペーサ粒子を用い、かつ、スペーサ粒子を目的とする位置に正確に配置することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(コア微粒子の調製)
ジビニルベンゼン15重量部と、イソオクチルアクリレート5重量部と、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部とを、セパラブルフラスコ中で均一に混合した。
次に、ポリビニルアルコール(商品名「クラレポバールGL−03」、クラレ社製)の3%水溶液20重量部と、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部とを、セパラブルフラスコ中に投入し充分攪拌した。しかる後、イオン交換水140重量部をさらに添加した。この溶液を攪拌しながら窒素気流下、80℃で15時間反応させた。得られた粒子を熱水及びアセトンを用いて洗浄した後、分級操作を行い、平均粒子径が3.0μm、CV値が3.0%であるコア微粒子を得た。
(スペーサ粒子の作製)
得られたコア粒子10重量部を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)100重量部と、表1に示す配合で各材料を混合した原料単量体100重量部との中に投入し、ソニケータによって均一に分散させた。しかる後、反応系に窒素ガスを導入し30℃にて2時間撹拌を続けた。次に、1Nの硝酸水溶液で調製した0.1mol/Lの硝酸第2セリウムアンモニウム溶液20重量部を添加し、40℃で5時間反応を続け、コア微粒子表面に厚さ30μmの被覆層を形成した。その後、1μmのメンブランフィルタを用いて、スペーサ粒子と反応液とを濾別した。このスペーサ粒子をエタノール及びアセトンにて充分洗浄し、真空乾燥器にて減圧乾燥を行い、実施例1〜6及び比較例1〜3に係るスペーサ粒子を得た。
(スペーサ粒子分散液の調製)
得られたスペーサ粒子から所定の粒子濃度(0.5重量%)となる必要量を、所定のインク溶剤成分になるエチレングリコール、イソプロピルアルコール、及び、水の混合液にゆっくり添加し、ソニケータを使用しながら充分撹拌することによって分散させた。その後、10μmの目開きのステンレスメッシュで濾過して凝集物を除去して、実施例1〜6及び比較例1〜3に係るスペーサ粒子分散液を得た。なお、インク溶剤成分は、エチレングリコールが75重量%、イソプロピルアルコールが15重量%、水が10重量%である。
(基板の作製)
液晶テストパネル用の基板であるカラーフィルタ基板と、カラーフィルタ基板の対向基板である段差が設けられたTFTアレイモデル基板とを以下の方法により用意した。
(カラーフィルタ基板)
図3(a)、(b)に示すように、300mm×360mmのガラス基板52の上に通常の方法により、アクリル樹脂からなるブラックマトリックス53(幅80μm、縦間隔600μm、横間隔200μm、厚み1.0μm)を設けた。ブラックマトリックス53上及びその間に、RGBの3色からなるカラーフィルタ54画素(厚み1.5μm)を表面が平坦となるように形成した。その上にほぼ一定の厚みのオーバーコート層55及びITO透明電極56設けた。
更にITO透明電極56上に、スピンコート法によってポリイミドを含有する溶液を均一に塗布した。塗布後、80℃で乾燥した後に190℃で1時間焼成し、硬化させてほぼ一定の厚みの配向膜57を形成した。配向膜を設けた後にラビング処理を行い、ラビング処理後、純水により洗浄し、105℃で20分乾燥を行った。
なお、図3(a)は、カラーフィルタ基板51に用いるブラックマトリックスが設けられたガラス基板を拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、カラーフィルタ基板51の一部を拡大した部分切欠正面断面図を示す。
(TFTアレイモデル基板)
図4(a)、(b)に示すように、カラーフィルタ基板51のブラックマトリックス53に相対する位置において、300mm×360mmのガラス基板62上に、従来公知の方法により銅からなるよる段差63(幅8μm、厚み0.2μm)を設けた。その上に、ほぼ一定の厚みのITO透明電極64を設け、更に上述した方法でほぼ一定の厚みの配向膜65を形成した。TFTアレイモデル基板61Aでは、段差63が形成されている部分において、配向膜65が隆起して凸部が形成されており、その凸部の高さ、すなわち、基板表面の段差は0.2μmであった。
配向膜65を構成するに際して、対向基板であるカラーフィルタ基板51の配向膜57と同様のポリイミド樹脂溶液を用いた。また、直交するような方向にラビング処理を行い、同様に洗浄を行った。
なお、図4(a)は、TFTアレイモデル基板に用いる段差が設けられたガラス基板の拡大した部分切欠平面図を示し、(b)は、TFTアレイモデル基板の一部を拡大した部分切欠正面図を示す。
(インクジェット装置)
インクジェットのヘッドとしては、ピエゾ方式のヘッドを用いた。ノズルの口径は40μmで、インク室の接液部が、ガラスセラミックの材料により構成され、共通流路、内部フィルタ、注入口、排出口がSUS316材料により構成されたヘッドを用いた。また、ノズル面はフッ素系の撥水加工が施されているものを用いた。また、供給・配管系においては、チューブにはPTFE製のものを用い、外部フィルタ(ヘッド外の配管途中でヘッドの注入こうの直前に設置するフィルタ、SU316糸による綾畳織のフィルタを使用;1450メッシュ(0.04mm)/165メッシュ(0.07mm))はSUS製のもの、容器は超高分子量PE樹脂製のものを用いた。
(スペーサ粒子の配置)
スペーサ粒子分散液をTFTアレイモデル基板61A、61Bのいずれか一方の基板にスペーサ粒子を配置する工程に移行した。
なお、以下の基板表面へのスペーサ粒子の配置は、インクジェット装置のインク室、共通インク室にスペーサ粒子分散液を導入した後、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子分散液をすぐに吐出した場合(初期)と、1時間吐出後再導入を行い、インクジェット装置のノズルからスペーサ粒子分散液約1mLを排出した後に、スペーサ粒子分散液を吐出した場合(再導入後)とについて、それぞれ行った。
また、スペーサ粒子分散液を導入しノズルからスペーサ粒子分散液を排出した直後のノズルプレート面に付着したスペーサ粒子分散液の大液滴は、シリコン弾性ゴムでできたゴムべらを用いて拭き取った。
ステージ上に、TFTアレイモデル基板61A、61Bを載せた後、上述したインクジェット装置を用いて、TFTアレイモデル基板61A、61B上の、カラーフィルタ基板51上のブラックマトリックス53の交点に対応する段差部分を狙って、スペーサ粒子分散液を吐出した。
吐出の際のノズルの先端面と基板表面との間隔は0.5mmとした。インクジェットヘッドの波形は、ダブルパルス方式を利用し、液滴の吐出量を1周期1ノズルあたり18ngとした。
スペーサ粒子分散液を吐出した後、カラーフィルタ基板51又はTFTアレイモデル基板61A、61Bに着弾したスペーサ粒子分散液を、ヒーターで45℃に加熱されたステージ上で乾燥し、スペーサ粒子分散液が完全に乾燥したことを目視で確認した。しかる後、残留している溶媒を除去し、150℃に加熱されたホットプレート上に基板を載置して15分間加熱し、スペーサ粒子の基板への固着処理を行い、スペーサ粒子が表面に配置された基板を作製した。
得られた実施例1〜6及び比較例1〜3に係るスペーサ粒子分散液を用いてなるスペーサ粒子が配置された基板について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(飛翔状態確認)
インクジェット装置から吐出される実施例及び比較例に係るスペーサ粒子分散液の飛翔状態の観察を以下のようにして行った。
インクジェット装置のヘッドの駆動周波数に同期した周波数で(あるいは分周された周波数(駆動周波数/整数)で)、若干の遅延時間(例60μ秒)を付加した時間に同期させ、発光し、閃光時間の短いストロボを光源として、スペーサ粒子分散液がヘッドから吐出されている状態を、焦点距離の長い拡大カメラ(テレセントリックレンズをつけたCCDカメラ)で撮影することによって行った。吐出の安定性は下記の基準で判定した。
◎:未吐出ノズル、ならびに飛行曲がりが起こっているノズルが無い。
○:未吐出ノズルはないが、飛行曲がりが起こっているノズルが5%以下。
△:未吐出ノズルが5%以下、飛行曲がりが起こっているノズルが10%以下。
×:未吐出ノズルが5%を超える。
(スペーサ粒子散布密度)
スペーサ粒子が配置されている部分において、1mmあたりに散布されているスペーサ粒子の個数を、初期吐出基板及び再導入後吐出基板についてそれぞれ観測し、これらの平均値を散布密度とした。
(平均スペーサ粒子数)
1配置箇所あたりに凝集しているスペーサ粒子の個数の平均値を、1mmの範囲内で初期吐出基板及び再導入後吐出基板についてそれぞれ計測し、これらの平均値を平均スペーサ粒子数とした。
(スペーサ粒子の集合状態)
液滴が乾燥した後のスペーサ粒子の集合状態を下記の基準で判定した。
○:スペーサ粒子の大部分が集合した状態で配置されていた。
△:スペーサ粒子のごく一部が集合していない状態で配置されていた。
×:スペーサ粒子の多くが集合していない状態で配置されていた。
(評価用液晶表示装置の作製)
いずれか一方の基板にスペーサ粒子が配置されたカラーフィルタ基板51と、TFTアレイモデル基板61A又はTFTアレイモデル基板61Bとを、周辺シール剤を用いて貼り合わせた。貼り合わせた後、シール剤を150℃で1時間加熱し、硬化させてセルギャップがスペーサ粒子の粒子径となるように空セルを作製した。しかる後、貼り合わされた2枚の基板間に真空注入法により液晶を充填し、封口剤で注入口封止して液晶表示装置を作製した。
(表示画質)
液晶表示装置の表示画質を観察し、下記の基準で判定した。
○:表示領域中にスペーサ粒子が殆ど認められず、スペーサ粒子に起因する光抜けがなかった。また、スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)がなかった。
△:スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)はないものの、表示領域中にスペーサ粒子が多数認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
×:スペーサ粒子が配置されていない列があることによる帯状のギャップ不良によるムラ(スジムラ)があり、また表示領域中にスペーサ粒子が多数認められ、スペーサ粒子に起因する光抜けがあった。
Figure 0004904213
表1に示すように、実施例1〜6に係るスペーサ粒子分散液は、良好なインクジェット装置からの飛翔状態を示し、また、スペーサ粒子中のN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートの含有量が多い実施例3及び5ではスペーサ粒子の寄り集まり性がやや劣るものの、充分な表示画質を有する液晶表示装置が得られた。一方、スペーサ粒子にN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートを含有するが、グリセリンモノメタクリレートを含有しない比較例1、2は、良好なインクジェット装置からの飛翔状態を示したものの、スペーサ粒子の寄り集まり性が非常に悪く、液晶表示装置の表示画質が劣るものであった。また、スペーサ粒子にN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートを含有しない比較例3は、優れたスペーサ粒子の寄り集まり性を示したものの、インクジェット装置に未吐出ノズルが多数発生し、また、液晶表示装置製造時にスペーサ粒子の剥離が発生したと思われ、表示画質に劣るものであった。
本発明によると、基板に対する固着性に優れるスペーサ粒子を用い、かつ、スペーサ粒子を目的とする位置に正確に配置することができるスペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置を提供できる。
(a)、(b)は、スペーサ粒子分散液の液滴の乾燥過程における接触角の変化を示すグラフである。 スペーサ粒子分散液の基板に対する接触角を説明する説明図である。 (a)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、ブラックマトリックスが設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するカラーフィルタ基板を拡大して示す部分切欠正面断面図。 (a)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を構成するに際して、ガラス基板の内表面に、段差が設けられた状態を拡大して示す部分切欠平面図。(b)は、実施例及び比較例で使用するTFTアレイモデル基板を拡大して示す部分切欠正面図。
符号の説明
51…カラーフィルタ基板
52…透明基板
53…ブラックマトリックス
54…カラーフィルタ
55…オーバーコート層
56…ITO透明電極
57…配向膜
61…TFTアレイモデル基板
62…透明基板
63…段差
64…ITO透明電極
65…配向膜

Claims (5)

  1. スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、
    前記スペーサ粒子は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなる
    ことを特徴とするスペーサ粒子分散液。
  2. スペーサ粒子と溶剤とを含有し、インクジェット装置を用いて基板上の任意の位置に前記スペーサ粒子を配置する際に用いられるスペーサ粒子分散液であって、
    前記スペーサ粒子は、コア微粒子と、前記コア微粒子の表面に設けられた被覆層とを有する被覆微粒子であり、かつ、前記被覆層は、少なくとも、グリセリンモノ(メタ)アクリレートとアミノ基を有する重合性単量体とを原料単量体とする共重合体からなる
    ことを特徴とするスペーサ粒子分散液。
  3. 溶剤は、2−プロパノールと、エチレングリコール及び/又はプロピレングリコールとを含有し、20℃における表面張力が25〜55mN/mであり、かつ、溶剤の溶解度パラメータ(SP値)とスペーサ粒子表面の溶解度パラメータ(SP値)との差が5以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のスペーサ粒子分散液。
  4. インクジェット装置を用いて請求項1、2又は3記載のスペーサ粒子分散液の液滴を吐出して基板上の所定の位置に着弾させた後、乾燥させることによりスペーサ粒子を基板上に配置する工程を有する液晶表示装置の製造方法であって、
    前記乾燥後のスペーサ粒子が、前記基板上に着弾したスペーサ粒子分散液の液滴径よりも狭い領域に配置される
    ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  5. 請求項1、2若しくは3記載のスペーサ粒子分散液、又は、請求項4記載の液晶表示装置の製造方法により得られたことを特徴とする液晶表示装置。
JP2007164775A 2007-06-22 2007-06-22 スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置 Expired - Fee Related JP4904213B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164775A JP4904213B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007164775A JP4904213B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009003229A JP2009003229A (ja) 2009-01-08
JP4904213B2 true JP4904213B2 (ja) 2012-03-28

Family

ID=40319674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007164775A Expired - Fee Related JP4904213B2 (ja) 2007-06-22 2007-06-22 スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4904213B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4098919B2 (ja) * 1999-05-10 2008-06-11 積水化学工業株式会社 液晶表示素子用スペーサ及びその製造方法、並びに、液晶表示素子
KR20080011381A (ko) * 2005-05-27 2008-02-04 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 액정 표시 장치의 제조 방법 및 스페이서 입자 분산액
JP2006343423A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Sekisui Chem Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2007079294A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Sanyo Chem Ind Ltd 感光性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009003229A (ja) 2009-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3924587B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法及びスペーサ粒子分散液
KR20070091313A (ko) 액정 표시 장치의 제조 방법, 스페이서 입자 분산액 및액정 표시 장치
JP4796751B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4018465B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4904213B2 (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP2005037721A (ja) 液晶表示装置の製造用スペーサ分散液
JP4504741B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4495671B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法、スペーサ粒子分散液、及び、液晶表示装置
JP2008015346A (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP4420969B2 (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置
JP2006201413A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP2006209105A (ja) 液晶表示装置の製造方法、スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置
JP2008134627A (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP2008111985A (ja) スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置
JP2005189651A (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP2006171343A (ja) 液晶表示装置製造用スペーサ分散液、及び液晶表示装置
JP4733763B2 (ja) スペーサ粒子分散液
JP2008224849A (ja) 液晶スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置の製造方法
JP2008122704A (ja) 液晶スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP2008107562A (ja) スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置
JP2010266874A (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP2006243719A (ja) 液晶表示装置の製造方法、スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置
JP2007304580A (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法及び液晶表示装置
JP2009288557A (ja) スペーサ粒子分散液及び液晶表示装置
JP4904236B2 (ja) スペーサ粒子分散液、液晶表示装置の製造方法、及び、液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120106

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees